LiPO2F2 production of

申请号 JP2013517298 申请日 2011-06-30 公开(公告)号 JP2013539448A 公开(公告)日 2013-10-24
申请人 ソルヴェイ(ソシエテ アノニム); 发明人 プラシド・ガルシア−ファン; アルフ・シュルツ;
摘要 LiPO
2 F
2 が、一般式(I):LiXYPO
4 (XおよびYが同一または異なっており、HまたはLiを示す)の化合物と無 水 HFとの反応によってLiPO
2 F
2 を含む反応混合物を形成することによって製造される。 好ましくは、LiH
2 PO
4 が出発原料として用いられる。 LiPO
2 F
2 が、ジメチルカーボネートまたはプロピレンカーボネートによる抽出によって反応混合物から単離され得る。
权利要求
  • 一般式(I):LiXYPO (XおよびYが同一または異なっており、HまたはLiを示す)の化合物と無水HFとの反応によってLiPO を含む反応混合物を形成することによる、LiPO の製造方法。
  • XおよびYがHである、請求項1に記載の方法。
  • HF:LiH PO のモル比が3:1以上である、請求項1または2に記載の方法。
  • 前記反応が少なくとも部分的に加圧下で行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  • 加圧下で行われた前記反応の後に、加圧を伴わない後処理が行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  • 前記反応が100〜180℃の範囲の温度において加圧下で行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  • 前記後処理が160〜220℃の範囲の温度において行われる、請求項5に記載の方法。
  • 形成された前記LiPO がプロピレンカーボネート中に溶解されて、プロピレンカーボネート中に溶解されたLiPO の溶液を形成する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  • 前記プロピレンカーボネート中に溶解されたLiPO の溶液が前記反応混合物から分離される、請求項8に記載の方法。
  • 前記プロピレンカーボネート中に溶解されたLiPO の溶液が分離処理にかけられてプロピレンカーボネートを分離して固体LiPO を単離する、請求項8または9に記載の方法。
  • 分離処理が前記プロピレンカーボネートの蒸発の工程を含む、請求項10に記載の方法。
  • プロピレンカーボネート中に溶解されたLiPO を含む溶液。
  • 本質的にプロピレンカーボネート中のLiPO からなる、請求項12に記載の溶液。
  • ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート/プロピレンカーボネート、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトンおよびそれらの混合物からなる群から選択された溶剤中に溶解されたLiPO を含む、またはからなる溶液。
  • LiPO の含有量が、20℃においての飽和濃度の約50%から20℃においての飽和濃度までである、請求項12〜14のいずれか一項に記載の溶液。
  • LiFを本質的に含有しない、請求項12〜15のいずれか一項に記載の溶液。
  • 说明书全文

    本発明は、2010年7月8日に出願された欧州特許出願第10168886.9号明細書の優先権を主張し、この出願の全内容はあらゆる目的のために参照によってここに組み込まれる。

    本発明は、LiPO ならびに所定の溶剤、例えばプロピレンカーボネート中のLiPO の溶液の製造方法に関する。

    LiPO は、リチウムイオンバッテリのための添加剤として有用である。 したがって、特許文献1には、フッ化物以外のハロゲン化物、LiPF およびからLiPF とLiPO との混合物を製造する方法が開示されている。 非プロトン性溶媒に溶解された得られた塩混合物は、リチウムイオンバッテリのための電解質溶液として使用される。 特許文献2には、最新技術としてP およびLi化合物からのLiPO の製造、ならびにLiPF およびSi−O−Si結合を有する化合物、例えばシロキサンからのLiPO の製造が記載されている。 生成物はLiPF を含有する。

    国際公開第2008/111367号パンフレット

    欧州特許出願公開第A−2061115号明細書

    本発明の目的は、技術的に実行可能な方法でLiPO を提供することおよび高濃度のLiPO を含む溶液を提供することである。 本発明のさらなる目的は、技術的に実行可能な方法で高純度のLiPO を提供することである。 これらの目的およびその他の目的は、特許請求の範囲に記載されたように本発明によって達成される。

    本発明の1つの態様によれば、LiPO が、一般式(I):LiXYPO (XおよびYが同一または異なっており、HまたはLiを示す)の化合物と無水HFとの反応によってLiPO を含む反応混合物を形成することによって製造される。 好ましくは、XおよびYがHである。

