Potassium has been modified with an organic acid salt ionomer and then manufactured the structure

申请号 JP2004557289 申请日 2003-11-20 公开(公告)号 JP4395443B2 公开(公告)日 2010-01-06
申请人 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; 发明人 シュ チェン ジョン;
摘要
权利要求
  • (1)(i)Eがエチレンであり、XがC 〜C α,βエチレン性不飽和カルボン酸であり、そしてYが、アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルから選択された軟化コモノマーである少なくとも1つのE/X/Y共重合体 のアイオノマーであって、XがE/X/Y共重合体 のアイオノマーの2〜30重量%であり、かつ、YがE/X/Y共重合体 のアイオノマーの0〜40重量%であるE/X/Y共重合体 のアイオノマーと、
    (ii) 1つまたは複数の有機酸およびその塩、または1つまたは複数の有機酸の塩とのブレンド であって、
    ここで、ブレンドの全成分中の組合せられたカルボン酸官能基が少なくとも部分的にカリウムによって中和されているブレンド
    を含む少なくとも1つのポリマー層、および (2)ポリマー材料を含む少なくとも1つの表層を含むことを特徴とする多層積層 フィルム
  • (i)Eがエチレンであり、XがC 〜C α,βエチレン性不飽和カルボン酸であり、そしてYが、アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルから選択された軟化コモノマーである少なくとも1つのE/X/Y共重合体 のアイオノマーであって、XがE/X/Y共重合体 のアイオノマーの2〜30重量%であり、かつ、YがE/X/Y共重合体 のアイオノマーの0〜40重量%であるE/X/Y共重合体 のアイオノマーと、
    (ii) 1つまたは複数の有機酸およびその塩、または1つまたは複数の有機酸の塩
    のブレンドであって、
    ここで、ブレンドの全成分中の組合せられたカルボン酸官能基が少なくとも部分的にカリウムによって中和されているブレンド、および
    (iii)95重量%未満の量の熱可塑性ポリマーを含むことを特徴とする フィルム形成用帯電防止組成物。
  • 说明书全文

    本発明は帯電防止ポリマー組成物に関する。 より具体的には、それは帯電防止エチレン酸共重合体アイオノマー組成物に関する。

    (関連出願の相互参照)
    本件出願は2002年11月20日出願の米国仮特許出願第60/427,782号の優先権を主張するものである。

    一般に、ポリマー材料から製造された製造物品は静電気帯電することができ、その表面は空気中のダストのような荷電粒子を引き付け、保持し得る。 幾つかの場合には物品は損傷され得るおよび/またはさもなければ静電気帯電種の付着によって価値が下がり得る。 荷電粒子の付着を防ぐために、表面静電荷蓄積を防ぐための様々なアプローチが提案され、実用化されてきた。

    物品での静電荷の蓄積を防ぐ方法として、帯電防止剤を成形物品の組成物中へ組み入れることができる、または帯電防止剤を物品の表面に塗布することができる。 帯電防止剤の使用はトラブルなしではない。 組成物と接触する材料は、組成物からの帯電防止剤のブリーディングのために汚されるようになり得る、および/または帯電防止効果は時がたつにつれて低下し得る。 帯電防止剤は、アイオノマーに塗布された時に効果のないことがあり得る。 付着された帯電防止フィルムは不十分な機械的性質を持ち得て、容易に損傷を受け得る、または不満足な耐性を有する、または水の吸収のために粘着性になる。

    物品の表面に帯電防止層を露出させることで遭遇する問題を回避するために表面下帯電防止ポリマー層を用いることができる。 (特許文献1)は、イオン性導電樹脂層がプラスチックフィルム上に形成され、1×10 13 Ω・cm以下の体積抵抗を有し、10μm以下の厚さを有する耐水性プラスチック層がイオン性導電樹脂陽の表面上に形成されている帯電防止プラスチックフィルムを開示している。

    (特許文献2)は、中間層としてエチレン−不飽和カルボン酸共重合体のアルカリ金属塩またはアミン塩を有する帯電防汚性積層物を開示している。 (特許文献3)は、中間層としてエチレン−不飽和カルボン酸のカリウムアイオノマーおよびポリヒドロキシ化合物よりなる熱可塑性樹脂を含む組成物を有する防塵性積層体を開示している。

