仕分け装置

申请号 JP2012267732 申请日 2012-12-06 公开(公告)号 JP6054726B2 公开(公告)日 2016-12-27
申请人 平田機工株式会社; シスメックス株式会社; 发明人 村上 正剛;
摘要
权利要求

複数の容器が載置されたラックを受取って搬送すると共に当該ラックに載置された前記容器を所定の容器載置部に移載する仕分け手段と、当該仕分け手段に前記ラックを受渡す受渡し手段と、を備えた仕分け装置であって、 前記仕分け手段は、 前記受渡し手段から前記ラックが受渡されるラック受渡し位置と、所定の前記容器載置部に前記容器を載置する際の仕分け位置とに往復移動可能に設置されたラック受取り機構と、 前記ラック受取り機構の前記ラックに載置された前記容器を所定の前記容器載置部に移載する移載機と、 前記ラック受取り機構及び前記移載機が設置された搬送機構と、 を有しており、 当該搬送機構は、前記ラック受取り機構の往復移動方向である搬送方向に移動可能に設置されており、 前記搬送機構に設置されたラック受取り機構は、ラック受取り部と、当該ラック受取り部を前記搬送方向にのみ移動させるガイド部材とを備えており、 前記移載機は、前記搬送方向と直交する直交方向に移動可能である ことを特徴とする仕分け装置。複数の容器が載置されたラックを受取って搬送すると共に当該ラックに載置された前記容器を所定の容器載置部に移載する仕分け手段と、当該仕分け手段に前記ラックを受渡す受渡し手段と、を備えた仕分け装置であって、 前記仕分け手段は、 前記受渡し手段から前記ラックが受渡されるラック受渡し位置と、所定の前記容器載置部に前記容器を載置する際の仕分け位置とに往復移動可能に設置されたラック受取り機構と、 前記ラック受取り機構の前記ラックに載置された前記容器を所定の前記容器載置部に移載する移載機と、 前記ラック受取り機構及び前記移載機が設置された搬送機構と、 を有しており、 当該搬送機構は、前記ラック受取り機構の往復移動方向である搬送方向に移動可能に設置されており、 前記ラックは、当該ラックの上側から前記容器の抜き挿しをすることが可能な容器挿入部を複数有するものであり、 前記容器の仕分け先である前記容器載置部は、前記容器を上側から抜き挿しすることが可能なものであり、 前記ラック受取り機構は、ラック受取り部と、当該ラック受取り部を前記搬送方向にのみ移動させるガイド部材とを備えており、 前記移載機は、前記搬送方向と直交する直交方向に移動可能であり、 前記ラック受取り部のラックの前記容器挿入部に載置された容器を抜き取る際の抜き取り下降位置と、当該ラック受取り部のさらに下方に配置された仕分け先の前記容器載置部に抜き取った容器を挿し込む際の挿し込み下降位置とに進退移動可能であり、 前記ラック受取り部は、ラック受取り部で受取ったラックの前記容器挿入部に載置された容器が前記移載機によって抜取り可能になる容器抜取り時位置と、前記挿し込み下降位置まで下降する前記移載機がラック受取り部と干渉することを防止する退避位置とに移動可能である、 ことを特徴とする仕分け装置。複数の容器が載置されたラックを受取って搬送すると共に当該ラックに載置された前記容器を所定の容器載置部に移載する仕分け手段と、当該仕分け手段に前記ラックを受渡す受渡し手段と、を備えた仕分け装置であって、 前記仕分け手段は、 前記受渡し手段から前記ラックが受渡されるラック受渡し位置と、所定の前記容器載置部に前記容器を載置する際の仕分け位置とに往復移動可能に設置されたラック受取り機構と、 前記ラック受取り機構の前記ラックに載置された前記容器を所定の前記容器載置部に移載する移載機と、 前記ラック受取り機構及び前記移載機が設置された搬送機構と、 を有しており、 前記ラック受取り機構は、前記ラックを支持するラック受取り部と、当該ラック受取り部との協働によって前記ラックを挟み付けて保持するホールド部材と、を備え、 当該搬送機構は、前記ラック受取り機構の往復移動方向である搬送方向に移動可能に設置されており、 前記移載機は、前記搬送方向と直交する直交方向に移動可能である ことを特徴とする仕分け装置。前記移載機は、上下方向に進退移動可能に設置された容器把持アームを備えるものであり、 前記ラック受取り部のラックは、当該ラックの上側から前記容器の抜き挿しをすることが可能な容器挿入部を複数有するものであり、 当該容器把持アームが、前記ラックの容器挿入部に載置された前記容器を把持して前記容器挿入部の抜き挿し口から上方に抜き取り、該容器を前記仕分け先の容器載置部の挿し込み口に上側から挿し込んで当該容器載置部に移載する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の仕分け装置。前記ラック受取り部は、更に、前記受渡し手段から前記ラックを受取る際のラック受取り時位置に移動可能な状態で前記搬送機構に取り付けられている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の仕分け装置。前記ラック受取り機構は、前記ラックを支持する前記ラック受取り部と、当該ラック受取り部との協働によって前記ラックを挟み付けて保持するホールド部材と、を備える、請求項1又は請求項2に記載の仕分け装置。前記ラック受取り部は、前記受渡し手段から前記ラックを受取る際のラック受取り時位置と、前記ラック受取り部で受取ったラックの前記容器挿入部に載置された容器が前記移載機によって抜取り可能になる容器抜取り時位置と、に移動可能であり、 前記ホールド部材は、前記ラック受取り時位置に位置する前記ラック受取り部に載置された状態のラックから離間した離間位置と、前記容器抜取り時位置に位置する前記ラック受取り部に載置された状態のラックに当接して前記ラック受取り部との協働によってラックを保持する当接位置とに移動可能に設置されており、 前記ラック受取り機構は、更に、前記ホールド部材を前記離間位置に向けて付勢する付勢手段を備えている請求項6に記載の仕分け装置。前記搬送方向に移動可能に設置された前記搬送機構の移動範囲は、前記ラック受渡し位置と前記仕分け位置とに移動可能な前記ラック受取り部の往復移動範囲内であって、当該往復移動範囲より短い請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の仕分け装置。前記受渡し手段は、受渡し前の前記ラックが該受渡し手段に載置されるリフタ下降位置と、前記ラック受渡し位置の前記ラック受取り部に該ラックを受け渡すためのリフタ上昇位置とに昇降可能に設置されたリフタである請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の仕分け装置。所定の方向に往復移動可能な搬送機構と、当該搬送機構に設けられたラック受取り機構と、前記搬送機構の往復移動方向と直交する直交方向に移動可能な状態で前記搬送機構に支持された移載機とを有する仕分け装置の仕分け方法であって、 複数の容器が載置されたラックを前記ラック受取り機構で受取った後、当該ラック受取り機構が設置された搬送機構を、ラック受取り時の位置から、前記ラックに載置された容器を抜き取って移載する移載時の位置に向けて、前記往復移動方向と同じ方向に直線移動させて前記ラックを搬送する第1搬送工程と、 前記ラック受取り機構を前記往復移動方向に移動させて、前記直交方向に移動可能な状態で設置された前記移載機の移動経路の下方位置に前記ラック受取り機構を位置させることによって、当該ラック受取り機構に載置された前記ラックに載せられた容器を前記下方位置に位置させる容器抜取り準備工程と、 前記移載機を昇降させることによって、前記下方位置に移動された容器のうちの所定の容器を前記ラックから取り出す容器抜取り工程と、 前記容器を抜き取った前記移載機を前記直交方向に移動させて、当該容器を仕分け先である容器載置部の上方に位置させる容器移載準備工程と、 前記移載機を下降させて、当該容器を前記容器載置部に載置する容器移載工程と、を含み、 前記容器移載準備工程は、前記移載機の移動経路の下方位置に位置された前記ラック受取り部の下方に位置する容器載置部の上方に、当該移載機を移動させる第2搬送工程と、 前記移載機の移動経路の下方位置の前記ラック受取り機構を、前記ラック受取り時の位置側に移動させて、前記下方位置から退避させる退避工程と、 を含む容器仕分け方法。

