操作装置

申请号 JP2015535007 申请日 2013-10-02 公开(公告)号 JP6313770B2 公开(公告)日 2018-04-18
申请人 エブナー インダストリエオフェンバウ ゲー.エム.ベー.ハー.; 发明人 エブナー,ロベルト; エブナー,フリッツ ヨセフ; ステインハイマー,ルドルフ;
摘要
权利要求

炉装置と再処理装置との間で金属部材を操作するための操作装置であって、 当該操作装置は、前記金属部材を中に装入できる温度調節室を含み、 該温度調節室は、前記金属部材の温度調節を行うための温度調節装置を備え、 該温度調節室は、前記金属部材を前記炉装置から前記温度調節室に運ぶことができる受入位置と、前記金属部材を前記温度調節室から前記再処理装置へ運ぶことができる取出位置との間で移動することができるように設置される、移動装置を含み、 前記受入位置にある前記金属部材を搬送装置を用いて前記炉装置と前記温度調節室との間を搬送することができる、かつ/あるいは取出位置にある前記金属部材を前記搬送装置を用いて前記温度調節室と前記再処理装置との間を運ぶことができるように設置される、前記搬送装置を備え、 前記搬送装置は、前記搬送装置が前記温度調節室内に入り且つ前記温度調節室から出るように、前記温度調節室に連結される、 操作装置。前記移動装置は、更に、前記温度調節室が前記金属部材を前記炉装置から前記温度調節室に運ぶことができる間隔を置いた複数の受入位置と前記取出位置との間で移動できるように設置される、請求項1に記載の操作装置。前記温度調節室は、前記金属部材をそれを通して前記温度調節室に運び込むことができる少なくとも1つの開口部を含み、前記温度調節室は、さらにそれを用いて開口部を選択的に密閉できる密閉装置を含む、請求項1または2に記載の操作装置。前記移動装置はベルト駆動装置、チェーン駆動装置、油圧式駆動装置、電気式駆動装置、および/またはリニアモータを備える、請求項1ないし3のうちの1項に記載の操作装置。前記温度調節装置は、前記温度調節室において前記金属部材に位置依存性の温度プロファイルを適用するために、前記温度調節室において空間領域が調整可能に温度調節されるように形成される、請求項1ないし4のうちの1項に記載の操作装置。前記温度調節装置は、前記空間領域の少なくとも1つに所定の温度を有する流体を導くことによって、それぞれの前記空間領域における前記金属部材の温度を調整できるように形成される、請求項5に記載の操作装置。前記温度調節装置は、前記温度調節室のハウジングまたはハウジング部分を所定の温度に加熱できるように、その結果、前記温度調節室内において前記金属部材に位置依存性の温度プロファイルが適用されるように設置される、請求項1ないし6のうちの1項に記載の操作装置。前記温度調節装置は、それを通して流体が導かれる少なくとも1つの流体チャネルを含む、請求項6または7に記載の操作装置。前記温度調節装置は、電気的加熱要素を含み、前記電気的加熱要素は、ハウジングまたはハウジング部分を所定の温度に加熱できるように、その結果、前記温度調節室において前記金属部材に位置依存性の温度プロファイルが適用されるように制御可能である、請求項1ないし8のうちの1項に記載の操作装置。前記搬送装置は、前記搬送装置が前記温度調節室の移動途中に前記温度調節室内において前記受入位置と前記取出位置の間にあるように設置される、請求項9に記載の操作装置。前記搬送装置は、前記金属部材を受入れるための搬送フォークを備える、請求項1ないし10のうちの1項に記載の操作装置。前記温度調節室は、前記金属部材が前記温度調節室内において前記温度調節室のハウジングに接触しないで置くことができるように形成される、請求項1ないし11のうちの1項に記載の操作装置。前記温度調節室は、前記金属部材が前記温度調節室内にある場合に、前記金属部材が前記温度調節室との接触領域を形成するように形成される、請求項1ないし11のうちの1項に記載の操作装置。操作装置は、更に、 前記受入位置へ前記温度調節室を移動する手順と、 前記温度調節室が前記受入位置へ移動された場合に、前記搬送装置を用いて前記炉装置から前記温度調節室へ前記金属部材を搬送する手順と、 前記取出位置へ前記温度調節室を移動する手順と、 前記温度調節室が前記取出位置へ移動された場合に、前記搬送装置を用いて前記温度調節室から再処理装置へ前記金属部材を搬送する手順とを含み、 各手順を前記金属部材の操作のために実行できるように前記温度調節室と前記移動装置と前記搬送装置とを制御する制御ユニットを含む、 請求項1ないし13のうちの1項に記載の操作装置。金属部材の温度調節を行うための温度制御設備であって、 前記温度制御設備は、前記金属部材を加熱するための炉装置を含み、且つ前記炉装置と前記再処理装置との間で前記金属部材を操作するための請求項1ないし14のうちの1項に記載の操作装置を含む、 温度制御設備。前記炉装置は、少なくとも1つの第1炉モジュールと第2炉モジュールとを含み、 前記第1炉モジュールは、前記第2炉モジュールに対して間隔を置いて配置され、 前記第1炉モジュールにおいて前記金属部材を加熱可能であり、かつ前記第2炉モジュールにおいて別の金属部材を加熱可能であり、 前記操作装置は、前記温度調節室が前記金属部材を前記第1炉モジュールから前記温度調節室へ搬送できる受入位置に移動可能であるように、および前記温度調節室を前記別の金属部材を前記第2炉モジュールから前記温度調節室に搬送できる別の受入位置に移動可能であるように形成される、 請求項15に記載の温度制御設備。前記再処理装置を更に含み、前記再処理装置は、前記金属部材を変形するための変形装置、または前記金属部材を適切に冷却して変形するためのプレス焼入れ装置を含む、請求項15または16に記載の温度制御設備。操作装置を用いて金属部材を操作するための操作方法であって、 当該操作方法は、 受入位置へ温度調節室を移動することを含み、その場合、前記温度調節室は、前記金属部材を温度調節するための温度調節装置を含み、 前記温度調節室が前記受入位置へ移動された場合に、搬送装置を用いて炉装置から前記温度調節室へ前記金属部材を搬送することを含み、 前記温度調節室において前記金属部材を温度調節することを含み、 取出位置へ前記温度調節室を移動することを含み、かつ 前記温度調節室が前記取出位置へ移動された場合に、前記搬送装置を用いて前記温度調節室から再処理装置へ前記金属部材を搬送することを含み、 前記搬送装置は、前記搬送装置が前記温度調節室内に入り且つ前記温度調節室から出るような方法において、前記温度調節室に連結される、 方法。