    化合物Li PO が出発原料として用いられる場合、全てのLi PO をLiPO 、水およびLiFに変換するために4モルのHFが化学量論的に必要とされる。 この出発原料のために、HF:Li POF の比は好ましくは6:1以上である。 好ましくは、それは20:1以下である。 Li PO を出発原料として用いることによってLiFが副生成物として形成される。

    LiH PO は式(I)の好ましい出発原料である。 これは本発明の方法の好ましい実施形態である。 LiH PO の全てをLiPO および水に変換するために2モルのHFが化学量論的に必要とされる。 好ましくは、この実施形態において、HF:LiH PO のモル比は3:1以上である。 より好ましくは、HF:LiH PO のモル比は5:1以上である。 好ましくは、HF:LiH PO のモル比は25:1以下である。 より好ましくは、HF:LiH PO のモル比は20:1以下である。

    好ましくは、反応は少なくともその時間の一部の間、加圧下で行われる。 これはHFを液相に維持するのに役立つ。 好ましくは、反応は自生圧下で、特にオートクレーブ内で行われる。

    LiH PO とHFとの間の反応は好ましくは、100℃以上の温度において行われる。 反応はより低い圧において行われてもよいが、反応時間が長くなり過ぎるかもしれない。 それは好ましくは220℃以下の温度、より好ましくは、180℃以下の温度において行われる。 好ましくは、温度は100〜180℃の範囲に維持される。

    反応時間は、所望の変換率が達成されるように選択される。 しばしば、10分〜3時間の反応時間が良い結果をもたらす。

    加圧下での反応後、反応混合物は好ましくは、加圧を伴わない後処理にかけられる。 この後処理において、気体化合物を放出することによって圧力は周囲圧力にされる。 気体成分(主に未反応HF)を洗浄器または吸着剤を通過させてHFを除去するかまたは再使用のために凝縮する。 残りの液体反応混合物を好ましくは160℃以上の温度まで、より好ましくは180℃以上の温度まで加熱する。 好ましくは、後処理は220℃以下の温度において行われる。

    好ましくは、後処理は160〜220℃の範囲の温度、より好ましくは、180℃超〜220℃以下の範囲の温度において行われる。

    後処理時間は好ましくは10分以上である。 それは好ましくは2時間以下である。

    反応混合物はしばしば、LiPO およびLi PO FならびにLiFを含有する。 反応混合物はLiPF を含有しない。 したがって、本発明の方法は、公知のLiPO とは異なっているLiPO をもたらす。

    LiPO およびLi PO Fを一切のLiFから単離することが望ましい場合、極性非プロトン性溶媒を用いることができる。 例えば、ジアルキルカーボネートがこの目的のために適している。 他の溶剤は、アセトン、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、アセトニトリル、およびジエチルカーボネートである。

    LiPO を選択的に単離することが望ましい場合、LiPO がその中に可溶性であり、Li PO FならびにLiFが可溶性でないので、プロピレンカーボネートが非常に適した溶剤とされる。 他の非常に適した溶剤は、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネートとプロピレンカーボネートとの混合物、アセトニトリル、ジメトキシエタンおよびアセトンである。 周囲温度においてのこれらの溶剤中のLiPO 溶解度を以下の表1に記載する。

    アセトニトリル中、特にジメトキシエタンおよびアセトン中のLiPO の溶解度は著しく高い。 アセトンはLiイオンバッテリのための溶剤としてあまり適していないが、それはLiPO に対する非常に高い溶解度およびLiFに対する非常に低い溶解度を有するのでLiPO の精製のために有利に使用され得る。 したがって、LiFとLiPO とを含む混合物は、LiPO をアセトンに溶解する工程と、濾過して固体LiFを除去する工程とによって容易に分離され得る。 LiPO は、アセトン中のその溶液から、例えばアセトンの蒸発によって回収され得る。

    ジメトキシエタン中のLiPO の溶解度は、アセトン中の溶解度よりもさらに高い。 ジメトキシエタンも、Liイオンバッテリのための溶剤または溶剤添加剤として考えられる。 したがって、ジメトキシエタン−同じくLiFをせいぜい無視できる量しか溶解しない−がアセトンの使用に関して上に説明されたようにLiPO の精製のために使用されてもよく、さらにそれはLiイオンバッテリ溶剤中のLiPO の溶解度を上げるために用いられてもよい。

    ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネートおよびそれらの混合物−それもLiFをせいぜい無視できる量しか溶解しない−中のLiPO の溶液が、LiFとLiPO とを含有する組成物、例えば混合物または沈殿物のような固形分を精製するために使用されてもよい。

