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製品を繊維材料から製造する方法、ツールおよびシステム

申请号 JP2017528198 申请日 2015-01-16 公开(公告)号 JP2018505317A 公开(公告)日 2018-02-22
申请人 シュクラ ゲレーテバォ ゲーエムベーハー; SCHUKRA GERAETEBAU GMBH; 发明人 クリスト、ダルコ; アイスマイヤー、ハインリッヒ; ヴヤノヴィッチ、ゾラン; キッツベルガー、ペーター; ペツェル、ヤン; ケンツェル、ゲオルグ;
摘要 繊維材料(3)が、ツール(2)のキャビティ(26)内に充填され、繊維材料から製品を製造する。ツール(2)は、内部にキャビティ(26)を画定する金型(23)、および、金型(23)を支持するホルダー(20)を備える。ホルダー(20)は、金型(23)を少なくとも1つの熱処理ステーション(15)まで移動させるように変位される。繊維材料(3)は、少なくとも1つの熱処理ステーション(15)において金型(23)内で熱処理される。
权利要求

製品を製造する方法であって、 繊維材料(3)をツール(2)のキャビティ(26)内に充填することを含み、前記ツール(2)は、内部に前記キャビティ(26)を画定する金型(23)、および、該金型(23)を支持するホルダー(20)を備え、 前記ホルダー(20)を変位させて、前記金型(23)を少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60)まで移動させること、ならびに 前記少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60)において前記金型(23)内の前記繊維材料(3)を熱処理すること を含む、方法。前記金型(23)の熱容量は、前記ホルダー(20)の熱容量よりも小さい、請求項1に記載の方法。前記ツール(2)は、前記金型(23)と前記ホルダー(20)との間に介装される熱的分離部材(27)を備える、請求項1または2に記載の方法。前記少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60)は、前記繊維材料(3)を熱処理するために前記金型(23)に連結するように構成されているアダプタを備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。前記アダプタは、ガス流を前記金型(23)内に方向付けるとともに、前記ガス流が前記ホルダー(20)に衝突することを防止するバッフル(43、44)を備える、請求項4に記載の方法。前記ガス流は、前記金型(23)内に方向付けられる前に加熱または冷却される、請求項5に記載の方法。前記少なくとも1つの熱処理ステーション(50、60)は、 前記金型(23)に連結するように構成されている加熱ステーションアダプタ(51)を備える加熱ステーション(50)、および 前記金型(23)に連結するように構成されている冷却ステーションアダプタ(61)を備える冷却ステーション(60) を備え、 前記方法は、 前記ホルダー(20)を変位させて、前記金型(23)を前記加熱ステーション(50)から前記冷却ステーション(60)まで移動させること を含む、請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。前記金型(23)は、前記加熱ステーションアダプタ(51)および前記冷却ステーションアダプタ(61)に連続的に連結される、請求項7に記載の方法。前記繊維材料(3)を、前記少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60)から離間される充填ステーション(10)において前記キャビティ(26)に充填する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。前記ホルダー(20)を、自動的な移送機構(4)によって前記充填ステーション(10)から前記少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60)に自動的に変位させる、請求項9に記載の方法。製品を製造するツールであって、該ツール(2)は、 内部に繊維材料(3)を受け入れるキャビティ(26)を画定する金型(23)、および 前記金型(23)を支持するとともに、該金型(23)を、繊維材料(3)を前記金型(23)内に充填する充填ステーション(10)から、少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60)まで移動させるように変位可能であるホルダー(20) を備える、ツール。前記金型(23)の熱容量は、前記ホルダー(20)の熱容量よりも小さい、請求項11に記載のツール。ツール(2)であって、 前記ツール(2)は、前記金型(23)と前記ホルダー(20)との間に介装される熱的分離部材(27)をさらに備える、請求項11または12に記載のツール。ツール(2)であって、 前記熱的分離部材(27)は、前記金型(23)と前記ホルダー(20)との間に延びる少なくとも1つのロッドを含む、請求項13に記載のツール。ツール(2)であって、 前記熱的分離部材(27)は、前記金型(23)と前記ホルダー(20)との間に延びる複数のロッドを含み、該複数のロッドは互いから離間される、請求項13または14に記載のツール。ツール(2)であって、 前記金型(23)は、互いに対して変位可能である複数のセグメント(24、25)を備える、請求項11〜15のいずれか一項に記載のツール。製品を製造するシステムであって、 請求項11〜16のいずれか一項に記載の前記ツール(2)、 繊維材料(3)を前記金型(23)の前記キャビティ(26)内に充填する充填ステーション(10)、および 前記金型(23)内の前記繊維材料(3)を熱処理する少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60) を備える、システム。前記少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60)は、前記繊維材料(3)を熱処理するために前記金型(23)に連結するように構成されているアダプタ(16;51、61)を備える、請求項17に記載のシステム。前記アダプタ(16;51、61)は、ガス流を前記金型(23)内に方向付けるとともに、前記ガス流が前記ホルダー(20)に衝突することを防止するように構成されている、請求項18に記載のシステム。前記熱処理ステーション(15;50、60)は、ガス流を、前記金型(23)内に方向付けられる前に加熱または冷却するように構成されている、請求項17〜19のいずれか一項に記載のシステム。前記システムは、前記ホルダー(20)を前記少なくとも1つの熱処理ステーション(15;50、60)まで変位させる移送機構(4)をさらに備える、請求項17〜20のいずれか一項に記載のシステム。前記ホルダー(20)は、前記移送機構(4)に係合する係合特徴部(21)を備える、請求項21に記載のシステム。

说明书全文

本発明の実施形態は、製品を製造する方法、ツールおよびシステムに関する。本発明の実施形態は、特に、クッション体とすることができる、弾性特性を有する製品を繊維材料から製造する方法、ツールおよびシステムに関する。

ポリウレタン(PU)フォーム等のフォームは、輸送産業において、車両の内装材等の、シートの生地の裏打ちとして広範に使用されている。フォームは、織物表材料の裏に付着される。これらのフォームで裏打ちされた複合材料は、接触エリアにおいて快適さまたは高級感を与えることができるクッション効果を有する。

シートの緩衝材としてポリウレタンフォームを使用することには欠点がある。例えば、ポリウレタンフォームで裏打ちされた材料は、車両またはハウジング内部の「曇り」に寄与する揮発性材料を発する可能性があり、フォーム自体は、経時的に酸化し、材料の変色につながる可能性がある。リサイクル性も、対処しなければならない課題である。

これらの理由および他の理由から、フォーム材料のクッション特性と同様のクッション特性を同様のコストで提供する別の材料が依然として必要とされている。これに関して注目を集めている材料の1つの種類は、不織布、例えばポリエステル不織布である。これらの材料は、多くの表生地に好適な裏打ちを提供することができる。

