Articles which are fire blocked with reinforced fire blocks nonwovens and it has ridges and grooves

申请号 JP2007543398 申请日 2005-11-21 公开(公告)号 JP2008520851A 公开(公告)日 2008-06-19
申请人 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; 发明人 バスコム,ローレンス・エヌ; フオーステン,ハーマン・ハンス;
摘要 本発明は、物品をファイヤーブロックするための畝および溝を有する薄い補強不織布およびそのような布を含む物品に関する。 熱または火炎に暴露させると、この布は、その元の厚みの少なくとも1.5倍まで厚みを増すことが可能である。 その布は、オープンメッシュスクリムを含んでなり、オープンメッシュスクリムはその上に圧縮されかつ熱可塑性バインダーによって圧縮された状態に保持された捲縮耐熱性有機繊維を有し、布の上には畝および溝構造が付与されている。 高熱または火炎に暴露されると、その構造の中のバインダーが軟化し、拘束された捲縮繊維およびすべての畝および溝を解放し、布の厚みが増大することが可能となる。
权利要求
  • 物品をファイヤーブロックするための補強不織布であって、第一の側および第二の側を有するオープンメッシュスクリムを含んでなり、前記第一および第二の側が、その上に圧縮された捲縮耐熱性有機繊維を有し、前記繊維が熱可塑性バインダーによって圧縮された状態に保持され、前記布が、畝および溝をさらに有し、前記布が熱または火炎に暴露されると、前記布が、その元の厚みの少なくとも1.5倍まで厚みを増すことが可能である、補強不織布。
  • 前記布が熱または火炎に暴露されたときに、前記布は、その厚みが2倍になることが可能である、請求項1に記載の補強不織布。
  • 前記繊維が、熱可塑性バインダーと熱可塑性オープンメッシュスクリムとを組み合わせることによって、圧縮された状態に保持される、請求項1に記載の補強不織布。
  • ウェブの直線1インチあたり約5〜25の畝(直線1cmあたり2〜9.8の畝)が存在する、請求項1に記載の補強不織布。
  • 前記オープンメッシュスクリムが熱可塑性材料を含んでなる、請求項1に記載の補強不織布。
  • 前記熱可塑性バインダーがバインダー繊維である、請求項1に記載の補強不織布。
  • 前記熱可塑性バインダーが、バインダー繊維とバインダー粉末との組合せを含んでなる、請求項6に記載の補強不織布。
  • 前記熱可塑性バインダーが、ポリエステルもしくはナイロンポリマーまたはそれらの混合物を含んでなる、請求項1に記載の補強不織布。
  • 前記耐熱性有機繊維がパラ−アラミド繊維である、請求項1に記載の補強不織布。
  • 前記パラ−アラミド繊維がポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)である、請求項9に記載の補強不織布。
  • 前記耐熱性有機繊維が、ポリベンズアゾール、ポリベンズイミダゾール、およびポリイミドポリマーよりなる群から選択されるポリマーから製造される、請求項1に記載の補強不織布。
  • 前記耐熱性有機繊維が、空気中、20℃/分の昇温率で700℃まで加熱されたときに、その繊維重量の少なくとも10パーセントが保持されるセルロース繊維である、請求項1に記載の補強不織布。
  • 前記セルロース繊維が、ケイ酸アルミニウム部位を有するポリケイ酸の形態の水和二酸化ケイ素を含むビスコース繊維である、請求項12に記載の補強不織布。
  • 前記耐熱性有機繊維が、50重量パーセントまでのモダクリル繊維とブレンドされている、請求項1に記載の補強不織布。
  • 請求項1に記載の補強不織布を含んでなるファイヤーブロックされた物品。
  • 請求項9に記載の補強不織布を含んでなるファイヤーブロックされた物品。
  • 請求項1に記載の補強不織布を含んでなるファイヤーブロックされたマットレス。
  • 請求項9に記載の補強不織布を含んでなるファイヤーブロックされたマットレス。
  • 請求項1に記載の補強不織布を含んでなるファイヤーブロックされた張り椅子。
  • 請求項9に記載の補強不織布を含んでなるファイヤーブロックされた張り椅子。
  • 说明书全文

    本発明は、捲縮繊維の圧縮されたウェブと補強用スクリムとから製造された、畝および溝を有する薄い補強不織布に関する。 その布は熱または火炎に暴露されたときにはバルキー化し、特に、実質的にフォームから製造されたものは、ファイヤーブロック(fire blocking)マットレス、椅子張り地などの構成要素として有用である。 本発明はさらに、この布を組み入れたファイヤーブロックされた(fire−blocked)物品にも関する。

    カリフォルニア州は、住居、ホテル、および公共施設における火災により失われる人命の数を減少させる目的で、マットレスおよびマットレスセットの燃焼性を規制し、抑制することを強化してきた。 具体的には、カリフォルニア州のザ・ビューロー・オブ・ホーム・ファーニシングズ・アンド・サーマル・インシュレーション・オブ・ザ・デパートメント・オブ・コンシューマー・アフェアズ(the Bureau of Home Furnishings and Thermal Insulation of the Department of Consumer Affairs)は、技術公報603「リクワイアメンツ・アンド・テスト・プロシジャー・フォー・レジスタンス・オブ・ア・レジデンシャル・マットレス/ボックス・スプリング・セット・トゥ・ア・ラージ・オープン・フレーム(Requirements and Test Procedure for Resistance of a Residential Mattress/Box Spring Set to a Large Open−Flame)」を発行して、マットレスセットの燃焼性を定量化した。 多くの場合、マットレスメーカーはファイヤーブロック層を組み入れたいとはするものの、既存のマットレスの美観を損なうような追加の層は望ましくないと思っている。

