Polyhalogenated boron cluster salts of high purity lithium useful in lithium battery |
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申请号 | JP2005241095 | 申请日 | 2005-08-23 | 公开(公告)号 | JP4703319B2 | 公开(公告)日 | 2011-06-15 |
申请人 | 昭和電工株式会社; | 发明人 | ジャック カスティール,ジュニア ウィリアム; エイチ.ベイリー,ザ サード ウェイド; ウラジミロビッチ イワノフ セルゲイ; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | アノード、カソード、 セパレータ、及び電解質を含む リチウム二次電池であって、 該電解質が、 少なくとも1つの溶媒と、以下の式、即ち、 Li 2 B 12 F x H 12-xy Z y (式中、 xが8以上であり、 x+yが 8 〜12であり 、ZがClとBrのうち少なくとも1つを含む)の少なくとも1つのリチウム塩を含 み、該電解質に非リチウム金属カチオンが実質的にない、リチウム二次電池。 前記アノードが、炭素、酸化スズ、シリコン化合物、及びゲルマニウム化合物から成る群より選択された少なくとも1つの構成要素を含む、請求項1に記載のリチウム二次電池。 前記カソードがリチウム複合酸化物を含む、請求項1に記載のリチウム二次電池。 前記溶媒が、ケトン、炭酸塩、エステル、及びアルコールから成る群より選択された少なくとも1つの構成要素を含む、請求項1に記載のリチウム二次電池。 前記電解質が、少なくとも1つの他のリチウム系塩をさらに含む、請求項1に記載のリチウム二次電池。 前記セパレータが、ナイロン、セルロース、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリブテンから成る群より選択された少なくとも1つの構成要素を含む、請求項1に記載のリチウム二次電池。 前記電解質が約1,000ppm未満のヒドロキシル含有量を有する、請求項1に記載のリチウム二次電池。 リチウム塩であって、 Li 2 B 12 F x H 12-xy Z y (式中、 xが8以上であり、 x+yが 8 〜12であり 、ZがClとBrのうち少なくとも1つを含む)を含み、ヒドロキシルの含有量が約1,000ppm未満であ り、非リチウム金属カチオンが実質的にない 、リチウム塩。 前記塩の リチウム以外のアルカリ又はアルカリ土類金属の含有量が約500ppm未満である、請求項 8に記載の塩。 前記塩のヒドロキシル含有不純物の合計含量が約500ppm未満である、請求項 8に記載の塩。 少なくとも1つのリチウム塩と少なくとも1つの溶媒との組み合わせを含む電解質であって、該リチウム塩が、 Li 2 B 12 F x H 12-xy Z y (式中、 xが8以上であり、 x+yが 8 〜12であり 、ZがClとBrのうち少なくとも1つを含む)を含 み、ヒドロキシルの含有量が約1,000ppm未満であり、非リチウム金属カチオンが実質的にない 、電解質。 前記少なくとも1つの溶媒が、有機炭酸塩、エステル、ケトン、及びニトリルから成る群より選択された少なくとも1つの構成要素を含む、請求項 11に記載の電解質。 水 及び H Fが実質的にない、請求項 11に記載の電解質。 前記溶媒が、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ビス(トリフルオロエチル)カーボネート、ビス(ペンタフルオロプロピル)カーボネート、トリフルオロエチルメチルカーボネート、ペンタフルオロエチルメチルカーボネート、ヘプタフルオロプロピルメチルカーボネート、ペルフルオロブチルメチルカーボネート、トリフルオロエチルエチルカーボネート、ペンタフルオロエチルエチルカーボネート、ヘプタフルオロプロピルエチルカーボネート、ペルフルオロブチルエチルカーボネート、フッ素化オリゴマー、ジメトキシエタン、トリグライム、ジメチルビニレンカーボネート、テトラエチレングリコール、ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール、スルホン、及びγ−ブチロラクトンから成る群より選択された少なくとも1つの構成要素を含む、請求項 11に記載の電解質。 