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Electronic watermark utilizing synthesis of orthogonal transform coefficients

阅读:119发布:2024-02-23

专利汇可以提供Electronic watermark utilizing synthesis of orthogonal transform coefficients专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To relax an unnatural distribution of transform coefficients. SOLUTION: Watermark data expressing watermark information and object data with the watermark information imbedded to them are prepared. Then application of prescribed orthogonal transform to the object data obtains a 1st transform coefficient. Furthermore, application of orthogonal transform to the watermark data obtains a 2nd transform coefficient. A 3rd transform coefficient is generated by multiplying a prescribed weight coefficient with components of the 1st and 2nd transform coefficients corresponding to each other and summing the products. Watermark imbedded data resulting from the object data to which the watermark information is imbedded on the basis of the 3rd transform coefficient are generated.,下面是Electronic watermark utilizing synthesis of orthogonal transform coefficients专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 デジタルデータに透かし情報の埋め込みを行う電子透かし方法であって、(a)透かし情報を表す透かしデータと、前記透かし情報が埋め込まれる対象データと、を準備する工程と、(b)前記対象データに所定の直交変換を施すことによって、第1の変換係数を求める工程と、(c)前記透かしデータに前記直交変換を施すことによって、第2の変換係数を求める工程と、
    (d)前記第1と第2の変換係数の対応する成分同士にそれぞれ所定の重み係数を乗じて加算することによって、第3の変換係数を生成する工程と、(e)前記第3
    の変換係数に基づいて、前記透かし情報が埋め込まれた透かし付きデータを作成する工程と、を備えることを特徴とする電子透かし方法。
  • 【請求項2】 請求項1記載の電子透かし方法であって、 前記第3の変換係数によって表される透かし付きデータに、前記透かし情報が知覚できる状態で埋め込まれているときに、 前記工程(e)は、 (f)前記第1と第3の変換係数の対応する成分同士にそれぞれ所定の重み係数を乗じて加算することによって、第4の変換係数を生成する工程と、(g)前記第4
    の変換係数を用いて、前記透かし情報が知覚できない状態で埋め込まれた透かし付きデータを作成する工程と、
    を備える、電子透かし方法。
  • 【請求項3】 デジタルデータに透かし情報の埋め込みを行うためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 透かし情報が埋め込まれる対象データに所定の直交変換を施すことによって、第1の変換係数を求める機能と、 前記透かし情報を表す透かしデータに前記直交変換を施すことによって、第2の変換係数を求める機能と、 前記第1と第2の変換係数の対応する成分同士にそれぞれ所定の重み係数を乗じて加算することによって、第3
    の変換係数を生成する機能と、 前記第3の変換係数に基づいて、前記透かし情報が埋め込まれた透かし付きデータを作成する機能と、コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】この発明は、画像データや音声データなどのデジタルデータに電子透かしの埋め込みを行う電子透かしの技術に関する。

    【0002】

    【従来の技術】インターネットなどのコンピュータネットワークの発展に伴って、情報のデジタル化が進み、多くのユーザが簡単に必要とする情報にアクセスできるようになっている。 その反面、そのデジタル情報に著作権が発生しているデジタルコンテンツについて、その著者に断わりなく容易にデータが複製できるような環境になりつつあり、不正コピーにともなう著作権侵害の問題が注目されてきている。 そこで、デジタルコンテンツの主たる情報である画像や音声に関しての著作権侵害を防止すること等を目的として、著作権情報などの透かし情報を画像データや音声データに埋め込む電子透かし技術が注目されている。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】電子透かし技術の1つとして、画像データや音声データを周波数変換し、その変換係数に透かし情報を埋め込む方法がある。 しかし、
    従来の電子透かし技術では、変換係数の特定の周波数成分に透かし情報を埋め込んでいたので、埋め込み後の変換係数が不自然な分布を有する傾向がある。 このような変換係数の不自然な分布は、第三者が透かし情報を攻撃する手掛かりになり、この結果、透かし情報が不正に除去され易いという問題があった。

    【0004】本発明は、変換係数が不自然な分布を有することを緩和できる電子透かし技術を提供することを目的とする。

    【0005】

    【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、透かし情報を表す透かしデータと、前記透かし情報が埋め込まれる対象データと、を準備する。 そして、対象データに所定の直交変換を施すことによって、第1の変換係数を求める。 また、透かしデータに直交変換を施すことによって、第2の変換係数を求める。 そして、第1と第2の変換係数の対応する成分同士にそれぞれ所定の重み係数を乗じて加算することによって、第3の変換係数を生成する。 この第3の変換係数に基づいて、透かし情報が埋め込まれた透かし付きデータを作成する。

