专利汇可以提供Manufacture of vanadium electrolyte专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an industrially advantageous method for the manufacture of a vanadium electrolyte. SOLUTION: This method for manufacturing a vanadium electrolyte is used to produce electrolyte for the redox flow battery having vanadium as a positive electrode and negative electrode active material. In the method, a pentavalent vanadium compound is first reduced to a trivalent vanadium compound deposit through a process of reaction with sulfur in the presence of concentrated sulfuric acid. Then, the trivalent vanadium compound deposit recovered through a solid- liquid separation process is converted to be soluble under hydrating reaction to generate a trivalent vanadium compound solution for the recovery thereof as a trivalent vanadium electrolyte when necessary. Thereafter, a pentavalent vanadium compound is added to the trivalent vanadium compound solution and a tetravalent vanadium compound solution is generated for the recovery thereof as a tetravalent vanadium electrolyte.,下面是Manufacture of vanadium electrolyte专利的具体信息内容。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レドックスフロー型電池用電解液、特に、3価と4価の2種のバナジウム系電解液を同時にあるいは別々に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】我が国の電力需要の伸びは、年々増大し続けているが、電力需要の変動も産業構造の高度化と国民生活水準の向上を反映してさらに著しくなる傾向にある。 例えば、夏期における昼間の電力需要量を100とすると、明け方は30以下となっているのが現状である。 一方、電力の供給面からみると、出力変動が望ましくない原子力発電所や新鋭火力発電所の割合も増加の傾向にあり、電力を貯蔵する設備の必要性が高まっている。 現在の電力貯蔵は、揚水発電によって行われているが、その立地条件は次第に厳しくなっている。
【0003】以上のような事情から、環境汚染がなく、
しかも汎用性の高いエネルギーである電力を貯蔵する方法として各種の二次電池が研究されているが、中でも特に二種類のレドックス系薬剤を隔膜を介して接触させたレドックスフロー型二次電池が注目されている。
【0004】レドックスフロー型二次電池は、原子価が変化する金属イオンの水溶液(電解液)をタンクに貯蔵しておき、これをポンプで流通型電解槽に供給して充放電を行う形式の電池のことである。
【0005】このレドックスフロー型電池には、鉄−クロム系の塩酸溶液を電解液とするもの(例えば特開昭60
−148068号公報、特開昭63−76268号公報)とバナジウム系の硫酸溶液を電解液とするもの(例えば特開平4−286
871号公報、特開平6−188005号公報)が代表的に提案されている。
【0006】しかし、前者の電池にあっては、混合及び溶解度の点から電解液の調製が制約され、また、出力電圧が1V(ボルト)程度とエネルギー密度が低い。 更に、
正負極液の充電状態が不均衡になったり、充電時に正極から塩素ガスの発生の恐れがある等の問題がある。 一方、後者の電池は、出力電圧が1.4Vと高く、高効率でエネルギー密度が高いことなどから次第に注目されてきた。
