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Electrostatic latent image developing toner and image forming method

阅读:2发布:2024-02-17

专利汇可以提供Electrostatic latent image developing toner and image forming method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain an electrostatic latent image developing toner for a full- color image having good flowability, electrostatic chargeability, developing performance and transferability and capable of preventing fogging on a sensitive material and the contamination of the inside of a machine. SOLUTION: The toner consists of toner particles containing a bonding resin, a colorant and a releasing agent and an additive. The releasing agent is contained by >=3% and the toner is an amorphous toner with a shape of toner particles represented by ML' 2/A>=125. When luminescence voltage due to carbon derived from the bonding resin in the toner particles is represented by X, luminescence voltage due to elements derived from the additive is represented by Y, and X' (2/3) and Y are subjected to primary regression to a straight line which passes zero, the correlation coefficient of each element derived from the additive is >=0.4. The additive is preferably a titanium compound obtained by allowing TiO(OH)2 manufactured by a wet process to react with a silane compound.,下面是Electrostatic latent image developing toner and image forming method专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子と1種以上の外部添加剤とからなる静電潜像現像用トナーであつて、 該トナーが離型剤を3%以上含有し、 トナー粒子の形状が、ML^2/A≧125の不定形トナーであり、 且つ、トナー粒子の結着樹脂由来の炭素に起因する発光電圧Xと外部添加剤由来の元素に起因する発光電圧をY
    として、X^(2/3)とYを原点を通る直線に一次回帰したときの、少なくとも1種の外部添加剤由来の元素の相関係数が0.4以上であること、 を特徴とするフルカラー用静電潜像現像用トナー。
  • 【請求項2】 感光体上に潜像を形成する潜像形成工程と、 該潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、 得られたトナー像を被転写体上に転写する転写工程と、 実質的にオイルを介さずに定着する定着工程と、を含み、 該現像工程に、請求項1に記載のフルカラー用静電潜像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電記録法において静電潜像現像のために使用する静電荷像現像用現像剤に好適なフルカラー画像形成用の静電潜像現像用トナー及びそれを用いた画像形成方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】電子写真法では、感光体に形成された静電荷像を着色剤を含むトナーで現像し、得られたトナー像を転写紙上に転写し、熱ロール等で定着し画像を得る。 使用後の感光体は再び静電荷像を形成するためにクリーニングされる。 このような電子写真法等で使用する乾式現像剤は、結着樹脂中に着色剤を分散したトナーそのものを用いる一成分現像剤と、そのトナーにキャリヤを混合した二成分現像剤とに大別することができ、そしてこれらの現像剤を用いて画像形成を行う場合、プロセス適合性を有するためには、現像剤が流動性、搬送性、
    定着性、帯電性、転写性、クリーニング性に優れていることが必要である。 また最近ではカラー化、特にオンデマンド印刷の要求が高く、高速枚数複写対応のためは、
    熱効率が良く高速定着が可能であることから定着工程に加熱ローラー方式が広く用いられている。 この定着方式の問題として、加熱ローラー表面と溶融状態のトナー像が加圧下で接触するため、トナー像の一部が加熱ローラーに付着し、付着したトナーが再転写されて、複写画像を汚染する所謂オフセット現象を発生せしめることがある。 この現象を防止することを目的に加熱ローラー表面をトナーに対する離型性に優れたシリコンゴムやフッ素樹脂で形成し、更にその表面にシリコーンオイル等の離型性液体を供給する方法がとられている。 この方法はトナーのオフセット現象を防止する点では極めて有効であるが、オフセット防止液を供給するための装置が必要になる等の問題がある。 これは、小型化、軽量化と逆の方向であり、また、オフセット防止液が加熱されて蒸発して不快臭を与えることや、機内の汚染を生じることがある。

    【0003】このような問題を改善する為に、トナーの粘度を限定する方法(特開平1−133065、2−1
    61466、2−100059、3−229265号公報)、トナーに離型性のある樹脂等のワックスを含有させる方法(特公昭52―3304号公報)、ワックスの溶融粘度を限定する方法(特開平3−260659、3−
    122660号公報)等が提案されている。 離型剤は結着樹脂にくらべ光透過性に劣るため、カラートナーの場合OHP透過画像の色再現性を考慮すると白黒用トナーほど離型剤を多量に添加する事ができない。 定着について、ワックスはトナーから溶出して定着ロール/トナー界面にくることで機能を発揮する。 しかし、トナー中に分散するワックスすべてが溶出することはできず、トナー表面に存在するか、あるいは溶融粘度の低い離型剤を使用し、効率よく定着時に瞬時に離型剤がトナーと定着ロールの界面に移動するのがよい。 しかし、保管性や、
    コピーマシン内、あるいはトナー製造過程での粉体流動性・長期使用によるトナー凝集物の造粒、転写性には、
    これらの条件は不利となってしまう。

    【0004】さらにフルカラー画像の場合は一般的に白黒の場合より一枚の画像を形成するのに必要なトナー量が非常に多くなる。 そこで、現像部、感光体上、中間転写体上などのあらゆる部位に残留するトナー粒子が多く発生してしまう。 離型剤を含む事もあり、これらは、種種の部剤へ融着しやすく、部剤が短い使用期間でそれぞれの機能を果たさなくなってしまう。 またフルカラーの場合各色の転写むらは、画像の色相を大きく変えてしまうため、色の濃淡のみが変化する白黒・単色カラーの場合に比してより一層高い転写効率が要求される。

    【0005】転写効率向上のため、トナー内部に離型剤を添加させることに加えて、外部添加剤を添加する方法も種々検討されている。 外部添加剤として一般に使用されるシリカ系微粉末の場合、トナー流動性向上効果は特に優れるが、低温低湿下において負帯電性トナーの帯電を過度に増大させ、更に、高温高湿下においては分を取り込んで帯電性を減少させるため、両者の帯電性に大きな差を生じさせるという問題がある。 その結果、帯電性を高温高湿、低温低湿下の双方において最適なものにすることができず、画像濃度再現不良、感材上カブリ、
    背景カブリ、更には機内汚染等を生じてしまうという問題があった。

