複合材シートの結合領域を作成する方法および装置

申请号 JP2016539484 申请日 2014-08-29 公开(公告)号 JP2016534910A 公开(公告)日 2016-11-10
申请人 ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アーゲーThyssenkrupp Steel Europe Ag; ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アーゲーThyssenkrupp Steel Europe Ag; 发明人 シェルギ,アゼディネ; ゴールドマン,イェルゲン; アル,ムスタファ;
摘要 本発明は、サンドイッチシート(2)の少なくとも1の結合領域を作成する方法であって、サンドイッチシートが、少なくとも2の金属被覆層(2a,2b)と、それら金属被覆層の間に配置され、プラスチック材料から構成される少なくとも1のコア層(2c)とを備え、少なくとも1の結合領域が、締結手段または溶接継手を使用してサンドイッチシート(2)を更なる構成要素またはシートに結合させるのに適したものとされる、方法に関する。サンドイッチシートの少なくとも1の結合領域を作成する方法および装置を提案する目的は、その方法または装置により、締結手段または溶接継手を介してサンドイッチシートを更なる構成要素またはシートに結合させるのに適した結合領域をサンドイッチシートに形成することが可能となり、すなわち、締結手段を介してサンドイッチシートとシート(固形シートまたはサンドイッチシート)または構成要素との間のフォームフィッティングおよび/または圧 力 嵌め結合を永続的に可能にするものであるが、当該目的は、結合領域からコア層(2c)のプラスチック材料を移動させる手段(6)が、少なくとも1の結合領域に配置されており、このプラスチック材料移動手段には、サンドイッチシートの少なくとも1の結合領域の表面に対して垂直に予め設定された力が作用するように、予め負荷がかけられており、さらに、サンドイッチシートのコア層のプラスチック材料が軟化したときに、少なくとも1の結合領域におけるプラスチック材料移動手段の力によって、プラスチック材料が少なくとも部分的に移動されることにより、サンドイッチシートの金属被覆層(2a,2b)が 接触 させられるように、サンドイッチシートのコア層が加熱される、方法において達成される。【選択図】図1
权利要求

