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Quantum computer

阅读:269发布:2020-10-20

专利汇可以提供Quantum computer专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a device which provides silent electromagnetic environment for realizing a quantum computer. SOLUTION: The quantum computer (57) has a trench-isolated channel area (2) formed on a silicon-germanium layer doped with boron, and the layer has narrow channel areas (7, 8, 9) forming a tunnel barrier and wide channel areas (10, 11) forming 1st and 2nd quantum dots (10, 11). A tunnel between the 1st and 2nd quantum dots is controlled by a side gate (58) and/or a surface gate (69). A quantum state used to represent a quantum dot is prescribed as |excessive hole on 1st quantum dot> and |excessive hole on 2nd quantum dot>. The 1st and 2nd tunnel quantum dots are different in size, which is useful in putting the quantum computer out of the environment.,下面是Quantum computer专利的具体信息内容。

  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】第1の状態(|Ψ i >)を第2の状態(|
    Ψ f >)に変換する量子コンピュータであって、 第1の量子ドット(24)を規定する手段(10)及び第2の量子ドット(25)を規定する手段(11)で、 前記第1の量子ドット規定手段と第2の量子ドット規定手段は互いに離してあり、量子ビットの第1の基底状態(|0>,|1>)と第2の基底状態(|0'>,|
    1'>)を規定するよう配設した前記手段と、 前記第1の状態(|Ψ i >)を前記第1の基底及び第2
    の基底の重ね合わせとして用意する手段(58,59,
    60,69)と、 前記第1の量子ドットと前記第2の量子ドットとの間の結合を制御して前記第1の状態を前記第2の状態(|Ψ
    f >)へ変換する手段(58,59,60,69)とを備える、ことを特徴とする前記量子コンピュータ。 【請求項2】請求項1記載の量子コンピュータであって、前記第1の基底状態(|0>;|0'>)は、前記第1及び第2の量子ドットを横断する第1の所与の電荷分布により規定してある、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項3】請求項1又は2記載の量子コンピュータであって、前記第2の基底状態(|1>;|1'>)は、
    前記第1及び第2の量子ドットを横断する第2の所与の電荷分布により規定してある、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の量子コンピュータであって、前記第1の基底状態(|0>;|
    0'>)は、前記第2の量子ドットに対する前記第1の量子ドット上の所与の過剰電荷量により規定される、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の量子コンピュータであって、前記第2の基底状態(|1>;|
    1'>)は、前記第1の量子ドットに従う前記第2の量子ドット上の所与の過剰電荷量により規定される、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載の量子コンピュータであって、前記第1及び第2の量子ドット間の結合を制御する手段は、前記第1の量子ドット(2
    5)と前記第2の量子ドット(26)の間に配設したトンネル障壁(22)の調製手段を備える、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の量子コンピュータであって、前記第1の量子ドット(24)と第2の量子ドット(25)は寸法が異なる、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかに記載の量子コンピュータであって、ソース領域(3)とドレイン領域(4)の間に導電チャンネル領域(2)を備える、ことを特徴とする領域コンピュータ。 【請求項9】請求項8記載の量子コンピュータであって、前記導電チャンネル領域(2)が、ほぼ平面をなすことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項10】請求項8又は9記載の量子コンピュータであって、導電チャンネル領域(2)の第1の部分(7)が、第1のトンネル障壁(21)を規定するよう構成してある、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項11】請求項10記載の量子コンピュータであって、導電チャンネル領域(2)の第2の部分(8)
    が、第2のトンネル障壁(22)を規定するよう構成してあることを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項12】請求項11記載の量子コンピュータであって、導電チャンネル領域(2)の第3の部分(9)
    が、第3のトンネル障壁(23)を規定するよう構成してあることを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項13】請求項8乃至12のいずれかに記載の量子コンピュータであって、導電チャンネル領域(2)
    は、半導体からなる、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項14】請求項13記載の量子コンピュータであって、前記半導体は、シリコン−ゲルマニウムである、
    ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項15】請求項13又は14に記載の量子コンピュータであって、半導体には不純物がドープ処理してあることを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項16】請求項15記載の量子コンピュータであって、不純物濃度は、少なくとも1×10 19 cm -3である、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項17】請求項15又は16に記載の量子コンピュータであって、前記不純物は、アクセプタである、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項18】請求項17記載の量子コンピュータであって、不純物がボロンである、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項19】請求項8乃至18のいずれかに記載の量子コンピュータであって、導電チャンネル領域(2)がトレンチ手段により分離してある、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項20】請求項1乃至19のいずれかに記載の量子コンピュータであって、前記第1の量子ドット(2
    4)と第2の量子ドット(25)を規定する前記手段(10,11)は、静電遮蔽を示すよう構成してある、
    ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項21】請求項1乃至20のいずれかに記載の量子コンピュータであって、前記第1の量子ドット(2
    4)と第2の量子ドット(25)の少なくとも一方の電荷を計測する手段(59,60)を備える、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項22】請求項21記載の量子コンピュータであって、前記第1の量子ドット(24)と第2の量子ドット(25)のそれぞれの電荷を計測する手段(59,6
    0)を備える、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項23】請求項21又は22に記載の量子コンピュータであって、前記電荷計測手段は、単電荷電位計からなる、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項24】第1の状態(|Ψ i >)を第2の状態(|
    Ψ f >)に変換する量子コンピュータであって、 エレメント列で、列の各エレメントが第1の量子ドット(24)を規定する手段(10)及び第2の量子ドット(25)を規定する手段(11)で、 該第1の量子ドット規定手段と第2の量子ドット規定手段は互いに離してあり、量子ビットの第1の基底状態(|0>,|1>)と第2の基底状態(|0'>,|1'
    >)を規定するよう配設した前記手段を供える前記エレメント列と、 量子ビット状態を前記第1及び第2の基底状態の重ね合わせとして用意する手段と、前記列の前記エレメントの量子ビットの交絡を為すために、前記エレメントは配設され、前記第1の状態(|Ψ i >)を量子ビット状態の交絡的重ね合わせとして用意する手段と、少なくとも一つのエレメントの第1及び第2の量子ドット間の結合を制御し、前記第1の状態を前記第2の状態(|Ψ f >)へ変換する手段とを備える、ことを特徴とする量子コンピュータ。 【請求項25】量子コンピュータの操作方法で、該量子コンピュータが第1の量子ドット(24)を規定する手段(10)と、第2の量子ドット(25)を規定する手段(11)とを備え、該第1の量子ドット規定手段と第2の量子ドット規定手段は互いに離してあり、第1の基底状態(|0>,|1>)と第2の基底状態(|0'>,
    |1'>)を規定するよう配設してある前記量子コンピュータの操作方法であって、 第1の状態(|Ψ i >)を、前記第1及び第2の基底状態(|0>,|1>;|0'>,|1'>)の重ね合わせとして用意するステップと、 前記第1及び第2の量子ドットの結合を制御し、前記第1の状態を第2の状態(|Ψ f >)へ変換するステップを備える、ことを特徴とする方法。 【請求項26】請求項25記載の方法であって、前記第1の量子ドット(24)と第2の量子ドット(25)間の結合制御ステップは、前記第1及び第2の量子ドット間に配設したトンネル接合(21)を所定時間間隔だけ低下させるステップを含む、ことを特徴とする方法。 【請求項27】請求項25又は26に記載の方法であって、前記第1の状態(|Ψ i >)と前記第2の状態(|Ψ
    f >)との間でラビ振動が生ずるよう励起をもたらすステップを含む、ことを特徴とする方法。 【請求項28】電子装置であって、 電荷担体をチャンネルへ流す手段(2)と、 前記チャンネル手段(2)に対し第1の範囲(47)の電荷担体エネルギーをもって前記電荷担体を供給する手段(3)とを備え、 前記チャンネル手段(2)が、 第1群のエネルギーレベル(30)をもって第1の量子ドット(24)を規定する手段と、 前記第1群とは異なるレベル間隔を有する第2群のエネルギーレベル(32)をもって第2の量子ドット(2
    5)を規定する手段(11)を備え、 第1の範囲(47)の電荷担体エネルギーが第1の量子ドットの隣接エネルギーレベル対の間の間隔よりも大きく、かつまた装置を介する電荷担体の移動が第1群のエネルギーレベルの一つとこれにエネルギー的に連なる第2群のエネルギーレベルの一つとを介してのみ発生する、ことを特徴とする装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、量子コンピュータに関する。 【0002】 【従来の技術】量子情報処理は、計算や通信といったアプリケーションにおける情報処理用に量子機械効果を用いる様々な分野をカバーするものである。 このテーマの概説は、ホイ・コン・ロウ(Hoi−Kwong L
    o),トム・スピラー(TomSpiller),サンド・ポペック(Sandu Popescu)による「量子計算ならびに情報序論」(世界科学出版1998
    年)に見出される。 【0003】量子計算は量子ビットすなわち「qubi
    t」の形をしたデータの操作を含むものである。 従来の計算では、1ビットの情報が二つの論理状態、すなわち「1」か「0」のうちの一方だけを表わすのに用いられてきたが、量子計算では、量子状態の重ね合わせとして同時に二つの論理状態を表わすことができる。 この性質は、強な並列計算への端緒となる。 この並列処理を開拓するアルゴリズムは、例えば大きな整数の効率的な因数分解用へと発展してきている。 量子コンピュータの概括は、デビット・ドイッチ(David Deuts
    h)とアーサー・エッカート(Artur Eker
    t)による1998年3月発行科学世界の頁47乃至5
    2に記載の「量子計算」と、アドリアーノ・バレンコ(Adriano Barenco)による同書頁14
    3乃至183に記載の「量子計算及び情報序論」に見出される。 【0004】公知のシステムでは、量子ビットは、光子の左右の偏光状態や電子のスピン増とスピン減、量子ドットの基準状態と励起状態を用いて格納される。 【0005】量子ビットは、|0>と|1>として記述される二つの状態からなる基底により規定される。 かくして、量子ビットの状態は、式(1)と表わされる。 【0006】 【数1】