    【0006】本発明では、対象データと透かし情報の直交変換係数にそれぞれ所定の重み係数を乗じて加算することによって第3の変換係数を生成するので、この第3
    の変換係数は、対象データの変換係数の分布に近い自然な分布を有している。 従って、この第3の変換係数に基づいて透かし付きデータを作成すれば、第三者からの攻撃に耐性のある透かし付きデータを得ることができる。

    【0007】なお、第3の変換係数によって表される透かし付きデータに、前記透かし情報が知覚できる状態で埋め込まれているときに、第1と第3の変換係数の対応する成分同士にそれぞれ所定の重み係数を乗じて加算することによって、第4の変換係数を生成するようにしてもよい。 そして、この第4の変換係数を用いて、透かし情報が知覚できない状態で埋め込まれた透かし付きデータを作成するようにしてもよい。

    【0008】こうすれば、透かし情報が知覚できない状態で埋め込まれた透かし付きデータを容易に生成することができる。

    【0009】なお、本発明は、電子透かし方法および装置、電子透かしの検証方法および装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、
    そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の種々の態様で実現することができる。

    【0010】

    【発明の実施の形態】A. DCT変換の性質と電子透かしの考え方:DCT変換(離散コサイン変換)は、信号を周波数成分に変換する直交変換の一手法である。 2次元離散コサイン変換および逆変換は、以下の(1)式〜
    (3)式で表される。

    【0011】

    【数1】

    【0012】

    【数2】

    【0013】

    【数3】

    【0014】ここで、g(n,m)は入データ、G(u,v)は変換係数であり、また、変換対象となる入力データブロックのサイズはN×Nである。

    【0015】DCT変換は、動画像圧縮の国際標準であるMPEGや静止画像圧縮の国際標準であるJPEGに使われており、画像ごとに大きく違う画素値の分布を、
    画像依存性の少ない一定の性質をもつ変換係数に変換する性質をもっている。 DCT変換はこのような性質を有しているので、変換係数に透かし情報を埋め込むと、これを逆変換して得られる画像においては、透かし情報が画像全体に拡散することになる。

    【0016】N×Nの大きさを有するブロックに対する変換係数は、1個の直流成分G(0,0) と、N 2 −1個の交流成分とで構成される。 また、直流成分の係数値が最大となり、それに近い交流成分ほどその係数値は大きくなる傾向にある。 すなわち、画像を形成するエネルギーの大部分が低周波に集中する。 このとき、各ブロックに対する変換係数値の分布は、直流成分をピークにもつラプラス分布により近似できる。 このような変換係数に、
    透かし情報を自然な形で埋め込むためには、このようなラプラス分布を大きく変化させないように透かし情報を埋め込めばよい。

    【0017】ところで、透かし情報をDCT変換すれば、そのエネルギの大部分は低周波に集中し、ラプラス分布により近似できる分布を有するはずである。 そこで、原画像の変換係数と、透かし情報の変換係数とにそれぞれ所定の比を乗じて加算すれば、自然なかたちで透かし情報を変換係数に埋め込むことが可能である。 また、この変換係数を画素値領域に逆変換すると、透かし情報が画像全体に分散されることになる。 従って、周波数領域と画素値領域のいずれにおいても、第三者が、透かし付き画像から透かし情報を不正に除去することは困難である。

    【0018】B. 可変型透かしの原理:図1は、本発明による透かしの埋め込み処理の概要を示す説明図である。 ここでは、画像を対象とした透かしの埋め込み処理を説明する。 まず、原画像Pと、透かし情報としての透かしQとが準備される。 図2は原画像Pの一例を示し、
    図3は透かしQの一例を示している。 原画像Pは、SIDB
    A のfacts と呼ばれる標準画像であり、256×256
    画素の大きさを有するグレースケール画像(多値画像)
    である。 また、透かしQも、原画像Pと同じ大きさおよび階調数を有するグレースケール画像である。

    【0019】埋め込み処理では、まず、原画像PをN×
    N画素のブロック毎にDCT変換することによって、第1のDCT変換係数Xpを得る。 また、透かしQを同様にDCT変換することによって、第2のDCT変換係数Xqを得る。

