接着した構成成分及び接着した構成成分を含む複合物を修復する方法

申请号 JP2015558007 申请日 2014-01-14 公开(公告)号 JP2016517358A 公开(公告)日 2016-06-16
申请人 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company; ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company; 发明人 カルロス エー. フラッキア,; カルロス エー. フラッキア,; テリー エー. スーウェル,; テリー エー. スーウェル,; チャールズ エー. ローズ,; チャールズ エー. ローズ,;
摘要 接着した構成成分を含む複合物、及びそのような複合物を修復する方法が、本明細書で開示される。複合物は、第1の構成成分と第2の構成成分とを含み、第1の構成成分は、接着性のスタックを使用して第2の構成成分に接着される。接着性のスタックは、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置された第1の接着剤含浸スクリム層と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置されたバルク接着剤層とを含む。【選択図】図1
权利要求

第1の構成成分を提供することと、 第2の構成成分を提供することと、 接着性のスタックを使用して、前記第1の構成成分を前記第2の構成成分に接着させることと を含む接着した構成成分を修復する方法であって、 前記接着性のスタックは、 前記第1の構成成分と前記第2の構成成分との間に配置される第1の接着剤含浸スクリム層と、 前記第1の構成成分と前記第2の構成成分との間に配置されるバルク接着剤層と を含む、方法。切断された第1の構成成分及び切断された第2の構成成分を提供するために、前記接着性のスタックを切断することによって、前記第1の構成成分を前記第2の構成成分から分離することを更に含む、請求項1に記載の方法。前記接着性のスタックを切断することは、埋め込まれたコードの配置で実施される、請求項2に記載の方法。前記切断された第1の構成成分は、前記第1のスクリム層と前記バルク接着剤層の第1の部分とを含み、前記切断された第2の構成成分は、前記バルク接着剤層の第2の部分を含む、請求項2に記載の方法。前記第1のスクリム層及び前記バルク接着剤層の前記第1の部分を前記第1の構成成分から除去することを更に含む、請求項4に記載の方法。前記第1のスクリム層及び前記バルク接着剤層の前記第1の部分は、前記第1のスクリム層を前記第1の構成成分から剥がすことによって除去される、請求項5に記載の方法。交換用の接着性のスタックを使用して、交換用の第2の構成成分を前記第1の構成成分に接着させることを更に含み、前記交換用の接着性のスタックは、 前記第1の構成成分と前記交換用の第2の構成成分との間に配置される交換用の接着剤含浸スクリム層と、 前記第1の構成成分と前記交換用の第2の構成成分との間に配置される交換用のバルク接着剤層と を含む、請求項5に記載の方法。前記接着性のスタックは、 前記バルク接着剤層と前記第1の構成成分又は前記第2の構成成分との間に配置される第2の接着剤含浸スクリム層 を更に含み、 前記第1のスクリム層及び前記第2のスクリム層は、前記バルク接着剤層の反対側に配置される、請求項1に記載の方法。切断された第1の構成成分と切断された第2の構成成分とを提供するために前記接着性のスタックを切断することによって、前記第1の構成成分を前記第2の構成成分から分離することを更に含む、請求項8に記載の方法。前記接着性のスタックを切断することは、埋め込まれたコードの配置で実施される、請求項9に記載の方法。前記切断された第1の構成成分は、前記第1のスクリム層と前記バルク接着剤層の第1の部分とを含み、前記切断された第2の構成成分は、前記第2のスクリム層と前記バルク接着剤層の第2の部分とを含む、請求項9に記載の方法。前記第1のスクリム層及び前記バルク接着剤層の前記第1の部分を前記第1の構成成分から除去すること、並びに/若しくは前記第2のスクリム層及び前記バルク接着剤層の前記第2の部分を前記第2の構成成分から除去することを更に含む、請求項11に記載の方法。前記第1のスクリム層及び前記バルク接着剤層の前記第1の部分、並びに/若しくは前記第2のスクリム層及び前記バルク接着剤層の前記第2の部分は、前記第1のスクリム層を前記第1の構成成分から剥がすこと、及び/又は前記第2のスクリム層を前記第2の構成成分から剥がすことによって除去される、請求項12に記載の方法。交換用の接着性のスタックを使用して、交換用の構成成分を前記第1又は第2の構成成分に接着させることを更に含み、前記交換用の接着性のスタックは、 前記交換用の構成成分と前記第1又は第2の構成成分との間に配置される交換用の第1の接着剤含浸スクリム層と、 前記交換用の構成成分と前記第1又は第2の構成成分との間に配置される交換用のバルク接着剤層と を含む、請求項12に記載の方法。前記交換用の接着性のスタックは、 前記交換用のバルク接着剤層と前記第1の構成成分又は前記交換用の構成成分との間に配置される交換用の第2の接着剤含浸スクリム層 を更に含み、 前記交換用の第1のスクリム層及び前記交換用の第2のスクリム層は、前記交換用のバルク接着剤層の反対側に配置される、請求項14に記載の方法。第1の構成成分と、 第2の構成成分と、 前記第1の構成成分と前記第2の構成成分との間に配置される接着性のスタックと を含む複合物であって、前記接着性のスタックは、 前記第1の構成成分と前記第2の構成成分との間に配置される第1の接着剤含浸スクリム層と、 前記第1の構成成分と前記第2の構成成分との間に配置されるバルク接着剤層と を含む、複合物。前記接着性のスタックは、 前記バルク接着剤層と前記第1の構成成分又は前記第2の構成成分との間に配置される第2の接着剤含浸スクリム層 を更に含み、 前記第1のスクリム層及び前記第2のスクリム層は、前記バルク接着剤層の反対側に配置される、請求項16に記載の複合物。前記接着剤含浸スクリム層及び前記バルク接着剤層は、自己接着性接着剤を含む、請求項16に記載の複合物。前記自己接着性接着剤は、室温で硬化しない又は実質的に硬化しない単一構成成分の熱硬化型接着剤である、請求項18に記載の複合物。

说明书全文

本発明は、接着した構成成分及び接着した構成成分を含む複合物を修復する方法に関する。

多くのシステムは、複合材料を形成するために互いに接続した複数の構成成分を含む。また、一又は複数の構成成分の定期的な除去、修復及び/又は交換を必要とする複合材料もある。例えば、厳しい熱環境、衝撃損傷、音響疲労など及び/又は他の不利な環境条件に曝される複合材料の外装構成成分は、修理若しくは新たな構成成分又は修復された構成成分との交換のために除去が必要なことがある。

しかしながら、構成成分の除去及び/又は交換は、特に構成成分が別の複合構成成分に接着されていると、面倒であり及び/又は時間がかかる可能性がある。例えば、接着した構成成分は、一又は両方の構成成分の交換又は修復に先立って、まず分離させ、次いで残りの接着剤をすべて取り除かなければならない。残りの接着剤を除去することは、困難で時間がかかる可能性があり、また解体並びに/若しくは溶媒又は洗浄剤の使用が必要となる可能性もある。その結果、複合材料の一又は複数の構成成分は、使われなくなる又は長期間にわたって利用不能となる可能性がある。

一つの態様では、接着した構成成分の修復方法が本明細書中に記載され、いくつかの実施態様では、従来の方法を上回る一又は複数の利点を提供し得る。例えば、いくつかの実施態様では、本明細書中に記載される方法は、接着した構成成分が、いくつかの従来の方法によって可能となるよりも潜在的に短時間で、修復され有効な役務(active service)に戻すことを可能にする。本明細書中に記載される方法はまた、いくつかの例では、潜在的により安価に構成成分の修理、交換及び/又は修復を可能にすることができる。

いくつかの実施態様では、接着した構成成分を修復する方法は、第1の構成成分を提供することと、第2の構成成分を提供することと、接着性のスタックを使用して、第1の構成成分を第2の構成成分に接着させることとを含む。接着性のスタックは、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置される第1の周辺接着剤部分と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置されるバルク接着剤層と、周辺接着剤部分とバルク接着剤層との間に配置される第1のスクリム層とを含む。場合によっては、スクリム層には、接着剤を含浸させることができ、その結果、第1の周辺接着剤部分及びスクリム層は、接着剤で飽和した又は接着剤が含浸したスクリム材料を含む単一プリプレグ層などの単一層を形成することができる。したがって、いくつかの実施態様では、接着性のスタックは、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置された第1の接着剤含浸スクリム層と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置されたバルク接着剤層とを含む。

