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Cellulose ether containing cationic group

阅读:450发布:2024-02-19

专利汇可以提供Cellulose ether containing cationic group专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a cellulose ether containing a cationic group which can give an excellent slipperiness and its lasting feeling, finger passing properties, softness and a coated feeling during rinsing when added to a hair cosmetic and give an excellent moisturized feeling after drying when added to a skin cleansing agent, and to provide a surfactant composition containing the same and a hair cosmetic composition and a skin cleansing agent composition containing the surfactant composition.SOLUTION: There are provided [1] a cellulose ether containing a cationic group which has a main chain derived from an anhydroglucose and in which the degree of substitution of a cationized oxyalkylene group per the anhydroglucose unit is 0.01 or more and to 1.0 or less, the degree of substitution of a glycerol group is 0.5 or more and 5.0 or less and the degree of substitution of a group having a specific structure having a hydrocarbon group having 3 or more and 7 or less carbon atoms is 0.0001 or more and 0.2 or less; [2] a surfactant composition containing the cellulose ether containing a cationic group, a surfactant and water; and [3] a hair cosmetic composition and a hair cleansing agent composition containing the cellulose ether containing a cationic group, a surfactant and water.,下面是Cellulose ether containing cationic group专利的具体信息内容。

  • 下記一般式(1)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、該アンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度が0.01以上1.0以下であり、グリセロール基の置換度が0.5以上5.0以下であり、かつ下記一般式(6)〜(8)で表される、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度が0.0001以上0.2以下であるカチオン性基含有セルロースエーテル。
    (式中、R 1 、R 2及びR 3は、それぞれ独立に、下記式(2)〜(8)からなる群から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基、又は水素原子を示す。nはアンヒドログルコース由来の主鎖の平均重合度を示し、100以上12000以下の数である。)
    (式中、式(2)又は(3)で表される構造単位はカチオン化オキシアルキレン基を示し、式(4)又は(5)で表される構造単位はグリセロール基を示し、式(6)〜(8)で表される構造単位は炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基を示す。R 4 〜R 9は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X -及びY -はアニオンを示し、r及びsは0以上3以下の整数である。R 10 、R 11は、それぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐のアルキル基、又は炭素数2以上5以下の直鎖又は分岐のアルケニル基を示す。R 12は炭素数3以上7以下の、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はメチル基が置換していてもよいフェニル基を示し、pは0又は1の整数を示す。式(2)〜(7)で表される構造単位において、酸素原子は、水素原子又は前記構造単位の炭素原子と結合している。)
  • カチオン電荷密度が0.05mmol/g以上2.0mmol/g以下である、請求項1に記載のカチオン性基含有セルロースエーテル。
  • 請求項1又は2に記載のカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する界面活性剤組成物。
  • カチオン性基含有セルロースエーテルの含有量が0.01質量%以上10質量%以下である、請求項3に記載の界面活性剤組成物。
  • 界面活性剤に対するカチオン性基含有セルロースエーテルの質量比が0.0002以上10以下である、請求項3又は4に記載の界面活性剤組成物。
  • 界面活性剤の含有量が1質量%以上80質量%以下である、請求項3〜5のいずれかに記載の界面活性剤組成物。
  • カチオン性基含有セルロースエーテルのアンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度が0.04以上0.6以下であり、グリセロール基の置換度が0.5以上4.0以下であり、かつ炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度が0.005以上0.15以下である、請求項3〜6のいずれかに記載の界面活性剤組成物。
  • 請求項1又は2に記載のカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する毛髪化粧料組成物。
  • 請求項1又は2に記載のカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する皮膚洗浄剤組成物。
  • 说明书全文

    本発明は、カチオン性基含有セルロースエーテル、それを含有する界面活性剤組成物、毛髪化粧料組成物及び皮膚洗浄剤組成物に関する。

    毛髪は、生活環境(太陽光による紫外線や熱、乾燥)、日常のヘアケア行動(洗髪やブラッシング、ドライヤーによる熱)、化学的処理(カラーリング、パーマ等)によりダメージを受けており、毛髪が濡れた状態で擦れ合うと表面に大きな摩擦を生じ、洗髪中にきしみやもつれを感じる。 毛髪化粧料では、頭髪の汚れを落とすという基本機能に加え、すすぎ時の指通り性、すべり性、すべりの持続感を向上させるために、コンディショニング剤として、一般にカチオン化ヒドロキシエチルセルロースに代表される、カチオン性ポリマーが配合される。
    例えば特許文献1には、ハイドロフォーブ(疎)置換した水溶性カチオン多糖類が開示され、実施例には、セルロース系出発物質にグリシドールを反応させた後、第四級化/アルキル化を行うこと等により製造された水溶性カチオン多糖類が例示されている。 また、該カチオン多糖類の水溶液は強い粘性化、フォーミング等を可能とし、シャンプー、リンス等の毛髪用組成物としても有用であることが挙げられている。
    特許文献2には、アンヒドログルコース単位1モルあたり0.0003〜0.08モルの、炭素数8〜24のアルキル又はアリールアルキル基を含む置換基、及び第四級窒素含有置換基で置換されているセルロースエーテル、及びこれを含むシャンプー等のヘアケア組成物が開示され、湿潤時及び乾燥時の櫛とき性を向上させることが開示されている。 また、特許文献3には、カチオン性基の平均付加モル数が0.2〜0.5であり、グリセロール基の平均付加モル数が1〜2.58である、カチオン化グリセロール化セルロースを含む毛髪化粧料組成物が開示され、洗浄時の毛髪のくし通り性に優れることが挙げられている。

    特開昭61−181801号公報

    特表2006−527785号公報

    ドイツ特許第3301667号明細書

    しかしながら、特許文献1〜3の技術は、すすぎ時のすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感において、十分に満足できるレベルではなかった。
    本発明は、毛髪化粧料に配合すると、すすぎ時に優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を付与することができ、皮膚洗浄剤に配合すると、乾燥後に優れた保湿感を付与することができるカチオン性基含有セルロースエーテル、それを含有する界面活性剤組成物、毛髪化粧料組成物及び皮膚洗浄剤組成物を提供することを課題とする。

    本発明者らは、特定のカチオン性基含有セルロースエーテル、及びそれを含有する界面活性剤組成物により、前記課題を解決しうることを見出した。
    すなわち、本発明は、次の[1]〜[4]を提供する。
    [1]下記一般式(1)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、該アンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度が0.01以上1.0以下であり、グリセロール基の置換度が0.5以上5.0以下であり、かつ下記一般式(6)〜(8)で表される、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度が0.0001以上0.2以下であるカチオン性基含有セルロースエーテル。

    (式中、R 1 、R 2及びR 3は、それぞれ独立に、下記式(2)〜(8)からなる群から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基、又は水素原子を示す。nはアンヒドログルコース由来の主鎖の平均重合度を示し、100以上12000以下の数である。)

    (式中、式(2)又は(3)で表される構造単位はカチオン化オキシアルキレン基を示し、式(4)又は(5)で表される構造単位はグリセロール基を示し、式(6)〜(8)で表される構造単位は炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基を示す。R 4 〜R 9は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X -及びY -はアニオンを示し、r及びsは0以上3以下の整数である。R 10 、R 11は、それぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐のアルキル基、又は炭素数2以上5以下の直鎖又は分岐のアルケニル基を示す。R 12は炭素数3以上7以下の、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はメチル基が置換していてもよいフェニル基を示し、pは0又は1の整数を示す。式(2)〜(7)で表される構造単位において、酸素原子は、水素原子又は式(2)〜(8)から選ばれる構造単位の炭素原子と結合している。)
    [2]前記[1]のカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する界面活性剤組成物。
    [3]前記[1]のカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する毛髪化粧料組成物。
    [4]前記[1]のカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する皮膚洗浄剤組成物。

    本発明によれば、毛髪化粧料に配合すると、すすぎ時に優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を付与することができ、皮膚洗浄剤に配合すると、乾燥後に優れた保湿感を付与することができるカチオン性基含有セルロースエーテル、それを含有する界面活性剤組成物、毛髪化粧料組成物及び皮膚洗浄剤組成物を提供することができる。

    [カチオン性基含有セルロースエーテル]
    本発明のカチオン性基含有セルロースエーテル(以下、「CCE」ともいう)は、毛髪化粧料に配合すると、すすぎ時に優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を付与することができ、皮膚洗浄剤に配合すると、乾燥後に優れた保湿感を付与することができる。 このような効果を奏する理由は定かではないが、以下のように考えられる。
    本発明のカチオン性基含有セルロースエーテルは、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基を所定量有することによって、炭素数が8以上の直鎖炭化水素基を含有する基を有する場合に比べ、適度に疎水性が増す。 そのため、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基を有する本発明のCCEは析出しやすくなり、毛髪や皮膚に適度に付着する。 その結果、本発明のCCEを毛髪化粧料組成物に配合すると、毛髪のすすぎ時のすべり性とその持続感、柔らかさ、並びにコート感、乾燥時のしっとり感、均一性に優れ、皮膚洗浄剤組成物に配合すると、皮膚を洗浄した後、乾燥後の皮膚の保湿感に優れるという効果を奏すると考えられる。
    本発明のカチオン性基含有セルロースエーテルは、下記一般式(1)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、該アンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度が0.01以上1.0以下であり、グリセロール基の置換度が0.5以上5.0以下であり、かつ下記一般式(6)〜(8)で表される、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度が0.0001以上0.2以下である。

    一般式(1)中、R 1 、R 2及びR 3は、それぞれ独立に、下記式(2)〜(8)からなる群から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基、又は水素原子を示す。 nはアンヒドログルコース由来の主鎖の平均重合度を示し、100以上12000以下の数である。

    式中、式(2)又は(3)で表される構造単位はカチオン化オキシアルキレン基を示し、式(4)又は(5)で表される構造単位はグリセロール基を示し、式(6)〜(8)で表される構造単位は炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基を示す。 R 4 〜R 9は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X -及びY -はアニオンを示し、r及びsは0以上3以下の整数である。 R 10 、R 11は、それぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐のアルキル基、又は炭素数2以上5以下の直鎖又は分岐のアルケニル基を示す。 R 12は炭素数3以上7以下の、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はメチル基が置換していてもよいフェニル基を示し、pは0又は1の整数を示す。 式(2)〜(7)で表される構造単位において、酸素原子は、水素原子又は前記構造単位の炭素原子と結合している。

    (置換基R 1 、R 2及びR 3
    前記一般式(1)において、置換基R 1が、式(2)〜(8)から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基である場合、置換基R 1は、式(2)〜(8)から選ばれる複数の構造単位からなる置換基であってもよいし、式(2)〜(8)から選ばれるただ1つの構造単位の酸素原子に、水素原子が結合した置換基であってもよい。
    また、置換基R 1が、式(2)〜(7)から選ばれる複数の構造単位からなる置換基である場合、構造単位同士は、一方の構造単位の酸素原子と他方の構造単位の炭素原子とで結合しており、他の構造単位の炭素原子と結合していない酸素原子、例えば置換基の末端に位置する酸素原子は、水素原子と結合している。
    また、構造単位の組み合わせに特に限定はなく、式(2)〜(8)から選ばれる1種の構造単位が複数結合していてもよいし、式(2)〜(8)から選ばれる2〜7種の構造単位が結合していてもよい。 一般式(1)中、R 1がカチオン化オキシアルキレン基、グリセロール基、及び炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基から選ばれる2種以上の基を有する置換基である場合、結合様式は、ブロック結合、ランダム結合、又は交互結合のいずれであってもよいが、製造の容易さの観点から、ブロック結合であることが好ましい。

    置換基R 1が式(2)〜(8)から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基である場合、その末端の炭素原子は、アンヒドログルコース由来の主鎖の水酸基の酸素原子に結合している。
    置換基R 2が式(2)〜(8)から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基である場合の該置換基の態様は、前述の置換基R 1が式(2)〜(8)から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基である場合の態様と同様である。
    置換基R 3が式(2)〜(8)から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基である場合の該置換基の態様は、前述の置換基R 1が式(2)〜(8)から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基である場合の態様と同様である。
    置換基R 1 、R 2 、及びR 3はそれぞれ独立であり、互いに同一でもよく異なってもいてもよい。
    なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、置換基R 1は、式(2)〜(8)の構造単位以外の構造単位を含んでいてもよい。

    (式(2)又は(3)で表されるカチオン化オキシアルキレン基)
    前記式(2)及び(3)において、R 4 〜R 9は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。 これらの中では、反応剤の入手性の観点から、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
    前記式(2)及び(3)において、X -及びY -は、4級アンモニウムイオンの対イオンであるアニオンを示す。 X -及びY -はアニオンであれば特に限定されず、具体例としては炭素数1以上3以下のアルキル硫酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素数1以上3以下の脂肪酸イオン、及びハロゲン化物イオンから選ばれる1種以上等が挙げられる。
    これらの中では、製造の容易さの観点から、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸イオン、硫酸イオン及びハロゲン化物イオンから選ばれる1種以上が好ましく、ハロゲン化物イオンがより好ましい。 ハロゲン化物イオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオンから選ばれる1種以上が挙げられるが、CCEの水溶性及び化学的安定性の観点から、塩化物イオン及び臭化物イオンから選ばれる1種以上が好ましく、塩化物イオンがより好ましい。
    r及びsは0以上3以下の整数を示す。 原料の入手の容易さの観点から、r及びsは1であることが好ましい。