【0007】近時、バナジウム系電解液の製造についても幾つか提案がなされ、例えば特開平4−149965号公報、特開平5−290871号公報、特開平5−303973号公報なとが知られている。 これらは、5価のバナジウム化合物を電解還元または無機酸の存在下で還元剤を作用させて4価及び3価のバナジウム化合物溶液を回収して電解液を製造しようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】五酸化バナジウムのような5価バナジウム化合物を電解還元する方法は、格別の電解装置を設置するための投資が必要であると共に、
その性質上、還元剤の異なる混合液として得られ易い。
また、5価バナジウム化合物の無機酸の存在下で亜硫酸ガス、硫化水素、水素ガス、塩酸ヒドラジン等の還元剤を用いる方法では、比較的高い反応条件で行うこともあってガスの吸収効率が著しく悪いことや、分解し易いこともあってなかなか反応制御が困難である。 更に、特開平5−290871号公報には、5価のバナジウム化合物を亜硫酸水と硫黄を還元剤として4価バナジウム化合物を得、次いで、3価バナジウム化合物溶液を得る方法を開示している。 この方法は、5価バナジウム化合物を順次段階的に還元する工程を採用していることから一見合理的に見えるが、4価バナジウム化合物溶液を得る際に3
価バナジウム溶液や不溶解物の生成が避けられないという問題がある。
【0009】従って、本発明の目的は、工業的に有利なバナジウム系電解液の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明の他の目的は、顔料などの原料として適用できるバナジウム化合物溶液の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、叙上の問題に鑑み、バナジウム系電解液の製造方法につき鋭意研究を重ねていたところ、硫黄を還元剤として5価バナジウム化合物を3価に、次いで、4価バナジウム化合物に転換することが極めて混合低次還元物の少ない電解液を工業的に製造し得ることを知見し、本発明を完成した。
【0012】即ち、本発明が提供しようとするバナジウム系電解液の製造方法は、バナジウムイオンを正、負極活性物質とするレドックスフロー型電池用電解液の製造方法において、5価のバナジウム化合物を濃硫酸の存在下、硫黄により3価のバナジウム化合物沈殿物へ還元処理する第一工程;固液分離して回収した3価のバナジウム化合物沈殿物を水和反応により可溶化して3価のバナジウム化合物溶液を生成し、必要により3価のバナジウム系電解液として回収する第二工程;及び3価のバナジウム化合物溶液に5価のバナジウム化合物を添加して4
価のバナジウム化合物溶液を生成して4価のバナジウム系電解液として回収する第三工程よりなることを構成上の特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、出発原料及び最終工程で酸化剤として用いられる5価のバナジウム化合物としては、メタバナジン酸アンモニウム(NH 4 V
O 3 )、五酸化バナジウム(V 2 O 5 )などが工業的に有利であるが、特に五酸化バナジウムが好ましい。
【0014】<第一工程>この工程は、上記のような5
価のバナジウム化合物を濃硫酸の存在下、硫黄により常圧加熱状態で3価まで還元処理することが特徴の1つとなっている。 硫黄は酸化還元理論量以上、好ましくはバナジウム1モル当たり0.5〜1モル、また、硫酸はバナジウム1モル当たりSO 4として1.5モル以上であるが、溶媒としての使用も考慮すると、好ましくは15〜
30モルの範囲で使用する。
【0015】反応は、還流器付反応槽にて原料混合物を徐々に加熱し続け最高温度(好ましくは180〜200
℃)に達してから少なくとも1時間、好ましくは2〜1
0時間続けて3価のバナジウム化合物の沈殿に完全に転換させる。
【0016】<第二工程>この工程は、3価のバナジウム化合物溶液を生成させるものである。 即ち、第一工程の反応生成物を濾過等により固液分離して3価のバナジウム化合物沈殿物を回収する。 なお、この場合、必要に応じて回収した沈殿物を洗浄して付着する硫酸を除去することもできる。 次いで、回収した3価のバナジウム化合物沈殿物を硫酸の存在下で撹拌しながら水和反応させて溶解し、緑色の3価のバナジウム化合物溶液を生成する。 反応条件は、温度が常圧下、室温から沸点まで、時間は少なくとも0.5時間以上と特に限定されるものではないが、溶解促進の点から80〜100℃で1.5〜
3時間が好ましい。
【0017】溶解後、未反応の硫黄を濾過により除去して高純度の3価のバナジウム化合物溶液を得る。 この3