    【0006】これらを改善する目的で外部添加剤の粒子の材料を選択したり、それらに表面処理を施すなどの手段が提案されている。 しかしながら、これらの無機微粉末を用いるだけでは、十分な効果が得られていない。 また、帯電・粉体流動性目的に添加される無機酸化物、例えばチタニアの場合は、帯電の立ち上がりがシリカに対して速く、且つチタニアが持つ低抵抗の為か帯電分布がシャープになるという特徴をもっている。 しかしながら、チタニアを添加するケースは、トナーに高帯電を付与することができず、搬送量の低下、帯電低下による濃度再現性の低下、背景部カブリを生じ易い。 また、トナーの小粒径化にともない、外部添加剤の粒径を小さくすると凝集を起こすおそれが出て、かえってトナーの流動性などを低下させる問題もある。

    【0007】流動性向上と帯電の環境依存性の両立を達成するために、疎水性酸化チタンと疎水性シリカの併用添加が試みられている。 (特開昭60-136755号公報)この手法により、疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンのそれぞれの欠点が一時的には抑制されるものの、分散状態によりどちらかの添加剤の影響を受けやすい。 特に維持性を考慮した際、安定にトナー表面での分散構造を制御することは困難であり、スリーブ上のストレスにより疎水性シリカあるいは疎水性酸化チタンのそれぞれの特徴が現れやすい。 即ちそれぞれの欠点を長期に渡り安定的に制御することは困難であった。

    【0008】次に疎水性アモルファス酸化チタンをトナーに添加する方法が提案されている。 (特開平5-204183
    号公報、特開平5-72797号公報) アモルファス酸化チタンはCVD法を用いて、金属アルコキシドあるいは金属ハライドを加水分解することにより得ることが出来る。
    (化学工学論文集(第18巻,第3号,303〜307(1992))しかし、このように加水分解法により得られた酸化チタンは帯電特性とトナー流動性向上の両立はできるものの、粒子内部に吸着水を多く有し、転写時に其れ自身で感光体に残留する。即ちアモルファス酸化チタンと感光体との付着が強くそれのみが転写されずに感光体上に残り、
    画像上の白点抜けあるいはクリーニング時に硬い酸化チタンで感光体上に傷を付ける等の欠点を有している。 また一方では湿式法により酸化チタンを精製する方法において、水系媒体中にてシラン化合物を加水分解させ、酸化チタンの表面を処理し、凝集を抑えた状態で酸化チタンを取り出し、トナーに添加する方法が提案されている。 (特開平5-188633号公報)

    【0009】本手法にてシラン化合物処理を行うと、従来の酸化チタンの疎水化法に比べ、凝集粒子においては少なくなる、つまりトナーの流動性向上は得られるものの、負帯電トナーの帯電レベル及び環境依存性は従来のものとなんら変わりなく、目的の高負帯電性、環境依存性においては十分でなく、更に帯電速度(追加トナーのアドミックス性)、電荷分布において悪影響を与えてしまう。

    【0010】これらの問題を解決するために、特開平6-
    95429公報、特開平6-102699公報、特開平6-266156等では、外添剤の埋め込み防止のため、特定のバインダー樹脂を使用する事が提案されている。 また特開平6-5156
    1、特開平6-208242、特開平6-250442等では、特定の帯電制御剤、外添剤を使用する事が提案されている。 しかしながら、これらの効果はいずれも十分とはいえず、特に4色重ね合わせるフルカラー現像・転写システムにおいては、より精密にトナー現像量を制御することが必要であり、従ってトナー帯電量の長期安定化には未だ課題が残っている。 特に離型剤含有の不定形トナーを用いた場合、帯電性能および粉体特性を外添剤により大幅に改善しなければならず、外添剤の性能を精密に制御する事が必要である。 しかし、表面近傍に離型剤が存在するためトナーに外添剤を均一に外添することは難しい。

    【0011】

    【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような従来の技術の実情に鑑みてなされたものである。 即ち、本発明の目的は、トナーの流動性、帯電性、現像性、転写性が良好で、感材上かぶり、機内汚染性を防止し得るという特性を同時に且つ長期に満足でき、実質的にオイルを介さずに定着するシステムにおける不具合を改善し、良好な画像を長期にわたり提供できるフルカラー画像形成用現像剤に好適な静電潜像現像用トナーを提供することにある。 また、本発明の第2の目的は、このトナーを用いた、オイルレス定着に適用しても高画質の画像を長期間形成し得る画像形成方法を提供することにある。

    【0012】

    【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、トナー粒子における外部添加剤の付着状態に着目し、トナー中の離型剤の分布と外部添加剤の付着状態を特定の条件に保持することにより、これらの目的を達成し得ることを見出し、
    本発明を完成した。

    【0013】即ち、本発明のフルカラー用静電潜像現像用トナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子と1種以上の外部添加剤とからなる静電潜像現像用トナーであつて、該トナーが離型剤を3%以上含有し、トナー粒子の形状が、ML^2/A≧125の不定形トナーであり、且つ、トナー粒子の結着樹脂由来の炭素に起因する発光電圧Xと外部添加剤由来の元素に起因する発光電圧をYとして、X^(2/3)とYを原点を通る直線に一次回帰したときの、少なくとも1種の外部添加剤由来の元素の相関係数が0.4以上であること、を特徴とする。 また、フルカラートナー間、即ち、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーにおいては、同じ外部添加剤に基づく相関関数の差が0.1以内であることが、定着画像の光透過性等の観点から好ましい。