本明細書における参考のために、スクリムは、織物又は織り布などの生地又は繊維の配置を有する材料を含むメッシュ材料を含むことができる。例えば、スクリムとして使用される織物は、いくつかの例では、織物の繊維の間に空間を提供する目の粗い織りを有することができる。繊維の間の空間は、織物の繊維を湿らせることができる。例えば、場合によっては、スクリムとして使用される乾燥布又は生地は、接着剤が完全に含浸する又は接着剤によって完全に湿らされる。本明細書に記載されるスクリム層を含む接着性のスタックを使用すれば、場合によっては、接着性のスタックの接着剤を、急速、単純かつ有効な方法で構成成分から除去することができる。例えば、本明細書に記載されるスクリム層を使用すれば、更に以下に記載されるように、スクリム層を構成成分から剥がすことによって、接着性のスタックのかなりの部分を構成成分から除去することができる。また、本明細書中に記載されるスクリム層の使用によって、硬化状態及び/又は未硬化状態での接着性のスタックの面内強度及び/又は面外強度を増加させることもできる。

更に、いくつかの例では、本明細書に記載される方法の第1の構成成分は、非消耗構成成分を含み、第2の構成成分は、消耗構成成分を含む。例えば、いくつかの例では、第1の非消耗構成成分は、機体又は常設の航空機の構成成分を含み、第2の消耗構成成分は、セラミック熱保護タイルを含む。消耗構成成分はまた、航空機産業でライン交換可能ユニット(LRU)と呼ばれることもある交換可能な消耗構成成分でもあり得る。

更に、場合によっては、本明細書に記載される方法は、切断された第1の構成成分と切断された第2の構成成分とを提供するために、本明細書に記載される接着性のスタックを切断することによって、第1の構成成分を第2の構成成分から分離することを更に含む。分離は、場合によっては、第1又は第2の構成成分が損傷し、並びに/若しくは修理、修復、洗浄又は他の整備が必要とされると実施される。本明細書に記載されるように、接着性のスタックは、任意の便利な場所で切断することができる。例えば、いくつかの例では、接着性のスタックは、切断領域で切断される。切断領域は、場合によっては、バルク接着剤層の中央又はその付近に配置される。したがって、切断された第1の構成成分は、第1のスクリム層とバルク接着剤層の第1の部分とを含むことができ、切断された第2の構成成分は、バルク接着剤層の第2の部分を含むことができる。更に、いくつかの例では、接着性のスタックは、バルク接着剤層の第1及び第2の部分が同一又は類似の厚さを有するように切断される。

また、いくつかの例では、構成成分の整備又は交換は、構成成分の表面に配置された接着剤の一部又は実質的にすべての除去を必要とする可能性がある。したがって、いくつかの実施態様では、本明細書に記載される方法は、切断された構成成分から接着剤を除去することを更に含む。例えば、場合によっては、本明細書に記載される方法は、第1のスクリム層とバルク接着剤層の第1の部分を第1の構成成分から除去することを更に含む。スクリム層を構成成分から除去することは、薄い残りの接着剤部分だけを構成成分表面に残すことを含むことができる。このように、本明細書に記載される方法によって、必要な又は所望の場合、より簡単で迅速な構成成分表面の洗浄が可能になる。

接着した構成成分又は複合物を修復することはまた、使用された又は損傷した構成成分を交換することも含むことができる。いくつかの実施態様では、本明細書に記載される方法は、交換用の接着性のスタックを使用して、交換用の第2の構成成分を第1の構成成分に接着させることを更に含む。交換用の接着性のスタックは、本明細書に記載される任意の接着性のスタックを含むことができる。例えば、場合によっては、交換用の接着性のスタックは、第1の構成成分交換用の第2の構成成分との間に配置された交換用の接着剤含浸スクリム層と、第1の構成成分と交換用の第2の構成成分との間に配置された交換用のバルク接着剤層とを含む。場合によっては、交換用の接着性のスタックは、交換用の第2の構成成分を第1の構成成分に接着させるために接着性のスタックの使用に先立って、接着性のスタックの露出した接着側面に接着される着脱可能な保護層を更に含む。そのような場合、本明細書に記載される方法は、構成成分の一体的な接着に先立って、着脱可能な保護層を接着性のスタックから除去することを含むことができる。また、交換用の第2の構成成分は、新たな構成成分又は修復された構成成分とすることができる。更に、交換用の第2の構成成分は、場合によっては、少なくとも除去される構成成分が摩耗し、使用済みとなり、又は損傷するのに先立って、除去される元の第2の構成成分と一致又は実質的に一致する。他の例では、交換用の第2の構成成分は、除去される第2の構成成分と異なることもあり得る。

更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載される方法で使用される接着性のスタックは、複数の接着剤含浸スクリム層を含む複数のスクリム層を含む。例えば、第2の接着剤含浸スクリム層は、バルク接着層と第1の構成成分又は第2の構成成分との間に配置することができる。したがって、場合によっては、接着性のスタックは、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置される第1の接着剤含浸スクリム層と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置されるバルク接着剤層と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置される第2の接着剤含浸スクリム層とを含むことができる。このシナリオでは、第1のスクリム層及び第2のスクリム層を、バルク接着剤層の反対側に配置することができる。

このように、2つのスクリム層を含む接着性のスタックは、本明細書に記載されるように切断することができ、したがって、所望の場合、第1の構成成分と第2の構成成分との両方からの接着剤の除去を促進することができる。例えば、場合によっては、接着性のスタックは、スタックのバルク接着剤層内で切断される。したがって、本明細書に記載される方法は、切断された第1の構成成分と切断された第2の構成成分とを提供するために、接着性のスタックを切断することによって、第1の構成成分を第2の構成成分から分離することができる。切断された第1の構成成分は、第1の接着剤含浸スクリム層とバルク接着剤層の第1の部分とを含むことができ、切断された第2の構成成分は、第2の接着剤含浸スクリム層とバルク接着剤層の第2の部分とを含むことができる。場合によっては、スタックは、バルク接着剤層の第1及び第2の部分が同一又は類似の厚さを有するように切断される。また、場合によっては、本明細書に記載される方法は、接着剤を第1の構成成分及び/又は第2の構成成分から除去することを更に含む。接着剤は、第1のスクリム層及びバルク接着剤層の第1の部分を第1の構成成分から除去すること、及び/又は第2のスクリム層及びバルク接着剤層の第2の部分を第2の構成成分から除去することによって、除去することができる。いくつかの例では、第1及び/又は第2のスクリム層を除去することは、薄い第1及び/又は第2の残りの接着剤部分だけを第1及び/又は第2の構成成分の表面に残すことを含むことができる。このように、本明細書に記載される方法は、他の方法よりも容易に、迅速に且つ安価に一又は複数の構成成分の表面を洗浄することを可能にし、これにより、構成成分及び/又は複合物の修復若しくは交換が促進される。

同様に、一つのスクリム層を含む接着性のスタックについて先述されたように、複数のスクリム層を含む接着性のスタックを使用する本明細書に記載される方法は、構成成分を交換することを更に含むことができる。いくつかの実施態様では、例えば、方法は、交換用の接着性のスタックを使用して、交換用の構成成分を第1又は第2の構成成分に接着させることを更に含む。交換用のスタックは、本明細書に記載される任意の接着性のスタックを含むことができる。場合によっては、交換用の接着性のスタックは、交換用の構成成分と第1又は第2の構成成分との間に配置される交換用の第1の接着剤含浸スクリム層と、交換用の構成成分と第1又は第2の構成成分との間に配置される交換用のバルク接着剤層と、交換用のバルク接着剤層と第1又は第2の構成成分との間に配置される交換用の第2の接着剤含浸スクリム層とを含むことができる。交換用の構成成分は、新たな構成成分又は修復された構成成分とすることができる。更に、所望の場合、第1と第2の構成成分の両方が、先述の方法で交換用の構成成分で修復することができる。そのような修復は、場合によっては、本明細書に記載される複数のスクリム層を含む接着性のスタックの使用によって、特に促進することができる。

