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Master for thermal stencil printing and manufacturing method thereof

阅读:774发布:2024-01-15

专利汇可以提供Master for thermal stencil printing and manufacturing method thereof专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a master for thermal stencil printing and the manufacturing method of the same, having a porous resin film consisting of a resin on one side of a thermoplastic resin film and having boring sensitivity capable of effecting surely the aimed boring through a thermal head.
SOLUTION: The master for thermal stencil printing having at least the porous resin film, constituted by applying a fluidized body on the thermoplastic resin film and drying the same, comprises hollow fillers in the porous resin film. In this case, a synthetic resin solution under solubilized condition, obtained by mixing the synthetic resin into a plurality of solvents having different solubilities, is applied on the thermoplastic resin film and is dried.
COPYRIGHT: (C)2002,JPO,下面是Master for thermal stencil printing and manufacturing method thereof专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を少なくとも有する感熱孔版印刷用マスターにおいて、多孔性樹脂膜内に中空フィラーを含むことを特徴とする感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項2】 中空フィラーが多孔性樹脂膜内に重量比で0.5%〜10%含まれることを特徴とする感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項3】 中空フィラーの中心粒径(メジアン)が50μm以下である請求項1又は2記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項4】 中空フィラーが塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体を殻壁とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項5】 中空フィラーがアクリロニトリル共重合体を殻壁とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項6】 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜との間に機能性薄層を有することを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項7】 熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に設けた多孔性樹脂膜の表面に、繊維状物質からなる多孔性繊維膜を積層してなる請求項1〜6のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項8】 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜の接着強度が1.4N/m以上である請求項1〜7のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項9】 多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜の接着強度が1.4N/mである請求項8記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項10】 多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜がポリウレタン系接着剤で接着されている請求項1〜9のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項11】 合成樹脂を溶解度の異なる複数の溶剤に混合し、可溶化状態とした合成樹脂溶液を熱可塑性樹脂フィルム上に塗布し、乾燥させることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスターの製造法。
  • 【請求項12】 溶解した合成樹脂を含む油中水型乳化液を、熱可塑性樹脂フィルム上に一定厚みで塗布し、乾燥させることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスターの製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明はハロゲンランプ、キセノンランプ、フラッシュバルブなどによる閃光照射や赤外線照射、レーザー光線等のパルス的照射、あるいはサーマルヘッド等によって穿孔製版される感熱孔版印刷用マスター及びその製造方法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来、熱可塑性フィルムにインキ通過性の支持体として、天然繊維、合成繊維の単独又は混抄した多孔性薄葉紙を接着剤で貼り合わせた感熱孔版印刷用マスターが用いられている。 しかし、こうした繊維から成る多孔性薄葉紙を支持体として用いた感熱孔版印刷用マスターは、次のような問題点がある。 (1)接着剤を用い多孔性薄葉紙とフィルムを貼り合わせることにより、接着剤が多孔性薄葉紙の繊維間に鳥の掻きのように集積し、その部分においてサーマルヘッドによる穿孔が行われにくくなり、インキの通過が妨げられ印刷ムラが発生しやすくなる。 (2)多孔性薄葉紙の繊維自体がインキの通過を妨げ、
    印刷ムラが発生しやすくなる。 (3)多孔性薄葉紙の繊維目によりフィルム面の平滑性が低下しサーマルヘッドとの密着が悪く未穿孔部ができるため印刷ムラが発生する。 こうした問題を改善するためにいくつかの提案がなされているが、いまだ満足するものは得られていない。 例えば、特開平3−193445号公報に、多孔性支持体として、繊度1デニール以下の合成繊維から成る薄葉紙を用いることが提案されているが、前記の問題解決には十分とはいえない。 特開昭62−198459号公報に、
    熱可塑性フィルムに実質的に閉じた形状の放射線硬化型樹脂パターンをグラビア、オフセット、フレキソ等の印刷により多孔性支持体を形成する方法が提案されている。 しかし、印刷法では樹脂パターンの線幅を50μm
    以下にすることは困難であり、印刷部が穿孔できず、印刷ムラとなる。 また、特開平3−240596号公報には、水分散性ポリマーとコロイダルシリカから成る分散液を熱可塑性フィルムの表面に塗布、乾燥し、多孔性支持体を設け粘度の低いインキジェット用インキで印刷する方法が提案されている。 しかし、この方法では多孔層の開孔径が小さく、従来より用いられている孔版用印刷インキではインキの通過が悪く、十分な印刷濃度が得られない。 一方、特開昭54−33117号公報には、多孔性支持体を用いない実質的に熱可塑性フィルムのみから成る感熱孔版印刷用マスターが提案されている。 この方法では熱収縮率が高く、フィルム厚み3μm以下のフィルムではサーマルヘッドによる穿孔性も良好で印刷品質は優れているが、腰が低く印刷機での搬送ができない問題が有る。 搬送をよくするため厚いフィルムを使用するとサーマルヘッドによる穿孔性が低下し、印刷ムラが発生する。

