高い接着性を有する封止体

申请号 JP2015510769 申请日 2013-05-06 公开(公告)号 JP6215914B2 公开(公告)日 2017-10-18
申请人 シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト; 发明人 ヘルベルト アッカーマン; マティーアス ゲッシ; フランク ホフリン; シュテファン カイザー; ローマン ロフラー; ジャン−クラウデ ルドルフ;
摘要
权利要求

以下を具備する、コンクリート構造体を封止するための封止体(1): ・ 熱可塑性ポリマーP1を含有する封止層(2)、及び ・ 以下を含有する、接着層(3)、 − 少なくとも1種のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)P2、及び − アゾジカルボンアミドA、 ここで、前記接着層の総重量に基づいて、エポキシ樹脂は1重量%未満である。前記エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)P2が、7〜30重量%の酢酸ビニル含量を有することを特徴とする、請求項1に記載の封止体。アゾジカルボンアミドAの含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+アゾジカルボンアミドA)の合計の総重量に基づいて、0.1〜15重量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の封止体。アゾジカルボンアミドAの含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+アゾジカルボンアミドA)の合計の総重量に基づいて、2〜10重量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の封止体。前記接着層(3)は、前記接着層の合計重量に対して、以下の群より選択されるポリマーP3が0〜12重量%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の封止体: ・ 無マレイン酸官能化ポリエチレン、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH)。前記接着層(3)が、以下からなる群より選択されるポリマーP3をさらに含むことを を特徴とする、請求項1又は2に記載の封止体: ・ 無水マレイン酸官能化ポリエチレン、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH)。ポリマーP3の含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+ポリマーP3+アゾジカルボンアミドA)の合計の重量に対して、4〜17重量%であり;かつ アゾジカルボンアミドAの含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+ポリマーP3+アゾジカルボンアミドA)の合計の重量に対して、2〜6重量%であること を特徴とする、請求項6に記載の封止体。前記コンクリート構造体は、エポキシ樹脂系のプライマーで前処理されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の封止体。前記封止層(2)が、前記接着層(3)に面する側に発泡部分(2a)を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の封止体。前記接着層(3)が、23℃で粘着性が無いことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の封止体。以下の工程を含む、コンクリート構造体S1(4)を封止する方法: (i)前記接着層(3)を前記コンクリート構造体S1(4)に面するように、請求項1〜10のいずれか一項に記載の封止体(1)を、前記コンクリート構造体S1(4)に適用する工程、 (ii)前記封止体(1)の前記接着層(3)を加熱する工程。以下の工程を含む、コンクリート構造体S1”(4)を封止する方法: (i”)前記接着層(3)を前記コンクリート構造体S1”(4)に面するように、請求項1〜10のいずれか一項に記載の封止体(1)を、前記コンクリート構造体S1”(4)に適用する工程、 (ii”)前記封止体(1)の前記接着層(3)を加熱する工程、及び (iii”)基材S2”(5)を、前記封止体(1)の前記封止層(2)に適用する工程。前記基材S2”(5)が、アスファルトである、請求項12に記載の方法。前記接着層(3)をあらかじめ加熱することによって、前記封止体(1)の前記接着層(3)にしっかりと接合している請求項1〜10のいずれか一項に記載の封止体(1)を含む、成形体。基礎を封止するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の封止体(1)の使用。

说明书全文

本発明は、基材及び基礎の封止、特に建築分野における基材及び基礎の封止に関する。

特にコンクリート構造物中の防すべき基材及び基礎は、構造工学や土木工学の分野で多数見つけることができる。このような基材及び基礎は、典型的には、ビチューメンシートにより、又は機械的に取り付けられたプラスチックフィルムにより封止されている。しかし、ビチューメンシートは、その熱可塑性挙動のために温度変動の影響を受けやすい。これに対して、弾性プラスチックフィルムは広い温度範囲にわたって一定の弾性挙動を示し、したがって極端な温度条件下での封止剤としての機能を果たす。プラスチックフィルムとビチューメンの組み合わせは、多くの欠点があるため使用されていない。特に一つの問題は、ビチューメンと組み合わせたプラスチックフィルムと基材又は基礎との間の良好な接着結合が存在しなければならず、これは、当然全ての中間層の接着を包含することである。特にプラスチックシートとビチューメンとの密着性や適合性は、関与している材料の結果として、解決することが非常に困難な問題を提起している。

このシステムはさらに、ビチューメンを溶融するために高い熱出を必要とし、これが典型的には裸火の使用を必要とするという大きな欠点を有する。これは、高価なだけでなく、このような制御が困難な裸火の高い熱出力は、くすぶり燃焼(smoldering)をもたらす。さらにこのシステムは、プラスチックフィルムが使用される場合、ビチューメンが溶融された直後にプラスチックフィルムを適用することを必要とし、これは、あらかじめプラスチックフィルムを配置させることを不可能にする。さらに、ビチューメンが溶融された後に、及び封止材が適用される前に、基礎を踏むことができない。

したがって、本発明の目的は、現状技術の欠点が無く、特に容易かつ効率的に作製すること及び適用することができる、封止体(sealing device)と基材又は基礎との良好な接着接合をもたらす、封止体を提供することである。さらに、これにより高レベルの防水性を確保できる封止体を提供することである。

驚くべきことに、この目的が、ある封止体により達成できることがわかった。このような封止体は、基材又は基礎及び特にコンクリート構造物を、迅速かつ低コストで封止することを可能にする。

