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Magnetoresistance effect type magnetic head

阅读:1002发布:2021-01-01

专利汇可以提供Magnetoresistance effect type magnetic head专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To improve the recording density on a recording medium for a vertical magnetoresistance effect type magnetic head by compensating reduction of the reproduction output by securing high sensitivity at a magnetism sensitive part and then narrowing the magnetic gap of the magnetic head.
SOLUTION: A magnetism sensitive part 4 having a magnetoresistance effect is formed between a lower magnetic matter 2 and an upper magnetic matter 6 which are made of a soft magnetic matter respectively. The part 4 also has a spin valve type giant magnetoresistance effect film structure part consisting of at least a soft magnetic film, a non-magnetic conductive film, a magnetic film and an antiferrormagnetic film which are successively laminated together. Then the part 4 is energized by a sense current in the direction parallel to the direction of the signal magnetic field generated by a magnetic recording medium that is placed between both magnetic matters 2 and 6.
COPYRIGHT: (C)1997,JPO,下面是Magnetoresistance effect type magnetic head专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 それぞれ軟磁性体からなる下部磁性体と上部磁性体との間に磁気抵抗効果を有する感磁部が配置され、 該感磁部に、上記下部磁性体と上記上部磁性体との間に導入される磁気記録媒体からの信号磁界方向と平行方向にセンス電流が通電され、 該感磁部は、少なくとも、軟磁性層、非磁性導電層、磁性層、反強磁性層が順次積層されてなるスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部を有してなることを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項2】 それぞれ軟磁性体からなる下部磁性体と上部磁性体との間に磁気抵抗を有する感磁部が配置され、 該感磁部に、上記下部磁性体と上記上部磁性体との間に導入される磁気記録媒体からの信号磁界方向と平行方向にセンス電流が通電され、 該感磁部は、少なくとも、軟磁性層、非磁性導電層、硬磁性層が順次積層されてなるスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部を有してなることを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項3】 上記軟磁性層が、NiFe,NiFeC
    o,NiFe−Xの少なくともいづれかよりなり、X
    は、Ta,Cu,Nb,Zr,Mo,Rh,Hf,Cr
    の少なくともいづれかよりなることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項4】 上記軟磁性層が、NiFe,NiFeC
    o,NiFe−Xの少なくともいづれかよりなり、X
    は、Ta,Cu,Nb,Zr,Mo,Rh,Hf,Cr
    の少なくともいづれかよりなることを特徴とする請求項2に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項5】 上記非磁性導電層が、Cu,CuNi,
    CuAgの少なくともいづれかよりなることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項6】 上記非磁性導電層が、Cu,CuNi,
    CuAgの少なくともいづれかよりなることを特徴とする請求項2に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項7】 上記磁性層が、NiFe,NiFeC
    o,Co,CoFeの少なくともいづれかよりなることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項8】 上記反強磁性層が、FeMn,NiM
    n,NiO,NiCoO,CoO,CoMnの少なくともいづれかよりなることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項9】 上記硬磁性層が、CoPt,CoPtC
    r,CoCrTaの少なくともいづれかよりなることを特徴とする請求項2に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項10】 上記感磁部は、 上記スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部と、 該スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部に、固定磁界を印加する磁化安定化手段とを具備してなることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項11】 上記感磁部は、 上記スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部と、 該スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部に、固定磁界を印加する磁化安定化手段とを具備してなることを特徴とする請求項2に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項12】 上記磁化安定化手段は、磁化固定された硬磁性層よりなることを特徴とする請求項10に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項13】 上記磁化安定化手段は、磁化固定された硬磁性層よりなることを特徴とする請求項11に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 【請求項14】 上記磁化安定化手段は、磁化固定された反強磁性層よりなることを特徴とする請求項10に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果型磁気ヘッド、特にその磁気抵抗効果感磁部への抵抗変化を検出するためのセンス電流の通電方向と、磁気記録媒体からの記録信号磁界の方向が平行に選定されたいわゆる縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドに係わる。