    (炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基)
    本発明において、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基とは、前記一般式(6)〜(8)で表される構造単位をいう。 本発明のCCEが該構造単位を有することで、特に毛髪化粧料に用いた際に、毛髪すすぎ時における優れたすべり感とその持続感に加え、優れた指通り性、柔らかさ、コート感を付与することができる。 コート感とは毛髪の表面がジェル状の潤滑性に優れた物質でコーティングされたような感触をいい、コート感が優れると、本発明の効果であるすべりと持続感をより強く感じることができる。
    炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基としては、特に毛髪化粧料に用いた際のコート感の付与の観点から、前記一般式(6)及び(7)で表される構造単位から選ばれる1つ以上の構造単位が好ましい。
    前記式(6)及び(7)において、R 10 、R 11は、それぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐のアルキル基、又は炭素数2以上5以下の直鎖又は分岐のアルケニル基であり、よって、前記式(6)及び(7)は、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有している。 R 10 、R 11の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基等が挙げられる。 これらの中では、CCEの水溶性、及び毛髪化粧料に用いた際のコート感の付与の観点から、炭素数1以上4以下のアルキル基又は炭素数2以上4以下のアルケニル基が好ましく、炭素数1以上4以下のアルキル基がより好ましく、メチル基又はエチル基が更に好ましく、エチル基がより更に好ましい。
    また、前記式(8)において、R 12は炭素数3以上7以下の、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はメチル基が置換していてもよいフェニル基であり、その具体例としては、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−へキセニル基、2−へキセニル基、1−ヘプテニル基、2−ヘプテニル基、フェニル基、メチルフェニル基、及びベンジル基等が挙げられる。 これらの中では、CCEの水溶性、及び毛髪化粧料に用いた際のコート感の付与の観点から、炭素数3以上6以下の、アルキル基、アルケニル基、及びフェニル基から選ばれる1種以上が好ましく、炭素数3以上6以下の、アルキル基及びアルケニル基から選ばれる1種以上がより好ましく、炭素数3以上6以下のアルキル基が更に好ましい。

    (カチオン化オキシアルキレン基の置換度)
    本発明において、カチオン化オキシアルキレン基の置換度(以下、「MS(N+)」ともいう)とは、CCEの分子中に存在するカチオン化オキシアルキレン基の数の、主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1つあたりに対する平均値をいう。 MS(N+)は、後述の実施例に記載の方法により測定され、算出される。
    本発明のカチオン性基含有セルロースエーテルにおけるMS(N+)は0.01以上1.0以下である。 MS(N+)がこの範囲であれば、本発明のCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時において良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を十分に得ることができ、また皮膚を洗浄した後の保湿感を得ることができる。 この観点から、MS(N+)は好ましくは0.04以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.07以上、より更に好ましくは0.09以上、より更に好ましくは0.10以上、より更に好ましくは0.12以上、より更に好ましくは0.15以上、より更に好ましくは0.17以上、より更に好ましくは0.18以上であり、好ましくは0.90以下、より好ましくは0.75以下、更に好ましくは0.65以下、より更に好ましくは0.60以下、より更に好ましくは0.50以下、より更に好ましくは0.35以下、上記の良好なすべり性及び持続性を得る観点から、より更に好ましくは0.30以下、より更に好ましくは0.22以下であり、より更に好ましくは0.20以下である。
    また、上記の良好なすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感、及び保湿感を得る観点からMS(N+)は、好ましくは0.04〜0.60の範囲、より好ましくは0.07〜0.30の範囲、更に好ましくは0.09〜0.20の範囲、より更に好ましくは0.17〜0.20の範囲である。
    また、柔らかさを得る観点から、MS(N+)は、好ましくは0.15〜0.75の範囲、より好ましくは0.35〜0.75の範囲、更に好ましくは0.40〜0.65の範囲である。

    (グリセロール基の置換度)
    本発明においてグリセロール基の置換度(以下、「MS(Gly)」ともいう)とは、CCE分子中に存在するグリセロール基の数の、主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1つあたりに対する平均値をいう。 MS(Gly)は、後述の実施例に記載の方法により測定され、算出される。
    本発明のカチオン性基含有セルロースエーテルのMS(Gly)は0.5以上5.0以下である。 MS(Gly)がこの範囲であれば、本発明のCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時において良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を十分に得ることができ、また皮膚を洗浄した後の保湿感を得ることができる。 また、MS(Gly)がこの範囲であれば、CCEの界面活性剤組成物への溶解性が高いため、配合が容易である。 これらの観点から、MS(Gly)は好ましくは0.6以上、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.8以上、より更に好ましくは1.0以上、より更に好ましくは1.2以上、より更に好ましくは1.3以上、より更に好ましくは1.8以上、より更に好ましくは2.1以上である。 上記観点及び本発明のCCEのコストの観点から、MS(Gly)は好ましくは4.0以下、より好ましくは3.8以下、更に好ましくは3.0以下、より更に好ましくは2.3以下である。
    また、上記の良好なすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感、及び保湿感を得る観点、及び配合の容易性の観点からMS(Gly)は好ましくは0.5〜4.0の範囲、より好ましくは0.5〜3.8の範囲、更に好ましくは0.6〜2.3の範囲、より更に好ましくは1.0〜2.3の範囲、より更に好ましくは1.8〜2.3の範囲である。

    (炭素数3以上7以下の炭化水素を含有する基の置換度)
    本発明において、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度(以下、「MS(HC)」ともいう)とは、CCE分子中に存在する、前記式(6)〜(8)で表される炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の数の、主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1つあたりに対する平均値をいう。 MS(HC)は、後述の実施例に記載の方法により測定され、算出される。
    本発明のカチオン性基含有セルロースエーテルのMS(HC)は0.0001以上0.2以下である。 MS(HC)がこの範囲であれば、本発明のCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時において良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を十分に得ることができ、また皮膚を洗浄した後の保湿感を得ることができる。 これらの観点から、MS(HC)は好ましくは0.0005以上、より好ましくは0.005以上、更に好ましくは0.01以上、より更に好ましくは0.02以上、より更に好ましくは0.03以上である。 上記の良好なすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感、及び保湿感を得る観点及び本発明のCCEの製造コストの観点から、MS(HC)は、好ましくは0.15以下、より好ましくは0.10以下、更に好ましくは0.06以下、より更に好ましくは0.05以下、より更に好ましくは0.04以下である。
    また、上記の良好なすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感、及び保湿感を得る観点、及び本発明のCCEの製造コストの観点から、MS(HC)は好ましくは0.0005〜0.2の範囲、より好ましくは0.005〜0.15の範囲、更に好ましくは0.005〜0.10の範囲、より更に好ましくは0.02〜0.05の範囲、より更に好ましくは0.03〜0.04の範囲である。
    本発明において、CCEのMS(N+)、MS(Gly)、MS(HC)は、後述する実施例に記載の方法により、測定することができる。

    (カチオン電荷密度
    本発明のCCEは、本発明のCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、カチオン電荷密度が好ましくは0.05mmol/g以上、より好ましくは0.15mmol/g以上、更に好ましくは0.2mmol/g以上であり、上記の良好なすべり性、及び持続感を得る観点から、0.3mmol/g以上がより更に好ましい。 上記の良好なすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感、及び保湿感を得る観点から、カチオン電荷密度は好ましくは2.0mmol/g以下、より好ましくは1.6mmol/g以下、更に好ましくは1.5mmol/g以下、より更に好ましくは1.2mmol/g以下であり、上記の良好なすべり性、及び持続感を得る観点から、より更に好ましくは0.9mmol/g以下である。
    また、上記の良好なすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感、及び保湿感を得る観点から、カチオン電荷密度は好ましくは0.05〜2.0mmol/g、より好ましくは0.15〜1.5mmol/g、更に好ましくは0.2〜1.2mmol/gであり、上記の良好なすべり性、及び持続感を得る観点から、より更に好ましくは、0.3〜0.9mmol/gである。
    また、柔らかさの観点から、カチオン電荷密度は好ましくは0.6〜2.0mmol/g、より好ましくは1.1〜1.6mmol/g、更に好ましくは1.2〜1.6mmol/gであり、上記の良好なすべり性、及び持続感を得る観点から、より更に好ましくは、1.35〜1.6mmol/gである。
    本発明において、カチオン電荷密度とは、CCE1gあたりに含まれる、カチオン性基のモル数をいい、下記計算式より算出される。
    カチオン電荷密度(mmol/g)=MS(N+)/(74.1×MS(Gly)+a×MS(HC)+b×MS(N+)+162.1)×1000
    (式中、aは炭化水素基を含有する基の分子量を示し、bはカチオン化オキシアルキレン基の分子量を示す。)

    (CCEの平均重合度)
    本発明のCCEにおいて、アンヒドログルコース由来の主鎖の平均重合度nとは、実施例に記載の銅−アンモニア法により測定される粘度平均重合度をいう。 なお、窒素等の不活性ガス中でエーテル化反応を行うとセルロースの解重合は進行せず、原料セルロースとCCEの平均重合度を同等と見なすことができる。 本発明においては、CCEの原料であるセルロースの平均重合度をCCEの平均重合度nであるとみなす。 また本発明においては、セルロースの平均重合度とは、セルロースの粘度平均重合度のことをいい、具体的には実施例に記載の方法で測定することができる。
    平均重合度nはCCEの原料となるセルロースの平均重合度や、CCEの製造方法によって異なるが、100以上12000以下であれば、本発明のCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時に、良好なすべり性及びその持続感が得られる。
    前記平均重合度nは、本発明のCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、好ましくは200以上、より好ましくは500以上、更に好ましくは1000以上である。 また、本発明のCCE、及びCCEを配合した界面活性剤組成物のハンドリング性の観点から、前記平均重合度nは好ましくは10000以下、より好ましくは5000以下、更に好ましくは2500以下である。
    また、上記の良好なすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感、及び保湿感を得る観点から、前記平均重合度nは、好ましくは200〜10000の範囲、より好ましくは500〜5000の範囲、更に好ましくは1000〜2500の範囲である。

    [CCEの製造]
    本発明のCCEは、セルロースを、本発明のCCEのカチオン化オキシアルキレン基に対応するカチオン化剤(以下、単に「カチオン化剤」ともいう)、グリセロール化剤、及び炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基(以下、単に「炭化水素基含有基」ともいう)の導入剤と反応させることにより製造できる。 ここで、カチオン化反応、グリセロール化反応、及び炭化水素基含有基の導入反応の順序は特に限定されず、いずれを先に行ってもよく、同時に行ってもよく、任意の順序で繰り返し行ってもよい。 カチオン化オキシアルキレン基、または、炭化水素基含有基のセルロースへの導入を先に行った場合、グリセロール化剤基準のグリセロール化反応の収率は低下しやすいため、最初にグリセロール化反応を行い、その後にカチオン化反応及び炭化水素基含有基の導入反応を行うことが好ましい。
    一般にセルロースは高い結晶性を持つため、反応性に乏しい。 よって、反応前にその結晶性を低下させ、反応性を改善させる処理を行うことが好ましい。 そのようなCCEの製造方法としては、例えば、以下の方法(i)〜(iii)を挙げることができる。
    方法(i):一般にアルセル化又はマーセル化と呼ばれる活性化方法、すなわち、原料セルロースと大量の水、及び大過剰のアルカリ金属水酸化物を混合して、アルカリセルロースを得た後、グリセロール化剤、カチオン化剤、及び炭化水素基含有基の導入剤と反応させる方法。
    方法(ii):セルロースを、例えば、テトラブチルアンモニウムフルオリドを含むジメチルスルホキシド、パラホルムアルデヒドを含むジメチルスルホキシド、塩化リチウムを含むジメチルアセトアミド等の溶媒、「セルロースの事典、編者:セルロース学会、発行所:株式会社朝倉書店」、Macromol. Chem. Phys. 201,627−631(2000)等に記載されるセルロースの溶解が可能な溶媒を用い、原料セルロースを溶解させ、その後原料セルロースとグリセロール化剤、カチオン化剤、及び炭化水素基含有基の導入剤を反応させる方法。
    方法(iii):前記(i)や(ii)の方法のように、過剰のアルカリやセルロースを溶解可能な特殊な溶媒を用いず、粉末状、又は綿状の原料セルロースとグリセロール化剤、カチオン化剤、及び炭化水素基含有基の導入剤をアルカリ共存下に反応させる方法。
    以下、本発明のCCEの製造原料に用いられるセルロース、グリセロール化剤、カチオン化剤、及び炭化水素基含有基の導入剤について詳細を述べる。

