【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、組立ラインなどに部品を供給する部品供給装置に関する。 〔発明の技術的背景〕 組立ラインなどに部品を供給する装置の一種にデパレタイザといわれる装置がある。 この部品供給装置は、一般に、組立ラインなどの側方に設置され、分離可能に集積された複数個の部品箱から順次部品を取り出して供給し、部品が取り出されたあとの空箱を再び集積して装置外に排出するようになっている。 第6図にこの装置の各部構成を平面的に配置した水平循環方式の一例を、また第7図(A)図ないし(D)図に各部構成を立体的に配置した垂直循環方式の数例を示す。 これら各装置において、(1)は無人搬送車、台車などの搬送装置、(2)はこの搬送装置から移載された部品箱(B)を一時的に貯蔵するストック部、(3)は積み重ねられた部品箱(B)を順次1個づつ分離する段ばら部、(4)は分離された部品箱(B)の待機部、(5)は分離された部品箱(B)を位置ぎめする位置ぎめ部、(6)は部品が取り出されたあとの空箱(C)を積み重ねる段積部、(7)は積み重ねられた空箱(C)を貯蔵する空箱ストック部、(8)は組立装置のベースマシンである。 部品を収容した部品箱(B)は、複数個積み重ねられて搬送装置(1)により搬送され、部品供給装置に移載されたのち、実線矢印で示す方向に循環され、位置ぎめ部(4)において位置ぎめされたのち、破線矢印で示すようにベースマシン(8)に沿って設置された移載ロボットなどにより部品が取り出される。 そして部品が取り出されたあとの空箱(C)は、空箱ストック部(7) から搬送装置(1)に移載されて部品供給装置から排出されるようになっている。 〔背景技術の問題点〕 上記各部品供給装置において、装置の構成を平面的に配置したものは、部品箱(B)の交換速度は速いが、設置面積が大きくスペース効率がきわめて悪い。 また品種切換え時に、部品供給装置上に残された部品箱(B)を積み重ねて排出することができないため、品種切換えに時間がかかり、部品供給装置ばかりでなく、後続のベースマシンの稼動率を低下させる欠点がある。 また装置の構成を立体的に配置したものは、たとえば第7図(A)図に示した装置では、ピッキングエレベータ(9) が段ばらし部(3)から部品箱(B)を取り出し、また部品が取り出されたあとの空箱(C)を搬出するため、このピッキングエレベータ(9)で部品箱(B)の交換速度が制限される。 また(B)図ないし(D)図に示した装置においても、段ばらし部(3)から位置ぎめ部(5)までの部品箱(B)の搬送距離が長く、また位置ぎめ部(5)からの空箱(C)の搬出も時間がかかり、部品箱(B)の交換速度が遅いという欠点がある。 〔発明の目的〕 この発明は、分離可能に積み重ねられた部品箱から順次部品を取り出して供給する部品供給装置において、部品箱の交換速度を速くして装置の稼動率を向上させることにある。 〔発明の概要〕 部品供給装置を、上端部を移載ステージとし、分離可能に積み重ねられてこの移載ステージに搬入された複数個の部品箱を下端部に搬送しかつ分離可能に積み重ねられた複数個の空箱を上記移載ステージから搬出する第1リフタを有する移載部と、上記第1リフタにより搬送された複数個の部品箱を一時的に貯蔵するストック部と、このストック部に隣接して設けられ、上記ストック部または上記移載部からこのストック部を通って搬送された複数個の部品箱を搭載する第2リフタおよびこの第2リフタ上に位置して上記第2リフタに搭載された複数個の部品箱を順次上段から分離して上記部品箱から部品を取り出すことができるように位置ぎめする位置ぎめ装置を有する段ばらし部と、上記位置ぎめ装置に隣接して設けられ、上記位置ぎめ装置において部品が取り出されたあとの空箱を複数個積み重ねて支持する支持装置およびこの支持装置に上記位置ぎめ装置から搬出された空箱を供給しかつ上記支持装置に支持された空箱を上記移載ステージに搬出する第3リフタを有する段積部とで構成した。 〔発明の実施例〕 以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説明する。 第1図および第2図にこの発明の一実施例の構成および部品箱の流れを示す。 部品を収容した部品箱(B)は、分離可能に複数個積み重ねられ、たとえば無人搬送車(10) に搭載されて搬送される。 