更に、場合によっては、前述のステップを必要に応じて繰り返すことができる。例えば、一又は複数の構成成分は、使用中に摩耗し、汚れ又は損傷すると、本明細書に記載される方法に従って、繰り返し除去及び交換することができる。また、一又は複数のスクリム層を含む接着性のスタックを必要に応じて繰り返し除去することによって、接着剤を様々な構成成分から繰り返し除去することができる。したがって、本明細書に記載される方法は、いくつかの従来の方法よりも潜在的に迅速、容易かつ安価に使用され損傷した構成成分の修復又は交換を可能にし、これにより一又は複数の構成成分又は複合物が使用不能となる時間を潜在的に短縮することができる。

別の態様では、接着した構成成分を含む複合物が本明細書中に記載され、いくつかの実施態様では、従来の方法を上回る一又は複数の利点を提供し得る。例えば、いくつかの実施態様では、本明細書に記載される複合物は、複合物の一又は複数の構成成分が損傷し、交換が必要になる場合などに、いくつかの他の複合物よりも容易に且つ迅速に修理することができる。したがって、本明細書に記載されるいくつかの複合物は、他の複合物よりも短い時間内に修復され、潜在的に有効な役務に戻すことができる。本明細書に記載されるいくつかの複合物は、LRUプロセスで使用することができる。

いくつかの実施態様では、本明細書に記載される複合物は、第1の構成成分と、第2の構成成分と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置される接着性のスタックとを含む。接着性のスタックは、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置される第1の周辺接着剤部分と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置されるバルク接着剤層と、周辺接着剤部分とバルク接着剤層との間に配置される第1のスクリム層とを含むことができる。場合によっては、スクリム層には、接着剤を含浸させることができ、その結果、第1の周辺接着剤部分及びスクリム層は、接着剤で飽和した又は接着剤が含浸したスクリム材料を含む単一プリプレグ層などの単一層を形成することができる。したがって、いくつかの実施態様では、接着性のスタックは、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置された第1の接着剤含浸スクリム層と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置されたバルク接着剤層とを含む。さらに、いくつかの例では、接着性のスタックは、バルク接着剤層と第1の構成成分又は第2の構成成分との間など、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置された第2の接着剤含浸スクリム層を更に含むことができる。第1のスクリム層及び第2のスクリム層を、バルク接着剤層の反対側に配置することができる。また、いくつかの場合、第1の構成成分は、非消耗構成成分を含み、第2の構成成分は、消耗構成成分を含む。例えば、いくつかの例では、第1の非消耗構成成分は、機体又は常設の航空機構成成分を含み、第2の消耗構成成分は、セラミック熱保護タイル又はLRUを含む。

これらの及び他の実施態様が、次に続く詳細な説明により詳しく記載される。

本明細書で参照される図は、明細書の一部を形成する。図面に示される特徴は、明示されない限り、又は反対に暗示される限り、本発明の実施態様の一部の例示を指すが、すべての例示であるとは限らない。図面において、類似の参照番号は、簡潔にするために必ずしも一致するとは限らないが、類似の構成成分及び/又は特徴に対応するが、事前に記載された機能を有する参照番号又は特徴は、そのような構成成分及び/又は特徴が現れる他の図面に関連して記載されるとは限らない。

本明細書に記載される一つの実施態様による複合物の斜視図を示す。

図1の線2−−2に沿った断面図を示す。

構成成分の一つが損傷した後の図1の複合物の一部の断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の一つのステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の別のステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の別のステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による複合物の断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の別のステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の別のステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の別のステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による複合物の断面図を示す。

第2の構成要素が損傷した後の図11の複合物の断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の一つのステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の別のステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の別のステップの断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による複合物を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法の別のステップの断面図を示す。

航空機の製造及び保守方法のフロー図である。

航空機のブロック図である。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法のフロー図である。

本明細書に記載される一つの実施態様による方法のステップの断面図を示す。

図2の線22−−22に沿った断面図であって、本明細書に記載される一つの実施態様による方法の一つのステップを概略的に示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による複合物の断面図を示す。

本明細書に記載される一つの実施態様による複合物の断面図を示す。

図22に類似する図であって、本明細書に記載される一つの実施態様による方法の一つのステップを概略的に示す。

以下に続く本発明の代表的な実施態様の詳細な説明では、本発明の一部を形成する添付図面であって、発明が実施され得る実施態様の特定の例の例示によって示される添付図面が参照される。これらの実施態様は、当業者が本発明を実施できるほど十分詳しく記載されているが、これによって、本発明の範囲の限定を意図するものではないことが理解されるだろう。本明細書中に示される特徴の変更及び更なる修正、並びに本明細書中に示される本発明の原理のさらなる適用は、当業者には想起されるだろうが、本発明の範囲内にあると見なされるべきである。特に、他の実施態様が利用されてもよく、論理的、機械的、物質的、及び他の変更が、本発明の精神又は範囲から逸脱せずに実行され得る。

したがって、続く詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付される特許請求の範囲によって定義される。

また、本明細書に記載されるすべての範囲は、包含される部分的な範囲のうちの何れか又はすべてを網羅すると理解すべきである。例えば、「1.0から10.0」の規定範囲は、最小値1.0以上で始まり、最大値10.0以下で終わる部分的な範囲の何れか又はすべて、例えば、1.0から5.3、又は4.7から10.0、若しくは3.6から7.9を含むと考えるべきである。

I.接着した構成成分を修復する方法

ここで図面を参照して、いくつかの実施態様が記載される。図1は、第1の構成成分、概してBと、構成成分Bに接着した複数の第2の構成成分、概してA−1、D−1及びE−1とを含む複合物、概して100の斜視図を示す。第2の構成成分A−1、D−1及びE−1は、構成成分の間に配置された接着性のスタック、概してC−1を使用して、第1の構成成分Bに接着される。図1の実施態様では、接着性のスタックC−1は、不連続層として示される。しかしながら、接着性のスタックC−1が、第1の構成成分と一又は複数の第2の構成成分との間で連続層を形成することも可能である。更に、複合物100が、ただ一つの第一の構成成分Bと、ただ一つの第2の構成成分A−1、D−1又はE−1とを含むことも可能である。

図2は、接着性のスタックC−1の拡大図を含む図1の複合物の一部の断面図を示す。接着性のスタックC−1は、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置される第1の接着剤含浸スクリム層、概して110を含む。図2に示されるように、スクリム層110は、接着剤、概して114で覆われた又は接着剤114が含浸した縦糸及び横糸繊維を有するスクリム織布、概して112を含む。接着性のスタックC−1はまた、スクリム層110と第2の構成成分A−1との間に配置されるバルク接着剤層、概して120を含む。図2の実施態様では、接着性のスタックCは、バルク接着剤層120と第2の構成成分A−1との間に配置される第2の接着剤含浸スクリム層、概して130を更に含む。第1のスクリム層110及び第2のスクリム層130は、バルク接着剤層120の反対側に配置される。更に、図2の実施態様では、バルク接着剤層120は、バルク接着剤層120の中央平面付近に、切断領域、概して122を含む。切断領域122は、図2に示されるように、埋め込まれた装置、概して124を含む。この場合、埋め込まれた切断装置124は、更に以下に記載されるようなベクトランコード配置を含み得るひも、ケーブル、ロープ、コード、ウェブ、ネット、メッシュなどを含む。しかしながら、他の切断装置が使用されてもよい。また、場合によっては、切断装置は含まれない。更に、図2の実施態様では、第1のスクリム層110は、第1の構成成分Bの表面に近接してその表面に接着され、第2のスクリム層130は、第1の構成成分Bの表面に対向する反対側の第2の構成成分A−1の表面に近接して接着される。例えば、場合によっては、第2のスクリム層130は、第1の構成成分Bの表面に近接してその表面に接着され、第1のスクリム層110は、第1の構成成分Bの表面に対向する反対側の第2の構成成分A−1の表面に近接して接着される。