    【0007】ただし、a,bは複素数の係数である。 量子ビットは、aとbの異なる値を用いて0と1を組み合わせた情報を格納することができる。 しかしながら、量子ビットの計測は|0>状態と|1>状態へ影を落とし、それぞれ0か1の結果へ帰着させる。 これらの値への帰着確率は、それぞれ|a|

    2と|b|

    2である。 こうして、1個の量子ビットからなるシステムは、同時に2


    つの2進値0と1を格納することができる。 ただし、どんな格納情報の復元も制約を受ける。 【0008】2つの量子ビットからなるシステムは、重ね合わせの結果として同時に4つの2進値まで格納することができる。 A,Bと名付けた一対の量子ビットからなるシステムは、|0>

    A |0>

    B ,|0>

    A |1>

    B ,|


    1>

    A |0>

    B ,|1>

    A |1>

    Bと記述できる4つの状態の基底によって規定される。 同様にして、単一量子ビットが|0>と|1>の重ね合わせとして情報を格納でき、一対の量子ビットは、|0>

    A |0>

    B ,|0>

    A


    1>

    B ,|1>

    A |0>

    B ,|1>

    A |1>

    Bの基底状態の重ね合わせとして情報を格納することができる。 例えば、2つの量子ビットは次の式(2)のようにして用意される。 【0009】 【数2】 【0010】かくして、4個の2進値00,01,1


    0,11が同時に符合化される。 この場合、2つの量子ビットは、互いに独立して存在し、これにより量子ビットAの計測結果は量子ビットBの計測結果からは独立したものとなる。 【0011】しかしながら、2つの量子ビットが交絡している場合、2つの計測値は相関を有することになる。


    交絡により、量子ビットは下記の式(3)のごとく用意される。 【0012】 【数3】 【0013】かくして、2進値00と11が同時にコード化される。 しかしながら、量子ビットAが計測され、


    かつ結果0へ帰着した場合、量子ビットBの続く計測の結果もまた歴然として0である。 【0014】3個の量子ビットからなるシステムは、同時に8個の2進数000,001,. . . ,111を格納することのできる8個の状態の基底により規定される。 【0015】一般に、m個の量子ビットからなるシステムは2

    m個の状態の基底を有していて、0から2

    m −1個の数を表わすのに用いることができる。 かくして、mビットの整数入力を備えた従来のコンピュータがこれらの数のうちの一つだけを一回に格納できるだけであるのに対し、2

    m個の数を同時に格納できる点において、量子コンピュータは従来の対応点に対し明確な長所を有する。 【0016】並列量子処理を可能にする量子状態の重ね合わせを同時に用いることは、多くの数を格納できる能力である。 単一の計算ステップを用いることで、2

    m個の異なる数の上で同時に同じ算術処理を行なうことができ、対応する出力状態の重ね合わせを生成することができる。 古典的なコンピュータにおいて同じ結果を得るには、計算ステップは2

    m回の繰り替えしや2

    m個の異なるプロセッサを必要としよう。 【0017】並列量子処理の威力にも拘わらず、たった一つの状態しか計測できないという欠点が存在する。 しかしながら、データベースの並べ替えや検索といった或る種のプロセスは、単一値解のみを要求することがある。 かくして、数学的処理が複数の数に同時になされたシステムは、システムの計測時に所望値が最大の可能性をもった成果である限り、依然として並列処理から恩恵が得られよう。 こうして動作する量子アルゴリズムは、


    ロブ・グラバー(Lov Grover)によるコンピュータ理論の第28回ACM年次シンポジウム議事録(1996年5月フィラデルフィア)の頁212乃至2


    19に記載の「データベース検索のための高速量子機械アルゴリズム」に記述されている。 【0018】現段階では、実験的な量子コンピュータは、原子ビームや捕獲電子やバルク核磁気共鳴を用いて実装されてきた。 これらのシステム例が、トーマス・ペリザリ(Thomes Pellizari)による「量子コンピュータと誤り訂正とネットワーク構築:量子光学的アプローチ」の頁270乃至310と、イサック・チャン(Isaac Chuang)による前記「量子計算と情報序論」中の「核磁気共鳴を用いた量子計算」の頁311乃至339に記載されている。 しかしながら、これらのシステムはその構成が約10個の量子ビットといった多数の量子ビットを収容するよう簡単に寸法決めできないといった短所がある。 【0019】量子コンピュータはまた、半導体ナノ構造とジョセフソン接合を用いるソリッドステートシステムを使用することにより実装することができる。 そうした装置の一つは、ワイ・ナカムラ(Y.Nakamur


