Processes and equipment for the production of protected catalytic body by melting organic material |
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申请号 | JP2012513695 | 申请日 | 2010-05-20 | 公开(公告)号 | JP2012528712A | 公开(公告)日 | 2012-11-15 |
申请人 | サソール テクノロジー(プロプライエタリー)リミテッド; ビーエーエスエフ ネーデルランド ビー.ブイ.Basf Nederland B.V.; | 发明人 | ゾフィア アンナ ブロジアク; | ||||
摘要 | 温度 T 1 より低い温度T 2 (T 2 <T 1 )で硬化する溶融有機物質と活性触媒粒子との混合物を温度T 1 で1個の成形型に導入することを含む、活性触媒の取扱いのためのプロセス。 該成形型を 冷却液 に沈めて有機物質を温度T 3 (T 3 ≦T 2 )まで冷却する。 このようにして、活性触媒粒子が分散している有機物質マトリックスを含む成形体が得られる。 【選択図】図1 |
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权利要求 | 活性触媒の取扱いのためのプロセスであって、 温度T 1より低い温度T 2 (T 2 <T 1 )で硬化する溶融有機物質と活性触媒粒子との混合物を温度T 1で少なくとも1個の成形型に導入することと、 少なくとも1個の成形型を冷却液に少なくとも一部沈めて有機物質を温度T 3 (T 3 ≦T 2 )まで冷却し、活性触媒粒子が分散している有機物質マトリックスを含む成形体を得ることとを含むプロセス。 少なくとも1個の成形型を先に冷却液に沈めておきながら、該成形型に混合物を導入する、請求項1に記載のプロセス。 複数の成形型を用い、該成形型を少なくとも該成形型内の混合物の高さ程度まで冷却水に沈めることによって、溶融有機物質をT 3まで急速に冷却する、請求項1又は2に記載のプロセス。 該有機物質のT 1からT 3までの冷却は、時間t(t≦10分)以内に行う、請求項3に記載のプロセス。 成形型から成形体を取り出すことを含み、混合物を成形型へ導入することと、成形型を冷却液へ沈めることと、成形体を成形型から取り出すこととを鋳造機によって行う、請求項3又は4に記載のプロセス。 冷却液は水である、請求項3〜5のいずれか1項に記載のプロセス。 活性触媒は活性フィッシャー−トロプシュ触媒である、請求項3〜6のいずれか1項に記載のプロセス。 各成形体は表面積(m 2 )と体積(m 3 )との比が少なくとも100:1である、請求項3〜7のいずれか1項に記載のプロセス。 各成形体は体積が140mL未満であるが、2mLを超える、請求項3〜8のいずれか1項に記載のプロセス。 成形体は固体キャンドル状であり、各成形体は長さが約3cm〜約20cmであり、直径が少なくとも0.7cmである、請求項3〜9のいずれか1項に記載のプロセス。 冷却液の温度は有機物質の硬化点T 2によって決まり、冷却液の温度を15℃〜25℃に維持する、請求項3〜10のいずれか1項に記載のプロセス。 冷却液を25℃を超えるがT 2未満の温度に維持することを含む、請求項3〜10のいずれか1項に記載のプロセス。 有機物質の硬化点が80℃〜120℃の場合には、冷却液を30℃〜70℃で維持し、T 3も30℃〜70℃とする、請求項12に記載のプロセス。 有機物質は、周囲条件下で硬化するが、比較的低い昇温温度で溶融する炭化水素混合物を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載のプロセス。 炭化水素混合物は合成フィッシャー−トロプシュハードワックスを含み、硬化点T 2が70℃〜140℃である、請求項14に記載のプロセス。 40℃≦T 3 ≦60℃である、請求項15に記載のプロセス。 混合物は135℃を超える温度である、請求項15又は16に記載のプロセス。 混合物において、触媒粒子と有機物質との質量比は20:80〜80:20の範囲である、請求項1〜17のいずれか1項に記載のプロセス。 活性触媒粒子を溶融有機物質内で低剪断撹拌して活性触媒粒子と溶融有機物質の混合物を形成することを含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載のプロセス。 活性触媒の製造及び取扱いのための設備であって、 触媒コーティングタンクを有する、触媒を製造又は再生する装置と、 活性触媒粒子と溶融有機物質の混合物を触媒コーティングタンクから搬送するための搬送手段と、 搬送手段によって活性触媒粒子と溶融有機物質の混合物を流し込むことができる少なくとも1個の成形型と、 少なくとも1個の成形型を少なくとも一部沈めることができる冷却液を含むようにした冷却槽と、を含む設備。 搬送手段は、触媒コーティングタンクから通じており、吐出口がその自由端に設けられているパイプを含む、請求項20に記載の設備。 複数の成形型が設けられており、成形型と冷却槽は自動回転鋳造機の一部を構成する、請求項20又は請求項21に記載の設備。 有機物質マトリックスに埋め込まれた活性触媒粒子の成形体を鋳造機から搬送するためのコンベアを含む、請求項20〜22のいずれか1項に記載の設備。 |
