Suction device of the particulate material, suction system and the suction method of powder particles

申请号 JP2011545027 申请日 2009-12-10 公开(公告)号 JP5516597B2 公开(公告)日 2014-06-11
申请人 新東工業株式会社; 发明人 武彦 日野; 晴光 浅野; 宏文 浅井;
摘要
权利要求
  • 容器内に貯留されている粉粒体を輸送する装置に使用される吸引装置であって:
    粉粒体が貯留された容器を載置する水平面内で移動可能な可動テーブルと;
    該可動テーブルを駆動するための駆動手段と;
    前記可動テーブルの上方に位置し、吸引源に接続されている2重構造の吸引ノズルと;
    前記可動テーブル上に載置されている容器内に前記吸引ノズルを昇降させるための吸引ノズル昇降手段と;
    前記駆動手段および吸引ノズル昇降手段を制御する制御装置とを備え;
    可動テーブルを移動させながら、前記容器の適宜位置に吸引ノズルを挿入して前記容器内の粉粒体を吸引するように し、
    前記制御装置は、前記容器の寸法を入力することにより、前記容器内に吸引ノズルを挿入する位置を演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定することを特徴とする;
    粉粒体の吸引装置。
  • 容器内に貯留されている粉粒体を輸送する装置に使用される吸引装置であって:
    粉粒体が貯留された容器を載置する水平面内で固定されたテーブルであって、計量手段を有する固定テーブルと;
    前記固定テーブルの上方に位置し、吸引源に接続されている2重構造の吸引ノズルと;
    前記固定テーブル上に載置されている容器内に前記吸引ノズルを昇降および水平方向へ移動させるための吸引ノズル駆動手段と;
    前記吸引ノズル駆動手段を制御する制御装置とを備え;
    前記容器の適宜位置に吸引ノズルを挿入して前記容器内の粉粒体を吸引するように し、
    前記制御装置は、前記容器の寸法を入力することにより、前記容器内に吸引ノズルを挿入する位置を演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定することを特徴とする;
    粉粒体の吸引装置。
  • 前記固定テーブルは、ガイド式で前記容器を固定する;
    請求項2に記載の粉粒体の吸引装置。
  • 前記容器の蓋の有無を検出する蓋検知装置を備える;
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の粉粒体の吸引装置。
  • 前記容器が前記可動テーブルまたは前記固定テーブルに載置されていることを検知する容器検知装置を備える;
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の粉粒体の吸引装置。
  • 前記容器の粉粒体の残量を検出する粉粒体残量検出装置を備える;
    請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の粉粒体の吸引装置。
  • 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の粉粒体の吸引装置と;
    前記粉粒体の吸引装置を囲むパーテーションとを備える;
    粉粒体の吸引システム。
  • 前記パーテーションで囲まれた粉粒体の吸引装置の可動テーブルまたは固定テーブルに載置された粉粒体が貯留されている容器から発生した粉塵を集塵する集塵フードを前記容器の上方に備える;
    請求項7に記載の粉粒体の吸引システム。
  • 容器内に貯留されている粉粒体を輸送するにあたり、請求項1に示す粉粒体の吸引装置を用いた粉粒体の吸引方法であって:
    粉粒体が貯留されている容器を可動テーブル上に載置する工程と;
    前記可動テーブルを駆動手段により任意の位置に移動する工程と;
    吸引ノズルを前記容器内の複数の位置に挿入し、粉粒体を吸引する吸引工程とを有
    前記粉粒体が貯留されている容器内に吸引ノズルを挿入する位置を該容器の寸法を制御装置に入力することにより演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定することを特徴とする;
    粉粒体の吸引方法。
  • 容器内に貯留されている粉粒体を輸送するにあたり、請求項2に示す粉粒体の吸引装置を用いた粉粒体の吸引方法であって:
    粉粒体が貯留されている容器を固定テーブル上に載置する工程と;
    前記吸引ノズルを駆動手段により任意の位置に移動する工程と;
    前記吸引ノズルを前記容器内の複数の位置に挿入、もしくは吸引ノズルを前記容器内で旋回して、粉粒体を吸引する吸引工程とを有
    前記粉粒体が貯留されている容器内に吸引ノズルを挿入する位置を該容器の寸法を制御装置に入力することにより演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定することを特徴とする;
    粉粒体の吸引方法。
  • 前記吸引工程において、容器内の粉粒体の残量 または圧力センサの実測値により、吸引源の風量を可変して該吸引工程を行なうことを特徴とする;
    請求項9または請求項10に記載の粉粒体の吸引方法。
  • 说明书全文

