酸素含有変換電極を含有するガルバニ電池

申请号 JP2012539328 申请日 2010-11-18 公开(公告)号 JP5980118B2 公开(公告)日 2016-08-31
申请人 ヒェメタル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; Chemetall GmbH; 发明人 ウルリヒ ヴィーテルマン;
摘要
权利要求

完全に放電された状態で酸化リチウムを含有し、部分放電された状態で過酸化リチウムを含有し、かつ完全に充電された状態で酸化リチウム及び水素化リチウムを含有する、遷移金属不含の酸素含有変換電極の形のアノードと、リチウム金属酸化物、リチオ化された金属リン酸塩、リチオ化されたケイ酸塩並びに遷移金属フッ化物及び遷移金属オキシフッ化物からなる群から選択される、遷移金属含有カソードと、非プロトン性リチウム電解質と、セパレータ/電解質複合体とを含有する、ガルバニ電池。請求項1記載のリチウム電池の製造方法であって、 該リチウム電池が、完全に放電された状態で水酸化リチウムを含有し、部分放電された状態で過酸化リチウムを含有し、かつ完全に充電された状態で酸化リチウム及び水素化リチウムを含有する、酸素含有変換電極の形のアノードと、リチウム金属酸化物、リン酸金属リチウム、ケイ酸リチウム及びリチオ化されたフルオロ金属酸化物並びに遷移金属フッ化物及び遷移金属オキシフッ化物からなる群から選択される、カソードと、セパレータ/電解質複合体とを含有することを特徴とする、リチウム電池の製造方法。完全に放電された状態で水酸化リチウムを含有し、部分放電された状態で過酸化リチウムを含有し、並びに完全に充電された状態で酸化リチウム及び水素化リチウムを含有することを特徴とする、ガルバニ電池用の負極材。完全に放電された状態で水酸化リチウムを含有し、部分放電された状態で過酸化リチウムを含有し、かつ完全に充電された状態で酸化リチウム及び水素化リチウムを含有し、並びに導電率を改善する添加剤を含有することを特徴とする、ガルバニ電池用の負極材。請求項3記載のガルバニ電池用の負極材の製造方法であって、 水素化リチウム及び水酸化リチウムを反応させることを特徴とする、ガルバニ電池用の負極材の製造方法。請求項3記載のガルバニ電池用の負極材の製造方法であって、 過酸化リチウム及びリチウム金属を、閉じた耐圧性装置中で反応させることを特徴とする、ガルバニ電池用の負極材の製造方法。請求項3記載のガルバニ電池用の負極材の製造方法であって、 リチウム金属及び水酸化リチウムを反応させることを特徴とする、ガルバニ電池用の負極材の製造方法。請求項3記載のガルバニ電池用の負極材の製造方法であって、 水素化リチウム及び過酸化リチウムを反応させることを特徴とする、ガルバニ電池用の負極材の製造方法。

说明书全文

目下使用される再充電可能なリチウム電池は、アノード材料としてグラファイトを含有する。グラファイトは、リチウム挿入材料として機能し、かつ式 Li + 6C → LiC6 によれば、Li/Li+に対する約0.2Vの電位で372mAh/gの理論容量を有する。リチウム金属の本質的により高い貯蔵容量(3860mAh/g)は、実地に適した電池において利用されることができない、それというのも、そのような電池は、安全でもなく、サイクル安定でもないからである。サイクル中に、リチウム金属は部分的に平面状ではなくて、伸び出る(Auswachsungen)(デンドライト)形で析出する。これらの伸び出たものは、金属アノードから剥がれうるものであり、それにより電気化学セルは相応して容量が失われる。さらにより深刻なのは、針状デンドライトがセパレータを突き抜ける場合の結果である。それにより、電池セルは、しばしば破局的な結果:しばしば発火現象が付随した熱による暴走と共に、ショートしうる。

