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Method and device for discharging heat for manned space shuttle

阅读:828发布:2023-12-18

专利汇可以提供Method and device for discharging heat for manned space shuttle专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To discharge an entrance heat to a living room by a method wherein a chemical endothermic reaction material is fed to a chemical reaction heat- exchanger to cool a high temperature heat medium to cool the heat medium through chemical endothermic reaction, and generated gas is discharged to the outside of a system. CONSTITUTION:A condenser in a cooling cycle E to cool a heat load generated in a machine body is installed as a heat-exchanger 14 for preheating between a vaporizer 10 and a chemical endothermic reaction heat-exchanger 6 in a chemical endothermic reaction system C. In a chemical reaction heat-exchanger 6, chemical endothermic reaction wherein ammonia fed from a storage tank 9 through the vaporizer 10 and the heat-exchanger 14 for preheating is decomposed occurs. A heat medium heated in a passage 7 for intermediate temperature cooling to a high temperature by a heat source is cooled during the passage of it through the chemical reaction heat-exchanger 6. By discharging gas, generated through reaction, to the outside of a system by means of a discharge means 11, the temperature of the chemical reaction heat-exchanger 6 is kept at a value below a specified value.,下面是Method and device for discharging heat for manned space shuttle专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 熱源からの高温の熱媒体を冷却する化学反応熱交換器(6)に化学吸熱反応物質を供給し、前記化学反応熱交換器(6)を通過する際の化学吸熱反応により前記熱媒体を冷却するとともに、反応により生成したガスを系外に放出することにより前記化学反応熱交換器
    (6)の温度を一定以下に保つことを特徴とする有人宇宙往還機の排熱方法。
  • 【請求項2】 前記化学吸熱反応物質がアンモニアとされ、前記化学吸熱反応が、 NH 3 →0.5N 2 +1.5H 2とされていることを特徴とする前記請求項1記載の有人宇宙往還機の排熱方法。
  • 【請求項3】 前記化学吸熱反応物質がメタノールとされ、前記化学吸熱反応が、 CH 3 OH→CO+2H 2とされていることを特徴とする前記請求項1記載の有人宇宙往還機の排熱方法。
  • 【請求項4】 前記化学吸熱反応物質がメタノールと水とされ、前記化学吸熱反応が、 CH 3 OH+H 2 O→CO 2 +3H 2とされていることを特徴とする前記請求項1記載の有人宇宙往還機の排熱方法。
  • 【請求項5】 化学吸熱反応物質を貯溜する貯溜タンク
    (9)と、該貯溜タンク(9)からの化学吸熱反応物質を蒸発気化させる気化手段(10)と、該気化手段(10)からの化学吸熱反応物質による化学吸熱反応を起こさせるとともに熱源からの高温の熱媒体が供給される化学反応熱交換器(6)と、前記化学吸熱反応により生成されたガスを系外へ放出する放出手段(11)とを備えていることを特徴とする有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 【請求項6】 前記化学吸熱反応物質がアンモニアとされ、前記化学吸熱反応が、 NH 3 →0.5N 2 +1.5H とされていることを特徴とする前記請求項5記載の有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 【請求項7】 前記化学吸熱反応物質がメタノールとされ、前記化学吸熱反応が、 CH OH→CO+2H 2とされていることを特徴とする前記請求項5記載の有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 【請求項8】 前記化学吸熱反応物質がメタノールと水とされ、前記化学吸熱反応が、 CH 3 OH+H 2 O→CO 2 +3H 2とされていることを特徴とする前記請求項5記載の有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 【請求項9】 機体外壁(4)に最も近い側に燃料用水素が流通する高温冷却用通路(5)を設けるとともに、該高温冷却用通路(5)の内側に前記化学反応熱交換器(6)に供給される熱媒体が流通する中間温冷却用通路(7)を設けたことを特徴とする前記請求項5、6、7あるいは8
    記載の有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 【請求項10】 前記中間温冷却用通路(7)の内側に前記気化手段(10)に供給される熱媒体が流通する常温冷却用通路(12)を設けたことを特徴とする前記請求項9
    記載の有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 【請求項11】 前記気化手段(10)と化学反応熱交換器(6)との間に予熱用熱交換器(14)を付設したことを特徴とする前記請求項5、6、7、8、9あるいは10
    記載の有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 【請求項12】 前記予熱用熱交換器(14)を、機体3
    内において発生する熱負荷を冷却する冷却サイクル(E)
    における凝縮器により構成したことを特徴とする前記請求項11記載の有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 【請求項13】 前記化学反応熱交換器(6)を、未反応ガスが供給される入口(21)側から生成ガスの出口(2
    2)側に向って流路断面積が増大する管胴(18)と、該管胴(18)内に多数配設された熱媒体流通用の伝熱管
    (19),(19)・・と、前記管胴(18)内におけるガス流路に配設された触媒蒸着発泡金属(20)とよって構成したことを特徴とする前記請求項5、6、7、8、9、
    10、11あるいは12記載の有人宇宙往還機の排熱装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本願発明は、有人宇宙往還機の排熱方法および排熱装置に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】有人宇宙往還機は、既存の航空機と異なり、その飛行範囲が航空領域から宇宙領域にまたがるため、必然的に上昇時の空加熱、大気圏再突入時の空力加熱の問題が生じてくる。

