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Recovering method for boron, recovering equipment for boron, and geothermal power generation facility and geothermal water utilizing facility

阅读:32发布:2020-06-17

专利汇可以提供Recovering method for boron, recovering equipment for boron, and geothermal power generation facility and geothermal water utilizing facility专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method where boron can be efficiently recovered from geothermal water containing a comparatively highly concentrated boron even if the geothermal water contains a large quantity of silica, to provide recovering equipment for boron, and to provide a geothermal power station facility and a hot spring facility provided with the recovering equipment. SOLUTION: The recovering method and the recovering equipment for boron have the following processes: a precipitate forming process where, by adding an oxide and/or a hydroxide which contain calcium to the geothermal water, a precipitate is formed in the geothermal water: a precipitate separating process where the formed precipitate is separated and removed: an adsorption process where boron is selectively adsorbed by bringing the geothermal water, from which the precipitate is already removed, into contact with ion-exchange resins; and a recovering process where boron is desorbed and recovered with a mineral acid. Besides, the geothermal power station facility and the geothermal water utilizing facility which are provided with the recovering equipment are disclosed.,下面是Recovering method for boron, recovering equipment for boron, and geothermal power generation facility and geothermal water utilizing facility专利的具体信息内容。

  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 カルシウムを含む酸化物及び/又は水酸化物を地熱水に添加して、該地熱水中に沈殿を生成させる沈殿物生成工程と、生成した沈殿物を分離除去する沈殿物分離工程と、沈殿物が分離除去された地熱水を、イオン交換樹脂と接触させて硼素を選択吸着させる吸着工程と、硼素を鉱酸で溶離脱着回収する回収工程を有することを特徴とする硼素の回収方法。 【請求項2】 吸着工程における地熱水のpHが7〜1