サンドイッチシートの少なくとも1の結合領域を作成する方法であって、前記サンドイッチシートが、少なくとも2の金属被覆層と、それら金属被覆層の間に配置され、プラスチック材料から構成される少なくとも1のコア層とを備え、前記少なくとも1の結合領域が、締結手段または溶接継手を使用して前記サンドイッチシートを更なる構成要素またはシートに結合させるのに適したものである、方法において、 前記結合領域から前記コア層のプラスチック材料を移動させる手段が、少なくとも1の結合領域に配置されており、 前記プラスチック材料を移動させる手段には、前記サンドイッチシートの少なくとも1の結合領域の表面に対して垂直に予め設定されたが作用するように、予め負荷がかけられており、 前記サンドイッチシートのコア層のプラスチック材料が軟化したときに、少なくとも1の結合領域における前記プラスチック材料を移動させる手段の前記力によって、前記プラスチック材料が少なくとも部分的に移動されることにより、前記サンドイッチシートの金属被覆層が接触させられるように、前記サンドイッチシートのコア層が加熱されることを特徴とする方法。請求項1に記載の方法において、 前記結合領域が、サンドイッチシートにおける開口部を含み、前記金属被覆層は、プラスチック材料が移動されることにより、前記開口部の周囲領域において、少なくとも部分的に接触させられることを特徴とする方法。請求項1または2に記載の方法において、 プラスチック材料を移動させる複数の手段が、複数の結合領域に配置されており、同時に、前記金属被覆層が、サンドイッチシートの複数の結合領域において、少なくとも部分的に接触させられることを特徴とする方法。請求項1乃至3の何れか一項に記載の方法において、 一方の金属被覆層または両方の金属被覆層が、少なくとも1の結合領域において変形されることを特徴とする方法。請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法において、 −サンドイッチシートが、受け部内に導入され、 −プラスチック材料を移動させる少なくとも1の手段が、結合領域が作成される領域において、前記受け部から遠い方のサンドイッチシートの面側に配置され、 −フォームフィッティングおよび/または圧力嵌め手段により、前記受け部を介して、力伝達に適したジョイントが、プラスチック材料を移動させる手段と、サンドイッチシートとの間にもたらされ、 −プラスチック材料を移動させる手段には、予め負荷がかけられており、 −サンドイッチシートのコア層が、軟化するまで、少なくとも結合領域の領域において、加熱されることを特徴とする方法。請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法において、 前記サンドイッチシートのコア層が、対流、伝導または放射による伝熱手段を使用して加熱されることを特徴とする方法。請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法において、 前記サンドイッチシートのコア層が、超音波振動を使用して加熱されることを特徴とする方法。請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法において、 前記プラスチック材料を移動させる手段が、前記サンドイッチシートの表面に対して垂直に案内されるパンチを使用して、結合領域からプラスチック材料を移動させることを特徴とする方法。請求項1乃至8の何れか一項に記載の方法において、 前記プラスチック材料を移動させる手段の力が、少なくとも部分的に、空気圧式で、液圧式で、かつ/または少なくとも1の機械的バネを使用して、生成されることを特徴とする方法。請求項1乃至9の何れか一項に記載の方法において、 前記プラスチック材料を移動させる手段が、サンドイッチシートの受け部の案内手段を介して案内されるように、配置されることを特徴とする方法。請求項1乃至10の何れか一項に記載の方法において、 プラスチック材料を移動させる複数の手段が、位置決め手段によって同時に配置され、 前記位置決め手段は、プラスチック材料を移動させるそれぞれの手段の位置を予め設定するとともに、フォームフィッティング手段および/または圧力嵌め手段として、前記プラスチック材料を移動させる手段とサンドイッチシートとの間に、サンドイッチシート用の受け部を介して、力伝達に適したジョイントをもたらすことを特徴とする方法。少なくとも1の結合領域をサンドイッチシート(2)に作成する装置、特に、少なくとも1の開口部(3)を含む少なくとも1の結合領域をサンドイッチシート(2)に作成する装置(1)であって、特に、請求項1乃至11の何れか一項に記載の方法を実行するために、前記サンドイッチシート(2)用の少なくとも1の受け部(4)と、前記少なくとも1の結合領域からプラスチック材料を移動させる手段(6)とを有する装置において、 前記プラスチック材料を移動させる手段(6)には、予め設定された力で予め負荷をかけることができ、 前記サンドイッチシート(2)のコア層(2c)のプラスチック材料が軟化したときに、予め負荷がかけられた前記プラスチック材料を移動させる手段(6)によって、前記プラスチック材料が前記少なくとも1の結合領域から移動され得るように、前記予め設定された力を前記サンドイッチシート(2)に作用させることができることを特徴とする装置。請求項12に記載の装置において、 前記プラスチック材料を移動させる手段(6)が、空気圧、液圧および/またはバネ弾性により予め設定された力を生成する手段を備えることを特徴とする装置。請求項12または13に記載の装置において、 前記サンドイッチシート(2)用の受け部(4)が、クランプ装置(12,13,14,15)として構成され、前記プラスチック材料を移動させる手段が、前記クランプ装置と一体化されていることを特徴とする装置。請求項12至14の何れか一項に記載の装置において、 前記プラスチック材料を移動させる手段(6)は、前記サンドイッチシート(2)用の受け部(4)に個別にまたはグループで配置可能であり、かつ前記サンドイッチシート(2)の表面に対して垂直に移動可能な少なくとも1のパンチ(8)を有し、前記パンチ(8)が、空気圧式で、液圧式で、かつ/または少なくとも1の機械的バネ(7)によって、予め負荷をかけることが可能であることを特徴とする装置。請求項12至15の何れか一項に記載の装置において、 前記サンドイッチシート(2)用の受け部(4)が、作成される前記サンドイッチシート(2)の結合領域のなかの領域に、型押し領域(12d,13d,14d,15d)を有することを特徴とする装置。請求項12至16の何れか一項に記載の装置において、 前記サンドイッチシートのコア層を加熱する手段(17)が設けられていることを特徴とする装置。請求項12至17の何れか一項に記載の装置において、 前記コア層を加熱する手段(17)が設けられ、前記手段(17)が、超音波振動を使用することにより、前記サンドイッチシートのコア層を加熱することを特徴とする装置。請求項12至18の何れか一項に記載の装置において、 位置決め手段(16)が設けられ、この位置決め手段によって、前記プラスチック材料を移動させる手段(6)を個別にまたはグループで配置することが可能となっていることを特徴とする装置。