    多くの場合、ステープルファイバーと薄い補強用スクリム布とを組み合わせたような、強で薄い布が望まれているが、その理由は、それらが耐久性を有し、また不快感を与えないであろうからである。 ステープルファイバーと、そのステープルファイバーをその位置に固定するためのスクリム布とを組み合わせるための各種の方法は、当業者には公知である。 そのようなプロセスの一つは、流交絡法(各種の文献で、ハイドロレーシング、スパンレーシング、ウォータージェット処理とも呼ばれている)であって、この方法では、高圧のウォータージェットをステープルファイバーに衝突させて、それらをスクリム化させ、繊維とスクリムを互いに固結させる。 ステープルファイバーとスクリム布とを組み合わせるまた別な当業者公知のプロセスは、ニードルパンチ法である。 このプロセスにおいては、とげ付きニードルがステープルファイバーを捕らえて、それをスクリムの中、あるいは内部繊維バットの中に送り込んで、それらの構造を固定させる。 これらのプロセスによって製造される不織シートは、ステープルファイバーを、それら自体と、あるいはスクリムと、あるいはそれらの両方で機械的かつ強固に交絡させているので、布が熱を受けたり火炎に暴露されたりしたときのバルキー化が限定される。

    ステープルファイバーとスクリム布とを組み合わせる、当業者公知のさらに別なプロセスは、接着積層またはバインダーの添加による。 このプロセスにおいては、バインダーまたは接着剤を用いて、層または個々の繊維を互いに、付着させるか、固結させる。 たとえば、(特許文献1)および(特許文献2)(エルブ(Erb))には、可燃性の熱可塑性バインダーによって固結された非熱可塑性繊維を有する極めて低密度の断熱材料が開示されている。 (特許文献3)(ヤマグチ(Yamaguchi)ら)には、捲縮非弾性ステープルファイバーの嵩高不織ウェブのマトリックス繊維、赤熱(glowing)試験法によって試験したときに少なくとも35%の残留重量を示す捲縮難燃性繊維、および熱可塑性弾性繊維を含んでなる、耐熱性かつ難燃性のクッション構造が開示されており、ここで、マトリックス繊維と、熱可塑性繊維を含む難燃性繊維との交絡点の少なくとも幾分かは融着固結されている。 エルブ(Erb)特許およびヤマグチ(Yamaguchi)特許のいずれもが、これらの厚い布の嵩高性または厚みを維持するためにバインダーを使用している、すなわち、その不織布が嵩高な、あるいはバルキー化された形態を維持しているために、弾性を有しているであろう。

    布をマットレスの中に組み入れるプロセスは、そのマットレスがフォームマットレスである場合には、一段と困難となる可能性がある。 典型的には、マットレスを覆う布は、スリーブまたはポケットのタイプの構造に縫製して、フォームマットレスを機械的に圧縮して、そのスリーブ構造を、マットレスの上に滑りはめる。 機械的圧縮から解放させると、フォームマットレスが覆いのスリーブの中に充満する。 このプロセスでは、そのようなマットレスの上に取り付ける際やあるいはフォームマットレスが完全に膨張して元の形状に戻ったときに裂けたりしないような、充分な伸びをそのスリーブ材料が有している必要がある。

    (特許文献4)(ハートグローブ(Hartgrove))には、マットレスパッドカバーに適した、耐久性および伸長性がある不織布が開示されているが、この場合、そのマットレスパッドカバーのスカート部分がそのカバーを当て嵌めるマットレスの厚みの上に広がるように、充分な伸長性を有していなければならない。 この布は、水流交絡された不織布の場合と同様に、繊維が機械的に交絡されているために、加熱または火炎に暴露されたときのバルキー化性が著しく制限される。

    米国特許第6,579,396号明細書

    米国特許第6,383,623号明細書

    欧州特許第622 332号明細書

    米国特許出願公開第2003/0213546号明細書

    したがって、伸長性を有していて、引裂きが起きることなくフォームマットレスの上に取り付けるのが容易であり、通常の使用時には軽量で薄いが、高熱または火炎に暴露されるとバルキー化するような、補強不織布が必要とされている。

    本発明は、物品をファイヤーブロックするための補強不織布およびその不織布を用いてファイヤーブロックされた物品に関し、ここでその布は、第一の側および第二の側を有するオープンメッシュスクリム(その第一および第二の側は、その上に圧縮された捲縮耐熱性有機繊維を有し、その繊維は、熱可塑性バインダーによって圧縮された状態に保持されている)を含んでなり、その布はさらに畝および溝を有するが、その布が熱または火炎に暴露されると、その布がその元の厚みの少なくとも1.5倍まで厚みを増すことが可能である。

    本発明は、物品をファイヤーブロックするための薄い補強不織布に関する。 熱または火炎に暴露されると、この布は、その元の厚みの少なくとも1.5倍まで厚みを増すことが可能である。 その布は、第一の側および第二の側を有するオープンメッシュスクリムを含んでなり、その第一および第二の側は、その上に圧縮され、熱可塑性バインダーによって圧縮された状態に保持されている、捲縮耐熱性有機繊維を有している。 その不織布は畝および溝を有している。 その畝および溝が、ドライクレーピングにより付与されているのが好ましいが、これはその材料が表面に接着剤的な接着を用いることなくクレープ仕上げされていることを意味している。 マットレスファイヤーブロック用として布をフォームマットレスの上に取り付ける際に、その布が張力下に置かれ、それによって、相当な数の畝および溝が直立するのが好ましい。 その布が高熱または火炎に暴露されると、その構造の中のバインダーが軟化し、拘束された捲縮繊維およびすべての畝および溝を解放し、布の厚みが劇的に増大することが可能となる。 この増大によって、布の中に空気のポケットが作り出され、それがその布の熱的性質を作り出すものと考えられる。

