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疾患を治療または予防する、あるいは寿命を延ばすのに有益な生物の増殖促進性組成物及び方法

阅读:574发布:2024-02-14

专利汇可以提供疾患を治療または予防する、あるいは寿命を延ばすのに有益な生物の増殖促進性組成物及び方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且ATM欠乏マウスに対するプロバイオティック 微 生物 、例えばL.ジョンソニーでの接種は、免疫パラメータを変化させ、DNA損傷マーカーを減少させ、マウス寿命を延長させた。本文で説明する組成物及び方法は、血管拡張性失調症、及び、例えばp53欠乏症関連癌などの他の癌を発症させやすい疾患の治療及び予防に有用である。本発明の組成物及び方法は、また、放射線へ曝露される対象者における正常組織への放射線誘発毒性を治療及び予防することにも有用である。本発明の組成物及び方法は、単純な非侵襲性様式で寿命を延ばすことができる。,下面是疾患を治療または予防する、あるいは寿命を延ばすのに有益な生物の増殖促進性組成物及び方法专利的具体信息内容。

対象者におけるゲノム不安定性に関連する疾患の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法であって、 (a)対象者へプロバイオティック生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなり、 そうすることによって、前記対象者におけるゲノム不安定性に関連する前記疾患を治療する、予防する、あるいは、その発症を遅延させる、前記方法。ゲノム不安定性に関連する前記疾患が、血管拡張性失調症(AT)関連症状、p53欠乏症、放射線への曝露、及び自然発生的な遺伝子不安定症から選択される、請求項1に記載の方法。前記AT関連病状が、癌性病状、神経変性、免疫不全、炎症性病状、炎症誘発性遺伝子毒性、放射線過敏、豊富な肝細胞及び/または遊走細胞、及び遺伝子不安定症から選択される、請求項2に記載の方法。前記癌性病状が、血液癌及びリンパ系腫瘍から選択される、請求項3に記載の方法。前記神経変性が、前記対象者の歩行不能または困難、前記対象者の運動不能または困難、及び前記対象者の嚥下不能または困難から選択される病状からなる、請求項3に記載の方法。前記炎症性病状が、実質的に上昇した発現レベルの形質転換成長因子ベータ型、実質的に上昇した発現レベルのインターロイキン(IL)−10、実質的に上昇した発現レベルのIL−4、実質的に低下した発現レベルの骨髄細胞分化一次応答88、実質的に低下した発現レベルのIL−12、実質的に低下した発現レベルのIL−1β、及び実質的に低下した発現レベルのインターフェロン・ガンマから選択され、 前記実質的に上昇及び実質的に低下した発現レベルが、ATを患っていない対象者の各々の発現レベルに比較したものである、請求項3に記載の方法。前記遺伝子不安定症が、ナイミーヘン症候群、ファンコニ貧血、ウェルナー症候群、ブルーム症候群及びリ・フラウメニ症候群から選択される、請求項3に記載の方法。ATを患う対象者における血管拡張性失調症(AT)関連病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法であって、 (a)ATを患いAT関連病状であると診断された対象者へ、あるいはAT関連病状発症のリスクがある対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記AT関連病状を治療する、予防する、あるいは、その発症を遅延させる、前記方法。前記AT関連病状が、癌性病状、神経変性、免疫不全、炎症性病状、炎症誘発性遺伝子毒性、放射線過敏、豊富な肝細胞及び/または遊走細胞、及び遺伝子不安定症から選択される、請求項8に記載の方法。前記癌性病状が、血液癌及びリンパ系腫瘍から選択される、請求項9に記載の方法。前記神経変性が、対象者の歩行不能または困難、対象者の運動不能または困難、及び対象者の嚥下不能または困難から選択された病状からなる、請求項9に記載の方法。前記炎症性病状が、実質的に上昇した発現レベルの形質転換成長因子ベータ型、実質的に上昇した発現レベルのインターロイキン(IL)−10、実質的に上昇した発現レベルのIL−4、実質的に低下した発現レベルの骨髄細胞分化一次応答88、実質的に低下した発現レベルのIL−12、実質的に低下した発現レベルIL−1β、及び実質的に低下した発現レベルのインターフェロン・ガンマから選択され、 前記実質的に上昇及び実質的に低下した発現レベルが、ATを患っていない対象者の各々の発現レベルに比較したものである、請求項9に記載の方法。前記遺伝子不安定症が、ナイミーヘン症候群、ファンコニ貧血、ウェルナー症候群、ブルーム症候群及びリ・フラウメニ症候群から選択される、請求項9に記載の方法。p53欠乏症を患う対象者における癌性病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法であって、 (a)p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌であると診断された対象者へ、あるいはp53欠乏症関連癌発症のリスクがある対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記p53欠乏症関連癌を治療する、予防する、あるいは、その発症を遅延させる、前記方法。前記p53欠乏症関連癌が、癌、肉腫、胃腸癌、尿生殖路の癌、肝癌、皮膚癌、婦人科の癌、骨癌、神経系の癌、血液癌、副腎の癌、及びリ・フラウメニ症候群に関連する癌から選択される、請求項14に記載の方法。放射線へ曝露される対象者における正常組織への損傷の治療、緩和あるいは予防方法であって、 (a)放射線に曝露されている対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記正常組織への損傷を治療、緩和あるいは予防する、前記方法。対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の予防方法であって、 (a)自然発生的な遺伝子不安定症の予防が必要な対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記自然発生的な遺伝子不安定症を予防する、前記方法。前記自然発生的な遺伝子不安定症が、前記対象者に自然発生癌を発症させる、請求項17に記載の方法。前記自然発生癌がリンパ腫である、請求項18に記載の方法。対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少方法であって、 (a)自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少が必要な対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、前記方法。前記組成物が、ラクトバシラス属からなる、請求項1から20のいずれか一つに記載の方法。前記ラクトバシラス属が、ラクトバシラス・ジョンソニーである、請求項21に記載の方法。前記ラクトバシラス・ジョンソニーが、ラクトバシラス・ジョンソニー456である、請求項22に記載の方法。さらに、(b)前記対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止するステップからなる、請求項1から23のいずれか一つに記載の方法。ステップ(b)が、前記対象者へ抗生物質を治療的に有効な量投与することからなる、請求項24に記載の方法。ステップ(b)が、前記対象者へ一つ以上のバクテリオファージを治療的に有効な量投与することからなる、請求項24または25に記載の方法。前記一つ以上のバクテリオファージが、溶菌バクテリオファージである、請求項26に記載の方法。前記一つ以上のバクテリオファージが、エンテロバクター、ヘリコバクター、シュードモナス、エシェリキア、クレブシェラ、スタフィロコッカス、プロテウス、サルモネラ、またはシゲラ属、例えばエンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・アシノニッキス、ヘリコバクター・アンセリス、ヘリコバクター・アウラティ、ヘリコバクター・ビリス、ヘリコバクター・ビツォツェロニー、ヘリコバクター・コクガン、ヘリコバクター・カナデンシス、ヘリコバクター・カニス、ヘリコバクター・セトルム、ヘリコバクター・コレシスタス、ヘリコバクター・シネディ、ヘリコバクター・シノガストリカス、ヘリコバクター・フェリス、ヘリコバクター・フェネリー、ヘリコバクター・ガンマニ、ヘリコバクター・ヘパティカス、ヘリコバクター・メソクリセトラム、ヘリコバクター・マーモット、ヘリコバクター・ムリダルム、ヘリコバクター・ムステラエ、ヘリコバクター・パメテンシス、ヘリコバクター・プロルム、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ラピニ、ヘリコバクター・ローデンチウム、ヘリコバクター・サロモニス、ヘリコバクター・トロゴンタム、ヘリコバクター・ティフロニウス、ヘリコバクター・ウィンガメンシス、サルモネラ・エンテリカ、サルモネラ・ボンゴリ、サルモネラ・サブテラニアン、サルモネラ・チフィムリウム、シゲラ・ディセンテリエ、シゲラ・フレクスネリ、シゲラボイディイ及びシゲラ・ソンネに属する有害な微生物を標的とする、請求項26または27に記載の方法。前記一つ以上のバクテリオファージが、エンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ヘパティカス、サルモネラ・チフィムリウム及びシゲラ・ディセンテリエから選択される有害な微生物を標的とする、請求項28に記載の方法。前記一つ以上のバクテリオファージが、ディスゴノモナス・ガデイ、プレボテラ科バクテリウムP4P_62、ベリエラ属MIM10、パラバクテロイデス・メルデ、クロストリジウム属AN−AS17、キャプノサイトファガ・オクラセー、ペドバクター・コレンシス、ユーバクテリウム属BU014、リエメレラ・アナチペスチフェル、ヘリコバクター・チフロニカス、ペトリモナス・スルフリフィラ、カミニセラ・スポロゲネス、ヌブセラ・ゼアクサンティニファシエンス、ポルフィロモナス属MI10−1288x、スフィンゴバクテリウム属NBRC15338、プロテイニフィルム・アセタチゲネス、パラバクテロイデス・ゴルドステイニー、バクテロイデス門バクテウムP073B、ポルフィロモナス・カトニエ及びバクテロイデス・ノルディーから選択される有害な微生物を標的とする、請求項26または27に記載の方法。ステップ(b)が、前記対象者へ、バクテリオファージの組合せを治療的に有効な量投与することからなる、請求項26から30のいずれか一つに記載の方法。バクテリオファージの前記組合せが、有害な同じ微生物を標的とする、請求項31に記載の方法。バクテリオファージの前記組合せが、有害な異なる微生物を標的とする、請求項31に記載の方法。前記抗生物質及び前記プロバイオティック微生物が、同じ前記組成物に含まれて投与される、請求項25に記載の方法。前記抗生物質及び前記一つ以上のバクテリオファージが、同じ前記組成物に含まれて投与される、請求項26から34のいずれか一つに記載の方法。前記プロバイオティック微生物及び前記一つ以上のバクテリオファージが、同じ前記組成物に含まれて投与される、請求項26から35のいずれか一つに記載の方法。対象者におけるゲノム不安定性に関連する疾患の治療、予防または発症の遅延方法であって、 (a)前記対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなり、 そうすることによって、前記対象者におけるゲノム不安定性に関連する前記疾患を治療する、予防する、あるいは、その発症を遅延させる、前記方法。ゲノム不安定性に関連する前記疾患が、血管拡張性失調症(AT)関連症状、p53欠乏症、及び放射線への曝露から選択される、請求項37に記載の方法。前記AT関連病状が、癌性病状、神経変性、免疫不全、炎症性病状、炎症誘発性遺伝子毒性、放射線過敏、豊富な肝細胞及び/または遊走細胞、及び遺伝子不安定症から選択される、請求項38に記載の方法。前記癌性病状が、血液癌及びリンパ系腫瘍から選択される、請求項39に記載の方法。前記神経変性が、対象者の歩行不能または困難、対象者の運動不能または困難、及び対象者の嚥下不能または困難から選択された病状からなる、請求項39に記載の方法。前記炎症性病状が、実質的に上昇した発現レベルの形質転換成長因子ベータ型、実質的に上昇した発現レベルのインターロイキン(IL)−10、実質的に上昇した発現レベルのIL−4、実質的に低下した発現レベルの骨髄細胞分化一次応答88、実質的に低下した発現レベルのIL−12、実質的に低下した発現レベルIL−1β、及び実質的に低下した発現レベルのインターフェロン・ガンマから選択され、 前記実質的に上昇及び実質的に低下した発現レベルが、ATを患っていない対象者の各々の発現レベルに比較したものである、請求項39に記載の方法。前記遺伝子不安定症が、ナイミーヘン症候群、ファンコニ貧血、ウェルナー症候群、ブルーム症候群及びリ・フラウメニ症候群から選択される、請求項39に記載の方法。ATを患う対象者における血管拡張性失調症(AT)関連病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法であって、 (a)前記対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記AT関連病状を治療する、予防する、あるいは、その発症を遅延させる、前記方法。前記AT関連病状が、癌性病状、神経変性、免疫不全、炎症性病状、炎症誘発性遺伝子毒性、放射線過敏、豊富な肝細胞及び/または遊走細胞、及び遺伝子不安定症から選択される、請求項44に記載の方法。前記癌性病状が、血液癌及びリンパ系腫瘍から選択される、請求項45に記載の方法。前記神経変性が、対象者の歩行不能または困難、対象者の運動不能または困難、及び対象者の嚥下不能または困難から選択された病状からなる、請求項45に記載の方法。前記炎症性病状が、実質的に上昇した発現レベルの形質転換成長因子ベータ型、実質的に上昇した発現レベルのインターロイキン(IL)−10、実質的に上昇した発現レベルのIL−4、実質的に低下した発現レベルの骨髄細胞分化一次応答88、実質的に低下した発現レベルのIL−12、実質的に低下した発現レベルIL−1β、及び実質的に低下した発現レベルのインターフェロン・ガンマから選択され、 前記実質的に上昇及び実質的に低下した発現レベルが、ATを患っていない対象者の各々の発現レベルに比較したものである、請求項45に記載の方法。前記遺伝子不安定症が、ナイミーヘン症候群、ファンコニ貧血、ウェルナー症候群、ブルーム症候群及びリ・フラウメニ症候群から選択される、請求項45に記載の方法。p53欠乏症を患う対象者における癌性病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法であって、 (a)前記対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記p53欠乏症関連癌を治療する、予防する、あるいは、その発症を遅延させる、前記方法。前記p53欠乏症関連癌が、肺癌、肉腫、胃腸癌、尿生殖路の癌、肝癌、皮膚癌、婦人科の癌、骨癌、神経系の癌、血液癌、副腎の癌、及びリ・フラウメニ症候群に関連する癌から選択される、請求項50に記載の方法。放射線へ曝露される対象者における正常組織への損傷の治療、緩和あるいは予防方法であって、 (a)前記対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記正常組織への損傷を治療、緩和あるいは予防する、前記方法。対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の予防方法であって、 (a)前記対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記自然発生的な遺伝子不安定症を予防する、前記方法。前記自然発生的な遺伝子不安定症が、前記対象者に自然発生癌を発症させる、請求項53に記載の方法。前記自然発生癌がリンパ腫である、請求項54に記載の方法。対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少方法であって、 (a)前記対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなり、 そうすることによって、前記対象者における前記自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、前記方法。ステップ(a)が、前記対象者へ抗生物質を治療的に有効な量投与することからなる、請求項37から56のいずれか一つに記載の方法。ステップ(a)が、前記対象者へ一つ以上のバクテリオファージを治療的に有効な量投与することからなる、請求項56または57に記載の方法。前記一つ以上のバクテリオファージが、溶菌バクテリオファージである、請求項58に記載の方法。前記一つ以上のバクテリオファージが、エンテロバクター、ヘリコバクター、シュードモナス、エシェリキア、クレブシェラ、スタフィロコッカス、プロテウス、サルモネラ、またはシゲラ属、例えばエンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・アシノニッキス、ヘリコバクター・アンセリス、ヘリコバクター・アウラティ、ヘリコバクター・ビリス、ヘリコバクター・ビツォツェロニー、ヘリコバクター・コクガン、ヘリコバクター・カナデンシス、ヘリコバクター・カニス、ヘリコバクター・セトルム、ヘリコバクター・コレシスタス、ヘリコバクター・シネディ、ヘリコバクター・シノガストリカス、ヘリコバクター・フェリス、ヘリコバクター・フェネリー、ヘリコバクター・ガンマニ、ヘリコバクター・ヘパティカス、ヘリコバクター・メソクリセトラム、ヘリコバクター・マーモット、ヘリコバクター・ムリダルム、ヘリコバクター・ムステラエ、ヘリコバクター・パメテンシス、ヘリコバクター・プロルム、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ラピニ、ヘリコバクター・ローデンチウム、ヘリコバクター・サロモニス、ヘリコバクター・トロゴンタム、ヘリコバクター・ティフロニウス、ヘリコバクター・ウィンガメンシス、サルモネラ・エンテリカ、サルモネラ・ボンゴリ、サルモネラ・サブテラニアン、サルモネラ・チフィムリウム、シゲラ・ディセンテリエ、シゲラ・フレクスネリ、シゲラボイディイ及びシゲラ・ソンネに属する有害な微生物を標的とする、請求項58または59に記載の方法。前記一つ以上のバクテリオファージが、エンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ヘパティカス、サルモネラ・チフィムリウム及びシゲラ・ディセンテリエから選択される有害な微生物を標的とする、請求項60に記載の方法。前記一つ以上のバクテリオファージが、ディスゴノモナス・ガデイ、プレボテラ科バクテリウムP4P_62、ベリエラ属MIM10、パラバクテロイデス・メルデ、クロストリジウム属ANーAS17、キャプノサイトファガ・オクラセー、ペドバクター・コレンシス、ユーバクテリウム属BU014、リエメレラ・アナチペスチフェル、ヘリコバクター・チフロニカス、ペトリモナス・スルフリフィラ、カミニセラ・スポロゲネス、ヌブセラ・ゼアクサンティニファシエンス、ポルフィロモナス属MI10−1288x、スフィンゴバクテリウム属NBRC15338、プロテイニフィルム・アセタチゲネス、パラバクテロイデス・ゴルドステイニー、バクテロイデス門バクテウムP073B、ポルフィロモナス・カトニエ及びバクテロイデス・ノルディーから選択される有害な微生物を標的とする、請求項58または59に記載の方法。ステップ(a)が、前記対象者へ、バクテリオファージの組合せを治療的に有効な量投与することからなる、請求項58から62のいずれか一つに記載の方法。バクテリオファージの前記組合せが、有害な同じ微生物を標的とする、請求項63に記載の方法。バクテリオファージの前記組合せが、有害な異なる微生物を標的とする、請求項63に記載の方法。前記抗生物質及び前記一つ以上のバクテリオファージが、同じ前記組成物に含まれて投与される、請求項57から65のいずれか一つに記載の方法。さらに、(b)対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与するステップからなる、請求項37から66のいずれか一つに記載の方法。前記組成物が、ラクトバシラス属からなる、請求項67に記載の方法。前記ラクトバシラス属が、ラクトバシラス・ジョンソニーである、請求項68に記載の方法。前記ラクトバシラス・ジョンソニーが、ラクトバシラス・ジョンソニー456である、請求項69に記載の方法。前記プロバイオティック微生物及び前記一つ以上のバクテリオファージが、同じ前記組成物に含まれて投与される、請求項67から70のいずれか一つに記載の方法。治療的に有効な量のプロバイオティック微生物からなる組成物であって、前記プロバイオティック微生物の前記治療的に有効な量が、例えば血管拡張性失調症(AT)関連症状、p53欠乏症、放射線への曝露、または自然発生的な遺伝子不安定症などの、ゲノム不安定性に関連する疾患を治療する、予防する、あるいは発症を遅延させるのに十分な量である、前記組成物。前記プロバイオティック微生物が、ラクトバシラス属である、請求項72に記載の組成物。前記ラクトバシラス属が、ラクトバシラス・ジョンソニーである、請求項73に記載の組成物。前記ラクトバシラス・ジョンソニーが、ラクトバシラス・ジョンソニー456である、請求項74に記載の組成物。前記組成物が、さらに、抗生物質からなる、請求項72から75のいずれか一つに記載の組成物。前記組成物が、さらに、一つ以上のバクテリオファージからなる、請求項72から76のいずれか一つに記載の組成物。前記一つ以上のバクテリオファージが、溶菌バクテリオファージである、請求項77に記載の組成物。前記一つ以上のバクテリオファージが、エンテロバクター、ヘリコバクター、シュードモナス、エシェリキア、クレブシェラ、スタフィロコッカス、プロテウス、サルモネラ、またはシゲラ属、例えばエンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・アシノニッキス、ヘリコバクター・アンセリス、ヘリコバクター・アウラティ、ヘリコバクター・ビリス、ヘリコバクター・ビツォツェロニー、ヘリコバクター・コクガン、ヘリコバクター・カナデンシス、ヘリコバクター・カニス、ヘリコバクター・セトルム、ヘリコバクター・コレシスタス、ヘリコバクター・シネディ、ヘリコバクター・シノガストリカス、ヘリコバクター・フェリス、ヘリコバクター・フェネリー、ヘリコバクター・ガンマニ、ヘリコバクター・ヘパティカス、ヘリコバクター・メソクリセトラム、ヘリコバクター・マーモット、ヘリコバクター・ムリダルム、ヘリコバクター・ムステラエ、ヘリコバクター・パメテンシス、ヘリコバクター・プロルム、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ラピニ、ヘリコバクター・ローデンチウム、ヘリコバクター・サロモニス、ヘリコバクター・トロゴンタム、ヘリコバクター・ティフロニウス、ヘリコバクター・ウィンガメンシス、サルモネラ・エンテリカ、サルモネラ・ボンゴリ、サルモネラ・サブテラニアン、サルモネラ・チフィムリウム、シゲラ・ディセンテリエ、シゲラ・フレクスネリ、シゲラボイディイ及びシゲラ・ソンネに属する有害な微生物を標的とする、請求項77または78に記載の組成物。前記一つ以上のバクテリオファージが、エンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ヘパティカス、サルモネラ・チフィムリウム及びシゲラ・ディセンテリエから選択される有害な微生物を標的とする、請求項79に記載の組成物。前記一つ以上のバクテリオファージが、ディスゴノモナス・ガデイ、プレボテラ科バクテリウムP4P_62、ベリエラ属MIM10、パラバクテロイデス・メルデ、クロストリジウム属AN−AS17、キャプノサイトファガ・オクラセー、ペドバクター・コレンシス、ユーバクテリウム属BU014、リエメレラ・アナチペスチフェル、ヘリコバクター・チフロニカス、ペトリモナス・スルフリフィラ、カミニセラ・スポロゲネス、ヌブセラ・ゼアクサンティニファシエンス、ポルフィロモナス属MI10−1288x、スフィンゴバクテリウム属NBRC15338、プロテイニフィルム・アセタチゲネス、パラバクテロイデス・ゴルドステイニー、バクテロイデス門バクテウムP073B、ポルフィロモナス・カトニエ及びバクテロイデス・ノルディーから選択される有害な微生物を標的とする、請求項77または78に記載の組成物。前記組成物が、バクテリオファージの組合せからなる、請求項77から81のいずれか一つに記載の組成物。バクテリオファージの前記組合せが、有害な同じ微生物を標的とする、請求項82に記載の組成物。バクテリオファージの前記組合せが、有害な異なる微生物を標的とする、請求項82に記載の組成物。治療的に有効な量の一つ以上のバクテリオファージからなる組成物であって、前記一つ以上のバクテリオファージの前記治療的に有効な量が、例えば血管拡張性失調症(AT)関連症状、p53欠乏症、放射線への曝露、または自然発生的な遺伝子不安定症などの、ゲノム不安定性に関連する疾患を治療する、予防する、あるいは発症を遅延させるのに十分な量である、前記組成物。前記一つ以上のバクテリオファージが、溶菌バクテリオファージである、請求項85に記載の組成物。前記一つ以上のバクテリオファージが、エンテロバクター、ヘリコバクター、シュードモナス、エシェリキア、クレブシェラ、スタフィロコッカス、プロテウス、サルモネラ、またはシゲラ属、例えばエンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・アシノニッキス、ヘリコバクター・アンセリス、ヘリコバクター・アウラティ、ヘリコバクター・ビリス、ヘリコバクター・ビツォツェロニー、ヘリコバクター・コクガン、ヘリコバクター・カナデンシス、ヘリコバクター・カニス、ヘリコバクター・セトルム、ヘリコバクター・コレシスタス、ヘリコバクター・シネディ、ヘリコバクター・シノガストリカス、ヘリコバクター・フェリス、ヘリコバクター・フェネリー、ヘリコバクター・ガンマニ、ヘリコバクター・ヘパティカス、ヘリコバクター・メソクリセトラム、ヘリコバクター・マーモット、ヘリコバクター・ムリダルム、ヘリコバクター・ムステラエ、ヘリコバクター・パメテンシス、ヘリコバクター・プロルム、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ラピニ、ヘリコバクター・ローデンチウム、ヘリコバクター・サロモニス、ヘリコバクター・トロゴンタム、ヘリコバクター・ティフロニウス、ヘリコバクター・ウィンガメンシス、サルモネラ・エンテリカ、サルモネラ・ボンゴリ、サルモネラ・サブテラニアン、サルモネラ・チフィムリウム、シゲラ・ディセンテリエ、シゲラ・フレクスネリ、シゲラボイディイ及びシゲラ・ソンネに属する有害な微生物を標的とする、請求項85または86に記載の組成物。前記一つ以上のバクテリオファージが、エンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ヘパティカス、サルモネラ・チフィムリウム及びシゲラ・ディセンテリエから選択される有害な微生物を標的とする、請求項87に記載の組成物。前記一つ以上のバクテリオファージが、ディスゴノモナス・ガデイ、プレボテラ科バクテリウムP4P_62、ベリエラ属MIM10、パラバクテロイデス・メルデ、クロストリジウム属AN−AS17、キャプノサイトファガ・オクラセー、ペドバクター・コレンシス、ユーバクテリウム属BU014、リエメレラ・アナチペスチフェル、ヘリコバクター・チフロニカス、ペトリモナス・スルフリフィラ、カミニセラ・スポロゲネス、ヌブセラ・ゼアクサンティニファシエンス、ポルフィロモナス属MI10−1288x、スフィンゴバクテリウム属NBRC15338、プロテイニフィルム・アセタチゲネス、パラバクテロイデス・ゴルドステイニー、バクテロイデス門バクテウムP073B、ポルフィロモナス・カトニエ及びバクテロイデス・ノルディーから選択される有害な微生物を標的とする、請求項85または86に記載の組成物。前記組成物が、バクテリオファージの組合せからなる、請求項85から89のいずれか一つに記載の組成物。バクテリオファージの前記組合せが、有害な同じ微生物を標的とする、請求項90に記載の組成物。バクテリオファージの前記組合せが、有害な異なる微生物を標的とする、請求項90に記載の組成物。前記組成物が、さらに、抗生物質からなる、請求項85から92のいずれか一つに記載の組成物。前記組成物が、さらに、プロバイオティック微生物からなる、請求項85から93のいずれか一つに記載の組成物。前記プロバイオティック微生物が、ラクトバシラス属である、請求項94に記載の組成物。前記ラクトバシラス属が、ラクトバシラス・ジョンソニーである、請求項95に記載の組成物。前記ラクトバシラス・ジョンソニーが、ラクトバシラス・ジョンソニー456である、請求項96に記載の組成物。