    <原料セルロース>
    本発明のCCEの原料に用いられるセルロース(以下、「原料セルロース」ともいう)の種類に特に制限はないが、セルロース純度、重合度、及び入手の容易さの観点から、各種木材チップ;木材から製造されるウッドパルプ、綿の種子の周囲の繊維から得られるコットンリンターパルプ等のパルプ類が好ましい。
    原料セルロースの平均重合度は、本発明のCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、好ましくは100以上、より好ましくは200以上、更に好ましくは500以上、より更に好ましくは1000以上であり、同様の観点から、好ましくは12000以下、より好ましくは10000以下、更に好ましくは5000以下、より更に好ましくは2500以下である。
    また、上記の良好なすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感、及び保湿感を得る観点から、原料セルロースの平均重合度は、好ましくは100〜12000の範囲、より好ましくは200〜10000の範囲、更に好ましくは500〜5000の範囲、より更に好ましくは1000〜2500の範囲である。
    原料セルロースの平均重合度とは、実施例に記載の銅−アンモニア法等により測定される粘度平均重合度をいう。
    原料セルロースの形状は、製造装置内への導入に支障がない限り特に限定されないが、操作上の観点から、シート状、ペレット状又はチップ状や、綿状、粉末状であることが好ましく、チップ状、綿状又は粉末状がより好ましく、綿状又は粉末状が更に好ましい。 チップ状セルロースは、例えば原料セルロースを、裁断処理することで得ることができる。 綿状又は粉末状セルロースは、例えば原料セルロース又は裁断処理を行った原料セルロースを、必要に応じて乾燥処理を行った後、粉砕処理することで得ることができる。

    (裁断処理)
    原料セルロースの種類や形状によっては、粉砕処理の前処理として裁断処理を行うことが好ましい。 原料セルロースを裁断する方法は、原料セルロースの種類や形状により適宜の方法を選択することができるが、例えば、シュレッダー、スリッターカッター及びロータリーカッターから選ばれる1種以上の裁断機を使用する方法が挙げられる。
    シート状の原料セルロースを用いる場合、裁断機としてシュレッダー又はスリッターカッターを使用することが好ましく、生産性の観点から、スリッターカッターを使用することがより好ましい。
    スリッターカッターは、シートの長手方向に沿った縦方向にロールカッターで縦切りして、細長い短冊状とし、次に、固定刃と回転刃でシートの幅方向に沿って短く横切りする裁断機であって、スリッターカッターを用いることにより、原料セルロースの形状をさいの目形状にすることができる。 スリッターカッターとしては、株式会社ホーライ社製のシートペレタイザを好ましく使用でき、この装置を使用すると、シート状の原料セルロースを約1〜20mmに裁断することができる。

    間伐材、剪定枝材、建築廃材等の木材類、あるいはシート状以外の原料セルロースを裁断する場合には、ロータリーカッターを使用することが好ましい。 ロータリーカッターは、回転刃とスクリーンから構成され、ロータリーカッターを用いることにより、回転刃によりスクリーンの目開き以下の大きさに裁断された原料セルロースを容易に得ることができる。 なお、必要に応じて固定刃を設け、回転刃と固定刃により裁断することもできる。
    ロータリーカッターを使用する場合、得られる粗粉砕物の大きさは、スクリーンの目開きを変えることにより、制御することができる。 スクリーンの目開きは、1〜70mmが好ましく、2〜50mmがより好ましく、3〜40mmがさらに好ましい。 スクリーンの目開きが1mm以上であれば、適度な嵩高さを有する粗粉砕物が得られ取扱い性が向上する。 スクリーンの目開きが70mm以下であれば、後の粉砕処理において、粉砕原料として適度な大きさを有するために、負荷を低減することができる。

    裁断処理後に得られる原料セルロースの大きさとしては、生産性の観点から、好ましくは1mm角以上、より好ましくは2mm角以上であり、後の粉砕処理における粉砕に要する負荷を軽減する観点及び後述する乾燥処理を効率良く容易に行う観点から、好ましくは70mm角以下、より好ましくは50mm角以下である。

    (乾燥処理)
    原料セルロースを粉砕処理する際の水分含量は、少ない方が好ましい。 粉砕処理時の水分含量の下限は、原料セルロースに対して0質量%であるが、生産性の観点から、該水分含量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上である。 また、原料セルロースの粉砕効率の観点から、該水分含量は好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは4質量%以下、より更に好ましくは2質量%以下である。
    一般に、市販のパルプ類、バイオマス資源として利用される紙類、木材類、植物茎・葉類、植物殻類等の原料セルロースは、5質量%を超える水分を含有しており、通常5〜30質量%程度の水分を含有している。 したがって、原料セルロース、好ましくは裁断処理後に得られる原料セルロースの乾燥処理を行うことによって、原料セルロースの水分含量を調整することが好ましい。

    乾燥方法としては、公知の乾燥手段を適宜選択すればよく、例えば、熱風受熱乾燥法、伝導受熱乾燥法、除湿空気乾燥法、冷風乾燥法、マイクロ波乾燥法、赤外線乾燥法、天日乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法等が挙げられる。
    上記の乾燥方法において、公知の乾燥機を適宜選択して使用することができ、例えば、「粉体工学概論」(社団法人日本粉体工業技術会編集 粉体工学情報センター1995年発行) 176頁に記載の乾燥機等が挙げられる。
    これらの乾燥方法及び乾燥機は1種でも又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。 乾燥処理はバッチ処理、連続処理のいずれでも可能であるが、生産性の観点から連続処理が望ましい。

    連続乾燥機としては、伝熱効率の観点から伝導受熱型の横型攪拌乾燥機が好ましい。 さらに、微粉が発生しにくく、連続排出の安定性の観点から2軸の横型攪拌乾燥機が好ましい。 2軸の横型攪拌乾燥機としては、株式会社奈良機械製作所製の2軸パドルドライヤーを好ましく使用できる。
    乾燥処理における温度は、乾燥手段、乾燥時間等により一概には決定できないが、好ましくは10℃以上、より好ましくは25℃以上、更に好ましくは50℃以上であり、また、好ましくは250℃以下、より好ましくは180℃以下、更に好ましくは150℃以下である。 処理時間としては好ましくは0.01時間以上、より好ましくは0.02時間以上であり、また、好ましくは2時間以下、より好ましくは1時間以下である。 必要に応じて減圧下で乾燥処理を行ってもよく、圧力としては、好ましくは1kPa以上、より好ましくは50kPa以上であり、また、好ましくは120kPa以下、より好ましくは105kPa以下である。

    (粉砕処理)
    粉砕処理で用いられる粉砕機に特に制限はなく、原料セルロースを粉末化又は綿状化できる装置であればよい。
    粉砕機の具体例としては、高圧圧縮ロールミルや、ロール回転ミル等のロールミル、リングローラーミル、ローラーレースミル又はボールレースミル等の竪型ローラーミル、転動ボールミル、振動ボールミル、振動ロッドミル、振動チューブミル、遊星ボールミル又は遠心流動化ミル等の容器駆動媒体ミル、塔式粉砕機、攪拌槽式ミル、流通槽式ミル又はアニュラー式ミル等の媒体攪拌式ミル、高速遠心ローラーミルやオングミル等の圧密せん断ミル、乳鉢、石臼、マスコロイダー、フレットミル、エッジランナーミル、ナイフミル、ピンミル、カッターミル等が挙げられる。
    これらの中では、セルロースの粉砕効率、生産性、及び後のグリセロール化等の導入剤の効率の観点から、容器駆動式媒体ミル又は媒体攪拌式ミルが好ましく、容器駆動式媒体ミルがより好ましく、振動ボールミル、振動ロッドミル又は振動チューブミル等の振動ミルが更に好ましく、振動ロッドミルがより更に好ましい。 粉砕方法としては、バッチ式、連続式のどちらでもよい。

    粉砕処理に用いる装置の材質、媒体の材質に特に制限はなく、例えば、鉄、ステンレス、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、チッ化珪素、ガラス等が挙げられるが、原料セルロースの粉砕効率の観点から、鉄、ステンレス、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素が好ましく、更に工業的な利用の観点から、特に鉄又はステンレスが好ましい。
    原料セルロースの粉砕効率の観点から、用いる装置が振動ミルであって、媒体がロッドの場合には、ロッドの外径は、粉砕効率の観点から好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.5mm以上であり、同様の観点から、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下である。
    ロッドの充填率は、振動ミルの機種により好適な範囲が異なるが、セルロースの粉砕効率、及び生産性の観点から、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、更に好ましくは50%以上であり、また好ましくは97%以下、より好ましくは95%以下である。 また、同様の観点から、ロッドの充填率は、好ましくは10〜97%、より好ましくは15〜97%、更に好ましくは50〜95%である。
    充填率がこの範囲内であれば、セルロースとロッドとの接触頻度が向上するとともに、媒体の動きを妨げずに、粉砕効率を向上させることができる。 ここで充填率とは、振動ミルの攪拌部の容積に対するロッドの見かけの体積をいう。

    粉砕処理時の温度に特に限定はないが、セルロースの分解抑制の観点、及び操作コストの観点から、好ましくは−100℃以上、より好ましくは0℃以上、更に好ましくは10℃以上であり、同様の観点から、好ましくは200℃以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは70℃以下である。 また、同様の観点から、粉砕処理時の温度は、好ましくはー100〜200℃、より好ましくは0〜100℃、更に好ましくは10〜70℃である。
    粉砕処理の時間は、原料セルロースが粉末化又は綿状化されるよう、適宜調整すればよい。 粉砕処理の時間は、用いる粉砕機や使用するエネルギー量等によって変わるが、通常10秒間以上12時間以下である。 原料セルロースを十分に粉末化又は綿状化させる観点から、粉砕処理時間は好ましくは15秒間以上、より好ましくは20秒間以上であり、生産性の観点から、好ましくは3時間以下、より好ましくは1時間以下、更に好ましくは20分間以下である。 また、同様の観点から、粉砕処理時間は好ましくは15秒間〜3時間、より好ましくは15秒間〜1時間、更に好ましくは20秒間〜20分間である。

    <グリセロール化剤>
    本発明のCCEの製造に用いられるグリセロール化剤としては、グリシドール;3−クロロ−1,2−プロパンジオール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール等の3−ハロ−1,2−プロパンジオール;グリセリン;グリセリンカーボネートから選ばれる1種以上等が挙げられる。 これらの中では、塩が副生しないこと、及び反応性の観点から、グリシドールが好ましい。
    これらのグリセロール化剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
    使用するグリセロール化剤の量は、所望するMS(Gly)を考慮して適宜選択すればよいが、CCEの水溶性、及びCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、原料セルロースのアンヒドログルコース単位(以下、「AGU」ともいう)1モルに対し、好ましくは0.2モル以上、より好ましくは1モル以上、更に好ましくは3モル以上、より更に好ましくは4モル以上、より更に好ましくは5モル以上であり、同様の観点から、好ましくは60モル以下、より好ましくは50モル以下、更に好ましくは45モル以下、より更に好ましくは40モル以下である。 また、上記観点から、使用するグリセロール化剤の量は、原料セルロースのAGU1モルに対し、好ましくは0.2〜60モル、より好ましくは1〜50モル、更に好ましくは3〜45モル、より更に好ましくは4〜40モル、より更に好ましくは5〜40モルである。 また、柔らかさの観点から、使用するグリセロール化剤の量は、原料セルロースのAGU1モルに対し、好ましくは10〜60モル、より好ましくは10〜50モルである。
    グリセロール化剤の添加方法は、一括、間欠、連続のいずれでもよいが、原料セルロースへのグリセロール化剤の反応収率を高める観点から、連続添加が好ましい。

    <カチオン化剤>
    本発明のCCEの製造に用いられるカチオン化剤としては、下記一般式(9)又は(10)で表される化合物等が挙げられる。

    一般式(9)及び(10)中、R 13 〜R 18及びその好ましい態様は、前記一般式(2)及び(3)のR 4 〜R 9と同様である。 t、u及びその好ましい態様は、前記式(2)のr、及び前記式(3)のsと同様である。 Q - 、W -及びその好ましい態様は、前記式(2)のX - 、及び前記式(3)のY -と同様である。 Zはハロゲン原子を示す。 R 13 〜R 18は互いに同一であっても異なっていてもよい。

    前記一般式(9)又は(10)で表される化合物の具体例としては、グリシジルトリメチルアンモニウム、グリシジルトリエチルアンモニウム、グリシジルトリプロピルアンモニウムのそれぞれ塩化物、臭化物又はヨウ化物や、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム、又は3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムのそれぞれ塩化物、3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム、3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム、又は3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムのそれぞれ臭化物や、3−ヨード−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム、3−ヨード−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム、又は3−ヨード−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムのそれぞれヨウ化物が挙げられる。
    これらの中では、原料の入手の容易性及び化学的安定性の観点から、グリシジルトリメチルアンモニウム又はグリシジルトリエチルアンモニウムの塩化物又は臭化物;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム又は3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムの塩化物;3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム又は3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムの臭化物から選ばれる1種以上が好ましく、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド及び3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドから選ばれる1種以上がより好ましく、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライドが更に好ましい。
    これらのカチオン化剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

    使用するカチオン化剤の量は、所望するMS(N+)と反応収率とを考慮して適宜選択すればよいが、CCEの水溶性、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、原料セルロースのAGU1モルに対し、好ましくは0.01モル以上、より好ましくは0.03モル以上、更に好ましくは0.05モル以上であり、同様の観点から、好ましくは60モル以下、より好ましくは35モル以下、より好ましくは10モル以下、更に好ましくは5モル以下である。 また、使用するカチオン化剤の量は、同様の観点から、好ましくは0.01〜60モル、より好ましくは0.01〜35モル、更に好ましくは0.03〜10モル、より更に好ましくは0.05〜5モルである。 また、柔らかさの観点から、使用するカチオン化剤の量は、原料セルロースのAGU1モルに対し、好ましくは5〜60モル、より好ましくは10〜60モル、更に好ましくは20〜60モルである。
    カチオン化剤の添加方法は一括、間欠、連続のいずれでもよい。