    0であることを特徴とする請求項1記載の硼素の回収方法。 【請求項3】 沈殿物生成工程で分離された沈殿物の一部を、沈殿生成工程に返送することを特徴とする請求項1又は2記載の硼素の回収方法。 【請求項4】 カルシウムを含む酸化物が生石灰であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硼素の回収方法。 【請求項5】 カルシウムを含む水酸化物が消石灰であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硼素の回収方法。 【請求項6】 地熱水が、地熱発電排水であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硼素の回収方法。 【請求項7】 地熱水が、噴出設備から又は入浴設備からの温泉水であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硼素の回収方法。 【請求項8】 地熱水を供給する熱水供給手段と、該熱水供給手段からの地熱水に、カルシウムを含む酸化物及び/又は水酸化物を添加するカルシウム化合物添加手段と、該添加手段によるカルシウム化合物の添加により地熱水中に沈殿物を形成させる反応槽と、生成した沈殿物を地熱水から分離する分離手段と、沈殿物を分離除去された地熱水中の硼素を吸着するイオン交換樹脂装置と、
    硼素が吸着除去された地熱水を導出する地熱水導出路と、硼素を吸着したイオン交換樹脂装置から硼素を脱着回収する回収手段とを備えたことを特徴とする硼素回収設備。 【請求項9】 分離手段において分離された沈殿物の一部を、反応槽内に返送する返送手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の硼素回収設備。 【請求項10】 請求項8又は9記載の設備を有することを特徴とする地熱発電設備。 【請求項11】 請求項8又は9記載の設備を有することを特徴とする温泉水利用設備。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、地熱発電所等の地熱利用施設における地熱水や温泉水に溶存する素の回収方法、硼素回収設備、及び該設備を有する地熱発電所設備および温泉水利用設備に関する。 【0002】 【従来の技術】硼酸や硼酸ナトリウムに代表される硼素化合物は、ガラス工業をはじめとして、医薬用、化粧品原料、石鹸、電気メッキ、水処理剤など様々な用途に使用されている。 一方、地熱発電など地熱を熱水として用いた熱エネルギーの利用が進められている。 地熱発電後の還元熱水はそのまま地中に戻されている。 温泉水は、
    一般には自噴又は地下井から噴出させ、これを温泉宿舎などに引き入れて利用している。 利用客が湯治等で利用した後の温泉水は、pHが中性域であれば、そのまま河川に投棄したり酸性、アルカリ性の場合は下水に流しており、下水処理場で、他の下水とともに凝集沈殿等の処理をした後、中性水として河川に流している。 ちなみに、地熱水中の硼素やシリカの含有量を見てみると、地熱発電所Aの地熱水中の硼素含有量は178mg/リットル、シリカ含有量500mg/リットルであり、地熱発電所Bでは、硼素含有量229mg/リットル、シリカ含有量740mg/リットルであり、地熱発電所Cでは、硼素含有量31mg/リットル、シリカ含有量12
    60mg/リットルであった。 温泉地Aの温泉水中の硼素含有量は157mg/リットルであり、温泉地Bでは、硼素含有量145mg/リットル、温泉地Cでは、
    硼素含有量30mg/リットルであり、温泉地Dでは温泉水中のシリカ含有量61mg/リットル、温泉地Eではシリカ含有量295mg/リットル、温泉地Fではシリカ含有量290mg/リットルであった。 このように、地熱水や温泉水の中には、硼素を例えば200pp
    mというような比較的高濃度に含む場合があり、シリカ含有量も60〜1260mg/リットルと大きくばらついている。 水中に含まれる硼素を回収する方法としては、アルミニウムや鉄イオンを加えてこれらの水酸化物とともに沈殿させる方法、逆浸透膜による分離、イオン交換樹脂を用いた吸着法等が知られている。 【0003】特公昭58−15193号公報には、硼素含有水溶液にアルミニウム化合物およびカルシウム化合物を用いて凝集沈殿により硼素を除去する方法が開示されている。 特公平1−43594号公報には、硼素含有水をアニオン交換樹脂によりイオン交換して硼素を除去し、アニオン交換樹脂の再生排液を蒸発濃縮する方法が開示されている。 特開2001−79564号公報には、硼素含有水をイオン交換樹脂と接触させて硼素を吸着させた後、このイオン交換樹脂を鉱酸溶液で洗浄して硼素を鉱酸溶液中に溶解させ、これに珪素化合物とカルシウム化合物を添加し、pHを8以上として硼素を沈殿除去する方法が開示されている。 特開平10−8574