说明书全文

本発明は、炉装置と再処理装置との間で金属部材を操作するための操作装置、および金属部材を製造するための温度制御設備、および金属部材を操作するための方法に関する。

例えば車両用の車体構造におけるような金属処理工業において、部材は所望の強度と所望の変形特性を同時に備えるとともに少ない重量を備えることが好ましい。衝突した場合に特に高い負荷に曝される可能性がある車体領域に、例えば高強度鋼によって生成されてかつ異なる延性領域を備えてプレス焼入れされた部材が使用される。そのような部材に対する例として、車両のAピラー、Bピラー、バンパ、ドアインパクトビームが挙げられる。

異なる延性領域を有する部材は例えばプレス焼入れを用いて製造される。出発材料もしくはシートバーはプレス焼入れの前に加熱され、続いてプレス焼入れ工具内で変形され、焼入れされる。それに対してプレス焼入れ工具はシートバーを冷却または加熱するための装置を備えることができる部材の一定領域において所望の延性を作り出すために、部材の焼入れの間の異なる冷却時間を用いて、領域内の異なる組織(例えばマルテンサイトまたはフェライト)を調整することができる。焼入れの間に部材の温度が厳密に調整されるほど、それだけ所望の組織の厳密な調整が可能になる。例えば、部品は温度調節しながら冷却することができない炉と再処理装置との間の間隔を受け渡ししなければならないので、製造途中の温度と冷却時間を事前に設定することは極めて難しい。

本発明の課題は、製造プロセス途中の金属の厳密な温度と厳密な冷却時間を事前に設定できる、一定の延性特性を有する金属部材に対する操作装置を作り出すことである。

この課題は炉装置と再処理装置の間で金属部材を操作するための操作装置によって、および金属部材を製造するための温度制御設備によって、および独立請求項に記載の金属部材を操作する方法によって解決される。

本発明の第1態様に基づいて、炉装置と再処理装置の間で金属部材を操作するための操作装置を説明する。操作装置は、中に金属部材を入れることができる温度調節室を備える。温度調節室は金属部材の温度調節を行うための温度調節装置を備える。温度調節装置は、温度調節室内の温度を調整する。さらに温度調節室は、温度調節室が受入位置と取出位置との間で移動できるように設置される移動装置を備える。受入位置において金属部材を炉装置から温度調節室に搬送可能であり、取出位置において金属部材を温度調節室から再処理装置へ搬送可能である。搬送装置は、受入位置において金属部材を炉装置と温度調節室との間で搬送可能であり、取出位置において金属部材を温度調節室と取出位置との間で搬送可能であるように設置される。

別の例に挙げる実施形態に基づいて、金属部材を操作するための操作方法を説明する。操作方法に基づいて、操作装置の温度調節室は移動装置を用いて、金属部材を炉装置から温度調節室に受入れできる受入位置に移動される。温度調節室は金属部材を温度調節するための温度調節装置を備える。金属部材は炉装置から温度調節室へ搬送装置を用いて搬送される。温度調節室は、金属部材を温度調節室から再処理装置へ取出すことができる取出位置に移動される。金属部材は温度調節室から取出位置へ搬送装置を用いて搬送される。温度調節装置は金属部材が温度調節室内にある場合に金属部材を温度調節する。そのために温度調節装置は、例えば温度調節室を予め設定可能な温度に調整する。

本出願において、金属部材とは金属加工品、もしくは所望の形状と延性を有する部材を製造するための半製品(金属シートバー)を意味する。金属部材は例えば金属シートバーである。金属シートバーは例えば約2cm以下、特に約1cm以下の厚みを有する金属板である。金属部材を用いて、例えば車両構成要素のような金属装置を製造することができる。例えば車両構成要素とは車両のAピラーまたはBピラー、バンパ、または車両のドアインパクトビームを意味する。

金属部材は、鉄の他に製造条件に応じて不純物を含むことが可能な鋼によって構成することができる。さらに金属部材は、例えば(重量%で)C:0.02〜0.6%、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.01〜0.06%、Si:0.1〜0.4%、Cr:0.1〜1.2%、P:0〜0.035%、S:0〜0.035%のような合金成分を含むことができる。さらに金属部材は、Ti、B、Mo、Ni、Cuおよび/またはNからなるグループの1つまたは複数の元素を含むことができ、ここで含有量0〜0.05%のTi、含有量0〜0.01%のCu、含有量0.0008〜0.005%のB、含有量0〜0.3%のMo、含有量0〜0.4%のNi、含有量0〜0.01%のNを含むことができる。特に部材の強度に関してはそれぞれのC含有量が重要な意味を持つ。Si、Mn、CrおよびBの含有量は、例えばベイナイトの形成、および部材組織において多く発生するマルテンサイト量の減少に利用される。