    【0020】次に、下記(4)式に従って、第1と第2
    のDCT変換係数の対応する周波数成分同士を合成し、
    第3のDCT変換係数Xrを生成する。

    【0021】

    【数4】

    【0022】すなわち、対応する各周波数成分ごとに、
    第1のDCT係数Xpに重み係数a/nを乗じ、第2のDCT係数Xqに重み係数b/mを乗じて加算(または減算)することによって、第3のDCT変換係数Xrが生成される。 なお、2つの重み係数a/n,b/mは、
    それぞれ0でない任意の値である。 2つの重み係数a/
    n,b/mは、有理数であること(すなわち、a,b,
    n,mが整数であること)が好ましく、また、その和を1に設定することが好ましい。 これらの2つの重み係数a/n,b/mは、原画像Pと透かしQのDCT係数を合成する際の相対比を表すものと考えることも可能である。

    【0023】第3のDCT係数Xrには透かし情報が含まれているので、「透かし付きDCT係数」とも呼ぶ。
    この透かし付きDCT係数Xrを逆変換(IDCT)すると、可視透かし付き画像Rが得られる。 図4は、可視透かし付き画像Rの一例を示す説明図である。 この例では、重み係数a/n,b/mを規定する整数値として、
    n=m=8,a=7,b=1を用いている。 図4では、
    原画像の中に透かし画像が薄く埋め込まれていることが肉眼で認識できる。

    【0024】なお、「可視透かし付き画像」とは、透かし情報が肉眼で観察できるような画像を言う。 これに対して、透かし情報が埋め込まれているが、肉眼では透かし情報が観察できないような画像を「不可視透かし付き画像」と呼ぶ。

    【0025】可視透かし付き画像Rを転送したり保存したりする場合には、そのDCT係数Xrを用いて可視透かし付き画像データが生成される。 例えば、DCT係数Xrをそのまま可視透かし付き画像データとして用いることも可能である。 また、DCT係数Xrに量子化やエントロピー符号化を行って、圧縮符号化された画像データを生成することも可能である。 但し、量子化を伴う圧縮符号化を行う場合には、上述した埋め込み処理のDC
    T係数Xp,Xqとして、量子化後のDCT係数を用いることが好ましい。 この理由は、量子化後のDCT係数に対して埋め込み処理を行えば、その後にエントロピー符号化しても、透かし情報が損なわれないからである。

    【0026】一方、可視透かし付き画像Rを不可視化する場合には、上記の処理で得られた可視透かし付き画像Rを新たな透かしQ'として用い、これを原画像Pに埋め込む処理を実行する。 このとき、最初の埋め込み処理で得られた透かし付きDCT係数Xrを、新たな透かしQ'のDCT係数としてそのまま利用することが可能である。 また、重み係数a/n,b/mの値は、1回目の埋め込み処理において用いられたものとは異なる値を使用することが可能である。

    【0027】従って、2回目の埋め込み処理で得られる透かし付きDCT係数Xsは、以下の(5)式で与えられる。

    【0028】

    【数5】

    【0029】ここで、(a/n) 1 ,(b/m) 1は1
    回目の埋め込み処理時に用いられた重み係数であり、
    (a/n) 2 ,(b/m) 2は2回目の埋め込み処理時に用いられる重み係数である。 なお、典型的には、2回目の埋め込み時の重み係数(a/n) 2 ,(b/m) 2
    の方が、1回目の埋め込み時の重み係数(a/n) 1
    (b/m) 1よりも小さい値に設定される。 但し、1回目と2回目で同じ重み係数を用いることも可能である。

    【0030】こうして得られたDCT係数Xsを逆変換すると、透かし情報が肉眼で観察できない状態で埋め込まれた不可視透かし付き画像Sが得られる。 図5は、不可視透かし付き画像Sの一例を示す説明図である。 この例では、2回目の重み係数(a/n) 2 ,(b/m) 2
    を規定する整数値として、n=m=20,a=19,b
    =1を用いている。 この不可視透かし付き画像Sでは、
    透かし画像を肉眼で認識することは困難である。

    【0031】なお、2回の埋め込み処理によっても不可視化が不十分であり、透かし付き画像の中に透かし情報が観察できるときには、さらに3回目以降の埋め込み処理を実行するようにしてもよい。 すなわち、不可視透かし付き画像Sを得るためには、可視透かし付き画像が得られた後に、得られた透かし付き画像を新たな透かし画像として用いながら、少なくとも1回の埋め込み処理を繰り返し実行すればよい。