さらに、好適な態様を使用して、一様な制御された方法で従来技術の基本的問題、すなわち接着促進剤(これはビチューメンである)を適用する問題、を容易に避けることができ、したがって封止の形成における品質保証を大きく向上できることが証明された。

ここでの別の大きな利点は、必要な接着促進剤が、封止層上に、工業的プロセスで制御された方法で分散され固定できることであり、この封止層が、既製の接着促進剤(すなわち接着層)を建築現場で使用できることである。特に、マスチックアスファルトを使用しなくてもよいことが有利である。

さらに、このような封止体はまた、裸火無しで基礎に適用することもでき、これは特に安全上の利点がある。

もう一つの大きな利点は、接着層の特性に起因して、基礎への適用の前に、封止体を移動可能に配置する選択肢を与えることである。適切な位置に提供される場合、接着層を加熱することにより、封止体は次に、基礎にしっかりと接合させることができる。

本発明のさらなる形態は、さらなる独立的態様の主題である。本発明の特に好ましい態様は、従属的態様の主題である。 すなわち本発明の態様は、以下のとおりである: 《態様1》 以下を具備する、封止体(1) ・ 熱可塑性ポリマーP1を含有する封止層(2)、及び ・ 以下を含有する、接着層(3)、 − 少なくとも1種のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)P2、及び − アゾジカルボンアミドA。 《態様2》 前記エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)P2が、7〜30重量%、特に15〜30重量%、特に好ましくは25〜30重量%の酢酸ビニル含量を有することを特徴とする、態様1に記載の封止体。 《態様3》 アゾジカルボンアミドAの含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+アゾジカルボンアミドA)の合計の総重量に基づいて、0.1〜15重量%、特に0.5〜5重量%、特に好ましくは0.5〜3重量%、最も好ましくは0.5〜2重量%であることを特徴とする、態様1又は2に記載の封止体。 《態様4》 アゾジカルボンアミドAの含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+アゾジカルボンアミドA)の合計の総重量に基づいて、2〜10重量%、特に4〜8重量%、特に好ましくは4〜6重量%であることを特徴とする、態様1〜3のいずれか一項に記載の封止体。 《態様5》 前記接着層(3)は、前記接着層の合計重量に対して、以下の群より選択されるポリマーP3が0〜12重量%、特に0〜6重量%、特に好ましくは0〜1重量%、最も好ましくは0重量%であることを特徴とする、態様1〜4のいずれか一項に記載の封止体: ・ 無水マレイン酸官能化ポリエチレン、さらに詳しくは無水マレイン酸官能化LDPE、又は無水マレイン酸官能化HDPE(PE−MAH)、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH)。 《態様6》 前記接着層(3)が、以下からなる群より選択されるポリマーP3をさらに含むことを を特徴とする、態様1又は2に記載の封止体: ・ 無水マレイン酸官能化ポリエチレン、さらに詳しくは無水マレイン酸官能化LDPE、又は無水マレイン酸官能化HDPE(PE−MAH)、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH)。 《態様7》 ポリマーP3の含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+ポリマーP3+アゾジカルボンアミドA)の合計の重量に対して、4〜17重量%、特に12〜16重量%であり;かつ アゾジカルボンアミドAの含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+ポリマーP3+アゾジカルボンアミドA)の合計の重量に対して、2〜6重量%、特に4〜6重量%であること を特徴とする、態様6に記載の封止体。 《態様8》 前記接着層(3)は、前記接着層の総重量に基づいて、エポキシ樹脂が1重量%未満、特に0〜0.5重量%、好ましくは0〜0.1重量%であり、最も好ましくはエポキシ樹脂を全く含まないことを特徴とする、態様1〜7のいずれか一項に記載の封止体。 《態様9》 前記封止層(2)が、前記接着層(3)に面する側に発泡部分(2a)を含むことを特徴とする、態様1〜8のいずれか一項に記載の封止体。 《態様10》 前記接着層(3)が、23℃で粘着性が無いことを特徴とする、態様1〜9のいずれか一項に記載の封止体。 《態様11》 以下の工程を含む、基材S1(4)を封止する方法: (i)前記接着層(3)を前記基材S1(4)に面するように、態様1〜10のいずれか一項に記載の封止体(1)を、基材S1(4)に適用する工程、 (ii)前記封止体(1)の前記接着層(3)を加熱し、好ましくは80〜600℃の温度に加熱する工程。 《態様12》 以下の工程を含む、基材S1”(4)を封止する方法: (i”)前記接着層(3)を前記基材S1”(4)に面するように、態様1〜10のいずれか一項に記載の封止体(1)を、基材S1”(4)に適用する工程、 (ii”)前記封止体(1)の前記接着層(3)を加熱し、好ましくは80〜600℃の温度に加熱する工程、及び (iii”)基材S2”(5)を、前記封止体(1)の前記封止層(2)に適用する工程。 《態様13》 前記基材S2”(5)が、アスファルトである、態様12に記載の方法。 《態様14》 前記接着層(3)をあらかじめ加熱することによって、前記封止体(1)の前記接着層(3)にしっかりと接合している態様1〜10のいずれか一項に記載の封止体(1)を含む、成形体。 《態様15》 基礎を封止するための、態様1〜10のいずれか一項に記載の封止体(1)の使用。

(原文記載なし)

第1の形態において、本発明は、 ・ 熱可塑性ポリマーP1を含む封止層(2)、及び ・ 接着層(3)、 を含む封止体(1)であって、 ここで、接着層(3)は、 − 少なくとも1種のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)P2、及び − アゾジカルボンアミドA、 を含む、封止体に関する。

