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空気入りタイヤ

阅读:624发布:2024-02-20

专利汇可以提供空気入りタイヤ专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】良好な耐久性と静寂性とが実現されたタイヤの提供。 【解決手段】このタイヤ2は、そのサイド面が、周方向に延びるディンプル配置領域Rを備えている。ディンプル配置領域Rは、多数のディンプル44と、このディンプル44以外の部分であるランド46とを備えている。ランド46は、ディンプル配置領域R内に配置された多数の母点Sに基づいて上記ディンプル配置領域Rをボロノイ分割したときのボロノイ領域52の輪郭54を含みこの輪郭54に沿うように形成されている。ディンプル44は、上記配置領域R内のランド46以外の部分に形成されている。母点Sの配置は、不規則である部分を含んでいる。好ましくは、ボロノイ分割の母点S間の最小距離は10mm以上である。 【選択図】図1,下面是空気入りタイヤ专利的具体信息内容。

そのサイド面が周方向に延びるディンプル配置領域を備えており、 上記ディンプル配置領域が、多数のディンプルと、このディンプル以外の部分であるランドとを備えており、 上記ランドが、上記ディンプル配置領域内に配置された多数の母点に基づいて上記ディンプル配置領域をボロノイ分割したときのボロノイ領域の輪郭を含みこの輪郭に沿うように形成されており、 上記ディンプルが、上記配置領域内のランド以外の部分に形成されており、 上記母点の配置が、不規則である部分を含んでいる空気入りタイヤ。上記ボロノイ分割の母点間の最小距離が10mm以上である請求項1に記載のタイヤ。上記ボロノイ分割の母点間の最小距離が30mm以下である請求項2に記載のタイヤ。上記ディンプルの断面形状が、略円弧状である請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。上記母点の全てが不規則に配置された請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ。そのサイド面に周方向に延びるディンプル配置領域を備えたタイヤの設計方法であって、 (A1)上記ディンプル配置領域に多数の母点を配置するステップ、 (A2)上記母点に基づいて、上記配置領域をボロノイ分割するステップ 及び (A3)上記ボロノイ分割したときのボロノイ領域の輪郭を含みこの輪郭に沿うようにランドを割り当て、上記配置領域内のランド以外の部分にディンプルを割り当てるステップ を含み、 上記(A1)のステップにおける母点の配置が、不規則である部分を含んでいるタイヤの設計方法。そのサイド面に周方向に延びるディンプル配置領域を備えたタイヤの製造方法であって、 (B1)ローカバーを形成する工程 及び (B2)上記ローカバーをモールド内で加熱及び加圧することでタイヤを得る工程 を備え、 上記モールドのキャビティ面が、請求項6の設計方法で設計されたディンプルとランドとを形成するための凹凸を備えるタイヤの製造方法。

说明书全文

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、タイヤのサイド面の改良に関する。

サイドウォールの内側に荷重支持層を備えたランフラットタイヤでは、パンクによって内圧が低下すると、支持層によって荷重が支えられる。このランフラットタイヤでは、パンク状態でも、ある程度の距離の走行が可能である。このパンク状態での走行は、ランフラット走行と称される。ランフラット走行が継続されると、支持層の変形と復元とが繰り返される。この繰り返しにより支持層で熱が生じ、タイヤが高温に達する。長時間ランフラット走行が継続したとき、この温度の上昇はタイヤの損傷の要因となりうる。この温度の上昇を抑えることで、ランフラット耐久性を向上させることができる。

ランフラット走行における温度上昇を抑制したタイヤが、特開2010−274886公報、特開2013−28300公報及び特開2014−37215公報に開示されている。これらのタイヤは、サイドウォールに多数のディンプルを備えている。これらのタイヤではディンプルによって乱流が発生する。ディンプルは、タイヤから大気への放熱を促進する。これらのタイヤでは昇温しにくい。

特開2010−274886公報

特開2013−28300公報

特開2014−37215公報

ランフラット耐久性をさらに改善したランフラットタイヤが求められている。また、サイドウォールにディンプルを有するタイヤでは、通常走行時に風切り音が大きくなる。特にディンプルが周期的に配置されたこれまでのタイヤでは、特定の周波数の音が大きくなり、走行時の静寂性が損なわれることがあった。また、ランフラットタイヤ以外の一般のタイヤでも、放熱性の向上は耐久性の向上につながる。一般のタイヤでも、良好な放熱性及び静寂性の実現が求められている。

本発明の目的は、良好な耐久性と静寂性とが実現されたタイヤを提供することにある。

本発明に係る空気入りタイヤでは、そのサイド面が、周方向に延びるディンプル配置領域を備えている。上記ディンプル配置領域は、多数のディンプルと、このディンプル以外の部分であるランドとを備えている。上記ランドは、上記ディンプル配置領域内に配置された多数の母点に基づいて上記ディンプル配置領域をボロノイ分割したときのボロノイ領域の輪郭を含みこの輪郭に沿うように形成されている。上記ディンプルは、上記配置領域内のランド以外の部分に形成されている。上記母点の配置は、不規則である部分を含んでいる。