说明书全文

本発明は、サンドイッチシートの少なくとも1の結合領域を作成する方法であって、サンドイッチシートが、少なくとも2の金属被覆層と、それら金属被覆層の間に配置され、プラスチック材料から構成される少なくとも1のコア層とを備え、少なくとも1の結合領域が、締結手段または溶接継手を使用してサンドイッチシートを追加的な構成要素またはシートに結合させるのに適した、方法に関する。さらに、本発明は、少なくとも1の結合領域をサンドイッチシートに作成する装置、特に、少なくとも1の開口部を含む少なくとも1の結合領域をサンドイッチシートに作成する装置であって、サンドイッチシートの少なくとも1の受け部と、少なくとも1の結合領域からプラスチック材料を移動させる手段とを有する装置に関するものである。

サンドイッチシートは、通常、2の外側金属被覆シートと、それら金属被覆層の間に配置された少なくとも1の非金属コア層とを有し、非金属コア層が好ましくは熱可塑性プラスチック材料から構成されるが、このサンドイッチシートは、固形材料から形成されるシートに少なくとも相互排他的な特性を有する複合材シート部品を提供するために使用される。サンドイッチシートは、その低重量にも関わらず、例えば、局所的に非常に良好な剛性を可能にし、同時に非常に優れた遮音特性を与えることができる。低重量であると同時に高い引張強度も、サンドイッチシートによって実現することができる。多くの用途において、それらサンドイッチシートをその他のシート部品または構成要素に結合させることが必要とされる。しかしながら、シートによく用いられる結合方法、例えば、融接またははんだ付けは、サンドイッチシートへのその大入熱により問題を引き起こす。通常使用される熱可塑性プラスチック層は、締結の周囲領域においても少なくとも部分的に溶融するか、大入熱により何か他の方法で損傷を受ける。しかしながら、サンドイッチシートを追加的な構成要素に結合させるためには、圧嵌めおよび/またはフォームフィッティング・ジョイントを使用することも可能であるが、それは、例えば、ネジまたはリベットのような締結手段を使用することによる。しかしながら、ネジ・ジョイントまたはリベット・ジョイントの場合には、それらジョイントの長期にわたる固定性が、通常プラスチック材料からなる非金属コア層のクリープ挙動により確保することができないことが分かっている。リベットまたはネジに提供するサンドイッチシートが有する保持力は、プラスチック材料のクリープ挙動により低下する。その結果、あるいは予め負荷を加えた力の消失により、サンドイッチシートとシートまたは構成要素との間のジョイントが緩むこととなる。

この問題から進んで、本発明は、サンドイッチシートの少なくとも1の結合領域を作成する方法および装置を提案する目的に基づくものであり、その方法または装置により、溶接継手または締結手段を介してサンドイッチシートを更なる構成要素またはシートに結合させるのに適した結合領域をサンドイッチシートに形成することが可能となり、すなわち、締結手段を介して、シート(固形シートまたはサンドイッチシート)または構成要素と、サンドイッチシートとの間にフォームフィッティングおよび/または圧力嵌め・ジョイントを永続的に可能にする。さらに、結合領域は、可能な限りコスト効率良く確実に作成されることが意図されている。

本発明の第1の教示によれば、上述した目的は、結合領域からコア層のプラスチック材料を移動させる手段が、少なくとも1の結合領域に配置されており、プラスチック材料を移動させる手段には、サンドイッチシートの少なくとも1の結合領域の表面に対して垂直に予め設定された力が作用するように、予め負荷がかけられており、さらに、サンドイッチシートのコア層のプラスチック材料が軟化したときに、少なくとも1の結合領域におけるプラスチック材料を移動させる手段の力によって、プラスチック材料が少なくとも部分的に移動されることにより、サンドイッチシートの金属被覆層が接触させられるように、サンドイッチシートのコア層が加熱される、方法において達成される。

予め負荷をかけることができるコア層のプラスチック材料を移動させる手段の使用の結果として、サンドイッチシートにおける結合領域の作成は、高価な成形工具の提供とは関係無く行うことができる。その結果、結合領域を提供するためのコストを大幅に低減することができるとともに、結合領域の配置のフレキシビリティを増大させることができる。結合領域は、溶接ジョイントだけでなく、例えばネジまたはリベットのような締結手段を使用することにより、サンドイッチシートと更なる構成要素との間のその他の永続的なジョイントにも使用することができる。