炉装置は、それに続く焼入れプロセスにおいて、特にプレス焼入れプロセスにおいて再処理するために金属部材の加熱に使用される。金属部材は炉装置において、特にオーステナイト化温度に加熱される。オーステナイト化温度は、例えば約750°Cから約1000°Cであり、ここでオーステナイト化温度の下限は金属部材の材料(鋼成分と合金成分)に依存する。オーステナイト化温度以上では完全にオーステナイト化された組織を金属部材にもたらす。

炉装置は、例えば多数の別の炉平面もしくは炉モジュールを備え、これらは例えば横並びにまたは上下重ねて配置される。炉モジュールのそれぞれに、例えば対応する金属部材を入れて加熱することができる。温度調節室は対応する多数の異なる受入位置に移動することができ、その結果、対応する金属部材をそれぞれの炉モジュールから取出すことができ、かつ温度調節室に搬送することができる。好ましい実施形態において、炉装置は特に6つから8つの、重ねて配置された炉平面もしくは炉モジュールを備える。

以下において、再処理装置とは、その上に金属部材を保管できる単純な保管台と解釈することが可能である。さらに再処理装置は、例えば変形工具または特にプレス焼入れ工具のような工具装置を備えることができる。さらに工具装置とは、組立ユニットまたは熔接ロボットと解釈することができる。

移動装置は例えば、それに沿ってガイドレールが配置される金属支持体で構成される骨格を備えることができる。温度調節室は例えばこのガイドレールに沿って移動可能に配置する、あるいは連結することができる。

温度調節室は例えば、金属部品を入れることができる内部容積を形成するハウジングを備える。温度調節室のハウジングは金属性のケースによって製造することができる。さらに温度調節室は互いに可動な2つの半割ケーシングを備えることができる。その場合、一方で両半割ケーシングは、内部容積に接近できるようにするために、それによって金属部材を入れるために互いに離れる方向に動くことができる。その後両半割ケーシングは、内部容積を取り囲むために再び互いの方向に動くことができる。

温度調節装置は、ハウジングもしくはハウジングの内表面が所望の温度を有する少なくとも1つの温度領域を備えるように形成される。加えて温度調節装置は、ハウジングもしくは内表面において多数の異なる温度領域を調整することできるように、その結果、温度調節室の内部容積において対応する温度ゾーンもしくは温度調節される空間領域を調整できるように形成することができる。隣接する空間領域は、ハウジングの対応する温度領域の適当な温度調節によって、または対応する空間領域への温度調節された流体の直接送入を用いて調整することができる。空間領域は、必要に応じて例えば同一温度または適当な異なる温度を備えることができる。

良好な断熱特性と温度調節特性を有する温度調節室を形成するために、受動的な温度調節装置として、例えば断熱マットまたは断熱用の空洞のような絶縁装置を設けることができる。

内部容積において、特に内部容積の個別の空間領域において所望の温度に調整するために、温度調節装置は能動的な温度調節装置として例えば加熱装置および/または冷却装置を備える。温度調節装置を用いて温度調節室は加熱可能であり、かつ/または冷却可能である。それによって、温度調節室の内部容積内の予定された位置に配置された金属部材を所望の温度に、特に等温に保持することができる。さらに温度調節室において、温度調節室の温度ゾーンもしくは空間領域における対応する温度設定によって金属部材の所望の冷却が可能になる。それによって、温度調節室内の、特に温度調節室の内部容積の空間領域内の金属部材の所望の温度プロファイル、もしくは冷却プロファイルを予め設定することができる。異なる空間領域の温度調節に基づいて、金属部材の一定領域に位置依存性の異なる温度プロファイルを適用することができる。言い換えれば、温度調節室の第1空間領域に存在する金属部材の第1領域に第1温度プロファイを適用し、温度調節室の第2空間領域に存在する金属部材の第2領域に第2温度プロファイルを適用することができる。それに加えて、能動的温度調節装置は、受動的温度調節装置の温度調節要素(例えば上記の絶縁装置)を備えることができる。

温度プロファイル(例えば冷却プロファイル)は、一定の時間推移に沿った金属部材の(例えば1つの領域の)温度推移(温度/時間)を意味する。温度プロファイルはまた一定温度を有する時間領域(いわゆる等温保持)を、または上昇する温度を有する時間領域を備えることができる。金属部材を冷却する間に、温度と冷却速度に依存して、仕上がった金属部材の延性に本質的に影響を及ぼす金属部材内の異なる組織成分が調整される。例えばマルテンサイト成分を多く有する金属部材は、パーライト成分を多く有する金属部材よりも延性が小さい。

温度調節室の内部容積における温度は、例えば約100°Cから約800°C

の間で調整することができる。温度調節室における金属部材の一様な加熱によって、温度調節室の内部容積における温度は約930°Cと980°Cの間でほぼ一定に保持される。温度調節室の温度調節を用いて、金属部材の領域は例えば、金属部材を約3K/sから約20K/sの速度で冷却する、または加熱することができる温度プロファイルを適用することができる。特に金属部材の加熱において、加熱速度は約1K/sから約20K/sとすることができる。温度調節室の温度調節を用いて、金属部材の領域を例えば急激に冷却することが可能であり、すなわち約40K/sから約200K/sの冷却速度を得ることができる。