说明书全文

本発明は、検体が入った試験管や採血管などの容器を検体種類や検査種類などの条件に応じた移載先に仕分け搬送する仕分け装置に関するものである。

検体が入った容器を分別する仕分け装置には、検体の仕分け先である載置台と、載置台の上方を移動するヘッダとを備えており、当該ヘッダが、無底のカセットを保持するための把持部と、把持されたカセットに載置された検体容器をカセットの下方に押し出すように送り出すドロッパ部とを備えた仕分け装置がある(特許文献1参照)。

また、仕分け装置としては、検体識別番号が付された容器が立てかけられたラックがセットされる検体投入部と、ラック識別検出部と、検体識別検出器と、空ラック供給部と、検体振り分けラック収納部と、空ラック収納部とを備え、さらに、X方向移動アーム、Y方向移動アーム及び検体容器把持用の把持器を有する検体容器の振り分け手段を備えており、複数の検体容器から個々の検体容器を対応する分類先別に自動的に仕分ける臨床検査用装置がある(特許文献2参照)。

特開平4−9668号公報

特許第3047571号公報

ところで、背景技術で説明した前者の仕分け装置は、無底のラックに収容された容器をドロッパ部で下方に押し出して、所定の仕分け先に搬出する構成である。従って、有底の通常のラックではなく、無底のラックを特別に用意する必要があり、汎用性に劣る。また、試験管などの容器をラックの底側に向けて下方に押し出す構造であるので、容器より大径の蓋が装着されている場合、下側に押し出すときに蓋が引っ掛かる虞がある。さらに、下方に押し出し途中の容器がラックや載置台に引っ掛かり、下側に押し出せなくなった場合、上側から取り出すことも容易でないので、復旧に時間がかかる。

また、後者の臨床検査用装置では、投入された検体容器を把持器で把持し、把持器をX方向及びY方向に移動させて、把持した検体容器を仕分け先まで搬送した後、所定の検体振り分けラック収納部に収納している。このような装置において、仕分けのタクトタイムを向上させようとした場合、検体容器を把持した把持器を高速搬送等の目的で高速移動させると、把持器の動作開始時及び停止時に把持器により大きな負荷がかかるようになるため、負荷に耐えられるよう剛性を上げると装置が大型化し、重量増となってしまう。

本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、有底の通常のラックを用いることができる点で汎用性に優れ、しかも容器の搬送手段に加わる負荷が最小限に軽減された仕分け装置及び仕分け方法を提供することを課題とする。

本願発明は、複数の容器が載置されたラックを受取って搬送すると共に当該ラックに載置された前記容器を所定の容器載置部に移載する仕分け手段と、当該仕分け手段に前記ラックを受渡す受渡し手段と、を備えた仕分け装置であって、前記仕分け手段は、前記受渡し手段から前記ラックが受渡されるラック受渡し位置と、所定の前記容器載置部に前記容器を載置する際の仕分け位置とに往復移動可能に設置されたラック受取り機構と、前記ラック受取り機構の前記ラックに載置された前記容器を所定の前記容器載置部に移載する移載機と、前記ラック受取り構及び前記移載機が設置された搬送機構と、を有しており、当該搬送機構は、前記ラック受取り機構の往復移動方向である搬送方向に移動可能に設置されており、前記搬送機構に設置されたラック受取り機構は、ラック受取り部と、当該ラック受取り部を前記搬送方向にのみ移動させるガイド部材とを備えており、前記移載機は、前記搬送方向と直交する直交方向に移動可能であることを特徴とする。 本願に係る別の発明は、複数の容器が載置されたラックを受取って搬送すると共に当該ラックに載置された前記容器を所定の容器載置部に移載する仕分け手段と、当該仕分け手段に前記ラックを受渡す受渡し手段と、を備えた仕分け装置であって、前記仕分け手段は、前記受渡し手段から前記ラックが受渡されるラック受渡し位置と、所定の前記容器載置部に前記容器を載置する際の仕分け位置とに往復移動可能に設置されたラック受取り機構と、前記ラック受取り機構の前記ラックに載置された前記容器を所定の前記容器載置部に移載する移載機と、前記ラック受取り機構及び前記移載機が設置された搬送機構と、を有しており、当該搬送機構は、前記ラック受取り機構の往復移動方向である搬送方向に移動可能に設置されており、前記ラックは、当該ラックの上側から前記容器の抜き挿しをすることが可能な容器挿入部を複数有するものであり、前記容器の仕分け先である前記容器載置部は、前記容器を上側から抜き挿しすることが可能なものであり、前記ラック受取り機構は、ラック受取り部と、当該ラック受取り部を前記搬送方向にのみ移動させるガイド部材とを備えており、前記移載機は、前記搬送方向と直交する直交方向に移動可能であり、前記ラック受取り部のラックの前記容器挿入部に載置された容器を抜き取る際の抜き取り下降位置と、当該ラック受取り部のさらに下方に配置された仕分け先の前記容器載置部に抜き取った容器を挿し込む際の挿し込み下降位置とに進退移動可能であり、前記ラック受取り部は、ラック受取り部で受取ったラックの前記容器挿入部に載置された容器が前記移載機によって抜取り可能になる容器抜取り時位置と、前記挿し込み下降位置まで下降する前記移載機がラック受取り部と干渉することを防止する退避位置とに移動可能である、 ことを特徴とするものである。 本願に係るさらに別の発明は、複数の容器が載置されたラックを受取って搬送すると共に当該ラックに載置された前記容器を所定の容器載置部に移載する仕分け手段と、当該仕分け手段に前記ラックを受渡す受渡し手段と、を備えた仕分け装置であって、前記仕分け手段は、 前記受渡し手段から前記ラックが受渡されるラック受渡し位置と、所定の前記容器載置部に前記容器を載置する際の仕分け位置とに往復移動可能に設置されたラック受取り機構と、前記ラック受取り機構の前記ラックに載置された前記容器を所定の前記容器載置部に移載する移載機と、前記ラック受取り機構及び前記移載機が設置された搬送機構と、を有しており、前記ラック受取り機構は、前記ラックを支持するラック受取り部と、当該ラック受取り部との協働によって前記ラックを挟み付けて保持するホールド部材と、を備え、当該搬送機構は、前記ラック受取り機構の往復移動方向である搬送方向に移動可能に設置されており、前記移載機は、前記搬送方向と直交する直交方向に移動可能であることを特徴とするものである。 そして、前記移載機は、上下方向に進退移動可能に設置された容器把持アームを備えるものであり、前記ラック受取り部のラックは、当該ラックの上側から前記容器の抜き挿しをすることが可能な容器挿入部を複数有するものであり、当該容器把持アームが、前記ラックの容器挿入部に載置された前記容器を把持して前記容器挿入部の抜き挿し口から上方に抜き取り、該容器を前記仕分け先の容器載置部の挿し込み口に上側から挿し込んで当該容器載置部に移載するものである。 また、前記ラック受取り部は、更に、前記受渡し手段から前記ラックを受取る際のラック受取り時位置に移動可能な状態で前記搬送機構に取り付けられている。 また、前記ラック受取り機構は、前記ラックを支持する前記ラック受取り部と、当該ラック受取り部との協働によって前記ラックを挟み付けて保持するホールド部材と、を備えている。 また、前記ラック受取り部は、前記受渡し手段から前記ラックを受取る際のラック受取り時位置と、前記ラック受取り部で受取ったラックの前記容器挿入部に載置された容器が前記移載機によって抜取り可能になる容器抜取り時位置と、に移動可能であり、前記ホールド部材は、前記ラック受取り時位置に位置する前記ラック受取り部に載置された状態のラックから離間した離間位置と、前記容器抜取り時位置に位置する前記ラック受取り部に載置された状態のラックに当接して前記ラック受取り部との協働によってラックを保持する当接位置とに移動可能に設置されており、前記ラック受取り機構は、更に、前記ホールド部材を前記離間位置に向けて付勢する付勢手段を備えている。 また、前記搬送方向に移動可能に設置された前記搬送機構の移動範囲は、前記ラック受渡し位置と前記仕分け位置とに移動可能な前記ラック受取り部の往復移動範囲内であって、当該往復移動範囲より短い。 また、前記受渡し手段は、受渡し前の前記ラックが該受渡し手段に載置されるリフタ下降位置と、前記ラック受渡し位置の前記ラック受取り部に該ラックを受け渡すためのリフタ上昇位置とに昇降可能に設置されたリフタである。

