吸着装置、真空処理装置

申请号 JP2017512529 申请日 2016-04-11 公开(公告)号 JPWO2016167224A1 公开(公告)日 2018-01-18
申请人 株式会社アルバック; 发明人 川久保 大輔; 前平 謙; 不破 耕; 鈴木 傑之;
摘要 【課題】吸着 力 が弱くならない吸着装置を提供する。【解決手段】吸着装置19aの受電 端子 24を、受電側凹部23内に配置し、蓋部25aによって蓋ができるようにする。 基板 51〜53を吸着する際には、吸着装置19aを給電台18a上に載置し、給電端子64を受電端子24に 接触 させ、基板51〜53と吸着電極22との間の等価容量を充電する。吸着装置19aを移動させる際には、等価容量の残留電荷で基板51〜53を吸着しながら、蓋部25aによって、受電側凹部23を蓋し、受電端子24に 真空 槽中の残留ガスが接触しないようにする。受電端子24が腐食したり、 薄膜 が形成されたりすることが無くなり、等価容量の残留電荷が放出されないようになる。
权利要求

装置本体と、 前記装置本体に設けられた受電側凹部と、 前記受電側凹部に少なくとも一部が露出された受電端子と、 前記装置本体に設けられ、前記受電端子に電気的に接続された吸着電極と、 を有し、 前記装置本体の表面に載置された基板に電気伝導性を有する気体状の物質が接触し、前記吸着電極に電圧が印加されると前記基板が前記吸着電極に吸着される吸着装置であって、 前記吸着電極は、前記吸着装置が載置される給電台に設けられ、電源装置に接続された給電端子が前記受電側凹部に挿入されて、前記給電端子が前記受電端子の露出部分に接触すると、前記電源装置が出する吸着電圧が印加され、 前記吸着電極に前記吸着電圧が印加された後、前記受電端子と前記給電端子とを離間させると前記吸着電極に残留電荷が残り、 前記受電端子と前記給電端子とを離間させて前記吸着装置を移動する際には、前記吸着電極の前記残留電荷によって前記基板が前記吸着電極に吸着されると共に、前記装置本体に設けられた蓋部によって、前記受電側凹部が閉塞される吸着装置。前記吸着装置は、前記装置本体が平姿勢のときに前記蓋部が開けられて前記受電端子と前記給電端子との接触が可能にされ、 前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されて前記吸着装置が水平姿勢から鉛直姿勢になると、前記受電側凹部は前記蓋部で閉塞される請求項1記載の吸着装置。前記蓋部には伸縮部材が設けられ、 前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されるときに前記蓋部は前記給電端子に押圧され、前記伸縮部材が変形しながら前記蓋部の少なくとも一部は移動して前記受電側凹部が開けられた状態になって前記給電端子と前記受電端子とが接触し、 前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されると、前記伸縮部材の変形は元に戻り、前記蓋部によって、前記受電側凹部が蓋をされる請求項1記載の吸着装置。前記蓋部は押圧されると変形し、押圧が解除されると元の形状に戻る材料で形成され、 前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されるときに前記蓋部は前記給電端子に押圧され、前記蓋部は変形して前記受電側凹部が開けられた状態になって前記給電端子と前記受電端子とが接触し、 前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されると、前記蓋部の変形は元に戻り、前記蓋部によって、前記受電側凹部が蓋をされる請求項1記載の吸着装置。装置本体と、 前記装置本体に設けられた受電端子と、 前記装置本体に設けられた整流回路と、 前記装置本体に設けられ、前記整流回路を介して前記受電端子に接続された吸着電極と、を有し、 前記装置本体の表面に載置された基板に電気伝導性を有する気体状の物質が接触し、前記吸着電極に吸着電圧が印加されると前記基板が前記吸着電極に吸着される吸着装置であって、 前記受電端子は前記装置本体の外部の雰囲気とは分離され、 前記吸着装置が給電台に載置されると、前記給電台に設けられた給電端子と前記受電端子とが非接触の状態で近接し、前記給電端子に印加される交流電圧を前記受電端子が受電し、前記整流回路を介して前記吸着電極に前記吸着電圧が印加され、 前記吸着装置が前記給電台から分離されて移動する際には、前記吸着電極の残留電荷によって前記基板が前記吸着電極に吸着される吸着装置。前記給電台に設けられた給電側接地端子に接触可能な受電側接地端子と、 前記吸着電極と前記受電側接地端子との間を導通又は遮断させ、前記吸着電極と前記受電端子との間を導通又は遮断させる切替装置と、 前記切替装置の接続を切り替える制御装置とを有し、 前記給電端子に印加される交流電圧には前記切替装置の導通と遮断を制御する制御信号が重畳されており、 前記受電端子が受電した電圧から前記制御信号が抽出され、前記制御装置に入力される請求項5記載の吸着装置。前記給電台に設けられた給電側接地端子に接触可能な受電側接地端子と、 前記吸着電極と前記受電側接地端子との間を導通又は遮断させ、前記吸着電極と前記受電端子との間を導通又は遮断させる切替装置と、 前記切替装置の接続を切り替える制御装置と、 前記制御装置に接続され、前記給電台に設けられた給電側制御端子から前記切替装置の導通と遮断を制御する制御信号が入力される受電側制御端子と、 が設けられた請求項5記載の吸着装置。前記受電端子と前記給電端子とは、それぞれ平板電極で構成され、 前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電端子と前記給電端子とでコンデンサが形成される請求項5記載の吸着装置。前記給電側制御端子と前記受電側制御端子とはそれぞれ平行平板型電極で構成され、 前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電側制御端子と前記給電側制御端子とでコンデンサが形成され、 前記給電側制御端子が出力する前記制御信号が、前記受電側制御端子に伝達される請求項7記載の吸着装置。前記受電端子と前記給電端子とは、それぞれコイルで構成され、 前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電端子と前記給電端子とが磁気結合したトランスが形成される請求項5記載の吸着装置。前記給電側制御端子と前記受電側制御端子とはそれぞれコイルで構成され、 前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電側制御端子と前記給電側制御端子とが磁気結合したトランスが形成され、 前記給電側制御端子が出力する前記制御信号が、前記受電側制御端子に伝達される請求項7記載の吸着装置。前記吸着電極上には、複数の前記基板が載置される請求項1記載の吸着装置。前記吸着電極上には、複数の前記基板が載置される請求項5記載の吸着装置。電気伝導性を有する気体状の前記物質はプラズマである請求項1記載の吸着装置。電気伝導性を有する気体状の前記物質はプラズマである請求項5記載の吸着装置。