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Subject information acquisition device and subject information acquisition method

阅读:632发布:2024-01-01

专利汇可以提供Subject information acquisition device and subject information acquisition method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a subject information acquisition device capable of accurately evaluating a distribution of an oxygen saturation.SOLUTION: A subject information acquisition device comprises: light emission means for emitting each pulse light with different wavelengths to a subject; acoustic wave receiving means for, with respect to each of the wavelengths, receiving an acoustic wave generated from the subject due to the pulse light, and converting the received acoustic wave into an electric signal; light absorption information calculation means for, with respect to each of the wavelengths, calculating light absorption information at each position within the subject on the basis of the converted electric signal; characteristic information calculation means for acquiring a distribution of subject's internal characteristic information at each position within the subject by comparing the calculated light absorption information with respect to each of the wavelengths; statistic calculation means for generating a histogram from the distribution of the subject's internal characteristic information; and image generation means for generating image information to display the subject's internal characteristic information and the histogram on the same screen, and outputting the generated image information.,下面是Subject information acquisition device and subject information acquisition method专利的具体信息内容。

  • 被検体に異なる波長のパルス光をそれぞれ照射する光照射手段と、
    前記パルス光に起因して前記被検体から発生した音響波を前記波長ごとに受信し、電気信号に変換する音響波受信手段と、
    前記変換された電気信号に基づいて、前記被検体内の各位置における光吸収情報を前記波長ごとに算出する光吸収情報算出手段と、
    前記被検体内の各位置における光吸収情報を前記波長ごとに比較することで、前記被検体内の各位置における特性情報を示す情報である特性分布を取得する特性情報算出手段と、
    前記被検体内における特性分布からヒストグラムを生成する統計量算出手段と、
    前記被検体内における特性分布と、前記ヒストグラムを、同一の表示装置に表示させるための画像情報を生成し、出力する画像生成手段と、
    を有することを特徴とする、被検体情報取得装置。
  • 被検体内における関心領域を設定する関心領域設定手段をさらに有し、
    前記統計量算出手段は、前記関心領域内の特性分布に基づいてヒストグラムを生成する ことを特徴とする、請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  • 前記統計量算出手段は、前記生成したヒストグラムの単峰性、または多峰性を示す値をさらに算出し、
    前記画像生成手段は、当該算出した値を前記画像情報にさらに含ませる ことを特徴とする、請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  • 前記統計量算出手段は、前記関心領域内における前記特性分布の統計量を示す値をさらに算出し、
    前記画像生成手段は、当該算出した値を前記画像情報にさらに含ませる ことを特徴とする、請求項2または3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  • 前記統計量算出手段は、前記関心領域設定手段で設定された関心領域が変化するごとにヒストグラムの再生成を行い、
    前記画像生成手段は、前記ヒストグラムが再生成されるごとに前記画像情報を再生成する ことを特徴とする、請求項2から4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  • 被検体に計測光を照射し、前記被検体内で発生した光音響波を受信し、当該光音響波に基づいて、生体内部の光学特性に関する情報を可視化した画像を生成する被検体情報取得装置が行う被検体情報取得方法であって、
    異なる波長のパルス光をそれぞれ照射された被検体から発生した音響波を前記波長ごとに受信し、電気信号に変換する音響波受信ステップと、
    前記変換された電気信号に基づいて、被検体内の各位置における光吸収情報を前記波長ごとに算出する光吸収情報算出ステップと、
    前記被検体内の各位置における光吸収情報を前記波長ごとに比較することで、前記被検体内の各位置における特性情報を示す情報である特性分布を取得する特性情報算出ステップと、
    前記被検体内における特性分布からヒストグラムを生成する統計量算出ステップと、
    前記被検体内における特性分布と、前記ヒストグラムを、同一の表示装置に表示させるための画像情報を生成し、出力する画像生成ステップと を含むことを特徴とする、被検体情報取得方法。
  • 被検体内における関心領域を設定する関心領域設定ステップをさらに含み、
    前記統計量算出ステップでは、前記関心領域内における特性分布に基づいてヒストグラムを生成する ことを特徴とする、請求項6に記載の被検体情報取得方法。
  • 前記統計量算出ステップでは、前記生成したヒストグラムの単峰性、または多峰性を示す値をさらに算出し、
    前記画像生成ステップでは、当該算出した値を前記画像情報にさらに含ませる ことを特徴とする、請求項7に記載の被検体情報取得方法。
  • 前記統計量算出ステップでは、前記関心領域内における前記特性分布の統計量を示す値をさらに算出し、
    前記画像生成ステップでは、当該算出した値を前記画像情報にさらに含ませる ことを特徴とする、請求項7または8のいずれか1項に記載の被検体情報取得方法。
  • 前記統計量算出ステップでは、前記関心領域設定ステップで設定された関心領域が変化するごとにヒストグラムの再生成を行い、
    前記画像生成ステップでは、前記ヒストグラムが再生成されるごとに前記画像情報を再生成する ことを特徴とする、請求項7から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得方法。
  • 請求項6から10のいずれか1項に記載の、被検体情報取得方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  • 说明书全文

    本発明は、被検体情報取得装置における画像データの表示技術に関する。

    被検体内部の断層画像を非侵襲で撮像する技術に関して、これまでに多くの提案がなされている。 その中の一つに、光と超音波を用いて生体機能情報を取得するPhotoacoustic Tomography(PAT:光音響トモグラフィ)がある。