封止層(2)は、好ましくは接着層(3)に直接接合される。「直接接合される」という表現は、2つの材料間に追加の層又は物質が存在せず、2つの材料が互いに直接接合されているか又は互いに接着していることを意味すると理解すべきである。2つの材料は、2つの材料間の中間部分で互いに混合されて存在することができる。接着層(3)は、全表面にわたって又は不連続的に、特に全表面にわたって、封止層(2)に接合することができる。

図1は、封止層(2)と接着層(3)とを含むそのような封止体(1)を示し、ここで、封止層(2)は接着層(3)に直接接合されている。

封止層(2)が、接着層(3)に直接接合されている場合、これは、封止層と接着層を例えば同時押出しすることができ、さらに2つの層の良好な接合が確保されるため、有利である。

封止層(2)が、接着層(3)に直接接合されている場合、封止層と接着層とが、他の層のポリマーと適合性がありかつさらに詳しくはこのポリマーと均一に混合することができるポリマーを含むなら、これは特に有利である。

例えば、封止層(2)の熱可塑性ポリマーP1が、ポリエチレン(PE)又はエチレンとプロピレンとの共重合体であるなら、特に有利である。

封止層(2)が、封止層(2)の総重量に基づいて、好適なポリマーP1として上記された40重量%超の上記ポリマーP1を含む場合は、さらに好適である。

封止層(2)は特に好ましくは、封止層(2)中に存在するポリマーの総重量に基づいて、70〜100重量%の、特に90〜100重量%の、特に95〜100重量%の、ポリエチレン(PE)及びエチレンとプロピレンとの共重合体からなる群より選択されるポリマーP1を含む。

封止層(2)としてできるだけ適しているためには、これは、できるだけ防水性であって、かつ水又は水分の長期作用下で、分解したり機械的損傷を受けたりしてはならない。

封止層(2)は熱可塑性ポリマーP1を含む。熱可塑性ポリマーP1は、好ましくは熱可塑性ポリオレフィン及び/又はポリ塩化ビニル(PVC)である。

熱可塑性ポリマーP1は、特に好ましくは、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(PA)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、クロロスルホン化ポリエチレン、及びポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)からなる群から選択されるポリマーである。

最も好ましくは、封止層2の熱可塑性ポリマーP1は、ポリエチレン(PE)又はエチレンとプロピレンとの共重合体である。

特に、構造工学及び土木工学で封止目的で先行技術ですでに使用されているようなシートは、封止層として適している。封止体が基礎に適用される時、加熱により損傷を受けたり改質されたりすることができるだけ少なくなるように、封止層が、70℃超、好ましくは80℃〜100℃の軟化点を有する材料から作製される場合、特に有利である。封止層が損傷されたり裂けたりすることなく、そして封止層の封止機能を損傷することなく、温度によって引き起こされる封止体と基材又は基礎との熱膨張との差を、又は基礎のひびによって生じる応力を調節できるように、封止層は少なくとも低度の弾力性を有することが有利である。

封止層(2)は、好ましくは0.1〜10mm、さらに好ましくは1〜5mmの厚さを有する。

封止層(2)は、好ましくは接着層(3)に面する側の発泡部分(2a)を含む。これは、例えば図2に示される。これは、接着層を加熱するために、より少ない熱出力しか必要無いため、有利である。さらに、その熱出力を調節することが容易ではない熱源を、加熱のために使用することも可能である。

封止層(2a)の発泡部分の厚さが、接着層(2)の全厚さの20〜80%、さらに好ましくは45〜65%である場合、さらに有利である。

封止層(2a)の発泡部分の密度は、好ましくは200〜700Kg/m3、さらに好ましくは300〜500Kg/m3である。

接着層(3)は、少なくとも1種のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)P2を含む。

エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)P2は、7〜30重量%の酢酸ビニル含量、特に15〜30重量%の酢酸ビニル含量、好ましくは25〜30重量%の酢酸ビニル含量を好ましくは有する。これは、基材への、特にコンクリートへの良好な接着性をもたらす。

さらに、アゾジカルボンアミドA1の含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+アゾジカルボンアミドA)の合計の総重量に基づいて、0.1〜15重量%、特に0.5〜5重量%、特に好ましくは0.5〜3重量%、最も好ましくは0.5〜2重量%である場合に、これは有利となることがある。それは、コンクリートへの良好な接着という利益である。

アゾジカルボンアミドAの含量が、(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+アゾジカルボンアミドA)の合計の総重量に基づいて、2〜10重量%、特に4〜8重量%、特に好ましくは4〜6重量%%である場合、これは有利となり得る。驚くべきことに、これは、エポキシ樹脂系プライマーで前処理されたコンクリート表面に、特に良好な接着性をもたらすことが分かった。

このようなエポキシ樹脂系プライマーは、(硬化前に)室温で自由流動性の粘稠度を有し、典型的には、ブラッシング、噴霧又は注入法により、基礎に適用される。ここで用語「自由流動性」は、液体だけでなく、蜂蜜様材料から高い粘度を有するペースト状の材料(その形は地球の重力の影響に従う)までも含む。