说明书全文

(関連出願の参照) 本出願は、2013年2月22日に出願のU.S.61/956,186と、2013年11月26日に出願のU.S.61/909,242の優先権を主張する。それら出願の全内容が、参照により本文に援用される。 (連邦政府の支援による研究に関する声明)

本発明は、国立衛生研究所を介する政府の支援、助成金番号ES009519、CA133928、AI078885及びDK46763で成就したものである。政府は、本発明に特定の権利を有する。

本発明は、リンパ腫浸透度及び炎症介在性遺伝子毒性を修正するための、腸内細菌の使用に関する。

血管拡張性失調症(A−T)は、リンパ系腫瘍、神経変性、免疫不全、放射線過敏及び遺伝子不安定症の高発生率に関わる常染色体劣性遺伝疾患である(Meyn,Clin Genet,1999,55:289−304)。すべてのA−T患者の約30から40%は、生涯に、組織異常増殖を発症する(Peterson et al.,1992,Leukemia 6 Suppl.1:8−13):すべての腫瘍の40%以上が非ホジキンB細胞リンパ腫であり、約20%が急性リンパ性白血病であり、5%がホジキンリンパ腫である(Morrell et al.,1986,J Natl Cancer Inst,77:89−92;Hecht and Hecht,1990,Cancer Genet Cytogenet,46:9−19;Taylor et al.,1996,Blood87:423−438;Sandoval and Swift,1998,Med Pediatr Oncol 31:491−97)。リンパ系腫瘍は、B及びTの両細胞を起源とする。T細胞腫瘍は、T細胞リンパ腫、T急性リンパ性白血病及びT前リンパ性白血病からなる。A−T患者は、悪性度、呼吸器の感染症、及び種々の珍しい合併症により、死亡率が増加する(Boder et al.,1975,Birth Defects Orig Artic Ser 11(1):255−70;Crawford et al.,2006,Arch Dis Child91(7):610−611;Gatti et al.,2001,Clin Rev Allergy Immunol 20(1):87−108)。現在、癌または進行性神経変性の予防に利用可能な療法はない。

A−Tは、ATM遺伝子内の二対立遺伝子の変異に起因する。600を超える異なるATM変異が、説明されている(LOVD−レイデン・オープン・バリエーション・データベース、管理官:パトリック・コンカノン)。ATM遺伝子は、多数の組織内で豊富に発現させるホスファチジルイノシトール−3のようなキナーゼ、〜350kDaタンパク質をエンコードし(Savitsky et al.,1995,Science 268:1749−1753;Chen and Lee,1996,J Biol Chem271:33693−33697;Uziel et al.,1996,Genomics 33:317−320)、細胞周期チェックポイント・コントロールと、DNA二重鎖切断(DSB)への修復反応に重要な役割を担う(Jeggo et al.,1998,Trends Genet 14:312−316;Rotman and Shiloh,1998,Hum Mol Genet 7:1555−1563;Barzilai et al.,2002,DNA Repair(Amst)1:3−25)。機能性ATMタンパク質の欠如は、染色体切断及び再配列、異常V(D)J組換え、及び放射線と、放射線様作用及び酸化促進活性を有する化学物質への感度を高めるという結果に至る。

A−Tの研究は、マウス・モデルの開発によって大いに強化されたが、異なる研究所の遺伝的に同一のマウス・コロニーの疾患浸透度は、広く異なる可能性がある。ATM不足(Atm−/−)マウスの中には、リンパ腫を早期に発症し、寿命が短いものもいる(2から5ヵ月)(Barlow et al.,1996,Cell,86:159−171;Elson et al.,1996,Proc Natl Acad Sci USA 106:1027−1032;Xu et al.,1996a,Genes Dev 10:2411−2422;Xu et al.,1996b,Genes Dev 10:2401−2410)。また、他のものは、劇的に遅発性を示す表現型を有する。この場合、マウスの50%は、7から12ヵ月後でも生き残る(Borghesani et al.,2000,Proc Natl Acad Sci USA 97:3336−3341;Petiniot et al.,2002,Mol Cell Biol 22:3174−3177;Schubert et al.,2004,Hum Mol Genet 13:1793−802;Reliene and Schiestl,2006a,DNA Repair(Amst)5:852−959)。近交系育ちのマウス及び混交系育ちのマウスに関する生存期間の研究は、表現型の差異を示すのに失敗している(Reliene and Schiestl,2006b,DNA Repair(Amst)5:651−653)。このことは、遺伝的多様性以外の他の要因が、疾患浸透度に寄与することを示唆している。居住環境や食習慣のような環境要因が、寄与因子であるとの仮定もある(Rao and Crockett,2003,Toxicol Pathol 31:243−250)。そこで、出願者は、もう一つの潜在的寄与因子、すなわち腸内生物相を調べることにした。

腸内細菌は、数種類の癌に関係している、と示されている。結腸直腸癌の動物モデルでの、無菌動物における発症率が低いことは、腸内微生物が発症原因になっていることを示唆している(Rescigno,2008,Curr Drug Targets 9:395−403;Rowland,2009,Curr Pharm Des15:1524−1527)。ヘリコバクター種は、肝癌、大腸癌及び乳癌に対する発癌性の増加へ関連があるとされている(Ward et al.,1994a,Am J Pathol 145:959−968;Ward et al.,1994b,J Natl Cancer Inst 86:1222−1227;Rao et al.,2006,Cancer Res 66:7395−7400)。これとは逆に、乳酸菌を含むプロバイオティック調合物は、ネズミでの、化学的媒介による肝細胞癌及び大腸癌の発生を減少させることを示している(Pool−Zobel et al.,1996,Nutr Cancer 26:365−380;Kumar et al.,2011,Gene 490:54−59)。

アメリカ癌協会が報告した最新の統計によれば、現在最も一般的なタイプの癌は、癌であり、米国では2010年に222,000人以上の新たな患者を予想している。その後に続く2010年の新たな患者は、前立腺癌が217,730人、乳癌が209,060人、及び結腸直腸癌が142,570人と予想している(American Cancer Society,Cancer Facts and Figures 2010,2010)。すべての癌患者の半数が、癌の治療コース中に放射線療法を受ける、と推定されている(Weiss and Landauer,2003,Toxicology 189(1−2):1−20)。治癒癌患者の49%が手術によって、40%が放射線療法(RT)単独で、または他の治療との組合せで、及び11%が化学療法単独で、または他の治療と組合せで治癒する、と推定されている(Levitt and Leer,1996,Acta Oncol 35(8):965−6)。進行型あるいは再発性のケースでさえ、放射線療法は、症状の一時的な軽減及び抑制に対する高度に有効なオプションである(Levitt and Leer,1996,Acta Oncol35(8):965−6;Hoskin et al.,2001,Clin Oncol(R Coll Radiol)13(2):88−90)。

放射線療法は、広範囲の悪性病状に対する療法の一部として一般的に用いられる。すべての癌患者の約半数は、治療的あるいは緩和的療法として放射線療法を受ける(American Cancer Society,Cancer Facts and Figures 2010,2010)。放射線療法は、単独で、または他の治療、例えば化学療法あるいは手術との組合せで、悪性を局所的あるいは領域的に抑制するために頻繁に用いられる。放射線治療の過程における非癌性「正常」組織への照射は、自己制限急性毒性、軽度の慢性症状または重度の臓器機能不全を含む広範な副作用に至ることがある。これらの合併症の可能性は、照射を受ける器官の大きさ、被放射線量、被放射線量の分留、放射線調整剤の送達、及び個体の放射線感受性に関係がある(Barnett et al.,2009,Nat Rev Cancer 9(2):134−42)。放射線治療に関連する毒性を減少させようとの研究は、大きく、放射線送達の技術的改善と放射線傷害への化学修飾剤に関わっている。正常組織への毒性は、放射線療法での多くの疾患治療において、制限因子に留まっている。

組織毒性は、無症状から組織構造及び機能の変化、器官機能における重度の表面的で生活を一変させる変化までの、広範囲に及ぶ可能性がある(Lee et al.,2009,Int J Radiat Oncol Biol Phys 73(4):1121−8)。正常組織への放射線療法の影響は、放射線療法後90日以内に生ずる初期(急性)反応と、一生続く可能性のある放射線療法後90日以降に生ずる後期反応とに分類できる(Kirkpatrick et al.,Int J Radiat Oncol Biol Phys 76(3 Suppl):S42−9)。初期反応は、主に、例えば皮膚、胃腸管及び骨髄などの高再生組織に影響を及ぼす。これらの箇所では、反応の開始及び重症度が、幹細胞/前駆細胞の死滅レートと、生存細胞の再生レートとの間の釣合いを反映する(Van der Kogel,1993;Kirkpatrick et al.,Int J Radiat Oncol Biol Phys 76(3 Suppl):S42−9)。重度急性反応は珍しく、通常、DNADSB修復欠損症候群、例えば血管拡張性失調症(ATM)やナイミーヘン症候群(NBS)に関連がある。 かくして、本技術分野においては、長い間、AT関連病状及び癌の発症の治療、予防及び遅延、ならびに放射線治療中の、及び/または放射線治療に起因する正常組織への放射線誘発毒性の治療、予防及び遅延に有用な方法及び組成物を提供する必要性があった。本文で説明する本発明は、そのような組成物及び方法を提供する。

Meyn,Clin Genet,1999,55:289−304

Peterson et al.,1992,Leukemia 6 Suppl.1:8−13

Morrell et al.,1986,J Natl Cancer Inst,77:89−92

Hecht and Hecht,1990,Cancer Genet Cytogenet,46:9−19

Taylor et al.,1996,Blood87:423−438

Sandoval and Swift,1998,Med Pediatr Oncol 31:491−97

Boder et al.,1975,Birth Defects Orig Artic Ser 11(1):255−70

Crawford et al.,2006,Arch Dis Child91(7):610−611

Gatti et al.,2001,Clin Rev Allergy Immunol 20(1):87−108

Savitsky et al.,1995,Science 268:1749−1753

Chen and Lee,1996,J Biol Chem271:33693−33697

Uziel et al.,1996,Genomics 33:317−320

Jeggo et al.,1998,Trends Genet 14:312−316

Rotman and Shiloh,1998,Hum Mol Genet 7:1555−1563

Barzilai et al.,2002,DNA Repair(Amst)1:3−25

Barlow et al.,1996,Cell,86:159−171

Elson et al.,1996,Proc Natl Acad Sci USA 106:1027−1032

Xu et al.,1996a,Genes Dev 10:2411−2422

Xu et al.,1996b,Genes Dev 10:2401−2410

Borghesani et al.,2000,Proc Natl Acad Sci USA 97:3336−3341

Petiniot et al.,2002,Mol Cell Biol 22:3174−3177

Schubert et al.,2004,Hum Mol Genet 13:1793−802

Reliene and Schiestl,2006a,DNA Repair(Amst)5:852−959

Reliene and Schiestl,2006b,DNA Repair(Amst)5:651−653

Rao and Crockett,2003,Toxicol Pathol 31:243−250

Rescigno,2008,Curr Drug Targets 9:395−403

Rowland,2009,Curr Pharm Des15:1524−1527

Ward et al.,1994a,Am J Pathol 145:959−968

Ward et al.,1994b,J Natl Cancer Inst 86:1222−1227

Rao et al.,2006,Cancer Res 66:7395−7400

Pool−Zobel et al.,1996,Nutr Cancer 26:365−380

Kumar et al.,2011,Gene 490:54−59

American Cancer Society,Cancer Facts and Figures 2010,2010

Weiss and Landauer,2003,Toxicology 189(1−2):1−20

Levitt and Leer,1996,Acta Oncol 35(8):965−6

Hoskin et al.,2001,Clin Oncol(R Coll Radiol)13(2):88−90

Barnett et al.,2009,Nat Rev Cancer 9(2):134−42

Lee et al.,2009,Int J Radiat Oncol Biol Phys 73(4):1121−8

Kirkpatrick et al.,Int J Radiat Oncol Biol Phys 76(3 Suppl):S42−9

Kirkpatrick et al.,Int J Radiat Oncol Biol Phys 76(3 Suppl):S42−9

本開示の組成物及び方法は、ゲノム不安定性に関連する疾患を含む病気の予測、治療及び/または予防のために、平均余命を延ばすために、及び癌の発症を遅らせるために用いてもよい。また、種々の癌を起こしやすい疾患にも適用できるので、一般集団における癌発症を遅らせるために用いてもよい。ゲノム不安定性に関わる疾患は、血管拡張性失調症(AT)を含む。

本文で説明する組成物及び方法は、また、対象者におけるp53欠乏性癌の予測、治療及び/または予防のために、平均余命を延ばすために、及び癌の発症を遅らせるために用いてもよく、種々のp53欠乏性癌に適用できる。

さらに、本文で説明する組成物及び方法は、例えば、対象者における放射線治療中に生じる、あるいは放射線治療に起因する正常組織への放射線誘発毒性の治療及び/または予防のために用いてもよい。

出願者は、本文において、ゲノム不安定性症候群の症状、例えば発癌及び死亡を遅延するために使用可能な、プレバイオティクス、プロバイオティックス及び/または抗生物質のカクテルを提供する。腸内微生物相と癌との間の機構的相互作用は、理解するのが困難であるが、理論に縛られることなく、出願者は、微生物相と免疫系との間には、炎症及び細胞毒性に至る可能性のある相当なクロストークがある、と信じている。免疫応答は、発癌を促進することも、また、それを軽減することも可能である。同様の方法で、出願者は、有益なバクテリアの増殖を促進すると共に有害なバクテリアの増殖を阻止するための組成物及び方法を提供することによって、限定せずに、早過ぎる発癌を含む疾患の予後ならびに一般集団の健康を改善する。

血管拡張性失調症(A−T)マウス・モデルを使用した、異なる細菌群集を保菌している複数の同遺伝子型マウス・コロニーの比較は、腸内微生物相が、リンパ腫潜伏期及び浸透度、生存期間、分子性酸化ストレス及び全身的白血球遺伝子毒性への主要な一因となっていることを示した。rRNA遺伝子の高スループット・シーケンス分析は、コロニーに特異的な粘膜関連細菌の系統型を識別した。より癌を発症しやすいマウス・コロニーで不足していたラクトバシラス・ジョンソニーの、短期経口移入によって回復された場合の、遺伝子毒性の減少をもたらす能に関して簡単な試験を行った。この処置は、全身的な遺伝子毒性を減少させた。これは、基礎白血球及びサイトカイン炎症の減少に関連する反応であり、全身的遺伝子毒性を有する宿主細胞の生物作用に機構作用的にリンクした。したがって、腸内微生物相は、遺伝子毒性または酸化性分子ストレス反応によって発症されるB細胞リンパ腫や他の疾患に対するリスクを有する個人においての、翻訳介入のための潜在的に修正可能な形質である。

出願者の実験の目的は、Atm−/−マウスにおけるリンパ腫浸透度に対する、腸内細菌の役割を試験することであった。出願者は、最初に、生存期間、リンパ腫潜伏期、酸化ストレス、及び全身的DNA損傷(すなわち遺伝子毒性)に対する居住環境及び腸内細菌の影響を示した。次に、二つの異なった居住環境で育てられた、腸内微生物相及び前記ATMが不足した形質において異なる動物からの、粘膜関連バクテリアを識別するために、高スループット・シーケンス分析を用いた。最後に、より癌耐性の高いマウス・コロニーでは、ラクトバシラス・ジョンソニーの豊度がより高いことを判定した後、より癌を発症しやすいコロニーからの動物に投与した場合の、全身性炎症及び遺伝子毒性を減少させる能力を明らかにした。

本文で説明する出願者の本発明は、単純な非侵襲性様式で生存期間を延長可能な定義済み腸内微生物相を確立するために、プレバイオティクス、プロバイオティックス及び/または抗生物質の特異的組合せを用いる、AT患者における腸内微生物相の変更を提供する。さらに、出願者は、ATM欠乏マウスは、癌を発症しやすいので、腸内微生物相の影響が悪化すること、また、腸内微生物相の変化によって、野生型マウスまたはヒトにおける生存期間が20から30%も延長することを示す。

本発明は、疾患の発症の治療、予防あるいは遅延方法を提供する。疾患は、例えば、血管拡張性失調症、p53欠乏症または放射線への曝露などのゲノム不安定性に関わるものでよい。いくつかの実施形態において、この方法は、ゲノム不安定性に関連する疾患を患う対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を、治療的に有効な量投与することからなる。これによって、対象者の疾患が治療される、予防される、あるいは、その発症が遅延される。

本出願は、本質的に有益な微生物からなる、すなわち構成される種々の組成物を説明する。これらは、例えば血管拡張性失調症、p53欠乏症または放射線への曝露などのゲノム不安定性に関連する疾患の発症の治療、予防または遅延方法に有用である。いくつかの実施形態における組成物は、ラクトバシラス属からなる。好適ラクトバシラス属は、ラクトバシラス・ジョンソニーである。好適ラクトバシラス・ジョンソニーは、ラクトバシラス・ジョンソニー456である。

いくつかの実施形態における疾患の発症の治療、予防または遅延方法は、例えば血管拡張性失調症、p53欠乏症または放射線への曝露などのゲノム不安定性に関連してもよく、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルまで回復させることからなる。いくつかの実施形態における方法は、例えば血管拡張性失調症、p53欠乏症または放射線への曝露などのゲノム不安定性に関連する疾患を患う対象者を選択することからなる。

いくつかの実施形態における方法は、対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなる。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ抗生物質を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ二つ以上の抗生物質からなる組成物を治療的に有効な量を投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、一つ以上の有害な微生物を標的とする一つ以上のバクテリオファージを投与することによって達成される。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上のバクテリオファージと一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。

いくつかの実施形態における疾患は、ATを患う対象者における血管拡張性失調症(AT)関連の病状である。いくつかの実施形態において、この方法は、ATを患う対象者へ、AT関連病状を有すると診断された対象者へ、あるいはAT関連病状を発症するリスクのある対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。そうすることによって、対象者のAT関連病状が、治療または予防される、あるいは、その発症が遅延される。

当業者が認識するように、本文の教示を利用すれば、種々のAT関連病状は、治療または予防できる。あるいは発症を遅延できる。いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、癌性病状、神経変性、免疫不全、炎症性病状、炎症誘発性遺伝子毒性、放射線過敏、豊富な肝細胞及び/または遊走細胞、及び遺伝子不安定症からなるグループから選択される。

癌性病状は、血液癌及びリンパ系腫瘍から選択してもよい。血液癌は、組織異常増殖、非ホジキンB細胞リンパ腫、急性リンパ性白血病及びホジキンリンパ腫から選択されてもよい。

当業者が認識するように、種々の炎症性病状は、本文の教示を利用すれば、治療または予防できる。あるいは発症を遅延できる。いくつかの実施形態における炎症性病状は、形質転換成長因子タイプ・ベータの実質的に上昇した発現レベル、インターロイキン(IL)−10の実質的に上昇した発現レベル、IL−4の実質的に上昇した発現レベル、骨髄細胞分化一次応答88の実質的に低下した発現レベル、IL−12の実質的に低下した発現レベル、IL−1βの実質的に低下した発現レベル、及びインターフェロン・ガンマの実質的に低下した発現レベルから選択される。炎症性病状がATに関連する場合、これらの発現レベルは、ATを患っていない対象者の発現レベルに比べ、実質的に上昇及び実質的に低下する。

当業者が認識するように、本文の教示を利用すれば、種々の炎症誘発性遺伝子毒性は治療または予防できる。あるいは発症を遅延できる。いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、DNA損傷、DNA不安定性、DNA切断及びDNA欠失から選択される。

当業者が認識するように、本文の教示を利用すれば、遺伝子不安定症に関連する種々の疾患は治療または予防できる。あるいは発症を遅延できる。いくつかの実施形態における遺伝子不安定症に関連する疾患は、ナイミーヘン症候群、ファンコニ貧血、ウェルナー症候群、ブルーム症候群及びリ・フラウメニ症候群から選択される。

本発明は、ATを患う対象者の血管拡張性失調症(AT)関連病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法に有用な、本質的に有益な微生物からなる、すなわち構成される種々の組成物を説明する。いくつかの実施形態においては、組成物は、ラクトバシラス属からなる。好適ラクトバシラス属は、ラクトバシラス・ジョンソニーである。好適ラクトバシラス・ジョンソニーは、ラクトバシラス・ジョンソニー456である。

いくつかの実施形態における方法は、例えばATを患う対象者の血管拡張性失調症(AT)関連病状などのゲノム不安定性に関連する疾患の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法でもよく、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルまで回復させることからなる。いくつかの実施形態における方法は、癌性AT関連病状を有する対象者を選択することからなる。

いくつかの実施形態における方法は、対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなる。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ抗生物質を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ、二つ以上の抗生物質からなる組成物を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態におけるこのことは、一つ以上の有害な微生物を標的とする一つ以上のバクテリオファージを投与することによって達成される。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上のバクテリオファージと一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。

本発明は、また、p53欠乏症を患う対象者の癌性病状を治療または予防するのに、あるいは発症を遅延させるのに有用な組成物を提供する。この方法のいくつかの実施形態においては、方法は、p53欠乏症を患う対象者へ、p53欠乏症関連癌と診断された対象者へ、またはp53欠乏症関連癌の発症のリスクがある対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。そうすることによって、対象者のp53欠乏症関連癌が、治療される、予防される、あるいは、その発症が遅延される。

当業者が認識するように、本文の教示を利用すれば、種々のp53欠乏症関連癌は治療または予防できる。あるいは発症を遅延できる。いくつかの実施形態におけるp53欠乏症関連癌は、肺癌、肉腫、胃腸癌、尿生殖路の癌、肝癌、皮膚癌、婦人科系癌、骨癌、神経系の癌、血液癌、副腎の癌、及びリ・フラウメニ症候群に関連する癌から選択される。

本発明は、p53欠乏症を患う対象者の癌性病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法に有用な、本質的に有益な微生物からなる、すなわち構成される種々の組成物を説明する。いくつかの実施形態においては、組成物は、ラクトバシラス属からなる。好適ラクトバシラス属は、ラクトバシラス・ジョンソニーである。好適ラクトバシラス・ジョンソニーは、ラクトバシラス・ジョンソニー456である。

いくつかの実施形態におけるp53欠乏症を患う対象者の癌性病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法は、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルまで回復させることからなる。いくつかの実施形態における方法は、p53欠乏症を患う対象者を選択することからなる。

いくつかの実施形態における方法は、対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなる。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ抗生物質を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ、二つ以上の抗生物質からなる組成物を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、一つ以上の有害な微生物を標的とする一つ以上のバクテリオファージを投与することによって達成される。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上のバクテリオファージと一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。

本発明は、また、放射線へ曝露される対象者における正常組織への損傷の治療、軽減または予防方法を提供する。この方法のいくつかの実施形態における方法は、放射線へ以前に曝露された対象者へ、曝露されている対象者へ、あるいは曝露されることを意図する対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。そうすることによって、対象者の正常組織への損傷を治療、軽減あるいは予防する。

