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Dc power driven superconducting loop driver circuit and drive method

阅读:707发布:2020-05-31

专利汇可以提供Dc power driven superconducting loop driver circuit and drive method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a superconducting driver circuit, that is operated by inputting single flux quantum (SFQ) pulses as a data signal and a reset signal, can output the desired level signal and can be operated by a DC power supply.
SOLUTION: The superconducting driver circuit is realized, which uses a driver gate, comprising an amplifying gate (AMP) for receiving the single flux quantum (SFQ) pulse and generating a plurality of the single flux quantum (SFQ) pulses, a buffer gate (BUF) for preventing a plurality of the single flux quantum (SFQ) pulses, generated by the amplifying gate (AMP) from returning to the input side, and magnetic coupling superconducting quantum interference gate (SQUID) switched temporarily into a voltage state by a plurality of the single flux quantum (SFQ) pulses, generated by the amplifier gate (AMP), uses a reset gate of the similar configuration to the driver gate, are operated by inputs of the single flux quantum (SFQ) pulses, can output a desired level signal to a line to be driven with an arbitrary characteristic impedance, and can be operated by the DC power supply.
COPYRIGHT: (C)2007,JPO&INPIT,下面是Dc power driven superconducting loop driver circuit and drive method专利的具体信息内容。

  • バイアス電流入力端とバイアス電流出力端とデータ信号入力端及び信号出力端を有するドライバゲートと、電流入力端と電流出力端とリセット信号入力端を有するリセットゲートと、超伝導ストリップラインで構成された第一の被駆動線路と、超伝導ストリップラインで構成された第二の被駆動線路とで構成され、
    前記第一の被駆動線路の一端が前記ドライバゲートの信号出力端に接続され、前記第一の被駆動線路の他端が前記リセットゲートの電流入力端に接続され、前記第二の被駆動線路の一端が前記リセットゲートの電流出力端に接続され、前記第二の被駆動線路の他端が前記ドライバゲートの電流出力端に接続された構成を有し、
    前記ドライバゲートのバイアス入力端に所望の値の直流電流が入力された状態で前記データ信号入力端への第一の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ドライバゲートが一時的に電圧状態にスイッチし、前記第一の被駆動線路と前記リセットゲート及び前記第二の被駆動線路からなるループ線路に電流を注入し、前記リセットゲートのリセット信号入力端への第二の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ループ線路に流れていた電流を零にする機能を有することを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • バイアス電流入力端とバイアス電流出力端とデータ信号入力端及び信号出力端を有するドライバゲートと、電流入力端と電流出力端とリセット信号入力端を有するリセットゲートと、超伝導ストリップラインで構成された被駆動線路と、前記被駆動線路の一端が前記ドライバゲートの信号出力端に接続され、前記被駆動線路の他端が前記リセットゲートの電流入力端に接続され、前記リセットゲートの電流出力端が接地に接続され、前記ドライバゲートの電流出力端が接地に接続された構成を有し、
    前記ドライバゲートのバイアス入力端に所望の値の直流電流が入力された状態で前記データ信号入力端への第一の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ドライバゲートが一時的に電圧状態にスイッチし、前記被駆動線路と前記リセットゲートからなるループ線路に電流を注入し、前記リセットゲートのリセット信号入力端への第二の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ループ線路に流れていた電流を零にする機能を有することを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項1又は2記載のドライバゲート及びリセットゲートが、単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により少なくとも二つ以上の磁束量子を発生する増幅ゲート(AMP)と、前記増幅ゲート(AMP)により発生された磁束量子により一時的に電圧状態にスイッチする磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)とから構成されたことを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項1又は2記載のドライバゲート及びリセットゲートが、単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により少なくとも二つ以上の磁束量子を発生する増幅ゲート(AMP)と、発生した磁束量子を入力側に逆流させないためのバッファゲート(BUF)と、前記増幅ゲート(AMP)からの出力の磁束量子により一時的に電圧状態にスイッチする磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)とから構成されたことを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項3又は請求項4記載の増幅ゲート(AMP)はマッカンバ係数が5から10程度のジョセフソン接合で、バッファゲート(BUF)はマッカンバ係数が1程度のジョセフソン接合で、磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)はマッカンバ係数が50以上のジョセフソン接合でそれぞれ構成されたことを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項1又は2記載の超伝導ストリップラインは、超伝導ランダムアクセスメモリのメモリセルアレイを駆動するワード線或いはビット線であることを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項3又は請求項4記載の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)が、少なくとも2個以上のジョセフソン接合とインダクタンスとから成る超伝導ループと、前記超伝導ループに磁気的に結合するように配置された1本の入力信号配線とから構成される超伝導量子干渉素子で構成されたことを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項3又は請求項4記載の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)が、少なくとも2個以上の請求項7記載の超伝導量子干渉素子で構成され、前記複数個の超伝導量子干渉素子のバイアス電流供給端が直列に接続されたことを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項1又は2記載の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路において、ドライバゲートに並列に接続された第一のダンピング抵抗と、リセットゲートに並列に接続された第二のダンピング抵抗とを有することを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項9記載の第一及び第二のダンピング抵抗の値R が、請求項1又は2記載の被駆動線路の特性インピーダンスをZ 、ドライバゲート及びリセットゲートが電圧状態にスイッチした時の内部抵抗をR として、Rd=Z /(1−Z /R )で求まる値であることを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項1又は2記載の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路において、超伝導ストリップラインの途中に小さな抵抗R を含み、超伝導ストリップラインのインダクタンスをLとして、時定数L/Rが直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の動作周期Tに比べて十分に大きいことを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項1記載の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を複数個配置する場合には、隣接する二つの直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路において一方の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流出力端と他方の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流入力端が所望の値のバイアス抵抗と所望の値のインダクタンスを介して接続され、この一連の直列接続されたバイアス電流線路の一端が直流電源に接続され他端が接地されたことを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • 請求項2記載の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を複数個配置する場合には、各々の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流入力端が所望の値のバイアス抵抗と所望の値のインダクタンスを介して直流電源に接続され、各々の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流出力端が接地に接続されたことを特徴とする直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路。
  • バイアス電流入力端とバイアス電流出力端とデータ信号入力端及び信号出力端を有するドライバゲートと、電流入力端と電流出力端とリセット信号入力端を有するリセットゲートと、超伝導ストリップラインで構成された第一の被駆動線路と、超伝導ストリップラインで構成された第二の被駆動線路とで構成される直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に適用され、
    前記第一の被駆動線路の一端を前記ドライバゲートの信号出力端に接続し、前記第一の被駆動線路の他端を前記リセットゲートの電流入力端に接続し、前記第二の被駆動線路の一端を前記リセットゲートの電流出力端に接続し、前記第二の被駆動線路の他端を前記ドライバゲートの電流出力端に接続した構成とし、
    前記ドライバゲートのバイアス入力端に所望の値の直流電流が入力された状態で前記データ信号入力端への第一の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ドライバゲートが一時的に電圧状態にスイッチし、前記第一の被駆動線路と前記リセットゲート及び前記第二の被駆動線路からなるループ線路に電流を注入し、前記リセットゲートのリセット信号入力端への第二の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ループ線路に流れていた電流を零にすることを特徴とするドライブ方法。
  • バイアス電流入力端とバイアス電流出力端とデータ信号入力端及び信号出力端を有するドライバゲートと、電流入力端と電流出力端とリセット信号入力端を有するリセットゲートと、超伝導ストリップラインで構成された被駆動線路と、前記被駆動線路の一端が前記ドライバゲートの信号出力端に接続され、前記被駆動線路の他端が前記リセットゲートの電流入力端に接続され、前記リセットゲートの電流出力端が接地に接続され、前記ドライバゲートの電流出力端が接地に接続された構成を有する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に適用され、
    前記ドライバゲートのバイアス入力端に所望の値の直流電流が入力された状態で前記データ信号入力端への第一の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ドライバゲートが一時的に電圧状態にスイッチし、前記被駆動線路と前記リセットゲートからなるループ線路に電流を注入し、前記リセットゲートのリセット信号入力端への第二の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ループ線路に流れていた電流を零にすることを特徴とするドライブ方法。
  • 請求項1〜13のいずれかに記載の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を備えることを特徴とする超伝導集積回路。
  • 说明书全文