    3号公報には、硼素含有水をアルカリ性にした後、逆浸透膜処理して水中の硼素を分離除去し、得られた透過水中に残留する硼素を硼素選択性イオン交換樹脂で更に除去する方法が開示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】通常、地熱水中にはシリカが大量に溶存している。 特公昭58−15193号公報に記載の方法をこのような地熱水に適用しようとすると、大量のシリカの凝集沈殿にアルミニウム化合物、
    カルシウム化合物等が消費され、硼素回収としてはコスト高になるという問題がある。 特開2001−7956
    4号公報に記載の方法を採用しても、イオン交換樹脂、
    再生用薬剤を大量に必要とするばかりでなく、イオン交換樹脂に、まずシリカが吸着してしまい、硼素を吸着するには至らない。 硼素含有水中の硼素を逆浸透膜で除去する方法は、逆浸透膜での硼素除去率が最高でも約60
    %程度と低く、特開平10−85743号公報に記載の方法を採用しても、上記公報に記載の方法に比べるとイオン交換樹脂量が減少するが、やはり大量のイオン交換樹脂、再生用薬剤を必要とすることには変わりがない。
    このような状況から、地熱水や温泉水からは硼素を回収することは全く行われていなかった。 【0005】本発明はこのような状況に鑑み、シリカを大量に含む地熱水であっても、硼素を比較的高濃度に含有する地熱水から効率的に硼素を回収できる方法、硼素回収設備、及び該設備を有する地熱発電所設備、温泉設備を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の硼素の回収方法は、カルシウムを含む酸化物及び/又は水酸化物を地熱水に添加して、該地熱水中に沈殿を生成させる沈殿物生成工程と、生成した沈殿物を分離除去する沈殿物分離工程と、沈殿物が分離除去された地熱水を、イオン交換樹脂と接触させて硼素を選択吸着させる吸着工程と、硼素を鉱酸で溶離脱着回収する回収工程を有することを特徴とする。 本発明において、地熱水とは地熱発電等に用いられる地熱水のみならず、温泉水をも含むものとする。
    この方法によれば、カルシウムを含む酸化物及び/又は水酸化物を添加することで、地熱水中のシリカ等を沈殿させ、水中のシリカ濃度を充分なレベルにまで低下させる。 カルシウムを含む酸化物としては、沈殿物生成効率が高く、しかも安価な生石灰を用いることが好ましい。
    カルシウムを含む水酸化物としては、沈殿物生成効率が高く、しかも安価な消石灰を用いることが好ましい。 【0007】また、本発明では、沈殿物分離工程で分離された沈殿物の少なくとも一部を、沈殿物生成工程に返送するのが好ましい。 返送された沈殿物は、沈殿物生成工程において沈殿物の結晶が成長する際の核(シード)
    として機能するため、沈殿物生成が促進される。 地熱水の中では、地熱水を利用した地熱発電が地熱水を大量に使用し、しかも地熱発電後の地熱発電還元熱水が地中に戻されるので、地熱発電還元熱水であることが好ましい。 又、地熱水の中では、本発明の回収方法を用いると、硼素の回収と同時に、シリカや硼素をを除去して、
    中和処理を行うことが容易となり、下水設備のない場所でも並行して処理でき、環境汚染を防止可能であることから、温泉水であることが好ましい。 又、本発明の硼素回収方法においては、吸着工程における地熱水のpHが7〜10、より好ましくは8〜9であると、硼素吸着能が最も高くなるため好ましい。 【0008】本発明の硼素回収設備は、地熱水を供給する地熱水供給手段と、該地熱水供給手段からの地熱水に、カルシウムを含む酸化物及び/又は水酸化物を添加するカルシウム化合物添加手段と、該添加手段によるカルシウム化合物の添加により地熱水中に沈殿物を形成させる反応槽と、生成した沈殿物を地熱水から分離する分離手段と、沈殿物を分離除去された地熱水中の硼素を吸着するイオン交換樹脂装置と、硼素が吸着除去された地熱水を導出する熱水導出路と、硼素を吸着したイオン交換樹脂装置から硼素を溶離脱着回収する回収手段とを備えたことを特徴とする。 又、本発明の地熱発電設備又は温泉水利用設備は、上記硼素回収設備を有することを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の一実施態様例を図面を用いて説明する。 図1は本発明の硼素の回収方法の一実施形態の工程を示す図である。 地熱水にカルシウムを含む酸化物及び/又は水酸化物(以下、カルシウム化合物という)を添加する。 カルシウムを含む酸化物としては、