いくつかの実施形態における対象者は、放射線への曝露を必要とする病状を有する。対象者は、環境放射線または事故による放射線へ曝露されることがある。

本発明は、放射線へ曝露される対象者における正常組織への損傷の治療、軽減または予防方法に有用な、本質的に有益な微生物からなる、すなわち構成される種々の組成物を説明する。いくつかの実施形態においては、組成物は、ラクトバシラス属からなる。好適ラクトバシラス属は、ラクトバシラス・ジョンソニーである。好適ラクトバシラス・ジョンソニーは、ラクトバシラス・ジョンソニー456である。

いくつかの実施形態における放射線へ曝露される対象者における正常組織への損傷の治療、軽減または予防方法は、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルまで回復させることからなる。いくつかの実施形態における方法は、放射線へ以前に曝露された、曝露されている、あるいは曝露されることを意図する対象者を選択することからなる。

いくつかの実施形態における放射線へ曝露される対象者における正常組織への損傷の治療、軽減または予防方法は、対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなる。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ抗生物質を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ、二つ以上の抗生物質からなる組成物を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、一つ以上の有害な微生物を標的とする一つ以上のバクテリオファージを投与することによって達成される。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上のバクテリオファージと一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。

さらに、本発明は、対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の予防方法を提供する。対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の予防方法のいくつかの実施形態における方法は、自然発生的な遺伝子不安定症の予防が必要な対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。そうすることによって、対象者の自然発生的な遺伝子不安定症が予防される。自然発生的な遺伝子不安定症は、例えば、対象者に自然発生的な癌を発症させることがある。いくつかの実施形態における自然発生的な癌は、リンパ腫である。いくつかの実施形態において、この方法は、自然発生的な遺伝子不安定症を予防することが必要な対象者を選択することからなる。

本発明も、対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少方法を提供する。対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少方法のいくつかの実施形態における方法は、自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少が必要な対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。そうすることによって、対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症が予防される。自然発生的な遺伝子不安定症は、例えば、対象者に自然発生的な癌を発症させることがある。いくつかの実施形態における自然発生的な癌は、リンパ腫である。いくつかの実施形態において、この方法は、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させることが必要な対象者を選択することからなる。

本発明は、対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少方法に有用な、本質的に有益な微生物からなる、すなわち構成される種々の組成物を説明する。いくつかの実施形態においては、組成物は、ラクトバシラス属からなる。好適ラクトバシラス属は、ラクトバシラス・ジョンソニーである。好適ラクトバシラス・ジョンソニーは、ラクトバシラス・ジョンソニー456である。

いくつかの実施形態では、対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少方法は、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持するステップからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者内のプロバイオティック微生物を有益なレベルまで回復させるステップからなる。いくつかの実施形態における方法は、自然発生的な遺伝子不安定症に対するリスクを有する対象者を選択するステップからなる。

いくつかの実施形態では、対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少方法は、対象者内で一つ以上の有害な微生物の増殖を阻止することからなる。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ抗生物質を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、対象者へ、二つ以上の抗生物質からなる組成物を治療的に有効な量投与することによって達成される。いくつかの実施形態においては、このことは、一つ以上の有害な微生物を標的とする一つ以上のバクテリオファージを投与することによって達成される。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上のバクテリオファージと一つ以上の抗生物質との組合せを投与することからなる。いくつかの実施形態における方法は、対象者へ、一つ以上の有益な微生物と一つ以上の抗生物質と一つ以上のバクテリオファージとの組合せを投与することからなる。

遺伝子不安定症、リンパ腫潜伏期及び生存期間が、Atm

−/−マウスの複数の別個同遺伝子型コロニーで上昇することを表す。(A)遺伝子不安定症(DNA欠失)を、Pun復帰アッセイによって測定した(野生型マウスについて、従来の微生物相(ハーバード大学)を有するもの、SPF−S及びSPF−Nを、各々、n=220、83及び62、ATM

−/−マウスについて、従来の微生物相(ハーバード大学)を有するもの、無菌(SPF−S)状態にあるもの、及び半従来状態にあるものを、各々、n=122、40及び28)。従来の微生物相ファー・スポット・データを、Bioshop et al.(2000,Cancer Res 60:395−399)から適応させた。DNA欠失は、無菌の(SPF−S)施設でなく非無菌の(SPF−N)施設のAtm不足マウスで増加した。DNA欠失の目測であるファー・スポットは、非無菌(SPF−N)施設内での、野生型同腹仔に比べ、Atm不足マウスで増加したが、無菌(SPF−S)施設内では、そうではなかった。(B)半従来通りの(SPF−N)ATM

−/−マウスと無菌(SPF−S)環境に収容したマウスのカプラン・マイアー生存曲線(SPF−S及びSPF−Nについて、各々、n=34及び31)は、有意に異なっている。(C)ログランク検定を用いて、リンパ腫を発病するマウスのサブセットに対して、リンパ腫潜伏期を測定した(SPF−S及びSPF−Nに対して、各々、n=13及び15)。非無菌(SPF−N)状態で収容されたマウスでは、リンパ腫潜伏期は減少する。図示の実験では、リンパ腫を発病したマウス(無菌(SPF−S)及び非無菌(SPF−N)状態の両方におけるAtm不足マウスの〜75%)の、非無菌(SPF−N)状態にあるAtm不足マウスがリンパ腫を発病した年齢の中央値は、無菌(SPF−S)状態にあるものの60週に対して、25週であった。(D)SPF−S及びSPF−N状態にあるAtm

+/−マウス内のバクテリアの非加重ユニフラック分析。点の周囲の球は、データセットのブートストラップ再サンプリングによって推定した95%の信頼範囲を示す。詳細は、本文の、例えば実施例Bにおいて説明する。

マウスにおける指示菌系統型の相対豊度を表す。同年齢及び同腹仔のCM及びRMマウス(各タイプについて、n=4から5)の糞便バクテリアを、指標分析にかけた。識別されたすべての豊富な細菌指標は、CMマウスに対するものであった。エラー・バーは、標準偏差を示す。詳細は、本文の、例えば実施例Bにおいて説明する。

CM及びRM微生物相を抱えるAtm

−/−マウスの生存期間、遺伝子毒性及び酸化ストレスを表す。(A)CM及びRM・Atm

−/−マウス(CM及びRMマウスについて、各々、n=38及び31)のカプラン・マイアー生存。(B)骨髄赤血球微小核レベル(CM及びRMマウスについて、各々、n=5及び6)。(C)血液白血球のオリーブ・テイル・モーメント(両群についてn=5)。(D)GSH/GSSG比率によって測定した酸化ストレス(CM及びRMマウスについて、各々、n=2及び3)。すべての測定値は、4から6ヵ月の月齢マウスにおけるものであった。エラー・バーは、SEを示す。詳細は、本文の、例えば実施例Cにおいて説明する。

CM及びRMマウスの腸内微生物相が、コミュニティ及び系統レベルで異なっていることを表す。(A、B)CM(円)及びRM(正方形)状態にあるマウス内のバクテリアの加重ユニフラック分析。(C)遺伝子型及び腸内領域による、CM及びRMマウスにおける系統エリア・プロット。(D)遺伝子型及び腸内領域による、プロテオバクテリアの分布及び豊度。CMについて、小腸(SI)−Atm

+/+、SI−Atm−/−、大腸(CLN)−Atm

+/+、及びCLN−Atm

−/−に対して、各々、n=3、7、3、7。RMについては、SI−Atm

+/+、SI−Atm

−/−、CLN−Atm

+/+及びCLN−Atm

−/−に対して、各々、n=3、4、3、4。詳細は、本文の、例えば実施例Dにおいて説明する。

CM及びRMマウスの腸内微生物相が、OTUレベルで異なっていることを表す。(A)遺伝子型及び腸内領域による、CM及びRMマウスに最も豊富なOTUのエリア・プロット。(B)遺伝子型及び腸内領域による、ポルフィロモナス・アサッカロリティカの分布及び豊度。(C)遺伝子型及び腸内領域による、ラクトバシラス・ジョンソニーの分布及び豊度。図4遺伝子型及び腸内領域に対するマウス数のレジェンドを参照。詳細は、本文の、例えば実施例Dにおいて説明する。

CM・Atm

−/−マウスにおける遺伝子毒性及び炎症へのL.ジョンソニーの経口投与の影響を表す。(A)全身的遺伝子毒性は、RBC微小核定量化によって測定した。(B、C)肝NK(B)及びT細胞(C)レベルを、各々、CD335及びCD3細胞に対するフローサイトメトリーによって数量化した。(D)サイトカインの肝組織レベルを、ELISAによって測定し、ビヒクル(PBS)コントロール群に対するL.ジョンソニーの折曲変化を計算した。(E)L.ジョンソニーの糞便ペレット・レベルを、qPCRによって数量化した。エラー・バーは、SEを示す。*=P<0.05は、スチューデントt検定による。詳細は、本文の、例えば実施例Eにおいて説明する。

炎症に対するL.ジョンソニーの経口投与の影響を表す。(A、B)血液または脾臓におけるNK(A)及びT細胞(B)のレベルを、各々、CD335及びCD3細胞に対するフローサイトメトリーによって数量化した。(C)サイトカインの血液(血清)レベルを、ELISAによって測定し、ビヒクル(PBS)コントロール群に対するL.ジョンソニーの折曲変化を計算した。エラー・バーは、SEを示す。詳細は、本文の、例えば実施例Eにおいて説明する。

経験した居住環境及び微生物相に応じて、Atm不足マウスの生存曲線が異なることを表す。非無菌(SPF−N)施設内の半従来型(SPF−N)マウスは、無菌(SPF−S)施設内に収容したマウスに比べ、生存期間中央値が減少した。灰色ラインは、無菌(SPF−S)状態で収容されたマウスを表し、黒ラインは、非無菌(SPF−N)状態で収容されたマウスを表す。従来の微生物相を有するマウスの生存曲線は、すべての他の曲線と有意に異なる(p<0.05)。詳細は、本文の、例えば実施例Bにおいて説明する。

微生物相の制限が緩んだ場合、Atm不足マウスの生存期間中央値が減少することを表す。微生物相制限マウスの生存期間中央値は、まだ1匹のマウスも死んでいないので、定まっていない。RMマウスは、平均余命中央値が80週である。

リボソーム遺伝子間スペーサー分析(RISA)結果を表し、異なる施設のマウスが、18SrRNAの異なる横縞模様を有することを示す。マーカー・レーン(1から4、1kbラダー、インビトロゲン社USA)と、非無菌(SPF−N)施設内のマウス(レーン5から13)、従来のマウス(CM)(レーン14から17)、及び無菌(SPF−S)環境内のマウス(レーン18から26)からの試料。

CMマウスの生存期間が、RMマウスよりも短いことを表す。(A)レーン1から3は、RFマウスからの試料を表し、レーン4から6は、従来型マウスからの試料を表す。各レーンは、異なるマウスに対するものである。(B)CM及びRMマウスのカプラン・マイアー生存曲線は、有意に異なる(p<0.05)。CM及びRMマウスについて、各々、n=35及び30。詳細は、実施例Fで説明する。

CMマウスが、RMマウスに比べ、より高レベルの自然発生的なDNA損傷を受けることを表す。(A)微小核は、RMマウスに比べ、CMマウスで増加する。RMマウスについてはn=6、及びCMマウスについてはn=5。(B)オリーブ・テイル・モーメントは、RMマウスに比べ、CMマウスで増加する。両群について、n=5。*は、両方の図について、p<0.05であることを示す。エラー・バーは、SEMを表す。詳細は、実施例Gで説明する。

L.ジョンソニーでの植菌が、免疫細胞組成に影響を及ぼすことを表す。(A)L.ジョンソニーで植菌したマウスでは、iNKT細胞が減少する。iNKT細胞及び全体的なT細胞の比率は、L.ジョンソニーで植菌したマウスの脾臓(B)で低下する。PBS植菌マウスについてはn=3、L.ジョンソニー植菌マウスについてはn=6。*は、p<0.05を示す。エラー・バーは、SEMを表す。詳細は、実施例Eで説明する。

L.ジョンソニーでの植菌が、MN形成を減少させることを表す。PBS植菌マウスについてはn=3、L.ジョンソニー植菌マウスについてはn=6。*は、p<0.05を示す。エラー・バーは、SEMを表す。詳細は、実施例Hで説明する。

本発明の方法及び組成物を用いる、リンパ腫を発病しているp53−/−マウスの生存状況を概略的に表す。実線は、従来のコロニー(CM)(n=35)。点線は、親=微生物相制限(RM)コロニー(上記参照)(n=33)。p<0.01。詳細は、実施例Mで説明する。

図式的に、染色体異常の頻度が、無菌(SPF−S)状態で収容されたマウスに比べ、CMマウスで増加することを表す。n=6マウス/群。*は、p<0.05を示す。詳細は、実施例Iで説明する。

図式的に、DNA鎖切断及び酸化性DNA損傷が、hOGG1での修正型コメット・アッセイを用いる、1Gyγ照射後24時間のCFマウスで増加することを表す。オリーブ・テイル・モーメント(コメット・アッセイ)は、実験間の差異を考慮するために、内部標準に対して正規化した。統計処理は、ANOVA及びANOVA反復測定によって行った。n=4、無菌(SPF−S)マウス。n=5、CMマウス。*は、p<0.05である。詳細は、実施例Jで説明する。

I.定義 本明細書及び添付の請求項を通して、用語「からなる」、「含む」及び「有する」、それらのバリエーションである三人称単数現在形、現在分詞形のすべては、包含すると解釈すべきである。すなわち、これらの語の意図するところは、文脈が許容する箇所で、特に述べられていないが可能性のある他のエレメントまたは整数をも包含することを意味する。明細書の用語は、本発明の実行に必須の非クレーム・エレメントをも示す、と解釈されてはならない。

本文中にそうではないと明示される、あるいは文脈から明確に否定される場合でない限り、本発明を説明する文脈(特に以下の請求項の文脈)に存在する用語「a」、「an」、「the」及び類似語は、単数と複数の両方を扱っている、と解釈すべきである。

本文における数値範囲の記述は、単に、その範囲内に該当する各々別個の値に個々に言及する簡易法として用いることを意図しており、本文中にそうではないと明示されない限り、個々の値は、まるで本文に個々に詳述されたかのように明細書に記入されている。範囲は、本文に、一つの「約」(または「およそ」)の特定な値から、及び/またはもう一つの「約」(または「およそ」)の特定な値へ、と表現されてもよい。そのような範囲を表現する、もう一つの形態は、一つの特定な値から、及び/または他の特定な値までを含む。同様に、値が近似値として表現される場合は、先行詞「約」または「およそ」を使用することで、その特定な値が、もう一つの形態を形成するということが理解されることになる。さらに、範囲の各々の終点は、他の終点に関連して、また他の終点から独立して、それらの両方で開示されている、と理解すべきである。

本文に説明するすべての方法は、本文にそうではないと明示されない、あるいは文脈によって明確に否定されない限り、どの適切な順序においても実行可能である。さらに、本文に説明する、複数のステップを有するすべての方法は、二人以上または二独立体以上によって実行することもできる。かくして、個人または独立体が、方法のステップ(a)を実行し、もう一人またはもう一つの独立体が、方法のステップ(b)を実行し、さらにもう一人、あるいは、さらにもう一つの独立体が、方法のステップ(c)を実行する、等ができる。本文に記載の、すべての実施例または例示的な用語(例えば「など」)の使用は、単に発明をより明確にすることを意図したものであって、異なる主張を含む本発明の範囲を制限するものではない。

単位、接頭辞及びシンボルは、それらの国際単位系(SI)で受け入れられた形式で示される。そうではないと明記しない限り、核酸は、左から右へ、5’から3’への形式で記され、アミノ酸配列は、左から右へ、アミノからカルボキシへの形式で記される。

本文に開示される本発明の代替エレメントまたは実施形態のグループ化は、限定するもの、と解釈してはならない。各グループ・メンバーは、個々に、あるいは、グループ内の他メンバーまたは本文に記載の他のエレメントとの組合せで言及され、主張されてもよいものである。グループの一つ以上のメンバーが、便宜上及び/または特許性の理由で、グループに含まれてもよい、あるいはグループから除かれてもよいことも予期できる。そのような包含または削除がある場合、明細書は、添付の請求項で用いる、すべてのMarkushグループの記載説明を満たすよう修正されたグループを含む、とみなされる。

本文中で用いる見出しは、組織的目的のみのものであり、全体として明細書を参考することによって捉えるべき説明または請求項の範囲を制限するために使用しているものではない。したがって、直下に定める用語は、全体的に明細書を参照することによって、より完全に定義されるものである。

イラストは、本発明の好適実施形態を説明するためのものであり、それに本発明を限定することを目的としていない。

そうでないと定義されない限り、本文中で用いるすべての技術的及び科学的な用語は、本発明が属する技術分野の技術者が一般に理解すると同じ意味を有する。次の参考文献は、本発明で用いる用語の多くの一般的な定義に関連する技術を提供する。Singleton et al.,Dictionary of Microbiology and Molecular Biology(2nd ed.1994)、The Cambridge Dictionary of Science and Technology(Walker ed.,1988)、The Glossary of Genetics,5th Ed.,R.Rieger et al.(eds.),Springer Verlag(1991)、及びHale&Marham,The Harper Collins Dictionary of Biology(1991)。そうではないと特記しない限り、次の用語は、本文中での使用として付与された意味を有する。

本文中の用語「約」は、指定値のプラスあるいはマイナス10%の値の範囲に言及する。例えば、フレーズ「約200」は、文脈によって明確に否定されない限り、200のプラスマイナス10%、すなわち180から220までを含む。

本文中の用語「投与」は、宿主または細胞内へ、あるいは上へ(適切に)組成物を実際に物理的に導入することを意味する。本発明によれば、すべての、宿主または細胞内への組成物の導入方法が考慮される。方法は、特定な導入手段に依存せず、また、そのように解釈されてはならない。導入手段は、当業者には既知のものであり、また、本文において例証される。

本文中で用いる「組合せ」投与とは、二つ以上の薬剤または組成物の同時及び順次の投与の両方に言及する。本文中で用いる同時あるいは組合せ投与は、二つ以上の薬剤または組成物を、(a)同時に、または(b)一般的な治療スケジュール・コース中の異なる時間に、対象者へ投与することを意味する。後者の場合、二つ以上の薬剤または組成物は、意図する効果が得られるよう、十分に近い時間に投与される。

本文中の用語「免疫応答を変更する」あるいは「免疫応答を規制する」または文法的に同じ表現は、免疫応答に関わる細胞型の変化に言及する。この定義は、細胞数の増加あるいは減少、細胞活性の増加あるいは減少、または免疫系内で生ずる可能性のある他の変化をも含むことを意図している。細胞は、Tリンパ球、Bリンパ球、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、好酸球、マスト細胞、樹状細胞または好中球でもよいが、これらに限定されるものではない。

本文の用語「バクテリオファージ」は、バクテリア内で感染及び複製するウイルスに言及する。バクテリオファージは、DNAまたはRNAのいずれかからなるゲノムをカプセル化するタンパク質から構成される。バクテリオファージは、バクテリアの細胞質内へゲノムを注入した後、バクテリア内で複製する。バクテリオファージは、「溶解バクテリオファージ」を含み、これは、細菌代謝を途絶させてバクテリアを溶解させる、すなわち開亀裂を引き起こす。

本文の用語「癌」、「癌細胞」、「腫瘍」、「形質転換」細胞、または「変形」は、必ずしも新しい遺伝物質の取込みを伴うものではない細胞または組織の自然発生的な、あるいは誘発された表現型変化に言及する。その表現型変化は、細胞の不死化、異常増殖支配、非形態学的変化及び/または悪性を含むが、これらに限定されるものではない。「癌」または「腫瘍」は、初期腫瘍及び転移を含む患者における腫瘍性増殖をも含むことを意図している。癌は、液体または固形腫瘍タイプの場合もある。特異的な癌は、本文に説明する本発明の方法及び組成物を用いる治療及び/または予防に敏感に反応する。

本文中で用いる略語「CM」は、従来のマウス及び従来の条件を意味する。

本文の用語「有効な量」、「有効用量」、「十分な量」、「に有効な量」、「治療的に有効な量」または、文法的に同等な表現は、所望の結果を得る、何らかの様式で症状を改善する、あるいは減少させる、または病状の進行を停止する、あるいは後退させるのに十分な投薬量を意味し、臨床医あるいは他の有資格オブザーバーが認知可能な、症状の主観的な軽減、または客観的に認識可能な改善を提供する。本文で説明する医薬組成物の投与による特定な病気の症状の改善は、恒久的、一時的、持続的あるいは一過的かどうかに関わらず、医薬組成物の投与に関連できる減少に言及する。プロバイオティック微生物の「有効な量」、「有効用量」、「十分な量」、「に有効な量」、「治療的に有効な量」に関しては、投与量範囲は、使用プロバイオティック微生物、投与ルート及び特定プロバイオティック微生物の有効性によって異なる。

血管拡張性失調症は、「AT」と略記している。

本文中の用語「生物学的に活性な」は、それがプロバイオティック微生物、またはプロバイオティック微生物からなる組成物に言及するとき、投与すべき対象者または患者へ、投与される、吸収される、統合される、あるいは生理的に利用可能にされるプロバイオティック微生物、またはそれを許容するプロバイオティック微生物からなる組成物、あるいはそれの一部に言及する。

本文の用語「有害な微生物」及び「病原体」は、入れ替え可能に用いられ、ヒトの健康に有害な、いくつかのバクテリアを含む微生物に言及する。有害な微生物の増殖を阻止することは、限定せずに、早過ぎる発癌の予防や一般集団の健康など、疾患の予後改善につながる。有害な微生物の非限定的な例は、エンテロバクター、ヘリコバクター、シュードモナス、エシェリキア、クレブシェラ、スタフィロコッカス、プロテウス、サルモネラ属を含む。また、例えば、エンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・アシノニッキス、ヘリコバクター・アンセリス、ヘリコバクター・アウラティ、ヘリコバクター・ビリス、ヘリコバクター・ビツォツェロニー、ヘリコバクター・コクガン、ヘリコバクター・カナデンシス、ヘリコバクター・カニス、ヘリコバクター・セトルム、ヘリコバクター・コレシスタス、ヘリコバクター・シネディ、ヘリコバクター・シノガストリカス、ヘリコバクター・フェリス、ヘリコバクター・フェネリー、ヘリコバクター・ガンマニ、ヘリコバクター・ヘパティカス、ヘリコバクター・メソクリセトラム、ヘリコバクター・マーモット、ヘリコバクター・ムリダルム、ヘリコバクター・ムステラエ、ヘリコバクター・パメテンシス、ヘリコバクター・プロルム、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ラピニ、ヘリコバクター・ローデンチウム、ヘリコバクター・サロモニス、ヘリコバクター・トロゴンタム、ヘリコバクター・ティフロニウス、ヘリコバクター・ウィンガメンシス、サルモネラ・エンテリカ、サルモネラ・ボンゴリ、サルモネラ・サブテラニアン、サルモネラ・チフィムリウム、シゲラ・ディセンテリエ、シゲラ・フレクスネリ、シゲラ・ボイディイ、及びシゲラ・ソンネなどの赤痢菌属を含む。有害な微生物は、エンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ヘパティカス、サルモネラ・チフィムリウム、及びシゲラ・ディセンテリエから選択されてもよい。いくつかの実施形態における有害な微生物は、表7Bにリストされた微生物である。

本文中で用いる「疾患」、「疾病」または「病的状態」は、包括的に用いられ、体の一部、器官または系(またはそれらの組合せ)の正常な構造あるいは機能からの逸脱に言及する。特異的な疾病は、生物学的、化学的、物理的変化を含む特徴的な症状及び徴候によって明示され、しばしば、限定せずに、集団、環境、仕事、遺伝子及び病歴などの要因を含む種々の他の要因に関連している。特定な特徴的徴候、症状及び関連要因は、重要な診断情報を提供する種々の方法によって数量化できる。本文で説明する組成物及び方法を用いる予防や治療に敏感に反応する好適「疾患」、「疾病」または「病的状態」は、血管拡張性失調症(AT)及び癌、ならびに放射線治療中の、及び/または放射線治療に起因する正常組織への放射線誘発毒性である。

用語「充填剤」は、生成及び凍結乾燥中に物質処理を容易にする医薬的に許容可能な充填剤を意味する。適切な充填剤は、例えば塩化ナトリウム等の無機塩、及び例えば、ショ糖、マルトース、マンニトールまたはトレハロース等の溶性糖あるいは糖アルコールを含む。

