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Air conditioner

阅读:388发布:2024-02-23

专利汇可以提供Air conditioner专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an air conditioner capable of reducing discomfort caused by draft and quickly achieving a desired indoor temperature. SOLUTION: This air conditioner comprises an electric expansion valve 14, an outdoor heat exchanger 13, a compressor 10, a radiation type indoor unit 2, and a convection type indoor unit 3. The radiation type indoor unit 2 comprises a first indoor heat exchanger 21, a radiation panel 22 constituting an internal space to which the air of which temperature is conditioned by the first indoor heat exchanger 21, and composed of a fiber material having a prescribed radiation ratio, and a first blower 23 generating the air flow sent into the internal space of the radiation panel 22 through the first indoor heat exchanger 21. The convection type indoor unit 3 has a second indoor heat exchanger 31, a supply opening for supplying the air of which temperature is conditioned by the second indoor heat exchanger 31 into the room, and a second blower 33 generating the air flow supplied from the supply opening into the room through the second indoor heat exchanger 31. In a refrigerant circuit including the electric expansion valve 14, the outdoor heat exchanger 13, the compressor 10, the first indoor heat exchanger 21 and the second indoor heat exchanger 31, the first indoor heat exchanger 21 and the second indoor heat exchanger 31 are mounted in series. COPYRIGHT: (C)2007,JPO&INPIT,下面是Air conditioner专利的具体信息内容。

  • 膨張弁(14)と、
    室外熱交換器(13)と、
    圧縮機(10)と、
    第1熱交換器(21)と、前記第1熱交換器(21)によって温度調整された空気が送られる内部空間(IS)を構成し所定の輻射率を有する繊維系材料で形成された輻射部(22)と、前記第1熱交換器(21)を通り前記輻射部(22)の内部空間(IS)へと送られる空気の流れを生成する第1送風機(23)とを有する輻射型室内機(2,6)と、
    第2熱交換器(31)と、前記第2熱交換器(31)によって温度調整された空気を室内(RS)へと吹き出す吹出部(35)と、前記第2熱交換器(31)を通り前記吹出部(35)から室内(RS)へと吹き出される空気の流れを生成する第2送風機(33)とを有する対流型室内機(3,5)と、
    を備え、
    前記膨張弁(14)と前記室外熱交換器(13)と前記圧縮機(10)と前記第1熱交換器(21)と前記第2熱交換器(31)とを含む冷媒回路において、前記第1熱交換器(21)と前記第2熱交換器(31)とは直列に設けられる、
    空気調和機(100)。
  • 前記第1送風機(23)と前記第2送風機(33)とを制御する制御部(4)をさらに備え、
    前記制御部(4)は、前記第1送風機(23)を駆動させ且つ前記第2送風機(33)を停止させる輻射優先運転と、前記第2送風機(33)を駆動させ且つ前記第1送風機(23)を停止させる対流優先運転を切換可能である、
    請求項1に記載の空気調和機(100)。
  • 前記制御部(4)は、空気調和機(100)の起動時に前記対流優先運転を実行する、
    請求項2に記載の空気調和機(100)。
  • 室内温度を検知する室内温度センサ(41)と、
    空気調和運転の設定温度を設定するための設定部(44)と、
    をさらに備え、
    前記制御部(4)は、前記室内温度と前記設定温度との差が所定値以上の場合に前記対流優先運転を実行する、
    請求項2または3に記載の空気調和機(100)。
  • 前記制御部(4)は、前記室内温度と前記設定温度との差が所定値以下の場合に前記輻射優先運転を実行する、
    請求項4に記載の空気調和機(100)。
  • 前記制御部(4)は、空気調和機(100)の起動後に所定時間経過した場合に前記輻射優先運転を実行する、
    請求項2から4のいずれかに記載の空気調和機(100)。
  • 前記制御部(4)に運転内容を指示するための指示装置(44)をさらに備え、
    前記制御部(4)は、前記指示装置(44)からの指示に基づいて前記対流優先運転を実行する、
    請求項2から6のいずれかの記載の空気調和機(100)。
  • 前記制御部(4)に運転内容を指示するための指示装置(44)をさらに備え、
    前記制御部(4)は、前記指示装置(44)からの指示に基づいて前記輻射優先運転を実行する、
    請求項2から6のいずれかの記載の空気調和機(100)。
  • 前記冷媒回路における冷媒の循環方向を切り換えて冷房運転と暖房運転とを切り換える切換機構(11)をさらに備える、
    請求項2から8のいずれかに記載の空気調和機(100)。
  • 前記制御部(4)は、前記冷房運転時の冷媒の循環方向において除湿運転を実行可能であり、前記除湿運転時に前記輻射優先運転を実行する、
    請求項9に記載の空気調和機(100)。
  • 前記第1熱交換器(21)は、前記暖房運転時の冷媒の循環方向において前記第2熱交換器(31)の上流に配置されており、
    前記制御部(4)は、前記暖房運転において前記第1送風機(23)と前記第2送風機(33)とを駆動させるサーキュレーション運転を実行可能である、
    請求項9または10に記載の空気調和機(100)。
  • 前記制御部(4)は、空気調和機(100)の起動時から一定時間経過後に前記サーキュレーション運転を実行する、
    請求項11に記載の空気調和機(100)。
  • 前記制御部(4)は、定期的に前記サーキュレーション運転を実行する、
    請求項11または12に記載の空気調和機(100)。
  • 天井面(CL)近傍の空気の温度を検知可能な天井面温度センサ(45)をさらに備え、
    前記制御部(4)は、前記天井面温度センサ(45)によって検知された天井面(CL)近傍の空気の温度が所定値以上となった場合に前記サーキュレーション運転を実行する、
    請求項11から13のいずれかに記載の空気調和機(100)。
  • 前記輻射型室内機(2)は、天井面(CL)に設置され、
    前記対流型室内機(3)は、室内(RS)の側壁に設置される壁掛け型室内機である、
    請求項1から14のいずれかに記載の空気調和機(100)。
  • 前記輻射型室内機(2)は、天井面(CL)に設置され、
    前記対流型室内機(5)は、室内(RS)の床面に設置される床置き型室内機である、
    請求項1から14のいずれかに記載の空気調和機(100)。
  • 前記輻射型室内機(6)は、室内(RS)の床面に設置される床置き型室内機であり、
    前記対流型室内機(3)は、室内(RS)の側壁に設置される壁掛け型室内機である、
    請求項1から14のいずれかに記載の空気調和機(100)。
  • 说明书全文

