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Positive electrode for secondary battery and secondary battery using the same

阅读:0发布:2024-02-14

专利汇可以提供Positive electrode for secondary battery and secondary battery using the same专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a positive electrode for a secondary battery, which eliminates the need for a conductive material and binding agent and which can achieve a higher energy density, and to provide a secondary battery using the electrode. SOLUTION: The secondary battery includes: a positive electrode 10 which has ferrate (VI) consisting Li 2 FeO 4 or BaFeO 4 as a positive electrode active material on a pure iron plate; a negative electrode 11 in which a copper foil 11b is covered by a graphite 11a having Li ion held between layers; and an ionic conductivity electrolyte 12 which is disposed between the positive electrode 10 and the negative electrode 11. COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT,下面是Positive electrode for secondary battery and secondary battery using the same专利的具体信息内容。

  • 鉄系基材上に化学式がA I 2 FeO 、または、A II FeO で表される鉄(VI)酸塩(式中、Aはリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を表す)を有した正極活物質を備えたことを特徴とする二次電池用正極。
  • 前記正極活物質は、陽極酸化により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の二次電池用正極。
  • 前記陽極酸化には、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を含む水酸化物の水溶液が用いられたことを特徴とする請求項2に記載の二次電池用正極。
  • 請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池用正極と、負極と、前記二次電池用正極と負極間に配置されたイオン伝導性電解液とを備えたことを特徴とする二次電池。
  • 前記負極は、少なくともLiを含み、前記イオン伝導性電解液は、Liを含む電解質が有機溶媒に溶解されたものである請求項4に記載の二次電池。
  • 前記負極は、Liからなる芯がLiと炭素系材料の複合材、または、Li、Gaを含有する液状合金材で覆われたものであり、前記イオン伝導性電解液は、カーボネート系有機溶媒を含むものである請求項4または5のいずれか1項に記載の二次電池。
  • 说明书全文

    本発明は、例えば自動車、家電製品などの電源に用いる二次電池用正極およびこれを用いた二次電池に関する。

    リチウム(Li)イオン電池は鉛蓄電池、ニッケル素電池と比べて、高エネルギー密度であるため、その利用が広がっている。 しかし、小型、軽量化のためには、さらなる高エネルギー密度化が求められている。

    高エネルギー密度化のためには、より高容量材料で、より高い電位の正極材と、より低い電位の負極材を用いればよい。

    負極材の電位は、通常よく使用されるグラファイト系で0.2V程度とすでに低い値であるため、今後は、合金、金属Liのような高容量の材料にシフトしていくことが予想される。

    一方、正極では主にLiCoO が使われているが、コバルト(Co)資源は豊富ではないため、地球上に豊富に存在する元素を用いた正極材の研究が行われている。 たとえば、豊富な鉄(Fe)資源を用いたLiFePO が注目されているが、これはLiCoO より電位が低いため、鉄資源を用いながらも、より高電位となる材料が求められている。

    Feは、価数が+2、+3、+4、+5、+6の酸化状態をとり、高酸化状態ほど高電位が期待できる。 したがって、価数が+5や+6の酸化状態のFeが利用できれば、安価で、かつ、より高い電位の正極材を有したLiイオン二次電池用が実現できる。 しかし、価数が+5や+6の酸化状態のFeを用いたLiイオン二次電池用正極材は、知られていない。

    一部、一次電池用正極材として、価数が+6の酸化状態である鉄を用いたものが知られている(例えば、特許文献1、2)。

    特許文献1には、正極合剤、リチウムあるいはリチウム合金からなる負極材料、もしくはリチウムイオンを担持したカーボン系材料からなる負極材料、および有機電解液を備えた非水電解液電池において、前記正極合剤が、鉄(VI)酸塩を含有した正極活物質と、導電材と、結着剤との混合物からなるものが開示されている。 また、前記導電材は、前記正極合剤中に3〜20質量%含まれている。

    特許文献2には、正極合剤と、前記正極に対峙して配置された負極と、前記負極および正極を隔離するセパレータと、少なくともセパレータに担持される水酸化カリウム(KOH)水溶液であるアルカリ電解液とを有するアルカリ電池が開示されている。

