专利汇可以提供Metabolism analyzing method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To allow intracorporeal kinetic analysis of a drug or the like by representing the temporal variation of the concentration of a marker, e.g. a drug, in the humor by means of a specific function or an equivalent function. CONSTITUTION:Temporal variation of the concentration in a humor is represented approximately by the following function in order to contribute to the metabolic analysis in the body of an animal. The calculation is carried out using a computor. Y=A[exp(-K1t)++b0{1-exp(-k1t)}{1-exp(-K2t')exp(-K3 t)+SIGMAbjfj[{1exp(Kj2t'j}exp(-Kj3)}]; where, t is the time elapsed after dispensation, A, b0, K1-K3 are positive constants, j is a conseutiue finite integer of 1 or above, bj, Kj2, Kj3 are positive constants for j, fj is {1-exp(-kj1t)} or 1, Kj1 is a positive constant for j, t' is a variable which is equal to t-d for t>d and equal to 0 for t dj and equal to 0 for t,下面是Metabolism analyzing method专利的具体信息内容。
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薬物、基質等の体内動態解析方法に関するもので、特に代謝経路の律速段階となる代謝プールの大きさはもとより、代謝容量、代謝速度に関する定量的情報を得ることができる、薬物、基質等の動態解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素、水素、硫黄、リン等の適当な放射性同位体で標識した薬物、毒物、あるいは基質を静脈注射、腹腔内注射、経口投与等の方法で動物に投与し、血液中の放射能濃度の時間的変化を測定することにより、
動物体内での代謝を解析することができる。 あるいは、
窒素等の適当な安定(非放射性)同位体で標識した薬物等を静脈注射等の方法で動物に投与し、血液中の標識濃度の時間的変化を測定することにより、動物体内での代謝を解析することができる。
【0003】放射性標識体を静脈注射したとき、血液中の放射能濃度の時間的変化は多くの場合、投与後の時間の真数をグラフの横軸に、血液中放射能濃度の対数を縦軸にプロットしたとき、近似的に、直線または2個もしくは3個以上の直線部分を含む曲線で示されることを利用して、解析されていた。
【0004】前者、すなわち血液中放射能濃度の時間的変化が片対数グラフ上で直線に近似される場合には、血液中放射能濃度Cpの時間的変化は Cp=Co exp(-λt) で表され(t は投与後の時間、Co,λは定数)、標識体の代謝に関与する代謝プールは存在しないと推定される。 これに対して、グラフが2つ以上の直線部分から成る場合には、血液中放射能濃度Cpの時間的変化は Cp=C 1 exp(-λ 1 t) + C 2 exp(-λ 2 t) + C 3 exp(-λ 3 t)+・・・ (1) で表され(C 1 , C 2 , C 3 ;λ 1 ,λ 2 ,λ 3等は定数)、何らかの代謝プールの存在が推定される。
【0005】対応するCp,t の値の組合せから、C 1 ,
C 2 , C 3等およびλ 1 ,λ 2 ,λ 3等のパラメータの最適値を求める演算プログラムも市販されている。
【0006】しかし、グラフ上でtが充分小さい領域(C 1 , λ 1に関して)およびtが充分大きい領域(C 2 ,
λ 2等に関して)からC 1 , C 2 , C 3等およびλ 1 ,λ 2 ,λ 3
等の定数(パラメータ)が精度よく求められるのは、λ
1がλ 2等より充分大きい場合、あるいはλ 2がλ 3等より充分大きい場合に限られ、λ 1とλ 2等との差が比較的小さい場合には直線部分の占める割合が小さくなり、グラフから求められるC 1 , C 2およびλ 2等の精度が悪く、得られたグラフの実測データとの適合が極めて悪い。 このような場合には、グラフを用いないで各パラメータを算出する演算プログラムによる計算の精度も極めて悪くなる。