電気伝導性を有する気体状の物質が形成される真空槽と、 前記真空槽の内部に配置された給電台と、 前記給電台に設けられた給電端子と、 を有し、 前記給電台は、吸着装置が分離可能に配置されるように構成され、 前記吸着装置が前記給電台に配置されたときに、 前記吸着装置に設けられた受電端子は、前記給電端子に接触し、前記給電端子に接続された電源装置が出力する吸着電圧が、前記給電端子と前記受電端子とを介して、前記吸着装置に設けられた吸着電極に印加され、前記吸着装置に配置された基板が静電吸着される真空処理装置。前記吸着装置を有する請求項16記載の真空処理装置であって、 前記吸着装置は、 装置本体と、 前記装置本体に設けられた受電側凹部とを有し、 前記受電端子は前記受電側凹部に少なくとも一部が露出され、 吸着電極は前記装置本体に設けられ、前記受電端子に電気的に接続され、 前記装置本体の表面に載置された基板に電気伝導性を有する気体状の物質が接触し、前記吸着電極に前記吸着電圧が印加されると前記基板が前記吸着電極に吸着されるようにされ、 前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されて、前記給電端子が前記受電端子の露出部分に接触すると、前記電源装置が出力する吸着電圧が前記受電端子を介して前記吸着電極に印加され、 前記吸着電極に前記吸着電圧が印加された後、前記受電端子と前記給電端子とを離間させると前記吸着電極に残留電荷が残り、 前記受電端子と前記給電端子とを離間させて前記吸着装置を移動する際には、前記吸着電極の前記残留電荷によって前記基板が前記吸着電極に吸着されると共に、前記装置本体に設けられた蓋部によって、前記受電側凹部が閉塞される吸着装置である真空処理装置。前記吸着装置は、前記装置本体が水平姿勢のときに前記蓋部が開けられて前記受電端子と前記給電端子との接触が可能にされ、 前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されて前記吸着装置が水平姿勢から鉛直姿勢になると、前記受電側凹部は前記蓋部で閉塞される請求項17記載の真空処理装置。前記蓋部には伸縮部材が設けられ、 前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されるときに前記蓋部は前記給電端子に押圧され、前記伸縮部材が変形しながら前記蓋部の少なくとも一部は移動して前記受電側凹部が開けられた状態になって前記給電端子と前記受電端子とが接触し、 前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されると、前記伸縮部材の変形は元に戻り、前記蓋部によって、前記受電側凹部が蓋をされる請求項17記載の真空処理装置。前記蓋部は押圧されると変形し、押圧が解除されると元の形状に戻る材料で形成され、 前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されるときに前記蓋部は前記給電端子に押圧され、前記蓋部は変形して前記受電側凹部が開けられた状態になって前記給電端子と前記受電端子とが接触し、 前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されると、前記蓋部の変形は元に戻り、前記蓋部によって、前記受電側凹部が蓋をされる請求項17記載の真空処理装置。電気伝導性を有する気体状の物質が形成される真空槽と、 前記真空槽の内部に配置された給電台と、 前記給電台に設けられた給電端子と、 を有し、 前記給電台は、吸着装置が分離可能に配置されるように構成され、 前記吸着装置が前記給電台に配置されたときに、 前記吸着装置に設けられた受電端子は、前記給電端子に非接触で近接し、前記給電端子に接続された電源装置が出力する交流電圧が、前記給電端子を介して前記受電端子に印加され、前記受電端子に接続された整流回路によって整流された整流電圧が前記吸着装置に設けられた吸着電極に印加され、前記吸着装置に配置された基板が静電吸着される真空処理装置。前記吸着装置を有する請求項21記載の真空処理装置であって、 前記吸着装置は、 装置本体を有し、 前記整流回路と前記受電端子と前記吸着電極とは前記装置本体に設けられ、 前記装置本体の表面に載置された基板に電気伝導性を有する気体状の物質が接触し、前記吸着電極に前記整流電圧が印加されると前記基板が前記吸着電極に吸着されるように構成され、 前記受電端子は前記装置本体の外部の雰囲気とは分離され、 前記吸着電極に前記整流電圧が印加された後、前記吸着電極に残留電荷が残り、 前記吸着装置が前記給電台から分離されて移動する際には、前記吸着電極の前記残留電荷によって前記基板が前記吸着電極に吸着されるように構成された真空処理装置。前記給電台には給電側接地端子が設けられ、 前記装置本体には、 前記給電側接地端子に接触可能な受電側接地端子と、 前記吸着電極と前記受電側接地端子との間を導通又は遮断させ、前記吸着電極と前記受電端子との間を導通又は遮断させる切替装置と、 前記切替装置の前記導通と前記遮断を制御する制御装置とが設けられ、 前記給電端子に印加される交流電圧には前記切替装置の導通と遮断を制御する制御信号が重畳されており、 前記受電端子が受電した電圧から前記制御信号が抽出され、前記制御装置に入力される請求項22記載の真空処理装置。前記給電台には給電側接地端子が設けられ、 前記装置本体には、 前記給電側接地端子に接触可能な受電側接地端子と、 前記吸着電極と前記受電側接地端子との間を導通又は遮断させ、前記吸着電極と前記受電端子との間を導通又は遮断させる切替装置と、 前記切替装置の前記導通と前記遮断を制御する制御装置と、 前記制御装置に接続され、前記給電台に設けられた給電側制御端子から前記制御装置に、前記導通と前記遮断とを制御するための制御信号が入力される受電側制御端子と、 が設けられた請求項22記載の真空処理装置。前記受電端子と前記給電端子とは、それぞれ平板電極で構成され、 前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電端子と前記給電端子とでコンデンサが形成されるように構成された請求項24記載の真空処理装置。前記給電側制御端子と前記受電側制御端子とはそれぞれ平行平板型電極で構成され、 前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電側制御端子と前記給電側制御端子とでコンデンサが形成され、 前記給電側制御端子が出力する前記制御信号が、前記受電側制御端子に伝達される請求項25記載の真空処理装置。前記受電端子と前記給電端子とは、それぞれコイルで構成され、 前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電端子と前記給電端子とが磁気結合したトランスが形成される請求項24記載の真空処理装置。前記給電側制御端子と前記受電側制御端子とはそれぞれコイルで構成され、 前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電側制御端子と前記給電側制御端子とが磁気結合したトランスが形成され、 前記給電側制御端子が出力する前記制御信号が、前記受電側制御端子に伝達される請求項27記載の真空処理装置。