    LiPO と、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメトキシエタン、アセトニトリルおよびアセトンならびにそれらの混合物から選択された少なくとも1つの溶剤とを含む、またはそれらからなる溶液もまた、本発明の態様である。 好ましくは、これらの溶剤はLiFを本質的に含有しない。 好ましくは、LiFの含有量は溶液1リットル当たり0.01g以下である。 好ましくは、溶液はLiPF を本質的に含有しない。 より好ましくは、LiPF の含有量は、溶液1リットル当たり0.1g以下、さらにより好ましくは、溶液1リットル当たり0.01g以下である。

    好ましい溶液を表2に記載する。

    より好ましくは、ジメチルカーボネート中のLiPO の溶液は、溶剤100gあたり0.2g〜0.4gのLiPO を含有する。 好ましくは、この溶液において、LiFの含有量は<0.01g/溶剤100gであり、LiPF の含有量は<0.1g/溶剤100gである。

    より好ましくは、ジメチルカーボネート/プロピレンカーボネート1:1(v/v)中のLiPO の溶液は、溶剤100gあたり0.2g〜0.4gのLiPO を含有する。 好ましくは、この溶液において、LiFの含有量は<0.01g/溶剤100gであり、LiPF の含有量は<0.1g/溶剤100gである。

    より好ましくは、アセトニトリル中のLiPO の溶液は、溶剤100gあたり1.4g〜2.8gのLiPO を含有する。 好ましくは、この溶液において、LiFの含有量は<0.01g/溶剤100gであり、LiPF の含有量は<0.1g/溶剤100gである。

    より好ましくは、ジメトキシエタン中のLiPO の溶液は、溶剤100gあたり20g〜37gのLiPO を含有する。 好ましくは、この溶液において、LiFの含有量は<0.01g/溶剤100gであり、LiPF の含有量は<0.1g/溶剤100gである。

    より好ましくは、アセトン中のLiPO の溶液は、溶剤100gあたり10g〜20gのLiPO を含有する。 好ましくは、この溶液において、LiFの含有量は<0.01g/溶剤100gであり、LiPF の含有量は<0.1g/溶剤100gである。

    特に好ましくは、「より好ましくは」として示されたこれらの5つの溶液は、前記した量の前記溶剤およびLiPO からなる。

    好ましい溶液は、プロピレンカーボネートとLiPO とを含有するか、またはこれらからなる。 この好ましい溶液に関して、本発明のこの態様をさらに説明する。

    プロピレンカーボネート中に溶解されたLiPO の溶液は、反応混合物の溶解されていない固形分から分離され得る。 例えば、溶液はフィルターを通過されてもよく、またはそれはデカンテーションされてもよい。 溶液はそのままで有用であり、例えば、リチウムイオンバッテリの電解質溶液の製造のための添加剤として有用である。

    必要ならば、プロピレンカーボネート中の溶解されたLiPO の溶液が分離処理にかけられてプロピレンカーボネートを高純度の固体LiPO から分離する。 例えば、プロピレンカーボネートを蒸発によって除去することができる。 約240℃のプロピレンカーボネートの高い沸点を考慮して、この蒸発は好ましくは真空下で行われる。 単離されたLiPO をリチウムイオンバッテリの製造のための添加剤として使用することができる。 プロピレンカーボネートを溶剤として使用する利点は、溶解されたLiPO を結晶形態で単離することができることである。 他の溶剤は非晶質生成物を生じる。

