乗客コンベヤ用の補助ブレーキ

申请号 JP2014554704 申请日 2012-01-30 公开(公告)号 JP2015504833A 公开(公告)日 2015-02-16
申请人 オーチス エレベータ カンパニーOtis Elevator Company; オーチス エレベータ カンパニーOtis Elevator Company; 发明人 グシュヴェントナー,ゲロ;
摘要 補助ブレーキ装置を有する乗客コンベヤが開示されている。乗客コンベヤは、一方の端部でループスプロケットを支持するとともに、反対の端部で方向転換部を支持するトラスを含み、無端のループがループスプロケットと方向転換部の周りに延在している。ループは、互いに接続された複数のローラを含む。トラスは、制動面、上流端部および下流端部を有するブレーキバーとも連結されている。ブレーキバーは、ループスプロケットの上方に懸吊されているとともにループスプロケットに向かって付勢されており、ブレーキバーの下流端部は、ブレーキバーの上流端部よりもループからの離間距離が大きい。摩擦バーも設けられており、摩擦バーは、ループ上に配置されたときにループと噛み合い係合する第1の面を含むとともに頂部を有する。摩擦バーは、制御装置に接続されたアクチュエータによってループの上方に懸吊される。制御装置は、ループの部分がブレーキバーの下流端部の下方を通過しているときに、摩擦バーの第1の面をループの部分上に配置するようアクチュエータに 信号 を送信する。摩擦バーがループとブレーキバーの間を通過するときに、摩擦バーの平らな面とブレーキバーの制動面との間の摩擦係合によって、ループに制動 力 が加わるか、ループの移動が妨げられるかあるいはループが単に停止される。
权利要求
  • チェーン駆動の装置用の補助ブレーキ装置であって、この補助ブレーキ装置は、
    無端のループに連結された固定構造体を有し、
    前記固定構造体は、制動面を有するブレーキバーにも連結されており、このブレーキバーは、前記ループから離間されているとともに該ループに向かって付勢されており、
    前記ループ上に配置されたときに該ループと係合する第1の面を備える摩擦バーを有し、この摩擦バーは、第2の面をさらに備えるとともに、アクチュエータによって前記ループから離間されており、このアクチュエータは、制御装置に接続されており、この制御装置は、摩擦バーの第1の面を前記ループの第1の部分上に配置するよう前記アクチュエータに信号を送信し、
    摩擦バーの第2の面は、ブレーキバーの制動面と係合して前記ループに制動力を加えることを特徴とする補助ブレーキ装置。
  • ブレーキバーの制動面は、ブレーキライニングを含むことを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • ブレーキバーは、少なくとも1つのばねによってトラスに連結されていることを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • ブレーキバーは、少なくとも1つの油圧シリンダによって前記固定構造体に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • 前記ループは、リンクによって互いに接続された複数のローラを含み、前記制御装置からの信号の受信に応じて前記アクチュエータによって摩擦バーが前記ループ上に配置されたときに、摩擦バーの第1の面は、前記複数のローラと噛み合ってこれらのローラを収容することを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • 摩擦バーの第1の面は、前記ループと噛み合い係合するように形状づけられていることを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • 前記アクチュエータは、重力を利用して摩擦バーを前記ループ上に配置することを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • 前記アクチュエータは、磁力を用いて摩擦バーを前記ループ上に配置することを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • 前記アクチュエータは、ばねの付勢力によって摩擦バーを前記ループ上に配置することを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • 請求項1に記載のループと補助ブレーキ装置とを備えることを特徴とするエスカレータ。
  • 請求項1に記載のループと補助ブレーキ装置とを備えることを特徴とする動く歩道。
  • 前記アクチュエータは、前記制御装置から解放信号を受信したときに摩擦バーを前記ループ上に落下させるトリガ機構であることを特徴とする請求項1に記載の補助ブレーキ装置。
  • 補助ブレーキ装置を備える乗客コンベヤであって、この乗客コンベヤは、
    第1の端部と第2の端部とを有するトラスを有し、第1の端部が第1の方向転換部を回転可能に支持しているとともに、第2の端部が第2の方向転換部を回転可能に支持しており、無端のループが第1および第2の方向転換部の周りに延在しており、トラスは、制動面、第1の端部および第2の端部を有するブレーキバーにも連結されており、ブレーキバーは、前記ループから離間されているとともに該ループに向かって付勢されており、ブレーキバーの第1の端部は、ブレーキバーの第2の端部よりも前記ループからの離間距離が大きく、
