Tape driving mechanism and printing device

申请号 JP2005040774 申请日 2005-02-17 公开(公告)号 JP2005178395A 公开(公告)日 2005-07-07
申请人 Zipher Ltd; ザイファー・リミテッドZipher Limited; 发明人 MCNESTRY MARTIN; BUXTON KEITH; HART PHILIP;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a tape driving mechanism with very high acceleration and deceleration. SOLUTION: The tape driving mechanism is like a tape drive for use in a transfer printing device that drives a printer ribbon. The printer ribbon is loaded on two spools. Each spool is driven with each stepper motor. A controller controls the energization of the motor, sending the ribbon to at least one direction between the spools supported by a spool supporting portion. The controller energizes both motors, working to realize push-pull action by driving the ribbon spool to the direction of sending the ribbon. With monitoring the tension of the ribbon, the supply and wind of the ribbon can be controlled accurately. Monitoring the tension of the ribbon is realized by monitoring the electric current supplied to two step motors. COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI
权利要求
  • 少なくとも一方がステッパモータである2つのモータと、
    それぞれのモータで駆動されるテープ・スプールが装着される2つのテープ・スプール支持部と、
    スプール支持部に装着された2つのスプール間で、テープが少なくとも一方向に搬送されるように、上記モータの起動を制御するコントローラと、を備えてなるテープ駆動機構であって、
    コントローラは、両方のモータを起動させて、テープのスプールをテープ搬送方向へ駆動する、テープ駆動機構。
  • 上記コントローラは、スプール間でテープを両方向に搬送するようモータを制御するように構成されている、請求項1記載のテープ駆動機構。
  • 上記モータの両方がステッパモータである、請求項1または2記載のテープ駆動機構。
  • 上記コントローラは、スプール支持部に装着されたスプール間を搬送されるテープのテンションをモニタリングして、モニタリングされたテンションを所定の限界値と限界値との間に維持するようにモータを制御する、請求項1、2または3記載のテープ駆動機構。
  • プリンタに隣接する所定経路に沿って搬送される基板に、インクをプリンタリボンから転写する転写プリンタに対して組み込まれた、先行するいずれか1つの請求項に記載されたテープ駆動機構であって、上記テープ駆動機構は、第1および第2のリボン・スプール間でリボンを搬送するプリンタリボン駆動機構として作用し、
    当該プリンタは、さらに、プリントヘッド、プリントヘッド駆動機構、およびコントローラを備えていて、
    プリントヘッドは、リボンの片面と接触して、その反対面を、所定経路上にある基板に対して押し付けるように構成され、
    プリントヘッド駆動機構は、プリントヘッドを、所定の基板搬送経路とほぼ平行に延在するトラックに沿って搬送するとともに、プリントヘッドを、リボンと接触するように、あるいはリボンから離れるように移動させ、
    コントローラは、プリンタリボン駆動機構およびプリントヘッド駆動機構を制御するものであって、当該コントローラは、印刷の間、プリントヘッドを静止状態でリボンと接触させて、リボンを所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送するようにプログラムされているか、あるいは、プリントヘッドが、リボンおよび所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送されるとともに、印刷の間、リボンと接触するように移動されることとなるようにプログラムされている、テープ駆動機構。
  • 上記駆動機構が双方向のものであって、リボンを第1スプールから第2スプールへと、および、第2スプールから第1スプールへと搬送する、請求項5記載のテープ駆動機構。
  • 上記プリントヘッドが、トラックに沿って移動可能なプリントヘッド・キャリッジ上に設けられていて、
    交換可能な第1および第2のキャリッジが設けられていて、両キャリッジの形状は、一方のキャリッジがトラック上の所定位置にある場合には、基板搬送経路に沿って一の方向に移動する基板に対する印刷が可能となるようにプリントヘッドが配置され、他方のキャリッジがトラック上の所定位置にある場合には、基板搬送経路に沿って他の方向に移動する基板に対する印刷が可能となるようにプリントヘッドが配置されることとなるような形状である、請求項6記載のテープ駆動機構。
  • プリンタに隣接する所定経路に沿って搬送される基板に、プリンタリボンからインクを転写する転写プリンタであって、当該転写プリンタは、プリンタリボン駆動機構と、プリントヘッドと、プリントヘッド駆動機構と、コントローラとを備えていて、
    プリンタリボン駆動機構は、第1および第2のリボン・スプールの間で、リボンを搬送し、
    プリントヘッドは、リボンの片面と接触して、その反対面を所定経路上にある基板に当接させることとなるように配置されていて、
    プリントヘッド駆動機構は、所定の基板搬送経路とほぼ平行に延在するトラックに沿ってプリントヘッドを搬送するとともに、プリントヘッドを、リボンに接触するように、あるいはリボンから離れるように移動させ、
    コントローラは、印刷の間、プリントヘッドを静止状態でリボンと接触させて、リボンを所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送するようにプログラムされているか、あるいは、プリントヘッドが、リボンおよび所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送されるとともに、印刷の間、リボンと接触するように移動されることとなるようにプログラムされていて、
    上記駆動機構が双方向のものであって、リボンを第1スプールから第2スプールへと、および、第2スプールから第1スプールへと搬送する、転写プリンタ。
  • プリンタに隣接する所定経路に沿って搬送される基板に、プリンタリボンからインクを転写する転写プリンタであって、当該転写プリンタは、プリンタリボン駆動機構と、プリントヘッドと、プリントヘッド駆動機構と、コントローラとを備えていて、
    プリンタリボン駆動機構は、第1および第2のリボン・スプールの間で、リボンを搬送し、
    プリントヘッドは、リボンの片面と接触して、その反対面を所定経路上にある基板に当接させることとなるように配置されていて、
    プリントヘッド駆動機構は、所定の基板搬送経路とほぼ平行に延在するトラックに沿ってプリントヘッドを搬送するとともに、プリントヘッドを、リボンに接触するように、あるいはリボンから離れるように移動させ、
    コントローラは、印刷の間、プリントヘッドを静止状態でリボンと接触させて、リボンを所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送するようにプログラムされているか、あるいは、プリントヘッドが、リボンおよび所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送されるとともに、印刷の間、リボンと接触するように移動されることとなるようにプログラムされていて、
    上記リボン駆動機構は、少なくとも一方のリボン・スプールを上記テープ搬送方向に搬送する少なくとも1つのステッパモータを備えている、転写プリンタ。
  • 上記リボン駆動機構が2つのステッパモータを含んでいて、各ステッパモータが第1および第2のリボン・スプールの一方を上記テープ搬送方向に駆動する、請求項8または9記載の転写プリンタ。
  • リボン・テンションをモニタリングする手段と、モニタリングされたテンションが所定の限界値と限界値との間に維持されるようにステッパモータを制御する手段と、を備える、請求項10記載の転写プリンタ。
  • 上記プリントヘッド駆動機構は、プリントヘッドに連結されたステッパモータを備えている、請求項8〜11のいずれか1つに記載の転写プリンタ。
  • 上記プリントヘッドは、トラックに沿って移動可能なキャリッジ上に設けられている、請求項8〜12のいずれか1つに記載の転写プリンタ。
  • 相互に交換可能な第1および第2のキャリッジを備えていて、両キャリッジの形状は、一方のキャリッジがトラック上の所定位置にある場合には、基板搬送経路に沿って一の方向に移動する基板に対する印刷が可能となるようにプリントヘッドが配置され、他方のキャリッジがトラック上の所定位置にある場合には、基板搬送経路に沿って他の方向に移動する基板に対する印刷が可能となるようにプリントヘッドが配置されることとなるような形状である、請求項8に対する従属項としての請求項13記載の転写プリンタ。
  • 上記プリントヘッドに隣接してピールオフ・ローラが設けられていて、プリントヘッドに対する当該ピールオフ・ローラの位置が反転可能である、請求項14記載の転写プリンタ。
  • テープ駆動機構を制御する方法であって、当該テープ駆動機構は、
    少なくとも一方がステッパモータである2つのモータと、
    テープ・スプールが装着され、それぞれのモータで駆動される2つのテープ・スプール支持部と、
    スプール支持部に装着された2つのスプール間で、テープが少なくとも一方向に搬送されるように、上記モータの起動を制御するコントローラと、を備えてなり、コントローラは、両方のモータを起動させて、テープのスプールをテープ搬送方向へ駆動するテープ駆動機構である、制御方法。
  • 说明书全文

    本発明は、テープドライブおよび印刷装置、並びにその操作方法に関する。 さらに詳しくは、キャリアに保持されたインクを使用する転写プリンタにおいて利用される、そのような装置および方法に関する。

    転写プリンタにおいては、通常はプリンタリボンと呼ばれていて、その片面にインクを保持するテープがプリンタに装着される。 プリントヘッドは、リボンの他方の面に接触して、インクをリボンから目標とする基板(例えば、紙や、可撓性のあるフィルム)へと転写する。 工業上の印刷においては、熱転写ラベルプリンタおよび熱転写コーダーを使用して、可撓性のあるフィルムやカードから製造される包装材料等の基板上へ直接印刷を行なう。

    インクリボンは、通常は、コアの周囲に巻き付けたロール形態でエンドユーザに提供される。 エンドユーザは、コアをテープスプール上に押し付けて装着し、自由端を引っ張って、一定長さのリボンを引き出し、当該自由端を他方のテープスプールに係合させる。 一般的に、スプールは、簡単に印刷装置に装着することができるカセット上に設けられている。 印刷装置は、2つのスプールを駆動する搬送手段を含んでいて、一方のスプールからリボンを解いて、他方のスプールへと巻上げる。 印刷装置は、プリントヘッドを通過する所定経路に沿って、2つのスプール間でリボンを搬送する。