    【0002】

    【従来の技術】磁気抵抗効果感磁部へのセンス電流の通電方向と、磁気記録媒体からの記録信号磁界の方向が平行に選定されたいわゆる縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドは、図1にその概略断面図を示すように、下部磁性体となる基板1上に、もしくは基板1が例えば非磁性セラミック基板である場合には、図示のように、この基板1
    上にセンダスト等の下部磁性体2が形成され、これの上にAl 23等の絶縁層3が被着形成され、これの上に感磁部4が形成される。 そして、この感磁部4上には、
    Al 23等の絶縁層5を介して導電性を有する上部磁性体6が配置され、これの上に保護層10が形成される。 そして、記録再生ヘッドを構成する場合においては、さらにこれの上に、例えば薄膜記録ヘッド(図示せず)が積層形成される。

    【0003】感磁部4は、図1で示すように、磁気記録媒体例えばハードディスク(図示せず)との対向ないしは対接面例えば浮上型磁気ヘッドにおいては、いわゆるABS(エアー ベアリング サーフェス)(以下媒体対向面という)7から、後方に延長して磁気抵抗効果膜例えばNiFe合金膜が帯状に形成される。 感磁部4の前方端および後方端には、感磁部4にセンス電流iを通電する電極8aおよび8bがコンタクトされ、これら電極8aおよび8b間にセンス電流iが通電される。 そして、前方の電極8aは、上部磁性体6に電気的に連接されてこの上部磁性体6が電極8aからの導出端子としての機能を有するようになされる。

    【0004】このようにして、感磁部4が、両磁性層2
    および6によって挟みこまれて外部と磁気的にシールドされるとともに、この感磁部4の前方端が、媒体対向面7における両磁性層2および6間の前方の間隙すなわち磁気ギャップGを通じて、前方に臨むようになされ、この磁気ギャップGから、媒体対向面7に対接ないしは対向しつつ相対的に移行する磁気記録媒体(図示せず)からの漏洩磁界すなわち記録部からの信号磁界Hsを感磁部4に導入する。 すなわち、感磁部4に通ずるセンス電流iと平行に信号磁界を導入する。

    【0005】感磁部4においては、これに印加された信号磁界によって生じた抵抗変化をセンス電流によって電圧変化として検出することによって、信号磁界の検出すなわち磁気記録媒体上の記録の再生がなされる。

    【0006】この構成において、下部および上部磁性体2および6の間隔は、前方の磁気ギャップGを形成する部分の間隔D Gは狭小に選定されるが、感磁部4の前方すなわち電極8aがコンタクトされる部分以外の後方における間隔D Bにおいては充分大に選定される。 つまり、感磁部4の後方においては、間隔D Bが充分大に選定されることから磁性層6との短絡のおそれは回避でき、前方においては、前方電極8aと磁性層6とは電気的に接続される構成としていることから、磁気ギャップ部Gにおける間隔D Gは充分狭小に構成することができ、ひいては磁気記録媒体例えばハードディスクにおける記録密度の向上を可能にするものである。

    【0007】

    【発明が解決しようとする課題】ところが、このように、磁気ギャップGの狭小化がなされると、感磁部4に導入される信号磁界の取り込み量が減少することから、
    再生出が減少するという問題がある。

    【0008】そこで、本発明においては、この縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、その再生出力の減少を、感磁部における高感度化によって補償して、縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおける磁気ギャップの狭小化を図って記録媒体上の記録密度の向上をはかることができるようする。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】本発明においては、それぞれ軟磁性体からなる下部磁性体と上部磁性体との間に磁気抵抗効果を有する感磁部が配置され、この感磁部に、下部磁性体と上部磁性体との間に導入される磁気記録媒体からの信号磁界方向と平行方向にセンス電流を通電するいわゆる縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッド構成とするものであり、その感磁部が、少なくとも、軟磁性層、非磁性導電層、磁性層、反強磁性層が順次積層されてなるスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部を有する構成とされる。