    本発明は、空気調和機に関する。

    本願発明者は、輻射と穏やかな空気の吹き出しとによって室内の空気調和を行う輻射型室内機を案出している。 この輻射型室内機は、熱交換器と、熱交換器によって温度調整された空気が送られる内部空間を構成し所定の輻射率を有する繊維系材料で形成された輻射部と、第1熱交換器を通り輻射部の内部空間へと送られる空気の流れを生成する第1送風機とを有する。 この輻射型室内機では、熱交換器によって温度調整された空気が輻射部の内部空間に送られ繊維の隙間から穏やかに室内へと吹き出す。 また、内部空間の空気によって輻射部自体の温度が調整され、輻射部の表面から輻射が生じる。 このように、輻射部からの空気の吹き出しと輻射とによって、室内の空気調和が行われる。 これにより、ドラフトによる不快感が抑えられた快適な空気調和を行うことができる(特許文献1参照)。

    特開2004−271171号公報

    しかし、上記のような輻射型室内機によって室内の空気調和が行われる場合、空気調和運転の起動時や冷暖房の負荷が大きいときには、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることが困難である。
    本発明の課題は、ドラフトによる不快感を抑えることができ、且つ、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる空気調和機を提供することにある。

    第1発明にかかる空気調和機は、膨張弁と、室外熱交換器と、圧縮機と、輻射型室内機と、対流型室内機とを備える。 輻射型室内機は、第1熱交換器と、第1熱交換器によって温度調整された空気が送られる内部空間を構成し所定の輻射率を有する繊維系材料で形成された輻射部と、第1熱交換器を通り輻射部の内部空間へと送られる空気の流れを生成する第1送風機とを有する。 対流型室内機は、第2熱交換器と、第2熱交換器によって温度調整された空気を室内へと吹き出す吹出部と、第2熱交換器を通り吹出部から室内へと吹き出される空気の流れを生成する第2送風機とを有する。 そして、膨張弁と室外熱交換器と圧縮機と第1熱交換器と第2熱交換器とを含む冷媒回路において、第1熱交換器と第2熱交換器とは直列に設けられる。

    この空気調和機では、輻射型室内機によって、輻射と穏やかな空気の吹き出しとによって室内の空気調和を行うことができ、また、対流型室内機によって温度調整された空気を直接的に室内へと吹き出すことができる。 このため、就寝時のようにドラフトによる不快感を抑えることが望まれる場合には輻射型室内機による空気調和を行い、速暖或いは速冷が望まれる場合には対流型室内機による空気調和を行うことができる。 これにより、この空気調和機では、ドラフトによる不快感を抑えることができ、且つ、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる。

    また、一般に、空気調和機によって室内の空気調和が行われる場合、暖かい空気は室内の上部に滞留し易く、また、冷たい空気は室内の下部に滞留しやすい。 このため、暖かい空気を下方へと送り、冷たい空気を上方へと送る空気のサーキュレーションを確保して、偏りの少ない快適な温度分布の実現が望まれている。 そこで、この空気調和機では、輻射型室内機と対流型室内機とを共に運転させることによって、空気のサーキュレーションを確保することができる。 特に、第1熱交換器と第2熱交換器とが直列に配置されることによって、一方の室内機では冷房運転または暖房運転を行い、他方の室内機では送風のみの運転を行うことができる。 もし、第1熱交換器と第2熱交換器とが並列に設けられている場合に同様の運転を行うためには、室内機のそれぞれに膨張弁が必要であり、また、配管数も増大するため、冷媒回路の構成が複雑化する。 しかし、この空気調和機では、第1熱交換器と第2熱交換器とが直列に配置されることによって、簡易な構成で室内空気のサーキュレーションを確保することができる。

    第2発明にかかる空気調和機は、第1発明の空気調和機であって、第1送風機と第2送風機とを制御する制御部をさらに備える。 そして、制御部は、第1送風機を駆動させ且つ第2送風機を停止させる輻射優先運転と、第2送風機を駆動させ且つ第1送風機を停止させる対流優先運転を切換可能である。
    この空気調和機では、輻射優先運転において制御部は第1送風機を駆動させ且つ第2送風機を停止させる。 これにより、輻射型室内機による空気調和が行われると共に対流型室内機からの吹き出しが停止し、ドラフトによる不快感を抑えることができる。 また、対流優先運転においては、制御部は第2送風機を駆動させ且つ第1送風機を停止または駆動させる。 これにより、対流型室内機から室内への直接的な空気の吹き出しが行われ、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる。

    第3発明にかかる空気調和機は、第2発明の空気調和機であって、制御部は、空気調和機の起動時に対流優先運転を実行する。
    この空気調和機では、空気調和機の起動時に対流優先運転が実行される。 このため、この空気調和機では、起動時に室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる。

    第4発明にかかる空気調和機は、第2発明または第3発明の空気調和機であって、室内温度を検知する室内温度センサと、空気調和運転の設定温度を設定するための設定部とをさらに備える。 そして、制御部は、室内温度と設定温度との差が所定値以上の場合に対流優先運転を実行する。
    この空気調和機では、室内温度と設定温度との差が所定値以上の場合に、対流優先運転が実行される。 このため、空調負荷の大きな場合に対流優先運転が行われ、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる。

