紙葉類処理システム

申请号 JP2015177510 申请日 2015-09-09 公开(公告)号 JP2017054295A 公开(公告)日 2017-03-16
申请人 株式会社東芝; 发明人 中西 彩薫; 大澤 央;
摘要 【課題】筐体に収容された紙葉類を処理する効率を高くすることができる紙葉類処理システムを提供することである。 【解決手段】実施形態の紙葉類処理システムは、搬送部と、振分部と、処理状況情報取得部と、筐体情報取得部と、通信部と、制御部とを持つ。搬送部は、複数枚の紙葉類を収容した筐体を搬送する。振分部は、搬送部による搬送過程において、筐体を複数の紙葉類処理装置のうち何れかの紙葉類処理装置に振り分ける。処理状況情報取得部は、紙葉類処理装置の処理状況の情報を取得する。筐体情報取得部は、筐体から、筐体を識別可能な情報を取得する。通信部は、他装置から、筐体情報取得部により取得される情報に対応付けられた紙葉類に関する情報を受信する。制御部は、複数の紙葉類処理装置の処理状況の情報と、筐体を識別可能な情報と、紙葉類に関する情報とに基づいて、筐体の振り分け先を制御する。 【選択図】図8
权利要求

複数枚の紙葉類を収容した筐体を搬送する搬送部と、 前記搬送部による搬送過程において、前記筐体を複数の紙葉類処理装置のうち何れかの紙葉類処理装置に振り分ける振分部と、 前記紙葉類処理装置の処理状況の情報を取得する処理状況情報取得部と、 前記筐体から、前記筐体を識別可能な情報を取得する筐体情報取得部と、 他装置から、前記筐体情報取得部により取得される情報に対応付けられた紙葉類に関する情報を受信する通信部と、 前記複数の紙葉類処理装置の処理状況の情報と、前記筐体情報取得部により取得された前記筐体を識別可能な情報と、前記通信部により取得された前記紙葉類に関する情報とに基づいて、前記振分部による前記筐体の振り分け先を制御する制御部と、 を備える、紙葉類処理システム。前記制御部は、前記通信部により受信された前記紙葉類に関する情報に基づいて前記筐体に前記紙葉類が収容されているか否かを判定し、前記筐体に前記紙葉類が収容されている場合には、前記筐体を前記複数の紙葉類処理装置のうち何れかの紙葉類処理装置に振り分けるように前記振分部を制御し、前記筐体に前記紙葉類が収容されていない場合には、前記筐体を空の筐体の集積部に振り分けるように前記振分部を制御する、 請求項1に記載の紙葉類処理システム。前記搬送部は、前記振分部により前記筐体が振り分けられた前記紙葉類処理装置に、前記空の筐体の集積部に集積された筐体を搬送する、 請求項2に記載の紙葉類処理システム。前記筐体に情報を付加する情報付加部を備え、 前記通信部は、他装置から、前記筐体に紙葉類を収容する要求を受信し、 前記制御部は、前記通信部により受信された要求に基づいて、前記紙葉類処理装置に装着された前記空の筐体の集積部から搬送された筐体に、前記紙葉類を収容させると共に、前記情報付加部に、要求送信元の他装置に対応した前記筐体を識別可能な情報を付加させる、 請求項3に記載の紙葉類処理システム。前記制御部は、前記情報付加部により前記筐体に付加された前記筐体を識別可能な情報に基づいて、前記紙葉類が収容された前記筐体を、前記要求送信元に対応した集積部に振り分けるように配送用の振分部を制御する、 請求項4に記載の紙葉類処理システム。

说明书全文

本発明の実施形態は、紙葉類処理システムに関する。

従来、自動取引装置(ATM(Automated Teller Machine))等に収容された紙葉類は、自動取引装置等から取り出されたATMカセット等の筐体に収容されていた。従来においては、ATMカセット等の筐体に収容された紙葉類に対して、オペレータの人手により計数を行う必要があったため、自動取引装置等から収集された多数の筐体に収容された紙葉類を効率よく処理することが求められていた。

国際公開第2011/078177号

本発明が解決しようとする課題は、筐体に収容された紙葉類を処理する効率を高くすることができる紙葉類処理システムを提供することである。

実施形態の紙葉類処理システムは、搬送部と、振分部と、処理状況情報取得部と、筐体情報取得部と、通信部と、制御部とを持つ。前記搬送部は、複数枚の紙葉類を収容した筐体を搬送する。前記振分部は、前記搬送部による搬送過程において、前記筐体を複数の紙葉類処理装置のうち何れかの紙葉類処理装置に振り分ける。前記処理状況情報取得部は、前記紙葉類処理装置の処理状況の情報を取得する。前記筐体情報取得部は、前記筐体から、前記筐体を識別可能な情報を取得する。前記通信部は、他装置から、前記筐体情報取得部により取得される情報に対応付けられた紙葉類に関する情報を受信する。前記制御部は、前記複数の紙葉類処理装置の処理状況の情報と、前記筐体情報取得部により取得された前記筐体を識別可能な情報と、前記通信部により取得された前記紙葉類に関する情報とに基づいて、前記振分部による前記筐体の振り分け先を制御する。