    本発明は、極低温で動作する超伝導集積回路で使用されるドライバ回路に関する。 本発明は特に、超低消費電で且つ超高速動作可能な単一磁束量子(SFQ)素子を用いた超伝導集積回路に関するもので、より具体的には超伝導ランダムアクセスメモリ(RAM)のメモリセルアレイを駆動するドライバ回路及びドライブ方法に関する。

    超伝導集積回路には、大きく分けて2つの種類がある。 1つは、ジョセフソン接合の電流電圧特性に現れる強い非線形性を利用したもので、電圧型論理と呼ばれている。 電圧型論理は、半導体の集積回路で使用されている論理と同じ論理形式である。 もう1つは、ジョセフソン接合の電流位相特性の非線形性を利用したものでフラクソイド型論理と呼ばれている。

    電圧型論理の超伝導集積回路は、一定の時間(例えばクロック周期の間)、一定の電圧(通常、状態“0”を零電圧レベル、状態“1”を所望の出力電圧レベルに設定する)を出力することを特徴とする回路であり、この電圧レベルに応じて論理動作を行う回路である。 電圧型論理の超伝導集積回路の動作信号は、回路の動作周期(クロック周期)の間は一定の値をとることからレベル信号とも呼ばれる。 電圧型論理の超伝導集積回路では、通常、マッカンバ係数が50以上のアンダーダンピング状態のジョセフソン接合を交流電流でバイアスして使用する。 なお、マッカンバ係数は、ジョセフソン接合の特性を示す1つの定数であり、2πI CR /Φ で表される。 ここでI はジョセフソン接合の臨界電流値、Cはキャパシタンス、R は抵抗、Φ は単一磁束量子を示す。 詳しくは、非特許文献1に記載されている。 マッカンバ係数が50以上のジョセフソン接合は、一度電圧状態にスイッチすると、電源電流(バイアス電流)を零にしないと超伝導状態に戻らないため、通常、交流電源で使用される。 また、この様な特性から、電圧型論理のジョセフソン接合をラッチング素子と呼ぶこともある。

    一方、フラクソイド型論理の超伝導集積回路は、磁束量子に起因したパルスを出力することを特徴とする回路であり、特に単一磁束量子(SFQ:Single Flux Quantum)を情報の担体として使用する回路をSFQ回路と呼んでいる。 SFQ回路は、単一磁束量子(SFQ)パルスの伝搬や回路の量子状態に応じて論理動作を行う回路であり、SFQ回路の動作信号がSFQパルスであることからパルス論理とも呼ばれている。 SFQ回路では、通常、マッカンバ係数が1程度のオーバーダンピング状態のジョセフソン接合を直流電流でバイアスして使用する。 この様なSFQ回路は、直流電源で動作し、超低消費電力で且つ超高速動作可能であるという特徴がある。

    ランダムアクセスメモリでは、メモリセルは2次元のマトリックスアレイで構成される。 メモリセルへのアクセスは、このマトリックスアレイの行方向(横)と列方向(縦)の2方向からの信号の一致論理により行われる。 これにより2次元のマトリックスアレイの中の特定のメモリセルが選択されて、情報の書き込みや読み出しが行われる。 メモリセルの2次元マトリックスアレイでこの一致論理を行うためには、メモリセルアレイを駆動するドライバ回路の出力がレベル論理の信号(矩形波信号)であることが望ましい。 パルス幅が数ピコ秒以下のSFQパルスで2方向の一致論理をとることは困難である。

