Adsorption capacity is high and breakthrough behavior is low adsorption filter material

申请号 JP2004100062 申请日 2004-03-30 公开(公告)号 JP3908234B2 公开(公告)日 2007-04-25
申请人 ブリュッヒャー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; 发明人 エルネスト・デ・リュイター; ステファン・ケーンパー; ハッソ・フォン・ブリュッヒャー; ベルトラム・ベーリンガー; ミヒャエル・モスコップ; ルドヴィク・オウヴリー;
摘要 An adsorption filter material (I), preferably for the production of protective materials, preferably NBC (nuclear, biological, chemical) suits, comprises: (a) a first layer; (b) an adsorption layer comprising a first activated carbon layer with particulate and/or spherical activated carbon with additionally activated carbon fibers and a second activated carbon layer comprising activated carbon fibers and; (c) a second layer. Independent claims are included for: (1) protective material, preferably suits, gloves and coverings comprising the filter material (I) and; (2) a process for improving the break-through properties of an adsorption filter material (I) by forming the adsorption layer (B) of a combination of particulate and fibrous particles or by having separate layer of particles and fibers.
权利要求
  • 保護吸着材料を製造するのに好適な吸着フィルタ材料(1)であって、前記吸着フィルタ材料(1)がいくつかの連続する層(2,3,4,5及び6)を備えた複合材料として設計されており、それらの層(2,3,4,5及び6)は互いに固定されており、前記吸着フィルタ材料(1)は前記層(2,3,4,5及び6)を次の配列/順番で含む吸着フィルタ材料:
    ―第一の、任意に疎油性にされた生地層(2);
    ―水蒸気を透過することができ、かつ気体を透過できない任意のバリヤー層(7);
    ―顆粒及び/又は球状の活性炭を備えた第一活性炭層(5)と活性炭繊維を備えた第二活性炭層(6)を含む吸着層(4)、ただし、前記顆粒又は球状の活性炭粒子の平均粒径は前記活性炭繊維の平均繊維直径より少なくとも三倍大きく、前記顆粒及び/又は球状の活性炭粒子及び活性炭繊維の両方によって与えられる活性炭の全量は25〜300g/m である;及び ―第二の生地層(3)。
  • 前記顆粒及び/又は球状の活性炭粒子は0.05〜1mmの平均粒径を有し、前記顆粒及び/又は球状の活性炭粒子は800〜1500mm /gの比表面積(BET)を有する請求項1に記載の吸着フィルタ材料。
  • 前記活性炭繊維又は前記第二活性炭層(6)は活性炭繊維生地材料の形態で存在し、前記活性炭繊維は1〜25μmの平均繊維直径を有し、かつ1〜10dtexの長さ−比重量を有する請求項1又は2に記載の吸着フィルタ材料。
  • 民間用又は軍事用の保護服、保護手袋及び保護カバーからなる群から選択される保護材料を製造するための請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸着フィルタ材料の使用。
  • 空気及び/又は気体の流れから有害物質、悪臭物質及び有毒物質を除くのに使うフィルタもしくはフィルタ材料又は医療用途のフィルタもしくはフィルタ材料を製造するための請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸着フィルタ材料の使用。
  • 請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸着フィルタ材料の使用により製造され及び/又は請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸着フィルタ材料を含む保護材料。
  • 说明书全文

    発明の詳細な説明

    発明の背景1. 発明の分野 本発明は、保護服、特にNBC保護服、保護手袋、保護カバーなどのあらゆる種類の保護材料を製造するため及び他の濾過用途(例えばエアフィルタ又は医療用途)のために特に適切な吸着フィルタ材料又は表面フィルタ材料(すなわち平板形フィルタ材料)に関する。 また本発明は、本発明の吸着フィルタ材料又は表面フィルタ材料の使用又は用途に関する。

    2. 関連技術の説明 皮膚に吸収されて重篤な身体の損傷をもたらす一連の物質がある。 このような物質の例としては、びらん性毒ガスのマスタードガス{すなわちイエロークロス(yellow cross)}及び神経ガスのサリンなどの化学戦争薬剤がある。 これらの有毒薬剤と接触する可能性のある個体は、適切な保護服を着用するか又は適切な保護材料でこれら有毒薬剤に対して保護されなければならない。