    第5発明にかかる空気調和機は、第4発明の空気調和機であって、制御部は、室内温度と設定温度との差が所定値以下の場合に輻射優先運転を実行する。
    この空気調和機では、室内温度と設定温度との差が所定値以下の場合に、輻射優先運転が実行される。 このため、空調負荷の小さい場合や、対流優先運転によって室内温度が設定温度に近づいた場合に、ドラフトによる不快感を抑えることができる。

    第6発明にかかる空気調和機は、第2発明から第4発明のいずれかの空気調和機であって、制御部は、空気調和機の起動後に所定時間経過した場合に輻射優先運転を実行する。
    この空気調和機では、空気調和機の起動後に所定時間が経過した場合に、輻射優先運転が実行される。 このため、空気調和機の起動後、空調運転が安定した時に輻射優先運転を行うことができる。

    第7発明にかかる空気調和機は、第2発明から第6発明のいずれかの空気調和機であって、制御部に運転内容を指示するための指示装置をさらに備える。 そして、制御部は、指示装置からの指示に基づいて対流優先運転を実行する。
    この空気調和機では、指示装置からの指示に基づいて対流優先運転が実行される。 このため、室内の居住者等が指示装置を操作することによって、任意に対流優先運転を実行させることができる。

    第8発明にかかる空気調和機は、第2発明から第6発明のいずれかの空気調和機であって、制御部に運転内容を指示するための指示装置をさらに備える。 そして、制御部は、指示装置からの指示に基づいて輻射優先運転を実行する。
    この空気調和機では、指示装置からの指示に基づいて輻射優先運転が実行される。 このため、室内の居住者等が指示装置を操作することによって、任意に輻射優先運転を実行させることができる。

    第9発明にかかる空気調和機は、第2発明から第8発明のいずれかの空気調和機であって、冷媒回路における冷媒の循環方向を切り換えて冷房運転と暖房運転とを切り換える切換機構をさらに備える。
    この空気調和機では、切換機構によって冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる。 このため、冷房運転と暖房運転との両方において、輻射優先運転と対流優先運転とを行うことができる。

    第10発明にかかる空気調和機は、第9発明の空気調和機であって、制御部は、冷房運転時の冷媒の循環方向において除湿運転を実行可能であり、除湿運転時に輻射優先運転を実行する。
    この空気調和機では、除湿運転時に輻射優先運転が実行される。 除湿運転時には急速な運転の必要性が小さいため、輻射優先運転を行うことによってドラフトによる不快感を抑えながら除湿運転を行うことができる。

    第11発明にかかる空気調和機は、第9発明または第10発明の空気調和機であって、第1熱交換器は、暖房運転時の冷媒の循環方向において第2熱交換器の上流に配置されている。 そして、制御部は、暖房運転において第1送風機と第2送風機とを駆動させるサーキュレーション運転を実行可能である。
    この空気調和機では、第1熱交換器は、暖房運転時の冷媒の循環方向において第2熱交換器の上流に配置されており、また、制御部は、暖房運転において第1送風機と第2送風機とを駆動させるサーキュレーション運転を実行可能である。 このため、サーキュレーション運転時には、第1熱交換器において冷媒と空気との熱交換が行われ、輻射型室内機による暖房が行われる。 また、第2熱交換器を流れる冷媒は第1熱交換器によって熱交換が行われた後の冷媒であるため、第2熱交換器では空気との熱交換が十分には行われない。 このため、対流型室内機からは温度の高くない空気が吹き出されて送風運転が行われる。 これにより、空気のサーキュレーションが確保され、偏りの少ない快適な温度分布を実現することができる。

    第12発明にかかる空気調和機は、第11発明の空気調和機であって、制御部は、空気調和機の起動時から一定時間経過後にサーキュレーション運転を実行する。
    この空気調和機では、起動時から一定時間経過後にサーキュレーション運転が実行される。 このため、空気調和機の起動後に温度分布に偏りが生じてきた可能性の高いときにサーキュレーション運転が行われ、温度分布の偏りを低減させることができる。

    第13発明にかかる空気調和機は、第11発明または第12発明の空気調和機であって、制御部は、定期的にサーキュレーション運転を実行する。
    この空気調和機では、定期的にサーキュレーション運転が実行される。 このため、温度分布に偏りが生じてきた可能性の高いときにサーキュレーション運転が行われ、温度分布の偏りを低減させることができる。

    第14発明にかかる空気調和機は、第11発明から第13発明のいずれかの空気調和機であって、天井面近傍の空気の温度を検知可能な天井面温度センサをさらに備える。 そして、制御部は、天井面温度センサによって検知された天井面近傍の空気の温度が所定値以上となった場合にサーキュレーション運転を実行する。
    この空気調和機では、天井面温度センサによって検知された天井面近傍の空気の温度が所定値以上となった場合にサーキュレーション運転が実行される。 このため、暖房運転において、暖かい空気が室内の天井面近傍に滞留して室内の上部ほど温度が高くなり、この室内上部の温度が所定値以上となった状態において、サーキュレーション運転が行われる。 これにより、暖房運転時の温度分布の偏りの発生をより精度よく検知して温度分布の偏りを低減することができる。

    第15発明にかかる空気調和機は、第1発明から第14発明のいずれかの空気調和機であって、輻射型室内機は天井面に設置される。 また、対流型室内機は、室内の側壁に設置される壁掛け型室内機である。
    この空気調和機では、輻射型室内機は天井面に設置され、対流型室内機は、室内の側壁に設置される壁掛け型室内機である。 このため、輻射型室内機による天井面からのドラフトによる不快感が抑えられた空気調和が可能であると共に、速暖または速冷が必要な場合は、対流型室内機による側壁からの空気の吹き出しによる迅速な空気調和が可能である。