    【0014】前記静電潜像現像用トナーにおいて、外部添加剤として、少なくとも互いに粒径の異なる2種以上の外部添加剤を含有することが好ましい。 また、外部添加剤としては、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、りん酸カルシウム、フッ素含有樹脂微粒子、ケイ素含有樹脂微粒子、窒素含有樹脂微粒子からなる群より選択されるものであることが好ましい。 ここで、外部添加剤としてシリカを用いる場合は、少量でも帯電、粉体流動性を大きく変化させるので、トナー粒子間に付着量のばらつきがあると悪影響を及ぼすおそれがあり、先に述べた相関係数であってシリカ由来のものは0.6以上に制御することが好ましい。 本発明の静電潜像現像用フルカラートナーに用いられる、前記相関係数の条件に適する具体的な外部添加剤としては、少なくとも湿式法で作製される
    TiO(OH) 2の一部もしくは全部をシラン化合物と反応させて得られる比重2.8〜3.6のチタン化合物が挙げられる。

    【0015】また、結着樹脂としては、ポリエステルが好ましく用いられ、離型剤としては80〜120℃の温度範囲で溶融し、且つ、溶融粘度が1〜200センチポアズの範囲にあるワックスを用いることが好ましい。

    【0016】請求項2に記載の本発明の画像形成方法は、感光体上に潜像を形成する潜像形成工程と、該潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、得られたトナー像を被転写体上に転写する転写工程と、実質的にオイルを介さずに定着する定着工程と、を含み、該現像工程に、前記した本発明のフルカラー用静電潜像現像用トナーを用いることを特徴とする。

    【0017】本発明のトナーは、離型剤を3%以上含有することで実質的にオイルを介さずに定着する工程においても問題無く定着できるようになり、形状をML^2/
    A≧125とすることで、帯電分布が広がり、表面にワックスなどの離型剤が露出しにくくなり、定着不良の発生を防止することが可能となった。 また、トナー粒子の結着樹脂由来の炭素に起因する発光電圧Xと外部添加剤由来の元素に起因する発光電圧をYとして、X^(2/3)とYを原点を通る直線に一次回帰したときの、少なくとも1種の外部添加剤由来の元素の相関係数を0.4以上とすることで、帯電性能および粉体特性における、粒子間のバラツキを小さくすることができ、高い転写効率を達成できた。

    【0018】ここで、外部添加剤として少なくとも湿式法で作製されるTiO(OH) 2の一部もしくは全部をシラン化合物またはシリコーンオイルと反応させて得られた、比重2.8〜3.6のチタン化合物を用いることは外部添加剤の付着量の粒子間バラツキを減少させるのに非常に有効である。

    【0019】

    【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
    本発明の静電潜像現像用トナーは、単独で、或いは、キャリアと組み合わせることで、フルカラー画像形成に好適な静電潜像現像用現像剤とすることができる。 本発明の静電潜像現像用トナー組成物は、結着樹脂、着色剤および離型剤を含有するトナー粒子ならびに外部添加剤を含む。 前記トナーの形状指数ML^2/Aは、ML^2
    /A=(最大長) 2 *π*100/(面積*4)で計算され、真球の場合ML^2/A=100となる。 ML^2
    /A≧125の不定形トナー具体的な測定方法としてトナー画像を光学顕微鏡(Nikon Microphot-FXA)から250
    倍の画像を画像解析装置(LUZEXIII(株)ニレコ製)に取り込みML^2/Aを測定した。

    【0020】本発明に用いられるトナーは請求項に規定の形状を満足する範囲のものであればとくに製造方法により限定されるものではなく、公知の方法により得られたトナー粒子を使用することができる。 例えば、バインダー樹脂と着色剤必要に応じて、離型剤、帯電制御剤、
    などを混練、粉砕、分級して得る混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、バインダー樹脂の重合性単量体を乳化重合にて重合し、その分散液と着色剤必要に応じて、離型剤、帯電制御剤、などの分散液を混合、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、ハ゛インタ゛ー樹脂を得るための重合性単量体と着色剤必要に応じて、離形剤、帯電制御剤などの溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、ハ゛インタ゛ー樹脂と着色剤必要に応じて、
    離型剤、帯電制御剤などの溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法などでもよい。 離型剤が適度に表面に露出しているという点で混練粉砕法はなかでも優れている。

    【0021】使用される結着樹脂としては、スチレン、
    クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、
    ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、
    プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等の a -メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−
    メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、(パラフィン、ワックス類)などを挙げることができる。 例示した各樹脂中、特に、ポリエステルを結着樹脂とした場合が、比較的低温で必要な画像強度が得られるという観点から好適である。 例えば、ビスフェノールAと多価芳香族カルボン酸とを主単量体成分とした重縮合物よりなる線状ポリエステル樹脂が好ましく使用できる。

    【0022】本発明に使用されるポリエステル樹脂としては、ポリオール成分とポリカルボン酸成分から重縮合により合成されるものが好ましい。 使用されるポリオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3ブタンジオール、ジエチレングリコール、
    トリエチレングリコール、1,5−ブタンジオール、
    1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
    シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、
    ビスフェノール−Aエチレンオキサイド付加物、ビスフェノール−Aプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。 ポリオール成分としては、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸1,2,5ヘキサントリカルボン酸、1,3
    −ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパンテトラメチレンカルボン酸およびそれらの無水物が挙げられる。 また軟化点90〜150℃、ガラス転移点55〜75℃、数平均分子量2000〜6000、重量平均分子量8000〜150000、酸価5〜30、水酸基価5〜40を示す樹脂が特に好ましく使用できる。

    【0023】トナーの着色剤としては、マグネタイト、
    フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、
    マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、CIピグメント・レッド48:1、CIピグメント・レッド122、CIピグメント・レッド57:1、C.
    I.ピグメント・イエロー97、CIピグメント・イエロー
    17、CIピグメント・ブルー15:1、CIピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。