前記電解質がゲルを含み、ポリエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリイミド、ポリホスファジン(polyphosphazine)、ポリアクリロニトリル、ポリシロキサン、ポリエーテルグラフトポリシロキサン、それらの誘導体、それらのコポリマー、それらの架橋及び網目構造物から成る群より選択された少なくとも1つの溶媒を含む、請求項 11に記載の電解質。 LiPF 6 、過塩素酸リチウム、ヘキサフルオロヒ酸リチウム、トリフルオロメチルスルホン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、臭化リチウム、及びヘキサフルオロアンチモン酸リチウムから成る群より選択された少なくとも1つの構成要素をさらに含む、請求項 11に記載の電解質。 xが10以上である、請求項11に記載の電解質。 (a)塩を非プロトン性有機溶媒に溶解して溶液を形成し、この溶液をアルミナカラムに通す工程、 (b)塩を溶媒に溶解して溶液を形成し、この溶液をLi +形態のカチオン交換カラムに通す工程、 (c)塩を動的真空又は動的窒素パージ下において約180℃を超える温度で乾燥する工程、 (d)塩を非プロトン性有機溶媒に溶解して溶液を形成し、この溶液をLi置換モレキュラーシーブに通す工程から成る群より選択された少なくとも1つの工程 と、リチウム塩を回収する工程とを含 み、該回収されたリチウム塩が Li 2 B 12 F x H 12-xy Z y (式中、xが8以上であり、x+yが8〜12であり、ZがClとBrのうち少なくとも1つを含む)を含み、該回収されたリチウム塩に非リチウム金属カチオンが実質的にない 、リチウム塩を処理する方法。 前記回収された リチウム塩に水 及び H Fが実質的にない、請求項 18に記載の方法。 |
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说明书全文 | リチウム二次電池は、元素リチウムの高還元電位と低分子量により、現行の一次及び二次電池技術に関して出力密度の劇的な改善をもたらす。 ここで、リチウム二次電池とは、負極として金属リチウムを含有する電池と、リチウムイオン電池としても知られる負極としてリチウムイオンのホスト材料を含有する電池の両方について言うものである。 二次電池とは、充電と放電のマルチサイクルを可能とする電池を意味する。 リチウムカチオンはサイズが小さく、移動度が高いため、急速な再充電が可能である。 これらの利点により、リチウム電池は、ポータブル電子デバイス、例えば、携帯電話やラップトップコンピュータに関して理想的である。 最近では、より大きなサイズのリチウム電池が開発され、ハイブリッド車市場での使用に応用されている。 以下の特許は、リチウム電池や電気化学セルの代表的なものである。 米国特許第4,201,839号明細書(特許文献1)は、アルカリ金属含有アノードと、固体カソードと、非プロトン性溶媒中に保持されたクロソボラン化合物である電解質とに基づいた電気化学セルを開示している。 使用されるクロソボランは、式Z 2 BnXn及びZCRBmXmであって、式中、Zがアルカリ金属、Cが炭素、Rが有機水素原子及びハロゲン原子から成る群より選択されたラジカル、Bがホウ素、Xが水素及びハロゲンから成る群より選択された1つ又は複数の置換基、mが5〜11の整数、nが6〜12の整数である。 電気化学セルで使用されるクロソボラン電解質の具体的に開示されている例としては、ブロモ八ホウ酸リチウム、クロロデカホウ酸リチウム、クロロドデカホウ酸リチウム、及びヨードデカホウ酸リチウムがある。 