    【0010】また、本発明においては、それぞれ軟磁性体からなる下部磁性体と上部磁性体との間に磁気抵抗を有する感磁部が配置され、この感磁部に、下部磁性体と上部磁性体との間に導入される磁気記録媒体からの信号磁界方向と平行方向にセンス電流を通電するいわゆる縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッド構成とするものであり、
    その感磁部が、少なくとも、軟磁性層、非磁性導電層、
    硬磁性層が順次積層されてなるスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部を有する構成とされる。

    【0011】ところで、本発明においては、上述したように、信号磁界方向と平行方向にセンス電流を通電するいわゆる縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドを対象とするものであるが、ここで信号磁界方向と平行方向にセンス電流を通電する、なる表現は、磁気ヘッドに導入される信号磁界の主たる方向とセンス電流の主たる通電方向とがほぼ平行方向であるということを指称するものである。

    【0012】

    【発明の実施の形態】本発明の実施形態を説明する。 本発明による磁気ヘッドは、例えば図1でその一例の概略断面図を示した縦型のヘッドに適用することができる。

    【0013】すなわち、この例においては、下部磁性体となる基板1上に、もしくは基板1が非磁性の例えばアルミナチタンカーバイト等の非磁性セラミック基板等である場合には、図示のように、この基板1上にセンダスト等の下部磁性体2が形成され、これの上にAl 23
    等の絶縁層3が被着形成される。 そして、この絶縁層上に、磁気抵抗効果を有する感磁部4が形成され、この感磁部4上には、Al 23等の絶縁層5を介して導電性を有する上部磁性体6が配置され、これの上に保護層1
    0が形成される。 そして、記録再生ヘッドを構成する場合においては、さらにこれの上に、例えば薄膜記録ヘッド(図示せず)が積層形成される。

    【0014】感磁部4は、媒体対向面7から、後方に延在する帯状に形成される。 感磁部4の前方端および後方端には、感磁部4にセンス電流iを通電する電極8aおよび8bがコンタクトされ、これら電極8aおよび8b
    間にセンス電流iが通電される。 そして、前方の電極8
    aは、上部磁性体6に電気的に連接されてこの上部磁性体6が電極8aからの導出端子としての機能を有するようになされる。

    【0015】このようにして、感磁部4が、両磁性層2
    および6によって挟みこまれて外部と磁気的にシールドされるとともに、この感磁部4の前方端が、媒体対向面7における両磁性層2および6間の前方の間隙すなわち磁気ギャップGを通じて、前方に臨むようになされ、この磁気ギャップGから、媒体対向面7に対接ないしは対向しつつ相対的に移行する磁気記録媒体(図示せず)からの漏洩磁界すなわち記録部からの信号磁界Hsを感磁部4に導入する。 すなわち、感磁部4に通ずるセンス電流iと平行に信号磁界Hsを導入する。

    【0016】感磁部4においては、これに印加された信号磁界によって生じた抵抗変化をセンス電流によって電圧変化として検出することによって、信号磁界の検出すなわち磁気記録媒体上の記録の再生がなされる。

    【0017】本発明は、このような縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、特にその感磁部4をスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果型構成とする。 すなわち、この感磁部4を図2にその一例の一部を断面とした概略斜視図を示すように、下部磁性体2上に、例えば絶縁層3を介してスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50を有する構成とする。 図2の例では、絶縁層3上に、下地層51と、軟磁性層52と、非磁性導電層53と、磁性層54と、この磁性層54と交換結合する反強磁性層55
    および保護層56が順次例えばスパッタリングによって積層形成された構成を有する。 この反強磁性層55と磁性層54の交換結合方向は、センス電流iと平行に信号磁界Hsに沿う方向に選定される。

    【0018】下地層51は、例えばTa,Ti,Hf等の少なくともいづれかの厚さ5.0〜10.0nmの材料膜よりなる。

    【0019】軟磁性層52は、例えばNiFe,NiF
    eCo,NiFe−X等の少なくともいづれかよりなり、Xは、Ta,Cu,Nb,Zr,Mo,Rh,H
    f,Cr等の少なくともいづれかとする、厚さ15.0
    nm以下の材料膜よりなる。