故に、純リチウム金属の代わりに、リチウム合金をアノード材料として使用することは尽されていた。しかしリチウム合金は、リチウム挿入及びリチウム脱離の際に極端に激しい体積変動を示す(部分的には数100%、例えばLi9Al4:238%)。故に、合金アノードは、スズ−グラファイト複合材を除き、市場に定着することはできなかった。しかしながら、スズは、まれで高価な元素であり、このことはスズ含有材料の幅広い使用を妨げた。

Tarascon及びAymardは、素化リチウムが負極(アノード)として使用される電気化学セルを提案した(EP2026390A2): MHx + Li ⇔ xLiH + M (1) ここで、M=La、Mg、Ni、Na、Ti。

しかしながら、前記の特許明細書に詳細に記載されたMgをベースとする系は、顕著なヒステリシスを有し、かつ本物のリチウム電池におけるその機能性は、これまで実証されることができなかった。

技術水準の欠点を回避する、すなわち ・高い容量(≫372mAh/g) ・及び同時に良好な可逆性を有し、 ・かつその際に高価な又は有毒の成分を含有しない、 アノード材料が探求されている。

式 Li2O及び/又はLi2O2及び/又はLiOH で示される大体において遷移金属不含のリチウム−酸素化合物を含有する、ガルバニ電池、例えばリチウム電池が負極材(アノード)中で良好なサイクル安定性を有することが意外に見出された。本発明による酸素含有電極材料は、リチウムに富む、すなわち充電された状態で、少なくとも1種の前記のリチウム酸素化合物に加えて、さらになお水素化リチウムを含有していてよいか又はそれらからなっていてよい。前記の大体において遷移金属不含のリチウム含有化合物は全て、一般に使われている非プロトン性電解質(すなわち酸性水素原子を有しない導電性媒体)に不溶であり、故にこれらはそのような非プロトン性電解質を有するガルバニ電池、例えばリチウム電池において使用されることができる。Li/Li+に対してこれらの化合物の低い電位に基づいて、これらは好ましくはアノード(負極)として使用されることができる。大体において遷移金属不含のリチウム−酸素化合物よりも負の電位を有する対電極の使用の際に、しかしまたこれらの化合物は正極(カソード)として機能しうる。特に負の標準電位を有する対電極として、リチウム金属並びに多くのリチウム−金属合金(例えばリチウム−ケイ素、リチウム−スズ又はリチウム−アルミニウム相)が特に考慮に値する。

適した非プロトン性電解質は、固体、液体又はゲル状であってよい。特に、有機溶剤(例えば炭酸エステル、カルボン酸エステル及び/又はニトリル)中の酸化安定なリチウム塩(例えばLiPF6、LiBF4、LiBF2C2O4、LiB(C2O4)2(LiBOB)、リチウムトリフラート又はLiTFSI又はLFSIのようなリチウムイミド)の溶液又はイオン液体又はそれらの混合物からなる液体電解質が適している。特に好ましいのは、不安定な(すなわち熱分解又は加水分解に感受性の)元素−フッ素結合を有する電導度塩を含有しない電解質である。例えば、LiPF6が、加熱する際に又は水との接触の際に、PF5、HF及び他の分解生成物を形成し、これらが、電池材料、例えば本発明による大体において遷移金属不含のリチウム−酸素化合物と発熱反応しうることは知られている。好ましくは、その代わりに、LiBOB、LiTFSI又はLiClO4が電導度塩として使用される。

負極(アノード)のリチウム充電もしくはリチウム放電のプロセスは、次の反応式により記載されることができる: 2LiOH + 2Li ⇔ Li2O2 + 2LiH (2) Li2O2 + 2Li ⇔ 2Li2O (3)。

全反応は、そうすると次のとおりである: 2LiOH + 4Li ⇔ 2Li2O + 2LiH (4)。

反応(4)の反応矢印の左側に、リチウムの乏しい、完全放電された形(すなわちLiOH)が示されているのに対し、右側に、完全充電された形(酸化リチウム及び水素化リチウムの混合物)が示されている。