このため、上記方法の第1構成によれば、結合領域は、サンドイッチシートの開口部を有し、プラスチック材料が移動されることにより、金属被覆層が、開口部の周囲領域において少なくとも部分的に接触させられる。その結果、例えばスクリュージョイントに適した開口部を、サンドイッチシートに設けることができ、スクリュージョイントの保持力を高めるために、開口部の実質的に金属の周囲領域を使用することができる。

上記方法の更なる構成によれば、プラスチック材料を配置する複数の手段が、複数の結合領域に配置され、それと同時に、金属被覆層が、サンドイッチシートの複数の結合領域において少なくとも部分的に接触させられる場合には、上記方法を、コスト効率に関して更に改善することができる。これは、特に、予め負荷がかけられたプラスチック材料移動手段の使用によって可能となる。これら手段は、特に、コア層のプラスチック材料が加熱される前に配置されて、予め負荷がかけられるものとすることができる。

更なる構成によれば、一方の金属被覆層または両方の金属被覆層は、少なくとも1の結合領域において変形される。例えば、一方の金属被覆層のみが変形される場合、他方の金属被覆層は、サンドイッチシートの平面内にその外側面が留まることができ、その結果、結合領域は、サンドイッチシートの一方の面のみにサンドイッチシートの局所的な窪みをもたらすものとなる。他方、両方の金属被覆層を変形させることも可能であり、その結果、例えばスクリュージョイントに使用される金属領域を、2の金属被覆層の間の平面内と、2の金属被覆層の平面の外側とに配置させることができる。

上記方法の更なる構成によれば、サンドイッチシートは、先ず、サンドイッチシートが、受け部内に導入され、プラスチック材料を移動させる少なくとも1の手段が、結合領域が作成される領域において、フォームフィッティング(form-fitting)および/または圧力嵌め(force-fitting)手段を介して、受け部から離れた側にあるサンドイッチシートの面に配置され、受け部を介して、力伝達に適したジョイントが、プラスチック材料を移動させる手段と、サンドイッチシートとの間に作成され、プラスチック材料を移動させる手段には、予め負荷がかけられており、サンドイッチシートのコア層が、軟化するまで、少なくとも結合領域の領域において、加熱されるものとなっている。サンドイッチシート用の受け部を使用する結果として、プラスチック材料移動手段を受け部から離れたサンドイッチシートの側により正確に配置することができる。フォームフィッティングおよび/または圧力嵌め手段は、プラスチック材料移動手段から受け部を介してサンドイッチシートへの力の伝達を確実なものとすることができるが、この手段を、プラスチック材料移動手段またはサンドイッチシートを配置するために使用することもできる。サンドイッチシートの加熱は、受け部内で容易に行うことができる。さらに、結合領域における受け部の適切な設計により結合領域を異なる形で形成することができ、その結果、例えば、異なる結合領域において、プラスチック材料が移動されるときに、金属被覆層の両方または一方のみを変形させることができる。

上記方法の更なる構成によれば、サンドイッチシートのコア層が、対流、伝導または放射による伝熱手段を使用して加熱される。対流による伝熱、例えば、熱風ファンは、サンドイッチシートの金属被覆層に非常に速く且つ効率的に熱を伝えることができる。良好な熱伝導により、金属被覆層の熱は、サンドイッチシートのプラスチック材料からなるコア層に急速に伝わる。伝導による伝熱は、例えば、受け部に設けられた加熱素子を介して行うことができ、それらは非常に正確な温度制御を有する。放射による伝熱は、非接触であり、例えば、赤外線ラジエター、LEDまたはその他の電磁放射源を介して与えることができる。

上記方法の好ましい実施形態によれば、サンドイッチシートのコア層は、超音波振動を使用して加熱される。超音波振動の使用は、特に、金属材料とプラスチック材料の異なる音伝導能力によって、サンドイッチシートのコア層の非常に正確な加熱をもたらすことができる。