    <炭化水素基含有基の導入剤>
    本発明のCCEの製造に用いられる炭化水素基含有基の導入剤としては、前記一般式(6)〜(8)で表される構造単位を導入できるものであればよい。
    前記一般式(6)又は(7)で表される構造単位を導入しうる導入剤としては、下記一般式(11)又は(12)で表される化合物等が挙げられる。

    一般式(11)及び(12)中、R 19 、R 20及びその好ましい態様は、前記一般式(6)のR 10及び前記一般式(7)のR 11と同様である。 Aはハロゲン原子を示す。
    前記一般式(11)で表される化合物の具体例としては、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,2−エポキシペンタン、1,2−エポキシへキサン、及び1,2−エポキシへプタンが挙げられる。 前記一般式(12)で表される化合物の具体例としては、1−クロロ−2−プロパノール、1−クロロ−2−ブタノール、1−クロロ−ヘキサノール、1−ブロモ−2−ブタノール等の炭素数3以上7以下の1−ハロ−2−アルカノールが挙げられる。
    これらの中では、反応時に塩の副生がない点、原料の入手の容易性及び化学的安定性の観点から、前記一般式(11)で表される化合物が好ましく、CCEの水溶性、CCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,2−エポキシペンタン及び1,2−エポキシへキサンから選ばれる1種以上が好ましく、プロピレンオキサイド及び1,2−ブチレンオキサイドから選ばれる1種以上がより好ましく、1,2−ブチレンオキサイドが更に好ましい。
    これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

    前記一般式(8)で表される構造単位を導入しうる導入剤としては、下記一般式(13)、(14)又は(15)で表される化合物等が挙げられる。

    一般式(13)、(14)及び(15)中、R 21 、R 22 、R 23 、R 24及びその好ましい態様は、前記一般式(8)のR 12と同様である。 q及びその好ましい態様は、前記一般式(8)のpと同様である。 Bはハロゲン原子を示す。 一般式(15)において、R 23及びR 24は異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。 なお、一般式(14)で表される化合物を用いると、前記一般式(4)又は(5)で表されるグリセロール基と、前記一般式(8)で表される構造単位(ただし、pは0である)とを同時に導入しうる。
    前記一般式(13)で表される化合物の具体例としては、1−クロロ−プロパン、1−ブロモ−プロパン、1−クロロ−ブタン、1−ブロモ−ブタン、1−クロロ−ペンタン、1−ブロモ−ペンタン、1−クロロ−ヘキサン、1−ブロモ−ヘキサン、1−クロロ−ヘプタン、1−ブロモ−ヘプタン、1−クロロ−3−ブテン、ベンジルクロリド等の炭素数3以上7以下のアルカン、アルケン又はアリールアルカンのハロゲン化物;ブタン酸塩化物、ヘキサン酸塩化物等の炭素数4〜8のカルボン酸ハロゲン化物等が挙げられる。 これらの中では、炭素数3以上7以下のアルカンのハロゲン化物を用いることが好ましい。
    前記一般式(14)で表される化合物の具体例としては、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、及びヘプチルグリシジルエーテル等の炭素数3以上7以下のアルキル基を有するグリシジルエーテル;炭素数3以上7以下のアルケニル基を有するグリシジルエーテル;フェニルグリシジルエーテル、トリルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル等が挙げられる。
    前記一般式(15)で表される化合物の具体例としては、ブタン酸無水物、ヘキサン酸無水物等の炭素数3以上7以下のアルキル基を有するカルボン酸無水物等が挙げられる。
    これらの中では、原料の入手の容易性及び得られるCCEの化学的安定性の観点から、前記一般式(13)又は(14)で表される化合物が好ましく、CCEの水溶性、及びCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、炭素数3以上7以下のアルカンのハロゲン化物及び炭素数3以上7以下のアルキル基を有するグリシジルエーテルから選ばれる1種以上が好ましく、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、及びヘキシルグリシジルエーテルから選ばれる1種以上がより好ましく、プロピルグリシジルエーテル及びブチルグリシジルエーテルから選ばれる1種以上がより更に好ましい。
    これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

    使用する炭化水素基含有基の導入剤の量は、所望するMS(HC)と反応収率とを考慮して適宜選択すればよいが、CCEの水溶性、及びCCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における良好なすべり性及びその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、原料セルロースのAGU1モルに対し、好ましくは0.01モル以上、より好ましくは0.03モル以上、更に好ましくは0.1モル以上であり、同様の観点から、好ましくは5モル以下、より好ましくは3モル以下、更に好ましくは2モル以下である。 また、同様の観点から、使用する炭化水素基含有基の導入剤の量は、原料セルロースのAGU1モルに対し、好ましくは0.01〜5モル、より好ましくは0.03〜3モル、更に好ましくは0.1〜2モルである。
    炭化水素基含有基の導入剤の添加方法は一括、間欠、連続のいずれでもよい。

    <アルカリ化合物>
    本発明のCCEは、好ましくは上記粉砕処理を行って得られた粉末セルロース又は綿状セルロースと、前記のグリセロール化剤、カチオン化剤及び炭化水素基含有基の導入剤とを反応させて、グリセロール化反応、カチオン化反応及び炭化水素基含有基の導入反応を行うことにより、CCEを得ることができる。
    これらの反応は、いずれもアルカリ化合物共存下で行う。 該反応で用いられるアルカリ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン類等が挙げられる。 これらの中では、グリセロール化反応、カチオン化反応及び炭化水素基含有基の導入反応の反応速度の観点から、アルカリ金属水酸化物、又はアルカリ土類金属水酸化物が好ましく、アルカリ金属水酸化物がより好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが更に好ましい。 これらのアルカリ化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
    アルカリ化合物の添加方法に特に限定はなく、一括添加でも、分割添加でもよい。 また、アルカリ化合物は固体状態で添加してもよく、水溶液としてから添加してもよい。

    前記方法(i)の場合を除き、グリセロール化反応において用いられるアルカリ化合物の量は、アルカリ化合物がアルカリ金属水酸化物や分子中に1つの3級アミンを有する化合物などの1価の塩基化合物の場合は、セルロースの反応活性の向上、及びグリセロール化反応剤の反応選択性の観点から、原料セルロースのAGU1モルに対して、好ましくは0.2モル以上、より好ましくは0.7モル以上、更に好ましくは0.8モル以上であり、同様の観点から、好ましくは2.0モル以下、より好ましくは1.3モル以下、更に好ましくは1.2モル以下である。 また、同様の観点から、グリセロール化反応において用いられるアルカリ化合物の量は、原料セルロースのAGU1モルに対して、好ましくは0.2〜2.0モル、より好ましくは0.7〜1.3モル、更に好ましくは0.8〜1.2モルである。
    前記方法(i)の場合を除き、カチオン化反応及び炭化水素含有基の導入反応においてそれぞれに用いられるアルカリ化合物の量は、アルカリ化合物が1価の塩基化合物の場合は、反応剤の反応選択性の観点から、原料セルロースのAGU1モルに対して、好ましくは0.01モル以上、より好ましくは0.05モル以上、更に好ましくは0.1モル以上であり、同様の観点から、好ましくは1.0モル以下、より好ましくは0.8モル以下、更に好ましくは0.5モル以下である。 また、同様の観点から、カチオン化反応及び炭化水素含有基の導入反応においてそれぞれに用いられるアルカリ化合物の量は、アルカリ化合物が1価の塩基化合物の場合、原料セルロースのAGU1モルに対して、好ましくは0.01〜1.0モル、より好ましくは0.05〜0.8モル、更に好ましくは0.1〜0.5モルである。
    なお、カチオン化反応及び炭化水素含有基の導入反応を同時に行う場合に用いられるアルカリ化合物の好ましい量も、上記カチオン化反応及び炭化水素含有基の導入反応においてそれぞれに用いられるアルカリ化合物の量と同じである。
    グリセロール化反応、カチオン化反応、または炭化水素基含有基の導入反応において用いられるアルカリ化合物がアルカリ土類金属水酸化物などの多価塩基である場合、用いられるアルカリ化合物の量の好ましい範囲は、上記それぞれの反応におけるアルカリ化合物の好ましい量の範囲を、該多価塩基価数で除した範囲である。 例えば用いられるアルカリ化合物が水酸化カルシウム(2価の塩基)である場合、グリセロール化反応において用いられる水酸化カルシウムの量は、前記方法(i)の場合を除き、セルロースの反応活性の向上、及びグリセロール化反応剤の反応選択性の観点から、原料セルロースのAGU1モルに対して、好ましくは0.1モル以上、より好ましくは0.35モル以上、更に好ましくは0.4モル以上であり、同様の観点から、好ましくは1.0モル以下、より好ましくは0.65モル以下、更に好ましくは0.6モル以下である。 また、同様の観点から、アルカリ化合物が多価塩基である場合、グリセロール化反応において用いられるアルカリ化合物の量は、原料セルロースのAGU1モルに対して、好ましくは0.1〜1.0モル、より好ましくは0.35〜0.65モル、更に好ましくは0.4〜0.6モルである。

    本発明のCCEは、好ましくは上記粉砕処理を行って得られた粉末セルロース又は綿状セルロースと、前記のグリセロール化剤、カチオン化剤及び炭化水素基含有基の導入剤とを反応させて、グリセロール化反応、カチオン化反応及び炭化水素基含有基の導入反応を行うことにより得ることができる。 以下、グリセロール化反応、カチオン化反応及び炭化水素基含有基の導入反応を総称して、「CCE製造時の反応」ともいう。
    CCE製造時の各反応において、それぞれグリセロール化剤、カチオン化剤及び炭化水素基含有基の導入剤の添加時の形態にも特に制限はない。 グリセロール化剤、カチオン化剤及び炭化水素基含有基の導入剤が液体状態である場合はそのまま用いてもよいし、水や非水溶剤等のグリセロール化剤やカチオン化剤の良溶剤で希釈した形で用いてもよい。
    希釈に用いる非水溶剤としては、一般的に使用されるイソプロパノール、tert−ブタノール等の2級又は3級の炭素数3以上4以下の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の炭素数3以上6以下のケトン;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル;ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤等が挙げられる。
    CCE製造時の各反応は、前記方法(ii)においては、反応時にセルロースの溶解が可能な溶媒を用い、原料セルロースを溶解させて反応を行うが、方法(i)及び(iii)においても、グリセロール化剤、カチオン化剤及び炭化水素基含有基の導入剤の反応収率の観点から、非水溶剤の存在下に行うこともできる。 その非水溶剤としては、上記と同じ非水溶剤を用いることができる。
    これらの非水溶剤の使用量は、非水溶剤の添加効果の観点から、原料セルロースに対し、好ましくは100質量%以上、より好ましくは1000質量%以上、更に好ましくは5000質量%以上であり、生産性及び反応収率の観点から、好ましくは100000質量%以下、より好ましくは50000質量%以下、更に好ましくは20000質量%以下である。 また、同様の観点から、非水溶剤の使用量は、原料セルロースに対し、好ましくは100〜100000質量%、より好ましくは1000〜50000質量%、更に好ましくは5000〜20000質量%である。

    上記CCE製造時の各反応に用いる装置としては、撹拌が可能なレディゲミキサー等のミキサーや、粉体、高粘度物質、樹脂等の混錬に用いられる、いわゆるニーダー等の混合機を挙げることができる。
    CCE製造時の各反応の反応時の温度は、反応速度の観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは20℃以上、更に好ましくは30℃以上である。 また、グリセロール化剤、カチオン化剤、又は炭化水素基含有基の導入剤の分解抑制から、好ましくは200℃以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下である。 また、同様の観点から、反応時の温度は、好ましくは0〜200℃、より好ましくは20〜100℃、更に好ましくは30〜80℃である。
    CCE製造時の各反応の反応時間は、グリセロール化剤、カチオン化剤及び炭化水素基含有基の導入剤の反応速度等により適宜調整すればよい。 反応時間は通常0.1時間以上72時間以下であり、反応収率及び生産性の観点から、好ましくは0.2時間以上、より好ましくは0.5時間以上、更に好ましくは1時間以上、より更に好ましくは3時間以上である。 また、好ましくは36時間以下、より好ましくは18時間以下、更に好ましくは12時間以下、より更に好ましくは8時間以下である。 また、同様の観点から、反応時間は、好ましくは0.2〜36時間、より好ましくは0.5〜18時間、更に好ましくは1〜12時間、より更に好ましくは3〜8時間である。
    なお、CCE製造時の各反応は、着色、及びアンヒドログルコース由来の主鎖の分子量低下を抑制する観点から、必要に応じて窒素等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。

    反応終了後は、酸を用いてアルカリを中和することができる。 グリセロール化反応、カチオン化反応及び炭化水素基含有基の導入反応を別個に行う際には、各反応間で中和を行うこともできるが、中和塩の生成を抑制する観点から、全ての反応の終了後に行うことが好ましい。 酸としては、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、酢酸、乳酸等の有機酸を用いることができる。
    CCE製造時のすべての反応終了後に得られたCCEは、必要に応じて、濾過等により分別したり、熱水、含水イソプロピルアルコール、含水アセトン溶媒等で洗浄して未反応のカチオン化剤、グリセロール化剤、炭化水素基含有基の導入剤、並びにこれらの反応剤由来の副生物、中和等により副生した塩類を除去したりしてから使用することもできる。 その他、精製方法としては、再沈殿精製、遠心分離、透析等一般的な精製方法を用いることができる。