米国特許第5,849,432号明細書(特許文献2)は、ルイス酸の特徴を有するホウ素化合物、例えば、酸素、ハロゲン原子及び硫黄に結合したホウ素に基づいた液体又はゴム状のポリマー電解質溶液で使用するための電解質溶媒を開示している。 電解質溶液の具体例としては、過塩素酸リチウム及びホウ素エチレンカーボネートがある。 米国特許第6,346,351号明細書(特許文献3)は、塩と溶媒の混合物に基づいた正極構造体に高い適合性を有する充電式電池のための二次電解質系を開示している。 塩の例としては、テトラフルオロホウ酸リチウムとヘキサフルオロリン酸リチウムがある。 溶媒の例としては、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ギ酸メチルなどがある。 背景技術において、溶媒中に取り込まれた過塩素酸リチウム、ヘキサフルオロヒ酸リチウム、トリフルオロメチルスルホン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、臭化リチウム、及びヘキサフルオロアンチモン酸リチウムの電解質を含むリチウム電池のための公知電解質が開示されている。 米国特許第6,159,640号明細書(特許文献4)は、電子機器、例えば、携帯電話、ラップトップコンピュータ、カムコーダーなどで使用されるリチウム電池のためのフッ素化されたカルバミン酸塩に基づいた電解質系を開示している。 様々なフッ素化されたカルバミン酸塩、例えば、トリフルオロエチル−N,N−ジメチルカルバメートが提案されている。 米国特許第6,537,697号明細書(特許文献5)は、電解質塩としてテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウムを含む非水性電解質を用いたリチウム二次電池を開示している。 米国特許第6,514,474号明細書(特許文献6)は、リチウム電池用途及び精製プロセスで使用されるリチウムのヘキサフルオロリン酸塩から微量の水及び酸を除去する必要性を開示している。 先に記載した特許の開示は、その参照により本明細書に含まれる。 上で示した通り、リチウム電池のためのリチウム塩を含む種々のリチウム系電解質が開示され、多くの電子機器用途において使用されているが、それらは、安全性、酸化安定性、熱安定性などに関連した問題に直面している。 フッ素化された電解質塩は、有害でかつ有毒なHFが化合物の分解によって生成し得るという更なる問題がある。 以下は、具体的な電解質塩に関連する不備な点の一部である。 即ち、ヘキサフルオロリン酸リチウムは、主としてそれが不安定であることに基づいて失敗し、HFを生成して特にLiMn 2 O 4のカソード材料に関して電極の腐食が起こり;過塩素酸リチウムは比較的低い熱安定性を有し、100℃よりも高い温度で爆発性混合物が生じ;ヘキサフルオロヒ酸リチウムは、ヒ素系の毒性の問題があり;リチウムトリフレートは、リチウムイオン電池で典型的に用いられるアルミニウム集電器を相当に腐食させる。 本発明は、負極、正極、及び電解質を含むリチウム二次電池であって、該電解質が、少なくとも1つの溶媒と、以下の式、即ち、 リチウム系電解質を形成するためにフッ素化されたリチウムのドデカホウ酸塩を使用することに関連する利点としては、 本発明は、リチウム二次電池、リチウムイオンを含有する電解質、高純度のリチウム含有塩、及び前記の塩を作製及び使用する方法に関する。 リチウム電池の電解質溶液のための2つの望ましい特性は、(a)非水性電離溶液中で高導電率であること、並びに(b)広い電位範囲にわたって、熱、加水分解の両方に対して及び電気化学サイクルに対して化学的に安定であることである。 リチウム電解質溶液の他の所望の特徴は、高引火点;低蒸気圧;高沸点;低粘度;電池で通常用いられる溶媒、特にはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、及びα−ω−ジアルキルグリコールエーテルとの優れた混和性;広い温度範囲にわたる溶液の優れた導電率;並びに初期の水分含有量に対する耐性を含む。 