部品供給装置は、一部二階建の立体構造に形成され、無人搬送車(10)により搬送されて来た部品箱(B)の搬入、および部品が取り出されたあとの空箱(C)を無人搬送車(10)に搬出する移載部(11) と、この移載部(11)に隣接してベースマシン(8)側に設けられたストック部(12)と、このストック部(12)に隣接してベースマシン(8)側に設けられた段ばらし部(13) と、上記ストック部(12)上に設けられ、空箱(C)を積み重ねて支持する段積部(14)と、これら各部の動作を制御する制御部(15)とから構成されている。 上記移載部(11)は、上端部を、部品箱(B)を搬入または空箱(C)を搬出するための移載ステージ(17)として、この移載部(11)を取り囲むフレーム(18a)内側に第1リフタ(19)を有する。 この第1リフタ(19)は、第3図(A)図に示すように、支持枠(20)に複数本のローラ(21)を回転自在に取り付け、 各ローラ(21)の回転軸および支持枠(20)に固定された減速器・ブレーキ付きモータ(22)の出力軸に取り付けられたスプロケットにチェーン(23)を装架して、このモータ (22)の回転駆動により正逆両方向に回転できる搭載部(2 4)と、この搭載部(24)を昇降させる昇降機構(25)とからなる。 この昇降機構(25)は、上記フレーム(18)の一側面内側に沿って立設された一対のコラム(26)の両端部に回転自在に支持された上下一対の回転軸(27)を有し、各回転軸(27)の両端部に取り付けられた4個のスプロケット (28)のうち、上下に対向する各一対のスプロケットにチェーンを装架するとともに、一方のコラム(26)に固定された減速器・ブレーキ付きモータ(29)の出力軸に取り付けられたスプロケットを上記一方のチェーンに係合させたものである。 搭載部(24)は、上記一対のチェーンに取り付けられたアタッチメント(30)に固定され、上記モータ(29)の回転駆動により、上記コラム(26)に固定された一対のリニアガイド(31)に沿って上端部の移載ステージと下端部との間を昇降する。 ストック部(12)は、このストック部(12)を取り囲むフレーム(18b)の内側に、上記下端部に停止した搭載部(24) と同一平面上で一直線をなす如く固定された搭載部(33) を有する。 この搭載部(33)は、複数本のローラ(34)を回転させるモータ(35)が一方向回転である点を除いて、上記搭載部(24)と同じ構造であるので、その詳細な説明を省略する。 段ばらし部(13)は、この段ばらし部(13)を取り囲むフレーム(18c)内側に設けられた第2リフタ(37)と、この第2リフタ(37)上に設けられた位置ぎめ装置(38)と、上記ストック部(12)および後述する段積部(14)に隣接してフレーム(18c)内側に回転自在に支持された上下一対のローラ(39a)(39b)とからなる。 上記第2リフタ(37)は、第3図(A)および(B)図に示すように、搭載部(41)と、この搭載部(41)を昇降させる昇降機構(42)とからなる。 これら搭載部(41)および昇降機構 (42)は、前記第1リフタ(19)の搭載部(24)および昇降機構(25)とほぼ同じ構造に形成され、昇降機構(42)により下降した搭載部(41)は、ローラ(39a)とともに前記ストック部(12)の搭載部(33)と同一平面かつ一直線をなす如く停止する。 なおこの第2リフタ(37)の搭載部(41)および昇降機構(42)の各部の構造については、第1リフタ(1 9)の搭載部(24)および昇降機構(25)と同一部分に同一番号を付してその詳細を省略する。 位置ぎめ装置(38)は、第4図(A)ないし(C)図に示すように、フレーム(18c)の一側面上に取り付けられた第1位置ぎめ治具(44)と、この第1位置ぎめ治具(44)に対向して、フレーム(18c)の他側面上に取り付けられた第2位置ぎめ治具(45)とからなる。 しかしてこの第1位置ぎめ治具(44)は、フレーム(18c)の一側面に支持体を介して固定された2段モーションシリンダ(46)と、この2段モーションシリンダ(46)の作動軸に取り付けられたプッシュプレート(47)とからなる。 このプッシュプレート(47) は、シリンダ(46)の作動により、このシリンダ(46)と並列してフレーム(18c)の一側面上に固定されたリニアモーショントラック(48)およびプッシュプレート(47)に固定されたリニアモーションレール(49)をガイドとして、 上記第2リフタ(37)の上昇により搬送された部品箱(B) の一側面に対して2段階で進退する。 