    a),ユー・エー・パシュキン(Yu.A.Pashk


    in),ジェイ・エス・ツァイ(J.S.Tsai)によるネーチャー誌第398巻(1999年)の頁786


    に記載の「単一のクーパー対箱体内のマクロ的視野で見た量子状態のコヒーレント制御」に記述されている。 そうしたソリッドステートシステムの長所は、実寸化にさらに適していて、実用になる量子コンピュータをもたらす点にある。 【0020】 【発明が解決しようとする課題】一般に認知された問題は、量子コンピュータと実際に知覚情報処理を含むあらゆるシステムと静粛な電磁環境の作動を要求する点にある。 システムが環境と相互作用すると、そこでコヒーレンスを喪失し、量子並列処理は破壊される。 【0021】本発明は、量子コンピュータと静粛な電磁環境をもたらす装置の提供を探求するものである。 【0022】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴によれば、第1の状態を第2の状態に変換する量子コンピュータであって、第1の量子ドットを規定する手段及び第2の量子ドットを規定する手段で、該第1の量子ドット規定手段と第2の量子ドット規定手段は互いに離してあり、量子ビットの第1の基底状態と第2の基底状態を規定するよう配設した前記両手段と、前記第1の状態を前記第1の基底及び第2の基底の重ね合わせとして用意する手段と、前記第1の量子ドットと前記第2の量子ドットとの間の結合を制御して前記第1の状態を前記第2の状態へ変換する手段とを備える量子コンピュータが提供される。 【0023】第1の基底状態は、前記第1及び第2の量子ドットを横断する第1の所与の電荷分布により規定される。 例えば、それは前記第2の量子ドットに対する前記第1の量子ドット上の所与の過剰電荷量により規定される。 第2の基底状態は、前記第1及び第2の量子ドットを横断する第2の所与の電荷分布により規定される。


    例えば、それは前記第1の量子ドットに対する前記第2


    の量子ドット上の所与の過剰電荷量により規定される、


    前記第1及び第2の量子ドット間の結合を制御する手段は、前記第1の量子ドットと前記第2の量子ドットの間に配設したトンネル障壁調製手段を備える。 第1の量子ドットと第2の量子ドットは、大きさが異なる。 【0024】量子コンピュータは、ソース領域とドレイン領域の間に導電チャンネル領域を備えていて、それがほぼ平面をなす。 導電チャンネル領域の第1、第2、第3の部分は、それぞれ第1、第2、第3のトンネル障壁を規定するよう構成することができる。 【0025】導電チャンネル領域は、シリコン−ゲルマニウムなどの半導体からなり、該半導体は不純物をドープ処理してある。 不純物は少なくとも1×10

    19 cm

    -3


    の濃度を有するボロンなどのアクセプタである。 導電チャンネル領域は、トレンチ手段により分離してある。 【0026】第1の量子ドット、第2の量子ドットを規定する手段は、静電遮蔽を示すよう構成してある。 【0027】量子コンピュータは、第1の量子ドットと第2の量子ドットの少なくとも一方、好ましくは両方の電荷を計測する手段を備える。 電荷計測手段は、単電荷電位計からなる。 【0028】本発明の第2の特徴によれば、第1の状態を第2の状態に変換する量子コンピュータであって、エレメント列で、列の各エレメントが第1の量子ドットを規定する手段及び第2の量子ドットを規定する手段で、


    該第1の量子ドット規定手段と第2の量子ドット規定手段は互いに離してあり、量子ビットの第1の基底状態と第2の基底状態を規定するよう配設した前記両手段を供える前記エレメント列と、量子ビット状態を前記第1及び第2の基底状態の重ね合わせとして用意する手段で、


    前記エレメントが前記列の該エレメントの量子ビットを交絡させるよう配置された前記手段と、前記第1の状態を量子ビット状態の交絡的重ね合わせとして用意する手段と、少なくとも一つのエレメントの第1及び第2の量子ドット間の結合を制御し、前記第1の状態を前記第2


    の状態へ変換する手段とを備える。 【0029】本発明の第3の特徴によれば、量子コンピュータの操作方法で、該量子コンピュータが第1の量子ドットを規定する手段と、第2の量子ドットを規定する手段とを備え、該第1の量子ドット規定手段と第2の量子ドット規定手段は互いに離してあり、量子ビットの第1の基底状態と第2の基底状態を規定するよう配設してある前記量子コンピュータの操作方法であって、第1の状態を、前記第1及び第2の基底状態の重ね合わせとして用意するステップと、前記第1及び第2の量子ドットの結合を制御し、前記第1の状態を第2の状態へ変換するステップを備える。 【0030】前記第1及び第2の量子ドット間の結合制御ステップは、前記第1及び第2の量子ドット間に配設されたトンネル接合を所定時間間隔に亙って低下させるステップを含む。 【0031】この方法は、前記第1の状態と第2の状態の間でラビ振動を引き起こす励起をもたらす。 【0032】本発明の第4の特徴によれば、電子装置であって、電荷担体をチャンネルへ流す手段と、チャンネル手段に対し第1の範囲の電荷担体エネルギーをもって前記電荷担体を提供する手段とを備え、チャンネル手段が、第1群のエネルギーレベルをもって第1の量子ドットを規定する手段と、前記第1群とは異なるレベル間隔を有する第2群のエネルギーレベルをもって第2の量子ドットを規定する手段を備え、第1の範囲の電荷担体エネルギーが第1の量子ドットの隣接エネルギーレベル対の間の間隙よりも大きく、かつまた装置を介する電荷担体の移動が第1群のエネルギーレベルの一つとこれにエネルギー的に連なる第2群のエネルギーレベルの一つとを介してのみ発生する。 【0033】 【発明の実施の形態】結合量子ドット装置図1を参照するに、結合量子ドット装置1はソース領域3とドレイン領域4との間に配設したトレンチ隔離チャンネル領域2を有していて、チャンネル領域2の左右に第1の側方ゲート領域5と第2の側方ゲート領域6を備えるものである。 チャンネル領域2は、第1、第2、第3の幅狭チャンネル領域7,8,9を形成するよう「ピンチ処理」してある。 第1の幅広チャンネル10が第1


    及び第2の幅狭チャンネル7,8間に形成してあり、第2の幅広チャンネル11が第2及び第3の幅狭チャンネル8,9の間に規定してある。 チャンネル領域2は、ソース領域3とドレイン領域4との間に約200nmの長さを有していて、矢印Lでもって示される。 比較的幅狭のチャンネル領域7,8,9は、矢印wでもって示したように20nmの幅を有する。 第1及び第2の幅広領域10,11はほぼ環状をなし、矢印W

    1 ,W

    2にて示すように約60nmの直径を有する。 しかしながら、それらの直径は厳密には一致せず、好ましくはW

    1 <W

    2 <1.


    01W

    1か又はW

    2 <W

    1 <1.01W

    2である。 【0034】第1のゲート領域5と第2のゲート領域6


    は、チャンネル2の長手方向にそれぞれ長さが100n


    mと400nmである。 横断方向には、各ゲート領域5,6は幅広チャンネル10,11から100nmだけ離隔させてある。 【0035】第1の電圧源12は、ソース領域3とドレイン領域4との間にバイアスV

    dsを印加するのに用いる。 第2と第3の電圧源13,14は、第1のゲート領域5と第2のゲート領域6にゲートバイアスV

    g1 ,V

    g2


    を印加するのに用いる。 ドレイン領域14は接地してある。 【0036】図2を参照するに、チャンネル領域2、ソース領域3、ドレイン領域4、ゲート領域5,6は、シリコン−ゲルマニウム15の層で出来ていて、二酸化シリコン絶縁基板17上に配設した真性シリコンからなる層16を覆っている。 真性シリコンからなる表面層18


    はシリコン−ゲルマニウム層15上に配設してある。 シリコン−ゲルマニウム層15は、ボロンを濃度1×10


    19 cm

    -3までドープ処理したSi

    0.9 Ge

    0.1からなる。


    このシリコン−ゲルマニウム層15は、30nmの膜厚を有する。 表面シリコン層18と底面シリコン層16


    は、それぞれ5nmと40nmの膜厚を有する。 シリコン−ゲルマニウム層15と表面層16と底面層18の横方向範囲は、側壁19によりその範囲を定めてある。 装置1の組立方法は後述する。 【0037】図3を参照するに、空乏領域20が側壁1