加熱、保持、または冷却中にどの組織が金属部材において調整されるかは、時間・温度転移ダイヤグラム(ZTUダイヤグラム)から読み取ることができる。ZTUダイヤグラムにおいて、冷却中の異なる温度推移もしくは冷却速度における組織成長を読み取ることができる。

それによって冷却中に所望の組織(例えばマルテンサイト、ベイナイト、フェライトまたはパーライト)または複数組織成分の混合組織が金属部材内に形成される。次に金属部材は、例えば金属部材内の所望の組織が室温においても存在するように、所望の組織または混合組織で凝固するように迅速に冷却される(もしくは焼入れされる)。

金属部材は温度調節室において予め設定された温度プロファイルに応じて温度調節される。例えば金属部材もしくは金属部材の所望領域は予め設定された温度に中間冷却され、かつ取出位置に到達するまで、例えば等温に保持される。同様に温度調節装置は、温度調節室における金属部材の焼入れを可能にするために、十分な冷却能を備えることができる。焼入れは例えば約40K/sから約200K/sまでの冷却速度による金属部材の冷却を意味する。

温度調節室の内部容積内の所定位置における金属部材の保持に基づいて、温度調節室の内部容積の空間領域の温度を適切に制御することによって金属部材の所望領域を適切に温度調節することができる。その場合、例えば温度調節室において、金属部材の第1領域に第1温度プロファイルを適用し、および第2領域に第2温度プロファイルを適用することができる。例えば温度プロファイルの第1領域は一定の温度に保持し、その一方で金属部材の別の第2領域を冷却するかまたは焼入れすることができる。

金属部材を搬送するための搬送装置は、位置固定に配置することが可能であり、または温度調節室と共に受入位置と取出位置の間を可動に配置することができる。搬送装置は、温度調節室に直接配置することが可能であり、または金属支持体によって構成される外部の骨格に移動可能に配置することができる。搬送装置は、受入位置において炉装置の中に移動し、金属部材を炉装置から温度調節室内に搬送する。その場合、搬送装置は例えば金属部材の下側に移動することが可能であり、続いて金属部材を持ち上げることができる。次に金属部材は搬送装置上に適切に置かれる。付加的に、またはその代わりに、搬送装置は能動的に炉内の金属部材を把持し、かつ搬送装置上に固定する把持要素を備えることができる。

温度調節室において、搬送装置は金属部材を置き、次に取出位置においてもう一度持ち上げて搬送することができる。その代わりに金属部材は持続的に搬送装置を用いて温度調節室内に保持され、その結果、搬送装置は受入位置において一旦金属部材を把持し、取出位置において初めて再度金属部材を解放する。

搬送装置は特に、金属部材を受入位置において炉装置から温度調節室に動かし、次に受入位置から取出位置への温度調節室の移動中は温度調節室内に保持し、および取出位置において金属部材を温度調節室から再処理装置へ搬送する非同期式搬送機である。

例えば搬送装置は、例えば金属部材を搬送するために支持することができる平行な複数の支持棒または支持格子を備えた搬送フォーク、もしく装入フォークを備える。さらに搬送装置は、例えば金属部材を上に乗せる搬送フォークまたは同様の支持装置を適切に駆動するための搬送ベルトと搬送チェーンを備えることができる。さらに搬送装置は金属部材を能動的に把持するための把持アームを有する搬送ロボットを備えることができる。把持アームは例えば、金属部材を持ち上げるためにクランプ装置または吸盤を備えることができる。

説明している操作装置によって、一定の組織領域と対応する延性特性を有する金属部材に対する効率的な製造が可能になる。炉装置と例えば再処理する工具装置のような再処理装置との間の経路区間は、操作装置を用いて受け渡しされる。炉から再処理装置への金属部材の輸送途中は、温度調節される温度調節室を用いて金属部材の対応する領域に所望の温度プロファイルが適用される。

従来の製造方法において、炉から再処理装置へ金属部材を輸送する際に、不明確かつ制御不可能な温度の差異が生じ、それによって仕上がった金属部材に不明確かつ制御不可能な組織が生じる。本発明に係る操作装置によって、炉装置から再処理装置への金属部材の輸送途中の、金属部材が制御されて温度調節される雰囲気が創出される。加えて、炉装置と再処理装置との間の運搬途中で所望の温度プロファイルがすでに金属部材に適用され、すなわち金属部材は所望する冷却を受け、または等温保持される。さらに温度調節室の内部容積は温度調節装置を用いて(例えば異なって)温度調節された空間領域に分割され、その結果、運搬途中の金属部材の異なる領域が温度調節室によって異なって加熱され、等温に保持され、または冷却され、すなわち所望の温度プロファイルが適用される。それによって、金属部材内の所望の組織特性をすでに温度調節室内の移送途中で調整することができる。

別の例に挙げる実施形態に基づいて移動装置は、金属部材を炉装置から温度調節室に搬送可能な間隔を置いた複数の受入位置と取出位置との間で温度調節室を移動できるように設置される。例に挙げた実施形態において、金属部材は間隔を置いた異なる炉平面から温度調節室に受入れられ、かつ共通の再処理装置もしくは共通の取出位置において取出される。

代わりに温度調節室は、多数の別の間隔を置いた受入位置へ向う他に、多数の別の取出位置、例えば異なる再処理装置へ移動装置を用いて移動できるように配置することも可能である。