    第16発明にかかる空気調和機は、第1発明から第14発明のいずれかの空気調和機であって、輻射型室内機は、天井面に設置される。 また、対流型室内機は、室内の床面に設置される床置き型室内機である。
    この空気調和機では、輻射型室内機は天井面に設置され、対流型室内機は室内の床面に設置される床置き型室内機である。 このため、輻射型室内機による天井面からのドラフトによる不快感が抑えられた空気調和が可能であると共に、速暖または速冷が必要な場合は、対流型室内機による床面からの空気の吹き出しによる迅速な空気調和が可能である。 また、対流型室内機が輻射型室内機よりも低い位置に設置されることにより、空気のサーキュレーションを容易に確保することができる。 この場合、特に暖房時において室内を足下から容易に暖めることができる。

    第17発明にかかる空気調和機は、第1発明から第14発明のいずれかの空気調和機であって、輻射型室内機は、室内の床面に設置される床置き型室内機である。 また、対流型室内機は、室内の側壁に設置される壁掛け型室内機である。
    この空気調和機では、輻射型室内機は、室内の床面に設置される床置き型室内機であり、対流型室内機は、室内の側壁に設置される壁掛け型室内機である。 このため、輻射型室内機を床面に設置し、対流型室内機を輻射型室内機よりも高い位置に設置することにより、空気のサーキュレーションを容易に確保することができる。

    第1発明にかかる空気調和機では、ドラフトによる不快感を抑えることができ、且つ、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる。 また、この空気調和機では、輻射型室内機と対流型室内機とを共に運転させることによって、空気のサーキュレーションを確保することができる。 特に、この空気調和機では、第1熱交換器と第2熱交換器とが直列に配置されることによって、簡易な構成で室内空気のサーキュレーションを確保することができる。

    第2発明にかかる空気調和機では、輻射優先運転において制御部は第1送風機を駆動させ且つ第2送風機を停止させる。 これにより、輻射型室内機による空気調和が行われると共に対流型室内機からの吹き出しが停止し、ドラフトによる不快感を抑えることができる。 また、対流優先運転においては、制御部は第2送風機を駆動させ且つ第1送風機を停止または駆動させる。 これにより、対流型室内機から室内への直接的な空気の吹き出しが行われ、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる。

    第3発明にかかる空気調和機では、空気調和機の起動時に対流優先運転が実行される。 このため、この空気調和機では、起動時に室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる。
    第4発明にかかる空気調和機では、室内温度と設定温度との差が所定値以上の場合に、対流優先運転が実行される。 このため、空調負荷の大きな場合に対流優先運転が行われ、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる。

    第5発明にかかる空気調和機では、室内温度と設定温度との差が所定値以下の場合に、輻射優先運転が実行される。 このため、空調負荷の小さい場合や、対流優先運転によって室内温度が設定温度に近づいた場合に、ドラフトによる不快感を抑えることができる。
    第6発明にかかる空気調和機では、空気調和機の起動後に所定時間が経過した場合に、輻射優先運転が実行される。 このため、空気調和機の起動後、空調運転が安定した時に輻射優先運転を行うことができる。

    第7発明にかかる空気調和機では、指示装置からの指示に基づいて対流優先運転が実行される。 このため、室内の居住者等が指示装置を操作することによって、任意に対流優先運転を実行させることができる。
    第8発明にかかる空気調和機では、指示装置からの指示に基づいて輻射優先運転が実行される。 このため、室内の居住者等が指示装置を操作することによって、任意に輻射優先運転を実行させることができる。

    第9発明にかかる空気調和機では、切換機構によって冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる。 このため、冷房運転と暖房運転との両方において、輻射優先運転と対流優先運転とを行うことができる。
    第10発明にかかる空気調和機では、除湿運転時に輻射優先運転が実行される。 除湿運転時には急速な運転の必要性が小さいため、輻射優先運転を行うことによってドラフトによる不快感を抑えながら除湿運転を行うことができる。

    第11発明にかかる空気調和機では、サーキュレーション運転時には、第1熱交換器において冷媒と空気との熱交換が行われ、輻射型室内機による暖房が行われる。 また、第2熱交換器では空気との熱交換が十分には行われず、対流型室内機からは温度の高くない空気が吹き出されて送風運転が行われる。 これにより、空気のサーキュレーションが確保され、偏りの少ない快適な温度分布を実現することができる。

    第12発明にかかる空気調和機では、空気調和機の起動後に温度分布に偏りが生じてきた可能性の高いときにサーキュレーション運転が行われ、温度分布の偏りを低減させることができる。
    第13発明にかかる空気調和機では、温度分布に偏りが生じてきた可能性の高いときにサーキュレーション運転が行われ、温度分布の偏りを低減させることができる。

    第14発明にかかる空気調和機では、暖房運転時の温度分布の偏りの発生をより精度よく検知して温度分布の偏りを低減することができる。
    第15発明にかかる空気調和機では、輻射型室内機による天井面からのドラフトによる不快感が抑えられた空気調和が可能であると共に、速暖または速冷が必要な場合は、対流型室内機による側壁からの空気の吹き出しによる迅速な空気調和が可能である。

    第16発明にかかる空気調和機では、輻射型室内機による天井面からのドラフトによる不快感が抑えられた空気調和が可能であると共に、速暖または速冷が必要な場合は、対流型室内機による床面からの空気の吹き出しによる迅速な空気調和が可能である。 また、対流型室内機が輻射型室内機よりも低い位置に設置されることにより、空気のサーキュレーションを容易に確保することができる。 この場合、特に暖房時において室内を足下から容易に暖めることができる。

    第17発明にかかる空気調和機では、輻射型室内機を床面に設置し、対流型室内機を輻射型室内機よりも高い位置に設置することにより、空気のサーキュレーションを容易に確保することができる。

    本発明の第1実施形態に係る空気調和機100の冷媒回路図を図1に示す。 この空気調和機100は、室外機1と輻射型室内機2と対流型室内機3とを備えている。
    〈室外機の構成〉
    室外機1には、圧縮機10と、圧縮機10の吐出側に接続される四路切換弁11(切換機構)と、圧縮機10の吸入側に接続されるアキュムレータ12と、四路切換弁11に接続された室外熱交換器13と、室外熱交換器13に接続された電動膨張弁14(膨張弁)とが設けられている。 電動膨張弁14は、冷媒配管81を介して後述する第2室内熱交換器31の一端と接続される。 また、四路切換弁11は、冷媒配管82を介して第1室内熱交換器21の一端と接続されている。 また、室外機1には、室外熱交換器13での熱交換後の空気を外部に排出するための室外送風機15が設けられている。 この室外送風機15は、室外ファン16と、室外ファン16を回転駆動する室外ファンモータ17とを有している。