    9からシリコン−ゲルマニウム層15内へ10nmだけ横方向に食い込んでいて、すなわちd=10nmである。 このことで、幅狭チャンネル7,8,9は完全に空乏化され、かくして第1、第2、第3のトンネル障壁2


    1,22,23を形成し、これらが幅広チャンネル1


    0,11をソース領域3とドレイン領域4に相互に隔離している。 これらの条件下、第1及び第2の量子ドット24,25がそれぞれ第1及び第2の幅広領域10,1


    1内に形成される。 ソース領域3とドレイン領域4にはソース26とドレイン27が規定されている。 【0038】図4を参照するに、装置1の等価回路が図示してあり、そこに第1、第2、第3のトンネル障壁2


    1,22,23と第1のゲート5と第2のゲート6が含まれる。 第1及び第2のゲート5,6に関する第1及び第2の実効ゲート容量C

    g1 ,C

    g2が図示してある。 【0039】図5を参照するに、帯エネルギー線図に結合量子ドット装置1のための導通帯エッジ28と平衡帯エッジ29が示されている。 第1群の準拘束状態30が平衡帯エッジ29により規定された第1の量子ウェル3


    1内に形成されている。 同様に、第2群の準拘束状態3


    0が平衡帯エッジ29により規定された第2の量子ウェル33内に形成されている。 同様に、第3及び第4群の状態34,36が導通帯エッジ28により量子ウェル3


    5,37内に形成されている。 【0040】第1及び第2の量子ドット24,25は若干異なる寸法を有しており、従って第1及び第3の量子ウェル31,37の幅は第2及び第3の量子ウェル3


    3,35の幅とは異なる。 それ故に、第1群の量子状態30のエネルギー間隔は、第2群の量子状態32とは異なる。 例えば、第1の量子ウェル31における最低状態30

    0と二番目の最低状態30

    1との間のエネルギー間隔は、第2の量子ウェル33における最低状態32

    0と二番目の最低状態32

    1との間のエネルギー間隔とは異なる。 【0041】装置1の電気的な性質は、電子とは対立する空孔の搬送に支配され、何故ならボロンをドープ処理したシリコン−ゲルマニウムを用いたからである。 それ故に、以下の記述は平衡帯内の空孔搬送に限定される。


    ただし、底流にある原理が電子が主要な電荷キャリアである型の装置に等しく適用できることは理解さるべきである。 【0042】図1に図示した装置1は、静電遮蔽効果を示すよう構成してある。 第1の量子ドット24及び第2


    の量子ドット25は、隔離された導電アイランドとして振る舞い、ソース26とドレイン27との間の電荷の流れは静電遮蔽にさらされる。 【0043】図6から図8を参照するに、装置1の電気的特性をここに記述する。 【0044】図6中、ソース3とドレイン4との間の電流−電圧特性(I

    ds −V

    ds )群が図示してある。 特性3


    8は、装置1を4.2Kまで冷却し、第2の側方ゲート6に−1Vから0Vまで0.1V刻みで、すなわち−1


    V≦V

    g2 ≦0Vの範囲のバイアスを印加した状態で計測したものである。 【0045】特性38は、電流を抑圧する静電ギャップ39を示しており、|V

    ds |<30mVである。 特性3


    8はより高いバイアスにおいて静電階段室40を示す。


    静電階段室40は、装置の全体容量C

    Σを示すものであり、ここではC

    Σ =e/V

    ga

    p =11aFである。 特性38はまた、量子ドット24,25の準拘束状態30,


    32間の共鳴トンネルに起因する負の差動コンダクタンス41からなる領域を示す。 【0046】図7中、第1のゲート電圧特性(I

    ds −V


    g1 )42に対する電流群が4.2Kまで冷却した装置1


    用に図示してある。 特性42は、ソース−ドレイン電圧が900μV,700μV,600μV、すなわちVd


    s=900μV,700μV,600μVに保ち、第2


    のゲートを接地した状態で計測したものである。 第2の電圧源13(図1)が負印加電圧を印加するときに、コンダクタンス振動が観測される。 振動は、70mVで周期(ΔV

    g1 )を有する。 このことから、第1の実効ゲート容量C

    g1 (図4)は、C

    g1 =e/ΔV

    g1 =2.3aF


    のごとく計算される。 【0047】図8中、第2のゲート電圧特性(I

    ds −V


    g2 )43に対する電流群が、4.2Kに冷却された装置1に対して図示されている。 この場合、第1のゲート5


    は接地してある。 第3の電圧源14(図1)が−0.4


    Vよりも大きい第2のゲートバイアス、すなわちV

    g2


    −0.4Vを印加する場合は、17mVのコンダクタンス振動が周期(ΔV

    g2 )で観測される。 この値から、第2のゲート容量Cg2(図4)が計算され、ここではC


    g2 =e/ΔV

    g2 =9.4aFとなる。 第3の電圧源14


    が−0.4Vに満たない第2のゲートバイアス、すなわちV

    g2 <−0.4Vを印加する場合は、コンダクタンス振動周期は2倍となり、第2のゲート容量C

    g2は半減し、C

    g2 =4.8aFとされる。 さらに、振動周期の倍増に合わせ特性43に示した信号上の雑音レベルは増大する。 【0048】装置1の応答性は、下記のごとく理解される。 【0049】より大きなゲートバイアス、すなわちV

    g2


    >−0.4Vでは、2つの量子ドットすなわち第1の量子ドット24と第2の量子ドット25が図3に示すように規定される。 ゲートバイアスをもっと小さくすると、


    すなわちV

    g2 <−0.4Vでは、幅狭チャンネル領域7,8,9の一つが導通するまで、幅狭チャンネル領域7,8,9内に空孔が誘起される。 導通した幅狭領域7,8,9は、もはや絶縁トンネル障壁を形成することはない。 たった2つのトンネル障壁でもって、ただ一つの量子ドットが規定される。 【0050】図9(a)を参照するに、帯エネルギー線図はただ一つの量子ドットが規定される箇所の状況を示している。 図解の便宜上、第2のゲート6をもっと小さくしたときに第3の幅狭領域9は導通状態へ切り替わるものとする。 かくして、修正ドレイン27'が形成され、これが第2の幅広領域11内へと延び、第1の量子ドット24だけが規定されたまま残る。 ソース26から修正ドレイン27'への移動は、第1の量子ウェル31


    により形成された準拘束エネルギーレベル30を介して行われる。 空孔44は、フェルミ−ディラック分布f

    FD


    (E)に従い、平衡帯エッジ45から始まる一定範囲のエネルギー(E)をもってソース26を占有する。 絶対零度(T=0K)においては、ソース26内の全ての空孔エネルギー状態がフェルミエネルギーレベル(E

    F


    46まで占有され、すなわちf

    FD (E)=1となる。 しかしながら、絶対零度以外では、フェルミエネルギーレベル(E

    F )46について、k

    B Tの値の数倍に等しい熱拡張により生じたエネルギー拡散47が存在する。 【0051】ただし、k

    Bはボルツマン係数であり、T


    温度である。 4.2Kでは、エネルギー拡散47は、


    数ミリ電子ボルトである。 エネルギー拡散47は、ソース26と修正ドレイン27'の双方で発生する。 装置1


    では、第1群のエネルギーレベル30は約1meVだけ隔てられていて、これは空孔エネルギー拡散47よりも小さなものである。 それ故に、空孔移動は第1の量子ドット24の複数のレベル30を介して同時に発生する。