    本発明はドラム缶のような容器内にある粉粒体で、時間経過による粉粒体自身の重みによる圧密、外部からの振動による圧密、湿気などにより流動性が悪い状態になっている粉粒体を、残量なく吸引することを可能とする装置及び、方法に関するものである。

    従来技術として流動性の悪い粉粒体を吸引し輸送する装置に、容器を平なステージに乗せて回転させ、その中へL字の吸引ノズルを上部より入れ、回転運動とノズルの昇降及び横行運動で粉粒体をノズル吸引する方法がある(特開2001−130743号公報参照)。
    しかしながら、圧密されている粉粒体を吸引する場合、粉粒体は強く又は固くなっているため、ノズル口径より大きいものはノズルに蓋をされた状態となり閉塞してしまう。 そのため、粉粒体を崩して小さく(細かく)したものを吸引する必要がある。 ノズルを差し込みながら崩して吸引しようとすると、ノズル先端に横向きにがかかり、ノズルが破損する事態が発生する。 したがって、吸引時はゆっくりノズルを下げながら、少しずつ吸引しなければならない。
    また、ドラム缶を傾斜させて回転させ、その下方に集まった粉粒体を吸引する方法(特開2003−072954号公報参照)についても同様で、ノズルを差し込むとノズル先端に横向きに力がかかり、ノズルが破損する事態が発生する。 合わせて、粉粒体が流動化していないため、ノズルの当たらない部分にはデッドスペースができ確実に吸引することができない。 流動化させるためにエアーを入れてみると、粉粒体が激しく飛散してしまう。
    そのため、ドラム缶のような容器内にある粉粒体を、残量なく吸引する装置が必要となった。

    本発明はドラム缶のような容器内にある粉粒体で、時間経過による粉粒体自身の重みによる圧密、外部からの振動による圧密、湿気などにより流動性が悪い状態になっている粉粒体を残量なく吸引し、輸送することを可能とすることを目的とする。 なおここで、「輸送する」とは、容器内にある粉粒体を必ずしも遠隔地へ搬送することを意味するのではなく、たとえば隣接して配置された別の容器に移すために粉粒体を移動することも含む。
    併せて、吸引源の吸引する風量をできる限り少なくすることおよび作業者や装置の安全性の向上も目的とする。

    本発明は、上記の目的を達成するために成されたものである。 本発明の第1の粉粒体の吸引装置は、容器内に貯留されている粉粒体を輸送する装置に使用される吸引装置であって、粉粒体が貯留された容器を載置する水平面内で移動可能な可動テーブルと、該可動テーブルを駆動するための駆動手段と、前記可動テーブルの上方に位置し、吸引源に接続されている2重構造の吸引ノズルと、前記可動テーブル上に載置されている容器内に前記吸引ノズルを昇降させるための吸引ノズル昇降手段と、前記駆動手段および吸引ノズル昇降手段を制御する制御装置とを備え、可動テーブルを移動させながら、容器の適宜位置に吸引ノズルを挿入して容器内の粉粒体を吸引するようにし、前記制御装置は、前記容器の寸法を入力することにより、前記容器内に吸引ノズルを挿入する位置を演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定することを特徴とする。

    また、本発明の第2の粉粒体の吸引装置は、粉粒体が貯留された容器を載置する水平面内で固定されたテーブルであって計量手段を有する固定テーブルと、前記固定されたテーブルの上方に位置し、吸引源に接続されている2重構造の吸引ノズルと、前記固定テーブル上に載置されている容器内に前記吸引ノズルを昇降および水平方向へ移動させるための吸引ノズル駆動手段と、前記吸引ノズル駆動手段を制御する制御装置を備え、容器の適宜位置に吸引ノズルを挿入して容器内の粉粒体を吸引するようにし、前記制御装置は、前記容器の寸法を入力することにより、前記容器内に吸引ノズルを挿入する位置を演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定することを特徴とする。

    また、本発明の粉粒体の吸引装置は、粉粒体が貯留された容器の蓋の有無を検出する蓋検知装置および/または粉粒体が貯留された容器が可動テーブルまたは記固定テーブルに載置されていることを検知する容器検知装置を備えることで、装置の安全性を高めることが出来る。

    また、本発明の粉粒体の吸引装置をパーテーションで囲むことにより作業者の安全性を高めた粉粒体の吸引システムを提供できる。 粉粒体の吸引システムでは、粉粒体が貯留された容器の上方に集塵フードを備えることにより、作業者の安全性をより一層高めることができる。