実施形態のATMカセット10が収集および配送される様子を示す図。

実施形態の紙葉類カセット10の一例を示す構成図。

実施形態の紙葉類カセット10に収容される紙葉類Pを示す構成図。

実施形態の自動取引装置200の正面側を示す斜視図。

実施形態の自動取引装置200の背面側を示す斜視図。

実施形態の紙葉類処理装置300の構成図。

実施形態の紙葉類処理装置300の機能的な構成図。

実施形態の紙葉類処理システム1の一例を示す構成図。

実施形態において紙葉類処理センター100において行われる処理の流れを示す図。

実施形態の紙葉類処理システム1の機能的な構成を示すブロック図。

実施形態の紙葉類処理装置300の処理状況情報の一例を示す図。

実施形態の紙葉類処理センター100において収集カセット10Aを処理する流れを示す図。

実施形態の紙葉類処理システム1において紙葉類処理装置300を選定する処理の流れを示す図。

実施形態の紙葉類処理システム1において収集カセット10Aを処理する流れを示す図。

実施形態の紙葉類処理システム1において空のATMカセット10に紙葉類Pを収容して搬送する流れを示す図。

以下、実施形態の紙葉類処理システムを、図面を参照して説明する。以下の実施形態では、処理対象の紙葉類が紙幣であるものとして説明するが、紙葉類処理システムは、郵便物、あるいは各種カードまたはチケットなど、紙幣以外の紙葉類を処理するものであってよい。

まず、実施形態の紙葉類処理システム1の処理対象となるATM(Automated Teller Machine)カセット10について説明する。図1は、実施形態のATMカセット10が収集および配送される様子を示す図である。銀行Bには、ATMカセット10が着脱可能な自動取引装置(ATM)200が設置される。自動取引装置200は、紙葉類Pを排出する場合に、ATMカセット10に収容された紙葉類Pを取り出し、紙葉類Pを受け入れた場合に、受け入れた紙葉類PをATMカセット10に収容する。ATMカセット10は、収集業者により自動取引装置200から取り外されて収集される。収集されたATMカセット10A(以下、収集カセット10Aと記載する。)は、配送車Vaに載せられて紙葉類処理センター100に運送される。紙葉類処理センター100に設置された紙葉類処理装置300は、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pに対して各種の処理を行う。紙葉類処理装置300は、各種の処理された紙葉類Pを再度、ATMカセット10に収容する。各種の処理された紙葉類Pを収容したATMカセット10B(以下、配送カセット10Bと記載する。)は、配送業者の配送車Vbに載せられて銀行Bに運送され、自動取引装置200に取り付けられる。なお、銀行Bの自動取引装置200にATMカセット10が着脱されることを説明したが、これに限らず、例えばデパートやスーパーに設置された現金処理機に対してATMカセット10が着脱可能であってもよい。

図2は、実施形態の紙葉類カセット10の一例を示す構成図である。ATMカセット10は、筐体12と、筐体12に貼り付けられたバーコード14とを備える。筐体12には、複数枚の紙葉類Pが収容される。筐体12には、自動取引装置200により紙葉類Pの取り出しまたは受け入れを可能にする紙葉類Pの取り出し機構(不図示)が設けられている。筐体12の上面には、ATMカセット10を識別する情報(以下、カセットID(identification)と記載する)が解読可能なバーコード14が貼り付けられる。カセットIDは、例えば、シリアル番号、またはコード化されたID等のATMカセット10に付加される識別情報である。なお、本実施形態において、カセットIDを読み取り可能にするものとしてバーコード14を説明するが、これに限らず、RFID(Radio Frequency identifier)チップ、筐体12に描かれた文字列、QRコード(登録商標)などの二次元コードなどであってもよい。また、ATMカセット10は、紙葉類Pの装填(入金)のみが可能なタイプ、紙葉類Pの取り出し(出金)のみが可能なタイプ、あるいは、紙葉類Pの装填および取り出し(入出金)が可能なタイプがあるが、本実施形態のATMカセット10は、いずれかのタイプであってもよい。

図3は、実施形態の紙葉類カセット10に収容される紙葉類Pを示す構成図である。複数の紙葉類Pは、紙葉類Pの厚さ方向に集積されてATMカセット10に収容される。複数枚の紙葉類Pには、バッチカードBCが挟まれてもよい。バッチカードBCは、例えば、紙葉類Pと同一の外径寸法に形成され、紙基材にRFID技術を利用した無線チップIDCが埋め込まれたものである。無線チップIDCは、通信部、制御部、および記憶部を備える。記憶部には、例えば、紙葉類Pの券種や枚数などの情報が記憶される。無線チップIDCは、リーダライタからのコマンドに基づいて、記憶部に記憶された情報を読み出して無線出し、または、リーダライタにより送信された情報を受信して記憶部に記憶させる。以下の説明では、収集カセット10Aには、バッチカードBCが収容されていなく、配送カセット10Bには、紙葉類処理装置300の処理の結果としてバッチカードBCが収容されていることを前提とする。

以下、ATMカセット10が着脱可能な自動取引装置200について説明する。図4は、実施形態の自動取引装置200の正面側を示す斜視図である。図5は、実施形態の自動取引装置200の背面側を示す斜視図である。

自動取引装置200は、ほぼ矩形箱状の本体200Aを備え、本体の前面には、利用者に対面するほぼL字形状の接客パネル202が設けられている。接客パネル202の平部には、タッチパネルを兼ねた表示部204が設けられ、垂直部には、カード挿入口206、通帳挿入口208等が設けられている。また、接客パネル202の部には、それぞれ扉によって開閉される紙幣入出金口210および硬貨入出金口212が設けられている。本体200A内には、紙幣入出金口210を介して利用者に紙葉類Pを入出金するための紙幣取扱装置214、硬貨入出金口212を介して硬貨を入出金する硬貨取扱装置216、制御ユニット218、通帳プリンタ220、カード/伝票処理装置222等が配設されている。

