トレイ排出装置

申请号 JP2006512814 申请日 2005-04-27 公开(公告)号 JPWO2005105621A1 公开(公告)日 2008-03-13
申请人 株式会社湯山製作所; 发明人 湯山 正二; 正二 湯山; 章臣 小濱; 章臣 小濱; 國本 達明; 達明 國本;
摘要 本発明は、薬品を収容したトレイをカートに自動的に排出して収納し、当該カートを整列しておくことができるようにする。カート供給ライン48から搬送されたカート8を待機させておくためのカート待機部13と、カート待機部13から移動してきたカート8の各収納区域46に、薬品を収容したトレイ7を順次収納するトレイ移送装置21を備え、カート供給ライン48に並設されると共にトレイ収納済みのカート8を整列させる待機ライン49へと連続するトレイ供給部14と、カート待機部13からトレイ供給部14にカート8を移動させるカート移送部材15とを備えた構成とする。
权利要求
  • カート供給ラインから搬送されたカートを待機させておくためのカート待機部と、
    前記カート待機部から移動してきたカートの各収納区域に、薬品を収容したトレイを順次収納するトレイ移送装置を備え、前記カート供給ラインに並設されたカート排出ラインにトレイ収納済みのカートを整列させるトレイ供給部と、
    前記カート待機部からトレイ供給部にカートを移動させるカート移送部材とを備えたことを特徴とするトレイ排出装置。
  • 前記トレイ供給部は、移動してきたカートを吸引して位置決めする電磁石部を備え、
    前記カート移送部材を駆動し、カートをカート待機部からトレイ供給部に移動させた後、前記電磁石部を励磁又は消磁させる制御装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載のトレイ排出装置。
  • 前記カート待機部は、カートをカート供給ラインからカート待機部に搬送する際に上昇し、カートをカート待機部からトレイ供給部に移動させる際に降下してガイドするガイド部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトレイ排出装置。
  • 前記トレイ供給部は、カートをカート待機部からトレイ供給部に移動させる際に降下してガイドし、カートをトレイ供給部から待機ラインに搬送する際上昇するガイド部を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトレイ排出装置。
  • 说明书全文

    本発明は、空カートに設けた各収納区域に、薬品を収容したトレイを収納するためのトレイ排出装置に関するものである。

    従来、薬局部から薬剤を搬送する場合、トレイ内に1患者分の薬剤を収容し、ナースステーションまで搬送装置によって自動搬送するようにしている(例えば、特許文献1参照)。 但し、ナースステーションから各病室までの薬剤の搬送を個別に行うのは非効率であるため、一旦、トレイをカートに収納してから搬送するようにしている。

    特開平8−310625号公報

    しかしながら、多数あるトレイを全てカートに収納する作業は非常に煩雑である。 しかも、カートによる搬送中に収納したトレイが脱落しないような構成を採用しているため、収納しづらいという問題がある。 このため、従来からカートへのトレイの自動収納が切望されていたが、対応できていなかった。

    本発明は、薬品を収容したトレイをカートに自動的に排出して収納し、当該カートを整列しておくことのできるトレイ排出装置を提供することを課題とする。

    本発明は、前記課題を解決するための手段として、
    トレイ排出装置を、
    カート供給ラインから搬送されたカートを待機させておくためのカート待機部と、
    前記カート待機部から移動してきたカートの各収納区域に、薬品を収容したトレイを順次収納するトレイ移送装置を備え、前記カート供給ラインに並設されたカート排出ラインにトレイ収納済みのカートを整列させるトレイ供給部と、
    前記カート待機部からトレイ供給部にカートを移動させるカート移送部材とを備えた構成としたものである。

    この構成により、予めカート供給ラインに空のカートを用意しておき、順次、カート待機部で待機させ、カート移送部材によりトレイ供給部に移動させれば、トレイ移送装置によりカートの収納区域にトレイを自動的に収納することができる。 また、トレイを収納したカートは、カート排出ラインに整列させておくことができる。

    前記トレイ供給部は、移動してきたカートを吸引して位置決めする電磁石部を備え、
    前記カート移送部材を駆動し、カートをカート待機部からトレイ供給部に移動させた後、前記電磁石部を励磁又は消磁させる制御装置を設けるのが好ましい。