    その布が高熱または火炎に反応してその厚みを増大させることが可能であるのは、捲縮された耐熱性有機繊維が圧縮はされているが、布に顕著に交絡されていないからである。 従来開発されてきた繊維−スクリムシートでは、繊維を、スクリムとまたはそのシートの中の他の繊維と機械的に高度に交絡させることに的をしぼってきた。 典型的には、この機械的な交絡は、シートを形成している繊維および/またはスクリムの嵩高ウェブの中にエネルギーを注入して、繊維を交絡させ、シートの密度を上げることにより実施される。 これを行うと、シートの繊維が強く交絡されて、熱および火炎に暴露されたときに、自由に動けない。

    本発明の布は、シートを製造するに充分なだけの繊維の交絡しか有していない、すなわち、その繊維は、オーバーレイさせたりオープンメッシュスクリムと組み合わせたりすることが可能な軽量ウェブを形成させるのに必要な程度にのみ、互いに交絡させられている。 繊維を互いにか、あるいはスクリムと交絡させるために、シートに余分なエネルギーを加えていない。 次いでその軽量ウェブを加熱によってスクリムに積層させ、その組合せ物を圧縮し、次いでその組合せ物を冷却して、捲縮繊維が圧縮し拘束されたままで、その構造を固定させる。 この方法で嵩高シートを圧縮することによって、バインダー材料が軟化したときに、シートの中の繊維が自由を取り戻して、圧縮される前のものと同様の以前の嵩高な状態となる。

    高熱または火炎に暴露されると、本発明の畝および溝を有する補強布の厚みが増加して、その元の厚みの少なくとも1.5倍の厚みとなる。 畝および溝を有する、張力がかかっていない布を高熱または火炎に暴露させると、布の中で少なくとも2種の作用が起きると考えられる。 それら2種の作用は、最終的な補強布を製造するために用いられたベース圧縮シートに帰することができる高熱または火炎の際の第一の作用と、最終的な補強布の中の畝および溝に帰することができる高熱または火炎の際の第二の作用とに、分けて考えると最も理解しやすい。 その第一の作用は、ベース圧縮シートのバルキー化であって、それによって圧縮シート、すなわち最終的な補強布の厚みが増大する。 その第二の作用は、最終の補強布中の畝および溝の緩和または「ほどけ」(unfolding)であって、これは厚みを減少させる傾向を有している。 その第一の作用またはバルキー化効果は、第二の作用または「ほどけ」効果よりは大きく、そのために、畝および溝を有する補強布が高熱または火炎に暴露されたときに、その厚みを、その元の厚みの少なくとも1.5倍である厚み、好ましくはその元の厚みの2倍の厚みにまで増大させることが可能となる。

    そのベース圧縮シートは、全体の厚みが0.025〜0.24センチメートル(0.010〜0.10インチ)であるのが好ましい。 そのような布はさらに、20〜170g/m (0.6〜5oz/yd )の範囲の目付けを有しているのが好ましく、そこでは、スクリム成分が好ましくは3.4〜34g/m (0.1〜1.0oz/yd )を構成し、繊維ウェブ成分が好ましくは17〜136g/m (0.5〜4.0oz/yd )の範囲である。 このベース圧縮シートを、クレープ仕上げする前に高熱または火炎に暴露させると、温度が高くなる程、バルキー化の速度およびバルキー化の程度が上がり、圧縮された厚みの25倍を超えてその厚みが増大することも可能である。 バルキー化効果が開始されるには低くても150度の温度が必要であると考えられ、また、約225度の温度で開始すると、バルキー化作用は直ちに進行すると考えられる。 クレープ仕上げしていない、圧縮シートを直接火炎に暴露させたときに、バルキー化の最大量が達成されるが、この場合、そのシートは、その元の厚みの約29倍までバルキー化することが見出された。 畝または溝の無いこのベース圧縮シートを直接火炎に暴露させた場合、その布の厚みは、その元の厚みの好ましくは少なくとも5倍、好ましくは10倍まで増大する。

    畝および溝を有する本発明の補強不織布は、約24〜170g/m (0.7〜5.0oz/yd )の目付けを有しているのが好ましい。 そのようなクレープ仕上げをした布はさらに、全体の厚みが約0.06〜0.3センチメートル(0.15〜0.76インチ)であれば好ましい。 本発明の畝および溝を有する、張力がかかっていない補強布の厚みは、高熱または火炎に暴露させたときに、その元の厚みの少なくとも1.5倍である厚みにまで増大することができる。 高熱または火炎に暴露させたときに、その厚みが倍増することができる布が好ましい。 本発明の畝および溝を有する布を説明する一つの例を挙げれば、元の厚みが1.9mmの張力がかかっていない布のサンプルは、150℃の熱に暴露したときに、元の布の約1.3倍の厚みに増大し:200℃の熱に暴露したときには、元の布の約1.5倍の厚みに増大し;225℃の熱に暴露したときには、元の布の約1.8倍の厚みに増大し;そして、250℃の熱に暴露したときには、元の布の約2.5倍の厚みに増大する。 ベース圧縮シートに関しては、バルキー化効果を開始させるには150℃の温度が必要と考えられ、さらに、約225度の温度で開始させるか、または火炎と接触させた場合には、バルキー化作用が直ちに進行すると考えられる。

    その補強布をマットレスの上で伸長させると、すなわち、その布を張力下に置くと、ランダムな「ひだ」が解けるために、布の領域がそれらの元の厚みの約10〜25パーセントの間に平たくなると考えられる。 したがって、張力をかけた補強布の厚みをベースとしたバルキー化効果は一般に、その補強布を実際にフォームマットレスの上で使用した場合には、2倍以上に増大すると考えられる。