本体200Aの後面には、ATMカセット10、紙幣取扱装置214および硬貨取扱装置216を本体から取出し可能とするための開閉自在な扉224が設けられている。紙幣取扱装置214は細長い箱状の筐体232を有し、この筐体232内には、装填庫としてのATMカセット10が並んで設けられる。自動取引装置200は、例えば、10000円紙幣を収容する2つATMカセット10の、1000円紙幣を収容するATMカセット10が並んで設けられている。これらのATMカセット10は、扉224を開けて筐体232を引き出すことにより、筐体232から取外し、また、筐体232内に装着することができる。この他、筐体232内には、紙幣入出金口210から投入された紙葉類Pを受け取るとともに出金紙幣が出金される集積部、入金紙幣を一時的に集積する入金一時集積部、入金紙幣および出金紙幣を判別する判別処理部、リジャクト紙幣を収容する一対のリジェクト庫、損券等を収容する回収庫等が設けられている。このような自動取引装置200から取り出されたATMカセット10が、後述する紙葉類処理装置300の装着部310bに脱着可能に装着される。

以下、実施形態の紙葉類処理装置300について説明する。図6は、実施形態の紙葉類処理装置300の構成図である。図7は、実施形態の紙葉類処理装置300の機能的な構成図である。

紙葉類処理装置300は、取出モジュール310、メインモジュール320、整列モジュール330、施封モジュール340、および装填モジュール350を備える。取出モジュール310、メインモジュール320、整列モジュール330、施封モジュール340、および装填モジュール350は、この順で一列に並んで配置され、互いに電気的かつ機械的に連結されている。メインモジュール320には、このメインモジュール320および装置全体の動作を制御する主制御部322が設けられている。

取出モジュール310は、メインモジュール320の上流側に設けられる。取出モジュール310は、装着部310bと、取り出し機構310cと、とを備える。装着部310bは、ATMカセット10が脱着可能に装着される。取り出し機構310cは、ATMカセット10に収容された紙葉類Pを取り出して、メインモジュール320の取り出し機構314に繋がる搬送路に搬送する。取出モジュール310の搬送路は、メインモジュール320の取り出し機構324側に設けられた搬送路304に連通している。取出モジュール310は、ATMカセット10が装着部310bに装着された場合に、ATMカセット10のバーコード14を読み取るバーコードリーダを備えていてもよい。取出モジュール310は、バーコードリーダによりバーコード14を解読して、カセットIDを主制御部322に出力する。

主制御部322は、メインモジュール320内の制御ボードに搭載された情報処理装置により実現される。主制御部322は、各モジュールの動作を制御するCPU(Central Processing Unit)322a、種々のデータ、制御ポログラム、管理情報等を格納するメモリ322bなどを備えている。種々のデータとして、ATMカセット10のカセットID、オペレータID、日時等の情報、紙葉類Pの複数段の処理速度等がメモリ322bに格納されている。

主制御部322には、装置に種々の情報を入力する操作部327、および入力情報および装置の動作状態、処理状態等を表示する表示装置としてのモニタ325が接続されている。取出モジュール310、整列モジュール330、施封モジュール340、および装填モジュール350は、それぞれ各モジュールの動作を制御する副制御部310a、330a、340a、および350aを有する。副制御部310a、330a、340a、および350aは、メインモジュール320の主制御部322にLAN(Local Area Network)を介して接続されている。

操作部327は、紙葉類処理装置300の管理者の操作を受け付ける。主制御部322は、操作部327により受け付けられた操作に基づいて、入金業務、整理業務などの取引方法の設定、ATMカセット10内の紙葉類Pの鑑査処理、ATMカセット10への装填処理、施封処理の設定、および紙葉類Pの判別レベルである正損レベル設定など処理装置の種々の動作設定を行う。

また、主制御部322は、鑑査装置328により出力された処理情報に応じて、単位時間の処理効率、複数日のそれぞれの処理効率、オペレータIDごとの処理効率、トータル処理枚数、またはトータル稼動時間を含む管理情報を算出する。主制御部322は、算出した情報をメモリ322bに格納するとともに、モニタ325に表示させる。

メインモジュール320は、多数枚の紙幣Pが積層状態で載置される供給部311と、供給部311から紙葉類Pを1枚ずつ取り出す取り出し機構314と、取り出し機構314によって取り出された紙葉類Pを搬送する搬送路316と備える。搬送路316には、複数組の図示しない無端状の搬送ベルトが搬送路を挟むように延設されている。取出された紙葉類Pは、搬送ベルトに挟持されて搬送される。また、メインモジュール320には、取出モジュール310によりATMカセット10から取り出された紙葉類Pが搬送される。メインモジュール320は、取出モジュール310から搬送された紙葉類Pを鑑査装置318に搬送する。

主制御部322は、処理対象の紙葉類Pの量に応じて、あるいは、オペレータからの入力指示に応じて、取出し機構324に紙葉類Pの取り込み量または取り込み速度を複数段階に調整する。すなわち、主制御部322は、ドライバ323aを制御して駆動モータ323によるピックアップローラの回転速度を調整し、例えば、毎分1000枚、800枚または600枚の取り込み量を設定する。また、主制御部322は、鑑査装置328の鑑査状態に応じて、紙葉類Pの取り込み量を調整する。主制御部322は、例えば、鑑査装置328により紙葉類Pの鑑査を円滑に行えない場合、取り込み量を毎分1000枚から毎分800枚に低下させる。更に、主制御部322は、鑑査装置328により紙葉類Pの2枚取りあるいはショートピッチが検出された際に、ピックアップローラを一時的に停止または逆転させ、紙葉類Pの二枚取りの防止、および紙葉類Pの送りピッチの正常化を行う。