    光音響トモグラフィとは、光源で発生したパルス光を被検体に照射し、被検体内で光が吸収されることによって発生した音響波(典型的には超音波)を受信および解析し、内部組織を画像化する技術である。 受信した音響波の、時間による変化を複数の個所で検出し、得られた信号を数学的に解析および再構成することで、被検体内部の吸収係数など、光学特性に関連した情報を可視化することができる。
    近赤外光は、生体の大部分を構成するを透過しやすく、血液中のヘモグロビンで吸収されやすい性質を持つため、パルス光に近赤外光を用いることで、血管像を取得することができる。 さらに、異なる波長のパルス光によって取得された血管像を比較することによって、機能情報である血液中の酸素飽和度を測定することができる。 悪性腫瘍周辺の血液は良性腫瘍周辺の血液より酸素飽和度が低くなっていると考えられているので、酸素飽和度を知ることによって腫瘍の良悪鑑別を行えるようになることが期待されている。

    これに関連する公知技術として、例えば非特許文献1がある。
    非特許文献1には、測定した被検体内の吸収係数に基づいて、信号部分、すなわち血液の存在が推定される部分と、その他の部分であるバックグラウンド部分を区別し、信号部分の酸素飽和度分布のみを作成および表示する光音響トモグラフィ装置が開示されている。

    Xueding Wang, et al. ," Noninvasive imaging of hemoglobin concentration and oxygenation in the rat brain using high-resolution photoacoustic tomography ",Journal of Biomedical Optics 11(2) ,024015,Mar/Apr 2006

    被検体内の主な光吸収体が酸化ヘモグロビンおよび還元ヘモグロビンである場合、酸素飽和度の算出は下記のように行う。
    波長λの光を用いた測定によって得られる、被検体内の吸収係数μ a (λ)は、酸化ヘモグロビンの吸収係数ε ox (λ)と酸化ヘモグロビンの存在比C oxの積と、還元ヘモグロビンの吸収係数ε de (λ)と還元ヘモグロビンの存在比C deの積の和である。 すなわち、μ a (λ)は式1で表すことができる。

    ε ox (λ)とε de (λ)は、決まった値のある物性であり、あらかじめ他の方法で測定されている。 式1における未知数は、C oxおよびC deの二つであるので、異なる波長の光を用いて測定を少なくとも二回行うことで、連立方程式によってC oxおよびC deを算出することができる。 さらに多くの波長で測定を行った場合には、最小自乗法によるフィッティングによってC oxおよびC deを得ることができる。
    そして、酸素飽和度SO 2は、全ヘモグロビン中の酸化ヘモグロビンの比なので、式2
    によって算出することができる。

    二種類の波長λ 1およびλ 2で測定を行った場合、式1の連立方程式を解いて得られたC oxおよびC deを式2に代入することによって、酸素飽和度SO 2は式3のように表わすことができ、さらに式4のように変形することができる。

    ここで、酸素飽和度分布とは、被検体内における酸素飽和度の値を二次元的、あるいは三次元的に表したものであり、色または輝度で酸素飽和度の値を示した画像である。

    光音響トモグラフィでは、測定対象部位の深度が深くなるほど、被検体深部に到達する光の光量が少なくなり、発生する音響波も弱くなる。 すなわち、測定対象の部位が深くなるほど、測定される吸収係数のSN比が悪くなり、測定誤差が大きくなる。 吸収係数のSN比が悪い場合、吸収係数の比の分母項が変動すると、算出される酸素飽和度も大きく変動する。 つまり、酸素飽和度分布の誤差が大きくなるため、観察したい部分、すなわち血液が存在する部分の判別が難しくなるという問題がある。

    非特許文献1に記載の光音響トモグラフィ装置では、測定した吸収係数を用いて、信号部分とバックグラウンド部分を区別して酸素飽和度の分布を生成、表示している。 しかし、測定対象の箇所が被検体深部であるほど、吸収係数の誤差も大きくなってしまうため、測定対象箇所が深くなるにつれて、信号部分とバックグラウンド部分とを正確に判別することが困難になる。 従って、非特許文献1に記載の技術では、血液が存在する部分を正確に判別するという課題を解決することができない。

    被検体深部のようなSN比の悪い箇所の酸素飽和度分布は、均一の値にはならず、ばらついた値をとるため、酸素飽和度分布を目視で観察することによってその性状(おおよその値や、誤差、連続性など、分布が持つ性質)を読み取ることも困難である。 さらに、酸素飽和度分布が三次元である場合、三次元空間内の分布を二次元画像としてディスプレイ上に表示するため、一目で分布が捉えにくく、酸素飽和度値を読み取ることがさらに困難になる。

    この問題を解決するためには、SN比の悪い箇所に対して測定を行った場合であっても、対象箇所の酸素飽和度分布の性状を正確に読み取れるようにしなければならない。

    本発明は、このような課題認識に基づいてなされたものであり、その目的は、酸素飽和度の分布を正確に評価することができる被検体情報取得装置を提供することにある。

    上記課題を解決するために、本発明に係る被検体情報取得装置は、
    被検体に異なる波長のパルス光をそれぞれ照射する光照射手段と、前記パルス光に起因して前記被検体から発生した音響波を前記波長ごとに受信し、電気信号に変換する音響波受信手段と、前記変換された電気信号に基づいて、前記被検体内の各位置における光吸収情報を前記波長ごとに算出する光吸収情報算出手段と、前記被検体内の各位置における光吸収情報を前記波長ごとに比較することで、前記被検体内の各位置における特性情報を示す情報である特性分布を取得する特性情報算出手段と、前記被検体内における特性分布からヒストグラムを生成する統計量算出手段と、前記被検体内における特性分布と、前記ヒストグラムを、同一の表示装置に表示させるための画像情報を生成し、出する画像生成手段と、を有することを特徴とする。