本願に係るさらに別の発明は、所定の方向に往復移動可能な搬送機構と、当該搬送機構に設けられたラック受取り機構と、前記搬送機構の往復移動方向と直交する直交方向に移動可能な状態で前記搬送機構に支持された移載機とを有する仕分け装置の仕分け方法であって、複数の容器が載置されたラックを前記ラック受取り機構で受取った後、当該ラック受取り機構が設置された搬送機構を、ラック受取り時の位置から、前記ラックに載置された容器を抜き取って移載する移載時の位置に向けて、前記往復移動方向と同じ方向に直線移動させて前記ラックを搬送する第1搬送工程と、前記ラック受取り機構を前記往復移動方向に移動させて、前記直交方向に移動可能な状態で設置された前記移載機の移動経路の下方位置に前記ラック受取り機構を位置させることによって、当該ラック受取り機構に載置された前記ラックに載せられた容器を前記下方位置に位置させる容器抜取り準備工程と、前記移載機を昇降させることによって、前記下方位置に移動された容器のうちの所定の容器を前記ラックから取り出す容器抜取り工程と、前記容器を抜き取った前記移載機を前記直交方向に移動させて、当該容器を仕分け先である容器載置部の上方に位置させる容器移載準備工程と、前記移載機を下降させて、当該容器を前記容器載置部に載置する容器移載工程と、を含み、前記容器移載準備工程は、前記移載機の移動経路の下方位置に位置された前記ラック受取り部の下方に位置する容器載置部の上方に、当該移載機を移動させる第2搬送工程と、前記移載機の移動経路の下方位置の前記ラック受取り機構を、前記ラック受取り時の位置側に移動させて、前記下方位置から退避させる退避工程と、を含む容器仕分け方法である。

本発明に係る仕分け装置及び仕分け方法では、ラック受取り部で受取ることができるラック形状等が限定されておらず、これまで多用されている底有りのラックを用いることができるので、汎用性に優れる。

そして、仕分け装置では、ラック受渡し位置とラックの仕分け時位置とに往復移動可能なラック受取り部によってラックを往復移動方向に搬送し、搬送方向と直交する直交方向に移動可能な移載機によってラックを直交方向に搬送するので、移動開始時及び停止時にラック受取り部や移載機に加わる負荷が最小限に軽減される。このような構造の仕分け装置は、高速搬送化に適している。

また、仕分け方法では、ラックを受け取ったラック受取り部を往復移動方向に移動させて容器を搬送し、移載機の容器把持アームでラックから容器を取出した後、移載機を直交方向に移動させて把持した容器を容器載置部の上方に位置させるので、移動開始時及び停止時にラック受取り部や移載機に加わる負荷が最小限に軽減される。このような構造の仕分け装置は、高速搬送化に適している。

実施例の仕分け装置を示す斜視図である。

図1の仕分け装置を示す平面図である。

図1の仕分け装置が備えるラック受取り部材を示す斜視図である。

図5(A1)におけるA1方向の部分拡大した透過矢視図である。

仕分け装置の動作を説明する説明図であり、(A1)〜(C1)は要部を示す平面図、また(A2)〜(C3)は要部を示す側面図である。

仕分け装置の動作を説明する説明図であり、(D1)〜(F1)は要部を示す平面図、また(D2)〜(F3)は要部を示す側面図である。

仕分け装置の動作を説明する説明図であり、(G2)〜(I2)は要部を示す側面図である。

仕分け装置の動作を説明する説明図であり、(J2)〜(L2)は要部を示す側面図である。

ガントリー及びラック受取り部材の位置説明のための模式平面図である。

図1の仕分け装置の制御部を示すブロック図である。

仕分け装置の動作を説明するフローチャート図である。

仕分け装置で用いられるラックを示す斜視図である。

仕分け装置で用いられる別のラックを示す斜視図である。

10…仕分け装置、11…ベース部、12…仕分け手段、20…ラック、 21…採血管挿入部、21a…抜き挿し口、21b…底保持部、 30…搬送ユニット、31,31…搬送用レール、 32…ガントリー主軸(搬送機構)、32a,32a…スライダ、32b…梁部、33…搬送モータ、 40…ラック受取りユニット(ラック受取り機構)、41,41…第1ガイドレール、 42…ラック受取り部材(ラック受取り部)、42a…第1フレーム部、 42b…ラック載置部、42c,42c…突起、 43…ラック受取りユニット駆動部(ガイド部材)、 44…ラック受取りユニット駆動モータ、44a…モータ出軸、 45…伸縮アーム、45a…一方のアーム片、45b…他方のアーム片、 46,46…第2ガイドレール、47…ラックホールド部材(ホールド部材)、 47a…第2フレーム部、47b…当接板、48…コイルばね(付勢部材)、 50…移載機、51…スライド機構、52…アーム本体部、52a,52a…把持アーム片、 52b…採血管把持アーム(容器把持アーム)、52r…アームの移動経路、 53…スライド用モータ、 60…ラック受渡し手段(受渡し手段)、61…昇降機構、 61a…リフタ、611a…リフタのフォーク部(掬い上げ部)、 62…コンベアユニット、 63…搬入コンベア、63a…駆動ローラ、63b…従動ローラ、63c…搬入ベルト、 63dテンションローラ部、 64…搬出コンベア、64a,64b…従動ローラ、64c…搬出用ベルト、 64dテンションローラ部 65…搬入出コンベア、65a,65b…従動ローラ、65c…搬入出用ベルト、 65dテンションローラ部、66,67タイミングベルト、 70…採血管載置部(容器載置部)、71…仕分けカセット、 72…仕分け台、74…バーコードリーダ(情報読み取り手段)、81…コントローラ、 T,T1…採血管(容器)、X…前後方向(搬送方向、往復移動方向)、Y…直交方向。

以下、本発明に係る仕分け装置の実施例について、図面を参照しつつ説明する。 図1に示される仕分け装置10は、複数の採血管T(図3参照)が載置されたラック20(図3及び図12参照)を搬送し、当該ラック20から採血管Tを抜き取って所定の採血管載置部70(図8(J2)参照)に移載して仕分ける装置である。 この仕分け装置10は、装置のベース部11と、ベース部11上に設置された仕分け手段12と、複数の採血管Tが載置されたラック20を仕分け手段12に受渡すラック受渡し手段60(図2参照)と、複数の採血管載置部(容器載置部)70を備えた仕分けカセット71が設置された仕分け台72と、採血管Tの外周に表示されたバーコード等の識別情報(仕分け条件)を読み取るバーコードリーダ(情報読み取り手段)74(図10参照)と、読み取った情報等に基づいて仕分け手段12及びラック受渡し手段60の動作を制御するコントローラ81とを備えている。 そして、仕分けカセット71が設置された仕分け台72がベース部11の一端側である前側(図1では左下側)の上面に配置され、ラック受渡し手段60がベース部11の他端側である後側(図1では右上側)に設置されている。なお、本実施例の仕分け装置10は、仕分け対象の採血管Tが載置されたラック20や空のラック20が載置されたラックストレージ部(不図示)を、さらに備えていても良い。この場合、このラックストレージ部からラック受渡し手段60にラック20が供給される。