メインモジュール320には、搬送路326に沿って、2つのリジェクト部320a、および320bが設けられる。また、メインモジュール320には、それぞれ紙葉類Pを集積する複数の集積庫329a、329b、329c、および329dが並んで配置される。主制御部322は、ゲート(不図示)を制御して、鑑査装置328を通過した紙葉類Pをリジェクト券と処理券とに振り分ける。リジェクト券とは、鑑査装置328により、偽券と判別された券、又は折れ、破れ、スキュー、2枚取りなどにより判別不能な券と判別された券をいう。スキューとは、搬送方向と直交する方向に対して、紙葉類Pが斜めに傾斜した状態を言う。リジェクト券は、リジェクト部320aあるいは320bに振り分けられて集積される。リジェクト部320aあるいは320bに集積されたリジェクト券は、偽券を除き、供給部321にセットし直して再取り込みするか、手入力で計数データに算入する。鑑査装置328による処理金額、枚数等の鑑査結果は、主制御部322へ送られ、保存されるとともに、モニタ325に表示される。

処理券とは、鑑査装置328で判別された紙葉類Pが真券で正券、または真券で損券をいう。処理券は、集積庫329a、329b、329cおよび329dに搬送されて集積される。主制御部322は、例えば、処理券を、券種ごとに対応する集積庫329a、329b、329cおよび329dのいずれかに振分けて集積させる。主制御部322は、損券を、まとめて1つの集積庫に集積させる。

搬送路326は、装填モジュール350に繋がっている。装填モジュール350によってATMカセット10に紙葉類Pを装填する場合、メインモジュール320の鑑査装置328によって鑑査された処理券の一部あるいは全部は、搬送路326を通して装填モジュール350に搬送される。なお、メインモジュール320は、取り出し機構324、鑑査装置328、搬送機構等を駆動する図示しない駆動機構および電源、その他、種々のセンサを備えている。

整列モジュール330は、メインモジュール320と施封モジュール340との間に設けられる。整列モジュール330は、メインモジュール320により搬送された紙葉類Pを搬送する搬送路331と、搬送路331の上流側に設けられた整列機構332と、搬送路331に沿って整列機構332の下流側に設けられた反転装置334と、搬送路331に沿って、並んで配置された複数の集積庫336a、336b、336c、および336dと、を備える。

整列機構332は、搬送路331に搬送された紙葉類Pの中心位置を搬送路331の中心位置に合わせる。また、整列機構332は、スキューしている紙葉類Pをその一辺が搬送方向と直交する向きとなるように補正する。反転装置334は、搬送路331に搬送された紙葉類Pの向きを反転することにより、紙葉類Pの表、裏、あるいは前向き、後向きの方向を任意の指定の方向に揃えて送り出す。反転装置334から向きを揃えて送り出された紙葉類Pは、搬送路331により装填モジュール350に搬送され、あるいは集積庫336a、336b、336c、および336dのいずれかに搬送されて、集積される。また、装填モジュール350により向きを揃えて送り出された紙葉類Pをメインモジュール320に戻し、メインモジュール320の集積庫329a、329b、329cまたは329dに集積してもよい。また、集積庫336a、336b、336c、または336dは、ATMカセット10から取り出された紙葉類Pを金種ごとに集積する集積庫として使用でき、あるいは、ATMカセット10から取り出されたリジェクト券あるいは損券を集積するリジェクト庫あるいは損券庫としても使用することができる。

紙葉類Pの施封処理が設定されている場合、装填庫329から取り出された正券は、整列機構332を通して施封モジュール340に送られ、所定枚数ずつ施封される。施封モジュール340は、装填モジュール350の搬送路352に連通する搬送路342と、この搬送路342を通して送られて来た紙葉類Pを所定枚数ずつ集積する第1集積装置344aおよび第2集積装置344bと、これらの集積装置により所定枚数、例えば100枚、集積された紙葉類Pの束を帯により施封する施封装置348と、を備えている。第2集積装置344bは、第1集積装置344aに対して斜め下方向にずれて配置され、また、施封装置348は、第2集積装置344bの下方に配置されている。更に、施封装置348により施封された紙葉類Pの束を受取り集積する排出部が施封装置348の下方に設けられている。

装填モジュール350は、施封モジュール340の下流側に接続される。装填モジュール350は、装着部351と、搬送路352と、取り込み機構354とを備える。装着部351は、紙葉類Pが収容されていない空のATMカセット10#が脱着可能に装着される。搬送路352は、施封モジュール340により搬送された紙葉類Pを搬送する。取り込み機構354は、搬送路352により搬送された紙葉類Pを取り込んで、ATMカセット10#に装填する。

紙葉類処理装置300は、ATMカセット10#に紙葉類Pを収容する際に、集積庫329a、329b、329cおよび329dまたは集積庫336a、336b、336c、および336dに集積された紙葉類Pを取り出すようにメインモジュール320および整列モジュール330を制御する。紙葉類処理装置300は、例えば、後述する処理要求に含まれるカセット情報(券種ごとの枚数など)に基づいて、集積庫329a、329b、329cおよび329dと集積庫336a、336b、336c、および336dの何れかから紙葉類Pを取り出して装填モジュール350に搬送し、ATMカセット10#に収容する。また、紙葉類処理装置300は、ATMカセット10#に収容する紙葉類Pの識別情報などを書き込んだバッチカードBCをATMカセット10#に収容してもよい。

実施形態の紙葉類処理装置300によれば、取出モジュール310に収集カセット10Aを装着することにより、取出モジュール310により収集カセット10Aから取り出された紙葉類Pを鑑査装置318により判別し、集積庫329a、329b、329cおよび329d、または集積庫336a、336b、336c、および336dに集積することができる。また、実施形態の紙葉類処理装置300によれば、集積庫329a、329b、329cおよび329dと集積庫336a、336b、336c、および336dに集積された紙葉類Pを取り出して、装填モジュール350に取り付けられた空のATMカセット10#に紙葉類Pを収容することができる。