好ましくは、プラスチック材料移動手段は、サンドイッチシートの表面に対して垂直に案内されるパンチを使用して、結合領域からプラスチック材料を移動させる。ここで、任意には、パンチは、移動されたプラスチック材料を受け入れる凹部を有する。パンチのガイドは、プラスチック材料を移動させるために、サンドイッチシートに均一かつ正確に力を導入することを可能にする。その結果、パンチによって係合される領域全体は、プラスチック材料がパンチにより覆われる領域全体から非常に正確に押し出されるように、予め設定された力に曝される。

上記方法の更なる構成によれば、プラスチック材料移動手段の力が、少なくとも部分的に、空気圧式で、液圧式で、かつ/または少なくとも1の機械的バネによって、生成される。空気圧および液圧によるプラスチック材料移動手段の力の生成は、容易に制御することができ、その結果、例えば、複数のプラスチック材料移動手段が複数の結合領域において使用される場合に、同一の力をすべての結合領域においてサンドイッチシートに容易に加えることができる。機械的バネの使用は、結合領域からプラスチック材料を移動させる力の特に簡素でコスト効率的な提供を示すものとなる。

プラスチック材料移動手段が、サンドイッチシートの受け部の案内手段を介して案内されるような方法で配置される場合、プラスチック材料移動手段の位置決めの正確性をさらに増加させることができる。適当な案内手段は、例えば、受け部に配置されるピンであってもよい。

上記方法の更なる構成によれば、複数のプラスチック材料移動手段が位置決め手段を介して同時に配置され、この位置決め手段は、個々のプラスチック材料移動手段の位置を予め設定するとともに、フォームフィッティング手段および/または圧力嵌め手段として、プラスチック材料移動手段とサンドイッチシートとの間に、サンドイッチシート用の受け部を介して、力伝達に適したジョイントをもたらす。

適当な位置決め手段は、例えば、簡素な形材(profile)とすることができ、その場合、複数のプラスチック材料移動手段が配置され、形材が、受け部のそのために提供されるフォームフィッティングまたは圧力嵌め手段と係合するように配置される。その結果、複数のプラスチック材料移動手段を同時に配置することが可能になる。それにより、結合領域の導入のためにサンドイッチシートを提供するのに必要とされる労力を低減することができる。

本発明の更なる教示によれば、提示される目的は、汎用型の装置によって達成され、この装置において、プラスチック材料移動手段には、予め設定された力で予め負荷をかけることができ、サンドイッチシートのコア層のプラスチック材料が軟化したときに、予め負荷が加えられたプラスチック材料移動手段によって、プラスチック材料が結合領域から移動され得るように、予め設定された力をサンドイッチシートに作用させることができる。

予め設定された力によって予め負荷がかけられたプラスチック材料移動手段により、サンドイッチシートに1またはそれ以上の結合領域を作成することが可能となり、それらが、スポット溶接などの溶接継手を可能にすることができ、あるいは、コア層を加熱する簡単なプロセスによって締結手段の使用のための金属外縁を有する開口部を提供することが可能になる。本発明の意味の範囲内の「予め負荷をかけることができる」(Preloadable)は、サンドイッチシートの結合領域に配置された後に、プラスチック材料移動手段が起動され、その結果、それらは、プラスチック材料が加熱されたときにサンドイッチシートのコア層からプラスチック材料を移動させるのに十分な力をサンドイッチシート上に与えることを意味している。その結果、予め負荷がかけられていない状態において、最初にプラスチック材料移動手段を容易かつ正確に配置することが可能となる。配置後、プラスチック材料移動手段に予め負荷をかけることによって、未だ加熱されていないサンドイッチシートの結合領域に力をかけることができる。このため、移動プロセスは、サンドイッチシートの加熱された複数の結合領域に同時に与えることができる。

好ましくは、プラスチック材料移動手段は、空気圧、液圧および/またはバネ弾性による予め設定された力の生成手段を備える。予め設定された力を生成する空気圧または液圧による手段は、バネ弾性手段よりも複雑な構造を有するが、非常に簡単な方法で予め負荷をかけることができる。予め設定された力を生成するバネ弾性手段は、例えば、機械的バネから構成され、そのため、特に簡素な構成を有する。したがって、それらは特にコスト効率的である。