本質的に遷移金属不含のリチウム−酸素化合物(以下に"酸素含有変換電極"と呼ぶ)をガルバニ電池用のアノードとして使用する多様な可能性がある。そして、酸素含有変換電極は、(部分)放電された状態で(すなわちLiOH又はLi2O2の形で、場合により水素化リチウムとの混合物で)、リチオ化された挿入材料、例えばリチウム金属酸化物LinM3Oyに、接続されることができる。酸素含有変換電極の完全に放電された及び完全に充電された形を考慮した電極反応は、そうすると、金属酸化物カソードの使用の際に、一般的に次のようになる: n/2LiOH + LinM3yOz ⇔ n/2Li2O + n/2LiH + M3yOz (5)。

本発明によれば、本発明による酸素含有変換電極の部分放電された状態から出発する(5a)又は部分的にのみ(過酸化物の段階まで)充電する(5b)ことも可能である: n/2Li2O2 + LinM3yOz ⇔ n/2Li2O + M3yOz (5a) nLiOH + LinM3yOz ⇔ n/2Li2O2 + nLiH + M3yOz (5b) M3は、Co、Ni、Mn、Fe、V、Cr、Mo、Ti、Zrの群から選択される少なくとも1種のレドックス活性な金属又はそれらの混合物の群であり; nは、1〜3の整数であり、かつ y及びzは、1〜4の整数である。

特に好ましいのは、次のリチウム金属酸化物である:LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、Li2MnO3、LiVO2並びに混合された金属酸化物、例えばLi(Ni1/3Mn1/3Co1/3)O2、Li(Ni0.85Co0.15)O2、Li(Ni0.85Co0.1Al0.05)O2又はLiFe0.5Mn1.5O4

金属酸化物の代わりに、他のリチウム挿入材料、例えばリン酸リチウム(例えばLiFePO4、LiVPO4、LiMnPO4)、ケイ酸リチウム(例えばLi2FeSiO4、Li2MnSiO4、Li2CoSiO4)及び混合され、リチオ化されたフルオロ金属酸化物も使用されることができる。

リチウム不含の又はリチウムの不足したカソードが使用されるべきである場合には、本発明による酸素含有変換電極材料は、好ましくはリチウムに富む形(すなわち充電された形、すなわちLi2Oとして、場合によりLiHとの混合物で)で使用される。そうすると、リチウム挿入材料(例えば金属酸化物、例えばMnO2、NiO2又はV2O5)又は変換材料、好ましくは金属フッ化物、例えばNiF2、CoF2、FeF2及びFeF3又は金属オキシフッ化物、例えばBiOxF3-2x又はFeOFが正極材(カソード)として使用されることができる。

本発明による酸素含有変換電極を(部分)放電された形で、リチウム不含のカソード材料に接続することも可能である。この場合に、別のリチウム源を組み込むことが必要である。このリチウム源は、純リチウム金属、例えば粉末形のもの又はリチウム金属含有合金のいずれかである。好ましくは、純リチウム金属が使用される。そうすると、in situ(最初の充電過程の際に)、形式的に、水素化リチウム及び酸化リチウム及び/又は過酸化リチウムの混合物が形成される: 2LiOH + 2mLi ⇔ mLi2O2/m + 2LiH (6) m=1又は2。

部分放電された本発明による酸素含有変換電極材料(Li2O2)の使用の場合に、酸化リチウムが形成される: Li2O2 + 2Li ⇔ 2Li2O (3)。

電極レドックス反応は、カソード材料としての遷移金属酸化物の使用の場合に、例えば次のように表現されうる: 2LiH + mLi2O2/m + M3yOz ⇔ 2LiOH + Li2mM3yOz (7) 2oLi2O + M3yOz ⇔ oLi2O2 + Li2oM3yOz (8) ここで、m、y、z:意味は上記参照及びo=0.5、1、2又は3。