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说明书全文 | 本発明は触媒に関する。 詳細には、本発明は活性触媒(特に活性フィッシャー−トロプシュ触媒)の取扱いのためのプロセス、及び活性触媒の製造及び取扱いのための設備に関する。 活性フィッシャー−トロプシュ触媒(即ち、フィッシャー−トロプシュ(「FT」)触媒前駆体を還元して得た活性触媒)は自然発火性であり、例えば、安全性の問題から簡単に取り扱ったり簡単に輸送したりすることができない。 溶融ワックスを用いて触媒粒子/ワックス混合物を形成し、該混合物をワックスが周囲条件下で固化するドラムに流し込んで活性触媒粒子をワックスで被覆することが知られている。 このようにして、ワックスにより活性触媒の酸化を防ぐ。 その後、触媒の使用場所へドラムを輸送することができる。 触媒を使用するには、触媒/ワックス混合物の固体ブロックをドラムから取り出し、溶融ホッパに直接投入するか、或いは溶融ホッパに投入する前により扱いやすい細片にする必要がある。 特許文献1においては、活性触媒粒子を保護コーティング(例えば、溶融合成ワックス)でコートした後、この混合物をパステルに成形する。 該パステルは、触媒と溶融コーティングの混合物をスチールベルトクーラに堆積させ、パスティレータで形成する。 ベルトクーラでは水冷床を横断してパステルを運び、ベルトの端に到達するまでにパステルを固化させる。 このプロセスの不都合な点は、固化パステルを製造する上で、特にパステルを固化させるために冷却する方法によっては、かなり大きな装置が必要なことである。 本発明の目的は、活性触媒の取扱いのための改良プロセスを提供することにある。 従って、本発明は、その第1の態様において、活性触媒の取扱いのためのプロセスであって、 温度T 1で溶融状態の有機物質がT 2未満の温度(例えば、室温)で固体になり得ることは理解されよう。 従って、該有機物質はT 2以下まで冷却した際には固体状態になる。 しかし、該有機物質はT 2未満の温度(例えば、室温)で必ずしも固体である必要はなく、単に非流動性の十分に粘稠な状態、例えば、T 2未満の温度では凝固状態にあればよい。 その際、該有機物質はT 2以下まで冷却した際には非流動性の凝固状態になる。 混合物を少なくとも1個の成形型に導入することと、該成形型を冷却液に沈めることは逐次的に行うことができ、例えば、混合物の少なくとも1個の成形型への導入(又は供給)が一旦終了すれば、該成形型を冷却液に沈めるだけでよい。 或いは、少なくとも1個の成形型を先に冷却液に沈めておきながら、該成形型に混合物を導入することもできる。 或いは、混合物を少なくとも1個の成形型へ導入することと該成形型を冷却液へ沈めることは同時に行うこともできる。 少なくとも1個の成形型は、冷却液に完全に沈める(即ち、少なくとも該成形型内の混合物の高さ程度まで沈める)ことが好ましい。 従って、十分量の混合物を少なくとも1個の成形型に該成形型が完全に満たされるまで導入した場合には、実質的に成形型全体を冷却液に沈める。 複数の成形型を用いることが好ましい。 複数の成形型を冷却水に沈める(好ましくは、少なくとも該成形型内の混合物の高さ程度まで)ことによって、溶融有機物質はT 3まで急速に冷却する。 このようにして、複数の成形体(各々の成形体は、上述のように、触媒粒子が分散又は埋め込まれた有機物質マトリックス(即ち、触媒粒子が該有機物質で覆われている有機物質マトリックスを含む)が得られる。通常、該有機物質のT 1からT 3までの冷却は、時間t(t≦10分)以内に行うことができる。通常、tは約5分とすることができるが、5分未満であってもよい。 本発明のプロセスは、当然ながら、成形型から成形体を取り出すことを含むことができる。 混合物を成形型へ導入すること、成形型を冷却液へ沈めること、及び成形体を成形型から取り出すことは鋳造機(casting machine)で行うことができる。 このような鋳造機(又は鋳造装置)は、成形体形状の被覆活性触媒を商業的規模で製造する目的のもと、大きな触媒処理空間を必要としない程度にコンパクトにすることができる。 