    【0003】その際、空力加熱により防熱材を通して搭乗員の居住空間へ大量の熱が流入してくるため、室内空気が急上昇して搭乗員の生命を脅かす状況に至るおそれがある。 また、搭載機器や往還機の補助動力装置の温度も急上昇し、作動困難な状況が発生するおそれがある。

    【0004】そのため、有人宇宙往還機においては、搭乗員の安全を確保し且つ正常な機器作動を維持するために空力加熱による侵入熱を機体外へ放出する排熱システムが必要となっている。

    【0005】ところで、有人宇宙往還機としては、ロケット式宇宙船、スペースシャトル、スペースプレーン等があり、それぞれ独特の排熱システムが採用されることとなっている。

    【0006】例えば、ロケット式宇宙船の場合、機体の再利用を考えていないため、機体表面の非常な高温部を、樹脂等の固体の蒸発を利用したアブレージョンで冷却する方式が採用されている。

    【0007】また、スペースシャトルの場合、切り離し式の燃料タンクと補助ロケット付きのロケットで構成されていて、地表への帰還時のみ飛行機として働くものであるため、空力加熱による侵入熱を機体に施した断熱構造の熱防御材(例えば、断熱タイル、マルチウォール等)
    で減少させ、さらに内部に侵入した熱を搭載機器による内部発熱と併せて熱輸送装置で放熱器に輸送し、放熱器において液体の蒸発潜熱を用いて排熱する方式が採用されている。

    【0008】しかし、スペースプレーンは、大気圏内では空気吸込式エンジンにより加速し、大気圏外ではロケットエンジンにより推進する平離着陸型の極超音速有人輸送機であり、上昇時、大気圏再突入時ともに飛行機として働くこととなっているため、上昇時における空力加熱量が非常に大きくなり、断熱構造のみの機体ではこの空力加熱を受けて機体表面温度が高くなりすぎ耐熱温度を超えてしまう場合がある。

    【0009】そこで、機体外壁面を冷却するために燃料として使用される水素を機体壁面に流通せしめる方法
    (即ち、アクティブクーリング)を用いる場合があるが、
    該アクティブクーリングの後でも百MWクラスの侵入熱があり、搭乗員を守るための排熱システムが必要となる。

    【0010】つまり、スペースプレーン開発上の大きな設計ポイントが、上記のような空力加熱による制限表面温度と制限動圧および搭載燃料や機器重量の間のバランスにあるところから、この空力加熱対策としてさまざまな試行が実施されてきている。

    【0011】

    【発明が解決しようとする課題】上記したように、スペースプレーンの上昇時の空力加熱による侵入熱量が極めて大きいため、アクティブクーリングを行う機体壁の内側の搭乗員室へ侵入する熱を除去する居住室用の排熱システムとして、従来からスペースシャトル等において用いられている熱媒体の蒸発潜熱を用いる方式を採用しようとすると、極めて多量の侵入熱を冷却するためにはそれに見合う極めて多量の熱媒体が必要となり、熱媒体重量および熱媒体容器の重量が大きくなる。 このことは、
    搭載機器の総重量を低減することが要求される有人宇宙往還機においては問題となる。