    【0003】本発明者等は先に熱可塑性フィルムの片面に多孔性樹脂膜を設けた感熱孔版印刷用マスターを提案した(特開平8−332785号公報、特開平7−13
    9918号公報、特開平10−24667号公報、特開平7−305102号公報)。 しかしながら、熱可塑性フィルム上に流動体を塗布乾燥して形成される多孔性樹脂膜は、従来フィルムとの貼り合わせに用いられてきた薄葉紙よりも空隙率が低く、断熱性が低いために、サーマルヘッドによる穿孔径が従来のマスターに比べて均一性は高いものの、小さくなる傾向があった。 これは熱感度が低下していることを意味しており、好ましい傾向とは言えない。 また、この感熱孔版印刷用マスターでは樹脂膜のみでコシ(stiffness)を強くすることが困難であるため、本発明者等は特開平10−147075号公報、特開平10−236011号公報にて、熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に樹脂からなる多孔性樹脂膜を有し、更にその表面に繊維状物質からなる多孔性繊維膜を積層してなる感熱孔版印刷用マスターを提案しているが、これらのマスターでも上記サーマルヘッドによる穿孔径が小さくなる問題は解決されていない。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に樹脂からなる多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスターにおいて、サーマルヘッドにて狙い通りの穿孔を確実に行える穿孔感度を有した感熱孔版印刷用マスターとその製造方法を提供することが目的である。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】本発明は熱可塑性フィルムの片面に多孔性樹脂膜を設けた感熱孔版印刷用マスターにおいて、多孔性樹脂膜内に中空フィラーを内添し、
    断熱効果を高め、穿孔感度を高めるものである。 本発明は多孔性樹脂膜上に積層される多孔性繊維膜の有無に関わらず有効である。 本発明で言う「多孔性樹脂膜」とは、溶剤に溶かした樹脂を析出させる等により形成する多孔性の膜のことである。 また、「多孔性繊維膜」とは、綿、麻などの天然繊維、ポリエステル、ビニロン、
    アクリルなどの合成繊維等の繊維状物質からなる薄葉紙などによって形成されている膜を意味している。

    【0006】

    【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。 本発明において、熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
    ポリ塩化ビニリデン又はその共重合体など従来公知のものが用いられるが、穿孔感度の点からポリエステルフィルムが特に好ましく用いられる。 ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルとしては、好ましくはポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。 穿孔感度を向上するために特に好ましくは、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。 本発明における熱可塑性樹脂フィルムには必要に応じて、難燃剤、
    熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を配合することができる。 さらには必要に応じて易滑性を付与することもできる。 易滑性付与方法としては特に制限はないが、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする有機粒子等を配合する方法、内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方法等がある。

    【0007】本発明における熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、通常好ましくは0.1μm〜5.0μmであり、
    更に好ましくは0.1μm〜3.0μmである。 厚さが5.0μmを超えると穿孔性が低下する場合があり、
    0.1μmより薄いと製膜安定性が悪化したり耐刷性が低下する場合がある。

    【0008】本発明における中空フィラーとは樹脂を殻壁とした密閉系中空構造のプラスチックマイクロカプセルである。 多孔性樹脂膜内に中空フィラーを埋め込むことによって、感熱孔版印刷用マスターの断熱性が高まり、サーマルヘッドから発せられた熱を有効に穿孔に用いることができる。 中空フィラーの中身は基本的には空気であるが、液化炭化水素などの揮発性液体を該フィラー内に保持していても良い。 この場合には中空フィラーが経時でしぼみにくいため、マスターの支持体の断熱性が長期間にわたって維持されやすいメリットがある。 中空フィラーの殻壁を構成する樹脂の種類は問わないが、
    本発明の感熱孔版印刷用マスターに用いる際には、穿孔感度を低下させにくい点で熱可塑性樹脂が好ましく、特に熱可塑性樹脂の軟化点が50℃〜150℃のものが好ましい。 このような熱可塑性樹脂として、例えば塩化ビニリデン、アクリロニトリル、及びこれらの共重合体などがよく用いられる。 熱可塑性樹脂の軟化点が50℃未満の場合には穿孔時に中空フィラーの殻壁が破れ、断熱効果が得られなくなってしまうばかりか、軟化した殻壁がサーマルヘッドに付着してサーマルヘッド自体の穿孔能を低下される恐れもある。 150℃を超える場合には中空フィラーがフィルムの穿孔を阻害しやすくなることがある。 感熱孔版印刷用マスターの多孔性樹脂膜への中空フィラーの内添の効果は、穿孔感度の向上のみならず、多孔性樹脂膜の強度上昇、曲げ剛度の向上なども期待できる。 強度向上によって感熱孔版印刷用マスターの耐刷性の向上、曲げ剛度の向上によって印刷機内での搬送性の向上が見込まれる。

    【0009】中空フィラーには、塗布液中での分散性向上、中空フィラー殻壁の強度向上など、その性質の改善のために、表面処理がなされていても良い。 炭酸カルシウムや酸化チタン等の不活性無機粉体によるコーティングがよく行われる。 また、中空フィラーの多孔性樹脂膜への添加量は乾燥後の重量比で0.5%〜10%が好ましい。 0.5%未満だと断熱効果が得られにくく、10
    %を超えると多孔性樹脂膜のインキ通過性が阻害されやすい。

    【0010】中空フィラーの中心粒径(メジアン)は5
    0μm以下が好ましい。 50μmよりも大きい場合には中空フィラーそのものが印刷時にインキの通過を妨げて画像品質を劣化させる恐れがある。 中空フィラーのシェル厚は0.1μm〜10μmが好ましい。 シェル厚が0.1μmに満たない場合にはフィラーが破れやすく、
    また、10μmを超える場合には中空フィラーの殻壁が穿孔時に熱を吸収しやすくなり、それぞれ断熱効果を低下させてしまう。

    【0011】熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜との間に機能性薄層を存在させても良い。 ここで言う機能性薄層の定義としては以下の通りである。 1. 熱可塑性フィルムと多孔性樹脂膜との接着性を向上する薄層。 2. カールを改善する薄層。 3. マスターの剛度を向上させる薄層。 4. マスターをサーマルヘッドにより穿孔する際、穿孔感度を阻害しないか、更には穿孔性を改善する薄層。

    【0012】前記機能性薄層を構成する樹脂材料としては、例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー等のようなビニル系樹脂、ポリブチレン、ナイロン等のポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、これらの共重合体、混合物、変性体などが用いられる。 更に本発明の効果を阻害しない範囲で、各種フィラー、帯電防止剤、スティック防止剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤、可塑剤、改質剤などを併用することができる。