好ましくは、上記ボロノイ分割の母点間の最小距離は、10mm以上である。

好ましくは、上記ボロノイ分割の母点間の最小距離は、30mm以下である。

好ましくは、上記ディンプルの断面形状は、略円弧状である。

好ましくは、上記母点の全ては不規則に配置されている。

本発明に係る設計方法は、そのサイド面に周方向に延びるディンプル配置領域を備えたタイヤの設計方法である。この設計方法は、 (A1)上記ディンプル配置領域に多数の母点を配置するステップ、 (A2)上記母点に基づいて、上記配置領域をボロノイ分割するステップ 及び (A3)上記ボロノイ分割したときのボロノイ領域の輪郭を含みこの輪郭に沿うようにランドを割り当て、上記配置領域内のランド以外の部分にディンプルを割り当てるステップ を含む。上記(A1)のステップにおける母点の配置は、不規則である部分を含んでいる。

本発明に係る製造方法は、そのサイド面に周方向に延びるディンプル配置領域を備えたタイヤの製造方法である。この製造方法は、 (B1)ローカバーを形成する工程 及び (B2)上記ローカバーをモールド内で加熱及び加圧することでタイヤを得る工程 を備える。 上記モールドのキャビティ面は、請求項6の設計方法で設計されたディンプルとランドとを形成するための凹凸を備える。

本発明に係るタイヤでは、ランドは、ディンプル配置領域内に配置された多数の母点に基づいてディンプル配置領域をボロノイ分割したときのボロノイ領域の輪郭を含み、この輪郭に沿うように形成されている。ディンプルは、上記配置領域内のランド以外の部分に形成されている。この母点の配置は、不規則な部分を有している。母点の配置が不規則な部分を有するため、この部分では、ボロノイ領域の形状及び配置も不規則となる。このタイヤでは、ディンプルの形状及びその配置は不規則となる部分がある。このディンプルは、効果的に乱流を発生させる。このディンプルで発生した乱流は、タイヤからの放熱を効果的に促進する。このタイヤはランフラット耐久性に優れる。また、不規則な形状のディンプルは、特定の周波数の風切り音が大きくなることを抑制する。このタイヤは静寂性に優れる。

図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤの一部が示された断面図である。

図2は、図1のタイヤのサイド面の一部が示された正面図である。

図3は、図1のタイヤのサイド面に配置された母点とボロノイ領域が示された拡大図である。

図4は、図3のボロノイ領域の輪郭に基づいて割り当てられたランドとディンプルの例である。

以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。

図1には、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。

このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ8、一対のビード10、カーカス12、一対の荷重支持層14、ベルト16、バンド18、一対のチェーファー20及びインナーライナー22を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車に装着される。

トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面24を形成する。トレッド面24には、溝26が刻まれている。この溝26により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4は、ベース層28とキャップ層30とを有している。キャップ層30は、ベース層28の半径方向外側に位置している。キャップ層30は、ベース層28に積層されている。ベース層28は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層28の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層30は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。

それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側端は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側端は、クリンチ8と接合されている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、軸方向においてカーカス12よりも外側に位置している。サイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。

損傷防止の観点から、サイドウォール6の硬さは50以上が好ましく、55以上がより好ましい。通常状態の乗り心地性の観点から、硬さは70以下が好ましく、65以下がより好ましい。本願において、硬さは「JIS K6253」の規定に準じ、タイプAのデュロメータによって測定される。図1に示された断面にこのデュロメータが押し付けられて、硬さが測定される。測定は、23℃の温度下でなされる。後述するクリンチ8、第一エイペックス、第二エイペックス及び荷重支持層14の硬さも同様にして測定される。

それぞれのクリンチ8は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。クリンチ8は、軸方向において、ビード10及びカーカス12よりも外側に位置している。クリンチ8は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。図示されないが、クリンチ8は、リムのフランジと当接する。

耐摩耗性の観点から、クリンチ8の硬さは60以上が好ましく、65以上がより好ましい。通常状態の乗り心地の観点から、硬さは90以下が好ましく、80以下がより好ましい。

それぞれのビード10は、サイドウォール6よりも軸方向略内側に位置している。ビード10は、コア32と、第一エイペックス34と、第二エイペックス36とを備えている。コア32は、リング状である。コア32は、非伸縮性ワイヤーが巻かれてなる。典型的には、コア32にスチール製ワイヤーが用いられる。