    前記ループ上に配置されたときに該ループと摩擦係合する第1の面を備える摩擦バーを有し、この摩擦バーは、第2の面をさらに備えるとともに、アクチュエータによって前記ループから離間されており、前記アクチュエータは、制御装置に接続されており、この制御装置は、摩擦バーがブレーキバーの第1の端部と前記ループとの間を通過するように、摩擦バーの第1の面を前記ループ上に配置するよう前記アクチュエータに信号を送信し、
    前記ループの部分がブレーキバーの第1の端部の下方を通過してブレーキバーの第1の端部と第2の端部との間で該ブレーキバーに係合するときに、摩擦バーの第2の面が、ブレーキバーの制動面と係合して前記ループの動作を制動することを特徴とする乗客コンベヤ。
  • ブレーキバーの制動面は、ブレーキライニングを含むことを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • 乗客コンベヤは、エスカレータであることを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • 乗客コンベヤは、動く歩道であることを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • ブレーキバーは、少なくとも1つのばねによってトラスに連結されていることを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • ブレーキバーは、一対のばねによってトラスに連結されており、一方のばねは、ブレーキバーの第1の端部の近傍でブレーキバーに連結されており、他方のばねは、ブレーキバーの第2の端部の近傍でブレーキバーに連結されていることを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • ブレーキバーは、少なくとも1つの油圧シリンダによってトラスに連結されていることを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • ブレーキバーは、一対の油圧シリンダによってトラスに連結されており、一方のシリンダは、ブレーキバーの第1の端部の近傍でブレーキバーに連結されており、他方のシリンダは、ブレーキバーの第2の端部の近傍でブレーキバーに連結されていることを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • 前記ループは、リンクによって接続された複数のローラを含み、前記制御装置からの信号の受信に応じて前記アクチュエータによって摩擦バーが前記ループ上に配置されたときに、摩擦バーの第1の面は、前記複数のローラと噛み合ってこれらのローラを収容することを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • 前記アクチュエータは、前記制御装置から解放信号を受信したときに摩擦バーを前記ループ上に落下させるトリガ機構であることを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • 前記ループは、踏段チェーン、パレットチェーンおよびベルトからなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の乗客コンベヤ。
  • 補助ブレーキ装置による乗客コンベヤの改修方法であって、乗客コンベヤは、第1の端部と第2の端部とを備えるトラスを有し、第1の端部は、第1の方向転換部を回転可能に支持するとともに、第2の端部は、第2の方向転換部を回転可能に支持し、無端のループが第1および第2の方向転換部の周りに延在しており、乗客コンベヤは、制御装置をさらに有し、前記方法は、
    ブレーキバーを前記ループに向かって付勢する付勢部材を用いてブレーキバーをトラスに連結し、ブレーキバーは、制動面を備えており、
    摩擦バーをアクチュエータに連結し、この摩擦バーは、前記ループ上に配置されたときに該ループと係合する第1の面を備えるとともに、第2の面をさらに備えており、前記アクチュエータは、非作動状態のときには前記ループから摩擦バーを離間させており、
    前記アクチュエータを制御装置に接続し、
    前記ループの第1の部分がブレーキバーの下方を通過しているときに、前記アクチュエータに信号を送信して、該アクチュエータを作動させて摩擦バーの第1の面を前記ループの第1の部分上に配置するよう制御装置をプログラムし、これにより、摩擦バーの頂部をブレーキバーの制動面と摩擦係合させて前記ループの移動を制動することを含むことを特徴とする乗客コンベヤの改修方法。
  • 前記ブレーキバーは、少なくとも1つのばねによってトラスに連結されていることを特徴とする請求項24に記載の乗客コンベヤの改修方法。
  • 前記ループは、リンクによって接続された複数のローラを含み、前記制御装置からの信号の受信に応じて前記アクチュエータによって摩擦バーが前記ループ上に配置されたときに、摩擦バーの第1の面は、前記複数のローラと噛み合ってこれらのローラを収容することを特徴とする請求項24に記載の乗客コンベヤの改修方法。
  • 前記アクチュエータは、前記制御装置から解放信号を受信したときに摩擦バーを前記ループ上に落下させるトリガ機構であることを特徴とする請求項24に記載の乗客コンベヤの改修方法。
  • 说明书全文