    【0013】また、接着性を改善するために前記樹脂に加えてポリイソシアネートを併用することが好ましい。
    特に好ましくはポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタン樹脂とポリイソシアネートを併用することが好ましい。 サーマルヘッドでの穿孔性を改善するためには軟化点が40〜150℃のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタン樹脂とイソシアネートを併用すると良い。 ここでOH基/NCO基のモル比は1/0.1〜1/20であるが必要とする特性に応じて適宜選択すれば良い。

    【0014】機能性薄層の軟化点を低下させるために。
    軟化点の低い樹脂、あるいは可塑剤等を添加しても良い。 機能性薄層の乾燥後の厚さは0.01μm〜2.0
    μmが好ましく、さらには0.1μm〜1.0μmがより好ましい。 0.01μmより小さいと接着性、コシ、
    カールに対する改善効果が小さく、2.0μmを超えると熱穿孔感度に悪影響を及ぼす。 機能性薄層の好ましい材料、乾燥後の厚さは、感熱孔版印刷用マスターの構成、あるいは構成材料等を考慮して実験的に決定する。
    フィルムとして2軸延伸したポリエステル、多孔膜としてブチラール樹脂を用いた場合、薄層としてはポリエステル、ポリオールとイソシアネートの反応生成物、イソシアネート重合体などが好適に用いることができる。

    【0015】本発明における多孔性樹脂膜は、膜の内部及び表面に多数の空隙を持つ構造を有するものであれば良く、該空隙がインキの通過性の点から多孔性膜内において厚さ方向に連続構造であるものが望ましい。 本発明において、多孔性樹脂膜の平均孔径は一般に2μm〜5
    0μm、望ましくは5μm〜30μmである。 平均孔径が2μmに満たない場合には、インキ通過性が悪い。 そのため、十分なインキ通過量を得るために低粘度インキを用いれば、画像にじみや印刷中に印刷ドラムの側部や巻装されているマスターの後端から印刷インキがしみ出す現象が発生する。 また、多孔質樹脂膜内の空膜率が低くなることが多く、サーマルヘッドによる穿孔を阻害しやすくなる。 一方、平均孔径が50μmを越える場合には、多孔性樹脂膜によるインキの抑制効果が低くなり、
    印刷時に印刷ドラムとフィルムの間のインキが過剰に押し出され、裏汚れやにじみ等の不具合が発生する。 即ち、平均孔径は小さすぎても大きすぎても良好な印刷品質が得られない。 特に、多孔性樹脂膜内の空隙の平均孔径が20μm以下である場合、多孔性樹脂膜層が厚い程印刷インキが通りにくくなるので、この層の厚みによってインキの印刷用紙への転写量を制御することができる。 そして、層の厚さが不均一であると印刷むらを生じることがあるので、厚みは均一であることが望ましい。

    【0016】本発明の多孔性樹脂膜の厚みは、2μm〜
    100μm、望ましくは5μm〜50μmである。 5μ
    mに満たない場合は、サーマルヘッドによる穿孔後に穿孔部の背後に多孔性樹脂膜が残りにくく、インキ転写量が制御されずに印刷物の裏汚れが発生しやすい。 また、
    多孔性樹脂膜のインキ転写量抑制効果は膜が厚いほど大きく、印刷時の紙へのインキ転写量は多孔性樹脂膜の厚みによって調節できる。 多孔性樹脂膜の密度は、通常0.01g/cm 〜1g/cm で、望ましくは0.
    1g/cm 〜0.7g/cm である。 密度が0.0
    1g/cm 未満だと膜の強度が不足し、また膜自体も壊れやすい。 多孔性樹脂膜の付着量は、0.1g/m
    〜35g/m 、望ましくは0.5g/m 〜25g/
    、特に1g/m 〜11g/m が望ましい。 付着量の増大はインキの通過を妨げて画質を悪くし、0.1
    g/m 未満ではインキ転写量の制御が困難となり、逆に35g/m を超えるとインキの通過を妨げて画像を悪くする。

    【0017】多孔性樹脂膜を構成する樹脂材料としては、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー等のようなビニル系樹脂、ポリブチレン、ナイロン等のポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、アセチルプロピルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。 各樹脂は2種以上を混合して用いても良い。

    【0018】多孔性樹脂膜の形成、強度、孔径の大きさ等を調節するために、多孔性樹脂膜中に必要に応じてフィラーなどの添加剤を添加することが望ましい。 ここにおいてフィラーとは顔料、粉体や繊維状物質も含まれる概念である。 その中で特に針状のフィラーが好ましい。
    その具体例としては、ケイ酸マグネシウム、セピオライト、チタン酸カリウム、ウオラストナイト、ゾノトライト、石膏繊維、等の鉱物系針状フィラー、非酸化物系針状ウイスカ、酸化物系ウイスカ、複酸化物系ウイスカ等の人工鉱物系針状フィラー、マイカ、ガラスフレーク、
    タルク等の板状フィラーがあげられる。 顔料は無機のみならず有機の顔料、あるいはポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル等の有機ポリマー粒子そして酸化亜鉛、二酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカである。 これら添加剤の添加量としては好ましくは樹脂に対して5%〜200%である。 5%以下では添加剤を加えることによる曲げ剛度が高くならない。 逆に200
    %以上ではフィルムとの接着性が悪くなる。 本発明の多孔性樹脂膜には、本発明の効果を阻害しない範囲内で帯電防止剤、スティック防止剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤などを併用することができる。

    【0019】次に、本発明の感熱孔版印刷用マスターの多孔性樹脂膜の形成方法について説明する。 第1の多孔性樹脂膜の形成方法は、互いに良く溶け合う樹脂の良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中に溶解及び/又は分散して得た塗工液を塗布し乾燥過程で多孔質膜を形成するものである。 この場合、良溶媒は相対的に貧溶媒より低温で蒸発しやすい組み合わせが必要である。 良溶媒と貧溶媒をそれぞれ一種ずつ用いる場合には、良溶媒の沸点は相対的に貧溶媒の沸点より低くなければならない。 良溶媒と貧溶媒の選定は任意であるが、一般には沸点差が15℃
    〜40℃である場合に所望の特性を持つ多孔性樹脂膜が形成されやすい。 沸点差が10℃未満の場合には、両溶媒の蒸発時間差が小さく、形成される膜が多孔性構造になりにくい。 貧溶媒の沸点が高すぎる場合には、乾燥に時間がかかり生産性に劣るため、貧溶媒の沸点は150
    ℃以下であることが望ましい。