    基本的に三つのタイプの保護服がある。 すなわち(i)空気と蒸気を透過せず、しかも有毒化学薬剤を透過せず、着用者に熱が極めて急速に蓄積するのを感じさせるゴムの層を備えた保護服、(ii)水蒸気を透過できるが特定の有毒薬剤を透過できない膜を備えた保護服、及び(iii)最後に、空気と水蒸気を透過するので着心地が最高の透過性保護服がある。

    化学戦争薬剤に対する保護服は多種類の条件下で広範囲の用途に使用しようとするものであるので着用者に熱の蓄積を起こしてはならないから、この保護服に空気透過性材料を使用することが好ましい。

    空気透過性保護服は一般に有害な又は有毒な化学薬剤(例えば化学戦争薬剤)に非常に安定して結合できるか又はこのような薬剤を非常に安定して吸着することができる活性炭に基づいた吸着層を備えているので、強く汚染された保護服でさえ着用者に対して、全く危険でない。 その吸着層は一般に生地基材、特に空気透過性基材に固定されるか又は貼り付けられる。

    この点について活性炭含有吸着層の各種実施態様は現在の技術水準から知られており、一般に生地支持層、これに接合された吸着層及びその吸着層の上に貼り付けられた外側層又はカバー層からなるサンドイッチ又は複合体の構造をもっている。

    粉末の活性炭を吸着剤として使用しこれをポリマーの結合剤とともに分散液として生地基材の上に塗布又は印刷することもできる(例えばヨーロッパ特許願第0 090 072 A2号参照)。 しかしこの場合、粉末活性炭は、結合剤中に完全に埋包されているので結合剤に完全に囲まれている。 したがってその活性炭の表面は吸着すべき有毒物質と自由に接触できないのでその有毒物質はまず結合剤を通って活性炭まで移行又は拡散してから最後にその活性炭に吸着されねばならない。 これは非常に非効率的である。 その上に粉末活性炭は、吸着すべき有害物質と有毒物質に対して比較的低い吸着容量又は負荷容量しかもっていない。

    また平均直径が約1mmまでの顆粒又は球状の粒子の活性炭は、この種の保護服の吸着剤として粉末活性炭の代わりに使用できることはよく知られている(例えば米国特許第4,510,193号参照)。 この場合、活性炭の顆粒又は球状の粒子からなる吸着層が通常、活性炭粒子が生地基材上に塗布又は印刷された接着剤のスポットに結合されるように形成される。 さらにその吸着層は一般に「外側材料」(すなわちカバー材料)で完成され、そして前記生地基材に対面する内側面は軽い同様の生地材料でカバーされることができる。 しかし、顆粒又は球状の活性炭粒子は、全吸着容量又は全負荷容量が比較的高いけれども吸着速度又は吸着動学が必ずしも十分でないので破過を起こすことがある。 破過を避けるため多量の活性炭粒子を適用できるが、こうするとフィルタ材料又は保護服に対して利用できるようになる全吸着容量又は全負荷容量が過大になる。 さらに、極端な条件下、例えば有毒薬剤の濃厚液滴がかなりの高さから外側材料の開放領域に落下して活性炭まで透過すると、活性炭層に局部的に短期間過大な負担がかかるか又は過大な応力がかかりそのため破過が起こることがある。

    最後に、活性炭繊維の織布、編み物又は不織布が、上記タイプの空気透過性保護服の吸着剤として使用することができ、そして一方の側が大面積にわたって塗布されたホットメルト接着剤によって生地支持層に結合されかつその支持層と対面する側と反対側に生地カバー材料又は「外側材料」が設けられることは周知である(例えばドイツ特許第195 19 869 C2号参照)。 しかし活性炭繊維は初期の吸着速度又は吸着動力学が比較的高いけれども、その全吸着容量又は全負荷容量は特に顆粒又は球状の活性炭と比べて不十分なことが多いので、最悪の場合(すなわち多量の有害/有毒物質に暴露された場合)、保護服全体の吸着容量又は負荷容量が消耗しつくされてしまうことがある。 さらに極端な条件下(例えば有毒薬剤の濃厚液滴がかなりの高さから外側材料の開放領域に落下する場合)では、活性炭繊維の織布、編み物又は不織布に短期間局部的に過大な負担がかかるか又は過大な応力がかかりそのため破過が起こることがある。 最後に活性炭繊維の織布、編み物又は不織布は応力下(例えば保護服を着用中)、必ずしも十分に耐摩耗性ではない。 したがってその繊維が破断してチャネルが吸着層に生成し、その層を通って、吸着すべき有毒物質が抵抗なしに通過することがある。