活性触媒とは、任意の触媒前駆体を活性化段階(通常は還元段階)を経由させて得た、合成に対して活性な触媒として定義することができる。 より具体的には、活性触媒が後述の活性フィッシャー−トロプシュ触媒である場合には、新たに還元された触媒(即ち、還元された触媒であって、還元の前又は後に触媒的プロセスにおける使用によって非活性化されていない触媒)であってもよく、還元された再生触媒であってもよい。 従って、本発明のプロセスは、予備段階において、粒子状触媒前駆体を還元して粒子状の活性触媒を得ることを含むことができる。 触媒前駆体は、触媒担体と、触媒担体に担持された少なくとも1種の活性触媒成分の化合物とを含むことができる。 触媒担体は、触媒担体基材と、必要に応じて一以上の修飾成分とを含む。 触媒担体基材は、一以上の酸化アルミニウムの形態のアルミナ、シリカ(SiO 2 )、チタニア(TiO 2 )、マグネシア(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)及びその混合物から成る群から選択することができる。 該担体基材は、一以上の酸化アルミニウムの形態のアルミナ、チタニア(TiO 2 )及びシリカ(SiO 2 )から成る群から選択することが好ましい。 該担体基材は一以上の酸化アルミニウムの形態のアルミナであることがより好ましい。 該担体基材は市販品、例えば、サソル・ジャーマニー社(Sasol Germany GmbH)から入手可能なPuralox(商品名)とすることができる。 修飾成分は、Si、Zr、Co、Ti、Cu、Zn、Mn、Ba、Ni、Na、K、Ca、Sn、Cr、Fe、Li、Ti、Sr、Ga、Sb、V、Hf、Th、Ce、Ge、U、Nb、Ta、W、La又はそれらの二以上の混合物を含むか、又はそれらから構成される。 より具体的には、修飾成分は、Si、Zr、Cu、Zn、Mn、Ba、La、W、Ni及びそれらの二以上の混合物から成る群から選択することができる。 修飾成分は、Si及びZrから成る群から選択することが好ましい。 本発明の好ましい一実施形態においては、修飾成分はSiである。 本発明の好ましい一実施形態においては、触媒担体は、必要に応じてSi及びZrから選択される修飾成分を含む触媒担体基材を含むことができるが、触媒担体基材は、一以上の酸化アルミニウムの形態のアルミナ、シリカ(SiO 2 )及びチタニア(TiO 2 )から成る群から選択される。 触媒担体基材は、一以上の酸化アルミニウムの形態のアルミナであることが好ましく、その際、触媒担体基材は修飾成分を含むことが好ましい。 修飾成分はSi及びZrから選択されることが好ましく、Siであることがより好ましい。 本発明の他の好ましい実施形態においては、触媒担体は、一以上の酸化アルミニウムの形態のアルミナ、シリカ(SiO 2 )、チタニア(TiO 2 )、マグネシア(MgO)、シリカ修飾酸化アルミニウム及びその混合物から選択することができる。 該担体はシリカ修飾酸化アルミニウムであることが好ましい。 例えば、該担体は、サソル・ジャーマニー社から商標Siraloxとして入手可能な製品とすることができる。 Siraloxは噴霧乾燥シリカ含有酸化アルミニウム担体である。 シリカ修飾酸化アルミニウム担体は米国特許第5,045,519号に記載の製品とすることができるが、該特許を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。 活性触媒成分は、少なくとも原理的には、如何なる適切な活性触媒成分であってもよいが、少なくとも水素と一酸化炭素から炭化水素及び/又は炭化水素の酸素化物を合成するためのプロセスにおいて触媒的に活性な成分であることが好ましい。 該プロセスはFT合成プロセスであることが好ましい。 FTプロセスは固定床反応器、スラリー床反応器又は固定流動床反応器で行うことができる。 FTプロセスは三相スラリー床FT合成プロセスであることが好ましい。 活性触媒成分は、FT合成に対して活性な成分とすることができ、コバルト(Co)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)及びルテニウム(Ru)から成る群から選択することができる。 コバルト(Co)が好ましい。 活性触媒成分の化合物は、オキシヒドロキシ化合物を含む酸化物化合物とすることができる。 コバルトが活性触媒成分である場合、コバルトの化合物は、CoO、CoO(OH)、Co 3 O 4 、Co 2 O 3及びそれらの二以上の混合物から成る群から選択される化合物とすることができる。 コバルトの活性触媒成分は、CoO、CoO(OH)及びCoOとCoO(OH)の混合物から成る群から選択することが好ましい。 