第一エイペックス34は、コア32から半径方向外向きに延びている。第一エイペックス34は、半径方向外向きに先細りである。第一エイペックス34は、高硬度な架橋ゴムからなる。第二エイペックス36は、第一エイペックス34とカーカス12との軸方向外側に位置している。第二エイペックス36は、カーカス12とクリンチ8との間に位置している。第二エイペックス36は、半径方向において、内向きに先細りであり外向きにも先細りである。第二エイペックス36は、高硬度な架橋ゴムからなる。

ビード10の部分が適切な剛性を有するとの観点から、第一エイペックス34及び第二エイペックス36の硬さは60以上が好ましく、65以上がより好ましい。通常走行時の乗り心地性の観点から、この硬さは90以下が好ましく、80以下がより好ましい。

カーカス12は、カーカスプライ38からなる。カーカスプライ38は、両側のビード10の間に架け渡されている。カーカスプライ38は、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。カーカスプライ38は、コア32の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ38には、主部40と折返し部42とが形成されている。折返し部42の端は、ベルト16の直下にまで至っている。換言すれば、折返し部42はベルト16とオーバーラップしている。このカーカス12は、いわゆる「超ハイターンアップ構造」を有する。超ハイターンアップ構造を有するカーカス12は、パンク状態におけるタイヤ2の耐久性に寄与する。カーカス12が2以上のカーカスプライ38を備えていてもよい。

主部40は、第一エイペックス34の軸方向内側を通っている。折返し部42は、第一エイペックス34の軸方向外側、かつ第二エイペックス36の軸方向内側を通って半径方向外側に延びている。折返し部42は、第一エイペックス34と第二エイペックス36との間を通っている。

図示されないが、カーカスプライ38は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。この実施形態では、それぞれのコードが赤道面に対してなす度の絶対値αは、65°以上75°以下である。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。

それぞれの荷重支持層14は、サイドウォール6の軸方向内側に位置している。この支持層は、カーカス12よりも軸方向内側に位置している。この支持層14は、インナーライナー22の軸方向外側に位置している。支持層14は、カーカス12とインナーライナー22とに挟まれている。支持層14は、半径方向において、内向きに先細りであり外向きにも先細りである。この支持層14は、三日月に類似の形状を有する。半径方向において、支持層14の内側端は、第二エイペックス36の外側端よりも、内側に位置している。換言すれば、支持層14は第二エイペックス36とオーバーラップしている。支持層14の半径方向外側端は、ベルト16の端よりも軸方向において内側に位置している。換言すれば、支持層14はベルト16とオーバーラップしている。

支持層14は、高硬度な架橋ゴムからなる。タイヤ2がパンクしたとき、この支持層14が荷重を支える。この支持層14により、パンク状態であっても、タイヤ2はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ2は、ランフラットタイヤ2とも称されている。このタイヤ2は、サイド補強タイプである。このタイヤ2が、図1に示された支持層14の形状とは異なる形状を有する支持層14を備えてもよい。

ランフラット走行時に荷重を支えうるとの観点から、荷重支持層14の硬さは60以上が好ましく、65以上がより好ましい。通常状態の乗り心地性の観点から、硬さは90以下が好ましく、80以下がより好ましい。

ベルト16は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト16は、カーカス12と積層されている。ベルト16は、カーカス12を補強する。ベルト16は、内側層16a及び外側層16bからなる。図1から明らかなように、内側層16aの幅は、外側層16bの幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層16a及び外側層16bのそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層16aのコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層16bのコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト16が、3以上の層を備えてもよい。

バンド18は、ベルト16の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド18の幅はベルト16の幅と略同等である。図示されていないが、バンド18は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド18は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト16が拘束されるので、ベルト16のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。

ベルト16及びバンド18は、補強層を構成している。ベルト16又はバンド18のみから、補強層が構成されてもよい。

それぞれのチェーファー20は、ビード10の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー20がリムと当接する。この当接により、ビード10の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー20は、布とこの布に含浸したゴムとからなっている。チェーファー20がクリンチ8と一体となっていてもよい。この場合、チェーファー20の材質はクリンチ8の材質と同じである。

インナーライナー22は、カーカス12及び荷重支持層14の内面に接合されている。インナーライナー22は、架橋ゴムからなる。インナーライナー22には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー22は、タイヤ2の内圧を保持する。

図1において、符号Rはディンプル配置領域を表す。このタイヤ2は、そのサイド面にディンプル配置領域Rを備えている。本発明においてサイド面とは、タイヤ2の外面のうち軸方向から目視されうる領域を意味する。ディンプル配置領域Rは、周方向に延びている。典型的には、ディンプル配置領域Rは、サイドウォール6の表面に形成される。図1において、両矢印WRは、ディンプル配置領域Rの半径方向高さを表す。

図2には、サイド面の一部が拡大されて示されている。これは、ディンプル配置領域Rの一部である。図2において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の周方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の軸方向である。図1及び2に示されるように、ディンプル配置領域Rには、多数のディンプル44が配置されている。ディンプル配置領域Rにおいて、ディンプル44以外の領域がランド46である。換言すれば、ディンプル配置領域Rは、多数のディンプル44とランド46とを備えている。