    本発明の方法において得られた結晶LiPO はLiPF を含有しない。

    プロピレンカーボネート中のLiPO の溶液は、標準条件(25℃、1Bar)下で、プロピレンカーボネート中のLiPO の溶液の全重量に対して約3重量%までのLiPO を含有する。 LiPO がリチウムイオンバッテリのための添加剤として適していることは例えば国際公開第2008/111367号パンフレットから公知である。 また、プロピレンカーボネートはリチウムイオンバッテリの製造のために有用な溶剤であることは公知である。 したがって、本発明によって提供されたプロピレンカーボネート中のLiPO の溶液は、LiPO と溶剤との両方を提供することができるので、リチウムイオンバッテリのための添加剤組成物として適している。 リチウムイオンバッテリのための電解質溶液を提供するために、プロピレンカーボネート中のLiPO の溶液を別の電解質塩および別の単数及び複数の溶剤と混合することができる。 例えば、LiPF 、LiAsF 、LiClO 、LiCF SO 、LiN(SO CF 、LiN(SO 、LiN(SO −i−C F7) 、LiN(SO −n−C 、LiBC (「LiBOB」)、またはLi(C )PF のような電解質塩、および1つまたは複数のさらなる溶剤、例えばジアルキルカーボネート、例えばジメチルカーボネートまたはエチルカーボネート、アルキレンカーボネート、例えばエチレンカーボネート、フッ素化溶剤、例えばモノ−、ジ−、トリ−および/またはテトラフルオロエチレンカーボネート、および/またはいずれかの他の所望の溶剤または添加剤を容器内でプロピレンカーボネート中のLiPO の溶液と配合し、均質化してリチウムイオンバッテリの製造に適した電解質溶液をもたらす。

    従って、プロピレンカーボネート中のLiPO の溶液は有益な中間体であり、本発明の別の特に好ましい態様である。

    1つの実施形態において、溶液は本質的にLiPO とプロピレンカーボネートとからなる。 用語「本質的に(essentially)」は好ましくは、溶液が95重量%以上、好ましくは98重量%以上のLiPO とプロピレンカーボネートとを含有することを意味する。 溶液中のLiPO の含有量は好ましくは0.1重量%以上である。 好ましくは、LiPO の濃度は、所与の温度において達成され得るプロピレンカーボネート中の最大濃度以下である。 最も好ましくは、溶液中のLiPO の濃度は溶液の全重量の3重量%以下である。 多くの目的のために、溶液中のLiPO の濃度は可能な限り高いことが望ましく、例えば2重量%以上から溶解度の限界までであるのが望ましい。 しばしば、濃度は溶液の全重量の約2〜約3重量%の範囲である。

    この実施形態において、溶液は好ましくは、97〜98重量%のプロピレンカーボネートと2〜3重量%のLiPO とからなる。

    別の実施形態において、溶液は、LiPO と、プロピレンカーボネートと、リチウムイオンバッテリのための電解質塩および溶剤からなる群から選択された少なくとも1つのさらなる成分とを含む。 少なくとも1つのさらなる電解質塩は好ましくは、LiPF 、LiAsF 、LiClO 、LiCF SO 、LiN(SO CF 、LiN(SO 、LiN(SO −i−C 、LiN(SO −n−C 、LiBC (「LiBOB」)、またはLi(C )PF からなる群から選択される。 少なくとも1つのさらなる電解質塩の濃度は、いくつかのさらなる電解質塩が含有される場合でも、Li塩の全濃度が好ましくは約0.9〜1.1モルであるように選択されるのが好ましい。 LiPF が好ましいさらなる電解質塩である。 それは好ましくは、LiPO が約0.2〜0.28モル/リットルの量において含有される時に0.62〜0.9モル/リットルの濃度において含有され、そこにおいてリチウム塩の総量は約0.9〜1.1モル/リットルの全モル濃度になる。

    少なくとも1つのさらなる溶剤は、本技術分野に公知である溶剤のなかから選択される。 いくつかの有用なタイプの溶剤は、M. Ueらの出版物、J. Electrochem. Soc. Vol. 141(1994年)、2989〜2996ページに示されている。 独国特許出願公開第10016816号明細書に記載されているように、ラクトン、ホルムアミド、ピロリジノン、オキサゾリジノン、ニトロアルカン、N,N−置換ウレタン、スルホラン、ジアルキルスルホキシド、ジアルキルスルフィット、およびトリアルキルホスフェートまたはアルコキシエステルが有用な溶剤である。

    アルキルカーボネートおよびアルキレンカーボネート、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、およびプロピレンカーボネートが特に適しており、欧州特許出願公開第A−0643433号明細書を参照のこと。 また、ピロカーボネートも有用であり、米国特許出願公開第A−5427874号明細書を参照のこと。 アルキルアセテート、N,N−二置換アセトアミド、スルホキシド、ニトリル、グリコールエーテルおよびエーテルも有用であり、欧州特許出願公開第A−0662729号明細書を参照のこと。 しばしば、これらの溶剤の混合物が用いられる。 ジオキソランは有用な溶剤であり、欧州特許出願公開第A−0385724号明細書を参照のこと。 リチウムビス−(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのために、1,2−ビス−(トリフルオルアセトキシ)エタンおよびN,N−ジメチルトリフルオロアセトアミドが溶剤として用いられ、ITE Battery Letters Vol. 1(1999年)、105〜109ページを参照のこと。 前述の記載において、用語「アルキル」は好ましくは、飽和直鎖または分枝C1〜C4アルキル基を意味する。 他の非常に適した付加的な溶剤は、ジメトキシエタン、ニトリルおよびジニトリル、特にアセトニトリルである。 また、ケトン、例えば、アセトンが非常に良い溶剤であるが、α−H原子を有するそれらのケトンは、Liイオンバッテリのための好ましい溶剤ではない。 しかしアセトンは非常に多量のLiPO を溶解し、したがって、例えば精製工程の間に用いられてもよい。