なお、本実施例で用いられているラック20(図12参照)は、上側に開口した抜き挿し口21aと、抜き挿し口21aから挿し込まれた採血管Tの底部を保持する底保持部21bとを備えた採血管挿入部21(図5(B1)及び図9参照)を複数有する周知のラックである。このように、本実施例の仕分け装置10は、特殊なラックは言うに及ばず、広く用いられているラック20をも扱うことができ、汎用性に優れている。 このラック20では、後述の採血管把持アーム52b等で採血管Tの上部を把持し、当該採血管Tの底部を採血管挿入部21の抜き挿し口21aに上側から挿し込んだ後、当該底部を採血管挿入部21の底保持部21bに着座、当接させると、採血管Tがラック20に載置される。そして、ラック20に挿し込まれた採血管Tを、その上部を採血管把持アーム52b等で把持して上方に持ち上げると、採血管Tがラック20から抜き取られる。 また、仕分けカセット71に備わる採血管載置部70も、ラック20と同様、上側に開口した抜き挿し口と、抜き挿し口から挿し込まれた採血管容器Tの底部を支持する底支持部とを備えた採血管載置部70(図8(J2)参照)を複数有するものであり、上述した動作と同様の動作によって、仕分けカセット71に採血管Tを抜き挿しすることができる。 さらに、バーコードリーダ74は、情報読み取り手段として周知の装置であるので、ここではその詳細な説明を省略する。また、識別情報の態様は、バーコード(一次元コード)として表示する態様に限られず、QRコード(登録商標)とも称されるマトリックス型の二次元コードとして表示する態様やICタグなどの小型の電波発信機器に記憶させる態様など、既存の情報表示態様や情報保持態様を用いることができる。バーコードや二次元コードの場合は、これらのコードが表示されたシールなどの情報表示媒体を採血管Tの外周に貼り付ければよい。また、小型の電波発信機器の場合は、識別情報を記憶させた電波発信機器を採血管Tぶら下げるなどして取り付ければよい。

仕分け手段12は、図1に示されるように、ベース部11上に設置された搬送ユニット30と、搬送ユニット30に設置されたラック受取りユニット40と、搬送ユニット30に設置された移載機50とを備えている。

搬送ユニット30は、ベース部11の左右両端部に設置された一対の搬送用レール31,31と、この搬送用レール31,31に沿って前後方向X(以下、搬送方向と称する)に移動可能に設置されたガントリー主軸(搬送機構)32と、ガントリー主軸32の駆動手段である搬送モータ33とを備えている。 ガントリー主軸(搬送機構)32は、左右の搬送用レール31,31に沿って移動するスライダ32a,32aと、両スライダ32a,32aに両端を支持された梁部32bとを備えている。なお、梁部32bは、搬送方向Xに直交する直交方向Yに延在する部材である。 また、ガントリー主軸32は、ラック受渡し手段60(図2参照)に近接した後退位置((図9で実線で示されるガントリー主軸32の位置参照)と、仕分け台72の上方の位置である前進位置(図9の二点鎖線で示されるガントリー主軸32の位置参照)との間を、搬送用レール31,31に沿って搬送方向Xに往復移動可能である。 なお、後退位置とは、後述のリフタ61aからラック受取り部材42がラック20を受取る際のガントリー主軸32の位置(ラック受取り時の搬送機構位置)のことである。 また、前進位置とは、後述の移載機50によって採血管Tを所定の採血管載置部70に移載する際のガントリー主軸32の位置(採血管移載時の搬送機構位置)のことである。 このように、ガントリー主軸32の搬送方向Xの移動範囲は、後述のラック受取り部材42のラック受渡し位置(図9のP1で示されるラック受取り部材42の位置参照))と仕分け位置(図9のP3で示されるラック受取り部42の位置参照))に挟まれた範囲内である。つまり、ガントリー主軸32の搬送方向Xの移動範囲は、後述のラック受取り部材42の往復移動範囲よりも短い範囲である。このように、仕分け手段12を構成する部材のうち、最も基礎的且つ重量の大きい部材であるガントリー主軸32の移動範囲が短くなっているので、レール31,31の長さを短くすることができ、レールの撓みに起因する振動が最小限に抑制される。

ラック受取りユニット40は、ガントリー主軸32に設置されており、図3に示されるように、搬送方向Xに延在する状態で設置された左右一組の第1ガイドレール41,41と、第1ガイドレール41,41に沿って往復移動可能に設置されたラック受取り部材(ラック受取り部)42と、ラック受取り部材42を搬送方向にのみ移動させるラック受取りユニット駆動部(ガイド部材)43と、搬送方向Xに延在する状態で設置された左右一組の第2ガイドレール46,46と、第2ガイドレール46,46に沿って移動可能に設置されたラックホールド部材(以下、ホールド部材)47と、ホールド部材47に搬送方向後ろ向きD1(図3参照)の付勢力を付与するコイルばね(付勢部材。以下、ばね)48とを備えている。

第1ガイドレール41,41及び第2ガイドレール46,46は、ガントリー主軸32の梁部32bの下面部に設置されており、ラック受取り部材42及びホールド部材47は、いずれも、対応するガイドレールに吊り下げ状態で取り付けられている。 また、ラック受取りユニット駆動部43は、梁部32bの後面部に設置されたラック受取りユニット駆動モータ44と、当該モータ44の出力軸44aとラック受取り部材42とに連結された伸縮アーム45とを備えている。伸縮アーム45は、2本のアーム片45a,45bの一端同士を回転可能に連結したリンク機構であり、一方のアーム片45aの他端がラック受取りユニット駆動モータ44の出力軸44aに固定され、他方のアーム片45bの他端がラック受取り部材42に回動可能に連結されている。

このモータ44を作動させて伸縮アーム45を縮める(両アームの交差α(図9参照)を小さくする)と、ラック受取り部材42がガントリー主軸32の前面より後方のラック受取り時位置(図3及び図5(C2)参照)に移動する。 逆に、伸縮アーム45を伸ばす(両アームの交差角αを大きくする)と、ラック受取り部材42がガントリー主軸32より前方の採血管抜取り時位置(容器抜取り時位置及び図6(F2)参照)に移動する。 つまり、ラック受取り部材42は、ガントリー主軸32に対する位置関係で説明すれば、ラック受取り時位置と採血管抜取り時位置との間を往復移動可能になっている。

そして、搬送ユニット30のガントリー主軸32を後退位置(図9で実線で示されるガントリー主軸32の位置)に移動させた状態で、ラック受取り部材42をラック受取り時位置(図3及び図6(D2)参照)に移動させると、ラック受取り部材42は、ラック受渡し手段60からラック20が受渡されるラック受渡し位置に位置する(図9のラック受取り部材42の位置P1を参照)。また、ガントリー主軸32を前進位置(例えば、図9の二点鎖線で示されるガントリー主軸32の位置参照)に位置させた状態で、ラック受取り部材42を採血管抜取り時位置(図6(F2)参照)に移動させると、ラック受取り部材42は、所定の採血管載置部70に採血管Tを載置する際の仕分け位置に位置する(図9のラック受取り部材42の位置P3を参照)。 ラック受取り部材42は、仕分け装置10のベース部11に対する位置関係で説明すれば、ラック受渡し位置と仕分け位置との間を往復移動可能になっている。このように、仕分け装置10では、ラック受取り部材42に載置されたラック20をガントリー主軸32及びラック受取り部材42によって搬送方向Xにのみ搬送する構造である。また、言い換えると、ガントリー主軸32に搭載されているラック受取り部材42は、ラック20が受渡される手段であり、自らの動作によってラック20を受取る手段ではない。つまり、ガントリー主軸32には、ラック20を自ら受取りに行く手段は搭載されていない。ラック受取り部材42へのラック20の移載は、後述するラック受渡し手段60の動作(昇降動作)によって行われる。このような構成にすると、ガントリー主軸32を含む走行部の重量を低減させることができ、ガントリー主軸32の剛性を必要以上に高める必要がなく、ガントリー主軸32、ひいては搬送ユニット30の軽量化及び構成のコンパクト化を図ることができる。このように、搬送ユニット30の装置構成がコンパクトである仕分け装置10は、ラック20に搭載された採血管Tの仕分け処理動作の高速化に適した構造である。