说明书全文

本発明は、吸着装置と真空処理装置に係り、特に、真空雰囲気中で基板を吸着した状態で移動できる吸着装置と、その吸着装置が載置される給電台を有する真空処理装置に関する。

真空雰囲気中で基板を処理する場合には、基板を吸着装置に載置し、吸着装置に吸着させ、吸着装置の温度を制御することで、間接的に基板の温度を制御する方法が行われている。 近年では、バッテリーを搭載し、バッテリーの動作によって基板を吸着した状態で移動できる吸着装置があるが、高価であり、また、体積も大きくなる。

また、バッテリーレスであり、吸着装置の吸着電極に接続された受電端子と、電源に接続された給電装置の給電端子とは、静止状態では接触され、吸着電極と基板との間の等価容量が充電され、受電端子と給電端子とが離間され、移動できる吸着装置があり、等価容量に蓄積された残留電荷によって、移動中も基板を吸着できる吸着装置が知られている。 しかしながら、そのような吸着装置では、真空処理中の吸着や、移動中の吸着力が低下することがあり、対策が求められている。

特開2007−53348号公報

特開2009−99674号公報

WO2006−123680号公報

本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、真空処理中や移動中の吸着力が低下せずに、基板を吸着できる技術を提供することにある。

本願発明の発明者等は、吸着装置の受電端子は、等価容量に残留する残留電荷によって高電圧が印加された状態で、真空槽中の導電ガス雰囲気に接触するため、移動中に残留電荷が放出されてしまい、移動中に吸着力が低下することを見いだした。従って、受電端子の導電性ガスへの露出を防止すれば、吸着力の低下は無くなることになる。