    また、本発明の吸引方法は、容器内に貯留されている粉粒体を輸送するにあたり第1の粉粒体の吸引装置を用いた粉粒体の吸引方法であって、粉粒体が貯留されている容器を可動テーブル上に載置する工程と、前記可動テーブルを駆動手段により任意の位置に移動する工程と、吸引ノズルを前記容器内の複数の位置に挿入し、粉粒体を吸引する吸引工程と、を有前記粉粒体が貯留されている容器内に吸引ノズルを挿入する位置を該容器の寸法を制御装置に入力することにより演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定することを特徴とする。

    また、本発明の吸引方法は、容器内に貯留されている粉粒体を輸送するにあたり第2の粉粒体の吸引装置を用いた粉粒体の吸引方法であって、粉粒体が貯留されている容器を固定テーブル上に載置する工程と、吸引ノズルを前記容器内の複数の位置に挿入し、粉粒体を吸引する吸引工程と、を有前記粉粒体が貯留されている容器内に吸引ノズルを挿入する位置を該容器の寸法を制御装置に入力することにより演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定することを特徴とする。

    さらに、前記吸引工程において、容器内の粉粒体の残量や圧力センサの実測値により、吸引源の風量を可変して該吸引工程を行なうことができる。
    粉粒体の残量が多い場合は、吸引源の風量を増やすことで粉粒体を大量に吸引でき、粉粒体の残量が少ないときは、吸引に必要な最適風量まで吸引源の風量を減らすことにより、エネルギーの節約ができる。

    上記説明から明らかのように本発明は、粉粒体が貯留された容器を載置する水平面内で移動可能な可動テーブルを容器の適宜な位置に移動させながら、2重構造の吸引ノズルを挿入して容器内の粉粒体を吸引することにより、または、粉粒体が貯留された容器をテーブル上に固定し、容器の適宜位置に2重構造吸引ノズル挿入して容器内の粉粒体を吸引するようにすることにより、容器内の粉粒体を残量なく吸引することが可能となり、また、制御装置に容器の寸法を入力することにより、吸引ノズルの最適な挿入位置の経路を確定できるため、吸引時間の短縮を図ることができる。 さらに、粉粒体の残量または圧力センサの実測値を制御装置にフィードバックすることにより吸引源の風量を可変して吸引源を効率的に稼動することが可能となり、省エネルギーを実現できるなどの効果を奏する。

    本発明は以下の詳細な説明により更に完全に理解できるであろう。 しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の望ましい実施の形態であり、説明の目的のためにのみ記載されているものである。 この詳細な説明から、種々の変更、改変が、当業者にとって明らかだからである。
    出願人は、記載された実施の形態のいずれをも公衆に献上する意図はなく、開示された改変、代替案のうち、特許請求の範囲内に文言上含まれないかもしれないものも、均等論下での発明の一部とする。
    本明細書あるいは請求の範囲の記載において、名詞及び同様な指示語の使用は、特に指示されない限り、または文脈によって明瞭に否定されない限り、単数および複数の両方を含むものと解釈すべきである。 本明細書中で提供されたいずれの例示または例示的な用語(例えば、「等」)の使用も、単に本発明を説明し易くするという意図であるに過ぎず、特に請求の範囲に記載しない限り本発明の範囲に制限を加えるものではない。

    本発明における吸引装置の側面図である。

    本発明における吸引装置の平面図である。

    本発明における吸引ノズルの断面図である。

    本発明を使用したシステムの一実施例である。

    本発明における吸引ノズルの挿入位置の経路パターンの一例である。

    従来技術の一例を示す図である。

    本発明におけるシミュレーションを示す図である。

    本発明における別の吸引装置および吸引システムの側面図である。

    吸引の経路パターンの一例を説明する図である。

    吸引の経路パターンの一例を説明する図であり、容器内で吸引ノズルを旋回する場合を示す。

    以下、本発明を実施するための一例を説明する。 なお、各図において、互いに同一または相当する装置等には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。

    本発明を適用した粉粒体の吸引装置の一実施例について図1〜図3に基づき詳細に説明する。 本吸引装置1は、図1に示すように、粉粒体Mが貯留された容器4を載置する水平面内で移動可能な可動テーブルと、該可動テーブルを駆動するための駆動手段5と、前記可動テーブルの上方に位置し、吸引源に接続されている2重構造の吸引ノズル11と、前記可動テーブル上に載置されている容器4内に前記吸引ノズル11を昇降させるための吸引ノズル昇降手段12とから構成されている。