ラック受取り部材42は、ラック受渡し手段60からラック20を受取る部材であり、第1ガイドレール41,41に吊り下げ支持された第1フレーム部42aと、第1フレーム部42aによって両端を支持されたラック載置部42bとを備えている。第1フレーム部42aは、正面視又は背面視(図3の矢印FVから見た場合)したときの形状が門形状(逆U字形状)であり、ラック載置部42bは、門形状の第1フレーム部42aの下端から搬送方向前方に突き出た状態で配置される。ラック受取り部材42は、側面視(図5(B2)参照)、L字形を呈している。そして、門形状の第1フレーム部42aは、採血管Tが載置されたラック20を前後方向に通すことができる大きさになっている。 従って、ラック受取りユニット40では、採血管Tが載置されたラック20を、ラック受取り部材42の後方から第1フレーム部42aの内側をくぐらせて、ラック載置部42bに載置することができる。 また、ラック載置部42bの上面であるラック載置面には、載置されたラック20の前後方向(搬送方向と同じ方向)の位置ズレを防止するため(位置決めのため)の突起42c,42cが設置されている。

ホールド部材47は、第2ガイドレール46,46に吊り下げ支持された第2フレーム部47aと、第2フレーム部47aの下端に取り付けられた当接板47bとを備えている。当接板47bは、正面視又は背面視(図3の矢印FVから見た場合)、逆門形状(U字形状)であり、第2フレーム部47aの前側端から下方に吊り下がった状態で配置される。ホールド部材47は、側面視(図5(B2)参照)、逆L字形(Γ形状(ガンマ形状))を呈しており、ラック受取り部材42と向かい合わせに配置される。 当接板47bは、ラック受取り時位置に位置するラック受取り部材42より前方であって、ラック受取り部材42に載置されたラック20の前側の側面に当接可能な高さ位置に配置されている。 また、第2フレーム部47aの後端部には、ホールド部材47を後方に引っ張るばね48が連結されている。従って、外部からの力を受けていない状態(無負荷状態)のホールド部材47の当接板47bは、前後方向Xの移動範囲の最後方位置(離間位置、図3及び図5(B2)参照)に位置する。つまり、ばね48は、ホールド部材47の当接板47bを最後方位置に向けて付勢している。 当接板47bの最後方位置とは、ラック受取り時位置のラック受取り部材42に載置されたラック20の位置よりも前方で、且つ採血管抜取り時位置のラック受取り部材に42載置されたラック20の位置よりも後方の位置である。従って、最後方位置に位置するホールド部材47の当接板47bは、ラック受取り時位置のラック受取り部材42に載置されたラック20から離間した状態である。 そして、ラック20を受取ったラック受取り部材42をラック受取り時位置から採血管抜取り時位置に移動させると、その途中で、ホールド部材47の当接板47bにラック受取り部材42に載置されたラック20の前側の側面が当接する(図6(E2)参照)。そして、ラック受取り部材42が採血管抜取り時位置まで移動された状態においても、この当接状態が維持される(図6(F2)参照)。このように、ラック受取り部材42に載置されたラック20に当接板47bが当接した状態のホールド部材47は当接位置に位置する状態である。 また、ホールド部材47は、上述したように、ばね48によって後方に引っ張られているので、ホールド部材47の当接板47bが当接した状態のラック20は、ラック受取り部材42とホールド部材47とで押さえ込まれながら挟まれた状態である。つまり、採血管抜取り時位置に位置するラック受取り部材42に載置されたラック20は、ラック受取り部材42とホールド部材47との協働によって挟みつけられた状態で確実に保持される。

移載機50は、ラック受取り部材42に載置されたラック20の採血管Tを、仕分け台72上にセットされた複数の仕分けカセット71の所定の採血管載置部70に移載するものであり、搬送方向Xと直交する直交方向Yに移動可能な状態でガントリー主軸32の前面部に設置されたスライド機構51(図3参照)と、当該スライド機構51に設置されたアーム本体部52と、アーム本体部52に設置された採血管把持アーム(容器把持アーム)52bと、スライド機構51を移動させるスライド用モータ53とを備えている。

採血管把持アーム52bは、アーム本体部52に対して上下方向に進退移動可能な状態で設置されており、昇降用モータ(不図示)によって最も上昇したアーム上昇位置(図5(B2)参照)と、アーム上昇位置から下降した抜き取り下降位置(図7(G2)参照)及び挿し込み下降位置(図8(J2)参照)に進退移動可能になっている。 また、採血管把持アーム52bは、下方に延びる開閉可能な一対の把持アーム片52a,52aを備えている。従って、一対の把持アーム片52a,52aを閉じることによって採血管Tの上部を把持することができ、一対の把持アーム片52a,52aを開くことによって把持していた採血管Tを採血管載置部70などの仕分け先に移載できる。