    [界面活性剤組成物]
    本発明の界面活性剤組成物は、本発明のCCEと界面活性剤と水を含有する。
    <CCE>
    本発明の界面活性剤組成物中におけるCCEの含有量は、CCEを含む界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上である。 また、界面活性剤組成物のハンドリング性の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。 また、上記の優れたすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感及び保湿感を得る観点からは、界面活性剤組成物中のCCEの含有量は、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%である。

    毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、本発明の界面活性剤組成物に含有されるCCEは、好ましくはアンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度(MS(N+))が0.04以上0.60以下であり、グリセロール基の置換度(MS(Gly))が0.5以上4.0以下であり、かつ炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度(MS(HC))が0.005以上0.15以下のCCE、より好ましくはMS(N+)が0.07以上0.30以下であり、MS(Gly)が0.5以上3.8以下であり、かつMS(HC)が0.005以上0.10以下のCCE、更に好ましくはMS(N+)が0.09以上0.20以下であり、MS(Gly)が0.6以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.005以上0.10以下のCCE、より更に好ましくはMS(N+)が0.17以上0.20以下であり、MS(Gly)が1.8以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.03以上0.04以下のCCEである。
    また、毛髪を処理した後のすすぎ時における柔らかさの観点から、本発明の界面活性剤組成物に含有されるCCEは、好ましくはアンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度(MS(N+))が0.15以上0.75以下であり、グリセロール基の置換度(MS(Gly))が0.6以上2.3以下であり、かつ炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度(MS(HC))が0.005以上0.10以下のCCE、より好ましくはMS(N+)が0.35以上0.75以下であり、MS(Gly)が1.0以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.03以上0.04以下のCCE、更に好ましくはMS(N+)が0.40以上0.65以下であり、MS(Gly)が1.8以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.03以上0.04以下のCCE、より更に好ましくはMS(N+)が0.55以上0.65以下であり、MS(Gly)が1.8以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.03以上0.04以下のCCEである。

    <界面活性剤>
    本発明の界面活性剤組成物は、1種以上の界面活性剤を含有する。
    界面活性剤としては、通常、医薬品、医薬部外品、化粧料、トイレタリー、雑貨等で用いられる界面活性剤であればいずれも用いることができる。 具体的には、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
    本発明の界面活性剤組成物をシャンプー、ボディシャンプー、洗顔料等の洗浄剤として使用する場合は、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。

    (陰イオン性界面活性剤)
    陰イオン性界面活性剤としては、疎水性部位を有する硫酸エステル塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸エステル塩及びアミノ酸塩から選ばれる1種以上が好ましい。
    具体的には、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の疎水性部位を有する硫酸エステル塩;スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルカンスルホン酸塩、内部オレフィンスルホン酸、アシルイセチオネート、アシルメチルタウレート等の疎水性部位を有するスルホン酸塩;炭素数8以上16以下の高級脂肪酸塩、下記一般式(I)で示されるアルキルエーテル酢酸塩等の疎水性部位を有するカルボン酸塩;アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩等の疎水性部位を有するリン酸エステル塩;アシルグルタミン酸塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体等の疎水性部位を有するアミノ酸塩等が挙げられる。

    R−O−(CH 2 CH 2 O) a −CH 2 −COOM (I)
    (式中、Rは炭素数4以上22以下のアルキル基を示し、aは4以上16以下の数を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す)

    陰イオン性界面活性剤は、界面活性剤組成物の洗浄性、起泡性及び泡質の観点、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、疎水性部位として炭素数8以上、20以下のアルキル基又はアルケニル基を有することが好ましい。 該アルキル基又はアルケニル基は、より好ましくは炭素数10以上であり、また、より好ましくは炭素数16以下である。

    これらの中では、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(ラウレス−(1)硫酸ナトリウム、ラウレス−(2)硫酸ナトリウム)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ラウリン酸カリウム等の炭素数8以上16以下の高級脂肪酸塩、ラウレス−(4.5)酢酸ナトリウム等の前記一般式(I)で示されるアルキルエーテル酢酸塩、ラウレス−2スルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸アルキルエステル塩、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム(ココイルグルタミン酸ナトリウム)等のアシルグルタミン酸塩、アシルイセチオネート、及びアシルメチルタウレートから選ばれる1種以上が好ましく、特にポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びアルキル硫酸塩から選ばれる1種以上が好ましい。

    (非イオン性界面活性剤)
    非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油等のポリエチレングリコール型と、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の多価アルコール型及び脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
    非イオン性界面活性剤は、毛髪化粧料の洗浄性及び洗浄時の泡量、泡質の観点、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、疎水性部位として炭素数8以上20以下のアルキル基又はアルケニル基を有することが好ましい。
    これらの中では、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド及びアルキルグリコシドから選ばれる1種以上が好ましく、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び脂肪酸アルカノールアミドから選ばれる1種以上がより好ましく、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド及びヤシ油脂肪酸N−メチルモノエタノールアミド等の脂肪酸モノアルカノールアミドから選ばれる1種以上がより好ましい。

    (両性界面活性剤)
    両性界面活性剤としては、イミダゾリン系ベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤、及びアルキルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型界面活性剤等が挙げられる。
    これらの中では、界面活性剤組成物の洗浄性及び洗浄時の泡量、泡質の観点、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、イミダゾリン系ベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、及びアルキルヒドロキシスルホベタインから選ばれる1種以上が好ましく、具体的には、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシイミダゾリウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン及びラウリルヒドロキシスルホベタインから選ばれる1種以上が好ましい。

    (陽イオン性界面活性剤)
    陽イオン性界面活性剤としては、アミド基、エステル基又はエーテル基で分断されていてもよい炭素数12以上28以下の炭化水素基を有する第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、又は3級アミンの鉱酸又は有機酸の塩が挙げられる。 具体的には、セチルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩、オクダデシロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等のモノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩や、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジイソテトラデシルジメチルアンモニウム塩等のジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩や、ステアリルジメチルアミン、ベヘニルジメチルアミン、オクタデシロキシプロピルジメチルアミン、ジメチルアミノプロピルステアリン酸アミドの塩酸、クエン酸又は乳酸塩等のモノ長鎖アルキルジメチルアミン塩が挙げられる。
    これらの中では、毛髪化粧料で処理した毛髪のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感を得る観点、及び皮膚を洗浄し、乾燥した後の優れた保湿感を得る観点から、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム等のモノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。

    (界面活性剤含有量)
    本発明の界面活性剤組成物中の界面活性剤含有量は、本発明の界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び本発明の界面活性剤組成物で対象物、特に皮膚を処理し、すすぎ、乾燥を行った後に優れた保湿感を得る観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、同様の観点から、好ましくは80質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは36質量%以下である。 また、上記の優れたすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ、コート感及び保湿感を得る観点から、界面活性剤の含有量は、好ましくは1〜80質量%、より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは5〜36質量%の範囲である。
    本発明の界面活性剤組成物を毛髪化粧料として用いる場合、界面活性剤の含有量は、本発明の界面活性剤組成物で毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点から、より更に好ましくは5質量%以上、特に好ましくは8質量%以上であり、同様の観点から、より更に好ましくは20質量%以下である。 また、上記の優れたすべり性、持続感、指通り性、柔らかさ及びコート感を得る観点から、界面活性剤の含有量は、5〜20質量%であることがより更に好ましく、8〜20質量%であることが特に好ましい。
    本発明の界面活性剤組成物を皮膚洗浄剤として用いる場合、本発明の界面活性剤組成物中の界面活性剤含有量は、本発明の界面活性剤組成物で皮膚を洗浄し、すすぎ、乾燥を行った後に優れた保湿感を得る観点から、5質量%以上、36質量%以下であることがより更に好ましい。

    (CCEと界面活性剤の質量比)
    本発明の界面活性剤組成物中、CCEと界面活性剤の含有量比は、本発明の界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を得る観点、及び皮膚を洗浄した後の保湿感を得る観点から、界面活性剤に対するCCEの質量比〔CCE/界面活性剤〕で、好ましくは0.0002以上、より好ましくは0.005以上、更に好ましくは0.01以上であり、同様の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは1以下、更に好ましくは0.5以下である。 また、同様の観点から、好ましくは0.0002〜10、より好ましくは0.005〜1、更に好ましくは0.01〜0.5である。

    (その他の成分)
    本発明の界面活性剤組成物中には、更に、通常、毛髪化粧料や皮膚洗浄剤に配合されるグリセリン、保湿剤、多糖類、ポリペプタイド、パール化剤、溶剤、色素、香料、噴射剤、エデト酢酸塩や、クエン酸塩等のキレート剤、pH調整剤、防腐剤、ジンクピリチオン、ピロクトンオラミン等の抗フケ剤等を必要に応じて適宜配合することができる。

    (界面活性剤組成物の製造方法)
    本発明の界面活性剤組成物の製造方法に特に制限はなく、常法により製造することができる。 具体的には、例えば、液状毛髪用シャンプーの場合は、水及び界面活性剤を加温し、均一混合する。 均一溶解確認後、CCEを添加し混合する。 CCEは、必要に応じて、予め水に分散又は溶解させた後に添加できる。 CCEを界面活性剤水溶液に添加後、均一溶解又は分散後、冷却し、必要に応じて、パール化剤、pH調製剤、香料、色素等を加え調製することができる。
    また、本発明の界面活性剤組成物の剤型も特に制限されず、液体状、泡状、ペースト状、クリーム状、固形状、粉末状等、任意の剤型とすることができるが、液体状、ペースト状又はクリーム状とすることが好ましく、液体状とすることが特に好ましい。 液体状とする場合には、液体媒体として水の他、ポリエチレングリコール、エタノール等を用いるのが好ましく、水の配合量は、全組成物中において10質量%以上、90質量%以下が好ましい。

    本発明の界面活性剤組成物は、該界面活性剤組成物で対象物、特に毛髪を処理した後のすすぎ時に優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を与え、また、該界面活性剤組成物で皮膚を洗浄し、すすぎ、乾燥を行った後に皮膚に優れた保湿感を与えることから、毛髪化粧料、又は皮膚洗浄剤として、好適に使用しうる。

    [毛髪化粧料組成物及び皮膚洗浄剤組成物]
    本発明の毛髪化粧料組成物及び皮膚洗浄剤組成物は、本発明のCCE、界面活性剤、及び水を含有する。 毛髪化粧料組成物及び皮膚洗浄剤組成物に含有されるCCE、界面活性剤、及びこれらの好ましい形態については前述の界面活性剤組成物と同じであり、本発明の毛髪化粧料組成物及び皮膚洗浄剤組成物として、本発明の上記界面活性剤組成物をそのまま用いてもよい。
    本発明の毛髪化粧料組成物は、毛髪を処理した後のすすぎ時に優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を与える。 また、本発明の皮膚洗浄剤組成物は、皮膚を洗浄し、すすぎ、乾燥を行った後に皮膚に優れた保湿感を与える。

    上述した実施の形態に関し、本発明は以下のカチオン性基含有セルロースエーテル、それを含有する界面活性剤組成物、並びに該界面活性剤組成物を含有する毛髪化粧料組成物及び皮膚洗浄剤組成物を開示する。
    <1>下記一般式(1)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、該アンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度が0.01以上1.0以下であり、グリセロール基の置換度が0.5以上5.0以下であり、かつ下記一般式(6)〜(8)で表される、炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度が0.0001以上0.2以下であるカチオン性基含有セルロースエーテル。

    (式中、R 1 、R 2及びR 3は、それぞれ独立に、下記式(2)〜(8)からなる群から選ばれる1種以上の構造単位からなる置換基、又は水素原子を示す。nはアンヒドログルコース由来の主鎖の平均重合度を示し、100以上12000以下の数である。)

    (式中、式(2)又は(3)で表される構造単位はカチオン化オキシアルキレン基を示し、式(4)又は(5)で表される構造単位はグリセロール基を示し、式(6)〜(8)で表される構造単位は炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基を示す。R 4 〜R 9は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、X -及びY -はアニオンを示し、r及びsは0以上3以下の整数である。R 10 、R 11は、それぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖又は分岐のアルキル基、又は炭素数2以上5以下の直鎖又は分岐のアルケニル基を示す。R 12は炭素数3以上7以下の、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はメチル基が置換していてもよいフェニル基を示し、pは0又は1の整数を示す。式(2)〜(7)で表される構造単位において、酸素原子は、水素原子又は前記構造単位の炭素原子と結合している。)