    特公平2−28919号公報

    特開昭61−44646号公報

    特開平10−193495号公報

    米国特許第5,198,401号明細書

    米国特許第5,405,922号明細書

    一態様では、本発明は、
    (1)(i)Eがエチレンであり、XがC 〜C α,βエチレン性不飽和カルボン酸であり、Yが、アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルから選択された軟化コモノマーである少なくとも1つのE/X/Y共重合体であって、XがE/X/Y共重合体の約2〜30重量%であり、YがE/X/Y共重合体の約0〜40重量%であるE/X/Y共重合体と、
    (ii)ブレンドの組合せられた酸カルボン酸塩官能性が少なくとも部分的にカリウムによって中和されている、1つまたは複数の有機酸またはその塩とのブレンドを含む少なくとも1つのポリマー層、および(2)少なくとも1つの表層を含む多層物品である。

    一実施形態では、本発明は、帯電防止性を有する酸共重合体アイオノマーブレンドを含む物品である。 酸共重合体アイオノマー(「アイオノマー」)は、エチレンのようなオレフィン、例えばアクリル酸、メタクリル酸、またはマレイン酸のような不飽和カルボン酸のカルボキシレート塩、および場合により軟化コモノマーから形成されたイオン共重合体である。 本明細書で用いるところでは、用語「共重合体」は、少なくとも2つの異なるモノマー種の共重合によって得られるポリマーを記載することができる。 用語「三元共重合体」は、3つの異なるモノマー種の共重合から得られる共重合体を特に記載するのに用いられる。 リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、もしくは亜鉛のような、少なくとも1つのアルカリ金属、遷移金属、もしくはアルカリ土類金属カチオン、またはかかるカチオンの組合せが塩のカルボキシレートアニオンを中和する対イオンであり得る。 カリウムカチオンで少なくとも部分的に中和されているアイオノマーが特に好ましい。 三元共重合体もまた、エチレンのようなオレフィン、不飽和カルボン酸および「より軟らかい」樹脂を提供する(メタ)アクリル酸アルキルのような軟化コモノマーから製造することができ、中和されてより軟らかいアイオノマーを形成することができる。

    本発明のブレンドは、(i)Eがエチレンであり、XがC 〜C α,βエチレン性不飽和カルボン酸であり、Yが、アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルから選択された軟化コモノマーである少なくとも1つのE/X/Y共重合体であって、XがE/X/Y共重合体の約2〜30重量%であり、YがE/X/Y共重合体の約0〜約40重量%の量で存在し得るE/X/Y共重合体を含むアイオノマーを含む。 本発明の実施での使用に好適なアイオノマーは公知であり、サーリン(Surlyn)(登録商標)の商品名で本願特許出願人から商業的に入手可能である。

    さらに、本発明のブレンドは、有機酸の塩である第2成分を含む。 本発明のブレンドは少なくとも約5重量%の有機塩を含むことができる。 好ましくは、ブレンドは約50重量%以下を含む。 より好ましくはブレンドは少なくとも約10重量%の有機酸または塩、さらにより好ましくは少なくとも約20重量%、最も好ましくは少なくとも約30重量%の有機酸またはその塩を含む。 有機塩は好ましくは少なくとも部分的にカリウムイオンによって中和される。 好ましくは、ブレンド中の酸成分すべての80%よりも多くが中和され、より好ましくは90%よりも多くが中和される。 最も好ましくは、ブレンド中の酸成分すべての100%が中和される。 本発明で用いられる有機酸は、特に、非揮発性であり、非移行性であるものである。 有機酸の非限定的で例示的な例はステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸およびベヘン酸である。 ステアリン酸およびオレイン酸ならびのそれらのアイオノマーが好ましい。 例えば、イソステアリン酸よよびイソオレイン酸のような、ステアリン酸およびオレイン酸の分岐異性体のような好適な有機酸の分岐異性体がさらにより好ましい。 本発明での使用に好適な酸およびブレンドのより完全な記載は、2003年11月11日に出願された、「湿気およびガス透過性の無孔性アイオノマーフィルム(Moisture and Gas Permeable Non−Porous Ionomeric Films)」という表題の米国特許出願に見いだすことができる。

