搬送車システム

申请号 JP2017535273 申请日 2016-06-17 公开(公告)号 JPWO2017029873A1 公开(公告)日 2018-05-24
申请人 村田機械株式会社; 发明人 本告 陽一;
摘要 搬送車システム(1)は、下段軌道(20)を一方向に走行する第1搬送車(40A)、上段軌道を一方向に走行する第2搬送車(40B)、第2搬送車から被搬送物(F)が受渡されると共に第1搬送車によって被搬送物が受取られる第1授受部(13)、及び第1搬送車から被搬送物が受渡されると共に第2搬送車によって被搬送物が受取られる第2授受部(15)を備える。エリア(10)は各々第1領域(10A)と第2領域(10B)とを有し、下段軌道は第1領域と第2領域とにわたって配置され、第1領域内には第1授受部及び第2授受部が配置され、第2領域内には第1搬送車との間で被搬送物を授受可能な第3授受部(11A)が配置され、第1領域内の下段軌道は一方向に第2授受部、第1授受部の順に各々配置され、第1領域内の上段軌道は第1授受部、第2授受部の順に各々配置される。
权利要求

複数のエリア内をそれぞれ周回する周回軌道をなす第1軌道と、 前記第1軌道を一方向に走行する第1搬送車と、 複数の前記エリア間を接続する第2軌道と、 前記第2軌道を一方向に走行する第2搬送車と、 前記第2搬送車から被搬送物が受け渡されると共に、前記第1搬送車によって当該被搬送物が受け取られる第1授受部と、 前記第1搬送車から前記被搬送物が受け渡されると共に、前記第2搬送車によって当該被搬送物が受け取られる第2授受部と、を備え、 前記エリアは、それぞれ第1領域と第2領域とを有し、 前記第1軌道は、前記第1領域と前記第2領域とにわたって配置され、 前記第1領域内には、前記第1授受部及び前記第2授受部が配置され、前記第2領域内には、前記第1搬送車との間で前記被搬送物を授受可能な第3授受部が配置され、 前記第1領域内の前記第1軌道は、前記第1搬送車の走行方向において、前記第2授受部、前記第1授受部の順に通過するように配置され、 前記第1領域内の前記第2軌道は、前記第2搬送車の走行方向において、前記第1授受部、前記第2授受部の順に通過するように配置されている、搬送車システム。前記第3授受部は、前記第1軌道に沿う方向において、前記第1授受部と前記第2授受部との間に配置されている、請求項1記載の搬送車システム。前記第1授受部及び/又は前記第2授受部は、互いに平行に配置された前記第1軌道及び前記第2軌道をそれぞれ走行する前記第1搬送車及び前記第2搬送車との間で前記被搬送物が授受される、請求項1又は2記載の搬送車システム。前記第1搬送車及び前記第2搬送車は、互いに平行に配置された前記第1軌道及び前記第2軌道を同じ方向に走行する、請求項1〜3の何れか一項記載の搬送車システム。前記第1授受部及び/又は前記第2授受部は、前記第1軌道及び前記第2軌道の一方の下方であって前記第1軌道及び前記第2軌道の他方の側方に配置されている、請求項1〜4の何れか一項記載の搬送車システム。前記第1授受部及び/又は前記第2授受部は、前記第2軌道の下方であって前記第1軌道の側方に配置されている、請求項1〜5の何れか一項記載の搬送車システム。前記第1授受部には、複数の第1載置部が配置されており、 前記第2搬送車は、前記一方向において上流側に配置される前記第1載置部から優先的に前記被搬送物を受け渡し、 前記第1搬送車は、前記一方向において上流側に配置される前記第1載置部から優先的に前記被搬送物を受け取る、請求項1〜6の何れか一項記載の搬送車システム。前記第2授受部には、複数の第2載置部が配置されており、 前記第1搬送車は、前記一方向において上流側に配置される前記第2載置部から優先的に前記被搬送物を受け渡し、 前記第2搬送車は、前記一方向において上流側に配置される前記第2載置部から優先的に前記被搬送物を受け取る、請求項1〜7の何れか一項記載の搬送車システム。前記第2領域には、前記第1軌道に沿って同一又は近似の処理を行う処理装置が配置されており、前記第3授受部を介して前記第1搬送車と前記処理装置との間で前記被搬送物の授受が行われる、請求項1〜8の何れか一項記載の搬送車システム。