    カルシウムの酸化物を含むもの、例えば生石灰(Ca
    O)、ドロマイト、CaO 2 、CaO・ZrO 2等を用いることができ、これらの中では、沈殿物生成効率が高く、しかも安価な生石灰を用いることが好ましい。 カルシウムを含む水酸化物としては、カルシウムの水酸化物を含むもの、例えば消石灰(Ca(OH) 2 )、、Ca
    (OCl) 2・nCa(OH) 2等を用いることができ、
    これらの中では、沈殿物生成効率が高く、しかも安価な消石灰を用いることが好ましい。 カルシウム化合物は、
    カルシウム化合物の溶液又は懸濁液(以下、カルシウム液という)として地熱水に添加されることが好ましい。
    カルシウム液とすることにより、沈殿物生成効率を高めることができる。 カルシウム液中のカルシウム化合物の濃度は0.5〜50g/リットルであることが好ましい。 カルシウム液中のカルシウム化合物量がその溶解度を上回る場合はカルシウム化合物の溶液中に未溶解のカルシウム化合物が懸濁した懸濁液となる。 【0010】その添加量は、地熱水に溶存しているシリカ量にもよるが、地熱水1リットルあたり、カルシウムを含む酸化物及び/又は水酸化物を1〜10g添加することが好ましい。 カルシウム液を地熱水に添加すると、
    カルシウム液中のカルシウム化合物と地熱水中のシリカなどが反応して沈殿物が生成する。 例えば、カルシウム化合物として生石灰を用いた場合は、以下のような反応が進む。 2CaO+SiO 2 → 2CaO・SiO 2または3CaO+SiO 2 → 3CaO・SiO 2また、カルシウム化合物として、消石灰を用いた場合は、以下のような反応が進行する。 2Ca(OH) 2 +SiO 2 → 2CaO・SiO 2
    2H 2 O または3Ca(OH) 2 +SiO 2 → 3CaO・SiO 2
    3H 2 O この沈殿物を回収すれば、地熱水に含まれるシリカのほぼ全量を除去回収することができる。 また、地熱水の中のシリカ濃度が大幅に低下する。 地熱水中に硫酸イオンが存在すると、カルシウム化合物と反応して石膏として沈殿除去される。 又、地熱水中に鉄、砒素、アルミニウムが存在していても、シリカ沈殿の際にこれらの水酸化物、カルシウム塩がシリカ沈殿物に吸着固定化され一緒に沈殿除去される。 このようにカルシウム化合物により地熱水に含まれるシリカなどから沈殿物を生成させる工程を、以下、沈殿物生成工程という。 【0011】この沈殿物生成工程においては、地熱水の温度を60℃以上とするのが望ましく、90℃以上とすることがより好ましく、100℃以上とすることが更に好ましい。 この温度が上記範囲未満であると、沈殿物生成効率が低下する傾向にある。 これは、水酸化カルシウムの溶解度が、温度が高くなるほど低くなることに起因する。 カルシウム液が高温の地熱水中に投入されるとカルシウム化合物の溶解度が低下し、カルシウム化合物が関与する沈殿物生成反応が起こりやすくなるため、地熱水の温度が高いほど沈殿物生成効率が高くなるものと考えられる。 又、沈殿物生成工程においては、地熱水のp
    Hを8以上とするのが望ましく、10以上とすることが好ましい。 このpHを11以上にすることがより好ましく、12以上とすることが更に好ましい。 このpHが上記範囲より低いと、沈殿物の生成効率が低下する。 これは、沈殿物生成工程で、地熱水のpHが上記範囲にあると、沈殿物表面のゼータ電位が0に近づくため、沈殿物同士の反発が小さくなり、これらが凝集し、粗大粒子化し易くなるためと考えられる。 pHの調整には、前記カルシウム液、例えば消石灰の溶液又は懸濁液をpH調整剤として用いてもよく、NaOH、KOHなどの溶液をpH調整剤として用いてもよい。 【0012】生成した沈殿物を含む地熱水は、沈殿物分離工程において沈殿物と、沈殿物を分離除去された地熱水に分けられる。 沈殿物分離工程で分離された沈殿物の一部を、沈殿物生成工程に返送すると、返送された沈殿物は、沈殿物生成工程において、2CaO・SiO 2
    3CaO・SiO 2等の沈殿物の結晶が成長する際の核(シード)として機能するため、沈殿物生成を促進する。 また、沈殿物を分離除去された地熱水を、未処理の地熱水に添加混合し、得られた混合水を沈殿物生成工程に供してもよい。 こうすると、沈殿物を分離除去された地熱水中に溶解残存するカルシウム化合物が沈殿生成に寄与するので、カルシウム化合物の必要添加量を少なくすることができ、処理コスト低減を図ることができる。