シートクッション体等の製品を繊維材料から製造する技法は、熱処理を含むことができる。テンプレート体または緩い繊維材料を、ツール内に供給することができ、ツールにおいて熱処理に供することができる。繊維材料をツールおよび熱処理に挿入する動作が同じ位置において行われる従来の技法は、種々の欠点を有する可能性がある。なお、そのような従来の技法は、自由度および効率が低下する可能性があり、これは、新たな充填ステップを、ツールにおける熱処理が完了したときにのみ行わなければならないためである。エネルギー消費量は、ツールの熱質量のために高い可能性がある。さらに、ツール全体の加熱および冷却は、処理時間を長くする可能性がある。

上記を考慮して、当該技術分野において、上記の必要性のうちのいくつかに対処する、製品を繊維材料から製造するツール、装置、システムおよび方法が依然として必要とされている。特に、当該技術分野において、シートクッション体または他の製品を、良好なエネルギー効率で製造するデバイス、システムおよび方法が必要とされている。

これらの必要性および他の必要性は、実施形態によるデバイス、システムおよび方法によって対処される。例示的な実施形態によると、ツールは、金型、および、金型を保持するホルダーを備えることができる。ツールのそのような複合構造は、エネルギー効率の改善を可能にし、これは、ホルダーではなく金型のみを、金型内の繊維材料を加熱または冷却するガス流に暴露することができるためである。

ホルダーは、システムの充填ステーションまたは熱処理ステーションに金型を位置決めするために使用することができる。ホルダーは、金型を含むツールを充填ステーションから少なくとも1つの熱処理ステーションに移送するために、または、金型を含むツールを1つの熱処理ステーションから別の熱処理ステーションに移送するために使用することもできる。

一実施形態による製品を製造する方法は、繊維材料をツールのキャビティに充填することを含み、ツールは、内部にキャビティを画定する金型、および、金型を支持するホルダーを備える。方法は、ホルダーを変位させて、金型を少なくとも1つの熱処理ステーションまで移動させることを含む。方法は、少なくとも1つの熱処理ステーションにおいて金型内の繊維材料を熱処理することを含む。

繊維材料は、緩い繊維材料としてキャビティ内に供給することができる。 この方法は、少なくとも1つの糸を切断して緩い繊維材料を生成することを含むことができる。

金型の熱容量は、ホルダーの熱容量よりも小さいものとすることができる。このために、金型は、ホルダーの質量よりも小さい質量を有することができる。 ツールは、金型とホルダーとの間に介装される熱的分離部材を備えることができる。

熱的分離部材は、金型とホルダーとの間に延びる相互接続部を含むことができ、相互接続部は、金型の表面積よりも小さい断面を有する。相互接続部は、金型の表面積よりもはるかに小さい断面を有することができる。

相互接続部は、互いから離間される複数のロッドを含むことができる。 少なくとも1つの熱処理ステーションは、繊維材料を熱処理するために金型に連結するように構成されているアダプタを備えることができる。

アダプタは、ガス流を金型内に方向付けるバッフルを含むことができる。バッフルは、ガス流がホルダーに衝突することを防止することができる。 少なくとも1つの熱処理ステーションは、ガス流を、金型内に方向付けられる前に、加熱または冷却することができる。

少なくとも1つの熱処理ステーションは、金型に連結するように構成されている加熱ステーションアダプタを備える加熱ステーション、および、金型に連結するように構成されている冷却ステーションアダプタを備える冷却ステーションを備えることができる。

加熱ステーションアダプタは、ツールが加熱ステーションに位置決めされると金型とホルダーとの間に延びるバッフルを備えることができる。 冷却ステーションアダプタは、ツールが冷却ステーションに位置決めされると金型とホルダーとの間に延びるバッフルを備えることができる。

方法は、ホルダーを変位させて金型を加熱ステーションから冷却ステーションまで移動させることを含むことができる。 金型は、加熱ステーションアダプタおよび冷却ステーションアダプタに連続的に連結されることができる。

繊維材料は、少なくとも1つの熱処理ステーションから離間される充填ステーションにおいてキャビティ内に充填することができる。 ホルダーは、自動的な移送機構によって、充填ステーションから少なくとも1つの熱処理ステーションに自動的に変位させることができる。

充填ステーションは、金型に連結する充填ステーションアダプタを備えることができる。充填ステーションアダプタは、金型の少なくとも2つのセクションを互いに対して変位させるアクチュエータを備えることができる。

充填ステーションアダプタは、ツールが充填ステーションに位置決めされると、金型とホルダーとの間に延びるバッフルを備えることができる。 製品は繊維製のクッション体とすることができる。

充填ステーションは、繊維製のクッション体の装填方向に沿って金型に挿入される繊維を方向付けるように構成することができる。 一実施形態による製品を製造するツールは、内部に繊維材料を受け入れるキャビティを画定する金型を備える。ツールは、金型を支持するとともに、金型を、繊維材料を金型内に充填する充填ステーションから少なくとも1つの熱処理ステーションまで移動させるように変位可能であるホルダーを備える。

金型の熱容量は、ホルダーの熱容量よりも小さいものとすることができる。 ツールは、金型とホルダーとの間に介装される熱的分離部材をさらに備えることができる。

熱的分離部材は、金型とホルダーとの間に延びる相互接続部を含むことができ、相互接続部は、金型の表面積よりも小さい断面を有する。相互接続部は、金型の表面積よりもはるかに小さい断面を有することができる。

相互接続部は、互いから離間される複数のロッドを含むことができる。複数のロッドは、金型とホルダーとの間に延びることができる。 金型は、互いに対して変位可能である複数のセグメントを備えることができる。

複数のセグメントは、金型内へのまたは金型からのガスの通過を可能にする少なくとも1つの穿孔された面を含むことができる。 ツールは、繊維製のクッション体を製造するように構成することができる。

別の実施形態によると、製品を製造する処理ステーションが提供される。処理ステーションは、一実施形態に従ってツールの金型に連結するように構成されているアダプタを備えることができる。

アダプタは、ガスがホルダーに衝突することを防止しながら金型内へのまたは金型からのガスをガイドするバッフルを備えることができる。 処理ステーションは充填ステーションとすることができる。アダプタは、金型のいくつかのセグメントのうちの少なくとも1つを、金型のいくつかのセグメントのうちの少なくとも別のセグメントに対して変位させるように構成されている充填ステーションアダプタとすることができる。

充填ステーションは、繊維製のクッション体の装填方向に沿って繊維を配向するように構成することができる。 処理ステーションは熱処理ステーションとすることができる。熱処理ステーションは、ガス流がアダプタを介して金型内に方向付けられる前に、ガス流を加熱または冷却するように構成することができる。