その第1段階の前進では、プッシュプレート(47)の先端面は、部品箱(B) の一側面と約1mm離れた位置で停止し、第2段階の前進で上記部品箱(B)の一側面に当接する。 また第2位置ぎめ治具(45)は、図示しないシリンダの作動軸に取り付けられ、フレーム(18c)の他側面上に固定されて段積部(1 4)のフレーム(18d)上まで延在するトラバンスレール(5 0)に沿って進退する治具支持台(51)を有する。 この治具支持台(51)には、シリンダ(52)が取り付けられ、このシリンダ(52)の作動軸に第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート(47)と平行に延在する爪支持体(53)が取り付けられている。 この爪支持体(53)の一端部には、上記部品箱(B)の側面コーナ部に係合する互に直交する二つの基準面をもつ基準爪(54)が、また他端部には、上記部品箱 (B)の他側面に当接するプッシュ爪(55)が取り付けられている。 これら基準爪(54)およびプッシュ爪(55)は、上記シリンダ(52)の作動により、爪支持体(53)とともに、 治具支持台(51)に固定されたリニアモーショントラック (56)および爪支持体(53)に固定されたリニアモーションレール(57)をガイドとして、第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート(47)と同方向に進退する。 また爪支持体 (53)の他端部側には、治具支持台(51)に固定されたシリンダ(58)の作動軸に取り付けらけて爪支持体(53)の長手方向に進退し、先端部が上記部品箱(B)の側面に当接するザイドプッシュプレート(59)が設けられている。 この位置ぎめ装置(38)は、第2リフタ(37)により第1および第2位置ぎめ治具(44),(45)間に搬送された部品箱 (B)に対して、2段モーションの第1位置ぎめ治具(44) のプッシュプレート(47)を第1フ段階前進させて、部品箱(B)の上端部に形成された鍔下部に挿入すると同時に、第2位置ぎめ治具(45)の爪支持体(53)を前進させて、基準爪(54)およびプッシュ爪(55)を上記鍔下部に挿入して部品箱(B)の他側面に当接させることにより、これら第1および第2位置ぎめ治具(44),(45)で上記部品箱(B)を支持する。 この状態から第2リフタ(37)が部品箱(B)1個分に相当する高さ下降して、上記第1、第2 位置ぎめ治具(44),(45)により支持された部品箱(B)が後続の部品箱(B)から分離されると、まず第2位置ぎめ治具(45)のサイドプッシュプレート(59)が前進して、このサイドプッシュプレート(59)と基準爪(54)とで上記部品箱(B)を挟持し、この部品箱(B)を第1および第2位置ぎめ治具(44),(45)の進退方向と直交する方向から位置ぎめする。 しかるのち第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート(47)の第2段階の前進がおこなわれ、このプッシュプレート(47)と上記第2位置ぎめ治具(45)の基準爪 (54)およびプッシュ爪(55)とにより上記部品箱(B)を挟持して支持する部品箱(B)を互に直交する方向から位置ぎめする。 この場合、第2位置ぎめ治具(45)のシリンダ (52)の推力は第1位置ぎめ治具(44)のシリンダ(46)の推力より大きく、第2段階前進により第1位置ぎめ治具(4 4)のプッシュプレート(47)が部品箱(B)の一側面にあとから当接しても、先に部品箱(B)の他側面に当接している基準爪(54)およびプッシュ爪(55)の位置は変化しない。 部品箱(B)に収容された部品は、この位置ぎめ装置(38) により位置ぎめされた部品箱(B)からロボットなどの移載装置により取り出される。 部品が取り出されたあとの空箱(C)は、第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート (47)が第1段階後退して、この挟持が解かれたのち、第2位置ぎめ治具(45)の治具支持台(51)をトラバースレール(50)に沿って段積部(14)方向に移動させることによりおこなわれる。 空箱(C)は、第2位置ぎめ治具(45)の基準爪(54)とサイドプッシュプレート(59)とにより挟持され、上記第1段階後退した第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート(47)に支持案内され、ローラ(39b)上を通って段積部(14)方向に搬送される。 