    特開2003−45431号公報

    特開2002−151092号公報

    しかしながら、上記特許文献1、2に開示された技術には以下のような問題点が存在する。

    特許文献1に記載された正極合剤中の鉄(VI)酸塩としては、例えば鉄(VI)酸バリウム(BaFeO )の粉体が用いられる。 しかし、この鉄(VI)酸バリウム(BaFeO )の粉体を得るためには、以下のような手間の掛かる工程を経なければならない。 まず、カリウムアミド(KNH )を酸化して生成した過酸化カリウム(K )と酸化鉄(III)(Fe )とを、酸素気流中で350〜370℃で加熱し、鉄(VI)酸カリウム(K FeO )を製造する。 次に、この鉄(VI)酸カリウム(K FeO )の水溶液に、塩化バリウム(BaCl )を添加して析出した結晶を100℃で乾燥し、鉄(VI)酸バリウム(BaFeO )の粉体を製造するようにしなければならない。

    また、上記鉄(VI)酸バリウム(BaFeO )は粉体であるため、導電性がほとんどなく、どうしても黒鉛粉末のような導電材が必要になる。 しかし、この導電材の添加は、正極合剤中に一定の体積を占有してしまうため、高エネルギー密度化を阻害する。 また、上記鉄(VI)酸バリウム(BaFeO )の粉体と黒鉛粉末を混合するためには、さらに結着剤も必要になり、高エネルギー密度化がより一層阻害されてしまう。 さらに、強な酸化剤である鉄(VI)酸バリウムと還元剤である黒鉛粉末を混合した状態は、ちょうど火薬と同様の構成となり、発火が強く懸念される。

    また、特許文献2に記載された正極合剤中の鉄(VI)酸塩としては、例えば鉄(VI)酸バリウム(BaFeO )や鉄(VI)酸カリウム(K FeO )の粉体が用いられる。 したがって、上記特許文献1の場合と同様に、黒鉛粉末のような導電材を添加しなければならないため、高エネルギー密度化を阻害する。 また、強力な酸化剤である鉄(VI)酸塩と還元剤である黒鉛粉末を混合した状態は、ちょうど火薬と同様の構成となり、発火が強く懸念される。

    また、電解液として、水酸化カリウム水溶液が用いられるため、電極材に高容量化、高電圧化のためのLi系の材料が使用できないばかりか、無理に充電しようとすると水素ガスが発生してしまい、事実上、充電は不可能である。

    本発明の目的は、導電材や結着剤が不要であり、かつ、高エネルギー密度化が可能となる二次電池用正極およびこれを用いた二次電池を提供することにある。

    この目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、鉄系基材上に化学式がA I 2 FeO 、または、A II FeO で表される鉄(VI)酸塩(式中、Aはリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を表す)を有した正極活物質を備えたことを特徴とする二次電池用正極である。

    請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記正極活物質は、陽極酸化により形成されたことを特徴とする。

    請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記陽極酸化には、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を含む水酸化物の水溶液が用いられたことを特徴とする。

    請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池用正極と、負極と、前記二次電池用正極と負極間に配置されたイオン伝導性電解液とを備えたことを特徴とする二次電池である。

    請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記負極は、少なくともLiを含み、前記イオン伝導性電解液は、Liを含む電解質が有機溶媒に溶解されたものである。

    請求項6に記載の発明は、請求項4または5のいずれか1項に記載の発明において、前記負極は、Liからなる芯がLiと炭素系材料の複合材、または、Li、Gaを含有する液状合金材で覆われたものであり、前記イオン伝導性電解液は、カーボネート系有機溶媒を含むものである。

    以上のように、本発明に係る二次電池用正極は、鉄系基材上に化学式がA I 2 FeO 、または、A II FeO で表される鉄(VI)酸塩(式中、Aはリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を表す)を有した正極活物質を備えた構成であるため、正極として導電材や結着剤が不要となり、高エネルギー密度化が可能となる二次電池用正極を提供することができる。