    【0012】そこで、本発明者らは、単位重量当たりの排熱量が、蒸発潜熱より大きい化学吸熱反応を用いることによって、熱媒体重量を増大せしめることなく冷却効果を大幅に増大させ得ることに着目し、本願発明をするに至ったのである。

    【0013】本願発明は、上記のような課題を解消するためになされたものであり、化学吸熱反応を用いることによって、有人宇宙往還機における居住室への侵入熱を効果的に排熱し得るようにすることを目的とするものである。

    【0014】

    【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、有人宇宙往還機における熱源(空力加熱源)からの高温の熱媒体を冷却する化学反応熱交換器6に化学吸熱反応物質を供給し、前記化学反応熱交換器6を通過する際の化学吸熱反応により前記熱媒体を冷却するとともに、
    反応により生成したガスを系外に放出するようにしている。

    【0015】請求項2の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項1記載の有人宇宙往還機の排熱方法において、前記化学吸熱反応物質をアンモニアとし、前記化学吸熱反応を、 NH 3 →0.5N 2 +1.5H 2となしている。

    【0016】請求項3の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項1記載の有人宇宙往還機の排熱方法において、前記化学吸熱反応物質をメタノールとし、前記化学吸熱反応を、 CH 3 OH→CO+2H 2となしている。

    【0017】請求項4の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項1記載の有人宇宙往還機の排熱方法において、前記化学吸熱反応物質をメタノールと水とし、前記化学吸熱反応を、 CH 3 OH+H 2 O→CO 2 +3H 2となしている。

    【0018】請求項5の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、化学吸熱反応物質を貯溜する貯溜タンク9(および9′)と、該貯溜タンク9(および9′)からの化学吸熱反応物質を蒸発気化させる気化手段10(および10′)と、該気化手段10
    (および10′)からの化学吸熱反応物質による化学吸熱反応を起こさせるとともに熱源からの高温の熱媒体が供給される化学反応熱交換器6と、前記化学吸熱反応により生成されたガスを系外へ放出する放出手段11とによって有人宇宙往還機の排熱装置を構成している。

    【0019】請求項6の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項5記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、前記化学吸熱反応物質をアンモニアとし、前記化学吸熱反応を、 NH 3 →0.5N 2 +1.5H 2となしている。

    【0020】請求項7の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項5記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、前記化学吸熱反応物質をメタノールとし、前記化学吸熱反応を、 CH 3 OH→CO+2H 2となしている。

    【0021】請求項8の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項5記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、前記化学吸熱反応物質をメタノールと水とし、前記化学吸熱反応を、 CH 3 OH+H 2 O→CO 2 +3H 2となしている。

    【0022】請求項9の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項5、
    6、7あるいは8記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、機体外壁4に最も近い側に燃料用水素が流通する高温冷却用通路5を設けるとともに、該高温冷却用通路5の内側に前記化学反応熱交換器6に供給される熱媒体が流通する中間温冷却用通路7を設けている。

    【0023】請求項10の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項9
    記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、前記中間温冷却用通路7の内側に前記気化手段10(および10′)
    に供給される熱媒体が流通する常温冷却用通路12を設けている。

    【0024】請求項11の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項5、6、7、8、9あるいは10記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、前記気化手段10と化学反応熱交換器6との間に予熱用熱交換器14を付設している。

    【0025】請求項12の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項1
    1記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、前記予熱用熱交換器14を、機体3内において発生する熱負荷を冷却する冷却サイクルEにおける凝縮器により構成している。

    【0026】請求項13の発明では、上記課題を解決するための手段として、図面に示すように、前記請求項5、6、7、8、9、10、11あるいは12記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、前記化学反応熱交換器6を、未反応ガスが供給される入口21側から生成ガスの出口22側に向って流路断面積が増大する管胴18
    と、該管胴18内に多数配設された熱媒体流通用の伝熱管19,19・・と、前記管胴18内におけるガス流路に配設された触媒蒸着発泡金属20とよって構成している。

    【0027】

    【作用】請求項1あるいは5の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0028】即ち、化学反応熱交換器6に供給された化学吸熱反応物質の化学吸熱反応によって、熱源から化学反応熱交換器6へ供給される高温の熱媒体が冷却されることとなる。

    【0029】請求項2あるいは6の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0030】即ち、化学反応熱交換器6に供給されたアンモニアが分解される化学吸熱反応によって、熱源から化学反応熱交換器6へ供給される高温の熱媒体が冷却されることとなる。