    本明細書は、主に、乗客コンベヤに関し、特に、ループやベルトによって駆動されるエスカレータや動く歩道などの乗客コンベヤ用の補助ブレーキ装置に関する。

    現代のビルは、3種類の乗客コンベヤ、すなわち、エレベータ、エスカレータおよび動く歩道を含みうる。 これらの装置は、超高層ビル、空港およびショッピングモールなどの大きなビル内における移動をより速くかつ容易にしている。 本明細書は、エスカレータおよび動く歩道に関する。

    エスカレータや動く歩道は、保守時あるいは装置の故障などの非常時に停止する必要がある場合がある。 通常の状況では、エスカレータまたは動く歩道が停止する場合に2つの事が起こらなくてはならない。 第一に、典型的に強な電気モータである、エスカレータまたは動く歩道を駆動するモータが停止する。 第二に、実質的に同時に、エレベータまたは動く歩道が使用のため再稼動されるまでこれらの移動を防止する主ブレーキが作動する。

    しかし、非常時またはシステム障害の場合には、主ブレーキが作動不能となるとともに/またはモータが停止しないことがある。 これにより、エスカレータまたは動く歩道の予期しない継続的な移動によって、修理工、乗客またはその場に居合わせた人が怪我をするおそれがある。 適切な制動が重要であるため、乗客コンベヤ装置に主ブレーキ装置を補完する第二のブレーキ装置、すなわち補助ブレーキ装置を備えることが一般的である。

    主ブレーキが典型的に駆動装置内に設けられ、乗客が乗っているあるいは乗っていないエスカレータの定常的な停止や保持に使用される一方、補助ブレーキは、上方乗場領域の主駆動アセンブリ内に通常設けられる追加の安全ブレーキである。 補助ブレーキは、適切な状況において地域の安全規定に従って作動する。 ブレーキ装置は、両方とも設置および動作のための空間を要するとともに、定期的な点検、修理および保守を要する。

    従って、乗客コンベヤの制動が重要である一方で、現代の乗客コンベヤにおける制動方法は、要求される空間や二重の(すなわち、主および補助の)ブレーキ装置によって生じる金銭的なコストを減少させるとともに信頼性を向上させるために改善する余地がある。 このために、乗客コンベヤ用の新規な補助ブレーキ装置を開示する。

    一実施例では、チェーン駆動またはベルト駆動のコンベヤ用の補助ブレーキ装置が開示されている。 補助ブレーキ装置は、典型的にチェーンまたはベルトの形態の無端のループに連結された固定構造体を含む。 エスカレータの場合には、駆動機構の一部としてループを使用することができるが、無端のベルトも使用可能である。 動く歩道の場合には、パレットチェーンまたはベルトを使用することができる。 固定構造体は、制動面を有するブレーキバーにも連結されている。 ブレーキバーは、ループから離間されているとともにループに向かって付勢されている。 さらに、装置は、ループ上に配置されたときにループと係合する第1の面を有する摩擦バーを含む。 摩擦バーは、ブレーキバーと係合する第2の面も有する。 摩擦バーは、アクチュエータによって固定構造体から懸吊される。 アクチュエータは、制御装置に接続されている。 制御装置は、摩擦バーがループとブレーキバーとの間を通過するように、摩擦バーの第1の面をループの第1の部分上に配置するようアクチュエータに信号を送信する。 摩擦バーの第2の面がブレーキバーの制動面と係合すると同時に、摩擦バーの第1の面は、ループと摩擦係合して、ループの第1の部分がブレーキバーの下方を通過するときにループに制動力を加え、摩擦バーの第2の面は、摩擦バーの第1の面がループと摩擦係合するときにブレーキバーの制動面と摩擦係合する。