    場合により、本発明の帯電防止組成物は、組成物中へブレンドすることができるポリマーを含むことができる。 ただし、他の任意成分の包含が本発明の物品の帯電防止性に悪影響を与える場合には、または任意の他の理由のために、幾つかの熱可塑性ポリマーもしくは前記任意成分を排除することができる。 本明細書で記載される組成物は、帯電防止組成物を他のポリマー成分とブレンドすることによって負の影響を受け得る他の望ましい特性を有することができる。 例えば、シートのフィルムの湿気およびガス透過性は、かかるブレンドで負の影響を受け得る。

    本発明の帯電防止組成物とブレンドすることができる任意のポリマー成分には、二元重合体アイオノマーおよび三元共重合体アイオノマーをはじめとする、通常のアイオノマー共重合体、すなわち、帯電防止性のないアイオノマー、ならびに非イオン性熱可塑性樹脂が含まれる。 非イオン性熱可塑性樹脂には、非限定的で例示的な例のつもりで、ポリウレタン、ポリ−エーテル−エステル、ポリ−アミド−エーテル、ポリエーテル−ウレア、ペバックス(PEBAX)(アトケム(Atochem)によって商業的に供給されている、ポリエーテル−ブロック−アミドをベースにする一群のブロック共重合体);スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体;スチレン(エチレン−ブチレン)−スチレンブロック共重合体;ポリアミド(オリゴマーおよびポリマーの);ポリエステル;ポリビニルアルコール;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体をはじめとするポリオレフィン;エチレンと酢酸ビニル、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、エポキシ機能性化モノマー、CO、ビニルアルコールのような様々なコモノマーとの共重合体;無水マレイン酸グラフト、エポキシ化で機能性化されたポリマー;EPDM、メタロセン触媒PEおよび共重合体、熱硬化エラストマーの擦り砕いた粉末のようなエラストマーなどの熱可塑性エラストマーが含まれる。

    包含される場合、任意のポリマー成分の量は、全カリウムアイオノマー組成物の好ましくは95重量%以下、より好ましくは90重量%以下、特に好ましくは60重量%以下である。 言い換えれば、カリウムアイオノマーは、全組成物の5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、特に好ましくは40重量%以上の割合を占めることが好ましい。

    下に記載されるもののような積層体の表層に使用することができるポリマー材料から選択された熱可塑性ポリマーを組み入れるのは好ましいことであり得る。 これらの材料のうちで、オレフィン−ベースのポリマー、特に、エチレンホモポリマー、エチレンと3つ以上の炭素原子を有するα−オレフィンとの共重合体、およびエチレンと酢酸ビニルおよび不飽和カルボン酸エステルのような不飽和エステルとの共重合体から選択されたエチレンをベースとするポリマーの使用が好ましい。 エチレンをベースとするポリマーのような新材料を使用する必要はない。 例えば、エチレンをベースとするポリマーが表層に使用される時、規格外製品または成形中に形成されたのような成形くずがリサイクルされてもよい。

    本発明の帯電防止組成物には、2つ以上のアルコール性ヒドロキシル基を有するポリヒドロキシ化合物もまた帯電防止性を改善するためにブレンドすることができる。 かかる化合物の具体例には、様々な分子量のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールのようなポリオキシアルキレングリコール;グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトールおよびソルビトールのような多価アルコールおよびそれらのエチレンオキシド付加物;多価アミンとアルキレンオキシドとの付加物などが挙げられる。 ポリヒドロキシ化合物の有効なブレンド比は、有機酸塩変性カリウムアイオノマーの量を基準にして、15重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、最も好ましくは0.1重量%以下である。

    本発明の組成物は、それらの帯電防止性を与えるために単層または多層構造体で使用することができる。 本発明の組成物は、フィルム、容器、および蓋のような包装用途で有用であり得る。

    本発明の帯電防止組成物は多層積層体の中間層として有用であり得る。 組成物は、多層積層体の中間層、内部または「隠れた」層を構成する。 本発明の帯電防止積層体は、中間層が上に記載された帯電防止組成物よりなる、少なくとも1つの表層と中間層とを含む、少なくとも2つの層、好ましくは3つの層を含む層構造体を含む積層体である。

    さらに別の実施形態では、本発明の積層体は、1×10 14 Ω以上の表面抵抗を有するポリマー材料を含む表層であって、その少なくとも1つが+5000Vの印可電圧で20秒以下の10%減衰時間(10%減衰時間は50%または60%相対湿度の雰囲気下に23℃で測定される)を有する表層を含むことができる。