触媒前駆体は、活性成分としてのコバルト(Co)をCo(5〜70g)/触媒担体(100g)、好ましくはCo(20〜40g)/触媒担体(100g)の担持量を含むことができる。 また、触媒前駆体は、活性触媒成分の還元性を高めることができるドーパントを含むこともできる。 ドーパントは、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)及びそれらの二以上の混合物を含む群から選択される金属のドーパント化合物の形態とすることができる。 ドーパントの金属(特にパラジウム金属又は白金金属)と活性成分金属(特にコバルト金属)との質量比は0.01:100〜3:100とすることができる。 本発明の好ましい一実施形態においては、触媒前駆体は、活性触媒成分の化合物としてコバルト化合物を担持させたシリカ修飾酸化アルミニウム触媒担体を含むことができる。 触媒前駆体は、少なくとも原理的には、固体粒子状であって還元によって活性化し得る如何なる触媒前駆体とすることもできるが、特に、粒子状フィッシャー−トロプシュ合成触媒前駆体とすることができる。 該前駆体は、次の各プロセス段階、即ち、粒子状触媒担体と活性成分前駆体としてのコバルト化合物と水との混合物を形成する段階と、該触媒担体にコバルト化合物を含浸させる段階と、含浸触媒担体を乾燥する段階と、含浸担体をか焼して粒子状フィッシャー−トロプシュ合成触媒前駆体を得る段階とを用いて得られるものとすることができる。 従って、予備段階は、上述のプロセス段階によって触媒前駆体を形成することを含むことができる。 特に、予備段階は、前駆体を還元する前にか焼担体を第2の含浸、乾燥及びか焼サイクルに付すことを含むことができる。 本発明のプロセスは、これらの含浸段階の一方又は両方を行う間に、触媒前駆体の還元性を高めることができるドーパントとしてPt、Pd又はRuの前駆体塩、又はその混合物を添加することを含むことができる。 触媒前駆体の還元は触媒前駆体を還元媒体に接触させて行うことができる。 還元媒体は還元ガス(例えば、純水素や水素を含むガス混合物)とすることができる。 特に、触媒前駆体を還元媒体に200℃を超える温度(好ましくは250℃〜550℃の範囲の温度、より好ましくは約300℃〜約425℃の温度)で接触させることができる。 触媒前駆体と還元媒体の接触時間は0.5時間〜約24時間とすることができる。 周囲圧〜40気圧の範囲の圧力で行うことができる。 各成形体は表面積(m 2 )と体積(m 3 )との比を少なくとも100:1とすることができる。 より具体的には、各成形体は表面積と体積との比を少なくとも150:1とすることができ、例えば、表面積と体積との比を200:1〜500:1とすることができる。 各成形体は体積を140mL未満とすることができるが、2mLを超えることが好ましい。 各成形体の体積は60mL未満で10mLを超えることが好ましい。 成形体は固体シリンダ状(即ち、キャンドル状)とすることができる。 各キャンドルは長さを約3cm〜約20cmとすることができる。 より好ましくは、キャンドルの長さは約4.5cm〜約15cmとすることができるが、通常は約5.5cm〜約13cmの範囲である。 各キャンドルは直径を少なくとも0.7cmとすることができる。 より好ましくは、キャンドルの直径は約1.0cm〜約3.0cmとすることができるが、通常は約1.6cmである。 キャンドルへの成形は鋳造機で行うことができ、キャンドルのサイズは用いる鋳造機によって決まる。 例えば、キュルシュナー・マシーネン社(Kuerschner Maschinen GmbH&Co.KG)(ドイツ、ネッテタール)から商品名キュルシュナー回転成形機として入手し得るもの等の自動回転鋳造機を用いることができる。 キャンドルは通常、長さが約5.5cm〜約11cmで、直径が約1.0cm〜約3.0cmである。 冷却液の温度は有機物質の硬化(即ち、固化又は凝固)点T 2によって決まる。 従って、冷却液は周囲温度(通常は15℃〜25℃)とすることができ、T 3も15℃〜25℃とすることができる。 しかし、冷却液は、その温度がT 2未満である限り、より高い温度(例えば、25℃超)で維持することができる。 従って、後述のように有機物質の硬化点が80℃〜120℃の場合には、冷却液を30℃〜70℃で維持することができ、T 3も30℃〜70℃とすることができる。 しかし、T 3は40℃〜60℃であることがより好ましい。 特に、冷却液は水とすることができる。 原理的には、周囲温度で硬化状態にあり、温度を上昇させると溶融する如何なる有機物質も用いることができる。 しかし、周囲温度で固体である有機物質が好ましい。 特に、有機物質は炭化水素とすることができる。 好ましくは、周囲条件下で硬化する(好ましくは固体である)が、比較的低い昇温温度で溶融し得る炭化水素混合物を用いることができる。 