    また、本発明に係る二次電池は、前記二次電池用正極と、負極と、前記二次電池用正極とこの負極間に配置されたイオン伝導性電解液とを備えた構成であるため、高エネルギー密度な二次電池を実現することができる。

    以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。

    (本発明に係る二次電池用正極およびこれを用いた二次電池の構成)
    本発明に係る二次電池用正極は、鉄系基材上に化学式がA I 2 FeO 、または、A II FeO で表される鉄(VI)酸塩(式中、Aはリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を表す)を有した正極活物質を備えたことを特徴とする。

    また、本発明に係る二次電池は、前記二次電池用正極と、負極と、前記二次電池用正極とこの負極間に配置されたイオン伝導性電解液とを備えたことを特徴とする。

    以下に、本発明に係る二次電池用正極の構成に至った理由について詳述する。

    本発明者は、如何にしたら鉄(VI)酸バリウム(BaFeO )または鉄(VI)酸カリウム(K FeO )の粉体を含有した正極活物質と、導電材と、結着剤との混合物から正極合剤を使用せずに正極を構築できるのか鋭意検討した。 すなわち、正極中から導電性は保ちながらも高エネルギー密度化を阻害する部分を如何にしたら排除できるのか鋭意検討した。 その結果、例えば水酸化バリウム水溶液で満たされたビーカー中で、鉄系基材としての鉄系材料の板を正極側に接続し、同じく鉄系基材としての鉄系材料の板を負極側に接続し電解することにより(所謂、陽極酸化により)、前記正極側に接続された鉄系材料の板表面に密着性が高く、かつ、導電性が付与された鉄(VI)酸バリウムの膜が形成できることを見出した。 この陽極酸化時に負極側に接続される材料は、耐アルカリ性であるカーボン等の材料を用いることも可能である。

    このようにして形成された鉄(VI)酸バリウムは、過マンガン酸塩より酸化力が強く、正極活物質として優れている。

    上記陽極酸化では、水酸化バリウム水溶液を用いた例について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。 例えば、鉄系基材上に形成される正極活物質としての化学式がA I 2 FeO 、または、A II FeO で表される所望の鉄(VI)酸塩(式中、Aはリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を表す)に合わせて、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を含む水酸化物の水溶液を用いればよい。 このような組み合わせによる陽極酸化を行なうことにより、密着性が高く、かつ、導電性を有した所定の陽イオンを含む厚さがμmオーダーの鉄(VI)酸塩が鉄系基材の表面上に形成される。 また、このようにして形成された鉄(VI)酸塩も過マンガン酸塩より酸化力が強く、正極活物質として優れている。 また、鉄系基材の表面を、均一に陽極酸化膜で覆うための必要な処理条件としては、陽極酸化前の鉄系基材の前処理(脱脂)を確実に行うことである。

    以上のように、鉄系基材上に化学式がA I 2 FeO 、または、A II FeO で表される鉄(VI)酸塩(式中、Aはリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を表す)を有した正極活物質を備えた構成は、当初の狙い通り、正極として導電材や結着剤を必要としないものである。 このように、正極中から導電性は保ちながらも高エネルギー密度化を阻害する部分が排除された構成であるため、所定の高エネルギー密度化を達成可能な二次電池用正極を提供することができる。

    上述したような鉄(VI)酸塩を陽極酸化以外の方法で合成するためには、塩素を用いたり、多段階の合成過程が必要で煩雑である。 これに対して、陽極酸化の方法では、1段で簡単に合成できる。 また、電気を通ずることによって、集電体(鉄)表面に付着しているので、カーボンのような導電性物質が不要になる。

    次に、本発明に係る二次電池の構成に用いられる負極とイオン伝導性電解液について、以下に説明する。

    負極としては、金属イオンを層間に保持できる炭素系材料や当該金属を用いることができ、その金属の種類としてはLi、Na、K、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、Ba、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)を用いることができる。 さらに、ガリウム(Ga)と、Liと、Zn、スズ(Sn)、Mg、Alからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属元素と、を含有し、10℃〜100℃程度の温度範囲において液体状を呈するGa系組成物からなる液体状の金属体やこの液体状の金属体でLiからなる芯となる固体状の金属体を覆った構成等、さまざま構成のものを採用することが可能である。 また、前記液体状の金属体は、不織布等の保持体に含浸させた構成で使用することも可能である。