これらは、特に2成分エポキシ樹脂組成物であり、さらに詳しくは、1つの(第1の)成分がエポキシ樹脂を含み、さらに詳しくはビスフェノールAジグリシジルエーテル系のエポキシ樹脂を含み、他の(第2の)成分が硬化剤を含み、さらに詳しくはポリアミン又はポリメルカプタンを含む。さらにエポキシ樹脂組成物は、有利には低粘度組成物であり、さらに詳しくは10,000mPas未満の粘度、好ましくは10〜1,000mPasの粘度を有する。Sika Deutschland GmbH又はSika Schweiz AGにより商品名Sikaprimer(商標)、Sikafloor(商標)、Sikagard(商標)、又は Sika Ergodur(商標)で販売されているような2成分エポキシ樹脂組成物は、特に好適な2成分エポキシ樹脂組成物であると見なされている。

さらに、接着層3は、以下から選択されるポリマーP3が、接着層の合計重量に対して0〜12重量%、特に0〜6重量%、特に好ましくは0〜1重量%、最も好ましくは0重量%である場合に、有利となることがある: ・ 無水マレイン酸官能化ポリエチレン、さらに詳しくは無水マレイン酸官能化LDPE、又は無水マレイン酸官能化HDPE(PE−MAH)、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH)。

それは、コンクリートへの良好な接着性という利益である。

さらに、接着層3が、以下からなる群より選択されるポリマーP3をさらに含む場合に、有利となることがある: ・ 無水マレイン酸官能化ポリエチレン、さらに詳しくは無水マレイン酸官能化LDPE、又は無水マレイン酸官能化HDPE(PE−MAH)、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH)。

(エチレン酢酸ビニル共重合体P2+ポリマーP3+アゾジカルボンアミドA)の合計の重量に対して、ポリマーP3の含量が、4〜17重量%、特に12〜16重量%であり;かつ (エチレン酢酸ビニル共重合体P2+ポリマーP3+アゾジカルボンアミドA)の合計の重量に対して、アゾジカルボンアミドAの含量が、2〜6重量%、特に4〜6重量%であることが好ましい。

結果として、エポキシ樹脂系プライマーで前処理されたコンクリート表面への良好な接着性が得られる。

接着層(3)が、接着層の総重量に基づいて、1重量%未満、特に0〜0.5重量%、好ましくは0〜0.1重量%でエポキシ樹脂を含み、最も好ましくはエポキシ樹脂を全く含まない場合、さらに有利である。 本明細書において用語「エポキシ樹脂」は、固体のエポキシ樹脂と液体のエポキシ樹脂との両方を意味すると理解すべきである。

これは、特にコンクリート、特にあらかじめエポキシ樹脂プライマーで処理されたコンクリートへの、改良された接着について有利である。

接着層(3)はアゾジカルボンアミドAを含む 例えば、アゾジカルボンアミド(アゾビスホルムアミド又はジアゼンジカルボン酸ジアミドとも呼ばれる)の活性化温度を下げるために、酸化亜鉛又は尿素などの触媒をアゾジカルボンアミドに、アゾジカルボンアミドAの総重量に基づいて、典型的には10〜50重量%の量で加えることが有利となり得る。

接着層(3)は、好ましくは23℃で粘着性が無い。本明細書において接着層(3)に関連して「粘着性が無い」という用語は、この接着性又は粘着性が23℃で非常に低く、親指で接着層の表面を約5kgの圧力で1秒間押しても、親指が接着層の表面にくっつかないか、又は接着層が持ち上がらない、この接着性又は粘着性の意味内の表面粘着性を意味すると理解すべきである。したがって、封止体は、容易に保存、輸送、及び加工することができる。

特に好適な接着層3は、以下を含む: 70〜99.5重量%、さらに好ましくは80〜99重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体P2、及び 0.5〜5重量%、特に好ましくは0.5〜3重量%、好ましくは0.5〜2重量%のアゾジカルボンアミドA。

これらの接着層は、好ましくは50重量%超、特に70重量%超、特に80重量%超、好ましくは90重量%超、最も好ましくは98重量%超の上記成分P2及びAからなる。

これらの接着層は、接着層の合計重量に対して、以下の群より選択されるポリマーP3が0〜1重量%、特に0重量%である: ・ 無水マレイン酸官能化ポリエチレン、さらに詳しくは無水マレイン酸官能化LDPE、又は無水マレイン酸官能化HDPE(PE−MAH)、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH)。

さらに、好ましくは、接着層3は、以下を含む: 70〜98重量%、特に80〜98重量%、好ましくは90〜96重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体P2、及び 2〜10重量%、特に好ましくは4〜8重量%、好ましくは4〜6重量%のアゾジカルボンアミドA。

これらの接着層は、好ましくは50重量%超、特に70重量%超、特に80重量%超、好ましくは90重量%超、最も好ましくは95重量%超の上記成分P2及びAを含む。

接着層は、接着層の合計重量に対して、以下の群より選択されるポリマーP3が0〜1重量%、特に0重量%であることが好ましい: ・ 無水マレイン酸官能化ポリエチレン、さらに詳しくは無水マレイン酸官能化LDPE、又は無水マレイン酸官能化HDPE(PE−MAH)、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH)。

さらに好ましくは、接着層3は、以下を含む: 77〜94重量%、特に78〜84重量%、好ましくは90〜96重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体P2; 以下から選択される、4〜17重量%、特に12〜16重量%のポリマーP3: ・ 無水マレイン酸官能化ポリエチレン、さらに詳しくは無水マレイン酸官能化LDPE、又は無水マレイン酸官能化HDPE(PE−MAH)、及び ・ エチレンと酢酸ビニルとの無水マレイン酸官能化共重合体(EVA−MAH);並びに 2〜6重量%、特に4〜6重量%のアゾジカルボンアミドA。