说明书全文

本発明は、搬送車システムに関する。

天井に設けられた軌道に沿って搬送車を走行させて物品を搬送する搬送車システムが知られている。例えば、半導体工場等での物品の搬送に用いられる搬送車システムでは、同一又は近似の処理を行う処理装置が配置された複数のエリア(イントラベイ)をそれぞれ周回する軌道(イントラベイルート)と、上記複数のエリア間を接続する第2軌道(インターベイルート)とが配置されている。搬送車は、物品を一のエリアから他のエリアへと搬送する際には、一のエリアのイントラベイルートからインターベイルートを経て、目的とする他のエリアのイントラベイルートへと乗り入れる。

近年、半導体工場の大規模化に伴い、イントラベイルート及びインターベイルートの双方において、搬送量の増加すなわち搬送車台数が増加する傾向にある。上記のような構成の搬送車システムにおいては、各エリア内における処理装置の処理能(スループット)に差があること等から、搬送車台数が増加すればスループットの高いエリア内における搬送車の密度が増大し、インターベイルートからイントラベイルートへの入口やイントラベイルート内での搬送車の渋滞が慢性化するおそれがあった。

エリア内での搬送能力向上を図った搬送車システムとして、例えば特許文献1の搬送車システムでは、イントラベイルート及びインターベイルートの双方を走行する第1の搬送車の走行軌道とは別に、スループットの高い処理装置の近傍に局所的に第2の搬送車の走行軌道を配置し、第1の搬送車と第2の搬送車との間ではバッファを介して物品を受け渡しし、第2の搬送車はバッファと設備との間で物品を受け渡すようにしている。このように、上記搬送車システムは、スループットの高い処理装置に対して第2の搬送車を局所的に配置することで、局所的に搬送能力を向上させることができる。

特開2006−224944号公報

しかしながら、上記従来のシステムでは、第1の搬送車から第2の搬送車に物品を受け渡すには、第1の搬送車はインターベイルートからイントラベイルート内へと入ってこなければならない。そのため、搬送量が増加すればエリア内における搬送車の密度が増大して渋滞が発生するおそれがあり、エリア内全体における搬送能力の向上に十分に寄与できなかった。

そこで、本発明の一側面は、搬送能力の向上及び搬送車の渋滞緩和を図ることができる搬送車システムを提供することを目的とする。

本発明の一側面に係る搬送車システムは、複数のエリア内をそれぞれ周回する周回軌道をなす第1軌道と、第1軌道を一方向に走行する第1搬送車と、複数のエリア間を接続する第2軌道と、第2軌道を一方向に走行する第2搬送車と、第2搬送車から被搬送物が受け渡されると共に、第1搬送車によって当該被搬送物が受け取られる第1授受部と、第1搬送車から被搬送物が受け渡されると共に、第2搬送車によって当該被搬送物が受け取られる第2授受部と、を備え、エリアは、それぞれ第1領域と第2領域とを有し、第1軌道は、第1領域と第2領域とにわたって配置され、第1領域内には、第1授受部及び第2授受部が配置され、第2領域内には、第1搬送車との間で被搬送物を授受可能な第3授受部が配置され、第1領域内の第1軌道は、第1搬送車の走行方向において、第2授受部、第1授受部の順に通過するように配置され、第1領域内の第2軌道は、第2搬送車の走行方向において、第1授受部、第2授受部の順に通過するように配置されている。