    また、本発明に係る光音響被検体情報取得方法は、
    被検体に計測光を照射し、前記被検体内で発生した光音響波を受信し、当該光音響波に基づいて、生体内部の光学特性に関連した情報を可視化した画像を生成する被検体情報取得装置が行う光音響被検体情報取得方法であって、異なる波長のパルス光をそれぞれ照射された被検体から発生した音響波を前記波長ごとに受信し、電気信号に変換する音響波受信ステップと、前記変換された電気信号に基づいて、被検体内の各位置における光吸収情報を前記波長ごとに算出する光吸収情報算出ステップと、前記被検体内の各位置における光吸収情報を前記波長ごとに比較することで、前記被検体内の各位置における特性情報を示す情報である特性分布を取得する特性情報算出ステップと、前記被検体内における特性分布からヒストグラムを生成する統計量算出ステップと、前記被検体内における特性分布と、前記ヒストグラムを、同一の表示装置に表示させるための画像情報を生成し、出力する画像生成ステップと、を含むことを特徴とする。

    本発明によれば、酸素飽和度の分布を正確に評価することができる被検体情報取得装置を提供することができる。

    第一の実施形態に係る光音響診断装置のシステム構成を示す図である。

    第一の実施形態に係る光音響診断装置の表示例を示す図である。

    第一の実施形態に係る光音響診断装置の処理フローチャート図である。

    第二の実施形態に係る光音響診断装置のシステム構成を示す図である。

    第二の実施形態に係る光音響診断装置の表示例を示す図である。

    実施例に係る表示例を示す図である。

    以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。 なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。

    (第一の実施形態)
    本発明の第一の実施形態に係る光音響診断装置は、計測光を被検体に照射し、計測光に起因して発生した光音響波を解析することで、被検体である生体内部の酸素飽和度の分布を画像化する装置である。 具体的には、図2(A)〜(D)に示すように、酸素飽和度分布を画像表示し、設定された関心領域中の統計量を表示する装置である。 まず、構成要素について述べ、その後、処理方法を説明し、最後に効果について述べる。
    酸素飽和度や吸収係数などは、被検体内の特性情報を表す被検体情報と言える。 すなわち、実施形態に係る光音響診断装置は、被検体情報取得装置とも呼べる。

    <システム構成>
    まず、図1を参照しながら、第一の実施形態に係る光音響診断装置の構成を説明する。 第一の実施形態に係る光音響診断装置は、第一光源1、第二光源2、光照射装置3、被検体4、音響検出器5、電気信号処理装置6、データ処理装置7、関心領域設定装置12、表示装置14からなる。 また、データ処理装置7には、画像再構成部8、光分布補正部9、比較演算部10、統計量算出部11、画像生成部13が含まれる。

    <<光源1,2>>
    第一光源1、および第二光源2はパルス光を発生させる装置である。 各光源は、大出力を得るためレーザ光源であることが望ましいが、発光ダイオードなどでもよい。 光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。 被検体が生体である場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は数十ナノ秒以下にすることが望ましい。 また、パルス光の波長は、700nm〜1200nm程度であることが望ましい。 この領域の光は比較的生体深部まで到達することができ、深部の情報を得ることができるため、生体の窓と呼ばれている。 また、パルス光の波長は、観測対象に対して吸収係数が高いことが望ましい。

    第一光源1が発するパルス光の波長と、第二光源2が発するパルス光の波長は互いに異なる。 また、両光源が用いる波長は、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸収係数が、それぞれ大きく異なるものであることが好ましい。 これによって、酸素飽和度への誤差伝搬を小さくし、酸素飽和度の測定精度を向上させることができる。
    また、第一光源1によるパルス光の照射タイミングと、第二光源2によるパルス光の照射タイミングは異なるタイミングであることが好ましい。 それぞれの波長によって、吸収係数を個別に測定しなければならないためである。
    なお、本実施形態では光源を二つ用いるが、光源が波長可変レーザである場合、第一光源と第二光源を兼ねた単一の光源を使用してもよい。

    <<光照射装置3>>
    光照射装置3は、第一光源1および第二光源2で発生したパルス光を被検体4へ導く装置である。 具体的には、光ファイバーやレンズ、ミラー、拡散板などからなる光学機器である。 これらの光学機器を用いて、パルス光の照射形状、光密度、被検体への照射方向などの照射条件を任意のものに設定することができる。 なお、光照射装置3を構成する光学機器は、ここにあげたものだけに限定されず、上記のような機能を満たすものであれば、どのようなものであってもよい。
    第一光源1、第二光源2、光照射手段3が、本発明における光照射手段である。

    <<被検体4>>
    被検体4は、本発明を構成するものではないが、ここで説明する。
    被検体4は、測定対象物である。 被検体4は、典型的には生体であるが、生体の音響特性と光学特性を模擬したファントムであってもよい。 光音響診断装置では、被検体4の内部に存在する光吸収係数の大きい光吸収体をイメージングできる。 被検体が生体である場合、イメージングの対象はヘモグロビン、水、メラニン、コラーゲン、脂質などである。 被検体がファントムである場合は、前述した物質の光学特性を模擬した物質を光吸収体の代替として内部に封入する。 さらに、造影剤や分子プローブなどを、被検体である生体またはファントム中に注入してもよい。