ラック受渡し手段60は、仕分け手段12のラック受取り部材42にラック20を受渡す手段であり、受渡し前のラック20を昇降移動させる昇降機構61(図2及び図5(A1)参照)と、図示しないラックストレージ部から供給されたラック20を昇降機構61に対して搬入出するコンベアユニット62(図2、図4、図5(A1)及び図10参照)とを備えている。 コンベアユニット62は、図4に示されるように、ラック受取りユニット40の下方に配置されており、コンベア駆動用モータ(不図示)で動作するものである。また、コンベアユニット62は、搬入コンベア63と、搬出コンベア64と、搬入出コンベア65とを備えている。搬入コンベア63は、採血管Tが載置されたラック20を昇降機構61の後述のリフタ61aに搬入するものであり、駆動ローラ63aと従動ローラ63bと、両ローラ63a,63bにかけられた搬入ベルト63cと、搬入ベルト63cにテンションを付与するテンションローラ部63dとを備えている。搬出コンベア64は、仕分け後のラック20を搬出するものであり、2つの従動ローラ64a,64bと、搬出用ベルト64cおよびテンションローラ部64dを備えている。搬入出コンベア65は、搬出コンベア64同様、2つの従動ローラ65a,65bと、搬入出用ベルト65cおよびテンションローラ部65dを備えている。この搬入出コンベア65は、搬入時及び搬出時の両方で用いられるものであり、搬入出されるラック20は、搬入出コンベア65上で停止、位置決めされる。 コンベア駆動用モータの出力軸は、搬入コンベア63の駆動ローラ63aに連結されている。そして、コンベアユニット62は、コンベア63,64,65相互間で動力を伝達するためのタイミングベルト66,67を備えている。第1タイミングベルト66は、搬入コンベア63の従動ローラ63bと搬入出コンベア65の一方の従動ローラ65aとを連結している。つまり、一方の従動ローラ65aは、他方の従動ローラ65bを駆動させるローラ(搬入コンベア63の駆動ローラ63aの代わり)である。また、第2タイミングベルト67は、搬入出コンベア65の他方の従動ローラ65bと、搬出コンベア64の一方の従動ローラ64aとを連結している。つまり、一方の従動ローラ64aは、他方の従動ローラ64bを駆動させるローラ(搬入コンベア63の駆動ローラ63aの代わり)である。なお、各タイミングベルト66,67は、昇降する昇降機構61とは干渉しない位置に配置されている。従って、昇降機構61の昇降動作がタイミングベルト66,67によって妨げられることはない。 各コンベア63,64,65は、ラック搬送方向の上流側から下流側に直列に並べられた状態で配置されており、隣接するコンベアは相互に間隔を空けた状態で配置されている。これらの間隔は、昇降移動する昇降機構61のリフタ61aの昇降通路として用いられる。従って、下降されたリフタ61aのフォーク部(掬い上げ部)611aは、この昇降通路を通ってコンベア62の搬送面(上面)の下方に移動できる。そして、コンベアの搬送面より下側にリフタ61aのフォーク部を位置させた状態で、ラック20を搬入出コンベア65上に搬入及び位置決めすると、位置決めされたラック20の下側にリフタ61aが位置する状態になり、この状態でリフタ61aを上昇させると、ラック20が搬入出コンベア65からリフタ61aに受け渡される。また、仕分け後の空のラック20を保持する状態のリフタ61aをコンベア62の搬送面より下側まで下降させると、その途中でラック20がリフタ61aから搬入出コンベア65に受け渡される。その後、搬出コンベア64によって仕分け後の空のラック20が搬出され、新たなラック20が再び搬入出コンベア65上に搬入及び位置決めされる。なお、仕分け後のラック20は、必ずしも空でなくてもよく、仕分けしなかった採血管Tが残っていても良い。 従って、コンベア駆動用モータを作動させると、搬入コンベア63が作動し、同時に、搬入コンベア63の従動ローラの回転が第1タイミングベルト66を介して搬入出コンベア65の一方の従動ローラに伝達され、搬入出コンベア65が作動する。さらに、同時に、搬入出コンベア65の他方の従動ローラの回転が第2タイミングベルト67を介して搬出コンベア64の一方の従動ローラに伝達され、搬出コンベア64が作動する。 なお、搬入コンベア(及び搬出コンベア)のテンションローラ部は、環状の搬入用ベルト(又は搬出用ベルト)の内側面に接する内側ローラと、外側面に接する2つの外側ローラとで構成されたものであり、搬入出コンベアのテンションローラ部は、環状の搬入出用ベルトの外側面に接する1つのテンションローラで構成されたものである。各テンションローラ部は、各テンションローラのベルトへの押圧力(両者の接触圧力)を調整することで、ベルトのテンションを調整する周知の構成のものであるので、ここでは詳細な説明を省略する。 昇降機構61は、ラック20を支持するリフタ61aを備えており、搬入コンベア63からのラック20を受取り可能なリフタ下降位置(図5(A2)及び図6(D2)参照)と、ラック受渡し位置のラック受取り部材42にラック20を受け渡す際のリフタ上昇位置(図5(B2)参照)とに昇降可能になっている。 リフタ61aのリフタ下降位置及びリフタ上昇位置は、いずれも、リフタ61aに載置されたラック20と、仕分け位置とラック受渡し位置との間で移動するラック受取り部材42とが干渉しない高さ位置に設定されている。また、ラック受取り部材42は、ラック受渡し位置に向けて移動するときに、リフタ上昇位置に移動したリフタ61aと干渉しない形状になっており(図3及び図5(B1)参照)、ラック受渡し位置にラック受取り部材42を位置させた状態で、リフタ61aをリフタ上昇位置からリフタ下降位置に下降させることができる。 従って、本実施例の仕分け装置10では、ラックストレージ部(不図示)のラック20を、コンベアユニット62によってリフタ下降位置のリフタ61aのところに搬送し、当該リフタ61aで上昇移動させることで、ラック受取り部材42にラック20を受け渡すことができる。リフタ61aを用いてラック受取り部材42にラック20を供給する構造であると、仕分け装置10のコンパクト化が容易である。 なお、ラックストレージ部とコンベアユニット62との間におけるラック20の搬送やコンベアユニット62との間におけるラック20の搬送については、周知の方法であるので、ここではその詳細な説明を省略する。

次に、本実施例の仕分け装置10の動作について、図5から図8の動作説明図を用いて説明する。

なお、図5及び図6に示される図(A1)から図(F1)は、搬送ユニット30、ラック受取りユニット40及び移載機50の状態を模式的に示す平面図であり、図5から図8に示される図(A2)から図(L2)は、搬送ユニット30、ラック受取りユニット40及び移載機50の状態を模式的に示す側面図又は断面図である。そして、図5(A2)から(C2)は、図5(A1)から図5(C1)に対応した側面図であり、図6(D2)から(F2)は、図6(D1)から(F1)に対応した側面図である。なお、図5(A2)は(A1)のA2-A2面を示す側面図、図5(B1)は、図5(B2)のB1-B1断面を示す断面図、図5(C1)は、図5(C2)のC1-C1断面を示す断面図、図6(D1)は、図6(D2)のD1-D1断面を示す断面図、図6(E1)は、図6(E2)のE1-E1断面を示す断面図、図6(F1)は、図6(F2)のF1-F1断面を示す断面図である。

ここでは、搬入コンベア63及び搬入出コンベア65によって、複数の採血管Tが載置されたラック20をリフタ61aの上に載置するラック供給工程を起点として、仕分け装置10の動作を説明する。 なお、ラック供給工程が行われるとき、リフタ61aは、リフタ下降位置(図5(A2)参照)であり、ガントリー主軸32は後退位置(図9で実線で示されるガントリー主軸32位置参照)であり、ラック受取り部材42はラック搬入出時退避位置(図5(B2)参照)であり、移載機50の採血管把持アーム52bは、アーム上昇位置である(図5(B2)参照)。 なお、ラック受取り部材42のラック搬入出時退避位置とは、ガントリー主軸32の下方の位置であって、ラック20が載置された状態のリフタ61aをリフタ下降位置とリフタ上昇位置との間で昇降できるようになる位置のことである。従って、例えば、ラック受取り部材42の採血管抜取り時位置をラック搬入出時退避位置として使用してもよい。また、ラック載置部42bを第1フレーム部42aの下端から搬送方向前方に突き出させた状態に配置しているので、ラック載置部42bの先端部をホールド部材47よりも前方に移動させることができ、このとき第1フレーム部42aとホールド部材47とが干渉することがない。

ラック供給工程では、複数の採血管Tが載置されたラック20が搬入コンベア63及び搬入出コンベア65によってリフタ下降位置に位置するリフタ61aの上に載置される(図5(A1)参照)。また、このとき、採血管Tの外周に貼り付けられたバーコード情報(仕分け条件)をバーコードリーダ74で読み取り、読み取った情報をコントローラ81に送信する。コントローラ81は、受取ったバーコード情報に基づいて、この後、ガントリー主軸32の搬送方向Xの前進位置や移載機50の直交方向Yの移動先位置などを決定する。 ラック供給工程が完了すると、次にラック受渡し工程が行われる。

ラック受渡し工程では、まず、ラック20が載置されたリフタ61aがリフタ上昇位置まで上昇される(図5(B2)参照)。 次に、ラック受取りユニット駆動モータ44を作動させて伸縮アーム45を縮めることにより、ラック受取り部材42をラック搬入出時退避位置から後退移動させて(図5(B2)の矢印参照)、ラック受取り時位置に位置させる(図5(C2)参照)。このとき、ガントリー主軸32は、後退位置であるので、ラック受取り時位置に移動されたラック受取り部材42は、ラック受渡し位置に位置する。 次に、リフタ61aをリフタ下降位置に向けて下降させる(図6(D2)参照)。 この動作によって、リフタ61a上のラック20がラック受取り部材42のラック載置部42b(図3参照)に載置され、ラック20の受け渡しが完了する。なお、ラック載置部42bに載置されたラック20は、その下端部の前後を、ラック載置部42bの突起42c,42cに挟まれた状態に保持される。これにより、ラック20の位置ズレが防止される。 ラック受渡し工程が完了すると、次に、第1搬送工程が行われる。