本文の用語「フラクション」は、本発明で考察する微生物由来のフラグメントを示し、また、ATの治療、寿命の延長、リンパ腫発症の減少、及び/または遺伝子不安定症の予防、DNA損傷あるいは遺伝子毒性に対する効能を有する。

本文の用語「遺伝子不安定症」は、放射線、発癌物質、ウイルス等への対象者の曝露に起因する核酸の変異に言及する。用語「自然発生的な遺伝子不安定症」は、対象者の癌発症リスクの増加または対象者の癌の増殖に至る放射線、発癌物質、ウイルス等へ曝露されていない対象者へ、自然発生的に生じる病状に言及する。

本文の用語「不活化」微生物は、一時的に、あるいは永続的に、培養中にコロニーを形成する能力を持たない微生物に言及する。本文中で用いる「死んでいる」微生物とは、もはや最終的に、培養中にコロニーを形成する能力を持たない微生物のことである。死んだ微生物または不活化微生物は、無傷の、あるいは断裂された細胞薄膜を有していてもよい。したがって、用語「不活性化」は、以下に詳細に説明される微生物抽出物及び溶解物にも関係する。死んだ微生物または不活化微生物は、当業者に既知である方法を介して生成されてもよい。本文中で用いる、用語「少なくとも部分的に不活化された、あるいは死んでいる」微生物は、非不活化生プロバイオティック微生物の総量に対して、少なくとも80%、特に最低85%、とりわけ少なくとも90%、または、さらに少なくとも95%、または少なくとも99%の不活化された、あるいは死んでいるプロバイオティック微生物を含む本発明によるプロバイオティック微生物の製剤を意味する。達成すべき不活化の、または死の程度は、方法の適用に依存するもので、当業者が、探求する不活化または死の程度に応じて調節できる。

入れ替え可能に本文で用いる用語「個体」、「対象者」、「宿主」及び「患者」は、例えばネズミ、サル、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、哺乳類の家畜、哺乳類のスポーツ動物及び哺乳類のペット及びヒト等の哺乳動物などの動物に言及するが、これらに限らない。ヒトであることが好まれる。

本文中の用語「細胞の増殖を阻止すること」、「細胞集団の増殖を阻止すること」または文法的に同等な表現は、細胞分裂を阻止することに言及し、細胞の破壊を含んでもよい。用語は、また、ガラス器内または生体内での細胞、好適には癌細胞の増殖及び細胞の増殖特徴を阻止することに言及する。例えば、病巣の形成を阻止すること、着床非依存性を阻止すること、半固体または軟寒天増殖を阻止すること、成長因子または血清条件の喪失を阻止すること、細胞形態構造の変化を阻止すること、不死化を阻止すること、腫瘍特異性マーカーの発現を阻止すること、及び/または細胞の腫瘍形成を阻止することである。例えば、Freshney,Culture of Animal Cells a Manual of Basic Technique pp.231−241(3rd ed.1994)を参照。同様に、用語「微生物の増殖を阻止すること」、「微生物集団の増殖を阻止すること」または文法的に同等な表現は、微生物の分裂を阻止することに言及し、微生物の破壊を含んでもよい。

用語が「単離」、「精製」または「生物学的に純粋な」は、天然の状態では見つかる通常の付随構成要素を、実質的に、あるいは本質的に含まない物質に言及する。

本文中で用いる「溶解物」は、概して、考察中の微生物の細胞に自然に含まれる細胞内生物学的成分の放出を生じる細胞溶解として知られる現象を介して、生物学的細胞の破壊または溶解後に得られる物質を意味する。本文の用語「溶解物」は、選択を入れず、考慮中の微生物の細胞溶解を介して得た全溶解物を、あるいはそれのフラクションのみを示すのに用いる。細胞溶解は、例えば、浸透圧ショック、熱ショック、超音波処理を介して、または代替的に、遠心分離タイプの機械的ストレスに曝すなどの、種々の技術によって達成してもよい。

本文の用語「メタボライト」は、微生物の代謝に由来する、特に本発明で考察中の微生物によって分泌される物質を示し、これは、ATの治療、寿命の延長、リンパ腫発症の減少、及び/または遺伝子不安定症の予防、DNA損傷または遺伝子毒性に対する効能を有する。

本文の用語「微生物」とは、単細胞生物(例えば、バクテリア)のことであり、生きている微生物と、部分的に、あるいは完全に不活性化さされて弱毒化された微生物の両方を含む。

用語「調製する」、「調整」あるいは「調製すること」は、本技術において認知されており、反応のアップレギュレーション(すなわち、活性化、刺激、増加)、またはダウンレギュレーション(すなわち、阻止、抑制、減少または縮減)、あるいは、それら二つの組合せ、または個別にそれら二つに言及する。

本文中で用いる「オプションとしての」または「オプション的に」は、その後説明のイベントまたは状況が、発生する、あるいは発生しない可能性があることを示し、説明文は、該当イベントまたは状況が生じる例、及び生じない例を含む。

本文の用語「変異」は、(野生型あるいは通常の核酸配列に比べ、)コード化ポリペプチドの機能を変更あるいは排除する、生成コード化ポリペプチドの量を変更あるいは排除する、または変異を獲得した核酸の規制機能を変更あるいは排除するよう、核酸配列が変化していることを意味する。変異は、本技術において既知である点突然変異、削除、挿入、逆転、重複などを含むが、これらに限定されるものではない。

本文の用語「p53欠乏症」または「p53不足」は、次のことを意味する。(i)p53核酸の通常発現レベルよりも低いこと。(ii)p53ポリペプチドの通常発現レベルよりも低いこと。(iii)、野生型、または野生型あるいは通常のp53ポリペプチドをエンコードする正常な遺伝子内に存在しないp53ポリペプチドをエンコードする、遺伝子内の変異。(iv)野生型、または野生型あるいは通常のp53ポリペプチドをエンコードする通常の遺伝子転写物内に存在しないp53ポリペプチドをエンコードする、遺伝子転写物内の変異。及び(v)野生型あるいは通常のp53ポリペプチドのアミノ酸配列内に存在しないp53ポリペプチドの、アミノ酸配列内の変異。「p53欠乏症」は、「個人」、「対象者」、「宿主」または「患者」に、特に、「個人」、「対象者」、「宿主」、「患者」の細胞内に発症する可能性がある。p53欠乏症の診断方法は、周知の技術である。

本文の用語「p53欠乏性癌」または「p53不足癌」は、少なくとも一つの細胞がp53欠乏症である癌を意味する。

本文の用語「非経口」経路は、経口及び局所経路以外の経路を意味する。本発明に用いるのに適切な非経口経路は、例えば、鼻経路でもよい。

本文の用語「医薬的に許容可能な」は、生理的に許容可能で、対象者へ、好適にヒト対象者へ投与される場合にアレルギー反応や類似の厄介な反応を典型的に生じない組成物に言及する。好適には、本文の用語「医薬的に許容可能な」は、動物、とりわけヒトへの使用のために連邦または州政府の監督機関によって承認されている、または米国薬局方あるいは他の一般的に認められた薬局方にリストされていることを意味する。

本文の用語「プレバイオティック」は、所望のプロバイオティックな健康効果を増大させるために、または消化系内の、宿主の健康に有益であるとされるバクテリアの増殖及び活性を刺激するために、プロバイオティックスと共に、またはプロバイオティックスなしで単一の添加物として、または混合物として適用される化合物、栄養分または追加の微生物に言及する。

用語「予防する」は、技術認識されており、例えば、局所再発(例えば、疼痛)、癌のような疾病、心不全のような複雑な症候群、または他の病状に関して適用されることが、本技術において良く理解されている。これは、組成物を受けない対象者に比べ、対象者の病状の頻度を減少させる、あるいは発症を遅延させる組成物の投与を含む。したがって、癌の予防は、例えば、治療を受けない対照群に比べ、予防療法を受けている患者集団内の検出可能な癌性増殖数を減少させる、及び/または、非治療対照集団に比べ、治療集団内での検出可能な癌性増殖の発生を、例えば、統計学的に及び/または臨床的に有意な量で遅延させることを含む。感染の予防は、例えば、非治療対照集団に比べ、治療集団内での感染の診断数を減少させる、及び/または非治療対照集団に比べ、治療集団内での感染症状の発症を遅延させることを含む。疼痛の予防は、例えば、非治療対照集団に比べ、治療集団内での対象者が感じる痛覚の大きさを減少させる、または代替的に、痛覚を遅延させることを含む。

本文の用語「プロバイオティック微生物」または単に「生菌」は、宿主が適切な量で消費すると、その宿主の健康に良い影響を及ぼし、特に腸内微生物バランスを改善する可能性のある生微生物を意味する。この用語は、どのバクテリア属、菌種または、それらの組合せにも言及する。それらは、健康支持効果を持ち、現在容認済みの菌種または腸内効果に限らない。

本文の用語「放射線」とは、選択的に適用可能なエネルギーのことであり、10−14と104メートルとの間の波長を有するエネルギーを含む。例えば、電子ビーム放射線、ガンマ放射線、x線放射線、例えば紫外線、可視光及び赤外線などの光、マイクロ波放射線及び電波を含む。放射線は、特に、亜原子粒子からなるイオン化放射線、及び/または原子または分子をイオン化するのに十分なエネルギーを有するイオンあるいは電磁波である。「照射」は、例えば、放射線腫瘍学における癌治療のための、及び/または事故あるいは環境放射線による対象者への放射線の適用(曝露)に言及する。

本文の用語「放射線治療」は、放射線療法、放射線外科(すなわち、放射線手術)及び/または、イオン化放射線を用いる他の(特に)医学的施術を意味するが、これらに限らない。施術中、対象者は、放射線を対象者の体へ適用されることによって治療を受ける。治療に使用する放射線(「治療放射線」)は、体の特定部分に有効である。放射線治療は、放射エネルギー、特に、患者の体に適用する治療放射線エネルギーに依存するエネルギー値を提供すること、及びそのエネルギー値に従って放射線治療を実行する時間を制御することからなる。イオン化放射線は、例えば、x線チューブ等の照射デバイス、粒子アクセラレータ、アンテナ及び/または放射性物質によって放射できる。

本文中で用いる、略語「RM」は、制限微生物相を意味する。

本文の用語「放射線誘発毒性」は、細胞、組織または、その構成要素、例えば核酸などへの、放射線に起因する損傷を意味する。

本文中で用いる略語「SPF−M」は、半従来通りの状態及び非無菌状態を意味する。

本文中で用いる略語「SPF−S」は、無菌状態を意味する。この意味は、以前に、Kadhim et al.,1992,Nature 355(6362):738−40;Watson et al.,2001,Int J Radiat Biol 77(4):409−17)で説明した状態を含む。

本文の用語「実質的に低下した」及び文法的に同等な表現は、試料で測定される例えば、化合物、メタボライト、核酸、ポリペプチド等のパラメータまたは物理パラメータ(pH、温度、粘性など)のレベル、量、濃度に言及し、コントロール試料の同じ化合物、核酸、ポリペプチドまたは物理パラメータのレベル、量または濃度に比べると、少なくとも10%、好適には約20%、より好適には約40%、さらに好適には約50%の減少、さらにより好適な75%を超える減少を有する。

本文の用語「実質的に上昇した」及び文法的に同等な表現は、試料で測定される例えば、化合物、メタボライト、核酸、ポリペプチド等のパラメータまたは物理パラメータ(pH、温度、粘性など)のレベル、量、濃度に言及し、コントロール試料の同じ化合物、核酸、ポリペプチドまたは物理パラメータのレベル、量または濃度に比べると、少なくとも30%、好適には約50%、より好適には約75%、さらにより好適な100%を超える上昇を有する。

本文の用語「トリート」、「処置」及び「治療」は、病的状態、疾患または疾病を阻止すること、例えば、病的状態、疾患または疾病の進行またはその臨床症状を抑制する、あるいは減少させるを含み、または、病的状態、疾患または疾病を軽減すること、例えば、病的状態、疾患または疾病またはその臨床症状の後退を引き起こすことを含む。これらの用語は、また、治療と治癒を含む。治療は、病的状態、疾患または疾病の症状が改善される、あるいは有益に変えられる、どんな方法をも含む。そのような治療が必要な対象者は、哺乳類であることが好ましく、ヒトであることが、より好ましい。

「w/v」とは、重量/体積のことである。 II.組成物。

発明者は、驚きと共に予想外に、プロバイオティック微生物、特にラクトバシラス属微生物の、とりわけ、ラクトバシラス・ジョンソニー、より特定すると、ラクトバシラス・ジョンソニー456からなる栄養補助食品の投与が、ATM不足対象者、p53欠乏症を患う対象者、またはp53欠乏症関連癌を患う対象者における遺伝子不安定症、DNA損傷、遺伝子毒性、免疫マーカー、長命、及びリンパ腫潜伏期に実質的に影響を及ぼすことが可能であることを観察した。加えて、本文で説明する組成物は、対象者の照射中の正常組織への放射線誘発毒性を治療及び予防することに有用である。 A.プロバイオティック、プレバイオティック及びシンバイオティック微生物と組成物。

本発明の組成物及び方法に有用なプロバイオティック、プレバイオティック及びシンバイオティック微生物は、参照により全文が本文に援用されるde Vrese and Schrezenmeir(Adv Biochem Eng Biotechnol,2008,111:1−66)に説明がある。 1.プロバイオティック微生物。

プロバイオティクス(生菌)は、ヒトを含む動物宿主の胃腸管内で腸内微生物バランスを維持可能な生微生物である。プロバイオティクスは、例えば、腸内微生物バランスを維持する、ロタウィルスに起因する下痢を改善する、抗生物質関連性下痢、乳糖不耐症及び乳児食品アレルギー症状を緩和する、及び整腸を行うのに有益な影響を有する。出願人は、驚きと共に予想外に、本文で説明のプロバイオティック製剤が、特定な障害及び病状を治療及び予防するのに効果的であることを発見した。これは、AT関連病状及び癌の発症を治療、予防及び遅延させること、ならびに放射線曝露に起因する正常組織への放射線誘発毒性を治療及び/または予防することを含む。

本発明のいくつかの実施形態においては、プロバイオティック組成物は、本発明に用いるのに適切で、ゲノム不安定性に関連する病気を治療及び/または予防するのに有用な組成物であり、例えば、AT関連病状、p53欠乏症、p53欠乏症関連癌、及び放射線への曝露による正常組織への放射線誘発毒性に対して有効である。

いくつかの実施形態におけるプロバイオティック組成物は、表6にリストされたプロバイオティック微生物の少なくとも一つからなる。いくつかの実施形態におけるプロバイオティック組成物は、表7Aにリストされたプロバイオティック微生物の少なくとも一つからなる。いくつかの実施形態においては、プロバイオティック組成物は、本文に定義するように、ラクトバシラス属、とりわけラクトバシラス・ジョンソニー、より詳しくはラクトバシラス・ジョンソニー456から有利に構成される。

本発明のいくつかの実施形態においては、プロバイオティック微生物は、単離あるいは精製形態で、すなわち、典型的に、その起源の媒体に関連する一つ以上の化合物と混合されていない状態で使用されてもよい。いくつかの実施形態においては、プロバイオティック微生物は、例えば、抗生物質またはバクテリオファージ等の抗菌因子と組み合わせて使用されてもよい。

本発明のいくつかの実施形態においては、プロバイオティック微生物は、生きている、半活性な、不活化された、あるいは死んだ形態で使用されてもよい。経口投与されるプロバイオティック微生物は、生きている形態で有利に使用されてもよい。

本発明によるプロバイオティック微生物は、一体形態で、すなわち、基本的にはその本来の形態で、または、この微生物のフラクション及び/またはメタボライトからなる抽出物の、あるいは崩壊懸濁液の溶解物の形態で使用されてもよい。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明に用いるのに適切なプロバイオティック微生物は、溶解物の形態で使用されてもよい。 i.ラクトバシラス属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に、本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、L.アシドフィルス、L.アリメンタリウス、L.アミロボラス、L.ブレビス、L.ブルガリカス、L.カゼイ、L.カゼイ亜種カゼイ、L.カゼイ・シロタ、L.クリスパタス、L.カルバタス、L.デルブリッキー亜種ラクチス、L.ファーメンタム、L.ガリナラム、L.ガセリ、L.ヘルベチカス、L.ジョンソニー、L.パラカゼイ、L.プランタラム、L.ロイテリ、L.ラムノーサス、L.サケ及びL.サリバリウス、及び、それらの組合せから選択されて本質的に構成されることが好ましい。

好適ラクトバシラス属は、L.ジョンソニーである。したがって、本発明のいくつかの実施形態においては、本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、L.ジョンソニーからなる。より好適なラクトバシラス属は、L.ジョンソニー456である。したがって、本発明のいくつかの実施形態においては、本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、L.ジョンソニー456からなる。

本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシミモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクトバシラス属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 ii.クロストリジウム属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に、本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、クロストリジウム・ポリサッカラオリチクムクロストリジウム・ポピュレチ、クロストリジウム・オロチクム、クロストリジウム・フィメタリウム、ショウベイ菌、及びクロストリジウム・チロブチリクムから選択されて本質的に構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、クロストリジウム属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 iii.ユーバクテリウム属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的にユーバクテリウム・ハドルムから構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ユーバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 iv.バルネシエラ属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、バルネシエラ・インテスチニホミニス及びバルネシエラ・ヴィセリコラから選択されて構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、バルネシエラ属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 v.アセタナエロバクテリウム属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、アセタナエロバクテリウム・エロンガタムから構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アセタナエロバクテリウム属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 vi.ポルフィロモナダ科。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、ポルフィロモナダ科バクテリウムC941から構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナダ科からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 vii.ブチリビブリオ属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、ブチリビブリオ・クロソタスから構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリビブリオ属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 viii.ブチリシモナス属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、ブチリシモナス・シンゲルギスチカから構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ブチリシモナス属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 ix.ラクノスピラ科。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、ラクノスピラセー・バクテリアDJF_VP30から構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、ポルピロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ラクノスピラ科からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 x.ポルフィロモナス属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナス属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、ポルフィロモナスC1075から構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポルフィロモナス属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 xi.プレボテラ属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、プレボテラ属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、プレボテラ属オーラル・クローンCY006から構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリユム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、プレボテラ属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 xii.ルーメン・バクテリア属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリア属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、ルーメン・バクテリアNK4A66から構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、ルーメン・バクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 xiii.フィリファクター属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、フィリファクター属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、フィリファクター・アロシスから構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、フィリファクター属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 xiv.シアノバクテリア属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、シアノバクテリア属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、シアノバクテリアMS−B−20から構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、アリスチペス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、シアノバクテリア属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 xv.アリスチペス属。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、アリスチペス属の微生物からなり、いくつかの実施形態においては、本質的に、アリスチペス・オンダードンキーから構成されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、ラクトバシラス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、クロストリジウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、ユーバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、バルネシエラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、アセタナエロバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナダ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリビブリオ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、ブチリシモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、ラクノスピラ科を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、ポルフィロモナス属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、プレボテラ属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、ルーメン・バクテリア属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、フィリファクター属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、シナオバクテリウム属を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、アリスチペス属からなるプロバイオティック組成物は、表7Bにリストされた微生物を含まない。 xvi.有益な微生物の組合せ。

本発明のいくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、有益な微生物の組合せからなる。本文に説明の、特に表7Aに記載された有益な微生物のいずれもが、本発明の組成物及び方法に適用可能である。加えて、有益な微生物は、実施例Dでも説明される。本文で説明の、特に実施例Dの有益な微生物のいずれもが、本発明の組成物及び方法に使用可能である。

いくつかの実施形態においては、例えば局所的にまたは経口的に、特に経口的に本発明に用いるのに適切なプロバイオティック組成物は、表7Aにリストされた微生物から選択される少なくとも二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、九つ、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20または21の微生物の組合せから、本質的に構成される。 B.真菌性微生物相。

本発明の組成物及び方法に有用なネズミ腸管内の豊富で多様な真菌性微生物相については、参照によりその全文を本文に援用するScupham et al.(Appl Environ Microbiol,2006,72:793−801)に述べられている。 C.共生微生物相。

本発明の組成物及び方法に有用な脾臓単純CD4+Tリンパ細胞のTCR応答性を変化させる共生微生物相については、参照によりその全文を本文に援用するHuang et al.(Clin Immunol,2005,117:221−230)に述べられている。 D.抗生物質。

いくつかの実施形態においては、本発明の方法は、対象者へ有害な微生物の成長を阻止する抗生物質を投与することによって、対象者内の有害な微生物の成長を阻止するステップからなる。

抗生物質は、一群の薬剤、アミノグリコシド抗生物質、グリコペプチド抗生物質、マクロライド系抗生物質、及びそれらの組合せに言及するが、これらに限定されるものではない。典型的な抗生物質は、グラム陰性バクテリアに対して活性であり、グラム陽性及びグラム陰性バクテリアの両方に対しても活性である。抗生物質の非限定的な例は、エリスロマイシン、ガラマイシン、ゲンタミシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルミシン、パラモマイシン、トブラマイシン、バンコマイシン、及びそれらの類似物、及びそれらの組合せを含む。本発明の方法で使用可能な、種々の抗生物質がある。いくつかの実施形態においては、抗生物質、あるいは抗体の組合せが、ペニシリン、セファロスポリン、カルバペネム、アミノグリコシド、スルホンアミド、キノロン、マクロライド、テトラサイクリン、リポペプチド及びオキサゾリジノンから選択される。対象者が、例えばセファロスポリン及びそれの組合せ等の抗生物質の種類に対して過敏症を有することが既知である、あるいは疑われるケースでは、適切な抗生物質は代用できる。

いくつかの実施形態においては、抗生物質または抗生物質の組合せは、特に対象者の細菌性微生物相の抵抗プロフィールに基づき選択されてもよい。

いくつかの実施形態においては、抗生物質または(少なくとも二つの抗生物質からなる)抗生カクテルは、アモキシシリン、アンピシリン、バカンピシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリン、ピバンピシリン、ピブメシリナム、チカルシリン、セファセトリル、セファドロキシル、セファレキシン、セファログリシン、セファロニウム、セファロリジン、セファロチン、セファマンドール、セファピリン、セファトキシン、セファトリジン、セファザフル、セファレキシン、セファゼドン、セファゾリン、セフェピム、セフラジン、セフロキサジン、セフテゾール、セファクロル、セホニシド、セフプロジル、セフロキシム、セフゾナム、セフィネタゾール、セフォテタン、セホキシチン、ロラカルベフ、セフブペラゾン、セフィネタゾール、セフミノクス、セフォテタン、セホキシチン、セフカペン、セフダロキシム、セフジニル、セフジトレン、セフェタメト、セフィキシム、セフィネノキシム、セフォジジム、セホタキシム、セフォヴェシン、セフピミゾール、セフポドキシム、セフテラム、セフチブテン、セフチオフル、セフチオレン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セホペラゾン、セフタジジム、ラタモキセフ、セフクリジン、セフェピム、セフルプレナム、セフォセリス、セフォゾプラン、セフピロム、セフキノム、フロモキセフ、セフトビプロール、セフタロリン、イミペネム、メロペネム、エルタペネム、ドリペネム、パニペネム、ベタミプロン、ビアペネム、ラズペネム、アミカシン、アルベカシン、ゲンタミシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルミシン、パロモマイシン、ロドストレプトマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、アプラマイシン、フラミセチン、リボスタマイシン、ベカナマイシン、ジベカシン、トブラマイシン、スペクチノマイシン、ヒグロマイシンB、硫酸パロモマイシン、シソミシン、イセパマイシン、ヴェルダミシン、アストロマイシン、スルファサラジン、スルファメトキサゾール、スルファメチゾール、スルフイソキサゾール、フルオロキノロン、ケトライド、セフトビプロール、フルメキン、ナリジキシン酸、オキソリン酸、ピロミド酸、ピペミド酸、ロソキサシン、シプロフロキサシン、エノキサシン、ロメフロキサシン、ナジフロキサシン、ノルフロキサシン、ペフロキサシン、ルフロキサシン、バロフロキサシン、ガチフロキサシン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、パズフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、クリナフロキサシン、ゲミフロキサシン、シタフロキサシン、トロバフロキサシン、プルリフロキサシン、アジスロマイシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、ロキシスロマイシン、テリスロマイシン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン、リネゾリド、クリンダマイシン、メトロニダゾール、バンコマイシン、リファブチン、リファンピン、ニトロフラントイン、クロラムフェニコール、及びそれらの組合せから選択される。