    畝および溝を有する本発明の補強不織布は、捲縮耐熱性有機繊維を含んでなる。 そのような捲縮繊維は、カット長さが0.4〜2.5インチ(1〜6.3cm)、好ましくは0.75〜2インチ(1.9〜5.1cm)の範囲で、かつ好ましくは2〜5捲縮/センチメートル(5〜12捲縮/インチ)であるような、ステープルファイバーであるのが好ましい。 「耐熱性繊維」という用語は、その繊維を空気中、20℃/分の昇温率で500℃まで加熱したときに、好ましくはその繊維重量の90パーセントを保持するということを意味する。 そのような繊維は一般に耐燃性であるが、これは、その繊維または布が空気中で火炎を維持できないような限界酸素指数(LOI)を、その繊維またはその繊維から製造した布が有しているということを意味しており、その好適なLOI範囲は、約26以上である。 好適な繊維は、火炎に暴露したときでも過度に収縮しないものであるが、これはすなわち、火炎に暴露されても繊維の長さが顕著に短くならないということである。 空気中、20℃/分の昇温率で500℃まで加熱したときに、その繊維重量の90パーセントを保持する有機繊維を含む布は、衝突してくる火炎によって燃焼されてもクラックや開口が限定された量にしかならない傾向を有しており、このことは、ファイヤーブロック手段としての布の性能にとって重要である。

    本発明のファイヤーブロック補強不織布において有用な、耐熱性があって安定な繊維としては、パラ−アラミド、ポリベンズアゾール、ポリベンズイミダゾール、またはポリイミドポリマーから製造された繊維が挙げられる。 好適な耐熱性繊維は、アラミドポリマー、特にパラ−アラミドポリマーから製造される。

    本明細書で使用するとき、「アラミド」という用語は、アミド(−CONH−)結合の少なくとも85%が2個の芳香環に直接結合しているようなポリアミドを意味する。 「パラ−アラミド」という用語は、分子鎖において、2個の環またはラジカルが互いにパラ配向されていることを意味する。 アラミドに添加剤を併用することもできる。 事実、重量で10パーセントもの他のポリマー材料をアラミドとブレンドすることが可能である、あるいは、アラミドのジアミンを、10パーセントもの他のジアミンで置換したり、あるいはアラミドの二酸塩化物を10パーセントもの他の二酸塩化物で置換したりしたコポリマーを使用することが可能である、ということが見出された。 本発明の実施において好適なパラ−アラミドは、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)である。 本発明において有用なパラ−アラミド繊維を製造する方法は一般に開示されており、たとえば、米国特許第3,869,430号明細書;米国特許第3,869,429号明細書および米国特許第3,767,756号明細書に記載がある。 そのような芳香族ポリアミド有機繊維およびそれらの繊維の各種の形態は、デラウェア州ウィルミントン(Wilmington,Delaware)のデュポン・カンパニー(DuPont Company)から、商標ケブラー(Kevlar)(登録商標)繊維として入手可能である。

    本発明において有用な市販のポリベンズアゾール繊維としては、日本国の東洋紡(Toyobo,Japan)から入手可能なザイロン(Zylon)(登録商標)PBO−AS(ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)繊維、ザイロン(Zylon)(登録商標)PBO−HM(ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール))繊維が挙げられる。本発明において有用な市販のポリベンズイミダゾール繊維としては、セラニーズ・アセテート・LLC(Celanese Acetate LLC)から入手可能な、ピービーアイ(PBI)(登録商標)繊維が挙げられる。本発明において有用な市販のポリイミド繊維としては、ラプラス・ケミカル(LaPlace Chemical)から入手可能な、P−84(P−84)(登録商標)繊維が挙げられる。

    別な場合として、「耐熱性繊維」には、空気中、20℃/分の昇温率で700℃まで加熱したときに、その繊維重量の少なくとも10パーセントが保持されるセルロース繊維が含まれていてもよい。 それらの繊維は、炭化物形成性(char forming)であると言われる。 繊維の中に組み込まれた10パーセントの無機化合物を有する再生セルロース繊維が好適なセルロース繊維である。 そのような繊維、およびそのような繊維を製造するための方法は、米国特許第3,565,749号明細書および英国特許第1,064,271号明細書に一般的に開示されている。 本発明において好適な炭化物形成性再生セルロース繊維は、ケイ酸アルミニウム部位を有するポリケイ酸の形の水和二酸化ケイ素を含むビスコース繊維である。 そのような繊維、およびそのような繊維を製造するための方法は、米国特許第5,417,752号明細書および国際公開第9217629号パンフレットに一般的に開示されている。 ケイ酸を含み、約31(±3)パーセントの無機物質を有するビスコース繊維は、フィンランドのサテリ・オイ・カンパニー(Sateri Oy Company,Finland)から商標ビジル(Visil)(登録商標)として販売されている。

    耐熱性繊維を他の繊維とブレンドすることも可能ではあるが、他の繊維が、その布が火炎遮断材として機能することを損なわないことが好ましい。 たとえば、50パーセントまでのモダクリル繊維を、耐熱性繊維とブレンドすることができる。 モダクリル繊維は、燃焼させたときに火炎を抑制するハロゲン含有ガスをこの繊維が放出するので、有用である。 「モダクリル繊維」という用語は、アクリロニトリルを含んでなるポリマーからのアクリル系合成繊維を意味している。 そのポリマーは、30〜70重量パーセントのアクリロニトリルと、70〜30重量パーセントのハロゲン含有ビニルモノマーを含んでなるコポリマーであるのが好ましい。 そのハロゲン含有ビニルモノマーは、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデンなどから選択される、少なくとも1種のモノマーである。 共重合可能なビニルモノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、そのような酸の塩またはエステル、アクリルアミド、メチルアクリルアミド、酢酸ビニルなどが挙げられる。