本願発明は、上記知見に基づいて創作されたものであり、装置本体と、前記装置本体に設けられた受電側凹部と、前記受電側凹部に少なくとも一部が露出された受電端子と、前記装置本体に設けられ、前記受電端子に電気的に接続された吸着電極と、を有し、前記装置本体の表面に載置された基板に電気伝導性を有する気体状の物質が接触し、前記吸着電極に電圧が印加されると前記基板が前記吸着電極に吸着される吸着装置であって、前記吸着電極は、前記吸着装置が載置される給電台に設けられ、電源装置に接続された給電端子が前記受電側凹部に挿入されて、前記給電端子が前記受電端子の露出部分に接触すると、前記電源装置が出力する吸着電圧が印加され、前記吸着電極に前記吸着電圧が印加された後、前記受電端子と前記給電端子とを離間させると前記吸着電極に残留電荷が残り、前記受電端子と前記給電端子とを離間させて前記吸着装置を移動する際には、前記吸着電極の前記残留電荷によって前記基板が前記吸着電極に吸着されると共に、前記装置本体に設けられた蓋部によって、前記受電側凹部が閉塞される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記吸着装置は、前記装置本体が平姿勢のときに前記蓋部が開けられて前記受電端子と前記給電端子との接触が可能にされ、前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されて前記吸着装置が水平姿勢から鉛直姿勢になると、前記受電側凹部は前記蓋部で閉塞される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記蓋部には伸縮部材が設けられ、前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されるときに前記蓋部は前記給電端子に押圧され、前記伸縮部材が変形しながら前記蓋部の少なくとも一部は移動して前記受電側凹部が開けられた状態になって前記給電端子と前記受電端子とが接触し、前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されると、前記伸縮部材の変形は元に戻り、前記蓋部によって、前記受電側凹部が蓋をされる吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記蓋部は押圧されると変形し、押圧が解除されると元の形状に戻る材料で形成され、前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されるときに前記蓋部は前記給電端子に押圧され、前記蓋部は変形して前記受電側凹部が開けられた状態になって前記給電端子と前記受電端子とが接触し、前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されると、前記蓋部の変形は元に戻り、前記蓋部によって、前記受電側凹部が蓋をされる吸着装置である。 また、本発明は、装置本体と、前記装置本体に設けられた受電端子と、前記装置本体に設けられた整流回路と、前記装置本体に設けられ、前記整流回路を介して前記受電端子に接続された吸着電極と、を有し、前記装置本体の表面に載置された基板に電気伝導性を有する気体状の物質が接触し、前記吸着電極に吸着電圧が印加されると前記基板が前記吸着電極に吸着される吸着装置であって、前記受電端子は前記装置本体の外部の雰囲気とは分離され、前記吸着装置が給電台に載置されると、前記給電台に設けられた給電端子と前記受電端子とが非接触の状態で近接し、前記給電端子に印加される交流電圧を前記受電端子が受電し、前記整流回路を介して前記吸着電極に前記吸着電圧が印加され、前記吸着装置が前記給電台から分離されて移動する際には、前記吸着電極の残留電荷によって前記基板が前記吸着電極に吸着される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記給電台に設けられた給電側接地端子に接触可能な受電側接地端子と、前記吸着電極と前記受電側接地端子との間を導通又は遮断させ、前記吸着電極と前記受電端子との間を導通又は遮断させる切替装置と、前記切替装置の接続を切り替える制御装置とを有し、前記給電端子に印加される交流電圧には前記切替装置の導通と遮断を制御する制御信号が重畳されており、前記受電端子が受電した電圧から前記制御信号が抽出され、前記制御装置に入力される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記給電台に設けられた給電側接地端子に接触可能な受電側接地端子と、前記吸着電極と前記受電側接地端子との間を導通又は遮断させ、前記吸着電極と前記受電端子との間を導通又は遮断させる切替装置と、前記切替装置の接続を切り替える制御装置と、前記制御装置に接続され、前記給電台に設けられた給電側制御端子から前記切替装置の導通と遮断を制御する制御信号が入力される受電側制御端子と、が設けられた吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記受電端子と前記給電端子とは、それぞれ平板電極で構成され、前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電端子と前記給電端子とでコンデンサが形成される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記給電側制御端子と前記受電側制御端子とはそれぞれ平行平板型電極で構成され、前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電側制御端子と前記給電側制御端子とでコンデンサが形成され、前記給電側制御端子が出力する前記制御信号が、前記受電側制御端子に伝達される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記受電端子と前記給電端子とは、それぞれコイルで構成され、前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電端子と前記給電端子とが磁気結合したトランスが形成される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記給電側制御端子と前記受電側制御端子とはそれぞれコイルで構成され、前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電側制御端子と前記給電側制御端子とが磁気結合したトランスが形成され、前記給電側制御端子が出力する前記制御信号が、前記受電側制御端子に伝達される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記吸着電極上には、複数の前記基板が載置される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、前記吸着電極上には、複数の前記基板が載置される吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、電気伝導性を有する気体状の前記物質はプラズマである吸着装置である。 本願発明は吸着装置であって、電気伝導性を有する気体状の前記物質はプラズマである吸着装置である。 また、本発明は、電気伝導性を有する気体状の物質が形成される真空槽と、前記真空槽の内部に配置された給電台と、前記給電台に設けられた給電端子と、を有し、前記給電台は、吸着装置が分離可能に配置されるように構成され、前記吸着装置が前記給電台に配置されたときに、前記吸着装置に設けられた受電端子は、前記給電端子に接触し、前記給電端子に接続された電源装置が出力する吸着電圧が、前記給電端子と前記受電端子とを介して、前記吸着装置に設けられた吸着電極に印加され、前記吸着装置に配置された基板が静電吸着される真空処理装置である。 本願発明は前記吸着装置を有する真空処理装置であって、前記吸着装置は、装置本体と、前記装置本体に設けられた受電側凹部とを有し、前記受電端子は前記受電側凹部に少なくとも一部が露出され、吸着電極は前記装置本体に設けられ、前記受電端子に電気的に接続され、前記装置本体の表面に載置された基板に電気伝導性を有する気体状の物質が接触し、前記吸着電極に前記吸着電圧が印加されると前記基板が前記吸着電極に吸着されるようにされ、前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されて、前記給電端子が前記受電端子の露出部分に接触すると、前記電源装置が出力する吸着電圧が前記受電端子を介して前記吸着電極に印加され、前記吸着電極に前記吸着電圧が印加された後、前記受電端子と前記給電端子とを離間させると前記吸着電極に残留電荷が残り、前記受電端子と前記給電端子とを離間させて前記吸着装置を移動する際には、前記吸着電極の前記残留電荷によって前記基板が前記吸着電極に吸着されると共に、前記装置本体に設けられた蓋部によって、前記受電側凹部が閉塞される吸着装置である真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記吸着装置は、前記装置本体が水平姿勢のときに前記蓋部が開けられて前記受電端子と前記給電端子との接触が可能にされ、前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されて前記吸着装置が水平姿勢から鉛直姿勢になると、前記受電側凹部は前記蓋部で閉塞される真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記蓋部には伸縮部材が設けられ、前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されるときに前記蓋部は前記給電端子に押圧され、前記伸縮部材が変形しながら前記蓋部の少なくとも一部は移動して前記受電側凹部が開けられた状態になって前記給電端子と前記受電端子とが接触し、前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されると、前記伸縮部材の変形は元に戻り、前記蓋部によって、前記受電側凹部が蓋をされる真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記蓋部は押圧されると変形し、押圧が解除されると元の形状に戻る材料で形成され、前記給電端子が前記受電側凹部に挿入されるときに前記蓋部は前記給電端子に押圧され、前記蓋部は変形して前記受電側凹部が開けられた状態になって前記給電端子と前記受電端子とが接触し、前記給電端子が前記受電側凹部から抜去されると、前記蓋部の変形は元に戻り、前記蓋部によって、前記受電側凹部が蓋をされる真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、電気伝導性を有する気体状の物質が形成される真空槽と、前記真空槽の内部に配置された給電台と、前記給電台に設けられた給電端子と、を有し、前記給電台は、吸着装置が分離可能に配置されるように構成され、前記吸着装置が前記給電台に配置されたときに、前記吸着装置に設けられた受電端子は、前記給電端子に非接触で近接し、前記給電端子に接続された電源装置が出力する交流電圧が、前記給電端子を介して前記受電端子に印加され、前記受電端子に接続された整流回路によって整流された整流電圧が前記吸着装置に設けられた吸着電極に印加され、前記吸着装置に配置された基板が静電吸着される真空処理装置である。 本願発明は前記吸着装置を有する真空処理装置であって、前記吸着装置は、装置本体を有し、前記整流回路と前記受電端子と前記吸着電極とは前記装置本体に設けられ、前記装置本体の表面に載置された基板に電気伝導性を有する気体状の物質が接触し、前記吸着電極に前記整流電圧が印加されると前記基板が前記吸着電極に吸着されるように構成され、前記受電端子は前記装置本体の外部の雰囲気とは分離され、前記吸着電極に前記整流電圧が印加された後、前記吸着電極に残留電荷が残り、前記吸着装置が前記給電台から分離されて移動する際には、前記吸着電極の前記残留電荷によって前記基板が前記吸着電極に吸着されるように構成された真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記給電台には給電側接地端子が設けられ、前記装置本体には、前記給電側接地端子に接触可能な受電側接地端子と、前記吸着電極と前記受電側接地端子との間を導通又は遮断させ、前記吸着電極と前記受電端子との間を導通又は遮断させる切替装置と、前記切替装置の前記導通と前記遮断を制御する制御装置とが設けられ、前記給電端子に印加される交流電圧には前記切替装置の導通と遮断を制御する制御信号が重畳されており、前記受電端子が受電した電圧から前記制御信号が抽出され、前記制御装置に入力される真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記給電台には給電側接地端子が設けられ、前記装置本体には、前記給電側接地端子に接触可能な受電側接地端子と、前記吸着電極と前記受電側接地端子との間を導通又は遮断させ、前記吸着電極と前記受電端子との間を導通又は遮断させる切替装置と、前記切替装置の前記導通と前記遮断を制御する制御装置と、前記制御装置に接続され、前記給電台に設けられた給電側制御端子から前記制御装置に、前記導通と前記遮断とを制御するための制御信号が入力される受電側制御端子と、が設けられた真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記受電端子と前記給電端子とは、それぞれ平板電極で構成され、前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電端子と前記給電端子とでコンデンサが形成されるように構成された真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記給電側制御端子と前記受電側制御端子とはそれぞれ平行平板型電極で構成され、前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電側制御端子と前記給電側制御端子とでコンデンサが形成され、前記給電側制御端子が出力する前記制御信号が、前記受電側制御端子に伝達される真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記受電端子と前記給電端子とは、それぞれコイルで構成され、前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電端子と前記給電端子とが磁気結合したトランスが形成される真空処理装置である。 本願発明は真空処理装置であって、前記給電側制御端子と前記受電側制御端子とはそれぞれコイルで構成され、前記吸着装置が前記給電台に載置されると、前記受電側制御端子と前記給電側制御端子とが磁気結合したトランスが形成され、前記給電側制御端子が出力する前記制御信号が、前記受電側制御端子に伝達される真空処理装置である。