いくつかの実施形態においては、組成物は、20時間未満の排泄半減期を有する抗生物質からなる。いくつかの実施形態においては、組成物は、約1から12時間の排泄半減期を有する抗生物質からなる。以下は、抗生物質または抗生物質の組合せが選択可能な、約1から12時間の半減期を有する抗生物質の例である。セファドロキシル、セファゾリン、セファレキシン、セファロチン、セファピリン、セファセロール、セフプロジル、セファドリン、セファマンドール、セホニシド、セホラニド、セフロキシム、セフィキシム、セホペラゾン、セホタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフェピム、セフメタゾール、セフォテタン、セホキシチン、ロラカルベフ、イミペネム、エリスロマイシン(及び、例えばエストレート、エチルスクシナート、グルセプテート、ラクト生物個体酸塩、ステアリン酸塩などのエリスロマイシン塩類)アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、トロレアノマイシン、ペニシリンV、ペニシリン塩類及び錯体、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、アモキシシリン、アモキシシリン及びクラブラン酸カリウム、アンピシリン、バカンピシリン、カルベニシリン・インダニル・ナトリウム(及び他のカルベニシリン塩類)メズロシリン、ピペラシリン、ピペラシリン及びタクソバクタム、チカルシリン、チカルシリン及びクラブラン酸カリウム、クリンダマイシン、バンコマイシン、ノボビオシン、パラアミノサリチル酸、カプレオマイシン、シクロセリン、エタンブトールHCl及び他の塩類、エチオナミド、及びイソニアジド、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、ナリジキシン酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、スルファシチン、スルファメラジン、スルファメタジン、スルファメチクソール、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、スルファピリジン、スルファジアジン、スルフィネトキサゾール、スルファピリジン、メトロニダゾール、メテナミン、ホスホマイシン、ニトロフラントイン、トリメトプリム、クロファジミン、コトリアモキサゾール、ペンタミジン及びトリメトレキサート。

いくつかの実施形態における抗生物質は、アミノグリコシド抗生物質、グリコペプチド抗生物質、マクロライド抗生物質、及びそれらの組合せから選択される。いくつかの実施形態における抗生物質は、エリスロマイシン、ゲンタミシン、トブラマイシン、バンコマイシン、及びそれらの組合せから選択される。いくつかの実施形態における抗生物質は、ゲンタミシンである。

抗生物質または少なくとも二つの抗生物質の組合せ(抗生カクテルとも呼ぶ)は、それ自体で、または適切な担体あるいは賦形剤と混合された医薬組成物として、対象者へ投与できる。 D.バクテリオファージ。

いくつかの実施形態においては、本発明の方法は、対象者へバクテリオファージを投与することによって、対象者内の有害な微生物の増殖を阻止することからなる。溶菌バクテリオファージ、例えば、有害な微生物を標的とするバクテリオファージであることが好ましい。例えば、エンテロバクター属、ヘリコバクター属、シュードモナス属、エシェリヒア属、クレブシェラ属、スタフィロコッカス属、プロテウス属、サルモネラ属、リステリア属、クロストリジウム属またはシゲラ属の種。例えば、エンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・アシノニッキス、ヘリコバクター・アンセリス、ヘリコバクター・アウラティ、ヘリコバクター・ビリス、ヘリコバクター・ビツォツェロニー、ヘリコバクター・コクガン、ヘリコバクター・カナデンシス、ヘリコバクター・カニス、ヘリコバクター・セトルム、ヘリコバクター・コレシスタス、ヘリコバクター・シネディ、ヘリコバクター・シノガストリカス、ヘリコバクター・フェリス、ヘリコバクター・フェネリー、ヘリコバクター・ガンマニ、ヘリコバクター・ヘパティカス、ヘリコバクター・メソクリセトラム、ヘリコバクター・マーモット、ヘリコバクター・ムリダルム、ヘリコバクター・ムステラエ、ヘリコバクター・パメテンシス、ヘリコバクター・プロルム、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ラピニ、ヘリコバクター・ローデンチウム、ヘリコバクター・サロモニス、ヘリコバクター・トロゴンタム、ヘリコバクター・ティフロニウス、ヘリコバクター・ウィンガメンシス、エシェリキア・コリ、エシェリキア・コリO157:H7、サルモネラ・エンテリカ、サルモネラ・ボンゴリ、サルモネラ・サブテラニアン、サルモネラ・チフィムリウム、リステリア・フライシュマニー、リステリア・グレイ、リステリア・イノキュア、リステリア・イヴァノヴィー、リステリア・マーティー、リステリアモノサイトゲネス、リステリア・ロコウルチー、リステリア・セーリゲリ、リステリア・ヴィヘンステファネンシス、リステリア・ウエルシメリ、クロストリジウム・アセトブチリクム、クロストリジウム・アルゼンチネンセ、クロストリジウム・アエロトレランス、クロストリジウム・バラチー、クロストリジウム・ベイジリンキー、クロストリジウム・ビフェルメンタンス、クロストリジウムボツリナム、クロストリジウム・ブチリカム、クロストリジウム・カダベリス、クロストリジウム・セルロリティカム、クロストリジウム・ショウベイ、クロストリジウム・クロストリジオフォルメ、クロストリジウム・コリカニス、クロストリジウム・ディフィシレ、クロストリジウム・エステルテェチクム、クロストリジウム・ファラックス、クロストリジウム・フェセリ、クロストリジウム・フォルミカセチクム、クロストリジウム・ヒストリチクム、クロストリジウム・イノキュウム、クロストリジウム・クルイベリ、クロストリジウム・リュングダーリー、クロストリジウム・ラヴェレンセ、クロストリジウム・ノーヴィ、クロストリジウム・オエデマチエンス、クロストリジウム・パラプトリフィクム、クロストリジウム・ペルフリンゲンシ、クロストリジウム・フィトフェルメンタンス、クロストリジウム・ピリフォルメ、クロストリジウム・ラグスダレイ、クロストリジウム・ラモスム、クロストリジウム・スカトロゲネス、クロストリジウム・セプチカム、クロストリジウム・ソルデリー、クロストリジウム・スポロゲネス、クロストリジウム・スティックランディー、クロストリジウム・テルチウム、クロストリジウム・テタニ、クロストリジウム・テルモセルム、クロストリジウム・テルモサッカロリチクム、クロストリジウム・チロブチリクム、シゲラ・ディセンテリエ、シゲラ・フレクスネリ、シゲラボイディイ、及びシゲラ・ソンネ。オプションとして、バクテリオファージは、エンテロバクター・クロアカ、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ヘパティカス、サルモネラ・チフィムリウム及びシゲラ・ディセンテリエから選択される、例えばヘリコバクター・ピロリ等の有害な微生物を標的とする。いくつかの実施形態におけるバクテリオファージは、表7Bにリストされた微生物を標的とする。バクテリオファージは、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ヘパティカス、サルモネラ・チフィムリウム、シゲラ大腸菌O157:H7、リステリアモノサイトゲネスまたはクロストリジウム・パーフリンジェンスを標的とすることが好ましい。

バクテリオファージは、細菌細胞に侵入可能なウイルスに言及する。バクテリオファージは、溶解することによって、すなわち破り開くことによって、バクテリアを破壊することが好ましい。

いくつかの実施形態におけるバクテリオファージは、一つ以上の他のバクテリオファージとの組合せで使用される。バクテリオファージの組合せは、同じ有害な微生物または異なる有害な微生物を標的とすることができる。バクテリオファージの組合せは、同じ有害な微生物を標的とすることが好ましい。

いくつかの実施形態におけるバクテリオファージまたはバクテリオファージの組合せは、一つ以上のプロバイオティック微生物との組合せで使用される。プロバイオティック微生物は、ラクトバシラス属、クロストリジウム属、ユーバクテリウム属、バルネシエラ属、アセタナエロバクテリウム属、ポルフィロモナダ科、ブチリビブリオ属、ブチリシミモナス属、ラクノスピラ科、ポルピロモナス属、プレボテラ属、ルーメン・バクテリア属、フィリファクター属、シアノバクテリア属及びアリスチペス属から選択されてもい。プロバイオティック微生物は、表6にリストされたプロバイオティック微生物の少なくとも一つ、または表7Aにリストされたプロバイオティック微生物の少なくとも一つであってもよい。いくつかの実施形態においては、プロバイオティック微生物は、ラクトバシラス属である。好適ラクトバシラス属は、ラクトバシラス・ジョンソニーである。好適ラクトバシラス・ジョンソニーは、ラクトバシラス・ジョンソニー456である。

バクテリオファージまたはバクテリオファージの組合せは、一つ以上の抗生物質との組合せで使用されてもよい。いくつかの実施形態においては、抗生物質または抗体の組合せは、ペニシリン、セファロスポリン、カルバペネム、アミノグリコシド、スルホンアミド、キノロン、マクロライド、テトラサイクリン、リポペプチド及びオキサゾリジノンから選択される。 III.製剤、投薬量及び投与。 A.製剤及び投薬量。

本発明の微生物は、それを含む組成物総重量に対して、乾燥重量で少なくとも0.0001%の割合、特に0.0001%から30%の割合、さらに0.001%から20%の割合で、組成物として調製されてもよい。より詳しくは0.01%から15重量%の割合、特に0.1%から10重量%、とりわけ、1%から5重量%であることが好ましい。

一般に、経口投与を意図した本発明による組成物は、生微生物について組成物1グラムにつき生微生物、103から1015コロニー形成単位(cfu)/g、特に105から1015cfu/g、より詳しくは107から1012cfu/g(単位グラムのコロニー形成)からなってもよい。または、不活化された、あるいは死んでいる微生物について、あるいは微生物フラクションについて、または生成メタボライトについて、計算した等価投与量からなってもよい。いくつかの実施形態における経口投与を意図した本発明による組成物は、105から1010プラーク形成単位(PFU)/gのバクテリオファージからなってもよい。107から108PFU/gであることが好ましい。

特に、経口投与される組成物における対応する微生物及び/またはフラクション及び/またはメタボライト濃度は、微生物等価物として表した105から1013cfu/日、より詳細には108から1011cfu/日の範囲の用量に対応するように調節されてもよい。いくつかの実施形態におけるバクテリオファージは、105から1010PFU/日、好適には107から108PFU/日の用量で投与される。

本発明による微生物の使用は、必然的に有効量、すなわち、予防及び/または治療すべき病状に関してその効能を示すよう、プロバイオティック微生物を許容する量で行われる。

微生物は、細胞構成要素のフラクションの形態で、またはメタボライトの形態で、特に溶解物の形態で、組成物に含まれてもよい。微生物、メタボライトまたはフラクションは、また、凍結乾燥粉、培養液上清の形態で、及び/または、必要に応じて、濃縮形態で導入されてもよい。

組成物がメタボライトからなる場合、組成物のメタボライト含有量は、組成物1グラムにつき生微生物103から1015cfu、特に105から1015cfu、より詳細には107から1012cfuで生成される量に実質的に一致する。

本発明の微生物は、一つ以上の真菌性微生物相、一つ以上の共生微生物相、一つ以上の抗生物質、一つ以上のバクテリオファージ、またはそれらの組合せを含む組成物として調製されてもよい。本発明の微生物は、一つ以上の抗生物質、一つ以上のバクテリオファージ、またはそれらの組合せを含む組成物として調製されることが好ましい。オプションとして、組成物は、105から1010PFUの、好適には107から108PFUの、一つ以上のバクテリオファージからなる。

本発明による組成物は、生理的にあるいは医薬的に許容可能な媒体または担体からなってもよい。

本発明のプロバイオティック微生物は、経口組成物または栄養補助食品に一般的な賦形剤及び構成要素、例えば、とりわけ脂肪質及び/または水性要素、湿潤剤、増粘剤、保存剤、調質剤、調味料、被覆剤、抗酸化剤及び保存剤と共に調製されてもよい。経口組成物のための、特に栄養補助食品のための配合剤及び賦形剤は、この分野で既知であるが、本文に詳しく説明する主題ではない。

経口投与のための本発明による組成物のケースでは、摂取可能なサポートを使用することが好ましい。摂取可能なサポートには、考慮中の組成物のタイプに応じて、多様な性質を持たせてもよい。錠剤、ジェル・カプセルまたはトローチ剤、懸濁液、乾燥形態の経口補助食品、及び液体状態の経口補助食品は、特にフード・サポートとしての使用に適切である。

ミルク、ヨーグルト、チーズ、発酵乳、ミルク・ベースの発酵食品、アイスクリーム、穀物ベースの食品または穀物ベースの発酵食品、乳粉、乳児用特殊調整粉乳、菓子類の食品、チョコレート、シリアルまたは飼料、特にペット用も、フード・サポートとしての使用に適切である。

本発明による経口組成物の製剤は、飲用可能な溶液、糖衣錠、ジェル・カプセル、ゲル類、エマルジョン類、飲用または噛用錠剤、ウェーハー・カプセル、特に柔らかいあるいは堅いウェーハー・カプセル、溶解性顆粒、シロップ、固体または流動食品、及び、放出制御可能なヒドロゲルを製造するための、当業者に既知である通常のプロセスを介して実行されてもよい。

特に、本発明によるプロバイオティック微生物は、栄養補助食品または強化食品の形態へ、例えば、フード・バー、または凝固粉あるいは遊離粉内へ統合されてもよい。その粉は、水で、ソーダで、乳製品または大豆飲料で溶かしても、あるいはフード・バー内へ統合させてもよい。

いくつかの実施形態においては、経口投与用の本発明による組成物は、糖衣錠、ジェル・カプセル、ジェル、エマルジョン、錠剤、ウェーハー・カプセル、ヒドロゲル、フード・バー、凝固粉あるいは遊離粉、懸濁液または溶液、菓子、発酵乳、発酵チーズ、チューインガム、ねり歯みがき、あるいは散布液の形態に調製されてもよい。

より詳細には、本発明による組成物は、ヒトの消費のための食品組成物であってよい。そのようなケースとしては、特に、栄養豊富な自然食品、飲物、ミネラルウォーター、スープ、栄養補助食品及び置換食品、栄養バー、菓子、発酵または非発酵乳製品、ヨーグルト、乳粉、経腸栄養食品、乳幼児用栄養組成物、発酵または非発酵穀物食品、アイスクリーム、チョコレート、コーヒー、または、例えばマヨネーズ、トマト・ピューレまたはサラダドレッシング等の「調理」食品がある。

本発明による組成物は、特にペット、例えば猫や犬の動物のためのものであってもよく、飼料、または動物のための栄養補助食品の形態に調製されてもよい。

本発明の経口組成物は、また、以下のものから選択される他の栄養的な活性剤からなるものでもよい。(i)老化防止栄養活性剤、例えば、食物抗酸化剤、ラジカルなスカベンジング特性を有する栄養素及び抗酸化性酵素の補助因子、ビタミンA、C及びE、カロチノイド、キサントフィル、イソフラボン、例えば亜鉛、銅、マグネシウムまたはセレニウム等の特定なミネラル、リポ酸、コエンザイムQ10、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)またはタウリン、植物起源の脂肪から抽出された不鹸化フラクション、アロエベラ、そのままの、あるいは加水分解したマリーン・コラーゲン、及び、(ガンマリノレン酸を含む)オメガ3及びオメガ6脂肪酸が豊富な植物油または魚油。(ii)例えば抗酸化剤及びフリーラジカル・スカベンジャー等の光防護栄養活性剤、ビタミンA、C及びE、カロチノイド、キサントフィル、例えば亜鉛、銅、マグネシウムまたはセレニウム等の特定なミネラル、コエンザイムQ10、及びスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)。(iii)ポリポジウム・ロイコトモスの抽出物のような、保湿特性あるいは免疫調節特性を有する栄養成分、ガンマリノレン酸を含むオメガ3及びオメガ6脂肪酸が豊富な植物油または魚油。 B.投与。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明に用いるのに適切なプロバイオティック微生物は、経口的に、局所的に、あるいは非経口的に投与されてもよいが、経口的に投与されることが好ましい。本発明の微生物は、一つ以上の真菌性微生物相、一つ以上の共生微生物相、一つ以上の抗生物質、一つ以上のバクテリオファージ、またはそれらの組合せを含む組成物として投与されてもよい。本発明の微生物は、一つ以上の抗生物質、一つ以上のバクテリオファージ、またはそれらの組合せを含む組成物として投与されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態においては、プロバイオティック微生物は、経口的に、非経口的に、または局所的に使用される。

有効な量の微生物は、1日に1回の量で、または1日中分割量で、例えば1日に2、3回投与してもよい。例として、本発明によるプロバイオティック微生物の経口投与は、例えば、1日につき3回以上の頻度で、通常、少なくとも4週間の長期に渡って、または、より長期の4から15週間に渡って実行してもよい。また、オプションとして、一つ以上の停止期間を含んで、停止期間後に繰り返されてもよい。

当業者には明らかであるが、本発明の組成物は、対象者への投与に対する副作用がないため、対象者へ毎日投与されてもよい。 III.方法。 A.概要。

本文で説明する発明は、例えばゲノム不安定性に関連する病気、例えば血管拡張性失調症、p53欠乏症、または放射線への曝露からの病気の予後を改善するために使用できる。例えば、本発明は、余命を延ばし、癌の発症を遅らせることによって、血管拡張性失調症(AT)の予後を改善するために使用でき、一般集団における、種々の癌を起こしやすい疾患、及び癌の発症を遅らせるために適用できる。血管拡張性失調症は、神経心血管障害、遺伝病、免疫欠乏、早期発症癌及び短命を特徴とする衰弱性遺伝病である。現時点で、ATの治癒は存在しない。症状には対処できるが、治療は、主に、サポート的なものである。時々高ビタミン投与が行われるが、予防処置は、実質的に存在しない。出願人は、プレバイオティクス、プロバイオティックス及び/または抗生物質の特定なカクテルが、発癌及び死を遅らせるための予防薬として使用できることを提案する。腸内微生物相と癌との間の機構的相互作用は、理解するのは難しいが、微生物相と免疫系との間には、炎症及び細胞毒性を発生可能な実質的クロストークがある。免疫応答は、発癌を促進すること、緩和することの両方が可能である。同様に、有益なバクテリアの増殖を促進し、有害なバクテリアの増殖を阻止することは、早過ぎる発癌を伴う他の病気の予後を改善する、また、一般集団の健康を促進する、と考えられている。

定義済み腸内微生物相を確立するために、プレバイオティクス、プロバイオティックス、バクテリオファージ及び/または抗生物質の特定な組合せを用いる、ゲノム不安定症に苦しむ患者、例えばAT患者の腸内微生物相の修正方法は、単純な非侵襲性様式で寿命を延ばすことができる。加えて、腸内微生物相によって修正されるプロセス、すなわち、炎症及び酸化ストレスは、すべての主要なキラー、例えば、ほとんどすべての癌、心疾患、神経変性疾患及び老化自体の原因である。理論に縛られることなく、Atm不足マウスでは、癌を発症しやすいことから、腸内微生物相の影響が悪化する、と考えられるため、腸内微生物相の改修により、野生型マウスまたはヒトにおける余命が20から30%延びる可能性がある。

発明者は、驚くべきことに、特にラクトバシラス属のプロバイオティック微生物、より詳細にはラクトバシラス・ジョンソニー、とりわけ、ラクトバシラス・ジョンソニー456からなる栄養補助食品の投与が、ATM不足宿主における遺伝子不安定症、DNA損傷、遺伝子毒性、免疫マーカー、長命及びリンパ腫潜伏期に実質的に影響を及ぼす可能性があることを観察した。

本発明によるプロバイオティック微生物の使用は、例えばATM不足宿主などの対象者における遺伝子不安定症、DNA損傷、遺伝子毒性、免疫マーカー、長命及びリンパ腫潜伏期を調整することを有利に可能にする。

さらに、本文から明らかになることであるが、本発明の組成物は、ATを患う対象者に起こる症状の治療及び予防方法に有利に使用できる。

さらに、本文から明らかになることであるが、本発明の組成物は、p53欠乏症関連癌を患う対象者に起こる症状の治療及び予防方法に有利に使用できる。

さらに、本文から明らかになることであるが、本発明の組成物は、放射線治療中の、または放射線治療に起因する正常組織への放射線誘発毒性を有する対象者に起こる症状の治療及び予防方法に有利に使用できる。 B.ATを患う対象者の血管拡張性失調症(AT)関連症状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法。

本発明は、ATを患う対象者における血管拡張性失調症(AT)関連症状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法を提供する。いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患いAT関連病状があると診断された対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患いAT関連病状の発症リスクがある対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、対象者へプロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することによって、ATを患いAT関連病状があると診断された対象者におけるプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、対象者へプロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することによって、ATを患いAT関連病状の発症リスクがある対象者におけるプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、対象者へプロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量を投与することによって、ATを患いAT関連病状があると診断された対象者におけるプロバイオティック微生物の存在を有益なレベルへ回復させることからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、対象者へプロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することによって、ATを患いAT関連病状の発症リスクがある対象者におけるプロバイオティック微生物の存在を有益なレベルへ回復させることからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、治療的に有効な量の複数の抗生物質からなるカクテルを対象者へ投与することによって、ATを患いAT関連病状があると診断された対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、治療的に有効な量の複数の抗生物質からなるカクテルを対象者へ投与することによって、ATを患いAT関連病状の発症リスクがある対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、有害な微生物の増殖を阻止する抗生物質を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、ATを患いAT関連病状があると診断された対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、有害な微生物の増殖を阻止する抗生物質を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、ATを患いAT関連病状の発症リスクがある対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、本文で説明するように、一つ以上のバクテリオファージを治療的に有効な量対象者へ投与することによって、ATを患いAT関連病状があると診断された対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のAT関連病状は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、本文で説明するように、一つ以上のバクテリオファージを治療的に有効な量対象者へ投与することによって、ATを患いAT関連病状の発症リスクがある対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のAT関連病状または他の病状は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、癌性病状、神経変性、免疫不全、炎症性病状、炎症誘発性遺伝子毒性、放射線過敏、豊富な肝細胞及び/または遊走細胞及び遺伝子不安定症なるグループから選択される。

いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、神経変性からなる。いくつかの実施形態における神経変性は、対象者の歩行不能または困難、対象者の運動不能または困難、対象者の嚥下不能または困難から選択される病状である。歩くことができない、あるいは困難な対象者、または動くことできない、あるいは困難な対象者は、車椅子を利用している対象者であってもよい。

いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、放射線過敏である。

いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、遺伝子不安定症である。

本発明の方法及び組成物を用いることで、多くの遺伝子不安定症が、治療、緩和、あるいは予防できるため、いくつかの実施形態における遺伝子不安定症は、ナイミーヘン症候群、ファンコニ貧血、ウェルナー症候群、ブルーム症候群及びリ・フラウメニ症候群から選択される。

いくつかの実施形態における遺伝子不安定症は、ナイミーヘン症候群である。

いくつかの実施形態における遺伝子不安定症は、ファンコニ貧血である。

いくつかの実施形態における遺伝子不安定症は、ウェルナー症候群である。

いくつかの実施形態における遺伝子不安定症は、ブルーム症候群である。

いくつかの実施形態における遺伝子不安定症は、リ・フラウメニ症候群である。 C.ATを患う対象者における癌性病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法。

いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、癌性病状である。本発明の方法は、インビトロ及びインビボで行うことができる。本発明の一つの態様においては、癌性病状を患う対象者における癌性病状の治療または予防方法が提供される。この方法は、癌と診断された、あるいは癌の発症リスクがある対象者へ、本発明のの組成物を治療的に有効な量投与することからなる。この場合、癌性病状は、一つ以上の細胞表面マーカーを発現させる細胞の不必要な増殖または激増を特徴とするものであり、また、投与は、対象者の治療、または対象者に癌性病状が発生することを予防、あるいは癌性病状の発症の遅延という結果になる。

いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患い癌性病状があると診断された対象者を選択するステップからなる。いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患い癌性病状を発症するリスクがある対象者を選択することからなる。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、一つ以上の細胞表面マーカーを発現させている血液癌を患う対象者を治療するために使用される。血液癌は、血液の癌(骨髄性白血病(急性及び慢性)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)ホジキン病及び非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)を含むが、これらに限らない。

「血液癌」は、血流内の細胞に関連する悪性癌を含む。その例は、B及びT細胞リンパ腫と、軽度の/小胞非ホジキンリンパ腫(NHL)、小型リンパ性(SL)NHL、中悪性度/小胞NHL、中悪性度散在性NHL、高悪性度免疫芽細胞NHL、高悪性度リンパ芽球性NHL、高悪性度小型非分割細胞NHL、巨大腫瘤病変NHL及びワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、慢性白血球性白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、単球白血病、骨髄性白血病及び前骨髄球白血病を含む白血病を含むが、これらに限らず。これらのリンパ腫には、しばしば、分類系の変化による異なる名称があり、リンパ腫及び白血病が異なる名称で分類されている患者も、本発明の治療法から利益を得る可能性があることは、当業者には明らかである。