図2に示されるように、ディンプル44の平面形状は一定ではない。ディンプル44は、互いに異なった形状を呈している。すなわち、ディンプル44は不規則な形状を呈している。このディンプル44は、不規則に配置されている。すなわち、このディンプル44の配置は、周期性を有しない。ここで、「周期性を有した配置」とは、一つのディンプル44、又は複数のディンプル44群が、一定の方向に等間隔で2以上繰り返されて配置されることをいう。この実施形態では、ディンプル配置領域R全体において、ディンプル44の配置は周期性を有していない。

このタイヤ2では、必ずしも全てのディンプル44が、異なった形状でなくてもよい。同じ形状のディンプル44が存在していてもよい。また、ディンプル配置領域Rの中の一部に、規則性を有したディンプル44の配置が存在していてもよい。不規則なディンプル44の配置が存在していればよい。

以下に述べる設計方法から明らかなとおり、このランド46は、ディンプル配置領域R内に配置された多数の母点に基づいてこのディンプル配置領域Rをボロノイ分割したときのボロノイ領域の輪郭を含みこの輪郭に沿うように形成されている。ディンプル44は、上記配置領域内のランド46以外の部分に形成されている。

このディンプル44及びランド46の設計には、ボロノイ分割(Voronoi tessellation)が用いられる。この設計方法は、 (A1)ディンプル配置領域Rに多数の母点を配置するステップ、 (A2)上記多数の母点に基づいたボロノイ分割によって、ディンプル配置領域R内に多数のボロノイ領域を想定するステップ、及び (A3)ボロノイ領域の輪郭に基づいて、ディンプル配置領域R内にディンプル44とランド46とを割り当てるステップ を含む。本願明細書では、ボロノイ分割により配置領域内に想定された領域が、「ボロノイ領域」と称される。この設計方法は、効率の観点から、コンピュータとソフトウエアとが用いられて実施されることが好ましい。もちろん、手計算でも本発明は実施されうる。本発明の本質がコンピュータソフトウエアにあるわけではない。以下、この設計方法が詳説される。

上記(A1)のステップでは、ディンプル配置領域R内に、多数の点が配置される。これら点は、ボロノイ分割の母点である。図3において、符号Sで示される点が、母点である。この実施形態では、全ての母点Sは、不規則に配置される。母点Sを不規則に配置することにより、ディンプル44の配置を不規則にすることができる。全ての母点Sの配置が不規則でなくてもよい。母点Sの配置が、不規則である部分を含んでいればよい。

ここでは、ディンプル配置領域R内の点Piの座標(αi,yi)は、サイド面上の一点PBを基準点として表される。すなわち、αiは、基準点PBとタイヤ2の中心軸とを結ぶ直線LBと、点Piとタイヤ2の中心軸とを結ぶ直線Liとがなす角度Αi(0≦Ai≦360)を360で割った値(Ai/360)である。yiは、ディンプル配置領域Rの半径方向内側端から点Piまでの半径方向距離Yiを、ディンプル配置領域Rの半径方向高さWRで割った値(Yi/WR)である。このαi及びyiは、いずれも0以上1以下の数字となる。

母点Sを不規則に配置する方法は、種々考えられる。この実施形態では、母点Sの配置には、乱数が用いられる。この実施形態では、母点Sの配置は、以下のステップで実施される。 (A1−1)母点Sの候補となる点Piの座標(αi,yi)の決定 (A1−2)点Piと既に配置済みの母点Sとの最小距離diの算出 (A1−3)最小距離diが制約を満たすか否かの判定とそれに基づく母点Sの配置 これらの処理は、ディンプル配置領域R内に、上記(A1−3)の制約を満たす点Piの座標が存在しなくなるまで繰り返される。これにより、ディンプル配置領域R内に多数の母点Sが配置される。

上記(A1−1)のステップでは、0以上1以下の乱数を二つ発生させる。これらをそれぞれαiとyiとする。これにより、母点Sの候補となる点Piの座標(αi,yi)が決定される。

上記(A1−2)のステップでは、点Piと既に配置済みの母点Sとの最小距離diが算出される。詳細には、最小距離diは、点Piと、最も点Piと近い位置に配置されている母点Sとの距離である。なお、既に配置された母点Sが存在しないとき(すなわち、点Piが最初の母点Sの候補であるとき)は、このステップは省略される。

上記(A1−3)のステップでは、最小距離diが制約を満たすか否かが判定される。無制限に母点Sの配置を行うと、母点Sが集中するゾーンが生じうる。換言すれば、ディンプル44が集中するゾーンが生じうる。このゾーンの発生を避ける目的で、母点Sの配置に制約が加えられる。すなわち、最小距離diが所定の制約を満たす場合に、点Piが新たに母点Sとして配置される。この最小距離diが所定の制約を満たさない場合には、点Piは、母点Sとして配置されない。なお、既に配置された母点Sが存在しないときは、点Piは、無条件に母点Sとして配置される。