【0007】C 1 , C 2等およびλ 1 ,λ 2等のパラメータの精度が比較的良好な場合でも、それらのパラメータの値を、推定される代謝モデル中のプールの容量や血液の流速等と直接結びつけることは困難であった。
【0008】また、従来の関数(1) すなわち C 1 exp(-λ
1 t), C 2 exp(-λ 2 t) 等の単純な指数関数の和で表す方法が適用できるのは、血液中標識濃度Cpが常に減少する場合に事実上限定されており、減少の勾配が途中で増加する場合、特に濃度Cpの時間的変化が顕著な極大を示す場合には、その適用が困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】それ故、血液等の体液中での薬物等およびその代謝物の濃度の時間的変化を、
比較的簡単な形の関数で精度よく表現することができ、
代謝モデルの推定や、その中の代謝プールの大きさの半定量的な推定を容易にする、薬物、毒物、または基質の動態解析方法の実現が切に望まれている。 特に、濃度の減少の勾配が途中で増加したり、顕著な極大を示すなど、濃度の時間的変化が複雑なプロフィルを有する場合にも、濃度の時間的変化を比較的簡単な形の関数で精度よく表現し、薬物等の体内動態を解析する方法が切に望まれている。
【0010】本発明の目的は、第一に、血液等の体液中での薬物等およびそれらの代謝物の濃度の時間的変化を、複雑なプロフィルを有する場合でも比較的簡単な形の関数で精度よく表現できる、薬物等の体内動態解析方法を実現することにある。
【0011】本発明の目的は、第二に、薬物等の生体内における代謝モデルの推定や、その中の代謝プールの大きさの半定量的な推定を容易にする、薬物等の体内動態解析方法を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するため、薬物等の標識体等の体液中での濃度Cpの時間的変化を関数 y= A[exp(-k 1 t)+b 0 {1−exp(-k 1 t)}{1−exp(-k 2 t')}exp(-k 3 t)+ Σb j f j [ {1−exp(-k j2 t' j )} exp(-k j3 t)] (2) またはこれと等価の関数で、近似的に表す(t は投与後の時間を、 A,b 0 ,k 1 ,k 2 ,k 3は正の定数を、j は1または2以上の連続した有限の整数を、b j ,k j2 ,k j3はそれぞれのj に対して正の定数を、f jは{1−exp(-k
j1 t)} 又は1を、k j1はそれぞれのj に対して正の定数を、それぞれ表し、t'はt がd より大きいときt−d に等しく、t がd より大きくないとき0である変数を示す。 d は0または正の定数を示す。 t' jはt がd jより大きいとき t−d jに等しく、t がd jより大きくないとき0
である変数を示す。 d jは0または正の定数を示す。 b 0およびb jは1を超えることはない。 )。 A, b 0 , k 1 , k 2 ,
k 3 , b j , k j2 , k j3 , k j1等の定数、すなわち各パラメータは、次のようにして求められる。
【0013】投与後の時間t の真数をグラフの横軸に、
体液中の標識体等の濃度Cpの対数を縦軸にプロットしたとき、t=0 における曲線の切片からA を、t =0 付近において曲線の接線の勾配からk 1を、曲線の接線の勾配が実質的に一定となる部分の接線の勾配からk 3を、それぞれ近似値として求める。 仮に k 3 =k 2 ,k 3 =2k 2 ,k 3 =3k 2 ,k 3 =4k 2 ,2k 3 =k 2 , 3k 3 =
k 2 , 4k 3 =k 2等とした場合について、それぞれ L={1−exp(-k 2 t)} exp(-k 3 t) が極大となるt またはそれに近い時点t (t mとする)において {Cp/A −exp(-k 1 t m )} /{1−exp(-k1t m )} {1−exp(-k 2
t m )} exp(-k 3 t m ) の値を求め(A ,k 1 ,k 3としては前述の近似値を用いる)、それをb 0の仮の近似値として、 A [exp(-k 1 t)+b 0 {1−exp(-k 1 t)}{1−exp(-k 2 t)} exp(-
k 3 t)] の値がCp(実測値)に最も近い値を与えるようなk 2の値(k 3との相対関係)を見出し、このk 2を用いて Y 0 = Ay 0 =A [exp(-k 1 t)+b 0 {1−exp(-k 1 t)}{1−exp(-k 2 t)}exp(-k 3 t)] (2) を体液中の標識体等の濃度Cpの時間的変化を表す関数の第一および第二の項とする。 t の代りに、t が正の定数
d より大きいとき t−d に等しく、t がd より大きくないとき0である変数t'を用いると、より精度が上がる場合がある。 この場合には、適当と思われるd の値をいくつか選んで、それらのうちY0の値がCp(実測値)に最も近い値を与えるようなものを見出す。