一実施形態による製品を製造するシステムは、一実施形態によるツールを備える。 システムは、繊維材料を金型のキャビティ内に充填する充填ステーションを備えることができる。システムは、金型内の繊維材料を熱処理する少なくとも1つの熱処理ステーションを備えることができる。

少なくとも1つの熱処理ステーションは、繊維材料を熱処理するために金型に連結するように構成されているアダプタを備えることができる。 アダプタは、ガス流を金型内に方向付けるとともに、ガス流がホルダーに衝突することを防止するように構成することができる。

熱処理ステーションは、ガス流を、金型内に方向付けられる前に加熱または冷却するように構成することができる。 充填ステーションは充填ステーションアダプタを備えることができる。充填ステーションアダプタは、ガスがホルダーに衝突することを防止しながら金型内へのまたは金型からのガスをガイドするバッフルを備えることができる。

充填ステーションアダプタは、金型のいくつかのセグメントのうちの少なくとも1つを、金型のいくつかのセグメントのうちの少なくとも別のセグメントに対して変位させるように構成されることができる。

システムは、ホルダーを少なくとも1つの熱処理ステーションに変位させる移送機構をさらに備えることができる。 ホルダーは、移送機構に係合する係合特徴部を備えることができる。

種々の態様および実施形態による、製品を繊維材料から製造するデバイス、システムおよび方法は、種々の部品を備えるツールを提供し、それによって、ツール全体を加熱することに関連するエネルギー効率の問題を軽減する。

種々の態様および実施形態によるデバイス、システムおよび方法は、自動車、航空機および列車のシート、ならびに、オフィスまたは家の座席のシートを含む種々のタイプのシートのシートクッション体を製造するために使用することができる。

一実施形態によるシステムの概略図である。

ツールが異なる処理ステーション間で変位されたときの、図1のシステムの概略図である。

一実施形態によるツールの斜視図である。

図3のツールの別の斜視図である。

一実施形態によるシステムの斜視図である。

処理ステーションのアダプタが金型に連結されているときの図5のシステムの斜視図である。

処理ステーションのアダプタが金型に連結されているときの図5のシステムの斜視図である。

一実施形態によるシステムの概略図である。

一実施形態による処理ステーションおよびツールを備えるシステムの概略図である。

本発明の実施形態を、同様の参照符号が同様の要素を示す添付の図面を参照して説明する。 ここで、図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を記載する。いくつかの実施形態を特定の適用分野の文脈において記載するが、実施形態は、この適用分野には限定されない。さらに、種々の実施形態の特徴は、別途具体的に記載されない限り、互いに組み合わせることができる。

いくつかの実施形態を繊維製のシートクッション体である製品の文脈において記載するが、実施形態によるツール、システムおよび方法は、繊維材料の他の製品を形成するために使用することもできる。

図1は、シートクッション体とすることができる製品を製造するシステム1の概略図である。システム1はツール2を備える。システム1は、処理ステーションを備えることができる。なお、システム1は、繊維材料がツール2のキャビティ内に供給される充填ステーション10を備えることができる。システム1は、ツール2のキャビティ内に受け入れられる繊維材料の熱処理のための1つまたはいくつかの熱処理ステーション15を備えることができる。

以下でより詳細に記載するように、ツール2は、ホルダー20、および、ホルダー20によって支持される金型23を備える。ツール2が、キャビティを画定する金型23およびホルダー20に仕切られるこのツールの構造は、改善されたエネルギー効率を提供する。特に、加熱および冷却動作、あるいは加熱または冷却動作を、繊維材料を加熱または冷却するガスが金型23の少なくとも1つの面を通過するが、ホルダー20をそれぞれ大幅に加熱または冷却しないように行うことができる。

ホルダー20および金型23は、1つまたはいくつかの相互接続部27によって相互接続することができる。1つまたはいくつかの相互接続部27は、金型23からホルダー20への熱伝達を制限することによって、ホルダー20と金型23との間の熱的な分離を提供することができる。このために、1つまたはいくつかの相互接続部27は、金型23の全表面積よりも小さく、また、金型23の全表面積よりもはるかに小さいものとすることができる断面を有することができる。代替的にまたは付加的に、1つまたはいくつかの相互接続部27は、ホルダー27の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する材料から形成することができる。

金型23は、ホルダー20の熱容量よりも小さい熱容量を有することができる。このために、金型23は、ホルダー20の質量よりも小さい質量を有するように形成することができる。それによって、より小さい熱容量を有する金型23のみを、繊維材料を熱処理するときに加熱または冷却することができる。製造プロセスのエネルギー効率が改善される。

金型23は、内部にキャビティ26を画定することができる。金型23は、複数のセグメント24、25を備えることができる。複数のセグメント24、25のうちの1つまたはいくつかは、充填ステーション10および少なくとも1つの熱処理ステーション15、あるいは充填ステーション10または少なくとも1つの熱処理ステーション15におけるガスの通過を可能にする通路を含むことができる。複数のセグメント24、25は、互いに対して変位可能とすることができる。なお、ガス通路を含む一方のセグメント24は、付加的なガス通路を含む別のセグメント25に対して変位可能とすることができる。セグメント24、25の変位は、金型23に一体化することができるか、または、充填ステーション10もしくは別の処理ステーション15のアダプタに一体化することができるアクチュエータによって行うことができる。

ホルダー20は、システム1の移送機構4に係合する係合セクション21を備えることができる。移送機構4は、ツール2を1つの処理ステーションから別の処理ステーションに自動的に変位させるように構成することができる。なお、移送機構4は、ホルダー20の係合セクション21に作用することによってツール2を変位させるように構成することができる。移送機構4は、ツール2を移送するときに、金型23に直接的に取り付けられないように構成することができる。

移送機構4は、ツール2の変位をガイドするガイド部材6を備えることができる。ガイド部材2は、ガイドロッド、コンベヤーベルト、少なくとも1つのチェーン、または、システム1の処理ステーション間に延びる別の構成要素を含むことができる。

移送機構4は、1つの処理ステーションから少なくとも1つの他の処理ステーションへのツール2の変位を行うアクチュエータ5を備えることができる。なお、アクチュエータ5は、コンベヤーベルト、チェーン、または、ツール2を充填ステーション10から少なくとも1つの熱処理ステーション15に変位させる他の駆動可能な構成要素を駆動することができる。

充填ステーション10は、金型23に連結する充填ステーションアダプタ11を備えることができる。充填ステーションアダプタ11は、ガス流を金型23と少なくとも1つのガスダクトとの間に方向付けるように構成することができる。充填ステーションアダプタ11は、ガス流がホルダー20に衝突することを防止するように構成することができる。充填ステーションアダプタ11は、ツール2が充填ステーション10に位置決めされ、充填ステーションアダプタ11が金型23に係合すると、ホルダー20と金型23との間に延びるバッフルを備えることができる。