    本発明において使用される好適なモダクリル繊維は、塩化ビニリデンと組み合わせたアクリロニトリルのコポリマーであって、そのコポリマーには、火炎抑制性を向上させるための、1種または複数のアンチモン酸化物がさらに含まれていてもよい。 そのような有用なモダクリル繊維としては、2重量パーセントの三酸化アンチモンを含む米国特許第3,193,602号明細書に開示されている繊維、少なくとも2重量パーセントそして好ましくは8重量パーセント以下の量で存在する各種のアンチモン酸化物を用いて製造された、米国特許第. 3,748,302号明細書に開示されている繊維、ならびに8〜40重量パーセントのアンチモン化合物を含む、米国特許第5,208,105号明細書および米国特許第5,506,042号明細書に開示されている繊維などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。 好適なモダクリル繊維は、日本国の株式会社カネカ(Kaneka Corporation,Japan)から市販されている、たとえばプロテックス(Protex)C繊維(このものは、10〜15重量のアンチモン酸化物を含んでいると言われている)であるが、あるいは、アンチモン酸化物がもっと少なく、6重量パーセント以下で含む他の繊維;またはアンチモン酸化物をまったく含まない繊維もまた使用することができる。

    捲縮有機繊維は、30重量部までのバインダー材料を用いて位置を保持されているのが好ましい。 好適なバインダー材料は、バインダー繊維とバインダー粉末を組み合わせたものであって、このものは熱を加えることによって活性化される。 バインダー繊維は典型的には、繊維ブレンド物の中の他のステープルファイバーのいずれの軟化点よりも低い軟化点を有する熱可塑性物質から製造される。 バインダー繊維としてはシース/コア二成分繊維が好ましく、特に、コアがポリエステルホモポリマーでシースがバインダー材料となるコポリエステルからなる二成分繊維のバインダー繊維が好ましいが、そのようなものとしては、たとえば日本国のユニチカ株式会社(Unitika Co.,Japan)から(たとえば、商品名メルティ(MELTY)(登録商標)として販売)一般に入手可能である。 有用なタイプのバインダー繊維としてはさらに、ポリアミドから製造されたもの、たとえばグリルテックス・PA・バイコ・BA(Griltex PA Biko BA)140、8dpf、カット長2インチのナイロンバインダー繊維;またはポリプロピレン、ポリエチレン、もしくはポリエステルポリマーもしくはコポリマーから製造されたバインダー繊維が挙げられるが、それらの繊維はそれらのポリマーもしくはコポリマーだけを含んでいてもよいし、あるいは、サイド・バイ・サイドもしくはシース/コア構成の二成分繊維であってもよい。 それらのバインダー繊維が、補強不織布の20パーセントまでの量で存在しているのが好ましい。 バインダー粉末は、補強不織布の30パーセントまでの量で存在しているのが好ましい。 好適なバインダー粉末は、熱可塑性バインダー粉末のたとえば、コポリエステルのグリルテックス(Griltex)EMS・6E接着性粉末または、グンロン(Gnlon)SMS・D1260・Aft62ポリアミド(ナイロン)粉末などである。

    本発明の補強不織布にはさらに、オープンメッシュスクリムも含まれる。 そのようなスクリムは、好ましくは3.4〜34g/m (0.1〜1.0oz/yd )の範囲の目付けを有し、「オープンメッシュ」スクリムと呼ばれているものであるが、その理由は、それらのスクリムは、たて糸およびよこ糸の両方向で、約0.8〜6末端/センチメートル(2〜15末端/インチ)しか有していないからである。 最も好適なオープンメッシュスクリムは、6.8〜24g/m (0.2〜0.7oz/yd )の範囲の目付けを有し、たて糸およびよこ糸の両方向で好ましくは1〜4末端/センチメートル(3〜10末端/インチ)を有しているものである。 一般的には、そのメッシュスクリムは、2組の、バインダーコーティングを有する交差撚りを加えた(cross−plied)ポリエステル連続フィラメントまたは連続フィラメントヤーンを互いに接着させて製造する。 いくつかのスクリムにおいては、いずれか一方の方向たとえばよこ糸方向における末端が、所望に応じて、交差するたて糸末端のいずれかの片側または両側に配された複数の連続フィラメントからなるようにすることができる。 代表的なオープンメッシュスクリムは、ニューヨーク州ナイアガラ・フォールズ(Niagara Falls,New York)のサン=ゴバン・テクニカル・ファブリックス(Saint−Gobain Technical Fabrics)からベイエックス(Bayex)(登録商標)スクリム・ファブリックスの名前で入手可能である。 本発明の補強不織布においては、ベイエックス(Bayex)(登録商標)オープンメッシュスクリムの2種のタイプが特に有用である。 ベイエックス(Bayex)(登録商標)製品番号KPM4410/P3は、たて糸およびよこ糸の両方向共に78dtex(70デニール)の連続ポリエステルフィラメントから作られていて、両方向ともに、1.6末端/cm(4末端/インチ)である。 それは、6.8g/m (0.2oz/yd )の目付けを有し、その連続フィラメントには熱可塑性のコーティングを有していて、それが交差撚りを加えたフィラメントの位置を保持している。 さらに、ベイエックス(Bayex)(登録商標)製品番号PQRS4351/R17は、たて糸は167dtex(150デニール)連続ポリエステルフィラメント、そしてよこ糸方向は277dtex(250デニール)の連続ポリエステルフィラメントヤーンから製造されていて、それぞれのヤーン(または末端)は、3本のフィラメントを有し、たて糸方向には1.6末端/cm(4末端/インチ)、よこ糸方向には1.2末端/cm(3末端/インチ)の間隔が設けられている。 ヤーンの中の個々のフィラメントそれぞれは、2デニール(2.2dtex)のフィラメント線密度を有している。 それは、23.7g/m (0.7oz/yd )の目付けを有し、その連続フィラメントには熱可塑性のコーティングを有していて、それが交差撚りを加えたフィラメントの位置を保持している。 このタイプのスクリムは、充分な強さを与えながらも、燃焼性に過度に寄与することはない。 オープンメッシュはさらに、メッシュスクリムは繊維ウェブとの結合点の数が少ないために、耐熱性繊維を拘束することが少ない筈であるから、布を高熱に暴露させたときに、その布の中にオープンポケットを形成するのに寄与するとも考えられる。 スクリムは、熱可塑性または非熱可塑性フィラメントを含んでなることが可能で、アラミド、ナイロン、ガラス、またはポリエステルであってよい。 スクリムがポリエステルのような熱可塑性プラスチックの場合には、その不織布を燃焼させると、捲縮耐熱性繊維がバルキー化されるために、このメッシュは燃焼領域から実質的に姿を消す。