    【0032】但し、実際には、2回目の埋め込み処理によって不可視透かし付き画像Sが得られるように、2回目の埋め込み処理における重み係数(a/n) 2 ,(b
    /m) 2の値を適切な設定とすることが好ましい。

    【0033】ところで、上記(5)式は、次の(6)式のように書き換えることも可能である。

    【0034】

    【数6】

    【0035】すなわち、不可視透かし付き画像SのDC
    T係数Xsは、原画像PのDCT係数Xpと、透かしQ
    のDCT係数Xqとにそれぞれの重み係数k1,k2を乗じて加算してものであると考えることも可能である。
    従って、これらの重み係数k1,k2を、前述した(4)式における重み係数a/n,b/mとして使用すれば、1回の埋め込み処理で不可視透かし付き画像のD
    CT係数Xsを得ることも可能である。

    【0036】このようにして得られた不可視透かし付き画像のDCT係数Xsを用いて、不可視透かし付き画像データを生成することができる。 例えば、DCT係数X
    sをそのまま不可視透かし付き画像データとして用いることも可能である。 また、DCT係数Xsに量子化やエントロピー符号化を行って、圧縮符号化された画像データを生成することも可能である。

    【0037】上述した透かし付き画像のDCT係数X
    r,Xsは、原画像Pと透かしQのDCT係数にそれぞれ所定の重み係数を乗じて加算または減算することによって作成されているので、原画像に対する変換係数値の分布を過度に歪めることなく透かしを埋め込むことが可能である。 この結果、第三者からの攻撃に対する耐性が大きな透かし付き画像を得ることが可能である。

    【0038】C. 透かしの検証:不可視透かし付き画像Sにおいては、透かしQは第三者に知覚されない状態で原画像P内に埋め込まれている。 原画像Pに関して正当な権原を有する者は、この不可視透かし付き画像Sと原画像Pとを用いて、図6に示す手順に従って透かしの検証を実行することができる。

    【0039】検証処理では、まず、検証対象とする不可視透かし付き画像Sと、原画像Pとの差分を取ることによって、差分画像Tを作成する。 そして、適切なしきい値を用いて差分画像Tを2値化することによって、透かしを確認するための検証画像Vを作成する。 検証画像中で透かしを確認できるようにするための適切なしきい値は、トライアンドエラーで決定するようにしてもよい。
    また、必要に応じて、検証画像Vについて画素値の反転を行うようにしてもよい。

    【0040】図6の手順により、不可視透かし付き画像Sの中に目には見えない形で埋め込まれていた透かしを、検証画像Vとして得ることができる。 図7は、図2
    の原画像Pと図5の不可視透かし付き画像Sとを用いて得られた検証画像Vを示している。 この検証画像Vと、
    元の透かしQ(図3)とを比較することによって、不可視透かし付き画像Sの中に透かしが埋め込まれていたことを検証することが可能である。

    【0041】D. 透かし付き画像の画質評価:図8は、
    可視透かし付き画像と原画像の画質の比較、および、不可視付き画像と原画像の画質の比較をそれぞれ示す説明図である。 ここでは、画質を評価するために、次の(7)式で与えられる信号対雑音比(SN比)を用いている。

    【0042】

    【数7】

    【0043】ここで、orig iは原画像の画素iの輝度値を示し、emb iは透かし付き画像の画素iの輝度値を、
    また、Nは画像のサイズを示す。

    【0044】この例では、不可視透かし付き画像のSN
    比は、可視透かし付き画像のSN比の約1/2である。
    なお、DCT変換は、周波数領域において埋め込まれた透かし情報が、画素値領域に逆変換したときには画像全体に拡散する、という特性がある。 従って、透かし付き画像においては、透かし部分のみならず、背景部分にも透かし情報の影響が加味されていることに注意すべきである。 この影響は、例えば、可視透かし付き画像における輝度の変化として表れる。 このような特徴は、第三者が可視透かし付き画像の透かし部分を不正に切り取って使うことを防止することができる、という作用もある。
    なお、透かしQの背景部分を、原画像の画素値に近い値としておけば、このような輝度の変化は微小なものとなる。