    この構成により、収納区域にトレイを収納する際のカートの位置ずれを確実に防止することが可能となる。

    前記カート待機部は、カートをカート供給ラインからカート待機部に搬送する際に上昇し、カートをカート待機部からトレイ供給部に移動させる際に降下してガイドするガイド部を備えるのが好ましい。

    この構成により、カートを位置ずれすることなく、カート待機部からトレイ供給部に移動させることができる。 またこの間、次のカートがカート待機部に進入することを確実に防止することが可能となる。

    前記トレイ供給部は、カートをカート待機部からトレイ供給部に移動させる際に降下してガイドし、カートをトレイ供給部から待機ラインに搬送する際上昇するガイド部を備えるのが好ましい。

    この構成により、カートを位置ずれすることなく、カート待機部からトレイ供給部に移動させることができる。 また、収納区域にトレイを収納する際のカートの位置ずれを防止することも可能である。

    本発明によれば、カートを、一旦、カート待機部に待機させ、トレイ供給部に移動させた後、各収納区域にトレイを収納可能としたので、カート供給ラインに整列させたカートの移動及びトレイを収納したカートのカート排出ラインへの整列をスムーズに行うことができ、自動化を図って作業を効率化することが可能である。

    本実施形態に係る薬品供給システムの概略を示す全体図である。

    図1のトレイ排出装置を示す斜視図である。

    トレイを収納したカートの斜視図である。

    (a)はトレイ搬送装置の内部構成を示した状態での平面図、(b)はその正面図である。

    トレイ搬送装置及び床の内部構成を示した状態での正面図である。

    トレイ搬送装置に設けられる把持部材を示す部分拡大斜視図である。

    トレイ排出装置の正面図である。

    (a)は図7の平面図、(b)はその一部を示す正面断面図である。

    図7の第1ガイド部材の近傍部分を示す拡大図である。

    図7の第2ガイド部材の近傍部分を示す拡大図である。

    本発明に係る薬品供給システムの制御機器を示すブロック図である。

    複数台のカートを重ね合わせた状態を示す平面図である。

    (a),(b),(c)はカートへのトレイの収納例を示す図である。

    本発明に係る薬品供給システムでの処理内容を示すフローチャート図である。

    図14に続くフローチャート図である。

    図15に続くフローチャート図である。

    符号の説明

    1…供給リフター2…トレイ排出装置3…トレイ搬送ライン4…薬品払出装置5…カード書換装置6…積上リフター7…トレイ8…カート9…カート搬送装置10…制御装置11…鍔部12…識別カード13…カート待機部14…トレイ供給部15…カート移送部材16…第1光通信部17…第1ガイド部材18…昇降用モータ19…ギア20…ガイド片21…トレイ移送装置22…垂直レール23…平レール24…トレイ保持部材25…アーム部26…押出部27…第2光通信部28…電磁石部29…第2ガイド部材30…ガイドローラ31…ガイドカバー32…駆動ベルト33…スライダー34…プッシャー35…プーリ36…ギア37…移送用モータ38…支持パネル39…脚部40…上連結部41…下連結部42…把手43…支持� ��44…キャスター45…ガイド溝46…収納区域47…反射板48…カート供給ライン49…カート排出ライン50…車輪51…架台52…駆動用モータ53…検出部材54…制御基板55…把持部材56…軸受部57…動伝達ベルト58…カート検出センサ59…位置ズレ検出センサ60…探知センサ61…第3光通信部62…パルスドライバー63…信号変換器64…把持アーム65…駆動軸66…従動軸67…駆動ギア68…従動ギア69…支持台70…センサドグ71…位置検出センサ72…集電アーム73…スリット74…電源供給ユニット75…ガイドレール76…トロリー77…カバー78…サーバ79…入力装置

    以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。

    図1は、本実施形態に係る薬品供給システムを示す。 この薬品供給システムは、供給リフター1とトレイ排出装置2を結ぶトレイ搬送ライン3の途中に、複数台の薬品払出装置4、カード書換装置5、及び、積上リフター6が配置されている。 また、図2に示すように、トレイ排出装置2に空のカート8を搬送し、トレイ7を収納されたカート8を搬送するカート搬送装置9を備えている。 また、これらの各部材は、図11に示すように、制御装置10によって駆動制御されるようになっている。