    従って、従来、超伝導ランダムアクセスメモリを構成するために、電圧論理型(レベル論理型)のラッチング素子で構成されたドライバ回路が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。 しかし、電圧論理型のラッチング素子は、交流電源で動作させる必要があるため、消費電力や高速動作の観点から大きな問題点がある。 そのため、直流電源で動作する超伝導ドライバ回路も幾つか提案されているが、その中で代表的なものとして、図9に示す様な回路がある(非特許文献2参照)。

    図9において、この回路は、ドライバゲート(G1)、リセットゲート(G2)、超伝導ストリップライン(SL1)、(SL2)、ダンピング抵抗(R d1 )、(R d2 )、及びバイアス抵抗(R b1 )とから構成される。 信号出力端(D)とバイアス電流出力端(E)の間にドライバゲート(G1)とダンピング抵抗(R d1 )が接続されている。 接続端(F)と接続端(G)の間にリセットゲート(G2)とダンピング抵抗(R d2 )が接続されている。 信号出力端(D)と接続端(F)の間に超伝導ストリップライン(SL1)が接続され、バイアス電流出力端(E)と接続端(G)の間に超伝導ストリップライン(SL2)が接続されている。 バイアス電流出力端(E)はグランド(接地)に接続され、バイアス電流入力端(A)に接続されたバイアス抵抗(R b1 )を通して所望の値の直流のバイアス電流が供給される。 また、超伝導ストリップライン(SL1)とリセットゲート(G2)と超伝導ストリップライン(SL2)とで、被駆動線路となるループ回路を構成している。

    ドライバゲート(G1)とリセットゲート(G2)は、所望の値の入力信号(矩形波信号)が入力されると電圧状態にスイッチする機能を有するゲートであり、2個のジョセフソン接合を含む超伝導ループとこの超伝導ループに磁気的に結合するように配置された1本の制御配線を有する磁界結合型量子干渉素子で構成される(非特許文献3参照)。

    図10に、上記従来技術の超伝導ドライバ回路の動作波形を示す。 図10を用いてこの従来技術のドライバ回路の動作を説明する。

    図10において、縦軸は電流値、横軸は時間を示す。 また、太い実線で示した波形が超伝導ストリップライン(SL1)を流れる出力電流(W )、破線で示した矩形波がデータ信号(W )及びリセット信号(W )である。

    最初、バイアス抵抗(R b1 )を介して供給されたバイアス電流は、超伝導状態にあるドライバゲート(G1)を介してグランド(接地)に流れている。 この状態で、ドライバゲート(G1)に矩形波のデータ信号(W )が入力されると、ドライバゲート(G1)は電圧状態にスイッチし、ドライバゲート(G1)に流れていたバイアス電流を超伝導ストリップライン(SL1)の方に注入する。 このため、超伝導ストリップライン(SL1)を流れる出力電流(W )が増大しはじめ、一定時間後に所定の電流値に達する。 この時、ドライバゲート(G1)は、バイアス電流を超伝導ストリップラインに注入し且つ入力信号が零に立ち下がった時点で超伝導状態に戻るが、超伝導ストリップラインには一定の出力電流が流れ続ける。 次に、矩形波のリセット信号(W )がリセットゲート(G2)に入力されると、リセットゲート(G2)が電圧状態にスイッチするので、超伝導ストリップラインを流れていた出力電流が減少し始め一定時間後に零になる。 この時、バイアス電流は元のドライバゲート(G1)を流れるようになり、初期状態に戻る。

    以上の動作で、データ信号が入力された時に被駆動線路である超伝導ストリップラインに出力電流を送り出し、リセット信号によりこの出力電流を零にすることが出来る直流電源で動作可能な超伝導ドライバ回路を実現することが出来る。

    特開平5−191253号公報

    「超高速ジョセフソン・デバイス」、倍風館発行、38頁 「IBM J. RES. DEVELOP.」, vol. 24, no. 2, pp. 143-154, Mar. 1980 「IBM J. RES. DEVELOP. FiG.2」, vol. 24, no. 2, pp. 143-154, Mar. 1980

    しかしながら、従来の超伝導ドライバ回路は、データ信号及びリセット信号として矩形波の信号(レベル信号)が必要であり、単一磁束量子(SFQ)パルスでは動作しないという問題点があった。

    本発明の目的は、データ信号及びリセット信号として単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により動作し、所望のレベル信号を出力できる、直流電源で動作可能な超伝導ドライバ回路及びドライブ方法を提供することにある。

    上記目的を達成するために、本発明では、単一磁束量子(SFQ)パルスの入力を受けて複数の単一磁束量子(SFQ)を発生する増幅ゲート(AMP)と、増幅ゲート(AMP)で発生した複数の単一磁束量子(SFQ)パルスが入力側に戻ることを防ぐバッファゲート(BUF)と、増幅ゲート(AMP)で発生した複数の単一磁束量子(SFQ)パルスにより一時的に電圧状態にスイッチする磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)とで構成されるドライバゲート及び同様の構成のリセットゲートを用いることで、単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により動作し、且つ直流電源で動作可能な超伝導ドライバ回路を実現することが出来る。

    前記したように、SFQ回路では、通常、マッカンバ係数が1程度のオーバーダンピング状態のジョセフソン接合を直流電流でバイアスして使用する。 ジョセフソン接合は、マッカンバ係数の値により動作特性が大きく変化する。 SFQ回路で使用されるマッカンバ係数が1程度のジョセフソン接合は、1個のSFQパルスの入力によりジョセフソン接合がスイッチした時に一個のSFQパルスを発生して自動的に超伝導状態に戻る。 このため直流電源で動作させることが出来る。 これに対して、電圧型論理の回路で使用されるマッカンバ係数が50以上のジョセフソン接合(ラッチング素子)は、一度電圧状態にスイッチすると一定の電圧レベルを維持し(これはSFQパルスが連続して発生している状態である)、電源電流を零にしない限り超伝導状態に戻らない。