    発明の要約 したがって本発明の目的は、従来技術の欠点を少なくとも一部回避する吸着フィルタ材料又は表面フィルタ材料(すなわち平板形フィルタ材料)を提供することである。

    本発明の他の目的は、保護材料、特にNBC保護材料、例えば保護服、保護手袋及び保護カバーを製造するのに適切でかつ他の用途にも適した吸着フィルタ材料又は表面フィルタ材料(すなわち平板形フィルタ材料)を提供することである。

    本発明の別の目的は、NBC保護材料(例えば保護服、保護手袋、保護カバー)などの保護材料のみならず他の濾過目的(例えばエアフィルタの分野又は医療分野)に使用されそして吸着容量又は負荷容量が大きく、同時に破過挙動特に初期の破過挙動に優れている吸着フィルタ材料又は表面フィルタ材料(すなわち平板形フィルタ材料)を提供することである。

    本発明のさらに別の目的は、NBC保護材料(例えば保護服、保護手袋及び保護カバー)などの保護材料に使用され、同時に高度の着用快適性を保証する吸着フィルタ材料又は表面フィルタ材料(すなわち平板形フィルタ材料)を提供することである。

    本発明の根拠になっている問題点は、第一層、第二層及び第一層と第二層の間に配置される吸着層を備えた吸着フィルタ材料又は表面フィルタ材料によって解決される。 その吸着層は顆粒又は球状の活性炭粒子からなる第一活性炭層を備えている。 その吸着層は第一活性炭層及び第二活性炭層のうち少なくとも一方に配置された活性炭繊維をさらに含有している。

    したがって本発明は、第一の側面によれば、特にすべての種類の保護吸着材料を製造するのに使用する吸着フィルタ材料(1)に関し、その吸着フィルタ材料(1)は、
    第一層(2)、
    第二層(3)及び 前記第一層(2)と前記第二層(3)の間に配置されかつ顆粒及び/又は球状の活性炭からなる第一活性炭層(5)を含む吸着層(4)を備え、
    前記第一活性炭層(5)は活性炭繊維の形態の活性炭をさらに含有し及び/又は 前記吸着層(4)は活性炭繊維の形態の活性炭からなる第二活性炭層(6)をさらに含んでいる。

    予想外のことであったが、顆粒又は球状の活性炭粒子の有利な特性と活性炭繊維の有利な特性を単一の材料に兼ね備えている吸着フィルタ材料(表面フィルタ材料)は、特にその吸着プロセス開始時の破過挙動が改善又は最適化され、同時に優れた全吸着容量が得られる事が分かったのである。 このように上記フィルタ材料はさらに、その活性炭の重量比全負荷量(weight−specific total load)を、活性炭だけからなる従来のフィルタ材料と比べて有意に減らすことができる。 なぜならばフィルタ材料の必要な初期「吸着自発性(adsorption spontaneity)」、したがって優れた初期破過挙動が繊維状活性炭によって保証されるからである。

    上記吸着フィルタ材料又は表面フィルタ材料は、NBC保護服などの保護材料を製造するのに使用することができる。

    上記活性炭繊維は単一の活性炭層中に活性炭の顆粒又は球粒とともに存在していてもよいが、本発明の吸着層又は吸着プライは活性炭繊維からなる第二活性炭層又はプライを備えているほうが好ましい。 好ましい実施態様は、上記の活性炭の顆粒又は球粒と活性炭繊維は、互いに隣接するか又は互いに接合するか又は互いに隣り合っている別個の吸着層中又は吸着プライ中に存在している。

    上記陳述及び下記考察における用語「プライ」及び「層」は、同じ意味で使用され本発明では連続の中断していないプライ又は層のみならず不連続の中断しているプライ又は層も意味する。