    補助ブレーキ装置を備える乗客コンベヤも開示されている。 この乗客コンベヤは、第1の端部と第2の端部を有するトラスを含む。 第1の端部は、第1の方向転換部を回転可能に支持する。 第2の端部は、第2の方向転換部を回転可能に支持し、無端のループが第1および第2の方向転換部の周りに延在する。 トラスは、さらに、制動面、第1の(下流の)端部および第2の(上流の)端部を有するブレーキバーに連結されている。 このブレーキバーは、懸吊されてループに向かって付勢されており、ブレーキバーの第1の端部は、ブレーキバーの第2の端部よりもループからの離間距離が大きい。 乗客コンベヤは、さらに、ループ上に配置されたときにループと係合する第1の面を有する摩擦バーを含む。 摩擦バーは、ブレーキバーの制動面と摩擦係合する第2の面を含む。 摩擦バーは、アクチュエータによって固定構造体から懸吊される。 アクチュエータは、制御装置と接続されている。 制御装置は、ループの部分がブレーキバーの第1の端部の下方を通過しているときに、摩擦バーの第1の面をループの部分上に配置するようアクチュエータに信号を送信する。 摩擦バーの第2の面は、ループの部分がブレーキバーの第1の端部の下方を通過してブレーキバーの第1の端部と第2の端部との間でブレーキバーと係合するときに、ブレーキバーの制動面と係合してループの移動を停止させる。

    補助ブレーキ装置による乗客コンベヤの改修方法も開示されている。 乗客コンベヤは、第1の端部と第2の端部を有するトラスを備える。 第1の端部は、第1の方向転換部を回転可能に支持する。 第2の端部は、第2の方向転換部を回転可能に支持し、無端のループが両方の方向転換部の周りに延在する。 乗客コンベヤは、さらに、制御装置を含む。 上記方法は、付勢部材によってブレーキバーをトラスに連結することを含み、付勢部材は、ブレーキバーをループに向かって、かつループから離間された位置に付勢する。 ブレーキバーは、制動面を有する。 上記方法は、さらに、摩擦バーをアクチュエータに連結することを含む。 摩擦バーは、ループ上に配置されたときにループに係合する第1の面を含む。 摩擦バーは、第2の面をさらに含む。 アクチュエータは、非作動状態では、摩擦バーをループから離間した位置に保持する。 上記方法は、さらに、アクチュエータを制御装置に接続し、乗客コンベヤを制動する必要性を検出し、アクチュエータを作動させるために制御装置からアクチュエータに信号を送信して、ループの第1の部分がブレーキバーとループとの間を通過しているときに摩擦バーの第1の面をループの第1の部分上に配置し、これにより、摩擦バーの第2の面がブレーキバーの制動面と摩擦係合してループの移動を停止させることを含む。

    一実施例では、ループ駆動、チェーン駆動またはベルト駆動のコンベヤ用の補助ブレーキ装置が開示されている。 補助ブレーキ装置は、典型的にチェーン、ベルトまたは別個のチェーンやベルトを必要とせずに互いに連結あるいは接続された一連の踏段またはパレットの形態である無端のループに連結された固定構造体を含む。 チェーンを使用する場合は、クロスアクスルによって連結された二重チェーンを使用することができる。 エスカレータの場合には、駆動機構の一部としてループを用いることができるが、無端のベルトや連結された踏段で形成されたループも使用可能である。 動く歩道の場合、パレットチェーン、すなわち連結されたパレットによって構成されたループまたはベルトを使用することができる。