    <<音響検出器5>>
    音響検出器5は、被検体4の内部で発生した音響波をアナログの電気信号に変換する手段である。 音響検出器5は、単一の音響検出器からなってもよいし、複数の音響検出器からなってもよい。 また、音響検出器5は、音響波の反射、減衰の影響を排除するために、被検体4と音響的に結合されるように設置される必要がある。 例えば、音響検出器5と被検体4の間には音響マッチングジェルや水、オイルなどの音響整合材を設けることが望ましい。
    また、音響検出器5は、感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。 具体的にはPZT(圧電セラミックス)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)、cMUT(容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ)、ファブリペロー干渉計を用いたものなどが挙げられる。 ただし、ここに挙げたものだけに限定されず、機能を満たすものであれば、どのようなものであってもよい。

    なお、広い範囲のデータを取得するために、光照射装置3および音響検出器5を移動可能な構成とし、被検体表面におけるパルス光の照射位置を順次変えながら連続して測定を行うようにしてもよい。

    <<電気信号処理装置6>>
    電気信号処理装置6は、音響検出器5で得られたアナログの電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する手段である。 電気信号処理装置6は、具体的には電気回路から成るアンプやAnalog-Digital Converter(ADC)などである。 効率的にデータを取得するため、音響検出器5の受信素子数と同じだけのアンプ及びADCを設けることが望ましいが、一つずつ用意したアンプ及びADCを順次につなぎ換えて使用してもよい。
    音響検出器5、および電気信号処理装置6が、本発明における音響波受信手段である。

    <<データ処理装置7>>
    データ処理装置7は、デジタル化された信号または数値データを処理し、表示装置14に表示する画像を生成する手段である。 データ処理装置7には、画像再構成部8、光分布補正部9、比較演算部10、統計量算出部11、画像生成部13が含まれている。
    また、データ処理装置7は、不図示のCPUとDRAM、および不揮発メモリ、制御ポートから構成されるコンピュータである。 不揮発メモリに格納されたプログラムがCPUで実行されることにより、各モジュールの制御が行われる。 本実施形態では、データ処理装置7はコンピュータであるが、専用に設計されたハードウェアであってもよい。

    画像再構成部8は、デジタル化された信号を再構成し、音源での初期音圧の分布を示す画像を生成する手段である。 初期音圧分布を示す画像は、光源の波長ごとに生成される。 再構成の処理方法は、微分処理した信号を、信号を得た位置から逆伝搬させ、重ね合わせるユニバーサルバックプロジェクション法が望ましいが、信号から画像を構成できる方法であれば、どのような方法を用いてもよい。

    光分布補正部9は、被検体に入射した光の減衰を計算し、初期音圧分布を光分布で除算することによって、吸収体の吸収係数分布を生成する手段である。 光音響波の初期音圧pは、式5の関係で表わされるように、光強度φに依存する。 ここでΓはグリューナイゼン定数、μ は吸収係数である。

    被検体に光が入射すると、被検体内で光が散乱、吸収され、伝播距離に応じて指数関数的に光強度が低下する。 よって、被検体に照射された光の強度分布と被検体の形状から、被検体内分での光強度φの分布を推定することができる。 また、グリューナイゼン定数は生体の場合、一定と見なすことができる。 従って、吸収係数分布は、初期音圧分布を光強度分布とグリューナイゼン定数Γで除算することによって得られる。 なお、吸収係数分布の相対値だけであれば、グリューナイゼン定数で除算しなくても得ることができる。
    被検体内の光強度分布は光の波長によって異なるので、吸収係数分布は波長ごとに計算される。 本実施形態では、第一光源の波長に対応する吸収係数分布を第一の吸収係数分布、第二光源の波長に対応する吸収係数分布を第二の吸収係数分布と呼ぶ。
    算出される吸収係数が、本発明における光吸収情報であり、画像再構成部8、および光分布補正部9が、本発明における光吸収情報算出手段である。

    比較演算部10は、第一の吸収係数分布と、第二の吸収係数分布を比較処理することによって、酸素飽和度分布を生成する手段である。 酸素飽和度の演算は、複数の波長に対応する吸収係数分布が全て揃ってから開始する必要があるため、比較演算部10は、別の波長に対応する吸収係数分布を取得している間は、それ以前に取得した吸収係数分布を一時的に記憶する。
    酸素飽和度の分布は、前述したように、式3に、得られた吸収係数分布を代入することで得ることができる。 また、3つ以上の光源を用いた場合は、酸素飽和度分布は、最小二乗法によってC oxおよびC deを求め、式2に代入することによって得ることができる。
    比較演算部10が、本発明における特性情報算出手段であり、生成される酸素飽和度分布が、本発明における特性分布である。

    統計量算出部11は、後述する関心領域設定装置12によって設定された、関心領域中の酸素飽和度分布の統計量を算出する手段である。 統計量とは、酸素飽和度の性状を表す情報である。 統計量算出部11が算出する統計量は、単一のものであってもよいし、複数種類のものであってもよい。 統計量の詳細および算出方法については後述する。
    統計量の算出は、画素ごとの酸素飽和度値を用いて行うことが望ましいが、ある範囲の画素集合の代表値や、画素を補間することによって得られた補間点での値を計算に用いてもよい。 本実施形態では、画素ごとの値を用いて統計量を算出する。
    統計量算出部11が、本発明における統計量算出手段である。