    【0024】本発明のトナーは離型剤を含有することを要するが、離型剤としては、ワックスなどが好ましい。
    本発明に用いられるワックスとしては、次のようなワックスが挙げられる。 パラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体等である。 ここで誘導体とは、酸化物、ビニルモノマーとの重合体、グラフト変性物を含む。 この他に、離型剤として、アルコール、脂肪酸植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、エステルワックス、酸アミドなども利用できる。

    【0025】離型剤としてワックスを用いる場合、その特性としては示唆走査熱量計により測定されるDSC曲線で吸熱開始温度が50℃以上であることが必要である。 より好ましくは60℃以上である。 50℃より低いと複写機内やトナーボトル内でトナーの凝集が発生してしまう。 吸熱開始温度はワックスを構成する分子量分布のうち、低分子量のものやその構造のもつ極性基の種類、量で左右される。 一般に高分子量化すれば融点とともに吸熱開始温度も上昇するが、このやり方ではワックス本来の低溶融温度と、低粘度をそこなってしまう。 従って、ワックスの分子量分布のうち、低分子量のものだけを選別してのぞくことが有効であり、その方法として、分子蒸留、溶剤分別、ガスクロマトグラフ分別等の方法がある。

    【0026】ワックスは80〜120℃の温度範囲で溶融し、且つ、溶融粘度が1〜200センチポアズの範囲にあるものが望ましく、より好ましくは1〜100センチポアズの溶融粘度を示すことである。 溶融温度が80
    ℃未満ではワックスの変化温度が低すぎ、耐ブロッキング性が劣ったり、複写機内温度が高まった時に現像性が悪化したりする。 120℃を超える場合には、ワックスの変化温度が高すぎ、低温における定着が困難となり、省エネルギーの観点で望ましくない。 また、200センチポアズより高い溶融粘度ではトナーからの溶出が弱く、定着剥離性が不十分となってしまう。 ワックスのトナーに対する添加量は重量%で3重量%以上あることが重要である。 ワックスはトナー中に30重量%程度まで含有させることができるが、より好ましくは4〜10重量%程度である。 ワックスが3重量%より少ないと、十分な定着ラチチュード(トナーのオフセットなしに定着できる定着ロール温度範囲)が得られず、15重量%を超えるにつれて、徐々にトナーから脱離して遊離しているワックス量が増えて、トナーの粉体流動性が悪化し、また、
    静電潜像を形成する感光体表面に遊離ワックスが付着して、静電潜像が正確に形成できなくなる可能性が高まる。 また、ワックスは結着樹脂と比較して透明性が劣る為、OHP等の画像の透明性が低下して、くろずんだ投影像となってしまう。

    【0027】本発明におけるトナーには、必要に応じて帯電制御剤を添加してもよい。 帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。 湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染現象の点で水に溶解しにくい素材のものが好ましい。

    【0028】本発明に使用するトナー粒子は一般に3〜1
    0μmの平均粒径を有するものが好適に使用できる。 好ましくは4〜8μmの範囲のものである。 平均粒径が10μmを超えるとドットおよびラインの潜像に対して、トナー粒子が忠実に現像しえず、写真画像の再現あるいは細線の再現が劣る場合がある。 また平均粒径が3μm未満ではトナー単位当たりの表面積が大きくなって、帯電・トナー流動性の制御が難しくなり、安定した画像が得られない場合がある。

    【0029】本発明において、トナー粒子の結着樹脂由来の炭素の発光電圧Xと外部添加剤由来の元素に起因する発光電圧をYとして、X^(2/3)とYを原点を通る直線に一次回帰したときの外部添加剤由来の各元素の相関係数はパーティクルアナライザーPT−1000(横河電機株式会社製)にて個々のトナー粒子の元素分析を実施し、約1000粒の粒子のデータを元に原点を通る直線に一次回帰を行いその相関係数を算出した。 ただし回帰式を算出する際には、X=0、Y=0の粒子については除外した。

    【0030】外部添加剤由来の各元素の相関係数はすべてのトナー粒子に一様に添加剤が付着しているほど1.
    0に近づき1.0に近ければ近いほど望ましい。 相関関数が0.4未満になると、外部添加剤が多量に付着された粒子と少量しか付着されていない粒子との帯電性能の差や、粉体流動性の差が大きくなってしまう。 図1は、
    トナー粒子の結着樹脂由来の炭素に起因する発光電圧X
    と外部添加剤由来の元素に起因する発光電圧をYとして、X^(2/3)とYを原点を通る直線に一次回帰したときの外部添加剤由来の各元素の相関係数が1.0に近いトナー粒子を示すグラフである。 この粒子を通常の走査型電子顕微鏡で観察したところ、トナー粒子表面に外添剤が均一に付着していることがわかった。 また、図2は、
    その相関関数が0.4未満であるトナー粒子を示すグラフである。 このトナーは同様の観察により、外添剤が凝集体を形成し、均一付着していないことがわかった。

    【0031】結着樹脂由来の炭素に起因する発光電圧X
    と外部添加剤由来の元素に起因する発光電圧をYとして、XとYを原点を通る直線に一次回帰したときの、少なくとも1種の外部添加剤由来の元素の相関係数が0.
    4以上である、という外添構造を満たすトナーを得る手段としては、公知のブレンド装置を採用し、ブレンドの工程を工夫することで達成する事ができる。 特に、外部添加剤(以下、適宜、外添剤と称する)として、互いに粒径の異なる2種以上のものを組み合わせて用いることが好ましい。 好ましい前記ブレンド方法としては、特に第1外添剤と母体トナー粒子とを公知の方法でブレンドし、更に第2外添剤…第n外添剤を順次ブレンドする多段階添加方法が挙げられる。 また、第1外添剤として凝集の少ない無機微粒子を使う方法、ブレンド強度を従来よりも強くする方法なども好適である。 外添剤の添加量は、帯電特性、粉体特性、コスト、外添剤の凝集状態、
    遊離外添剤によるディフェクトなどとのバランスである程度選択の限界はあるが、第1外添剤の添加量をより多くする方法なども有効である。