    本明細書は、無端のループとして、または無端のループ、ベルトまたはチェーンを介して連結された移動する踏段またはトレッドプレートセグメントを有する乗客コンベヤおよび乗客を支持するように設けられた1つまたは複数の移動手すりに関する。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、ブレーキバーの制動面はブレーキライニングを有する。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、ブレーキバーは、少なくとも1つのばねによってトラスに連結されている。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、ブレーキバーは、少なくとも1つの油圧シリンダによって固定構造体に連結されている。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、ループは、リンクによって互いに接続された複数のローラを含み、摩擦バーの第1の面は、アクチュエータが制御装置からの信号を受信して摩擦バーをループ上に配置するときに複数のローラと噛み合ってローラを収容する。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、摩擦バーの第1の面はループと噛み合い係合するように形状づけられている。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、アクチュエータは、重力を利用して摩擦バーをループ上に配置する。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、アクチュエータは、磁力を用いて摩擦バーをループ上に配置する。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、アクチュエータは、ばねの付勢力によって摩擦バーをループ上に配置する。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、アクチュエータは、制御装置から解放信号を受信したときに摩擦バーをループ上に落下させるトリガ機構である。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、乗客コンベヤは、エスカレータまたは動く歩道である。

    上述のいずれかまたは複数の実施例では、ループは、踏段チェーン、パレットチェーンおよびベルトからなる群から選択される。

    複数の開示された補助ブレーキを備えるエスカレータの概略説明図である。

    ブレーキバーとトラスなどの固定構造体との間の接続部または連結部を概略的に示す、ブレーキバーの平面図である。

    開示された補助ブレーキ装置の摩擦バーの平面図である。

    図1に示したエスカレータまたは動く歩道の駆動に使用されるループの部分説明図である。

    ループを部分的に示す別の補助ブレーキ装置の説明図である。

    本明細書は、無端のループ、ベルトまたはチェーンを介して連結された移動する踏段またはトレッドプレートセグメントを有する乗客コンベヤおよび乗客を支持するように設けられた1つまたは複数の移動手すりに関する。 踏段またはパレットの両側に設けられた二重のループ、ベルトおよびチェーンも本開示範囲内に含まれる。 無端のループは、チェーンやアクスルなしで無端のループ状に連結された踏段またはパレットのループとすることもできる。 手すりは、典型的に、コンベヤ上の乗客の手が届く範囲内でコンベヤの両側に設けられている。 典型的な実施例は、人を垂直方向に移動させるエスカレータ並びに人を平方向に移動させる動く歩道を含む。 エスカレータは、ビルの無制限の数の連続階の間で人を移動させるために使用することができ、動く歩道は、空港の空港ターミナルの間など、広い平らな空間にわたって乗客を速く移動させるために使用することができる。

    開示された装置および方法は、改良された補助ブレーキ装置およびこのような補助ブレーキ装置によって既存の乗客コンベヤを改装するための方法を提供する。 よって、上記で説明した補助ブレーキ装置は、初期設備の一部あるいは既存の設備の改装装置として提供することができる。

    次に図1を参照すると、エスカレータ10の概略側面図が示されている。 エスカレータ10は、フレームすなわちトラス11を含み、トラス11は、第1の端部13において第1の方向転換部12を回転可能に支持し、第2の端部15において第2の方向転換部14を回転可能に支持する。 トラス11およびエスカレータ10は、下方の乗場16から上方の乗場17まで延在する。

    エスカレータ10は、さらに、第1の方向転換部12並びに手すり駆動スプロケット21を回転させるモータすなわち駆動装置(図示省略)を含む。 手すり駆動スプロケット21は、手すり駆動装置23の一部を構成するプーリ22に接続されている。

    無端の手すり24は、上方および下方の欄干アセンブリ25,26および傾斜部27の周りを移動する。 踏段28は、ループ31に連結されており、ループ31が踏段チェーンまたはパレットチェーンであれば、図4により詳細に示されているように、ループ31は複数のリンク33によって接続された複数のローラ32を含みうる。 さらに、踏段チェーンまたはパレットチェーンの例では、典型的なチェーンは、踏段28の間に延在して踏段28の支持を助ける横方向アクスル(図示省略)によって連結された一対の平行な無端のループを含みうる。 さらに、以下に説明する補助ブレーキ装置は、図1に示す単一のループ31すなわち踏段チェーンと関連して示されているが、二重ループ装置の両方のループに設けることができる。 従って、改良された乗客コンベヤ10は、単一のループに設けられた単一の補助ブレーキ、各々のループに1つずつ設けられた一対の補助ブレーキ、単一のループに設けられた複数の補助ブレーキまたは二重ループ装置の各々のループにそれぞれ複数設けられた補助ブレーキを含みうる。