この構成の搬送車システムによれば、第1搬送車をエリア内搬送用として、第2搬送車をエリア間搬送用として、各々用いることができるので、第1搬送車がエリア間を走行すること、及び、第2搬送車がエリア内を走行することがなくなる。すなわち、第1搬送車と第2搬送車とで各々役割分担をすることができ、エリア内を走行する第1搬送車の台車数を増減なく常時一定とすることができる。これにより、搬送車を効率よく走行させることができ、渋滞を緩和することができる。そして、第1搬送車は、第1軌道を一方向に走行する中で、第1授受部において第2搬送車から被搬送物を受け取って、第3授受部において当該被搬送物を受け渡し、また、第3授受部において被搬送物を受け取って、第2授受部において第2搬送車に当該被搬送物を受け渡す。また、同様に、第2搬送車は、第2軌道を一方向に走行する中で、第1授受部において第1搬送車に被搬送物を受け渡し、また、第2授受部において第1搬送車から当該被搬送物を受け取る。このように、第1搬送車及び第2搬送車は、一連の走行の中で、被搬送物を受け取って被搬送物を受け渡すという動作を繰り返すので、第1搬送車及び第2搬送車にとって効率的な搬送が可能になる。この結果、搬送能力の向上、及び、搬送車の渋滞緩和を図ることができる。

一実施形態において、第3授受部は、第1軌道に沿う方向において、第1授受部と第2授受部との間に配置されていてもよい。

この構成の搬送車システムでは、第1搬送車は、第1軌道を一方向に走行する中で、第1授受部において第2搬送車から被搬送物を受け取って、第3授受部において当該被搬送物を受け渡し、また、第3授受部において被搬送物を受け取って、第2授受部において第2搬送車に当該被搬送物を受け渡す。このように、第1搬送車は、一連の走行の中で、被搬送物を受け取って被搬送物を受け渡すという動作を繰り返すことができ、第1搬送車にとって効率的な搬送が可能になる。

一実施形態において、第1授受部及び/又は第2授受部は、互いに平行に配置された第1軌道及び第2軌道をそれぞれ走行する第1搬送車及び第2搬送車との間で被搬送物が授受されてもよい。なお、ここでいう「平行」には、略平行も含む。

この構成の搬送車システムによれば、第1搬送車及び第2搬送車から被搬送物を授受できる第1授受部及び/又は第2授受部を容易に配置することができる。

一実施形態において、第1搬送車及び第2搬送車は、互いに平行に配置された第1軌道及び第2軌道を同じ方向に走行してもよい。なお、ここでいう「平行」には、略平行も含む。

一実施形態において、第1授受部及び/又は第2授受部は、第1軌道及び第2軌道の一方の下方であって第1軌道及び第2軌道の他方の側方に配置されていてもよい。

この構成の搬送車システムによれば、搬送車システムの設備面積のスペースを節約することができる。また、第1授受部及び/又は第2授受部に被搬送物を授受する第1搬送車及び/又は第2搬送車は、昇降台の昇降及び昇降台の横送りの一方を行うだけの簡易な制御によって被搬送物を授受できる。これにより、被搬送物の授受に要する時間を短くすることができる。また、第1搬送車又は第2搬送車を横送り機構のない搬送車を採用することができる。

一実施形態において、第1授受部及び/又は第2授受部は、第2軌道の下方であって第1軌道の側方に配置されていてもよい。

一実施形態において、第1授受部には、複数の第1載置部が配置されており、第2搬送車は、一方向において上流側に配置される第1載置部から優先的に被搬送物を受け渡し、第1搬送車は、一方向において上流側に配置される第1載置部から優先的に被搬送物を受け取ってもよい。

この構成の搬送車システムによれば、第2搬送車は早い段階で被搬送物を第1授受部に受け渡し、第1搬送車は早い段階で第1授受部から被搬送物を受け取ることができる。これにより、第2搬送車は、被搬送物を受け渡すチャンスが増え、第1搬送車は被搬送物を受け取るチャンスが増えるので、第2搬送車から第1搬送車へ効率的な被搬送物の授受が可能になる。