    <2>カチオン電荷密度が、0.05mmol/g以上、好ましくは0.15mmol/g以上、より好ましくは0.2mmol/g以上、更に好ましくは0.3mmol/g以上であり、2.0mmol/g以下、好ましくは1.6mmol/g以下、より好ましくは1.5mmol/g以下、更に好ましくは1.2mmol/g以下、更に好ましくは0.9mmol/g以下であり、また、0.05〜2.0mmol/g、好ましくは0.15〜1.5mmol/g、より好ましくは0.2〜1.2mmol/g、更に好ましくは、0.3〜0.9mmol/gである、上記<1>のカチオン性基含有セルロースエーテル。
    <3>カチオン電荷密度が、好ましくは0.6〜2.0mmol/g、より好ましくは1.1〜1.6mmol/g、更に好ましくは1.2〜1.6mmol/g、より更に好ましくは、1.35〜1.6mmol/gである、上記<1>又は<2>のカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <4>アンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度(MS(N+))が、0.04以上、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.07以上、更に好ましくは0.09以上、より更に好ましくは0.10以上、より更に好ましくは0.12以上、より更に好ましくは0.15以上、より更に好ましくは0.17以上、より更に好ましくは0.18以上であり、0.90以下、好ましくは0.75以下、より好ましくは0.65以下、更に好ましくは0.60以下、より更に好ましくは0.50以下、更に好ましくは0.35以下、より更に好ましくは0.30以下、より更に好ましくは0.22以下、より更に好ましくは0.20以下であり、また、0.04〜0.60の範囲、好ましくは0.07〜0.30の範囲、より好ましくは0.09〜0.20の範囲、更に好ましくは0.17〜0.20の範囲である、上記<1>〜<3>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。
    <5>アンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度(MS(N+))が、好ましくは0.15〜0.75の範囲、より好ましくは0.35〜0.75の範囲、更に好ましくは0.40〜0.65の範囲である、上記<1>〜<3>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <6>アンヒドログルコース単位あたりのグリセロール基の置換度(MS(Gly))が、0.6以上、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.8以上、より更に好ましくは1.0以上、より更に好ましくは1.2以上、より更に好ましくは1.3以上、より更に好ましくは1.8以上、より更に好ましくは2.1以上であり、4.0以下、好ましくは3.8以下、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは2.3以下であり、また、0.5〜4.0の範囲、好ましくは0.5〜3.8の範囲、より好ましくは0.6〜2.3の範囲、更に好ましくは1.0〜2.3の範囲、より更に好ましくは1.8〜2.3の範囲である、上記<1>〜<5>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <7>アンヒドログルコース単位あたりの炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度(MS(HC))が、0.0005以上、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.02以上、より更に好ましくは0.03以上であり、0.15以下、好ましくは0.10以下、より好ましくは0.06以下、更に好ましくは0.05以下、更に好ましくは0.04以下であり、好ましくは0.005〜0.15の範囲、より好ましくは0.005〜0.10の範囲、更に好ましくは0.02〜0.05の範囲、より更に好ましくは0.03〜0.04の範囲である、上記<1>〜<6>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <8>平均重合度nが、200以上、好ましくは500以上、より好ましくは1000以上であり、10000以下、好ましくは5000以下、より好ましくは2500以下であり、200〜10000の範囲、好ましくは500〜5000の範囲、より好ましくは1000〜2500の範囲である、上記<1>〜<7>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <9>前記式(2)及び(3)において、R 4 〜R 9が、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はイソプロピル基、好ましくはメチル基又はエチル基、より好ましくはメチル基である、上記<1>〜<8>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <10>前記式(2)及び(3)において、X -及びY -が、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸イオン、硫酸イオン又はハロゲン化物イオンから選ばれる1種以上、好ましくはハロゲン化物イオンから選ばれる1種以上、より好ましくは塩化物イオン及び臭化物イオンから選ばれる1種以上、更に好ましくは塩化物イオンである、上記<1>〜<9>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <11>炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基が、前記一般式(6)及び(7)で表される構造単位から選ばれる1つ以上の構造単位である、上記<1>〜<10>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <12>前記式(6)及び(7)において、R 10 、R 11が、炭素数1以上4以下のアルキル基又は炭素数2以上4以下のアルケニル基、好ましくは炭素数1以上4以下のアルキル基、より好ましくはメチル基又はエチル基、更に好ましくはエチル基である、上記<1>〜<11>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <13>前記式(8)において、R 12が炭素数3以上6以下の、アルキル基、アルケニル基、及びフェニル基から選ばれる1種以上、好ましくは炭素数3以上6以下の、アルキル基及びアルケニル基から選ばれる1種以上、より好ましくは炭素数3以上6以下のアルキル基である、上記<1>〜<10>、又は<12>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル。

    <14>上記<1>〜<13>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する界面活性剤組成物。

    <15>カチオン性基含有セルロースエーテルの含有量が0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下であり、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜1質量%である、上記<14>の界面活性剤組成物。

    <16>カチオン性基含有セルロースエーテルが好ましくはアンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度(MS(N+))が0.04以上0.6以下であり、グリセロール基の置換度(MS(Gly))が0.5以上4.0以下であり、かつ炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度(MS(HC))が0.005以上0.15以下のカチオン性基含有セルロースエーテル、より好ましくはMS(N+)が0.07以上0.3以下であり、MS(Gly)が0.5以上3.8以下であり、かつMS(HC)が0.005以上0.10以下のカチオン性基含有セルロースエーテル、更に好ましくはMS(N+)が0.09以上0.20以下であり、MS(Gly)が0.6以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.005以上0.10以下のカチオン性基含有セルロースエーテル、より更に好ましくはMS(N+)が0.17以上0.20以下であり、MS(Gly)が1.8以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.03以上0.04以下のカチオン性基含有セルロースエーテルである、上記<14>又は<15>の界面活性剤組成物。
    <17>カチオン性基含有セルロースエーテルが好ましくはアンヒドログルコース単位あたりのカチオン化オキシアルキレン基の置換度(MS(N+))が0.15以上0.75以下であり、グリセロール基の置換度(MS(Gly))が0.6以上2.3以下であり、かつ炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の置換度(MS(HC))が0.005以上0.10以下のカチオン性基含有セルロースエーテル、より好ましくはMS(N+)が0.35以上0.75以下であり、MS(Gly)が1.0以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.03以上0.04以下のカチオン性基含有セルロースエーテル、更に好ましくはMS(N+)が0.40以上0.65以下であり、MS(Gly)が1.8以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.03以上0.04以下のカチオン性基含有セルロースエーテル、より更に好ましくはMS(N+)が0.55以上0.65以下であり、MS(Gly)が1.8以上2.3以下であり、かつMS(HC)が0.03以上0.04以下のカチオン性基含有セルロースエーテルである、上記<14>又は<15>の界面活性剤組成物。

    <18>界面活性剤に対するカチオン性基含有セルロースエーテルの質量比が0.0002以上、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上であり、10以下、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下であり、0.0002〜10、好ましくは0.005〜1、より好ましくは0.01〜0.5である、上記<14>〜<17>のいずれかの界面活性剤組成物。

    <19>界面活性剤の含有量が、1質量%以上、好ましくは5質量%以上であり、80質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは36質量%以下であり、1〜80質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは5〜36質量%の範囲である、上記<14>〜<18>のいずれかの界面活性剤組成物。

    <20>上記<1>〜<13>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する毛髪化粧料組成物。

    <21>カチオン性基含有セルロースエーテルの含有量が0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下であり、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜1質量%である、上記<20>の毛髪化粧料組成物。

    <22>界面活性剤の含有量が、1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上であり、80質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは36質量%以下、更に好ましくは20質量%以下であり、また、1〜80質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは5〜36質量%、更に好ましくは5〜20質量%、より更に好ましくは8〜20質量%である、上記<20>又は<21>の毛髪化粧料組成物。

    <23>上記<1>〜<13>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテル、界面活性剤、及び水を含有する皮膚洗浄剤組成物。

    <24>カチオン性基含有セルロースエーテルの含有量が0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下であり、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜1質量%である、上記<23>の皮膚洗浄剤組成物。

    <25>界面活性剤の含有量が、1質量%以上、好ましくは5質量%以上であり、80質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは36質量%以下であり、また、1〜80質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは5〜36質量%である、上記<23>又は<24>の皮膚洗浄剤組成物。

    <26>原料セルロースを、グリセロール化剤、カチオン化剤、及び炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の導入剤と反応させて、上記<1>〜<13>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテルを製造する、カチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。

    <27>グリセロール化剤が、グリシドール、3−ハロ−1,2−プロパンジオール、グリセリン、グリセリンカーボネートから選ばれる1種以上であり、好ましくはグリシドールである、上記<26>のカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。

    <28>使用するグリセロール化剤の量が、原料セルロースのアンヒドログルコース単位1モルに対し、0.2モル以上、好ましくは1モル以上、より好ましくは3モル以上、更に好ましくは4モル以上、より更に好ましくは5モル以上であり、60モル以下、好ましくは50モル以下、より好ましくは45モル以下、更に好ましくは40モル以下であり、好ましくは0.2〜60モル、より好ましくは1〜50モル、更に好ましくは3〜45モル、より更に好ましくは4〜40モル、より更に好ましくは5〜40モルである、上記<26>又は<27>のカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。
    <29>使用するグリセロール化剤の量が、原料セルロースのアンヒドログルコース単位1モルに対し、好ましくは10〜60モル、より好ましくは10〜50モルである、上記<26>〜<28>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。

    <30>カチオン化剤が、前記一般式(9)及び(10)で表される化合物から選ばれる1種以上、好ましくはグリシジルトリメチルアンモニウム又はグリシジルトリエチルアンモニウムの塩化物又は臭化物;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム又は3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムの塩化物;3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム又は3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムの臭化物から選ばれる1種以上、より好ましくはグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド及び3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドから選ばれる1種以上、更に好ましくはグリシジルトリメチルアンモニウムクロライドである、上記<26>〜<29>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。

    <31>使用するカチオン化剤の量が、原料セルロースのAGU1モルに対し、0.01モル以上、好ましくは0.03モル以上、より好ましくは0.05モル以上であり、60モル以下、好ましくは35モル以下、好ましくは10モル以下、より好ましくは5モル以下であり、0.01〜60モル、好ましくは0.01〜35モル、好ましくは0.03〜10モル、より好ましくは0.05〜5モルである、上記<26>〜<30>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。
    <32>使用するカチオン化剤の量が、原料セルロースのAGU1モルに対し、好ましくは5〜60モル、より好ましくは10〜60モル、更に好ましくは20〜60モルである、上記<26>〜<31>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。

    <33>炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の導入剤が、前記一般式(11)及び(12)で表される化合物から選ばれる1種以上、好ましくは前記一般式(11)で表される化合物、より好ましくはプロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,2−エポキシペンタン及び1,2−エポキシへキサンから選ばれる1種以上、更に好ましくはプロピレンオキサイド及び1,2−ブチレンオキサイドから選ばれる1種以上、より更に好ましくは1,2−ブチレンオキサイドである、上記<26>〜<32>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。

    <34>炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の導入剤が、前記一般式(13)、(14)及び(15)で表される化合物から選ばれる1種以上、好ましくは前記一般式(14)で表される化合物、より好ましくは炭素数3以上7以下のアルキル基を有するグリシジルエーテル、更に好ましくはプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、及びヘキシルグリシジルエーテルから選ばれる1種以上、より更に好ましくはプロピルグリシジルエーテル及びブチルグリシジルエーテルから選ばれる1種以上である、上記<26>〜<33>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。

    <35>使用する炭素数3以上7以下の炭化水素基を含有する基の導入剤の量が、原料セルロースのAGU1モルに対し、0.01モル以上、好ましくは0.03モル以上、より好ましくは0.1モル以上であり、5モル以下、好ましくは3モル以下、より好ましくは2モル以下であり、0.01〜5モル、好ましくは0.03〜3モル、より好ましくは0.1〜2モルである、上記<26>〜<34>のいずれかのカチオン性基含有セルロースエーテルの製造方法。

    以下の製造例、実施例及び比較例において、「%」は「質量%」を意味する。 また、上記一般式(6)及び(7)において、それぞれR 10 、R 11がメチル基である基を以下の実施例においてはまとめて「オキシプロピレン基」ともいい、エチル基である基をまとめて「オキシブチレン基」ともいい、ブチル基である基をまとめて「オキシヘキシレン基」ともいう。 なお、各種物性等の測定は、以下の方法により行った。
    (1)セルロースの粘度平均重合度の測定(銅アンモニア法)
    (i)測定用溶液の調製 メスフラスコ(100mL)に塩化第一銅0.5g、25%アンモニア水20〜30mLを加え、完全に溶解した後に、水酸化第二銅1.0g、及び25%アンモニア水を加えてメスアップし、3時間攪拌し、完全に溶解させた。
    (ii)サンプルの調製 メスフラスコ(25mL)に測定サンプルを25mg添加後、フラスコの標線にメニスカスが一致するまで上記で調製した溶液を追加した。 これを、6時間攪拌し完全に溶解させた。
    (iii)粘度平均重合度の測定 得られた銅アンモニア水溶液をウベローデ粘度計に入れ、恒温槽(20±0.1℃)中で1分間静置した後、液の流下速度を測定した。 種々の試料濃度(g/L)の銅アンモニア溶液の流下時間(t(秒))と試料無添加の銅アンモニア水溶液の流下時間(t 0 (秒))から、下記式に示した相対粘度η rを求めた。
    η r =t/t 0
    次に、それぞれの濃度における還元粘度(η sp /c)を以下の式より求めた。
    η sp /c=(η r −1)/c (c:試料濃度(g/dL))
    更に、還元粘度をc=0に外挿して固有粘度〔η〕を求め、以下の式より粘度平均重合度(n)を求めた。
    n=2000×〔η〕
    なお、実施例において、CCEの平均重合度は、製造に用いた原料セルロースの平均重合度と同一であると見なした。