    沈殿物分離工程では例えば、沈降分離と濾過の組み合わせを好ましい例として例示できるが、沈殿物分離に用いられる方法であれば、これに限定されず、膜分離、遠心分離等、どのような装置も用いることができる。 【0013】得られた沈殿物はフィルタープレスなどにより脱水し、脱水ケーキとする。 この脱水ケーキは例えばセメント混合材として有効利用することができる。 フィルタープレスで得られた水は、沈殿物を分離除去された地熱水に併せて、以下の工程に回される。 【0014】沈殿物を分離除去された地熱水は、pHが10よりアルカリ側になっている場合は、例えば、硫酸等により、pHを7〜10、好ましくは8〜9に調整する。 これは、イオン交換樹脂の硼素吸着能力が上記pH
    範囲内にある場合に最も高くなるためである。 【0015】次いでこの地熱水中の硼素をイオン交換樹脂に吸着させる。 イオン交換樹脂としてはアニオン交換樹脂が用いられる。 アニオン交換樹脂としてはいずれのタイプのイオン交換樹脂を用いることができるが、OH
    型アニオン交換樹脂を用いるのが好ましく、N−メチルグルカン型のアニオン交換樹脂が硼素の選択吸収性の点から好ましい。 このようなイオン交換樹脂の例として、
    アンバーライトIRA−743T(オルガノ社製)、ダイヤイオンCRB−20(三菱化学社製)、デュオライトES−371N(住友化学社製)、ユニセレックUR
    −3500(ユニチカ社製)等を例示できる。 【0016】硼素を吸着除去した地熱水は、地中に還元してもよい。 硼素を吸着したイオン交換樹脂は、好ましくは水で洗浄して表面に付着した非吸着物を除去した後、塩酸などの鉱酸からなる脱着用薬剤を通液して硼素を溶離脱着させて回収した後、OH型アニオン交換樹脂の場合は、イオン交換樹脂に水酸化ナトリウム含有液等のアルカリを通液してOH型に再生する。 溶離回収した硼素含有水溶液は、必要に応じて各種イオン等の不純物を除去し、蒸発濃縮、結晶化により硼酸を得ることができる。 【0017】次に、本発明の硼素回収設備につき、図2
    〜4を用いて説明する。 図2は、本発明の硼素回収設備を地熱発電還元熱水に適用した一例を示す概念図であり、図3は、温泉水利用設備に適用した一例を示す概念図である。 図2に示すように、熱水井により汲み上げられた地熱水は、発電設備へのスケール付着を防止するため熱水中のシリカの大部分を除いた後、地熱発電所において発電に用いられる。 発電後の地熱発電還元熱水にはまだ数百ないし数千ppmのシリカと、先に述べたような量の硼素が含まれている。 そこで、地熱発電還元排水につき、本発明の硼素回収設備を用いて、カルシウム化合物の添加、反応、沈殿、分離を行い、硼素を吸着し、
    吸着後の地熱発電還元熱水を地中に戻す。 吸着した硼素はこれを溶離、回収する。 温泉水の場合は、例えば、自噴したあるいは温泉井により汲み上げられた温泉水を温泉利用設備において湯治等で使用後、本発明の硼素回収設備を用いて、カルシウム化合物の添加、反応、沈殿、
    分離を行い、硼素を吸着し、吸着後の温泉水は必要に応じて中和後、河川に投棄することができる。 副生した沈殿物は埋め立て等で処理し、硼素は溶離回収して有効利用できる。 なお、入浴後の温泉水にはCOD、BODなども多く含まれるので、河川への投棄前に、生物学的水処理を行ってもよい。 硼素回収後の排水を河川に投棄する代わりに、高圧ポンプで地下に還元してもよい。 【0018】図4は本発明の硼素回収設備の一実施形態例である。 この設備は地熱水供給手段である地熱水供給経路1と、カルシウム化合物を添加するカルシウム化合物添加手段2と、該添加手段2によるカルシウム化合物の添加により地熱水中に沈殿物を形成させる反応槽3
    と、生成した沈殿物を地熱水から分離する分離手段である沈殿槽4と、沈殿槽4において分離された沈殿物の一部を反応槽3内に返送する返送経路5と、沈殿物を分離除去された地熱水のpHを調整するpH調整槽6と、該地熱水中の硼素を吸着するイオン交換樹脂装置7と、硼素を吸着したイオン交換樹脂装置7から硼素を溶離脱着回収する回収手段である鉱酸供給経路8と、溶離液導出経路9と、地熱水排出経路19とを備えて構成されている。 又、この設備を構成する各槽及び各供給経路は内部圧力を、常圧を超える値に設定できるようになっている。 【0019】地熱水供給経路1は反応槽3に接続されている。 カルシウム化合物添加手段2は、地熱水中のシリカなどを沈殿させるカルシウム化合物を供給するためのもので、該カルシウム化合物をカルシウム液として貯留する貯留槽10と、貯留槽10からのカルシウム化合物を反応槽3に供給するカルシウム化合物供給経路11を備えている。 