    【0020】非磁性導電層53は、Cu,CuNi,C
    uAg等の少なくともいづれかの厚さ1.8〜3.0n
    mの材料膜よりなる。

    【0021】磁性層54は、NiFe,NiFeCo,
    Co,CoFe等の少なくともいづれかの厚さ1.0〜
    8.0nmの材料膜よりなる。

    【0022】反強磁性層55は、高保磁力の反強磁性のFeMn,NiMn,NiO,NiCoO,CoMn等の少なくともいづれかの膜厚5.0〜80nmの材料膜よりなり、一定方向に磁化される。

    【0023】また、保護層は、上述した下地層と同様の材料膜によって構成することができる。

    【0024】図2で示したスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50は、基板1側に軟磁性層52が配置された場合であるが、軟磁性層51〜反強磁性層55の積層構造を図2の場合とその上下を反転した構成すなわち反強磁性層55を、基板1側とする配置構成とすることもできる。 この場合、反強磁性層55として例えばFe
    Mnのように反強磁性特性を誘発する下地層を要する場合は、上述の下地層51上に、更に例えばNiFeもしくはCu膜を配置することが望ましい。

    【0025】このスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50によって構成される感磁部4は、外部印加磁界すなわち記録媒体からの信号磁界に対して高い抵抗変化、すなわち高感度の磁気抵抗効果型を示す。

    【0026】このスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50の磁気抵抗効果動作を概略説明すると、上述したように、磁性層54上には、これとセンス電流iと平行に交換結合する反強磁性層55が被着形成されていることから、この磁性層54は、その磁化の向きが固定されたいわゆるピン層とされる。 磁性軟磁性層52は、薄い非磁性導電層53によって磁性層54と分離されていて、その磁化の向きが固定されていないいわゆるフリー層とされる。

    【0027】この状態で、外部磁界すなわち磁気記録媒体からの記録情報による信号磁界が印加されると、これによってフリー層すなわち軟磁性層52が磁化され、そのスピンが回転する。 そして、いま磁化が固定されたピン層すなわち磁性層54のスピンの向きと、フリー層すなわち軟磁性層52のスピンの向きとが180°である場合、感磁部4における抵抗は最大となる。 これは、感磁部4の両電極8aおよび8b間を移行しようとする電子が、非磁性層と互いにスピンの向きを異にする両磁性層52および54との界面で散乱することによる。 そして逆に、両磁性層52および54のスピンの向きが同じとされる場合は、電子の散乱が小となりその抵抗は最小となるものである。

    【0028】このように、スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造とする場合は多層膜構造とし、磁化が固定されたピン層の構成により、外部磁界によって大きく抵抗が変化するすなわち高感度の感磁部を構成することができるものである。

    【0029】なお、実際の磁気ヘッドにおいては、感磁部4すなわちスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50に導入される磁気記録媒体からの信号磁界によって容易に、軟磁性層52(フリー層)のスピンが回転することができるように、軟磁性層52の磁化容易軸方向は、各層の幅方向すなわちセンス電流方向(信号磁界方向)を横切る直交方向に設定される。

    【0030】上述したように、本発明においては、その感磁部4を、磁気感度にすぐれたスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造としたことによって、感磁部4の感度の向上をはかるので、この感磁部への信号磁界の取り込み量が小さい縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおける再生出力の補償を行うものである。

    【0031】感磁部4を構成するスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50は、図3にその一部を断面とした概略斜視図を示すように、図2の反強磁性層56と磁性層55との構成に代えて、所定方向すなわち上述したと同様に、膜面に沿いかつ幅方向すなわちセンス電流i
    および信号磁界Hs方向とほぼ直交する方向に磁化の向きが設定がなされた硬磁性層57を配置した構成とすることができる。

    【0032】すなわち、この場合においては、例えば下地膜51上に、軟磁性層52、非磁性導電層53、硬磁性層57および保護膜56が順次積層された構成とすることができる。 図3において、図2と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。 この構成において、下地膜51、軟磁性層52、非磁性導電層53、および保護膜56については、図2の構成において説明したと同様の材料膜によって構成することができる。