上記最小距離diの制約の例としては、下限値の制約が挙げられる。すなわち、最小距離diが所定の下限値以上であれば、点Piが新たに母点Sとして配置される。最小距離diが所定の下限値より小さければ、点Piは母点Sとして配置されない。この制約では、全ての母点Sにおいて、この母点Sと、この母点Sに最も近い母点Sとの距離は、所定の下限値以上となる。母点S間の最小距離Dは所定の下限値以上となる。例えば所定の下限値が20mmのとき、母点S間の最小距離Dは20mm以上である。

上記距離の制約の他の例としては、下限値及び上限値の制約が挙げられる。すなわち、最小距離diが所定の下限値以上かつ所定の上限値以下であれば、点Piが新たに母点Sとして配置される。最小距離diが所定の下限値より小さければ又は所定の上限値より大きければ、点Piは母点Sとして配置されない。この制約では、全ての母点Sにおいて、この母点Sと、この母点Sに最も近い母点Sとの距離は、所定の下限値以上かつ所定の上限値以下となる。母点S間の最小距離Dは、所定の下限値以上かつ所定の上限値以下となる。例えば下限値が20mmで上限値が30mmのとき、母点S間の最小距離Dは、20mm以上30mm以下である。

上記距離の制約のさらに他の例としては、指定値との一致制約が挙げられる。すなわち、最小距離diが指定値と一致すれば、点Piが新たに母点Sとして配置される。最小距離diが指定値より小さければ、母点Sとして配置されない。最小距離diが指定値より大きければ、最小距離diが指定値と一致する位置まで、点Piを点Piと最も近い母点Sの方向に移動させる。この移動後の位置において、点Piが新たに母点Sとして配置される。この制約では、全ての母点Sにおいて、この母点Sと、この母点Sに最も近い母点Sとの距離は、指定値と一致する。母点S間の最小距離Dは、指定値となる。この方法では、最小距離diが所定の制約を満たすか否かの判定だけでなく、点Piの位置の変更処理も併せて行われる。

上記実施形態では、母点Sを配置する際の制約に、点Piと最も近い母点Sとの最小距離diが使用された。これとは別に、またはこれと併せて、点Piに隣接する母点Sのうち、最も遠い母点Sとの距離を使用して制約を課す方法も考えられる。点Piに隣接する全ての母点Sとの距離の平均値を使用して制約を課す方法も考えられる。

上記(A2)のステップでは、これらの母点Sに基づいて、多数のボロノイ領域が想定される。図3には、ボロノイ領域52が示されている。図3において、母点Saは6個の母点Sbと隣接している。符号48で示されているのは、母点Saと母点Sbとを結ぶ線分である。図3には、6本の線分48が示されている。符号50で示されているのは、それぞれの線分48の垂直二等分線である。母点Saは、6本の垂直二等分線で囲まれている。図3において白抜き円で示されているのは、垂直二等分線と他の垂直二等分線との交点である。この交点は、多角形の頂点となっている。この多角形が、ボロノイ領域52である。垂直二等分線は、ボロノイ領域の輪郭となっている。ディンプル配置領域Rは、多数のボロノイ領域52に分割される。この分割の方法は、ボロノイ分割と称される。母点Sが与えられたときに、ボロノイ領域52の輪郭を画定する処理は、計算幾何学の分野で既に広く知られている。ここではこれ以上の説明はされない。

上記(A3)のステップでは、ボロノイ領域52の輪郭に基づいて、ランド46が割り当てられる。図4にこの様子が示されている。この図では、ボロノイ領域52の輪郭54は、点線で表されている。図で示される通り、ランド46は、ボロノイ領域52の輪郭54を含みこの輪郭54に沿うように割り当てられる。割り当ての方法は、種々考えられる。この実施形態では、ランド46は、ボロノイ領域52の輪郭54を中心線として、所定の幅WLを有するように割り当てられている。ディンプル44は、このランド46以外の領域に割り当てられる。

図3及び4から明らかなように、それぞれのボロノイ領域52の輪郭54は、多角形である。ディンプル44の平面形状は多角形となる。この輪郭54に、スムージング処理が施されてもよい。図2は、輪郭にスムージング処理がされたディンプル44の例である。

このタイヤ2の製造方法は、 (B1)ローカバーを形成する工程 及び (B2)上記ローカバーをモールド内で加熱及び加圧することでタイヤ2を得る工程 を含んでいる。

上記(B1)の工程では、フォーマーのドラムにおいて、荷重支持層14、カーカスプライ38、ベルト16、バンド18、サイドウォール6及びトレッド4が積層される。この積層により、ローカバーが形成される。