使用可能なこのような炭化水素混合物の1種としては、合成フィッシャー−トロプシュ(FT)ハードワックスが挙げられるが、硬化(又は固化)点T 2は70℃〜140℃であり、80℃〜120℃であることが好ましく、90℃〜110℃であることがより好ましい。 このようなハードワックスは通常、表1に示すような特徴(特性)を有する。 このような特性に合致する市販品が存在する(例えば、サソルワックスH5)。 或いは、異なる浸透特性を有するサソルワックスH8を用いることもできる。 FT製品以外では、一部の副産物ポリエチレン(BPPE)ワックスも上述の凝固点の範囲内であり、上述の特性の大部分を有する。 従って、これらも本発明において用いることができる。 このようにして、充填した成形型を冷却水に沈めて成形体を温度T 3 (T 3 <T 2 )まで冷却する。 通常、フィッシャー−トロプシュハードワックスを用いる場合には40℃≦T 3 ≦60℃である。 混合物においては、触媒粒子と有機物質(好ましくはワックス)との質量比は20:80〜80:20の範囲とすることができ、40:60〜60:40とするのがより好ましいが、通常は約50:50である。 混合物を成形型に導入する時、FTハードワックスを用いる場合には、混合物を135℃を超える温度とすることができるが、通常は135℃〜145℃の範囲の温度(即ち、135℃≦T 1 ≦145℃)とすることができる。 本発明のプロセスは、活性触媒粒子と溶融有機物質の混合物を形成することも含むことができる。 該混合物は、活性触媒粒子を溶融有機物質内で低剪断撹拌して形成することが好ましい。 本発明のプロセスは、成形体をバルク容器(例えば、バッグやドラム等)に投入してバルク容器に多数の成形体が含まれるようにすることを含むことができる。 本発明のプロセスは、バルク容器を密封することを更に含むことができる。 このようにして、バルク容器によって成形体を触媒の使用場所まで輸送することができる。 鋳造は不活性雰囲気(例えば、窒素ブランケット)下で行って、活性触媒粒子又は還元触媒前駆体を空気による酸化から保護することができる。 本発明は、その第2の様相において、活性触媒の製造及び取扱いのための設備であって、 搬送手段は、触媒コーティングタンクから通じており、吐出口がその自由端に設けられているパイプを含むことができる。 複数の成形型を設けることができる。 成形型と冷却槽は鋳造機、特に自動回転鋳造機の一部を構成することができる。 本発明の設備は、有機物質マトリックスに埋め込まれた活性触媒粒子の成形体を鋳造機から搬送するためのコンベアを含むことができる。 該コンベアはエレベータを含むことができる。 本出願人は、本発明に従って活性FT合成触媒をキャンドルに成形することによって、活性触媒を製造場所から触媒の使用場所まで安全に輸送できることも見出した。 しかし、活性触媒を安全に輸送しなければならないこととは別に、FT合成反応器に導入した活性触媒は、触媒に必要な転化性能を発揮しなければならない。 本出願人は、本発明に従って活性FT合成触媒をキャンドルに成形すれば、活性触媒をその後FT合成に用いる際に所望の触媒の転化性能が得られることを見出した。 以下、添付図面を参照しつつ本発明についてより詳細に説明する。 図1において、符号10は全体として本発明の第1の様相に係る活性フィッシャー−トロプシュ合成触媒の取扱いのためのプロセスを示す。 符号12で全体として示される触媒製造ステージはプロセス10の上流側に設けられる。 触媒製造ステージ12はコーティング(又は供給)タンク14を有し、一部可撓性を有し、加熱されるパイプ16がそこから通じており、パイプ16には吐出口18が取り付けられている。 吐出口18は、プロセス10の一部を構成する自動回転鋳造機の上方に位置する。 自動回転鋳造機は、キュルシュナー・マシーネン社(ドイツ、ネッテタール)から商品名キュルシュナー回転成形機として入手し得るものとすることができる。 鋳造機は全体として符号20で示す。 鋳造機20は回転可能なテーブル(図示せず)を有し、これは、例えば、6個のセクションに分割され、各セクションには、例えば、256個の円筒状成形用チューブ(図示せず)が設けられており、例えば、全部で1536個の成形用チューブが存在する。 成形用チューブの実質的に全長が冷却槽(図示せず)に沈められており、冷却槽には調節された冷却水流が供給される。 冷却槽の温度は、フローライン22に沿って入る一定の冷却水で冷却される熱交換器(図示せず)によって30℃〜70℃の範囲(好ましくは50℃〜60℃の範囲)に維持されている。 この温度は、成形用チューブ内で鋳造される円筒状成形体(又はキャンドル)が確実に短時間内(通常は10分以内)で凝固した後、完全に固化するように選択される。 