接着層は、好ましくは50重量%超、特に70重量%超、特に80重量%超、好ましくは90重量%超の上記成分P2、P3及びAからなる。

接着層(3)が0.05〜0.5mm、0.1〜0.3mmの厚さを有する場合、さらに有利である。

封止層(2)は、好ましくは両側に接着層(3)を含む;これは、例えば図3に示される。封止層は、図3の2a及び2bに明らかなように、1つ又は2つの発泡部分を含むことができるか、又は含まない。

封止層(2)がキャリア層(9)を含む場合、これはさらに有利となり得る。キャリア層(9)は、封止層の寸法安定性に寄与する。これは、好ましくは繊維材料又はメッシュ、特に繊維材料である。本明細書全体を通して用語「繊維材料」は、繊維からなる材料を意味すると理解すべきである。この繊維は、有機材料又は合成材料を含むか又はこれからなる。これらは、特に、セルロース繊維、綿繊維、タンパク質繊維、合成繊維又は有機繊維、例えばガラス繊維である。好ましくは、ポリエステル製、又はエチレン及び/又はプロピレンのホモポリマー又は共重合体製、又はビスコース製の繊維が、主に合成繊維と言われる。繊維は、短繊維又は長繊維、紡糸繊維、織布もしくは不織布繊維、又はフィラメントであることができる。繊維はさらに、整列繊維又は延伸繊維でもよい。さらに、幾何形状及び組成の点で異なる繊維を一緒に使用することが有利であり得る。

繊維からなる本体は、当業者に公知の広範な種々の方法を使用して製造することができる。特に、織布、レイドスクリム(laid scrim)又は編物である本体が使用される。繊維材料として、フェルト又は不織布は特に好適である。

好ましくは、キャリア層が封止層に組み込まれる;さらに、キャリア層(9)が、封止層(2)の材料が少なくとも部分的に散在された中間スペースを含む場合、有利である。

これは、封止層とキャリア層との間の良好な接合のために有益である。

封止層(2)が、好ましくは接着層(3)に向いていない側に適用されるトップコート層(10)を含む場合、これはさらに有利となることができる。トップコート層が紫外線安定剤を含む場合、このトップコート層は、例えば太陽光線による経年変化から封止体を防御することができる。トップコート層が顔料を含む場合、例えば輸送又は設置により医引き起こされる、接着層に向いていない封止体の側への損傷は、損傷部位にトップコート層が存在しないことにより発見することができる。

その封止層が取り込まれたキャリア層(9)及びトップコート層(10)を含む封止体は、例えば図4に示される。

封止体(1)が可撓性フィルム、さらに詳しくは可撓性シートである場合、さらに有利である。これは、容易に丸めることができ、したがって、容易に保存及び/又は輸送することができる。したがって、この封止体は建設現場に持って行き、そこで広げ、必要な寸法に切断することが容易である。これは、非常に低コストで時間のかからない作業工程である。

本発明のさらなる形態は、基材S1(4)を封止する方法であって、 i)上記したように、封止体(1)を基材S1(4)に適用する工程であって、ここで接着層(3)が基材S1(4)に面している工程と、 ii)封止体(1)の接着層(3)を、好ましくは80〜600℃の温度に加熱する工程と、を含む方法に関する。

基材S1(4)は、好ましくは構造工学又は土木工学構造物であり、これは水分及び水に対して封止される。さらに、これは、土壌、ビル、断熱材、又は型枠でもよい。基材S1(4)は、水平でも水平でなくてもよい。

基材S1の材料は、特に木材、金属、金属合金、ミネラル結合剤、例えばコンクリート又は石膏、プラスチック材料又は断熱材、例えば発泡ポリウレタン、ミネラルウール、又は気泡ガラス(Foamglas)である。材料が、木材、金属、金属合金、又はコンクリート、特にコンクリートである場合、特に好ましい。材料は、最も好ましくはコンクリート、特にコンクリートである。

封止体(1)は、工程i)において基材S1(4)に、全表面にわたって封止体を広げるか又は封止体を設置することによって、適用することができる。接着層(3)が、23℃で粘着性が無い接着層の場合、封止体は、工程ii)の加熱プロセスまで、基材S1上に便利に配置することができる。

加熱は、任意の方法で行うことができる。加熱は、外部又は内部加熱源により、例えば発熱化学反応により、達成することができる。工程ii)における加熱は、好ましくは、熱風、火炎の適用、超音波、誘導溶接、又は電気抵抗発熱要素を介して行われる。

接着層(3)は、例えば接着層の表面を、特に熱風又は火炎の適用を用いて加熱することにより、直接加熱することができる。直接加熱はまた、電気抵抗加熱要素、例えば例えば金属メッシュなどの接着層中に配置された電気抵抗加熱要素により可能である。

追加的に又は代替法として、接着層(3)はまた、例えば基材S1を、熱風又は火炎の適用を用いて加熱することにより、間接的に加熱することができる。しかしこれは、基材S1が、損傷されることなく、このような熱入力に耐えることを必要とする。しかし、このような熱入力は、典型的にはより高い熱入力を必要とする。

加熱が火炎の適用により行われる場合、接着層(3)の表面が、0.1〜30秒間、特に5〜20秒間、好ましくは10〜15秒間、400℃〜600℃、特に450℃〜550℃、特に480℃〜520℃の温度まで加熱されるなら、有利である。

工程ii)の加熱は、工程i)の前及び/又はその最中及び/又はその後に順に行うことができる。工程ii)における加熱が、工程i)の前に順に行われる場合、これは典型的には、工程i)の適用の、少し前、特に30秒以内、さらに好ましくは10秒以内に行われる。