【0014】{1−exp(-k 1 t m )} が1に近似であるとして、すなわち、式 {Cp/A −exp(-k 1 t m )} /{1−exp(-k 2 tm)} exp(-k 3 t m )
または{Cp/A}/{1−exp(-k 2 t m )} exp(-k 3 t m ) を用いてb 0の仮の値を求めてもよい。 あるいは、k 3の近似値を求めるに用いたtの領域においてCp/Aexp(-k 3 t)
の値を求め、これをb 0の仮の値として用いてもよい。
【0015】関数Y 0は、 Y 0 =Aexp(-k 1 t)+B 0 {1−exp(-k 1 t)}{1−exp(-k 2 t)} exp
(-k 3 t) と表すこともできるが、b 0 =B 0 /Aとして(2) 式のように表すほうが計算上簡便である。 b 0は1を超えることはない。
【0016】k 2 =mk 3 (m は正の実数) の関係があるとき、L ={1−exp(-k 2 t)} exp(-k 3 t)が極大となるt mは t m = {ln(m+1)}/mk 3である。 t mにおいて得られるL の極大値は {1−1/(m+1)} /(m+1)1/m である。 例えば、k 2 =2k 3であるとき、t m = ln3/(2
k 3 ) であり、L の極大値は(2/3)(3)-1/2、、すなわち約
1/2.6 である。 k 2 =k 3であるとき、t m =ln2 /k 3であり、L の極大は1/4 である(m が1より大きいとき、L
の極大値はこれより常に大きい)。
【0017】k 3 =nk 2 ( nは正の実数)の関係があるとき、{1−exp(-k 2 t)} exp(-k 3 t) が極大となるt mは t m ={ln(n+1)−ln(n)}/k 2 ={ln(n+1)−ln(n)}/(k 3 /n) である。 t mにおいて得られるL の極大値は [1−{n/(n
+1)}] {n/(n+1)}n である。 例えばk 3 =4k 2であれば、L の極大値は(1/5)(4/5)4 、すなわち約0.08である(n が1より大きいとき、L の極大値はk 2 =k 3であるときの極大値1/4 より常に小さい)。
【0018】このような関係を利用して、例えば、まず
k 2 =k 3と仮定し、 {Cp/A − exp(-k 1 t m )}/[{ 1−exp(-k 1 t m )}/4] =4{Cp/A−exp(-k 1 ln2/k 3 ) }/{1−exp(-k 1 ln2/k 3 )} を仮のb 0の値として、関数Y 0すなわち y 0 =A [exp(-k 1 t)+b{ 1−exp(-k 1 t)}{1−exp(-k 2 t)} e
xp(-k 3 t)] の値を求め、次いでk 2 =2k 3と仮定して、 2.6 {Cp/A − exp(-k 1 t m )}/{1−exp(-k 1 t m )} t m =
ln3/(2k 3 ) を仮のb 0の値として、関数Y 0の値を求め、Cpの実測値との差異が減少するか増大するか、判定する。 もし実測値との差異|Y 0 −Cp|が全体として減少するなら、m=k 2 /
k 3の値を3または4、あるいはそれより大として、|Y
0 −Cp|が最も小さくなる m=k 2 /k 3の値を見つける。
【0019】k 2 =2k 3としたとき、k 2 =k 3である場合より実測値との差異|Y 0 −Cp|が増大するなら、k 3 =nk 2
(n=2,3,4,等)として、上と同様の手順で最適のn を見つける(m,n は整数でなくてもよい)。
【0020】この最適のm またはn の値を用いて得られるb 0の値に対して、関数Y 0の値とCpの実測値の差異(標準偏差の和として表す)を求め、b 0およびk 2の値、さらに必要ならk 1 ,k 3の値を調節して、最適の関数Y 0を決定する。 関数Y 0の増加する領域において、k 2の値を調節しても関数Y 0の増加率とCpの実測値の増加率の差異が比較的大きい場合には、t の代りに、t が正の定数d より大きいとき t−d に等しく、t がd より大きくないとき0
である変数t'を用い、適当なd の値を選択することにより、近似の精度を改善することができる。
【0021】y j =b j f j [ {1−exp(-k j2 t' j )}exp(-k j3 t)]
(j=1,2,3,・・・) についても、同様の要領で、 y 1 =b 1 f 1 [ {1−exp(-k 12 t' 1 )}exp(-k 13 t)], y 2 =b 2 f 2 [ {1−exp(-k 22 t' 2 )}exp(-k 23 t)], y 3 =b 3 f 3 [ {1−exp(-k 32 t' 3 )}exp(-k 33 t)], 等の各項について、各々が支配的な(主として寄与する)t の領域(例えば、y jの極大付近)について、それらとCp/Aとの差を最も小さくする各パラメータを求めることができる。 各項の寄与が重なり合うt の領域についても、各項の和と実測値との差が最も小さくなるように、各パラメータを調節する。 この調節は、適当な隔たりで選ばれた複数のt の値に対して各項の値を計算して、計算表を作成することにより、困難なく行うことができる。