一実施形態において、第2授受部には、複数の第2載置部が配置されており、第1搬送車は、一方向において上流側に配置される第2載置部から優先的に被搬送物を受け渡し、第2搬送車は、一方向において上流側に配置される第2載置部から優先的に被搬送物を受け取ってもよい。

この構成の搬送車システムによれば、第1搬送車は早い段階で被搬送物を第2授受部に受け渡し、第2搬送車は早い段階で第2授受部から被搬送物を受け取ることができる。これにより、第1搬送車は、被搬送物を受け渡すチャンスが増え、第2搬送車は被搬送物を受け取るチャンスが増えるので、第1搬送車から第2搬送車へ効率的な被搬送物の授受が可能になる。

一実施形態において、第2領域には、第1軌道に沿って同一又は近似の処理を行う処理装置が配置されており、第3授受部を介して第1搬送車と処理装置との間で被搬送物の授受が行われてもよい。

この構成の搬送車システムによれば、ベイ方式に対応できる搬送車システムを提供できる。

本発明の一側面によれば、搬送能力の向上及び搬送車の渋滞緩和を図ることができる。

図1は、一実施形態に係る搬送車システムの構成を示す構成図である。

図2は、図1の搬送車システムの一部構成を拡大して示した平面図である。

図3は、図1のIII−III線から見た正面図である。

図4(a)は、第2搬送車の第1授受部における被搬送物の授受方法を示した正面図であり、図4(b)は、第1搬送車の第1授受部における被搬送物の授受方法を示した正面図である。

図5(a)は、第2搬送車の第2授受部における被搬送物の授受方法を示した正面図であり、図5(b)は、第1搬送車の第2授受部における被搬送物の授受方法を示した正面図である。

図6は、図1の第1搬送車及び第2搬送車の構成の一例を示した側面図である。

図7は、変形例2に係る搬送車システムを図1のIII−III線から見た正面図である。

図8は、変形例3に係る搬送車システムを図1のIII−III線から見た正面図である。

以下、図面を参照して一実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。

図1に示されるように、搬送車システム1は、同一又は近似の処理を行う複数の処理装置11が配置されたエリア10間を、軌道に沿って移動可能な第1搬送車40A及び第2搬送車40Bを用いて被搬送物F(例えば、図3参照)を搬送するためのシステムである。被搬送物Fの例は、FOUP(Front Opening Unified Pod)である。ここでは、例えば、半導体工場等において、第1搬送車40A及び第2搬送車40Bが、工場の天井等に敷設された一方通行の軌道に沿って走行する搬送車システム1を例に挙げて説明する。

図1に示されるように、搬送車システム1は、主に、下段軌道(第1軌道)20と、下段軌道20を一方向に走行する第1搬送車40Aと、第3授受部11Aと、下段軌道20よりも上方に設置された上段軌道(第2軌道)30と、上段軌道30を一方向に走行する第2搬送車40Bと、第1授受部13と、第2授受部15と、システムコントローラ80と、を備えている。エリア10は、第1授受部13及び第2授受部15が配置される第1領域10Aと、処理装置11及び第3授受部11Aが配置される第2領域10Bと、を有している。

下段軌道20は、下段イントラベイルート20Aと、下段インターベイルート20Bと、連絡ルート20Cと、を有している。下段イントラベイルート20Aは、エリア10内に配置され、一方向に周回する軌道である。エリア10内に配置される複数の処理装置11は、下段イントラベイルート20Aに沿って配置されている。下段インターベイルート20Bは、互いに異なるエリア10内に配置される下段イントラベイルート20A同士を接続する軌道である。連絡ルート20Cは、下段イントラベイルート20Aと下段インターベイルート20Bとを接続する軌道である。下段軌道20には、複数の第1搬送車40Aが走行する。下段イントラベイルート20Aは、第1領域10Aと第2領域10Bとにわたって配置されている。下段イントラベイルート20Aを走行する第1搬送車40A走行方向において、第2授受部15が第1授受部13の上流側に配置されている。すなわち、第1領域10A内の下段イントラベイルート20Aは、第1搬送車40Aの走行方向において、第2授受部15、第1授受部13の順に通過するように配置されている。