    【0020】塗布液中の樹脂濃度は使用する材料によって異なるが5%〜30%である。 5%未満では開口径が大きくなり過ぎたり、多孔性樹脂膜の厚みのむらが生じたりしやすい。 逆に、30%を超えると多孔性樹脂膜が形成されにくく、あるいは形成されても孔径が小さくなり所望の特性は得られにくい。 多孔性樹脂膜の平均孔径の大きさは雰囲気中の貧溶媒の影響を受け、一般にその良溶媒に対する割合が高いほど凝結量が多くなり、平均孔径は大きくなる。 貧溶媒の添加比率は樹脂、溶媒により異なるので実験により適宜決定する必要がある。 一般的に、貧溶媒の添加量が多くなるに従い多孔質樹脂膜の孔径が大きくなる。 貧溶媒の添加量が多すぎると樹脂が析出し塗布液が不安定になる。 本発明の場合にはこの塗布液中に中空フィラーが含まれる。

    【0021】第2の多孔性樹脂膜の形成方法としては、
    多孔性樹脂膜を形成する樹脂の良溶媒と貧溶媒が互いに良く混ざり合わない場合に用いられ、例えば特開平11
    −235885号公報にて開示されているように、W/
    O型エマルションを主体とする流動体を薄層上に塗布、
    乾燥して形成されるものであり、主として水の部分が乾燥後インクが通過する孔となり、溶剤中の樹脂(フィラー、乳化剤等の添加物が含まれていてもよい)が構造体となる方法である。 この方法においても多孔膜の形成、
    強度、孔径の大きさ、コシ等を調節するために、多孔膜中に必要に応じて、中空フィラーに加えて、前記フィラーなどの添加剤を添加することができる。 その中で特に針状、板状、もしくは繊維状のフィラーが好ましい。 W
    /O型エマルションの形成には比較的親油性の強い、H
    LB(Hydrophiric-Lyophiric Balance)が4〜6の界面活性剤が有効であるが、水層にもHLBが8〜20の界面活性剤を使用するとより安定で均一なW/Oエマルションが得られる。 高分子界面活性剤の使用も、より安定で均一なエマルションを得る方法の一つである。 また水系にはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等の増粘剤の添加がエマルションの安定化に有効である。 ただし、本発明の多孔性樹脂膜の形成方法は、上記に例示した方法に限定されるものではない。 本発明の多孔性樹脂膜形成用塗布液の熱可塑性樹脂フィルムヘの塗布方式としてはブレード、トランスファーロール、ワイヤーバー、リバースロール、グラビア、ダイ等の従来一般的に用いられている塗布方式が使用でき、特に限定されるものではない。

    【0022】本発明における多孔性繊維膜としては、
    ガラス、セピオライト、各種金属などの鉱物繊維、羊毛、絹などの動物繊維、綿、マニラ麻、コウゾ、ミツマタ、パルプ等の天然繊維、スフ、レーヨンなどの再生繊維、ポリエステル、ポリビニルアルコール、アクリルなどの合成繊維、カーボンファイバなどの半合成繊維、ウイスカ構造を有する無機繊維などの薄葉紙が挙げられる。 この場合繊維状物質の太さは熱可塑性樹脂フィルムの穿孔直径、フィルムの厚さなどにより適当なものを選択する必要があるが、直径20μm以下、好ましくは1μm〜10μmである。 直径が1μmより小さいと引張り強度が弱く、20μmより大きいとインキ通過が妨げられて画像にいわゆる繊維による白抜けが現われたりする。 また繊維状物質の長さは0.1mm〜10
    mm程度が好ましく、更に好ましくは1mm〜6mm程度である。 0.1mmより短いと引張り強度が弱くなり、10mmより長いと分散が均一に行いづらくなる。
    本発明における多孔性繊維層の坪量は、通常好ましくは3g/m 〜20g/m 、更に好ましくは5g/m
    〜15g/m である。 坪量が20g/m を超えると、インキの通過性が低下して画像鮮明性が低下する。
    また坪量が3g/m より少ないと支持体として十分な強度を得られない場合がある。 本発明における繊維状物質からなる多孔性繊維層は、短繊維を抄紙した抄造紙であっても良いし、不織布や織物であっても良いし、スクリーン紗などであっても良いが、生産性、コスト面等より抄造紙が好ましく用いられる。

    【0023】本発明の感熱孔版印刷用マスターの熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜の接着強度、また、多孔性繊維膜を設けた場合には、多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜の接着強度は、それぞれ1.4N/m以上であることが望ましく、更に好ましくはそれぞれ2.8N/m以上である。 接着強度が1.4N/mより小さいと、ハンドリング及び搬送時に剥離が発生し、シワの原因となるばかりでなく、耐刷時に伸び、ハガレ、破れといった問題も引起こす。 接着強度の上限はインキ通過が阻害されなければ特に限定されるものではない。

    【0024】本発明で、多孔性繊維膜をラミネートする場合に用いる接着剤としては、インキ通過性の面より多孔性樹脂膜の孔を塞がないよう高粘度の状態のものが良く、好ましくは接着剤が完全に硬化するまでの粘度が1
    00cps以上であり、更には300cps以上が好ましい。 本発明によれば、多孔性繊維層を貼り合わせる場合の感熱孔版印刷用マスターの製造方法としては、熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に多孔性樹脂膜を形成するための塗布液を塗布し、少なくとも該多孔性樹脂膜の最外表層が乾燥・皮膜化した後に、接着剤が塗布された多孔性繊維層と貼り合せることが望ましい。 多孔性樹脂膜が形成される前に多孔性繊維膜を積層すると、多孔性樹脂膜の形成を阻害し望ましい多孔膜が得られない。 また接着剤は多孔性樹脂膜の孔を閉塞する恐れが有るため、多孔性繊維膜に塗布した方が望ましい。