    画像生成部13は、操作者に提示する画像を生成する手段である。 画像生成部13にて生成される画像の具体例を、図2(A)〜(D)に示す。 画像生成部13が生成する画像には、酸素飽和度分布と、関心領域と、算出された統計量が含まれる。 このような情報を同一の画像に含ませることによって、操作者は酸素飽和度の性状を簡便に知ることができ、また、関心領域に対する統計量の変化をインタラクティブに確認することができるようになる。 すなわち、診断が行いやすくなる。
    なお、生成される画像は、同一の表示装置によって表示されるものであればよく、必ずしも同一の画像内に全てを含める必要はない。 例えば、メインウインドウに酸素飽和度分布を表示するための第一の画像と、サブウインドウに統計量を表示するための第二の画像を生成するようにしてもよい。
    画像生成部13が、本発明における画像生成手段であり、画像生成部13が生成する画像が、本発明における画像情報である。

    <<関心領域設定装置12>>
    関心領域設定装置12は、比較演算部10が生成した酸素飽和度分布に対し、統計量を算出する範囲を設定する手段である。 関心領域設定装置12は、具体的にはキーボード、マウス、タッチペン、タッチパネルなどの入力インターフェースや、ディスプレイを備えたコンピュータなどである。
    関心領域は、操作者が着目している領域であるため、手動で設定されることが望ましいが、関心領域が前回の測定と同じである場合や、ある法則に基づいて設定できる場合は、所定の場所や法則をあらかじめ記憶しておき、自動的に設定してもよい。 また、手動設定で大まかな設定を行い、詳細な設定は自動で行ってもよい。 またはその逆であってもよい。 手動設定と自動設定は組み合わせることができる。
    関心領域設定装置12が、本発明における関心領域設定手段である。

    手動で関心領域の設定を行う場合は、酸素飽和度分布を表示装置14に表示し、当該画像を見ながら、操作者がマウスなどの前記入力インターフェースを用いて設定を行う。 設定は、画像に対して関心領域の境界である閉曲線をフリーハンドで描くことによって行うことが好ましい。 これによって、操作者の意図通りの関心領域を設定することができる。 また、幾何学形状など、既定形状の閉曲線を配置し、縮尺、度、アスペクト比、位置などを変更することで設定してもよい。 これによって、関心領域を簡便に設定することができる。 また、閉曲線の座標を、キーボードなどを用いて数値や関数で設定するようにしてもよい。 関心領域の範囲を数値で設定することで、設定の再現性を得ることができる。

    また、酸素飽和度分布が三次元のデータである場合、三次元の関心領域を設定してもよい。 酸素飽和度分布が三次元のデータである場合、酸素飽和度は、ボリュームレンダリングや三断面表示によって表示装置14上に表示される。 この表示されている立体を回転させながら、所望の座標を入力し、関心領域を設定するようにしてもよい。 このようにすることで、空間内における位置を確認しながら関心領域を設定することができる。 この他にも、既定の立体形状を空間上に配置し、縮尺、角度、アスペクト比、位置などを変更することで関心領域を設定してもよい。

    また、三次元空間内の座標を読み取ることができる専用のインターフェースを用いて、関心領域を設定してもよい。 また、酸素飽和度分布が三断面表示で表示されている場合は、それぞれの断面に対し、関心領域を設定して、立体の関心領域を設定するようにしてもよい。 このようにすることで、各断面に関心領域を直接描くことができ、インタラクティブな設定が行える。

    関心領域は、複数設定してもよい。 例えば、酸素飽和度分布の全領域を含む第一の関心領域と、注目箇所のみを含む第二の関心領域の二つを設定してもよい。 この際、第一の関心領域を自動的に設定し、第二の関心領域を手動で設定するようにしてもよい。 このように、複数の関心領域を設定することによって、統計量の比較を行うことができ、酸素飽和度分布の性状を比較することができる。

    <<表示装置14>>
    また、表示装置14は、画像生成部13が生成した画像を表示する手段であり、典型的にはディスプレイ装置である。 表示装置14は、関心領域を指定する際の出力インターフェースとして使用することもできる。 表示装置14は、本発明の必須構成ではない。

    <統計量の算出例>
    次に、統計量算出部11が出力する統計量を例示し、それぞれを算出する方法を説明する。

    統計量算出部11が出力する統計量は、関心領域中の画素の数を、酸素飽和度ごとに表したヒストグラムであることが望ましい。 これによって、関心領域中の酸素飽和度の性状を直感的に読み取ることができる。

    また、統計量算出部11が出力する統計量は、当該ヒストグラムにおける単峰性、多峰性を示す値であってもよい。
    例えば、ヒストグラムを微分し、微分値の正負が反転する箇所の数をカウントすることで、当該値を算出することができる。 酸素飽和度が異なる複数種類の吸収体が関心領域内に存在する場合、ヒストグラムは多峰性になり、関心領域内に単一種類の吸収体のみが存在する場合は、ヒストグラムは単峰性になる。
    従って、ヒストグラムの単峰性、多峰性を表す値を統計量として算出することで、関心領域内にある吸収帯が、複数種類であるか単一種類であるかを判断することができる。 また、ヒストグラムが多峰性である場合は、それぞれの峰ごとに統計量を算出することが望ましい。
    このように、数値で表わされる統計量を要約統計量と称する。