    【0032】また、ブレンドする際に弱いエネルギーで前攪拌する方法も有効である。 トナー製造時にトナー分散液中で、外添剤をブレンドする湿式外添も有効である。 外添剤のみを予めブレンド装置で攪拌し、その後トナーを加えブレンドする方法、トナーを分級する際に少量の外添剤を加えながら分級し、その後上記のような方法で外添ブレンドする方法なども有効である。 また、この外添剤の均一付着を容易に達成しうるトナー粒子の条件としては、大径の無機微粒子が固定されてしまうような凹部が少ないことが有効である。

    【0033】本発明のトナーにおいて外添剤として用いる無機微粒子としては、公知のものを用いる事ができる。 例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウムなどを挙げる事ができる。 また目的に応じて該無機微粒子表面に公知の表面処理を施してもよい。

    【0034】特に第一の外添剤として、湿式法で作製されるTiO(OH) 2の一部もしくは全部をシラン化合物またはシリコーンオイルと反応させて得られる比重2.8〜3.6のチタン化合物が好ましい。 一般に、通常の湿式法による酸化チタンの製法は、溶媒中で化学反応を経て製造され、硫酸法と塩酸法に分けることができる。 硫酸法は簡略すると下記の反応が液相で進み、不溶性のTiO(OH) 2が加水分解により作製される。 FeTiO 3 +2H 2 SO 4 → FeSO 4 +TiOSO 4 +2H 2 O TiOSO 4 +2H 2 O → TiO(OH) 2 +H 2 SO 4また、塩酸湿式法は、乾式法と同様手法にて塩素化により4塩化チタンを作製する。 その後水に溶解させ、強塩基を投入しながら加水分解し、TiO(OH) 2が作製される。
    簡略すると以下の様になる。 TiCl 4 +H 2 O → TiOCl 2 +2HCl TiOCl 2 +2H 2 O → TiO(OH) 2 +2HCl

    【0035】本発明の外添剤として好適なチタン化合物は、上述した湿式工程により作製されるTiO(OH) 2とシラン化合物とを該湿式工程中に反応、乾燥させて作製される。 上記シラン化合物としては、水溶性のものが使用できる。 このようなシラン化合物としては、化学構造式R
    aSiX 4-a (式中、aは0〜3の整数であり、Rは水素原子、アルキル基、および、アルケニる基等の有機基を表し、Xは塩素原子、メトキシ基、エトキシ基等の加水分解性基を表す。)で表される化合物を使用することができ、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、
    特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用することも可能である。 具体的には、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ターシャリブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンのような化合物を例示することができる。 なかでも、本発明に使用しうる処理剤として好ましいものは、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等である。

    【0036】また、これらの添加量は、所望の導入量により適宜選択し得るが、一般的には、TiO(OH) 2の100
    重量部に対して、1〜250重量部であり、好ましくは、50〜200重量部の範囲である。 なお、乾燥後に、他の化合物を用いて複合処理を施してもよく、この場合には、例えば、シリコーンオイル等の水溶性ではない処理剤も使用可能である。

    【0037】この方法によれば、数百℃という焼成工程を通らないため、Ti同士の強い結合が生じにくく、凝集を形成することなく、粒子はほぼ一次粒子の状態で取りだすことができる。 また、この方法においては、チタン化合物は、TiO(OH) 2にシラン化合物を直接反応させて得られるため、シラン化合物が有効に処理に関与しうる。
    即ち、従来の処理酸化チタンは、帯電能に寄与する処理量の限界値が低かったが、本方法によるチタン化合物は、その限界値が高く、原体の粒径にもよるが、概ね従来品に対し、約3倍量(チタン原体に対し約50〜70%)まで処理の効果がでる。 よって、シラン化合物の処理量でトナーの帯電を制御でき、且つ付与できる帯電能も従来処理による酸化チタンに対し、大きく改善することができる。 更に、反応に与らない余剰なシラン化合物が少なくなり、シラン化合物同士の副反応が少ない為、処理量を増やす場合においても、帯電速度、帯電分布を犠牲にすることなく、高帯電を得ることができる。 ここで外添剤として用いられるチタン化合物は、平均一次粒子径100n
    m以下、好ましくは10nm〜70nmの範囲のものである。

    【0038】この処理方法を通常の酸化チタンの処理工程と比較するに、従来法では、TiO(OH) 2を得た後、水洗、ろ過を繰り返し、焼成によって酸化チタンを得て、
    さらに必要に応じ解砕、粉砕後に、シラン化合物等による表面処理を施されることになる。 この酸化チタンの作製方法では、焼成工程で過熱される際に、Ti同士の結合の強さから粒子同士焼結し、凝集が数多く発生するという重大な欠点を有する。 この欠点を解決すべく、湿式粉砕の強化、乾燥前の処理剤反応など数多くの工夫がなされているが、この凝集を1次粒子まで解砕させることは現状ではできていない。 このような従来の方法で得られた表面処理酸化チタンをトナーの外添剤として適用しても、トナー上を均一に被覆することが困難であり、例えば、外添剤としてシリカ粒子と合わせても、好ましい流動性を得ることはできず、更に、その凝集体に起因すると思われる、感材傷、フィルミングが発生することになる。