第1搬送工程では、ラック受取り部材42が設置されたガントリー主軸32を、後退位置(図9参照)から所定の前進位置(例えば、図9の二点鎖線で示されるガントリー主軸32位置参照)に、搬送方向Xに移動させる。ガントリー主軸32が前進位置まで移動すると、移載機50の移動経路52rの直下に、仕分け先である所定の採血管載置部70(例えば、ここでは、採血管載置部70a又は70b)が位置する状態になる(図9参照)。

また、第1搬送工程と並行して、採血管抜取り準備工程(容器抜取り準備工程)を行う。 なお、工程開始時期は、第1搬送工程と採血管抜取り準備工程のいずれかが先に開始される場合と、両工程が同時に開始される場合がある。 採血管抜取り準備工程では、モータ44を作動させて伸縮アーム45を伸ばすことにより、ラック受取り部材42をラック受取り時位置から、その前方の採血管抜取り時位置に向けて搬送方向Xに移動させる。 当該工程におけるラック受取り部材42の移動中、ラック受取り部材42に載置されたラック20がその前方に位置するホールド部材47の当接板47bに当接する(図6(E1)参照)。 これにより、ラック受取り部材42上のラック20がラック受取り部材42の突起42cとホールド部材47とによって挟まれた状態で保持される。このように、仕分け装置10では、ラック20が載置されたラック受取り部材42を採血管抜取り時位置に向けて移動させるだけで自動的に、ラック受取り部材42に載置されたラック20が、ラック受取り部材42とホールド部材47とで保持され、脱落が防止される。 また、ホールド部材47は、第2ガイドレール46,46に沿って前後方向に移動可能であり、ばね48によって後方に引っ張られた状態で設置されている。従って、ラック受取り部材42上のラック20がホールド部材47の当接板47bに当接した後、ラック受取り部材42とホールド部材47とでラック20を保持した状態を維持しつつ(図6(F1)及び図6(F2)参照)、さらにラック受け取り部材42を前方に移動させることができる。そして、ラック受取り部材42が採血管抜取り時位置に位置する状態になる(図6(F2)参照)。 これにより、ラック受取り部材42のラック20に載置された複数の採血管Tも採血管抜取り時位置に位置する。そして、採血管抜取り時位置に位置された採血管Tは、直交方向Yに移動する移載機50の採血管把持アーム52bの移動経路52r(図2及び図9参照)の下方位置に位置する。 そして、移載機50の採血管把持アーム52bを、ラック20に載置された採血管Tのうちの抜取り対象の採血管T(例えば図6(F1),(F2)の採血管T1参照)の上方に移動させて、採血管抜取り準備工程が完了する。 第1搬送工程及び採血管抜取り準備工程が完了した状態では、採血管抜取り時位置のラック20に載置された各採血管Tは、仕分け位置に位置する(図9のP3で示されるラック受取り部材42のラック20の位置参照)。 そして、第1搬送工程及び採血管抜取り準備工程が完了すると、次に、採血管抜取り工程(容器抜取り工程)を行う。

採血管抜取り工程では、移載機50の採血管把持アーム52bを、抜取り対象の採血管T1の上方に移動させた後、抜取り下降位置に下降させて、抜取り対象の採血管T1を把持し(図7(G2)参照)、その後、採血管把持アーム52bを上昇させて、ラック20から採血管T1を抜き取る(図7(H2)参照)。 採血管抜取り工程が完了すると、次に、採血管移載準備工程(容器移載準備工程)を行う。

採血管移載準備工程では、抜き取った採血管T1を把持した状態の移載機50を直交方向Yに移動させて、把持された採血管T1を対応する所定の採血管載置部70(例えば、採血管載置部70a又は70b、図9参照)の上方に位置させる(第2搬送工程)。 ここで、対応する採血管載置部70が、仕分け位置に位置するラック受取り部材42の下方に位置する場合(採血管載置部70bが所定の移載先である場合)がある。この場合は、移載機50を直交方向Yに移動させる動作と共に、さらに、採血管抜取り時位置に位置するラック受取り部材42を採血管移載時退避位置(退避位置)に移動させる(退避工程及び図7(I2)参照)。このとき、ラック受け取り部材42の突起42cとの協働によってラック20を保持しているホールド部材47は、ばね48の引っ張り力によって後方に移動される。従って、ラック20をラック受け取り部材42の突起42cとホールド部材47とで保持した状態を維持しつつ、ラック受取り部材42を採血管移載時退避位置に移動させることができる。また、ホールド部材47は、ばね48の引っ張り力によって確実に退避位置側に移動される。従って、ホールド部材47が採血管把持アーム52bの昇降動作を邪魔するようなことがない。 なお、ラック受取り部材42の採血管移載時退避位置とは、本実施例では、図7(I2)に示されるラック受取り部材42の位置である。具体的に説明すれば、採血管移載時退避位置とは、ラック受取り部材42及びホールド部材47がガントリー主軸32の前面(図2の面FF参照)よりも後方(図2中では上方)に位置する状態の位置である。ラック受取り部材42の動作に基づいて説明すれば、ラック受取り時位置(図6(D2)参照)でラック20を受取ったラック受取り部材42が前進され、ラック受取り部材42に載置されたラック20の前側の側面が最後方位置(図5(B2)参照)のホールド部材47の当接板47bに最初に当接したときの位置のことである。 仕分け装置10では、ラック受取り部材42がガントリー主軸32に対して搬送方向Xに移動可能であるので、ラック受取り部材42を搬送方向Xに移動させるだけで採血管移載時退避位置に移動させることができる。このとき、ガントリー主軸32を移動させる必要はないし、移載機50に特別な動作をさせる必要もない。 ラック受取り部材42を採血管移載時退避位置に移動させると、ラック受取り部材42及びホールド部材47が移載機50の採血管把持アーム52bの移動経路52rから退避した状態になり、ラック受取り部材42と採血管把持アーム52bとの干渉が防止される。つまり、採血管把持アーム52bを採血管載置部70に向けて挿し込み下降位置(図8(J2)参照)まで下降させることができる状態になる。 このように、仕分け装置10では、ラック受取り部材42を採血管移載時退避位置に移動させることができるので、移載機50については、直交方向Yに動かすだけで、任意の採血管載置部70に採血管T(T1)を載置することができる。 また、移載機50の動作方向を、X−Y方向のうちY方向のみに限定できれば、仕分け手段12の最も基礎的な構造物であるガントリー主軸32の梁部32bに沿って移載機50を移動させる構成の採用が可能になり、移載機50の設置構造の簡素化を図ることができる。つまり、ガントリー主軸32に対して移載機50を安定した状態で支持させることができる。このような構造であれば、移載機50の移動時に発生する振動を最小限に抑制しつつ、移載機50の動きの高速化を図ることができる。この点で、本実施例の仕分け装置10は高速化に適した構造の装置である。 採血管移載準備工程が完了すると、次に、採血管移載工程(容器移載工程)を行う。

採血管移載工程では、採血管把持アーム52bを挿し込み下降位置に下降させて、採血管容器把持アーム52bで把持している採血管T1を対応する採血管載置部70に挿し込む(図8(J2)参照)。 次に、アームを開動作させて、採血管T1の把持を解放した後、採血管把持アーム52bをアーム上昇位置に上昇させ、採血管T1の採血管載置部70への移載が完了する(図7(I2)参照)。 このようにして採血管T(T1)を移載するとき、搬送方向Xに移動する搬送ユニット30は停止しており、主な動作部材はY方向及びZ方向に移動する移載機50である。このように、動作部分が最小限になっていれば、動作開始時及び停止時に動作部分に加わる負荷が最小限に抑制されることとなる。このような構造は、高速搬送化に適している。 採血管移載工程が完了すると、次に、採血管数量確認工程(容器数量確認工程)を行う。

採血管数量確認工程では、ラック受取り部材42のラック20に残っている採血管Tの数を確認する。ここで、確認数量が1以上の場合は、再び、採血管抜取り準備工程に戻り、採血管Tの移載作業を行う。 他方、確認数量が0の場合は、次に説明する採血管移載終了工程(容器移載終了工程)を行う。