    (2)CCEにおける置換基の置換度:MSの算出 CCEのグリセロール基の置換度(MS(Gly))、カチオン化オキシアルキレン基の置換度(MS(N+))、炭化水素基含有基の置換度(MS(HC))は、炭化水素基含有基がオキシプロピレン基である場合を除き、以下の計算式(1)〜(3)の連立方程式により算出した。
    −a×(グリセロール基の含有量(%))×MS(HC)+(74.1−74.1×(グリセロール基の含有量(%)))×MS(Gly)−b×(グリセロール基の含有量(%))×MS(N+)=162.1×(グリセロール基の含有量(%))・・・(1)
    −a×(窒素含有量(%))×MS(HC)−74.1×(窒素含有量(%))×MS(Gly)+(b−b×窒素含有量(質量%))×MS(N+)=162.1×(窒素含有量(%))・・・(2)
    (a−a×(炭化水素基含有基の含有量(%)))×MS(HC)−74.1×(炭化水素基含有基の含有量(%))×MS(Gly)−b×(炭化水素基含有基の含有量(%))×MS(N+)=162.1×(炭化水素基含有基の含有量(%))・・・(3)
    (式中、aは炭化水素基含有基の分子量を、bはカチオン化オキシアルキレン基の分子量を示す。

    上記、連立方程式中のグリセロール基の含有量、窒素含有量、炭化水素基含有基の含有量は、それぞれCCE中に含有される、グリセロール基、カチオン化オキシアルキレン基を構成する窒素、炭化水素基含有基の質量%を示し、下記の方法にて算出した。
    〔グリセロール基及び炭化水素基含有基の含有量(質量%)の測定〕
    CCE中に含有される、グリセロール基の含有量%(質量%)は、Analytical Chemistry, Vol.51, No.13, 2172(1979)、「第十五改正日本薬局方(ヒドロキシプロピルセルロースの分析方法の項)」等に記載の、セルロースエーテルのアルコキシ基の平均付加モル数を分析する手法として知られるZeisel法に準じて算出した。 以下に手順を示す。
    (i)25mLメスフラスコにn−テトラデカン1mLを加え、o−キシレンを液のメニスカス下面がメスフラスコの標線上縁と一致するまで添加、撹拌して、内標準溶液を調製した。
    (ii)精製、乾燥を行ったCCE65mg、アジピン酸65mgを10mLバイアル瓶に精秤し、(i)で調製した内標準溶液2mL、ヨウ化水素酸2mLを加えて密栓した。
    (iii)上記バイアル瓶中の混合物を、スターラーチップにより攪拌しながら、150℃のブロックヒーターにて1時間加熱した。
    (iv)バイアル瓶中の2相に分離した混合物の上層(o-キシレン層)をガスクロマトグラフ法にて測定し、グリセロール基由来のヨウ化イソプロピル、及び炭化水素基含有基由来の炭化水素基のヨウ化物(例えば、炭化水素基含有基がオキシブチレン基の場合は、2−ヨウ化ブチル)を定量して、得られた結果からそれぞれCCE中のグリセロール基の含有量(質量%)、及び炭化水素基含有基の含有量(質量%)を算出した。
    分析条件は以下の通りであった。
    カラム:Agilent社製 HP−1(長さ:30m、内径:0.32mm、膜厚:0.25mm、固定相:100%メチルシロキサン)
    カラム温度:40℃(5min)→10℃/min→230℃(5min)
    インジェクター温度:210℃
    検出器:水素炎イオン検出器(FID)
    検出器温度:230℃
    打ち込み量:1μL
    キャリヤーガス流量:ヘリウム3.0mL/min
    〔窒素含有量(質量%)の測定〕(ケルダール法)
    精製、乾燥したCCE100mgを精秤し、ここへ硫酸10mL、分解促進剤「ケルタブ錠」(株式会社なかやま理化製作所製)1錠を加え、ケルダール分解装置「K−432」(BUCHI社製)を用いて250℃で30分、300℃で30分、420℃で80分と順に昇温させながら完全分解を行った。 分解反応終了後、サンプルにイオン交換水30mLを加え、自動ケルダール蒸留・滴定装置「K−370」(BUCHI社製)を用いて、30%水酸化ナトリウム水溶液40mLを加えアルカリ性とした後、蒸留操作により遊離したアンモニアを1%ホウ酸水溶液中に収集し、0.01N硫酸(和光純薬工業株式会社製、定量分析用)を用いて滴定することにより、CCE中の窒素含有量(質量%)を求めた。

    なお、炭化水素基含有基がオキシプロピレン基の場合(実施例23〜27)は、前記Zeisel法に準じた前処理を行うと、グリセロール基だけでなく、オキシプロピレン基もヨウ化イソプロピルに転化するため、グリセロール基及びオキシプロピレン基の含有量を独立して求めることができない。 そこで、炭化水素基含有基がオキシプロピレン基の場合には下記に記載するNMR法によってまずオキシプロピレン基の含有量を求め、次に上記〔グリセロール基及び炭化水素基含有基の含有量の含有量(質量%)の測定〕に記載の方法で、オキシプロピレン基とグリセロール基の合計含有量を求めた。 該合計含有量から、前記NMR法により求めたオキシプロピレン基の含有量を差し引いてグリセロール基の含有量を求めた。 窒素含有量(質量%)の測定は、上記に記載の方法を用い、得られた各置換基の含有量を上記計算式(1)〜(3)に代入し、この連立方程式を解くことで、MS(PO)、MS(Gly)、MS(N+)を算出した。

    [NMR法によるオキシプロピレン基の含有量(質量%)の算出]
    得られたCCEのオキシプロピレン基の置換度(MS(HC)は、 1 H−NMRによって算出した。測定方法は以下の通りである。
    装置:Mercury400(Varian製)
    観測範囲:6410.3Hz
    データポイント:65536
    パルス幅:45°
    パルス遅延時間:5s
    積算:128回 スピン:No spin
    内部標準:3−(トリメチルシリル)プロピオン酸-d4 ナトリウム塩(TSP)
    検量線作成用試料:ヒドロキシプロピルセルロース「KLUCEL」( Hercules社製、オキシプロピレン基の含有量が既知:76.15質量%)
    精製、乾燥したCCE10mgを上記内部標準入りのD 2 O 1gに溶かして上記測定条件で1 H−NMR測定を行った。 オキシプロピレン基におけるメチル基のシグナル(1.23ppm)からCCE中のオキシプロピレン基の含有量を算出した。

    (3)CCEの水溶性の評価 直径32mmの円柱状の50mLバイアルに、精製、乾燥を行ったCCE0.5g、イオン交換水49.5gを入れ、6時間かけて攪拌して1%水溶液又は1%分散液を調製し、得られた1%水溶液又は1%分散液に関して目視での溶解性評価を行った。
    ○;溶解性高(透明)
    △;溶解性低(わずかに濁りが生じる)
    ×;不溶(白濁)

    (4)水分含量の測定 パルプ、綿状セルロース、粉末セルロースの水分含量は、電子式水分計「MOC−120H」(株式会社島津製作所製)を用いて、測定温度120℃で測定した。 約1gのサンプルを用い、30秒間の重量変化率が0.1%以下となる点を測定の終点とした。

    実施例1〔CCE(1)の製造〕
    (1)セルロースの裁断処理、乾燥処理及び粉砕処理工程 シート状木材パルプ(テンベック社製、BioflocXV18、平均重合度1977)をシートペレタイザー(株式会社ホーライ製、SGG−220)で処理してチップ状にした。 その後、80℃で12時間乾燥処理を行い、水分含量0.18%のチップ状の乾燥パルプを得た。 得られたチップ状セルロースをエキストリームミル(ワーリング社製、MX−1200XTM型、全容量150mL)に投入し、回転数24000rpmにて20℃で30秒間粉砕処理を行い、綿状セルロース(平均重合度1977)を得た。
    (2)グリセロール化反応 3つ口丸底フラスコに、ジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)584g、テトラ(n−ブチル)アンモニウムフロリド三水和物(TBAF、関東化学株式会社製)116gを投入し、均一に溶解させた。 これに、上記で得られた綿状セルロース7.0gを加えて室温で1時間撹拌し、溶解させた。 更に、微粉末化した水酸化カリウム2.4g(1.0モル/AGU1モル)を加えてよく分散させた。 70℃に昇温した後、窒素気流下で反応液を撹拌しながら、グリシドール124g(38.8モル/AGU1モル)の50%ジメチルスルホキシド溶液248gを5時間かけて添加した。 滴下終了後、更に70℃のまま1時間撹拌を続け、反応を終了させた。
    続いて、反応溶液を室温まで冷却した後に、遠心分離を行い、得られた上澄み液をイオン交換水/アセトン/メタノール=2/4/4(体積比)の混合溶媒(10L, 25℃)中へ投入し、析出したポリマーをろ過し、上記イオン交換水/アセトン/メタノール混合溶媒1Lで洗浄後、減圧乾燥(80℃, 0.03kPa,12時間)することで白色の固形物としてグリセロール化されたセルロース13gを得た。

    (3)カチオン化反応、及び炭化水素基含有基の付加反応 3つ口丸底フラスコに、70%ジメチルスルホキシド水溶液1089gを投入し、上記で得られたグリセロール化されたセルロース11gを加えて、室温で撹拌し、均一に溶解させた。 その後、20%水酸化ナトリウム水溶液1.8g(0.25モル/AGU1モル)を加えて室温で撹拌した。 その後、カチオン化剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(阪本薬品工業株式会社製、含水量20質量%、水を差し引いた残余の成分中における純度90%以上)24g(3.51モル/AGU1モル)及び炭化水素基含有基の導入剤として1,2−ブチレンオキサイド(東京化成株式会社製)4.2g(1.63モル/AGU1モル)を、グリセロール化されたセルロース溶液を撹拌しながら、この溶液に添加し、50℃に昇温して5時間反応を行った。 その後、反応液を酢酸で中和し、10Lのエタノール/イソプロパノール(7/3体積比)中に投入して、析出したポリマーをろ過し、上記エタノール/イソプロパノール混合溶媒1Lで洗浄後、減圧乾燥(80℃, 0.03kPa,12時間)することで白色の固形物としてCCE(1)17gを得た。
    グリセロール化剤、カチオン化剤、及び炭化水素基含有基の導入剤の添加量を表1に示す。 また、得られたCCE(1)の評価結果を表2に示す。

    実施例2〔CCE(2)の製造〕
    原料セルロースであるシート木材パルプをテンベック社製BioflocXV、平均重合度1694に変更したこと、及びグリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例1と同様に行い、CCE(2)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例3〔CCE(3)の製造〕
    実施例1において、原料セルロースであるシート木材パルプをテンベック社製BioflocHV+、平均重合度1550に変更し、更に工程(1)のセルロースのチップ化・綿状化工程を、下記のセルロースの粉末化工程に変更した。
    (1)セルロースの裁断処理、乾燥処理及び粉砕処理工程 シート状木材パルプ(テンベック社製、Biofloc HV+、平均重合度1550)をシュレッダー(株式会社明光商会製、MSX2000−IVP440F)で処理してチップ状にした。 その後、80℃で12時間乾燥処理を行い、水分含量0.18%のチップ状の乾燥パルプを得た。
    次に、得られたチップ状の乾燥パルプ920gを、バッチ式振動ミル(中央化工機株式会社製、FV−10:容器全容積33L、ロッドとして、φ30mm、長さ510mm、断面形状が円形のSUS304製ロッド63本、充填率70体積%)に投入した。 振動数20Hz,全振幅8mm,温度10〜40℃の範囲で10分間粉砕処理を行い、セルロース粉末890g(平均重合度1233)を得た。
    得られたセルロース粉末を用いて、グリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例1と同様に行い、CCE(3)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例4〜8〔CCE(4)〜(8)の製造〕
    グリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例3と同様に行い、CCE(4)〜(8)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例9〔CCE(9)の製造〕
    グリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例2と同様に行い、CCE(9)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例10〜18〔CCE(10)〜(18)の製造〕
    グリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例3と同様に行い、CCE(10)〜(18)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例19〜20〔CCE(19)〜(20)の製造〕
    セルロース原料であるシート木材パルプをコットンリンターパルプ(山東高蜜化繊社製、PCS2400、平均重合度2005)に変更したこと、グリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例1と同様に行い、CCE(19)〜(20)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例21〜22〔CCE(21)〜(22)の製造〕
    グリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例3と同様に行い、CCE(21)〜(22)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例23〔CCE(23)の製造〕
    (1)セルロースの裁断処理、乾燥処理及び粉砕処理工程 原料セルロースとしてシート状木材パルプ(テンベック社製Biofloc HV+、平均重合度1550)を用い、シュレッダー(株式会社明光商会製、MSX2000−IVP440F)にかけてチップ状にした。 その後、80℃で12時間乾燥処理を行い、水分含量0.18%のチップ状の乾燥パルプを得た。
    次に、得られたチップ状の乾燥パルプ920gを、バッチ式振動ミル(中央化工機株式会社製、FV−10:容器全容積33L、ロッドとして、φ30mm、長さ510mm、断面形状が円形のSUS304製ロッド63本、充填率70体積%)に投入した。 振動数20Hz,全振幅8mm,温度10〜40℃の範囲で10分間粉砕処理を行い、セルロース粉末890g(平均重合度1233)を得た。
    (2)グリセロール化反応 3つ口丸底フラスコに、ジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)167g、テトラ(n−ブチル)アンモニウムフロリド三水和物(TBAF、関東化学株式会社製)33gを投入し、均一に溶解させた。 これに、上記で得られた粉末セルロース3.0gを加えて室温で1時間撹拌し、溶解させた。 更に、微粉末化した水酸化カリウム1.0g(1.0モル/AGU1モル)を加えてよく分散させた。 70℃に昇温した後、窒素気流下で反応液を撹拌しながら、グリシドール7.3g(5.3モル/AGU1モル)の50%ジメチルスルホキシド溶液15gを5時間かけて添加した。 滴下終了後、更に70℃のまま1時間撹拌を続け、反応を終了させた。
    続いて、反応溶液を室温まで冷却した後に、遠心分離を行い、得られた上澄み液をイオン交換水/アセトン/メタノール=2/4/4(体積比)の混合溶媒(5L, 25℃)中へ投入し、析出したポリマーをろ過し、上記イオン交換水/アセトン/メタノール混合溶媒0.5Lで洗浄後、減圧乾燥することで白色の固形物としてグリセロール化されたセルロース3.5gを得た。