なお、第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート(47)は、その後第2段階の後退をおこない原位置に復帰する。 また第2位置ぎめ治具(45)は、所定位置においてサイドプッシュプレート(5 9)を後退させて空箱(C)を釈放し、さらに爪支持体(53) を後退させたのち、治具支持体(51)の後退により第1位置ぎめ治具(44)と対向する原位置に復帰する。 段積部(14)は、この段積部(14)を取り囲むフレーム(18 d)の内側に設けられた第3リフタ(61)と、この第3リフタ(61)と共同して、上記位置ぎめ装置(38)により搬送された空箱(C)を積み重ねて支持する支持装置(62)とからなる。 上記第3リフタ(61)は、第3図(A)図に示すように、前記移載部(11)の第1リフタ(19)の搭載部(24)および昇降機構(25)とほぼ同一構造の搭載部(64)と昇降機構(65)とを有する。 この昇降機構(65)により下降する搭載部(64) は、前記段ばらし部(13)のローラ(39b)および上昇して移載ステージ(17)に停止した第1リフタ(19)の搭載部(2 4)と同一平面かつ一直線をなす如く停止するようになっている。 なおこの第3リフタ(61)の搭載部(64)および昇降機構(65)の各部の構造については、第1リフタ(19)の搭載部(24)および昇降機構(25)と同一部分に同一番号を付してその詳細な説明を省略する。 支持装置(62)は、フレーム(18d)の側面に沿って立設されて両端が固定された一対のスライドシャフト(66)と、 この一対のスライドシャフト(66)に取り付けられた上下一対の同一構造の支持部(67a)(67b)とからなり、同一構成のものが相対向してフレーム(18d)の両側に設けられ、かつその一方は上記第3リフタ(61)の一対のコラム (26)の内側に位置している。 上記支持部(67a)または(67 b)は、第5図(A)および(B)図に示すように、ボルト(68) により一対のスライドシャフト(66)に位置変更可能に取り付けられた固定ブロック(69)と、この固定ブロツク(6 9)に固定されたシリンダ(70)の作動軸に取り付けられて、上記固定ブロック(69)の両側端面に形成された溝に案内されて進退するロ字形爪(71)とからなる。 この支持装置(62)は、フレーム(18d)に沿って設けられた相対向する一対の支持部、たとえば下部支持部(67a) の爪(71)を前進させて空箱(C)の鍔下部に挿入してこれを支持する。 第3リフタ(61)は、まず搭載された空箱 (C)の上端面が上記支持部(67a)に支持された空箱(C)の底部に当接するまで上昇して一旦停止する。 支持部(67 a)に支持されている空箱(C)は、この支持部(67a)の爪(7 1)を後退させることにより支持部(67a)から釈放され、 上記第3リフタ(61)に搭載された空箱(C)上に積み重ねられる。 第3リフフタ(61)は、その後空箱(C)1個分に相当する高さ上昇し、この第3リフタ(61)上に積み重ねられた空箱(C)は、その後前進する支持部(67a)の爪(71) により支持される。 つぎにこの部品供給装置により、ベースマシン(8)に部品を供給する方法について述べる。 まず無人搬送車(10)に積み重ねられた複数個の部品箱 (B)が搬送され、ロボットなどの移載装置により、移載ステージ(17)に停止している第1リフタ(19)の搭載部(2 4)に移載されると、制御部(15)から送出される制御信号により、この搭載部(24)の各ローラ(21)が回転して移載された積み重ねられた複数個の部品箱(B)をこの搭載部 (24)の定位置まで搬送する。 搭載された部品箱(B)が定位置に搬送されると、搭載部(24)は、この移載部(11)の下端部まで下降し、再びローラ(21)を回転して、搭載された部品箱(B)をストック部(12)方向に搬送する。 ストック部(12)の搭載部(33)は、上記移載部(11)の下端部まで下降した搭載部(24)のローラ(21)の回転と同時にローラ(34)が回転し、上記ストック部(12)方向に搬送された部品箱(B)をこの搭載部(33)上の定位置まで搬送する。 上記第1リフタ(19)の搭載部(24)は、その後移載ステージ(17)に復帰する。 