    前記可動テーブルは、X−Y軸方向に移動するX軸用可動テーブル2及びY軸用可動テーブル3から構成されている。 X軸用可動テーブル2はX方向に移動するテーブルであり、Y軸用可動テーブル3はY方向に移動するテーブルである。 なお、Y軸用可動テーブル3はX軸用可動テーブル2の上面に載置されている。

    また、前記駆動手段5は、前記X軸用可動テーブル2を駆動するX軸用可動テーブル駆動手段5a及び前記Y軸用可動テーブル3を駆動するY軸用可動テーブル駆動手段5bから構成されている。
    該X軸用可動テーブル駆動手段5aはX軸用可動テーブル2下部に可動テーブル2の長辺と直交し可動テーブル2の底面と接する複数本のローラ7と該可動テーブル2の長辺側面に可動テーブル2を該ローラ7上を往復動させるためのシリンダ6で構成されている。
    また、該Y軸用可動テーブル駆動手段5bはY軸用可動テーブル2の上面に可動テーブル2の長辺と平行して可動テーブル3の底面と接するローラ9と該可動テーブル3の辺側面に可動テーブル3を該ローラ9上を往復動させるためのシリンダ8で構成されている。
    前記シリンダ6,8はXY軸用可動テーブル2,3を往復動させることができるものであれば何でもよいが、停止精度が高く位置決めが精度よくできる必要がある。 したがって、サーボシリンダを使用することが最適と考えるが、停止精度を落としてもよい場合には他の位置決め機構を併用しながらモータ駆動や油空圧シリンダを使用してもよい。

    図3に示すように、前記吸引ノズル11は下端が開放した円柱状の内筒11aと、内筒11aを同軸に覆う外筒11bを有する2重構造となっており、この内筒11a外面と外筒11b内面により外気導入ができる通路Sを設けている。 本実施例においては、該内筒11aの直径と該外筒11bの直径との比を1.5程度としたが、この比率は紛粒体Mの材質、比重等により変化すると考えられる。
    また、該外筒11bは複数のステー11cにより該内筒11aと連結されて保持されている。

    さらに、該外筒11bの下端は、該内筒11aの下端より突出しており、粉粒体Mが内筒11aに吸い込まれると共に前記通路Sより導入された外気が粉粒体Mと混合される空間を形成している。 本実施例においては、内筒11aの下端と外筒11bの下端との段差を10〜20mmとした。 この段差が少ないと外気と紛粒体Mとが混合される空間が少なくなり、粉粒体Mの流動性が十分に確保できず、段差が大きいと外気ばかりを吸引して粉粒体Mの吸引効率が悪くなる。
    また、該外筒11bはその下端が容器4の底面付近にあるとき、外筒11bの上端は粉粒体Mの上面より常に上に位置するような長さを持って設けられている。
    この2重構造の吸引ノズル11を用いることにより粉粒体Mに空気が混合され、自重や振動による圧密、湿気などにより流動性が悪い状態になっている粉粒体Mの流動性がよくなり確実に吸引することが可能となる。

    また、前記吸引ノズル11は吸引ノズル11を容器4内に挿入するための吸引ノズル昇降手段12に取り付けられている。
    このノズル昇降手段12は前記吸引ノズル11を端部に取り付けたアーム14と、該アーム14の吸引ノズル11とは反対の端部付近にロッドが取り付けられたシリンダ15と、該シリンダ15を取り付ける基台13とから構成されている。 該吸引ノズル11は該シリンダ15の伸縮により該アーム14を介して昇降を行なう。
    前記シリンダ15は吸引ノズル11を昇降させることができるものであれば何でもよいが、停止精度が高く位置決めが精度よくできる必要がある。 したがって、サーボシリンダを使用することが最適と考えるが、停止精度を落としてもよい場合には他の位置決め機構を併用しながらモータ駆動や油空圧シリンダを使用してもよい。

    図4は粉粒体の吸引装置のシステム全体を表している。 集塵機17は吸引ダクト18を介して吸引源19により負圧状態になっており、吸引ホース16を通して吸引ノズル11より粉粒体Mを吸引する。 吸引された粉粒体Mは一旦集塵機17で捕集され、ロータリーバルブ20より排出される。
    本実施例においては吸引源19にブロアを使用している。 該吸引源19は負圧状態を発生させる機器であればよく、リングブロア、真空ポンプ等を使用すればよい。
    前記集塵機17の入口には圧力センサ21が設置してあり、吸引時に前記吸引ホース16内の詰まりを確認している。