【0022】このようにして、関数(2) Y= A[exp(-k 1 t)+b 0 {1−exp(-k 1 t)}{1−exp(-k 2 t')}ex
p(-k 3 t)+Σb j f j [ {1−exp(-k j2 t' j )} exp(-k j3 t)] の各パラメータを決定し、関数(2) を具体的に決定することができる。
【0023】上記の計算は電子計算機を用いると容易に行うことができる。 電子計算機は、例えば、A について有効数字1から9.999 まで、10進桁0.01から1000まで、
b 0 ,b j ,k 1 ,k 2 ,k 3 , d,k j1 , k j2 , k j3 , d jについて、有効数字1から9.9 又は 9.99まで、10進桁0.001から10までの数値信号を演算部へ選択的に出力できるようにしておけば、目的を達する。
【0024】本発明の代謝解析方法は、静脈注射、腹腔内注射、経口投与等、種々の投与方法に対して適用できるが、特に静脈(門脈を含む)注射により投与する場合に有用である。 静脈注射により放射能標識体を投与し、
血液中の放射能濃度の時間的変化を測定するとき、本発明で用いる関数は血液中の放射能濃度の時間的変化の実測値に極めてよく一致する。 放射能標識体の代りに安定同位体で標識された化合物を用いても同様である。 標識体を用いず、化合物自体およびその代謝物の少なくとも一部を追跡する場合(液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィを等の微量分析法を用いて)にも、有効である。
【0025】本発明の代謝解析方法は、新薬の開発においてその薬物動態を明らかにする上で極めて有用である。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明のさらに具体的な説明とする。 [実施例1]6.03 MBq/mgの14 Cで1位に標識したD-th
reo-[dichloroacetyl-1- 14 C]CHLORAMPHENICOL 55マイクロク゛ラム(0.33MBq )を含む溶液0.18マイクロリットルを体重 180g のウィスター系雄ラットの尾静脈に注射し、1分、5分、
15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、
8時間、24時間、48時間、72時間、96時間後にそれぞれ尾静脈から約 100マイクロリットルずつ採血し、その放射能を液体シンチレーション計数法により測定した。 動物3個体について平均した測定結果を表1に示す。
【0027】
【0028】投与後の時間t の真数を横軸に、相対放射能強度Cpの対数を縦軸にプロットしたグラフを作成し、
t=1分(0.0167時間)、5分(0.0833時間)、15分(0.25時間)に対応する点の最も近傍を通る直線を引き、その勾配および縦軸(t=0)の切片を求めた。 勾配は−12、切片は 187であった。 またグラフ上で t=30,4
5,60分の各点の最も近傍を通る直線の勾配を求めたところ、約3.0 であった。
【0029】そこで仮に前記関数Y におけるA として 1
87を、k 1として12.0を、k 3として3.0 を、それぞれ選び、次にk 2の値を決定する。 k 2 =mk 3におけるm または
nk 2 =k 3におけるn を選ぶために、L すなわち{1−exp
(-k 2 t)} exp(-k 3 t) の、極大値を与えるt mをまず推定する。 k 3 =3.0 であるとき、t mはm との間に表2に示す関係を、n との間に表3に示す関係を、それぞれ有する。
【0030】表 2 m {ln(m+1)}/m =k 3 t m t m 1 ln2 =0.693 0.231 2 ln3/2 =0.549 0.183 3 ln4/3 =0.462 0.154 4 ln5/4 =0.402 0.134
【0031】表 3 nn{ln(n+1)−ln(n)}=k 3 t m t m 2 2{ln3−ln2}=0.811 0.270 3 3{ln4−ln3}=0.863 0.288 4 4{ln5−ln4}=0.893 0.298
【0032】グラフ上の曲線の形状から、t mは15分付近にあると推定し、仮にm を1とすればk 2 =mk 3の値は3、n を2とすればk 2 =k 3 /n の値は1.5 となる。 t m =
0.231または0.270 においては勿論、時点30分ないし45
分においてexp(-k 1 t m )の値は0に近く、この時間領域において Cp/A −exp(-k 1 t)の値はCp/A とみなしてよいので、30分および45分における Cp/A の値0.15および0.10
0 と L={1−exp(-k 2 t)} exp(-k 3 t)={1−exp(-k 2 t)}ex
p(-3.0t) (k 2 =1.5 又は3.0)の値の比較により、b 0の値を仮に1.0 に選ぶ。 A として 187を、k 1として12.0
を、b 0として1.0 、k 3として3.0 、k 2として1.5 又は3.