貯留槽10は、攪拌機10aを備えており、内部のカルシウム液を攪拌できるようになっている。 【0020】沈殿槽4は、円筒状の胴部4aと、逆円錐状に形成された円錐状下部4bを備えており、槽内の沈殿物を沈降させ、円錐状下部4bの下端部(先端部)付近に集めることができるようになっている。 円錐状下部4bの下端部には、槽内の沈殿物を槽外に排出する沈殿物排出経路12が接続されており、沈殿槽4内で集められた沈殿物を排出経路12を経由してフィルタープレス13に送り込んで脱水し、脱水ケーキとして取り出すことができるようになっている。 【0021】沈殿物排出経路12には、返送経路5の一端が分岐接続されている。 返送経路5の他端は、地熱水供給経路1に分岐接続されており、沈殿槽4から排出経路12を通して排出された沈殿物の一部を、供給経路1
    を経て反応槽3内に返送できるようになっている。 沈殿槽の最上部には越流水を排出する越流水排出部14が設けられており、越流水排出部14は、越流水導出経路1
    5を経由してpH調整槽6に接続している。 【0022】反応槽3は円筒状の胴部3aと、逆円錐状に形成された円錐状下部3bを備えており、反応槽3は沈殿槽内に収容されている。 円錐状下部3bの下端部には、地熱水供給経路1から送り込まれた地熱水を反応槽3内に噴出するエジェクター16が設けられている。 反応槽3は、攪拌機3cを備えており、カルシウム液と地熱水がよく混合するよう攪拌可能となっている。 円筒状の胴部3aの上端は水面近傍の水面下にあり、円筒状胴部3aの外側に円筒17が設けられている。 円筒17の上端は水面上に突き出しており、下端は円筒17内部と沈殿槽4内の円筒外部につながるよう開口している。 この構造をとることにより、カルシウム化合物を添加された地熱水は、円筒状胴部3aの上端を超えて円筒状胴部3aと円筒17の間を通って下方に向かい、円筒17の下端から沈殿槽の下部に出る。 沈殿槽下部に出た地熱水はゆっくりと沈殿槽上部に向かい、その間に形成された沈殿物は沈降して沈殿槽下部にたまり、沈殿物が除かれた地熱水が越流水排出部14、越流水導出経路15を通って、pH調整槽6に送られる。 【0023】pH調整槽6は、地熱水供給経路18を経由して、イオン交換樹脂装置7に接続している。 イオン交換樹脂装置7は2系列のイオン交換樹脂塔7a、7b
    から構成されている。 これは、地熱水を、イオン交換樹脂塔7a、7bのいずれかへ導入して、一方で吸着処理を行っている間、他方から硼素を溶離脱着し、イオン交換樹脂塔を再生処理し、一方の吸着能が低下したら切り替えて他方で吸着を開始し、その間に吸着処理を終了したイオン交換樹脂塔から硼素を溶離脱着し、イオン交換樹脂の再生を行うことにより、常時吸着処理を行えるようにするためである。 pH調整槽からイオン交換樹脂塔7a、7bへ地熱水を導く地熱水供給経路18は途中で供給経路18a、18bに分岐し、それぞれイオン交換樹脂塔7a、7bの頂部に接続している。 イオン交換樹脂塔7a、7bで硼素を吸着除去された地熱水は、イオン交換樹脂塔7a、7bの底部から地熱水排出経路19
    a、20bを通り、合流して地熱水排出経路20となり、地熱水を排出する。 【0024】鉱酸槽21には鉱酸供給経路8が接続しており、鉱酸供給経路8は途中で8a、8bに分岐してそれぞれイオン交換樹脂塔7a、7bの頂部に接続している。 イオン交換樹脂塔7a、7bの底部は、それぞれ硼素を溶離した溶離液を導出する溶離液導出経路9a、9
    bに接続しており、溶離液導出経路9a、9bは途中で合流して溶離液導出経路9となり、溶離液槽(図示せず)に接続している。 アルカリ槽22はアルカリ供給経路23を経て、アルカリ供給経路23a、23bに分岐してそれぞれイオン交換樹脂塔7a、7bの頂部に接続している。 イオン交換樹脂塔7a、7bの底部からはアルカリ廃液を導出するアルカリ廃液導出経路24a、2
    4bが接続しており、アルカリ廃液導出経路24a、2
    4bは途中で合流してアルカリ廃液導出経路24となって、アルカリ廃液を排出する。 イオン交換樹脂塔7a、
    7bには、吸着処理後、該イオン交換樹脂塔内を水で洗浄するための洗浄水経路(図示せず)が設けられていることが好ましい。 【0025】一方のイオン交換樹脂塔7aで地熱水中の硼素の吸着処理を行う場合は、鉱酸供給経路8a、溶離液導出経路9a、アルカリ供給経路23a、アルカリ廃液導出経路24aのバルブを閉めて、地熱水供給経路1