図3は、第2の構成成分A−1が損傷した後の図2の複合物の断面図を示す。第2の構成成分A−1に対する損傷が、複数の亀裂として図3に概略的に示される。しかしながら、本明細書に記載される方法はまた、他の種類の損傷、摩耗、若しくは修理又は整備の原因に対処するためにも使用できるだろう。図4は、本明細書に記載される一つの実施態様による方法の一つのステップの断面図を示す。図4に示されるステップでは、第1の構成成分Bは、損傷した第2の構成成分A−1から矢印で示される方向に分離される。構成成分B及びA−1は、接着性のスタック120を切断することによって分離され、切断された第1の構成成分、概して140と、切断された第2の構成成分、概して150とを提供する。切断された第1の構成成分140は、第1のスクリム層110と、バルク接着剤層120の第1の部分、概して126とを含む。切断された第2の構成成分150は、第2のスクリム層130と、バルク接着剤層120の第2の部分、概して128とを含む。図4の実施態様では、接着性のスタック120は、バルク接着剤層120の第1の部分126及び第2の部分128がおよそ同一の厚さを有するように、接着性のスタック120の中央平面で又はその付近で切断される。特に、接着性のスタック120は、埋め込まれた切断装置124を使用して切断される。例示的な切断装置124は、以下の実施例1に記載される。図4の実施態様では、更に以下に記載されるように、切断装置のコードを引っ張ることによって、接着性のスタック120を切断するために使用される。しかしながら、本明細書に記載される接着性のスタックはまた、他の場所及び/又は他の方法でも切断することができる。

図5は、本明細書に記載される方法の別のステップの断面図を示す。図5に示されるように、第1のスクリム層110及びバルク接着剤層120の第1の部分126は、第1のスクリム層110を図5の矢印で示す剥がし方向に剥がすことによって、切断された第1の構成成分140から除去される。第1のスクリム層110をこのように剥がすことによって、薄い残りの接着剤部分、概して116だけを第1の構成成分Bの表面に残した状態で、バルク接着剤層120の第1の部分126が、第1の構成成分Bから除去される。場合によっては、薄い残りの接着剤部分116は、スクリム層110の除去に先立って、スクリム層110のスクリムに埋め込まれた接着剤から形成される。

図5の実施態様では、スクリム層110の繊維スクリムが剥がされても、残りの接着剤部分116はそのままである。残りの接着剤部分116は、接着剤の連続層又は接着剤の不連続層、例えば、スクリム層110のスクリムの織目によって形成される不連続接着剤の織り目加工された層などとすることができる。しかしながら、他の例では、残りの接着剤部分116は、スクリム層110が除去されると残っていない。その代わりに、場合によっては、第1の構成成分Bの表面には、接着剤が残っていない、又は実質的に残っていない。

残りの接着剤部分が残っていてもいなくても、本明細書に記載される方法は、第1の構成成分Bが、他の方法によるよりも潜在的に迅速、容易且つ安価に更に修復され役務に戻されることを可能にすることができる。更に、図5には示されていないが、第2のスクリム層130及びバルク接着剤層120の第2の部分128を切断された第2の構成成分150から類似の方法で除去することも可能であり、これにより第2の残りの接着剤部分だけを第2の構成成分A−1の表面に残したまま(又は残りの接着剤部分を残さずに)、有利な方法で、洗浄、修理、整備、又は他の修復のために第2の構成成分A−1を準備することができる。このプロセスは、以下に記載される図8から図10によって更に示される。

図6は、一つの実施態様による本明細書に記載される方法の更に別のステップの断面図を示す。図6に示されるように、交換用の第2の構成成分、概してA−2は、第1の構成成分Bが、先述のように修復のために準備された後に、第1の構成成分Bに接着される。第2の構成成分A−2は、交換用の接着性のスタック、概してC−2を使用して、第1の構成成分Bに接着される。交換用の第2の構成成分A−2は、図6の矢印で示す方向に、第1の構成成分Bに接着される。更に、図6の実施態様では、第1の残りの接着剤部分116は、交換用の第2の構成成分A−2が接着されるとき、第1の構成成分Bの表面に留まる。しかしながら、残りの接着剤部分116の解体、研磨、ブラッシング、融解又は溶解を含む機械的又は化学的手段によるなどして、交換用の第2の構成成分A−2の接着に先立って、第1の残りの接着剤部分116を第1の構成成分Bから除去することも可能である。

場合によっては、複数の除去及び交換サイクル後に過度の残りの接着剤が溜まる場合、残りの接着剤の除去が必要となることがある。また、更に以下に記載されるように、接着性のスタック及び/又は交換用の接着性のスタックの接着剤のふさわしい選択により、場合によっては、構成成分表面の残りの接着剤を完全に除去する必要なく、構成成分を修復することができ、したがって、修復プロセスの時間、費用、及び環境影響を低減することができる。例えば、場合によっては、残りの接着剤部分及び交換用の接着性のスタックは各々、同一の自己接着性接着剤を含む。

図6の実施態様における交換用の接着性のスタックC−2は、第1の構成成分Bと交換用の第2の構成成分A−2との間に配置される交換用の第1の接着剤含浸スクリム層、概して210と;第1の構成成分Bと交換用の第1の接着剤含浸スクリム層210との間に配置される交換用のバルク接着剤層、概して220と;交換用のバルク接着剤層220と交換用の第2の構成成分A−2との間に配置される交換用の第2の接着剤含浸スクリム層、概して230とを含む。交換用の第1のスクリム層210と交換用の第2のスクリム層230とは、交換用のバルク接着剤層220の反対側に配置される。

本明細書に記載されるように、交換用の接着性のスタックC−2を使用して、交換用の第2の構成成分A−2を第1の構成成分Bに接着させることによって、図7に示される修復され接着された複合物、概して200を提供することができる。この修復され接着された複合物200を、有効な役務に戻すことができる。

更に、図6及び図7の実施態様における交換用の第2の構成成分A−2は、新たな構成成分、若しくは使用済みの又は修復された構成成分とすることができる。図6及び図7に概略的に示されるように、交換用の第2の構成成分A−2は、新たな又は損傷していない構成成分である。しかしながら、図8から図10に示されるように、損傷した第2の構成成分A−1はまた、本明細書に記載されるように修復又は修理することができ、交換用の第2の構成成分として使用することができ、若しくは有効な役務に戻すことができる。図8は、本明細書に記載されるそのような方法の一つのステップの断面図を示す。

図8に示されるように、第2のスクリム層130及びバルク接着剤層120の第2の部分128は、第2のスクリム層130を図8の矢印で示す方向に剥がすことによって、損傷した第2の構成成分A−1から除去される。このように第2のスクリム層130を除去することによって、バルク接着剤層120の第2の部分128が第2の構成成分A−1から除去され、薄い第2の残りの接着剤部分、概して136だけを第2の構成成分A−1の表面に残した状態で、有利な方法で、洗浄、修理、整備、又は他の修復のために第2の構成成分A−1が準備される。したがって、第2の構成成分A−1は、他の方法で潜在的に可能であるよりも迅速、容易且つ安価に修復され、役務に戻すことができる。

図9は、方法の別のステップの断面図を示す。図9に示されるように、損傷した第2の構成成分A−1は、第2のスクリム層130の除去に続き、修理される。修理された第2の構成成分A−1は、次いで、図10に示されるように、交換用の接着性のスタック、概してC−3に接着させることができる。交換用の接着性のスタックC−3は、接着性のスタック用に本明細書に記載された任意の構造を有することができる。

修理された第2の構成成分A−1は、本明細書に記載される方法の交換用の第2の構成成分として直ちに使用することができ、又は交換用の第2の構成成分として後に使用するために、例えば、在庫として、保持することができる。本明細書に記載される接着性のスタックに接着した構成成分が在庫又は使用されない状態で保管されるとき、着脱可能な保護層(図示されず)は、未使用の期間中に接着性のスタックを保護するために、接着性のスタックC−3の露出した接着部分、概してC−3−aと接触して配置することができる。次いで、この接着可能な保護層は、接着した構成成分を使用する準備ができると、所望時間に除去することができる。

図1から図10に示される実施態様は、2つのスクリム層を含む接着性のスタックを含む。しかしながら、他の数のスクリム層を含む接着剤層もまた、使用することができる。例えば、図11から図17は、ただ一つのスクリム層を含む接着性のスタックを含む本明細書に記載される複合物及び方法のステップを示す。場合によっては、ただ一つのスクリム層を含む接着性のスタックの使用は、第1の構成成分か第2の構成成分かのどちらかが消耗する場合には、望ましいこともある。いくつかの例では、消耗構成成分は、いったん損傷し、摩耗し、使用済みとなり、又は継続的な役務に適さない状態になると、修復されるのではなく廃棄されることがあるので、接着性のスタックのスクリム層に隣接して配置されない。