    また、上述したように、Liからなる芯をLiと炭素系材料の複合材、または、Li、Gaを含有する液状合金材で覆ったような構成の負極を用いることによって、Liデンドライトの生成を防止することができる。

    また、上述した負極(負極活物質)においては、充電時に、Liが8〜70質量%含まれることが好ましい。

    イオン伝導性電解液としては、有機溶媒に電解質を溶解させたものを用いることが可能である。 有機溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合液、プロピレンカーボネート(PC)等、さまざまなものを用いることができる。 また、前記有機溶媒と組み合わせる電解質としては、例えば、化学式LiPF 、LiClO 、LiBF 、LiN(CF SO のようなものを用いることができる。 ただし、上記イオン伝導性電解液は、ほんの一例であり、必ずしもこれに限定されるものではない。

    また、上記イオン伝導性電解液を、不織布に含浸させたり、ポリマー(例えば、ポリエチレンオキシド、アクリル共重合体等)に吸収させたりして、通称セパレータと呼ばれるものが構成され、このセパレータが負極と正極の間に配置される。 また、例えば、有機溶媒にLiPF を溶解させたイオン伝導性電解液を不織布に含浸させたものをセパレータとして用いる場合は、さらに上記二次電池用負極を構成する液体状の金属体と接する側に、Li 、PF は通過可能であるが液体状の金属体は通過しない膜を設けるのが好ましい。 また、上述したように二次電池用負極を構成する液体状の金属体を不織布等の保持体に含浸させ、上記イオン伝導性電解液自体は不織布等に含浸させず、そのまま使用する等、さまざまな形態が考えられる。

    また、上述したように、負極に、少なくともLiを含み、イオン伝導性電解液として、Liを含む電解質が有機溶媒に溶解されたものであることで、充放電に伴って移動できるLi量の増大、電池の内部抵抗の低減、エネルギー密度の向上に寄与する。

    次に、本発明に係る二次電池において、鉄系基材上に形成された正極活物質(すなわち、鉄(VI)酸塩)として、Ba塩、Li塩または両者が混在した塩を用いた場合の正極側での放電反応をそれぞれ下記式(1)〜(6)に示す。
    BaFeO + Ba 2+ + 2e− → Ba FeO ・・・・・・(1)
    Li FeO + 2Li +2e− → Li FeO ・・・・・・(2)
    BaFeO + 2Li + 2e− → BaLi FeO ・・・・・(3)
    Li FeO + Ba 2+ + 2e− → BaLi FeO ・・・(4)
    Ba 0.5 LiFeO + Ba 2+ + 2e− → Ba 1.5 LiFeO ・・・(5)
    Ba 0.5 LiFeO + 2Li + 2e− → Ba 0.5 Li FeO ・・(6)

    また、正極側での充電反応は、上記式(1)〜(6)に示す反応とは逆の方向に進行する反応である。

    以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。 ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは全て本発明の技術的範囲に包含される。

    以下、本発明に係る二次電池用正極の生成およびこれを用いた二次電池の作用効果を確証するため、以下のラボ試験を実施した。

    (実施例1)
    図1は本発明に係る二次電池用正極の一生成方法(陽極酸化)を説明するための模式図である。 図1において、1は容器、2は正極側に接続された鉄系基材としての表面が脱脂された純鉄製の板、3は負極側に接続された純鉄製の板、4は容器1に注がれた電解液である。

    図1において、正極側、負極側にそれぞれ接続された純鉄製の板2、3を電解液3内に浸漬し、対峙させたものを3セット準備した(発明例:試験No.1、2、3)。 また、この試験No. 1、2、3で用いる電解液4は、下記表1に示すようにそれぞれ水酸化リチウム(LiOH)水溶液、水酸化バリウム{Ba(OH) }水溶液、および、Ba(OH) 水溶液とLiOH水溶液の混合液である。