    【0031】請求項3あるいは7の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0032】即ち、化学反応熱交換器6に供給されたメタノールが分解される化学吸熱反応によって、熱源から化学反応熱交換器6へ供給される高温の熱媒体が冷却されることとなる。

    【0033】請求項4あるいは8の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0034】即ち、化学反応熱交換器6に供給されたメタノールと水とが改質される化学吸熱反応によって、熱源から化学反応熱交換器6へ供給される高温の熱媒体が冷却されることとなる。

    【0035】請求項9の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0036】即ち、機体外壁4において空力加熱により発生する熱が燃料用水素によって冷却され、その後内部に侵入する熱は、化学反応熱交換器6において化学吸熱反応により冷却された後中間温冷却用通路7を流通する熱媒体によって冷却されることとなる。

    【0037】請求項10の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0038】即ち、機体外壁4において空力加熱により発生する熱が燃料用水素によって冷却され、その後内部に侵入する熱は、化学反応熱交換器6において化学吸熱反応により冷却された後中間温冷却用通路7を流通する熱媒体によって冷却され、さらに内部に侵入する熱は、
    気化手段10(および10′)において蒸発潜熱により冷却された後常温冷却用通路12を流通する熱媒体によって冷却されることとなる。

    【0039】請求項11の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0040】即ち、気化手段10により気化された化学吸熱反応物質が予熱用熱交換器14で反応し易い温度に予熱されることとなる。

    【0041】請求項12の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0042】即ち、予熱用熱交換器14の熱源として機体3内において発生する熱負荷が利用されることとなる。

    【0043】請求項13の発明では、上記手段によって次のような作用が得られる。

    【0044】即ち、管胴18内に供給された未反応ガスが管胴18内において触媒蒸着発泡金属20の触媒作用により化学吸熱反応を起こし、生成ガスは流路断面積が相対的に大きくなっている出口22側から円滑に排出されることとなる。

    【0045】

    【発明の効果】請求項1あるいは5の発明によれば、化学反応熱交換器6に供給された化学吸熱反応物質の化学吸熱反応によって、熱源から化学反応熱交換器6へ供給される高温の熱媒体を冷却するようにしているので、従来の蒸発潜熱による冷却のみに比べて大きな冷却作用が得られることとなり、有人宇宙往還機用の排熱システムとして極めて有効であるという優れた効果がある。

    【0046】請求項2あるいは6の発明によれば、化学反応熱交換器6に供給されたアンモニアが分解される化学吸熱反応によって、熱源から化学反応熱交換器6へ供給される高温の熱媒体を冷却するようにしているので、
    従来の蒸発潜熱による冷却のみに比べて大きな冷却作用が得られることとなり、有人宇宙往還機用の排熱システムとして極めて有効であるという優れた効果がある。

    【0047】請求項3あるいは7の発明によれば、化学反応熱交換器6に供給されたメタノールが分解される化学吸熱反応によって、熱源から化学反応熱交換器6へ供給される高温の熱媒体を冷却するようにしているので、
    従来の蒸発潜熱による冷却のみに比べて大きな冷却作用が得られることとなり、有人宇宙往還機用の排熱システムとして極めて有効であるという優れた効果がある。

    【0048】請求項4あるいは8の発明によれば、化学反応熱交換器6に供給されたメタノールと水とが改質される化学吸熱反応によって、熱源から化学反応熱交換器6へ供給される高温の熱媒体を冷却するようにしているので、従来の蒸発潜熱による冷却のみに比べて大きな冷却作用が得られることとなり、有人宇宙往還機用の排熱システムとして極めて有効であるという優れた効果がある。

    【0049】請求項9の発明によれば、請求項5、6、
    7あるいは8記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、機体外壁4に最も近い側に燃料用水素が流通する高温冷却用通路5を設けるとともに、該高温冷却用通路5
    の内側に化学反応熱交換器6に供給される熱媒体が流通する中間温冷却用通路7を設けて、機体外壁4において空力加熱により発生する熱を燃料用水素によって冷却し、その後内部に侵入する熱を、化学反応熱交換器6において化学吸熱反応により冷却された後中間温冷却用通路7を流通する熱媒体によって冷却するようにしているので、機体外壁4が耐熱温度以上になるのが防止されるとともに、搭乗員の居住空間Sへ侵入する熱は、従来の蒸発潜熱による冷却のみに比べて大きな冷却作用によって冷却されることとなり、有人宇宙往還機用の排熱システムとして極めて有効であるという優れた効果がある。