図11は、本明細書に記載される一つの実施態様による複合物、概して300の断面図を示す。複合物300は、接着性のスタックC−1を使用して第2の構成成分A−1に接着した第1の構成成分Bを含む。接着性のスタックC−1は、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置された第1の接着剤含浸スクリム層、概して310と、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置されたバルク接着剤層、概して320とを含む。図11の実施態様では、スクリム層310は、第2の構成成分A−1より第1の構成成分Bに近接して配置される。しかしながら、逆の配置も可能であり、その場合、スクリム層310は、第2の構成成分A−1により近接して配置される。

図12は、第2構成成分A−1が損傷した後の図11の複合物の断面図を示す。第2の構成成分A−1に対する損傷が、複数の亀裂として図12に概略的に示される。しかしながら、本明細書に記載される方法はまた、他の種類の損傷、摩耗、若しくは修理、再加工又は整備の原因に対処するためにも使用できるだろう。

図13は、本明細書に記載される一つの実施態様による方法の一つのステップの断面図を示す。図13に示されるステップでは、第1の構成成分Bは、損傷した第2の構成成分A−1から矢印で示される方向に分離される。構成成分B及びA−1は、接着性のスタックC−1を切断することによって分離され、切断された第1の構成成分、概して340と、切断された第2の構成成分、概して350とを提供する。切断された第1の構成成分340は、第1の接着剤含浸スクリム層310と、バルク接着剤層320の第1の部分、概して326とを含む。切断された第2の構成成分350は、バルク接着剤層320の第2の部分、概して328を含む。

図13の実施態様では、接着性のスタックC−2は、バルク接着剤層320の第1の部分326及び第2の部分328がおよそ同一の厚さを有するように、バルク接着剤層320の中央平面で又はその付近で切断される。接着性のスタックC−2は、先述の図4に照らして記載された切断装置を使用して切断することができる。しかしながら、本明細書に記載される接着性のスタックはまた、他の場所及び/又は他の方法でも切断することができる。

図14は、本明細書に記載される方法の別のステップの断面図を示す。図14に示されるように、第1のスクリム層310及びバルク接着剤層320の第1の部分326は、第1のスクリム層310を図14の矢印で示す剥がし方向に剥がすことによって、第1の構成成分340から除去される。第1のスクリム層310をこのように剥がすことによって、薄い残りの接着剤部分、概して316だけを第1の構成成分Bの表面に残した状態で、バルク接着剤層320の第1の部分326が、第1の構成成分Bから除去される。したがって、第1の構成成分Bは、更に、別の方法により可能であるより迅速、容易且つ安価に修復され、役務に戻すことができる。

図15は、一つの実施態様による本明細書に記載される方法の更に別のステップの断面図を示す。図15に示されるように、交換用の第2の構成成分、概してA−2は、第1の構成成分Bが、先述のように修復のために準備された後に、第1の構成成分Bに接着される。第2の構成成分A−2は、交換用の接着性のスタック、概してC−2を使用して、第1の構成成分Bに接着される。交換用の第2の構成成分A−2は、図15の矢印で示す方向に、第1の構成成分Bに接着される。更に、図15の実施態様では、残りの接着剤部分316は、交換用の第2の構成成分A−2が接着されるとき、第1の構成成分Bの表面に留まる。

しかしながら、残りの接着剤部分316の解体、研磨、ブラッシング、融解又は溶解を含む機械的又は化学的手段によるなどして、交換用の第2の構成成分A−2の接着に先立って、残りの接着剤部分316を第1の構成成分Bから除去することも可能である。複数の除去及び交換サイクル後に過度の残りの接着剤が溜まる場合、そのような除去が必要となることがある。

更に以下に記載されるように、接着性のスタック及び/又は交換用の接着性のスタックの接着剤のふさわしい選択によって、場合によっては、構成成分表面の残りの接着剤部分を完全に除去する必要なく、構成成分を修復することができ、したがって、修復プロセスの時間、費用、及び環境影響を低減することができる。例えば、場合によっては、残りの接着剤部分及び交換用の接着性のスタックは各々、同一の自己接着性接着剤を含む。

図15の実施態様における交換用の接着性のスタックC−2は、第1の構成成分Bと交換用の第2の構成成分A−2との間に配置される交換用のバルク接着剤層、概して420と;残りの接着剤部分316と交換用のバルク接着剤層420との間に配置される交換用の第1の接着剤含浸スクリム層、概して410とを含む。本明細書に記載されるように、交換用の接着性のスタックC−2を使用して、交換用の第2の構成成分A−2を第1の構成成分Bに接着させることによって、図16に示される修復され接着された複合物、概して400を提供することができる。この修復され接着された複合物400を、有効な役務に戻すことができる。図17の実施態様では、切断された損傷した第2の構成成分A−1は、本明細書に記載されるように、修復又は修理されるのではなく廃棄されることがある消費構成成分である。したがって、図17の実施態様では、損傷した第2の構成成分A−1の表面に残っている接着性のスタックの部分は、スクリム層を含まない。しかしながら、所望の場合、接着剤は、他の手段によって損傷した第2の構成成分A−1から除去することができ、続いて更なる使用のために損傷した第2の構成成分A−1の修理又は修復が行われる。

本明細書に記載されるように、図1から17により示される前述のステップは、必要に応じて繰り返すことができる。例えば、一又は複数の構成成分は、使用中に摩耗し、汚れ又は損傷すると、本明細書に記載される方法に従って、繰り返し除去及び交換することができる。また、一又は複数のスクリム層を含む接着性のスタックを必要に応じて繰り返し除去することによって、接着剤を様々な構成成分から繰り返し除去することができる。したがって、本明細書に記載される方法は、いくつかの従来の方法よりも迅速、容易かつ安価に使用され損傷した構成成分の再加工、修復又は交換を可能にし、これにより一又は複数の構成成分又は複合物が使用不能となる時間を短縮することができる。場合によっては、本明細書に記載される構成成分又は複合物は、したがって、ライン交換可能ユニットとして維持することができる。

より具体的に図面を参照すると、本開示の実施態様は、図18に示す航空機の製造及び保守方法、概して500、並びに図19に示す航空機、概して502に照らして記載され得る。製造前の段階では、例示的な方法500は、航空機502の仕様及び設計、概して504と、材料の調達、概して506とを含み得る。製造段階では、航空機502の構成成分及びサブアセンブリの製造、概して508と、システムインテグレーション、概して510とが行われる。その後、航空機502は、認可及び納品、概して512を経て、役務、概して514に供される。顧客による役務中に、航空機502は、定期的な整備及び保守、概して516(改造、再構成、修復なども含み得る)が予定される。

方法500の各プロセスは、システムインテグレーター、第三者、及び/又はオペレーター(例えば、顧客)によって実行又は実施され得る。本明細書の目的のために、システムインテグレーターは、限定しないが、任意の数の航空機製造者、及び主要システムの下請業者を含み得、第三者は、限定しないが、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含み得、オペレーターは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などであり得る。

図19に示すように、例示的方法500によって製造される航空機502は、複数のシステム、概して520、及び内装、概して522を有する機体、概して518を含み得る。高レベルのシステム520の例は、推進システム、概して524、電気システム、概して526、油圧システム、概して528、及び環境システム、概して530のうちの一又は複数を含む。任意の数の他のシステムも含まれ得る。航空宇宙産業の例を示したが、本発明の原理は、自動車産業などの他の産業にも適用され得る。

本明細書に記載された複合物及び方法は、製造及び保守方法500の一又は複数の任意の段階で用いられ得る。例えば、一又は複数の装置の実施態様、方法の実施態様、若しくはこれらの組み合わせは、航空機502の組立てを実質的に効率化するか、又は航空機502のコストを削減することによって、構成成分及びサブアセンブリの製造508段階で利用され得る。また、本明細書に記載される一又は複数の複合物又は方法、若しくはそれらの組み合わせは、航空機502の役務514中に利用され得る。同様に、本明細書に記載される一又は複数の複合物又は方法、若しくはそれらの組み合わせは、整備及び保守516中に利用され得る。