図8は、実施形態の紙葉類処理システム1の一例を示す構成図である。紙葉類処理システム1は、紙葉類処理センター100に設置される。紙葉類処理システム1は、オートローダ102と、コンベアシステム(搬送部)104と、複数の振分装置(振分部)106と、空カセット集積部108と、複数の配送カセット集積部110−1、・・・110−Nと、複数の紙葉類処理装置300−1、・・・および300−Mとを備える。NおよびMは、任意の自然数である。なお、以下の説明において、配送カセット集積部110−1、・・・110Nを他の配送カセット集積部110と区別しない場合には、単に「配送カセット集積部110」と記載し、紙葉類処理装置300−1、・・・300Mを他の紙葉類処理装置と区別しない場合には、単に「紙葉類処理装置300」と記載する。

オートローダ102は、紙葉類処理センター100に運送された多数の収集カセット10Aをコンベアシステム104に搬送させる。コンベアシステム104は、例えば、モータ、ドライブプーリおよびベルト等により収集カセット10Aを搬送するベルトコンベアを備える。コンベアシステム104は、モータにより発生させた動力を利用して収集カセット10Aを搬送する。振分装置106は、コンベアシステム104による搬送過程において、収集カセット10Aを、コンベアシステム104において分岐した複数の経路の何れかの経路に振り分ける。空カセット集積部108には、紙葉類処理センター100に運搬された収集カセット10Aのうち、紙葉類Pが収容されていない空のATMカセット10Dが集積される。配送カセット集積部110は、配送カセット10Bの配送先ごと区分して設置される。配送カセット集積部110には、紙葉類処理装置300により処理された紙葉類Pを収容したATMカセット10Eが、コンベアシステム104により搬送されることによって集積される。

以下、紙葉類処理センター100における全体の処理について説明する。図9は、実施形態において紙葉類処理センター100において行われる処理の流れを示す図である。まず、紙葉類処理センター100は、銀行B等から運送された収集カセット10Aを受け入れて、オートローダ102に集積する(ステップS100)。紙葉類処理センター100において、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pを紙葉類処理装置300により処理する際、オートローダ102からコンベアシステム104に収集カセット10Aを供給する。コンベアシステム104に供給された収集カセット10Aは、経路L1に沿って運搬され、振分装置106Aにより経路L2または経路L3に振り分けられる(ステップS102)。

ステップS102において、振分装置106Aは、収集カセット10Aが空のATMカセット10である場合、経路L2に収集カセット10Aを振り分け、ATMカセット10Eを空カセット集積部108に搬送させる。振分装置106Aは、収集カセット10Aが空のATMカセット10ではない場合、収集カセット10Aを経路L3に振り分ける。振分装置106Bは、経路L3に振り分けられた収集カセット10Aを、紙葉類処理装置300に接続された経路Lf−1、Lf−2、・・・またはLf−p(pは任意の自然数)に振り分けられる。収集カセット10Aは、経路L4またはL5に振り分けられ、さらに、経路Lf−1、Lf−2、・・・またはLf−pに振り分けられる。この結果、収集カセット10Aは、複数の紙葉類処理装置300のうちいずれかの紙葉類処理装置300に搬送される。また、空カセット集積部108に集積された空のATMカセット10D#は、経路L4に沿って運搬されて複数の紙葉類処理装置300のうちいずれかの紙葉類処理装置300に運搬される。空のATMカセット10#は、例えば、オペレータの作業により、紙葉類処理装置300の取出モジュール310に取り付けられる。

紙葉類処理装置300は、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pを取り出して、前述した処理を行い、集積庫329a、329b、329cおよび329d、または集積庫336a、336b、336c、および336dに集積する(ステップS104)。紙葉類処理装置300は、経路L4を介して空のATMカセット10Dが供給され、集積庫329a、329b、329cおよび329d、または集積庫336a、336b、336c、および336dに集積された紙葉類Pを空のATMカセット10Dに収容する(ステップS106)。

紙葉類処理センター100において、紙葉類処理装置300により処理された紙葉類Pを収容したATMカセット10を配送カセット集積部110に運搬する際、紙葉類処理装置300の装着部351に装着されたATMカセット10Eをコンベアシステム104に載置する。ATMカセット10Eは、例えば、オペレータの作業により装着部351から取り外され、コンベアシステム104に載置される。ATMカセット10Eは、紙葉類処理装置300に対応した経路Le−1、Le−2、・・・およびLe−m(mは任意の自然数)に沿って搬送され、配送用の振分装置106Cにより振り分けられる(ステップS108)。この結果、ATMカセット10Eは、経路Ld−1、Ld−2、・・・およびLd−n(nは任意の自然数)に沿って搬送され、複数の配送カセット集積部110−1、110−2・・・および110−Mのうちいずれかの配送カセット集積部に運搬され、配送カセット10Bとして紙葉類処理センター100から銀行B等に運送される(ステップS110)。

また、この紙葉類処理センター100において、紙葉類処理装置300は、袋10Cに収容された紙葉類Pを処理してもよい。紙葉類処理装置300は、袋10Cに収容された紙葉類Pを処理する場合、オペレータにより袋Bから取り出され、供給部311に積層された紙葉類Pを処理する。これにより、紙葉類処理装置300は、収集カセット10Aにより運搬された紙葉類Pと、袋10Cにより運搬された紙葉類Pとの双方を処理する。

図10は、実施形態の紙葉類処理システム1の機能的な構成を示すブロック図である。紙葉類処理システム1は、例えば、中央処理装置100Aと、収集カセット振分システム100Bと、配送カセット振分システムと100Cと、管理装置100Dと、紙葉類処理装置300とを備える。