    上記吸着フィルタ材料に使用される顆粒又は球状の活性炭粒子は、顆粒又は球状の適切な有機出発材料を炭化し次いで活性化することによって製造することができる。 適切なポリマーの例はジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレンである。 この材料は例えばイオン交換体(例えばカチオン交換体)又はこのようなイオン交換体の前駆体の形態で存在していてもよい。 またその出発材料は、例えば多孔質の、特にマクロ細孔の又は均一なゲル様のポリマーのペレットもしくは顆粒又はピッチのペレットもしくは顆粒からなることができる。 当業者は、顆粒又は球状の活性炭の製造法を熟知している。 読者は例えば米国特許第4,510,193号、米国特許願公開第2003/092560号及びH. v. Kienle and E. Baeder,Aktivkohle und ihre industrielle Anwendung(Activated Carbon and Its Industial Use),Ferdinand Enke Verlag,Stuttgart 1980を参照することができる。 なお、これら文献の開示内容は本願に援用するものである。 上記活性炭の代わりに、例えばやし殻を炭化し次いで活性化することによって製造することができるいわゆる「チップカーボン」又は「スプリントカーボン」も本発明の吸着フィルタ材料に使用することができる。 用語「顆粒活性炭」又は「顆粒活性炭粒子」は、本発明に関連して使用される場合、この種の活性炭も含んでいる。

    本発明に適切な顆粒又は球状の活性炭粒子は、平均粒径が0.05〜1mmであり、好ましくは0.1〜0.8mmであり、より好ましくは0.1〜0.6mmである。 本発明に適切な顆粒又は球状の活性炭粒子は、一般に比表面積(BET)が少なくとも800mm /g、好ましくは少なくとも900mm /g、最も好ましくは800〜1500mm /gである。

    本発明で使用される活性炭繊維は、適切な有機の出発繊維、特にセルロース繊維、セルロース誘導体に基づいた繊維、フェノール樹脂繊維、ポリビニルアルコール繊維、ピッチ繊維、アクリル樹脂繊維、ポリアクリロニトリル繊維、芳香族ポリアミド繊維、ホルムアルデヒド樹脂繊維、ジビニルベンゼン架橋ポリスチレン繊維、リグニン繊維、綿繊維及び大麻繊維を炭化し次いで活性化することによって製造される。 炭化され次いで活性化された、セルロース及びセルロース誘導体に基づいた繊維を使用することが好ましい。

    当業者はこの種の活性炭繊維の製造には精通している。 この点について読者は例えばドイツ特許願公開第195 19 869A1号、米国特許第3,849,332号、ドイツ特許第33 99 756C2号、米国特許願公開第2003/032556号及び米国特許第6,120,841号を参照することができる。 なお、これら文献の開示内容はすべて本願に援用するものである。

    本発明に好ましい繊維は米国特許第6,120,841号に記載の方法で得られる。 この方法によれば、セルロース(例えばレーヨン、フロスシルク、溶媒和セルロース、綿、茎繊維)に基づいたカーボン前駆材料由来の繊維構造体に、セルロースの脱水反応に対して促進剤の作用を有する少なくとも1種の無機成分(例えばリン酸、硫酸、塩酸など)を含有する組成物を含浸させる。 このように含浸された繊維構造体は、次にそのセルロース前駆体を本質的に炭素に変換させるのに十分な温度で熱処理される。 その熱処理は、不活性か又はある程度酸化性の雰囲気内で行われ、そして温度を平均速度1〜15℃/minで上昇させる段階と次に温度を350〜500℃に維持する段階を含み、次いで含浸組成物及びセルロース材料の分解生成物の残留相を洗浄によって除くステップが続く。

    本発明で特に第二活性炭層で使用される活性炭繊維材料は活性炭繊維生地材料の形態を有することが好ましく、例えば織布、機械編み物、手編み物、層生地、マット生地、フリース、フェルト又は他の結合生地がある。 好ましい材料はフリース、フェルト、層生地(例えば多方向性層生地)などの不織材料及び織布である。 本発明の好ましい不織材料は、例えば活性炭繊維(炭素繊維)が熱可塑性で粘着性のバイコンポーネントファイバとともに活性炭繊維構造体を形成するように製造されるが、この場合、熱可塑性のバイコンポーネントファイバは上記活性炭繊維構造体に対して50重量%を超えてはならない。

    本発明で使用できる活性炭繊維生地材料は、重量が一般に10〜200g/m であり、好ましくは10〜150g/m であり、より好ましくは10〜120g/m であり、さらにより好ましくは20〜100g/m であり、最も好ましくは25〜80g/m である。