    【0050】請求項10の発明によれば、請求項9記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、中間温冷却用通路7の内側に気化手段10(および10′)に供給される熱媒体が流通する常温冷却用通路12を設けて、機体外壁4において空力加熱により発生する熱を燃料用水素によって冷却し、その後内部に侵入する熱を、化学反応熱交換器6において化学吸熱反応により冷却された後中間温冷却用通路7を流通する熱媒体によって冷却し、さらに内部に侵入する熱を、気化手段10(および10′)において蒸発潜熱により冷却された後常温冷却用通路12
    を流通する熱媒体によって冷却するようにしているので、搭乗員の居住空間Sへ侵入する熱がさらに大幅に抑制されることとなり、有人宇宙往還機用の排熱システムとして極めて有効であるという優れた効果がある。

    【0051】請求項11の発明によれば、請求項5、
    6、7、8、9あるいは10記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、気化手段10と化学反応熱交換器6との間に予熱用熱交換器14を付設して、気化手段10により気化された化学吸熱反応物質を予熱用熱交換器14
    で反応し易い温度に予熱するようにしたので、化学反応熱交換器6における化学吸熱反応が促進されるという優れた効果がある。

    【0052】請求項12の発明によれば、請求項11記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、予熱用熱交換器14を、機体3内において発生する熱負荷を冷却する冷却サイクルEにおける凝縮器により構成して、予熱用熱交換器14の熱源として機体3内において発生する熱負荷を利用するようにしたので、機体3内に生ずる熱負荷の除去を図りつつ、化学反応熱交換器6における化学吸熱反応の促進を図り得るという優れた効果がある。

    【0053】請求項13の発明によれば、請求項5、
    6、7、8、9、10、11あるいは12記載の有人宇宙往還機の排熱装置において、化学反応熱交換器6を、
    未反応ガスが供給される入口21側から生成ガスの出口22側に向って流路断面積が増大する管胴18と、該管胴18内に多数配設された熱媒体流通用の伝熱管19,
    19・・と、前記管胴18内におけるガス流路に配設された触媒蒸着発泡金属20とよって構成して、管胴18
    内に供給された未反応ガスを管胴18内において触媒蒸着発泡金属20の触媒作用により化学吸熱反応せしめ、
    生成ガスを流路断面積が相対的に大きくなっている出口22側から円滑に排出し得るようにしたので、化学吸熱反応を生起せしめる化学反応熱交換器6として極めて有効であるという優れた効果がある。

    【0054】

    【実施例】以下、添付の図面を参照して本願発明の幾つかの好適な実施例を説明する。

    【0055】実施例1 図1および図2には、本願発明の実施例1にかかる有人宇宙往還機の排熱方法および排熱装置が示されている。
    本実施例は、請求項1、2、5、6、9、10、11、
    12および13の発明に対応するものである。

    【0056】本実施例の排熱装置は、燃料用の水素が貯溜される水素貯溜タンク1と該水素貯溜タンク1内の液体水素をスクラムエンジン2に供給すべく機体3において外壁4に最も近い部分に形成された高温冷却用通路5
    とからなるアクティブクーリングシステムAと、後述する化学吸熱反応による冷却作用を行う化学反応熱交換器6と該化学反応熱交換器6へ供給される熱媒体(本実施例の場合、オイル)を流通すべく前記高温冷却用通路5
    の内側に形成された中間温冷却用通路7と熱媒体循環用のポンプ8とからなる中間温冷却システムBと、化学吸熱反応物質である液体アンモニアを貯溜する貯溜タンク9と該貯溜タンク9からの液体アンモニアを気化させる気化手段として作用する蒸発器10と該蒸発器10において気化されたアンモニアガスが供給されて化学吸熱反応を生ずる前記化学反応熱交換器6と該化学反応熱交換器6において生成される生成ガス(本実施例の場合、窒素ガスおよび水素ガス)を系外へ放出する放出手段11
    とからなる化学吸熱反応システムCと、前記蒸発器10
    と該蒸発器10においてアンモニア気化用の熱源として使用される熱媒体(本実施例の場合、フレオン)を流通すべく前記中間温冷却用通路7の内側に形成された常温冷却用通路12と熱媒体循環用のポンプ13とからなる常温冷却システムDとを備えている。