    無端の手すり24は、上方および下方の欄干アセンブリ25,26および傾斜部27の周りを移動する。 踏段28は、ループ31に連結されており、ループ31が踏段チェーンまたはパレットチェーンであれば、図4により詳細に示されているように、ループ31は複数のリンク33によって接続された複数のローラ32を含みうる。 さらに、踏段チェーンまたはパレットチェーンの例では、典型的なチェーンは、横方向アクスル(図示省略)によって連結された一対の平行な無端のループを含むか、踏段自体が踏段28の間に延在して踏段28の支持を助ける。 よって、図1では単一のループ31のみが示されているが、本開示内容が踏段、パレットまたは横方向アクスルによって連結された二重のループ、チェーンまたはベルトを含む乗客コンベヤに適用可能であることがわかるであろう。

    図1に示す補助ブレーキ40を参照すると、各々の補助ブレーキ40は、摩擦バー41を含み、摩擦バー41は、仮想線によってループ31の上方で懸吊された位置に示されており、実線によってループ31上に配置、落下または押し付けられた状態で示されている。 図1,図3を参照すると、摩擦バー41は、平らな第2の面42と、図1の例において摩擦バー41がループ31上に配置されたときにローラ32を収容する複数の凹部44または他の摩擦要素を備える第1の面43と、を有する。 摩擦バー41の凹部44の間に設けられた平らな部分45は、図3と図4を比較したときにわかるようにリンク33の長さに対応する。

    摩擦バー41は、アクチュエータ46によってループの上または下に懸吊することができる。 単一のアクチュエータ46を複数の補助ブレーキ40に使用してもよく、単一のアクチュエータ46を各々の補助ブレーキ40に使用してもよい。 1つまたは複数のアクチュエータ46は、ループ31の上方に摩擦バー41を懸吊し、制御装置47から信号を受信したときにループ31上に摩擦バーを解放すなわち落下させる。 ループ31の上または下に摩擦バー41を懸吊する手段は、多様のものが可能であり、種々の型式の機械的または磁気的解放機構を含みうる。 アクチュエータ46は、機械的または磁気的解放機構とすることができる。 摩擦バー41は、レール、フレームまたは他の案内手段によってループ31上に案内可能である。 制御装置47は、非常事態の発生または1つまたは複数の補助ブレーキ40を使用する必要があることを判断すると、1つまたは複数のアクチュエータ46に信号を送信し、アクチュエータ46は、摩擦バー41をループ31上に配置する。

    摩擦バー41は、ループ31の一部の下に懸吊して、アクチュエータ46によって重力に逆らってループ31に向かって上向きに押すこともできる。 ブレーキバー48も、ループ31の下に配置することができる。 よって、“頂部”、“底部”、“下面”は、図面の理解を助けるために用いられる相対的な用語である。 さらに、図1では、ループ31の下方の傾斜部に摩擦バー41を用いることを示しているが、形状づけられたバーは、ループ31の上方の傾斜部の頂部または下部に配置することもできる。

    制御装置47が、1つまたは複数のアクチュエータ46に対して、移動するループ31上に1つまたは複数の摩擦バー41を配置するよう指示した後、1つまたは複数の摩擦バー41は前進してブレーキバー48とループ31との間に入る。 ブレーキバー48は、1つまたは複数の付勢部材49によってトラス11に連結されている。 付勢部材49は、ばね、油圧シリンダ、ねじ付シャフト、またはループ31の所定距離上方(あるいは下方)でブレーキバー48を保持または懸吊する他の好適に調整可能な手段とすることができる。 ループ31に対するブレーキバー48の配置は、摩擦バー41の前方端部を受け入れることを意図しており、摩擦バー41がループ31によってブレーキバー48の下方に搬送されるに従って、ブレーキバー48の制動面51が摩擦バー41の平らな面すなわち第2の面42と摩擦係合する。