LiOHの理論質量比容量は、式(4)によれば、2238Ah/kgであり、ひいてはグラファイトの理論質量比容量の約6倍である。Li2O及びLiHの実際に存在している混合物を基準として、本発明による酸素含有変換電極材料の理論容量は1417Ah/kgである。

式(6)中のリチウムは、過剰量で使用されることもできる。そうすると、水素化リチウムに加えて、リチウム金属及び酸化リチウム又は過酸化リチウムの混合物が形成される: 2LiOH + (2m+a)Li → mLi2O2/m + 2LiH + aLi (9) aは、0〜5、好ましくは0〜2の数である。

例えば遷移金属酸化物の使用の場合に、一般的な電極レドックス反応は、そうすると次のようになる: 2LiH + mLi2O2/m + M3yOz + aLi ⇔ 2LiOH + Li2mM3yOz + aLi (10)。

リチウム負荷された挿入カソード又は変換カソードへの接続の際に、酸素含有変換電極を放電された状態で、すなわちLiOHの形で使用することが好ましい。カソードとしての例えばリチウムマンガンスピネルの使用の場合に、ガルバニ電池は、そうすると、一般式(5)によれば、次の電極配置を有する: 2LiMn2O4 // LiOH LiOH + 2LiMn2O4 ⇔ 2LiH + Li2O + 2Mn2O4 (5a)。

本発明によれば、放電された遷移金属不含の酸素含有変換電極を、リチウム金属及び部分的に又は完全にリチウム不含のリチウム挿入カソードの混合物に接続することも可能である。配置は、そうすると例えば次のようになる: 2Li + 2Mn2O4 // LiOH。

カソード材料のリチオ化は、ex-situ(すなわちガルバニ電池の外部で)又はサイクル中に既に組み立てられた電気化学セル中のいずれかで行われることができる。

リチウム不含の(又はリチウムの乏しい)挿入カソードを本発明による酸素含有変換電極と組み合わせる場合に、この変換電極を充電された状態又は部分充電された状態で使用することが好ましい。例えば、この(部分)充電された変換電極は、適した軟マンガン鉱変態(Braunsteinmodifikation)からなるカソードに消費されることができる: 2MnO2 // LiH + Li2O LiH + Li2O + 2MnO2 ⇔ LiOH + 2LiMnO2 (10a) 2LiH + Li2O2 + 2MnO2 ⇔ 2LiOH + 2LiMnO2 (10b)。

最後に、水酸化リチウム及びリチウム金属並びにリチウム不含の(又はリチウムの乏しい)遷移金属酸化物の混合物を使用することが可能である。そうすると、第一工程において、式(4)によれば、充電されたアノード形(Li2O/LiH混合物)が形成される。例として、NiO2を使用した電極レドックス反応が示される: 2NiO2 // LiH + Li2O LiH + Li2O + 2NiO2 ⇔ LiOH + 2LiNiO2 (7a)。

前記の反応式及び電極配置中で、最適な(すなわち理論的な)化学量論比が示されている。しかしながら、例えば機械的な電極安定性を高めるために、これらの比から逸脱することは考慮に値しうる。

例えば、充電された本発明による酸素含有変換電極の場合の理論的なモル比は2LiH:2Li2Oである。Li2Oを基準としてより少ないLiHが、例えば単に1:2のモル比が使用される場合には、全ての酸化リチウムは放電された形である水酸化リチウム(LiOH)に変換されることはできない。むしろ酸化リチウムの一部は充電後にも未変化の形で残っている。電極配置及び充電−放電式は、そうすると、例えばカソードとしての軟マンガン鉱の使用の場合に次のようになる: 2MnO2 // LiH + 2Li2O LiH + 2Li2O + 2MnO2 ⇔ LiOH + Li2O + 2LiMnO2 (7a)。

レドックスプロセスに関与しない酸化リチウムは、サイクル中にアノードのより少ない体積変化を生じさせ、すなわちこのアノードを安定化させるので、さらに改善されたサイクル安定性が達成される。