    一方、本発明の増幅ゲート(AMP)で使用されるマッカンバ係数が5から10程度のジョセフソン接合は、1個のSFQパルスの入力により複数個のSFQパルスを発生させることが出来る。 そして複数個のSFQパルスを発生した後には、自動的に超伝導状態に戻るため直流電源で動作させることが出来る。 なお、マッカンバ係数は、実際のジョセフソン接合では幾つかの接合パラメータに依存するが、臨界電流密度が2.5kA/cm から10kA/cm 程度のNb/AlOx/Nb接合では数万から数100程度と大きいため、ジョセフソン接合に並列に所望の値の抵抗を接続することで、マッカンバ係数1或いは5から10程度のジョセフソン接合を容易に実現することが出来る。

    本発明の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)は、出力するレベル信号と入力側のSFQ信号との入出力の分離を行うために、ジョセフソン接合を含む超伝導ループに入力の制御配線を磁気的に結合させている。 この様な磁気結合型の入力方式では、通常、入力信号のエネルギーを、100%ジョセフソン接合を含む超伝導ループに結合させることは困難であるため(通常数10%程度のロスがある)、一個のSFQパルスの入力では磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)をスイッチさせることは困難である。 このため、本発明では1個のSFQパルスの入力により、複数個のSFQパルスを発生させる増幅ゲート(AMP)を使用している。 バッファゲート(BUF)は、増幅ゲート(AMP)で発生した複数個のSFQパルスが入力側(SFQ回路側)に逆流することを防ぐゲートである。 従って、本発明の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の前段のSFQ回路において、SFQパルスが逆流しても問題ない構造になっている場合には、バッファゲート(BUF)を付加する必要はない。

    マッカンバ係数が50以上のジョセフソン接合で構成された磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)は、一度電圧状態にスイッチすると電圧状態を維持しようとする。 ところが、磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)の負荷(被駆動線路)は超伝導線路のみで構成されている場合には最終的には負荷に電圧が発生しないため、被駆動線路に電流を送り出した後に磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)は自動的に超伝導状態にリセットする。 このため、磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)は、直流電源で動作させることが可能である。 磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)が超伝導状態にリセットした後も、被駆動線路は超伝導状態にあるため一定の出力電流が流れ続ける。 従って、この被駆動線路に流れ続ける出力電流をリセットするためには、被駆動線路中にリセットゲートを挿入して、被駆動線路を一時的に抵抗状態(電圧状態)にする必要がある。 本発明の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のリセットゲートは、この目的のために挿入されたものである。

    また、被駆動線路に流れる出力電流の値は、被駆動線路の特性インピーダンスの値とドライバゲート及びリセットゲートが一時的に電圧状態になったときの内部抵抗の値に大きく依存する。 このため、本発明では被駆動線路の特性インピーダンスに応じた値のダンピング抵抗R d1とR d2をそれぞれドライバゲートとリセットゲートに並列に接続することで、ゲートの内部インピーダンスの調整を行っている。 被駆動線路の特性インピーダンスをZ 、ドライバゲート及びリセットゲートが電圧状態にスイッチした時の内部抵抗をR とすると、ダンピング抵抗の値R はほぼ次の式で求めることができる。

    =Z /(1−Z /R

    さらに、上の式から分るようにドライバゲート及びリセットゲートの内部インピーダンスR が被駆動線路の特性インピーダンスZ より小さい場合には上式はマイナスとなり、被駆動線路の特性インピーダンスに整合させることが出来なくなる。 この場合には、本発明では、磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)を複数個直列に接続することで内部抵抗を複数個倍にして調整を行っている。

    また、被駆動線路である超伝導ストリップラインの一部に挿入した小さな抵抗R は、超伝導ループを形成する被駆動線路にトラップされた磁束を自動的に除去する役割を持つ。 また、超伝導ストリップラインで構成された被駆動線路の全インダクタンスをLとして、時定数L/R が直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の動作周期Tに比べて十分に大きくなるようにR の値を小さく設定しておくことで、出力電流の減少をほとんど無くすことが出来る。

    本発明の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を複数個配置する場合には、直流電源に対して本発明の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流線路を直列に接続するか、或いは並列に接続することで複数個の配置を構成することが出来る。 この時、直列接続した場合には、隣接する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路間の直流バイアス線路に適切な値のインダクタンスを挿入することで、一つの直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路が電圧状態にスイッチした時に隣接する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に与える影響を軽減する事が出来る。 一方、並列接続した場合には、各直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流入力端と直流電源との間に適切な値のインダクタンスを挿入することで、一つの直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路が電圧状態にスイッチした時に隣接する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に与える影響を軽減する事が出来る。 これにより回路全体の動作マージンの大きな直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を構成することが出来る。

    本発明によればまた、バイアス電流入力端とバイアス電流出力端とデータ信号入力端及び信号出力端を有するドライバゲートと、電流入力端と電流出力端とリセット信号入力端を有するリセットゲートと、超伝導ストリップラインで構成された第一の被駆動線路と、超伝導ストリップラインで構成された第二の被駆動線路とで構成される直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に適用され、前記第一の被駆動線路の一端を前記ドライバゲートの信号出力端に接続し、前記第一の被駆動線路の他端を前記リセットゲートの電流入力端に接続し、前記第二の被駆動線路の一端を前記リセットゲートの電流出力端に接続し、前記第二の被駆動線路の他端を前記ドライバゲートの電流出力端に接続した構成とし、前記ドライバゲートのバイアス入力端に所望の値の直流電流が入力された状態で前記データ信号入力端への第一の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ドライバゲートが一時的に電圧状態にスイッチし、前記第一の被駆動線路と前記リセットゲート及び前記第二の被駆動線路からなるループ線路に電流を注入し、前記リセットゲートのリセット信号入力端への第二の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ループ線路に流れていた電流を零にすることを特徴とするドライブ方法が提供される。