    また、前記シリンダ6、シリンダ8、シリンダ15及び前記吸引源19、圧力センサ21への入出力を制御する制御装置22が設置されている。
    該制御装置22は初期設定としてY軸用可動テーブル3上に載置する容器4のサイズを入力し、容器4内の粉粒体Mを全量吸引するため容器内に吸引ノズル11を挿入する位置を演算し、最適な挿入位置の経路パターンを設定する。 すなわち、吸引ノズル11を挿入する位置が少なくて容器4内の粉粒体Mを全て吸引でき、かつ、可動テーブルの水平移動距離が短くなるような経路パターンを幾何学的に演算する。
    なお、粉粒体を吸引する吸引工程は、吸引ノズル11を、吸引を掛けながら下降→ 容器底面部にて停止 →吸引を掛けながら上昇 → 容器の上面にて停止 → 次の挿入位置に移動と動作させることで1工程となっている。 前記挿入位置の経路パターンとは、前記吸引工程を容器上で行なう位置を設定するものであり、この位置が適宜に設定された適宜位置となる。
    前記の挿入位置の経路パターンは、容器の開口面積に対し、吸引ノズル11の断面積の何回分に相当するかで決められる。 図5はパターンの1例である。 この例では吸引ノズル11を1から19の位置に順番に移動させ、前記吸引工程を19回行なうことになる。
    なお、より容器内の粉粒体Mの残量を少なくするなら制御装置22に回数を更に増やすよう指示することも可能である。

    吸引ノズル11の挿入位置の経路パターンが決まれば、制御装置22よりシリンダ6、シリンダ8、シリンダ15へストローク量の指示を出し、吸引ノズル11先端を目的位置へ移動させる。 吸引時、吸引後には荷重計10の値から、粉粒体Mの残量若しくは吸引量がわかるため、吸引ノズル11の動作工程を複数回繰返し、残量がなくなるまで吸引を行なう。
    粉粒体Mの残量が少なくなり粉粒体Mの上面高さが低くなるにともない、吸引ノズル11の下降上昇距離を短くすることが可能である。
    なお、本実施例は荷重計を使用しているが、荷重計がない場合においても数回の試し吸引を行い、吸引ノズル11の挿入位置のパターンを決定し、制御装置22に手動により設定を行なうことにより、吸引は可能である。

    図6、図7は圧密された粉粒体Mを従来技術及び本発明で実施した場合のシュミュレーション状況を表したものである。 対象とした粉粒体Mは初期状態で100cc容器に充填した時の体積と重量が1.48g/ccであるものを、容器内での時間経過による粉粒体の重みによる圧密、容器への外部振動による圧密、湿気などにより流動性が悪くなることを想定し、前記の初期状態の粉粒体を180回タッピングし、体積と重量が2.35g/ccの状態にしたものである。
    図6の従来技術は、容器30を水平なステージに乗せて回転させ、その中へL字の吸引ノズル31を上部より入れ、回転運動と吸引ノズル31の昇降及び横行運動で吸引する方法である(特許文献1参照)。 この方法では、容器30を回転させても粉粒体Mの表面の1部しか吸引できず、そのまま運転すると吸引ノズル31に横向きに力がかかり、吸引ノズル31が破損する可能性が高い。

    それに対し、本発明では図7のように、2重構造の吸引ノズル11で粉粒体量の限定と空気の巻き込みにより、複数回粉粒体を吸引する吸引工程を繰り返せば効率よく吸引することができる。
    前記粉粒体量の限定とは図7に示すように外筒11bが吸引ノズル11の外周にある粉粒体Mをせき止め、内筒11aの下端と外筒11bの下端により形成された粉粒体Mと外気とが混合される空間に入った粉粒体Mのみを吸引することである。
    なお、吸引ノズル11が途中で止まっているのは、本発明の吸引が粉粒体を吸引する吸引工程を複数回実施することにより、粉粒体Mを完全に吸引するためであり、図7は吸引ノズル11の動作工程の途中を示している。

    表1は初期状態で100cc容器に充填した時の体積と重量が1.48g/ccである粉粒体を、容器内での時間経過による粉粒体の重みによる圧密、容器への外部振動による圧密、湿気などにより流動性が悪くなることを想定し、前記の初期状態の粉粒体を180回タッピングし、体積と重量が2.35g/ccの状態にしたものをドラム缶に入れ、本発明と従来技術にて吸引した結果を示す。
    本実施例では190kgの粉粒体を吸引する吸引工程を4回実施することにより全量吸引することができた。 それに対し、図6に示す従来技術では、吸引できなかった。