    【0025】本発明の目的であるインキ通過性の優れる多孔性樹脂膜を形成するためには、熱可塑性の樹脂が好ましく用いられる。 この場合接着剤として溶剤型接着剤を使用すると多孔性樹脂膜が侵され孔を閉塞してしまうため、少なくとも多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜とが積層される時点において溶剤は無い方が好ましく、この面より無溶剤型接着剤、水性・エマルション型接着剤が用いられる。 本発明の接着強度を得るため及び上記条件を満たすために、ポリウレタン系接着剤が好ましい。 ポリウレタン系接着剤としては、低付着量にて所望の接着強度が得られる無溶剤型ポリウレタン接着剤が用いられる。
    また多孔性繊維膜としては安価な天然繊維を含むものが好ましく用いられるので、水性・エマルション型ポリウレタン接着剤では塗工時、多孔性繊維層の伸縮が発生し、カール等を悪化させるという面からも無溶剤型ポリウレタン接着剤が用いられる。

    【0026】無溶剤型ポリウレタン接着剤としては、両末端に水酸基を有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等のポリオール成分とイソシアネート成分の反応により得られる一液湿気硬化型のウレタンプレポリマーや、又はポリオール成分とイソシアネート成分に分かれた二液硬化型の接着剤が挙げられるが特に限定されるものではない。 イソシアネート成分としては、
    ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、2,4
    −ジイソシアネート−1−メチルシクロヘキサン、2,
    6−ジイソシアネート−1−メチルシクロヘキサン、ジイソシアネートシクロブタン、テトラメチレンジイソシアネート、o−、m−、及びp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサヒドロメタキシリデンジイソシアネート(HXDI)、及びリジンジイソシアネートアルキルエステル(該アルキルエステルのアルキル部分は1〜6個の炭素原子を有することが望ましい)等のような樹脂族又は脂環式ジイソシアネート:トルイレン−2,4−ジイソシアネート(TD1)、トルイレン−2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート(MDI)、3−メチルジフェニルメタン−4,
    4'−ジイソシアネート、m−及びp−フェニレンジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニル−4,4'−ジイソシアネート、3,3'−ジメチルジフェニルー4,4'−ジイソシアネート、1,
    3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート及びジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート:並びにこれらの混合物が用いられる。

    【0027】接着剤の塗布方法は、ブレードコーティング方法、リバースロールコーティング方法、グラビアコーティング方法、ナイフコーティング方法、スプレーコーティング方法、オフセットグラビアコーティング方法、キスコーティング方法、バーコーティング方法等いずれの方法でも良く、特に限定されない。 接着剤を塗布する面としては、多孔性樹脂膜、多孔性繊維膜どちらに塗布しても良いが多孔性樹脂膜の開口部を閉塞しないためには多孔性繊維膜に塗工した方が良い。

    【0028】多孔性繊維膜に無溶剤型ポリウレタン接着剤を塗布する場合、あまり粘度が高いと繊維が脱落し塗工不良が発生するので、ロールを加熱することで粘度を下げ3000cps以下で塗工するのが好ましい。 更に好ましくは300cps〜1500cpsの間で塗工するのが好ましい。 粘度が300cpsより小さいと多孔性樹脂膜と貼り合せ後に開口部を閉塞しインキ通過性を阻害する可能性があり、3000cpsを超えると多孔性繊維層の繊維脱落が起こり易くなる。 無溶剤型接着剤を用いた場合、ロール状に巻かれた感熱孔版印刷用マスターを反応を促進させる目的で、キュアを行うことが好ましい。 キュアの温度として好ましくは50℃以下であり、更に好ましくは40℃以下である。 50℃を超えると熱可塑性樹脂フィルムの収縮が発生しカールの問題が起こる。 キュア時間は目的とする接着力が得られるまで行われれば良く特に限定させるものでは無い。 本発明の接着剤の塗工方法としては、酢酸エチル等の有機溶剤で希釈された塗工液を多孔性繊維層に塗布し乾燥した後、
    多孔性樹脂膜と貼り合せる方法もあるが、環境面及び残留溶剤の問題より、無溶剤のまま塗工する方法が好ましい。 上記した接着剤の付着量としては、従来の様な構成の感熱孔版印刷用マスター(熱可塑性樹脂フィルムと多孔性繊維膜との積層品)とは異なり穿孔阻害の影響を考慮する必要は無く、所望の接着強度が得られていれば特に限定されるものでは無いが、多孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜の孔を閉塞しない範囲であれば良く、好ましくは0.05g/1m 〜5.0g/m 、更に好ましくは0.1g/m 〜3.0g/m の範囲である。

    【0029】本発明の感熱孔版印刷用マスターは、フィルムのサーマルヘッドに接触すべき片面に穿孔時の融着を防止するため、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、フッソ系樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、耐熱剤、
    酸化防止剤、有機粒子、無機粒子、顔料、分散助剤、防腐剤、消泡剤等からなる薄層を設けることが望ましい。
    該融着防止の薄層の厚みは好ましくは0.005μm〜
    0.4μm、より好ましくは0.01μm〜0.4μm
    である。 この融着防止の薄層を設ける方法は特に限定されないが、水、溶剤等に希釈した溶液をロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、バーコーター等を用いて塗布し、乾燥するのが好ましい。

    【0030】以下、本発明の感熱孔版印刷用マスターの特性の測定方法について説明する。 中心粒径(メジアン) 中空フィラーの中心粒径は株式会社堀場製作所のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−700を用いて測定した。