本発明による酸素含有変換電極材料が充電された状態で使用される場合には、LiH及びLi2Oのモル比が0.1:1〜10:1の値になっていてよい。同様にして、LiOH及びLi金属のモル比が1:1〜1:20の値になっていてよい。

本発明による酸素含有変換電極材料は、完全に放電された形で(すなわちLiOHとして)又は酸化リチウム及び/又は過酸化リチウム及び/又はLiHとの混合物でも、使用されることができる。一般的に、LiOH、Li2O、Li2O2及びLiHの本発明によるモル比は、1:0:0:0ないし1:0.1〜2:0.1〜2:0.1〜12の範囲内である。

本発明による酸素含有変換電極材料は、好ましくは粉末形で存在する。一般的に、前記粒子は<100μm、特に好ましくは<30μmの大きさである。好ましくは、酸素含有変換電極材料に、導電率を改善する添加剤、例えばグラファイト、導電性カーボンブラック又は微細分散した金属(例えばTi粉末)が混合される。特に好ましくは、導電率を改善する添加剤は、酸素含有変換電極材料と共に、例えばボールミル又はロッドミル中で、粉砕される。

本発明の範囲内で、リチウムの一部を、周期表の第1又は第2主族の他の元素により置換することが可能である。例えば、水酸化リチウム及び水酸化マグネシウムの混合物を使用することが可能である。異種金属は貯蔵容量を低下させるので、その割合は高く選択しすぎるべきではない。好ましくは、リチウム割合は、本発明による酸素含有変換電極材料の全金属含量を基準として、少なくとも80mol%、好ましくは少なくとも90mol%及び特に好ましくは少なくとも95mol%である。

放電された酸素含有変換電極材料の製造は、技術水準によれば、例えば生石灰又は消石灰での炭酸リチウムのかせい化により行われる: Li2CO3 + Ca(OH)2 → 2LiOH + CaCO3↓ (11)。

過酸化リチウムは、 2LiOH + H2O2 → Li2O2 + 2H2O (12) に従い、水酸化リチウムと過酸化水素との反応により取得される。酸化リチウムは、約190℃を上回る温度での過酸化リチウムの熱分解 2Li2O2 → 2Li2O + O2 (13) によるか又は200℃を上回る、特に好ましくは>250℃の温度での水素化リチウムと水酸化リチウムとの反応により、製造されることができる: LiH + LiOH → Li2O + H2 (14)。

さらに、酸化リチウムは、 2Li + Li2O2 → 2Li2O (15) に従い、リチウム融点を上回る、好ましくは300℃を上回る温度で、閉じた耐圧性容器中で固体混合物中で過酸化リチウムをリチウム金属と反応させることにより、製造されることができる。

最後に、水素化リチウム及び酸化リチウムの混合物は、双方のリチウム化合物の別個の製造及び引き続き混合により製造されることができる。これは、 2Li + LiOH → LiH + Li2O (16) に従い、水酸化リチウム及びリチウム金属との間で、バルクで、すなわち溶剤不含で又は高沸点溶剤、好ましくはパラフィン油中の分散液として、180〜300℃の温度で反応させることによっても合成されることができる。好ましくは、この反応は、粉砕条件下で、すなわちミルの使用下で実施されることができる。

最後に、水酸化リチウム及び酸化リチウムの混合物は、200℃を上回る、好ましくは250℃を上回る温度で、等モル量の水素化リチウム及び過酸化リチウムからなる粉末混合物を反応させることによって製造されることができる: LiH + Li2O2 → LiOH + Li2O (17)。

ガルバニ電池、例えばリチウム電池中における、水酸化リチウム及び/又は過酸化リチウム及び/又は酸化リチウム並びに充電された状態で付加的に水素化リチウムを負極(アノード)として含有する酸素含有変換電極材料の使用。 本質的に遷移金属不含の酸素含有変換電極、遷移金属含有カソード及び非プロトン性リチウム電解質を含有する、ガルバニ電池。 より負の電位を有する対電極(例えばリチウム金属又はリチウム金属合金)を使用する際の、正極材(カソード)としての大体において遷移金属不含のリチウム−酸素化合物を含有する電極の使用。