受電端子の変質、腐食、薄膜形成が防止されることで、吸着力の低下は無くなり、また、吸着装置の寿命が長くなる。

(a)〜(c):本発明の真空処理装置を説明するための図

(a)、(b):本発明の第一例の吸着装置を説明するための図

鉛直姿勢の第一例の吸着装置を説明するための図

(a)、(b):本発明の第二例の吸着装置を説明するための図

(a)、(b):本発明の第三例の吸着装置を説明するための図

(a)、(b):本発明の第四例の吸着装置を説明するための図

(a)、(b):本発明の第五例の吸着装置を説明するための図

<実施形態> 図1(a)〜(c)の符号2は、本発明の真空装置である。

図1(a)を参照し、この真空装置2は、一台又は複数台の真空処理装置151,152を有している。 真空処理装置151、152は、真空槽16を有しており、真空槽16の内部には、給電台18と、処理部17とが配置されている。

先ず、図1(b)に示す様に、前段の処理装置141から最初の真空処理装置151の内部に、複数枚の基板5が載置された吸着装置19が搬入され、給電台18の上に載置される。

給電台18には給電装置60が設けられ、吸着装置19には受電装置20が設けられている。給電装置60は電源装置66に接続され、受電装置20は吸着装置19に設けられた一枚の吸着電極22に接続されており、電源装置66が動作して給電装置60に電圧が印加されると、受電装置20に給電装置60から電圧が供給される。受電装置20に供給された電圧により、受電装置20から吸着電極22に吸着電圧が供給される。真空槽16は接地電位に接続されている。吸着電極22の電位は正電位でも負電位でも吸着が可能である。

吸着装置19に載置された複数の基板5の真下位置には、吸着電極22が位置するようにされており、吸着電極22は、ここでは、一枚の導電性の板又は膜であり、各基板5は、吸着電極22の外周よりも内側の場所に載置されている。ここでは一枚の吸着電極22が用いられているが、複数の小径電極で吸着電極を構成し、各小径電極には、同じ大きさの吸着電圧が供給されるようにしてもよい。

真空処理装置151、152の真空槽16には、真空排気装置68がそれぞれ接続されており、真空排気装置68を動作させ、真空槽16の内部を真空排気して真空雰囲気を形成した後、真空槽16の内部にプラズマを形成すると、プラズマが導電性を有する気体状の帯電物質となり、吸着装置19に載置された基板5と真空槽16の壁面とに接触し、基板5を真空槽16に電気的に接続する。 各真空槽16は、接地電位に接続されており、基板5は接地電位に接続される。

基板5と吸着電極22との間には、等価容量が形成されており、基板5がプラズマによって接地電位に接続された状態で、吸着電極22に吸着電圧が供給されると、等価容量が充電され、基板5と吸着電極22とが互いに逆極性の電圧に帯電し、その間に静電気力が発生し、基板5が吸着電極22に静電吸着される。

その状態で、処理部17を動作させると、基板5が真空処理される。 ここでは、処理部17はシャワープレートであり、処理部17からエッチングガスが導入され、真空槽16の内部には、エッチングガスプラズマが形成されており、吸着装置19に吸着された基板5は、基板5の表面に形成された薄膜がエッチングされるようになっている。

この真空処理の際には、吸着によって基板5と吸着装置19とは密着しており、熱伝導率が高くなっている。従って、給電台18に加熱装置や冷却装置を設け、それら加熱装置や冷却装置によって吸着装置19を加熱又は冷却することで、基板5を加熱又は冷却することができる。

真空処理の最中には、吸着電極22には、吸着電圧が供給されており、真空処理が終了すると、給電装置60から受電装置20への電圧供給は終了され、吸着電極22への電圧供給が終了する。

その状態で、搬送装置等により、最初の真空処理装置151内の吸着装置19は、給電台18から分離され、次の真空処理装置152の真空槽16の内部に移動され、図1(c)に示すように、新しい吸着装置19が最初の真空処理装置151の給電台18に載置される。図中、符号11は、真空処理装置151,152の間や、処理装置141、142等との間を接続し、開状態になったときに吸着装置19を通過させる真空バルブである。

移動中の吸着装置19の受電装置20には、給電装置60から電圧は供給されないが、吸着電極22への電圧供給が終了しても、吸着電極22と基板5とには反対極性の残留電荷が残存しており、残留電荷の吸着力によって、基板5は、吸着装置19に吸着された状態が維持される。

吸着装置19と給電台18の具体的な例について説明する。 図2、図4〜図7の符号19a〜19eは、具体的な第一例〜第五例の吸着装置を示しており、符号18a〜18eは、第一例〜第五例の吸着装置19a〜19eに対応する具体的な第一例〜第五例の給電台を示している。

第一例〜第五例の吸着装置19a〜19eでは、吸着電極22は、絶縁物が板状に形成されて成る装置本体21の内部に配置されており、吸着電極22の表面は装置本体21の外部には露出しないようにされている。 装置本体21の表面上には、複数の基板51〜53が載置されている。各基板51〜53の真下位置には、吸着電極22が位置するようにされている。

<第一例〜第三例> 第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cの受電装置20a〜20cは、装置本体21の裏面側に設けられた受電側凹部23と、受電側凹部23の内部であって、その底面に配置された受電端子24と、受電側凹部23の蓋をする蓋部25a、25b、25c、25dとをそれぞれ有している。受電端子24は、少なくとも一部が受電側凹部23内に露出しており、ここでは、受電端子24は、金属等の電気導電性を有する部材で構成され、膜表面が受電側凹部23に露出されている。

第一例〜第三例の給電台18a〜18cは、絶縁物が台状に形成されて成る台本体61を有しており、第一例〜第三例の給電台18a〜18cの給電装置60a〜60cは、給電端子64を有している。

ここでは、第一例〜第三例の給電装置60a〜60cは、台本体61の表面に形成された給電側凹部63を有しており、給電端子64は、給電側凹部63の底面に、バネ等の給電側伸縮部材62を介して取り付けられている。

