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Chemical filter

阅读:341发布:2023-08-03

专利汇可以提供Chemical filter专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To enable a chemical filter to efficiently remove a harmful ionic material. SOLUTION: This chemical filter is composed of a base material consisting of polyolefin based resin and removes a harmful ionic material. In this case, the mol.wt. of a stabilizing agent incorporated in the base material is kept in >=500. Further, air permeability is 50-500 cm3/cm2.sec and tensile strength is >=1.0 kgf/cm. Moreover, sheet strength is imparted by heat-fusing with a binder fiber having a core shell structure and m.p. difference of core shell part is kept in >=15 deg.C.,下面是Chemical filter专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターであって、ポリオレフィン系樹脂より構成された基材に、紫外線グラフト法によってイオン交換能が付与されたケミカルフィルターにおいて、ポリオレフィン系樹脂よりなる繊維が含有する安定剤の分子量が50
    0以上であることを特徴とするケミカルフィルター。
  • 【請求項2】 有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターであって、ポリオレフィン系樹脂より構成され、少なくとも芯鞘構造を有する繊維をバインダー繊維として、熱融着によってシート強度が付与された基材に、紫外線グラフト法によってイオン交換能が付与されたケミカルフィルターにおいて、該ケミカルフィルターの通気度が50から500cm 3 /cm 2・secであることを特徴とするケミカルフィルター。
  • 【請求項3】 有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターであって、ポリオレフィン系樹脂より構成され、少なくとも芯鞘構造を有する繊維をバインダー繊維として、熱融着によってシート強度が付与された基材に、紫外線グラフト法によってイオン交換能が付与されたケミカルフィルターにおいて、引っ張り強度が1.0
    kgf/cm以上であることを特徴とするケミカルフィルター。
  • 【請求項4】 有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターであって、ポリオレフィン系樹脂より構成され、少なくとも芯鞘構造を有する繊維をバインダー繊維として、熱融着によってシート強度が付与された基材に、紫外線グラフト法によってイオン交換能が付与されたケミカルフィルターにおいて、該芯鞘構造を有するバインダー繊維の芯部分と鞘部分の融点の差が15℃以上である繊維であることを特徴とするケミカルフィルター。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】この発明は、有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターに関する。

    【0002】

    【従来の技術】イオン交換体を用いて気相中の有害ガスを除去しようとする試みは、特開昭47−25082号公報や特開昭47−33059号公報に述べられてる。
    更にこの考えを発展させて、気相中でも素早く有害物イオンを除去するために、イオン交換体として50μm以下の繊維直径をもつイオン交換繊維を提案したのが特公昭55−33925号公報である。 しかしこの公報ではイオン交換繊維の作製方法として、化学処理により或いは繊維製造時にモノマーを共重合してとあり、具体的にはノボラック樹脂を紡糸した繊維を主体してホルマリンと反応させてフェノール性酸基に基づくイオン交換能を得る方法と、アクリロニトリル−塩化ビニル共重合体よりなる繊維でニトリル基の加水分解によってカブボキシル基を得る方法が明記されているが、その他の方法には言及してはいなかった。 またこの公報では繊維径を規定して不織布、編地、織物或いは紙状として使用すると言及しているものの、具体的にどのような不織布、編地、織物或いは紙が適切であるか、またその作製方法はどのようなものが適切であるかは述べられていなかった。

    【0003】一方イオン交換繊維の作製方法としては特公平7−116307号公報には気体状無水硫酸で処理してスルホン酸基を繊維などの基材表面に導入する方法が記載されている。 しかし気体状無水硫酸で処理すると繊維強度が低下して不織布やシートの強度が低下したり、着色してしまうという欠点があった。

    【0004】更に、特公平6−20554号公報には電離性放射線を不織布等に照射した後に重合性モノマーを表面にグラフト重合させる方法が記載されている。 電離放射線としては具体的にはα線や電子線が好ましいとあるが、これらの高エネルギー放射線は出装置や照射装置が大きくなり、また漏洩する高エネルギー放射線への配慮も十二分に行う必要があった。 更なる問題として、
    放射線を照射した不織布の表面に活性点が失活しないように、またグラフトされるべき単量体を気相中にてグラフト反応を行うために、製造コストを大きく引き上げてしまうという問題があった。