    供給リフター1は、複数のトレイ7が積層された状態で収容されており、順次、1つずつトレイ搬送ライン3へと排出する。 各トレイ7は、図3に示すように、上面が開口する鍔部11を備えた箱形状で、端面には識別カード12が着脱可能となっている。 識別カード12には、所定温度に加熱することにより書き替え自在なロイコ式や白濁式リライトカード等が使用されている。 また、識別カード12には患者情報等が記載されている。

    トレイ排出装置2は、図2及び図7に示すように、カート待機部13とトレイ供給部14とからなり、上方部にはカート移送部材15が設けられ、空のカート8に、薬品を収容されたトレイ7を順次収納する。

    カート待機部13は、図7に示すように、板状体を矩形枠状に組み立てたもので、カート8を次のトレイ供給部14に迅速かつ的確に移動させるために、トレイ排出装置2に沿った位置に待機させておくためのスペースを確保する。 カート待機部13の下板中央部には、第1光通信部16が設けられている。 第1光通信部16は、後述するカート搬送装置9に設けた第3光通信部61との間でデータの送受信を行う。 また、図9に示すように、カート待機部13の張出部13aの中央部には第1ガイド部材17が設けられている。 ガイド部材17は、昇降用モータ18の駆動により、ギア19を介してガイド片20を昇降させるものである。 ガイド片20は、上昇することによりカート供給ライン48からカート待機部13へのカート8の進入を可能とし、降下することによりカート待機部13からトレイ供給部14に移動するカート8をガイドすると共に、次の空のカート8の進入を阻止する。

    トレイ供給部14は、図7に示すように、前記カート待機部13と同様な矩形枠状で、トレイ移送装置21を備える。 トレイ移送装置21は、両側の板状体に設けた垂直レール22に、上下方向にスライド可能に水平レール23を設け、この水平レール23に、水平方向に移動可能にトレイ保持部材24を設けた構成である。 トレイ保持部材24は、トレイ7の鍔部11を保持するアーム部25と、このアーム部25に保持したトレイ7を前方すなわちカート8側に押し出す押出部26とを備える。 そして、X(水平)方向、及び、Y(垂直)方向に移動し、空のカート8の任意の収納区域46にトレイ7を収納する。

    また、トレイ供給部14は、後述するカート搬送装置9に設けた第3光通信部61との間でデータの送受信を行う第2光通信部27を備え、側板上部には電磁石部28が設けられている。 電磁石部28は、カート移送部材15によって空のカート8が移送されることにより通電され、カート8を吸引して位置決めする。 これにより、カート8へのトレイ7収納時等に於けるカート8の位置ずれが防止される。 また、トレイ供給部14の上板中央部には、図10に示すように、前記第1ガイド部材17と同様な構成の第2ガイド部材29が設けられている。 この第2ガイド部材29では、ガイド片20に代えてガイドローラ30が設けられている。 そして、ガイドローラ30は、降下することによりカート待機部13からトレイ供給部14に移動するカート8をガイドし、上昇することによりトレイ供給部14からカート排出ライン49へのカート8の移動を可能とする。

    図7に示すように、カート待機部13とトレイ供給部14の境界上部にはガイドカバー31が設けられている。 ガイドカバー31は、板状体を水平方向から鉛直下方に延設した略L字形をしており、カート8がカート待機部13からトレイ供給部14に移動する際の幅方向への位置ずれを防止する。

    カート移送部材15は、図8に示すように、カート待機部13とトレイ供給部14の上部に設けた駆動ベルト32にスライダー33を固定し、このスライダー33から下方に向かってプッシャー34を延設したものである。 ベルト32は両側に設けたプーリ35a,35bに掛け渡されている。 一方のプーリ35aには、軸から一対のギア36を介して移送用モータ37の駆動力が伝達される。 プッシャー34は、カート待機部13に配置された空のカート8の一端面を押圧し、トレイ供給部14へと移送させる。

    カート8は、図3に示すように、4枚の支持パネル38を所定間隔で立設し、上端中央部と下端中央部から突出させた脚部39とをそれぞれ上連結部40と下連結部41とによって連結一体化したものである。 両側に位置する支持パネル38には、上方側縁部に把手42がそれぞれ設けられ、脚部39の下端から延設される支持部43の両端にはキャスター44がそれぞれ設けられている。 これにより、把手42を掴んで、カート8を自由に移動させることが可能となっている。 また、各支持パネル38の対向面には、上下方向に所定間隔でガイド溝45が形成されている。 そして、対向するガイド溝45でトレイ7の鍔部11を支持する収納区域46を構成している。 収納区域46にトレイ7を収納しないときには、図12に示すように重ね合わせておくことができ、不使用時の保管スペースを抑制することが可能である。 なお、下連結部41の下面中央部には金属製の反射板47(図7参照)が設けられ、後述する位置ズレ検出センサ59によって検出可能となっている。