    【0031】接着強度 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜との接着強度 本発明の感熱孔版印刷用マスターが多孔性繊維膜を有する場合には、該マスターから多孔性繊維膜のみを剥離する。 マスターが多孔性繊維膜を持たない場合にはこの作業は不要である、次に、多孔性樹脂膜のフィルムとは反対側の面にセロハンテープを空気が入らないように貼付け、JISK6854−1に準拠した90度剥離試験により測定する。 尚この際、セロハンテープを貼り付けた多孔性樹脂膜を固定し、熱可塑性樹脂フィルムを引張り、測定を行う。 多孔性繊維膜のみを剥離できない場合は、セロハンテープを貼り付けず、多孔性繊維膜と多孔性樹脂膜の積層物を固定して測定する。 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜の間に機能性薄膜が存在する場合にも、機能性薄膜の存在を気にせずに、上記方法で熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜との接着強度を測定できるものとする。

    【0032】多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜との接着強度 (本発明の感熱孔版印刷用マスターが多孔性繊維膜を有する場合のみ)本発明の感熱孔版印刷用マスターから熱可塑性樹脂フィルムのみを剥離し、多孔性樹脂膜の熱可塑性樹脂フィルムを剥離した面にセロハンテープを空気が入らないように貼り付け、JISK6854−1に準拠した90度剥離試験により測定する。 尚この際、セロハンテープを貼り付けた多孔性樹脂膜を固定し、多孔性繊維膜を引張り、測定を行う。 熱可塑性樹脂フィルムのみを剥離できない場合は、セロハンテープを貼り付けず、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性繊維膜の積層物を固定して測定する。

    【0033】印刷性の評価 作成したマスターを(株)リコー製“プリポートJP4
    000”(サーマルヘッド解像度400dpi)に供給してサーマルヘッド式製版方式により、50mm×50
    mmの黒べたを有する原稿を用い製版、標準速度で10
    0枚印刷した。 穿孔感度:マスターのフィルム部分がサーマルヘッドによって全く正常に穿孔され穿孔径が大きいものを◎、まったく正常に穿孔されるものを○、穿孔されるが部分的に穿孔径が小さくなるものを△、部分的に穿孔されないものを×で示す。 画質:該印刷物を目視判定により、黒べた部で白抜けの目立つものを×、○と×の中間程度で実用上なんとか使用できるレベルのものを△として評価した。 裏移り:裏移りの無い物を○、両面印刷に耐えられないレベルの裏移りのものを×、その中間程度で実使用上なんとか使用できるレベルのものを△として評価した。

    【0034】耐刷性の評価 作成したマスターを(株)リコー製“プリポートJP4
    000”に供給して、サーマルヘッド式製版方式により、6ポイントの文字と50mm×50mmの黒べたを有する原稿を用い製版、印刷を行った。印刷の速度は標準で3000枚印刷した。画像伸び等の異常画像が発生した場合は×、画像に不具合は見られないが、印刷終了後のマスターにフィルム剥がれや多孔性繊維膜のハガレが見られた場合には△、マスターに全く異常が見られなかったものは○とした。

    【0035】搬送性の評価 上記した印刷性の評価及び耐刷性の評価を行う際、問題なく搬送できたものを○、搬送時にシワ等が発生した場合を×、搬送時にシワは発生したが画像上には影響のなかったものは△として評価した。

    【0036】

    【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは無い。 なお、以下において部はすべて重量基準である。

    【0037】 実施例1 多孔膜形成塗布液1 油相処方 ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社 エスレックKS−1) 2.5(部) タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL−G) 2.0 ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社SO−15)0.1 変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社KF6012) 0.1 アクリル系ポリマーO/W型エマルション (ジョンソンポリマー株式会社Joncryl−711) 0.2 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F100SSD) 0.024 酢酸エチル 43.0 以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)2
    0.0重量部を攪拌しながらゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液1を得た。 これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g
    /m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF100
    SSDは殻壁がアクリロニトリル共重合体でメジアン径が5μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で0.5%であった。 融着防止剤塗布液処方 シリコーンオイル(信越化学工業社製SF8422) 0.5 界面活性剤(第一工業製薬社製プライサーフA208) 0.5 トルエン 100.0 次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表1に示す。

    【0038】 実施例2 多孔膜形成塗布液2 油相処方 ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社 エスレックKS−1) 2.5 タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL−G) 2.0 ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社SO−15)0.1 変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社KF6012) 0.1 アクリル系ポリマーO/W型エマルション (ジョンソンポリマー株式会社Joncryl−711) 0.2 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F100SSD) 0.25 酢酸エチル 43.0 以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)2
    0.0重量部を攪拌しながらゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液2を得た。 これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g
    /m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF100
    SSDは殻壁がアクリロニトリル共重合体でメジアン径が5μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表1に示す。

    【0039】 実施例3 多孔膜形成塗布液3油相処方 ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社 エスレックKS−1) 2.5 タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL−G) 2.0 ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社SO−15)0.1 変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社KF6012) 0.1 アクリル系ポリマーO/W型エマルション (ジョンソンポリマー株式会社Joncryl−711) 0.2 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F100SSD) 0.53 酢酸エチル 43.0 以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)2
    0.0重量部を攪拌しながらゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液3を得た。 これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g
    /m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF100
    SSDは殻壁がアクリロニトリル共重合体でメジアン径が5μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で10%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表1に示す。

    【0040】 実施例4 多孔膜形成塗布液4処方 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製PVB3000−2) 5.0 イソプロピルアルコール 45.0 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F100SSD) 0.56 水 11.0 ポリビニルブチラールをイソプロピルアルコールに溶解した後、中空フィラーを添加し、攪拌、均一に分散した。 さらに、この液を攪拌しながら水を滴下し、混合した。 これを多孔膜形成塗布液4とする。 これを20℃5
    0%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF100SSDは殻壁がアクリロニトリル共重合体でメジアン径が5μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で10%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表1に示す。