    【0005】これらの製造上の諸問題を解決するべく特表平6−509208号公報には紫外線照射を用いて、
    ポリオレフィン繊維上へ素早く、効果的にグラフト重合を行う方法が述べられている。 ポリプロピレン、ポリエチレン或いはこれらの複合物等のポリオレフィンは、低価格であり、また耐酸性や耐アルカリ性に特に優れているために、アルカリ二次電池など高アルカリ性雰囲気下等での取り扱いには適当である。 しかしこの公報では、
    高分子シートとして繊維径10μm以下のポリオレフィン繊維で構成された不織布が好ましいとあるのみで、ケミカルフィルターとしての特徴を生かすために、イオン交換能以外に必要な特性などには言及していなかった。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、有害なイオン性物質を効率よく除去するケミカルフィルターを提供することにある。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】本発明者らは検討した結果、有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターであって、ポリオレフィン系樹脂より構成された基材に、紫外線グラフト法によってイオン交換能が付与されたケミカルフィルターにおいて、ポリオレフィン系樹脂よりなる繊維が含有する安定剤の分子量が500以上であることを特徴とするケミカルフィルターによって上記問題を解決した。 また、有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターであって、ポリオレフィン系樹脂より構成され、少なくとも芯鞘構造を有する繊維をバインダー繊維として、熱融着によってシート強度が付与された基材に、紫外線グラフト法によってイオン交換能が付与されたケミカルフィルターにおいて、該ケミカルフィルターの通気度が50から500cm 3 /cm 2・sec
    であることを特徴とするケミカルフィルターによって上記問題を解決した。 また、有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターであって、ポリオレフィン系樹脂より構成され、少なくとも芯鞘構造を有する繊維をバインダー繊維として、熱融着によってシート強度が付与された基材に、紫外線グラフト法によってイオン交換能が付与されたケミカルフィルターにおいて、引っ張り強度が1.0kgf/cm以上であることを特徴とするケミカルフィルターによって上記問題を解決した。 更に、有害なイオン性物質を除去するケミカルフィルターであって、ポリオレフィン系樹脂より構成され、少なくとも芯鞘構造を有する繊維をバインダー繊維として、熱融着によってシート強度が付与された基材に、紫外線グラフト法によってイオン交換能が付与されたケミカルフィルターにおいて、該芯鞘構造を有するバインダー繊維の芯部分と鞘部分の融点の差が15℃以上である繊維であることを特徴とするケミカルフィルターによって上記問題を解決した。

    【0008】

    【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
    ポリオレフィン系繊維とはポリエチレン或いはポリプロピレンよりなる繊維を意味する。 一般的にポリオレフィン系繊維は酸やアルカリには安定であるが、酸化的雰囲気や紫外線照射には弱い。 この為にポリオレフィン繊維には安定剤としてヒンダードフェノールやヒンダードアミン系化合物が添加されている。 これらは繊維重量に対し1重量%以下程度で混入されているが、添加剤が繊維中から脱離してフィルターから発生すると大きな問題となる。 特にヒンダードフェノール系ではBHT(分子量220)、ヒンダードアミン系ではチヌビン770(C
    IBA製、分子量481)、LA−57(旭電化、分子量326)等は分子量が小さく繊維中から揮発散逸して、逆に大気を汚染する場合がある。

    【0009】これに対し分子量が500以上のヒンダードフェノール系化合物、例えばイルガノックス1010
    (CIBA製、分子量1178)、3114(分子量7
    84)、GA−80(住友化学製、分子量741)等、
    更にヒンダードアミン系化合物、例えばキマソーブ94
    4(CIBA製、分子量2500以上)等は繊維中から脱離せず、環境への逆汚染を防ぐことができる。