    【0033】硬磁性膜57は、高保磁力のCoPt,C
    oPtCr,CoCrTa等によって構成することができる。

    【0034】この場合、下地層51と保護膜56は省略することができる。 また、この図3の構成において、軟磁性層52から硬磁性膜57の配置を図3において上下反転させた配置に、すなわち硬磁性膜57を基板1側とする構成とすることもできる。

    【0035】そして、これらの構成においても、図2の構成のスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部の動作原理と同様の動作原理によって高い感度の感磁部4を構成することができる。

    【0036】上述したように、本発明においては、感磁部4をスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造50とすることによって高感度化をはかるものであるが、この構成において、その信号磁界の与えられない状態での軟磁性膜52の磁化の方向は、所定の方向、本発明で対象とする縦型磁気ヘッド構成とする場合、前述したように実際にはセンス電流iの方向すなわち信号磁界Hsの方向を横切る方向すなわちほぼ直交する方向に設定することになるが、この場合、スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50の長手方向が、信号磁界Hs方向であることから、軟磁性膜52の磁化の方向は、その短辺方向となり、その磁化は形状異方性によって不安定となるおそれがある。 そこで、この磁化の安定化をはかるために、
    図4および図5に示すように、感磁部4を、上述したスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50と、これの磁化の安定化をはかる磁界を印加する磁化安定化手段6
    1とを有する構成とする。

    【0037】磁化安定化手段61は、例えば図4に模式的斜視図を示すように、スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50に隣接してその膜面に沿い、かつセンス電流iおよび信号磁界Hs方向に沿う両側もしくはいづれか一側に配置する。 あるいは、図5に同様の模式的斜視図を示すように、中間膜62を介してスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50下、または/およびスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50上に配置する。

    【0038】磁化安定化手段61は、高保磁力を有し、
    図4および図5に矢印Mをもって示すように、上述したスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50に与えられるセンス電流iの方向および信号磁界Hsの方向とほぼ直交する方向に磁化固定された硬磁性膜より構成する。 この硬磁性膜の保磁力は、その形状異方性磁界や、
    外乱磁界によって乱されることのない程度に充分高い保磁力を有する磁性膜、例えば例えばBaFeOとか、C
    o系の硬磁性膜例えばCoPt,CoCrTa等によって構成し得る。

    【0039】また、その磁気的特性の安定化をはかるために、この硬磁性膜下に、Cr等の下地膜を形成することが望ましい。 また、この硬磁性膜上に、軟磁性膜例えばNiFe,NiFeCo,NiFe−Xの少なくともいづれかよりなり、Xは、Ta,Cu,Nb,Zr,M
    o,Rh,Hf,Crの少なくともいづれかよりなる軟磁性膜を被着形成して、硬磁性膜表面に発生する磁極を、側面に逃す構造とすることができる。

    【0040】この硬磁性膜による磁化安定化手段61の磁界強度、すなわちスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50への印加磁界強度の選定は、その残留磁束密度Brとその厚さδの積、Br・δの選定によって選定することができる。

    【0041】また、磁化安定化手段61としては、下地膜上に磁性膜とこれに交換結合された反強磁性膜の積層構造によって構成することもできる。 この場合の交換結合方向は、上述のセンス電流iの方向および信号磁界H
    sの方向とほぼ直交する方向となるように反強磁性膜の磁化固定がなされる。

    【0042】下地膜は、例えばTa,Ti,Hf等またはこれらに添加元素を入れた合金によって構成し得る。
    またこれの上の磁性膜は、NiFe,NiFeCo,N
    iFe−Xの少なくともいづれかよりなり、Xは、T
    a,Cu,Nb,Zr,Mo,Rh,Hf,Crの少なくともいづれか、あるいは例えばNiFe/Co等の2
    層構造等によって構成し得る。 反強磁性膜は、FeM
    n,NiMn,NiO,NiCoO,CoO,CoMn
    等の少なくともいづれかによって構成することができる。