    図1に示した例では、ループ31は、矢印52の方向に移動している。 ブレーキバー48は、さらに、上流端部52と下流端部53を含みうる。 下流端部53は、ブレーキバー48の上流端部52より僅かに大きい距離でループ31から離間していてもよく、これにより、ループ31とブレーキバー48の制動面51との間に摩擦バー41を容易に受け入れ可能となる。 他の選択肢は、ブレーキバー48とループ31との間に摩擦バー41を容易に受け入れ可能とするように、ブレーキバー48の下流端部53の近傍におけるブレーキバー48の制動面51に凹部54を設けることである。 図2に示すように、ブレーキバー48は、トラス11の固定部分に連結される。 ループ31も、制動のための充分な反力を提供する案内面と係合している。

    よって、保守や非常時において必要な場合に、非常事態を検出したか、あるいは1つまたは複数の補助ブレーキ40を作動する指示を受信した制御装置47からの信号によって補助ブレーキ40を作動することができる。 1つまたは複数のアクチュエータ46に信号が送信され、これにより、摩擦バー41の第1の面43がループ31上に配置される。 摩擦バー41の凹部44は、ループ31のローラ32を収容し、アクチュエータ46から解放された摩擦バー41は、ループ31と共にブレーキバー48に向かって移動する。 ブレーキバー48は、トラス11に固定されるとともに、ブレーキバー48の制動面51とループ31との間に摩擦バー41を受け入れる。 摩擦バー41の平らな面42とブレーキバー48の制動面51との摩擦係合によって、ループに制動力が加わるか、ループの移動が妨げられるかあるいはループが停止する。 ブレーキバー48の制動面51は、ブレーキライニング56を備えることができ、摩擦バー41の平らな面42は、ブレーキライニング57を備えることができる。 1つまたは2つのブレーキライニング56,57が使用可能である。

    図5には、1つまたは複数のばねすなわち付勢部材149または(図5では同様に149として示す)1つまたは複数の油圧または電動のアクチュエータによってトラス111から離間されたウェッジ形のブレーキバー148を備える別の補助ブレーキ140が示されている。 ウェッジ形の摩擦バー141の形状付けられた面143の凹部144がループ131のローラ132上に(そして平らな部分145がリンク133と接触するように)配置された後、摩擦バー141の第2の面142がブレーキバー148の制動面151と係合してループ131を停止させる。

    開示された補助ブレーキ40は、初期設備または既存の乗客コンベヤ10の改装装置として提供することができる。 1つまたは複数のアクチュエータおよび摩擦バー41は、制動されるループ31の部分の上方または下方でトラス11内に設けることができる。 同様に、ブレーキバー48は、制動されるループ31の部分の上方または下方でトラス11に固定することができる。 アクチュエータ46は、別個の制御装置47によって制御してもよく、制御装置47は乗客コンベヤ10の主制御装置であってもよい。

    一実施例では、アクチュエータ46は、重力を利用して摩擦バー41をループ上に配置することができる。 このような設計は、停電の場合に比較的信頼性が高い。 摩擦バー41がブレーキバー48の下方に固定されて収容されるようにブレーキバー48をトラス11に調整可能に固定する種々の手段は、当業者には明らかであり、多すぎてここでは説明しきれない。 開示された1つまたは複数の補助ブレーキ40を用いた既存の乗客コンベヤの改装は、ブレーキバー48をループ31に向かって付勢するループ31の上方(または下方)に設けられた付勢部材49によってブレーキバー48をトラス11に連結することを含む。 このような改装方法は、上述したように摩擦バー41をアクチュエータ46に連結することを含み、アクチュエータ46は、トラスに連結されているか、トラス内に配置されている。 摩擦バー41は、凹部44と平らな部分45とを備える第1の面43を含み、凹部44と平らな部分45によって、ループ31上に配置されたときにループ31と噛み合い係合可能となる。 アクチュエータ46は、制御装置47に接続されており、制御装置47は、ループ31の部分がアクチュエータ46の上流に配置されたブレーキバー48の下方および摩擦バー41の初期位置を通過しているときに、摩擦バー41をループ31の部分に配置、落下、あるいは位置決めするようアクチュエータ46に信号を送信するようプログラムされている。

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