温度調節室は特に炉装置と再処理装置の間を平に、および/または垂直に、もしくは炉装置と再処理装置の間を上下に移動することができる。

例に挙げる実施形態に基づいて温度調節室は、それを通って金属部材が温度調節室に入ることができる少なくとも1つの開口部を備える。温度調節室はさらに、それを用いて開口部を選択的に密閉することができる密閉装置(可動の跳ねぶた、滑り戸、または扉)を備える。密閉装置に基づいて、受入位置と取出位置との間の温度調節室の移動途中に内部容積を絶縁することができる。それによって温度調節室は効率的にかつ正確に温度調節される。受入位置と取出位置において密閉装置は開口部を開き、その結果、金属部材を温度調節室に搬送し、または温度調節室から取出すことができる。受入位置において金属部材を受入れるために別の開口部を温度調節室に配置することができることに対応して、金属部材を温度調節室から取出すことができるように別の開口部を配置することができる。別の開口部は対応して別の密閉装置を用いて密閉することができる。

(別の)密閉装置は、開口部または別の開口部を選択的に開閉するために適当な跳ねぶた、または密閉要素を備えることができる。

さらに、密閉装置は吊上装置として、およびハウジングは2つの部分または複数の部分として形成することができる。例えばハウジングはハウジング上部シェルとハウジング下部シェルによって構成することができ、その場合、ハウジング上部シェルとハウジング下部シェルを互いに閉位置に、または互いに開位置に動かすために吊上装置が設置される。開位置において、温度調節室の内部容積は接近可能になり、その結果、搬送装置は部材を搬入しまたは搬出することができる。閉位置においてハウジングシェルは密閉されて絶縁されたハウジングを構成する。

別の例に挙げる実施形態に基づいて移動装置は、温度調節室を移動させるための駆動装置を備える。移動装置は、例えばベルト駆動装置、チェーン駆動装置、油圧式駆動装置、電気式駆動装置、および/またはリニアモータを備える。

別の例に挙げる実施形態に基づいて温度調節装置は、温度調節室において金属部材に位置依存性の温度プロファイルを適用するために、温度調節室において空間領域を調整可能に温度調節できるように形成される。

例えば温度調節装置は、少なくとも1つの空間領域に所定の温度を有する流体を導入することによって、それぞれの空間部分内の金属部材の温度を調整できるように形成される。例えば所定の温度を有する流体は内部容積の少なくとも1つの空間領域に流入させることができる。流体は例えば温度調節された気体、蒸気、または液体であることができる。さらに効果的に温度調節するために流体は圧力を掛けて流入させることができる。換言すれば、温度調節装置は例えば所望の温度を有する圧縮空気もしくは無酸素(保護)気体を温度調節室の内部容積の予め限定した空間領域に流入させることができる。それによって空間領域は所定の温度に調整される。

そのために、温度調節室のハウジングの内壁に、適当に温度調節された流体を流入させるために選択的に制御できる(気体)ノズルが配置される。さらに内壁に送風機の開口部が配置され、その結果、送風機は内部容積の適切な空間領域へ適切に温度調節された流体の適切な体積流量を流入させる。

上記の温度調節装置を効率的に実現するために温度調節装置は循環システムを備える。循環システムは温度調節室の内壁に吸引ノズルもしくは吸引開口部を備える。所定の温度で温度調節室の一定空間領域に流入された流体は、吸引ノズルもしくは吸引開口部によって適当に吸引することができる。続いて、吸引された流体は改めて温度調節されて、内部容積の空間領域を温度調節するために流入させることができる。

別の例に挙げる実施形態に基づいて温度調節装置は、温度調節室のハウジングまたはハウジング部分が所定の温度に加熱することができるように、その結果、温度調節室において金属部材または金属部材の一領域に位置依存性の温度プロファイルが適用されるように設置される。特にハウジングの内壁は所定の温度に加熱可能であり、その結果、内部容積の空間領域において所望の空間領域を適切に温度調節することができる。特に、内壁の一定領域を異なって加熱することができる。

例えば温度調節装置は、流体を導く少なくとも1つの流体チャネルを備える。特に内壁領域を調整するために、およびそれによって内部容積の空間領域を調整するために、ハウジングの内部容積に向いた内側または反対に向いた外側に一定温度を有する流体(例えば温度調節された気体または液体)を流入させることができる流体チャネルを延伸させることができる。流体チャネルはさらに、ハウジングに沿って蛇行形状に延伸させることができる。流体チャネルはハウジングに沿って延伸する異なるチャネル分枝を備えることができる。各チャネル分枝は、例えば制御ユニットを用いて選択的に制御することができ、一定の温度を備えた流体を貫流させることができる。したがってチャネル分枝はハウジングの領域を覆い、その場合、この領域を適切に加熱することができる。次にハウジングのこの領域は対応する内部容積の空間領域を放射加熱もしくは放射冷却によって温度調節する。

代わりにまたは付加的に、流体チャネルまたはそのチャネル分枝を構成するために、温度調節装置は電気的加熱要素を備えることができる。電気的加熱要素は、ハウジングまたはハウジング部分が所定の温度に加熱され、その結果、温度調節室内で金属部材に位置依存性の温度プロファイルが適用されるように制御することができる。加熱要素は例えば赤外線放射器のような、例えば熱放射器であり、およびハウジングの内壁に沿って配置することができ、かつハウジングの領域を適切に加熱することができる。

さらにハウジングは、加熱可能な(例えば赤熱する)セラミック要素を用いて、または冷却されたセラミック要素を用いて放射加熱もしくは放射冷却を行うことを可能にするために、内部容積方向の内側を加熱可能なセラニック要素もしくはセラミック被覆によって覆うことができる。