当該リチウム二次電池は、リチウム電解質溶液を形成するためのリチウム系電解質塩が、 リチウム電池に使用する電解質溶液を形成するのに用いられるリチウム塩は、ヒドリドデカホウ酸塩をフッ素化して、少なくとも5個、通常は少なくとも8個、典型的には少なくとも10個であるが12個以下又はそれ以上の水素原子をフッ素で置換した(平均ベース)フルオロドデカホウ酸塩を提供することによって形成することができる。 水酸化リチウムを用いた複分解によってリチウム塩を提供することができる。 この反応は、液状媒体中で通常実施される。 直接フッ素化においては、フッ素は、不活性ガス、例えば、窒素で通常希釈される。 約10〜約40vol%のフッ素濃度が通常用いられる。 更なるハロゲン化が望ましい場合には、部分的にフッ素化されたヒドリドホウ酸塩を、所望のハロゲン、例えば、塩素又は臭素と反応させることができる。 電解質塩としてのフルオロドデカホウ酸リチウムの形成を促進するために、ヒドリドドデカホウ酸リチウムの直接フッ素化を、酸性の液状媒体、例えば、弱塩基を取り入れることによって酸度を低下させた純粋又は無水HFのような酸性の液状媒体又はキャリヤー中で実施することができる。 任意の好適な酸を用いることができるが、好適な酸の例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、希硫酸、トリフリック酸、スルホン酸、ハロゲン化水素酸(HCl (aq) 、HBr (aq) 、HI (aq)及びHF (aq) )及びそれらの混合物が挙げられる。 緩衝塩、例えば、フッ化カリウム及びフッ化ナトリウムなどのアルカリ金属フッ化物を添加することで、フッ素化反応における純粋HFの酸度を低下させることもできる。 ハメット酸度H oは、0>H o >−11であることがフッ素化を達成するために酸性媒体として有効である。 ラジカルスカベンジャーをヒドリドドデカホウ酸リチウムのフッ素化に使用し、副生成物の形成を低減して反応効率を改善することができる。 如何なる理論又は説明にも縛られることを意図するものではないが、ラジカルスカベンジャーは、過酸化水素の形成又はフッ素により生成される可能性があるHOFの形成を制限することができると考えられる。 ラジカルスカベンジャーを使用してフッ素と溶媒の副反応を抑制し、それによってフッ素化効率を改善することができる。 ラジカルスカベンジャーの例としては、酸素、ニトロ芳香族、及びそれらの混合物が挙げられる。 ラジカルスカベンジャーを利用するための1つの方法は、液状媒体に比較的少量の空気を導入することを含む。 ヒドリドドデカホウ酸アニオンのフッ素化は、液相状態を維持するのに十分な条件下で実施することができる。 ヒドリドドデカホウ酸アニオンのフッ素化は、約−30〜約100℃、典型的には約0〜約20℃の温度で実施することができる。 フッ素化の際の圧力は、液相状態を維持する程度の圧力であり、典型的にはドデカホウ酸アニオンのフッ素化に関して大気圧である。 リチウムイオンセルは、任意の成分の不純物に対してセンシティブな場合がある。 本発明の1つの態様においては、リチウム含有塩及び電解質は実質的に不純物がない。 「実質的にない」とは、このような塩を含むリチウム塩及び電解質が、活性水素、例えば、ヒドロキシル基(例えば、OH及び他の部分)を約500ppm未満、通常は約100ppm未満(例えば、10〜20ppm)しか有さないことを意味する。 これらの不純物は、それら自体が電極と反応する場合があるか、又は加水分解性塩、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウムと一緒に存在する場合には、HFを生成させ、次いで、電極材料を腐食する場合がある。 結果として、本発明の塩及び電解質も同様に、フッ化水素(HF)が実質的にない。 典型的なOH含有不純物は、電解質塩及び溶媒における水及びアルコールである。 本発明の別の態様においては、本発明の塩及び電解質も同様に、(リチウム以外の)アルカリ金属を含む金属カチオンが実質的にない。 