    また、フルオロ置換有機化合物は、少なくとも1つのさらなる溶剤として適している。

    ハロゲン化炭酸エステルの例には、ハロゲン化エチレンカーボネート、ハロゲン化ジメチル、ハロゲン化エチルメチルカーボネート、およびハロゲン化ジエチルカーボネートなどがある。 用語「ハロゲン化」は、特に好ましくは「フッ素化」を意味する。

    好ましいフルオロ置換された溶剤は、フルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、シス−およびトランス4,5−ジフルオロエチレンカーボネート、4−フルオロ−4−メチルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−4−メチルエチレンカーボネート、4−フルオロ−5−メチルエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロ−5−メチルエチレンカーボネート、4−(フルオロメチル)−エチレンカーボネート、4−(ジフルオロメチル)−エチレンカーボネート、4−(トリフルオロメチル)−エチレンカーボネート、4−(フルオロメチル)−4−フルオロエチレンカーボネート、4−(フルオロメチル)−5−フルオロエチレンカーボネート、4−フルオロ−4,5−ジメチルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−4,5−ジメチルエチレンカーボネート、および4,4−ジフルオロ−5,5−ジメチルエチレンカーボネートである。

    ジメチルカーボネート誘導体の例には、フルオロメチルメチルカーボネート、ジフルオロメチルメチルカーボネート、トリフルオロメチルメチルカーボネート、ビス(フルオロメチル)カーボネート、ビス(ジフルオロ)メチルカーボネート、およびビス(トリフルオロ)メチルカーボネートなどがある。

    エチルメチルカーボネート誘導体の例には、2−フルオロエチルメチルカーボネート、エチルフルオロメチルカーボネート、2,2−ジフルオロエチルメチルカーボネート、2−フルオロエチルフルオロメチルカーボネート、エチルジフルオロメチルカーボネート、2,2,2−トリフルオロエチルメチルカーボネート、2,2−ジフルオロエチルフルオロメチルカーボネート、2−フルオロエチルジフルオロメチルカーボネート、およびエチルトリフルオロメチルカーボネートなどがある。

    ジエチルカーボネート誘導体の例には、エチル(2−フルオロエチル)カーボネート、エチル(2,2−ジフルオロエチル)カーボネート、ビス(2−フルオロエチル)カーボネート、エチル(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネート、2,2−ジフルオロエチル2'−フルオロエチルカーボネート、ビス(2,2−ジフルオロエチル)カーボネート、2,2,2−トリフルオロエチル2'−フルオロエチルカーボネート、2,2,2−トリフルオロエチル2',2'−ジフルオロエチルカーボネート、およびビス(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネートなどがある。

    フルオロエチレンカーボネート、4−(フルオロメチル)−エチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、およびシス−およびトランス−4,5−ジフルオロエチレンカーボネートおよびそれらの混合物が特に好ましい。

    また、不飽和結合とフッ素原子との両方を有する炭酸エステル(以下、「フッ素化不飽和炭酸エステル」と略される)を特定の炭酸エステルとして使用することができる。 フッ素化不飽和炭酸エステルには、本発明の利点を著しく損なわない一切のフッ素化不飽和炭酸エステルを含める。

    フッ素化不飽和炭酸エステルの例には、芳香環または炭素−炭素不飽和結合を有する置換基によって置換されたビニレンカーボネート誘導体、エチレンカーボネート誘導体、アリルカーボネートなどがある。

    ビニレンカーボネート誘導体の例には、フルオロビニレンカーボネート、4−フルオロ−5−メチルビニレンカーボネートおよび4−フルオロ−5−フェニルビニレンカーボネートなどがある。