各円筒状成形用チューブ(又は成形型)にはその底部に、内部で鋳造された固体円筒状成形体を排出するための油圧ピストンが設けられている。 成形体コンベア24は鋳造機20から投入ステージ26へ通じており、そこから成形体を充填した適切なパッケージ(例えば、バルクバッグやドラム)を符号28として取り出すことができる。 触媒製造ステージ12は公知の方法で作動し、助触媒(例えば、Pt)の有無に関わらず金属酸化物担体(例えば、アルミナ(Al 2 O 3 ))に担持された活性金属(例えば、コバルト)の前駆体を含む担持フィッシャー−トロプシュ触媒前駆体を製造する。 該触媒前駆体は水素含有雰囲気下で還元され、粒子状の活性フィッシャー−トロプシュ合成触媒を製造する。 粒子状の触媒は、触媒の沈殿を回避するために連続低剪断撹拌下にあるコーティング(又は供給)タンク14内で、例えば、溶融サソルフィッシャー−トロプシュハードワックス(H5)と約50:50の質量比で混合して混合物を製造する。 該ハードワックスは凝固点(T 2 )が95〜103℃の範囲である。 コーティング(又は供給)タンク14は、ワックスが確実に完全に溶融するように、これを超える温度(T 1 )(通常は約135℃)で維持されている。 サソルフィッシャー−トロプシュH5ワックスは通常、表1に示す特徴(特性)を有する。 コーティング(又は供給)タンク14内で形成された粒子状触媒/溶融ワックス混合物は、ライン16及び吐出口18を経由して鋳造機20内へ移される。 ライン16には通常、機械の仕様で定められた通りに混合物の流れを確実に一定にするための調節バルブ(図示せず)が設けられる。 コーティング(又は供給)タンク14には通常、ミキサ(又は攪拌器)(図示せず)を取り付けて、触媒粒子が溶融ワックス内で確実に懸濁状態であるようにする。 上述のように、鋳造機20の冷却槽は50℃〜60℃の好ましい範囲の温度に維持する。 実際の温度は通常の試験や実験によって決め、成形用チューブが混合物で適切に満たされた後、各成形型内で鋳造混合物が急速に固化して成形体を形成するようにする。 このように、T 3 (成形体を冷却する温度)は50℃〜60℃である。 鋳造機20の回転テーブルの表面に溶融混合物を注ぐ。 円筒状成形型は回転テーブルからぶら下がっている。 溶融混合物は窒素ブランケットによって酸化から保護されている。 重力によって成形型は混合物で満たされる。 成形型は実質的にその内部の混合物の高さまで冷却槽に沈められる(即ち、冷却槽は成形型の上縁付近まで及ぶ)。 回転テーブルに残る余分な混合物(「ケーキ」)は、スクレーパ(図示せず)によって該テーブルの表面から優しく持ち上げて除去する。 このようにすることによってケーキは細片に粉砕(破砕)される。 ケーキ片が大きすぎる場合には、当該技術分野で公知の如何なる方法によってもより小さい片に破砕することができる。 その後、ケーキ片はコーティング(又は供給)タンク14に再循環させるか、或いはキャンドルと共に積み込むことができる。 成形シリンダ内で形成された固体円筒状成形体(又はキャンドル)は、油圧ピストンによって取り出して回収し、コンベア24で包装ステージ26へ(必要に応じて破砕したケーキ片と一緒に)搬送し、そこでドラム又はバルクバック状のバルク包装容器(図示せず)に投入する(積み込む)。 ドラム又はバルクバック(好ましくはフレームが設けられている)は通常、パレット(図示せず)に載せる(各パレットには通常4個のドラム又は1個のバルクバックが含まれる)。 空の包装容器を有するパレットは包装ステーション26へ搬送されるが、該ステーションには、成形体(及び必要に応じて破砕ケーキ片)が通過する吐出口(図示せず)の位置を変える必要なくパレット上の各ドラムを別々に充填できるように回転セクションを設けることができる。 充填場所の前に少なくとも2個のパレットとその後に少なくとも2個のパレットを包装ラインに設けて、円滑な充填操作を確実に行うことが想定される。 キャンドルは通常、固体シリンダ形状であって、直径が約16mmで長さが約105mmであり、従って、表面積(m 2 )と体積(m 3 )との比は約270:1である。 本発明においては標準的な鋳造機を用いることができ、本発明に従って、キャンドル状の触媒をバッグやドラムにて製造施設から使用場所へバルク輸送することが可能である。 しかし、本発明の第2の様相に係る設備(その一部を図2及び3に示す)を用い、活性フィッシャー−トロプシュ合成触媒の製造及び取扱いができる。 図2及び3においては、図1で示したものと同様な部品は同一の符号で示す。 図2及び3において、符号50は全体として活性フィッシャー−トロプシュ触媒の製造及び取扱いのための設備を示す。 