充填ステーション10は、繊維供給デバイス12を備えることができる。繊維供給デバイス12は、緩い繊維または繊維の群形態の繊維材料3を金型23内に提供するように構成することができる。いくつかの実施態様では、繊維供給デバイス12は、少なくとも1つの糸をセグメントに切断し、繊維材料3を形成するカッターデバイスを備えることができる。

繊維材料3は、結合繊維およびマトリックス繊維を含むことができる。ツール2が熱処理ステーション15に位置決めされると、少なくとも結合繊維を金型23内で熱的に活性化することができる。製品、例えば繊維製のクッション体は、架橋された繊維の一体的な本体として形成することができる。架橋は、結合繊維の熱的な活性化によって得ることができる。シートクッション体は、シートクッション体の少なくとも一部における繊維が、シートクッション体の主な装填方向に沿って大部分が配向されるように形成することができる。

製品において繊維を配向するために、充填ステーション10はガス流制御部13を備えることができる。ガス流制御部13は、金型23を通過するとともに、金型23において繊維を配向させるガス流を生成することができ、それによって、製品の少なくとも一部において、繊維は主な装填方向に沿って大部分が配向される。

シートクッション体が形成される繊維材料は、リサイクル材料から得ることができ、および効率的にリサイクルすることができる繊維、あるいはリサイクル材料から得ることができ、または、効率的にリサイクルすることができる繊維を含むことができる。結合繊維は、複合(BiCo:bi−compenent)繊維とすることができる。結合繊維は、充填する繊維の融解温度よりも低い熱活性化温度を有することができる。

例示的な実施形態によると、結合繊維は、ポリエステルまたはポリアミドのコアを有するとともに、ポリアミドまたは改質ポリエステルのコーティングを有するBiCo繊維とすることができる。BiCo繊維は、三葉形状の断面を有することができる。充填する繊維は、ポリエステルまたはポリアミドから形成することができ、結合繊維のコーティングの少なくとも融解温度よりも高い融解温度を有する。充填する繊維は、10dtex〜100dtexの線形質量密度を有することができる。結合繊維は、7dtex〜40dtexの線形質量密度を有することができる。シートクッション体が形成される繊維材料は、2つ以上のタイプの充填する繊維および2つ以上のタイプの結合繊維、あるいは2つ以上のタイプの充填する繊維または2つ以上のタイプの結合繊維を含むことができる。

内部に繊維材料を受け入れた金型23は、結合繊維の熱的な活性化のために充填ステーション10から変位することができる。システム1は、充填ステーションアダプタ11を金型23から離脱させることができる。充填ステーションアダプタ11は、金型23から引き出され、ツール2が、金型23内に受け入れられた繊維材料とともに、充填ステーション10から少なくとも1つの熱処理ステーションに変位されることを可能にすることができる。

システムの制御デバイスが、移送機構4を制御し、ツールを充填ステーション10から熱処理ステーション15まで変位させることができる。熱処理ステーション15は、内部にツール2を受け入れる受け部19を画定する。

熱処理ステーション15は、金型23に連結する熱処理アダプタ16を備えることができる。熱処理アダプタ16は、ガス流を金型23と少なくとも1つのガスダクトとの間に方向付けるように構成することができる。熱処理アダプタ16は、ガス流がホルダー20に衝突することを防止するように構成することができる。熱処理アダプタ16は、ツール2が熱処理ステーション15に位置決めされて熱処理アダプタ16が金型23に係合すると、ホルダー20と金型23との間に延びるバッフルを含むことができる。

熱処理ステーション15は、ガス流を、金型内に供給される前に加熱するように構成されている加熱デバイス18、または、ガス流を、金型内に供給される前に冷却するように構成されている冷却デバイス18を備えることができる。冷却デバイスは、例えば金型内の繊維材料を冷却するために周囲温度を用いる場合には省いてもよい。

熱処理ステーション15は、ガス流制御デバイス18を備えることができる。ガス流制御デバイス18は、例えば結合繊維を熱的に活性化するために熱が供給されるとき、および架橋された繊維から形成される製品が周囲空気を供給することによって冷却されるときに、あるいは例えば結合繊維を熱的に活性化するために熱が供給されるとき、または、架橋された繊維から形成される製品が周囲空気を供給することによって冷却されるとき金型23を通過するガス流を制御する。

図2は、ツール2が充填ステーション10から熱処理ステーション15まで変位した状態のシステム1を示している。製品、例えば繊維製のクッション体がツール2から取り出されると、ツール2は、移送機構4によって充填ステーション10に変位して戻ることができる。

例示的な実施形態によるツール2の特徴を、図3〜図7を参照してより詳細に記載する。 図3および図4は、一実施形態によるツール2の斜視図を示している。

ツール2は金型23およびツールホルダー20を含む。いくつかのアダプタは、金型23に連結するように構成することができ、充填ステーション、加熱ステーションや冷却ステーション等の異なる処理ステーションに設置することができる。アダプタは、ツールホルダー20および金型23が1つのステーションから次のステーションに移動するときに、それぞれの処理ステーションにあるままであることができる。

金型23は、製品の外側形状を画定する要素を含む成形デバイスとして働くことができる。金型23は、製品の外側形状を画定するのに必要な全ての要素を含むことができる。 金型23は、金型23内の繊維材料を機械的に圧縮する要素を任意選択的に含むことができる。なお、金型23は、互いに対して変位可能である穿孔されたセグメント24、25を備えることができる。

金型23は、変位可能なセグメント24、25を所望の位置において互いに対してロックするロック機構を任意選択的に含むことができる。ロック機構は、変位可能なセグメント24、25のうちの少なくとも一方が金型23内の繊維材料を圧縮するように変位した後で、変位可能なセグメント24、25をそれらの位置においてロックするように構成することができる。そのようなロックされた位置は、製品の幾何学的形状を提供し、加熱および冷却プロセスを通して維持されることができる。

ツールホルダー20は、金型23から実質的に熱的に分離され、製造プロセスにおいて加熱および冷却される必要がある熱質量を小さく保つように、提供することができる。それによって、金型23のみを加熱ステーション内で加熱し、冷却ステーションにおいて再び冷却しなければならない。ツールホルダー20は、熱処理が提供される容積部の外側に留まり、したがって熱損失を増大させない。