    また、この試験No. 1、2、3における陽極酸化の条件は、いずれも印加電圧2.5V、電流0.5mA/cm で、通電時間1時間である(下記表1参照)。

    上記陽極酸化により、試験No. 1、2、3の各純鉄製の板2表面に厚さがμmオーダーの膜が生成され、この膜をXRDで分析した結果、それぞれLi FeO 4、 BaFeO 4、 LiBa 0.5 FeO であることが判明した(上記表1参照)。 また、各膜は板2表面との密着性が高く、密度も高く、かつ、導電性も有することが試験の結果判明した。 したがって、各純鉄製の板2表面に設けられた各鉄(VI)酸塩{Li FeO 4、 BaFeO 4、 LiBa 0.5 FeO }は、正極において導電性は保ちながらも高エネルギー密度化を阻害する部分が排除され、原理的には正極活物質のみからなる構成(すなわち、導電材や結着剤が別途添加されない構成)として、有力であることが証明された。 なお、この試験で作成された二次電池用正極の二次電池としての実力は、後述の実施例2で説明する。

    なお、本実施例においては、鉄(VI)酸塩を生成させる基材としての基板に、純鉄製の板を例について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。 例えば、基材として、各種の鋼からなる鉄系基板を用いることが可能である。 また、その基板形態としても、さまざざな種類のものを使用することが可能である。

    また、本発明の正極活物質として、本実施例においては、Li FeO 4、 BaFeO 4、 LiBa 0.5 FeO を例に説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、化学式がA I 2 FeO 、または、A II FeO で表される鉄(VI)酸塩(式中、Aはリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を表す)でありさえすればよい。 したがって、上記陽極酸化時に用いた電解液も、鉄系基材上に形成される正極活物質としての化学式がA I 2 FeO 、または、A II FeO で表される所望の鉄(VI)酸塩(式中、Aはリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を表す)に合わせて、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、ストロンチウムまたはカルシウムの群から選択された少なくとも1種を含む水酸化物の水溶液を用いればよい。

    (実施例2)
    図2、図3は本発明に係る二次電池の一実施例を説明するための模式構成図である。

    図2において、10は純鉄製の板2上にそれぞれ上記表1の試験No. 1、2に示す正極活物質(下記表2の試験No.1、2に同じ)が設けられた正極、11は負極、11aは負極11を構成するLiイオンを層間に保持したグラファイト(組成は下記表2の試験No.1、2に示す通り)、11bはLiイオンを層間に保持したグラファイト11aに覆われた負極2を構成する芯となる銅箔、12はイオン伝導性電解液である。 イオン伝導性電解液12は、ECとDECが体積比で1対1となるように混合調整された有機溶媒に電解質としてのLiPF が溶解したものである。

    図2において、容器1にイオン伝導性電解液12が注がれ、このイオン伝導性電解液12内に正極10と負極11が浸漬され、対峙するように配置されている(上記表2の発明例1、2)。

    図3において、20は純鉄製の板2上にそれぞれ上記表1の試験No. 1、2、3に示す正極活物質(上記表2の試験No.3、4、5に同じ)が設けられた正極、21は負極、21aは負極21を構成するGa、ZnとLiを含有したGa系組成物(組成は上記表2の試験No.3、4、5に示す通り)からなる液体状の金属体、21bは液体状の金属体21aに覆われた負極21を構成する芯となる固体状の金属体としてのLiリボン、22はイオン伝導性電解液である。 イオン伝導性電解液22は、PCからなる有機溶媒に電解質としてのLiPF が溶解したものである。

    図3において、容器1にイオン伝導性電解液22が注がれ、このイオン伝導性電解液22内に正極20と負極21が浸漬され、対峙するように配置されている(上記表2の発明例3、4、5)。