第一例〜第三例の給電台18a〜18cの給電端子64の上端は、台本体61の表面よりも上方に位置しており、給電端子64の上端の、台本体61の表面からの高さは、受電端子24の下端と装置本体21の底面との間の距離よりも長くされている。ここでは受電端子24は膜であり、膜表面が下端になっている。

第一例と第二例の吸着装置19a、19bでは、蓋部25a、25bは、装置本体21の底面に回転可能に取り付けられた回転装置27に設けられている。 蓋部25a、25bは、蓋部25a、25bの縁の部分が回転装置27に取り付けられており、蓋部25a、25bは回転装置27と一緒に回転するようにされている。

第一例の吸着装置19aでは、装置本体21が水平姿勢のときには、蓋部25aは自重によって、回転装置27に取り付けられた部分が上方に位置し、その反対側の部分が下方に位置し、従って、蓋部25aは、受電側凹部23の開口を閉じないようになっており、装置本体21が水平姿勢の時には、蓋部25aは鉛直姿勢になり、受電側凹部23の蓋は開くことになっている。

他方、第一例の吸着装置19aが、図3に示すように、受電側凹部23の回転装置27が設けられた側が上方、反対側が下方にされて、鉛直に配置された場合には、蓋部25aは鉛直になり、また、受電側凹部23の開口も鉛直になるから、受電側凹部23は、蓋部25aによって蓋をされた状態になる。

第二例の吸着装置19bでは、蓋部25bは、受電側伸縮部材28によって装置本体21に取り付けられており、蓋部25bが押圧されない状態では、第二例の吸着装置19bの受電側凹部23は、蓋部25bによって蓋をされるようになっている。

第三例の吸着装置19cでは、柔軟性を有する二枚の蓋部25c、25dが、側面を互いに接触させて受電側凹部23を蓋するように設けられており、二枚の蓋部25c、25dの接触部分は、受電側凹部23の中央付近に位置するようにされている。

第二例、第三例の吸着装置19b、19cでは、受電側凹部23は蓋部25b、25c、25dによって蓋をされており、第二例、第三例の吸着装置19b、19cが真空槽16の内部を移動するときには、真空槽16の内部の残留ガスは、第二例、第三例の吸着装置19b、19cの受電側凹部23の内部には進入しないのに対し、第一例の吸着装置19aでは鉛直姿勢のときに、受電側凹部23が蓋をされるから、第一例の吸着装置19aは、鉛直姿勢で移動させると、移動する真空槽16内の残留ガスが受電側凹部23の内部に進入しないようにすることができる。

第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cを、第一例〜第三例の給電台18a〜18cの上方に離間して配置した状態から、第一例〜第三例の給電台18a〜18cの上に載置する工程を説明する。

第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cを水平姿勢にし、移動装置(不図示)により、第一例〜第三例の給電台18a〜18cの上方にそれぞれ配置する。 移動装置により、第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cを水平姿勢にしながら降下させる。 降下により、第一例の吸着装置19aでは、鉛直姿勢の蓋部25aは、給電側凹部63の中に挿入される。

鉛直姿勢の蓋部25aの下端から装置本体21の底面までの高さよりも、給電側凹部63の深さの方が長くされており、従って、蓋部25aの下端は給電側凹部63の底面と接触せずに、受電端子24の下端と給電端子64の上端とが接触する。

第二例の吸着装置19bでは、給電端子64の上端が蓋部25bの底面に接触し、更に第二例の吸着装置19bが降下されると、給電端子64が蓋部25bを下方から押圧し、受電側伸縮部材28は圧縮変形され、蓋部25bは上方に押し上げられて、受電端子24の真下位置から給電端子64が移動され、受電側凹部23の内部に位置する受電端子24が、受電側凹部23の外部雰囲気に露出する。

他方、第三例の吸着装置19cでは、給電端子64は、第三例の吸着装置19cが降下したときに、給電端子64の上端が二枚の蓋部25c、25dが接触した部分に当接できる位置に配置されている。

二枚の蓋部25c、25dは、押圧されると変形する材料で形成されており、給電端子64の上端が二枚の蓋部25c、25d同士が接触した部分に当接した後、更に第三例の吸着装置19cが降下されると、二枚の蓋部25c、25dの接触部分は下方から押圧されて上方に押し上げられ、蓋部25c、25dの形状は湾曲変形され、受電端子24の真下位置に位置する蓋部25c、25dの部分が移動され、受電側凹部23の内部に位置する受電端子24が、受電側凹部23の外部雰囲気に露出する。

その状態から第二例と第三例の吸着装置19b、19cとが更に降下されると、給電端子64の上端が受電側凹部23内を移動して受電端子24に近づき、給電端子64の上端が受電端子24の下端に接触する。

第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cの受電端子24の下端と、第一例〜第三例の給電台18a〜18cの給電端子64の上端とが接触したときには、装置本体21の底面と台本体61の表面とは接触しておらず、更に第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cを降下させると、給電側伸縮部材62が圧縮され、給電側伸縮部材62が短くなりながら、第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cは、第一例〜第三例の給電台18a〜18cに近接し、装置本体21の底面と台本体61の表面とが接触すると、第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cは、第一例〜第三例の給電台18a〜18c上に載置されたことになる。

受電端子24は、吸着電極22に電気的に接続されており、給電端子64は、真空槽16の外部に配置された電源装置66に電気的に接続されている。

第一例〜第三例の給電台18a〜18cでは、電源装置66には可変直流電圧源が用いられており、電源装置66が起動し、直流の吸着電圧を出力すると、給電端子64と受電端子24とを介して、吸着電極22に吸着電圧が印加される。

そして、上述したように、第一例〜第三例の給電台18a〜18cが配置された真空槽16の内部に、処理部17からエッチングガスが導入され、エッチングガスのプラズマが生成されると、そのプラズマが、電気伝導性を有する気体状の物質となり、第一例〜第三例の吸着装置19a〜19c上の基板51〜53と真空槽16の壁面とに接触し、基板51〜53が接地電位に接続され、等価容量が充電され、基板51〜53は、第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cの吸着電極22に吸着される。 各基板51〜53の表面の薄膜がエッチングされると、エッチングガスの導入は停止され、プラズマは消滅される。