0 をそれぞれ用いて、 Y 0 = Ay 0 = A[exp(-k 1 t)+b 0 {1−exp(-k 1 t)}{1−exp(-k
2 t)} exp(-k 3 t) の値を計算すると、時点5分ないし1時間において表4
の通りとなる。
【0033】
【0034】5分の計算値から見るとk 1として12.0は小に過ぎ、また15分ないし30分の計算値から見るとk 2として3.0 は過大で、1.5 はやや小に過ぎることがわかる。
k 1およびk 2の値を調節して、k 1として13.7、k 2として1.
7 が計算値と実測値の差を最も小さくする値であった。
k 1を13.7としたとき、15分から45分の領域で上記の関数
Y 0の値はCpの実測値に比して低いので、 Aの値を 195に修正した。 これによる1分でのY 0の値の増加は、実測値の誤差から見て許容範囲にある。
【0035】2時間から96時間の時間領域での相対放射能強度Cpは、8ないし24時間の範囲に極大を有すると見られるので、この領域に主として寄与する関数 y 1 =b 1 {1−exp(-k 11 t)} {1−exp(-k 12 t)} exp(-k 13 t) を想定し、その各パラメータを求めた。 k 11はk 3に等しいと仮定した。 48時間と72時間の間の放射能強度Cpの減衰から、k 13は0.009 と推定された。 {1−exp(-k 12 t)}
exp(-k 13 t)の極大を与えるt mは、m との間に表5に示す関係を有する。
【0036】
【0037】m=30を選ぶと、k 12 (=mk 13 ) は0.27となる。 2時間以上の時間領域においてCp/A −exp(-k 1 t)
の値は Cp/A とみなしてよいので、 Cp/A の値と L={1−exp(-k 12 t)} exp(-k 13 t)={1−exp(-0.27t)} ex
p(-0.009t) の値の比較により、b 1の値を仮に0.12に選んだ。 しかし
k 13 =0.009、k 12 =0.27の組合せで与えられる関数 Y=
A(y 0 +y 1 ) の値は2時間ないし6時間の領域で誤差がやや大きいので、 k 12 =0.28に修正して誤差をさらに減少させた。
【0038】結局、Cpの時間的変化を近似的に表す関数
Yとして Y= 187[exp(-13.7t)+{1−exp(-13.7t)}{1−exp(-1.7
t)}exp(-3.0t)+0.12{1−exp(-3.0t)} {1−exp(-0.028
t)}exp(-0.009t)] が得られた。 各測定時間における Yの値とCpの実測値とを、表6に比較して示した。 また、図1にグラフとして示した。 図1には、投与後の時間t の真数が横軸に、相対放射能強度Cpの対数が縦軸に示されている。
【0039】
【0040】[実施例2]実施例1と同様に、 14 Cで1
位に標識したD-threo-[dichloroacetyl-1- 14 C]CHLORAMP
HENICOL の溶液をウィスター系雄ラットの尾静脈に注射し、1分、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、
4時間、6時間、8時間、24時間、48時間、72時間、96
時間後にそれぞれ尾静脈から採取した血液から、常法により血漿を得て、その放射能を液体シンチレーション計数法により測定した。 動物3個体について平均した測定結果を表7に示す。
【0041】
【0042】実施例1と同様の関数を想定し、1分から1時間の領域で実施例1と同様の方法で A,k 1 ,k 2 ,
b 0 ,k 3の値を選定し、48時間から96時間の領域について
k 13の値を選定した。 Aとして 146を、k 1として12、k 2
として 6.8、b 0として0.25、k 3として1.12、 k 13として
0.0095を選んだ。 b 1の値は、48時間以上においてexp(-k
12 t)の値が1に比して無視し得るとして、 Cp/A の値と