詳細には、本発明は次のものに関する: ・酸素含有変換電極が、放電された状態で水酸化リチウム及び/又は過酸化リチウムを含有するか又はこれらからなる、ガルバニ電池。 ・酸素含有変換電極が充電された状態で水素化リチウムを含有する、ガルバニ電池。 ・カソード(正極材)としてリチウム挿入材料又は変換材料が使用される、ガルバニ電池。 ・リチウム挿入材料として、リチウム金属酸化物、リチオ化されたリン酸塩、リチオ化されたケイ酸塩又は混合され、リチオ化されたフルオロ金属酸化物が使用され、かつ変換材料として、遷移金属フッ化物又は遷移金属オキシフッ化物が使用される、ガルバニ電池。 ・水酸化リチウム及び/又は過酸化リチウム及び/又は酸化リチウム並びに充電された状態で付加的に水素化リチウムを含有する酸素含有変換電極が、リチウム挿入材料又は変換材料を含有するカソードと、セパレータ/電解質複合体を介して接触されることによる、リチウム電池の製造方法。 ・リチウム挿入材料が、リチウム金属酸化物、リン酸リチウム、ケイ酸リチウム又はリチオ化されたフルオロ金属酸化物であり、かつ変換電極材料が、遷移金属フッ化物又は遷移金属オキシフッ化物である、方法。 ・水素化リチウム並びに酸化リチウム及び/又は過酸化リチウムの混合物を含有するアノードを、リチウム挿入材料又は変換材料を含有する部分的に又は完全に脱リチオ化された又はリチウム不含のカソードと、セパレータ/電解質複合体を介して接触されることによる、リチウム電池の製造方法。 ・リチウム挿入材料が、リチウム金属酸化物、リン酸リチウム、ケイ酸リチウム又はリチオ化されたフルオロ金属酸化物又は前記の物質群の混合物であり、かつ変換材料が、遷移金属フッ化物又は遷移金属オキシフッ化物である、方法。 ・水酸化リチウム及び/又は過酸化リチウムの混合物を含有するアノードが、リチウム挿入材料又は変換材料を含有する部分的に又は完全にリチオ化されたカソードと、セパレータ/電解質複合体を介して接触されることによる、方法。 ・水酸化リチウム及び/又は過酸化リチウム及び/又は酸化リチウム並びに充電された状態で付加的に水素化リチウムを含有するか又はこれらからなる、ガルバニ電池用の負極材。 ・導電率を改善する添加剤、例えばグラファイト又は導電性カーボンブラックを含有する、ガルバニ電池用の負極材。 ・ガルバニ電池、例えばリチウム電池における負極(アノード)としての、水酸化リチウム及び/又は過酸化リチウム及び/又は酸化リチウムの、場合により水素化リチウムとの混合物での、使用。 ・バルクで、すなわち溶剤不含で又は高沸点溶剤(例えばパラフィン油)中の分散液としてのいずれかで、高められた温度で、好ましくは粉砕条件下で、水酸化リチウムをリチウム金属と反応させることによる、ガルバニ電池において使用するための水素化リチウム及びLi2Oの混合物の製造。 ・バルクで、すなわち溶剤不含で又は高沸点溶剤(例えばパラフィン油)中の分散液としてのいずれかで、高められた温度で、好ましくは粉砕条件下で、水素化リチウムを過酸化リチウムと反応させることによる、ガルバニ電池において使用するための水酸化リチウム及びLi2Oの混合物の製造。 ・水素化リチウムを水酸化リチウムと、200℃を上回る、好ましくは250℃を上回る温度で反応させることによる、酸化リチウムの製造。 ・リチウム金属を過酸化リチウムと、リチウム融点を上回る、好ましくは300℃を上回る温度で閉じた耐圧性容器中で反応させることによる、酸化リチウムの製造。