中央処理装置100Aは、例えば、通信部120と、制御部122、記憶部124とを備える。通信部120は、通信ネットワークNWを介して、複数の銀行端末400との間で通信を行う通信I/Fである。通信ネットワークNWは、例えばWAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、VPN(Virtual Private Network)等を含む。銀行端末400は、例えば、銀行Bにおけるオペレータの操作を受け付けて、中央処理装置100Aに情報を送信する。銀行端末400は、銀行Bの自動取引装置200から取り出した収集カセット10AのカセットID(ID−1)、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pに関するカセット情報(CD−1)、および配送カセット10Bに収容する紙葉類Pに関する処理要求(Req)を中央処理装置100Aに送信する。

カセットIDに対応したカセット情報には、ATMカセット10に収容される紙葉類Pに関する各種の情報が含まれる。カセット情報には、例えば、ATMカセット10に収容されている券種(カレンシー、額面、またはシリーズ等)およびカテゴリ、券種毎の枚数、紙葉類Pのシリアル番号、自動取引装置200のID、支店番号などが対応づけられる。中央処理装置100Aには、これらのカセット情報のうち、全部または一部の情報が銀行端末400から送信される。処理要求には、配送カセット10Bに収容する紙葉類Pのカセット情報のうち全部または一部の情報が含まれる。

制御部122は、例えばCPU等のプロセッサがプログラムメモリに格納されたプログラムを実行することにより実現される。また、制御部122のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアにより実現されてもよい。制御部122は、各種の情報処理を行うとともに、紙葉類処理装置300、収集カセット振分システム100Bおよび配送カセット振分システムと100Cの動作を制御する。また、制御部122は、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pを紙葉類処理装置300により処理した結果、および配送カセット10BのカセットID(ID−2)およびカセット情報(CD−2)を通信部120から銀行端末400に送信させる。

記憶部124は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)等により実現される。記憶部124は、通信部120により受信したカセットIDとカセット情報とを対応づけて記憶する。さらに、記憶部124は、例えば、銀行Bの支店番号に対応づけて処理要求を記憶する。さらに、記憶部124は、IDリーダ130により読み取られたカセットIDに対応づけて紙葉類処理装置300の処理結果に基づくカセット情報を記憶する。さらに、記憶部124は、IDライタ(情報付加部)140により発行したカセットIDに対応づけて配送カセット10Bに収容された紙葉類Pに関するカセット情報を記憶する。さらに、記憶部124は、複数の紙葉類処理装置300の各々における処理状況情報を記憶する。図11は、実施形態の紙葉類処理装置300の処理状況情報の一例を示す図である。なお、図11において、装填庫は#1、#2、#3、#4、およびATMカセット10#に対応した処理状況情報を示しているが、集積庫322a、322b、322cおよび322d、集積庫329a、329b、329cおよび329d、集積庫336a、336b、336cおよび336dの全てに対応して処理状況情報が設定されていてもよい。

処理状況情報は、図11に示すように、各紙葉類処理装置300における複数の集積庫329a、329b、329cおよび329d、集積庫336a、336b、336cおよび336d、またはATMカセット10#の各々の振分処理、各ATMカセット10にアサインされている券種、各集積庫またはATMカセット10#の収容可能枚数、および各集積庫またはATMカセット10の現在枚数などの情報である。各集積庫またはATMカセット10#の振分処理は、固定処理と、オートアサイン処理となどである。固定処理は、予め、各集積庫またはATMカセット10#に集積される券種が固定される処理である。オートアサイン処理は、各集積庫またはATMカセット10#に集積される券種が、一連の集積動作ごとに動的に自動変更される処理である。オートアサイン処理は、集積庫またはATMカセット10#が満杯になるまで紙葉類Pを集積した後に、集積庫から集積した紙葉類Pが取り除かれた場合またはATMカセット10#が取り外された場合に、この時点で集積庫またはATMカセット10#に対応付けられている券種の設定を消去して、新たに設定する券種を集積庫またはATMカセット10#に対応付ける。

収集カセット振分システム100Bは、例えば、IDリーダ130と、ローダ駆動部132と、搬送駆動部134と、振分駆動部136とを備える。IDリーダ130は、バーコードリーダである。IDリーダ130は、例えば、収集カセット10Aの経路L1に沿って搬送されている収集カセット10Aの上面に赤外線光を照射し、反射光に基づいてバーコード14を読み取る。IDリーダ130は、読み取り結果を解析することで収集カセット10AのカセットID(ID−1)を解読し、中央処理装置100Aに出力する。ローダ駆動部132、搬送駆動部134、および振分駆動部136は、制御部122により出力された制御信号に基づいて動作する。ローダ駆動部132は、オートローダ102に載置された収集カセット10Aをコンベアシステム104に送り出す駆動機構等を備える。搬送駆動部134は、コンベアシステム104におけるモータ等を駆動させることで収集カセット10Aを搬送させる。振分駆動部136は、振分装置106を駆動させること収集カセット10Aを振り分ける。

配送カセット振分システムと100Cは、例えば、IDライタ140と、搬送駆動部142と、振分駆動部144とを備える。IDライタ140は、例えば、新たなカセットID(ID−2)をエンコードしたバーコード14を生成する内蔵コンピュータ、およびバーコード14を印刷する印刷機等を備える。IDライタ140は、制御部122により出力された新たなカセットIDに基づいてATMカセット10Eに貼り付ける新たなバーコード14を印刷する。この新たなバーコード14にエンコードされるカセットIDは、処理要求を送信した要求送信元の銀行端末400に対応したカセットIDとしてATMカセット10に付加される。IDライタ140により印刷されたバーコード14は、例えば、オペレータにより手動でATMカセット10Eの上面に貼り付けられる。搬送駆動部142および振分駆動部144は、制御部122により出力された制御信号に基づいて動作する。搬送駆動部142は、コンベアシステム104におけるモータ等を駆動させることでATMカセット10Eを搬送させる。振分駆動部144は、振分装置106を駆動させることでATMカセット10Eを振り分ける。