    トレイ搬送ライン3は、図示しない複数のローラを回転駆動することによりトレイ7を下流側すなわちトレイ排出装置2へと搬送する。

    薬品払出装置4は、サーバ78等から入力される処方データに基づいて、該当する薬品を1包分ずつ包装し、トレイ搬送ライン3を搬送される該当トレイ7に払い出すものである。 各薬品払出装置4の下方には、トレイ搬送ライン3を移動してきたトレイ7を必要に応じて一旦停止させるためのストッパ(図示せず)が設けられている。

    カード書換装置5は、トレイ7に設けた識別カード12に所定事項を印刷するためのもので、既に印刷されていても、その内容を書き換えて印刷し直すことが可能である。

    積上リフター6は、薬品を収容されて搬送されてきたトレイ7を積み上げて待機させておく。 そして、順次、トレイ排出装置2へと供給する。

    カート搬送装置9は、カート供給ライン48に整列された空のカート8を搬送するための第1カート搬送装置9aと、トレイ排出装置2でトレイ7を収納されたカート8をカート排出ライン49に整列させる第2カート搬送装置9bとからなる(各カート搬送装置9a,9bの配設ラインは、図1中、2点鎖線で示す。)。

    各カート搬送装置9a,9bは、図4(a)及び図4(b)に示すように、4つの車輪50によって支持された架台51上に、駆動用モータ52(パルスモータ)、検出部材53、制御基板54、把持部材55等を設けたものである。 車輪50は、軸受部56によって回転自在に支持された回転軸の両端部に設けられ、回転軸には動力伝達ベルト57を介して駆動用モータ52の駆動力が伝達される。 検出部材53としては、両側中央部のカート検出センサ58、位置ズレ検出センサ59、探知センサ60、及び、第3光通信部61がそれぞれ設けられている。

    カート検出センサ58は、発光素子と受光素子からなる光センサを3箇所に並設したものである。 すなわち、発光素子から照射させた光をカート8の下連結部41の下面で反射させ、受光素子で受光することにより下連結部41を検出する。 そして、全ての光センサで、丁度、同時に、下連結部41を検出できるように配置されている。

    位置ズレ検出センサ59は、前記カート8に設けた反射板47を検出し、カート8がカート供給ライン48あるいはカート排出ライン49の中央に位置しているか否か、すなわち各ラインに直交する方向に位置ずれしていないか否かの判断に利用される。

    探知センサ60には、例えば、超音波センサが使用される。 探知センサ60は、カート搬送装置9の両端部両側の都合4箇所にそれぞれ配設され、カート8を検出する。 例えば、カート8を後述する把持部材55で把持するためにカート8に接近する際、カート8の有無を検出する場合や、把持したカート8を搬送する際、他のカート8と衝突しないか否かを検出する場合等に利用する。

    第3光通信部61は、前記トレイ排出装置2に設けた第1光通信部16あるいは第2光通信部27とデータの送受信を行う。

    制御基板54は、前記第3光通信部61を介して受信したデータに基づいて、パルスドライバー62から信号変換器63を介して駆動用モータ52に出力するパルス信号を制御し、カート搬送装置9を駆動制御する。