    図4は比較例としての二次電池を説明するための模式構成図である。

    図4において、40は純鉄製の板上に正極活物質としてのBaFeO からなる粉体(上記表2の試験No.6、7)と導電材としてのカーボンと結着剤との混合物が塗布された正極、41は負極、41aは負極41を構成するLiイオンを層間に保持したグラファイト(組成は下記表2の試験No.6に示す通り)、41bはLiイオンを層間に保持したグラファイト41aに覆われた負極41を構成する芯となる銅箔(但し、上記表2の試験No.7においては、負極41はZn板)、42はECとDECが体積比で1対1となるように混合調整された有機溶媒に電解質としてのLiPF が溶解された電解液{但し、上記表2の試験No. 7においては、KOH水溶液(溶液濃度50g/リットル)からなる電解液}である。

    図4において、容器1に電解液42が注がれ、この電解液42内に正極40と負極41が浸漬され、対峙するように配置されている(上記表2の比較例1、2)。

    上記のように構成された試験No. 1〜5(発明例1〜5)と試験No. 6、7(比較例1、2)の電池において、それぞれ3.2Vで5時間充電した。 しかし、試験No. 6(比較例1)は正極40を構成するカーボンの酸化が起こり、充電ができなかった(上記表2参照)。 また、試験No. 7(比較例2)は正極40を構成するBaFeO が電解液(KOH水溶液)中に溶解してしまい、充電ができなかった(上記表2参照)。 そこで、試験No. 6(比較例1)と試験No. 7(比較例2)は、作成後直ちに発生電圧、電流を測定した。 その結果、試験No. 6(比較例1)に関しては、3.0Vの電圧が発生し、0.1(mA/cm )の電流が流れた(上記表2参照)。 また、試験No. 7(比較例2)に関しては、1.2Vの電圧が発生し、0.1(mA/cm )の電流が流れた(上記表2参照)。

    試験No. 1〜5(発明例1〜5)に関しては、問題なく充電できたため(上記表2参照)、上記充電後、発生電圧、電流を測定した。 その結果、試験No. 1〜5(発明例1〜5)に関しては、3.7V〜4.0Vの電圧が発生し、0.3〜0.5(mA/cm )の電流が流れた(上記表2参照)。

    上述したように、試験No. 1〜5(発明例1〜5)に関しては、問題なく充電が可能であり、二次電池としての基本用件を満足する。 また、その発生電圧も通常のリチウムイオン電池と同等の電圧が得られた。 さらに、発生電流は0.3〜0.5(mA/cm )と大きくなった。 これは、正極において導電性は保ちながらも高エネルギー密度化を阻害する部分が排除され、原理的には正極活物質のみからなる構成(すなわち、導電材や結着剤が別途添加されない構成)を呈していることに起因していると考えられる。

    一方、試験No. 6(比較例1)に関しては、上述したように、発生電圧は3.0Vとそこそこ大きいものの、発生電流が0.1(mA/cm )とかなり小さい。 これは、正極において、正極活物質のみでなく、導電材や結着剤が別途添加された構成を呈していることに起因していると考えられる。 さらに、上述したように、充電ができないことからそもそも二次電池としての基本用件を欠く。

    また、試験No. 7(比較例2)に関しては、上述したように、発生電圧1.2V、発生電流が0.1(mA/cm )とともに小さい。 これは、負極材質の違いと、試験No. 6(比較例1)同様に正極構成に起因するものとの両面が考えられる。 このような構成では、高エネルギー密度化を望むべくもない。 また、試験No. 6(比較例1)同様に、充電ができないことからそもそも二次電池としての基本用件も欠く。

    本発明に係る二次電池用正極の一生成方法(陽極酸化)を説明するための模式図である。

    本発明に係る二次電池の一実施例を説明するための模式構成図である。

    本発明に係る二次電池の別の実施例を説明するための模式構成図である。

    比較例としての二次電池を説明するための模式構成図である。

    符号の説明

    1 容器 2、3 純鉄製の板 4 電解液 10、20 正極 11、21 負極 11a Liイオンを層間に保持したグラファイト 11b 銅箔 12、22 イオン伝導性電解液 21a 液体状の金属体 21b Liリボン

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