    上述のタイプの知られたプリンタは、リボンスプールをどのように駆動するかについての問題に対する広範囲に渡る異なるアプローチに依拠している。 幾つかのプリンタはステッパモータに依拠しており、また別のプリンタは、スプールを直接または間接に駆動する直流モータに依拠している。 一般的に知られた構成においては、リボンを巻上げるスプール(巻上スプール)のみが駆動され、リボンが引き出されるスプール(供給スプール)における“スリップクラッチ”を利用して抵抗を付与し、これにより、印刷工程およびリボンの巻き工程においてリボンにテンションが作用することを確保し、また、リボンがリセット時にオーバーランすることを防止している。 プリンタを適正に作動させるためには、適切なテンションを維持することが必須の要求である。

    リボン・ロールは、プリンタによって徐々に使用されるので、供給スプールの最初の外径は減少していき、巻上スプールの最初の外径は増大していく。 本質的に一定の抵抗トルクを与えるスリップクラッチを利用した構成においては、リボンのテンションは、スプールの直径に比例して変動する。 大きな供給スプールを利用して、リボン・ロールの取換え回数を最小限に抑えることが望ましいが、そのことは、とりわけ、高速なリボン搬送が要求される高速度装置においては、大きな問題である。

    リボン・テンションが動的に変動すると、スリップクラッチにより与えられるトルクに対する許容誤差は厳しくなる。 スリップクラッチにおける時間経過による磨耗は、当該クラッチにおける抵抗力を変化させるので、そのような許容誤差を維持するのは困難である。 クラッチ力が大き過ぎると、新しい供給ロールが提供されてから同ロールが空になるまでの全ロール直径領域に渡って、リボンを駆動するリボン搬送システムの力が不適切となる。 クラッチ力が小さ過ぎて、リボンが緩むと、供給スプールのオーバーランが発生する。 これらの制約のため、一般的なプリンタ構成においては、リボン搬送システムの加速度、減速度、および最大速度に関する性能において、妥協が見られる。 結果として、プリンタの全体的な性能が妥協的である。

    従来の印刷装置の代表的な例は、米国特許第4、000、804号明細書、同第4、294、552号明細書、同第4、479、081号明細書、同第4、788、558号明細書、および英国特許第2310405号明細書に記載されている。

    米国特許第4、000、804号明細書に記載されたシステムは、供給スプールから巻上スプールへとリボンを搬送するものであって、一対の電子モータを備えている。 各モータは、それぞれ、対応するスプールシャフトに接続されている。 これらのモータは、直流モータである。 巻上スプールに接続されたモータは、定電流発電機から電流を供給されて、ほぼ一定のトルクでリボンを巻上げる。 供給スプールに接続されたモータは、定電圧発電機から電圧を供給されて、リボン搬送の間にリボンにテンションを付与する。 リボンが巻上スプールに完全に巻上げられると、切換えデバイスが2つのスプールの機能を逆転させる。 以上の構成においては、リボン搬送の間における供給スプールおよび巻上スプールの直径の変化は考慮されておらず、したがって、リボンを供給スプールから巻上スプールへ完全に搬送する過程において、リボン・テンションが変動する。

    米国特許第4、294、552号明細書には、2つのスプールがそれぞれステッパモータで駆動される双方向リボン・ドライブが開示されている。 巻上スプールはステッパモータで駆動されるが、供給スプールのモータには低レベルのドラッグ電流(drag current)が供給されて、リボンのテンションを維持する。 各モータは、スプール直径の変動を補償するように積極的に制御されてはいない。

    米国特許第4、479、081号明細書に開示された構成においては、2つのステッパモータが提供されていて、一方は巻上スプールを駆動し、他方は供給スプールに連結されている。 フィードバック信号が供給スプールの速度を指示し、ファンクション・テーブルが巻上スプールに供給すべきステップ・パルスの速度についての情報を与える。 巻上スプールを駆動するステッパモータによって、リボンが駆動される。 他方のモータは、フィードバック・トランスデューサとして機能し、スプール直径の変化を考慮して、巻上スプールを駆動するモータが適切に制御されることを可能とし、リボン速度を一定に保つ。 この構成によれば、例えば、安定したリボン搬送速度を達成すべく2つのスプール間に配置されるキャプスタン・ドライブは不要となるが、リボン搬送のためのトルクを提供するために一方のモータのみが駆動される。 装置がプッシュ-プル・モードで作動し得るとの示唆はない。 すなわち、巻上スプールを駆動するモータがリボンを引っ張るように作動し、供給スプールを駆動するモータが、関連するスプールをテープ搬送を助ける方向に押し出すこと、についての示唆はない。

    米国特許第4、788、558号明細書に開示されたリボン駆動機構は、2つの直流モータを備えていて、一方が巻上スプールを駆動し、他方が供給スプールを駆動する。 リボンは、ステッパモータで駆動される別の駆動ローラによって搬送される。 供給スプールの直流モータは、ブレーキとして機能するものであって、テープ搬送を助けるものではない。 すなわち、この構成は、従来からの構成であって、キャプスタン・ローラを使用してリボン搬送速度が制御される。 そのような構成においては、既に説明したように、リボン・スプールの大きさに関連するフィードバック情報を与えて、所望のリボン・テンションを維持することは、比較的簡単なことである。 しかしながら、システム全体が複雑となる。

    英国特許第2310405号明細書に開示された双方向のプリンタリボン駆動機構においては、ステッパモータが巻上スプールを駆動する。 リボン搬送の正確な制御は、アイドルローラを設けることで達成される。 アイドルローラは、リボンと当接しながら回転し、したがって、リボン搬送速度を直接計測することが可能である。 そのようなアイドルローラおよび関連する構成要素を設けると、システム全体が複雑化し、コストが増大する。

    知られているいずれの構成においても、工業上使用される高速転写印刷システムにおける要求をうまく処理することはできていない。 これらいずれの構成においても、2つの方式のうちの一方式で作動する。 すなわち、連続的な印刷、または間欠的な印刷である。 いずれの作動方式においても、装置は、一連の印刷サイクルを繰返し行なう。 各印刷サイクルは、インクが基板へと転写される印刷段階と、装置が次の印刷サイクルに向けた準備を行う非印刷段階と、を含む。

    連続的な印刷では、印刷段階において、静止したプリンタがプリンタリボンに接触させられる。 このリボンの反対側の面は、像を印刷すべき基板に接触させられる。 (連続的な印刷に関連して、“静止”という語は、プリントヘッドがリボンに当接したり離れたりするための移動は行なうが、リボン経路に沿ってリボンが進む方向には相対的に移動しない、ということを意味する。) 基板およびプリンタリボンの両方がプリントヘッドを通過して搬送されるが、一般的に、両者が同一速度で搬送される必要はない。 一般的には、プリントヘッドを通過して搬送された基板の比較的短い長さ部分に対してのみ印刷は行なわれる。 したがって、リボンの浪費を避けるために、印刷操作と印刷操作との間において、リボンの搬送方向を逆転することが必要となる。 このように、基板が一定速度で搬送される一般の印刷工程においては、プリントヘッドは、印刷すべき基板領域に隣接した位置にあるときにのみ突出してリボンと接触する。 プリントヘッドが突出した直後に、リボンは、例えば基板の搬送速度にまで加速されなければならない。 その後、リボン速度は、印刷段階の間、基板と同じ一定速度に維持されなければならない。 印刷段階が完了した後、リボンを減速し、逆方向に駆動して、リボンの使用済領域がプリントヘッドの上流側に位置するようにしなければならない。 印刷を行なうべき基板の次の領域が近づくと、リボンは、通常の印刷速度に戻るまで加速されなければならない。 そして、プリントヘッドが印刷位置にまで進んだとき、前に使用された領域に隣接するリボンの未使用部分がプリントヘッドと基板との間に位置することとなるように、リボンの位置決めが行なわれなければならない。 このように、リボンを両方向に、非常に迅速に加速および減速する必要がある。 また、リボン駆動システムは、前に使用済となったリボン部分がプリントヘッドと基板との間に位置したときには、印刷操作が行なわれることを避けるために、リボンを正確に位置決めできなければならない。

    間欠的な印刷においては、基板は、ステップ方式でプリントヘッドを通過して前進する。 各サイクルの印刷段階においては、基板およびリボンが静止している(リボンについては、一般的には静止しているが、必ずしも静止している必要はない)。 基板、リボンおよびプリントヘッド間の相対移動は、プリントヘッドを基板およびリボンに対して相対的に移動させることで達成される。 連続するサイクルの印刷段階と印刷段階との間において、基板が前進して、その印刷すべき次の領域がプリントヘッドの下方に位置する。 また、リボンが前進して、その未使用部分がプリントヘッドと基板との間に位置する。 プリントヘッドが前進して印刷操作を行なうとき、再度、リボンを迅速かつ正確に搬送して、基板とプリントヘッドとの間に未使用のリボンを常に位置させることが必要となる。

    リボンの加速、減速、速度、および位置決め精度に関して、高速転写プリンタにおける問題は、知られている駆動機構では、満足できる性能を高い信頼性をもって提供することが困難であるということである。 同様の制約は、高速プリンタ以外の適用例においても存在する。 したがって、本発明の目的は、高速生産ラインにおける要求に適合できる方法でプリンタリボンを搬送できるテープ駆動機構を提供することである。 勿論、本発明のテープ駆動機構は、同様の高性能が要求される他の適用例にも使用可能である。

    本発明のテープ駆動機構は、少なくとも一方がステッパモータである2つのモータと、それぞれのモータで駆動されるテープ・スプールが装着される2つのテープ・スプール支持部と、スプール支持部に装着された2つのスプール間で、テープが少なくとも一方向に搬送されるように、上記モータの起動を制御するコントローラと、を備えてなる。 コントローラは、両方のモータを起動させて、テープのスプールをテープ搬送方向へ駆動する。