第3授受部11Aは、処理装置11と第1搬送車40Aとの間で被搬送物Fを授受するポートである。第3授受部11Aは、複数の処理装置11のそれぞれの前方に配置されている。

上段軌道30は、下段軌道20の上方に配置された軌道であり、上段インターベイルート30Aと、乗入部30Bと、を有している。上段インターベイルート30Aは、エリア10間を接続する軌道である。乗入部30Bは、上段インターベイルート30Aから分岐してエリア10内の第1領域10Aの一部に乗り入れ、再び上段インターベイルート30Aに戻る軌道である。上段軌道30には、複数の第2搬送車40Bが走行する。乗入部30Bを走行する第2搬送車40Bの走行方向において、第1授受部13が第2授受部15の上流側に配置されている。すなわち、第1領域10A内の乗入部30Bは、第2搬送車40Bの走行方向において、第1授受部13、第2授受部15の順に通過するように配置されている。

なお、詳細は後述するが、エリア間で被搬送物Fを搬送する際には、原則として上段インターベイルート30Aを走行する第2搬送車40Bによって行う。下段インターベイルート20Bは、原則として通常搬送時には使用せず、例えば上段インターベイルート30Aが使用不能となった場合等の非常時において使用するようにする。このように通常搬送時には、下段軌道20をイントラベイ搬送用として、上段軌道30をインターベイ搬送用として、各々用いるようにしているので、イントラベイルートにおける渋滞を緩和することができる。

なお、上段インターベイルート30Aは、下段インターベイルート20Bの上方に配置されているが、図1及び図2では、説明の便宜上、下段インターベイルート20B及び上段インターベイルート30Aを左右に並べて記載(図1及び図2の右側)している。

第1授受部13は、第2搬送車40Bから被搬送物Fが受け渡されると共に、第1搬送車40Aによって被搬送物Fが受け取られるポートである。第1授受部13は、図示しない天井からの吊り下げ部材によって吊り下げられている。すなわち、図3に示されるように、第1授受部13は、床面14から離れた位置に設けられている。第1授受部13は、平面視した場合に互いに平行に配置された下段イントラベイルート20A及び乗入部30Bをそれぞれ走行する第1搬送車40A及び第2搬送車40Bとの間で被搬送物Fが授受される。

図2に示されるように、第1授受部13は、一方向(第2搬送車40Bの走行方向)に沿って複数(本実施形態では、5つ)の第1載置部13A〜13Eが配置されている。乗入部30Bを走行してエリア10に進入した第2搬送車40Bは、一方向において上流側に配置される第1載置部13Aから優先的に被搬送物Fを受け渡す。また、第1搬送車40Aは、一方向において上流側に配置される第1載置部13Aから優先的に被搬送物Fを受け取る。

また、図3に示されるように、第1授受部13は、乗入部30Bを走行する第2搬送車40Bの下方に配置され、下段イントラベイルート20Aを走行する第1搬送車40Aの側方に配置されている。なお、第1搬送車40A及び第2搬送車40Bは、平面視した場合に、互いに平行に配置された下段イントラベイルート20A及び乗入部30Bを同じ方向に走行する。

第2搬送車40Bから第1搬送車40Aへの被搬送物Fの授受方法は下記のとおりである。すなわち、図4(a)に示されるように、乗入部30Bを走行する第2搬送車40Bは、第1授受部13(例えば、第1載置部13A)の上方にて停止する。第2搬送車40Bは、後段にて詳述する昇降駆動部43を駆動して、第1載置部13Aに被搬送物Fを載置する。これにより、第2搬送車40Bから第1授受部13への被搬送物の受け渡しが完了する。