    【0039】また、従来の製法によるシラン化合物処理酸化チタンは、シラン化合物の処理効率に限界がある。
    一般にシラン化合物の量を増加させる事により、帯電性付与能力が増大するが、概ね酸化チタンの量に対して15
    〜20%の処理量でその能力は飽和する傾向がある。 このため、シラン化合物として汎用のシランカップリング剤等を高帯電を付与させる目的で増量しても、高帯電を得られないばかりか、余剰なカップリング剤同士の反応によって、さらなる凝集粒子の増大が生じ、さらに、トナーに添加した場合は帯電速度の低下、帯電分布のブロード化等を招いてしまう事になる。 以上の様に、従来の酸化チタンのシラン化合物処理による外添剤は、凝集粒子の多さ、高帯電付与能力、帯電速度、帯電分布に対し、
    すべてを満足できるレベルにはなく、前記、湿式法により得られたチタニア粒子に直接シラン化合物を反応させる方法が優れていることがわかる。

    【0040】先に述べたように、外添剤として、特に大粒径の粒子を、小粒径の粒子と併用する事で、高画質達成のためのトナー小粒径化や離型剤を粒子表面近傍に存在させることによる付着力増大に伴う転写不良を助けることができて好ましい。 このとき大粒径微粒子のBET
    比表面積が20から250m 2 /gの範囲であれば種々の表面処理されたものが使用可能であり、とくに20から10
    0m 2 /gのものがより好ましい。 20m 2 /g未満の場合はトナーの流動性が低下する事による画像むらが発生しやすく、また、トナーへの付着力が強くなり難く、トナーからの脱離が容易に起こり、感材傷、画像ぬけの原因となる。 250m 2 /gを超える場合、転写助剤としての効果を発揮する事が難しく、特に最下層のトナーにおいて、転写不良が起こりやすい。

    【0041】トナーに添加される大粒径微粒子の量はトナー100重量部に対して0.1〜5.0重量部、より好ましくは0.2〜2.0重量部である。 0.1重量部未満の場合は転写不良改善効果が不十分で、5.0重量部を超える場合ではトナーからの脱離が容易に起こり、感材傷、画像ぬけの原因となる。 また目的に応じて、樹脂微粒子などを添加してもよい。

    【0042】一方、本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合、トナーと併用し得るキャリヤとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いる事ができる。 例えば、芯材上に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリヤを挙げることができる。 またマトリックス樹脂に導電粉などが分散されてるキャリアを用いていてもよい。 前記コートキャリアに用いられる被覆樹脂・マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、
    ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、スチレンーアクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、
    エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。 キャリアに用いる導電材料としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。

    【0043】またキャリヤの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等があげられるが磁気ブラシ法を用い体積固有抵抗を調整するためには磁性材料であることが好ましい。 キャリヤ芯材の平均粒径としては、一般的には10〜500μmのものが用いられ、好ましくは30〜100μmの球形形状のものが用いられる。 またキャリヤの芯材の表面に樹脂被覆する方法としては、キャリヤ芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリヤ芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリヤ芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリヤ芯材と被覆層形成溶液を混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法があげられる。

    【0044】

    【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 なお以下の説明において、特に断りのない限り、『部』はすべて『重量部』を意味する。 本発明に用いるトナーの粒度は、コールターカウンター社製粒度測定器TAII、アパーチャー径100μmで測定した。 本発明に用いるトナーの帯電量は、東芝ケミカル社製ブローオフ帯電量測定器を使用し、現像機内の現像剤の帯電量を測定した。

    【0045】また、本発明に用いるチタン化合物の比重は、ルシャテリエ比重瓶を用いJIS-K-0061,5-2-1に準拠し測定した。 操作は次の通りである。 ルシェテリエ比重瓶に約250mlの水を入れ、メニスカスが目盛りの位置にくるように調整する。 比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2 Cになったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛りで正確に読み取る。 (精度0.025mlとする) 試料を約100gを1mgの桁まで量り取り、その質量をWとする。 量り取った試料を比重瓶に入れ泡を除く。 比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2 Cに保ち、メニスカスの位置を比重瓶の目盛りで正確に読み取る。 (精度0.025mlとする) 比重は次の方法で算出される。 D=W/(L2-L1) S=D/0.9982 ここで、D:試料の密度(20 C)(g/cm 3 ) S:試料の比重(20/20 C) W:試料の見かけの質量(g) L1:試料を比重瓶に入れる前のメニスカスの読み(20 C)
    (ml) L2:試料を比重瓶に入れた後のメニスカスの読み(20 C)
    (ml) 0.9982:20 Cにおける水の密度(g/cm 3 )

    【0046】 [トナーA製造法] 線状ポリエステル 92部 (テレフタル酸/ビスフェノールA プロピレンオキシド付加物/シクロヘキサ ンジメタノールから得られた線状ポリエステル:Tg=64℃、Mn=3,500 、Mw=35,000、酸価=11、水酸価=24) シアン顔料(C.I.ピグメント・ブルー15:3) 3部 エステルワックス 5部 (吸熱開始温度60℃・120℃における溶融粘度100cs)

    【0047】上記混合物をエクストルーダーで混練し、
    得られたスラブを圧延、冷却、破砕後、ジェットミルで粉砕した。 さらに、風力式分級機で分級した粗粉と微粉を除去し、平均粒子径6.5μmの分級品を得た。

    【0048】 [トナーB製造法] 線状ポリエステル 92部 (テレフタル酸/ビスフェノールA エチレンオキシド付加物/シクロヘキサン ジメタノールから得られた線状ポリエステル:Tg=62℃、Mn=3,200 、Mw=30,000、酸価=18、水酸価=24) シアン顔料(C.I.ピグメント・ブルー15:3) 3部 エステルワックス 5部 (吸熱開始温度60℃120℃における溶融粘度110cs) 上記混合物をエクストルーダーで混練し得られたスラブを圧延、冷却、破砕後、ジェットミルで粉砕した。 さらに、風力式分級機で外添剤Aを1重量部添加しながら分級した粗粉と微粉を除去し、平均粒子径6.5μmの分級品を得た。