    本発明のテープ駆動機構は、2つのテープ・スプールを駆動して、テープ搬送の間にテープを駆動する両方のモータに依拠している。 つまり、2つのモータは、プッシュ-プル方式で作動する。 これにより、非常に高速な加速および減速が可能となる。 搬送されるテープのテンションは、駆動モータを制御して決定されるので、巻上スプールと供給スプールとの間でテープと接触する必要があるいかなる要素にも依存しない。 このように、全体として非常にシンプルな機械アッセンブリを達成することができる。 両方のモータを用いてテープ搬送を行なうので、比較的小さくて、従って低コストでコンパクトなモータを使用することが可能となる。

    各スプールの実際の回転方向は、スプールへのテープの巻付方向に依存する。 もし、両方のスプールが同じ方向に巻かれていれば、両スプールは、同一方向に回転してテープを搬送する。 もし、両方のスプールが互いに逆方向に巻かれていれば、両スプールは、逆方向に回転してテープを搬送する。 いずれの構成においても、両方のスプールがテープ搬送方向に回転する。

    コントローラは、スプール間でテープを両方向に搬送するようモータを制御するように構成されていることが好ましい。 両方のモータがステッパモータであってもよい。 コントローラは、スプール支持部に装着されたスプール間を搬送されるテープのテンションをモニタリングして、モニタリングされたテンションを所定の限界値と限界値との間に維持するようにモータを制御してもよい。

    プリンタに隣接する所定経路に沿って搬送される基板へとインクをプリンタリボンから転写する転写プリンタに対して、テープ駆動機構が組み込まれる。 このテープ駆動機構は、第1および第2のリボン・スプール間でリボンを搬送するプリンタリボン駆動機構として作用する。 そして、プリンタは、さらに、プリントヘッド、プリントヘッド駆動機構、およびコントローラを備える。 プリントヘッドは、リボンの片面と接触して、その反対面を、所定経路上にある基板に対して押し付けるように構成されている。 プリントヘッド駆動機構は、プリントヘッドを、所定の基板搬送経路とほぼ平行に延在するトラックに沿って搬送するとともに、プリントヘッドを、リボンと接触するように、あるいはリボンから離れるように移動させる。 コントローラは、プリンタリボン駆動機構およびプリントヘッド駆動機構を制御する。 コントローラは、印刷の間、プリントヘッドを静止状態でリボンと接触させて、リボンを所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送するようにプログラムされるか、あるいは、プリントヘッドが、リボンおよび所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送されるとともに、印刷の間、リボンと接触するように移動されることとなるようにプログラムされる。

    駆動機構が双方向のもので、リボンが第1スプールから第2スプールへと、または、第2スプールから第1スプールへと搬送されてもよい。

    トラックに沿って移動可能なプリントヘッド・キャリッジ上にプリントヘッドが設けられていて、交換可能な第1および第2のキャリッジが設けられている。 両キャリッジは、以下を実現できるような形状とされている。 すなわち、一方のキャリッジがトラック上の所定位置にある場合には、基板搬送経路に沿って一の方向に移動する基板に対する印刷が可能となるように、プリントヘッドは配置される。 また、他方のキャリッジがトラック上の所定位置にある場合には、基板搬送経路に沿って他の方向に移動する基板に対する印刷が可能となるように、プリントヘッドは配置される。

    上述したように、連続的な印刷システムと間欠的な印刷システムとの間には、根本的な相違がある。 これまでの工業上の適用においては、印刷装置は、連続的な印刷に使用できるか、または間欠的な印刷に利用できるかであって、1つの印刷装置で両方の機能を実行できるものはない。 これら2つの適用例に要求される2つのタイプの印刷装置間における根本的な相違は、一方(連続的印刷)においては、プリントヘッドが静止している(静止という語は、上述した意味で用いている)が、他方(間欠的な印刷)においては、プリントヘッドが移動可能でなければならない、ということである。 その結果、特定の生産ラインが、例えば間欠的な印刷ラインから、連続的な印刷ラインへと転換される場合には、印刷のための装備をすべて取り替える必要がある。 これは、そのような装備のユーザに、かなりのコスト負担を強いる。

    本発明の1つの目的は、上に概略的に説明した問題を除去または軽減することである。

    本発明の第2の局面によれば、プリンタに隣接する所定経路に沿って搬送される基板に、プリンタリボンからインクを転写する転写プリンタが提供される。 この転写プリンタは、双方向プリンタリボン駆動機構と、プリントヘッドと、プリントヘッド駆動機構と、コントローラとを備える。 双方向プリンタリボン駆動機構は、第1スプールから第2スプールへと、あるいは第2スプールから第1スプールへとリボンを搬送する。 プリントヘッドは、リボンの片面と接触して、その反対面を所定経路上にある基板に当接させることとなるように配置されている。 プリントヘッド駆動機構は、所定の基板搬送経路とほぼ平行に延在するトラックに沿ってプリントヘッドを搬送するとともに、プリントヘッドを、リボンに接触するように、あるいはリボンから離れるように移動させる。 コントローラは、プリンタリボンおよびプリントヘッド駆動機構を制御する。 コントローラは、印刷の間、プリントヘッドを静止状態でリボンと接触させて、リボンを所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送するようにプログラムされるか、あるいは、プリントヘッドが、リボンおよび所定の基板搬送経路に対して相対的に搬送されるとともに、印刷の間、リボンと接触するように移動されることとなるようにプログラムされる。

    このように、本発明の第2の局面により、連続的な印刷および間欠的な印刷の両方に使用するのに十分に多機能な印刷装置が提供される。

    駆動機構は、2つのステッパモータを含んでいてもよい。 2つのステッパモータは、それぞれが第1および第2のリボン・スプールの一方をテープ搬送方向に駆動する。 リボン・テンションをモニタリングして、モニタリングされたテンションが所定の限界値と限界値との間に維持されるようにステッパモータを制御してもよい。 プリントヘッド駆動機構は、プリントヘッドに連結されたさらに別のステッパモータを含んでいてもよく、プリントヘッドは、トラックに沿って移動可能なキャリッジ上に設けられていてもよい。 さらに、相互に交換可能な第1および第2のキャリッジを設けて、基板搬送経路に沿ういずれの方向に移動する基板に対しても印刷可能としてもよい。 プリントヘッドに隣接して設けられたピールオフ・ローラは、プリントヘッドに対して、その位置を反転させることが可能であってもよい。

    本発明の具体例を、添付の図面を参照して、例示として説明する。

    図1に概略的に示した本発明のプリンタは、破線で示したハウジング1を備える。 ハウジング1は、第1シャフト2および第2シャフト3を保持している。 ハウジングには、移動可能なプリントヘッド4も装着されていて、プリントヘッド4は、矢印5で示したように、直線トラックに沿って移動可能である。 プリンタリボン6は、スプール7から延びて、ローラ9および10を経て、第2スプール11へと至る。 スプール7は、シャフト2で駆動されるマンドレル8に支持されていて、スプール11は、シャフト3で駆動されるマンドレル12に支持されている。 リボン6は、ローラ9と10の間において、プリントヘッド4の前面に延びる経路を通過する。 基板13は、その上でプリントが行なわれるものであるが、ローラ9と10の間において、リボン6と平行な経路を移動する。 このとき、リボン6は、プリントヘッド4と基板13との間に位置する。

    シャフト2はステッパモータ14で駆動され、シャフト3はステッパモータ15で駆動される。 別のステッパモータ16は、その直線トラック上で、プリントヘッド4の位置を制御する。 後に詳述するように、コントローラ17は、ステッパモータ14、15、16のそれぞれを制御し、これらのステッパモータは、矢印18で示したように、プリントリボン6を両方向に駆動することが可能である。

    図1に示した形態では、スプール7および11は同一方向に巻かれており、したがって、同じ方向に回転することでテープを移動させる。 図1Aは、図1のドライブ・システムに対する変形例を示しており、両スプールは反対方向に巻かれている。 つまり、反対方向に回転することでテープを移動させる。 このように、第1スプール7が時計方向に回転し、第2スプール11が反時計方向に回転することで、第1スプール7から第2スプール11へとプリンタリボン6を搬送する。

    後に詳述するように、図1に概略的に描いたプリンタは、連続的な印刷および間欠的な印刷の両方に対して使用することができる。 連続的な印刷では、基板13は連続的に移動する。 印刷サイクルの間、プリントヘッドは静止しているが、リボンが移動し、サイクルの進行に伴って新しいリボンがプリントヘッドへと供給される。
    これに対して、間欠的な印刷においては、各印刷サイクル中、基板は静止している。 基板とプリントヘッドとの間に要求される相対的な移動は、印刷サイクル中にプリントヘッドが移動することで実現される。 印刷サイクル中、プリントヘッドはほぼ静止している。 いずれの印刷においても、印刷サイクルと印刷サイクルとの間において、リボン6を迅速に進め、あるいは戻し得ることが必要となる。 これにより、新しいリボンをプリントヘッドへ供給して、リボンの浪費を最小限に抑えることができる。 印刷装置の作動速度は決まっており、また、すべての印刷サイクルにおいて、プリントヘッドと基板との間に新しいリボンが供給されるべきこと、を考慮すれば、両方の方向にリボン6を高速に加速させることができ、かつプリントヘッドに対してリボンを正確に位置決めできることが必要となる。 図1に示した構成では、基板は、矢印19で示したように右方向にのみ移動する。 しかし、後述するように、この装置は、図1において左方向に移動する基板への印刷に、迅速に適合させることが可能である。