    〈輻射型室内機の構成〉
    輻射型室内機2は、図2に示すように、天井面CLに設置されており、輻射と穏やかな空気の吹き出しとによってドラフトによる不快感が抑えられた冷暖運転、暖房運転、除湿運転等の空気調和運転を行うことができる。 輻射型室内機2は、図1および図3に示すように、温度調整ユニット20と、輻射パネル22(輻射部)とを有する。

    温度調整ユニット20は、図3に示すように、ビルトイン型の室内機であり、室内RSから取り込まれた空気の温度調整または湿度調整を行い、温度調整または湿度調整された空気を輻射パネル22が構成する内部空間ISへと送る装置である。 温度調整ユニット20は、天井裏CSに配置されており、吊りボルト99等によって天井裏CSの梁に固定されている。 温度調整ユニット20は、図1に示すように、第1室内熱交換器21(第1熱交換器)と、第1送風機23と、第1室内熱交換器21と第1送風機23とを収容する温度調整ユニットケーシング24(図3参照)とを有する。

    第1室内熱交換器21は、冷媒と空気との間で熱交換を行う。 温度調整ユニット20は、天井面CLにおいて輻射パネル22から離れた位置に配置された吸込口25(図2参照)にダクト26(図3参照)を介して接続されており、吸込口25から吸い込まれた室内RSの空気がダクト26を通って温度調整ユニット20の内部に取り込まれる。 第1室内熱交換器21は、この取り込まれた空気と冷媒との間で熱交換を行い、空気の温度調整または湿度調整を行う。

    第1送風機23は、シロッコファンなどの遠心送風機であり、吸込口25から吸い込まれ第1室内熱交換器21を通り輻射パネル22の内部空間ISへと送られる空気の流れを生成する。 室内RSから温度調整ユニット20内に取り込まれた空気は、第1室内熱交換器21を通った後、吹出口27を介して輻射パネル22の内部空間ISへと送られる。
    温度調整ユニットケーシング24は、天井裏CSに配置されており、温度調整された空気が吹き出される吹出口27を有する。 吹出口27は、天井面CLに穿設された開口98を通って輻射パネル22の内部空間ISと連通しており、第1室内熱交換器21で温度調整または除湿された空気はこの吹出口27を通って輻射パネル22の内部空間ISへと送られる。

    輻射パネル22は、第1室内熱交換器21によって温度調整又は湿度調整された空気が送られる内部空間ISを構成し、所定の輻射率を有する繊維系材料で形成されている。 輻射パネル22は、天井面CLに枠状に固定された支持フレーム28に取り付けられることによって、天井面CLに設けられる。 輻射パネル22は、支持フレーム28と、天井面CLに設けられた断熱シート29と共に内部空間ISを構成する。 輻射パネル22は、空気が透過する布等の繊維系材料によって形成されている。 繊維系材料としては織布が望ましいが不織布や他の繊維系材料であってもよい。 また、輻射パネル22は、厚みの小さい平坦な形状を有している。 輻射パネル22によって構成される内部空間ISには、温度調整ユニット20から温度調整された空気が送られることによって、大気圧より大きな圧が生じる。 また、輻射パネル22を形成する繊維系材料は、柔軟且つ空気が透過可能であると共に約0.9の輻射率を有する。 このため、内部空間ISに送られた空気は、輻射パネル22の繊維の目の隙間から穏やかに室内RSへと吹出される。 また、内部空間ISに送られた空気によって輻射パネル22の温度が調整されることにより、輻射パネル22から輻射が生じる。 これにより、穏やかな空気の吹出しと輻射とによって室内RSの温度調整を行うことができる。 なお、繊維系材料は伸縮性を有している。 輻射パネル22は、平坦な薄型の板状の外形を呈しており、下方の室内RSに対して長方形の投影形状を有している。 輻射パネル22は、例えば、室内RSに配置される寝具を平面的に覆う程度の大きさを有している。

    〈対流型室内機の構成〉
    対流型室内機3は、図2に示すように、室内RSの側壁の上部に取り付けられる壁掛け型室内機であり、温度調整された空気を直接的に室内RSへと吹き出すことによって室内RSの空気調和を行う。 この対流型室内機3は、室内機ケーシング32(図4参照)、第2室内熱交換器31(第2熱交換器)、第2送風機33を有する。

    室内機ケーシング32は、平方向に長い長方形形状を有しており、図4に示すように、第2室内熱交換器31、第2送風機33等を収容する。 室内機ケーシング32には、吸込口34および吹出口35(吹出部)が設けられている。 吸込口34は、室内機ケーシング32内へと取り込まれる空気が通る開口であり、室内機ケーシング32の上面や正面に設けられる。 吹出口35は、室内RSへと吹き出される空気が通る開口であり、室内機ケーシング32の下面や正面下部に設けられる。 また、吹出口35には、吹き出される空気を案内するフラップ36が設けられる。

    第2室内熱交換器31は、吸込口34から吸い込まれた室内RSの空気と冷媒との間で熱交換を行い、空気の温度調整を行う。 第2室内熱交換器31は、冷媒回路において、一端が電動膨張弁14に繋がる冷媒配管81と接続され、他端が第1室内熱交換器21に繋がる冷媒配管83と接続されている。 これにより、第1室内熱交換器21と第2室内熱交換器31とは、冷媒回路において直列に設けられている。 また、第1室内熱交換器21は、暖房運転時の冷媒の循環方向(実線矢印A1参照)において第2室内熱交換器31の上流に配置されており、暖房運転時には、冷媒は、まず第1室内熱交換器21を通った後に第2室内熱交換器31を通る。 言い換えれば、第1室内熱交換器21は、冷房運転時の冷媒の循環方向(波線矢印A2参照)において第2室内熱交換器31の下流に配置されており、冷房運転時には、冷媒は、まず第2室内熱交換器31を通った後に第1室内熱交換器21を通る。