    【0041】 実施例5 多孔膜形成塗布液5油相処方 ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社 エスレックKS−1) 2.5 タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL−G) 2.0 ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社SO−15)0.1 変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社KF6012) 0.1 アクリル系ポリマーO/W型エマルション (ジョンソンポリマー株式会社Joncryl−711) 0.2 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F80S) 0.42 酢酸エチル 43.0 以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)2
    0.0重量部を攪拌しながらゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液5を得た。 これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g
    /m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF80S
    は殻壁がアクリロニトリル共重合体でメジアン径が25
    μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で8%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表1に示す。

    【0042】 実施例6 多孔膜形成塗布液6処方 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製PVB3000−2) 5.0 イソプロピルアルコール 45.0 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F50E) 0.25 水 11.0 ポリビニルブチラールをイソプロピルアルコールに溶解した後、中空フィラーを添加し、攪拌。 均一に分散した。 さらに、この液を攪拌しながら水を滴下し、混合した。 これを多孔膜形成塗布液6とする。 これを20℃5
    0%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF100SSDは殻壁が塩化ビニリデンーアクリロニトリル共重合体でメジアン径が48μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表1に示す。

    【0043】実施例7 実施例2で用いた多孔膜形成塗布液2を20℃50%R
    Hの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が3.
    0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 続いて多孔性繊維膜として天然繊維100%からなる抄造紙(坪量10g
    /m 、厚み33μm)に、100℃に加温したロールコーターを用いて一液型ウレタン接着剤(武田薬品工業社製タケネートA260)を塗布量が0.2g/m となるように延転後塗布し、先に作成したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行った。 塗布時の接着剤の粘度は約1000cpsであった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し、乾燥した後巻取り、これを30℃で3日間キュアし本発明の感熱孔版印刷用原紙を得た。 作成した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表1に示す。

    【0044】実施例8 実施例2で用いた多孔膜形成塗布液2を20℃50%R
    Hの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が3.
    0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 続いて多孔性繊維膜として繊度0.2デニールと1.1デニールの2種類のポリエステル繊維からなる抄造紙(坪量8g/m
    厚み25μm)に、接着剤として2液反応型ウレタン接着剤(武田薬品工業社製ボリオール成分:タケラックA
    230、イソシアネート成分:A30、混合比率10:
    8)を70℃に加熱したロールコーターを用いて塗布量が0.7g/m となるように延転後塗布し、先に作成したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行った。 塗布時の接着剤の粘度は約800cpsであった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し、乾燥した後巻取り、これを30℃で3日間キュアし本発明の感熱孔版印刷用原紙を得た。 作成した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0045】 実施例9 機能性薄層塗布液 ポリエステル樹脂30%酢酸エチル溶液 (東洋紡績株式会社バイロン50AS) 25.0 酢酸エチル 185 ポリエステル樹脂酢酸エチル溶液(東洋紡績株式余社バイロン50AS)を酢酸エチルで希釈し、機能性薄層塗布液を得た。 厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上に上記の機能性薄層塗布液を塗布、50℃で乾燥し、厚みが0.05μmである機能性薄層を得た。 さらにその上に実施例2で用いた多孔膜形成塗布液2を2
    0℃50%RHの雰囲気中で、グラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0046】 実施例10 多孔膜形成塗布液7処方 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製PVB3000−2) 5.0 イソプロピルアルコール 46.0 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社Fl00SSD) 0.26 水 12.0 ポリビニルブチラールをイソプロピルアルコールに溶解した後、中空フィラーを添加し、攪拌。 均一に分散した。 さらに、この液を攪拌しながら水を滴下し、混合した。 これを多孔膜形成塗布液7とする。 これを20℃5
    0%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%である。 多孔膜形成塗布液7の処方は水が適正量よりもやや多くなっている。
    続いて多孔性繊維膜として天然繊維100%からなる抄造紙(坪量10g/m 、厚み33μm)に、100℃
    に加温したロールコーターを用いて一液型ウレタン接着剤(武田薬品工業社製タケネートA260)を塗布量が0.05g/m となるように延転後塗布し、先に作成したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行った。 塗布時の接着剤の粘度は約1000cpsであった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し、乾燥した後巻取り、これを30℃で3日間キュアし本発明の感熱孔版印刷用原紙を得た。 作成した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0047】 比較例1 多孔膜形成塗布液8油相処方 ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社 エスレックKS−1) 2.5 タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL−G) 2.0 ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社SO−15)0.1 変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社KF6012) 0.1 アクリル系ポリマーO/W型エマルション (ジョンソンポリマー株式会社Joncryl−711) 0.2 酢酸エチル 43.0 以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)2
    0.0重量部を攪拌しながらゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液8を得た。 これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g
    /m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 比較例1の多孔性樹脂膜は中空フィラーを含まない。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し比較例の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0048】 比較例2 多孔膜形成塗布液9処方 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製PVB3000−2) 5.0 イソプロピルアルコール 45.0 水 11.0 ポリビニルブチラールをイソプロピルアルコールに溶解した後、この液を攪拌しながら水を滴下し、混合した。
    これを多孔膜形成塗布液9とする。 これを20℃50%
    RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 比較例2の多孔性樹脂膜は中空フィラーを含まない。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し比較例の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0049】 比較例3 多孔膜形成塗布液10油相処方 ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社 エスレックKS−1) 2.5 タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL−G) 2.0 ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社SO−15)0.1 変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社KF6012) 0.1 アクリル系ポリマーO/W型エマルション (ジョンソンポリマー株式会社Joncryl−711) 0.2 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F100SSD) 0.65 酢酸エチル 43.0 以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)2
    0.0重量部を攪拌しながらゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液10を得た。 これを20℃50%RH
    の雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0
    g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF10
    0SSDは殻壁がアクリロニトリル共重合体でメジアン径が5μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で12%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し比較例の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0050】 比較例4 多孔膜形成塗布液11処方 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製PVB300−2) 5.0 イソプロピルアルコール 45.0 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F30E) 0.26 水 11.0 ポリビニルブチラールをイソプロピルアルコールに溶解した後、中空フィラーを添加し、攪拌。 均一に分散した。 さらに、この液を攪拌しながら水を滴下し、混合した。 これを多孔膜形成塗布液11とする。 これを20℃
    50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF30Eは殻壁が塩化ビニリデンーアクリロニトリル共重合体でメジアン径が55μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し比較例の感熱孔版印刷用マスターを得た。
    作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0051】 比較例5 多孔膜形成塗布液12油相処方 ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社 エスレックKS−1) 2.5 タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL−G) 2.0 ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社SO−15)0.1 変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社KF6012) 0.1 アクリル系ポリマーO/W型エマルション (ジョンソンポリマー株式会社Joncryl−711) 0.2 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F80E) 0.25 酢酸エチル 43.0 以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)2
    0.0重量部を攪拌しながらゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液12を得た。 これを20℃50%RH
    の雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0
    g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 使用した中空フィラーF80
    Eは殻壁がアクリロニトリル共重合体でメジアン径が9
    0μm、多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し比較例の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2
    に示す。