ホルダー20と金型23との間の熱伝導率は、金型23をホルダー20に機械的に連結する相互接続部27を使用することによって、相互接続部27を通した熱エネルギー流を低減しながら低下させることができる。相互接続部27は、ホルダー20と金型23との間に延びる材料の断面を小さく保つように互いから離間する複数のロッドを備えることができる。相互接続部27は、金型23の全表面積よりも小さい断面を有することができる。相互接続部27は、金型23の全表面積よりもはるかに小さい断面を有することができる。

金型23は2つの反対側の主要な面を有することができる。主要な面には、ガス流が通過することを可能にする通路を設けることができる。金型23は、繊維材料を金型内に受け入れる付加的な開口を有することができる。繊維材料を受け入れる開口は、金型23の上側端面に設けることができる。

ホルダー20の係合セクション21が、移送機構4に連結するように構成することができる。なお、係合セクション21は、移送機構4に係合する少なくとも1つの突出部または少なくとも1つの凹部を備えることができる。係合セクション21は、例えば、移送機構4のガイドレールに受け入れられることができる。

図5は、一実施形態による処理ステーションおよびツールを備えるシステムの斜視図である。図6および図7は、処理ステーションのアダプタ41が金型23に係合しているときのシステムの斜視図である。

処理ステーションは、繊維材料を金型内に充填する充填ステーションとすることができる。処理ステーションは、金型内の繊維材料に熱を供給する加熱ステーションとすることができる。処理ステーションは、金型内の架橋された繊維材料を含む製品を冷却する冷却ステーションとすることができる。

処理ステーションは少なくとも1つのガスダクト42を備える。処理ステーションは2つのガスダクト42を備えることができる。ガスは、金型23から双方のガスダクトを通して引き出すことができる。代替的に、ガスは、ガスダクト42のうちの一方を通して金型23内に供給することができ、ガスダクト42のうちの他方を通して金型23から引き出すことができる。

処理ステーションは、ガスダクト42と金型23とをインターフェース接続させるアダプタ41を備えることができる。アダプタ41は、金型に係合するように構成することができる。処理ステーションは、金型23といくつかのガスダクトとをインターフェース接続させるいくつかのアダプタ41も備えることができる。

アダプタ41は、ガスが、通路を含む金型のセクション24、25およびアダプタ41を通して金型23とガスダクト42との間を通ることを可能にするように構成することができる。

アダプタ41は変位可能とすることができる。アダプタ41は、ツール2に選択的に係合するとともにツール2から離脱するようにツール2に対して変位するよう構成することができる。アダプタ41は、金型23の主要な面に向かうおよび離れる方向への変位45のためにガイドされることができる。

アダプタ41は少なくとも1つのバッフル42、43を備えることができる。少なくとも1つのバッフル42、43は、金型23の側面に係合するように構成することができる。少なくとも1つのバッフル42、43は、アダプタ41が金型23に係合すると、金型23とホルダー20との間のスペースに延びるように構成することができる。そのような構成は、アダプタ41が、ガス流が同様にホルダー20に衝突することを防止することを可能にする。

アダプタ41は、繊維材料を加熱および冷却、あるいは加熱または冷却するための容積部を画定することができ、アダプタ41が金型23に係合すると、金型23は、繊維材料を加熱および冷却、あるいは加熱または冷却するための容積部内に位置決めされ、ホルダー20は、繊維材料を加熱および冷却、あるいは加熱または冷却するための容積部の外に位置決めされる。

アダプタ41は、図6および図7に示されているように、変位して金型23に係合することができる。アダプタ41は次に、金型からまたは金型内に通過するガス流がホルダー20に衝突することを防止することができる。アダプタ41は、アダプタと金型23との間のシールを形成することができる。

異なる特徴部をアダプタ41に一体化することができる。充填ステーションおよび熱処理ステーションにおいて提供されるアダプタ41は、異なる構造を有することができる。 充填ステーションに関して、充填ステーションアダプタ41は、金型の一方の側において金型23内にガスが流れ込むことを可能にし、また、ガスが金型23の少なくとも他方の側から引き出されることを可能にするように構成することができる。充填ステーションアダプタ41は、金型23の小さい面、例えば上面においてガスが金型23に引き込まれることを可能にするように構成することができる。充填ステーションアダプタ41は、金型23の反対側の主要な面においてガスが金型23から排出されることを可能にするように構成することができる。ガス流は、繊維材料が金型23内に堆積されたままにしながら、穿孔された金型セグメント24、25を通過することができる。

充填ステーションアダプタ41は、ガスがアダプタ41を通って金型23を出ることができる位置を制御する少なくとも1つのデバイスも含むことができる。なお、ガスが穿孔された金型セグメント24、25を通って排出される位置は、金型23内の繊維充填レベルに応じて変えることができる。

充填ステーションアダプタ41は、金型23の少なくとも1つのセグメントを、少なくとも1つの他のセグメントに対して変位させるように構成することができる。なお、充填ステーションアダプタ41は、金型セグメント24を他の金型セグメント25に対して変位させて繊維材料を圧縮するアクチュエータを備えることができる。それによって、増大した密度および繊維の配向の空間的な変化、あるいは、増大した密度または繊維の配向の空間的な変化を得ることができる。代替的にまたは付加的に、充填ステーションアダプタ41は、金型23の小さい面において金型セグメントを変位させて繊維材料を圧縮するアクチュエータを備えることができる。

充填ステーションアダプタ41は、金型23の異なるセグメントをそれらの相対的な位置においてロックする、金型23に一体化されるロック機構を作動するように構成することができる。なお、所望の圧縮が得られると、充填ステーションアダプタ41は、金型23のロック機構を作動し、金型セグメント24、25をそれらの相対的な位置においてロックすることができる。

加熱ステーションに関して、加熱ステーションアダプタ41は、ガスが金型の一方の側において金型23に流れ込むことを可能にし、また、ガスが金型23の別の側から引き出されることを可能にするように構成することができる。加熱ステーションアダプタ41は、金型23の全ての他の側面を遮断することができる。加熱ステーションアダプタ41は、ガスが、金型23の主要な面において、例えば穿孔されたシート24を通して金型23内に引き込まれることを可能にし、ガスが、金型23の反対側の主要な面において、例えば穿孔されたシート25を通して金型23から排出されることを可能にするように構成することができる。

加熱ステーションアダプタ41は、ガスがアダプタ41を通って金型23に入るとともに出ることができる位置を制御する少なくとも1つのデバイスも含むことができる。 加熱ステーションアダプタ41は、金型23の少なくとも1つのセグメントを、少なくとも1つの他のセグメントに対して変位させるように構成することができる。なお、加熱ステーションアダプタ41は、そのような圧縮が熱処理中に所望される場合に、金型セグメント24を別の金型セグメント25に対して変位させて繊維材料を圧縮するアクチュエータを備えることができる。それによって、増大した密度および繊維の配向の空間的な変化、あるいは増大した密度または繊維の配向の空間的な変化を得ることができる。代替的にまたは付加的に、加熱ステーションアダプタ41は、金型23の小さい面において金型セグメントを変位させて繊維材料を圧縮するアクチュエータを備えることができる。