    第2送風機33は、長細い円筒形状に構成され中心軸が水平方向に平行になるように配置されたクロスフローファン37と、ファンモータ38とを有する。 クロスフローファン37の周面には羽根が設けられており、クロスフローファン37が中心軸周りに回転することにより、空気流が生成される。 この空気流は、室内機ケーシング32の吸込口34から取り入れられ第2室内熱交換器31を通り吹出口35から室内RSへと吹き出される空気の流れである。 クロスフローファン37は、ファンモータ38によって中心軸周りに回転駆動される。

    〈制御部〉
    この空気調和機100は、図5に示す制御部4を備えている。 制御部4は、室外機1、輻射型室内機2および対流型室内機3に分散して配置されており、圧縮機10、電動膨張弁14、四路切換弁11、室外送風機15、第1送風機23および第2送風機33を制御することにより、空気調和機100の運転の制御を行う。 また、制御部4は、室内温度を検知する室内温度センサ41、吸込口25から吸い込まれる空気の温度を検知する吸込空気温度センサ45、第1室内熱交換器21の温度を検知する第1熱交温度センサ42や第2室内熱交換器31の温度を検知する第2熱交温度センサ43などの各種のセンサと接続されており、各センサからの情報に基づいて制御を行うことができる。

    また、制御部4は、無線又は有線によってリモコン装置44(設定部、指示装置)と通信可能であり、居住者等はリモコン装置44を操作することによって各種の指示を制御部4へと送信することができる。 リモコン装置44からの指示内容としては、電源のオン・オフや、冷房運転や暖房運転の設定温度および風量や、暖房運転、冷房運転、除湿運転などの空気調和機100の運転内容の指示などがある。

    制御部4は、四路切換弁11を制御することによって、冷媒回路における冷媒の循環方向を切り換えて暖房運転と冷房運転とを切り換えることができる。 以下、暖房運転時の制御と、冷房運転時の制御と、除湿運転時の制御について説明する。
    〔暖房運転時の制御〕
    暖房運転時には、四路切換弁11が図1の実線で示す状態にされ、冷媒が実線矢印A1の方向に冷媒回路を流れる。 この冷媒回路の流れでは、圧縮機10から吐出された冷媒は、冷媒配管82を流れ、輻射型室内機2の第1室内熱交換器21を流れた後、冷媒配管83を通り、対流型室内機3の第2室内熱交換器31を流れる。 第2室内熱交換器31から流出した冷媒は、冷媒配管81を通り、電動膨張弁14を通った後、室熱交換器13を流れ、その後、圧縮機10へと吸入される。 ここで、制御部4は、輻射優先運転、対流優先運転およびサーキュレーション運転のうちいずれかの運転を選択的に行うことができる。

    (輻射優先運転)
    輻射優先運転は、輻射型室内機2による輻射と穏やかな空気の吹き出しとによる空気調和を優先的に行い、且つ、対流型室内機3による空気調和を停止させる運転である。 このとき、制御部4は、第1送風機23を駆動させ、且つ、第2送風機33を停止させる。 なお、この場合の「停止」とは、第2送風機33を完全に停止させるのではなく、室内RSの居住者がドラフトを感じない程度に弱く駆動させる場合を含む。

    この輻射優先運転が行われている場合、圧縮機10から吐出された冷媒は、輻射型室内機2の第1室内熱交換器21において凝縮し、室内RSへ吹き出される空気に放熱する。 第1室内熱交換器21において凝縮した冷媒は、過冷却状態となって第2室内熱交換器31へと流れるが、第2送風機33は停止しているため、空気との間で熱交換は行われずに第2室内熱交換器31を通過する。

    この輻射優先運転では、輻射パネル22からの熱輻射が生じて下方にいる居住者を暖める。 また、輻射パネル22の繊維の隙間から暖かい空気が下方の室内RSに向けて穏やかに吹き出されることによっても室内RSが暖房される。
    なお、この輻射優先運転は、室内温度と設定温度との差が所定値以下の場合に実行される。 また、リモコン装置44からの指示があった場合も輻射優先運転が実行される。

    (対流優先運転)
    対流優先運転は、対流型室内機3による室内RSへの直接的な空気の吹き出しによる空気調和を優先的に行い、且つ、輻射型室内機2による空気調和を停止させる運転である。 このとき、制御部4は、第2送風機33を駆動させ、且つ、第1送風機23を停止させる。 なお、この場合の「停止」とは、第1送風機23を完全に停止させるのではなく、室内RSの温度調整に大きな影響を与えない程度に極弱く駆動させる場合を含む。

    この対流優先運転が行われている場合、圧縮機10から吐出された冷媒は、輻射型室内機2の第1室内熱交換器21を流れるが、第1送風機23は停止しているため、空気との間で熱交換は行われずに第1室内熱交換器21を通過する。 第1室内熱交換器21を通過した冷媒は、ガス状態で第2室内熱交換器31に流入して第2室内熱交換器31において凝縮する。 このとき、冷媒は、室内RSへ吹き出される空気に放熱する。 第2室内熱交換器31において凝縮した冷媒は、過冷却状態となって電動膨張弁14へと送られる。

    この対流優先運転では、対流型室内機3の吹出口35から暖かい空気が室内RSへ吹き出されることによって室内RSの暖房が行われる。 このとき、フラップ36によって空気が下方へと案内されることによって、対流型室内機3の吹出口35から下方へと暖かい空気が吹き下ろされる。 これにより、室内RSを足下から暖めることができる。
    なお、この対流優先運転は、空気調和機100の起動時や室内温度と設定温度との差が所定値以上の場合に実行される。 また、リモコン装置44からの指示があった場合も輻射優先運転が実行される。