    図1の概略図でその概要を説明したプリンタを構成する電気機械的要素を、図2、3、4を参照して説明する。 プリンタハウジング1はケーシング20を備え、ケーシング20内では、カバープレート21の後方に、後述する多様な電子部品が収容されている。 シャフト2および3は、カバープレート21の開口を通過して突出しており、ガイドピン9aおよび10aは、カバープレート21から突出している。 プリントヘッド4は、カバープレート21の上方に設けられている。 プリントヘッド4は、カバープレート21に対する相対位置が固定された直線トラック22に沿って移動可能なアッセンブリの一部である。 プリントヘッド・アッセンブリの位置を制御するステッパモータ16は、カバープレート21の後方に配置されているが、プーリーホイール23を駆動する。 プーリーホイール23は、別のプーリーホイール25との間に延びるベルト25を駆動する。 このベルトは、プリントヘッド・アッセンブリに固定されている。
    したがって、図4において、プーリー23が時計方向に回転すると、プリントヘッド・アッセンブリは図4中左側へと駆動される。 反対に、図4において、プーリー23が反時計方向に回転すると、プリントヘッド・アッセンブリは図4中右側へと駆動される。 プーリーホイール23、25および直線トラック22は、カバープレート21から上方に延びる硬質ブラケット26上に設けられている。
    図2は、シャフト2および3に取り付けられたドライブディスクを示している。 ドライブディスクは、半径方向に間隔をおいたソケットを規定していて、これがリボンスプール8および12と係合する。 図4では、ドライブディスクは取り外されていて、ステッパモータ14および15の上面が示されている。

    図3には、カセットに支持されたプリンタリボンを示している。 このカセットは、図2のプリンタに装着される。 中空のローラサポート9bおよび10bは、それぞれが図2に示されるピン9aおよび10aを受け入れる。 ピン9aと中空ローラ9bとが一体となって図1中のローラ9を構成し、ピン10aと中空ローラ10bとが一体となって図1中のローラ10を構成する。 スプール7および11は、マンドレル8および12に支持されている。 マンドレル8および12は、中空ローラ9b、10bを備えた共通のカバープレート上に設けられた回転可能なシャフトに圧入されている。 この回転可能なシャフトは、シャフト2、3で駆動されるドライブディスク上に規定されたソケットと係合するピンを規定している。 したがって、カセットを所定位置に装着すると、リボンは、2つのスプール7および11の間で搬送される。

    ハウジング・カバープレート21(図2)は、また、直立するリア・ブラケット27を支持している。 リア・ブラケット27には、一対のエミッタ28、29が支持されている。 これら2つのエミッタは、後に詳述するように、プリントヘッド・アッセンブリとともに移動可能なレシーバと協働する。

    プリントヘッド・アッセンブリ4は、図2および図4では“ドック位置”にある。 そして、図5の位置では、ローラ・プラテン30(連続モードにおいて、連続的に移動する基板と協働する)上での印刷に備えている。 また、図6の位置では、プリントヘッドは、基板上での印刷に備えている。 この基板は不動であって、不動のフラット・プラテン31の前方に位置している。 図2および図4に示した位置では、プリントヘッド4のエッジ32は、ローラ9および10間のリボン経路から離れた位置に引っ込んでいるが、ピールオフ・ローラ33は、リボン経路に関してプリントヘッド4とは反対側の位置にある。 これにより、新しいリボンカセットの装着が容易になる。
    対照的に、図5および図6に示した印刷準備位置では、プリントヘッド4は前方に移動していて、そのエッジ32は、ローラ33の外端を僅かに超えて突出している。 したがって、印刷準備位置では、プリントリボンはエッジ32の周囲を通過し、ローラ33によって、その下方にある基板から離れるようにそれる。

    プリントヘッド4(従来の形態を有している)のエッジ32は、それぞれが選択的に作動可能な加熱要素のアレイを保持している。 リボン6がヘッド4と基板13との間に挟み込まれたとき、作動した加熱要素に隣接するインクが溶けて、基板に転写される。 したがって、加熱要素を適当に制御することで、リボン6に保持されたインクの小部分を基板13へと転写できる。 このようなインクの小部分のそれぞれが、印刷されるべき像の中の1つのピクセルを規定していると考えられる。

    図2〜図9のすべてを参照して、プリントヘッド・アッセンブリおよび当該アッセンブリが装着されるスライダの詳細な構造を説明する。 図9は、隣接位置へと前方に引かれたプリントヘッド・アッセンブリを示していて、これにより、当該アッセンブリに関連する要素を明らかにしている。 図9は、直線トラック22が設けられた直立ブラケット26に形成されたスロット34を最もよく示している。 プリントヘッド・キャリッジ36を保持するスライダ35は、直線トラック22上に設けられている。 スライダ35およびトラック22は、高精度製品であって、ブラケット26に対するプリントヘッド・キャリッジ36のスムーズかつ低摩擦の平行移動を実現する。 プリントヘッド・キャリッジ36上には光学的な検出器37が設けられていて、この検出器37は、ブラケット26に形成されたスロット34に位置合わせされている。 検出器37は、後述するように使用されて、エミッタ28および29からの光を検出する。 このとき、検出器27とエミッタ28、29との間の障壁となり得るのは、プリンタに装着した、例えば図3に示したカセット内のリボンスプールのみであることが、スロット34の存在によって保証される。 カセットは、カセット本体に組み込まれた永久磁石(不図示)によって、図3に示した構成要素に対して相対移動しないように固定されている。 この永久磁石は、ブラケット26の頂部に設けられた円形のスチールキーパー38と協働する。 カセットを所定位置に固定するための別の構成として、機械的なラッチ・アッセンブリを利用することも勿論可能である。

    プリントヘッド・キャリッジ36は、プリントヘッド4を有するプリントヘッド・アッセンブリを保持している。 プリントヘッド4は、回動ピン40の回りにに回動可能に取り付けられた回動プレート39にボルト固定されている。 回動ピン40は、プリントヘッド・キャリッジ36にボルト固定されたプレート41に設けられている。 スプリング42が回動プレート39をプレート41に向かって付勢していて、障害物が何もなければ、プリントヘッド4は、プリントヘッド・キャリッジ36に対して、図4に示した相対位置に位置する。 ピールオフ・ローラ33は、プリントヘッド・キャリッジ36にボルト固定されたアーム43上の所定位置に固定されている。

    空気ドライブユニット44は、プリントヘッド・キャリッジ36に形成されたスロット内にスライド係合していて、ピストン45を駆動する。 図8は突出位置にあるピストン45を、図7は退避位置にあるピストン45を、それぞれ示している。 空気ドライブユニット44は、空気入口46(図2)に接続された可撓性のある空気供給ライン(不図示)に接続されている。 入口46に接続されたチューブ47は、プリントヘッド・キャリッジ36内の開口を通過して、空気ドライブユニット44と連通している。 空気ドライブユニットのピストン45は、回動ピン49でU字ブラケット50に連結されたU字状部材48に圧接する。 ブラケット50が保持しているピン51(図9)は、カムプレート53のスロット52内に係合する。 ブラケット50は湾曲コーナ54を規定していて、この湾曲コーナ54は、図7および図8に示しているように、プレート39上に規定された湾曲面55上に当接する。 しかしながら、ピン51がスロット52のブラインドエンドに受け入れられて、その内部へと押圧されると、プレート39がプレート41に向かって回動可能となり、プリントヘッド4が図2および図4に示したドック位置に位置する。

    ブラケット50は、レバー50a(図7)に連結されたスプリング(不図示)によって、通常は図7に示した位置にくるように付勢されている。 その後、加圧エアが空気ドライブ44に供給されると、アッセンブリは図8の位置にくる。 図8の位置では、プリントヘッド4のエッジ32がピールオフ・ローラ33を超えて突き出ていることが分かる。 空気ドライブユニット44がオフとなって、U字状部材48が図7の位置に戻ると、キャリッジが移動してピン51がスロット52内に入る。 同じ方向にキャリッジがさらに移動すると、ピン51はスロット52のブラインドエンドに入る。 これにより、ブラケット50は回動ピン49を中心として回動して、もはやプリントヘッド4がドック位置へ戻ろうとする移動を妨げることはない。
    キャリッジが逆方向に移動すると、ピン51の作用によってブラケット50が回動して再びスロットから出てきて、プリントヘッド4を図7の位置へと押圧する。 図7の位置は、“印刷準備位置”に対応している。 また、図8の位置は、“印刷位置”に対応している。

    図10は、プリントヘッド・キャリッジ36の斜視図であって、装置組上げ状態において、空気ドライブユニット44を受け入れるソケットを示している。 開口56は、空気入口チューブ47(図7)を受け入れるために設けられている。 舌状部57は、プリントヘッド・キャリッジ36の下縁から突出していて、図示しない方法で当該キャリッジ36をベルト24に取り付けるのに使用される。

    図1〜図10に示した具体例では、印刷が行なわれるべき基板は、図5に関して、左から右へとプリントヘッドを通過するように、または、印刷時にプリントヘッドが図35のプラテン31に関して右から左へ移動するように、構成されていた。 ピールオフ・ローラ33は、すべての段階において、印刷エッジ32の下流側に位置している。 種々の状況があるが、上記構成では都合が良くない場合には、エッジ32とピールオフ・ローラ33との相対位置を逆にして、プリントヘッド4を反対向けてもよい。 図示した装置において、図10のプリントヘッド・キャリッジ36を、図11のプリントヘッド・キャリッジ58に交換すれば、このことは簡単に達成できる。
    図12は、その結果得られるアッセンブリを示している。 プリントヘッド・キャリッジ58もまた、空気ドライブユニット44を受け入れるソケット59、および空気入口チューブ47を受け入れる開口60を規定している。 図11のプリントヘッド・キャリッジ58は、図10のプリントヘッド・キャリッジ36に対して、鉛直面に関して鏡像関係にある。

    図12を参照すると、プリントヘッド4とピールオフ・ローラ33との位置が逆になっていることに加えて、カムプレート53が図1〜図10の具体例での位置に対して180°回転してマグネット38の反対側に取り付けられていることが分かる。 ピールオフ・ローラ33が取り付けられているアーム43もまた移動させられていて、引き続き、カバープレート21に隣接した位置にある。