    【0010】これら安定剤の他に、ポリオレフィン系繊維には芳香族フォスファイト、脂肪族ジファスファイト、芳香族ジフォスファイト、フッ化フォスファイト、
    チオエステル、二硫化物等の二次酸化防止剤や、ソルビトール化合物等に代表される核剤等が添加されている。
    更に、場合によってはベンゾトリアゾール、ハイドロキシベンゾフェート、酸化チタン等がUV吸収剤として添加されていることがある。 これら酸化チタンを除いて、
    これら有機物の分子量も500以上が好ましい。

    【0011】本発明に用いられるポリオレフィン系繊維は、特にフィルターとしての特徴である通気性や通水性を保つために、主なる繊維は10μm以上の径を持つ繊維で構成されるのが好ましい。 しかしあまりに繊維径を大きくすると、被濾過物であるガスや液体が、フィルターを通過する際の衝突回数が減少して、フィルターの能力が低下する。 この為に主なる繊維の適正な繊維径は1
    0μm以上、50μm以下が好ましい。

    【0012】ケミカルフィルターの通気性や通水性に関わる因子としては、上記繊維径だけではなく、目付量、
    密度、製造方法等が重要である。 しかし、これらは相互に関連し合うものであって、最終的に製造したケミカルフィルターでは、有害なイオン性物質を除去するため、
    除去目的物質を含有するガスや液体と接触するパラメータを優先的に検討する必要がある。

    【0013】ガスの場合では、通気度が500cm 3
    cm 2・secを越えると、フィルターとガスとの接触回数が減少し、有害なイオン性物資の除去に支障をきたす。 しかし、密度の高い水などの液体の場合では通気性が50cm 3 /cm 2・sec未満になると、目詰まりをおこし、その通水量が低下し、フィルターとしての能力を成さない為に、適度な通気性が必要である。 本発明ではフィルターとしての通気性や通水性の評価を、通気度のパラメータで判断することとして、総合的に、その値はJISL1096で規定されるフラジール通気度で5
    0cm 3 /cm 2・secから500cm 3 /cm 2・se
    c(4cm 3 /cm 2・secの通気量時)が好ましい。
    この時、ケミカルフィルターの目付量は50g/m 2から800g/m 2程度、密度は0.05g/cm 3から0.35g/cm 3である。

    【0014】本発明における基材の製造方法としては、
    長繊維の状態ではスパンボンド法で、短繊維の状態では一般的なシート化の方法が採用できる。 しかし、更に通気性や通水性を向上させるためには、より嵩高い基材を作製する必要があり、これにはカード法やエアレイ法等でウエッブを作製し、繊維間の熱融着やラテックス等のバインダーによって繊維間強度を増加させてシート化する方法が適当である。

    【0015】シート強度を付与するために、繊維間の熱融着性を利用する場合、芯鞘構造を有する繊維をバインダー繊維として利用するのが好ましい。 芯鞘構造を有する繊維では、芯部分と鞘部分で、異なる融点を有する高分子が利用できるために、繊維間の熱融着性を付与しながら、シート形状が保持できる。 特にケミカルフィルターの場合では、熱による加工が必要なことから、加工時に通気性や通水性が変化しないように耐熱性が要求される。 鞘部分の融点が芯部分に対し、15℃以上高い場合には、これらの問題は解決される。 このような芯鞘構造を有する繊維としては、例えば、芯部分がポリプロピレンやPETで構成され、鞘部分がポリエチレンや変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、低融点ポリエステル、エチレン酢ビ共重合体で構成された繊維が利用できる。

    【0016】得られたケミカルフィルターは加工時に変形や断裂してしまうと、フィルターとしての通気性や通水性が変化してしまうので、特に引っ張り強度は重要である。 通常プリーツ加工を施したり、枠にはめ込むためには1.0kgf/cm以上の引っ張り強度があれば充分である。