    (サーキュレーション運転)
    サーキュレーション運転は、輻射型室内機2による空気調和を行い、且つ、対流型室内機3による送風を行う運転である。 このとき、制御部4は、第1送風機23と第2送風機33とを駆動させる。
    このサーキュレーション運転が行われている間、圧縮機10から吐出された空気は、まず第1室内熱交換器21において凝縮し、このとき室内RSへと吹き出される空気に放熱する。 そして、冷媒は、第1室内熱交換器21から第2室内熱交換器31へと流れる。 対流型室内機3では第2送風機33が駆動しているが、冷媒は過冷却状態となっているために第2室内熱交換器31では十分な熱交換は行われない。 このため、対流型室内機3では、室内RSから対流型室内機3に取り込まれた空気が殆ど温度調整されることなく室内RSへと吹き出される送風運転が行われる。

    このサーキュレーション運転では、輻射パネル22からの熱輻射が生じて下方にいる居住者を暖める。 また、輻射パネル22の繊維の隙間から暖かい空気が下方の室内RSに向けて穏やかに吹き出されることによっても室内RSが暖房される。 さらに、対流型室内機3の吹出口35から下方へ向けて空気が吹き出されることによって、室内RSの上部に対流していた暖かい空気が室内RSの下部へと流れ、再び上昇する。 これにより、室内RSの上部および下部の間を循環する空気の流れが生成される。

    なお、このサーキュレーション運転は、空気調和機100の起動から所定時間経過後に実行され、その後、定期的に行われる。 サーキュレーション運転は、所定時間、継続して行われた後に停止する。 また、サーキュレーション運転は、リモコン装置44からの指示があった場合にも実行される。
    〔冷房運転時の制御〕
    冷房運転時には、四路切換弁11が図1の波線で示す状態にされ、冷媒が波線矢印A2の方向に冷媒回路を流れる。 この冷媒回路の流れでは、圧縮機10から吐出された冷媒は、まず室外熱交換器13を流れた後、電動膨張弁14で膨張する。 膨張した冷媒は、冷媒配管81を通り、対流型室内機3の第2室内熱交換器31を流れる。 第2室内熱交換器31から流出した冷媒は、冷媒配管83を通り、第1室内熱交換器21を流れた後、冷媒配管82を通って圧縮機10へと吸入される。 ここで、制御部4は、輻射優先運転および対流優先運転のうちいずれかの運転を選択的に行うことができる。 輻射優先運転および対流優先運転の具体的な内容については上記の暖房運転の場合と同様である。

    輻射優先運転では、輻射パネル22からの冷輻射が生じて下方にいる居住者を冷却する。 また、輻射パネル22の繊維の隙間から冷たい空気が下方の室内RSに向けて穏やかに吹き出されることによっても室内RSが冷房される。 輻射パネル22から吹き出された空気は室温より温度が低いため徐々に下降し、室内RS全体を偏り少なく冷房することができる。

    対流優先運転では、対流型室内機3の吹出口35から冷たい空気が室内RSへ吹き出されることによって室内RSの冷房が行われる。 このとき、フラップ36によって空気が横方向へと案内されることによって、対流型室内機3の吹出口35から横方向へと冷たい空気が吹き出される。 対流型室内機3の吹出口35から吹き出された空気は室温より温度が低いため下降し、室内RS全体を偏り少なく冷房することができる。

    〔除湿運転時の制御〕
    除湿運転時には、四路切換弁11が図1の波線で示す状態にされ、冷媒が波線矢印A2の方向に冷媒回路を流れる。 これにより、冷媒は冷房運転時と同様にして冷媒回路を流れる。 このとき、制御部4は輻射優先運転を実行する。 すなわち、制御部4は、第1送風機23を駆動し、且つ、第2送風機33を停止させる。 また、制御部4は、第1室内熱交換器21を低温として第1送風機23による風量を冷房運転時よりも低減させる。 これにより、除湿された空気が輻射型室内機2から室内RSへと穏やかに吹き出される。

    〈特徴〉
    (1)
    この空気調和機100では、冷房運転時および暖房運転時において、空気調和機100の運転の起動時や冷暖房負荷が大きい時に対流優先運転を行うことによって、温度調整された空気が対流型室内機3から室内RSへと吹き出される。 この対流型室内機3からの空気の吹き出しの風量は、輻射型室内機2からの空気の吹き出しと比べて大きいため、室内RSを迅速に冷房または暖房することができる。 また、対流型室内機3によって室内RSを迅速に冷房または暖房した後に輻射優先運転に切り換えることによって、輻射型室内機2による空気調和のみによっても目標温度の維持が容易となる。

    (2)
    この空気調和機100では、冷房運転時および暖房運転時において、冷暖房負荷が小さい時や、対流優先運転後の安定時に、輻射優先運転が行われる。 また、除湿運転時にも輻射優先運転が行われる。 これにより、快適な室内温度を維持し、且つ、ドラフトによる不快感が抑えられた空気調和を行うことができる。

    (3)
    この空気調和機100では、暖房運転時にサーキュレーション運転を行うことによって、室内RSの空気が攪拌され、好適な空気のサーキュレーションを確保することができる。 特に、対流型室内機3のフラップ36を下方に向けて暖かい空気を下方へ吹き下ろすことによって、足下から暖まる快適な温度分布を実現することができる。

    また、サーキュレーション運転は、空気調和機100の起動後に所定時間が経過した後に行われ、その後、定期的に行われる。 このため、室内RSの温度分布に偏りが生じる度に、その都度、温度分布の偏りを解消することができる。
    (4)
    この空気調和機100では、上記のように制御部4によって対流優先運転、輻射優先運転、サーキュレーション運転が自動的に切り換えられる。 これにより、輻射型室内機2による空気調和と、対流型室内機3による空気調和とを適切に使い分けることができる。