    1×10 14 Ω以上の表面抵抗を有するポリマー材料は表層に使用することができる(50%相対湿度の雰囲気下23℃で測定されて)。 このポリマー材料は、その材料だけでできた成形物品が1×10 14 Ω以上の表面抵抗を示すようなものである。 その具体例には、エチレンのホモポリマー;エチレンと3〜12個の炭素原子を有するα−オレフィンとの共重合体、例えば、高圧法ポリエチレン、中もしくは高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、特に940kg/m 以下の密度を有する線状低密度ポリエチレンおよび非常に低い密度のポリエチレン;ポリプロピレン;ポリ−1−ブテン;ポリ−4−メチル−1−ペンテン;エチレンと極性モノマーとの共重合体、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンと不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸などとの共重合体、もしくはそれらのNa、Li、K、Zn、Mg、Caなどのアイオノマー;エチレンと少なくとも1種の不飽和カルボン酸エステル、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸ジメチルとの共重合体;エチレンと先に述べられたもののような不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸エステルとの共重合体、もしくはNa、Li、K、Zn、Mg、Caなどよりなる群から選択されたカチオンを含むアイオノマー;エチレン、一酸化炭素および、場合により、不飽和カルボン酸エステルまたは酢酸ビニルの共重合体;ポリオレフィンエラストマーのようなオレフィン−ベースのポリマー;ゴム強化スチレン−ベース樹脂のようなスチレン−ベースのポリマー、例えば、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂など;ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シクロヘキサンジメタノール−共重合ポリエチレンテレフタレート、およびポリエステルエラストマーのようなポリエステル;ポリカーボネート;ポリメタクリル酸メチル;またはそれらの2つ以上の混合物が挙げられる。

    かかるポリマー材料のうち、亜鉛アイオノマーと、メタロセン触媒で製造されたエチレンをベースとするポリマーとから選択されたポリマー材料の使用が好ましい。 なぜなら、中間層中にいかなるポリヒドロキシ化合物も使用することなしに優れた防汚性を有する積層体を容易に得ることができるからである。

    亜鉛アイオノマーは、場合により別の極性モノマーと共重合されてもよいエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を亜鉛で部分的に中和することによって得られるものである。 他の金属イオンが存在するものもまた好適である。

    不飽和カルボン酸の例には、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチルが挙げられる。 アクリル酸および/またはメタクリル酸が特に好ましい。 共重合成分として役立つことができる極性モノマーの例には、酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルのようなビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチルおよびマレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エステル;一酸化炭素が挙げられる。 特に、不飽和カルボン酸エステルが好適な共重合成分である。

    亜鉛アイオノマーのベースポリマーとしてのエチレン−不飽和カルボン酸共重合体として、約1〜約25重量%、特に約5〜約20重量%の不飽和カルボン酸含有率を有するものが好ましい。 共重合することができる極性モノマーの含有率は、例えば、約40重量%以下、好ましくは約30重量%以下である。 約10〜約90%、特に約15〜約80%の中和の程度を有する亜鉛アイオノマーが好ましい。 加工性および実際の物理的性質が考慮される時、190℃および2160g負荷で測定されて、約0.1〜約100g/10分、好ましくは約0.2〜約50g/10分のメルトインデックスを有するアイオノマーの使用が好ましい。

    表層として使用することができるポリマー材料として好適なエチレンをベースとするポリマーは、メタロセン触媒の存在下に製造されるエチレンホモポリマーまたはエチレンと3個以上の(好ましくは3〜12個の)炭素原子を有するα−オレフィンとの共重合体であり得る(例えば、米国特許公報(特許文献4)および米国特許公報(特許文献5)を参照されたい)。

    上述のエチレン共重合体での3個以上の炭素原子を有するα−オレフィンの例には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。 特に、エチレンと3〜12個の炭素原子を有するα−オレフィンとの共重合体が好ましくは使用される。 ある場合には、2つ以上のα−オレフィンがエチレンと共重合され得る混合物中に存在してもよい。

    メタロセン触媒の存在下に製造されたエチレンのポリマーまたは共重合体のような、様々な密度のものが共重合体中のα−オレフィン含有率に依存して使用されてもよい。 しかしながら、一般に、約870〜約970kg/m 、殊に約890〜約950kg/m 、特に約900〜約940kg/m の密度を有するエチレン共重合体を使用することが好ましい。 加工性および実際の物理的性質が考慮される時、190℃および2160g負荷で測定されて、約0.1〜約100g/10分、好ましくは約0.2〜約50g/10分のメルトインデックスを有するアイオノマーの使用が好ましい。