上記装置の更なる構成によれば、サンドイッチシート用の受け部が、クランプ装置として構成され、プラスチック材料移動手段が、クランプ装置と一体化されている。クランプ装置として構成される受け部は、例えば、作成される結合領域をクランプするバネ弾性手段を2枚の受け板の間の定位置に有することができ、コア層が加熱されたときにそれにより後者を変形させるように、それを力に曝すことができる。その結果、例えば、サンドイッチシートの周囲領域に、対応する結合領域を非常に容易に設けることが可能となる。

好ましくは、更なる構成によれば、プラスチック材料移動手段は、サンドイッチシート用の受け部に個別にまたはグループで配置可能であり、かつサンドイッチシートの表面に対して垂直に移動可能なパンチを有し、このパンチが、空気圧式で、液圧式で、または機械的バネによって、予め負荷をかけることが可能となっている。対応するプラスチック材料移動手段によって、僅かな手間で、サンドイッチシート上の様々な位置に結合領域を作成することができる。この場合、パンチの形状は、作成される結合領域に適合され、その結果、例えば、個々のプラスチック材料移動手段、またはサンドイッチシートの受け部にグループで配置可能なプラスチック材料移動手段を使用することによって、様々な幾何学的に特徴的な結合領域を作成することも可能である。

上記装置の更なる構成によれば、サンドイッチシート用の受け部が、作成されるサンドイッチシートの結合領域のなかの領域に、型押し領域(embossing regions)を有し、その結果、例えば、サンドイッチシートの受け部に配置可能なプラスチック材料移動手段が使用される場合に、この型押し領域を介して、結合領域におけるサンドイッチシートの金属被覆層の変形を制御することができる。

上記装置の更なる構成によれば、サンドイッチシートのコア層を加熱する手段を設けることができ、その結果、上記装置は、追加の更なるデバイスがなくても、プラスチック材料移動手段に予め負荷がかけられた後に結合領域を作成することができる。

好ましくは、コア層を加熱する手段が設けられ、この手段が、超音波振動を使用することにより、サンドイッチシートのコア層を加熱する。超音波振動の使用が、受け部から伝送される超音波振動によってその表面全体にわたって、例えば受け部に配置されたサンドイッチシートを加熱する非常に簡単な実現性を与えることができ、その結果、サンドイッチシートのコア層の均一な加熱を達成することができることが分かっている。特に、装置全体が結果として完全に加熱されるのを防止することができる。

最後に、更なる変形例によれば、位置決め手段が設けられ、この位置決め手段によって、プラスチック材料移動手段を個別にまたはグループで配置することができる。位置決め手段、例えば簡素な形材または型板によって、プラスチック材料移動手段の位置決めを非常に簡素化することができる。特に、位置決め手段は、サンドイッチシートに力を確実に伝達するために、受け部のフォームフィッティング手段を使用することもできる。さらに、複数のプラスチック材料移動手段を位置決めする案内手段が使用されるものであってもよい。

以下の記載において、以下の図面とともに例示的な実施形態により、本発明をより詳細に説明する。

図1は、プラスチック材料移動手段によってサンドイッチシートに少なくとも1の結合領域を作成する装置の第1の例示的な実施形態の概略断面図を示している。

図2は、サンドイッチシートに複数の結合領域を作成する装置の更なる例示的な実施形態の概略斜視図を示している。

図3は、クランプ装置として構成された、少なくとも1の結合領域を作成する装置の例示的な実施形態の概略断面図を示している。

図4は、クランプ装置として構成された、少なくとも1の結合領域を作成する装置の例示的な実施形態の概略断面図を示している。

図5は、クランプ装置として構成された、少なくとも1の結合領域を作成する装置の例示的な実施形態の概略断面図を示している。

図6は、クランプ装置として構成された、少なくとも1の結合領域を作成する装置の例示的な実施形態の概略断面図を示している。

図7は、本発明に係る方法の例示的な実施形態の概略的なフローチャートを示している。

図8は、上記方法の更なる例示的な実施形態に係るサンドイッチシートのコア層を加熱するステップを概略的に示している。

図9は、本発明に係る方法の例示的な実施形態が実行された後のサンドイッチシートの斜視概略図を示している。

図10aおよび10bは、図6および4の例示的な実施形態に係る装置によって作成されたネジ留めに適したジョイント用の結合領域を有するサンドイッチシートの2つの異なる断面図を示している。