次に、下段イントラベイルート20Aを走行する第1搬送車40Aは、図4(b)に示されるように、第1授受部13(例えば、第1載置部13A)の側方にて停止する。第1搬送車40Aは、後段にて詳述するラテラルドライブ41及び昇降駆動部43(図6参照)を駆動して、第1載置部13Aから被搬送物Fを受け取る。これにより、第1授受部13から第1搬送車40Aへの被搬送物Fの受け渡しが完了する。すなわち、第2搬送車40Bから第1搬送車40Aへの被搬送物Fの受け渡しが完了する。

図1に戻り、第2授受部15は、第1搬送車40Aから被搬送物Fが受け渡されると共に、第2搬送車40Bによって被搬送物Fが受け取られるポートである。第2授受部15は、図示しない天井からの吊り下げ部材によって吊り下げられている。すなわち、図3に示されるように、第2授受部15は、床面14から離れた位置に設けられている。第2授受部15は、平面視した場合に互いに平行に配置された下段イントラベイルート20A及び乗入部30Bをそれぞれ走行する第1搬送車40A及び第2搬送車40Bとの間で被搬送物Fが授受される。

図2に示されるように、第2授受部15は、一方向に沿って複数(本実施形態では、5つ)の第2載置部15A〜15Eが配置されている。例えば、処理装置11によって処理された被搬送物Fを第3授受部11Aから受け取った第1搬送車40Aは、一方向において上流側に配置される第2載置部15Aから優先的に被搬送物Fを受け渡す。また、第2搬送車40Bは、一方向において上流側に配置される第2載置部15Aから優先的に被搬送物Fを受け取る。

また、図3に示されるように、第2授受部15は、乗入部30Bを走行する第2搬送車40Bの下方に配置され、下段イントラベイルート20Aを走行する第1搬送車40Aの側方に配置されている。なお、第1搬送車40A及び第2搬送車40Bは、平面視した場合に互いに平行に配置された下段イントラベイルート20A及び乗入部30Bを同じ方向に走行する。

第1搬送車40Aから第2搬送車40Bへの被搬送物Fの授受方法は下記のとおりである。すなわち、図5(a)に示されるように、下段イントラベイルート20Aを走行する第1搬送車40Aは、第2授受部15(例えば、第2載置部15A)の側方にて停止する。第1搬送車40Aは、後段にて詳述するラテラルドライブ41及び昇降駆動部43(図6参照)を駆動して、第2載置部15Aへ被搬送物Fを受け渡す。これにより、第1搬送車40Aから第2授受部15への被搬送物Fの受け渡しが完了する。

次に、乗入部30Bを走行する第2搬送車40Bは、図5(b)に示されるように、第2授受部15(例えば、第2載置部15A)の上方にて停止する。第2搬送車40Bは、後段にて詳述する昇降駆動部43を駆動して、第2載置部15Aから被搬送物Fを受け取る。これにより、第2授受部15から第2搬送車40Bへの被搬送物Fの受け渡しが完了する。すなわち、第1搬送車40Aから第2搬送車40Bへの被搬送物Fの受け渡しが完了する。

次に、下段軌道20及び上段軌道30をそれぞれ走行する第1搬送車40A及び第2搬送車40Bの構成について説明する。第1搬送車40A及び第2搬送車40Bは、被搬送物Fを吊り下げた状態で把持して搬送するOHT(Overhead Hoist Transport)である。図6に示されるように、第1搬送車40A及び第2搬送車40Bは、ラテラルドライブ41と、θドライブ42と、昇降駆動部43と、昇降台44と、を有している。

ラテラルドライブ41は、平面内で走行レール(下段軌道20及び上段軌道30)に直交する方向にθドライブ42、昇降駆動部43及び昇降台44を移動させる部分である。θドライブ42は、水平面内で昇降駆動部43及び昇降台44を回動させる部分である。