別の例に挙げる実施形態に基づいて搬送装置は、搬送装置が温度調節室に出入できるように温度調節室に連結される。加えて、搬送装置は、受入位置と取出位置の間の温度調節室の移動途中に温度調節室内に残る、もしくは留まることができる。

金属部材を例えば支持するまたは把持する搬送装置もしくは搬送装置の一部が内部容積内に存在する場合、搬送装置は所望の温度に加熱され、かつ保持される。したがって受入位置における金属部材との搬送装置の接触領域において、搬送装置と金属部材の間に温度差は存在せず、もしくは僅かな温度差のみが存在する。それによって、金属部材の受入の際に搬送装置との接触領域において金属部材が強く冷却または加熱されることなく、金属部材は穏やかに搬送装置によって受入れられる。したがって金属部材の受入途中の搬送装置による部材内の熱応力は減少する。

搬送装置は、搬送装置が受入位置において金属部材を受入れる前に、例えば温度調節室において温度調節装置を用いて所望の温度に予熱される。例えば搬送装置が適切に予冷されている場合、搬送装置による金属部材の受入の際に、搬送装置に接触する金属部材の領域を適切に冷却する、もしくは焼入れすることができる。

別の例に挙げる実施形態に基づいて温度調節室は、金属部材が温度調節室の内部容積に存在する場合、金属部材がハウジングとその内壁に接触しない、もしくはほぼ接触しないように形成される。

例えば、ハウジングの内壁と金属部材との間に間隔を作り出すように金属部材を支持するために一定の支持要素を温度調節室に配置することができる。さらに搬送装置は、金属部材を内壁に接触させずに支持するために、温度調節室における支持要素として形成することができる。それによって内壁と金属部材との間に隙間によるエアクッションが形成される。エアクッションは温度調節室の断熱特性に有益に作用することができる。

別の例に挙げる実施形態に基づいて温度調節室は、金属部材が温度調節室の内部容積内に存在する場合、金属部材が温度調節室のハウジングの内壁に少なくとも部分的に接触するように形成される。内壁と金属部材の領域との間の接触領域において、金属部材の領域の所望される温度を効果的かつ迅速に調整することができる。例えば金属部材の領域との内壁の領域の直接接触によって、この領域の焼入れを可能にすることができる。例えば内壁の領域を冷却することができ、その結果、金属部材の接触する領域を迅速に焼入れすることができる。同様に例えば金属部材全体を内壁に接触させることができ、その結果、金属部材全体または金属部材の領域を効果的かつ迅速に所望する温度にすることができる。

別の例に挙げる実施形態に基づいて、金属部材を操作するために操作装置は、以下の各手順を実行するように温度調節室、移動装置、および/または搬送装置を制御する制御ユニットを備える。 ・金属部材を炉装置から温度調節室に受入れることができる受入位置へ温度調節室を移動する、 ・搬送装置を用いて炉装置から温度調節室へ金属部材を搬送する、 ・金属部材を温度調節室から再処理装置へ取出すことができる取出位置へ温度調節室を移動する、 ・温度調節室の温度調節装置を用いて金属部材を温度調節する、および ・搬送装置を用いて温度調節室から取出位置へ金属部材を搬送する。

制御ユニットは、例えばプログラミング可能なプロセスを備える。さらに制御ユニットは、例えば内部容積の所望する空間領域に対する所望温度を記憶し、かつプロセッサから読み出すことができるデータバンクを備える。さらにデータバンク内にパラメータとして、例えば温度調節室、温度調節装置、移動装置および搬送装置の制御座標を記憶することができる。さらに炉装置、特に個別の炉平面の対応する座標、および対応する受入位置と取出位置を記憶することができる。さらにデータバンク内に、一定の金属部材を識別するための一定のパラメータを記憶することができる。例えば各種金属部材の形状寸法および材料組成のパラメータを記憶することができる。利用者は例えば、金属部材の形状、材料、所望する延性をインプットすることができ、その後それに基づいてプロセッサは対応するプロセスパラメータ(温度、冷却時間もしくは温度プロファイル、温度調節室と搬送装置に対する運動座標、および対応する受入位置と取出位置に対する位置)を読み出し、それに基づいて操作装置は制御ユニットによって適切に制御される。制御ユニットは、付加的に同様に炉装置を制御することができ、その結果、対応する炉平面に所望の温度が提供される。

本発明の実施形態は異なる発明対象に対して説明されていることに注意願いたい。特に本発明の幾つかの実施形態は装置請求項を説明しており、他の実施形態は方法請求項を説明している。しかし当業者にとって、本出願書を読めば直ちに、特に明記しない限り、発明対象の1つのタイプに属する特徴の組み合わせに加えて、発明対象の異なるタイプに属する特徴の任意の組み合わせも可能であることは明白である。

以下、本発明のさらなる説明のために、およびさらに良く理解するために添付の図面に関連付けて実施例を詳細に説明する。

本発明の実施形態の例に基づく温度制御設備を示す。

本発明の実施形態の例に基づく温度制御設備の斜視図を示す。

温度調節装置の実施例による温度調節室を模式的に示す。

温度調節装置の実施例による温度調節室を模式的に示す。

温度調節装置の実施例による温度調節室を模式的に示す。

図において同一または類似の構成要素は同一符号で示す。図の表現は模式的である。

図1は、金属部材130の温度調節を行うための温度制御設備を示す。温度制御設備は金属部材130を加熱するための炉装置140と、炉装置140と再処理装置の間で金属部材130を操作するための操作装置100とを備える。炉装置140は図1に示したように、例えば8つの炉モジュール141〜148を備える。炉モジュール141〜148は互いに隔てられ、例えば重ねて配置される。各炉モジュール141〜148において対応する金属部材130は所望の温度に、例えば750°C以上のオーステナイト化温度に予熱される。