    【0045】E. 攻撃への耐性: E−1. 通常の攻撃について:透かし付き画像に関しては、種々の攻撃に対する耐性が問題となる。 例えば、画像データの転送や保存の際に、画像データを圧縮するために、情報損失を伴う非可逆圧縮が行われることがある。 このような非可逆圧縮によって透かし付き画像に歪みが生じても、埋め込んだ透かし情報を取り出せるか否か(すなわち正当権利者が検証できるか否か)が問題となる。 あるいは、第三者による傍受、変更、除去といった不正行為に対してどの程度耐性をもつのかが重要な問題となる。

    【0046】そこで、上記実施例によって作成された透かし付き画像への各種の攻撃に対する耐性を調べた。 ここでは、JPEG圧縮による攻撃と、ノイズ付加による攻撃と、いわゆるスターマーク攻撃(StirMark攻撃)
    と、を行った。

    【0047】図9は、JPEG圧縮による攻撃に対する検証画像を示す説明図である。 この攻撃では、まず、不可視透かし付き画像S(図5)のビットマップデータと原画像P(図2)のビットマップデータの両方をJPE
    G圧縮した。 圧縮率としては、JPEGの標準的な値を用いた。 そして、これらを復元した画像を用いて、前述した図6の検証処理を行うことによって検証画像を作成した。

    【0048】図9の検証画像は、図3に示した元の透かしQからは、かなりの変形を受けているが、元の透かしQとの同一性はかなりの程度で認識することができる。
    例えば、図9の検証画像と図3の透かしQとの画像マッチングを行えば、かなり高い一致度が得られる。

    【0049】図10は、ノイズ付加による攻撃に対する検証画像を示す説明図である。 ノイズ付加では、可視透かし付き画像Sの全体に均等に5%のノイズを付加した。 ノイズ付加を行った後の検証画像においても、元の透かしQとの同一性をかなりの程度で認識することができる。

    【0050】図11は、スターマーク攻撃に対する検証画像を示す説明図である。 ここで、「スターマーク攻撃」とは、画像の拡大縮小などの幾何学変換や、再サンプリングなどの各種の処理を行って、透かしの攻撃耐性を評価するためのツールである。 上記実施例では、検証画像を作成する際に、透かし付き画像と原画像との差分を求めるので、幾何変換を行うスターマーク攻撃に対しては透かしの検証が難しくなる。 すなわち、図11に示した検証画像から元の透かしを検出することはかなり困難である。

    【0051】しかしながら、透かし付き画像Sだけでなく、原画像Pにも同じスターマーク攻撃を行えば、両者に幾何変換が同様になされるため、透かしの検証が改善される。 図12は、不可視透かし付き画像S(図5)と原画像P(図2)の両方に同一のスターマーク攻撃を行ったときの透かしの検証画像を示す説明図である。 この検証画像では、元の透かしQとの同一性をかなりの程度で認識することができることが解る。

    【0052】E−2. 特殊な攻撃について:透かしQが2値画像で与えられた場合には、次のような特有の攻撃方法が考えられる。 この攻撃方法では、画像処理によって可視透かし付き画像Rから可視部分の透かしのみを切り取り、それを透かしQ'と推定して、透かしの消去攻撃に用いる。 以下では、推定された透かしQ'を「推定透かし」と呼ぶ。

    【0053】このような推定透かしQ'を用いた攻撃は、以下のようにして行われる。 まず、図4に示した可視透かし付き画像Rを作成する際には、重み係数のパラメータとしてn=m=8,a=7,b=1を使用したので、次の(8)式が成立することが理解できる。

    【0054】

    【数8】

    【0055】(8)式を変形すると次の(9)式が得られる。

    【0056】

    【数9】

    【0057】また、図5に示した不可視透かし付き画像Sを作成する際には、2回目の埋め込み処理時の重み係数のパラメータとしてn=m=20,a=19,b=1
    を使用したので、次の(10)式が成立する。

    【0058】

    【数10】

    【0059】(10)式に前述の(8)式を代入すれば、次の(11)式が得られる。

    【0060】

    【数11】

    【0061】この(11)式は、さらに次の(12)式に書き換えられる。

    【0062】

    【数12】

    【0063】推定透かしQ'を用いた攻撃では、まず、
    推定透かしQ'をDCT変換することによって、DCT
    変換係数Xq'を作成する。 また、不可視透かし付き画像SもDCT変換してDCT係数Xsを作成する。 これらのDCT係数Xq',Xsを用いると、原画像のDC
    T係数Xp'を、上記(12)式と同様の(13)式を用いて推定することができる。