    把持部材55は、図6に示すように、一対の把持アーム64a,64bからなり、架台51の両側中央部すなわち前記各カート検出センサ58の近傍にそれぞれ配設されている。 一方の把持アーム64aは、図示しないモータの駆動により正逆回転する駆動軸65に固定されている。 他方の把持アーム64bは従動軸66に固定されている。 そして、駆動軸65に設けた駆動ギア67と従動軸66に設けた従動ギア68とが互いに噛合することにより、両把持アーム64a,64bは同期して回動するようになっている。 前記各把持アーム64a,64bは、金属製板材を屈曲させ、カート8の下連結部41を、一方の側面を除く3面(上面、下面及び他方の側面)でガイドする上板部55a、下板部55b、及び側板部55cを備えた構成である。 上板部55a及び下板部55bは、側板部55cから先端に向かって徐々に広がるように形成され、下連結部41に干渉することなくスムーズに把持できるようになっている。 また、把持アーム64a,64b自体が弾性変形するので、多少の誤差を吸収して確実に下連結部41を把持することが可能である。 また、各把持アーム64a,64bは、前記各軸に固定した略直方体形状の支持台69に取り付けられている。 そして、一方の把持アーム64aの側板部55cと、他方の把持アーム64bの側板部55cとで、下連結部41を両側面からガイドできるようになっている。 したがって、カート搬送装置9に対してカート8が多少傾斜していたとしても、その位置を適切な位置に修正することが可能である。 なお、把持アーム64a,64bは、従動軸66の一端部に設けたセンサドグ70を掴み位置検出センサ71によって検出されることにより回動を停止される。

    前記カート搬送装置9の架台51では、図5に示すように、底面から下方に向かって集電アーム72が延設されている。 集電アーム72は、前記モータ等に電力を供給するための電力供給経路としての役割を果たす。

    カート供給ライン48及びカート排出ライン49を構成する床面には、図5に示すように、スリット73が形成され、その下方側には電源供給ユニット74が設けられている。 電源供給ユニット74では、ガイドレール75と、電源供給用のトロリー76とが対向するように配設されている。 ガイドレール75は、集電アーム72をガイドし、カート搬送装置9を各ラインに沿って移動可能とする。 トロリー76は集電アーム72を介してカート搬送装置9に電力を供給する。 また、スリット73の上方開口部は、可撓性材料からなるカバー77で覆われている。 カバー77には、前記集電アーム72が移動可能なスリット77aが形成されている。

    制御装置10は、図11に示すように、サーバ78等から受信し、あるいは、入力装置79(例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等)から入力される処方データに基づいて、薬品払出装置4、トレイ搬送ライン3の各ローラ、トレイ排出装置2等を駆動制御する。

    次に、前記構成の薬品供給システムの動作について説明する。

    まず、カート供給ライン48に空のカート8を整列させて配置する。 すなわち、カート供給ライン48に対してカート8の下連結部41が直交し、かつ、カート供給ライン48に対して下連結部41が両側にほぼ均等になるように配置する。 但し、その配置は、それほど正確でなくてもよい。

    制御装置10は、図14乃至図16のフローチャートに示すように、サーバ78等から入力された処方データに基づいて(ステップS1)、供給リフター1を駆動し(ステップS2)、トレイ7をトレイ搬送ライン3へと供給する。 トレイ搬送ライン3ではローラ(図示せず)が駆動することにより、供給されたトレイ7を薬品払出装置4へと搬送する。 トレイ7が処方データの薬品を払出可能な薬品払出装置4まで移動してくれば、ストッパ(図示せず)によって一旦停止させ、該当する薬品を払い出す(ステップS3)。 1箇所の薬品払出装置4で全薬品が払い出しできなければ、他の薬品払出装置4でもトレイ7を停止させて薬品を払い出す。

    薬品の払出が完了すれば、カード書換装置5で、トレイ7に取り付けた識別カード12に、患者名等の患者データ、処方した薬品名称等の薬品データ、病棟名等の搬送先データ等を記載する(ステップS4)。 既に記載されたものがあれば、これを書き換える。 識別カード12への印刷が完了すれば、トレイ7に収容された薬品が定時処方であるか否かを判断する(ステップS5−1)。 定時処方であれば次のステップに移行し、定時処方でない、すなわち臨時処方であると判断すれば、トレイ7を積上リフター6にて取出可能に積み上げておく(ステップS5−2)。 これにより、例えば、容態が急変した患者に対する緊急処方の場合であってもカート8に収納することなく、積上リフター6に待機させておくことができるので、迅速に対処することが可能となる。

    トレイ排出装置2では、トレイ供給部14の第2光通信部27と、第2カート搬送装置9bの第3光通信部61とで交信し、第2カート搬送装置9bの探知センサ60での検出結果に基づいて、トレイ供給部14にカート8が位置していないか否かを判断する(ステップS6)。 トレイ供給部14にカート8が位置していなければ、カート待機部13の第1光通信部16と、第1カート搬送装置9aの第3光通信部61で交信し、第1カート搬送装置9aの探知センサ60での検出結果に基づいて、第1カート搬送装置9aを最もトレイ排出装置2に近い空のカート8へと移動させる(ステップS7)。 トレイ供給部14にカート8が位置していれば、後述するステップS18に移行する。