採血管移載終了工程では、ガントリー主軸32を後退位置まで後退させると共に、ラック受取り部材42をラック受取り時位置に移動させる。これにより、ラック受取り部材42がラック受渡し位置に移動する。 そして、リフタ61aをリフタ上昇位置に移動させる。これにより、ラック受取り部材42の空のラック20がリフタ61aに載置される(図8(K2)参照)。 次に、ラック受取り部材42を前進させて(図8(K2)の矢印参照)、ラック搬入出時退避位置に移動させ(図8(L2)参照)、リフタ61aをリフタ下降位置に移動させる(図5(A2)のリフタ位置参照)。そして、リフタ61a上の空のラック20を搬出コンベア64及び搬入出コンベア65によって搬送する。これにより、採血管移載終了工程が完了し、複数の採血管Tが載置されたラック20をリフト61aに載置できる状態になる。 採血管移載終了工程が完了すると、作業終了確認工程を行う。

作業終了確認工程で、作業の終了を確認した場合は、仕分け装置10が停止する。他方、仕分け作業を続行する場合は、再びラック供給工程に戻る。

本実施例の仕分け装置10では、このような手順の動作を実行することによって、迅速且つ正確に採血管Tなどの容器の仕分けを実行することができる。 ところで、上述したように、仕分け装置10では、ラック受取り部材42及び移載機50がそれぞれ独立して移動可能な状態でガントリー主軸32に設置されており、ラック受取り部材42とガントリー主軸32の移動方向がXに一致されており、移載機50の移動方向を搬送方向Xと直交する直交方向Yに向けた構成になっている。 ラック受取り部材42及びガントリー主軸32の移動方向を搬送方向Xに一致させておけば、ガントリー主軸32及びラック受取り部材42を同時に移動させてラック20を搬送しても、複雑な振動が発生しにくく、装置動作時に発生する振動が最小限に抑制される(採血管抜取り準備工程参照)。 そして、移載機50の移動方向Yをラック受取り部材42の移動方向(搬送方向X)に対して直交する方向(直交方向Y)にしたので、ラック受取り部材42を採血管移載時退避位置に移動させることができ、直交方向Yにのみ移動する移載機50を用いることができる。 さらに、上記構成であれば、移載機50を採血管Tのみを搬送する手段とすることができ、移載機50でラック20を搬送させる必要がなくなる。つまり、移載機50の搬送対象物の重量を最小限に軽減することができる。搬送対象物が軽量であれば、移載機50さらには採血管把持アーム52bの重量の軽量化や構造の簡素化を図ることができ、ガントリー主軸32上を移動する移動物の重量が最小限に抑制される。これにより、ガントリー主軸32の構成のコンパクト化を図ることができる。

なお、本発明に係る仕分け装置10及び仕分け方法は、上記実施形態に限られるものではなく、本発明には、発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された種々の態様の仕分け装置及び仕分け方法が含まれる。

例えば、上記実施例で用いられているラック20は、6個の採血管挿入部21が一列に並ぶ状態に形成されたものであるが、二列又は三列など、採血管挿入部21が複数列形成されたラックでも良い。

また、実施例で用いたラック20(図12参照)は、上側の抜き挿し口21aと、抜き挿し口21aから挿し込まれた採血管Tの底部を保持するための底保持部21bを備えた採血管挿入部21を備えたものであったが、本発明の仕分け装置で用いることができるラックは、このような形状のラックに限られない。 ラックの上方側から採血管を挿し込んで、当該採血管をラックに載置することができ、ラックの上側から採血管を抜き取ることができる採血管挿入部を複数備えたラックであればよい。 例えば、外周に鍔部を備えた採血管のみを用いるような場合であれば、図13に示されるように、上側の抜き挿し口22aを備えた採血管支持部22b(採血管挿入部)と、採血管支持部22bを支持する台座部22cのみを備えているようなラック22でも良い。このようなラック22であっても、ラック22の上側から採血管を挿し込むことができ、ラック22の採血管支持部22bで採血管の鍔部(蓋など)を支持する態様で採血管をラック22に載置することができ、ラック上側から採血管を抜き取ることができる。 さらに、詳細な説明省略するが、この点については、仕分けカセット71でも同様である。つまり、仕分けカセット71の上方から採血管載置部70に採血管を挿し込んで、当該採血管を仕分けカセット71に載置することができ、仕分けカセット71の上側から採血管を抜き取ることができる採血管載置部70を複数備えた仕分けカセット71でもあればよい。

また、上記実施例では、ラック受取り部材42が退避する位置として、ラック搬入出時退避位置と、採血管移載時退避位置(退避位置)の2か所の位置があるが、一箇所の位置を共通の退避位置としても良い。

また、上記実施例のラック受取り部材42の突起42cのうち後方に設置された突起42cの長さを長くしたり、ホールド部材47の当接板47bの下端の一部に、下側に延びる延長部材を設けたりして、ラック受取り部材42とホールド部材47でラック20をより確実に挟みつけて保持できるようにしても良い。なお、ホールド部材47に設ける延長部材は、ラック受取り部材42のラック載置部42bにぶつからない長さとすると共に、突起42cにぶつからない位置に配置する。

また、上記実施例では、採血管Tの外周に貼り付けられたバーコード情報の読み取り時期は、ラック供給工程であるが、この時期に限られない。例えば、リフタ61aに載置される前、コンベア63上のラック20に載置された採血管Tについて、バーコード情報を読み取ってコントローラ81に送信するようにしてもよい。 また、採血管数量確認工程における判断条件としては、種々の条件が考えられる。上記実施例では、ラック受取り部材42のラック20に残っている採血管Tの数を確認しているが、例えば、ラック受け取り部材42のラック20に残っている仕分け対象の採血管Tの数が0であるか否かでも良い。さらに、採血管移載工程が予め決まった動作であれば、採血管数量確認工程を行わず、採血管移載工程が終了すると直ぐに、採血管移載終了工程を行うようにしてもよい。

また、コンベアユニットの構成は、上記実施形態の構成に限られない。 例えば、コンベア駆動用モータの出力軸を、搬入コンベア63の駆動ローラではなく、搬出コンベア64の駆動ローラに連結してもよい。ここで言う連結とは、タイミングベルトによる連結に限られず、例えば軸直結、ベルトやギアなどを介した係合であってもよい。 また、コンベア駆動用モータの数は1つに限られず、複数でもよい。例えば2つ設ける場合、各モータの出力軸を、搬入コンベア63の駆動ローラ及び搬出コンベア64の駆動ローラに連結するようにしても良い。つまり、コンベア駆動用モータを2つ設ける場合は、例えば、搬出コンベア64の他方の従動ローラを駆動ローラとすればよい。そして、この場合は、搬入コンベア63側のコンベア駆動用モータを作動させると、搬入コンベア63が作動し、同時に、搬入コンベア63の従動ローラの回転が第1タイミングベルトを介して搬入出コンベア65の一方の従動ローラに伝達され、搬入出コンベア65が作動する。このとき、搬出コンベア64は作動しない。また、搬出コンベア64側のコンベア駆動用モータを作動させると、搬出コンベア64が作動し、同時に、搬出コンベア64の従動ローラの回転が第2タイミングベルトを介して搬入出コンベア65の他方の従動ローラに伝達され、搬入出コンベア65が作動する。このとき、搬入コンベア63は作動しない。 さらに、上記実施形態のコンベアユニットは、3つのコンベアで構成されており、各コンベア毎に独立した搬送ベルトを用いていたものであるが、例えば、一つの搬送ベルトで構成したコンベアユニットでも良い。この場合は、搬入コンベアの位置と搬入出コンベアの位置の間や、搬入出コンベアの位置と搬出コンベアの位置の間に、リフタの挿入を可能にするための隙間空間ができるような搬送ベルト経路にする。

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