冷却ステーションに関して、冷却ステーションアダプタ41は、ガスが金型の一方の側において金型23に流れ込むことを可能にし、また、ガスが金型23の別の側から引き出されることを可能にするように構成することができる。冷却ステーションアダプタ41は、金型23の全ての他の側面を遮断することができる。冷却ステーションアダプタ41は、ガスが、金型23の主要な面において、例えば穿孔されたシート24を通して金型23内に引き込まれることを可能にし、ガスが、金型23の反対側の主要な面において、例えば穿孔されたシート25を通して金型23から排出されることを可能にするように構成することができる。

冷却ステーションアダプタ41は、ガスがアダプタ41を通って金型23に入るとともに出ることができる位置を制御する少なくとも1つのデバイスも含むことができる。 冷却ステーションアダプタ41は、金型23の少なくとも1つのセグメントを、少なくとも1つの他のセグメントに対して変位させるように構成することができる。なお、冷却ステーションアダプタ41は、そのような圧縮が熱処理中に所望される場合に、金型セグメント24を別の金型セグメント25に対して変位させて繊維材料を圧縮するアクチュエータを備えることができる。それによって、増大した密度および繊維の配向の空間的な変化、あるいは増大した密度または繊維の配向の空間的な変化を得ることができる。代替的にまたは付加的に、冷却ステーションアダプタ41は、金型23の小さい面において金型セグメントを変位させて繊維材料を圧縮するアクチュエータを備えることができる。

冷却ステーションアダプタ41は、金型23の異なるセグメントをそれらの相対的な位置においてロックする、金型23に一体化されるロック機構をロック解除するように構成することができる。なお、製品が金型23から取り出されることができると、冷却ステーションアダプタ41はロック機構をロック解除し、金型23からの製品の取り出しを容易にすることができる。

実施形態によるシステム1は、3つ以上の処理ステーションを備えることができる。なお、システム1は、充填ステーション10、結合繊維を熱的に活性化する加熱ステーション、および、金型23内の製品を冷却する冷却ステーションを備えることができる。より複雑な熱サイクルを実施するために、付加的な処理ステーションを設けることができる。

図8は、一実施形態によるシステム1を示している。システム1はツール2を備える。システム1は処理ステーションを備えることができる。なお、システム1は、繊維材料がツール2のキャビティ内に供給される充填ステーション10を備える。システム1は、ツール2のキャビティ内に受け入れられる繊維材料の熱処理のためのいくつかの熱処理ステーションを備える。いくつかの処理ステーションは、加熱ステーション50および冷却ステーション60を備える。充填ステーション10は、上記の図1〜図7を参照して説明したように構成することができる。充填ステーション10は、特に、結合繊維および充填する繊維の混合物を含む繊維材料を金型23内に充填するように構成することができる。

加熱ステーション50は、熱的な架橋のために結合繊維を熱的に活性化するように構成することができる。加熱ステーション50は、加熱ステーションアダプタ51、ガスを加熱する加熱デバイス52、および、ツール2が加熱ステーション50に位置決めされると、金型23を通るガス流を制御するガス流制御デバイス53を備えることができる。これらの構成要素は、上記の図1〜図7を参照して説明したように構成することができる。

加熱ステーション50は、結合繊維の熱的な活性化中に空気湿度を制御する空気湿度制御デバイス54を備えることができる。 冷却ステーション60は、熱的な架橋のために結合繊維を熱的に活性化するように構成することができる。冷却ステーション60は、冷却ステーションアダプタ61、および、ツール2が冷却ステーション60に位置決めされると金型23を通るガス流を制御するガス流制御デバイス62を備えることができる。これらの構成要素は、上記の図1〜図7を参照して説明したように構成することができる。冷却ステーション60は、製品が冷却されている間に空気湿度を制御する空気湿度制御デバイス63を備えることができる。

冷却ステーション60は、ツール2を受け入れる受け部64を有する。冷却ステーションアダプタ61は、ツール2に係合するとともに離脱することができる。これは、製品を冷却する冷却容積部が冷却ステーションアダプタ61によって画定されるように行うことができる。金型23は、ホルダー20が冷却容積部の外に位置決めされたままである間に、冷却容積部内に位置決めすることができる。

移送機構4は、ツール2を、充填ステーション10、加熱ステーション50および冷却ステーション60において連続的に位置決めすることができる。各動作サイクルにおいて、ツール2は、充填ステーション10、加熱ステーション50および冷却ステーション60のそれぞれに少なくとも一度は位置決めされることができる。ツール2のより複雑な動きのパターンは、例えば、2つ以上の熱処理ステーション間の往復移動を実施することによって実施することができる。

システム1は付加的なステーションを備えることができる。なお、1つまたはいくつかの後処理ステーションを、製品が冷却された後に製品を改質するために設けることができる。代替的にまたは付加的に、3つ以上の熱処理ステーションを設けることができる。

充填ステーション10は、種々の形態のうちのいずれか1つを有することができる。いくつかの実施態様では、充填ステーション10は、原材料として繊維材料の群を使用することができ、繊維を金型内に充填するために群をフィラメントに分離することができる。他の実施態様では、充填ステーション10は、原材料として1つまたはいくつかの糸を使用することができ、図9に示されているように、繊維材料を金型内に供給するために、糸をセグメントに切断することができる。

図9は、一実施形態による切断デバイスおよびツール2を含む充填ステーション10を備えるシステムを示している。 充填ステーション10は、原材料として糸を使用し、糸をセグメントに切断して結合繊維およびマトリックス繊維を作り出し、結合繊維およびマトリックス繊維をツール2の金型23内に移送する。金型23内で、少なくとも結合繊維を熱的に活性化することができる。それによって、シートクッション体または他の製品を、架橋された繊維の一体的な塊として形成することができる。架橋は、結合繊維の熱的な活性化によって得ることができる。製品は、シートクッション体の少なくとも一部における繊維が、シートクッション体の主な装填方向に沿って大部分が配向されるように形成することができる。

充填ステーション10は、1つまたは複数の糸8を切断して、シートクッション体が形成される繊維材料を生成するように構成されているカッターシステム80を備える。充填ステーション10は、繊維を、カッターシステム80の切断ブレードから離れるように移送して金型23に入れるように構成されている移送機構30を備える。

充填ステーション10は、1つまたは複数の糸8をカッターシステム80に供給するように構成されている糸供給デバイス70を備えることができる。糸供給デバイス70は、糸の1つまたは複数の糸巻き71、72を含むことができる。糸巻き71、72は、同じ糸または異なる糸から形成することができる。各糸巻き71、72は、糸を糸巻き71、72から繰り出すように動駆動装置73によって駆動されることができる回転可能に支持されるものに取り付けられることができる。