    【0064】

    【数13】

    【0065】このDCT係数Xp'を逆変換すれば、ほぼ透かしの無い原画像を得ることが可能である。 なお、
    このような攻撃によって作成された原画像を「推定された原画像」と呼ぶ。

    【0066】図13は、推定透かしQ'の一例を示している。 この推定透かしQ'は、図3に示した透かしQの輝度値を少し変えた多値画像である。 本実施例では、この推定透かしQ'を用い、上記(13)式に従って、推定された原画像P'を生成した。 そして、推定された原画像P'から透かしが検証できるか否かを調べるために、推定された原画像P'と、不可視透かし付き画像S
    とを用いて、図6に示した検証処理を行って検証画像を作成した。 この際、不可視透かし付き画像Sに対する攻撃としては、以下の4つの場合を検討した。

    【0067】場合1:透かしQと重み係数パラメータ{n,m,a,b}の推定が共に正しい。 場合2:透かしQの推定は正しいが、重み係数パラメータ{n,m,a,b}の推定は正しくない。 場合3:透かしQの推定は正しくないが、重み係数パラメータ{n,m,a,b}の推定は正しい。 場合4:透かしQと重み係数パラメータ{n,m,a,
    b}の推定が共に正しくない。

    【0068】図14ないし図17は、このような4つの場合において得られた検証画像をそれぞれ示す説明図である。 図14に示す場合1の検証画像からは、透かしを読み取ることは困難である。 しかし、場合1で想定しているようにパラメータn,m,a,bが正しく推定できる確率は理論上小さい。 また、透かしとして多値画像を用い、さらに背景部分も工夫することによって、このような場合1が起こる確率は非常に小さくなる。 すなわち、この場合1は、原画像Pに関して正当な権原を有する者のみが知り得る特別な場合と考えることができる。

    【0069】図15に示す場合2の検証画像からは、透かしを容易に検出することができる。 また、図16に示す場合3の検証画像は、重み係数のパラメータの推定が正しいので、透かし付き画像と透かしの画素値が大きく違う部分において、アンチエイリアスされた部分が抽出されている。 この検証画像では透かしの輪郭がはっきりしているので、透かしを読み取ることが可能である。 図17に示す場合4の検証画像からは、透かしを容易に検出可能である。

    【0070】このように、上記実施例の電子透かしでは、各種の攻撃に対してかなり高い耐性を有する透かし付き画像を得ることが可能である。

    【0071】また、原画像と透かしのDCT係数を合成する際に用いる重み係数の値を変えることによって、透かしの知覚状態を、可視状態から不可視状態まで、ある程度任意に制御することが可能である。

    【0072】F. 装置の全体構成と処理手順:図18
    は、本実施例による上述の電子透かし処理を実行する電子透かし処理装置の構成を示すブロック図である。 この電子透かし処理装置は、CPU22と、ROMおよびR
    AMを含むメインメモリ24と、フレームメモリ26
    と、キーボード30と、マウス32と、表示装置34
    と、ハードディスク36と、モデム38と、画像を読み取るスキャナ39と、これらの各要素を接続するバス4
    0と、を備えるコンピュータである。 なお、図18では各種のインターフェイス回路は省略されている。 モデム38は、図示しない通信回線を介してコンピュータネットワークに接続されている。

    【0073】メインメモリ24には、電子透かし埋め込み部42と、画像データ生成部44と、透かし検証部4
    6と、の機能を実現するためのコンピュータプログラムが格納されている。 これらの各部42,44,46の機能については既に詳しく説明した通りである。 これらの各部42,44,46の機能を実現するコンピュータプログラムは、フレキシブルディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。

    【0074】図19は、電子透かしの埋め込み部42が行う埋め込み処理の手順を示すフローチャートである。
    ステップS1では、原画像Pと、透かしQとを準備する。 ステップS2では、原画像Pと透かしQの2つの画像をDCT変換する。 ステップS3では、2組の変換係数の対応する周波数成分同士を合成して、可視透かし付き画像の変換係数を生成する。

    【0075】ステップS4では、透かしの不可視化を行うか否かがユーザによって指示される。 不可視化を行わない場合には、後述するステップS6に移行する。 一方、不可視化を行う場合には、ステップS5において、
    可視透かし付き画像を新たな透かしとして用いて、透かしの埋め込み処理を再度実行する。 ステップS6では、
    透かし付き画像のDCT係数を用いて、画像データが作成される。