    本発明によれば更に、バイアス電流入力端とバイアス電流出力端とデータ信号入力端及び信号出力端を有するドライバゲートと、電流入力端と電流出力端とリセット信号入力端を有するリセットゲートと、超伝導ストリップラインで構成された被駆動線路と、前記被駆動線路の一端が前記ドライバゲートの信号出力端に接続され、前記被駆動線路の他端が前記リセットゲートの電流入力端に接続され、前記リセットゲートの電流出力端が接地に接続され、前記ドライバゲートの電流出力端が接地に接続された構成を有する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に適用され、前記ドライバゲートのバイアス入力端に所望の値の直流電流が入力された状態で前記データ信号入力端への第一の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ドライバゲートが一時的に電圧状態にスイッチし、前記被駆動線路と前記リセットゲートからなるループ線路に電流を注入し、前記リセットゲートのリセット信号入力端への第二の単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により前記ループ線路に流れていた電流を零にすることを特徴とするドライブ方法が提供される。

    本発明によれば更に、上記記載の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を備えた超伝導集積回路が提供される。

    本発明によれば、データ信号及びリセット信号として単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により動作し、所望のレベル信号を任意の特性インピーダンスを有する被駆動線路に出力できる、直流電源で動作可能な超伝導ドライバ回路を実現できるという効果がある。 また、これらの直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を複数個配置しても同様の効果を得ることができる。 これにより、単一磁束量子(SFQ)素子で構成した超伝導ランダムアクセスメモリのメモリセルアレイを駆動する、直流電源で動作可能な超伝導ドライバ回路を実現できるという効果がある。

    次に、本発明について図面を参照して説明する。

    (第1の実施の形態)
    図1は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第1の実施の形態を示す等価回路図である。 まず、本超伝導ループドライバ回路の構成と機能について説明する。

    第1の実施形態は、ドライバゲート(G1)、リセットゲート(G2)、超伝導ストリップライン(SL1)、(SL2)、ダンピング抵抗(R d1 )、ダンピング抵抗(R d2 )、及びバイアス抵抗(R b1 )とから構成される。 信号出力端(D)とバイアス電流出力端(E)の間にドライバゲート(G1)とダンピング抵抗(R d1 )が接続され、接続端(F)と接続端(G)の間にリセットゲート(G2)とダンピング抵抗(R d2 )が接続されている。 信号出力端(D)と接続端(F)の間に超伝導ストリップライン(SL1)が接続され、バイアス電流出力端(E)と接続端(G)の間に超伝導ストリップライン(SL2)が接続されている。 バイアス電流出力端(E)はグランド(接地)に接続され、バイアス電流入力端(A)に接続されたバイアス抵抗(R b1 )を通して所望の値の直流のバイアス電流が供給される。 また、超伝導ストリップライン(SL1)とリセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)と超伝導ストリップライン(SL2)とで、被駆動線路となるループ回路を構成している。

    図1では、超伝導ストリップライン(SL1、SL2)は、概略図で示したが、より具体的には図2に示すようなメモリセルアレイの一部分から構成される。 図2では、超伝導ストリップライン(SL1)は、ジョセフソン接合(J )を含む超伝導ループに磁気的に結合する様に配置された制御配線であり、メモリセルアレイを駆動するワード線に対応する。 超伝導ストリップライン(SL2)は、この制御配線のリターンラインに対応する。

    ドライバゲート(G1)とリセットゲート(G2)は、同一の回路構成を有する。 この回路は、単一磁束量子(SFQパルス)の入力により少なくとも二つ以上の磁束量子を発生する増幅ゲート(AMP)と、発生した磁束量子を入力側に逆流させないためのバッファゲート(BUF)と、増幅ゲート(AMP)の出力の磁束量子により一時的に電圧状態にスイッチする磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)とから構成される。

    磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)は、マッカンバ係数が50以上という特性を有する2個のジョセフソン接合(J 、J )とインダクタンス(L 、L )とから構成された超伝導ループと、この超伝導ループに磁気的に結合する様に配置された制御配線(インダクタンス(L 、L ))とから構成される。 増幅ゲート(AMP)は、マッカンバ係数が5から10程度のジョセフソン接合(J )とバイアス抵抗(R b2 )で構成されている。 バッファゲート(BUF)は、マッカンバ係数が1程度の2個のジョセフソン接合(J ,J )とバイアス抵抗(R b3 )で構成されている。 増幅ゲート(AMP)とバッファゲート(BUF)には、それぞれバイアス抵抗(R b2 )とバイアス抵抗(R b3 )を介して所望の値の直流のバイアス電流が供給される。 なお、R は増幅ゲート(AMP)の負荷抵抗であり、複数個のSFQパルスを発生させる増幅ゲート(AMP)の特性を調整する役割もある。

    図3に、本実施の形態の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の動作波形の概略図を示す。 この動作波形に基づいて、本実施の形態の回路動作を説明する。 図3において、縦軸は電流値(mA)であり、横軸は時間(ps)である。 細い実線で示した動作波形W とW は、それぞれドライバゲート(G1)のデータ信号入力端に入力されるSFQパルスとリセットゲート(G2)のリセット信号入力端に入力されるSFQパルス波形である。 破線で示した動作波形W とW は、それぞれドライバゲート(G1)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)の制御配線を流れる電流(複数個のSFQパルスが繋がって一つの山の様な波形になっている)とリセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)の制御配線を流れる電流波形である。 太い実線で示した動作波形W は、被駆動線路であるループ回路を流れる電流の波形である。