図5は、封止体(1)が部分的に適用される基材S1(4)の略断面を示す。工程ii)の加熱中又は加熱後の状況が示される。一方、熱源(6)による間接加熱が示され、ここで、加熱は、典型的には熱風又は火炎適用により、基材S1を加熱することにより行われる。矢印は、熱源から放出されて進む熱の方向を示すことを意図する。一方、図5はまた、熱源による直接加熱を示し、これは、典型的には熱風又は火炎適用により行われる。図5に示される状況では、封止体(1)を適用する工程i)及び接着層(3)を加熱する工程ii)は、基本的に同時に行われる。接着層(3a)を加熱後、接着層は基材S1にしっかりと接合される。封止体のロール形のために、封止体は、まず基材S1に配置された後に広げることができ、工程i)とii)を行うことができる。

本発明のさらなる形態は、基材S1’(4)を封止する方法であって、以下の i’)上記したように、両側に接着層(3)を含む封止体(1)を、基材S1’(4)に適用する工程と、 ii’)基材S1’(4)に面する封止体(1)の接着層(3)を、好ましくは80〜600℃の温度に加熱する工程と、 iii’)基材S1’(4)に向いていない封止体(1)の接着層(3)を、好ましくは80〜600℃の温度に加熱する工程と、 iv’)基材S2’(5)を、基材S1’(4)に向いていない封止体(1)の接着層(3)に適用する工程と、 を含む方法に関する。

基材S1’(4)は好ましくは、適切で好適な基材S1として上記された基材を含む。この方法は、基材S1’を封止し、さらにこれを基材S2’(5)に接合させるのに特に適している。 基材S2’(5)は好ましくは、基材S1について適切で好適であるとして上記された材料からなる。 有利な適用と加熱法は上記された。

本発明のさらなる形態は、基材S1”(4)を封止する方法であって、以下の i”)上記したように、封止体(1)を基材S1”(4)に適用する工程であって、上記接着層(3)が基材S1”(4)に面する、工程と、 ii”)上記封止体(1)の上記接着層(3)を、好ましくは80〜600℃の温度に加熱する工程と、 iii”)基材S2”(5)を、上記封止体(1)の封止層(2)に適用する工程と、 を含む方法に関する。

基材S1”(4)は好ましくは、適切で好適な基材S1として上記されたような基材を含む。この方法は、基材S1’を封止し、さらにこれを基材S2”(5)に接合させるのに特に適しており、ここで、特に基材S2”(5)が封止層に適用される時、80〜600℃の温度を有するなら、S2”は、接着促進剤又は接着剤の使用無しで、封止層と堅固な接合を形成することができる。

したがって、基材S2”(5)が適用される時、80〜600℃の温度を有する場合、有利である。 基材S2”(5)は、好ましくはアスファルトである、基材S2”の適用は、好ましくは、80〜600℃の温度を有する液体アスファルトを含む。 工程i”)と工程ii”)に関する有利な適用と加熱は、上記された。

本発明のさらなる形態は、基材S1'''(4)と基材S2'''(5)とを封止する方法であって、 i’)上記したように、封止体(1)を基材S1'''(4)と基材S2'''(5)とに適用する工程であって、上記接着層(3)は基材S1'''(4)と基材S2'''(5)とに面する、工程と、 ii''')封止体(1)の接着層(3)を、好ましくは80〜600℃の温度に加熱する工程と、 を含む方法に関する。

基材S1'''(4)と基材S2'''(5)は、好ましくは、その接触表面又は任意選択的に2つの物質間の中間スペースを封止すべき、構造工学又は土木工学構造物である。基材S1'''は、例えばコンクリートでもよく、この基材は、基材S2'''に導入される管でもよい。

ここで封止体(1)は、 − 例えば鉄筋、ケーブルなどの貫通要素と、 − 例えばコンクリートと鋼鉄成分間のような異なる形状の部品間の移行と、及び − 現場で混合したコンクリートの場合とプレハブ式ユニットを用いた建設の場合の両方における、拡張及び建設ジョイントと、 を封止する機能を果たす。

さらに、基材S1'''及びS2'''は、互いに向かい合う成形コンクリート体でもよい。封止体(1)はまた、当業者に止水板用に公知のような形と特性とを有することができる。

基材S1'''の材料は、特にコンクリート又は石膏などのミネラル結合剤であり、最も好ましくは、材料はコンクリート、特にコンクリートである。基材S2'''の材料は好ましくは金属若しくは金属合金であり、又は基材S2'''の材料は、コンクリート若しくは石膏などのミネラル結合剤、特にコンクリートである。 工程i''')と工程ii''')に関する有利な適用と加熱は、上記された。

本発明のさらなる形態は、基礎を封止するための上記で詳述した封止体(1)の使用に関する。

封止体は、典型的には作製済みのフィルムとして使用される。この場合、封止体は好ましくは、工業的プロセスによってシートの形態で製造され、好ましくは、建設現場でロールから広げられた封止体の形態で使用される。しかし封止体はまた、例えば2つの屋根フィルムとの間の接続点を封止するように、典型的には1〜20cmの幅を有するストリップの形態で使用することができる。さらに、例えば屋根フィルムについて、シール損傷箇所を修復するための平面体の形態の封止体が存在してもよく、使用することができる。