金属カチオンが実質的にないとは、塩及び電解質が、このような非リチウムカチオンを約500ppm未満、通常は約100ppm未満(例えば、10〜20ppm)しか含まないことを意味する。 如何なる理論又は説明にも縛られることを意図するものではないが、ナトリウム、カリウム及びセリウム塩の溶解性が低いために、このような非リチウム塩が存在すると、これらの塩が塩析して続いてセルが短絡する可能性があると考えられる。 不純物は、以下の方法、即ち、 ヒドロキシル基がLi 2 B 12 F 11 (OH)などの塩のドデカホウ酸アニオンに直接結合したヒドロキシル、即ち、−OH不純物の除去については、−OH置換ドデカホウ酸アニオンを約0.02mol%、即ち、ヒドロキシル基不純物を約10ppmから−OH置換アニオンを10mol%、即ち、ヒドロキシル基不純物を約5000ppmまで含有するリチウム塩を、少なくとも1つの非プロトン性有機溶媒に溶解することができる。 任意の好適な非プロトン性溶媒を用いることができるが、好適な溶媒の例としては、ケトン、炭酸塩、エステル、アルコール及びそれらの混合物から成る群より選択された少なくとも1つの構成要素が挙げられる。 溶媒濃度は、約0.1〜約50wt%である。 溶媒和塩は、約−20〜約80℃の大気圧、真空又は高圧下において室温で中性のアルミナを含有するカラムを介して溶離される。 疎水性のケトン溶媒(例えば、5−メチル−2−ヘキサノン)を使用する場合には、精製塩は、水を用いて非プロトン性有機溶媒から抽出することができる。 水性生成物溶液中の残留有機溶媒は、さらに極性の低い有機溶媒、例えば、ヘキサンを用いて抽出することにより除去することができる。 水を除去することにより、約100ppm未満、通常は約10ppm未満の結合ヒドロキシル基不純物を含有する精製塩を提供することができる。 塩及び電解質はまた、アルカリ金属の不純物を含む金属カチオン不純物を除去することによって精製することもできる。 1つの態様においては、ナトリウム又はカリウムを約100ppm〜約10wt%(100,000ppm)含有するフルオロドデカホウ酸リチウムを含む水溶液は、大気圧、真空又は高圧下において約0〜約80℃の温度でそのLi +形態のカチオン交換樹脂(例えば、DOWEX 50WX8−200)を有するカラムを介して溶離される。 溶離液から水を除去した後、精製塩のリチウム塩は、ICP/MSによって測定した場合に約100ppm未満のナトリウム又はカリウムを含有している。 本発明の1つの態様においては、リチウム塩中の水不純物の量(例えば、塩は1000ppmを超える水と結合−OHを含有する)は、粉砕と乾燥によって約200ppm未満、典型的には約20ppm未満まで低減することができる。 例えば、塩は、乳鉢と乳棒で粉砕され、真空乾燥器において約100mTorr未満の動的真空下、約150〜約200℃の温度で約4時間乾燥される。 この工程において、約200〜約1,000ppmの水を含有するリチウム塩生成物が得られる。 TGA/IR分析では、約180℃を超える、通常は約220℃を超える乾燥温度が効率的な乾燥に必要であることを示している。 リチウム塩は、さらに粉砕されて容器(例えば、乾燥カラム)に装填される。 この容器は、加熱することができ、乾燥した不活性ガスにより塩の床を流動化又はパーコレートするのに十分な速度でリチウム塩をパージすることができる。 不活性ガスとしては乾燥した窒素が好適であり、容器は約230〜約280℃に典型的に加熱される。 約3〜72時間後、リチウム塩を分析して(即ち、カールフィッシャー法により)、約1〜約50ppmの水、通常は約5〜約20ppmの水が含まれていることを測定した。 あるいはまた、約0.1〜約25wt%のリチウム塩と、任意の非プロトン性有機溶媒又は溶媒の組み合わせとを組み合わせて含み、約20〜約100ppmの水を含有する電解質溶液を乾燥することができる。 この溶液は、乾燥したリチウム置換モレキュラーシーブ上で約1〜約72時間保管される。 任意の好適なモレキュラーシーブを用いることができるが、好適なモレキュラーシーブの例としては、3A〜5A、通常はこれらのリチウムカチオン交換型が挙げられる。 