    万一、運転中に吸引ノズル11が詰まってきてしまった場合、圧力センサ21の値が負圧側に振れるため、吸引源19の風量を一時的に増やしたり、シリンダ15の下げスピードを遅くすることで詰まり防止ができる。 粉粒体が少ない場合には、使用するエネルギーを減らすため吸引源19の風量を下げて吸引することも可能である。 合わせて、Z軸方向の移動を早くすることで、能力UP、短時間運転が可能となる。

    次に、図8を参照して、本発明を適用した粉粒体の吸引装置の別の実施例について説明する。 図8は、粉粒体の吸引装置30の側面図である。 粉粒体の吸引装置30は、粉粒体Mが貯留された容器4を水平面上に固定して載置する固定テーブル32と、固定テーブル32の上方に位置し吸引源(不図示)に接続されている2重構造の吸引ノズル11と、固定テーブル32上に載置されている容器4内に吸引ノズル11を昇降しまた水平方向に移動させる吸引ノズル駆動手段42とを備える。

    固定テーブル32は、容器4をガイド式で固定するのが、構造が単純で好ましい。 しかし、固定の方法は、ガイド式に限定されることはなくクランプ式等で固定してもよい。 固定テーブル32に容器4を載せると、ガイド34により容器4が一定の位置に固定される。

    吸引ノズル駆動手段42は、吸引ノズル11を端部に取り付けたアーム44と、アーム44の吸引ノズル11とは反対の端部を支持するシリンダ45と、シリンダ45に設置されアーム44を上下移動させるシリンダ(不図示)とを備え、吸引ノズル11はシリンダ45の伸縮によりアーム14を介して昇降する。 シリンダ45は、シリンダ支持体46により垂直向きに支持される。 シリンダ支持体46は、シリンダ45を垂直に支持したまま、水平方向に可動である。 シリンダ支持体46の水平方向の移動は、先に可動テーブル2・3について説明したのと同様な方法で移動できるので、重複した説明は省略する。

    吸引ノズル11またはアーム44は、容器4に蓋が取り外されているのかを検知する蓋検知手段38を備える。 粉粒体Mを貯留する容器4は通常蓋をした状態で搬送される。 そこで、容器4内の粉粒体を吸引・輸送する前に、蓋を取り外す必要がある。 もし蓋を取り外し損ねたままで粉粒体の吸引装置を稼動してしまうと、吸引ノズル11あるいは吸引ノズル駆動手段42等を破損する恐れがある。 そこで、粉粒体の吸引装置30は蓋検知手段38を備え、蓋の有無を検知し、制御装置22(図4参照)と通信する。 蓋検知手段38としては、レーザ式、磁力式ほか、各種の方法で検知することができる。 蓋がなければそのまま作業を続行するが、容器4に蓋が検知された場合には、作業をストップし、必要に応じてアラームを発する。

    また、容器4が固定テーブル32に載置されていないにも関わらず、粉粒体の吸引装置30を稼動してしまうと、粉粒体Mを受け取るはずの後工程に粉粒体Mが供給されず、時間のロスを生じたり、後工程での製造ミスや製品不良などを引き起こす恐れがある。 そこで、粉粒体の吸引装置30は容器検知手段36を備え、固定テーブル32に容器4が載置されていることを検知し、制御装置22(図4参照)と通信する。 容器検知手段36としては、周知の検知方法でよく、また、前出の蓋検知手段38と兼用されても、あるいは、後に説明する粉粒体残量検出装置53と兼用されてもよい。

    また、粉粒体の吸引装置30は、粉粒体Mが吸引される容器4の粉粒体Mの残量を検出する粉粒体残量検出装置53を備え、容器4中の粉粒体Mの残量を検出し、制御装置22(図4参照)と通信する。 粉粒体Mの残量を検出することにより、吸引作業の終了を知ることができることに加え、粉粒体Mの残量が少なくなったときに、たとえば、吸引に必要な風量を増やしたり、あるいは、底部の粉粒体Mを吸引するときに風量を増やして吸引するように、運転を調整して、効率を上げることが可能となる。 粉粒体残量検出装置53は、重量計であること多いが、形状センサー、距離センサーなどを用いて容器4中の粉粒体Mの残量を検出してもよい。

    続いて、粉粒体の吸引装置30の作用について説明する。 粉粒体Mを貯留する容器4を固定テーブル32に載置する。 容器4は、ガイド34により固定テ−ブル42上の所定の位置にて固定される。 容器4を所定位置に固定したならば、粉粒体の吸引装置30を起動する。 まず、容器検知手段36により、容器4が固定テーブル32上に載置されていることを検知する。 容器が固定テーブル4上に載置されていないときには、以降の運転を中止し、必要に応じてアラームを発する。 次に、蓋検知手段38で容器4の蓋の有無を確認し、蓋がなければ以降の運転に移行する。 蓋が検出されたならば、以降の運転を中止し、必要に応じてアラームを発する。