いくつかの実施形態における癌性病状は、血液癌である。

いくつかの実施形態における癌性病状は、リンパ系腫瘍である。

いくつかの実施形態における癌性病状は、組織異常増殖である。

いくつかの実施形態における癌性病状は、非ホジキンB細胞リンパ腫である。

いくつかの実施形態における癌性病状は、急性リンパ性白血病である。

いくつかの実施形態における癌性病状は、ホジキンリンパ腫である。 D.ATを患う対象者における炎症性病状の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法。

いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、炎症性病状である。

いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患い炎症性病状があると診断された対象者を選択することからなる。いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患い炎症性病状の発症リスクがある対象者を選択することからなる。

いくつかの実施形態における炎症性病状は、形質転換成長因子タイプ・ベータの実質的に上昇した発現レベル、インターロイキン(IL)−10の実質的に上昇した発現レベル、IL−4の実質的に上昇した発現レベル、骨髄細胞分化一次応答88の実質的に低下した発現レベル、IL−12の実質的に低下した発現レベル、IL−1βの実質的に低下した発現レベル、及びインターフェロン・ガンマの実質的に低下した発現レベルから選択される。この場合、実質的に上昇及び実質的に低下した発現レベルは、ATを患っていない対象者の発現レベルに比較したものである。

いくつかの実施形態における炎症性病状は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるTGF−β(形質転換成長因子タイプ・ベータ)核酸及び/またはTGF−βポリペプチドの実質的に上昇した発現レベルである。

いくつかの実施形態における炎症性病状は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIL−10(インターロイキン−10)核酸及び/またはIL−10ポリペプチドの実質的に上昇した発現レベルである。

いくつかの実施形態における炎症性病状は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIL−4(インターロイキン−4)核酸及び/またはIL−4ポリペプチドの実質的に上昇した発現レベルである。

いくつかの実施形態における炎症性病状は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるMyD−88(骨髄細胞分化一次応答遺伝子/ポリペプチド(88))核酸及び/またはMyD−88ポリペプチドの実質的に低下した発現レベルである。

いくつかの実施形態における炎症性病状は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIL−12(インターロイキン12)核酸及び/またはIL−12ポリペプチドの実質的に低下した発現レベルである。

いくつかの実施形態における炎症性病状は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIL−1β(インターロイキン−1ベータ)核酸及び/または、IL−1βポリペプチドの実質的に低下した発現レベルである。

いくつかの実施形態における炎症性病状は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIFN−γ(インターフェロン・ガンマ)核酸及び/またはIFN−γポリペプチドの実質的に低下した発現レベルである。 E.ATを患う対象者における炎症誘発性遺伝子毒性の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法。

いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、炎症誘発性遺伝子毒性である。

いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患い炎症誘発性遺伝子毒性があると診断されている対象者を選択するステップからなる。いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患い炎症誘発性遺伝子毒性の発症リスクがある対象者を選択するステップからなる。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるTGF−β核酸及び/またはTGF−βポリペプチドの実質的に上昇した発現レベルを伴う。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIL−10核酸及び/またはIL−10ポリペプチドの実質的に上昇した発現レベルを伴う。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIL−4核酸及び/またはIL−4ポリペプチドの実質的に上昇した発現レベルを伴う。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるMyD−88核酸及び/またはMyD−88ポリペプチドの実質的に低下した発現レベルを伴う。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIL−12核酸及び/またはIL−12ポリペプチドの実質的に低下した発現レベルを伴う。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIL−1β核酸及び/またはIL−1βポリペプチドの実質的に低下した発現レベルを伴う。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、ATを患っていない対象者に比較した場合の、ATを患っている対象者におけるIFN−γ核酸及び/またはIFN−γポリペプチドの実質的に低下した発現レベルを伴う。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、DNA損傷、より詳細にはDNA不安定性及びDNA切断からなる。DNA切断は、二本鎖DNA切断及び一本鎖DNA切断を含む。本発明のいくつかの実施形態においては、染色体切断は、本発明の組成物、より詳細にはラクトバシラス・ジョンソニーからなる組成物を対象者へ投与することによって、実質的に減少している。

いくつかの実施形態における炎症誘発性遺伝子毒性は、DNAの削除からなる。 F.ATを患う対象者における肝細胞及び/または遊走細胞の豊度の減少方法。

いくつかの実施形態におけるAT関連病状は、対象者の肝細胞及び/または遊走細胞が豊富であることである。

いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患い肝細胞及び/または遊走細胞の実質的増加があると診断された対象者を選択することからなる。いくつかの実施形態においては、この方法は、ATを患い肝細胞及び/または遊走細胞の実質的増加を発症するリスクがある対象者を選択することからなる。 G.p53欠乏症を患う、またはp53欠乏症関連癌を患う対象者における癌の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法。

本発明は、p53欠乏症を患う対象者における癌の治療または予防方法、あるいは発症の遅延方法を提供する。いくつかの実施形態においては、この方法は、p53欠乏症を患いp53不足と診断された対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌の発症リスクがある対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌と診断された対象者を選択することからなる。いくつかの実施形態においては、この方法は、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌の発症リスクがある対象者を選択することからなる。

いくつかの実施形態においては、p53欠乏症を患っている、あるいは患っている疑いのある対象者を選択することは、その対象者から生体試料を採取すること、及び、対象者から採取した生体試料で、対象者がp53欠乏症を患っているかどうかを判定することからなる。生体試料でp53欠乏症を判定することは、さまざまな方法でできる。非限定的な例は、例えば、p53核酸発現レベルを測定すること、p53ポリペプチドをエンコードする遺伝子のヌクレオチド配列を測定すること、p53ポリペプチドの発現レベルを測定すること、またはp53ポリペプチドのアミノ酸配列を測定することを含む。そのような測定方法は、本技術において既知であり、例えば、ノーザンブロット解析、などサザンブロット分析、PCR分析、RNA配列決定、DNA配列決定、アミノ酸配列決定、マススペクトル分析を含むが、これらに限定されるものではない。p53欠乏症は、以下のことによって明示できる。(i)p53核酸の正常よりも低い発現レベル。(ii)p53ポリペプチドの正常よりも低い発現レベル。(iii)、野生型または通常型p53ポリペプチドをエンコードする野生型または通常型遺伝子内に存在しない、p53ポリペプチドをエンコードする遺伝子内の変異。(iv)野生型または通常型p53ポリペプチドをエンコードする野生型または通常型遺伝子転写物内に存在しない、p53ポリペプチドをエンコードする遺伝子転写物内の変異。(v)野生型または通常型p53ポリペプチドのアミノ酸配列内に存在しない、p53ポリペプチドのアミノ酸配列内の変異。当業者には明らかであるが、生体試料がp53欠乏症に関して分析されることに加えて、適切なコントロール試料も同じ条件下で分析される。そして、そのコントロール試料の分析結果に対して、生体試料の分析結果が比較される。したがって、p53核酸またはp53ポリペプチドの実質的に減少した発現及び/またはp53核酸またはp53ポリペプチドの実質的に上昇した発現は、対象者から得た試料で判定できる。

いくつかの実施形態においては、この方法は、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌と診断された対象者におけるプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌の発症リスクがある対象者におけるプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌と診断された対象者におけるプロバイオティック微生物の存在を有益なレベルへ回復させることからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌の発症リスクがある対象者におけるプロバイオティック微生物の存在を有益なレベルへ回復させることからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、二つ以上の抗生物質からなる組成物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌と診断された対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、二つ以上の抗生物質からなる組成物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌の発症リスクがある対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、有害な微生物の増殖を阻止する抗生物質を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌と診断された対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、有害な微生物の増殖を阻止する抗生物質を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌の発症リスクがある対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。

いくつかの実施形態においては、この方法は、本文で説明するように、一つ以上のバクテリオファージを治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌と診断された対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。いくつかの実施形態においては、この方法は、本文で説明するように、一つ以上のバクテリオファージを治療的に有効な量対象者へ投与することによって、p53欠乏症を患いp53欠乏症関連癌の発症リスクがある対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、対象者のp53欠乏症関連癌は、治療、予防、あるいは遅延される。

本発明の組成物は、本文で説明するように、「p53欠乏症関連癌」と言及するp53欠乏性癌を治療するために使用できる。本発明のいくつかの実施形態においては、p53欠乏症関連癌は、肺癌、肉腫、胃腸癌、尿生殖路の癌、肝癌、皮膚癌、婦人科の癌、骨癌、神経系の癌、血液癌、副腎の癌、及びリ・フラウメニ症候群に関連する癌から選択される。

本発明の特定な実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性肺癌を患う対象者を治療するために使用される。p53欠乏症関連の肺癌は、気管支癌(扁平細胞、未分化型小細胞、未分化型大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫、SCLC及びNSCLCを含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性肉腫を患う対象者を治療するために使用される。p53欠乏症関連の肉腫は、例えば、血管肉腫、繊維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫及び奇形腫などの癌を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性胃腸癌を患う対象者を治療するために使用される。p53欠乏症関連の胃腸癌は、食道(扁平細胞癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(管状腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポシ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、及び大腸(腺癌、腺管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)の癌を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性尿生殖路癌を患う対象者を治療するために使用される。尿生殖路のp53欠乏症関連癌は、腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍(腎芽細胞腫)、リンパ腫、白血病、腎細胞癌)膀胱及び尿道(扁平細胞癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、及び精巣(セミノーマ、奇形腫、胎児性癌、テラトカルシノーマ、絨毛膜癌、肉腫、ライディッヒ細胞腫瘍、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫)の癌を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性肝臓癌を患う対象者を治療するために使用される。p53欠乏症関連の肝癌は、肝細胞癌、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫及び血管腫を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性皮膚癌を患う対象者を治療するために使用される。p53欠乏症関連の皮膚癌は、悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平細胞癌、カポシ肉腫、母斑、形成異常母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド及び乾癬を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性婦人科癌を患う対象者を治療するために使用される。p53欠乏症関連の婦人科の癌は、子宮(子宮内膜癌)、頸部(子宮頚癌、前浸潤子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌(漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、類内膜癌、透明細胞腺癌、分類不能癌)、顆粒層卵胞膜細胞腫、セルトリー・ライデッグ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫及び他の胚細胞腫瘍)、陰門(扁平細胞癌、上皮内癌腫、腺癌、繊維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平細胞癌、葡萄状肉腫、胎児性横紋筋肉腫)、及び卵管の癌を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性骨癌を患う対象者を治療するために使用される。p53欠乏症関連の骨癌は、骨原性肉腫(骨肉腫)、繊維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液腫様線維腫、類骨骨腫及び巨細胞腫を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性神経系癌を患う対象者を治療するために使用される。神経系のp53欠乏症関連癌は、頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、骨のパジェット病)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星細胞腫、髄芽細胞腫、膠腫、上衣腫、未分化胚細胞腫(松果体腫)、多形神経膠芽腫、希突起膠細胞腫、シュワン細胞腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)及び脊髄(神経線維腫、髄膜腫、膠腫、肉腫)の癌を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性血液癌を患う対象者を治療するために使用される。p53欠乏症関連の血液癌は、血液の癌(骨髄性白血病(急性及び慢性)、急性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病及び非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)を含むが、これらに限定されるものではない。

本発明のいくつかの実施形態においては、本発明の組成物は、p53欠乏性副腎癌を患う対象者を治療するために使用される。副腎のp53欠乏症関連癌は、神経芽細胞腫を含むが、これに限定されるものではない。

リ・フラウメニ症候群は、ヒトにおける異種接合p53欠乏症であり、患うと、ほぼ100%癌になる。しかし、ヒトにおけるp53同型接合は、未だ説明されていない。おそらく致命的である。出願人は、本発明の組成物を同型接合p53欠乏マウスへ投与することの有益な影響を示している。したがって、本発明のいくつかの実施形態においては、p53欠乏症関連の癌は、リ・フラウメニ症候群である。 H.放射線へ曝露される対象者における正常組織への損傷の治療、緩和及び予防方法。

対象者が放射を浴びると、その対象者の細胞及び組織は、照射の結果として、損傷を受ける、あるいは致死する。放射線への曝露は、癌の治療のための放射線腫瘍学的なもの、放射線事故による曝露、及び環境放射線に起因する曝露を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、癌患者の治療として腫瘍の治療処置、特に対象者に放射線処置を行う際、患者の腫瘍または癌細胞のみが放射線に曝露される(所望の結果)のではなく、正常組織も放射線に曝露される。これは、そのような処置の忌避すべき結果であり、治療されないと、あるいは、そのような損傷を予め避けないと、正常組織は損傷を受けることになる。

本発明は、放射線へ以前に曝露された、曝露されている、あるいは曝露されることを意図する対象者における正常組織への損傷の治療、緩和及び予防方法を提供する。いくつかの実施形態においては、この方法は、放射線へ以前に曝露された、曝露されている、あるいは曝露されることを意図する対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。そうすることによって、対象者の正常組織への損傷を治療、軽減あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、プロバイオティック微生物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、放射線へ以前に曝露された、曝露されている、あるいは曝露されることを意図する対象者におけるプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。そうすることによって、対象者の損傷を治療、軽減あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、放射線へ以前に曝露された、曝露されている、あるいは曝露されることを意図する対象者におけるプロバイオティック微生物の存在を有益なレベルへ回復させることからなる。そうすることによって、対象者の損傷を治療、軽減あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、抗生物質の組合せまたは抗生物質のカクテルと本文中で呼ぶことのある二つ以上の抗生物質からなる組成物を、治療的に有効な量対象者へ投与することによって、放射線へ以前に曝露された、曝露されている、あるいは曝露されることを意図する対象者における少なくとも一つの有害な微生物の増殖を阻止することからなる。そうすることによって、対象者の損傷を治療、軽減あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、有害な微生物の増殖を阻止する抗生物質を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、放射線へ以前に曝露された、曝露されている、あるいは曝露されることを意図する対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。そうすることによって、対象者の損傷を治療、軽減あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、本文で説明するように、一つ以上のバクテリオファージを治療的に有効な量対象者へ投与することによって、放射線へ以前に曝露された、曝露されている、あるいは曝露されることを意図する対象者における少なくとも一つの有害な微生物の増殖を阻止することからなる。そうすることによって、対象者の損傷を治療、軽減あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、放射線に曝露されている対象者を選択することからなる。いくつかの実施形態においては、この方法は、放射線への曝露を必要とする病状を有する対象者を選択することからなる。いくつかの実施形態においては、放射線への曝露を必要とする病状は、癌である。本文で説明のすべての癌は、放射線治療によって治療できる。

いくつかの実施形態における放射線への曝露は、自然または環境放射線への曝露である。いくつかの実施形態における放射線への曝露は、例えば、核放射性降下物または核事故などの放射線事故による曝露である。 I.対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少または予防方法。

本発明は、対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少または予防方法を提供する。いくつかの実施形態においては、この方法は、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する必要がある対象者へ、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量投与することからなる。それによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する。当業者には明らかであるが、本発明の方法及び組成物は、対象者における二つ以上の自然発生的な遺伝子不安定症の発症の減少または予防方法として、あるいは対象者における自然発生的な遺伝子不安定症の組合せの発症の減少または予防方法として使用できる。

いくつかの実施形態においては、この方法は、プロバイオティック微生物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する必要がある対象者におけるプロバイオティック微生物を有益なレベルに維持することからなる。それによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、プロバイオティック微生物からなる組成物を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する必要がある対象者におけるプロバイオティック微生物の存在を有益なレベルへ回復させることからなる。それによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、抗生物質の組合せまたは抗生物質のカクテルと本文中で呼ぶことのある二つ以上の抗生物質からなる組成物を、治療的に有効な量対象者へ投与することによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する必要がある対象者における少なくとも一つの有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、有害な微生物の増殖を阻止する抗生物質を治療的に有効な量対象者へ投与することによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する必要がある対象者における有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、本文で説明するように、一つ以上のバクテリオファージを治療的に有効な量対象者へ投与することによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する必要がある対象者における少なくとも一つの有害な微生物の増殖を阻止することからなる。それによって、自然発生的な遺伝子不安定症の発症を減少させる、あるいは予防する。

いくつかの実施形態においては、この方法は、自然発生的な遺伝子不安定症の減少または予防が必要な対象者を選択することからなる。いくつかの実施形態における自然発生的な遺伝子不安定症は、対象者に自然発生癌を生じる。いくつかの実施形態における自然発生癌は、リンパ腫である。 J.治療中の対象者の反応性及び非応答性の判定及び監視方法。

本発明は、さらに、本文で説明の治療または予防方法に対して対象者が反応するかどうかの判定及び監視方法を提供する。当業者には明らかであるが、これらの方法は、例えば、AT、p53欠乏症、p53欠乏症関連癌、または正常組織への放射線誘発毒性などの治療中の基礎疾患に依存する。例えば、そのような方法は、本文で説明するように、対象者の癌内の少なくとも一つの前兆マーカーの発現レベルを測定すること、対象者の細胞内のp53の発現を測定すること、対象者の細胞または組織内のDNA損傷の程度を測定すること、または対象者の微生物相の組成を判定することからなる。対象者の試料内の前兆マーカーの有益な発現レベルは、対象者が敏感な対象者で、本文で説明の治療または予防方法から利益を得るという指標になる。

本発明の好適実施例を、本文に説明する。もちろん、それらの好適実施形態に相当なバリエーション、変更、修正及び置換は、前述の説明を読めば、当業者にとっては明らかである。発明者は、当業者が、そのような相当物のバリエーション、変更、修正及び置換を適切に採用することを予期し、また、発明者は、本発明が、本文に特異的に説明されたものとは異なって実施されることをも意図している。当業者は、本質的に同じ結果を得るために、変更可能な、あるいは改変可能な、種々の重要ではないパラメータを容易に認識する。したがって、本発明は、準拠法によって許容されるように、本文書に添付の請求項に記載の内容について、すべての修正的なもの及び同等なものを含む。さらに、本文にそうではないと明示されない、あるいは文脈によって明確に否定されない限り、すべての可能なバリエーションにおける上記要素のいずれの組合せも本発明に包含される。

本発明の要素の各々は、複数の実施形態を含むよう本文に説明されるが、理解すべきことは、特に明記しない限り、本発明の任意の要素の実施形態の各々は、本発明の他の要素の実施形態の各々と一緒に使用することが可能であり、そのような使用の各々は、本発明の特異な実施形態を形成することを意図している。

本文で言及する特許、特許出願及び科学文献は、個々の公報、特許または特許出願が、参照により具体的に、また個々に援用されると示されているように、参照により全文が本文に援用される。本文での引用文献と本明細書の特定な教示との間に不一致がある場合は、後者を優先して解決される。同様に、語またはフレーズの技術分野の定義と本明細書で指定教示する語またはフレーズの定義と間の不一致についても、後者を優先して解決される。

上記開示から明らかではあるが、本発明は、多種多様な適用を有する。本発明を、以下の実施例でさらに例示するが、それらは、説明のみを目的としたものであり、本発明の定義及び範囲を制限することを意図していない。

本文に説明する方法のすべてに対して、プロバイオティック微生物は、本文で説明する組成物に関して、例えば、一つ以上の真菌性微生物相、一つ以上の共生微生物相、一つ以上の抗生物質、一つ以上のバクテリオファージまたはそれらの組合せからなる、いずれの組成物として投与してもよい。本発明の微生物は、一つ以上の抗生物質、一つ以上のバクテリオファージ、またはそれらの組合せを含む組成物として投与されることが好ましい。

いくつかの実施形態におけるプロバイオティック微生物からなる組成物は、ラクトバシラス属からなる。

いくつかの実施形態におけるプロバイオティック微生物からなる組成物は、ラクトバシラス・ジョンソニーからなる。

いくつかの実施形態におけるプロバイオティック微生物からなる組成物は、ラクトバシラス・ジョンソニー456からなる。

組成物は、対象者へ治療的に有効な量で投与される。

IV.実施例。 以下の実施例は、本文で説明の方法及び組成物の具体的な実施形態を例示することを意図している。本発明の範囲を制限するものと解釈してはならない。 実施例A。一般的な実験プロシージャ。 1.動物小屋及び管理。

Atm−/−マウスは、Atm+/−マウスを交配することによって獲得し、説明のように遺伝子型判定によって識別した(Liao et al.,1999,Mol Cell Biol 19:3095−3102)。マウスは、UCLAの動物研究委員会に従って標準状態下で収容した。マウスは、2種類の特殊な病原菌なしの状態(SPF)下に収容した。そこでは、無菌(SPF−S)あるいは非無菌(SPF−N)の、いずれかの食物、水、及び床敷きを使用した。RM及びCM微生物相を保菌しているAtm−/−マウスは、Fujiwara et al.(2008,J Immunol 180:5843−5852)に説明の再導出、及び抗生物質処置(Rakoff−Nahoum et al.,2004,Cell 118:229−241)によって創り出し、その後、各々に、CM糞便の経口胃管栄養法を施した。 2.マウス長命試験。

Atm−/−マウス長命試験のために、動物は、死亡が確認されるまで飼った。または、腫瘍の徴候を現す、あるいは病気になるまで飼い、安楽死させた。マウスは、死体解剖のために獣医病理学者に送った。長命とリンパ腫潜伏期との差を、ログランク検定を用いて分析した。 3.Pun復帰アッセイ。

10日齢のマウスにおけるPun復帰をカウントした。Pun復帰は、毛皮に黒点として見られるものであり、以前に説明したようにカウントした(Bishop et al.,2000,Cancer Res 60:395−399)。統計は、χ2検定を用いた。 4.酸化ストレスとDNA損傷。

酸化型グルタチオンの酵素測定値のために、バイオキシテク(登録商標)GSH:GSSG−412キット・アッセイ(Oxis、ビバリーヒルズ、CA、USA)を使用して、冷凍血液を準備した。還元されたGSH及びGSSGは、別々に、グルタチオン還元酵素との反応によって測定した。すべての雄実験Atm−/−マウスからの各血液試料に対して、比色アッセイを3回行った。データは、GSSGに対する遊離GSHの比として表現した。

酸化性DNA損傷の測定のために、酵素Ogg1修正型コメット・アッセイを使用した。ゲルボンド・フィルムに載せた試料を、メーカーの推奨に従って、酵素を含む緩衝液内で温置してから、溶解し、電気泳動にかける。

γ−H2AXは、DNA二本鎖切断の測定様式である(DSBs;Rogakou et al.,1998,J Biol Chem 273(10):5858−68)。ATM欠乏細胞にはDSBの修復に問題があるため、この方法は、異なる腸内微生物相状態から生じる遺伝子毒性の違いを検知するために使用できる。4箇所を超える異常部位を有する細胞は、陽性細胞と考えられる。それから、陽性細胞の数を、対応スチューデントt検定を介して、コントロール群対処置群として比較する。 5.微小核アッセイ。

染色体不安定性を査定するために、末梢血赤血球の微小核(MN)形成を、生体内微小核アッセイを用いて測定できる。生体内MNアッセイで測定される微小核の発生率は、細胞遺伝的損傷の指数として、一般に使用されている。その損傷は、染色体切断、スピンドル異常、あるいは、多くの細胞型における染色体の構造的な異常を含み、末梢血または骨髄からの赤芽球あるいは赤血球におけるものが、最も頻繁である(Hayashi et al.,1994,Mutat Res 312(3):293−304;Steinheider et al.,1985,Cell Biol Toxicol 1(3):197−211)。MN形成の頻度は、マウス1匹につき2000赤血球毎の微小核赤血球数として計算される。微小核は、ライト・ギムザ染色(シグマ・アルドリッチ、セントルイス、MO、USA)された末梢血赤血球で調べた。以前に説明したように、100X倍率で、少なくとも2,000の赤血球をカウントした(Westbrook et al.,2009,Cancer Res 69:4827−4834)。統計は、スチューデントt検定を用いて行った。 6.アルカリ・コメット・アッセイ。

DNA鎖切断は、アルカリ・コメット・アッセイを用いて、末梢血細胞で測定した。 アルカリ・コメット・アッセイは、一本及び二本DNA鎖切断を検出するもので、本質的に、(McNamee et al.,2000,Mutat Res 466(1):63−9)に説明のように実行した。血液は、約6ヵ月のマウスの顔面静脈から採集し、RPMI+20%DMSOで1:1を希釈し、アッセイの実行まで、−80℃で保管した。コメット・アッセイは、基本的に、以前に説明したように実行した(Westbrook et al.,2009,Cancer Res 69:4827−4834)。統計分析は、スチューデントt検定を用いて行った。 7.SPF−N及びSPF−Sマウスのバクテリア・コミュニティ分析。