段ばらし部(13)は、この段ばらし部(13)の第2リフタ(3 7)上に部品箱(B)がなくなると、この第2リフタ(37)に設けられたセンサがそれを検出し、このセンサから送出される信号に基づいて制御部(15)から送出される制御信号により、搭載部(41)をストック部(12)の搭載部(33)と同一平面を構成する位置まで下降させる。 そしてストック部(12)の搭載部(33)りローラ(34)とともにローラ(21) を回転させて、上記ストツク部(12)上の部品箱(B)をこの第2リフタ(37)の搭載部(33)上の定位置まで搬送する。 なお、無人搬送車(10)から移載された部品箱(B)をストック部(12)に搬送するとき、この段ばらし部(13)の第2リフタ(37)上に部品箱(B)がなければ、搭載部(33) は下端部まで下降して待機し、上記無人搬送車(10)から移載された部品箱(B)は、一旦ストツク部(12)で貯蔵されることなく、このストック部(12)を通って直接段ばらし部(13)の搭載部(33)の定位置まで搬送される。 この搭載部(33)上に部品箱(B)が搭載されると、第2リフタ(37)は、搭載部(33)上に積み重ねられた最上段の部品箱(B)が位置ぎめ装置(38)の第1、第2位置ぎめ治具 (44),(45)間に挿入される高さまで上昇する。 この第1、第2位置ぎめ治具(44),(45)間に部品箱(B)が挿入されると、これら位置ぎめ治具(44),(45)に設けられたセンサがそれを検出し、このセンサから送出される信号に基づいて制御部(15)から送出される制御信号により、 まず2段モーションの第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート(47)が第1段階前進すると同時に、第2位置ぎめ治具(45)の爪支持体(53)が前進して、このプッシュプレート(47)および爪支持体(53)に取り付けられた基準爪 (54)およびプッシュ爪(55)が上記部品箱(B)の鍔下部に挿入される。 その後第2リフタ(37)は、少なくとも部品箱(B)1個分に相当する高さ下降して、上記上段の部品箱(B)を第1、第2位置ぎめ治具(44),(45)により支持されるとともに、その下端の部品箱(B)から分離させる。 この第1、第2位置ぎめ治具(44),(45)により支持された部品箱(B)は、その後部品箱(B)のコーナ部に当接している基準爪(54)と、この基準爪(54)に向って前進するサイドプッシュプレート(59)とにより、一方向の位置ぎめがなされ、さらに第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート(47)の第2段階前進により、上記一方向と直交する方向の位置ぎめがおこなわれる。 この位置ぎめが終了すると、ロボットなどからなる移載装置によりこの部品箱(B)から部品が取り出されベースマシン(8)に移載される。 部品のとり出しが終了すると、まず第1位置ぎめ治具(4 4)のプッシュプレート(47)が第1段階後退し、その後第2位置ぎめ治具(45)の治具支持台(51)がトラバースレール(50)に沿って移動して、この第2位置ぎめ治具(45)の基準爪(54)とサイドプシュプレート(59)とにより挟持された空箱(C)を上記第1段階後退したプッシュプレート (47)を支持ガイドとして段積部(14)方向に搬送する。 この第2位置ぎめ治具(45)は、所定位置においてサイドプッシュプレート(59)が後退して空箱(C)を釈放し、その後爪支持体(53)を後退させて第1位置ぎめ治具(44)と正対する第2リフタ(37)上の原位置に復帰する。 一方この間に、第1位置ぎめ治具(44)のプッシュプレート(47) は、第2段階の後退をおこない、つぎの部品箱(B)の支持位置ぎめに対して待機する。 段積部(14)は、位置ぎめ装置(38)から空箱(C)が搬入されると、この段積部(14)に設けられたサンサがこれを検出し、このセンサから送出される信号に基づいて制御部 (15)から送出される制御信号により、第3リフタ(61)の搭載部(64)のローラ(21)を回転させて、上記第2位置ぎめ治具(45)から釈放された空箱(C)をこの搭載部(64)上の定位置まで搬送する。 しかるのち第3リフタ(61)は、 この搭載部(64)上の空箱(C)の上端面が支持装置(62)の下部支持部(67a)に支持された空箱(C)の底部に当接する高さまで上昇する。 