上記(B2)の工程では、モールドが準備される。このモールドのキャビティ面のディンプル配置領域Rに相当する部分には、凹凸が形成されている。この凹凸は、上記の設計方法で設計されたディンプル44及びランド46の形状に対応している。この凹凸は、上記の設計方法で設計されたディンプル44及びランド46を形成するためのものである。ローカバーはこのモールドに投入される。ローカバーはこのモールド内で加圧及び加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱により、ローカバーのゴムが架橋反応を起こす。これにより、上記の設計方法で設計されたディンプル44及びランド46を備えたタイヤ2が得られる。これにより、図1に示されたタイヤ2が得られる。

以下では、本発明の作用効果が説明される。

本発明に係るタイヤ2では、ランド46は、ディンプル配置領域R内に配置された多数の母点Sに基づいてディンプル配置領域Rをボロノイ分割したときのボロノイ領域52の輪郭54を含み、この輪郭54に沿うように形成されている。ディンプル44は、上記配置領域内のランド46以外の部分に形成されている。この母点Sの配置は、不規則な部分を有している。母点Sの配置が不規則な部分を有するため、この部分では、ボロノイ領域52の形状及び配置も不規則となる。このタイヤ2では、ディンプル44の形状及びその配置は不規則となる部分がある。このタイヤ2では、ディンプル44の形状及びその配置は不規則となる部分を有する。このディンプル44は、効果的に乱流を発生させる。このディンプル44で発生した乱流は、タイヤ2からの放熱を効果的に促進する。ランフラット走行において、荷重支持層14で生じた熱は、効果的に大気へ放出される。このタイヤ2では、熱によるゴム部材の破損が抑制される。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。

サイド面に設けられたディンプル44は、走行時に風切り音を発生させる。これまでのタイヤでは、同じ形状のディンプルが周期的に配置されていたため、特定の周波数の風切り音が大きくなることがあった。これは、静寂性を損ねる要因となる。本発明に係るタイヤ2では、ディンプル44の形状及びその配置は不規則となる部分を有する。このディンプル44は、特定の周波数の風切り音が大きくなることを抑制する。このタイヤ2では、特定の周波数の風切り音が大きくなることが抑えられている。このタイヤ2は静寂性に優れる。

このタイヤ2では、ランド46は、ボロノイ領域52の輪郭54を含み、この輪郭54に沿って形成される。ランド46以外の領域であるディンプル44を、ディンプル配置領域R内に、隙間が少なく密に設けることができる。このディンプル44は、効果的に乱流を発生させる。このディンプル44で発生した乱流は、タイヤ2からの放熱を効果的に促進する。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。

通常タイヤの製造においては、フォーマーのドラムおいて、カーカスプライが積層される。カーカスプライは、ドラムの周りに巻かれる。カーカスプライの巻き始めと巻き終わりが重なる部分は、ジョイント部と称される。このジョイント部により、得られたタイヤのサイドウォールに凹みが生じることがある。さらには、ゴム部材の境界面で、段差が生じることがある。この凹みや段差はタイヤの外観を損なう。本発明に係るタイヤ2では、ディンプル44の形状及びその配置は不規則となる部分を有する。この不規則に配置されたディンプル44は、サイドウォール6の凹みや段差を目立たなくする。このタイヤ2は、優れた外観を有する。

このタイヤ2の設計方法では、母点Sの配置は、不規則である部分を含むように実施される。このように母点Sを配置することで、不規則な形状及び配置を有するボロノイ領域52が得られる。このボロノイ領域52の輪郭54に基づき、ディンプル44及びランド46が割り当てられる。母点Sの不規則な配置とボロノイ分割とにより、不規則な形状を有し、不規則に配置されたディンプル44の設計ができる。この設計は容易である。この設計方法では、不規則な形状を有し、不規則に配置されたディンプル44が、容易に設計できる。

母点Sを配置する際に、全ての母点Sが不規則に配置されるのが好ましい。全ての母点Sを不規則に配置することで、全てのディンプル44の形状及び配置が不規則となる。このディンプル44はより効果的に乱流を発生させることができる。このディンプル44で発生した乱流は、タイヤ2からの放熱を効果的に促進する。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。さらにこのディンプル44は、特定の周波数の風切り音が大きくなることをより効果的に抑える。このタイヤ2は静寂性に優れる。加えて、このタイヤ2ではサイドウォール6の凹みや段差をより効果的に目立たなくすることができる。このタイヤ2は、優れた外観を有する。

母点S間の最小距離Dは、10.0mm以上が好ましい。最小距離Dを10.0mm以上とすることで、効果的に乱流を発生させるのに十分な大きさを有するディンプル44が作成できる。このディンプル44は、タイヤ2からの放熱をより効果的に促進する。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。この観点から、最小距離Dは、20.0mm以上がより好ましい。最小距離Dは30.0mm以下が好ましい。最小距離Dを30.0mm以下とすることで、このディンプル配置領域Rは、良好な耐カット性を維持するのに十分な大きさのランド46を備える。このタイヤ2は、優れた耐カット性を備える。