価のバナジウム化合物溶液は、そのまま3価のバナジウム系電解液として使用することができ、また、後述の第三工程を介して4価のバナジウム系電解液を提供することもできる。
【0018】<第三工程>この工程は、3価のバナジウム化合物溶液に、5価のバナジウム化合物を添加し、撹拌下、酸化還元反応を行い4価のバナジウム化合物溶液を生成させるものである。 反応条件は、前工程のそれと全く同様で、好ましくは80〜100℃の温度で1〜3
時間である。 また、5価のバナジウム化合物の添加量は、酸化還元等量前後である。
【0019】反応終了後、そのまま4価のバナジウム化合物溶液として回収するか、必要に応じて濾過を施し、
バナジウムや硫酸濃度を調整して回収する。
【0020】以上のように、本発明に係る4価のバナジウム系電解液は、5価のバナジウム化合物を原料として還元、水和、酸化の三工程により製造することができる。 なお、出発原料を五酸化バナジウムとした場合、各工程での反応は次のようになると推測される: <第一工程>
【化1】
第一工程では、V2 O
5に対してH
2 SO
4及びSは化学量論量よりも過剰で反応させる。 反応に伴い亜硫酸ガスが発生し、液は4価バナジウムの青色を経て、最終的には硫酸バナジウム結晶を主組成とする3価のバナジウム化合物沈殿物(還元生成物)となる。
【0021】<第二工程>
【化2】
第二工程では、第一工程で得られた3価のバナジウム化合物沈殿物を濾過等により回収し、これを硫酸酸性で水和反応して硫酸バナジウムを主組成とする3価のバナジウム化合物溶液を調製する。 この際、電解液組成にするために必要に応じ、硫酸バナジウムと硫酸の組成比を調節する。【0022】<第三工程>
【化3】
第三工程では、前工程で生成した3価のバナジウム化合物溶液に五酸化バナジウムを作用させる。 五酸化バナジウムの溶解が反応律速とする酸化還元反応が上記式に従って進行し、オキシ硫酸バナジウム溶液が生成する。 この際、前工程と同様に電解液組成にするため必要に応じ、オキシ硫酸バナジウムと硫酸の組成比を調節する。 【0023】なお、本発明により得られるバナジウム系電解液の組成は、4価のバナジウム系電解液について、
VOSO 4 :1.0〜2.0モル/リットル、H 2 SO 4 :
2.0〜3.0モル/リットルの範囲が好ましく、また、
3価のバナジウム系電解液について、V 2 (SO 4 ) 3 :0.
5〜1.0モル/リットル、H 2 SO 4 :1.0〜2.5モル/リットルの範囲が好ましい。
【0024】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。 実施例1 98%濃硫酸3000mlに、五酸化バナジウム18
2.8g(1.0モル)及び硫黄48.1g(1.5モル)を加え、撹拌しながら加熱し、180℃で5時間反応させた。 冷却後、減圧濾過及び洗浄を行って黄色結晶を得た。 なお、110℃で10時間乾燥後の黄色結晶の重量は390.1gであった。 なお、この黄色結晶のX線回折分析を行ったところ、3価の硫酸バナジウムV 2 (SO
4 ) 3であることが確認された。 得られた3価のバナジウム結晶19.5gに、濃硫酸25.0g及び水80mlを加え、撹拌しながら加熱し、100℃で2時間反応させて3価のバナジウム結晶を溶解した。 冷却後、減圧濾過して未反応の硫黄を除去した。 また、濾液に水を加えて100mlの3価のバナジウム化合物溶液を得た。 この溶液を酸化還元電位差滴定で分析した結果、3価のバナジウムが1.0モル/リットル、4価のバナジウムは0.
05%以下であった。 次いで、得られた3価のバナジウム化合物溶液50mlに、五酸化バナジウム4.6g、
濃硫酸20g及び水40mlを加え、撹拌しながら加熱して100℃で2時間反応させて五酸化バナジウムを溶解した。 冷却後、水を加えて100mlの4価のバナジウム化合物溶液を得た。 この溶液を酸化還元電位差滴定で分析した結果、4価のバナジウムが1.0モル/リットル、3価及び5価のバナジウムは0.05%以下であった。
【0025】参考例1 上記実施例1で得た3価のバナジウム化合物溶液、4価のバナジウム化合物溶液を基に各々硫酸濃度を2.5モル/リットル、3モル/リットルとなるように調節し、
各々負極及び正極電解液とした。 これらの負極及び正極電解液を用いて下記仕様の小型電池を組み、充放電特性を調べた。 <小型電池仕様> 電極面積:500cm 2電極:カーボン繊維布 隔膜:陰イオン交換膜 双極板:カーボン板 タンク・配管材料:硬質塩化ビニル樹脂 タンク容量:各(正、負極)5リットル <充放電特性> 電流効率:97.0% 電圧効率:87.1% エネルギー効率:84.5% 電池容量:120WH(電流密度60mA/cm 2 、温度28℃) なお、本電池を連続充放電させ、約2カ月にわたり、累計1500サイクルの長期特性を調べたが、効率変化もなく、非常に安定した特性が得られた。