ここで方法のステップを参照すると、図20は、記載される一つの実施態様による方法、概して600のいくつかのステップのフロー図を示す。図20に示されるように、本明細書に記載される方法は、第1の構成成分と第2の構成成分とを提供すること、概して610を含む。場合によっては、複数の第1の構成成分及び/又は複数の第2の構成成分が、本明細書に記載される方法において提供できる。更に、第1及び第2の構成成分は、本発明の対象と矛盾しない任意の構成成分を含むことができる。場合によっては、例えば、第1の構成成分は、非消耗構成成分を含み、第2の構成成分は、消耗構成成分を含む。本明細書における参考のために、非消耗構成成分は、消耗構成成分と比べて長い予想された有用な寿命を有する構成成分を含む。更に、場合によっては、非消耗構成成分は、損傷した第1の構成成分を廃棄することと比べて採算の合う方法で、損傷後に修理又は再利用することができる。本明細書に記載される非消耗構成成分は、本発明の対象と矛盾しない任意の材料で形成することができる。例えば、非消耗構成成分は、金属で形成することができる。本明細書に記載されるいくつかの実施態様での使用に適した非消耗構成成分の非限定的な例は、機体及び常設の航空機構成成分などビークル及びビークル構成成分を含む。

これに対して、本明細書における参考のために、消耗構成成分は、非消耗構成成分と比べて比較的短い予想された有用な寿命を有し得る構成成分を含む。さらに、場合によっては、消耗構成成分が、損傷後に節約のために修理され再利用されることが経済的に実現不可能であることもある。いくつかの実施態様では、消耗構成成分は、ライン交換可能ユニットである。消耗構成成分は、本発明の対象と矛盾しない任意の材料で形成することができる。いくつかの例では、消耗構成成分は、硬く及び/又は脆く、若しくはセラミックなどの硬い及び/又は脆い材料で形成される。消耗構成成分はまた、有機ポリマー組成物などの有機組成物、若しくは二酸化ケイ素又は二酸化チタンを含む金属又は金属酸化物組成物などの無機組成物から形成することもできる。消耗構成成分はまた、繊維ガラスなどの複合材料で形成することもできる。消耗複合物は、場合によっては、LI−900シリカセラミックを含む。いくつかの実施態様では、消耗構成成分は、積層構造を有する。消耗構成成分の非限定的な例は、高温域再使用型断熱材(HRSI)タイル、繊維状耐火物複合断熱材(FRCI)タイル、低温域再使用型断熱材(LRSI)タイル、及び強化ユニピース繊維質断熱材(TUFI)タイルなどの熱保護タイル又は他のタイルを含む。

本明細書に記載される方法はまた、接着性のスタックを使用して、第1の構成成分を第2の構成成分に接着させること、図20の概して620を含む。接着性のスタックを使用して構成成分を接着させることは、本発明の目的に矛盾しない任意の方法で実施され得る。例えば、場合によっては、本明細書に記載される接着性のスタックは、完全な接着性のスタックとして第1又は第2の構成成分に適用され、続いて接着性のスタックを含む構成成分を接着性のスタックを含まない構成成分に接着させることによって、接着した複合物が形成される。他の例では、接着性のスタックは、第1の半分の接着性のスタック及び第2の半分の接着性のスタックなど、複数の部分的接着性のスタックとして、第1及び/又は第2の構成成分に提供される。

更に、接着性のスタックの様々な接着剤層は、本発明の目的に矛盾しない任意の厚さを有することができる。例えば、いくつかの例では、周辺接着剤部分又は残りの接着剤部分の厚さは、バルク接着剤層の厚さと比較して小さい。いくつかの実施態様では、バルク接着剤層の厚さの、一又は複数の周辺接着剤部分又は残りの接着剤部分の厚さに対する割合は、約30:1から約2:1、又は約30:1から10:1の間である。例えば、場合によっては、一又は複数の周辺接着剤部分又は残りの接着剤部分は、約20ミル以下又は約15ミル以下の厚さを有する。いくつかの例では、一又は複数の周辺接着剤部分又は残りの接着剤部分は、約1ミルから約20ミル、約1ミルから約15ミル、又は約5ミルから約10ミルまでの厚さを有する。これに対して、本明細書に記載される接着性のスタックのバルク接着剤層は、いくつかの実施態様では、約100ミルを上回る厚さを有する。場合によっては、バルク接着剤層は、約50ミルから約300ミル、約75ミルから約150ミル、又は約100ミルから約150ミルまでの厚さを有する。いくつかの実施態様では、周辺接着剤部分又は残りの接着剤部分は、スクリム層及びバルク接着剤層の部分が、複数のより小さな断片ではなく、一つの途切れのない部分で除去できるほど、バルク接着剤層と比較して十分に薄い。

更に、本明細書に記載される接着性のスタックの接着剤層は、本発明の対象と矛盾しない任意の接着剤を含む、そのような接着剤から成る又は本質的にそのような接着剤から成ることができる。例えば、場合によっては、接着剤は、熱硬化接着剤又はUV硬化接着剤など、硬化接着剤を含む。いくつかの例では、本明細書に記載されるいくつかの接着性のスタックにおける使用に適した熱硬化接着剤は、室温(華氏64〜80度)では硬化しない又は実質的に硬化しないが、華氏約100度、華氏約200度、又は華氏約300度を上回る温度などの高温で硬化する。場合によっては、接着剤は、華氏約350度以上の温度で硬化する。更に、場合によっては、本明細書に記載される硬化接着剤は、約2時間以内、約1時間以内、又は約30分以内などの短時間で硬化する。本明細書に記載される接着剤はまた、複数の成分を混合する必要のない単一成分の接着剤とすることもできる。したがって、いくつかの例では、本明細書に記載される接着性のスタックで使用される接着剤は、他の接着剤と比較して長い保存可能期間を有することができる。接着剤はまた、自己接着性接着剤を含む、自己接着性接着剤から成る、又は本質的に自己接着性接着剤から成ることができる。本明細書における参考のために、自己接着性接着剤は、硬化状態で接着剤の残りの層への接着を形成するために、未硬化状態で使用することができる接着剤を含む。したがって、未硬化の自己接着性接着剤の新たな層を、それ以前に硬化した接着剤の古い層に適用することができ、接着剤の接着を提供するために更に硬化することができる。このように接着剤の新しい層と古い層とを使用して実現される接着強度は、新しい未硬化の接着剤だけが、構成成分を一体的に接着させるために使用される場合に実現される接着強度に相当する可能性がある。場合によっては、相当する接着強度は、新しい接着材の接着強度の少なくとも約70パーセント、少なくとも約80パーセント、又は少なくとも約90パーセントを含むことができる。いくつかの実施態様では、本明細書に記載される自己接着性接着剤は、Schnee Morehead SM5160 TACKY−TAPE(登録商標)真空バッグシーラント(テキサス州アービングのSchnee−Morehead,Inc.から市販されている)などのシリコーン接着剤を含む。Schnee Morehead SM5160は、比較的長い保存可能期間を有し、高温環境での適用に大変適している単一成分の急速硬化シリコーン接着剤である。

また、いくつかの実施態様では、接着性のスタックの複数の接着剤層、又は接着性のスタックの様々な接着剤層のすべてが、同一の接着剤材料を含む同一の接着剤材料から成る、又は本質的に同一の接着剤材料から成る。代替的には、別の実施態様では、スタックの異なる接着剤層は、異なる接着剤材料を含む。例えば、場合によっては、第1の周辺接着剤部分は、第1の接着剤を含み、交換用の周辺接着剤部分又は交換用のバルク接着剤層は、第1の接着剤とは異なる第2の接着剤を含む。

更に、場合によっては、本明細書に記載される接着性のスタックの一又は複数のスクリム層は、接着性のスタックの一又は複数の接着剤層の接着剤に埋め込む又はそのような接着剤に含浸させることができる。例えば、いくつかの実施態様では、一又は複数のスクリム層に、接着剤含浸スクリム層を形成するために、周辺接着剤部分の接着剤及び/又はバルク接着剤層の接着剤が含浸する。本明細書に記載されるスクリム層は、接着剤に含浸させることができ、及び/又は本発明の目的に矛盾しない任意の方法で、本明細書に記載される接着性のスタックに埋め込むことができる。場合によっては、例えば、スクリム層は、ローラープレス又は圧縮プレスを使用して含浸される又は埋め込まれる。また、それ以前に形成又は製造されたプリプレグを、本明細書に記載される接着性のスタックの接着剤含浸スクリム層として使用することも可能である。本明細書における参考のために、接着剤含浸スクリム層は、実質的に接着剤により湿らされた、接着剤により覆われた、又は接着剤に埋め込まれたスクリム材料を含むスクリム層を含む。例えば、接着剤が含浸した織物スクリム材料は、繊維の表面だけではなく生地の織り繊維の間の空間のすべて又は実質的にすべてに接着剤を含む。