操作装置100は、中に金属部材130を入れることができる、もしくは装入することができる温度調節室110を備える。温度調節室110は、温度調節室110内を或る温度に調整することができる温度調節装置を備える。図1において温度調節室110は、受入位置Iと、中間位置と、取出位置IIとにおいて示されている。図1に例として示すように、温度調節室110は特に垂直に、もしくは上下に移動できる。

受入位置Iにおいて金属部材130は炉装置140から(もしくは炉モジュール141〜148から)搬送することができ、および取出位置IIにおいて金属部材130は温度調節室110から再処理装置(例えば保管台または変形工具)に搬送することができる。

金属部材130を搬送するために操作装置100は、温度調節室110の受入位置Iにおいて金属部材130を炉装置140と温度調節室110の間で搬送できるように、および取出位置IIにおいて金属部材130を温度調節室110と取出位置との間で搬送できるように設置される搬送装置120を備える。

温度調節室110は例えば、内部容積111を形成する内壁112を有するハウジングを備える。内部容積111内に金属部材130を入れることができる。温度調節装置はさらに、内部容積111において複数の空間領域T1、T2、T3を適切に温度調節できるように形成される。温度調節装置は例えば、内壁112に沿って延伸して配置される電気式加熱要素または流体冷却式温度調節要素(例えば流体チャネル)を備える。さらに空間領域T1、T2、T3は、内部容積111もしくは空間領域T1、T2、T3の1つへの適当な温度調節流体の吹き込みによって調整することができる。

図1において、炉装置140の炉モジュール141〜148は重ねて配置される。対応して移動装置は、炉モジュール141〜148のそれぞれに到達するために温度調節室110を垂直に、もしくは上下に移動させる。

温度調節室110が所望の炉モジュール141〜148における受入位置Iに到着した場合、そこで加熱された金属部材130を受取るために搬送装置120は対応する炉モジュール141〜148に装入される。続いて、搬送装置120は温度調節室110の内部容積111に移動する。次のステップにおいて、温度調節室110は受入位置Iから対応する取出位置IIへ移動装置を用いて移動される。

温度調節室110の移動途中、搬送装置120は適切に温度調節されるために内部容積111の中に位置決めされる。したがって搬送装置120は、内部容積111および対応して支持された金属部材130の温度と同一の温度を備える。搬送装置120は、温度調節室110の移動途中、内部容積111内の所望の位置において金属部材130を支持することができる。代わりに搬送装置120は金属部材130を内部容積111内に配置された支持装置に受け渡すことができる。さらに、金属部材130を温度調節室110に搬送するために1つの搬送装置120を受入位置Iに配置し、かつ金属部材130を再処理装置へ搬送するために別の搬送装置120を取出位置IIに配置することができる。

温度調節室110が取出位置IIに到着した場合、搬送装置120は金属部材130を内部容積111から搬送する。取出位置IIにおいて所望の温度を有する金属部材130はさらに処理するために、例えばプレス焼入れ装置のような再処理装置に取出される。

搬送装置120と、温度調節室110と、場合によって炉装置140とは制御ユニット101によって制御することができる。

特に温度調節装置は、温度調節室110において金属部材130に位置依存性の温度プロファイルを適用するために、温度調節室110において内部容積111もしくは温度調節される空間領域T1、T2、T3が調整可能に温度調節されるように制御される。

図2は、図1による温度制御設備の斜視図を示す。炉装置140は模式的に第1炉モジュール141と第2炉モジュール142が示されている。

図2の左側に、対応する金属部材130を第1炉モジュール141から温度調節室110に搬送するために搬送装置120が示されている。取出位置IIにおいて搬送装置120’は、金属部材130、130’を再処理装置へ搬送するために温度調節室110から取出される(図2の右側を参照方)。

搬送装置120は、図2に示すように、対応する金属部材130を乗せる例えば平行な棒もしくは搬送フォークもしくは装入フォークによって構成される支持台を備える。

金属部材130を対応する炉モジュール141、142から受入れるために、例えば各炉モジュール141、142は金属部材130を乗せる架台面を備える。架台面はさらに、搬送装置120の装入フォーク(もしくは平行な棒)を入れることができる溝もしくは切込溝を備える。次に搬送装置120および/または温度調節室110は容易に垂直に上に移動することができ、その結果、装入フォークは金属部材130を架台面から持ち上げる。次に搬送装置120の装入フォークは受入れる金属部材130と一緒に温度調節室110の内部容積111に移動することができる。

続いて、温度調節室110は受入位置Iから取出位置IIに移動する。図2は、温度調節室110の受入位置Iが取出位置IIと同一か、または類似する特別な場合を示している。

図2に示すように、移動装置は例えば移動可能な支持枠を備え、その場合、温度調節室110は支持枠に固定される。移動装置はさらに駆動ユニットと金属支持体201を備える。

支持枠は、駆動ユニットを用いて金属支持体201に沿って、例えば垂直に、もしくは上下に移動することができる。このために金属支持体201に、支持枠に移動可能に連結される例えばガイドレールが配置される。