    【0017】得られた基材へは紫外線グラフト重合法によって表面官能基が付与される。 紫外線グラフト法とは基本的に、紫外線によって繊維上にラジカルを生成する方法、紫外線を吸収する活性基をもつ繊維を利用する方法、増感剤を通じて繊維上にラジカルを形成する方法が知られている。 しかし放射線に比べ紫外線はエネルギーが小さいために、工業的に重要な方法としては最後の2
    つの方法で、特に最後の方法は低コストで紫外線グラフトができるので重要である。

    【0018】紫外線グラフト法で用いられる増感剤とは、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ジエトキシアセトフェノン、アシロキシムエステル、塩素化アセトフェンノン、ヒドロキシアセトフェノン、アシルフォスフィンオキサイド等のアセトフェンノン構造を持つ増感剤、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、イソブチルチオキサンソン、ベンジル等のチオキザンソン構造を持つ増感剤、ベンゾイルペルオキシド等の過酸化物、Fe 3+ 、Ce 4+ 、UO 2 2+等の金属イオン等が用いることができる。

    【0019】増感剤を用いた紫外線グラフト法とは、グラフトさせるべき単量体と増感剤を溶解した溶液中に不織布を含浸させ、脱酸素の条件下で紫外線を照射して行われる。 この時に照射される紫外線は400nm以下2
    00nm以上の近紫外線の領域の光で、増感剤がこの光を受けて励起し、繊維の構成材料であるポリオレフィンから水素を引き抜きラジカルを形成する。 生成したラジカルは単量体と反応し、グラフト点となる。 反応した単量体は次々他の単量体と反応し、グラフト点で化学的に結合したグラフトされたポリマーとなる。 その後グラフトされていない単量体、オリゴマー、ポリマーを除去して、紫外線グラフト法は完了する。 脱酸素の条件下とは雰囲気をアルゴンや窒素による置換や減圧下として重合の阻害要因となる酸素を除去する方法で、コスト的には窒素置換が簡便である。

    【0020】単量体と増感剤を溶解する溶液とは、水を含む溶媒が適当である。 特に水は重合阻害要因もなく、
    用いられる紫外線にも透明であるので有効である。 溶媒としては、アセトン、メテルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、エチレンカーボネイト等の溶媒が使用できる。

    【0021】単量体と増感剤の比率は50:1から50
    0:1、好ましくは100:1から300:1が適切である。 増感剤の比率が大きくなるとグラフト点は増加するが、未グラフト状態のオリゴマー、ポリマーが増加して好ましくなく、また増感剤の比率が小さすぎるとグラフト点が少なくなり、グラフト量が低下する。 グラフト量とは作製されたケミカルフィルターの重量あたり、イオン交換能を有する官能基がどの程度グラフトされたかを示す量で、通常0.01mmol/gから20mmo
    l/g程度、好ましくは0.1mmol/gから10m
    mol/g程度である。

    【0022】紫外線グラフト法に用いられる単量体とは、繊維上に発生したラジカルによって直ちに重合してグラフトされる必要がある。 またイオン交換能を有する必要があるが、イオン交換能を付与する方法には二つの方法がある。 一つはイオン交換能を有する単量体を直接グラフトする方法と、反応性官能基を持つ単量体をグラフトし、その後にイオン交換能を有する官能基を化学結合させる方法である。 前者としては、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、メタクリル酸2
    −スルホエチル、ビニルベンジルスルホン酸、モノ(2
    −メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ビニルベンジルメチルアンモニウム、N,
    N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−
    ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、モノホリノエチルメタクリレート、ビニルピリジン、ビニルベンジルトリエチルアミン、ビニルベンジルチオール等のカルボン酸、スルホン酸、リン酸、1級アンモニウム、2級アンモニウム、3級アンモニウム、チオール基を持つ単量体を利用することができる。

    【0023】後者としては、カルボン酸や水酸基、グリシジル基、アミノ基、シアノ基、ハロゲン等の官能基をあらかじめ紫外線グラフトしておき、その後に脱水反応や付加反応或いは置換反応、加水分解等によって望まれる官能基を導入する方法がある。