電源装置66の動作を停止させ、次いで、吸着電極22を、真空槽16と同じ接地電位に接続し、等価容量に蓄積された電荷を放電させた後、移動装置によって、第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cを第一例〜第三例の給電台18a〜18cから離間させ、受電端子24と給電端子64とを離間させる。

第一例の吸着装置19aは、給電端子64が受電側凹部23から抜去された後、蓋部25aで受電側凹部23を蓋するために、水平姿勢から鉛直姿勢にする。

第二例の吸着装置19bでは、給電端子64が受電側凹部23から抜去されると、圧縮されていた受電側伸縮部材28が元の形状に戻り、第二例の吸着装置19bの受電側凹部23は、蓋部25bによって蓋がされる。

また、第三例の吸着装置19cでは、給電端子64が受電側凹部23から抜去されると、変形していた二枚の蓋部25c、25dは元の形状に戻り、第三例の吸着装置19cの受電側凹部23は、二枚の蓋部25c、25dによって蓋がされる。

第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cの吸着電極22には、接地電位に接続し、給電端子64から離間させた後も電荷が残存しており、吸着電極22の電位と接地電位との差である電圧は大きい状態である。 この状態で、反応性を有するガスに受電端子24が接触すると、受電端子24の変質や腐食が発生したり、薄膜が形成されたりしてしまう。

第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cでは、受電側凹部23は蓋部25a〜25dによって蓋をされた状態になるから、第一例〜第三例の給電台18a〜18cから分離され、蓋をされた状態で別の真空槽16に搬入されるときに、搬入される真空槽16の内部の残留ガスは、受電側凹部23の内部に侵入できないので、受電端子24には、変質、腐食、薄膜の形成等の不都合は生じにくい。

第一例〜第三例の給電台18a〜18cでは、電源装置66の出力電圧は接地電位にされており、給電端子64は接地電位に接続されているから、残留ガスに接触しても、変質、腐食、薄膜形成等の不都合は生じにくい。

<第四例、第五例> 次に、図6(a)、(b)と図7(a)、(b)とを参照し、第四例、第五例の吸着装置19d、19eを説明する。

先ず、第四例、第五例の吸着装置19d、19eの共通する構成と、第四例、第五例の給電台18d、18eの共通する構成とを説明する。

第四例、第五例の吸着装置19d、19eの受電装置20d、20eは、吸着電極22の他に、切替装置36と、整流回路34と、受電側制御装置35と、受電側接地端子33と、受電側制御端子32、42と、受電端子31、41を有している。

受電端子31、41と受電側制御端子32、42とは、装置本体21の内部の底面近傍に配置されており、装置本体21の外部の雰囲気には接触しないようにされている。 受電側接地端子33は、装置本体21の底面に設けられており、ここでは、受電側接地端子33の厚み以上の深さを有する接地用凹部38の内部に露出して配置されている。 受電端子31、41は整流回路34に接続され、整流回路34と受電側接地端子33とは、切替装置36を介して吸着電極22に接続されている。 受電端子31、41を切替装置36を介して整流回路34に接続させ、整流回路34を吸着電極22に接続させるようにしてもよい。

切替装置36は、受電側制御装置35によって制御され、受電側制御装置35が切替装置36に出力する信号によって、吸着電極22を、受電側接地端子33と、受電端子31とのいずれか一方に接続するか、又は、吸着電極22を受電側接地端子33と整流回路34の両方から遮断させるように動作する。吸着電極22は、整流回路34を介して受電端子31に接続される。 搬送中は吸着電極22は両方から遮断され、浮遊電位に置かれる。

第四例、第五例の給電台18d、18eの給電装置60d、60eは、それぞれ給電端子65、75と給電側制御端子67、77と、給電側接地端子84とを有している。

給電端子65、75は、交流電圧源である電源装置66に接続されており、給電側制御端子67,77は、給電側制御装置69に接続され、給電側接地端子84は接地電位に接続されている。

第四例の吸着装置19d、給電台18dと、第五例の吸着装置19eと給電台18eとの間の異なる構成を説明すると、第四例の吸着装置19dの受電端子31と受電側制御端子32と、第四例の給電台18dの給電端子65と給電側制御端子67とは、それぞれ平板状の電極で構成されているのに対し、第五例の吸着装置19eの受電端子41と受電側制御端子42と、第五例の給電台18eの給電端子75と給電側制御端子77とは、それぞれコイルで構成されている。

第四例、第五例の吸着装置19d、19eを第四例、第五例の給電台18d、18e上にそれぞれ乗せると、第四例の吸着装置19dの受電端子31と第四例の給電台18dの給電端子65とは、互いに平行に近接して配置され、受電端子31と給電端子65とを電極にした電力側コンデンサが形成され、第五例の吸着装置19eの受電端子41と第五例の給電台18eの給電端子75とは、互いに近接して配置され、受電端子41と給電端子75とが磁気結合したトランスが形成される。

また、第四例、第五例の吸着装置19d、19eを第四例、第五例の給電台18d、18e上にそれぞれ乗せると、給電側制御端子67、77と、受電側制御端子32,42とが近接し、第四例の給電台18dと吸着装置19dとでは、給電側制御端子67と受電側制御端子32とによって制御用コンデンサが形成され、第五例の給電台18eと吸着装置19eとでは、給電側制御端子77と受電側制御端子42とが磁気結合するトランスが形成される。

給電側制御端子67,77は、給電側制御装置69に接続されており、給電側制御装置69から制御信号を含む電圧が給電側制御端子67,77に印加され、その電圧によって給電側制御端子67,77に流れる電流が変化すると、受電側制御端子32,42に、制御信号を含む電圧が誘起され、制御信号が受電側制御装置35に入力される。

受電側制御装置35は、入力された制御信号の内容に応じて切替装置36の接続を切り替える。ここでは、二個のスイッチ37a、37bのいずれか一方を導通させ、他方を遮断させる。

基板51〜53が載置された吸着装置19d、19eが給電台18d、18e上に乗せられたときには、給電側制御装置69は、吸着電極22を整流回路34に接続する内容の信号を給電側制御端子67,77と受電側制御端子32,42とを介して、受電側制御装置35に伝達すると、受電側制御装置35は、吸着電極22を整流回路34に接続する。この状態では、吸着電極22は、受電側接地端子33から切り離される。