管理装置100Dは、操作デバイス、表示装置、および演算装置を備えた情報処理装置である。管理装置100Dは、中央処理装置100Aの制御部122により送信された制御信号を複数の紙葉類処理装置300にそれぞれ出力することで、紙葉類処理装置300に紙葉類Pを処理させる。また、管理装置100Dは、複数の紙葉類処理装置300による処理結果をそれぞれ受信し、中央処理装置100Aに各紙葉類処理装置300の処理結果を送信する。

以下、実施形態の紙葉類処理システム1における処理の流れを説明する。まず、紙葉類処理センター100において収集カセット10Aを受け付けて、紙葉類処理装置300により紙葉類Pの処理を行う流れを説明する。図12は、実施形態の紙葉類処理センター100において収集カセット10Aを処理する流れを示す図である。

まず、紙葉類処理システム1は、中央処理装置100Aにより銀行端末400から受信したカセットID(ID−1)、カセット情報(CD−1)、および処理要求(Req)を受信して記憶部124に記憶する(ステップS200)。また、紙葉類処理システム1は、紙葉類処理センター100に運送された収集カセット10Aをオートローダ102およびコンベアシステム104により搬送する(ステップS202)。IDリーダ130は、搬送されている収集カセット10Aのバーコード14を読み取ることでカセットID(CD−1)を中央処理装置100Aに出力する(ステップS204)。中央処理装置100Aは、IDリーダ130により出力されたカセットIDを記憶部124に記憶する。制御部122は、記憶部124に記憶されたカセットIDに対応したカセット情報を記憶部124から読み出し(ステップS206)、搬送されている収集カセット10Aが空のカセットであるか否かを判定する(ステップS208)。制御部122は、搬送されている収集カセット10Aが空のカセットであると判定した場合には、収集カセット10Aを空カセット集積部108に振り分けるように振分駆動部136を制御する(ステップS210)。

制御部122は、搬送されている収集カセット10Aが空のカセットではないと判定した場合には、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pを処理する紙葉類処理装置300を選定する(ステップS212)。制御部122は、選定された紙葉類処理装置300に収集カセット10Aを振り分けるように振分装置106を制御する(ステップS214)。紙葉類処理装置300は、コンベアシステム104により搬送された収集カセット10Aが取り付けられて、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pを処理する(ステップS216)。

次に、実施形態の紙葉類処理システム1において紙葉類処理装置300を選定する処理について説明する。図13は、実施形態の紙葉類処理システム1において紙葉類処理装置300を選定する処理の流れを示す図である。

制御部122は、ステップS204により記憶部124に記憶されたカセットIDに対応した紙葉類Pの枚数等のカセット情報を読み出す(ステップS300)。また、制御部122は、記憶部124に記憶された処理状況情報を読み出す(ステップS302)。制御部122は、任意の紙葉類処理装置300を指定し(ステップS304)、指定された紙葉類処理装置300の処理状況と処理対象の紙葉類Pの情報とに基づいて、収集カセット10Aが受け入れ可能か否かを判定する(ステップS306)。制御部122は、例えば、処理可能枚数から現在の枚数を減算した受け入れ可能枚数が、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pの枚数よりも多い場合に、指定された紙葉類処理装置300が収集カセット10Aを受け入れ可能であると判定する。制御部122は、例えば、受け入れ可能枚数が収集カセット10Aに収容された紙葉類Pの枚数よりも少ない場合に、指定された紙葉類処理装置300が収集カセット10Aを受け入れ可能ではないと判定する。制御部122は、指定された紙葉類処理装置300が収集カセット10Aを受け入れ可能ではないと判定した場合に、ステップS304に処理を戻して他の紙葉類処理装置300を指定する。制御部122は、収集カセット10Aが受け入れ可能であると判定された紙葉類処理装置300を収集カセット10Aの処理主体として選定する(ステップS308)。

なお、複数の紙葉類処理装置300のうち処理主体を選定する判定条件は、紙葉類処理装置300の受け入れ可能枚数に限らず、他の条件であってもよい。複数の紙葉類処理装置300のうち処理主体を選定する判定条件は、例えば、紙葉類Pの集積量が最も少ない紙葉類処理装置300を選択するものであってもよい。また、複数の紙葉類処理装置300のうち処理主体を選定する判定条件は、紙葉類処理装置300に付番されたコード番号順に選択するものであってもよい。制御部122は、連続して搬送される複数の収集カセット10Aのカセット情報と、複数の紙葉類処理装置300の処理状況情報とに基づいて、複数の収集カセット10Aを処理する複数の紙葉類処理装置300の処理スケジュールを決定してもよい。

次に、実施形態の紙葉類処理システム1における紙葉類処理装置300により収集カセット10Aを処理して処理結果を銀行端末400に送信する処理について説明する。図14は、実施形態の紙葉類処理システム1において収集カセット10Aを処理する流れを示す図である。

まず、紙葉類処理装置300は、取出モジュール310に装着された収集カセット10Aのバーコード14を読み取って、収集カセット10AのカセットIDを解読する(ステップS400)。紙葉類処理装置300は、取出モジュール310により収集カセット10Aに収容された紙葉類Pを取り出し、鑑査装置318により紙葉類Pを計数し、鑑査装置318により判定された紙葉類Pの券種等に基づいて紙葉類Pを区分して、集積庫329a、329b、329cおよび329d、または装填モジュール350に装着されたATMカセット10#に搬送する(ステップS402)。紙葉類処理装置300は、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pの枚数および券種等のカセット情報を処理結果として作成し(ステップS404)、ステップS400において解読されたカセットIDに対応づけて、処理結果を中央処理装置100Aに送信する(ステップS406)。紙葉類処理装置300により作成された処理結果は、管理装置100Dを介して中央処理装置100Aに送信される。中央処理装置100Aは、紙葉類処理装置300により送信された処理結果を受信する。処理結果に対応づけられたカセットIDに基づいて処理結果の送信先の銀行端末400を判定し、処理結果を銀行端末400に送信する(ステップS408)。なお、紙葉類処理装置300によりカセットIDを処理結果に対応づけたが、これに限らず、中央処理装置100Aにより処理結果にカセットIDを対応づけてもよい。