更に、スクリム層は、本発明の対象と矛盾しない任意のスクリム材料を含むことができる。いくつかの実施態様では、スクリム層は、生地又は布を含む。生地又は布は、場合によっては、織ることができる。織物又は織り布は、平織り、又は本発明の目的に矛盾しない任意の他の織り構造を有することができる。いくつかの例では、スクリム層材料は、千鳥綾織り構造を有する。更に、場合によっては、スクリム材料は、繊維ガラスを含むガラスを含む。本明細書に記載されるスクリム層としての使用に適するガラス布の一つの非限定的な例は、Style120繊維ガラス布を含む。Style120繊維ガラス布は、総計60×58の打ち込み本数、及び0.0035インチの厚さを有する3.16オンスの重さのクローフット織物を含む布とすることができる。しかしながら、他の重量、織り方、及び厚さを有するスクリム材料もまた、使用することができる。場合によっては、スクリム層は、約1ミルから約20ミル、又は約5ミルから約10ミルの厚さを有する。また、ガラス以外の材料が使用されてもよい。例えば、いくつかの例では、スクリム層は、プラスチック材料又は天然繊維材料を含むことができる。更に、いくつかの実施態様では、スクリム層のスクリム材料は、本明細書に記載される接着剤層の接着剤より高い引張強度を有する。

また、本明細書に記載されるいくつかの方法は、本明細書に記載される接着性のスタックを切断することによって、構成成分を分離すること、図20の概して630を含む。接着性のスタックを切断することは、本発明の目的に矛盾しない任意の方法で実施され得る。例えば、場合によっては、接着性のスタックは、ナイフなどの切削ツールを使用して切断される。図21は、切削ツールを使用して実施される切断ステップの一つの実施態様を示す。図21に示されるステップでは、第1の構成成分Bは、損傷した第2の構成成分A−1から矢印で示される方向に分離される。構成成分B及びA−1は、接着性のスタック120を切削ツールで切断することによって分離され、切断された第1の構成成分、概して140と、切断された第2の構成成分、概して150とを提供する。切断された第1の構成成分140は、第1のスクリム層110と、バルク接着剤層120の第1の部分、概して126とを含む。切断された第2の構成成分150は、第2のスクリム層130と、バルク接着剤層120の第2の部分、概して128とを含む。図21の実施態様では、接着性のスタック120は、バルク接着剤層120の第1の部分126及び第2の部分128がおよそ同一の厚さを有するように、接着性のスタック120の中央平面で又はその付近で切断される。

他の例では、先ほど記載された配置を含む埋め込まれたひも、ケーブル、ロープ、コード、ウェブ、ネット、又はメッシュ配置、例えば、埋め込まれたプルコード配置(pull cord arrangement)を使用して切断される。一つの実施態様では、プルコードは、限定しないが、ベクトラン(登録商標)(日本国、東京の株式会社クラレから市販されている)などの液晶ポリマーから糸状に加工されたマルチフィラメント糸から製造される。代替的には、プルコードは、プルコードを本明細書に記載されるように機能させることができる任意の他の適する材料から製造されてもよい。一つの例示的なコード配置が、さらに以下に記載される。

更に、接着性のスタックは、本明細書に記載される切断領域などのスタックの任意の領域で切断することができる。場合によっては、接着性のスタックは、スタックの中央平面で又はその付近で切断され、中央平面は、接着性のスタックの層のスタッキング方向に実質的に垂直な平面を含む。他のケースでは、接着性のスタックは、別の構成成分又はスクリム層よりも一つの構成成分又はスクリム層に近接した場所で切断される。

本明細書に記載される分離ステップでの使用に適する一つの例示的コード配置は、埋め込まれたベクトランコード配置である。ベクトランコード配置の一つの実施態様では、プルコードは、本明細書に記載される接着性のスタックの所望の切断領域において画定される平面などの分離面に沿って、接着剤層に埋め込まれる。プルコードは、組みひもとすることができる。

図22は、接着剤層、及び本明細書に記載される一つの実施態様による分離面に沿って接着剤層に埋め込まれたベクトランコード配置を概略的に示し、そのような接着剤層の面120aは、接着した構成成分の接着方向に概して垂直な平面に、概して位置し得る。

図22に示されるように、プルコード、概して125は、分離面、概して129内でループ式に接着剤層、概して120に埋め込まれ得る。プルコード125は、コードが、例えば、ツール又はガイド127a周囲で引っ張られると、硬化した接着剤を適切に切断するパターンで通され/ループ状にされる。ツール又はガイド127aが、接着剤層120の外側にあり、接着剤層の一部でないことが分かるだろう。図22に示されるように、コード125は、引っ張られると、接着剤層の分離面129の接着剤のすべて又は実質的にすべてを剪断し、その結果、接着性のスタックを切断し、接着した構成成分を分離することができるように、接着剤層120に配置される。

図22の実施態様では、プルコード125の第1の部分、概して125aは、接着剤層120内に広がる。コードの一又は複数のループ部分などの、少なくとも一つの第2の部分、概して125bは、接着剤層120の外側に延びるように配置される。このように、プルコードは、第1の構成成分が第2の構成成分から分離されるように分離面を切断可能とするために、接着剤の硬化中に配置され、埋め込まれ得る。例えば、場合によっては、プルコードの少なくとも一つの第2の部分は、ユーザがつかむ及び/又は別の方法でアクセスすることができる。したがって、第2の部分は、本明細書に記載される接着性のスタックを切断するために、ユーザが引っ張ることができる。しかしながら、第2の部分125bは、場合によっては、接着剤層の一つの端部又は側面で束ねられ、接着剤層の端部又は側面に対して平らに又は実質的に平らに置くことができることが分かるだろう。このように、第2の部分125bは、接着性のスタックを切断するために、ユーザが容易にアクセスできるが、そのときまで圧縮して保管することができる。

使用の際に、プルコード125の第2の部分125bが、図22に示されるように、方向1及び2に沿って引っ張られると、加えられる機械は、コード125を分離面129内に移動させ、コード125に、分離面129で接着剤層120を剪断させる。

ベクトランコード配置の使用を含む方法の一つの実施態様では、以下に提供される非限定的な具体例に更に記載される。

いくつかの実施態様では、本明細書に記載される方法は、一又は複数のスクリム層とバルク接着剤層の一又は複数の部分を構成成分から除去すること、図20の概して640を更に含む。スクリム層及びバルク接着剤層の部分は、本発明の目的に矛盾しない任意の方法で実施され得る。例えば、いくつかの例では、スクリム層及びバルク接着剤層の部分は、スクリム層を構成成分から剥がすことによって除去される。剥がすことは、手動で若しくはツール又は機械を使用して、実施され得る。更に、場合によっては、スクリム層及びバルク接着剤層の部分は、多くの小さな断片で除去されるのではなく、一つの部分で又は実質的に一つの部分で除去される。

更に、本明細書に記載される方法はまた、交換用の接着性のスタックを使用して、交換用の第2の構成成分を第1の構成成分に接着させること、図20の概して650を含むことができる。交換用のスタックは、第1の構成成分を第2の構成成分に接着剤で接着させるための先述の方法を含む本発明の目的と矛盾しない任意の方法で、構成成分に接着させることができる。

また、本明細書に記載される方法は、着脱可能な保護層を接着性のスタックの露出される側面に配置すること、又は構成成分を一体的に接着させるために接着性のスタックの使用に先立ち、着脱可能な保護層を接着性のスタックから除去することを更に含むことができる。着脱可能な保護層は、本発明の目的と矛盾しない任意の方法で、接着性のスタック上に配置する又は接着性のスタックから除去することができる。例えば、場合によっては、着脱可能な保護層は、その層を接着性のスタックから手動で剥がすことにより除去される。更に、着脱可能な保護層は、本発明の目的と矛盾しない任意の材料を含むことができる。例えば、着脱可能な保護層は、テフロン、又はテフロンコーティングされたフィルム材料などのテフロンコーティング材料を含むことができる。

本明細書に記載される方法の様々なステップ、並びに様々な構成成分、接着剤、スクリム層、及び本明細書に記載される他の材料は、本発明の目的に矛盾しない任意の組み合わせで、互いに組み合わせることができることが分かるだろう。