真空槽16の内部にプラズマが生成され、プラズマによって基板51〜53が接地電位に接続されており、電源装置66が動作し、交流電圧が出力されているものとすると、第四例の給電台18dと吸着装置19dとでは、各基板51〜53と吸着電極22との間の等価容量と、電力側コンデンサとは、電源装置66に対して直列接続され、電源装置66が交流電圧を出力すると、整流回路34によって整流された電圧が吸着電極22に印加され、等価容量が正電圧又は負電圧のいずれか一方の極性の電圧で充電される。

他方、第五例の給電台18eと吸着装置19eとでは、電源装置66が交流電圧を出力し、給電端子75に交流電流が流れると、磁気結合によって、受電端子41に交流電圧が誘起され、その交流電圧は整流回路34に印加される。

給電側接地端子84は接地電位に接続されており、第四例、第五例の吸着装置19d、19eが第四例、第五例の給電台18d、18e上にそれぞれ乗せられた状態では、受電側接地端子33と給電側接地端子84とは接触し、受電側接地端子33は接地電位に接続されており、第5例の受電端子41であるコイルの一端は、受電側接地端子33に接続され、給電側接地端子84を介して接地電位に接続されており、他端は整流回路34に接続され、受電端子41に誘起された交流電圧は整流回路34に印加されると、整流回路34で整流された電流が等価容量に流れ、等価容量が正電圧又は負電圧のいずれか一方の極性の電圧で充電される。コイルの中点が、受電側接地端子33に接続されてもよい。

従って、第四例、第五例の吸着装置19d、19eで、各基板51〜53は吸着電極22に吸着される。 真空槽16の内部に形成されたプラズマによって、各基板51〜53が真空処理されると、真空処理は終了する。

次の処理まで搬送される場合は、プラズマは消滅され、電源装置66、給電側制御装置69の出力も停止されると、吸着電極22は浮遊電位となり、等価容量には電荷が残留されており、基板51〜53が吸着電極22に吸着された状態が維持される。

次の処理がなく吸着電極22から基板51〜53の吸着を中止しても良い場合は、給電側制御装置69から吸着電極22を受電側接地端子33に接続する内容に制御信号を含む電圧が出力され、給電側制御端子67,77と受電側制御端子32,42とを介して受電側制御装置35に伝達され、切替装置36は、吸着電極22を整流回路34から切り離し、受電側接地端子33に接続し、プラズマを介した接地電位との間で等価容量を放電させ、吸着を中止することができ、プラズマを消滅させ、電源装置66と給電側制御装置69との出力も停止させ、移動装置によって、第四例、第五例の吸着装置19d、19eを第四例、第五例の給電台18d、18eから離間させ、移動させる。

要するに、搬送中は次のプロセスに向けて吸着状態を維持したまま吸着装置19d、19eごと搬送されるため、二個のスイッチ37a、37bは遮断させる。

また、大気中に搬出する場合は、接地側のスイッチ37aを導通させ、受電側のスイッチ37bは遮断させ、吸着電極22を接地電位に接続した状態でプラズマに曝した後、大気中に搬出する。

第四例、第五例の吸着装置19d、19eの吸着電極22を接地電位に接続し、第四例、第五例の給電台18d、18eから離間させても、等価容量には電荷が残留されており、基板51〜53が吸着電極22に吸着された状態が維持される。

受電端子31、41の表面は、絶縁性の材料で覆われており、受電端子31、41と給電端子65、75との間には、少なくとも、受電端子31、41の表面を覆う絶縁性の材料が配置されている。ここでは、受電端子31、41の表面を覆う絶縁性の材料は装置本体21を構成する材料である。

受電端子31,41は、残留電荷によって高電圧になっているが、受電端子31、41は、装置本体21の外部雰囲気には接触しないようにされているので、受電端子31,41が変質、腐食せず、薄膜が形成されることもない。

受電端子31、41と、受電側制御端子32、42と、給電端子65、75と、給電側制御端子67、77とは装置本体21内又は台本体61内に配置され、真空槽16の内部雰囲気に露出されないので、変質、腐食、薄膜形成等の不都合は生じない。各端子31、32、41、42、65,67、75、77の表面を薄膜で被覆して真空槽16の内部雰囲気に露出されないようにしてもよい。

給電側接地端子84は接地電位に接続され、受電側接地端子33は接地電位又は浮遊電位に置かれるので、給電側接地端子84と受電側接地端子33も変質、腐食、薄膜形成等の不都合は生じにくい。

<他の例> なお、上記各例では、エッチングガスのプラズマを用いる例であったが、他に、例えば処理部17はスパッタリングターゲットであり、真空槽16の内部には、スパッタリングガス導入装置からスパッタリングガスが導入され、真空槽16の内部にスパッタリングガスのプラズマが形成される成膜装置でも、スパッタリングガスのプラズマによって、基板51〜53が接地電位に接続され、第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cの吸着電極22に吸着されるため、本発明の真空処理装置に含まれる。

その場合、形成されたスパッタリングガスによって、スパッタリングターゲットがスパッタリングされると、第一例〜第三例の吸着装置19a〜19cに吸着された各基板51〜53の表面に薄膜が形成される。

また、処理部17からCVDの原料ガスを導入し、原料ガスのプラズマを形成して、基板51〜53の表面に薄膜を形成するプラズマCVD装置も本発明の真空処理装置に含まれる。

更に、プラズマに限定されるものではなく、電気伝導性を有する気体状の物質であれば、吸着装置19a〜19eに載置された基板51〜53を、真空槽16の壁面に電気的に接続させることができ、等価容量を充電することができるので、本発明に用いることができる。 電気伝導性を有する気体状の物質となるガスは、処理部17以外の装置から導入してもよい。

上記吸着電極22は装置本体21の内部に配置されていたが、装置本体21の表面に配置し、吸着電極22を保護膜で覆い、吸着電極22を装置本体21の内部に配置したときと同様に、基板51〜53と接触せず、また、真空槽16内の雰囲気から分離されるように構成してもよい。

上記例では、給電側制御端子67,77が出力する制御信号を受電側制御端子32,42で受信したが、給電端子64,65,75が出力する電圧に制御信号を重畳させ、受電端子24,31,41に供給された電圧から制御信号を抽出回路で抽出し、受電側制御装置35に入力させてもよい。

5,51〜53……基板 151,152……真空処理装置 16……真空槽 18,18a〜18e……給電台 19,19a〜19e……吸着装置 21……装置本体 24,31,41……受電端子 32,42……受電側制御端子 34……整流回路 35……受電側制御装置 61……台本体 64,65,75……給電端子 66……電源装置 67、77……給電側制御端子

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