糸供給デバイス70は、糸の糸巻き71、72が収容されるエンクロージャー77を有することができる。エンクロージャー77内に収容されるときの糸の環境パラメーターは、糸供給デバイス70の雰囲気制御デバイス76によって制御することができる。エンクロージャー77は、その内部に雰囲気を有する。雰囲気制御デバイス76は、エンクロージャー77内の雰囲気の空気湿度および温度、あるいは空気湿度または温度を制御するように構成することができる。

雰囲気制御デバイス76は、糸が収容されるエンクロージャー77内の空気湿度および温度を制御するように構成することができ、それによって、糸供給デバイス70によって供給される糸は、少なくとも2.5%の材料湿度を有する。これは、糸が繊維材料を生成するように切断されると、良好な快適さを提供するシートクッション体を生じることが分かっている。

糸供給デバイス70は、カッターシステム80に向かって延びる少なくとも1つのチャネル74、75を含むことができる。少なくとも1つのチャネル74、75は、糸供給デバイス70のエンクロージャー内で維持される雰囲気と流体連通することができる。少なくとも1つのチャネル74、75は、エンクロージャー77から延びる管として構成することができる。糸8は、少なくとも1つのチャネル74、75内でガイドされることができる。糸8は、糸8が、カッターシステムの切断ブレードへのそれらの移送のせいぜい短い距離にわたって周囲の雰囲気に晒されるように、糸供給デバイスからチャネル74、75を通してカッターシステム80まで搬送されることができる。

糸8は、複数のフィラメントからそれぞれ構成されることができる。フィラメントは、ステープルファイバーまたはエンドレスフィラメントとすることができる。異なる断面、材料および/または直径のフィラメントを、糸8に含めることができる。

2本の糸8および糸の2つの糸巻き71、72が図9に示されているが、他の数の糸を使用することができる。なお、少なくとも4本の糸を糸供給デバイス70からカッターシステム80に供給することができる。糸供給デバイス70は、4本または4本以上の糸をカッターシステム80に出力するように構成することができる。糸供給デバイス70は、4本から16本の糸をカッターシステム80に出力するように構成することができる。

カッターシステム80は、カッターシステム80に供給される糸をセグメントに切断するように構成されている。シートクッション体を形成する結合繊維およびマトリックス繊維の双方を、糸をセグメントに切断することによって生成することができる。糸のうちの少なくともいくつかは、異なる材料の混合物からなることができ、それによって、第1のフィラメントのセグメントがマトリックス繊維として働くことができ、第2のフィラメントのセグメントがマトリックス繊維として働くことができる。

カッターシステム80は、糸をセグメントに切断する1つまたは複数の切断ブレード83、84を備える。なお、回転切断ブレード83、84を、糸8を切断するために設けることができる。回転切断ブレード83、84を含む切断ヘッドが、固定されたまたは相手方の回転切断縁を含むことができ、糸8は、回転切断ブレード83、84と切断縁との間でセグメントに切断される。センサーを使用して、切断ブレード83、84に作用する力およびトルク、あるいは力またはトルクを測定することができる。切断ヘッドの動作を、測定された力およびトルク、あるいは力またはトルクに基づいて制御することができる。

各切断ヘッドは、内部を通して糸をガイドするチャネルを含むことができる。チャネルは、糸がガス流によってそれぞれの切断ブレード83、84に向かって前進されるように構成することができる。ガス流は、それぞれの切断ブレード83、84の回転によって生成することができ、これは、チャネルの出口とチャネルの入口との間で圧力差を生じる。圧力差はガス流を確立し、これが糸を切断ヘッドに向かって前進させる。

駆動装置85が、カッターシステム80の切断ブレード83、84を回転駆動するように構成されている。駆動装置85は、制御デバイス86によって制御することができる。制御デバイス86は、切断ブレード83、84の動作、および、切断ステーションの糸供給器81の動作を協調して制御することができる。制御デバイス86は任意選択的に、糸供給デバイス70の駆動装置73も制御することができる。

カッターシステム80は糸供給器81を備えることができる。糸供給器81は、糸8を、糸供給デバイス70の出力部から、回転カッターブレード83、84を含む切断ステーション82に前進させる移送ベルトまたは他の移送機構を含むことができる。糸供給器81は、糸8を管74、75の排出開口において受け取るとともに、糸8を切断ステーション82に搬送するように構成することができる。糸供給器81は、1つまたはいくつかのコンベヤーベルト、糸8を把持して前進させるグリッパーまたは他の搬送デバイスを含むことができる。

カッターシステム80は、糸8から切断される繊維材料を生成する。糸8から切断される糸セグメントは、カッターシステム80の切断作用によってそれらのフィラメントのセグメントに少なくとも部分的に開くことができる。カッターシステムは、個々のフィラメントセグメントを生成するように、糸セグメントをそれらのフィラメントセグメントに開く開放機構を備えることができる。

カッターシステム80は、セグメントの長さを調整することができ、それによって、異なる長さの繊維を有する繊維材料を生成するように構成することができる。繊維の長さは、金型23内の繊維材料の充填レベルに応じて制御された方法で調整することができる。

充填ステーション10は、繊維材料をカッターシステム80の出力部から金型23内に移送する供給機構90を備える。供給機構90は、種々の形態のうちのいずれか1つを有することができる。なお、機械的に移動する搬送要素を使用することができる。供給機構90は、ガス流、特に空気流を生成し、繊維材料を、カッターシステム80の出力部から、充填ステーションのアダプタを通してツール2の金型23まで移送するように構成することができる。供給機構90は、カッターシステム80の出力部から金型23への空気流を確立するように動作可能な1つまたはいくつかのガス流制御デバイス13を備えることができる。ガス流制御デバイス13のそれぞれは、換気装置またはガス流を生成するように動作可能な別のアクチュエータを含むことができる。

供給機構90は、ガイドチャネル91内で層流の空気流93を確立するように構成することができる。空気流93は、繊維材料を、カッターシステムから離すように移送し、ツール2の金型23内に延びる。空気流は、ホルダー20に衝突しないようにガイドされることができる。金型23内では、空気流は、金型23の開口を通って金型を出るように偏向されることができる。繊維は、この空気流パターンによって金型23内で配向されることができる。