    また、統計量算出部11が出力する統計量は、関心領域中の酸素飽和度値の平均値、中央値、最頻値などを表す値であってもよい。 これによって酸素飽和度の代表値がわかるようになる。 関心領域内のi番目の画素の酸素飽和度値をx とし、関心領域内に含まれる画素数をNとすると、酸素飽和度の平均値は式6で計算できる。 また、中央値は、関心領域内の全ての画素の酸素飽和度値を、値の大きい順、または小さい順に並べた際に、N/2番目に来る酸素飽和度値として得られる。 また、最頻値は、ヒストグラムを生成した際に、頻度が最も高くなる酸素飽和度値である。

    また、統計量算出部11が出力する統計量は、関心領域中の酸素飽和度値の分散、標準偏差、最大値と最小値の差などであってもよい。 これによって、関心領域中の酸素飽和度のばらつきを得ることができる。
    例えば、関心領域が狭く、単一種類の吸収体しか存在しないと予測される領域など、酸素飽和度の変化が小さくなるべき領域において、酸素飽和度がばらついている場合、測定の誤差が大きいことがわかる。 すなわち、酸素飽和度のばらつきを求めることで、測定の信頼性を得ることができる。
    標準偏差は式7で計算され、分散は標準偏差の二乗で計算される。 また、最大値と最小値の差は、関心領域内の全画素の酸素飽和度値のうち最大のものと最小の者の差分を計算することによって得られる。

    また、統計量算出部11が出力する統計量は、ヒストグラムの歪度や尖度などであってもよい。 これにより、測定の成否を判別することができる。 歪度S は式8で、尖度S は式9で計算することができる。

    また、統計量算出部11が出力する統計量は、上記に例示したものだけでなく、酸素飽和度の性状を表す値であれば、どのようなものであってもよい。 例えば、以上に述べた一次統計量以外の、高次統計量であってもよい。 高次統計量を算出することによって、酸素飽和度分布の画像としての特徴を定量的に知ることができ、錯視、錯覚などによる誤認識を減らすことができる。 高次統計量としては、相関、空間周波数、空間位相、濃度共起行列、濃度差分行列などが挙げられる。

    <統計量の表示例>
    次に、統計量算出部11が算出した各種統計量を画像化する例について、図2を参照しながら説明する。
    図2は、画像生成部13によって生成され、表示装置14に出力される画像を表した例である。 図2(A)〜(D)は、算出した酸素飽和度を輝度値で表した画像と、当該画像に重畳された各種統計量の例である。

    図2に示した画像中の酸素飽和度分布は、信号部分(上下反転したL字型の部分)とバックグラウンド部分(黒塗りされた部分)が分離されている。 これは、画像生成部13が、吸収係数を参照することで信号部分とバックグラウンド部分を分離し、信号部分の酸素飽和度のみを表す画像を生成することで実現される。
    信号部分とは、吸収体の像であると考えられる部分であり、バックグラウンド部分とは吸収体の像ではないと考えられる部分である。 両者の区別は、非特許文献1のように、吸収係数分布に閾値を設けることによって行ってもよいし、吸収係数分布や初期音圧分布の信号の形状から信号らしさを算出し、それに閾値を設けることによって行ってもよい。
    また、この際に用いる吸収係数分布や初期音圧分布は、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸収係数が近い波長の光源の吸収係数分布や、初期音圧分布を用いることが望ましい。 また、信号らしさを算出する場合には、データ処理装置7の中に信号確率算出部を設け、そこで処理するようにしてもよい。 また、本実施形態では、信号部分とバックグラウンド部分とを分離して画像を生成しているが、分離は必ずしも行わなくてもよい。

    図2中に示した楕円は、信号部分に設定された関心領域の境界線である。 関心領域は、境界線を描画することで明示してもよいし、関心領域内部の色調を変化させることで明示してもよい。 また、関心領域を複数設定した場合には、各領域を示す閉曲線や領域の色を、領域ごとに変えるようにしてもよい。 また、関心領域の表示、非表示は、操作者によって変更可能としてもよい。

    図2(A)は、酸素飽和度の平均値および標準偏差を統計量として表示した場合の例である。 ここでは、関心領域中の酸素飽和度の平均値、および標準偏差をそれぞれ酸素飽和度の代表値、誤差として表示している。 このような表示を行うことで、操作者は酸素飽和度分布の性状を直に知ることができる。

    また、図2(B)は、統計量としてヒストグラムを表示した場合の例である。 ヒストグラムには、一次統計量の全ての情報が含まれている。 従って、操作者が酸素飽和度分布の性状をヒストグラムから読み取ることによって、様々な考察を行うことができる。 また、ヒストグラムが多峰性の場合、各峰の要約統計量を表示させるようにしてもよい。 この場合、各峰の検出は自動的に行ってもよいし、操作者が手動で指定してもよい。

    また、図2(C)は、ヒストグラムに加え、平均値、標準偏差と、分布が単峰性である確率、多峰性である確率を表示した場合の例である。 このような表示を行うことで、ヒストグラムに対する考察が容易になる。 また、これらの統計量から測定の信頼性を計算して表示してもよいし、あらかじめ信頼性の閾値を決めておいて測定の成否を表示してもよい。