昇降駆動部43は、ベルト45の巻き上げ及び繰り出しにより昇降台44を昇降させる部分である。なお、昇降駆動部43におけるベルト45は、ワイヤ及びロープ等、適宜の吊持材を用いてもよい。昇降台44の下部には、被搬送物Fを把持するためのチャック46が設けられている。第1搬送車40A及び第2搬送車40Bの前後に各々設けられたフロントフレーム47A及びリアフレーム47Bは、図示しない落下防止片を被搬送物Fの下側に進退させることにより、被搬送物Fの落下を防止する。

図1に示されるように、システムコントローラ80は、搬送車システム1全体における各種制御処理を実行する部分であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる電子制御ユニットである。

本実施形態では、システムコントローラ80は、例えば、第2搬送車40Bに対し、一方向において上流側に配置される第1載置部13Aから優先的に被搬送物Fを受け渡すように制御したり、第1搬送車40Aに対し、一方向において上流側に配置される第1載置部13Aから優先的に被搬送物Fを受け取るように制御したりする。また、システムコントローラ80は、例えば、第1搬送車40Aに対し、一方向において上流側に配置される第2載置部15Aから優先的に被搬送物Fを受け渡すように制御したり、第2搬送車40Bに対し、一方向において上流側に配置される第2載置部15Aから優先的に被搬送物Fを受け取るように制御したりする。

次に、上記実施形態の搬送車システム1の作用効果について説明する。上記実施形態の搬送車システム1によれば、第1搬送車40Aをエリア内搬送専用として、第2搬送車40Bをエリア間搬送専用として、各々用いることができるので、第1搬送車40Aがエリア間を走行すること、及び、第2搬送車40Bがエリア内を走行することはない。すなわち、第1搬送車40Aと第2搬送車40Bとで各々役割分担をすることができ、エリア内を走行する第1搬送車40Aの台車数を増減なく常時一定とすることができる。これにより、第1搬送車40A及び第2搬送車40Bを効率よく走行させることができ、渋滞を緩和することができる。上記実施形態の搬送車システム1によれば、第1搬送車40Aは、下段イントラベイルート20Aを一方向に走行する中で、第1授受部13において第2搬送車40Bから被搬送物Fを受け取って、第3授受部11Aにおいて当該被搬送物Fを受け渡し、また、第3授受部11Aにおいて被搬送物Fを受け取って、第2授受部15において第2搬送車40Bに当該被搬送物Fを受け渡す。また、同様に、第2搬送車40Bは、乗入部30Bを一方向に走行する中で、第1授受部13において第1搬送車40Aに被搬送物Fを受け渡し、また、第2授受部15において第1搬送車40Aから当該被搬送物Fを受け取る。このように、第1搬送車40A及び第2搬送車40Bは、一連の走行の中で、被搬送物Fを受け取って被搬送物Fを受け渡すという動作を繰り返すので、第1搬送車40A及び第2搬送車40Bにとって効率的な搬送が可能になる。この結果、搬送能力の向上、及び、搬送車の渋滞緩和を図ることができる。

上記実施形態の搬送車システム1では、第1授受部13及び第2授受部15は、互いに平行に配置された下段イントラベイルート20A及び乗入部30Bをそれぞれ走行する第1搬送車40A及び第2搬送車40Bとの間で被搬送物Fが授受される。これにより、第1搬送車40A及び第2搬送車40Bから被搬送物Fを授受できる第1授受部13及び第2授受部15を容易に配置することができる。

上記実施形態の搬送車システム1では、第1授受部13及び第2授受部15は、乗入部30Bを走行する第2搬送車40Bの下方に配置され、下段イントラベイルート20Aを走行する第1搬送車40Aの側方に配置されているので、搬送車システム1全体の設備面積のスペースを節約することができる。また、第1搬送車40Aは、昇降台の横送りを行うだけの簡易な制御によって第1授受部13及び第2授受部15に対し被搬送物Fの授受を行え、また、第2搬送車40Bは、昇降台の昇降のみを行う簡易な制御によって第1授受部13及び第2授受部15に対し被搬送物Fの授受が行えるので、被搬送物Fの授受に要する時間を短くすることができる。