したがって封止体(1)の好適な使用は、湿気に対して、特に屋根や床の構造工学及び土木工学プロジェクトを封止するための使用である。

本発明のさらなる形態は、上記で詳述されたような封止体(1)を製造するための方法であって、封止層(2)及び/又は接着層(3)が、カレンダー加工及び/又は押出し法及び/又は同時押出し法及び/又は積層法によって生成される、方法に関する。

封止層(2)は、好ましくはカレンダー加工及び/又は同時押出し法により、接着層(3)に接合される。封止体(1)はさらに、エンドレス原料として製造され、例えば圧延してロールを形成することができる。

封止層(2a)の上記の発泡部分が得られる封止層(2)の部分が、製造時に発泡される場合、これはさらに有利であり得る。これは典型的には、任意選択的に封止層(2)中に存在してもよい物理的及び/又は化学的発泡剤により達成される。

さらなる形態において本発明は、成形体であって、接着層(3)をあらかじめ加熱することにより、成形体が封止体(1)の接着層(3)にしっかりと接合されている、成形体に関する。この成形体は典型的には、構造工学及び土木工学構造物である。用語「成形体」は、3次元膨張を有する物体を示す。

例えば図6は、接着層(3a)により封止層(2)に接合された基材S1からなる成形体を示す。この成形体は好ましくは、工業的に生産されているプレハブユニットである。工業生産は、例えば建設現場で可能であるよりも、接着層へのより制御された熱入力を可能にする。したがって、封止層の発泡部分(2a)を省略することが有利であり得る。このような成形体は、例えば、トンネル、水道管、下水、フローリング等の封止されたプレハブ要素であり得る。

例えば図7は、接着層(3a)を介して封止層(2)に接合された基材S1(4)、からなる成形体を示す。この封止層は、発泡部分(2a)を含む。このような成形体は、特にコンクリート製の封止された屋根や床でもよい。

例えば図8は、第1の接着層(3a)を介して封止層(2)に接合された基材S1(4)からなる成形体を示す。この封止層は、発泡部分(2a)を含む。基材S2(5)は、追加の接着層(3a)を介して封止層(2)の第2の発泡部分(2b)に接合している。

例えば図9は、第1の接着層(3a)を介して封止層(2)に接合された基材S1(4)からなる成形体を示す。この封止層は、発泡部分(2a)を含む。基材S2(5)は、封止層(2)に直接接合している。このような成形体は、例えば、コンクリート構造物(基材S1)が、封止体を用いて封止され、アスファルト(基材S2)が適用される道路構造でもよい。

例えば図10は、接着層(3a)を介して封止層(2)に接合された基材S1(4)と基材S2(5)からなる成形体を示す。この封止層は、発泡部分(2a)を含む。このような成形体は、例えば、特にコンクリート製の封止された床でもよい。この封止体は、例えば止水板である。

例えば図11は、接着層(3a)を介して封止層(2)に接合された基材S1(4)と基材S2(5)からなる成形体を示す。この封止層は、発泡部分(2a)を含む。このような成形体は、例えば、異なる基材間の封止された貫通要素又は移行であることができる。S1は、例えば床であり、例えばコンクリート製の床であり、基材S2は金属又は金属合金製のパイプであり、床を貫通している。

《コンクリート試料を用いた実験》

接着層の製造 エチレン酢酸ビニル共重合体P2、及び任意選択的にポリマーP3で構成された混合物を、OMC製の同時回転ツインスクリュー押出し機で押出した(温度110℃、回転スクリュー速度200回転/分)。

試料の製造 まず、それぞれ0.8mmの厚さを有する上記接着層で構成された2層を用いて、厚さ0.2mmの強化ガラス不織布を、100℃で1分間の圧縮成形によって封入することにより、試験フィルムを製造した。

使用された接着層がアゾジカルボンアミドを含まなかった場合は、試験フィルムを200℃のポリテトラフルオロエチレンパネル上に置くことにより、200℃の温度に加熱した。いったんこの温度に達した後、コンクリート試料(12×70mm、高さ25mm;Rocholl、ISO13640、方法1に従って切断した)を加熱された試料上に載せ、さらに追加の150gの重りをのせ、そのまま2分間放置した。こうして得られた試料を、次にポリテトラフルオロエチレンパネルから取り除き、室温まで冷却した。

使用した接着層がアゾジカルボンアミドを含んでいた場合は、試験フィルムをポリテトラフルオロエチレンパネル上に置き、工業用熱ブロードライヤーを用いて10cmの距離から1分間加熱した。次に、コンクリート試料(12×70mm、高さ25mm;Rocholl、ISO13640、方法1に従って切断した)を、活性化された試験フィルム上に載せ、さらに追加の150gの重りをのせ、そのまま2分間放置した。こうして得られた試料を、次にポリテトラフルオロエチレンパネルから取り除き、室温まで冷却した。

プライマーの適用 プライマーを有する試験体を用いる実験シリーズのために、コンクリート試料(12×70mm、高さ25mm;Rocholl、ISO13640、方法1に従って切断した)の片側を、あらかじめエポキシ樹脂プライマー(図18の例のSika Primer 210;図21の例のSikagard 186;いずれもSika Schweiz AGから)を用いて、製造業者の説明書に従って処理した。次に、処理した側を、加熱した試験フィルム上に置いた。

試料の測定 得られた試料について、引っ張り試験機(Zwick)を使用して、100mm/分の一定のクロスビーム速度で、90°剥離試験(23℃、湿度50%)を行った。

本明細書において用語「MFI」は、エチレン系ポリマーについてASTM D1238標準に従って190℃/2.16kgで測定したメルトフローインデックス(g/10分で示される)を意味すると理解すべきである。