    本発明で使用される活性炭繊維は、平均繊維直径が特に1〜25μmの範囲内にあり、好ましくは2.5〜20μmであり、より好ましくは5〜15μmである。 これら繊維の長さ−比重量(=タイター)は一般に1〜10dtexの範囲内にあり、特に1〜5dtexである。

    本発明の吸着材料の吸着容量と破過挙動の間に最適の関係を得るためには、顆粒又は球状の活性炭粒子の平均粒径対活性炭繊維の平均繊維直径の比率を特定の範囲内で選択しなければならない。 顆粒又は球状の活性炭粒子の平均粒径(d activated carbon particle )が、活性炭繊維の平均繊維直径(d activated carbon fiber )の少なくとも3倍、好ましくは少なくとも4倍、より好ましくは少なくとも5倍、最も好ましくは少なくとも6倍大きいと特に優れた結果が得られる。 したがって好ましい実施態様では、d activated carbon particle /d activated carbon fiber >3であり、好ましくは>4であり、より好ましくは>5であり、最も好ましくは>6である。

    本発明の吸着フィルタ材料の活性炭の全量(すなわち活性炭顆粒/球粒プラス活性炭繊維)は広い範囲内で変えることができる。 一般にその全量は25〜300g/m であり、好ましくは30〜250g/m であり、より好ましくは50〜250g/m であり、最も好ましくは60〜220g/m である。

    一般に、顆粒又は球状の活性炭粒子を含有する第一活性炭層と活性炭繊維を含有する第二活性炭層は、互いに直接隣接しているか又は一方が他方の上に直接配置されており、すなわち互いに隣り合っている。 本発明によれば、第一活性炭層と第二活性炭層は好ましくはシームレスで、より好ましくは接着で永久的に接合され複合体を形成することが好ましい。

    用途によって、顆粒又は球状の活性炭及び/又は活性炭繊維に少なくとも1種の触媒を含浸させてもよい。 その触媒は例えば金属及び金属化合物(例えば遷移金属特に貴金属)から選択することができる。 その触媒は、銅、カドミウム、銀、白金、パラジウム、亜鉛及び水銀並びにその化合物からなる群から選択することが好ましい。 含浸される活性炭材料に対する触媒の量は広い範囲で変えることができる。 その範囲は一般に0.01〜15重量%であり、好ましくは0.05〜12重量%であり、より好ましくは5〜12重量%である。 活性炭への触媒の含浸は現在の技術水準からよく知られている。 さらに詳細を知るため、読者は前掲の論文すなわちH. v. Kienle and E. Baeder,Aktivkohle und ihre industrielle Anwendung(Ativated Carbon and Its Industrial),Ferdinand Enke Verlag,Stuttgart 1980及びドイツ特許願公開第195 19 869A1号を参照することができる。

    本発明の吸着材料の二つの外側層は好ましくは生地材料であり、より好ましくは空気透過性の生地材料であり、最も好ましくは生地であり、例えば織布、不織布、機械編み物、手編み物、層生地、マット生地、フリース、フェルト又は他の結合生地である。 その生地材料は、重量が一般に50〜300g/m であり、好ましくは75〜250g/m であり、より好ましくは90〜175g/m である。 具体的な実施態様によれば、これら二つの外側層のうちの一方又は両方の層さえも疎油性にしてもよい。 これは、通常の有機有毒物質が単一又は複数の外側層の表面によってはじかれて前記生地を透過できないという利点がある。

    これら二つの外側層は一般に吸着層の支持層として働く。 したがって本発明の吸着フィルタ材料はサンドイッチ構造を持っている。

    特に第一層と第二活性炭層は第一活性炭層の支持層として働くことができ、そして第二層と第一活性炭層は第二活性炭層の支持層として働くことができる。

    このように本発明の吸着フィルタ材料は、接合されるいくつもの層を含む多層の、特に空気透過性の複合体材料として形成され、その個々の層が好ましくはシームレスで、より好ましくは接着で接合されるように製造される。 二つの層からなる各セットの永久的なシームレス接着を行うため、接着剤の塗布量は一般に5〜100g/m であり、好ましくは5〜75g/m であり、より好ましくは10〜50g/m である。 この点については周知の従来技術の接着剤と塗布方法を利用することができる。 例えば接着は、接着剤を全表面に塗布することによって又はスポット塗布する(例えばグリッドパターンで)ことによって行うことができる。 ホットメルト接着剤ウエブも適している。 さらに反応性ホットメルト接着剤(例えばポリウレタンに基づいたもの)も接着剤として使用することができる。 顆粒又は球状の活性炭粒子は、例えば第一に所定の支持層、すなわち第一外側層又は第二活性炭層上に接着剤のスポットをグリッドパターンで塗布し、次に前記活性炭の顆粒又は球粒を前記接着剤のスポットで固定することによって結合される。 専門家は接着結合自体をよく知っている。