    空孔は、第1、第2、第3の許容遷移48

    1 ,48

    2 ,4


    3により第1の量子ドット24上へトンネル移動し、


    第4、第5、第6の許容遷移49

    1 ,49

    2 ,49

    3により修正ドレイン27'内へトンネルを出て進入する。 【0052】かくして、大きな負ゲートバイアスが印加され、すなわちV

    g2 >−0.4Vであり、続いてただ1


    個の量子ドットが規定され、装置1を介して空孔44を導通させる多重チャンネルが利用可能となる。 【0053】図9(a)に図解した例では、遷移4


    1 ,49

    1 ,48

    2 ,49

    2 ,48

    3 ,49

    3により表わされる3個の導通チャンネルが利用可能とされる。 それ故に、熱拡張により引き起こされたエネルギー内拡散に対応するエネルギー範囲をもった空孔44が装置1の通過を許容される。 多重チャンネルを介する電流は、単一チャンネルを介する電流よりも本質的に雑音を多く含むものである。 さらにまた、その制御はより困難であり、何故ならゲートバイアスが変化したときに、チャンネルが閉じた直後に開かれ、電流の急激な飛躍へ結び付くからである。 【0054】図9(b)を参照するに、帯エネルギー線図50は、両方の量子ドットが規定される箇所の状況を示すものである。 単一ドットの場合、空孔はフェルミ−


    ディラック分布f

    FD (E)に従ってソース26とドレイン27を占有し、熱拡張がフェルミレベル46近傍での空孔エネルギー内拡散47をもたらす。 【0055】第1及び第2の量子ドット24,25の双方が規定されている場合、ソース26からドレイン27


    への移動は、第1及び第2の量子ウェル31,33により形成された準拘束エネルギーレベル30,32を介して行われ、両ドット24,25を繋いだエネルギーレベルの制約を満たさねばならない。 前に記述したように、


    第1及び第2群の準拘束状態30,32のエネルギー間隔は異なる。 【0056】かくして、最大でも、ただ一つのエネルギーレベル、例えば第1群30の二番目の最低レベル30


    1は、他のエネルギーレベル、例えば任意の所与のバイアスにあるフェルミレベル(E

    F )近傍の第2群32の二番目の最低レベル32

    1に連なる。 どちらのウェル3


    1,33にもごく僅かな準拘束状態30,32しかない場合、或いはウェル31,33の大きさが寸法においてごく僅かしか違わない場合は、第1群の準拘束状態30


    全体のただ一つのエネルギーレベルだけが任意の所与のバイアスにおいて第2群32の他のエネルギーレベルに連なることになる。 【0057】かくして、レベルの揃わない対を介する移動は、第1及び第2のドット24,25間の第1の非許容遷移により図示したように、第1のウェル31内のエネルギーレベルが第2のウェル内のエネルギーレベルに満たないという理由でエネルギー的に実施不可能であるか、或いは第2のドット25とドレイン27間の第2の非許容遷移52により図示したように、ドレイン27内の利用可能状態の欠如という理由で統計的蓋然性をもたないかのどちらかである。 【0058】かくして、空孔は第1の許容遷移53による第1の量子ドット24へのトンネル移動と、第2の許容遷移54による第1のドット24と第2のドット25


    間のトンネル移動と、第3の許容遷移55によるドレイン内へのトンネル移動とにより装置1をただ通り過ぎるしかない。 【0059】装置1は、装置1を貫通する空孔エネルギー(E)範囲を濾波、すなわち互いに連なる第1と第2


    のエネルギー状態30

    1 ,32

    1の線幅へと濾波する。 【0060】装置1は他の装置のためのエネルギーフィルタとして使用できるだけでなく、装置1自体を静粛な環境を備えた量子コンピュータとして役立たせることができる。 【0061】図10(a)及び図10(b)を参照し、


    装置1の組立方法をここに記述する。 【0062】底面シリコン層16'が、例えばシリコンウエハー内への酸素イオン注入と焼き戻しにより二酸化シリコン上に備わっている。 この工程が埋設二酸化シリコン層17'を形成する。 【0063】シリコン−ゲルマニウム15'は、搬送ガスとしてS

    i

    4 ,B

    2

    6 ,G

    e

    4を使用する低圧化学蒸着(LPCVD)を用いて底面真性シリコン層16'の上側に成長する。 表面層18'もまた、搬送ガスとしてS

    i

    4 ,H

    2を使用するLPCVDにより成長させられる。 対応する層構造は、図10(a)に図示してある。 【0064】表面層18'の表面は、従来の光学的リソグラフ技法を用いてパターン転写し、表面層18'の一部とシリコン−ゲルマニウム層15'と底面シリコン層と二酸化シリコン層17'の一部の除去にCF

    4反応イオンエッチング(RIE)を用い、メサ構造(図示せず)を形成する。 【0065】表面層18'の表面は、在来の電子ビームリソグラフ技法を用いてパターン転写され、表面層1


    8'の一部とシリコン−ゲルマニウム層15'と底面シリコン層と二酸化シリコン層17'の一部の除去にCF


    4反応イオンエッチング(RIE)を用い、チャンネル領域2とソース領域3とドレイン領域4とゲート領域5,6を形成する。 対応する層構造は、図10(b)に図示してある。 【0066】最後に、従来の光学的リソグラフ技法を用いて表面にパターン転写し、ソース領域3とドレイン領域4とゲート領域5,6の大領域部分(図示せず)上にアルミニウムの接着パッド(図示せず)を規定する。 【0067】図11を参照するに、第2の結合量子ドット装置56は、ソース領域3とドレイン領域4の間に配設したトレンチ隔離チャンネル領域2を有する点において類似している。 しかしながら、第1のゲート5は個別制御が可能なゲート領域5

    1 ,5

    2に分割してある。 このことで、各幅広領域10,11は独立して制御可能である。 さらにまた、第2のゲート6'は第1の実施例のそれよりも短い。 さらに、全てのゲート5

    1 ,5

    2 ,6'は図1におけるよりもチャンネル2により接近させて配置してある。 【0068】ここまでに記述した結合量子ドット装置1,56は修正が可能であり、以下に記述するように、


    量子コンピュータならびに雑音フィルタとして使用することができる。 【0069】単一量子ビットシステム図12を参照するに、単一量子ビット量子コンピュータ57は、ソース領域3とドレイン領域4の間に配設されて第1、第2、第3の制御ゲート58,59,60を備えるトレンチ隔離チャンネル領域2を有する結合量子ドット装置からなる。 第1の制御ゲート58は、チャンネル領域2の一側に配設してあり、第2、第3の制御ゲート59,60はチャンネル領域2の他側に配設してある。 チャンネル領域2は「ピンチ処理」してあって、第1、第2、第3の幅狭領域7,8,9が作られている。


    第1の幅広チャンネル領域10が第1の幅狭領域7と第2の幅狭領域8の間に形成されており、第2の幅広チャンネル11が第2の幅狭領域8と第3の幅狭領域9の間に形成されている。 チャンネル領域2は、ソース領域3