    【0024】ケミカルフィルターによって除去されるべき有害なイオン性物質とは、半導体等の製造工程においては、気相中のアンモニア、塩化水素、フッ化水素、硫酸等である。 また他の工業的分野では、気相中のアンモニア、トリメチルアミン、塩化水素、次亜塩素酸、窒素酸化物、硫黄酸化物等がある。 またこのケミカルフィルターは水中でも利用できて、重金属、更にカルシウム、
    マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、鉄等の金属イオンも除去することができる。

    【0025】

    【実施例】以下、実施例により更に本発明を詳細に説明するが、本発明の趣旨を超えない限り、これらに限定されるものではない。

    【0026】実施例1 繊維径33μmのポリプロピレン(PP)よりなる繊維70重量部と17μmの芯鞘構造を有するバインダー繊維(芯部分PP、融点161℃。鞘部分PP−ポリエチレン(PE)共重合体、融点142℃)30重量部を空気中で解繊し、カード法にてウエッブを作製し、150
    ℃に加熱して、バインダー繊維の鞘部分を溶融させてシート強度を出して、目付量150g/m 2の基材aとした。 この時使用した2種類の繊維にはポリオレフィンの安定剤としてイルガノックス1010(CIBA製、分子量1178)、同3114(CIBA製、分子量78
    4)を含有していた。

    【0027】基材aに、開始剤ベンゾフェノンを用いて、紫外線グラフト重合法によって、ポリアクリル酸を6mmol/g繊維に付与し、洗浄して、ケミカルフィルターaを作製した。 その結果ケミカルフィルターaの重量は273g/m 2 、密度0.15g/cm 3となり、
    この時のフラジール通気度は4cm 3 /cm 2・secの通気量で145cm 3 /cm 2・secとなった。 また引っ張り強度は5.0kgf/cmとなった。

    【0028】ケミカルフィルターaを真空中で物理吸着化合物を除去した後、パージアンドトラップ法を用いて、GC−MSによる物理吸着物の分析を行ったところ、トルエン、ドデカンは検出されたが、それ以外の吸着物は定性できなかった。

    【0029】2.5ppmの濃度に調整したアンモニア含む空気を、ケミカルフィルターa10cm 2に通気量0.83cm 3 /cm 2・sec(面速0.5m/mi
    n)で通過させて、フィルター通過前後のアンモニアの濃度を測定した。 その結果、測定開始直後のアンモニア除去率(フィルター通過前の濃度Co、通過後の濃度C
    として100×C/Coで表される数値)は99%、1
    20時間後では95%と良好な値を示した。

    【0030】更に、一定量の水道水中にケミカルフィルターaを浸漬して、水道水中のカルシウムとマグネシウムの濃度を測定したところ、初期濃度はカルシウムイオン20ppm、マグネシウムイオン10ppmで、除去後はカルシウムイオン濃度5ppm、マグネシウムイオン濃度は2.5ppmまで低下した。 これら2価イオンのケミカルフィルターaに対する総吸着量は5.9mm
    ol/gとなり良好な値を示した。 また、自然落下によって水道水はケミカルフィルターaを通過可能で問題は無かった。

    【0031】次にこのケミカルフィルターaを640m
    m×8000mmに裁断し、200mmの高さにプリーツ加工を行い、アルミニウム型枠にはめ込んだ。 この間、シートの破断は起こらず、良好な状態で作業を終了した。

    【0032】実施例2 繊維径39μmのポリプロピレン(PP)よりなる繊維70重量部と17μmの芯鞘構造を有するバインダー繊維(芯部分PP、融点161℃。鞘部分PE、融点13
    0℃)30重量部を空気中で解繊し、カード法にてウエッブを作製し、145℃に加熱して、バインダー繊維の鞘部分を溶融させてシート強度を出して、目付量250
    g/m 2の基材bとした。