    芳香環または炭素−炭素不飽和結合を有する置換基によって置換されたエチレンカーボネート誘導体の例には、4−フルオロ−4−ビニルエチレンカーボネート、4−フルオロ−5−ビニルエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロ−4−ビニルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−4−ビニルエチレンカーボネート、4−フルオロ−4,5−ジビニルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−4,5−ジビニルエチレンカーボネート、4−フルオロ−4−フェニルエチレンカーボネート、4−フルオロ−5−フェニルエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロ−5−フェニルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−4−フェニルエチレンカーボネートおよび4,5−ジフルオロ−4,5−ジフェニルエチレンカーボネートなどがある。

    フェニルカーボネートの例には、フルオロメチルフェニルカーボネート、2−フルオロエチルフェニルカーボネート、2,2−ジフルオロエチルフェニルカーボネートおよび2,2,2−トリフルオロエチルフェニルカーボネートなどがある。

    ビニルカーボネートの例には、フルオロメチルビニルカーボネート、2−フルオロエチルビニルカーボネート、2,2−ジフルオロエチルビニルカーボネートおよび2,2,2−トリフルオロエチルビニルカーボネートなどがある。

    アリルカーボネートの例には、フルオロメチルアリルカーボネート、2−フルオロエチルアリルカーボネート、2,2−ジフルオロエチルアリルカーボネートおよび2,2,2−トリフルオロエチルアリルカーボネートなどがある。

    フルオロ置換カーボネートの量は好ましくは、電解質溶液の全重量に対して0.1〜20重量%の範囲である。

    このような混合物において、LiPO の含有量は好ましくは2〜3重量%であり、他のLi塩の含有量は、リチウム塩の総量が好ましくは約0.9〜1.1モルであるような含有量であり、プロピレンカーボネートの含有量は好ましくは1〜50重量%であり、100重量%に対しての残量は少なくとも1つの他の溶剤によって構成される。 これらの量は、それぞれ100重量%およびモル%に定められた塩/溶剤混合物の全重量を基準とする。

    プロピレンカーボネート中のLiPO の溶液は、LiPO を溶解することによって製造され得るが、必要ならば、上に記載されたようにさらなる塩および/または溶剤が添加される。

    本発明の方法の利点はとりわけ、高純度LiPO が安価な出発原料から得られることである。

    参照によって本明細書に組み込まれる一切の特許、特許出願、および刊行物の開示は、用語を不明確にする程度まで本説明と対立する場合、本説明が優先されるものとする。

    以下の実施例は本発明をさらに詳細に説明し、それを制限する意図はない。

    実施例1:LiPO の合成および単離実施例1.1:LiPO の合成 LiH PO (0.24モル)およびHF(2.4モル)をオートクレーブに入れ、その中で約140℃の温度に加熱し、約2時間その温度に維持した。 オートクレーブを開け、周囲圧力にした。 気体生成物をオートクレーブから放出する。 残りの反応混合物を約200℃にして、約1時間その温度に維持した。 原反応生成物をXRD(レントゲン回折法)によって分析した。 それはLiF、LiPO およびLi PO Fの混合物からなる。

    実施例1.2:LiPO の単離 プロピレンカーボネートを実施例1.1において得られた塩混合物の一部に添加し、得られた固体/液体組成物を30分間にわたって攪拌した。 液体を一切の残りの固形分から分離した。 得られた溶液はLiPO およびプロピレンカーボネートからなった。

    減圧下で溶剤を溶液から除去した。 得られた固体は、F−NMRおよびP−NMRによって高純度LiPO であると同定された。

    実施例1.3:LiPO とLi PO Fとの混合物の単離 実施例1.2を繰り返したが、ジエチルカーボネートを溶剤として用いた。 溶解されていない固形分から分離した後、溶剤を除去し、LiPO およびLi PO Fとの混合物を得た。

    実施例2:Li PO からのLiPO の製造 実施例1を繰り返したが、Li PO を出発原料として用いた。 得られた反応混合物は、実施例1.1の反応混合物と比べてより多量のLiFを含有する。 LiPO を結晶形態で単離するために溶剤としてプロピレンカーボネートを用いて反応混合物を抽出し、真空中で溶剤を除去した。

    実施例3:Li PO からのLiPO の製造 実施例2を繰り返す。 LiPO を結晶形態で単離するために溶剤としてジメチルカーボネートを用いて反応混合物を抽出し、真空中で溶剤を除去する。