Atm+/−マウス(SPF−N及びSPF−S)から糞便ペレットを採集し、すぐに液体窒素で瞬間凍結し、−80℃で保存した。糞便ペレットからの核酸は、ビーズ撹拌でのフェノール・クロロホルム抽出法を用いて精製し(Griffiths et al.,2000,Appl Environ Microbiol 66:5488−5491)、大部分のバクテリアのV6−V9領域を標的とする16S・rRNA遺伝子のフラグメントを、PCRプライマー909F(5’−ACTCAAAKGAATWGACGG−3’)及び1492R(5’−NTACCTTGTTACGAC−T3’)で増幅した。テンプレートは、増幅し、以前に説明したように、2ステップの、低サイクル数バーコード化PCRプロトコルを介して、試料特定8ntバーコード・シーケンスでタグ付けした(Berry et al.,2011,Appl Environ Microbiol 77:7846−7849)。パイロシーケンシングは、ノルウェー・シークエンシング・センターにおいて、GS・FLX454シーケンサで実行した。

パイロシーケンシング・データは、以前に説明したように分析した(Berry et al.,2012,ISME J.doi:10.1038/ismey.2012.39)。簡潔に述べれば、読取値は、LUCYを用いる品質フィルタにかけ(Chou and Holmes,2001,Bioinformatics 17,1093−1104)、UCLUSTを用いて、同一性が97%の系統型へクラスター化した(Edgar,2010,Bioinformatics26,2460−2461)。分類学の分類法を適用し、QIIMEソフトウェア・パッケージを用いて、アルファ及びベータ多様性測定基準を作成した(Caporaso et al.,2010,Nat Meth 7:335−336)。VEGANパッケージ(Dixon,2003,J Vegetation Science 14:927−930)を順列多変量分散分析のために使用し、インディスピーシーズ・パッケージ(De Caceres and Legendre,2009,Ecology 90:3566−3574)を、コロニー型に対する指標である系統型を識別するために使用した。大量の指標に焦点を当てるために、少なくとも1%(例えば、0.5%〜1.5%)の高められた相対豊度を有する指標だけを考慮した。 8.CM及びRMマウスのバクテリア・コミュニティ分析。

CM及びRMマウスの腸粘膜試料は、Presley et al.(2010,Appl Environ Microbiol 76:936−941)に説明されているように獲得した。パワーソイルDNA単離キット(MOバイオ・ラボラトリーズ、カールズバッド、CA、USA)を用いて、これらの試料からDNAを抽出し、ミニビーズ・ビーター16(バイオスペック・プロダクツ、Bartlesville、OK、USA)を用いて、30秒間のビーズ撹拌ステップを実施した。MJリサーチPTC−200サーマル・サイクラー(バイオラド社、ハーキュリーズ、CA、USA)を使用し、以下のものを含んで、100マイクロリットルのPCR増幅反応を実行した。50mMのトリス(pH8.3)、500μg/mlのウシ血清アルブミン(BSA)、2.5mMのMgCl2、250μMの各デオキシヌクレオチド・トリホスフェイト(dNTP)、400nMのフォワードPCRプライマー、200nMの各リバースPCRプライマー、4μlのDNAテンプレート、及び、2.5ユニットのジャンプスタートTaqDNAポリメラーゼ(シグマ・アルドリッチ、セントルイス、MO、USA)。PCRプライマーは、16S及び23S・rRNA遺伝子の一部と高頻度可変性遺伝子間領域とを標的とし、リバース・プライマーは、12−bpバーコードを含んだ(表1及び表2)。

表1。細菌性rRNA遺伝子のイルミナ・ベースの高スループット・シーケンス分析に使用したリバースPCRプライマー(各リバースPCRプライマーは、以下に示す各行における四つの隣接セグメントから構成される)。

表2。細菌性rRNA遺伝子のイルミナ・ベース高スループット・シーケンス分析に使用したフォワードPCRプライマー(フォワードPCRプライマーは、以下に示す三つの隣接セグメントから構成される)。

熱サイクル・パラメータは、94℃で5分間と、94℃で20秒間、56℃で20秒間、及び72℃で40秒間、その後、72℃で5分間の35サイクルであった。PCR生成物は、ミンエリュート96UF・PCR精製キット(キアジェン、バレンシア、CA、USA)を用いて精製した。DNA配列決定は、イルミナHiSeq2000(イルミナ社、サンディエゴ、CA)を用いて実行した。クラスターは、2.5pMのテンプレート濃度を用いて作成した。表3にリストされたシークエンシング・プライマーを使用して、アンプリコンの5’末端に関する100の塩基配列読取値、及び七つの塩基バーコード読取値を得た。QIIMEを使用して、非多重化、品質管理及びOTUビニングを実行した(Caporaso et al.2010)。OTUは、97%の同一性で分類した。

表3。細菌性rRNA遺伝子のイルミナ・ベース高スループット・シーケンス分析に使用したシークエンシング・プライマー。

9.ラクトバシラス・ジョンソニー単離とコッホの仮説実験。

ラクトバシラス・ジョンソニー(菌種RM6−1)は、ラクトバシラス選択寒天(BD、フランクリン・レイク、NJ、USA)を用いて、RM野生型マウスの糞便から単離した。コッホの仮説実験のために、このバクテリアを、2%のグルコースと0.05%(wt/vol)のシステインで補足したLB寒天上で、無気的条件下の37℃において成長させた。菌株は、一晩中増殖させ、リン酸塩緩衝食塩水(PBS)内に浮遊させた。L.ジョンソニーでの植菌の前に、CMAtm−/−マウスは、1週間、飲料水の中に、1g/lアンピシリン(シグマ・アルドリッチ)、ネオマイシン(サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック、ウォルサム、MA、USA)、及び、メトロニダゾール(バクスター、ディアフィールド、IL、USA)と500mg/Lのバンコマイシン(ホスピラ、レイク・フォレスト、IL)を、以前に説明したように投与した(Rakoff−Nahoum et al.,2004,Cell118:229−241)。それから、109CFUのL.ジョンソニーを、4週連続一日おきに、一群8匹の動物へ経口胃管栄養法によって与えた。加えて、同じ群の動物のための飲料水には、109CFU/mlのL.ジョンソニーを含ませた。L.ジョンソニーの糞便個体群密度を、以前に述べた配列選択qPCRアッセイを用いて、L.ジョンソニー投与の前、投与中、そして投与後に測定した(Presley et al.,2010,Appl Environ Microbiol 76:936−941)。4週間後、マウスは、3%のイソフルランを用いて安楽死させ、本文で説明するように分析した。 10.RT−PCRによる遺伝子形質発現。

末梢血単核細胞(PBMC)または組織からのRNAは、フェノール・クロロホルム抽出法を用いて採集してから、エタノール沈殿を行った。ペレットは、ヌクレオチドを含まない水の中で再懸濁し、RNAを、200ユニットのDNaseI(アンビオン、ハンティングドン、英国)で、2時間37℃において処理した。形質転換成長因子β(TGF−β)、インターロイキン−1β(IL−1β)、インターロイキン−4(IL−4)、インターロイキン−10(IL−10)、インターロイキン−10(IL−10)、インターフェロン・ガンマ(IFN−γ)、及び骨髄細胞分化一次応答遺伝子88(MYD88)のRNAレベルを、cDNAから判定し、PBS処置動物に対するL.ジョンソニー処置動物の相対的な発現変化として比較した。遺伝子発現のタクマン・リアルタイムPCR検証を、タクマン(登録商標)遺伝子発現アッセイ・システム(アプライド・バイオシステムズ、カールズバッド、CA、USA)を用いて実行した。遺伝子転写のレベルは、GAPDH(グリセリンアルデヒド−3−ホスフェート・デヒドロゲナーゼ)へ正規化した。 11.フローサイトメトリー。

PBMCまたは組織細胞ペレットを、染色緩衝液内で再懸濁した。リンパ球は、CD3、CD4、CD19及びCD335抗体(バイオレジェンド、サンディエゴ、カリフォルニア、USA)で染色した。細胞を、4%のパラホルムアルデヒド−ホスフェート緩衝食塩水(PBS)内に固定し、ベクトン・ディキンソンFACSキャリバー・フロー・サイトメーターでスキャンした。少なくとも25,000のイベントを採集した。フローサイトメトリー・データは、ツリー・スター・フローJoソフトウェアを用いて分析した。平均値が異なるかどうかを判定するために、統計分析(スチューデントt検定)を使用した(P<0.05)。 12.配列データ。

DNA配列データは、(決定すべき)登録番号で、NCBI短読アーカイブに記録した。 実施例B。住環境は、Atm−/−マウスの遺伝子不安定症、寿命、グルタチオン・レベル及びリンパ腫潜伏期に影響を与える。

出願人が、ハーバード大学からカリフォルニア・ロサンゼルス(UCLA)大学へ2000年にマウスを移動させたとき、Atm−/−マウスの生存期間中央値は、7年間に渡って、約4ヵ月から12ヵ月へ上昇し始めた(未発表の観察)。ハーバードでは、マウスは非無菌状態(SPF−N、表4)で収容されていたが、UCLAでは無菌状態(SPF−S)であった。

表4。異なる細菌群集を保菌している四つの同遺伝子型マウス・コロニー。

*オートクレーブ処理された床敷き、ケージ、食物、水

ATM欠乏に関連する特徴への居住環境の影響を調べるため、三つの住環境条件からのAtm−/−及び野生型マウスを比較した。(i)ハーバード住環境及び(iiとiii)無菌(SPF−S)または非無菌(SPF−N)の食物、水及び床敷きでの、特殊な病原菌なしの状態(SPF)のUCLA住環境。遺伝子不安定症を、pun復帰アッセイを用いて査定した。これは、相同組換えによって修復されたDNA欠失イベントを測定する(Bishop et al.,2000,Cancer Res 60:395−399)。SPF−S状態下で7年に渡ってAtm−/−マウスの寿命が延びている間に、DNA欠失頻度は10%に減少した。これらのレベルは、野生型マウスに比較できるもの(図1A)で、Atm−/−マウスと、A−T対象者からのヒト細胞の特質である異常に高い遺伝子不安定性の消失を示している(Bishop et al.,2000,Cancer Res 60:395−399;Guo et al.,2010,Science 330:517−521)。これとは逆に、SPF−N状態下で収容されたAtm−/−マウスのDNA欠失頻度は、43%であり、ハーバード・コロニーで観察されるものに比べ、さらにより高いレベルであった(図1A)。

2群のUCLAAtm−/−マウス・コロニーに焦点を当て、寿命及びリンパ腫潜伏期を比較した。SPF−Nマウスは、SPF−Sマウスに比べ、著しく短い寿命を示した(図1B、図8及び図9を参照)。Atm−/−マウスが、主にリンパ腫で死ぬ(Barlow et al.,1996,Cell 86:159−171)ため、死亡または羅病の原因を調べた。SPF−N(74%)及びSPF−S(76.5%)状態で収容されたマウス間におけるリンパ腫の発生率は、同程度であったが、SPF−Nマウスにおける発症の時間は著しく短かった(図1C)。SPF−Nマウスがリンパ腫で死ぬ週齢の中央値は、SPF−Sマウスの60週に比べ、25週であった。これらの結果は、SPF−N遺伝子不安定症の上昇が観察される(図1A)ことと一貫しており、おそらく発癌促進の主な駆動力である。

マウスで観察される寿命の延長及び遺伝子不安定性の減少の原因の可能性をテストするために、ダイエット及び微生物相の役割を調べた。抗酸化剤のN−アセチル・システインが、遺伝子不安定性を減少させ(Reliene et al.,2004,Cancer Res 64:5148−5153)、そして長命化することが可能である(Ito et al.,2007,J Immunol 178:103−110;Reliene and Schiestl,2006a,DNA Repair(Amst)5:852−859)ため、普通食内に、抗酸化剤であるビタミンEを過剰に含めること(Harlan Teklad 8650)にも、保護性があると論理づけた。したがって、マウスに特製ダイエットを与え(Harlan Teklad TD.05171)、マウスが必要とするレベルへ、ビタミンEの過剰なレベルを低下させた(<50IU/kgに比べ134IU/kg)。動物がハーバード大学で与えられたダイエット(PicoLab5LJ5)も使用した。どちらのダイエットも遺伝子不安定症または寿命に影響を与えなかった(データは示さない)。

ATM欠乏性特徴に対する住環境の著しい効果を観察した後、二つのUCLA・Atm−/−マウス・コロニーに内住している腸内細菌を調べた。rRNA遺伝子の高スループット・シーケンス分析は、これらの二つのコロニーが、特異な微生物群を保菌することを明らかにした(図1D)。指標分析は、遺伝子不安定症に相関する集団が有する複数の細菌系統型を識別した。このことは、役割の可能性があることを示唆した。一つの相関は、ヘリコバクテリウム科のメンバーであり、癌を促進するバクテリアであることが既知である(図2)。

微生物相の役割をテストするために、いくらかの実験では、無菌(SPF−S)施設からのマウスを、24時間、従来の微生物相を有するマウスと一緒にした。マウスは、共同収容されたマウスの床敷きや毛皮から、微生物相を取り入れることができる。マウスには、食糞の習慣がある。微生物集団を、2種類のrRNA遺伝子分析を用いて調べた。高スループット・シークエンシングは、比較的に低い分類学的解像度で広範囲な分析を提供したが、リボソーム遺伝子間スペーサー分析(RISA)は、比較的高い分類学的解像度での検査を提供した。しかし、これは、最も豊富な系統型に対してのみであった。従来のマウス(CM)と一緒に無菌のマウス(SPF−S)を共住させることは、糞便試料内の細菌性rRNA遺伝子のスペクトルを(少なくとも2世代を超えて)安定的に変化させるのに十分であった(図1D、データは示さない)。これらのマウスは、従来の微生物相へ受動的に曝露されただけなので、これらのマウスを、本文では半従来型と称する(SPF−N、表4)。これらのマウスは、無菌(SPF−S)施設内に収容されたマウスに同質遺伝子的であるため、遺伝が、本文で説明の実験の一因である可能性を減少させる。

従来の微生物相への曝露がマウスの遺伝子不安定症に影響を与えるかどうかを判定するために、いくつかの実験では、ピンクアイ不安定変異復帰アッセイを使用した。このアッセイは、機能タンパク質への復帰に至るpアレレ内の、一つの70kbタンデムリピートのDNA欠失を測定する。これらの復帰は、毛皮に黒点として観察され、相同組換えによって修復されたDNA欠失イベントを表す(Bishop et al.,2000,Cancer Res 60:395−399)。ファー・スポットの増加は、発癌性物質に対する反応においても、癌を発症しやすいマウス・モデルにおいても観察されている(Reliene et al.,2007,Adv Genet58:67−87)。Bishop et al.は、(図1A及び(Bishop et al.,2000,Cancer Res 60:395−399)で以前説明したように、)Atm−/−マウスの30.3%にファー・スポットがあるのに、野生型同腹仔には、僅か17.7%にしかファー・スポットが観察されないことを発見した(P<0.05)。7年間無菌(SPF−S)状態で収容した後のマウスは、DNA欠失頻度が、Atm−/−マウスにおいて10%へ減少した。これは、野生型マウスよりも僅かに低い(図1A、無菌の(SPF−S)状態)ため、Atm不足のマウス及びヒト細胞の特質である遺伝子不安定性が完全に消滅していることを示している(Bishop et al.,2000,Cancer Res 60:395−399;Lavin et al.,2007,BrMedBull81−82:129−147)。しかし、マウスが従来の微生物相に曝露された後、DNA欠失の頻度は、Atm−/−マウスにおいて約43%へ再び上昇した(P<0.01)(図1A、半従来型のマウス)。比較として、DNA欠失に関しての従来の微生物相へのマウスの曝露は、野生型マウスへの強力な発癌性物質ベンゾ(a)ピレンのほぼ致死量と類似の影響があった(Schiestl et al.,1997,Proc Natl Acad Sci USA94:4576−4581)。

直接的にも及び間接的にも腸内微生物相によって酸化ストレスが生じ(Federico et al.,2007,Int J Cancer 121:2381−2386;Kullisaar et al.,2003,Br J Nutr 90:449−456;Kullisaar et al.,2002,Int J Food Microbiol 72:215−224)、また、酸化ストレスがDNA損傷及び発癌と関連している(Evans et al.,2004,Mutat Res 567:1−61;Klaunig et al.,Toxicol Pathol 38:96−109)ので、無菌(SPF−S)状態にあるAtm−/−マウスと半従来型のAtm−/−マウスの抗酸化状態を査定した。グルタチオン(GSH)は、細胞内の主要な抗酸化剤であり、GSHレベルの減少は、癌を含む複数の病気に関連している(Ballatori et al.,2009,Biol Chem390:191−214)。半従来型のAtm−/−マウスの末梢血内のGSHレベルは、無菌(SPF−S)状態で収容されたAtm−/−マウスよりも著しく低いことが発見された(データは示さない、p<0.01)。したがって、酸化ストレスは、半従来型のAtm−/−マウスにおける遺伝子不安定性の増加及びリンパ腫潜伏期の減少の一因かもしれない。 実施例C。制限微生物相(RM)を有するAtm−/−マウスは、寿命が延長し、全身的遺伝子毒性及び酸化ストレスが減少する。

リンパ腫浸透度における腸内微生物相の役割の調査を進展させるため、従来の微生物相(CM)及び制限微生物相(RM)マウス・モデルから腸内微生物相を保菌するAtm−/−マウスを作成した。これらのモデルを選択した理由は、CM及びRMが特異な腸内微生物相を保菌する(Fujiwara et al.,2008,J Immunol 180:5843−5852;Presley et al.,2010,Appl Environ Microbiol 76:936−941;Wei et al.,2010,J Immunol;184:1218−1226)ためであり、RMマウスは、リンパ腫浸透度に潜在的に影響を与えることが可能な免疫的特徴を有してており、これは、腫瘍細胞を標的とする異常に高レベルの細胞溶解性中央記憶CD8+T細胞を含む。さらに、RMマウスは、隔離施設で慎重に維持されるので、これらの免疫的特徴は長年に渡って持続している。したがって、このことは、出願人の研究に、安定的なプラットホームを提供している。

二つのマウス・コロニーの寿命は著しく異なり、CMマウス(32週)の生存期間中央値は、RMマウス(80週)よりも短かった(図3A)。三つの異なる測定基準を用いる全身的遺伝子毒性の試験は、CM微生物相を有するAtm−/−マウスが、RM微生物相を有するものに比べ、より高いDNA損傷を受けることを示した。末梢血赤血球内の微小核の存在によって判定される染色体異常誘発性DNA損傷は、RMマウスよりもCMの方がほぼ85%高かった(図3B)。アルカリ・コメット・アッセイによって測定したDNA鎖切断も、RMマウスに比べ、CMでより高かった(図3C)。細胞内DNA損傷の第三の指標、アルカリ・コメット・アッセイを用いる第80百分位数めのパーセント・テイルDNAも、同様に、RMマウスよりもCMが高かった(データは示さない)。

直接的にも及び間接的にも、腸内微生物相によって酸化ストレスが生じる可能性があり(Kullisaar et al.,2002,Int J Food Microbiol 72:215−224;Kullisaar et al.,2003,Br J Nutr 90:449−456;Federico et al.,2007,Int J Cancer 121:2381−2386)、また、酸化ストレスが遺伝子毒性及び発癌に関連している(Evans et al.,2004,Mutat Res 567:1−61;Klaunig et al.,2010,Toxicol Pathol 38:96−109)ため、CM及びRM微生物相を保菌しているAtm−/−マウスの抗酸化状態も査定した。グルタチオン(GSH)は、主要な細胞抗酸化剤でありGSHレベルの減少は、癌を含む複数の病気に関連している(Ballatori et al.,2009,Biol Chem 390:191−214)。酸化ストレスの測定基準は、末梢血におけるGSHと二量体酸化型GSSGとの比率として表すことができる。CM微生物相を保菌しているAtm−/−マウスは、RMマウスに比べ、酸化ストレスの比率がより高いことが発見された(図3D)。このことは、それも、このモデル系においてリンパ腫浸透度へ影響を与える一因子であるかもしれないことを示唆している。

図1から図3に示す結果は、腸内微生物相が、Atm−/−マウス・コロニー内及び間で観察される表現型の差異への主要な一因であることを示唆する(Reliene and Schiestl,2006b,DNA Repair(Amst)5:651−653)。 実施例D。CM及びRMマウスの微生物相は、特異的なものである。

高スループット・シーケンス分析は、CM及びRMマウスの腸粘膜からの細菌性rRNA遺伝子組成に幅広い分類学的差異があることを明らかにした。この分析を実行した理由は、CM及びRM微生物相に関する以前のすべての研究が、比較的に浅いものであったためである(Fujiwara et al.,2008,J Immunol 180:5843−5852;Presley et al.,2010,Appl Environ Micrbiol 76:936−941;Wei et al.,2010,J Immunol 184:1218−1226)。加重ユニフラック分析は、CMマウスよりもRMにおいて、特異なグループ化及び、より狭い菌株群形成を示した(図4A及び4B)。これらの結果は、RMマウスが作成されて維持された方法、例えば、隔離住環境、及び比較的少ない細菌分類群を含む最初の経口植菌物などと一貫している(Fujiwara et al.,2008,J Immunol 180:5843−5852)。大多数のrRNA遺伝子配列は、種族バクテロイデス門(暗い陰影)及びファーミキューテス門(明るい陰影)に分類された(図4C)。しかし、CM及びRM間で最も一貫した種族レベル差は、プロテオバクテリアであり(図4C中の星印を参照)、最も統計的に有意な違いは結腸で起こっていた(図4D)。組成の違いは、マウス遺伝子型(Atm−/−対Atm+/+)及び腸内領域(小腸対大腸)間で検出されたが、CM対RMが、最も特異なグループ化を提供した(図4A及び4B)。より包括的な分類学的分析を、表5に提供する。

表5。分類学的分析。データは、rRNA遺伝子に関して、イルミナ・ベース高スループット・シーケンス分析によって生成した。表の値は、配列読取値の数を示す。

より細密な分類学的レベルでのrRNA遺伝子配列の分析は、CM及びRMマウスに差別的に豊富だった腸粘膜からの、複数の大きな操作的分類単位(OTU)を明らかにした(図5A)。差別的に豊富なOTUは、全身的遺伝子毒性の増進または阻止、あるいは他の関連するCM−RM測定基準に影響を与える個々の細菌種を代表している可能性がある。このため、さらなる研究に値すると考えた。多くのRM生息箇所で最も豊富なOTUの一つは、BLASTヒットの近似率が最も高い、ポルフィロモナス・アサッカロリティカであった(CP002689への98%の同一性、43%カバレージ)(図5A内の黒い星印を参照)。この系統型は、Atm+/+及びAtm−/−マウスの両方において、CMよりもRMの大腸内で、より有意に豊富であり、これらの生息地からの総配列読取値の少なくとも50%を占め(図5B)、全身的遺伝子毒性の潜在的阻害剤としての、さらなる研究を正当化するものであった。同様に、大部分のRM生息地において大きな集団を示すもう一つのOTU(図5C、図5A内の白い星印を参照)は、ラクトバシラス・ジョンソニーへの高い配列同一性を示した(CP002464への100%の同一性、100%カバレージ)。RMマウスよりもCMにおいてより豊富であったために、観察される遺伝子毒性を引き起こす候補とされる系統型は、ヘリコバクテリウム科の一つのメンバーを含んだ(図2)。表6に、より包括的な分類学的分析を提供する。 表6。分類学的分析。

実施例E。ラクトバシラス・ジョンソニーは、Atm−/−マウスにおいて全身性炎症及び遺伝子毒性を減少させる。

個々のバクテリアが、CM及びRMマウス内で検出される特異な全身的遺伝子毒性の原因なのかどうかを検証するために、コッホの仮説実験を実行した。高スループット・シーケンス分析によって、CMマウスよりもRMにおいて、潜在的に有益な生物の特徴を有する大きな集団で現れる多数の系統型を識別した。これらの中で最も豊富な二つを培養することにし(図4B及び図4C)、RMマウスからのL.ジョンソニーを首尾良く単離し、純粋培養で繁殖させた。

CM・Atm−/−マウスに対して、4週間一日おきに、109CFUのL.ジョンソニーを経口経管的に投与した。L.ジョンソニーを標的とする糞便qPCRは、CM・Atm−/−マウスにおけるこの分類群の欠乏を示したが、この定期的投与によって、うまく高レベルのL.ジョンソニーを腸内に構築し、維持することができた(図6E)。この4週間後、L.ジョンソニーでは、遺伝子毒性レベルの減少に至ったが、ビヒクル・コントロール(PBS)では、そうではなかった(図6A)。処置開始の1週間あるいは2週間後では、全く違いが観察されなかったので、効果は、時間に依存するものであった(データは示さない)。