    とドレイン領域4との間に約200nmの長さを有する。 比較的幅狭のチャンネル領域7,8,9は、20n


    mの幅を有する。 第1及び第2の幅広領域10,11


    は、ほぼ環状をなし、約60nmの直径を有する。 しかしながら、それらの直径は厳密には一致しない。 前に記述したように、第1と第2の幅広チャンネル領域10,


    11が第1と第2の量子ドット24,25を規定している。 【0070】第2と第3の制御ゲート59,60はそれぞれL形のチャンネル領域61,62を構成しており、


    これらはピンチ処理して幅狭のチャンネル領域63,6


    4,65,66を形成してある。 各チャンネル領域6


    1,62では、幅広領域67,68が幅狭の電位計チャンネル領域63,64,65,66の対応対間に形成されていて、L形チャンネル領域61,62の部に位置決めしてある。 各幅広領域67,68はほぼ環状をなしていて、矢印W

    eで示すように60nmの直径を有する。 幅狭の電位計領域63,64,65,66は、矢印W

    e ,W

    e

    'で示すように20nmの幅を有する。 【0071】第2、第3の制御ゲート59,60は2つのモードで動作させることができる。 第1のモードでは、個別制御可能なゲートとして動作し、これにより各幅広チャンネル領域10,11が独立して制御できるようにしてある。 第2のモードでは、単電子電位計として動作し、これが第1と第2の幅広領域10,11内に形成された各量子ドット24,25上の電荷検出を可能にしている。 【0072】表面ゲート69は、第2の幅狭チャンネル領域8の追加的制御をもたらすのに使用することができる。 【0073】電源70はソース領域3とドレイン領域4


    との間にバイアスV

    dsを印加するのに用いられる。 電源71はバイアスV

    cg1を第1の制御ゲート58に印加するのに用いられる。 電源72,73は、それぞれバイアスVcg2,Vcg3を第2、第3の制御ゲート59,


    60に印加するのに用いられる。 スイッチ74,75は第2、第3のゲート59,60を第1のモードと第2のモードとの間で切り替えるのに用いられる。 表面ゲート67を設けた場合、電源(図示せず)はバイアスV

    sgの印加に用いられる。 【0074】チャンネル領域2、ソース領域3、ドレイン領域4、制御ゲート領域58,59,60は、前に述べたように、シリコン−ゲルマニウム層15内に形成される。 【0075】随意選択される表面ゲート69は、表面シリコン層18(図2)を覆うアルミニウムなどの金属層(図示せず)と側壁19(図2)と二酸化シリコン基板17(図2)からなる。 二酸化シリコンや真性シリコンなどの誘電体層を金属層と表面層18の間に追加的に配設し、ゲート容量とゲート漏れを低減するようにしてもよい。 【0076】結合量子ドット装置57は、量子ビット上での量子計算の実行に適したものである。 幅狭チャンネル領域7,8,9内に形成したトンネル障壁21,2


    2,23は、第1の量子ドット24或いは第2の量子ドット25への過剰空孔の閉じ込めに用いられる。 これにより2状態システムがもたらされる。 基底状態は、次の式(4)、(5)のように規定される。 【0077】 【数4】 【0078】 【数5】 【0079】さらにまた、第1、第2、第3のトンネル障壁21,22,23の間の第1、第2の量子ドット2


    4,25の構成は、静粛な電磁環境をもたらし、この環境がシステムを量子計算の実行に特に適したものとしている。 システムを例えば20mKまで十分に冷却すると、第1及び第2の量子ドット24,25を用いて量子ビットを量子状態の重ね合わせとして用意することができる。 量子状態は十分長期に亙ってコヒーレントのままであり、これにより量子ビットの操作が可能となる。 【0080】量子ビットを用意し操作する工程を、以下に記述する。 【0081】まず、初期状態、例えば|Ψ

    i >=|0>


    が用意される。 これは小さなソース−ドレインバイアスVdsを印加することを含み、その一方で第1、第2、


    第3の制御ゲート58,59,60は掃き出され、過剰空孔が第2の量子ドット25上に現れるようにしてある。 印加バイアスV

    ds ,V

    cg1 ,V

    cg2 ,V

    cg3の適正値は、常套的な実験的手法により発見され、例えば装置5


    7用のI

    ds −V

    cg安定性線図を調べることにより発見される。 第1、第2、第3の制御ゲート58,59,60


    に対するバイアスとソース−ドレイン間のバイアスは取り除かれ、これにより第1、第2、第3のトンネル障壁21,22,23の障壁高さを上昇させ、それによって第1及び第2の量子ドットがソース領域3とドレイン領域4から隔絶しシステムを状態|0>とするようにさせる。 【0082】次に、初期状態のユニタリ変換U

    tが行われる。 これは、第1の制御ゲート58或いは表面ゲート67に対する所定時間tに亙るパルスの印加により第2


    の幅狭チャンネル領域8により形成された第2のトンネル障壁22の障壁高さを低下させ、それによって第1の量子ドット24と第2の量子ドット25との間の電荷のトンネル移動を可能にすることを含むものである。 このことが初期状態|0>を、状態|0>と|1>の混合からなる最終状態|Ψ

    f >へと変換する。 【0083】最後に、最終状態|Ψ

    f >の計測が実行される。 これは、第2の制御ゲート59の電位計としての使用を含む。 電流−電圧特性I

    cg2 −V

    cg2が第2の制御ゲート59用に得られる。 この特性は静電ギャップを示し、その大きさはどんなオフセット電荷にも依存する。


    オフセット電荷は、第1の量子ドット24上のあらゆる過剰電荷に起因する貢献を含むものである。 かくして、


    第1量子ドット24上の過剰電荷の有無が判定される。


    さもなくば、或いはさらに加えて、第3の制御ゲート6


    0を第2の量子ドット25上の電荷検出に用いることもできる。 単一の電位計によるたった一回の計測が2つの量子ドット24,25のいずれが過剰電荷を蓄積するかの判定に必要になるが、2つの電位計を用いて2つの計測を行なうことが有利であり、何故なら個々の結果は当然無相関であるからである。 【0084】第1及び第2のステップはここで、同じ所定時間tを用いてN回繰り返される。 計測値は、|0>


    sと|1>

    sの統計的合成に用いられ、変換U

    tの効果判定がなされる。 0へ帰着する計測値の数がn

    0で、1へ帰着する計測値の数がn

    1であるとすると、初期状態|


    0>の変換U

    tは、下記の式(6)のごとく推定される。 【0085】 【数6】 【0086】ここで、e

    i

    θは位相項である。 位相項は、量子ドット24,25間の電荷分布を変更するものである。 電荷分布は、例えば第2及び第3の制御ゲート59,60を電位計として用いる追加的な計測を使用することにより割り出される。 しかしながら、計測は第2


    のトンネル障壁を低下させる間に実行される。 【0087】例えば、直交状態2

    -1/2 (|0>+|1


    >)と2

    -1/2 (|0>−|1>)は、位相e

    i

    πだけ異なる。 前者は、量子ドット24,25間の中間点において非ゼロの対称的な波動関数を有している。 後者は、中間点においてゼロとなる非対称的な波動関数を有する。


    かくして、対称的な波動関数と非対称的な波動関数は、


    量子ドット24,25間の中間点における電荷分布を測定することにより識別される。 【0088】かくして、結合量子ドット装置57は、いわゆるアダマール変換U

    Hの実行に必要な周期tの決定に用いることができ、ここでは|0>が等量の重ね合わせ、すなわち2

    -1/2 (|0>+|1>)に用いられる。


    アダマール変換U

    Hは、量子アルゴリズムによく用いられる下記の式(7)、(8)を用いたユニタリ変換である。 【0089】 【数7】 【0090】 【数8】 【0091】例えば、アダマール変換U