    【0057】前記アクティブクーリングシステムAにおいては、水素貯溜タンク1からの液体水素が高温冷却用通路5を流通する過程において機体3の外壁4に生ずる熱が冷却され、機体表面が耐熱温度以上になるのを防止するとともに、搭乗員の居住空間S側への侵入熱の低減をも図っている。 なお、冷却用に供された後の水素は、
    スクラムエンジン2に供給されて燃料として使用される。

    【0058】前記化学吸熱反応システムCにおける蒸発器10と化学反応熱交換器6との間には、機体内において発生する熱負荷(例えば、油圧駆動系機器、潤滑系機器、生命維持・環境制御装置、アビオニクス機器などからの発熱)を冷却するための冷却サイクルEにおける凝縮器が余熱用熱交換器14として付設されている。 該余熱用熱交換器14は、蒸発器10において気化されたアンモニアを反応し易い温度まで予熱する作用をなす。

    【0059】該冷却サイクルEは、圧縮機15、凝縮器
    (換言すれば、余熱用熱交換器)14、膨張機構16および蒸発器(換言すれば、クーラ)17を順次接続してなる冷凍サイクルとされている。

    【0060】前記化学反応熱交換器6においては、貯溜タンク9から蒸発器10および余熱用熱交換器14を経て供給されたアンモニアが分解される化学吸熱反応が次式により起こる。

    【0061】NH 3 (g)→0.5N 2 (g)+1.5H 2 (g) この化学吸熱反応および前記蒸発気化で得られる吸熱量は、4.28(kJ/g)であり、水の蒸発潜熱2.26(k
    J/g)の約1.9倍となっている。

    【0062】従って、中間温冷却用通路7において熱源
    (機体外壁の空力加熱)により高温に加熱された熱媒体は、化学反応熱交換器6を通過する間に冷却されることとなる。

    【0063】つまり、本実施例の排熱方法においては、
    熱源からの高温の熱媒体を冷却する化学反応熱交換器6
    にアンモニアを供給し、前記化学反応熱交換器6を通過する際に次式で示す化学吸熱反応を行わせて、 NH 3 (g)→0.5N 2 (g)+1.5H 2 (g) 反応により生成したガスを系外に放出することにより前記化学反応熱交換器6の温度を一定以下に保つようにしているのである。

    【0064】さらに、本実施例の化学反応熱交換器6
    は、図2に示すように、未反応ガスが供給される入口2
    1側から生成ガスの出口22側に向って流路断面積が増大する管胴18と、該管胴18内に多数配設された熱媒体流通用の伝熱管19,19・・と、前記管胴18内におけるガス流路に配設された触媒蒸着発泡金属20とよって構成されている。 符号23は熱媒体の入口、24は熱媒体の出口である。

    【0065】上記のように構成したことにより、管胴1
    8内に供給された未反応ガスを管胴18内において触媒蒸着発泡金属20の触媒作用により化学吸熱反応せしめ、生成ガスが流路断面積が相対的に大きくなっている出口22側から円滑に排出せしめられることとなる。 つまり、分解反応によりガス流量が増大することに対処できるのである。

    【0066】前記常温冷却システムDにおいては、前記中間温冷却用通路7を経てさらに内部へ侵入する熱を、
    蒸発器10においてアンモニア気化用の熱源として供することにより冷却し、居住空間Sの温度を搭乗員の安全確保できる温度にすることとなっている。

    【0067】つまり、本実施例においては、熱媒体である液体アンモニアの相変化による蒸発潜熱のほかに吸熱反応熱を利用することにより、熱媒体の単位重量当たりの吸熱量を大きくすることができ、従って一定の熱負荷に対し、従来の化学吸熱反応を利用しないシステムに比べて、熱媒体の重量を小さくすることができるのである。 このことから、本実施例の排熱方法および排熱装置は、例えば、航空機、ロケット、スペースシャトル、スペースプレーン等の空力加熱による発熱を除熱する際の高効率な排熱システムとして極めて望ましいものとなっているのである。