    【0033】基材bに、開始剤ベンゾフェノンを用いて、紫外線グラフト重合法によって、ポリアクリル酸を4mmol/g繊維に付与し、洗浄して、ケミカルフィルターbを作製した。 その結果ケミカルフィルターbの重量は573g/m 2 、密度0.2g/cm 3となり、この時のフラジール通気度は4cm 3 /cm 2・secの通気量で180cm 3 /cm 2・secとなった。 また引っ張り強度は6.5kgf/cmとなった。

    【0034】2.5ppmの濃度に調整したアンモニア含む空気を、ケミカルフィルターb10cm 2に通気量0.83cm 3 /cm 2・sec(面速0.5m/mi
    n)で通過させて、フィルター通過前後のアンモニアの濃度を測定した。 その結果、測定開始直後のアンモニア除去率は98%、60時間後では97%と良好な値を示した。

    【0035】更に、一定量の水道水中にケミカルフィルターbを浸漬して、水道水中のカルシウムとマグネシウムの濃度を測定したところ、初期濃度はカルシウムイオン20ppm、マグネシウムイオン10ppmで、除去後はカルシウムイオン濃度5ppm、マグネシウムイオン濃度は2.5ppmまで低下した。 これら2価イオンのケミカルフィルターbに対する総吸着量は4mmol
    /gとなり良好な値を示した。 また、自然落下によって水道水はケミカルフィルターbを通過可能で問題は無かった。

    【0036】次にこのケミカルフィルターbを640m
    m×8000mmに裁断し、200mmの高さにプリーツ加工を行い、アルミニウム型枠にはめ込んだ。 この間、シートの破断は起こらず、良好な状態で作業を終了した。

    【0037】実施例3 スパンボンド法によって、繊維径39μmのポリプロピレン(PP)よりウェッブcを作製した。 このウェッブcを熱エンボス加工を施し、ウェッブcの面積の25%
    を185℃に加熱し、フィルム化して、基材cを得た。
    基材の目付量は80g/m 2であった。

    【0038】基材cに、開始剤ベンゾフェノンを用いて、紫外線グラフト重合法によって、ポリグリシジルメタクリレートを1.5mmol/g繊維に付与し、次に、ジエチルアミンでエポキシ基を開環させて、ジエチルアミノ基を導入し、ケミカルフィルターcを作製した。 固定できたジエチル基は1.4mmol/gであった。 この結果ケミカルフィルターcの重量は118g/
    2 、密度0.35g/cm 3となり、この時のフラジール通気度は4cm 3 /cm 2・secの通気量で50cm
    3 /cm 2・secとなった。 また引っ張り強度は5.0
    kgf/cmとなった。

    【0039】0.5ppmの濃度に調整したフッ化水素含む空気を、ケミカルフィルターb10cm 2に通気量0.83cm 3 /cm 2・sec(面速0.5m/mi
    n)で通過させて、フィルター通過前後のアンモニアの濃度を測定した。 その結果、測定開始直後のアンモニア除去率は99%と良好な値を示した。

    【0040】更に、pH=5.0の希塩酸にケミカルフィルターcを浸漬して、そのpHを測定したところpH
    =7まで回復した。 この時塩酸の中和量はケミカルフィルターcの重量あたり0.42mmol/gとなり良好な値を示した。 しかし、自然落下によって希塩酸はシートを通過しづらく、やや問題となった。

    【0041】実施例4 実施例1で用いた繊維及び製造方法を用いて、目付量5
    0g/m 2の基材dを作製した。 この基材gに4mmo
    l/gのポリアクリル酸をグラフトし、ケミカルフィルターdを作製した。 このケミカルフィルターdの重量は72g/m 2 、密度は0.12g/m 2 、通気度は500
    cm 3 /cm 2・secであった。

    【0042】2.5ppmの濃度に調整したアンモニア含む空気を、ケミカルフィルターd10cm 2に通気量0.83cm 3 /cm 2・sec(面速0.5m/mi
    n)で通過させて、フィルター通過前後のアンモニアの濃度を測定した。 その結果、測定開始直後のアンモニア除去率は93%で良好な値を示した。