    【0049】 [トナーC製造法] 線状ポリエステル 87部 (テレフタル酸/ビスフェノールA プロピレンオキシド付加物/シクロヘキサ ンジメタノールから得られた線状ポリエステル:Tg=64℃、Mn=3,500 、Mw=35,000、酸価=11、水酸価=24) シアン顔料(C.I.ピグメント・ブルー15:3) 3部 ポリプロピレンワックス 10部 (吸熱開始温度110℃、120℃にいて溶融せず)

    【0050】上記混合物をトナーAと同様にしてトナーCを得た。 トナーA・トナーB・トナーCについてそれぞれシアン顔料3部をイエロー顔料(Y180)10部マゼンタ顔料(C.I.ピグメント・レッド122)5部 カーボンブラック(キャボット社製 #25)5部に代えて4色のトナーを得た。

    【0051】本特許は、湿式法で生成される酸化チタン、即ち硫酸法、塩酸法が適用されるが、実施例で用いる酸化チタンはイルメナイトを鉱石として用い、硫酸に溶解させ鉄分を分離し、TiOSO 4を加水分解してTiO(OH) 2
    を生成させる湿式沈降法を用いた。 本調整でのキー技術は核生成のための加水分解と分散調整及び水洗であり、
    特に分散処理におけるPH調整(酸の中和)、スラリー濃度の調整は、後のチタン化合物の一次粒子を決めるものであり、高いレベルの制御が必要である。

    【0052】[外添剤A調整法]上記手法で生成された
    TiO(OH) 2 100部に対し、40重量部にあたるイソブチルトリメトキシシランを混合し、熱をかけ反応させる。 その後、水洗、ろ過を行い120 Cで乾燥し、ピンミルでソフト凝集をほどき、粒径45nm,比重3.2のチタン化合物Aを得た。

    【0053】[外添剤B調整法]上記手法で調整された
    TiO(OH) 2を水洗、ろ過後、焼成し、粒径30nmの酸化チタンを得た。 この後、ジェットミルにて粉砕し、その後中に分散し、チタニア100重量部に対し、40重量部のイソブチルトリメトキシシランを混入、サンドグラインダーにて湿式粉砕し、ニーダーにて撹拌、熱かけ乾燥して外添剤B(比重3.9)を得た。

    【0054】以下トナーに外部添加剤を添加し、キャリアと混合して静電潜像現像剤を調製する方法をのべるが、これらは4色それぞれについて行った。

    【0055】[実施例1]トナー粒子A100重量部と第1外添剤として外添剤Aを1.0重量部をヘンシェルミキサーにて風速10m/sにて1分、風速30m/sにて2
    5分混合し、更に第2外添剤としてBET比表面積50m
    2 /gのヘキサメチルジシラザン処理シリカ1.0重量部を加え、ヘンシェルミキサーにて風速10m/sにて1
    分、風速30m/sにて5分混合し、トナーを作成した。 またポリメチルメタクリレート(綜研化学社製)を1%コートした平均粒径50μmのフェライトキャリアに対してトナー濃度が5重量%となるようにV型ブレンダーで混合して、静電潜像現像剤1を作成した。

    【0056】[実施例2]外添剤AをBET100m 2 /g
    のイソブチルシラン処理シリカに第2外添剤を外添剤B
    にかえた以外は実施例1と同様にして静電潜像現像剤2
    を作成した。

    【0057】[実施例3]外添剤Aを2.5重量部にした以外は実施例1と同様にして静電潜像現像剤3を作成した。 [実施例4]外添剤Aを外添剤Bにした以外は実施例3と同様にして静電潜像現像剤4を作成した。

    【0058】[実施例5]第2外添剤をBET100m 2 /
    gのイソブチルシラン処理シリカにした以外は実施例1
    と同様にして、静電潜像現像剤5を作成した。 [実施例6]第2外添剤を外添剤Bにかえた以外は実施例1と同様にして静電潜像現像剤6を作成した。

    【0059】[実施例7]トナーAをトナーBに変えた以外は実施例1と同様にして静電潜像現像剤7を作成した。 [実施例8]ブレンド方法を第1外添剤を0.5重量部ずつ5
    段階に加えそれぞれヘンシェルミキサーにて風速10m
    /sにて1分、風速30m/sにて5分混合した以外は実施例3と同様にして静電潜像現像剤8を作成した。

    【0060】[実施例9]第1外添剤として外添剤A1.
    0重量部と第2外添剤としてBET比表面積50m 2 /g
    のヘキサメチルジシラザン処理シリカ1.0重量部を予めヘンシェルミキサーにて風速10m/sにて1分混合し、トナーA100重量部を加え風速10m/sにて1分、
    風速30m/sにて15分混合し、トナーを作成した以外は実施例1と同様にして静電潜増現像剤9を作成した。

    【0061】[実施例10]第2外添剤:BET比表面積50m 2 /gのヘキサメチルジシラザン処理シリカのブレンド方法を0.5重量部ずつ2段階に加えそれぞれヘンシェルミキサーにて風速10m/sにて1分、風速30m/
    sにて5分混合した以外は実施例8と同様にして静電潜像現像剤10を作成した。

    【0062】[実施例11]トナーAをトナーBに、第1
    外添剤:外添剤A1.0重量部と第2外添剤:BET比表面積50m 2 /gのヘキサメチルジシラザン処理シリカ1.
    0重量部と第3外添剤:平均粒径300nmの弗化ビニリデン微粒子0.5重量部を予めヘンシェルミキサーにて風速10m/sにて1分混合し、トナーA100重量部を加え風速10m/sにて1分混合し、30m/sにて15分混合し、トナーを作成した以外は実施例1と同様にして静電潜増現像剤10を作成した。