    本発明の布には、粗い畝および溝の構成を有しているが、これは、それらの畝および溝がミクロなものではなく、感覚的に目立つ、一般的には直線1インチあたり約5〜25本の畝を含んでなることを意味している。 それらの畝および溝の形成は、規則的であってもランダムであってもよいが、ランダムに形成された畝および溝が好ましい。 「ランダムに形成される」という用語は、畝および溝のパターンを見たときに、布の中の隣り合った畝および溝が全く同一ではない、ということを意味している。 一般的には、布の厚みや布中での繊維の配列が局所的に変動するようなことが原因で、それらの畝および溝は同一ではない;布の連続のセグメントを柱状に崩す(columnar collapse)ことによって畝または溝を形成させた場合、それぞれの増分崩れ(increment collapse)が幾分かずつ異なり、その結果実際の畝および溝に差が出る。 その結果、畝および溝が整列していないために、好ましくは布の他の層に重なり合わない布が得られる。

    図1は、ランダムな畝および溝2を有する、本発明の補強不織布1を示すデジタル写真のコピーである。 畝および溝を有さないベース圧縮シート3を図2に示している。 補強用スクリム4が、本発明の圧縮シートおよび布の両方で全体に見えている。

    クレープ仕上げされた圧縮補強不織布は、たとえば、以下の工程を含んでなるプロセスを使用して製造することができる:
    a)捲縮耐熱性有機繊維およびバインダー繊維を含んでなる第一および第二のウェブを形成する工程;
    b)前記ウェブをオープンメッシュスクリムと接触させる工程であって、前記スクリムが、第一のウェブと接触する第一の側を有し、そして前記スクリムが、第二のウェブと接触する第二の側を有していて、布集合体を形成する工程;
    c)前記布集合体にバインダー粉末を適用する工程;
    d)前記布集合体を加熱して、バインダー繊維およびバインダー粉末を活性化させる工程;
    f)前記布集合体を圧縮して、圧縮された状態とする工程;
    g)圧縮された状態の前記布集合体を冷却して、補強不織布を形成させる工程;および h)前記圧縮された布に畝および溝を付与する工程。

    そのウェブは、低密度ウェブを作成することが可能な、いかなる方法を用いて形成してもよい。 たとえば、繊維のベールから得られる捲縮ステープルファイバーとバインダー繊維との集塊物を、ピッカーのような装置を用いて開梱させることができる。 好ましくはそれらの繊維は、約0.55〜約110dtex/フィラメント(0.5〜100デニール/フィラメント)、好ましくは0.88〜56dtex/フィラメント(0.8〜50デニール/フィラメント)の線密度を有するステープルファイバーであるが、線密度の範囲が約1〜33dtex/フィラメント(0.9〜30デニール/フィラメント)であれば、最も好ましい。

    次いで、その開梱された繊維混合物を、たとえば空気コンベヤーのような各種使用可能な方法を用いてブレンドして、より均質な混合物を形成させることができる。 別な方法として、ピッカーにおいて繊維を開梱させるより前に、繊維をブレンドして均質な混合物を形成させておくことも可能である。 次いでその繊維のブレンド物を、カードのような装置を用いることにより繊維ウェブに転換させることができるが、他の方法たとえば繊維のエアレイ法を使用してもよい。 いかなるクロスラッピングも使用することなく、その繊維ウェブを、カードからウェブとして直接使用するのが好ましい。 しかしながら、所望により、次いで繊維ウェブをコンベヤーによってクロスラッパーのような装置に送って、個々のウェブをジグザグ構造で互いの上に層化させることによってクロスラップ構造を作って、ウェブを形成させることも可能である。

    1種もしくはそれ以上のカードおよびオープンメッシュスクリムからの繊維ウェブは、次いで、輸送ベルトの上で捕集することができる。 スクリムを2枚のウェブの間に挿入して、2ウェブ構造を作るのが好ましい。 必要に応じて、その2枚のウェブのいずれかの上に追加のウェブを重ねることも可能である。 次いで、そのウェブとスクリムを組み合わせたものに、バインダー粉末を、約3.4〜24g/m (0.1〜0.7oz/yd )の好適な量で適用する。 次いで、そのウェブ、バインダー粉末、およびスクリムの組合せ物を、バインダー繊維および粉末を軟化、活性化させ、繊維を互いに接着させるのに充分な温度とした、炉の中を通過させる。 その炉の出口で、好ましくはシートを2本の鋼製ロールの間で圧縮し、複数の層を一体化して、凝集布とする。 次いでその布を、その圧縮された状態のままで冷却するのが好ましい。