    【0043】比較例1 安定剤としてBHT(分子量220)を0.02%含有する、繊維径28μmよりなるPP繊維60重量部と、
    17μmの芯鞘構造を有するバインダー繊維(芯部分P
    E、融点130℃。 鞘部分変性PE、融点118℃)4
    0重量部を空気中で解繊し、カード法にてウエッブを作製し、125℃に加熱して、バインダー繊維の鞘部分を溶融させてシート強度を出して、目付量20g/m 2の基材hを作製した。 この基材hに、実施例1と同様にポリアクリル酸を2mmol/gグラフトし、洗浄した後、ケミカルフィルターhとした。 この結果ケミカルフィルターhのフラジール通気度は4cm 3 /cm 2・se
    cの通気量で45cm 3 /cm 2・secとなり、密度は0.4g/cm 3であった。 また引っ張り強度は0.9
    kgf/cmとなった。

    【0044】ケミカルフィルターhを真空中で物理吸着化合物を除去した後、パージアンドトラップ法を用いて、GC−MSによる物理吸着物の分析を行ったところ、トルエン、ドデカンの他にBHTが検出され、クリーンルーム内で使用するのフィルターとしては適さないことが判った。

    【0045】2.5ppmの濃度に調整したアンモニア含む空気を、ケミカルフィルターa10cm 2に通気量0.83cm 3 /cm 2・sec(面速0.5m/mi
    n)で通過させて、フィルター通過前後のアンモニアの濃度を測定した。 その結果、測定開始直後のアンモニア除去率は75%で、ケミカルフィルターのホルダー部で、フィルターに亀裂が入っていることが判った。 更に、水中の2価イオンを除去させるために水道水をフィルターに通過させようとしたが、フィルターは水道水を通過しなかった。 次にこのケミカルフィルターaを64
    0mm×8000mmに裁断し、200mmの高さにプリーツ加工を行い、アルミニウム型枠にはめ込んだ。 この間、シートは破断し、枠加工はできなかった。

    【0046】比較例2 スパンボンド法を用いて、安定剤としてBHT(分子量220)を0.012%、LA−57(分子量326)
    0.005%含有する、繊維径28μmよりなるPP繊維でウェッブiを作製した。 このウェッブにニードルパンチ法で、更に、繊維間の密度を下げて、基材iを作製した。 この基材iに、実施例3と同様にグリシジルメタクリレートを紫外線グラフトし、更に、エポキシ基を開環させて、1mmol/gのジエチルアミノ基を付与させ、ケミカルフィルターiとした。 得られたケミカルフィルターiはフラジール通気度600cm 3 /cm 2・s
    ec、引っ張り強度は0.6kgf/cmであった。

    【0047】ケミカルフィルターiを真空中で物理吸着化合物を除去した後、パージアンドトラップ法を用いて、GC−MSによる物理吸着物の分析を行ったところ、トルエン、ドデカンの他にBHTとヒンダードアミンが検出され、クリーンルーム内で使用するのフィルターとしては適さないことが判った。

    【0048】0.5ppmの濃度に調整したフッ化水素含む空気を、ケミカルフィルターi10cm 2に通気量0.83cm 3 /cm 2・sec(面速0.5m/mi
    n)で通過させて、フィルター通過前後のフッ化水素の濃度を測定した。 その結果、測定開始直後のアンモニア除去率は60%で、フィルターとしての性能に問題のあることが判った。 次に、このケミカルフィルターiを6
    40mm×8000mmに裁断し、200mmの高さにプリーツ加工を行い、アルミニウム型枠にはめ込んだ。
    この間、シートは破断し、枠加工はできなかった。

    【0049】

    【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
    有害なイオン性物質を効率よく除去するケミカルフィルターを得ることができた。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D002 AA02 AA12 AA13 AA14 AA19 AA23 AA40 AC10 CA07 DA19 FA01 GA01 GB20 4D012 CA09 CA10 CB05 CE03 CF10 CG01 CG04 CK10

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