    ドライバゲート(G1)のデータ信号入力端(B)に入力されたSFQパルス(図3のW の波形)は、インダクタンス(L )を介してバッファゲート(BUF)のジョセフソン接合(J )に入力されるので、ジョセフソン接合(J )が一時的に電圧状態にスイッチする。 その結果、SFQパルスは、ジョセフソン接合(J )とインダクタンス(L )を介して増幅ゲート(AMP)のジョセフソン接合(J )に入力される。 この時、ジョセフソン接合(J )は、マッカンバ係数が5から10程度に設定されているので、複数個のSFQパルスを発生する。 増幅ゲート(AMP)で発生された複数個のSFQパルス(図3のW の波形)は、インダクタンス(L )を介して磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)の制御配線(インダクタンスL ,L )に注入されることで、磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)が電圧状態にスイッチする。 その結果、磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)を介してグランドに流れていた直流のバイアス電流は、超伝導ストリップライン(SL1)の方に流れるようになる(図3のW の波形の電流の立ち上がり領域)。 この電流は、リセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)と帰りの超伝導ストリップライン(SL2)を介してグランドに流れる(図3のW の波形の平坦部の領域)。

    以上の動作で、SFQパルスの入力により、被駆動線路であるループ回路に一定の電流を流すことが出来る。 被駆動線路であるループ回路は、リセットゲート(G2)が電圧状態にスイッチしないかぎり超伝導状態を維持しているので、ドライバゲート(G1)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)は、被駆動線路であるループ回路にバイアス電流を送り出した時点で超伝導状態に自動的にリセットされている。 次に、リセットゲート(G2)のリセット信号入力端(C)にSFQパルスが入力されると(図3のW の波形)、上記と同様の動作によりリセットゲート(G2)の増幅ゲート(AMP)で複数個のSFQパルスを発生し(図3のW の波形)、これによりリセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)が電圧状態にスイッチする。 その結果、被駆動線路であるループ回路に流れていた電流は零に減少し(図3のW の波形の電流の立ち下がり領域)、再びドライバゲート(G1)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)を介してグランドに流れるようになる。 リセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)も、ループ回路に流れていた電流を零に立ち下げてドライバゲート(G1)に戻した時点で超伝導状態に自動的にリセットされている。 また、ダンピング抵抗(R d1 )は、ドライバゲート(G1)が電圧状態にスイッチした時のダンピング条件を調整するための抵抗で、この抵抗値を調整することで、被駆動線路であるループ回路に所望の出力電流を流すことが出来る。 ダンピング抵抗(R d2 )は、リセットゲート(G2)が電圧状態にスイッチした時のダンピング条件を調整するための抵抗で、この抵抗値を調整することで、被駆動線路であるループ回路に流れていた電流を零に立ち下げることが出来る。

    以上の動作により、SFQパルスの入力で動作し、所望のレベル信号を出力する直流電源で動作する超伝導ループドライバ回路を実現することが出来る。

    また、図1において、具体的な回路定数は例えば以下のように設定することが出来る。

    =0.16mA,J =0.16mA,J =0.25mA,J =0.18mA,J =0.25mA,L =2.6pH,L =2.6pH,L =4pH,L =4pH,L =0.5pH,L =1pH,L =2pH,M =2pH,M =2pH,R d1 =75Ω,R d2 =75Ω,R =0.5Ω,I b1 =0.2mA、I b2 =0.2mA,I b3 =0.15mA

    ここでは、全てのジョセフソン接合は臨界電流密度J =10kA/cm 、V =10mVのNb/AlOx/Nb接合を想定した。 ジョセフソン接合J とJ はマッカンバ定数β=182、ジョセフソン接合J はマッカンバ定数β=10、ジョセフソン接合J とJ はマッカンバ定数β=1で動作するように設定されている。 M はインダクタンスL とインダクタンスL の間の相互インダクタンス、M はインダクタンスL とインダクタンスL の間の相互インダクタンスである。 また、本実施の形態では、被駆動線路である超伝導ストリップラインが図2に示したようなメモリセルアレイの制御配線或いはリターンラインである場合を想定している。 この場合の制御配線又はリターンラインの特性インピーダンスZ は局所的には一定ではないが、平均値としてZ =25Ωの場合を想定している。

    以上説明したように、本実施の形態の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路により、データ信号及びリセット信号として単一磁束量子(SFQ)パルスの入力により動作し所望のレベル信号を出力できる、直流電源で動作可能な超伝導ドライバ回路を実現できるという効果がある。

    本実施の形態では、被駆動線路としてメモリセルアレイの制御配線或いはリターンラインを想定したが、直列に抵抗を含まない超伝導線路であれば任意の構造の線路に対しても同様の効果を得ることが出来る。 さらに、本実施の形態では、超伝導ストリップライン(SL1)と超伝導ストリップライン(SL2)の特性インピーダンスは等しく25Ωに設定したが、特性インピーダンスが異なる場合でもダンピング抵抗の値を調整することで、容易に同様の効果を得ることが出来る。

    本実施の形態では、2個のジョセフソン接合で構成された磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)を使用したが、3個のジョセフソン接合で構成された磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)を用いても良い。

    また、本実施の形態では、リセットゲート(G2)を超伝導ストリップライン(SL1)と超伝導ストリップライン(SL2)の間に接続したが、超伝導ストリップライン(SL1)の途中の任意の位置又は超伝導ストリップライン(SL2)の途中の任意の位置に配置しても同様の効果を得ることが出来る。

    さらに、本実施の形態では、ドライバゲート(G1)およびリセットゲート(G2)を増幅ゲート(AMP)とバッファゲート(BUF)と磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)とで構成したが、本発明の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の前段のSFQ回路において、SFQパルスが逆流しても問題ない構造になっている場合には、増幅ゲート(AMP)と磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)のみで構成しても同様の効果を得ることが出来る。