    上述のプリンタ構成によって、多くの非常に優れた利点がもたらされる。 第1に、1つの装置を使用して、連続的な印刷および間欠的な印刷の両方が可能となる。 生産ラインを、印刷の一形態から他の形態へと変更することは、新しいプリンタの購入が必要であることを意味しない。
    第2に、ただ1つの構成要素(択一的に使用される図10および図11のプリントヘッド・キャリッジ)の追加を含む比較的軽微な変更によって、1つの装置を左方向への印刷にも、右方向への印刷にも使用することが可能となる。 ここでは、図2の例が“右方向への印刷”であり、図12の例が“左方向への印刷”である。
    第3に、リボン交換が簡単である。 それは、ドック位置においてプリントヘッド4は、ピールオフ・ローラ33から離れるように自動的に引っ張られていて、広いトラックを提供しているからである。 この広いトラックには、カセットに保持された交換用プリンタリボンを挿入することができる。

    図13、14、15、16を参照して、図1〜図12で説明した装置を用いてプリンタリボンを有効に使用するための異なる方法を説明する。 これらのすべての方法は、リボンの浪費が最小限となるようにリボンがプリントヘッドに供給され得るという、高い精度に依拠している。

    図13を参照すると、リボンは、その長手方向が矢印61で示されている。 矢印方向において、オーバーラップする領域を伴なった6つの個別の印刷操作が終了している。 これらの6つの領域は、62〜67で示されている。 領域62の後半分は、領域63の前半分とオーバーラップし、領域63の後半分は、領域64の前半分とオーバーラップし、以後同じである。 基板への印刷において、領域62が印刷されると、リボンは当該領域の長さの半分だけ前進する。 さらに、領域63が印刷されると、再度リボンは、当該領域の長さの半分だけ前進する。 以後同じである。

    このようにオーバーラップした印刷領域は、連続的な印刷工程および間欠的な印刷工程の両方に使用することができる。 上述の構成では、隣接する領域は、その半分の長さだけオーバーラップしているが、他のオーバーラップ割合を採用することも可能である。 隣接する印刷領域がオーバーラップしている場合、隣接する2つの印刷領域とオーバーラップする1つのリボン領域は、当該2つの印刷領域の一方においてのみ使用されるリボン部分のみに基いて印刷が進行することが確実となるような方法で使用されることが重要となる。 このことは、すべての一印刷領域内において、リボンの1つおきの部分のみを選択することで達成できる。 例えば図14に示したように、プリントヘッド上の隣接する加熱要素(ピクセル)がリボン領域68および69で現されるとすると、リボン領域68を1つの印刷領域に対して使用し(例えば領域62)、リボン領域69をそれに隣接する印刷領域に対して使用する(領域63)。 このようにして、プリントヘッド上で隣接するピクセル間のスペースを十分に小さくして、1つおきに位置するピクセルのみを使用して十分高品質の像を印刷することができる。 また、1つの像を印刷するためにすべてのピクセル要素が使用され、かつ印刷領域間にオーバーラップが存在しない場合に比較して、1つのリボンから2倍の像を形成することが可能となる。 しかも、連続する印刷サイクルにおいて、印刷段階と印刷段階との間でリボンが前進すべき距離が半分になる。 これによって装置の作動速度が速くなるので、幾つかの適用例においては有利となる。

    この利点を示すために、図15は、基板上への従来の印刷を示していて、連続するサイクルとサイクルとの間においてオーバーラップは存在しない。 それに対して、図16では、オーバーラップに依拠した同様の操作を示している。

    図15を参照すると、基板70上には、連続して像71および72が印刷されている。 下方に示したのはプリンタリボン73であって、その領域74および75は、像71および72を印刷するのに使用されている。 リボンの搬送長さは矢印76で示されていて、1つの像の2倍の長さに等しい。

    図16を参照すると、オーバーラップを利用して印刷する場合に、連続する印刷段階と印刷段階との間において、リボン消費の削減およびリボン搬送距離の削減の両方がどのようにして達成されるのかが示されている。 図16における領域74および75のそれぞれが、図15中での対応する領域の半分の長さであって、したがって搬送距離も半分となることが分かるであろう。 迅速なリボン搬送が要求される幾つかの適用例においては、連続する印刷段階と印刷段階との間でリボンを搬送すべき距離を半分にすることによって、装置の高速作動能力を著しく向上させることができる。 また、2群を超える印刷要素を使用すれば(例えば3群)、必要なリボン搬送長さは像の長さの僅か1/3になる。 このように、プリンタリボンの搬送距離および画質は相反する要求であるが、本発明のこのような態様によれば、そのような装置の操作者に対して向上した柔軟性を提供することができ、幾つかの適用例においては経済的に著しく有利となる。

    図13〜図16を参照して説明した利点は、基板およびプリントヘッドに対するプリンタリボンの相対的な位置決めが高精度で行なわれる場合にのみ達成できる。 テープの加速、減速、速度、および位置の正確な制御を達成するための従来のアプローチは、フィード・スプールとサプライ・スプールとの間にあるキャプスタン・ローラに依拠してきた。 しかしながら、本発明においては、全く異なるアプローチに依拠している。 すなわち、リボン・スプールを駆動するステッパモータ14および15(図1)のドライブを正確に制御することである。 これらのステッパモータは、プッシュプルの双方向モードで作動する。 すなわち、スプールとスプールとの間をテープが一方向に移動するとき、両ステッパモータは、その方向に駆動される。 逆に、リボンが逆方向に駆動されるとき、両ステッパモータは同じく逆方向に駆動される。 2つのステッパモータに対する駆動を同じにするには、両スプールの直径を知る必要がある。 このことは、例えば図2に示した発光素子28、29および光検出器37を使用することで達成できる。

    図17は、発光素子28、29および光検出器37をどのように使用して、スプール直径を測定するのかを説明している。 検出器37は、プリントヘッド・キャリッジ36上に設けられていて、線76で示した位置と線77で示した位置との間で移動可能である。 図17において、検出器37が線76で示した位置から右側へと移動すると、まずエミッタ28が起動する。 検出器37は、最初はスプール7よってできる影の中にあるが、線78aで示される面を超えると直ちに出力を出す。 この出力は、検出器37が線78bで示される面を超えると出なくなる。 その後、検出器37は、線77で示した位置まで前進する。 検出器37は、エミッタ28がオフとなって、エミッタ29がオンになった後で、元の位置に戻る。 検出器37は、最初はスプール11よってできる影の中にあるが、線79aで示される面に達すると直ちに出力を出す。 この出力は、検出器37が線79bで示される面を超えると出なくなる。 検出器の移動に関して、検出器37が面78a、78b、79a、79bと交差する位置は、以上のようにして測定することができる。
    2つのスプールの回転軸間の距離Aは既知である。 検出器37が移動するトラックと、エミッタ28および29が配置された面と、の間の垂直距離Bは既知である。 シャフト2および3の軸から検出器37が移動するトラックまでの垂直距離Cも既知である。 これらの距離から、スプール7および11の直径D1およびD2は、簡単な三角法を利用して求めることができる。

    2つのエミッタ28、29を使用することで、スプール直径とは無関係に、いかなる1つのスプールに対しても、少なくとも1つのエミッタによって作り出される影を検出器37で確実に検出することができる。 しかしながら、1または2以上のエミッタと、1または2以上の検出器と、を使用した他の構成を採用してもよい。

    もし、面78a、78b、79a、79bが検出器37の移動方向に垂直であれば、スプール直径を求める計算は幾分か簡単になるであろう。 このことは、例えば、エミッタ28、29に代えて、プリントヘッド・キャリッジ36の移動方向と平行に延在するミラーを採用し、トランスミッターおよび検出器の両方をプリントヘッド・キャリッジ36上に配置することで達成される。 検出器は、当該検出器とエミッタとの両方がミラーに対して垂直な面上にある場合にのみ光を検出する。 そのような構成は、必要となる三角法という観点からは簡単と言えるが、トランスミッターまたは検出器が故障した場合に、それが、検出器が一方のスプールの影の中に位置すると判断され得るという点で不利である。

    各スプールの直径が既知であるので、両スプールをプッシュプル方式で駆動することができ、その結果、2つのステッパモータの回転速度を適切に制御することで、高速な加速および減速を達成できる。 しかしながら、2つのスプール間におけるリボンのテンションを綿密に制御して、テンションが過大になったり(その場合には、スプール上にリボンが過度に強く巻き付けられたり、あるいはリボンが破損することにつながる)、過小になったり(その場合には、リボンが緩くなる結果として、位置制御が不能となる)することを回避しなければならない。 そのような事態を回避するために、ステッパモータを参照することで、時間経過に伴なうスプール直径の変化がモニタリングされ、ステッパモータに流れ込む電流を参照することで、リボンのテンションが直接モニタリングされる。

    本発明の一具体例においては、例えば図1〜図10で説明した装置に新しいカセットが装着された場合、一方のカセット・シャフトは、殆ど空のスプール(巻上スプール)を支持し、他方のカセット・シャフトは殆ど満載のスプール(供給スプール)を支持するであろう。 以後の説明では、巻上スプールに関連するステッパモータを巻上モータと、他方のステッパモータを供給モータと呼ぶ。