図11は、本発明に係る装置の更なる例示的な実施形態を示している。

図12は、本発明に係る装置の更なる例示的な実施形態を示している。

図13は、複数のプラスチック材料移動手段のための位置決め手段を有する装置の更なる例示的な実施形態の概略断面図を示している。

図14は、プラスチック材料移動手段のための対応する位置決め手段の概略斜視図を示している。

図15は、図14の位置決め手段を使用して結合領域を作成する装置の更なる例示的な実施形態の斜視概略図を示している。

図1は、サンドイッチシート2に少なくとも1の結合領域を作成する装置1の第1の例示的な実施形態を示している。サンドイッチシート2は、2つの外側被覆シート2a,2bと、中央コア層2cとから構成され、中央コア層は、好ましくは、熱可塑性プラスチック材料からなる。この例示的な実施形態において、複合材シート2は、開口部3を有し、この開口部は、ネジまたはリベットのような締結手段を使用して、サンドイッチシートを更なる構成要素に結合するように構成されることが意図されている。

少なくとも1の結合領域を作成するための装置1は、サンドイッチシート2のための受け部4を備え、この受け部において、この例示的な実施形態では、サンドイッチシート2を位置決めするための位置決め補助具5が設けられている。さらに、この装置は、プラスチック材料を移動させる手段6を有し、この手段には、予め設定された力で予め負荷がかけられている。このプラスチック材料移動手段6は、バネ7によって機械的に予め負荷がかけられたパンチ8を有し、このパンチ8がサンドイッチシート2に及ぼす予め設定された力は、パンチホルダ9を介して設定可能であり、その垂直位置は可変である。さらに、予め設定された力でパンチ8がサンドイッチシートに対して押し付けられることが意図されるが、その力は、適当なバネ7の選択によって追加的に設定することができる。プラスチック材料移動手段6は、ガイドピン10を介してサンドイッチシートの受け部4上に配置される。例えばガイドピン10を介して、プラスチック材料移動手段6を受け部4に取り付けることにより、受け部4を介して、プラスチック材料移動手段6と、サンドイッチシート2との間にフォームフィットにより適当なジョイントが作成される。この位置において、パンチ8は、サンドイッチシート2の表面に対して垂直な予め設定された力で、サンドイッチシート2の結合領域に圧力をかけるが、この場合、結合領域は、開口部3の周囲領域に対応する。ここで、サンドイッチシート2のコア層2cが、軟化するように十分に加熱された場合、プラスチック材料は、パンチ8を介して、開口部3の周囲領域から開口部内へと移動される。これを容易にするために、パンチ8は、追加的に開口部8aを有し、この開口部を通って、押し出されたプラスチック材料が流れることができる。

図1に概略的に示される装置の例示的な実施形態は、平坦なサンドイッチシート2への使用に限られるものではない。

図2は、装置11の斜視図を概略的に示すもので、この装置は、当該装置11の下方に配置されるサンドイッチシートの形状に対応する三次元構造を有する。プラスチック材料移動手段6は、装置11上に配置されている。プラスチック材料移動手段6は、結合領域を作成することが意図される、三次元形状のサンドイッチシート上の所望位置に設けられる。

図3乃至6は、サンドイッチシートに結合領域を作成する装置12,13,14,15を開示しており、それらは、クランプ装置として構成されており、それら装置では、プラスチック材料移動手段6が既に一体化されている。これを達成するために、クランプ装置12,13,14,15の各々には、バネで留められた受け板12a,13a,14a,15aが設けられ、それら受け板が、バネ12b,13b,14b,15bによって、サンドイッチシート2を隣接板(abutment plate)12c,13c,14c,15cに押し付けるものとなっている。予め設定された力は、バネ12b,13b,14b,15bによって、サンドイッチシート2の表面に対して垂直に、サンドイッチシートにかけることができる。この力は、矢印によって、図3乃至6に示される。提供される型押し領域12d,13d,14d,15dによって、サンドイッチシート2のどの金属被覆層がプラスチック材料の移動中に変形されることが意図されるのかを決定することができる。このため、例えば、図3および4に示される装置12,13はともに、サンドイッチシート2のコア層の加熱中に金属被覆層で変形される。これに対して、図5および6における結合領域を作成する装置14,15は、サンドイッチシート2の上側金属被覆層のみを変形させる。