ボロノイ領域52の輪郭54を含みこの輪郭54に沿うように割り当てられるランド46の幅WLは、4.0mm以下が好ましい。ランド46の幅WLを4.0mm以下とすることで、効果的に乱流を発生させるのに十分な大きさを有するディンプル44が作成できる。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。この観点からランド46の幅WLは3.0mm以下がより好ましい。ランド46の幅WLは、0.8mm以上が好ましい。ランド46の幅WLを0.8mm以上とすることで、このディンプル配置領域Rは、良好な耐カット性を維持するのに、十分な大きさのランド46を備える。このタイヤ2は、優れた耐カット性を備える。この観点からランド46の幅WLは、1.0mm以上が好ましい。

本発明において、「面積占有率」とは、全ディンプル44の輪郭の面積の合計SDの、ディンプル配置領域Rの面積SAに対する比率(SD/SA)を意味する。面積占有率は、0.70以上が好ましい。面積占有率を0.70以上とすることで、このディンプル44は効果的に乱流を発生させる。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。この観点から、面積占有率は、0.75以上がより好ましい。面積占有率は、0.95以下が好ましい。面積占有率を0.95以下とすることで、このディンプル配置領域Rは、良好な耐カット性を維持するのに、十分な大きさのランド46を備える。このタイヤ2は、優れた耐カット性を備える。この観点から、面積占有率は、0.92以下がより好ましい。

図1に示されるように、ディンプル44の断面形状は、略円弧状が好ましい。ディンプル44の断面形状を略円弧状とすることで、断面形状を長方形状とする(すなわち、ディンプルの形状を略角柱状にする)のに比べて、このサイドウォール6の剛性が大きくできる。これは、サイドウォール6にカットが生じるのを防止する。このタイヤ2は、良好な耐カット性を備える。また、ディンプル44の断面形状を略円弧状とすることで、断面形状を三角形とする(すなわち、ディンプルの形状を略角錐状にする)のに比べて、このディンプル44は効果的に乱流を発生されることができる。このタイヤ2は、ランフラット耐久性に優れる。

図1において、両矢印Deはディンプル44の深さである。詳細には、ディンプル44がないものとして得られる仮想的なタイヤ2の外面と、ディンプル44の底との距離である。深さDeは0.5mm以上4.0mm以下が好ましい。深さDeを0.5mm以上4.0mm以下とすることで、このディンプル44は効果的に乱流を発生させる。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。この観点から、深さDeは1.0mm以上3.0mm以下がより好ましい。

図1において、実線BBLはビードベースラインである。ビードベースラインBBLは、リムRのリム径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインBBLは、軸方向に延びる。符号PWは、ディンプル44がないものとして得られる仮想的なタイヤ2の外面上にある、特定の位置を表している。このタイヤ2では、この位置PWにおいて、この外面のプロファイルで表される軸方向幅が最大を示す。このタイヤ2では、この位置PWにおける左右の側面間の軸方向長さが、タイヤ2の最大幅(断面幅とも称される)として表される。この位置PWはタイヤ2の最大幅位置である。

図1において、両矢印HWはビードベースラインBBLから最大幅位置PWまでの半径方向高さである。両矢印HRは、ビードベースラインBBLからディンプル配置領域Rの半径方向中心位置までの半径方向高さである。ディンプル配置領域Rの中心位置は、タイヤ2の最大幅位置とほぼ同じ位置であるのが好ましい。ここで、ディンプル配置領域Rの中心位置は、タイヤ2の最大幅位置とほぼ同じ位置であるとは、高さHWの高さHRに対する比(HW/HR)が0.95以上1.05以下であることを指す。ランフラット走行時には、タイヤ2の最大幅位置近辺は大きく撓む。タイヤ2の最大幅位置近辺において、タイヤ2は発熱し易い。タイヤ2の最大幅位置とディンプル配置領域Rの中心位置をほぼ同じとすることで、このディンプル44は効果的に放熱を促進する。このタイヤ2は、昇温が抑えられている。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。

図1において、両矢印Hはタイヤ2の断面高さである。ディンプル配置領域Rの半径方向高さWRの断面高さHに対する比(WR/H)は、0.20以上が好ましい。比(WR/H)を0.20以上とすることで、このディンプル44は効果的に放熱を促進する。このタイヤ2は、昇温が抑えられている。このタイヤ2はランフラット耐久性に優れる。比(WR/H)は、0.40以下が好ましい。比(WR/H)を0.40以下とすることで、このディンプル44がタイヤ2の外観に与える影響が抑えられている。このタイヤ2は、外観に優れる。

このタイヤ2では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、特に言及のない限り、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。なお、タイヤ2が乗用車用である場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。