    また、図2(D)は、三次元領域の酸素飽和度分布と関心領域をボリュームレンダリングによって表示させ、関心領域中の要約統計量を表示した場合の例である。 三次元の酸素飽和度分布は、二次元の酸素飽和度分布より読み取ることが難しいが、このような表示を行うことで、酸素飽和度の性状を直感的に把握することができるようになる。

    また、統計量表示部は、必ずしも上記の図2(A)〜(D)に示したように、酸素飽和度分布に隣接した場所に設けなくてもよい。 例えば、酸素飽和度分布の画像内に半透明で重畳表示するようにしてもよい。 また、ヒストグラムと要約統計量を表示する場合は、並べて表示してもよいし、重畳して表示してもよい。 また、マウスなどのインターフェースを用いて統計量表示部の表示、非表示を切り替え可能としてもよい。 これによって、表示スペースを有効に活用することができる。

    また、複数の関心領域を設定した場合は、それぞれの領域の統計量が比較できるように、領域ごとの統計量を同時に表示させることが望ましい。 また、ヒストグラムを表示させる場合は、グラフの色を各領域の色に対応させて重畳表示すれば、比較が容易となる。
    また、図2(A)〜(D)に示した画像は例示である。 画像生成部13は、統計量算出部11が算出できる統計量であれば、任意の統計量を組み合わせて画像を生成することができる。

    <処理フローチャート>
    第一の実施形態に係る光音響装置が行う処理について、処理フローチャートである図3を参照しながら説明する。
    まず、ステップS1で、第一光源1が被検体にパルス光を照射する。
    そして、ステップS2で、被検体から発生した音響波を音響検出器5が受信し、ステップS3で、電気信号処理装置6が当該音響波をデジタル信号に変換する。 そして、画像再構成部8が、当該デジタル信号から初期音圧分布を生成し、光分布補正部9が、第一の吸収係数分布を生成する。 生成された第一の吸収係数分布は、比較演算部10および画像生成部13へ送信される。

    ステップS4〜S6は、第二光源を用いて被検体にパルス光を照射し、第二の吸収係数分布を生成するステップである。 当該ステップは、ステップS1〜S3と同様であるため、詳細な説明は省略する。
    次に、ステップS7で、比較演算部10が、得られた第一及び第二の吸収係数分布を用いて酸素飽和度分布を生成する。 生成された酸素飽和度分布は、統計量算出部11および画像生成部13へ送信される。
    ステップS8では、画像生成部13が、光分布補正部9から受信した吸収係数分布を用いて、比較演算部10から受信した酸素飽和度に対して、信号部分とバックグラウンド部分の分離を実施する。 そして、信号部分のみの酸素飽和度分布からなる画像を生成し、表示装置14へ出力する。 この時点では、表示装置14に表示される画像には、統計量は重畳されていない。 ステップS8を処理すると、操作者による関心領域の指定が可能になる。

    ステップS9では、関心領域設定装置12が、操作者によって指定された関心領域の情報を取得する。 取得した関心領域の情報は、統計量算出部11へ送信される。
    そして、ステップS10で、統計量算出部11が、比較演算部10から受信した酸素飽和度分布と、関心領域設定装置12から受信した関心領域の情報を用いて、関心領域内部の統計量を算出する。 算出された統計量は、画像生成部13に送信される。
    ステップS11では、画像生成部13が、受信した統計量を用いて、表示画像を更新する。 具体的には、受信した統計量を表す図形情報または文字情報を生成し、ステップS8で生成した画像に重畳させ、新しい画像を生成する。 生成された画像は、表示装置14へ送信される。 これにより、酸素飽和度分布と、関心領域内部の統計量の両方が操作者に提示される。

    なお、操作者によって関心領域が再設定された場合は、統計量の再生成と画像の再生成(ステップS10〜S11)を繰り返して行うことが好ましい。 このようにすることで、リアルタイムに統計量の変化を観察することができるようになるため、酸素飽和度分布の局所的性状を知ることが容易になる。

    以上に述べたように、第一の実施形態に係る光音響診断装置は、被検体内の酸素飽和度分布とともに、関心領域内部の統計量を可視化して操作者に提示する。 これにより操作者は、酸素飽和度分布を画像で観察するだけでは分からなかった、酸素飽和度分布の性状を知ることができる。

    (第二の実施形態)
    第二の実施形態は、操作者に対して、酸素飽和度分布ではなく、吸収係数分布を提示する実施形態である。
    第二の実施形態に係る光音響診断装置のシステム構成を図4に示す。 第二の実施形態に係る光音響診断装置のシステム構成は、第一の実施形態と比較して、比較演算部10から画像生成部13へ酸素飽和度分布が送信されないという点のみが相違する。

    また、第二の実施形態に係る光音響診断装置の処理は、第一の実施形態と比較して、ステップS7〜S8のみが異なる。
    第二の実施形態では、ステップS7で、比較演算部10が、得られた第一及び第二の吸収係数分布を用いて酸素飽和度分布を生成する。 生成された酸素飽和度分布は、統計量算出部11のみに送信される。
    また、ステップS8では、画像生成部13が、光分布補正部9から受信した吸収係数分布を用いて、吸収係数分布を表す画像を生成する。 この結果、操作者には、吸収係数分布を表す画像のみが提示される。
    すなわち、ステップS9で関心領域設定装置12が取得する関心領域は、吸収係数分布に基づいて設定されたものとなる。 吸収係数分布と酸素飽和度分布は同じ座標系であるので、吸収係数分布を見ながら設定した関心領域は、酸素飽和度分布に対する関心領域として使用することができる。
    ステップS10およびS11では、第一の実施形態と同様に、統計量算出部11が、関心領域内の酸素飽和度分布の統計量を計算し、画像生成部13が、統計量を含んだ画像を生成し、表示装置14に出力する。 統計量は、第一の実施形態と同様に、任意のものを用いることができる。