    次に、予め設定された経路パターンあるいは容器4の寸法より演算された最適な経路パターンに従って、吸引ノズル駆動手段42により吸引ノズル11を所定の位置に移動し、その位置で容器4内に降下する。 そして、容器4内の粉粒体Mを吸引ノズル11で吸引する。 1箇所での吸引が終了したら、吸引ノズル4を粉粒体Mの上方に上昇し、経路パターンに従って次の位置に移動し、その位置で降下して、再度吸引を行う。 この動作を繰り返して、容器4内の粉粒体Mを吸引する。

    吸引装置1で説明したのと同様に、2重構造の吸引ノズル11を使用して粉粒体Mを吸引することにより、粉粒体と空気を混合して、確実に吸引することが可能となる。 また、粉粒体と貯留する容器4を載置した可動テーブル2・3よりも、吸引ノズル11、アーム44等の方が一般的に軽量であり、可動テーブル2・3を水平方向に移動するよりも吸引ノズル11を水平方向に移動するほうが、移動のためのエネルギが節約でき、さらに、精度の向上も容易である。 また、粉粒体残量検出装置53として重量計を用いる場合に、容器4が所定の位置に固定されるので、精度よく重量を検出でき、すなわち、精度の高い粉粒体残量の検出が可能となる。

    粉粒体を吸引する過程で、粉粒体残量検出装置53にて容器4中の粉粒体Mの残量を検出すると、粉粒体の残量が多い場合は、吸引源の風量を増やすことで粉粒体を大量に吸引でき、粉粒体の残量が少ないときは、吸引に必要な最適風量まで吸引源の風量を減らすことにより、エネルギーの節約ができる。 また、底部を吸引するときには風量を増やして吸引できずに残る粉粒体の量を減らすこともできる。 さらに、粉粒体の減少につれ、吸引ノズル11を昇降する距離(吸引ノズル11の先端を粉粒体の上方に上昇させる距離)を短縮して、時間やエネルギを節約することもできる。

    次に図9を参照して、吸引の最適な経路パターンの一例を説明する。 図9に示すように経路パターンは一筆書きで書けるようにするのが、吸引ノズル11の水平移動距離が少なく好ましい。 そして、各ノズル吸引箇所間の距離は、たとえば、固さ、粘着力、密度などの粉粒体の性状より離間決められるもので、離間してもその間の粉粒体を吸引できる距離に設定される。 粉粒体の性状が既知であれば、容器4の大きさを制御装置に入力することで、制御装置が幾何学的に最適な、すなわち、吸引箇所が少なく、かつ、吸引ノズル11の移動距離が短くて、全粉粒体を吸引できる経路パターンを算出することができる。 粉粒体の性状が未知の場合には、粉粒体の吸引を何回か行った上で、その性状を知り、あるいは、離間してもその間の粉粒体を吸引できる距離を計測してもよい。

    図10に示す吸引の経路パターンは、吸引ノズル11を容器4内で旋回するパターンである。 吸引ノズル11を容器内で旋回して粉粒体を吸引する場合には、運転の初期では、吸引ノズル11を容器底面部にまで下降せず、僅かに粉粒体中に吸引ノズル11の先端が挿入されるようにし、粉粒体を吸引しつつ旋回するのがよい。 このように、粉粒体に挿入される吸引ノズル11の長さを短くすることで、旋回するときに吸引ノズル11に作用する横向きの力を軽減し、吸引ノズル11の損傷を防止できる。 なお、吸引ノズル11では、2重構造のためにノズル先端周囲の粉粒体を吸引することが可能であり、吸引ノズル11を旋回するときに作用する横向きの力を低減できる。 大きな横向きの力を受けない程度に吸引ノズル11を粉粒体に挿入し、吸引しながら旋回し、徐々に吸引ノズル11を容器4内に下降させ、粉粒体を吸引する。