    最初、巻上モータが起動されて、2つのスプール間に延びるリボンのたるみが除去される。 その後、図17を参照して説明した光学システムによってプリントヘッドのスキャンが行なわれて、初期のスプール直径が推測される。 次に、供給モータを起動して、供給スプール回りのリボンにテンションをかける。 次に、巻上モータを起動して、供給スプールからリボンを引き出す。 巻上スプールを駆動するモータのステップ数がモニタリングされる。 他方のモータは停止しないが、逆起電力(back-emf)が発生する結果、パルスが生成されて、このパルスがカウントされる。 各スプールが数回転した後、巻上モータのステップ数および供給モータにより生じるパルス数がカウントされて、このカウント数を用いて、2つのスプール直径の比率が求められる。 この後、リボンは、制御された停止位置(controlled halt)へと運ばれる。 両モータは、オーバーランを防ぐべく、制御された方法で減速される。 このように、供給モータは、パルス駆動により減速される。 モータ回転と同期して減速パルスを供給モータに適用することは、当該モータの1巻きにおいて生成される反起電力をモニタリングし、当該巻き動作に対して適当なタイミングで減速トルクを負荷することで達成される。 スプールから延びるリボンのテールが図17で説明したスキャニング構成の光学経路を遮る機会を最小限とするためには、巻上スプールが多数回転することが必要となる。 その後、さらなる光学的スキャンが両方向において行なわれ、スプールを停止させた状態で、巻上スプールの直径が測定される。 この後、モータを適当なステップ数だけ(このステップ数は一定である。)ステップさせることでスプールがステッパモータの軸回りに30°回転する毎に、光学的スキャンが繰り返される。 これにより、スプール(完全な円ではない)の寸法マップが作成され、このマップを使用して、リボンの各フィードにおいてそれぞれ回転する円弧について各スプールの平均半径が計算される。 さらに、これらの半径を使用して、スプール軸回りの直径の変動が計算される。 これにより、各スプールの円周、およびそのスプールを駆動するモータの所定数ステップによる前進の効果を、正確に測定することが可能になる。 例えば、計算で得られた異なる半径を使用して、ステップ速度、および各モータによって適切な方法でスプールを駆動するのに必要なステップ数を計算することができ、これにより、リボンを所定距離だけ送ることができる。 これらの半径およびステップ速度は、例えば後に説明するような、テンションをモニタリングするための計算に使用することもできる。

    その後、同様の光学的スキャンが両方向について行なわれて、供給スプールの半径が計算される。 この情報は、前に計算したスプール直径の割合と組み合わされて、スプールの寸法および形状に関する正確なデータのセットを与える。 供給スプールから巻上スプールへと送られたリボンは、この後、供給スプールへと巻き戻されて、リボンの浪費を回避する。

    一般に、ステッパモータは、2つの矩形巻きコイルを備えている。 電流は、一連のパルスとして、かつ両方の意味(正および負)において、一方または両方のコイルに供給されて、モータ軸のステップ前進が達成される。 これらのコイルに固有の電気的時定数とは無関係に適度な性能を達成するために、当該モータの通常レシオによりもかなり大きな電圧を負荷することで、ステッパモータをオーバードライブすること、および所望のモータ電流が達成されたときにこの電圧をパルス幅変調すること、が良く知られている。 例えば、2アンペアの電流を供給可能な3.6ボルトのモータに対して、36ボルトを印加する。 これにより、代表的には数10マイクロ秒で、モータ内の電流が急激に増大する。 そのような電圧を印加してオーバードライブを行なうと、比較的短時間の電圧印加時間同士の間に、比較的長い電圧が印加されない時間を割り込ませて分割することができる。 その結果、電源からモータへ流れる電流は、劇的に円滑となる。 さらに、モータが実行する機能に関してゼロ負荷の下で同モータが作動する場合(プリンタリボンのテンションがゼロである場合と等価)であっても、モータに供給される電流は、モータ回転速度、モータの特定の特性(効率等)、およびモータ駆動回路の特定の特性(ゲインおよびオフセットの不一致)等の多様な要素の関数となる。 したがって、モータ負荷ではなくこれらの要素に関連した電流の変動を考慮して、モータのキャリブレーションを行なう必要がある。

    各モータは、一連の異なる速度において、ゼロ負荷の下で駆動してキャリブレーションが行なわれる。 例えば、毎秒125ステップ、250ステップ、および375ステップに対応する速度であり、以後、125ステップづつ増加させていって、毎秒5000ステップに対応する速度までキャリブレーションを行なう。 これにより、リボンを前進させるときに要求されるリボン速度の全体がカバーされる。 この範囲は、全体として、100〜600mm/秒のリボン搬送速度に対応する。 この工程は何回(例えば20回)も繰り返され、その結果の平均を使用して、各モータの各ステップ速度に対するキャリブレーション係数Xが計算される。 次の関係が利用される。

    X = N/V
    ここで、
    Xは、モータのあるステップ速度におけるキャリブレーション係数である。
    Vは、あるステップ速度において測定された平均のモータ作動値である。
    Nは、一定の正規化またはスケーリング係数である。

    上式を用いて、各モータに対して、所定の各ステップ速度毎に、一連の値Xが計算される。 あるステップ速度で装置が使用されているとき、上記係数Xのうちの1つが選択されて、リボン・テンションの計算に使用される。 または、与えられたステップ速度に対するXの値が、当該ステップ速度に最も近い所定の2つのステップ速度に対するXの値から内挿法を利用して計算される。

    図18は、モータ・キャリブレーションの間、およびその後におけるリボン・テンションの制御の間の両方における、Vの値の計算を説明している。 図18を参照すると、調節された電源80によって、第1駆動回路81および第2駆動回路82が起動している。 電源80から駆動回路81への電流の供給は、低抵抗レジスタ83を介して行なわれる。 レジスタ83を超えることによる電位の増加はレベルトランスレータ84に印加される。 同様に、駆動回路82への電流の供給は、低抵抗レジスタ85を介して行なわれ、レジスタを超えることによる電位の増加はレベルトランスレータ86に印加される。 レベルトランスレータ84および86からの出力は、A/D変換器87および88に送られ、A/D変換器87および88からの出力は、マイクロ・コントローラ89に送られる。 マイクロ・コントローラ89は、パルス形式の出力90を第1駆動回路81へ、パルス形式の出力91を第2駆動回路82へ、それぞれ送る。 各駆動回路は、円筒92および93で表されたステッパモータを起動し、各ステッパモータは、スプール94および95を駆動する。

    モータをキャリブレーションする間、ステッパモータ92および93の出力軸にスプールは装着されていない。 各モータについて、あるステップ速度におけるA/D変換器87、88の出力が記録されるので、予め選択された各ステップ速度における各モータのXおよびVを知ることができる。 その後、これらの値が後述するように使用されて、スプール94と95の間におけるリボン・テンションを直接的にモニタリングできる。 これらのスプールは、ステッパモータ92および93の出力軸に装着されたものである。

    テンションの計算に使用する式は次の通りである。 ここでは、モータ92がプルで、モータ93がプッシュであるとしている。

    = (N+r tX )f(T) (1)
    = (N−r tX )f(T) (2)
    ここで、
    は、選択された一定のステップ速度でのリボン送りに対するA/D変換器88の出力である。
    は、リボンを送る間におけるA/D変換器87の出力である。
    は、スプール94の半径である。
    は、スプール95の半径である。
    は、選択された一定のステップ速度についての、モータ92のキャリブレーション係数である。
    は、モータ93のステップ速度について、モータ93のキャリブレーション係数である。
    Nは、モータ・キャリブレーション時のスケーリング係数である。
    tは、リボンのテンションである。
    f(T)は、温度に関連した関数である。

    測定値であるV およびV に影響を与える温度変化は、一般的に、両方のモータに対して同程度の影響を与える。 したがって、式(1)を式(2)で割ると、関数f(T)を消去できる。 したがって、その式を解いて、以下のようにテンションtを求めることができる。
    t = N((V /X )−(V /X ))/(V +V ) (3)

    このように、各モータの与えられた全てのステップ速度に対して、適切なキャリブレーション係数を見つけて、それを使用して、リボン・テンションtの値を求めることができる。 求められたtの値が大き過ぎる場合(所定の限界値を超えている)には、一方または両方のモータに対して小ステップでの調整を行なって、スプール間に延在するリボン部分に対して短かなリボン部分を加える。 求められたtの値が小さ過ぎる場合(別の所定の限値値を下回っている)には、スプール間に延在するリボン部分から一定の長さ部分を除去することができる。 スプール間に延在するリボン部分に加えられ、またはそこから除去されるリボンの補正量を決定するのに使用される制御アルゴリズムは、従来から知られたものであって、例えば、PID制御(proportional integral derivative control)として知られたアルゴリズムである。 このアルゴリズムは、測定されたテンションtを、所定の上限値および下限値(いわゆるデッドバンド)と比較することを可能とする。 そして、測定されたテンションがこれらの限界値の外にある場合には、測定されたテンションtと、上記上限値および下限値の間に設定したテンションの公称要求値(nominal demand)との差が計算される。 この計算結果は、エラー信号とされる。 次に、このエラー信号は、積分係数および微分係数、並びに比例ゲイン定数を含むPIDアルゴリズムによって数学的に処理される。 この数学的処理によって、次のリボン送りの際に、スプール間に延びるリボン部分に追加すべき、またはそこから除去すべきリボンの“補正量”が求められる。 このようなリボンの追加または除去により、リボンのテンションが許容限度内に維持される。

    より詳細には、エラー(公称テンションと測定テンションとの差)を計算し、このエラーをリボン幅に依存するゲイン係数で割算することで補正値が計算される。 ゲイン係数が大きくなると、公称テンションが増加するので、システムはタイトになるであろう。 ゲイン定数は、異なるリボン幅を考慮して変化するので、ゲイン係数は、リボン幅にも依存する。 何故なら、細いリボンに対して大きな引張りを生じさせるテンションでも、太いリボンに対しては、小さなテンションしか生じさせず、したがって、スプール間に延在するリボン部分に対してリボンを追加あるは除去することの効果は、リボンの剛性に大きな影響を受けるからである。 連続するサイクルは、ゲイン係数を公称値100(きつい)から公称値80(緩い)へと調整する。 最初の読みから、“きつい”または“緩い”読みが連続する毎に、0.1mmの追加的な補正が加えられる。 エラー・アキュームレータが備えられていて、補正の積算(“きつい”に対する補正はマイナスで、“緩い”に対する補正はプラスである)が+2mmまたは−2mmを超えると、さらに0.1mmの補正が追加される。 これらは、システムを安定作動させるための2つの積算要素であって、リボン・テンションを公称テンションに、またはそれに近い値に維持する。