    この場合、第1カート搬送装置9aの移動方向側に位置する探知センサ60により、ある距離までカート8に近づいたことが検出されるまでは、第1カート搬送装置9aを高速で移動させ、ある距離まで近づいたことが検出されれば速度を低下させる。 詳しくは、カート8までの距離が第1設定寸法に到達するまでは高速(一定速度)で移動させ、第1寸法に到達すれば、第1カート搬送装置9aの移動速度を1/4に減速する。 そして、カート8までの距離が第1寸法よりも近い第2設定寸法に到達すれば、さらに移動速度を高速時の移動速度に対して1/6に減速する。

    位置ズレ検出センサ59が反射板47を検出することなく、所定時間経過すれば(ステップS8:NO)、カート8の位置がカート供給ライン48に対して直交する方向に位置ずれしていると判断し、エラーを報知する(ステップS12)。

    位置ズレ検出センサ59が反射板47を検出すれば(ステップS8:YES)、第1カート搬送装置9aを停止させ(ステップS9)、カート検出センサ58での検出信号に基づいて、把持部材55による把持動作が可能か否かを判断する(ステップS10)。 この判断は、第1カート搬送装置9aの両側に位置する各カート検出センサ58で、それぞれ少なくとも2箇所の光センサが下連結部41を検出しているか否かにより行う。

    把持動作が可能であると判断すれば(ステップS10:YES)、モータ(図示せず)を駆動して把持アーム64a,64bを回動させ、下連結部41を把持する(ステップS11)。 このとき、下連結部41は、各把持アーム64a,64bの側板部55cによって両側面を押圧されながらガイドされるので、カート供給ライン48に直交する方向に対して下連結部41が多少傾斜するように配置されていたとしても修正される。

    また、把持動作が不可能すなわちカート供給ライン48に直交する方向に対して下連結部41の傾斜度が大きく、把持アーム64a,64bによって把持できないと判断すれば(ステップS10:NO)、エラーを報知する(ステップS12)。

    把持アーム64a,64bによって下連結部41を保持すれば、第1カート搬送装置9aをトレイ排出装置2のカート待機部13へと移動させる(ステップS13)。 カート待機部13への移動時でも、探知センサ60での検出信号に基づいて、ある距離に接近するまでは高速で移動させ、ある距離まで接近すれば、一旦停止させるか、あるいは、速度を低下させる。 詳しくは、カート待機部13までの距離が第1設定寸法に到達するまでは、高速で移動し、第1設定寸法から第2設定寸法に到達するまでは、1/6に減速し、第2設定寸法に到達することにより停止させる。 このとき、カート移送部材15のプッシャー34をカート待機部13の端部に移動させておく。 また、ガイド部材17のガイド片20を上昇させておき、カート待機部13にカート8が移動できるように準備する。 但し、プッシャー34の移動及びガイド片20の上昇は、カート待機部13に先行するカート8が位置していないことが条件となる。 これにより、カート8同士が衝突するといった不具合が防止される。

    探知センサ60での検出信号に基づいて、さらに第1カート搬送装置9aを駆動して空のカート8をカート待機部13に移動させる。 このとき、駆動用モータ52への印加電圧のパルス数を制御して探知センサ60での検出信号に基づいて算出した距離となるように移動量を調整する。

    空のカート8がカート待機部13に位置決めされれば、ガイド部材17のガイド片20を降下させ、カート8を移送する際に位置ずれしないようにする。 また、把持部材55による把持状態を解除し、空のカート8から第1カート搬送装置9aを退避させる。 そして、第2光通信部27と第3光通信部61との交信により得た探知センサ60での検出結果に基づいて、トレイ供給部14にカート8が位置しているか否かを判断する。 トレイ供給部14にカート8が位置していなければ、カート移送部材15のプッシャー34を移動させてカート待機部13からトレイ供給部14へと空のカート8を移動させる(ステップS14)。 このとき、空のカート8はガイド部材17(ガイド片20及びガイドローラ30)と、ガイドカバー31とによって側方への移動を阻止されながら移動する。