    本発明の積層体は少なくとも2つの層を有することができる。 別のポリマー材料層または接着層が表層の少なくとも1つと中間層との間に形成されている構造体が本明細書では考えられる。 かかるポリマー材料層は表層として述べられたポリマー材料でできた層であってもよいが、それは好ましくは規格外製品または積層体の製造中に形成された耳のような回収くずがその中に使用される回収層である。 かかる回収層の材料は、表層、中間層またはこれらの材料の混合物の材料と同じものであり得る。

    表層と中間層との間に形成することができる接着層は、表層と中間層との間の接着を改善することができる任意のものであり得る。 それは、表層の材料の例としてリストされたもののような熱可塑性ポリマーから選択することができ、また、ホットメルト接着剤または塗布型接着剤であってもよい。 それに組み入れられたかかる熱可塑性ポリマーおよび粘着性付与剤などを含む熱可塑性ポリマーおよび組成物から選択された、押出コートされ得るまたは共押出され得る接着剤を使用することが好ましい。

    ポリマーが互いに十分に接着しない時にはポリマーの層を一緒に接合するのを改善するために酸無水物または酸変性エチレンおよびプロピレンホモポリマーおよび共重合体が押出可能な接着層(また「タイ」層としても知られる)として使用され、こうして多層構造体における層−層接着を改善する。 タイ層の組成物は、多層構造体で接合される必要がある隣接層の組成物によって決定されるであろう。 ポリマー技術熟練者は、構造体に使用されている他の材料に基づいて適切なタイ層を選択することができる。 様々なタイ層組成物は、本願特許出願人から商品名バイネル(Bynel)(登録商標)で商業的に袖手可能である。

    本発明での別の好ましい実施形態は、第1および第2表層が低、中もしくは高密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体のようなエチレン−不飽和エステル共重合体でできており、中間層が本発明の有機酸変性カリウムアイオノマー組成物でできている、第1表層(外層)/中間層/第2表層(内層)の3層構造を含む積層構造体である。

    本発明の積層体は、個々の層を積層することによって、好ましくは押出コーティング、共押出またはブロー成形によって製造することができる。 全積層体の厚さは随意であり、その用途に依存するが、それは好ましくは、例えば、約10〜約3000μm、特に約20〜約1000μmである。 本発明の別の実施形態では、少なくとも1つの表層は20秒以下、好ましくは10秒以下、より好ましくは1秒以下の10%減衰時間(電位が+5000Vの印可電圧から+500Vに減衰するまでに必要とされる時間)であって、50%相対湿度の雰囲気下23℃で測定される10%減衰時間を有する。 この目的のために、表層の厚さの点から見て、または回収層もしくは接着層が形成される場合、表層および追加層の総厚さの点から見て、中間層は5μm以上の、好ましくは10μm以上の厚さを有すること、および上に示された減衰特性の表層の厚さは500μm以下、特に300μm以下であることが好ましい。 さらに、実用性能が考慮される時、中間層の厚さに対する表層の厚さ(または、回収層もしくは接着層が形成されている時には)、表層および追加層の総厚さの比は好ましくは約0.1〜約100μm、より好ましくは約0.5〜約50μmである。

    個々の層は、必要に応じて様々な添加剤を組み入れることができ、その例には、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、滑剤、ブロッキング防止剤、無機充填材、発泡剤などが挙げられる。 例えば、層を構成するポリマー成分の100重量部当たり約0.1〜約10重量部の比でアゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンジアミン、スルホニルヒドラジド、重炭酸ナトリウムおよび重炭酸アンモニウムのような有機または無機化学発泡剤を組み入れることが可能である。

    本発明の積層フィルムは次の通り共押出によって製造することができる。 様々な成分の粒状体は好適な押出機中で溶融され、変換技術を用いてフィルムへ変換される。 共押出のために、溶融ポリマーはダイまたはダイのセットに通されて溶融ポリマーの層を形成し、それは層流として加工され、次に冷却されて層状構造を形成する。 本発明の積層体はまた、共押出、引き続く1つまたは複数の他の層上への積層化によって製造されてもよい。 好適な変換技術には、ブローンフィルム押出、キャストフィルム押出、キャストシート押出および押出コーティングが含まれる。