設備50において、コーティング(又は供給)容器14にはアンカー翼攪拌機54を設けることができ、活性フィッシャー−トロプシュ合成触媒粒子と溶融フィッシャー−トロプシュワックスの混合物(又はスラリー)を鋳造機20に所望の流量及び混合物温度(通常は135℃)で供給するように設計する。 従って、触媒/ワックス混合物を加熱するための加熱コイル(図示せず)を設けると共に、容器内部に窒素ブランケットを形成するための窒素供給ライン56を設けて、容器14内部を不活性雰囲気に維持する。 攪拌機54は、触媒粒子の破壊を避けると共に、容器14の底部での未攪拌ゾーンの形成を防ぐように低速回転アンカー翼攪拌機とすることができる。 触媒/ワックス混合物を用いる際には、容器14から鋳造機20までパイプ16を通過させるが、パイプ16には流量計(図示せず)とコントロールバルブ(図示せず)を取り付けることができる。 鋳造機20は、軸62によって回転テーブル64が回転可能に取り付けられた直立円筒状台座60を有する。 テーブル64は、上部プレート66と下部プレート68を有すると共に、プレート66、68の外周縁を封鎖するように連続的に外周に延在する外側プレート70を有する。 回転可能テーブル64は、図3で最も明確に示すように6個のセクションに分割されている。 各テーブルセクションは、上部プレート66、下部プレート68及び必要に応じて外側プレート70を有すると共に、必要に応じて、隣接するテーブルセクションを互いに分離する役割も果たすサイドプレート72を有する。 サイドプレート72を用いる実施形態においては、サイドプレート72が上部プレート66を超えて突出しないことが好ましい。 冷却槽74は、各テーブルセクションによって、特に、プレート66と68と70と72との間に形成される。 また、回転可能テーブル64の各セクションには、該テーブルの外周に向かって配置された複数の円筒状成形用チューブ76も含まれる。 図3では、6個のセクションの各々に成形用チューブが径方向の3列に配置されていることが示されている。 他の実施形態(図示せず)においては、6個のセクションの各々に成形用チューブを矩形構造に配置することができる。 図2に示すように、テーブル64は、台座60及びピニオンギア80、82に取り付けられた油圧モータ78によって駆動されて回転する。 パイプ16は、排出ゾーン86に隣接する供給ゾーン84に触媒粒子/溶融ワックス混合物を供給するように構成されている。 鋳造機(キャンドル機)への供給とそこからの排出との間に、図3に示すように、テーブルは矢印83の方向に300°回転する。 排出ゾーン86においては、成形型76内で成形された成形体(又はキャンドル)はピストンエジェクタ(全体として符号90で示す)によって排出される。 より具体的には、各円筒状成形用チューブ(又は成形型)にはその底部に、内部で鋳造された固体円筒状成形体を排出するための油圧ピストンが設けられている。 このようにして、成形型76内で成形されたキャンドルはピストンエジェクタ90によって取り出される。 また、設備50は、排出された成形体を受け取るためのコンベアシステム94を有すると共に、必要に応じてZ字状のバケットエレベータ96を有しており、成形体を設備50から包装ステージ26(図1参照)の一部を構成するホッパ98へ移す。 別の実施形態においては、ホッパ98に代わって、成形体を受け取り、それをドラム等内に降下させるためのエレベータ(図示せず)を用いることができる。 使用の際には、触媒粒子/溶融ワックス混合物を、供給ゾーン84において回転テーブル64の成形用チューブ76に導入する。 回転テーブルの表面に一定流で混合物を注ぐ。 テーブル表面(即ち、各セクションの上部プレート66)の温度は、成形用チューブ76がスラリーで完全に満たされるように設定する。 テーブル上に残った余分なスラリーは固化した後にケーキを形成する。 成形用チューブ76が排出位置(又はゾーン)86に到達するようにテーブル64が60°ずつ300°回転するまでには、混合物中のワックスは(冷却槽内の冷却水による冷却によって、また、成形型が実質的にその内部の混合物の高さまで(即ち、成形型の上端付近まで)冷却水に沈められるという事実によって)固化し、チューブ76内で成形品(又は成形体)を形成する。 これらの成形体はゾーン86においてチューブ76からピストンによって取り出される。 テーブル64及びその上方に位置するダイバータアーム(図示せず)の動きによって、成形品(又は成形体)はコンベア94へと向かう。 コンベア94に入る成形体の流れには、必要に応じて、ケーキ片(即ち、テーブル64のプレート66上で形成され、排出ゾーン86の前方で細片に破砕したケーキ片)が加わる。 このようにして、ケーキ片は成形品(又は成形体)と共に、或いはそれとは別に取り出すことができる。 