    吸着フィルタ材料自体の得られる全重量は、75〜1000g/m であり、好ましくは100〜800g/m であり、より好ましくは125〜500g/m である。 本発明の吸着フィルタ材料は好ましくは気体透過性でかつ空気透過性である。 この点について本発明の吸着フィルタ材料の気体透過性と空気透過性は好ましくは50 l・m −2・s −1を超え、より好ましくは100 l・m −2・s −1を超え、最も好ましくは200 l・m −2・s −1を超え、そして10000 l・m −2・s −1のように高い値であってもよい。 本発明の吸着フィルタ材料は、水蒸気透過性が好ましくは24hr当たり少なくとも5 l/m であり、より好ましくは24hr当たり少なくとも10 l/m であり、最も好ましくは24hr当たり少なくとも12 l/m である。

    一般に本発明の吸着フィルタ材料は、洗浄できるように設計されており、したがって汚染を除き再生することができる。 この目的を達成するため本発明の吸着フィルタ材料は、一般に、好ましくは100℃以上の温度まで、より好ましくは150℃の温度まで熱的に安定である。

    さらに、水蒸気を概ね透過できるが気体と空気を少なくとも本質的に透過できないバリヤー層を、第一層と吸着層の間に及び/又は第二層と吸着層の間に設けることができる。 こうして気体と空気を透過できないが水蒸気を透過できる本発明の吸着フィルタ材料が得られる。 本発明の具体的な実施態様を以下により詳細に説明する。

    本発明の他の目的と特徴は、添付図面を参照して行った以下の詳細な説明から明らかになるであろう。 しかし図面は単に例示することだけを目的とし、本発明の限界を定義するものではなく、その限界については本願の請求項を参照しなければならないと解すべきである。 さらに図面は、必ずしも定尺で画かれていないので、特に断らない限り本願に記載の構造と手順を概念的に提示することだけを目的としていると解すべきである。

    本発明の好ましい実施態様の詳細な説明 図1は、第一層2と第二層3を含む本発明の吸着フィルタ材料1を示す。 第一層2と第二層3は各々生地材料製であり、好ましくは空気透過性である。 フィルタ材料1はさらに、第一層2と第二層3の間に配置された吸着層4を備えている。 吸着層4は、顆粒又は球状の活性炭粒子からなる第一活性炭層5及び活性炭繊維からなる第二活性炭層6を含み、その第二活性炭層6は第一活性炭層5に直接隣接しているか又は結合されている。 上記活性炭繊維は、好ましくは不織材料からなる活性炭繊維生地の形態で存在していることが好ましい。

    バリヤー層7は、吸着層4もしくは第一活性炭層5と第一層2との間に任意に設けることができ、おおむね水蒸気を透過することができかつ気体と空気を少なくとも本質的に透過できないように設計されている。 このバリヤー層7は、吸着すべき有毒化学薬剤、特にびらん性毒ガスなどの化学戦争薬剤を少なくとも本質的に透過できないか又はそれら薬剤が通過するのを少なくとも阻害することができる。 さらにバリヤー層7は、液体、特に水及びエーロゾル(例えば化学戦争薬剤及び/又は生物戦争薬剤)に対し少なくとも本質的に不透過性でなければならないか又は少なくともそれらが通過するのを阻害しなければならない。 バリヤー層7は、第一層2の上に連続閉鎖層として貼付することができかつ同時に吸着層4又は第一活性炭層5に対する結合材料として働くことができる。 適切なバリヤー層材料の例は適切なポリマー又はプラスチックであり、例えばポリウレタンとポリウレタン誘導体、セルロースとセルロース誘導体、ポリエステル、ポリアミド、及び改質ポリエステルと改質ポリアミドである。 バリヤー層7を使用する場合、その厚さは一般に1〜1000μmであり、好ましくは1〜500μmであり、より好ましくは5〜250μmであり、さらにより好ましくは5〜150μmであり、最も好ましくは10〜100μmであり、特に10〜50μmである。 バリヤー層7が存在している場合、その水蒸気透過性は25℃において24hr当たり少なくとも20 l/m でかつその厚さは50μmでなければならない。