この処理の後、電解質溶液は、典型的には約20ppm未満の水、通常は約10ppm未満の水を含有する。 非プロトン性有機溶媒と組み合わせたLiPF 6を含む(例えば、約20〜100ppmを超える)同様に不純物のある電解質溶液をモレキュラーシーブによって乾燥した場合に、PF 6 -アニオンの加水分解を観察した。 LiPF 6とは異なり、本発明の塩は、このようなモレキュラーシーブに関して安定である。 リチウム電池用の電解質溶液を得るために、本発明のリチウム含有塩は、少なくとも1つの非プロトン性溶媒と組み合わせられる。 典型的には、これらの非プロトン性溶媒は無水であり、無水電解質溶液が望ましい。 任意の好適な溶媒を用いることができるが、電解質系を形成するための非プロトン性溶媒又はキャリヤーの例としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ビス(トリフルオロエチル)カーボネート、ビス(ペンタフルオロプロピル)カーボネート、トリフルオロエチルメチルカーボネート、ペンタフルオロエチルメチルカーボネート、ヘプタフルオロプロピルメチルカーボネート、ペルフルオロブチルメチルカーボネート、トリフルオロエチルエチルカーボネート、ペンタフルオロエチルエチルカーボネート、ヘプタフルオロプロピルエチルカーボネート、ペルフルオロブチルエチルカーボネートなど、フッ素化オリゴマー、ジメトキシエタン、トリグライム、ジメチルビニレンカーボネート、テトラエチレングリコール、ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール、スルホン、γ−ブチロラクトン、及びそれらの混合物から成る群より選択された少なくとも1つの構成要素を含むことができる。 本発明の1つの態様においては、本発明の電解質系は、非プロトン性ゲルポリマーのキャリヤー/溶媒を含むことができる。 任意の好適なポリマーを用いることができるが、好適なゲルポリマーのキャリヤー/溶媒の例としては、ポリエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリイミド、ポリホスファジン(polyphosphazine)、ポリアクリロニトリル、ポリシロキサン、ポリエーテルグラフトポリシロキサン、それらの誘導体、それらのコポリマー、それらの架橋及び網目構造物、それらの混合物から成る群より選択された少なくとも1つの構成要素があり、適切なイオン性電解質塩がそれらに添加される。 他のゲルポリマーのキャリヤー/溶媒は、ポリプロピレンオキシド、ポリシロキサン、スルホン化ポリイミド、過フッ素化メンブレン(Nafion(商標)樹脂)、ジビニルポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール−ビス(メチルアクリレート)、ポリエチレングリコール−ビス(メチルメタクリレート)、それらの誘導体、それらのコポリマー、それらの架橋及び網目構造物、及びそれらの混合物から得られるポリマーマトリックスより調製されたものを含むことができる。 リチウム電池用のリチウム系電解質を形成するのに用いられる少なくとも1つの非プロトン性溶媒と少なくとも1つのフッ素化されたリチウムのドデカホウ酸塩を含む組み合わせ又は溶液は、少なくとも約0.01〜約1モル、典型的には約0.1〜約0.6モル(例えば、約0.2〜約0.5モル)のフルオロドデカホウ酸リチウム濃度を典型的に有する。 幾つかのケースでは、フッ素以外の高濃度ハロゲン原子を有するリチウム系フルオロホウ酸塩から形成された電解質は、より高いフッ素含有量を有するフルオロドデカホウ酸リチウムに対して粘度の増加を示す場合がある。 他のリチウム系塩は、リチウム系フルオロドデカホウ酸塩、例えば、LiPF 6 、過塩素酸リチウム、ヘキサフルオロヒ酸リチウム、トリフルオロメチルスルホン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、臭化リチウム、及びヘキサフルオロアンチモン酸リチウムと組み合せて使用することができる。 