    (3)カチオン化反応 3つ口丸底フラスコに、70%ジメチルスルホキシド水溶液67gを投入し、上記で得られたグリセロール化されたセルロース1gを加えて、室温で撹拌し、均一に溶解させた。 その後、48%水酸化ナトリウム水溶液0.070g(0.20モル/AGU1モル)を加えて室温で撹拌した。 その後、カチオン化剤としてグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(阪本薬品工業株式会社製、含水量20質量%、水を差し引いた成分中の純度90%以上)0.47g(0.59モル/AGU1モル)を撹拌添加後、50℃に昇温後、5時間反応を行った。 その後、反応液を酢酸で中和し、1Lのエタノール/イソプロパノール(7/3体積比, 25℃)中に投入して、析出したポリマーをろ過し、上記エタノール/イソプロパノール混合溶媒0.1Lで洗浄後、減圧乾燥することで、白色の固形物として、グリセロール基及びカチオン性基含有セルロースエーテル1.0gを得た。 得られたグリセロール基及びカチオン性基含有セルロースエーテルのMS(N+)、MS(Gly)を上記置換度の算出方法にしたがって算出すると、MS(Gly)=0.64、MS(N+)=0.10であった。
    (4)炭化水素基含有基の導入反応 3つ口丸底フラスコに、70%ジメチルスルホキシド水溶液67gを投入し、上記で得られた、グリセロール基及びカチオン性基含有セルロースエーテル1.0gを加えて、室温で撹拌し、均一に溶解させた。 その後、48%水酸化ナトリウム水溶液0.070g(0.20モル/AGU1モル)を加えて室温で撹拌した。 その後、炭化水素基含有基の導入剤としてプロピレンオキサイド0.060g(0.25モル/AGU1モル)を撹拌添加後、50℃に昇温し、5時間反応を行った。 反応液を酢酸で中和し、1Lのエタノール/イソプロパノール(7/3体積比, 25℃)中に投入して、析出したポリマーをろ過し、上記エタノール/イソプロパノール混合溶媒0.1Lで洗浄後、減圧乾燥することで白色の固形物としてCCE(23)を0.90g得た。

    実施例24〜27〔CCE(24)〜(27)の製造〕
    グリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例23と同様に行い、CCE(24)〜(27)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例28〔CCE(28)の製造〕
    炭化水素基含有基の導入剤として、表1に記載の化合物を用いたこと、及びグリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例1と同様に行い、CCE(28)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例29〜31〔CCE(29)〜(31)の製造〕
    グリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例2と同様に行い、CCE(29)〜(31)を得た。 評価結果を表2に示す。

    実施例32〜45〔CCE(32)〜(45)の製造〕
    炭化水素基含有基の導入剤として、表1に記載の化合物を用いたこと、及びグリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例2と同様に行い、CCE(32)〜(45)を得た。 評価結果を表2に示す。

    比較例1〜2〔カチオン化多糖(1)〜(2)の製造〕
    1,2−ブチレンオキサイドを添加しなかったこと、及びグリセロール化剤、カチオン化剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例3と同様に行い、カチオン化多糖(1)〜(2)を得た。 評価結果を表2に示す。

    比較例3〜6〔カチオン化多糖(3)〜(6)の製造〕
    炭化水素基含有基の導入剤として、表1に記載の化合物を用いたこと、及びグリセロール化剤、カチオン化剤、炭化水素基含有基の導入剤の添加量をそれぞれ表1に示した量に変更したことを除いては、実施例3と同様に行い、カチオン化多糖(3)〜(6)を得た。 評価結果を表2に示す。

    [毛髪化粧料組成物の評価]
    実施例46〜76(ヘアシャンプーの製造、評価)
    (製造)
    CCE(1)〜(31)、及び界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム(花王株式会社製:エマール170J(70%水溶液)、オキシエチレン基の平均付加モル数;1、アルキル鎖長;C10〜16)、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルカルボベタイン(花王株式会社製:アンヒトール55AB(30%水溶液)、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(川研ファインケミカル株式会社製:アミゾール CME)を用いて、各成分の有効分が表3に示す組成となるヘアシャンプーを常法により調製した。具体的には、CCEを水に溶解させ2%ポリマー溶液を調製した。別途、ポリマー以外の各成分をビーカーに取り、80℃に加温後攪拌し、均一溶解した後に、ポリマー液を加え、均一混合後冷却し、最後に、加温により蒸発した水分を補充してヘアシャンプーとした。
    (評価)
    下記組成の各成分をビーカーに取り、80℃に加温後、混合し、均一に溶解したことを確認した後、冷却して、プレーンシャンプーを得た。 得られたプレーンシャンプーで毛束(20g)を洗浄し、35〜40℃の温水で十分に湿らせた後、表3に示す組成のヘアシャンプー(0.5g)で洗浄し、温水(35〜40℃)ですすいだ。 このように処理した毛束を評価用トレスとして用い、5人のパネラーが、以下の評価基準、評価方法により、毛髪のすすぎ時における、すべり性、すべりの持続感並びにコート感を下記の評価軸に従い評価した。

    (プレーンシャンプーの組成)
    (成分) (%)
    ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸Na(エマールE−27C) 11.3
    (エマールE−27C(花王株式会社製、有効分27%)として42.0%)
    ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド 3.0
    (アミノーン C−11S(花王株式会社製))
    クエン酸 0.2
    メチルパラベン 0.3
    精製水 バランス
    計 100.0

    (評価基準)
    ・すべり性:
    7:非常にすべり性がよく、摩擦感が感じられない 6:すべり性が良く、摩擦感が非常に少ない 5:すべり性がよく、摩擦感が少ない 4:ややすべり性がよく、摩擦感がやや少ない 3:普通(比較例13のすべり性を基準)
    2:すべり性が悪く、きしむ 1:全くすべらず、きしみが激しい・持続感:
    7:すべり性が50秒間以上持続する 6:すべり性が30秒間以上50秒間未満持続する 5:すべり性が20秒間以上30秒間未満持続する 4:すべり性が10秒間以上20秒間未満持続する 3:すべり性が5秒間以上10秒間未満持続する 2:すべり性が1秒間以上5秒間未満持続する 1:すべり性持続が1秒間未満である。
    ・コート感:
    7:コート感が非常に優れる 6:コート感に優れる 5:コート感を感じる 4:コート感をやや感じる 3:普通(比較例7のコート感を基準)
    2:コート感が少ない 1:コート感が全く感じられない(評価方法)
    5人のパネラーの評価結果を平均して評点を求めた。

    比較例7〜13(ヘアシャンプーの製造、評価)
    カチオン化多糖(1)〜(6)、及びカチオン化ヒドロキシエチルセルロース(花王株式会社製:ポイズ C−80M)を用いて、表3に示す組成のヘアシャンプーを実施例46と同様にして調製し、評価した。 結果を表3に示す。

    表3から、本発明のCCE(1)〜(31)を用いた毛髪化粧料は、すすぎ時における優れたすべり性とその持続感、並びにコート感を付与できたことが分かる。

    実施例77〜92、比較例13(ヘアシャンプーの製造、評価)
    (製造)
    CCE(29)、(30)及び(32)〜(45)、並びにカチオン化ヒドロキシエチルセルロース(花王株式会社製:ポイズ C−80M)を用いて、実施例46と同様に行い、各成分の有効分が表4に示すヘアシャンプーを調製した。
    (評価)
    実施例46と同様に評価を行った。 すすぎ時の指通り性、柔らかさについては、下記の評価軸に従い評価した。
    (評価基準)
    ・指通り性 7:指通りがきわめて良い 6:非常に指通りが良い 5:指通りが良い 4:やや指通りが良い 3:普通(比較例13の指通り性を基準)
    2:指通りが悪い 1:非常に指通りが悪い・柔らかさ 7:きわめて柔らかい 6:非常に柔らかい 5:柔らかい 4:やや柔らかい 3:普通(比較例13の柔らかさを基準)
    2:硬い 1:非常に硬い

    表4から、本発明のCCE(29)、(30)及び(32)〜(45)を用いた毛髪化粧料は、すすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性並びに柔らかさを付与できたことが分かる。

    実施例93(ボディシャンプー)
    下記組成のボディシャンプーを常法により製造した。
    両手を濡らし、得られたボディシャンプー0.5mLを両手のひらに塗布し、泡立てた後、その両手を10秒間流水中ですすぎ、タオルで水滴を拭き取り、乾燥後の肌感触を評価した。
    その結果、このボディシャンプーで洗浄、乾燥後の肌は優れた保湿感を有していた。

    (成分) (%)
    ラウリン酸 8.6
    ミリスチン酸 8.4
    パルミチン酸 2.5
    ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム *1 2.9
    グリセリン 1.9
    プロピレングリコール 1.2
    ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン *2 0.9
    CCE(4) 0.3
    水酸化カリウム(pH9.6に調整する量) 適 量 香料,防腐剤 適 量
    精製水 バランス
    計 100.0

    *1: 花王株式会社製:エマール270J(有効成分70%)
    (上記組成は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム換算)
    *2: 花王株式会社製:アンヒトール55AB(有効成分30%)
    (上記組成は、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン換算)

    実施例94(ボディシャンプー)
    下記組成のボディシャンプーを常法により製造し、実施例93と同様に評価した。 その結果、このボディシャンプーで洗浄、乾燥後の肌は優れた保湿感を有していた。

    (成分) (%)
    ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム*1 10.0
    ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン *2 1.5
    ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0
    グリセリン 2.0
    塩化ナトリウム 1.0
    CCE(4) 0.3
    香料,防腐剤 適 量
    精製水 バランス
    計 100.0

    *1: 花王株式会社製:エマール270J(有効成分70%)
    (上記組成は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム換算)
    *2: 花王株式会社製:商品名アンヒトール55AB(有効成分30%)
    (上記組成は、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン換算)

    実施例95(ボディシャンプー)
    下記組成のボディシャンプーを常法により製造し、実施例93と同様に評価した。 その結果、このボディシャンプーで洗浄、乾燥後の肌は優れた保湿感を有していた。

    (成分) (%)
    ラウロイルサルコシンカリウム *1 6.0
    ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム *2 3.3
    プロピレングリコール 3.2
    ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン *3 2.8
    ジステアリン酸グリコール 1.0
    ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 0.7
    CCE(4) 0.3
    香料,防腐剤 適 量 pH調整剤(pH6.0に調製する量) 適 量
    精製水 バランス
    計 100.0

    *1: 日光ケミカルズ株式会社製:NIKKOLサルコシネートLK−30(有効成分30%)
    (上記組成は、ラウロイルサルコシンカリウム換算)
    *2: 花王株式会社製:エマール270J(有効成分70%)
    (上記組成は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム換算)
    *3: 花王株式会社製:アンヒトール55AB(有効成分30%)
    (上記組成は、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン換算)

    実施例96(洗顔料)
    下記組成の洗顔料を製造し、実施例93と同様にして評価した。 その結果、この洗顔料で洗浄、乾燥後の肌は優れた保湿感を有していた。

    (成分) (%)
    ココイルメチルタウリンナトリウム *1 1.4
    ラウリン酸 28.2
    ミリスチン酸 2.8
    パルミチン酸 3.1
    ポリエチレングリコール−32 *2 2.0
    グリセリン 16.0
    CCE(4) 0.3
    香料,防腐剤 適 量 pH調整剤(pH9.0に調整する量) 適 量
    精製水 バランス
    計 100.0

    *1: 日光ケミカルズ株式会社製:NIKKOL CMT−30(有効成分30%)
    (上記組成は、ココイルメチルタウリンナトリウム換算)
    *2: 日油株式会社製:PEG#1500

    本発明のカチオン性基含有セルロースエーテルは、ヘアシャンプー等の毛髪化粧料に配合すると、毛髪すすぎ時における優れたすべり性とその持続感、指通り性、柔らかさ、並びにコート感を付与することができる。 また、ボディシャンプー、洗顔料等の皮膚洗浄剤に配合すると、皮膚を洗浄した後に優れた保湿感を付与することができる。 そのため、本発明のカチオン性基含有セルロースエーテルを含有する界面活性剤組成物は、毛髪化粧料又は皮膚洗浄剤用として好適に使用することができる。

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