    【0076】なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、
    例えば次のような変形も可能である。

    【0077】(1)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。 例えば、図18においてコンピュータプログラムで実現されていた電子透かし埋め込み部42と画像データ生成部44と透かし検証部46の機能を、それぞれ専用のハードウェア回路で実現することも可能である。

    【0078】(2)上記実施例では、DCT変換を用いていたが、FFTやウエーブレット変換などの他の種類の直交変換を採用することが可能である。

    【0079】(3)上記実施例では、原画像Pおよび透かしQとして、単色の多値画像を用いていたが、2つ画像P,Qの一方又は双方をカラー画像とすることも可能である。 2つの画像P,Qの両方にカラー画像を用いる場合には、透かしの埋め込みや検証は、各色成分毎に行われる。 また、原画像Pとしてカラー画像を用い、透かしQに単色の多値画像を用いる場合には、原画像Pの複数の色成分の少なくとも1つに透かしQを埋め込むようにすればよい。

    【0080】(4)上記実施例では、静止画に対して透かし情報を埋め込んでいたが、本発明は、静止画に限らず、動画に適用することも可能である。 また、本発明は、画像に透かし情報を埋め込む場合に限らず、音声に透かし情報を埋め込む場合にも適用可能である。 すなわち、本発明は、一般に、デジタルデータに透かし情報を埋め込む場合に適用可能である。 なお、音声の場合も考慮すると、「可視透かし」は、「知覚可能な透かし」あるいは「知覚できる透かし」と呼ぶことができる。 また、「不可視透かし」は、「知覚不可能な透かし」あるいは「知覚できない透かし」と呼ぶことができる。 また、透かしを表すデータを「透かしデータ」と呼び、透かしが埋め込まれる原画像や原音声を表すデータを、単に「対象データ」と呼ぶことができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明による透かしの埋め込み処理の概要を示す説明図。

    【図2】原画像Pの一例を示す説明図。

    【図3】透かしQの一例を示す説明図。

    【図4】可視透かし付き画像Rの一例を示す説明図。

    【図5】不可視透かし付き画像Sの一例を示す説明図。

    【図6】透かしの検証処理の概要を示す説明図。

    【図7】検証画像Vの一例を示す説明図。

    【図8】可視透かし付き画像と原画像の画質の比較、および、不可視付き画像と原画像の画質の比較をそれぞれ示す説明図。

    【図9】JPEG圧縮による攻撃に対する検証画像を示す説明図。

    【図10】ノイズ付加による攻撃に対する検証画像を示す説明図。

    【図11】スターマーク攻撃に対する検証画像を示す説明図。

    【図12】不可視透かし付き画像Sと原画像Pの両方に同一のスターマーク攻撃を行ったときの透かしの検証画像を示す説明図。

    【図13】推定透かしQ'の一例を示す説明図。

    【図14】推定透かしを用いた第1の場合の検証画像を示す説明図。

    【図15】推定透かしを用いた第2の場合の検証画像を示す説明図。

    【図16】推定透かしを用いた第3の場合の検証画像を示す説明図。

    【図17】推定透かしを用いた第4の場合の検証画像を示す説明図。

    【図18】実施例における電子透かし処理を実行する電子透かし処理装置の概略構成を示すブロック図。

    【図19】透かしの埋め込み処理の手順を示すフローチャート。

    【符号の説明】

    22…CPU 24…メインメモリ 26…フレームメモリ 30…キーボード 32…マウス 34…表示装置 36…ハードディスク 38…モデム 39…スキャナ 40…バス 42…電子透かし埋め込み部 44…画像データ生成部 46…透かし検証部

    フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03M 7/30 G06F 15/66 B 5J064 H04N 7/30 H04N 7/133 Z 5J104 9A001 Fターム(参考) 5B017 AA06 BB09 CA16 5B057 AA11 CC01 CE08 CG02 CG09 5C059 KK43 MA00 MA23 RC35 5C076 AA14 AA19 AA40 BA06 5D044 AB05 AB07 DE17 GK07 GK17 5J064 AA00 BA16 BB01 BC08 BC09 BD03 5J104 AA14 NA15 9A001 EE02 EE03 HH25 HH27 KK40

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