図12は、95重量%のポリマーP2−5並びに5重量%のアゾジカルボンアミド(Azo)、5重量%の化学的膨張剤4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、及びラジカル開始剤の過酸化ジクミルから構成される接着層の90°剥離試験を示す。

図13は、図13に示した量(重量%)のアゾジカルボンアミド及び残りを占めるエチレン酢酸ビニル共重合体P2−1から構成される接着層の90°剥離試験を示す。未処理のコンクリート試験体の測定結果は「プライマー無し」と記されている。エポキシプライマーで前処理したコンクリート試験体の測定結果は「プライマー有り」と記されている。

図14は、図14に示した量(重量%)のポリマーP3、示した量(重量%)のアゾジカルボンアミド、及び残りを占めるエチレン酢酸ビニル共重合体P2−1から構成される接着層の90°剥離試験を示す。コンクリート試験体は、エポキシプライマーで前処理されている。

図15は、エチレン酢酸ビニル共重合体P2−1、及び図15に示した量のポリマーP3−5、及び示された量(重量%)のアゾジカルボンアミド(Azo)から構成される接着層の90°剥離試験を示す。図15の結果は、図16に重量%の比(Azo:P3−5)として示される。未処理のコンクリート試験体を用いた。

図17は、エチレン酢酸ビニル共重合体P2−1、5重量%のアゾジカルボンアミド(Azo)、図17に示した量のポリマーP3からなる接着層の90°剥離試験を示す。未処理のコンクリート試験体を用いた。

図18は、2−1、5重量%のアゾジカルボンアミド(Azo)並びに95重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体P2−3(VA含量12重量%)、及び95重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体P2−2(VA含量18重量%)、及び95重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体P2−4(VA含量28重量%)から構成される接着層の90°剥離試験を示す。未処理のコンクリート試験体の測定シリーズの結果は「プライマー無し」と記されている。エポキシプライマーで前処理したコンクリート試験体の測定シリーズの結果は「プライマー有り」と記されている。

図19は、エチレン酢酸ビニル共重合体P2−1、10重量%のポリマーP3、及び図19に示した量のエポキシ樹脂GT7004(アゾジカルボンアミド無し)から構成される接着層の90°剥離試験を示す。

図20は、エチレン酢酸ビニル共重合体P2−1、10重量%のポリマーP3、及び5重量%のアゾジカルボンアミド(Azo)、並びに図20に示した量のエポキシ樹脂GT7004から構成される接着層の90°剥離試験を示す。

図21は、エチレン酢酸ビニル共重合体P2−1、10重量%のポリマーP3、5重量%のアゾジカルボンアミド(Azo)、及び図21に示した量のエポキシ樹脂GT7004から構成される接着層の90°剥離試験を示す。図21の剥離試験で、コンクリート試料が使用され、これは、上記したエポキシ樹脂プライマーであらかじめ処理された。

《接着層への熱入力の実験》 上記接着層は、2つの異なる厚さ(1つは2mm厚で、もう1つは0.3mm厚)で作製された。前者を直接基礎(コンクリート)上に置き、後者については、接着層を、1.7mm厚で約0.5g/cm3の密度を有する発泡体層と、熱プレスにより接合させた後、基礎(コンクリート)上に置いた。次に、基礎を向いていない接着層の表面を、IRヒーター(KRELUS、出力P=4.3kW、ラジエータフィールド24cm×56cm)を用いて8cmの距離で加熱した。接着層の後に発泡体層を含む接着層は、2倍速く活性化された。さらに、すべての活性化接着層中では、非活性化状態と比較して、色の変化が識別可能であった。

《異なる基材への接着性試験》 試験フィルムの作製 9重量%のCelogen AZ 130、 3重量%の酸化亜鉛、 13重量%のBynel CXA 42E703 12%のVA含量を有する75重量%のEVA、 からなる接着層を作製し、発泡EVA(14%のVA含量、発泡体密度約0.5/cm3)の層と、Berstorff社 (Germany)の二軸押出機(combing,L/D=44:1)で、次の押出パラメーター及び130rpmの押出回転数で、共押出した:

接着層の厚みは、約0.4mmであり、発泡層の厚みは約1.8mmであった。この試験フィルムは、強化ガラス不織布、約0.9mmの追加の非発泡封止層、及び0.3mmのトップコート層をさらに有していた。押出機からのフィルムの幅は約30cmであった。

サンプル調製 80cm×30cm×3.4mmの寸法を有する試験体のフィルムのストリップを製造し、そして約1m/分の速度でヒートガンを用いて加熱し(幅約25cm、出力約40kw、接着層からの距離10cm)、そして素早く接触圧力(36kg/25cm幅の圧力ローラー)で押圧した。この試験体を、標準環境条件(23℃/相対湿度50%)で約1日間保管した。続いて、50−mm幅の試験ストリップを、フィルムに切断して、そして剥離強度を、90℃の剥離度でZwick動的試験機(機械剥離試験)又は動力計(手動剥離試験)で測定した。

エポキシ樹脂プライマー(Sikagard−186,Sika Schiweiz AG)は、製造者のプロセスガイドラインに従って事前に混合され(比較A:比較B=4:1)、対応する基材にローラーを用いて適用し、そして7日間硬化させた。

1 封止体 2 封止層 2a 封止層の発泡部分 2b 封止層の発泡部分 3 接着層 3a 加熱後の接着層 4 基材S1 5 基材S2 6 熱源、又は熱源から放出されて進む熱の方向 9 キャリア層 10 トップコート層

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