    Hは、新たな基底状態の規定に従う式(9)、(10)に用いることができる。 【0092】 【数9】 【0093】 【数10】 【0094】これは、ヒルベルト空間における初期状態の45°の回転を表わしている。 勿論、タイミングの異なるパルスを初期状態を異なる角度だけ回転させるのに用いることもできる。 【0095】多重量子ビットシステム図13を参照するに、3量子ビットコンピュータ76は3列の結合量子ドットユニット77,78,79を備える。 【0096】各量子ドットユニット77,78,79


    は、ソース領域81とドレイン領域82の間に配設したチャンネル領域80を備える。 各チャンネル領域は、第1、第2、第3の幅狭チャンネル領域83,84,85


    を含んでおり、それらが第1、第2、第3のトンネル障壁(図示せず)を規定している。 各チャンネル領域はさらに、第1及び第2の幅広チャンネル領域86,87を含んでいて、それらが第1及び第2の量子ドット88,


    89を規定している。 チャンネル80の第1及び第2の幅広チャンネル領域81,82は、若干異なる直径を有する。 第1、第2、第3の表面ゲート90,91,92


    が備わっている。 第2の表面ゲート91は第2のドット間トンネル障壁の障壁高さを可変するのに用いられる。


    第1と第3の表面ゲート90,92は、幅広チャンネル領域86,87上に配置されていて、量子ドット88,


    89の位置エネルギーを昇降する。 【0097】第1及び第2の単一量子ドット電位計9


    3,94もまた、システムの計測用に備わっている。 第1の電位計93は、第1の量子ドットユニット77の第1の量子ドット88及び第3の量子ドットユニット79


    の第2の量子ドット89を計測するよう構成されている。 【0098】3ビット量子コンピュータ76は、前述したトレンチ隔離を用いたシリコン−ゲルマニウム層を用いて組み立ててある。 【0099】本例では、量子ドット88,89は相互に十分に接近していて、それらの状態は交絡されている。


    しかしながら、それらを交絡させる必要のないことも理解されよう。 好ましくは、量子ドット88,89の各対は隣接対88,89から100nmに満たない距離しか離れていない。 かくして、3ビット量子コンピュータ7


    6は、以下に記述するように、8個の数まで同時に格納できる。 【0100】各結合量子ドットユニット77,78,7


    9は、それぞれA,B,Cと名付けた量子ビットを規定している。 各量子ビットは、下記の方法により|0>の状態で用意される。 アダマール変換UHは前述のごとく、適当なタイミングのパルスを各第2の表面ゲート9


    0に印加することにより実行される。 かくして、各状態が|0>から2

    -1/2 (|0>+|1>)へ変換される。


    それ故に、システムの全状態は、下記の式(11)で表わされる。 【0101】 【数11】 【0102】ただし、|XXX>は|X

    A

    B

    C >を意味する。 【0103】上記のごとく、各量子ビットは第2のドット間表面ゲート91にパルスを印加することにより変換することができる。 しかしながら、量子ビットAなどの量子ビットの変換はまた、隣接する量子ビット、この場合量子ビットBの状態という条件付きで行なわれる。 隣接する量子ビットBの二極モーメントが量子ビットAの状態エネルギーを変更する。 【0104】表面ゲートやレーザーやマイクロ波キャビティ(図示せず)を用いて、どの量子ビットを変換するかを制御することにより、包括的な時間依存電場をして量子コンピュータ76に適用することもできる。 【0105】図14(a),図14(b)を参照するに、第1及び第2の状態95,96、例えば|0>と|


    1>或いは|0'>と|1'>は、量子ドット24,2


    5の寸法の違い及び/又は両者間の結合度に起因して生ずるエネルギーギャップΔEにより分離される。 エネルギーギャップΔEは、励起エネルギーhバー・ωに対応しており、hバーはディラック定数であり、ωは励起周波数である。 【0106】包括場をω≠ω

    extのように周波数ω

    extにて適用した場合、それが状態95,96に何らの影響も及ぼすことはない。 しかしながら、例えばエネルギー差ΔE→ΔE'=hバー・ω'をω'=ω

    extとなるようにゲートバイアスを印加した場合、システムは第1の状態95'と第2の状態96'との間でラビ振動を行なうようになる。 変更された状態95',96'の対応エネルギーレベルは、図14(b)に図示してある。 【0107】再び図13を参照するに、それぞれ量子ビットA,B,Cを規定する第1、第2、第3、の量子ドットユニット77,78,79について、|0>と|1


    >の間にエネルギーギャップΔE

    (0->1)が存在する。 包括的な時間依存場を周波数ω

    extにて適用することは、


    量子ビットに対し何らの効果ももたない。 しかしながら、第1の量子ドットユニット77の第1のゲート90


    にパルスを印加して量子ビットAを場に共鳴させた場合、量子ビットAは|0>と|1>の状態間でラビ振動させられる。 パルス長を適当に選択することにより、他の2つの量子ビットB,Cは不変のまま、量子ビットA


    を状態|0>から状態|1>へと変換することができる。 【0108】かくして、量子コンピュータ76は、包括場と各量子ドットユニット77,78,79用制御ゲート90,91,92を用いていかなる初期状態にも調製することができる。 【0109】前記の3量子ビットシステムがn個の結合量子ドットユニットからなるn量子ビットシステムへ拡張できることは理解さるべきである。 【0110】3量子ビットコンピュータに対し他の修正が可能であることも理解さるべきである。 例えば、量子ドット88,89の幾つか或いは全てに各別に電位計を具備させることもできる。 例えば、このことは第2のシリコン−ゲルマニウム層を設け、結合量子ドットユニット77,78,79の個々の量子ドット88,89の下側或いは上側に単一量子ドット電位計を組み立てることにより達成することができる。 【0111】2量子ビットCNOTゲート2量子ビットシステムは、処理U

    CNOTを行なう被制御N


    OT(CNOT)として用いることができる。 2量子ビットシステムは、第3の量子ドットユニット79を取り除いて前述した3量子ビットシステムを修正することにより作ることができる。 さもなくば、3量子ビットシステムは、単純に第1及び第2の量子ドットユニット7


    7,78だけを用いることにより、2量子ビットシステムとして用いることもできる。 【0112】第1の量子ドットユニット77はTで表わした目標量子ビットを規定しており、その一方で第2の量子ドットユニット78が制御量子ビットCを規定している。 制御量子ビットCが状態|1>である場合、目標量子ビットTの状態は反転され、さもなくば制御量子ビットCが状態|0>である場合には、目標量子ビットT


    の状態は不変である。 かくして、処理U

    CNOTの効果は、


    以下の式(12)〜(15)となる。 【0113】 【数12】 【0114】 【数13】 【0115】 【数14】 【0116】 【数15】 【0117】制御量子ビットCの状態は、U

    CNOT処理を行なうときは不変である。 さらにまた、処理の繰り返しは目標ビットTをその原初の状態に帰着させる。 【0118】図15を参照するに、|1>

    C |0>

    T ,|


    0>

    C |0>

    T ,|0>

    C |1>

    T ,|1>

    C |1>

    Tの状態97,98,99,100が図示されている。 前に説明したように、第1及び第2の量子ドットユニット77,


    78は十分に接近していて、それらは静電的に相互作用する。 このため、「並列」状態|0>

    C |0>

    T 98は、


    「反並列」状態|1>

    C |0>

    T 97よりも高エネルギーを有する。 【0119】CNOTゲートは、前述したのと同様の方法で包括場を用いて動作する。 周波数ω

    0を有するパルス放射がなされ、それが状態|1>

    C |0>

    T 97と状態|1>

    C |1>

    T 100の間の遷移へと代わる。 制御量子ビットCを|1>

    Cに設定した場合、システムは|1>

    C


    |0>

    Tと|1>

    C |1>

    Tの状態97,100の間でラビ振動にさらされる。 かくして、適当なタイミングのパルスが目標ビットTを|0>

    Tから|1>

    Tへ、或いは|


    1>

    Tから|0>

    Tへ反転させる。 しかしながら、制御量子ビットCが|0>

    Cに設定されているときは、システムは遷移を受けることはなく、何故ならエネルギーギャップが脱共鳴状態にあるからである。 【0120】常套的な実験的方法を用いることでパルスの持続期間と励起周波数が決定できることは理解さるべきである。 【0121】CNOT処理を基底状態|0>と|1>を参照して記述したが、共役基底状態|0'>と|1'>