    【0052】比較例6 実施例2で用いた多孔膜形成塗布液2を20℃50%R
    Hの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が3.
    0g/m となるように塗布乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 飽和ポリエステル接着剤(ユニチカ社製UE3500) 15.0重量部 トルエン 75.0重量部 以上を溶解、混合した塗工液を、ダイレクトグラビアコーターを用いて乾燥後の塗布量が0.2g/m となるように天然繊維100%からなる抄造紙(坪量10g/
    、厚み33μm)に塗布し、先に作成したロールの多孔性樹脂膜面と重ね合わせた後、50℃で乾燥を行った。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し比較例の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0053】 比較例7 多孔膜形成塗布液13処方 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製PVB3000−2) 5.0 イソプロピルアルコール 45.0 中空フィラー(松本油脂製薬株式会社F100SSD) 0.26 水 13.0 ポリビニルブチラールをイソプロピルアルコールに溶解した後、中空フィラーを添加し、攪拌、均一に分散した。 さらに、この液を攪拌しながら水を滴下し、混合した。 これを多孔膜形成塗布液13とする。 これを20℃
    50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が6.0g/m となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。 多孔性樹脂膜内の中空フィラー含有量は重量比で5%であった。 多孔膜形成塗布液13の処方は水が適正量よりも多くなっている。 次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の感熱孔版印刷用マスターを得た。 作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。 結果を表2に示す。

    【0054】

    【表1】

    ※中空フィラー殻壁材質:ANはアクリルニトリル共重合体、VC−ANは塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体を示す。

    【0055】

    【表2】

    接着強度:F−Pはフィルムと多孔性樹脂膜の接着強度を示し、P−Tは多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜の接着強度を示す。

    【0056】

    【発明の効果】請求項1,2の発明によれば、熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスターが、従来抱えていた断熱性の不足による穿孔感度不足を大幅に改善することができる。 請求項3の発明によれば、良好な印刷画像品質を損なうことなく、断熱性を向上させて穿孔感度を改善することができる感熱孔版印刷用マスターが提供される。 請求項4の発明によれば、中空フィラーに比較的低軟化点の材料を用いることで、中空フィラーの多孔性樹脂膜への添加による穿孔阻害を発生させずに、断熱性を改善した感熱孔版印刷用マスターが提供される。 請求項5の発明によれば、請求項4の材料では適さなかった酢酸エチル系への適用が可能になる。 請求項6の発明によれば、マスターの穿孔感度や印刷品質に悪影響を与えることなく、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜との間の接着強度を改善した感熱孔版印刷用マスターが提供される。 請求項7の発明によれば、積層する多孔性繊維膜によって耐刷性が確保されるので、多孔性繊維膜を積層しない場合よりも多孔性樹脂膜を構成する樹脂の選択肢が広がる。 また、多孔性樹脂膜の樹脂付着量を少なくできるので、インキ通過性の高い多孔性樹脂膜を形成させやすい。 請求項8,9の発明によれば、製版時や印刷時にハガレのない感熱孔版印刷用マスターが提供される。 請求項10の発明によれば、良好な印刷画像品質を損なうことなく、多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜の間に十分な接着強度を与えることができる感熱孔版印刷用マスターが提供される。 請求項11の発明は、多孔性樹脂膜を形成する樹脂の溶解度の異なる複数の溶剤(良溶媒と貧溶媒)が互いによく溶ける場合に用いられる。 有機溶媒は互いによく溶けることが多いので溶媒の選択肢が広く、結果的に樹脂の選択範囲も広くなる。 また、任意に溶剤の混合比を変更することによって容易に糸瓜状の多孔性樹脂膜が形成される。 更にエーテルやアセトンなど、蒸発の速い溶剤を選択して生産性を高められる。 請求項12の発明は、互いに混ざり合わない良溶媒と貧溶媒を選びエマルションを形成させる。 請求項11の発明と比べ、樹脂の溶解度に依存しないので温度や湿度の影響を受けにくく、形成される膜形状の再現性が高い。 処方の自由度が高く、多孔性樹脂膜の形成できる範囲が広いので、油相水相の比率や樹脂濃度、樹脂分子量などで塗布液の粘度を調整しやすい。 また、本請求項の発明は一般に固形分濃度が同じならば請求項11の発明よりも塗布液が高粘度になる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明による感熱孔版印刷用マスターの一例の模式断面図である。

    【符号の説明】

    1 熱可塑性樹脂フィルム 2 多孔性樹脂膜 3 多孔性繊維膜 4 中空フィラー 5 多孔性樹脂膜空隙部

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