本発明の塩は、それに限定するものではないが、加水分解性の塩、例えば、LiPF 6を含む他の塩と任意の好適な量で組み合せて使用することができる。 典型的には、このような追加の塩の量は、約0.01M〜約1.5Mである。 フルオロドデカホウ酸リチウムの電解質を使用するリチウム電池は、任意の好適なカソード及びアノードを用いることができる。 リチウム電池の形成において、リチウム二次電池で使用する負極は、典型的には非黒鉛化炭素、天然若しくは人造黒鉛炭素、又は酸化スズ、シリコン若しくはゲルマニウム化合物に基づくことができる。 通常のアノード組成物の何れかを本発明のフルオロドデカホウ酸リチウム電解質と組み合せて使用することができる。 リチウム二次電池で使用する正極は、典型的には、中でもコバルト、ニッケル、マンガン及びそれらの混合物などの遷移金属とのリチウム複合酸化物、又はそのリチウム部位若しくは遷移金属部位の一部を、中でもコバルト、ニッケル、マンガン、アルミニウム、ホウ素、マグネシウム、鉄、銅及びそれらの混合物、若しくは中でもフェロシアンブルー、ベルリングリーン及びそれらの混合物などの鉄錯体化合物で置換したリチウム複合酸化物に基づいている。 正極として使用するリチウム複合物の具体例としては、LiNi 1-x Co x O 2 、及びリチウムマンガンスピネル、LiMn 2 O 4が挙げられる。 リチウム電池用セパレータは、ミクロ細孔のポリマー膜を含むことができる。 膜形成用ポリマーの例としては、ナイロン、セルロース、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン及びそれらの混合物から成る群より選択された少なくとも1つの構成要素が挙げられる。 セラミックセパレータ、例えば、ケイ酸塩に基づいたものを使用することができる。 電池は、特定の形状には限定されず、円筒形、コイン形、及び正方形のような任意の適切な形状を選択できる。 電池はまた、特定の容量には限定されず、小さな機器や電気自動車用電力貯蔵の両方について任意の適切な容量を有することができる。 以下の例は、本発明の様々な実施態様の説明を意図しており、その範囲又は特許請求の範囲を限定しようとするものではない。 例1〜6は、粗Li 2 B 12 F x Z 12-x塩を作製する方法を説明している。 例7〜9は、B 12ケージ上に置換されたOH基を含む不純物とアルカリ金属不純物を除去する方法を説明している。 例10は、塩と関連する最後の水が180℃を超える、好ましくは220℃を超える温度で最も速やかにとれることを示している。 例11及び12は、例9によって生成された塩組成物の真空乾燥と流動床乾燥における効率の差を説明している(例えば、10〜20ppmの水含量が得られた)。 例13及び14は、電解質溶液のモレキュラーシーブ乾燥を説明している。 例15は、微量の水の電気化学的な影響を説明している。 [例1] [例2] 上記試料の一部を還流に戻し、塩素を6時間にわたり添加して、より強力な臭素化剤BrClを形成した。 塩素の添加が完了した時点で、アリコートを採取して、NMR分析によりそのアリコートの組成が最初のアリコートの組成と同一であることが示された。 HClと水を蒸留し、生成物を150℃で真空乾燥した。 合計2.55gの白色固体生成物を単離した。 Li 2 B 12 F x Br 12-x (x≧10、平均x=11)の理論量は3.66gである。 [例3] [例4] [例5] [例6] [例7] [例8] [例9] [例10] [例11] [例12] [例13] [例14] [例15] CVの結果を図2に図で示す。 図2を参照すると、図2は、水を100〜200ppmのみ含有するLi 2 B 12 F 12がリチウムに対して約3Vで観測可能な電気化学を有することを示している。 これはリチウムイオンセルの電気化学窓の十分範囲内であるので、水は電解質の性能に対して有害な影響を有することを示している(そうして電池性能に不利に影響を及ぼす)。 |