    【0063】[実施例12]トナーAをトナーBに、外添剤A1.0重量部、BET100m 2 /gのイソブチルシラン処理シリカ1.0重量部、BET比表面積50m 2 /gのヘキサメチルジシラザン処理シリカ0.5重量部を用いた以外は実施例11と同様にして静電潜増現像剤11を作成した。

    【0064】[実施例13]トナーB100重量部に外添剤Aを0.5重量部ずつ5段階に加え各段階にて、ヘンシェルミキサーにて風速10m/sにて1分、風速30m/sにて5分混合しトナーを得た。 その後実施例1と同様にして静電潜像現像剤13を作成した。

    【0065】[比較例1]トナーAをトナーCに変え、外添剤2種とトナーをヘンシェルミキサーにて風速30m/
    sにて5分混合した以外は実施例1と同様にして静電潜像現像剤14を得た。

    【0066】[比較例2]実施例1の組成でトナーと第一外添剤、第二外添剤をヘンシェルミキサーにて風速30
    m/sで1分混合し静電潜像現像剤15を得た。

    【0067】[比較例3]実施例4の組成でトナーと第1
    外添剤、第2外添剤をヘンシェルミキサーにて風速30
    m/sで1分混合し静電潜像現像剤16を得た。

    【0068】表1〜表2にトナーの物性を示した。 ML^2
    /A(トナー形状)及びr 1 、r 2 、r 3 (但し、r 1 :第1外添剤由来の各元素の相関係数、r 2 :第2外添剤由来の各元素の相関係数、r 3 :第3外添剤由来の各元素の相関係数。ここで、第1外添剤、第2外添剤が同じ元素由来のときは、第1外添剤として、表記した。)については本文に記載の方法で測定した。 保管性に関して実施例1〜13、比較例1〜3のトナーにおいて、トナー20
    gを容積150ccのポリエチレン製ボトルに入れ、4
    7℃の恒温槽で24時間保管した。 室温まで放冷した後、
    トナーをボトルから取り出し、トナー粒子間の融着状態を観察し、以下の基準により評価した。 融着のまったく発生しないもの:○ 融着が発生しているが、事実上問題ないもの:△ 融着が事実上問題となるもの:X

    【0069】

    【表1】

    【0070】

    【表2】

    【0071】表1及び表2より実施例に記載のトナーは少なくとも1種の外添剤由来の元素の相関係数が0.4以上となり、粒子間の外添剤付着量にばらつきが少ないことがわかった。 それに対して比較例1〜3に記載のトナーは外添剤由来の元素の相関係数が0.4未満となり、粒子間の外添剤付着量にばらつきが大きかった。 また、実施例1〜13に記載のトナーは離型材を含有しているにも関わらず比較例1に記載の離型材を含有しないトナーと同程度の保管性を示した。 比較例2〜3に記載のトナーは実施例1〜13に比してトナー融着が多少生じた。

    【0072】(マシン評価)上記の現像剤1〜16を用いて実施例1〜13及び比較例1〜3のマシン評価を行った。
    その結果を表3〜表5に示す。 なお現像剤の評価は、ベルト状の中間転写体を取り付け、定着機をPFAフィルムコート定着ロールに変え、潤滑剤の供給を遮断できるように改造した複写機(Acolor635、富士ゼロックス社製)を用いて30000枚コピーを行い、そのときの帯電量・画質・転写効率を測定した.転写効率は感材上に0.45
    mg/cm 2のトナーをのせ、紙上に転写されたトナーの重量を測定し、算出した。

    【0073】

    【表3】

    【0074】

    【表4】

    【0075】

    【表5】

    【0076】その結果、実施例1〜13のトナーは離型材を含有しているにも関わらず比較例1の離型材を含有しないトナーと同程度の高い転写効率を示した。 また3
    0000枚のコピーを行っても帯電性・画質ともに良好であった。 一方、比較例1のトナーは初期から定着ロールに紙が巻き付いてしまい紙詰まりがおこるというトラブルが多発し、テストの継続が不可能であった。 比較例2〜3のトナーは帯電量の低下が起こり、背景部にトナーが転写されてしまった。 また転写効率の低下がおこった。 更に遊離した外部添加剤による感材傷が発生した。
    またトナーが凝集で転写されそのまわりが白抜けになるという現象がおこり、その部分は原稿と異なる色を呈してしまい、色相再現性に劣り、全体的に原稿を忠実に再現できない画質となってしまった。 このとき、トナー補給カートリッジのなかのトナーを108μmの篩にかけたところトナーの凝集体が多数存在することが確認された。

    【0077】

    【発明の効果】本発明の静電潜像現像用トナーは、流動性、帯電性、現像性、転写性が良好で、感材上かぶり、
    機内汚染性を防止し得るという特性を同時に且つ長期に満足でき、良好なフルカラー画像を長期にわたり提供できる。 また、本発明の画像形成方法は、前記トナーを用いるため、オイルレス定着に適用しても高画質の画像を長期間形成し得るという効果を奏する。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 トナー粒子の結着樹脂由来の炭素に起因する発光電圧Xと外部添加剤由来の元素に起因する発光電圧をYとして、X^(2/3)とYを原点を通る直線に一次回帰したグラフであり、この外部添加剤由来の各元素の相関係数が0.4以上である例を示す。

    【図2】 トナー粒子の結着樹脂由来の炭素に起因する発光電圧Xと外部添加剤由来の元素に起因する発光電圧をYとして、X^(2/3)とYを原点を通る直線に一次回帰したグラフであり、この外部添加剤由来の各元素の相関係数が0.4未満である例を示す。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大矢 康博 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 濱野 弘一 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 二宮 正伸 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 田口 哲也 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 吉原 宏太郎 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA08 AA15 AA21 CA13 CA14 CB07 DA06 EA07 EA10 2H033 AA11 AA32 BA42 BA58

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