    その圧縮された布に畝および溝を付与するには、各種の手段が利用できるが、一連のランダムな畝および溝を付与するクレープ法が好ましく、たとえば以下の特許に開示されているようなマイクロクレーピングまたはドライクレーピング法および装置が好ましい:国際公開第2002/076723号パンフレット(ウォルトン(Walton)ら);米国特許第3,260,778号明細書(ウォルトン(Walton));米国特許第2,624,245号明細書(クルエット(Cluett);米国特許第3,426,405号明細書(ウォルトン(Walton));および米国特許第4,090,385号明細書(パッカード(Packard))。マイクロクレーピングファブリックのための装置は、マサチューセッツ州ウォルポール(Walpole,MA、02081)のマイクレックス・コーポレーション(Micrex Corporation)から入手することができる。そのような装置では一般的に、クレープ仕上げすべき布を被動ロールに押しつけ、そのロールがウェブをリターディング要素たとえば、そのチップが被動ロールに隣り合うように保持された、リターディングブレードへと送る。そのリターディング要素がシートを繰り返して柱状に崩すことによって、ウェブがそれ自体の上に粗く折りたたまれ、好適な畝および溝が形成される。その崩したシートに熱を加えて、バインダー繊維および/またはバインダー粉末を、耐熱性繊維と接触している部分でさらに軟化または活性化させてもよい。このことは、畝および溝に幾分かの安定性を与えるのに役立つ;しかしながら、布中では耐熱性繊維が圧倒的に多いために、布の面で畝および溝と直の方向にシートに張力を加えたときに、畝および溝の幾分かは平坦化される可能性がある。ベース圧縮シートは、マイクロクレーピング加工の際に、単位面積あたりシートへの荷重の増加に応じて、約4〜30パーセント、好ましくは8〜25パーセント、機械的に線形圧縮される。

    次いで、本発明の布を、家具の一部、あるいは好ましくは、マットレスおよび基礎セット(foundation set)のような物品に組み込んでもよい。 マットレスをファイヤーブロックする一つの方法は、マットレスコアのパネルおよび縁を本発明の布を用いて完全に覆い、縫い目のところでマットレスをくるむようにその布を互いに縫製するものである。 これによって、そのパネルまたは縁が火炎に暴露されたとしても、そのマットレスはファイヤーブロックされることになるであろう。 しかしながら、好ましいプロセスにおいては、本発明の布をまずスリーブまたはポケット構造に縫製し、次いでその構造物を、予め圧縮されたフォームマットレスの上に滑りはめする。 マットレスがスリーブの中の定位置に収まったら、フォームマットレスへの圧縮を取り除き、次いで布構造における開口部を縫製するが、所望により、フォームマットレスをその材料で完全に覆うことも可能である。 フォームマットレスへの圧縮が解放されたときに、そのフォームマットレスが膨張して布に張力を及ぼし、少なくとも部分的に延伸して、多くの畝および溝を平坦化させるように、布構造物の寸法を規定しておくのが好ましい。 基礎部分、たとえばボックススプリングは通常は、完全にファイヤーブロックする必要はなく、一般的には縁がファイヤーブロックされていることだけが要求されていて、基礎部の上側面およびパネルにおけるファイヤーブロックは任意となっている。 しかしながら、本発明の補強不織布は、所望により、基礎部の縁またはパネルいずれにも使用可能である。

    この補強不織布は、カリフォルニア州技術公報(California Technical Bulletin)603(2003年7月発行)に合格できない物品に充分なファイヤーブロック性を与え、化学的難燃化物質を添加しなくてもその物品をカリフォルニア州技術公報(California Technical Bulletin)603(2003年7月発行)に合格させることができる、と考えられる。 この補強不織布は、これ無しでは不合格となるマットレスを試験に合格できるようにする各種方法によって、マットレスのような物品の中に組み込むことができる。

    試験方法熱重量分析 本発明において使用される繊維は、所定の昇温率で高温にまで加熱したときに、それらの繊維重量の一部を保持する。 この繊維重量は、デラウェア州ニューアーク(Newark,Delaware)のTA・インストルメンツ(TA Instruments)(ウォーターズ・コーポレーション(Waters Corporation)の1ディビジョン)から入手可能な、サーモグラバメトリック・アナライザー(Thermogravametric Analyzer)(TGA)モデル2950を使用して測定した。 このTGAは、昇温に対するサンプルの重量損失のスキャン図を与える。 TA・ユニバーサル・アナリシス(TA Universal Analysis)プログラムを使用すると、各記録温度におけるパーセント重量損失を測定することができる。 そのプログラムプロファイルは以下のものからなっている:50℃においてサンプルを平衡化;50℃から1000℃まで、10℃/分または20℃/分で温度上昇;ガスとしての空気を10mL/分で供給;サンプル容器として500マイクロリットルのセラミックカップ(製品番号;952018.910)を使用。

    試験手順は下記の通りである。 TA・システムズ(TA Systems)2900コントローラー上のTGAスクリーンを用いてTGAのプログラミングをした。 サンプルIDを入力し、計画している昇温速度プログラムの20度/分を選択した。 機器の風袋機能を利用して、空のサンプルカップの風袋を引いた。 繊維のサンプルを長さ約1/16"(0.16cm)に切断し、サンプルパンにそのサンプルを緩く充填した。サンプル重量は、10〜50mgの範囲に入るようにした。TGAには天秤が付属しているので、予め正確な重量を測定しておく必要はない。サンプルは一切、パンの外側には出ないようにするべきである。充填したサンプルパンを、天秤のワイヤーの上に載せ、熱電対をパンの上端の近くではあるが、それには触れないようにセットした。炉をパンの上にかぶせ、TGAを開始する。プログラムが完了したら、TGAが自動的に炉を下げ、サンプルパンを外し、冷却モードに入る。次いで、TA・システム・2900・ユニバーサル・アナリシス(TA System 2900 Universal Analysis)プログラムを使用して、解析を行い、所定の温度範囲におけるパーセント重量損失についてのTGAスキャンを生成させる。

    厚み 実施例1および2においては、ベース圧縮シートおよび畝および溝を有する補強不織布のいずれの厚み測定も、ASTM D1777−96のオプション1を使用して測定した。 実施例3においては、その厚みは、ASTM D5736−95を用いて測定した。

    伸び 実施例においては、荷重下の伸びをASTM D5034の手順に修正を加えて測定したが、歪みを固定荷重2ポンド/インチで停止させた。 次いでサンプルを、その伸びで15分間維持し、その後、荷重を減らしてゼロとし、永久伸びを測定した。 これは、実施例においてはASTM D5034(修正)と記載した。