その後下部支持部(67a)は、爪(71) を後退させて、この下部支持部(67a)に支持されていた空箱(C)を釈放し、上記搭載部(64)上に搭載された空箱 (C)上に積み重ねる。 下部支持部(67a)に支持されていた空箱(C)が積み重ねられると、第3リフタ(61)は、搭載部(64)を空箱(C)1個分に相当する高さすなわち最下段の空箱(C)が一対の下部支持部(67a)間に挿入される高さまで上昇する。 しかるのち下部支持部(67a)は爪(71)を前進させて上記最下段の空箱(C)の鍔下部に挿入し、積み重ねられた空箱(C)を支持する。 搭載部(64)は、その後段ばらし部(13)のローラ(39b)と同一平面を構成する下端部まで下降し、つぎの空箱(C)の搬入に対して待機する。 下部支持部(67a)上に積み重ねられた空箱(C)の搬出は、 搭載部(64)を下部支持部(67a)に支持された空箱(C)の底部に当接する高さまで上昇させ、下部支持部(67a)の爪 (71)を後退させて支持していた空箱(C)を搭載部(64)に移載したのち、この搭載部(64)を移載ステージ(17)に位置する第1リフタ(19)の搭載部(24)と同一平面を構成する下端部まで下降させる。 そしてこれら搭載部(64),(2 4)のローラ(21)を同方向に回転して、移載ステージ(17) の定位置まで搬送し、前記移載装置により無人搬送車(1 0)に移載することによりおこなわれる。 またこの空箱(C)の搬出は、搭載部(64)が位置ぎめ装置 (38)から搬送された空箱(C)を下部支持部(67a)に支持された空箱(C)の底部に当接する高さまで上昇させ、この空箱(C)上に下部支持部(67a)に支持された空箱(C)を積み重ねたのち下降する方法でもおこなうことができる。 また品種切換えなどにより、この部品供給装置に残留する部品箱(B)を搬出するときは、搭載部(64)を下部支持部(67a)に支持された空箱(C)の底部に当接する高さまで上昇させて、下部支持部(67a)に支持された空箱(C)を搭載したのち、最下段の空箱(C)が一対の上部支持部(67b) 間に挿入される高さまで上昇させ、この空箱(C)を上部支持部(67b)に支持させたのち、下端部まで下降して、 位置ぎめ装置(38)により搬送されて来る部品箱(B)を順次下部支持部(67a)に支持させることによりおこなわれる。 なおこの下部支持部(67a)上に積み重ねられた部品箱(B)の搬出は、上記空箱(C)の搬出と同様または上部支持部(67b)に支持された空箱(C)と積み重ねて同時に搬出される。 上記のように段ばらし部に分離可能に積み重ねられた複数個の部品箱を搭載するリフタを設け、かつこのリフタ上に、このリフタに搭載された複数個の部品箱を順次上段から分離して位置ぎめする位置ぎめ装置を設けると、 この段ばらし部に供給する部品箱を一時的に貯蔵するストック部をもつ部品供給装置を小形に構成することができ、かつこのストック部の設置により、位置ぎめ装置に部品箱を切目なく供給することができるようになる。 また段ばらし部のリフタ上に位置ぎめ装置を設けると、 この位置ぎめ装置に隣接して空箱を積み重ねて支持する段積部を設けることができ、位置ぎめ装置からの空箱の搬出を短時間でおこなうことができるなど小形にして部品箱の交換速度が速く、稼動率の高い部品供給装置とすることができる。 【図面の簡単な説明】 第1図ないし第5図はこの発明の一実施例を示し、第1 図は部品供給装置の全体を示す斜視図、第2図(A)および(B)図はそれぞれその構成を示す平面図および正面図、第3図(A)および(B)図はそれぞれその構成の詳細を示す平面図およびこの(A)図をIII−III線で切断した矢視図、第4図(A)ないし(C)図はそれぞれ位置ぎめ装置の平面図、正面図および側面図、第5図(A)および(B)図はそれぞれ支持装置の平面図および正面図、第6図は水平循環方式の従来の部品供給装置の平面図、第7図(A)ないし(D)図はそれぞれ異なる垂直循環方式の従来の部品供給装置の正面図である。 (8)…ベースマシン、(10)…無人搬送車 (11)…移載部、(12)…ストック部 (13)…段ばらし部、(14)…段積部 (15)…制御部、(17)…移載ステージ (19)…第1リフタ (24),(33),(41),(64)…搭載部 (25),(42),(65)…昇降機構 (37)…第2リフタ、(38)…位置ぎめ装置 (44)…第1位置ぎめ治具 (45)…第2位置ぎめ治具 (62)…支持装置、(B)…部品箱 (C)…空箱 |