    【0068】実施例2 図3には、本願発明の実施例2にかかる有人宇宙往還機の排熱装置が示されている。 本実施例は、請求項1、
    3、5、7、9、10、11、12および13の発明に対応するものである。

    【0069】本実施例の場合、化学反応熱交換器6に供給される化学吸熱反応物質としてメタノールが使用されており、化学反応熱交換器6を通過する際に次式で示す化学吸熱反応を行わせて、 CH 3 OH(g)→CO(g)+2H 2 (g) 反応により生成したガスを系外に放出することにより、
    化学反応熱交換器6の温度を一定に保つようにしている。

    【0070】また、本実施例においては、常温冷却システムDにおいて化学吸熱反応システムCにおける気化手段(換言すれば蒸発器)10の上流側に、機体内において発生する熱負荷(例えば、油圧駆動系機器、潤滑系機器、生命維持・環境制御装置、アビオニクス機器などからの発熱)を冷却するための冷却サイクルFにおける凝縮器25が付設されている。 該凝縮器25は、蒸発器1
    0において気化されるメタノールの沸点が比較的高いところから、常温冷却用通路12からの熱媒体を加熱することによりメタノールの気化を良好ならしめる作用をなす。

    【0071】該冷却サイクルFは、圧縮機26、凝縮器25、膨張機構27および蒸発器(換言すれば、クーラ)
    28を順次接続してなる冷凍サイクルとされている。

    【0072】本実施例における化学吸熱反応および蒸発気化で得られる吸熱量は、4.11(kJ/g)であり、水の蒸発潜熱2.26(kJ/g)の約1.8倍となっている。

    【0073】その他の構成および作用効果は実施例1と同様なので重複を避けて説明を省略する。

    【0074】実施例3 図4には、本願発明の実施例3にかかる有人宇宙往還機の排熱装置が示されている。 本実施例は、請求項1、
    4、5、8、9、10、11、12および13の発明に対応するものである。

    【0075】本実施例の場合、化学反応熱交換器6に供給される化学吸熱反応物質としてメタノールおよび水が使用されており、化学反応熱交換器6を通過する際に次式で示す化学吸熱反応を行わせて、 CH 3 OH(g)+H 2 O(g)→CO 2 (g)+3H 2 (g) 反応により生成したガスを系外に放出することにより、
    化学反応熱交換器6の温度を一定に保つようにしている。

    【0076】また、本実施例においては、化学吸熱反応システムCには、メタノール貯溜用の貯溜タンク9および蒸発器10と並列に水貯溜用の貯溜タンク9′および蒸発器10′が付設されている。

    【0077】また、常温冷却システムDを循環する熱媒体は、蒸発器10′および蒸発器10を通ることとなっている。

    【0078】本実施例における化学吸熱反応および蒸発気化で得られる吸熱量は、2.65(kJ/g)であり、水の蒸発潜熱2.26(kJ/g)の約1.2倍となっている。

    【0079】その他の構成および作用効果は実施例1と同様なので重複を避けて説明を省略する。

    【0080】本願発明は、上記各実施例の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能なことは勿論である。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本願発明の実施例1にかかる有人宇宙往還機の排熱方法および排熱装置の概略を示すシステム構成図である。

    【図2】本願発明の実施例1にかかる有人宇宙往還機の排熱方法および排熱装置に使用されている化学反応熱交換器の断面図である。

    【図3】本願発明の実施例2にかかる有人宇宙往還機の排熱方法および排熱装置の概略を示すシステム構成図である。

    【図4】本願発明の実施例3にかかる有人宇宙往還機の排熱方法および排熱装置の概略を示すシステム構成図である。

    【符号の説明】

    1は水素貯溜タンク、2はスクラムエンジン、3は機体、4は外壁、5は高温冷却用通路、6は化学反応熱交換器、7は中間温冷却用通路、9,9′は貯溜タンク、
    10,10′は気化手段(蒸発器)、11は放出手段、1
    2は常温冷却用通路、14は予熱用熱交換器(凝縮器)、
    18は管胴、19は伝熱管、20は触媒蒸着発泡金属、
    21は入口、22は出口、Aはアクティブクーリングシステム、Bは中間温冷却システム、Cは化学吸熱反応システム、Dは常温冷却システム、E,Fは冷却サイクル、Sは居住空間。

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