    (第2の実施の形態)
    図4は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第2の実施の形態を示す等価回路図である。 本第2の実施の形態は、第1の実施の形態の構成において、リターンラインである超伝導ストリップライン(SL2)がなく、リセットゲート(G2)の接続端Gがグランド(接地)に接続されたことを特徴とする。 図1に示された要素と同じ要素には同一参照番号あるいは同一符号を付している。

    本第2の実施の形態の回路の動作は、第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。 さらに、リターンラインである超伝導ストリップライン(SL2)がないため、被駆動線路全体のインダクタンスが小さくなり、第1に実施の形態に比べて高速動作が可能になるという効果もある。

    (第3の実施の形態)
    図5は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第3の実施の形態を示す等価回路図である。 本実施の形態は、第1の実施の形態の構成において、ドライバゲート(G1)及びリセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)が、直列接続された2個の超伝導量子干渉素子で構成されことを特徴とする。 その他の構成は、第1の実施の形態の構成と同一の構成を有し、同一の要素には同一参照番号あるいは符号を付している。 本第3の実施の形態では、被駆動線路である超伝導ストリップラインの特性インピーダンスZ が50Ωと第1の実施の形態の2倍の大きさの場合を想定している。

    [課題を解決するための手段]の項に記載した様に、被駆動線路の特性インピーダンスZ がドライバゲート及びリセットゲートの内部インピーダンスR より大きい場合には、被駆動線路の特性インピーダンスに整合させることが出来なくなる。 被駆動線路の特性インピーダンスに整合する様に適切なダンピング抵抗を設定できない場合には、所望の値の出力電流が得られず誤動作が生じる場合もある。 さらに、出力信号を短い時間で立ち上げたり、或いは立ち下げることが出来なくなるので、ドライバ回路の高速動作が出来なくなる。 このため、本第3の実施の形態では、磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)を2個直列に接続することで内部抵抗を2倍にして、特性インピーダンス50Ωの被駆動線路との整合を行っている。

    また、図5において、具体的な回路定数は例えば以下のように設定することが出来る。

    =0.16mA,J =0.16mA,J =0.25mA,J =0.18mA,J =0.25mA,J =0.16mA,J =0.16mA,L =2.6pH,L =2.6pH,L =4pH,L =4pH,L =0.5pH,L =1pH,L =2pH,L =2.6pH,L =2.6pH,L 10 =4pH,L 11 =4pH,M =2pH,M =2pH,M =2pH,M =2pH,R d1 =150Ω,R d2 =150Ω,R =0.5Ω,I b1 =0.2mA、I b2 =0.2mA,I b3 =0.15mA

    ここでは、全てのジョセフソン接合は臨界電流密度J =10kA/cm 、V =10mVのNb/AlOx/Nb接合を想定した。 ジョセフソン接合J とJ とJ とJ はマッカンバ定数β=182、ジョセフソン接合J はマッカンバ定数β=10、ジョセフソン接合J とJ はマッカンバ定数β=1で動作するように設定されている。 M はインダクタンスL とインダクタンスL の間の相互インダクタンス、M はインダクタンスL とインダクタンスL の間の相互インダクタンス、M はインダクタンスL とインダクタンスL 10の間の相互インダクタンス、M はインダクタンスL とインダクタンスL 11の間の相互インダクタンスである。 上記した様に、被駆動線路である超伝導ストリップライン(SL1とSL2)の特性インピーダンスZ は50Ωとして上記回路定数が設定されている。

    本第3の実施の形態の回路の動作は、第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。 さらに、第1に実施の形態に比べて大きな特性インピーダンスの被駆動線路に整合が可能になるという効果もある。

    本第3の実施の形態では、ドライバゲート(G1)及びリセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)を直列接続された2個の超伝導量子干渉素子で構成したが、所望の出力電流の値や被駆動線路の特性インピーダンスの値によっては、さらに多数の超伝導量子干渉素子を直列に接続しても同様の効果を得ることが出来る。

    また、本第3の実施の形態では、第1の実施の形態の構成において、ドライバゲート(G1)及びリセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)が、直列接続された2個の超伝導量子干渉素子で構成したが、第2の実施の形態の構成において上記構成を採用しても同様の効果を得ることが出来る。

    (第4の実施の形態)
    図6は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第4の実施の形態を示す等価回路図である。 本第4の実施の形態は、第1の実施の形態の構成において、小さな値の抵抗R が被駆動線路である超伝導ストリップライン(SL1)と接続点Fとの間に挿入されたことを特徴とする。 その他の構成は、第1の実施の形態の構成と同一の構成を有し、同一の要素には同一の参照番号あるいは符号を付している。

    本第4の実施の形態では、被駆動線路である超伝導ストリップラインSL1とSL2の全インダクタンスを200pHとして、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を10GHzのクロック周波数(周期T=100ps)で動作させる場合には、L/T=2Ωに比べて十分に小さな値としてR =0.2Ω程度であれば良い。 これにより、被駆動線路を流れる出力電流の減少をほとんど無視できる。

    本第4の実施の形態の回路の動作は、第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。 さらに、被駆動線路に挿入した小さな抵抗R により、被駆動線路である超伝導ループにトラップされた磁束を除去できるという効果もある。

    また、本第4の実施の形態では、第1の実施の形態の構成において、小さな値の抵抗R が被駆動線路である超伝導ストリップライン(SL1)と接続点Fとの間に挿入した構成をとったが、超伝導ストリップライン(SL1)とリセットゲート(G2)及び超伝導ストリップライン(SL2)から構成される被駆動線路の途中の任意の位置に抵抗R を挿入しても同様の効果を得ることが出来る。