    8a、地熱水排出経路19aのバルブを開けてイオン交換樹脂塔7aに流して吸着処理を行う。 イオン交換樹脂塔7aの吸着容量が飽和に達して吸着速度が低下したら、地熱水供給経路18a、地熱水排出経路19aのバルブを閉め、地熱水供給経路18b、地熱水排出経路1
    9bのバルブを開けて地熱水をイオン交換樹脂塔7bに流して吸着処理を開始する。 同時に、鉱酸供給経路8
    a、溶離液導出経路9aのバルブを開けて、溶離用薬液をイオン交換樹脂塔7aに流して吸着している硼素を溶離する。 溶離が終了したら、鉱酸供給経路8a、溶離液導出経路9aのバルブを閉め、アルカリ供給経路23
    a、アルカリ廃液導出経路24aのバルブを開けて、イオン交換樹脂をOH型に再生する。 イオン交換樹脂塔7
    bの吸着容量が飽和に達したら、上記でイオン交換樹脂塔7aに対して行った操作をイオン交換樹脂塔7bに対して行い、イオン交換樹脂塔7bに対して行った操作をイオン交換樹脂塔7aに対して行えばよい。 ここでは、
    イオン交換樹脂塔を2系列用いた例で説明したが、吸着処理時間と、溶離・再生時間の関係次第では、イオン交換樹脂塔を3系列以上並列に並べた構成としてもよい。
    イオン交換樹脂から溶離した溶離液から、前述の方法で硼素を回収すればよい。 【0026】本発明の地熱発電設備は、上記硼素回収設備を有することを特徴とする。 上記硼素回収設備は、図2に示すように地熱発電後の地熱発電還元熱水からシリカを除去し、硼素を回収してもよく、図2のシリカ除去設備の代わりに、地熱水から上記硼素回収設備の前段、
    すなわち沈殿槽までの装置を用いてシリカ等を沈殿除去した後の地熱水を用いて地熱発電し、上記硼素回収設備の後段を用いて地熱発電後の還元熱水から硼素を回収してもよい。 本発明の温泉水利用設備は、上記硼素回収設備を有することを特徴とする。 温泉設備の場合は、入浴後の温泉水からシリカを除去し、硼素を回収するのが好ましい。 【0027】本発明の回収方法、回収設備によれば、、
    カルシウム化合物で地熱水中に含まれるシリカ等を沈殿除去しているので、従来困難であった地熱水からの硼素の吸着分離回収を容易に行うことができ、硼素を国産資源として供給することを可能にする。 又、副生するシリカとカルシウムの混合物も、例えば、セメント混合材として有効利用することができる。 又、安価なカルシウム化合物を用いるため、処理コスト低減が可能となる。 本発明の回収方法、回収設備において、沈殿物分離された沈殿物の一部を沈殿物生成工程に返送すると、比較的少ないカルシウム量でシリカ等を沈殿させることができ、
    処理コストの削減となる。 本発明の地熱発電設備によれば、地熱発電による電力供給とともに、硼素を回収して、国産資源として供給することを可能とする。 【0028】 【実施例】以下に、本発明の効果を明確にするために行った試験結果を示す。 (カルシウム化合物添加の効果)カルシウム化合物添加の効果を次に示す回分実験によって確認した。 すなわち、ビーカー中で地熱水原水(全シリカ濃度:513m
    g/kg)に生石灰を所定量添加、攪拌後静置して、5
    分経過後の上澄みの全シリカ濃度を測定した。 その結果を図5(横軸:生石灰の添加量、縦軸:上澄みの全シリカ濃度)を示す。 この結果から、生石灰添加量1g/リットル以上では処理水中の全シリカ濃度が100mg/
    リットル以下となり、1g/リットル以上では、全シリカ濃度がほぼ0となることがわかった。 これにより、カルシウム化合物の添加により、全シリカ濃度を大幅に低下させることができたことがわかる。 【0029】(沈殿物返送方式の効果)図4に記載した反応槽、沈殿槽と、沈殿槽において分離された沈殿物の一部を反応槽内に返送する返送経路を有する装置を用い、地熱水原水(全シリカ濃度:513mg/kg)通水量を10リットル/min、生石灰の添加量を15g
    /minとし、沈殿槽から排出された沈殿物の4/5を反応槽に戻してシリカ等の沈殿分離処理を行い、通水開始からの越流水中の全シリカ濃度を経時測定したところ、図6に示す結果が得られた。 このことから、上記の装置で、地熱水中のシリカなどを充分沈殿除去することが可能であることがわかる。 【0030】(イオン交換樹脂への地熱水通液量に対する硼素の漏出濃度及びpH)粒径0.2〜0.5mmのN−メチルグルカミン基を有する硼素選択吸着樹脂20