    も用い得ることは理解さるべきである。 【0122】量子アルゴリズム前述の結合量子ドット装置は、U

    H処理とU

    CNOT処理が実行でき、任意の量子ビット回転もまた実行することができる。 それ故、これらの処理を用いることにより、いかなるユニタリ変換Uも統合することができる。 【0123】ユニタリ処理は、量子アルゴリズムの構築に用いられる。 そうした一つのアルゴリズムがグラバー(Grover)の探索アルゴリズムであり、前記した「量子計算ならびに情報序論」頁166乃至171に記載されている。 このアルゴリズムは、下記の式(16)


    〜(19)のごとく、アダマール変換U

    Hと他の二つの作用素U

    CvとU

    C0を用いる。 【0124】 【数16】 【0125】 【数17】 【0126】 【数18】 【0127】 【数19】 【0128】当業者には、2量子ビットのCNOT処理と任意の単一量子ビット回転の連続から作用素U

    CvとU


    C0を作成できることは理解されよう。 【0129】量子セルラー自動機械装置図16を参照するに、量子コンピュータ101は、エス・シー・ベンジャミン(S.C.Benjamin)によるフィジカルレビューA、第61巻(2000年)の頁020301に記載の「量子ビットの局部制御を用いない並列量子計算用理論体系」にあるように、量子セルラー自動機械型理論体系に基づくものである。 【0130】量子コンピュータ101は、端から端まで配設された結合量子ドットユニット102,103,1


    04の一次元配列からなる。 各量子ドットユニット10


    2,103,104は、第1及び第2の量子ドット10


    8,109を規定する第1及び第2のローブ領域10


    6,107を備えたダンベル形状のチャンネル105


    と、ドット間トンネル障壁(図示せず)を規定する接続領域110とからなる。 第1及び第2のローブ領域10


    6,107は、若干異なる寸法を有する。 第1の量子ドットユニット108の接続領域110

    1は、比較的幅広に構成されていて、第2の量子ドットユニット109の接続領域110

    2は、比較的幅狭に構成してある。 接続領域110の寸法は、各結合量子ドットユニットごとに列に沿って比較的幅広と比較的幅狭との間を行き来する。 これらの接続領域110は、それぞれP型とQ型に指定されている。 各量子ドットユニット102,10


    3,104には第1及び第2の電極111,112が備わっている。 電極には、二重の目的がある。 第1に、初期状態を用意するのにそれぞれ用いるソース領域とドレイン領域として役立つ。 第2に、電極111,112の各対が量子ドット内のエネルギー状態を変更する電場を印加するためのゲートとして動作する。 第1及び第2の電位計は、一次元配列の各端部に配設してある。 【0131】量子コンピュータ101は、前述したトレンチ隔離を用いたシリコン−ゲルマニウム層を使用することにより組み立ててある。 【0132】量子ドット108,109の各対は、2レベルシステムである。 この場合、それぞれ状態2


    -1/2 (|0>+|1>)、2

    -1/2 (|0>−|1>)を規定する基底状態|0'>と|1'>に選ばれる。 これらは、状態|0>と|1>の対称的ならびに非対称的な重ね合わせである。 量子ドット108,109の各対の2つのエネルギーレベル間のエネルギー分離は、ドット間トンネル障壁の寸法に従って、すなわちそれらがP型であるかQ型であるかに応じて異なるものである。 【0133】前述したように、包括パルスは、例えばマイクロ波ソースと導波管搬送を用いることにより印加でき、これらは、第1及び第3の量子ドットユニット10


    2,104の量子ドット108,109などのP型トンネル障壁により結合させた量子ドット108,109内の変換に影響を及ぼすが、Q型トンネル障壁、この場合第2の量子ドットユニット103の量子ドットにより結合させた量子ドット108,109に影響を及ぼすことはなく、その逆も真である。 【0134】雑音フィルタ図17を参照するに、雑音フィルタ115は共通ソース領域117と共通ドレイン領域118との間に配設された複数のチャンネル領域116からなる。 各チャンネル領域116は、「ピンチ処理」されていて、第1、第2、第3の各幅狭チャンネル領域119,120,12


    1を生成する。 第1及び第2の幅広領域122,123


    は幅狭領域119,120,121の間に形成されている。 複数のチャンネル領域116の提供は、フィルタ1


    15をして単一チャンネル装置よりも多量の電流を導通させる。 【0135】フィルタ115は、前述したトレンチ隔絶を用いてシリコン−ゲルマニウム層を使用して組み立ててある。 【0136】図18を参照するに、一対のフィルタ11


    5が、電子装置124を雑音から隔絶するのに用いられる。 熱雑音を減らすため、装置124を例えば希釈冷蔵庫125を用いてミリケルビン温度まで冷却することもできる。 ファラデー籠といった電磁遮蔽を用いることもできる。 フィルタ115を、銅粉末フィルタなどの従来の雑音フィルタ126と併せ用いることもできる。 【0137】前述した実施例には、様々な変更を加えることができる。 例えば、三角ドープ処理したガリウムヒ素化合物を用いることもできる。

    【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の結合された量子ドット装置の平面図である。 【図2】図1のA−A'線に沿う断面図である。 【図3】本発明の空乏効果を示す第1の装置の平面図である。 【図4】第1の装置と等価な回路である。 【図5】図3のB−B'線に沿うエネルギー帯線図を示す図である。 【図6】異なる側方ゲート電圧における第1の装置用のソース・ドレイン電流対電圧のプロットを示す図である。 【図7】第1の装置用のソース・ドレイン電流対ゲート電圧のプロットを示す図である。 【図8】第1の装置用のソース・ドレイン電流対ゲート電圧の他のプロットを示す図である。 【図9】図9(a)は、大きなゲートバイアスを印加してただ1個の量子ドットを形成したときの第1の装置用の平衡帯エネルギー線図を示しており、図9(b)は、
    2個の量子ドットを形成したときの第1の装置用の平衡帯エネルギー線図を示す。 【図10】図10(a)と図10(b)は、第1の装置の組立方法を示す。 【図11】第2の結合量子ドット装置の平面図である。 【図12】結合量子ドット装置からなる単一の量子ビット量子コンピュータの平面図である。 【図13】結合量子ドットユニット列からなる3個の量子ビット量子コンピュータの平面図である。 【図14】図14(a)は、印加ゲートバイアスをもたない波動関数エネルギー状態の該略図であり、図14
    (b)は、印加ゲートバイアスを有する波動関数エネルギー状態の該略図である。 【図15】CNOTゲート動作の概略図である。 【図16】結合量子ドットユニット列からなる量子セルラー自動機械装置の平面図である。 【図17】並列な複数の量子ドット対からなる雑音フィルタの平面図である。 【図18】電子装置と共に用いたフィルタの概略図である。 【符号の説明】 1、34:レーザー、2:干渉計、3:光学媒質、4:
    レーザーソース、12:コヒーレント光システム、1
    3:光増幅器。

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