ケーキ片を別個に取り出す場合には、その取り出しはゾーン86の前方のゾーン85(図3参照)で行う。 鋳造機には、テーブルセクションの冷却槽74内の冷却水の温度を調節するための2個の熱交換器(図示せず)が設けられている。 一般に、触媒製造ステージ(又は製造プラント)12はスペースが制約されており、触媒粒子のワックスによるコーティングは通常、小さいスペース内で行う必要があることは理解されよう。 本出願人は、上述の標準的な鋳造機はコンパクトであり、通常は設置面積が約2m×2mであるため、既存の触媒製造プラントに容易に収まることを見出した。 また、このような鋳造機は比較的可動性もあるため、あちこちに動かし易い。 また、成形体を鋳造機で製造できることは(上述のようにドラムで成形体を形成する場合と比べて)更に有利であるが、それは、鋳造機の場合、従来のドラム鋳造と同様に成形体を水冷はするが空冷はしないので、小さな成形体に必要な冷却時間は短くなり、その結果、生産量が多くなるからである。 また、特に米国特許第7,179,766号に開示の冷却装置と比べると、成形型を用いることによって成形体を少なくとも一部水に沈めることができ、冷却時間を削減することができる。 更には、成形型によって成形体と冷却液との直接的な接触が制限(又は防止)される(このような直接的な接触があった場合、ワックスで十分に覆われていない触媒粒子に対し(例えば、触媒活性に関して)悪影響を及ぼすことがある)。 冷却時間が短いため、活性触媒は個々の成形体全体により均一に分布する。 本発明のプロセス及び設備によって、触媒/ワックスマトリックスがドラム内の大きなブロックではなく、小さめの成形体(又はキャンドル)形状で使用場所(即ち、フィッシャー−トロプシュ合成反応器)に供給されることは理解されよう。 このようなドラムは通常、体積が200Lであり、このようなドラム内で従来形成されていた固体ブロックは、表面積/体積比が約10:1である。 更に、本出願人は、この活性フィッシャー−トロプシュ合成触媒によって十分な性能が得られるであろうと考えている。 本発明のプロセスによって良好な触媒の転化性能が維持できる理由として、(i)プロセス10での触媒粒子剪断が最小限であること、及び(ii)均一で自由流動性の触媒が製造されることが挙げられると考えている。 また、上述の寸法を有するキャンドルを用いることによって更なる利益を得ることができると考えている。 例えば、触媒粒子が埋め込まれた炭化水素マトリックス・アーティファクトのサイズが小さ過ぎる場合には、取扱い上の問題が生じ得る、及び又は、アーティファクトのサイズが小さい程、(アーティファクトにおける触媒粒子の総数に対する)アーティファクト外表面での触媒粒子の比率が大きくなるので、アーティファクト外表面で触媒粒子の酸化が生じ、触媒粒子が効果的に保護されなくなる。 このようにして、本発明のプロセス及び設備によって、活性フィッシャー−トロプシュ合成触媒の固有特性を損なうことなく、該触媒の安全且つ経済的な取扱い、輸送及び反応器投入について実行可能な技術的解決策が得られる。 実施例1(比較用) ワックスコーティング/成形 還元触媒を約140℃まで冷却させ、このステージでは水素に代えて窒素を用い、窒素ブランケットの保護下で触媒をコーティングタンク内の溶融フィッシャー−トロプシュワックスに投入した。 このワックス/触媒混合物を200Lのドラムに投入し、その中で固化させた。 実施例2(本発明に係る) 円筒状成形体を次のように製造した。 約140℃の温度の触媒/ワックス混合物(2.5kg)を手動キャンドル製造機の成形型に投入しながら、キャンドル製造機の水冷を約50℃で続けた。 キャンドルが固化するのに約10分間かかったが、その後、油圧ピストンによってキャンドルを取り出した。 約100個のキャンドル(各キャンドルの直径は2cmで体積は30mL)を製造した。 余分な触媒/ワックス混合物によってテーブルの表面に薄いケーキが形成されたが、これをスクレーパで穏やかに除去した後、ピストンを作動させてキャンドルを取り出した。 実施例3 結果を表2に示すが、実際的なフィッシャー−トロプシュ合成時には触媒1及び2は同様の性能を示すことが分かった。 触媒1及び2の粒度分布(PSD)解析については表3に示すが、結論として、触媒1及び2の両方のPSDは同様であった。 このように、本発明の触媒の取扱い及び成形方法は、 活性触媒成分の化合物は、オキシヒドロキシ化合物を含む酸化物化合物とすることができる。 コバルトが活性触媒成分である場合、コバルトの化合物は、CoO、CoO(OH)、Co 3 O 4 、Co 2 O 3及びそれらの二以上の混合物から成る群から選択される化合物とすることができる。 コバルト化合物は、CoO、CoO(OH)及びCoOとCoO(OH)の混合物から成る群から選択することが好ましい。 |