最後に、図3および5は、サンドイッチシートに開口部の存在無しに、結合領域が装置12,14によって作成され得ることを示している。それらの結合領域は、例えば溶接スポットのために使用され得る。これに対して、図4および6において、結合領域は、サンドイッチシート2の開口部3の周囲領域にもたらされている。

本発明に係る方法の例示的な実施形態は、図7の概略的なフローチャートに示されている。方法ステップ101では、先ず、コア層のプラスチック材料を移動させる手段6が、サンドイッチシート2の少なくとも1の結合領域に配置され、方法ステップ102で、このプラスチック材料移動手段6に予め負荷がかけられる。その後、サンドイッチシート2のコア層は、方法ステップ103において、軟化するまで加熱される。予め負荷がかけられたプラスチック材料移動手段6によって、サンドイッチシートにかかる力の結果として、コア層のプラスチック材料が、方法ステップ104において、結合領域から移動される。その後、サンドイッチシート2は、単に、装置1から取り除かれるか、型から取り出される必要がある。これは、方法ステップ105によって示されている。

方法ステップ103は、図8に概略的に示されている。図8から分かるように、例えば、予め負荷がかけられたプラスチック材料移動手段6を含む装置全体は、オーブンO内で加熱される。加熱温度は、サンドイッチシート2のコア層のプラスチック材料に依存する。通常、適切な温度は、100℃と350℃の間であり、好ましくは140℃と280℃の間である。サンドイッチシート2のコア層が軟化した後、プラスチック材料は、予め負荷がかけられたプラスチック材料移動手段6によって、結合領域から移動され、金属被覆層がこの領域で接触させられる。実質的に金属のみからなる結合領域が作り出される。結合領域は、図10a、10bに示されている。それら図面は、図9における透視的方法で、結合領域が設けられたサンドイッチシート2の断面図を示すもので、このサンドイッチシートは本発明に係る方法によってもたらされた。この図から分かるように、開口部3の周囲領域2dは、図10aにおける両方の金属被覆層の変形によってもたらされている。結合領域は、2層の金属被覆層の間に配置されている。これに対して、図10bにおいては、上側金属被覆層2aのみが、結合領域または周囲領域2dにおいて変形された。下側金属被覆層2bは、変形されていないままである。

図11の概略断面図において、プラスチック材料移動手段6は、形材として構成された位置決め手段16を介して、サンドイッチシート2上に配置され、ここで、レール16が、フォームフィッティングまたは圧力嵌め手段を介して、サンドイッチシートの受け部4に連結されている。プラスチック材料を移動させるために、予め設定された力を作り出す空気圧、液圧またはバネ弾性式の手段によって、上記手段6には予め負荷がかけられる。さらに、超音波振動を生成する手段17が図11に示されており、この手段は、受け部4内に超音波振動を入力し、その結果、サンドイッチシート2が超音波振動の伝達によって加熱される。それにより、サンドイッチシート2のコア層2cも加熱される。コア層が必要とされる温度に達すると、後者は、軟化されるとともに、プラスチック材料移動手段6によって、対応する結合領域から移動される。

図12においては、超音波振動を生じさせる手段17の使用の代替として、プラスチック材料移動手段6およびサンドイッチシート2とともに、受け部4全体が、オーブン内に描かれており、このオーブンは、対応する温度まで加熱される。その結果、例えば、対応するオーブンを使用することにより結合領域を有する複数のサンドイッチシートを同時に用意することが可能となり、結合領域は、ネジまたはリベットのような締結手段を介した他の構成要素に対する耐久性のある連結または溶接継手の何れかを可能とする。

プラスチック材料移動手段6を配置する位置決め手段は、図14の斜視図に記載されている。また、対応する手段は、例えば結合領域を作成するより簡素な装置におけるレバー構造18を介して、フォームフィッティングおよび/または圧力嵌め方法により、受け部4に接続されることもでき、その結果、プラスチック材料移動手段6は、対応する結合領域においてプラスチック材料を移動させ、それにより、図13に示すように、更なる構成要素にサンドイッチシート2を結合させるための金属結合領域を提供する。

最後に、図15は、三次元形状のサンドイッチシート用の図14の位置決め手段の配置構成を示しており、それは、図15に示されるフォームフィッティングまたは圧力嵌め手段19の下方に設けられている。

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