    カート8がトレイ供給部14に移動すれば、電磁石部28を励磁することにより、カート8を吸引して位置決めする(ステップS15)。 そして、トレイ移送装置21を駆動制御することにより、薬品収容済みのトレイ7を、順次、収納区域46に収納する(ステップS16)。 カート8は電磁石部28によって位置決めされ、ガイドローラ30によってガイドされているため、トレイ7の収納作業で位置ずれすることはない。

    ところで、トレイ7を収納する収納区域46の位置は、例えば、図13(a)乃至図13(c)に示すように設定することができる。

    図13(a)は、トレイ7を、サーバ78で受け付けた処方データの受付番号順に1番から12番まで収納する例を示す。 図13(b)は、病棟毎に収納する段を異ならせた例を示す。 A病棟では、A−1からA−5までを1、2段目、B病棟では、B−1及びB−2を3段目、C病棟では、C−1からC−3までを4段目に収納している。 図13(c)は、病棟毎に収納する列を異ならせた例を示す。 この場合、病棟毎にトレイ7の色を異ならせれば、作業者が判別容易となる点で好ましい。 また、図8に示すカート8であれば、ガイド溝45がトレイ7の収納スペースに対して半分のピッチで設けてあるので、2点鎖線で示すように、トレイ7を半ピッチずらせて収納し、病棟毎の識別に利用することも可能である。 なお、ガイド溝45は、設ける数を増やせば、トレイ7の収納スペースに対して1/3ピッチ等、種々の設定とすることが可能である。

    カート8へのトレイ7の収納作業が完了すれば(ステップS17:YES)、トレイ供給部14の第2光通信部27と第2カート搬送装置9bの第3光通信部61を介して第2カート搬送装置9bを駆動し、カート8をトレイ供給部14に移動する(ステップS18)。 例えば、図13(b)の収納形態では、制御装置10は、次のトレイの配送先(病棟)データが前のトレイの配送先データと異なるとき、次の段の収納区域にトレイを収納し、次の段が無ければ、トレイ収納完了信号をトレイ供給部14の第2光通信部27を介して第2カート搬送装置9bの第3光通信部61に送信する。 第2トレイ搬送装置9bは、その第2光通信部61がトレイ収納完了信号を受信すると、カート8をトレイ供給部14に移動する。 次に、トレイ供給部14に位置決めされたカート8の下連結部41を、把持部材55の把持アーム64によって把持する(ステップS19)。 そして、電磁石部28を消磁してカート8の吸引状態を解除した後、ガイドローラ30を上昇させ、カート排出ライン49への移動を許容する。 そこで、第2カート搬送装置9bを駆動し、カート排出ライン49の所定位置に移動させる(ステップS20)。

    以下同様にして、カート供給ライン48の空のカート8をカート搬送装置9によってトレイ排出装置2に搬送し、トレイ7を収納した後、カート排出ライン49へと移動させる。 カート排出ライン49では、カート8を等間隔で並べておいてもよいが、カート8の搬送先等の違いに応じて、間隔を異ならせて並べておくように設定することも可能である。 例えば、A病棟に運ぶカート8が3台あれば、これらを等間隔で並べておき、続くB病棟に運ぶカート8が2台であれば、これらを等間隔で並べると共に、A病棟に運ぶカート8群とは間隔を大きくとるようにすることができる。 この場合、カート8を各病棟に搬送する際に判別しやすくなり便利である。

    その後、制御装置10に入力された処方データの全てについて、トレイ7への薬品の払い出し、及び、薬品を払い出した全てのトレイ7のカート8への収納が完了すれば(ステップS21:YES)、前記処理を終了する。 完了していなければ(ステップS21:NO)、ステップS1に戻って前記処理を繰り返す。

    なお、前記処理は、夜間等に、自動的にトレイ7に薬品を収容し、そのトレイ7をカート8に収納しておく場合に有効である。

    また、前記実施形態では、カート搬送装置9に探知センサ55等を設けたが、さらに振動センサを設けるのが好ましい。 そして、振動センサにより探知センサ55では障害物を検出できない場合であっても、カート搬送装置9がその障害物に衝突した際に発生する振動に基づいて、エラー報知し、カート搬送装置9の駆動を停止させる。 これにより、より一層確実にカート搬送装置9の移動に伴う不具合の発生を防止することが可能となる。

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