    また、対流優先運転、輻射優先運転、サーキュレーション運転の切換は、リモコン装置44による操作によっても可能であるため、居住者の生活シーンやニーズに合わせて輻射型室内機2による空気調和と、対流型室内機3による空気調和とを使用者の意志によって適宜使い分けることができる。
    (5)
    この空気調和機100では、第1室内熱交換器21と第2室内熱交換器31とが冷媒回路において直列に設けられている。 このため、対流型室内機3と輻射型室内機2との一方のみによって空気調和運転を行うと共に他方を停止させることが必要な対流優先運転と輻射優先運転とを簡易な構成で実行することができる。 もし、第1室内熱交換器21と第2室内熱交換器31とが並列に設けられると、第1室内熱交換器21と第2室内熱交換器31とのそれぞれに対応して膨張弁が別途必要となり、また、熱交換器と膨張弁とを繋ぐ冷媒配管や各熱交換器に分岐する冷媒配管も必要となり、冷媒回路の構成が複雑になる。 しかし、この空気調和機100では、上記のように第1室内熱交換器21と第2室内熱交換器31とが直列に設けられることによって、冷媒回路を簡易な構成とすることができる。

    また、この空気調和機100では、暖房運転時の冷媒流れにおいて、第1室内熱交換器21が第2室内熱交換器31の上流に位置している。 このため、暖房運転時のサーキュレーション運転において、第2室内熱交換器31よりも先に第1室内熱交換器21において冷媒と空気との熱交換が行われて冷媒が凝縮する。 このため、輻射型室内機2によって空気調和を行うと共に対流型室内機3で送風を行うサーキュレーション運転を簡易な構成で行うことができる。

    〈他の実施形態〉
    (1)
    上記の実施形態では、対流型室内機3は、室内RSの側壁に設置される壁掛け型室内RS機であるが、図6に示すように、室内RSの床面に設置される床置き型の対流型室内機5が備えられてもよい。 この場合、暖かい空気が対流型室内機5から吹き出されることによって、室内RSを足下から暖めることができ、特に暖房運転時の温度分布をより快適なものにすることができる。

    (2)
    上記の実施形態では、輻射型室内機2は、天井面CLに配置されているが、図7に示すように、室内RSの床面に設置される床置き型の輻射型室内機6が備えられてもよい。 この場合、輻射型室内機6の輻射パネルは室内RSの側壁下部に平行に配置される。 この輻射型室内機6によって熱輻射および暖かい空気の吹き出しが行われると、輻射パネルに沿って上昇する空気の流れが生成され、部屋全体に緩やかな循環流が発生する。 これにより、特に、暖房運転時の温度分布をより快適なものにすることができる。

    (3)
    上記の実施形態では、輻射優先運転は、室内温度と設定温度との差が所定値以下となった場合に行われているが、空気調和機100の起動後に所定時間が経過した場合に輻射優先運転が実行されてもよい。
    また、輻射優先運転と対流優先運転との切換のタイミングは、新有効温度(SET *値)やPMV値などの快適指数によって判断されてもよい。

    (4)
    上記の実施形態では、輻射パネル22は、支持フレーム28と、天井面CLに設けられた断熱シート29と共に内部空間ISを構成しているが、輻射パネル22が袋状に形成されて輻射パネル22のみによって内部空間ISが構成されてもよい。
    (5)
    上記の実施形態では、温度調整ユニット20は輻射パネル22の上方の天井裏に配置されているが、温度調整ユニット20が配置される場所はこれに限られるものではなく、輻射パネル22の側方に配置されたり、輻射パネル22から離れた位置に配置されダクトによって空気が輻射パネル22の内部空間ISに送られてもよい。

    (6)
    上記の実施形態では、サーキュレーション運転は、空気調和機100の起動後に所定時間が経過した時に行われ、その後、定期的に行われているが、吸込空気温度センサ45が検知した吸込空気温度が所定値以上となった場合にサーキュレーション運転が行われてもよい。 吸込空気温度を検知することにより天井面CL近傍の空気の温度を検知することができるため、暖かい空気が室内上部に滞留した状態を検知することができ、暖房運転時の温度分布の偏りの発生を精度よく検知することができる。

    なお、上記の条件のいずれかが満たされた時にサーキュレーション運転が行われればよく、また、上記の条件が同時に満たされた時にサーキュレーション運転が行われてもよい。
    また、サーキュレーション運転は、吸込空気温度が所定値以下になった場合に停止されてもよく、サーキュレーション運転の開始後、所定時間が経過し且つ吸込空気温度が所定値以下になった場合に停止されてもよい。

    (7)
    上記の空気調和機100は、冷房運転および暖房運転において、輻射型室内機2による空気調和と、対流型室内機3による空気調和とを同時に併用可能であってもよい。 この場合、制御部4は第1送風機23と第2送風機33との出力を調整することによって、各室内機2,3の出力の割合を調整することができる。

    本発明は、ドラフトによる不快感を抑えることができ、且つ、室内の温度を迅速に所望の温度に到達させることができる効果を有し、空気調和機として有用である。

    空気調和機の冷媒回路図。

    輻射型室内機および対流型室内機を示す概略図。

    輻射型室内機の側面断面図。

    対流型室内機の側面断面図。

    空気調和機の制御ブロック図。

    他の実施形態にかかる輻射型室内機および対流型室内機を示す概略図。

    他の実施形態にかかる輻射型室内機および対流型室内機を示す概略図。

    符号の説明

    2,6 輻射型室内機3,5 対流型室内機4 制御部10 圧縮機11 四路切換弁(切換機構)
    13 室外熱交換器14 電動膨張弁(膨張弁)
    21 第1室内熱交換器(第1熱交換器)
    22 輻射パネル(輻射部)
    23 第1送風機31 第2室内熱交換器(第2熱交換器)
    33 第2送風機35 吹出口(吹出部)
    41 室内温度センサ44 リモコン装置(設定部、指示装置)
    45 吸込空気温度センサ(天井面温度センサ)
    100 空気調和機IS 内部空間RS 室内

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