    このように、第二の実施形態では、操作者に吸収係数分布を提示して、被検体に対する関心領域を設定させる。 この結果、得られる表示画像は図5のようになる。 吸収係数分布と、それに対して設定された関心領域が表示され、当該関心領域に基づいて計算された、酸素飽和度の要約統計量が表示される。 統計量には、ヒストグラムを含ませてもよい。
    なお、本実施形態では、吸収係数分布のみを表示したが、酸素飽和度分布と吸収係数分布のどちらかを選択的に表示させるようにしてもよい。 また、表示する吸収係数分布は、第一の吸収係数分布であってもよいし、第二の吸収係数分布であってもよい。

    第一の実施形態では、吸収係数分布に誤差が多く、酸素飽和度分布の信号部分とバックグラウンド部分とを分離できない場合、血液が存在するであろう領域を画像上で推定することが困難となり、関心領域を適切に設定することができなかった。 これに対し、第二の実施形態では、吸収係数分布を画面表示させることができるため、酸素飽和度分布の信号部分が不明な場合であっても、操作者が吸収係数分布を見て信号部分を判断することができる。

    (実施例)
    本発明の効果を実験にて確認した。 本実施例では、被検体として半球状のファントムを使用した。 ファントム母材の音響特性及び光学特性は、生体に近いものを使用し、ファントムの内部には、被検体表面から25mmの位置に光吸収体を設置した。 光吸収体の光吸収係数は、ファントム母材に対して約5倍のものを使用した。 光吸収体は均一であり、酸素飽和度の平均は80.3%である。
    また、ファントムの両側を厚さ10mmのポリメチルペンテンからなる保持版二枚で挟み込んで密着させ、さらに片側の保持板の向こう側に1mmの油層を設け、油層を通して音響検出器を密着させた。

    油層に用いたのはひまし油であり、音響検出器の素子には、受信部の直径が2mm、中心周波数1MHzで帯域80%のPZTを用いた。 そして、当該素子を平面方向に15×23個並べ、一つの音響検出器とした。
    また、音響検出器をXYステージに接続し、音響検出器の面と同じ面方向に走査することができるようにした。
    また、第一および第二光源にはTiSレーザを用い、第一光源の波長を756nm、第二光源の波長を797nmとした。 この光源によるナノ秒オーダーのパルス光を、音響検出器と同じ面と、被検体を挟んで逆の面から同時に被検体に照射した。

    測定においては、それぞれの光源について、パルス光の照射、音響波信号の収集、走査を繰り返し、全信号データを得た。 信号変換用のA/Dコンバータは、サンプリング周波数20MHz、分解能12bitのものを使用した。
    そして、バックプロジェクションを用いて画像再構成、光分布補正、酸素飽和度の算出を行い、3次元データの初期音圧分布、吸収係数分布、酸素飽和度分布を得た。
    信号部分とバックグラウンド部分の分離には第二の吸収係数分布を用い、信号部分の酸素飽和度分布を表示させて、関心領域を設定した。

    この結果、得られた表示画面が図6である。 図6では、酸素飽和度分布上に関心領域が描画され、関心領域中の酸素飽和度のヒストグラム、平均値、標準偏差が右側に表示されている。 ヒストグラムを表示することによって、関心領域の酸素飽和度の分布を詳細に確認することができ、また、平均値と標準偏差を表示することによって、定量的な情報による診断を行えることが確認できた。

    (変形例)
    なお、各実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。 本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置の制御方法として実施することもできるし、これらの方法を被検体情報取得装置に実行させるプログラムとして実施することもできる。 上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。

    例えば、実施形態の説明では、関心領域を設定し、関心領域の内部に対応する統計量を算出、表示したが、関心領域の設定を省略し、信号部分として抽出した領域全体に対して統計量を生成してもよい。
    また、各実施形態では光源をそれぞれ二つずつ使用したが、波長が異なる光源をさらに加え、三つ以上の光源を使用するようにしてもよい。

    各実施形態で例示したような、複数の波長を用いて物質の含有量を調べる方法を分光という。 酸素飽和度の測定も分光技術の一つである。 実施形態の説明では、酸素飽和度の算出方法について述べたが、検出の対象は他の物質であってもよい。 例えば、水、メラニン、コラーゲン、脂質などであっても、当該物質に対する吸収率が高い波長を用いることによって、同様の方法で含有率を算出することができる。
    また、本発明の課題も、算出方法が同じである以上、酸素飽和度特有のものではなく、分光を用いた含有率算出技術に共通のものである。 従って、本発明の範囲は酸素飽和度のみに限定されず、分光を用いる他の物質の含有率を含みうる。 本発明の説明における酸素飽和度は、他の物質の含有率と読み替えることができる。

    1・・・第一光源、2・・・第二光源、3・・・光照射装置、4・・・被検体、5・・・音響検出器、6・・・電気信号処理装置、7・・・データ処理装置、8・・・画像再構成部、9・・・光分布補正部、10・・・比較演算部、11・・・統計量算出部、12・・・関心領域設定装置、13・・・画像生成部

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