全身的遺伝子毒性は、生来の炎症仲介物質によって誘発されるので(Westbrook et al.,2009,Cancer Res 69:4827−4834,Westbrook et al.,2012,Mutagenesis 27:77−86)、L.ジョンソニー投与の効果を、これらのマウスにおける基底全身性炎症パラメータに対して分析した。肝臓において、L.ジョンソニーは、肝NK及びT細胞の豊度を有意に減少させた(図6B、図6C)。これらの白血球サブセットの相当な減少も、脾臓及び血液コンパートメント内で観察された(図7A、図7B、図13も参照)。分子メディエータに関しては、L.ジョンソニー処置は、炎症誘発性サイトカインIL−1β及びIFN−γのレベルを有意に減少させ、抗炎症サイトカインTGF−β及びIL−10のレベルを上昇させた(図6D)。類似の変化は、血液コンパートメント内でも観察された(図7C、図13も参照)。

これらの研究結果は、単一RM関連バクテリア(L.ジョンソニー)の短期投与が、RMマウスで観察される全身的遺伝子毒性の減少を再現することを、すなわち、全身的炎症作用の減少に関連する宿主効果を示す。 実施例F。従来のコロニーに対する、腸内微生物相の特異的修正、及び制限微生物相コロニーの生育が与える、Atm−/−マウスの寿命変化。

我々が発見した効果が、腸内微生物相での変化によるものなのかを確認するために、より厳密な微生物相の修正方法を使用した。二つのコロニーを形成するために、無菌(SPF−S)施設からのマウスを使用した。制限微生物相を有するもの(RM、表4)及び、従来の微生物相を有するもの(CM、表4)。RMコロニーを形成するため、以前に説明したように、マウスをRMコロニーへ再誘導した(Fujiwara et al.,2008,J Immunol 180:5843−5852)。大部分の腸内コロニー形成は、生後数日以内に起こる(Savage,1977,Annu Rev Microbiol 31:107−133)ものなので、再誘導は、子が養母のミクロビオームを取り込むことを確実にする(図11Aのレーン1から3に示す細菌性rRNA遺伝子スペクトル)。CMコロニーを形成するため、以前に説明したように、腸から本来の微生物相を取り除くのに、4週間、マウスを抗生物質のカクテルで処置した(Rakoff−Nahoum et al.,2004;Cell118:229−241)。それから、従来型マウスを作成するために、マウスを、従来のマウスからの糞便試料で再接種した(図11A、レーン4から6)。このプロシージャによって、RISA及び配列分析による糞便rRNA遺伝子スペクトルに変化が生じた。このことは、それらマウスのミクロビオームが修正されたことを意味する(データは示さないが、例えば、図1Dを参照)。

従来型Atm−/−マウスの寿命は、(以前に我々の研究室から報告している(Reliene and Schiestl,2006a,DNA Repair(Amst)5:852−859,p<0.05))無菌処置マウス(SPF−S)の寿命及びRMマウスよりも、有意に短いことが発見された(p<0.05、図11B)。従来のマウスの生存期間の中央値は、32週であった。これに比べ、無菌設備(SPF−S)では51週、RFマウスでは80週であった(図11B)。SPF−Nコロニーのマウスの生存期間中央値は44週で、無菌(SPF−S)とCMコロニーとの間であった。したがって、微生物相規制及び無菌性が減少するに応じて、寿命も減少する。これには、余命に対する正相関性がある。したがって、腸内微生物相は、Reliene及びSchiestlが考察するように(Reliene and Schiestl,2006b,DNA Repair(Amst)5:651−653)、Atmマウス及び、おそらく他の癌になりやすいマウスについて、研究所間の、及び研究所内の有意な違いの原因となっている可能性がある。無菌SPF−S施設からの同質遺伝子性マウスを、従来のマウスへ単に曝露することによって、あるいは腸内微生物相をより厳しく変更することによって、生存期間中央値に影響を及ぼすことが可能であった。 実施例G。DNA損傷は、RMマウスに比べ、高齢のCMマウスで増加する。

腸内微生物相を修正することが、DNA損傷に影響を与えるかどうかを判定するために、CM及びRM・Atm−/−マウスの末梢血内のDNA鎖切断及び染色体異常誘発性損傷を測定した。DNA損傷は、RMマウスに比べ、高齢の(〜6ヵ月)CM・Atm−/−マウスで増加することが発見された。これらの違いは、SPF−S・Atm−/−マウスに比べ、若い8週齢のマウスまたはSPF−N・Atm−/−マウスでは見られなかった(データは示さない)。具体的には、微小核及びDNA鎖切断は、RM・Atm−/−マウスに比べ、CM・Atm−/−マウスで増加することが発見された(図12)。末梢血赤血球内の微小核は、RMマウスに比べ、CMマウスが、ほぼ85%も高かった(図12A、p<0.05)。DNA鎖切断は、アルカリ・コメット・アッセイによって測定した。コメット・ヘッドDNA%に対するテイルDNA%の比率であるオリーブ・テイル・モーメントも、RMマウスよりもCMマウスが高かった(図12B、p<0.05)。追加の処置として、より損傷を受けたセルを示す第80百分位数めのテイルDNA%も査定した。同様に、RMマウスに比べCMマウスで上昇していた(データは示さない)。したがって、制限微生物相を有するものに比べ、従来の微生物相を有するマウスでは、DNA損傷が、かなりの程度まで誘導される、及び/または累積する可能性があり、おそらく、寿命の減少の一因となっている。 実施例H。L.ジョンソニーで接種することにより、マウスにおける微小核形成は減少する。

保護性バクテリア、L.ジョンソニーでの接種が、発癌に影響を与えるかどうかを判定するために、DNA損傷のレベルを測定した。L.ジョンソニーでの4週間の処置終了後、微小核形成は、PBS処置Atm−/−マウスに比べ、40%以上減少することが発見された(図14、p<0.05)。 実施例I。ラクトバシラス・ジョンソニー456は、移植可能で、マウスにおいて有益な影響を誘発する。

環境傾度分析ストラテジーを利用する実験によって、保護性を有する一つの有力な候補バクテリア(ラクトバシラス・ジョンソニー)が識別された(Presley et al.,2010,Appl Environ Microbiol 76(3):936−41)。そのバクテリアは、酸化ストレス及び腸管内炎症に対して効果があることも分かっており、ネズミにおける糖尿病の進行を遅くする(Valladares et al.,2010,PLoS One 5(5):e10507)。本文で説明するように、7日間の抗生物質での処置後、14日間(107から109CFUの)L.ジョンソニー456を毎日接種することによって、テスト・マウスの腸管内での、そのバクテリアのレベルは、上昇傾向を示した(p=0.099)。107CFUのL.ジョンソニーで処置したマウスにおいては、微小核アッセイによって測定されるように、染色体切断のレベルが下降傾向にあることも発見した(p=0.083、図示せず)。 実施例J。RMマウスで優勢なバクテリアは、CMマウスで優勢なバクテリアから区別でき、プレバイオティクス、プロバイオティクス及び抗生物質で標的とすべき候補を提供する。

イルミナ及びITS・rRNA遺伝子分析によって、長命及び癌潜伏性にポジティブな影響を及ぼす可能性のある候補バクテリア(表7、左列(A))、及び、ネガティブな影響を及ぼす可能性のある候補バクテリア(表7、右列(B))が識別された。これらのリストは、人々の健康に有害な、あるいは有益なバクテリアの型や種属を狭めるための起点を提供するものである。 表7。発癌及び長命に対するポジティブな影響(A)あるいはネガティブな影響(B)を有する候補バクテリア。

実施例K。従来の野生型マウス(CM)は、無菌状態(SPF−S)のマウスに比べ、より多くの染色体異常を有する。

CMマウスと無菌(SFP−S)状態で収容されたマウスからの骨髄中期細胞において、染色体及び染色分体タイプの異常を、Kadhim et al.,1992,Nature355(6362):738−40;Watson et al.,2001,Int J Radiat Biol 77(4):409−17)に以前に説明されているように、測定した。また、CMマウスと無菌(SPF−S)状態にあるマウスは、RISA(データは示さない)によって判定されたように、微生物組成に違いがある。CMマウスは、RMマウスに比べ、35%も多くの異常を自然発生的に表出した(p<0.05、図16)。この発見は、CMマウスには、自然発生的に発癌が増加するリスクがあるという証拠を提供する。 実施例L。DNA鎖切断及び酸化性DNA損傷は、放射線治療後24時間のCMマウスで増加するが、SPF−Sマウスではそうではない。

酸化性DNA損傷は、hOGG1での修正型コメット・アッセイ(p<0.05)によって測定されるように、1Gyのγ光線への曝露後24時間(p<0.05、図17)で、無菌(SPF−S)状態で収容されたものに比べ、CMマウスの末梢血リンパ球で増加することも発見された。なお、修正型コメット・アッセイは、酵素hOGG1によって切除可能なDNA鎖切断及び酸化性DNA損傷を検出するものである。修正型コメット・アッセイを使用しての無菌(SPF−S)マウスにも、あるいは標準アルカリ・コメット・アッセイを使用してのいずれのマウス・セットにも、有意差は全く見られなかった。このデータは、CMマウスには、放射線に起因するDNA損傷を24時間後に悪化させるという違いがあることを示す。

これらの発見は、腸内微生物相が、イオン化放射線への損傷応答において重要な役割を演じており、微生物の力価及び組成に応じて、損傷を緩和または増加させる可能性があることを示唆する。 実施例M。リンパ腫を患うp53−/−マウスの生存。

「中程度の余命」を有するUCLA由来の、最初のp53ノックアウト・マウスを、親コロニー(PC)と呼んだ。従来のコロニー(CC)は、親コロニーの2、3匹のマウスを、4週間に渡って抗生物質のカクテル(1g/Lのアンピシリン、500mg/Lのバンコマイシン、1g/Lのネオマイシン硫酸エステル、及び1g/Lのメトロニダゾール)で処置することによって確立した。その後、研究所内の動物施設で従来通り飼育されたコロニーからの糞便の水性懸濁液で接種した。PC及びCCは、同じマウス室内に収容したが、異なる飼育を行った(表1)。異なる微生物群を維持するよう、親コロニーには、無菌水とオートクレーブ処理した食物を、従来型マウスには、水道水と通常の食物を与えた。制限コロニー(RC)を形成するために、PCは、さらに、3週間抗生物質で処置し、UCLAからの「長寿命で、腫瘍発症が遅く、制限植物相」の腸内微生物相で経口的に接種した。これらのマウスは、個々に換気されたケージ(IVC)内に飼われ、無菌水及び食物を受けた。ケージ、食物及び水は、週に1度、動物管理者が替えた。子は、18日から20日の日齢で引き離した。この期間内に、それらには、パンチを使用して目印を付けた。耳パンチまたは尾先端の生検を、DNA単離及び遺伝子型判定のために使用した。親コロニー(PC)の腫瘍のない生存と従来のコロニー(CC)との間には、生存に関して非常に有意な違いがあった。これは、上記説明のRM及びCMの場合と同じである。(図15を参照)。 実施例N。腸内細菌は、炎症介在性遺伝子毒性を介して、リンパ腫浸透度を修正する。

本文で説明の結果は、腸内微生物相とリンパ腫浸透度との関係を示す最初のものであると思われる。加えて、本文で説明の研究では、CM及びRMマウス間で差別的に豊富な細菌系統型の詳細なカタログを作成し、広範囲の特徴に影響する可能性のある候補を提供する。例えば、(本文で説明するような)全身的遺伝子毒性から、(本文で説明するような)酸化ストレス、大腸炎耐性(Aranda et al.,1997,J Immunol 158:3464−3473)、病原菌一掃(Chang and Miller,2006,Infect Immun 74:5261−5271)、及び、周辺帯(MZ)B細胞(Wei et al.,2008,Eur J Immunol 38:3411−3425)、形質細胞性樹状細胞(pDC)(Fujiwara et al.,2008,J Immunol 180:5843−5852)及び不変ナチュラルキラー(iNK)T細胞(Wei et al.,2010,J Immunol 184:1218−1226)の選択削減。そのうえ、出願人は、RMマウスからL.ジョンソニーを単離し、その後、コッホの仮説実験を介して、Atm−/−マウスにおいて全身性炎症及び遺伝子毒性を減少させるL.ジョンソニーの能力を示した。さて、理論に縛られることなく、出願人は、L.ジョンソニーが、どのように宿主に対して、これらの重要な特徴を付与するのかに関し、複数の機構作用的仮説を提案する。

第一に、L.ジョンソニーは、基底腸内炎症性作用とその全身的な余病を阻止することによって、全身的遺伝子毒性を減少させる可能性がある。出願人の最近の研究は、腸炎症関連遺伝子毒性が、局所的のみでなく、全身的にも起こることを明らかにした。局所腸炎症を誘発するために、典型的な炎症性薬剤、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)、または免疫介在性遺伝子モデルのいずれかを用いて、出願人は、全身的遺伝子毒性が、末梢リンパ細胞で上昇することを発見した。これは、野生型マウスに比べ、Atm−/−で増幅される影響である(Westbrook et al.,2009,Cancer Res 69:4827−4834)。そのうえ、そのようなリンパ細胞遺伝子毒性は、特にBリンパ球サブセット、Bリンパ腫のための始原細胞型(A−T患者に多い癌)において豊富である(Westbrook et al.,2011,Int J Cancer 129:1815−1825)。遺伝子的介入の研究は、一因子が、腸サイトカインTNFαの全身的な分散であり、そのことが、細胞自律の、反応性酸素及び窒素種(RONS)のNFkB及びAP−1誘導に依存するプロセスにおいて、腸コンパートメントから離れた、TNFαレセプターを担うリンパ細胞内の遺伝子毒性が許容されることを明らかにした(Westbrook et al.,2012,Mutagenesis 27:77−86)。

本研究は、Atm−/−CMマウスにおけるL.ジョンソニー修復後の、炎症性作用に関する複数の全身的な測定値における減少を詳細に記録する。この宿主応答性を説明すると思われる、ラクトバシラス属に関する複数の抗炎症メカニズムが既知である。例えば、粘膜上皮及び造血細胞型のNFkB炎症性プログラムを直接的に、あるいは腸微生物群の組成または機能的作用を生態学的に変化させることによって間接的に調整する製品がある(Resta−Lenert and Barrett,2006,Gastroenterology 130:731−746;van Baarlen et al.,2011,Proc Natl Acad Sci USA 108 Suppl 1:4562−4569;McNulty et al.,2011,Sci Transl Med 3:106ra106;Jounai et al.,2012,PLoS One 7:e32588)。

本文に示す結果は、また、腸内L.ジョンソニーが、肝及び遊走性(血液、脾臓)NK及びT細胞の豊度の減少に至ることを詳細に記録した。このことは、また、それらのCMにおけるレベルの減少と合致する(Wei et al.,2008,Eur J Immunol 38:3411−3425;Fujiwara et al.,2008,J Immunol 180:5843−5852)。これらのコンパートメントのNK及びT細胞のコントロールは、化学遊走物質及び栄養関連サイトカインの多様性を統合しており、複雑である(Brady et al.,2010,J Immunol 185:6679−6688;Malamut et al.,2010,J Clin Invest 120:2131−2143;Satoh−Takayama et al.,2010,J Exp Med 207:273−280;Pachynski et al.,2012,J Exp Med 209:1427−1435)。ラクトバシラス属は、宿主コンパートメント及びラクトバシラス分類単位の違いに起因してこれらのキー・サイトカインの生成を、柔上皮細胞及び造血細胞を介して増大または減少させる可能性がある(Vanderpool et al.,2008,Bowel Dis 14:1585−1596;Jounai et al.,2012,PLoS One 7:e32588)。本研究は、L.ジョンソニーの腸への(ダイエット)投与が、炎症誘発性遺伝子毒性を減少させるのに実行可能なストラテジーであることを示唆する。

病原体関連性炎症を減少させるL.ジョンソニーの能力は、複数の、H.ピロリ、既知の癌促進バクテリアに関する二つの研究を含む以前の生体内での研究において実証されている。C57BL/6マウスにおけるH.ピロリ感染を調べる実験では、3ヵ月間に渡るL.ジョンソニーの経口投与が、基底膜のリンパ球及び好中球浸潤の量及び炎症誘発性ケモカインを減少させた(Sgouras et al.,2005,Clin Diagn Lab Immunol 12:1378−1386)。同様に、L.ジョンソニーは、スナネズミにおけるH.ピロリ集団及び胃炎を減少させた(Isobe et al.,2012,Biosci Biotechnol Biochem 76:850−852)。1日齢の鶏に対するL.ジョンソニーでの単一接種は、クロストリジウム・パーフリンジェンス、壊疽性腸炎を発症させる鳥肉病原体のコロニー形成を持続的に阻止した(La Ragione et al.,2004,Lett Appl Microbiol 38:197−205)。最後に、以前のスナネズミに対するL.ジョンソニーでの接種は、寄生原虫、ランブル鞭毛虫による感染を持続的に予防した(Humen et al.,2005,Infect Immun 73:1265−1269)。

第二に、文献の分析は、L.ジョンソニーは、NF−kBの活性化を減少させることによって、免疫介在性酸化ストレス及び全身的遺伝子毒性を減少させることを示唆する。癌及び種々の炎症性障害との関連があるNF−kBは、広範囲の潜在的に有害な刺激への反応を統制するのに関わっている。NF−kBの活性化を下方制御する薬剤と一貫して、L.ジョンソニー、及び他のCM−RMの関連微生物相は、免疫介在性酸化ストレスに起因する全身的遺伝子毒性を修正することによって、リンパ腫浸透度に影響を与える可能性がある。本文に説明する結果やその他のものは、L.ジョンソニーの経口投与が、酸化ストレス(Valladares et al.,2010,PLoS One 5:e10507;Joo et al.,2011,Int Immunopharmacol 11:1758−1765)と、(本文で説明するように)全身的遺伝子毒性の両方を減少させることを示している。機構作用的には、局所上皮細胞に対する、炎症性または発癌性を有する細菌性メタボライトが関係する酸化ストレスを部分的に介して、微生物環境が癌形成を調整する、とする先例がある(Parsonnet,1995,Environ Health Perspect 103 Suppl 8:263−268;Zha et al.,2008,Proc Natl Acad Sci USA 105:9302−9306)。例えば、H.ピロリ感染、S.住血生物感染またはヒト炎症性腸疾患を併発する炎症は、各々、胃、膀胱または大腸癌のリスクが高まることと関係している(Parsonnet,1995,Environ Health Perspect 103 Suppl 8:263−268;Mostafa et al.,1999,Clin Microbiol Rev 12:97−111;Pohl et al.,2000,Hepatogastroenterology 47:57−70)。バクテリア、ガードネレラ・バジナリスを有するマウスの膣感染を調べる実験システムでは、L.ジョンソニーの経口投与が、炎症誘発性サイトカイン、酸化ストレス(iNOS)及びNF−kB活性のレベルを減少させた(Joo et al.,2011,Immunopharmacol 11:1758−1765)。炎症を組織異常増殖に結びつける重要な因子は、炎症関連酸化生成物からの遺伝子毒性であり、これは、(炎症性細胞の局所酸化生成物からの)移行による、あるいは(TNFα及び他のサイトカインへのレセプターによって誘導される内在細胞内酸化性生成物からの)細胞自律によるものである(Kaser et al.,2008,Cell 134:743−756;Todd et al.,2008,Nat Rev Immunol 8:663−674)。病気モデルでは、H.ヘパティカスの腸コロニー形成は、生来の免疫活性を引き出すことで、TNF−α及びiNOS誘導を介して、組織異常増殖に必要な宿主酸化生成物を生じる(Rao et al.,2006,Cancer Res 66:7395−7400;Erdman et al.,2009,Proc Natl Acad Sci USA 106:1027−1032)。

L.ジョンソニーのゲノム分析は、粘膜内での優れたコロニー形成能力、及び病原体や他の炎症誘発性生物に打ち勝つ能力に寄与可能な複数の特徴を明らかにした(Pridmore et al.,2004,Proc Natl Acad Sci USA 101:2512−2517)。宿主への定着は、粘膜関連微生物の重要な特徴となり得るものであり、L.ジョンソニーの推定細胞表面タンパク質は、ラクトバシラス・ロイテリからのムチン結合タンパク質(MUB)との類似性がある(Roos and Jonsson,2002,Microbiology 148:433−442)。加えて、ストレプトコッカス属からのFap1及びGspBへの類似点は、各々、L.ジョンソニーが、接着性及び線毛性タンパク質をコード化することを示唆する(Bensing and Sullam,2002,Mol Microbiol 44:1081−1094;Stephenson et al.,2002,Mol Microbiol 43:147−157)。ラクトバシラス・ジョンソニーは、また、IgAプロテアーゼに類似性を有する推定細胞表面タンパク質を生成する。これにより、ジョンソニーは、キー宿主防御機構を回避する可能性がある。加えて、L.ジョンソニーは、バクテリオシン、ラクタシンFを生成することによって、また、抗菌化合物を生成する宿主細胞型のパネート細胞数を増加させることによって、微生物の潜在的ライバルを阻止するのかもしれない(Allison et al.,1994,J Bacteriol 176:2235−2241;Kingma et al.,2011,J Nutr 141:1023−1028)。

腸内微生物相は潜在的に修正可能な形質であることを考慮すると、本文に説明の実験及びそこから得られた洞察には、免疫介在性酸化ストレスと、その結果として生じる全身的遺伝子毒性によって発症するB細胞リンパ腫及び他の病気に関しての翻訳介入に対する考慮すべき展望がある。本文で説明の研究によって例証された、このアプローチの翻訳的展望は、L.ジョンソニーの腸内レベルを維持する等の単純な干渉が、遺伝子毒性の基底レベルを減少させるのに、微生物組成及び機能を有利に移行させる可能性があることを示唆する。この場合、A−T遺伝子型を含む等の癌リスクのある個人において減少が生じる様式であることが好ましい。

出願人は、本文において、腸内微生物相が、Atm欠乏マウスの寿命に、(おそらく直接的)影響を及ぼすことを説明する。結果は、微生物相が修正された同じコロニー由来の同質遺伝子性マウスが、異なる寿命を有することを示した。微生物相制限マウスは、無菌(SPF−S)状態のマウスから微生物相制限コロニーへ再誘導した。出願人の非無菌(SPF−N)及び従来のマウス(CM)も、無菌(SPF−S)コロニーから誘導して、非無菌(SPF−N)状態に配置した。しかし、従来の微生物相マウスは、抗生物質での処置の後、従来の微生物相で再接種を行った。要約すると、出願人は、動物の飼育における無菌性の変化と腸内微生物相の直接的な変化が、マウスにおける微生物相の集団に影響を及ぼすこと、また、長寿命及びリンパ腫遅発性に相関関係があることを発見した。驚くべきことに、出願人は、腸内微生物相に影響する無菌性の変化が、Atm不足マウスにおけるDNA欠失を修正することをも発見した。DNA欠失は、遺伝子不安定症の目安的なもので、癌に至ることがあり得る。Atm不足マウスは、元来、ハーバード大学で生まれたもので、そこでは非無菌状態(SPF−N)で飼われていた。UCLAに到着すると同時に、実施例Bで説明したように、マウスは、非無菌状態(SPF−N)へ移動されるまで無菌(SPF−S)状態で収容された。DNA欠失は、ハーバードでは野生型同腹仔に比較してAtm不足マウスで増加したが、無菌(SPF−S)状態下では、時間経過と共に、Atm不足マウスと野生型マウスとの間に違いがなくなるまで減少した。注目すべきことに、一旦マウスが非無菌状態(SPF−N)へ移動されると、Atm不足マウスは、野生型同腹仔に比べ、再びより多くのDNA欠失を示した。

さて、本文の説明を用いれば、どのバクテリアが有益あるいは有害であるかの特徴づけが可能である。各マウスが、長命及びリンパ腫発症に関しての、それ自身のエンドポイントを表すため、腸内微生物相の正確な分布を癌表現型に相関させることによって、我々の健康にどのバクテリアが有益か、あるいは有害かの特徴づけが可能である。類似のアプローチは、腸の炎症に関わる細菌性種属を識別する際にも首尾よく使用した。加えて、例えば、Vrese et al.(Adv Biochem Eng Biotechnol 111(2008)1−66)が説明するように、微生物相を変化させることが、どのように、他の癌を発症しやすいマウスや野生型マウスの寿命に影響を及ぼすかを試験するも可能である。

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