    【0043】硬磁性膜、反強磁性膜に対する磁化は、その成膜を所定方向の磁界印加の下で行うとか、成膜後に、所定方向の磁界印加を行うことによって行うことができる。

    【0044】このような磁化安定化手段61により、スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50に、所定の磁界が印加されるようにして、形状異方性等に起因する軟磁性膜52における磁化の不安定性を補償してその安定化をはかる。

    【0045】〔実施例〕図1の構成による縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドを採り、その感磁部4として、図2
    で示した構造のスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50を有し、図5で示した磁化安定化手段61を有する構造とした。 この場合の、感磁部4の膜構成は、厚さ7.3nmのTaによる下地膜上に、厚さ3.3nmのNiFe膜と厚さ1.1nmのCo膜との2層構造による磁性膜と、厚さ10.0nmのFeMnによる反強磁性膜とが積層された磁化安定化手段61を構成し、これの上に厚さ7.3nmのTaによる中間膜ないしは下地膜を形成して、これの上に厚さ10.0nmのNiFe
    による軟磁性層52と、厚さ2.4nmのCuよりなる非磁性導電層3と、厚さ4.4nmのCoよりなる磁性層54と、厚さ10.0nmのFeMnによる反強磁性層55と、厚さ8.8nmのTaによる保護層56が積層されてなるスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部50を構成した。 そして、この場合、そのトラック幅すなわち感磁部4の幅Tw=5.0μm、感磁部4の長さL=8μm、電極8aおよび8b間の間隔すなわち感磁部の実効長l=6μm、センス電流Is=6mAとした。

    【0046】この構成による磁気ヘッドは、その感磁部4は、ヒステリシスおよびバルクハウゼンノイズが無いすぐれた磁気抵抗特性を示した。 そして、この本発明による磁気ヘッドの再生特性すなわち外部磁界に対する抵抗変化率を図6中実線曲線に示す。 図6中破線曲線は、
    スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造によらないそれぞれ厚さ20nmの2層のNiFe層を非磁性層を介して積層した従来の縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの同様の外部磁界に対する抵抗変化率特性の測定結果を示した。 この従来の構成による磁気ヘッドはトラック幅Tw
    =5.0μm、感磁部4の長さL=7.5μm、電極間の間隔すなわち感磁部の実効長l=3.0μmと、センス電流Is=6mAとした。

    【0047】図6をみて明らかなように、本発明による磁気ヘッドによれば、小さい磁界で大きな抵抗変化、すなわち高感度化が得られることがわかり、その磁気感度は2.6倍に及んだ。

    【0048】上述したところから明らかなように、本発明構成によれば、縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおける感度の低下を補償できるので、縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおける特徴、すなわち狭ギヤップ化がはかられ、記録密度の向上をはかることができる。

    【0049】

    【発明の効果】上述したように、本発明構成によれば、
    縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、その再生出力の減少を、感磁部における高感度化によって補償して、縦型の磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおける磁気ギャップのより狭小化を図って記録媒体上の記録密度の向上をはかることができるものである。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明を適用する磁気ヘッドの一例の概略断面図である。

    【図2】本発明による磁気ヘッドの感磁部の一例を示す一部を断面とした概略斜視図である。

    【図3】本発明による磁気ヘッドの感磁部の一例を示す一部を断面とした概略斜視図である。

    【図4】磁化安定化手段を具備する感磁部の一例の模式的斜視図である。

    【図5】磁化安定化手段を具備する感磁部の一例の模式的斜視図である。

    【図6】本発明による磁気ヘッドと従来の磁気ヘッドとの磁気抵抗特性を示す図である。

    【符号の説明】

    1 基板、2 下部磁性体、4 感磁部、6 上部磁性体、8a 前方電極、8b 後方電極、50 スピンバルブ型巨大磁気抵抗効果膜構造部、51 下地層、52
    軟磁性層、53 非磁性層、54 磁性層、55 反強磁性層、56保護層、57 硬磁性層、61 磁化安定化手段。

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