上記実施形態の搬送車システム1では、第1授受部13には、複数の第1載置部13A,13B,13C,13D、13Eが配置されており、第2搬送車40Bは、一方向において上流側に配置される第1載置部13Aから優先的に被搬送物Fを受け渡し、第1搬送車40Aは、一方向において上流側に配置される第1載置部13Aから優先的に被搬送物を受け取っている。これにより、第2搬送車40Bは早い段階で被搬送物Fを第1授受部13に受け渡し、第1搬送車40Aは早い段階で第1授受部13から被搬送物Fを受け取ることができる。この結果、第2搬送車40Bは、被搬送物Fを受け渡すチャンスが増え、第1搬送車40Aは被搬送物Fを受け取るチャンスが増えるので、第2搬送車40Bから第1搬送車40Aへ効率的な被搬送物Fの授受が可能になる。

上記実施形態の搬送車システム1では、第2授受部15には、複数の第2載置部15A,15B,15C,15D、15Eが配置されており、第1搬送車40Aは、一方向において上流側に配置される第2載置部15Aから優先的に被搬送物Fを受け渡し、第2搬送車40Bは、一方向において上流側に配置される第2載置部15Aから優先的に被搬送物を受け取っている。これにより、第1搬送車40Aは早い段階で被搬送物Fを第2授受部15に受け渡し、第2搬送車40Bは早い段階で第2授受部15から被搬送物Fを受け取ることができる。この結果、第1搬送車40Aは、被搬送物Fを受け渡すチャンスが増え、第2搬送車40Bは被搬送物Fを受け取るチャンスが増えるので、第1搬送車40Aから第2搬送車40Bへ効率的な被搬送物Fの授受が可能になる。

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

<変形例1> 上記実施形態の搬送車システム1では、下段軌道20を走行する第1搬送車40A及び上段軌道30を走行する第2搬送車40Bの両方が、ラテラルドライブ41を備えている例、すなわち、被搬送物Fを軌道と直交する方向に横送りする機構を備えている例を挙げて説明した。しかしながら、第1授受部13及び第2授受部15が上段軌道30を走行する第2搬送車40Bの下方に配置されている本実施形態においては、第2搬送車40Bは、ラテラルドライブ41を備えない構成としてもよい。この場合には、搬送車システム1を安価に構成することができる。

<変形例2> また、上記実施形態又は変形例の構成に代えて、例えば、図7に示されるように、第1授受部13及び第2授受部15を、複数のエリア10間を接続する第2軌道130を走行する第2搬送車40Bの側方に配置し、エリア10を周回する第1軌道120を走行する第1搬送車40Aの下方に配置してもよい。この場合、第3授受部11Aを、第1軌道120を走行する第1搬送車40Aの下方に配置すれば、第1搬送車40Aは、ラテラルドライブ41を備えない構成としてもよい。この場合には、搬送車システム1を安価に構成することができる。

<変形例3> また、上記実施形態又は変形例の構成に代えて、例えば、図8に示されるように、第1授受部13及び第2授受部15のそれぞれを、複数のエリア10間を接続する第2軌道230を走行する第2搬送車40B及びエリア10を周回する第1軌道220を走行する第1搬送車40Aの側方に配置してもよい。

1…搬送車システム、10…エリア、10A…第1領域、10B…第2領域、11…処理装置、11A…第3授受部、13…第1授受部、13A〜13E…第1載置部、15…第2授受部、15A〜15E…第2載置部、20…下段軌道(第1軌道)、20A…下段イントラベイルート、20B…下段インターベイルート、20C…連絡ルート、30…上段軌道(第2軌道)、30A…上段インターベイルート、30B…乗入部、40A…第1搬送車、40B…第2搬送車、80…システムコントローラ、120,220…第1軌道、130,230…第2軌道、F…被搬送物。

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