【0026】実施例2 実施例1で合成した3価のバナジウム結晶39.0g
に、濃硫酸10.0g及び水80mlを加え、撹拌しながら加熱して100℃で2時間反応させて3価のバナジウム結晶を溶解した。 冷却後、減圧濾過して未反応の硫黄を除去した。 また、濾液に水を加えて100mlの3
価のバナジウム化合物溶液を得た。 この溶液を酸化還元電位差滴定で分析した結果、3価のバナジウムが2.0
モル/リットル、4価のバナジウムは0.05%以下であった。 次いで、得られた3価のバナジウム溶液50m
lに、五酸化バナジウム9.1g、濃硫酸20g及び水20mlを加え、撹拌しながら加熱して100℃で2時間反応させて五酸化バナジウムを溶解した。 冷却後、水を加えて100mlの4価のバナジウム化合物溶液を得た。 この溶液を酸化還元電位差滴定で分析した結果、4
価のバナジウムが2.0モル/リットル、3価及び5価のバナジウムは0.05%以下であった。
【0027】参考例2 上記実施例2で得た3価のバナジウム化合物溶液と、4
価のバナジウム化合物溶液を基に各々硫酸濃度を1.0
モル/リットル、2モル/リットルとなるように調節し、各々負極及び正極電解液とし、上記参考例1と同様に小型電池を組み、充放電特性を調べた: <充放電特性> 電流効率:96.2% 電圧効率:83.8% エネルギー効率:80.6% 電池容量:205WH(電流密度60mA/cm 2 、温度28℃)
【0028】比較参考例 市販の試薬として、4価の硫酸バナジル2227.5g
を硫酸に溶解し、4価のバナジウムが1モル/リットル、硫酸3モル/リットルの正極用電解液を得た。 次いで、負極用電解液を作製するため、参考例1に仕様を記載する小型レドックスフロー電池を作製し、正負極電解液として、作製した4価のバナジウム溶液を導入し、電解還元を実施し、3価のバナジウムが1モル/リットル、硫酸2.5モル/リットルの負極用電解液を得た。
この電解液を用い、電池充放電特性を測定した: <充放電特性> 電流効率:97.6% 電圧効率:85.7% エネルギー効率:83.6% 電池容量:110WH(電流密度60mA/cm 2 、温度27℃)
【0029】実施例3 98%濃硫酸3000mlに、五酸化バナジウム18
2.8g(1.0モル)及び硫黄48.1g(1.5モル)を加え、撹拌しながら加熱し、200℃で10時間反応させた。 冷却後、減圧濾過及び洗浄を行って黄色結晶を得たが、結晶が非常に良く成長しており、濾過性が非常に良かった。 なお、110℃で10時間乾燥後の黄色結晶の重量は390.1gであった。 なお、この黄色結晶のX
線回折分析を行ったところ、3価の硫酸バナジウムV
2 (SO 4 ) 3であることを確認した。 以下、実施例1と同様の操作を行い、3価及び4価のバナジウム化合物溶液を各々得た。
【0030】比較例1 98%濃硫酸1200mlに水1000mlを加えた後、更に五酸化バナジウム182.8g(1.0モル)及び硫黄48.1g(1.5モル)を加え、撹拌しながら加熱して180℃で5時間反応させた。 冷却後、減圧濾過及び洗浄を行い、黄色結晶を得たが、濾液は青色であった。
110℃で10時間乾燥後の黄色結晶の重量は93.5
gであり、収率は約24%と悪かった。 なお、この黄色結晶のX線回折分析を行ったところ、3価の硫酸バナジウムV 2 (SO 4 ) 3であった。 また、濾液を酸化還元電位差滴定で分析した結果、4価のバナジウムが1.2モル/リットル、3価のバナジウムは0.3モル/リットルの混合液であった。
【0031】
【発明の効果】本発明方法によれば、工業的に有利にバナジウム系電解液を製造することができる。 なお、得られた3価、4価のバナジウム化合物溶液は高純度であることから、電解液に限らず、顔料、触媒等の工業原料としても有効に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳田 信幸 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 隈元 貴浩 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 重松 敏夫 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 伊藤 哲二 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内
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