    次に、図8に戻って、粉粒体の吸引装置30と吸引装置30を囲むパーテーションとを備える粉粒体の吸引システムについて説明する。 パーテーション50は、たとえば、金属性のフレームと、そのフレームに支えられた透明な樹脂で形成される。 パーテーション50は他の構成であってもよいが、人がぶつかっても倒壊しない強度と、外部から内部を視認できる透明性とを有することが望ましい。 パーテーション50は、粉粒体の吸引装置30を基本的に全て囲み、吸引作業あるいはそれに伴う作業中に粉粒体から生じた粉塵の飛散を防止し、また、作業員等が作業中の吸引装置30に不用意に近付かないように設置される。 なお制御装置22(図4参照)などは、必ずしもパーテーション50内に設置されなくてもよい。 パーテーション50の高さが、固定テーブル32に載置された容器4よりも高く、上部から外部に流出する粉塵が微量となる場合には、パーテーション50の上部は覆われていなくてよい。

    パーテーション50には、容器4を搬入出するための出入口と、作業員が吸引装置30を操作し、また、メンテナンスするための出入口とが設けられる。 これらの出入口を1つの共通出入口としてもよい。 作業員が吸引装置30を操作するためには、出入口のように人が通れるほど大きくなく、手を入れて操作する窓を設けてもよい。 なお、出入口は、吸引装置30の作動中にロックが掛かる構成とし、吸引装置30の作動中に人がパーテーション50内部に入れず、作動中の吸引装置30に人が近づけず触れないようにするのが安全上好ましい。

    また、粉粒体を吸引される容器4の直上に、集塵フード52を備えてもよい。 集塵フード52は容器4の上方を覆うカバーと、カバーから空気を吸引するダクト(不図示)、空気のフィルター(不図示)、空気を吸引するブロワ等(不図示)で構成される。 集塵フード52を備えることにより、容器4から発生する粉塵を集塵し、外部への粉塵の流出を防止する。 なお、集塵フード52での空気の吸引は、吸引ノズル11での吸引とは異なり、微弱な流量で吸引し、空気中を飛散する粉塵を吸引することでよい。 また、吸引装置30のメンテナンス、あるいは容器4の搬入出や蓋の取り外しのために、作業員がパーテーション50内に立ち入る際にも、集塵フード52からの吸引を継続することで、作業員が粉塵を吸い込むことを防止でき、粉塵が人体に有害であったとしても、人的な影響を最低限に抑えることができる、

    なお、集塵フード52は着脱が容易な構造とし、容器4の搬入出時には容易に取り外せるようにすることが好ましい。 そして、集塵フード52の着脱もセンサーで検知し、制御装置22(図4参照)と通信し、吸引装置30を操作時に集塵フード52が取り付けられることを確実にすることが好ましい

    実施例として、図8に示す吸引システムを用い、粉粒体の吸引実験を行った。 粉粒体として、密度2.35g/cm の粉粒体(表1に結果を示した実測と同じ)を200kg貯留したドラム缶を容器4として、固定テーブル32に載置し、ガイドで所定位置に固定した。 レーザ式蓋検知手段38で蓋の有無を検出し、ドラム缶の重量を最大計測重量300kgのロードセルで計測し、固定テーブル32に上にドラム缶が載置されたことと、粉粒体残量を検出した。 ノズル駆動装置42としては、水平方向動力0.75kW、昇降方向動力0.4kWのシリンダを用い、移動速度は最大400mm/秒とした。 パーテーション50はアルミフレームにPET材のカバーを用い、上面も覆って、吸引装置30を封入した。

    吸引ブロワは、容量3.0m /分× −40kPaで、インバータにより1.5〜4.0m /分まで対応可能なルーツブロワを用い、2.6m /分で運転した。 吸引ダクトはSUS304サニタリ管に樹脂ホースを接続して用いた。

    上記の条件で、図9に示す経路パターンで粉粒体を吸引したところ、8分間で100kg、すなわち半分の粉粒体を吸引することができた。 粉粒体の吸引後においても、吸引ノズル11に変形は見られなかった。 また、吸引時に外部に飛散する粉塵も観測されなかった。

    これまでの説明では、パーテーション50、集塵フード52、粉粒体残量検出装置53、容器検知手段36、蓋検知手段38は、吸引装置30に対して設置するものとして説明したが、吸引装置1に対しても同様に設置できる。 吸引装置1と吸引装置30とは、可動テーブル上の容器4に対して定位置の吸引ノズルを昇降させるか、固定テーブル上の容器4に対し水平方向に可動の吸引ノズルを昇降させるかの点で異なり、他の構成は互換できる。

    粉粒体の残量に合わせて、粉粒体を吸引する吸引工程を複数回行なうことで残量なく吸引することが可能であるため、本実施例の粉粒体M以外でも圧密された粉粒体や流動性の悪い粉粒体にも大量に吸引することが可能である。

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