供給機構90は、切断された糸セグメントを、それらを構成するフィラメントに分離することを助けるように構成することができる。供給機構90は、切断された糸セグメントを、それらを構成するフィラメントのセグメントに分離することを助ける流れパターン92を生成することができる。供給機構90は、糸セグメントのフィラメントセグメントを互いから分離することを助ける乱流のまたは層流の流れ場92を生成するように構成することができる。供給機構90は、繊維材料の移送経路に配置される1つまたはいくつかの機械的な要素を備え、切断された糸セグメントを、構成するフィラメントのセグメントに分離することを助けることができる。

充填ステーション10は、中央制御ユニット9を備えることができる。中央制御ユニット9には、カッターシステム80の制御デバイス86をインターフェース接続することができる。中央制御ユニット9には、糸供給デバイス70および供給機構90、あるいは糸供給デバイス70または供給機構90をインターフェース接続することができる。中央制御ユニット9は、糸供給デバイス70およびカッターシステム80の動作を協調して制御することができる。中央制御ユニット9は、移送機構4および少なくとも1つの熱処理ステーション、あるいは移送機構4または少なくとも1つの熱処理ステーションの動作も制御することができる。中央制御ユニット9は、糸供給デバイス70、カッターシステム80および供給機構90の動作を協調して制御することができる。

中央制御ユニット9は、省くことができるか、または、システム1の機能ユニットの1つまたはいくつかに統合することができる。 ツール2の金型23は、互いに対して変位可能な複数の金型セグメント24、25を備えることができる。金型23は、間にキャビティ26を画定する第1の半分の金型24および第2の半分の金型25を備えることができる。第1の半分の金型24および第2の半分の金型25は、金型23内に配置される繊維材料3が、繊維材料の少なくとも結合繊維を熱的に活性化することによってシートクッション体に形成される前に、互いに対して変位するように構成することができる。

充填ステーション10の充填ステーションアダプタ11は、少なくとも1つの半分の金型24、25を変位させるアクチュエータ96を備えることができる。それによって、繊維材料の密度を変えることができる。代替的にまたは付加的に、繊維の配向の局所的な変化を確立することができる。

第1の半分の金型24および第2の半分の金型25は、半分の金型24、25のうちの少なくとも一方が他方の半分の金型に対して変位した後で、それらの位置にロックされるように構成することができる。ロック機構は、金型23に一体化されることができる。充填ステーションのアダプタ11のアクチュエータ96は、金型23のロック機構を動作させ、第1の半分の金型24および第2の半分の金型25をそれらの相対的な位置に固定するように構成することができる。

金型23における繊維材料の熱的な加熱は、熱処理ステーションにおいて行うことができる。金型23は、システム1の移送機構4によって、結合繊維の熱的な活性化のために変位されることができる。

充填ステーション10は、糸8を切断することによって生成された繊維材料が、カッターシステム70から金型23への途中で堆積されるかまたは貯蔵されることなく、金型23内に移送されるように構成することができる。金型23を充填する繊維材料は、現場で、繊維材料を金型23内に充填する必要に応じて生成することができる。

充填ステーション10は、繊維材料をバッチで生成するように構成することができる。カッターシステム70は、バッチの生成がそれぞれ完了した後で、繊維材料の生成を中断することができる。

実施形態による方法、ツールおよびシステムを使用して、多種多様な異なる製品を製造することができる。特に、弾性セクションを有する製品を製造することができる。実施形態による方法、ツールおよびシステムを使用して、繊維材料から形成されるシートクッション体である製品を製造することができる。

実施形態による方法、ツールおよびシステムを使用して形成されるシートクッション体は、熱的に架橋された繊維から一体的に形成される単一の塊である。シートクッション体を形成する繊維材料は、少なくとも2つの異なるタイプの繊維、すなわち結合繊維およびマトリックス繊維を含むことができる。

シートクッション体は複数の異なる部分を含むことができる。これらの部分は、特徴的な繊維の配向および/またはシートクッション体の密度および/または平均的な繊維長に関して互いに区別することができる。シートクッション体は、異なる部分の間にはっきりした境界がないように形成することができる。むしろ、実施形態による方法、ツールおよびシステムを使用して生成されるシートクッション体は、異なる部分間で、繊維の配向およびシートクッション体の密度、あるいは繊維の配向またはシートクッション体の密度において漸進的な遷移を呈することができる。

シートクッション体は弾性部分を有することができる。弾性部分は、シートクッション体の主な装填方向に対応する繊維の配向を有する。すなわち、弾性部分における繊維の好ましい方向は、主な装填方向に対応し、シートクッション体の少なくとも1つの主要な面に対して垂直である。繊維のマトリクスの形成、繊維の形状、および、繊維の配向における統計的な分布に起因して、全ての繊維ではないが、繊維は、弾性部分において主な装填方向102に沿って方向付けられる。弾性部分は、繊維の50%超が、主な装填方向に対して45°未満の度でそれぞれ配向される場合、主な装填方向に沿う繊維の配向を有すると考えることができる。換言すると、弾性部分において、繊維の大部分は、主要な面の平面に対して45°超の角度で配置される。

弾性部分は、結合繊維を活性化するために熱処理を加える前に、ツール2の金型23内の繊維を配向することによって形成することができる。 実施形態による方法、ツールおよびシステムを詳細に記載したが、さらなる実施形態では変形および変更を実施することができる。なお、充填ステーションおよび少なくとも1つの熱処理ステーションを備えるシステムを記載したが、実施形態によるシステムは、異なる数およびタイプの処理ステーションを含むことができる。

さらなるなお、ガスを、繊維を金型内に充填するために、または、金型内の繊維材料を熱処理するために金型23に供給することができるが、蒸気を金型に供給してもよい。なお、蒸気をガスに加えて空気湿度を制御することができる。

さらなるなお、少なくとも1つの処理ステーションのアダプタを、ホルダー20が加熱または冷却用のガスが供給される容積部の外側に位置決めされている間に、金型23のみがこの容積部内に位置決めされるように、ツール2に連結するよう構成することができるが、少なくとも1つの他のステーションのアダプタは、そのような構造を有する必要はない。周囲空気を用いて動作する冷却ステーションの場合、周囲空気がホルダー20に衝突することを防止する必要はないものとすることができる。

実施形態による方法、ツールおよびシステムは、多種多様なシートに一体化することができるシートクッションを製造するために使用することができる。シートクッション体を使用することができる例示的なシートは、自動車のシート、列車のシート、航空機のシート、家で使用するシートおよびオフィスで使用するシートを含む。方法、ツールおよびシステムによって製造されるシートクッション体は、シートの種々の構成要素においてさらに使用することができる。なお、シートクッション体は、人の大腿部を受け入れるシート部分、人の背中を支持する背もたれ部分、もしくは、ヘッドレスト部分、または、緩衝が所望される別の構成要素において使用することができる。

実施形態による方法、ツールおよびシステムは、シートクッション体を含む多種多様な3次元製品を製造するために使用することができる。

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