次に、実施形態の紙葉類処理システム1における紙葉類処理装置300により空のATMカセット10に紙葉類Pを収容して、ATMカセット10を配送カセット集積部110に搬送する処理について説明する。図15は、実施形態の紙葉類処理システム1において空のATMカセット10に紙葉類Pを収容して搬送する流れを示す図である。

まず、中央処理装置100Aは、銀行端末400により送信された処理要求を記憶部124から読み出し(ステップS500)、空カセット集積部108から紙葉類処理装置300に空のATMカセット10Dを搬送するようにコンベアシステム104を制御する(ステップS502)。これにより、空のATMカセット10Dは、装填モジュール350の装着部351に装着される。中央処理装置100Aは、空のATMカセット10Dが装着された紙葉類処理装置300に処理要求を送信することで、処理要求を満たす紙葉類PをATMカセット10Dに収容させる。中央処理装置100Aは、ATMカセット10に処理要求を満たす紙葉類Pが収容されたか否かを判定する(ステップS504)。中央処理装置100Aは、ATMカセット10に処理要求を満たす紙葉類Pが収容されたと判定された場合に、ATMカセット10Eを配送カセット集積部110に搬送するように搬送駆動部142を制御する(ステップS506)。また、中央処理装置100Aは、処理要求を満たす紙葉類Pが収容されたATMカセット10Eのカセット情報を記憶部124に記憶させる。次にIDライタ140は、ATMカセット10EにカセットIDがエンコードされたバーコード14を印刷する(ステップS508)。中央処理装置100Aは、ATMカセット10Eのカセット情報(CD−2)を記憶部124から読み出し、IDライタ140により出力されたカセットID(ID−2)に対応づけて銀行端末400に送信する。また、中央処理装置100Aは、ATMカセット10Eを配送カセット10Bとして運送する先の銀行Bに対応した配送カセット集積部110を振り分けるように振分駆動部144を制御する(ステップS512)。

以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、複数枚の紙葉類Pを収容したATMカセット10を搬送するコンベアシステム104と、コンベアシステム104による搬送過程において、ATMカセット10を複数の紙葉類処理装置300のうち何れかの紙葉類処理装置300に振り分ける振分装置106と、紙葉類処理装置300の処理状況の情報を取得する中央処理装置100Aと、ATMカセット10から、ATMカセット10のカセットIDを取得するIDリーダ130と、他装置から、カセットIDに対応付けられたカセット情報を受信する通信部120と、複数の紙葉類処理装置300の処理状況の情報と、IDリーダ130により取得されたカセットIDと、通信部120により取得されたカセット情報とに基づいて、振分装置106によるATMカセット10の振り分け先を制御する制御部122とを持つことにより、収集カセット10Aに収容された紙葉類Pを処理する効率を高くすることができる。

また、実施形態によれば、ATMカセット10に紙葉類Pが収容されている場合にはATMカセット10を複数の紙葉類処理装置300のうち何れかの紙葉類処理装置300に振り分けるように振分装置106Aを制御し、ATMカセット10に紙葉類Pが収容されていない場合にはATMカセット10を空カセット集積部108に振り分けるように振分装置106Aを制御するので、空のATMカセット10を振り分けるための負担を軽減することができ、処理効率を高くすることができる。

さらに、実施形態によれば、コンベアシステム104により、振分装置106により紙葉類Pが収容されたATMカセット10が振り分けられた紙葉類処理装置300に、空カセット集積部108に集積された空のATMカセット10を搬送するので、紙葉類Pを処理する紙葉類処理装置300に空のATMカセット10を装着するための負担を軽減することができ、処理効率を高くすることができる。

さらに、実施形態によれば、ATMカセット10にカセットID情報を付加するIDライタ140と、銀行端末400からATMカセット10に紙葉類Pを収容する要求を受信する通信部120とを持ち、制御部122により、通信部120により受信された要求に基づいて、紙葉類処理装置300に装着された空のATMカセット10に、紙葉類Pを収容させると共に、IDライタ140により、要求送信元の銀行端末400に対応したカセットIDを付加するので、処理要求に対応して紙葉類Pを収容したATMカセット10のカセットIDおよびカセット情報を効率よく伝達することができる。

さらに、実施形態によれば、IDライタ140によりATMカセット10に付加されたカセットIDに基づいて、紙葉類Pが収容されたATMカセット10を、要求送信元の銀行端末400に対応した配送カセット集積部110に振り分けるように配送用の振分装置106Cを制御するので、処理要求に対応して紙葉類Pを収容したATMカセット10を振り分けるための負担を軽減することができ、処理効率を高くすることができる。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

1…紙葉類処理システム、10…紙葉類カセット、10A…収集カセット、10B…配送カセット、12…筐体、14…バーコード、100…紙葉類処理センター、100A…中央処理装置、100B…収集カセット振分システム、106…振分装置、108…空カセット集積部、110…配送カセット集積部、120…通信部、122…制御部、124…記憶部、130…IDリーダ、140…IDライタ、300…紙葉類処理装置、310…取出モジュール、320…メインモジュール、322…主制御部、329…装填庫、336…集積庫、350…装填モジュール、351…装着部、400…銀行端末

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