    モータ・フィード・システムは、補正を2つのモータに均等に分けて、リボン上で印刷部と印刷部との間に大きな間隔が生じること、あるいは印刷部同士が重なってしまうことを回避する。 これを、システムはステップの数を計算することで行なう。 当該ステップの数は、最大の実直径のステッパモータについては、補正量の半分が当該ステップ数に達する。 これらのステップは、(既知のスプール直径に依拠して)距離として再度計算され、最初の補正量から引算される。 この結果得られた値を使用して、より小さな直径のスプールを駆動するモータに対する補正量が計算される。 より小さな直径のスプールを駆動するモータは、最小のステップサイズを有する(各ステップをリボン長さに換算した場合)ので、残りの距離を最も正確に送ることができる。 このようにして、機構は、最初の補正により要求される量にできるだけ近い補正量によってテンションを調整する。

    上記方法によって極端に低いテンションの読みが計算された場合には、制御システムによってこの事態がコンディション不良であると、例えばリボンが破断したと、またはリボンが極端に緩くなってシステムが殆ど適正に制御できなくなったと、判断されることが好ましい。 そのような状況では、制御システムは、所定の下限値を“リボン破損”として出力でき、この結果、テンションtの測定値がこの下限を下回ったときに、制御システムは、印刷工程を停止し、適当に故障を知らせ、警告メッセージを出力できる。 このように、システムは、追加のセンサ構成を必要とせずに、価値ある“リボン破損”の検出を提供できる。

    図19は、図18の回路内のスプール94および95の直径の比率を計算する回路を示している。 電源80(図18)の正の電源レール96が、4つの巻線97、98、99、100に電流を供給する。 電流は、トランジスタ101に引かれて巻線97〜100を通過する。 トランジスタ101は、モータ制御部および順序論理回路102によって制御される。 ステップ速度は、ライン103上の入力によって制御される。 また、ライン104上の入力によって、駆動のオン・オフが制御される(ライン104上の入力が高位のときにオンで、入力が低位のときにオフ)。 上述したように、モータ92がプルであれば、当該モータに対する駆動回路108がオンとなり、したがって、駆動されているスプール(94)の回転角度が分かる。 プルされている側のモータ(93)に対する駆動回路はオフとなっている(ライン104上の入力が低位である)。 このように、モータ93はジェネレータとして作用し、モータ巻線97〜100のそれぞれを通して逆起電力が生じる。 図19のボックス108内に収容されているコンポーネントは、図18中のモータ駆動回路81および82の一方に対応する。 巻線100を超えることで増加する電圧はレベルトランスレータ回路105に負荷され、当該回路からの出力は、ゼロ交差検出器106へ送られる。 ゼロ交差検出器106の正の入力には基準電圧が供給されている。 ゼロ交差検出器106からの出力は、ライン107上の一連のパルスである。 これらのパルスは、図18中のマイクロ・プロセッサ89に送られる。 駆動モータ92が既知の角度だけ回転する間、モータ93からのこれらのパルスをカウントすることで、スプール直径の比率を計算することができる。

    図18を参照して説明したリボン・テンションのモニタリング方法は、駆動回路81および82に供給される電流のサンプリングに依拠している。 このサンプリングは、レジスタ83および85を超えることで増加する電圧をサンプリングすることで行なわれる。 好ましくは、リボンが一定速度で前進している間においてのみ電流が検出される。 間欠的な印刷システムにおいては、各印刷操作後におけるプリントヘッドのリターン・ストロークの間に電流がモニタリングされる。 プリントヘッドがリターンする間、リボンもまた移動する。 したがって、リボンは一定速度まで加速されなければならず、電流がモニタリングされている当該定速の間、前進しなければならず、減速されて、リボンの消費が最小限となるように位置決めされなければならない。 間欠的な印刷操作においてこのような方法でリボンを駆動するのは、比較的単純なことである。 何故なら、リボンの必然的な移動を、電流をモニタリングすることができる定速移動時間に合わせれば足りるからである。
    連続的な印刷装置においては、リボンが基板速度に関連する速度で移動するので、問題は異なる。 50mm/秒未満のリボン速度は、利用することが困難である。 何故なら、インクは、基板にしっかりと定着する前に冷える傾向があり、50mm/秒を超える広い範囲の基板速度を実現しなければならないからである。 しかしながら、リボンを節約するために、連続する印刷工程と印刷工程との間において、常に一定量のリボンが供給スプールへと戻される。 一定速度で十分な時間をもってリターン方向へ移動できるような方法で、リボンが戻されることを確実とする必要があり、それによって、モータ電流が正確に測定できる。 このことを実現するために、リボンを“オーバーリターン”させる必要がある。 つまり、次の印刷工程の前にリボンを前進させて、このオーバーリターンを補償する。 連続的な印刷および間欠的な印刷の両方において、オーバーリターンを利用することで、各印刷工程のテンション測定部分において、十分なリボンを搬送して正確な測定が行なわれることを確実とすることができる。

    例えば、リボンが一定速度で少なくとも10mmの距離だけ移動している時間中、モータ電流をサンプリングすることが好ましい。 例えば、連続するサンプルとサンプルとの間のインターバルをモータの1ステップの1/4に対応させて、電流を規則的なインターバルでサンプリングすることができる。 サンプル同士を加算して、その合計値をサンプルの数で割算する。 これにより、平均電流が得られる。 この平均電流は、関連するステッパモータにより引き出される電力をほぼ正確に表す。

    上記具体例において説明したステッパモータに供給される電流の波形を分析すると、パルス幅変調によるモータ制御において本来的に生じる電流の変動に加えて、波形中に実質的な偏差量が存在することが示される。 これが意味することは、各サンプルが、モータにより引き出される電力を表してはいない、ということである。 モニタリングされた信号を、平均化する前にローパスフィルタ(図示せず)に通せば、その電力をより正確に表す値を得ることができる。

    図19は、リボンが消費される間に変化していくスプール直径をモニタリングするための1つのアプローチを示している。 しかしながら、別のアプローチも可能であり、そのようなアプローチを図20を参照して説明する。

    図20において、Ar、Asは、それぞれ、スプール7および11の面積である(図1参照)。 dは、各スプールの内径である。 Dr、Dsは、与えられた時刻における各スプールの外径である。

    したがって、
    Ar+As = 一定 (4)
    Ar = (Dr/2) − (d/2) (5)
    As = (Ds/2) − (d/2) (6)
    式(5)および(6)を式(4)に代入すると、
    Dr + Ds = 一定 = Drc + Drs (7)

    ここで、Drc および Drs は、それぞれ、最初のキャリブレーション時における、巻上スプールおよび供給スプールの直径である。
    現在の直径比率: R =Dr/Ds
    これを変形すると、Ds = Dr/R
    また、Dr = RDs

    これらを式(7)に代入すると、
    Dr = Dr /R = Drc + Dsc = Rc Dsc + Dsc = Dsc (Rc + 1)
    ここで、Rcは、最初のキャリブレーション時における、供給リール直径に対する巻上リール直径の比率である。
    したがって、Dr (R + 1)/R = Dsc (Rc + 1)、であり、
    Dr = [R /(R + 1)][Dsc (Rc + 1)]

    したがって、最初のキャリブレーション時におけるスプール直径比(Rc)、供給スプールの直径比(Rc)、キャリブレーション時における供給スプールの直径比(Dsc)、および現在のスプール直径比(R)が分かっていれば、一方または両方のスプールの現在の直径DrまたはDsを求めることができる。

    幾つかの適用例においては、実質的に空の巻上スプールと、実質的に満載で外径が既知である供給スプールと、保持しているカセットのみを使用することが可能である。 そのような場合、初期のスプール直径を測定する必要はない。 しかしながら、一般的に、スプール直径を直接測定することが大変好ましい。 何故なら、装置の操作者は、少なくともある状況においては、標準的ではないスプール形状のカセット(例えば、以前にリボンの一部が使用されてしまったもの)を使用することが有り得るからである。

    図18および式(1)〜(3)を参照して上述したアプローチに対する別例として、2つのモータに引き込まれる電流の差に基いて、リボン・テンションの概略値を求めることが可能である。 この差電流は、2つのモータ間におけるリボン・テンションの大きさの関数であって、制御パラメータとして使用することが可能である。 例えば、電流の差の大きさが許容できる誤差帯域から外れた場合に、前に求めたスプール外径比を調整して、2つのモータの駆動速度を少し変化させる。 この速度調整によって、スプール直径比の最新値の補償される。 スプール直径が変化すると、電流差の最大値およびその許容誤差範囲も変化する。 特定の状況における適切な値は、実験で求めることができ、それらは、電流の最大差のプロファイル・テーブルに記録される。 このテーブルは、必要に応じて参照可能である。

    上の説明では、リボン幅について言及していない。 リボン幅とは、進行方向に対する直交方向におけるリボン寸法である。 リボン幅の値を手作業で入力するという選択肢をユーザに与えることが適切である。 これにより、システムは、テープ幅に依存する装置特性を考慮して、所定の許容限度および上述のPID制御ゲイン定数を調節できるようになる。 例えば、システムは、テンションの測定値t(式(3))に対して異なる目標限界値を選択できるようになる。

    先に議論したように、転写プリンタにおいては、特に高速印刷時に、高品質の印刷を実現するためには、印刷が行なわれる基板を支持するプラテンに対して、プリントヘッドを正確に位置決めする必要がある。 説明した本発明の具体例では、プリントヘッドを移動可能なキャリッジ上に配置することで、プリントヘッドの角度を最適化するためのそのような機械的調整を不要としている。

    図21は、図5に示したローラ30、プリントヘッドのエッジ32、およびピールオフ・ローラ33を示している。 線109は、隣接するカバープレート21の端縁を示している。 破線110は、ローラ30上のプリントヘッド・エッジ32に最も近い点における接線を示している(印刷中においては、基板およびプリンタリボンは、エッジ32とローラ30との間に位置する)。 線111は、ローラ30の回転軸112から延びる半径を示している。 線113は、軸112を通って端縁109と平行に延びる想像線である。 線113は、軸112を通って延びる基準方向に過ぎない。 そこから、角度114に対応する半径111の回転位置を決定することができる。