温度調節室110は所望の取出位置IIにおいて搬送装置120の装入フォークを内部容積111から外へ動かし、金属部材130を再処理装置に取出すことができる。

図3から図5は、温度調節装置の実施例による温度調節室110を模式的に示す。

温度調節室110は例えば、一体式構造または統合構造に形成されたケースによって、または図3に示すように、上部ハウシングシェル301と下部ハウジングシェル302によって構成される。温度調節室110は金属部材130を持ち込むためのおよび外へ搬送するための開口部を備えることができる。さらに温度調節室110は、図3に示すように、金属部材130を温度調節室110の内部容積111に持ち込むための入口開口部309と、内部容積111から金属部材130を外へ搬送するための出口開口部310を備えることができる。対応する入口開口部309および/または出口開口部310に対応する密閉装置305、305’を配置することができる。密閉装置305、305’は、例えば適当に開閉できる移動可能なまたは旋回可能な扉要素を備え、その結果、一方では対応する開口部309、310を介して内部容積111への接近可能性が得られ、または他方では開口部309、310が閉められた状態において内部容積111の良好な絶縁性が得られる。

温度調節室110の内部容積111における異なる空間領域T1、T2、T3を適切に温度調節するために例えば、上部ハウジングシェル301に例として示すように、異なる温度調節配管306、307、308を配置することができる。例えば第1温度調節配管306は第1温度を有する流体を貫流させることができ、第2温度調節配管307は第2温度を有する流体を貫流させることができ、第3温度調節配管308は第3温度を有する流体を貫流させることができ、その結果、対応して空間領域T1、T2、T3の温度は放射加熱もしくは放射冷却を介して調整される。さらに温度調節配管306、307、308は、例えば抵抗器加熱を介して空間領域T1、T2、T3を適当に温度調節する電気加熱配線を意味することができる。

図3に例として示す下部半割ハウジング302におけるように、温度調節室110の内壁112の領域に対応するノズル装置304、304’、304’’を備えた異なる流体供給部303、303’、303’’を配置することができる。流体供給部303、303’、303’’のそれぞれは、空間領域T1、T2、T3の対応する温度ゾーンを調整するために、対応する温度調節流体を対応するノズル装置304、304’、304’’を介して内部容積111もしくは対応する空間領域T1、T2、T3に流入させることができる。

図4に温度調節室110の例として挙げる別の実施形態を示す。図4における温度調節室110は、例えば1つのケースとして製作され、入口開口部309と出口開口部310として利用される1つの開口部を備える。温度調節室110の内部容積111に、例えば金属部材130を置くことができる支持装置403を配置することができる。支持装置403はさらに搬送装置120の一部分を意味することができる。換言すれば、支持装置403は例えば内部容積111の中に出し入れすることができる。

図4において、例として第4温度調節配管401と第5温度調節配管402を示す。温度調節配管306、307、308は例えば温度調節室110の材料の内部に延伸する。それに対して、図4において第4温度調節配管401は温度調節室110の内壁112に沿って延伸する。代わりにまたは付加的に、第5温度調節配管402は温度調節室110の外面に沿って延伸する。

図5に、温度調節室110の別の例として挙げる実施形態が示される。図5における温度調節室110は内部容積111を覆う閉じられたケースを備える。対応して内部容積111は入口開口部309と出口開口部310を介して出入可能である。さらに図5において、対応する温度調節配管306、307、308を介して温度調節することができる空間領域T1、T2、T3が示されている。図5に対応する温度調節配管306、307、308の延伸の例を示す。例えば対応する温度調節配管306、307、308は、温度調節室110の外面に沿って、または温度調節室110の材料の内部を、または温度調節室110の内壁112に沿って蛇行状に延伸する。

温度調節配管306、307、308のそれぞれは対応する温度調節流体を貫流させることができる。温度調節配管306、307、308は例えばそれぞれ分離された流体循環を備え、その結果、異なる温度を有する個別の流体を対応する温度調節配管306、307、308に流入させることができる。

さらに、図3から5に示した温度調節される空間領域T1、T2、T3の他に、1つのみの空間領域、または任意の数量の異なる空間領域T1、T2、T3、Tnを個別に加熱できることに注意すべきである。図3、4、5による温度調節室110の個別の実施例の特徴、特に温度調節配管306、307、308、401、402および開口部309、310の配置は、互いに組み合わせることが可能である。

補足的に、「含む」と言うことは如何なる別の要素またはステップも排除するものではなく、および「1つの」と言うことは如何なる数量も排除するものでないことに留意すべきである。さらに、上記の実施例の1つを参照して説明された特徴またはステップは、上記の別の実施例の別の特徴またはステップと組み合わせても使用することができる、ことに留意すべきである。請求項の参照符号は限定するものと見なされるべきではない。

100 操作装置 101 制御ユニット 110 温度調節室 111 内部容積 112 内壁 120 搬送装置 130 金属部材 140 炉装置 141 第1炉モジュール 142 第2炉モジュール 143 第3炉モジュール 144 第4炉モジュール 145 第5炉モジュール 146 第6炉モジュール 147 第7炉モジュール 148 第8炉モジュール 201 金属支持体 301 上部ハウジングシェル 302 下部ハウジングシェル 303 流体供給部 304 ノズル装置 305 密閉装置 306 第1温度調節配管 307 第2温度調節配管 308 第3温度調節配管 309 入口開口部 310 出口開口部 401 第4温度調節配管 402 第5温度調節配管 403 支持装置 T1 第1温度ゾーン T2 第2温度ゾーン T3 第3温度ゾーン I 受入位置 II 取出位置

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