本発明は以下に、5個の実施例及び4個の図に基づいて、より詳細に説明される。

例2による製造についてのDSCダイアグラム

例3による製造についてのDSCダイアグラム

例4による製造についてのDSCダイアグラム

例5による電解質熱安定性についてのDSCダイアグラム。

例1 水素化リチウムと水酸化リチウムとの反応による酸化リチウムの製造 アルゴン(Ar)充てんされたグローブボックス中で、それぞれ50mmolの水素化リチウム(0.40g)及び無水水酸化リチウム(1.20g)からなる混合物をめのう乳鉢で混合し、かつ粉末にし、ついで圧力指示計を備えた約5ml入る鋼製オートクレーブ中に充てんし、45K/hの加熱速度で360℃に加熱する。約200℃を超えると、ガス形成の開始が観察される。実験の終了時に25barの圧力が発生した。 オートクレーブを室温に冷却し、得られた白色粉末をX線回折法により調査する。この粉末は痕跡量の残っている出発物質に加え、酸化リチウムから本質的になる。

例2 リチウム金属と過酸化リチウムとの反応による酸化リチウムの製造 Ar充てんされたグローブボックス中で、リチウム金属粉末60mmol(0.42g)及び過酸化リチウム30mmol(1.38g)からなる混合物をめのう乳鉢で混合し、かつ粉末にし、ついで圧力指示計及び温度指示計を備えた約5ml入る鋼製オートクレーブ中に充てんし、45K/hの加熱速度で360℃に加熱する。 約310℃を超えると、図1中で所望の反応の発熱が認められる。 反応生成物を、室温への冷却後にXRDを用いて調査した。この生成物は純相のLi2Oからなる。

例3 リチウム金属と水酸化リチウムとの反応による水素化リチウム及び酸化リチウムの混合物の製造 Ar充てんされたグローブボックス中で、リチウム金属粉末80mmol(0.56g)及び無水水酸化リチウム40mmol(0.96g)からなる混合物をめのう乳鉢で混合し、かつ粉末にし、ついで圧力指示計及び温度指示計を備えた約5ml入る鋼製オートクレーブ中に充てんし、45K/hの加熱速度で360℃に加熱する。 約300℃を超えると、図2中で所望の反応の発熱が認められる。 反応生成物を、室温への冷却後にXRDを用いて調査した。この生成物は僅かな残部のLiOHに加え、Li2O及びLiHからなる。

例4 水素化リチウムと過酸化リチウムとの反応による水酸化リチウム及び酸化リチウムの混合物の製造 Ar充てんされたグローブボックス中で、各45mmolの水素化リチウム(0.36g)及び過酸化リチウム45mmol(2.06g)からなる混合物をめのう乳鉢で混合し、かつ粉末にし、ついで圧力指示計及び温度指示計を備えた約5ml入る鋼製オートクレーブ中に充てんし、45K/hの加熱速度で360℃に加熱する。 約200℃を超えると、図3中で290及び310℃でのピークを有する幅広い発熱が認められる。 XRDによれば、冷却された生成物中に、酸化リチウム及び水酸化リチウムの予測された反射が同定できるが、それに反してLiH及びLi2O2の反射はもはや同定できない。

例5 電池電解質と過酸化リチウムとの混合物の耐熱性 圧力指示計及び温度指示計を備えた約5ml入る鋼製オートクレーブ中に、各0.10gの過酸化リチウム(供給者Aldrich、含量 少なくとも90%)及び電池液体電解質2mlからなる混合物を充てんし、45K/hの加熱速度で250又は300℃に加熱する。電池電解質として、エチレンカーボネート(EC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)1:1(wt:wt)の混合物中のLiPF6の10%溶液並びにリチウムビス(オキサラト)ボラート(LiBOB)の11%溶液を図4において使用した。 LiPF6電解質が、過酸化リチウムの存在下で約110℃まで安定であるが、しかしついで激しくエネルギーを放出しながら分解することが認められる。それに反して、LiBOB電解質は約190℃まで安定である。

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