    図1に示す吸着フィルタ材料1は、いくつもの連続結合層からなる複合体材料として設計され、それらの層は好ましくは接着結合によって永久的にかつシームレスで接合されている。 個々の層の接着は、適切な接着剤、好ましくはホットメルト接着剤、特に反応性ホットメルト接着剤(例えばポリウレタンに基づいたもの)、ホットメルト接着剤ウエブ、ポリウレタンフォームに基づいたフォーム結合、又は他の既知の方法で達成することができる。 当業者は、複合体フィルタ材料の製造についてはよく知っているので彼の一般的な技術知識から単に引き出すだけであろう。

    本発明の吸着フィルタ材料は、すべてのタイプの保護材料、好ましくは保護服(民間用と軍事用の両方)、保護手袋及び保護カバー並びにより好ましくはNBC用に使用するすべての特別の保護材料を製造するのに適している。 さらに本発明の吸着フィルタ材料は、特に空気及び/又は気体の流れから有害物質、悪臭物質及び有毒物質を除くのに使うすべてのタイプのフィルタ及びフィルタ材料、例えばガスマスクフィルタ、脱臭フィルタ、表面フィルタ、エアフィルタ、特に部屋の空気を清浄にするためのフィルタ、吸着性支持構造体及び医療用途のフィルタもしくはフィルタ材料を製造するのにも適している。

    本発明によれば、本発明の吸着フィルタ材料は、流れの方向から見て、第一層(「外側層」)を通過した後入ってくる空気流がまず顆粒又は球状の活性炭粒子からなる吸着層に遭遇し、次に活性炭繊維からなる活性炭層に遭遇するように使用することが好ましい。

    本発明の吸着フィルタ材料で製造された保護材料は、それ自体本発明の別の目的である。

    最後に本発明の追加の目的は、顆粒もしくは球状の形態及び繊維の形態の両者の活性炭を使用することによって、先に述べたタイプの吸着フィルタ材料の破過挙動を改良する方法である。

    本発明によって、高い吸着容量と優れた破過挙動の特性の両者を単一の材料に兼ね備えている効率的な吸着フィルタ材料が利用できるようになる。 同時に本発明の吸着フィルタ材料はその材料中に含まれる活性炭の全量を有意に減らすことができる。 なぜならば、破過挙動又は初期吸着自発性が活性炭繊維によって保証されるからである。 その結果、本発明の吸着フィルタ材料の単位面積当たりの重量は、現在の材料に比べて優位に減らすことができる。

    上記自発性挙動が改良されるため、本発明の吸着フィルタ材料の特に重要な有害物質と有毒物質の初期破過が有意に減少する。

    用途の要求に対応して、高い水蒸気透過性を有ししかも空気透過性(バリヤー層無し)又は空気不透過性(バリヤー層有り)であるように設計できる吸着フィルタ材料が利用できるようになる。 加えて、本発明の吸着フィルタ材料は洗浄できるので優れた脱汚染と再生が可能になる。 本発明のさらなる利点並びにさらなる改善、変形及び変更は、個々の当業者が本明細書を読めば本発明の範囲を逸脱することなく直ちに認識して実行することができる。

    したがって、本発明の好ましい実施態様に適用されている本発明の基本的な新規の特徴を示し説明し指摘してきたが、例示した装置の形態と細部及びその作動の各種の省略と置換と変更は、当業者が本発明の精神から逸脱することなく実施できることは分かるであろう。 例えば、実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行して同じ結果を達成するそれら要素及び/又は方法ステップの組合わせはすべて本発明の範囲内にあると特に意図するものである。 さらに、本発明の開示された形態又は実施態様に関連して示し及び/又は説明した構造及び/又は要素及び/又は方法ステップは、通常の設計変更の問題として、他の開示されたかもしくは説明されたかもしくは示唆された形態又は実施態様に組み入れることができると認識すべきである。 したがって本発明は本願の請求項の範囲によってのみ限定される。

    本発明の一実施態様の吸着フィルタ材料の断面図である。

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