    結晶LiPO の分析データ:
    ・XRD:2−シータ値:21.5(強い);22.0;23.5;27.0(強い);34.2;43.2
    19 F−NMR(470.94MHz;D−アセトン中の溶液):−84.25ppm(二重項、−83.3ppmおよび−85.2ppmに2本の線、カップリング定数926Hz)
    31 P−NMR(202,61MHz;D−アセトン中の溶液):−19,6ppm(三重項、−12.3ppm、−16.9ppmおよび−21.5ppmに3本の線;カップリング定数926Hz)。

    融点:化合物が約350℃超の温度において分解するので、融点を測定することができない。

    比較のために:HPO (相当する遊離酸。H PO Fをさらに含む、数滴の水で、LiPF の加水分解生成物として調製され、プロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとの混合物中で測定された)に対して、−83.3ppmにおいて二重項、カップリング定数975Hzが19 F−NMRスペクトルについて報告されており、 31 P−NMRスペクトルにおいて−21.6ppmにおいて三重項、カップリング定数975Hzが文献に報告されている。

    実施例4:プロピレンカーボネート中の高純度LiPO の溶液の製造 不活性ガス(窒素)下で、高純度LiPO を約20℃のプロピレンカーボネート中に溶解し、その結果、約2.75重量%のLiPO を含む溶液を得る。

    実施例5:他の溶剤中のLiPO の溶液の製造 不活性ガス(窒素)下で、高純度LiPO が約20℃の各溶剤または溶剤混合物中に溶解され、その結果、以下の表3に示された溶解されたLiPO の量を含有する溶液が得られた。 溶液N゜1のデータは実施例4から取られ、表3の溶液N°2〜6のデータは表1のデータに相当する。

    実施例6:Liイオンバッテリに適したバッテリ電解質 1. 表3の溶液N°1をモノフルオロエチレンカーボネートと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルであり、モノフルオロエチレンカーボネートの量が得られたバッテリ電解質の全重量の約4重量%である。

    2. 表3の溶液N°2をモノフルオロエチレンカーボネートと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルであり、モノフルオロエチレンカーボネートの量が得られたバッテリ電解質の全重量の約4重量%である。

    3. 表3の溶液N°3をモノフルオロエチレンカーボネートと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルであり、モノフルオロエチレンカーボネートの量が得られたバッテリ電解質の全重量の約4重量%である。

    4. 表3の溶液N°4をモノフルオロエチレンカーボネートと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルであり、モノフルオロエチレンカーボネートの量が得られたバッテリ電解質の全重量の約4重量%である。

    5. 表3の溶液N°4をプロピレンカーボネートおよびモノフルオロエチレンカーボネートと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルであり、モノフルオロエチレンカーボネートの量が得られたバッテリ電解質の全重量の約4重量%である。 溶液N°4の含有量は、得られたバッテリ電解質の全体積の約20体積%に相当するような量において添加される。

    6. 表3の溶液N°5をモノフルオロエチレンカーボネートと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルであり、モノフルオロエチレンカーボネートの量が得られたバッテリ電解質の全重量の約4重量%である。

    5. 表3の溶液N°4をプロピレンカーボネートおよびモノフルオロエチレンカーボネートと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルであり、モノフルオロエチレンカーボネートの量が得られたバッテリ電解質の全重量の約4重量%である。 溶液N°4の含有量は、得られたバッテリ電解質の全体積の約20体積%に相当するような量において添加される。

    7. 表3の溶液N°5の20mlをモノフルオロエチレンカーボネート3mlおよびプロピレンカーボネート80mlと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルである。

    8. 表3の溶液N°5の20mlをモノフルオロエチレンカーボネート3mlおよび1:1(v/v)の比のジメチルカーボネート/プロピレンカーボネート80mlと混合し、得られたバッテリ電解質にLiPF を溶解し、その結果、Li塩の全含有量が1モルである。

    実施例6:LiPO の精製のためのジメトキシエタンおよびアセトンの使用 1. LiPO を95重量%およびLiFを5重量%含む混合物20gを約20℃のアセトン120mlで抽出する。 残りの固体を濾過し、液相を真空中で処理して溶剤を蒸発させる。 高純度LiPO が得られる。

    2. LiPO を95重量%およびLiFを5重量%含む混合物20gを約20℃のジメトキシエタン60mlで抽出する。 残りの固体を濾過し、液相を真空中で処理して溶剤を蒸発させる。 高純度LiPO が得られる。

    QQ群二维码
    意见反馈