以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。

[実施例1] 図1に示された構成を備え、下記の表1に示された仕様のディンプルを備えた実施例1の空気入りタイヤ(ランフラットタイヤ)を得た。このタイヤのサイズは、225/55R17とされた。このタイヤでは、タイヤの最大幅位置とディンプル配置領域の中心位置とは同じである。比(WR/H)は、0.30とされた。全ての母点は不規則に配置された。このことが表の周期性の欄に、「不規則」として表されている。母点の配置に際しては、最小距離diがちょうど20mmとなるように制約が課された。すなわち、母点間の最小距離Dは20mmである。このことが「最小距離Dの下限」及び「最小距離Dの上限」がいずれも20mmであることで示されている。このディンプルの深さDeは2.0mmとされた。ランド46の幅WLは2.0mmとされた。

[比較例1] ディンプルを有さないことの他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。

[比較例2] 比較例1のタイヤでは、ディンプル配置領域に、縦9mm横19mmの長方形のディンプルが、横方向(周方向)に20mmピッチで、縦方向(半径方向)に10mmのピッチで周期的に並べられている。だだし、半径方向外側にいくほど、周長が長くなるため、横方向ピッチは徐々にひろがっている。その他は実施例1と同様である。これは、従来のディンプルを備えるタイヤである。

[比較例3] 比較例3のタイヤでは、ディンプル配置領域に、直径19mmの円形ディンプルが、20mmピッチで、隣接する3つの円形ディンプルの中心が正三角形を構成するように、周期的に並べられている。だだし、半径方向外側にいくほど、周長が長くなるため、ピッチは徐々にひろがっている。その他は実施例1と同様である。これは、従来のディンプルを備えるタイヤである。

[実施例2−3] ディンプルの断面形状を表1の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−3のタイヤを得た。

[実施例4−7] 最小距離Dがちょうど表2の「最小距離Dの下限」及び「最小距離Dの上限」の欄に示される値となるように母点を配置したことの他は実施例1と同様にして、実施例4−7のタイヤを得た。

[実施例8] 最小距離Dが表2の「最小距離Dの下限」及び「最小距離Dの上限」の範囲内に入るように母点を配置したことの他は実施例1と同様にして、実施例8のタイヤを得た。

[ランフラット耐久性] タイヤを正規リム(サイズ=17×7.0J)に組み込み、走行試験機に装着した。このタイヤの内圧を常圧としてパンク状態を再現した。装着後、4.66kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを80km/hの速度で走行試験機上を走行させ、タイヤが破壊するまでの走行距離を測定した。この結果が、比較例2の走行距離を100とした指数値で下記の表1−2に示されている。数値が大きいほど、好ましい。数値が大きいほど、ランフラット耐久性に優れる。

[風切り音] タイヤを正規リム(サイズ=17×7.0J)に組み込み、排気量3500ccの後輪駆動の乗用車に装着した。このタイヤの内圧は230kPaとされた。装着後、JATMAにて規定される最大負荷荷重に相当する縦荷重をタイヤに負荷した。この乗用車を、その路面がアスファルトであるテストコースで走行させて、風切り音についてドライバーによる官能評価を行った。この結果が、比較例2の結果を100として下記表1−2に示されている。値が大きいほど好ましい。

[耐カット性] 前述の風切り音を評価した後、タイヤがリムから取り外された。このタイヤのサイド面を目視で観察し、亀裂の有無を確認した。亀裂が見つかった場合、この亀裂の長さ及び深さを計測した。長さ及び深さから亀裂面積を算出した。この亀裂面積の逆数に基づいて、耐カット性を評価した。この結果が、比較例2を100とした指数値で下記の表1−2に示されている。数値が大きいほど、好ましい。数値が大きいほど、耐カット性に優れる。

[外観] 試作タイヤの外観を目視で観察し、サイドウォールの凹み及びゴム部材の境界面での段差の目立ちの程度が評価された。この結果が、比較例2を100とした指数値で下記の表1−2に示されている。数値が大きいほど、凹み及び段差が目立たない。数値が大きいほど、好ましい。

表1−2で示されたとおり、実施例のタイヤは比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。

以上説明されたタイヤは、種々の車両に適用されうる。

2・・・タイヤ 4・・・トレッド 6・・・サイドウォール 8・・・クリンチ 10・・・ビード 12・・・カーカス 14・・・荷重支持層 16・・・ベルト 16a・・・内側層 16b・・・外側層 18・・・バンド 20・・・チェーファー 22・・・インナーライナー 24・・・トレッド面 26・・・溝 28・・・ベース層 30・・・キャップ層 32・・・コア 34・・・第一エイペックス 36・・・第二エイペックス 38・・・カーカスプライ 40・・・主部 42・・・折返し部 44・・・ディンプル 46・・・ランド 52・・・ボロノイ領域 54・・・ボロノイ領域の輪郭

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