    角度115は、接線110に対するプリントヘッドの傾斜角である。 この角度は、印刷の品質に関して重要であって、一般的には、例えば30°の公称値から1または2°の範囲内となるように製造業者によって決められる。 しかしながら、異なるプリントヘッドは異なる特性を示し、角度115に対して1または2°の微調整が可能であることが望ましい。

    角度115は、第1に、その支持構造上でのプリントヘッドの位置に依存し、第2に、接線110の位置に依存する。 仮に、プリントヘッドが図21において右側へと移動したとすると、ローラの回転軸に対するプリントヘッドの角度位置が変化する。 角度位置は、角114の大きさで表される。 角114が増加すると、角115は減少する。 同様に、プリントヘッドが図21において左側へと移動したとすると、ローラの回転軸に対するプリントヘッドの角度位置を表す角114は減少し、角115が増加する。 この関係により、設置者は、単に印刷中にトラック22(図2参照)上でのキャリッジ36の位置を調整することで、プリントヘッド角度を調整することが可能となる。 したがって、設置者は、最初は、角度114がほぼ90°である公称位置にプリントヘッドを位置決めする。 その後、テスト・プリント・ランを行なって印刷品質を評価し、プリントヘッドをトラックに対して移動させ、次のプリント・ランを行なう。 印刷品質が最良となるまで、これを繰り返す。 設置者は、プリントヘッドをその支持部上で位置決めするために、機械的調整を行なう必要はない。

    図13〜図16を参照して説明した印刷方法によれば、連続する印刷サイクルにおいて、連続する印刷工程と印刷工程との間でプリンタリボンが前進すべき距離を減じることで、印刷速度を高めることが可能となる。 図22は、左手において、印刷された基板の外観を示している。 また、図22は、これと関連させて、1回目、2回目、3回目、4回目の印刷後におけるプリンタリボンのそれぞれの外観を示している。 交互に繰り返す各像は、僅かにズレた印刷線から構成されていることが分かる。 このズレによって、図13〜図16を参照して説明したように、プリントヘッドがリボンの横断方向に移動して、プリンタリボンの幾分オーバーラップした部分から連続的に像を作り出すことが可能になる。 一定の基板速度について、プリンタリボンの前進速度、および像再生速度は、2倍とすることが可能である。 ここで、“印刷サイクル”という語は、プリントヘッドを最初にプリンタリボンに圧接させ、インクをリボンから転写させて、第1像の生成を開始してから、プリンタリボンを再度プリンタリボンに圧接させて、第2像を生成するためのインクの転写を初期化するまでのインターバルにおいて行なわれる全サイクルを意味する。
    連続的な印刷装置に関連した印刷サイクルにおいて、全印刷サイクルは、最初の印刷段階、およびその次の非印刷段階を含む。 最初の印刷段階では、プリントヘッドは静止していて、プリンタリボンが搬送される。 基板は、プリントヘッドを通過しながら印刷される。 その次の非印刷段階においては、基板は、プリントヘッドを通過して搬送され続ける。 プリントヘッドがプリンタリボンとの接触状態から引き戻されて、プリンタリボンの搬送方向が逆転される。 そして、プリンタリボンは、基板方向へ移動するまで、再度前方へと送られる。 その後、次の印刷サイクルの印刷段階が初期化される。
    間欠的な印刷装置に関連した印刷サイクルにおいて、印刷サイクルは、基板およびリボンを静止させて(システムがスリップ印刷に依拠しない限り)初期化される。 サイクルの印刷段階においては、プリントヘッドは、リボンおよび基板を横切って前進する。 その後、プリントヘッドは印刷テープから引き離されて、その初期位置に戻る。 そして、基板およびプリンタリボンが前進して、次の印刷サイクルを初期化する準備を行なう。

    このように、各印刷サイクルにおける印刷段階において、静止またはゆっくりと移動するプリンタリボンに対してプリントヘッドが移動した結果として、または、プリントヘッドに対してプリンタリボンが移動した結果として、プリントヘッドは、リボンの所定長さ部分を縦断して移動する。 その後、プリンタリボンは、所定距離だけ前進する。 この所定距離の大きさは、多くの適用例において、装置全体中での最大速度に対する制限要因となる。 知られているプリンタにおいては、一般的に、リボン前進の所定距離は、プリントヘッドにより縦断されるリボンの所定長さと少なくとも同じ長さである。
    説明した装置は、リボン前進の所定距離が、リボンがプリントヘッドによって縦断される距離よりも小さくなるように、作動させることが可能である。

    図22を参照すると、図中左手には、基板上に印刷された4つの連続する像が示されている。 各像は同じである。 図22中右手には、オリジナルの像が示されていて、この像が基板上に再現されている。 その間の4つの部分は、図22中の左手に示した4つの像を印刷した後におけるプリンタリボンの外観を示している。 間欠的な印刷モードである場合、基板は、連続する印刷サイクルと印刷サイクルとの間のそれぞれにおいて等しい距離だけ前進する。 各印刷サイクルにおいて、基板はリボンと同様に静止している。
    各印刷サイクルは、最初の印刷段階と、それに続く次の段階とを含んでいる。 最初の印刷段階においては、プリントヘッドは、基板に形成される像の長さに対応するリボン長さだけ、プリンタリボンを掃くように縦断する。 次の段階では、プリントヘッドは最初の位置に戻り、リボンは、印刷段階においてプリントヘッドに掃かれるリボン長さの半分に相当する距離だけ前進する。
    最初の印刷段階においては、プリントヘッドに支持されている印刷要素の半分だけが起動されていて、したがって、基板上に形成される像は、一連の平行線で構成されている。
    次の印刷段階では、プリントヘッドは、像の長さに相当する距離だけ、再度テープを掃くように縦断する。 しかし、この動作の間、第1の印刷サイクルにおいて起動されていた印刷要素と接触していたテープ部分とは異なるテープ部分と接触するプリントヘッドの印刷要素が起動されている。 第2の印刷サイクルの終わりに、プリントヘッドは再び初期位置に戻り、リボンは、基板上に形成される像の長さの半分に相当する距離だけ前進する。
    図22中の左から数えて、第2、第3、第4、および第5の部分は、それぞれ、第1、第2、第3、および第4の印刷サイクルが完了した後における、プリンタリボンの外観を示している。 基板上に形成されたすべての像は実質的に同じであり、基板上で連続する像間において唯一異なる点は、1つの像を構成する線が、隣接する他の像を構成する線に対してズレていることだけである。

    図22に示された出力は、印刷要素が線形アレイに配置されていて、当該アレイ中の奇数の印刷要素が1つのグループに対して割り当てられ、同アレイ中の偶数の印刷要素が他のグループに対して割り当てられてなるプリントヘッドを使用して、作り出されたものである。 これにより、各印刷サイクルにおいてリボンが前進する距離が、各サイクルにおいてインクが放出されるリボン長さの僅か半分となるようにして、上記グループが繰り返されることが可能となる。 印刷要素は、3つ、4つ、またはそれ以上のグループに配列されることも可能であって、各グループは所定のサイクルにおいて起動される。 例えば、3グループ配列の場合であれば、各印刷サイクルにおいてリボンが前進する距離は、各サイクルにおいてプリントヘッドに掃かれるリボン長さの僅か1/3とすることができる。

    間欠的印刷を主体として本発明の態様を詳細に説明したが、同様の技術が連続的な印刷装置に対しても適用可能である。 連続的な印刷装置においては、静止したリボンに対してプリントヘッドを移動させるのではなく、静止するヘッドの前でリボンを移動させる結果として、プリンタリボンとプリントヘッドとの相対的な移動が実現される。

    本発明におけるプリンタリボン・ドライブ・システムの概略図である。

    図1のドライブ・システムの変形例である。

    図1のリボン・ドライブ・システムにおけるプリンタ・ドライブ・アッセンブリの斜視図である。

    図2のアッセンブリに装着されるプリンタ・リボン・カセットの斜視図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを示すさらなる図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを示すさらなる図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを示すさらなる図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを示すさらなる図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを示すさらなる図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを示すさらなる図である。

    図2のドライブ・アッセンブリに組み込まれるプリントヘッドを支持するキャリッジの斜視図である。

    図10のキャリッジに対する別例を示す斜視図である。 このキャリッジは、図2のドライブ・アッセンブリの構成要素の位置を逆にする場合に使用される。

    図11の別例に係るキャリッジを使用して構成要素の位置を逆にしたドライブ・アッセンブリを示す図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを使用したインターリーブ方式の印刷を説明する説明図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを使用したインターリーブ方式の印刷を説明する説明図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを使用したインターリーブ方式の印刷を説明する説明図である。

    図2のドライブ・アッセンブリを使用したインターリーブ方式の印刷を説明する説明図である。

    プリンタリボンのスプール直径を光学的に測定するシステムを概略的に説明する説明図である。

    図2のドライブ・アッセンブリに組み込まれたステッパモータの電力消費をモニタリングする回路を概略的に示す説明図である。

    図2のドライブ・アッセンブリに装着されたリボンスプール間におけるチャージレシオをモニタリングする回路を概略的に示す説明図である。

    リボンスプールの直径をモニタリングする別のアプローチを示す説明図である。

    本発明によるプリントヘッドの角度調整を説明する説明図である。

    本発明の装置を使用すれば、限られたプリンタリボンの前進のみに依拠して像を作り出し得ることを説明する説明図である。

    符号の説明

    1 ハウジング2 第1シャフト3 第2シャフト4 プリントヘッド6 プリンタリボン7、11 スプール8、12 マンドレル9 、10 ローラ13 基板14、15、16 ステッパモータ17 コントローラ

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