    布組成物に関する実施例では、特に断らない限り、部およびパーセントはすべて重量基準である。

    実施例1
    補強不織布を以下のようにして調製した。 80重量部の2.2dpf、カット長さ2”のタイプ970ケブラー(Kevlar)(登録商標)ブランドステープルファイバー、および20部の4dpf、カット長さ2”のタイプ4080ユニチカ(Unitika)バインダー繊維を、ベールから二つのカードへ供給しながらブレンドした。 その二つのカードからの繊維ウェブを、輸送ベルトの上で捕集して、約132グラム/平方メートルの目付けを有する繊維ウェブを作成した。 ポリエステルフィラメントヤーンのオープンメッシュスクリムを、第一の二つのカードによって形成された2枚のウェブの間に挿入させた。 そのオープンメッシュスクリムは、ベイエックス(Bayex)(登録商標)PQRS4351/R17・スクリムであった。 得られた構造物は、オープンメッシュスクリムの片側の上に一つのカードウェブ、スクリムのもう一つの側の上に一つのカードウェブを有していた。

    EMSグリルテックス(EMS Griltex)6E・P82/029ポリエステルタイプ接着性粉末をウェブとスクリムを組み合わせたものに、シートの全重量が約132グラム/平方メートルになるような量で適用した。 ウェブ、バインダー粉末、およびスクリムを組み合わせたものを、140℃(285゜F)の炉の中を通過させて、バインダー繊維および粉末を活性化させた。 炉の出口で、シートをギャップ0”の2本の鋼製ロールの間で圧縮すると、それらの成分が一体化されて凝集布となった。次いでその布を、その圧縮された状態のままで冷却させた。

    その布の最終的な組成は、約58%のケブラー(Kevlar)(登録商標)繊維、15%のバインダー繊維、20%のポリエステルスクリム、および7%のバインダー粉末であった。 その圧縮された布は、132グラム/平方メートルの重量を有していた。 その布の厚みは、ASTM D1777−96のオプション1で、約22ミルであった。 その布は、幅1インチあたり2ポンド荷重の荷重下(ASTM D5034(修正))で、0.5パーセントの伸びを有していた。 15分後での永久伸び(ASTM D5034(修正))は、0.1パーセントであった。

    次いでその布を、マサチューセッツ州ウォルポール(Walpole,MA、)のマイクレックス・コーポレーション(Micrex Corporation)から入手可能なA・マイクレックス(A Micrex)(登録商標)マイクロクレーパー(Microcreper))を使用してマイクロ捲縮化、またはマイクロクレープ化したが、その操作条件はコンパクション比約25%であり、これによって直線1インチあたり約8.5の畝を有するシートが得られた。 その布は、重量が約18パーセント増えて156グラム/平方メートルとなり、厚みが約150パーセント増えて57ミルとなった。 この布は、幅1インチあたり2ポンドの荷重で、荷重下伸びが21.8パーセントであった。 この布の15分後の永久伸びは、16.6パーセントであった。

    永久伸びは、荷重を取り除いてから15分後でのサンプルの長さの増加パーセントである。 コンパクション比は、シートをマイクロクレーピングしたための、シートの縦方向における長さの減少パーセントである。

    実施例2
    実施例1と同様にして補強不織布を調製したが、ただし、ポリエステルバインダー繊維を、実質的に同量のグリルテックス・PA・バイコ・BA(Griltex PA Biko BA)140、8dpf、カット長さ2インチのナイロンバインダー繊維に置き換えた。

    その布の最終的な組成は、約59%のケブラー(Kevlar)(登録商標)繊維、15%のバインダー繊維、19%のポリエステルスクリム、および7%のバインダー粉末であった。 その圧縮された布は、124グラム/平方メートルの重量を有し、また、布はASTM D1777−96のオプション1で測定して、約23ミルの厚みを有していた。 その布は、1インチあたり2ポンド荷重の荷重下(ASTM D5034(修正))で、0.6パーセントの伸びを有していた。 15分後での永久伸び(ASTM D5034(修正))は、0.1パーセントであった。

    次いでその布を前述のようにして、マイクロ捲縮化、またはマイクロクレープ化したが、ただし約15%のコンパクション比を使用したので、その結果、得られたシートは直線1インチあたり約12.4の畝を有していた。 布は直線1インチあたりもっと多くの畝を有していたが、畝および溝の大きさが減っていた。 その布は、重量が約9パーセント増えて135グラム/平方メートルとなり、厚みが約78パーセント増えて41ミルとなった。 この布は、幅1インチあたり2ポンドの荷重で、荷重下伸びが14.95パーセントであった。 この布の15分後の永久伸びは、6.7パーセントであった。

    実施例3
    この実施例では、本発明の補強布のバルキー化挙動について説明する。 補強不織布は実施例1と同様にして調製した。 この布の初期厚みは0.074インチ(1.9mm)であった。 この布のサンプルを、各種の温度とした加熱炉の中に置き、サンプルのバルキー化の開始が肉眼で観察された時間を記録した。 肉眼によるサンプルの観察を続けると、サンプルが実質的に完全にバルキー化されるまでの時間は温度によって変化し、実質的に完全なバルキー化が起きた時間は、150℃で試験したサンプルにおける約5分から、250℃で試験したサンプルにおける約1.5分までであった。 それらのサンプルを炉の中に全部で15分間置いておいて、最終的なバルキー化の厚みを記録した。 それらのサンプルの最終的なバルキー化厚みは、荷重0でメジャー・マチック(Measure−Matic)ゲージを使用して測定したが(ASTM D5736−95)、その結果を表に示す。

    本発明の畝および溝を有する代表的な補強不織布のデジタル写真のコピーである。

    本発明の補強不織布を製造するために使用される、代表的なベース圧縮シートのデジタル写真のコピーである。

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