II.接着した構成成分を含む複合物

別の態様では、接着した構成成分を含む複合物が、本明細書に記載される。いくつかの実施態様では、複合物は、第1の構成成分と、第2の構成成分と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置される接着性のスタックとを含む。接着性のスタックは、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置される第1の周辺接着剤部分と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置されるバルク接着剤層と、周辺接着剤部分とバルク接着剤層との間に配置される第1のスクリム層とを含むことができる。場合によっては、スクリム層には、接着剤を含浸させることができ、その結果、第1の周辺接着剤部分及びスクリム層は、接着剤で飽和した又は接着剤含浸スクリム材料を含む単一プリプレグ層などの単一層を形成することができる。したがって、いくつかの実施態様では、接着性のスタックは、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置された第1の接着剤含浸スクリム層と、第1の構成成分と第2の構成成分との間に配置されたバルク接着剤層とを含む。さらに、場合によっては、接着性のスタックは、バルク接着剤層と第1の構成成分又は第2の構成成分との間に配置された第2の接着剤含浸スクリム層を更に含む。第1のスクリム層及び第2のスクリム層を、バルク接着剤層の反対側に配置することができる。

更に、本明細書に記載される複合物が、セクションIで先ほど記載された方法の一部として形成される任意の複合物を含むことができることが分かるだろう。例えば、場合によっては、本明細書に記載される複合物の接着性のスタックは、自己接着性接着剤を含む。また、いくつかの実施態様では、本明細書に記載される複合物の一又は複数のスクリム層に接着剤が含浸する。

図23は、本明細書に記載される一つの実施態様による複合物の断面図を示す。図23の実施態様では、複合物、概して100は、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置された第1の構成成分、概してB、第2の構成成分、概してA−1、及び接着性のスタック、概してC−1を含む。接着性のスタックC−1は、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置される第1の接着剤含浸スクリム層、概して110を含む。図23に示されるように、スクリム層110は、接着剤、概して114で覆われた又は含浸された縦糸及び横糸繊維を有するスクリム織布、概して112を含む。接着性のスタックC−1はまた、スクリム層110と第2の構成成分A−1との間に配置されるバルク接着剤層、概して120を含む。図23の実施態様では、接着性のスタックC−1は、バルク接着剤層120と第2の構成成分A−1との間に配置される第2の接着剤含浸スクリム層、概して130を更に含む。第1のスクリム層110及び第2のスクリム層130は、バルク接着剤層120の反対側に配置される。更に、図23の実施態様では、バルク接着剤層120は、バルク接着剤層120の中央平面付近に、切断領域、概して122を含む。切断領域122は、図23に示されるように、埋め込まれた装置、概して124を含む。この場合、埋め込まれた切断装置124は、ベクトランコード配置を含み得るひも、ケーブル、ロープ、コード、ウェブ、ネット、メッシュなどを含む。

図24は、本明細書に記載される別の実施態様による複合物の断面図を示す。図24の実施態様では、複合物、概して200は、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置された第1の構成成分、概してB、第2の構成成分、概してA−1、及び接着性のスタック、概してC−1を含む。接着性のスタックC−1は、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置される第1の周辺接着剤部分、概して210と、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置されるバルク接着剤層、概して220と、第1の周辺接着剤部分210とバルク接着剤層220との間に配置される第1のスクリム層230とを含む。接着性のスタックC−1はまた、第1の構成成分Bと第2の構成成分A−1との間に配置される第2の周辺接着剤部分、概して240と、第2の周辺接着剤部分240とバルク接着剤層220との間に配置される第2のスクリム層、概して250とを含む。第1のスクリム層230及び第2のスクリム層250は、バルク接着剤層220の反対側に配置される。図24の複合物はまた、切断領域、概して222をバルク接着剤層220に含む。切断領域222は、先述のベクトランコード配置など埋め込まれた切断装置、概して224を含む。

ここで本明細書に記載される複合物の要素を参照するが、本明細書に記載される複合物は、第1及び第2の構成成分を含む。セクションIで先ほど記載された任意の第1及び第2の構成成分を含む本発明の目的に矛盾しない任意の第1及び第2の構成成分が使用され得る。いくつかの例では、例えば、第1の構成成分は、本明細書に記載された非消耗構成成分を含み、第2の構成成分は、本明細書に記載された消耗構成成分を含む。

本明細書に記載される複合物はまた、様々な接着剤層及び一又は複数のスクリム層を含む接着性のスタックを含む。接着剤層及びスクリム層は、本発明の目的に矛盾しない任意の構造又は配置を有することができる。例えば、場合によっては、接着性のスタックは、先述の寸法を有する一又は複数の層を含むセクションIで先ほど記載された接着剤層及び/又はスクリム層の組み合わせを含む。更に、いくつかの実施態様では、本明細書に記載される複合物の一又は複数のスクリム層には、異なる接着剤を含む一又は複数の接着剤が含浸する。

本明細書に記載される複合物の様々な要素は、本発明の目的に矛盾しない任意の組み合わせで、互いに組み合わせることができることが分かるだろう。

本明細書に記載されるいくつかの実施態様が、次の非限定的な例において更に示される。

実施例1 接着した構成成分を修復する方法

本明細書に記載される一つの実施態様による接着した構成成分を修復する方法は、次のように実施される。

まず、接着性のスタックが、Schnee Morehead SM5160接着剤の薄層をプレスすることによって形成される。接着剤は、高温で硬化する厚く粘着性のあるペーストである。接着剤は、圧縮プレスかローラープレスのどちらかを使用して所望の厚さまでプレスされる。次に、Style120ガラススクリム布が、エアポケット及び皺を最小化するように接着剤の表面に適用される。次に、接着剤及びガラススクリム布の一体化した薄層が、接着剤が乾燥布を適切に湿らせ/含浸することを確実にするように更にプレスされる。次に、バルク接着剤の別個の厚層が、所望の厚さまでプレスされ、薄い接着剤層の湿ったガラススクリム布表面に配置される。一体化したアセンブリは、第1の非消耗構成成分を第2の消耗構成成分に接着させるために使用される接着性のスタックの半分を形成する。次に、接着性のスタックの残り半分を形成するために、前述のステップが繰り返される。

ベクトランコード配置などのコード配置が、接着性のスタックを切断するための手段として後に使用するために接着性のスタックに埋め込まれると、次に、接着性のスタックの最初の半分を薄い側面を下にしてベクトランコードループ式テンプレートツール(Vectran cord looping template tool)に置くことによって、完全な接着性のスタックが形成される。ループ式テンプレートは、プレートに垂直に挿入された合釘(dowel pegs)を有するベースプレートから成る。合釘は、硬化すると接着剤を適切に切断するパターンでベクトランコードを通し/ループ状にすることができるようにベースプレート上に配置される。

特に、ベクトランコードは、図25に示された方法で、通し/ループ状にされ得る。図25は、図22に配向が類似しておりコード配置の略平面図を示している。したがって、面120aは、接着した構成成分の接着方向に概して垂直であり得る。図25の左手部分に図示されるように、コード、概して125は、まず、「後ろ」から「前」に合釘、概して127周囲でループ状にされ、次いで、図25の右手部分に示されるように、前から後ろに合釘127周囲でループ状にされる。合釘127は、接着剤の外側に配置され、均等に間隔をあける又は不均等に間隔をあけられ得る。また、コード125は、いくつかの実施態様では、所望の場合、面120aの中央で、それ自身を交差させ得る。

ベクトランコードがいったんループ状にされると、接着性のスタックの残り半分は、初めの接着性のスタックの最上部に厚い側面を下にして配置され、これにより、ベクトランコードが二つの半分の接着性のスタックの間で対称に埋め込まれる。

完全な接着性のスタックは、次に消耗構成成分に適用される。テフロンコーティングされたリリースプライは、使用する準備ができるまで、接着剤の接着面を保護するために着脱可能な保護層として使用される。消耗部分を非消耗構成成分に接着させる準備ができると、テフロンリリースプライが除去され、消耗構成成分の接着性のスタックが非消耗構成成分上にプレスされる。

本発明の様々な実施態様が、本発明の様々な対象の実現に際して記載されてきた。これらの実施態様は、本発明の原理の単なる例示にすぎないと認識されるべきだ。本発明の精神及び範囲から逸脱しない数々の修正及び適合が、当業者には容易に明らかになるだろう。

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