    さらに、本第4の実施の形態では、第1の実施の形態の構成において、小さな値の抵抗R が被駆動線路である超伝導ストリップライン(SL1)と接続点Fとの間に挿入した構成をとったが、第2の実施の形態の構成において上記構成を採用しても同様の効果を得ることが出来る。

    (第5の実施の形態)
    図7は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第5の実施の形態を示す等価回路図である。 本第5の実施の形態は、第1の実施の形態の構成の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を3個配置した場合の実施の形態である。 つまり、第5の実施の形態は、第1の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路と第2の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路と第3の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路とから構成される。 第1の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流出力端(E)と第2の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流入力端(A)がインダクタンス(L )を介して接続されている。 また、第2の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流出力端(E)と第3の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流入力端(A)がインダクタンス(L )を介して接続され、第1の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流入力端(A)に直流電源が接続され、第3の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流出力端(E)がグランド(接地)に接続されている。

    複数個の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路間の直流バイアス線路に適切な値のインダクタンスを挿入することで、一つの直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路が電圧状態にスイッチした時に隣接する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に与える影響を少なくする事が出来る。 これにより回路全体の動作マージンを大きくすることが出来るという効果がある。

    本第5の実施の形態では、一つの直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の被駆動線路である超伝導ストリップラインSL1とSL2の全インダクタンスを200pHとした場合、バイアス線路に挿入するインダクタンスL を200pH以上に設定すると、隣接する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に与える影響を半減させることが出来る。

    本第5の実施の形態においても、各直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の動作は、第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。 さらに、本第5の実施の形態により複数個の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を構成できるという効果がある。

    本第5の実施の形態の複数個の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路へのバイアス電流は直列に供給されるので、複数個の構成にもかかわらずバイアス電流の値が増大しないという効果がある。

    さらに、適切な値のインダクタンスをバイアス電流線路に挿入することで、隣接するドライバ回路への影響を軽減出来るという効果がある。 これによりバイアス抵抗R を小さくして消費電力を下げることが出来るという効果もある。

    また、本第5の実施の形態では、第1の実施の形態の構成の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を3個配置した構成をとったが、第3の実施の形態の構成の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を3個配置した場合にも同様の効果が得られる。

    さらに、本第5の実施の形態では、3個の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を配置した構成をとったが、2個或いは4個以上の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を配置しても同様の効果を得ることが出来る。

    (第6の実施の形態)
    図8は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第6の実施の形態を示す等価回路図である。 本第6の実施の形態は、第2の実施の形態の構成の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を3個配置した場合の実施の形態である。 各直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流入力端は、それぞれのインダクタンス(L )を介して一つの直流電源に並列に接続されている。

    各直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路間のバイアス電流入力端(A)と直流電源との間に適切な値のインダクタンスを挿入することで、一つの直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路が電圧状態にスイッチした時に隣接する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に与える影響を少なくする事が出来る。 これにより回路全体の動作マージンを大きくすることが出来るという効果がある。 本第6の実施の形態では、各直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路のバイアス電流入力端(A)は、インダクタンス(L )を介して並列に接続されているので第5の実施の形態に比べて隣接する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に与える影響をさらに少なくする事が出来るという効果がある。

    本第6の実施の形態では、一つの直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の被駆動線路である超伝導ストリップラインSL1の全インダクタンスを100pHとした場合、バイアス線路に挿入するインダクタンスL が50pH程度でも、隣接する直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路に与える影響を大幅に軽減させることが出来る。

    本第6の実施の形態においても、各直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の動作は、第2の実施の形態と同様であり、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。 さらに、本第6の実施の形態により複数個の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を構成できるという効果がある。

    また、適切な値のインダクタンス(L )をバイアス電流線路に挿入することで、隣接するドライバ回路への影響を大幅に軽減出来るという効果がある。 これによりバイアス抵抗R を大幅に小さくして消費電力を大幅に下げることが出来るという効果もある。

    さらに、本第6の実施の形態では、3個の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を配置した構成をとったが、2個或いは4個以上の直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路を配置しても同様の効果を得ることが出来る。

    図1は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第1の実施の形態を説明するための等価回路図である。

    図2は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第1の実施の形態の超伝導ストリップライン(SL1、SL2)がメモリセルアレイの一部分から構成された場合の等価回路図である。

    図3は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第1の実施の形態の動作を説明するための動作波形の概略図である。

    図4は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第2の実施の形態例を説明するための等価回路図である。

    図5は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第3の実施の形態例を説明するための等価回路図である。

    図6は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第4の実施の形態例を説明するための等価回路図である。

    図7は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第5の実施の形態例を説明するための等価回路図である。

    図8は、本発明による直流電源駆動型超伝導ループドライバ回路の第6の実施の形態例を説明するための等価回路図である。

    図9は、従来技術の超伝導ドライバ回路を説明するための等価回路図である。

    図10は、従来技術の超伝導ドライバ回路を説明するための動作波形の概略図である。

    符号の説明

    SQUID 磁気結合型量子干渉ゲート AMP 増幅ゲート BUF バッファゲート J 、J 、J 、J 、J 、J 、J ジョセフソン接合 L 、L 、L 、L 、L 、L 、L 、L 、L 、L 10 、L 11 、L インダクタンス R b1 、R b2 、R b3バイアス抵抗 R d1 、R d2ダンピング抵抗 R 負荷抵抗 I b1 、I b2 、I b3直流バイアス電流 A バイアス電流入力端 B データ信号入力端 C リセット信号入力端 D 信号出力端 E バイアス電流出力端 F、G 接続端 W データ信号波形 W リセット信号波形 W 出力信号波形 W ドライバゲート(G1)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)の制御配線を流れる電流波形 W リセットゲート(G2)の磁気結合型量子干渉ゲート(SQUID)の制御配線を流れる電流波形

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