    0mlを詰めたカラムに硼素含有液を通液速度2リットル/hで通液し、通液後の処理液のpH及び硼素濃度を経時的に調べた結果を図7に示す。 この結果から、通液量4リットルでイオン交換樹脂が飽和吸着量に達していることがわかる。 又、この飽和吸着量に達するまでの通液量とイオン交換樹脂1リットルあたりの硼素吸着量(g)の関係を図8に示す。 この結果から、このイオン交換樹脂の硼素吸着量は4g/リットル樹脂なので、地熱水に200mg/リットルの硼素が溶存し、それを全量回収する場合は、地熱水1リットルあたり0.5リットルのイオン交換樹脂を使用すれば充分と考えられる。 【0031】<実施例1>表1に記載の組成の地熱水サンプルを図4に記載の装置を用い、 地熱水通水量:10リットル/min 生石灰添加量: (生石灰15g+水0.11リットル)/min 沈殿槽からの返送量:沈殿槽から排出された沈殿物の4
    /5 反応槽におけるpH:10〜13 pH調整槽でのpH:8.5 イオン交換樹脂装置:6.9リットルのN−メチルグルカミン基を有する硼素選択吸着樹脂を充填したイオン交換樹脂塔2系列、切替2時間毎で硼素吸着処理を行った。 なお、硼素を吸着したイオン交換樹脂塔は、硼素の溶離脱着前に、イオン交換樹脂に付着している非吸着物を水で洗浄して除いた後、塩酸で溶離脱着処理を行った。 得られた処理水、溶離液の組成を表1に示す。 【0032】<比較例1>実施例で用いたと同様の地熱水サンプルを用い、生石灰添加による沈殿分離処理を行わず、pH8.5としてイオン交換樹脂装置で硼素吸着、硫酸による溶離処理を行った。 得られた溶離液の組成を表1の未処理水溶離液の欄に示す。 【0033】 【表1】

    【0034】表1から、本発明の方法によれば、地熱水中のシリカ等を予め沈殿除去することにより、硼素を高度に吸着分離、回収できることがわかる。 これに対して、シリカ等を予め沈殿除去しない場合はイオン交換樹脂にシリカが大量に吸着して、硼素の回収が不充分であり、ここから更に硼素とシリカを分離しなければならず、硼素分離回収法としては不充分なことがわかる。 【0035】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の硼素の回収方法及び、硼素回収設備によれば、温泉水を含めた地熱水から、カルシウム化合物でシリカ等を沈殿除去しているので、従来困難であった地熱水からの硼素の吸着分離回収を容易に行うことができ、硼素を国産資源として供給することを可能にする。 又、副生するシリカとカルシウムの混合物も、例えば、セメント混合材として有効利用することができる。 又、安価なカルシウム化合物を用いるため、処理コスト低減が可能となる。 本発明の回収方法、回収設備において、沈殿物分離された沈殿物の一部を沈殿物生成工程に返送すると、比較的少ないカルシウム量でシリカ等を沈殿させることができ、処理コストの削減となる。 本発明の地熱発電設備によれば、地熱発電による電力供給とともに、硼素を回収して、国産資源として供給することを可能とする。 本発明の温泉水利用設備によれば、硼素を回収して有効利用できるとともに、下水処理の完備していない場所でも温泉水の放流のための処理を並行して行うことができる。

    【図面の簡単な説明】 【図1】 硼素の回収方法の一実施形態の工程を示す図である。 【図2】 本発明の硼素回収設備を地熱発電還元熱水に適用した一例を示す概念図である。 【図3】 本発明の硼素回収設備を温泉水利用設備に適用した一例を示す概念図である。 【図4】 本発明の硼素回収設備の一実施形態例である。 【図5】 地熱水原水に生石灰を所定量添加、攪拌後静置して、5分経過後の上澄みの全シリカ濃度を示す図である。 【図6】 沈殿槽から排出された沈殿物の一部を反応槽に戻しながら沈殿分離処理を行った時の越流水中の全シリカ濃度の経時変化を示す図である。 【図7】 イオン交換樹脂カラムに硼素含有液を通液したときの処理液のpH及び硼素濃度の経時変化を示す図である。 【図8】 通液量とイオン交換樹脂の硼素吸着量の関係を示す図である。 【符号の説明】 1:地熱水供給経路、 2:カルシウム化合物添加手段、 3:反応槽、4:沈殿槽、 5:返送経路、
    6:pH調整槽、 7:イオン交換樹脂装置、8:鉱酸供給経路、 9:溶離液導出経路、 19:地熱水排出経路

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 耕一 埼玉県さいたま市北袋町1丁目297番地 三菱マテリアル株式会社総合研究所内(72)発明者 荒井 秀夫 埼玉県さいたま市北袋町1丁目297番地 三菱マテリアル株式会社総合研究所内Fターム(参考) 4D017 AA01 BA11 CA17 CB01 DA01 DA10 EA01

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