exp(-k 13 t)の値の比較から0.047 とした。 k 12は0.2 以下でないと、1時間での Yの値が過大となる。 y 1における{1−exp(-k 11 t)} の項は1に近似した。
【0043】k 12の値を0.2 以下とすると、4ないし8
時間の領域で Yの値は4にも満たないので、第4の項として y 2 =b 2 {1−exp(-k 21 t)} {1−exp(-k 22 t')}exp(-k 23 t) t'= t−d を付加することにした。 Cp/A の値とy 0 +y 1の値の差を求め、この差を関数y 2によって表すものとして、最適の各パラメータb 1 ,k 22 ,k 23 ,d を選定した。 k 21はk 3
と等しい1.12とした。 まず d=0として、y 0 ,y 1の場合と同様の手順でk 23 ,k 22 ,b 2を順次求めた。 Cp/A− (y
0 +y 1 ) の値の6時間と24時間の間での変化から、
k 23は約 0.1が適当と見られた。 しかし、パラメータを様々に変えても、1ないし2時間の Yの値が相対的に過大となる。 そこでt'= t−d において d=1,1.4 ,2
等とし、t'を用いて{1−exp(-k 22 t')}exp(-k 23 t)が極大となるt mが6時間付近になるようにk 22 ,k 23の組合せを選び、その結果各パラメータの最適値として d =1.4 ,k 22 =0.26,k 23 =0.12,b 2 =0.24 を得た。
【0044】前記関数 Yは A (y 0 +y 1 +y 2 ) に相当するから、血液中の濃度を表す関数として Y=A(y 0 +y 1 +y 2 ) = A[exp(-k 1 t) +b 0 {1−exp(-k 1 t)}{1−exp(-k 2 t)} exp(-k 3 t) +b 1 {1−exp(-k 11 t)} {1−exp(-k 12 t)} exp(-k 13 t) +b 2 {1−exp(-k 21 t)} {1−exp(-k 22 t')}exp(-k 23 t)] t'= t−d = 146[exp(-12t) +0.25{1−exp(-12t)}{1−exp(-6.8t)} exp(-1.12t) +0.047 {1−exp(-0.2t)} exp(-0.0095t) +0.24{1−exp(-1.12t)}{1−exp(-0.26t')}exp(-0.12t)] t'= t−1.4 が得られた。 各測定時間における Yの値とCpの実測値とを、表8に比較して示した。
【0045】
【0046】
【発明の効果】本発明の薬物、毒物、または基質の動態解析方法によれば、血液等の体液中での標識体等の濃度の時間的変化を、比較的簡単な形の関数で精度よく表現することができる。 特に、極大を示す等複雑なプロフィルを有する変化は、従来のコンパートメントモデルでは表現が困難であったけれども、本発明によると、複雑な計算を行うことなく、比較的簡単な形の関数で精度よく表現できる。
【0047】また本発明によれば、薬物、毒物、基質等の生体内における代謝モデルを推定し、代謝プールの大きさ等を少なくとも半定量的に推定することが容易になる。 さらに、代謝プールの大きさと体液の流量や組織の摂取速度との相対関係も推定でき、一方についての情報があれば他方について推定することができる。
【図1】 放射能強度の時間変化を示す関数及び実測値を示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】削除
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】結局、Cpの時間的変化を近似的に表す関数
Yとして Y= 187[exp(-13.7t)+{1−exp(-13.7t)}{1−exp(-1.7
t)}exp(-3.0t)+0.12{1−exp(-3.0t)} {1−exp(-0.028
t)}exp(-0.009t)] が得られた。 各測定時間における Yの値とCpの実測値とを、表6に比較して示した。
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