    包装材料に加えて、本発明の積層体は、ダイシングテープ;接着テープまたは裏面研削フィルムのような半導体用フィルム;マーキングフィルム、集積回路キャリアテープおよび電子部品のテーピング用テープのような電気および電子材料;食品包装用材料;医療用品;保護フィルム(例えば、ガラス、プラスチックまたは金属の板およびレンズ、のガードフィルムまたはシート);鋼線被覆材料;クリーンルームカーテン;壁紙;マット;床仕上げ材;フレキシブルコンテナの内部バッグ;容器;靴;電池セパレーター;透湿フィルム;防汚フィルム;防塵フィルム;PVCなしフィルム;化粧品、洗剤、シャンプー、リンスなどのパック用チューブ、ボトルなどのベース材料のような様々な用途に使用することができる。

    本発明によれば、電荷減衰性に優れている、かつ、帯電のためにダストおよび粉末がそれに付着するのを防ぐことができる積層体は防汚性に優れている。 かかる積層体は、フィルム、テープ、シート、チューブ、パイプ、バッグ、多層容器(例えば、ブロー成形によって製造される容器)、ロッド、様々な射出成形物品、様々なブロー成形物品などの形で使用することができる。 フィルム、シート、バッグまたは多層容器の形の積層体が好ましい。 かかる場合、物品の外層を形成する、減衰特性を持った表層を有する成形物品は防汚性に優れており、表面の汚れを回避することができる。 さらに、積層体が粉末の包装材料として使用される場合であって、減衰特性を持った表層が内表層であるようなやり方でそれが使用される場合、何の粉末も包装材料に静電気的に付着せず、それ故、それらの商品価値は低下しない。

    上に示されたように、本発明の別の態様は、本発明の有機酸塩変性カリウムアイオノマー組成物を含む層をその中間層として有する本発明の積層体を含む多層ブローン容器である。 第1および第2表層が低、中もしくは高密度ポリエチレンのようなポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体のようなエチレン−不飽和エステル共重合体でできており、中間層が本発明の有機酸塩変性カリウムアイオノマー組成物でできている、第1表層(外層)/中間層/第2表層(内層)の3層構造を含む積層構造体が注目される。 本発明の積層体を含む多層ブローン容器は滑り性、引っかき抵抗性および防汚性に優れた外層を有する。

    さらなる詳細なしに、先行説明を利用する当業者は本発明を最大限に活用できると考えられる。 それ故、次の実施例は単に例示的であり、いかなるやり方であれ、本開示を限定するものではない。 次の実施例および比較例で使用される原材料および得られた積層体の帯電防止性能の評価方法を下に示す。

    (使用した材料)
    アイオノマー1は、水酸化ナトリウムを用いてナトリウムで52%(名目上)中和した、1のメルトインデックスを有する、エチレン、アクリル酸n−ブチル(23.5重量%)およびメタクリル酸(9重量パーセント)を含む三元共重合体である。

    アイオノマー2は、水酸化ナトリウムを用いてナトリウムで55%(名目上)中和した、1.3のメルトインデックスを有する、エチレンおよびメタクリル酸(10重量パーセント)を含む共重合体である。

    アイオノマー3は、水酸化ナトリウムを用いてナトリウムで37%(名目上)中和した、2.6のメルトインデックスを有する、エチレンおよびメタクリル酸(19重量パーセント)を含む共重合体である。

    PEG−1は、100,000gm/モルの平均分子量を有するポリエチレングリコール(ユニオン・カーバイド(Union Carbide)からポリオックス(Polyox)WSRN−10として入手可能な)である。

    (一般的な手順)
    ワーナー・アンド・プフライデラー(Werner & Pfleiderer)二軸スクリュー押出機を用いて、実施例1〜3を提供するためにアイオノマー1を15重量%、30重量%および40重量%でステアリン酸カリウムと溶融ブレンドした。

    同様に、実施例4〜6を提供するためにアイオノマー2を15重量%、30重量%および40重量%でステアリン酸カリウムと溶融ブレンドした。 実施例8を提供するためにアイオノマー3を40重量%でステアリン酸カリウムと溶融ブレンドした。

    実施例3Aおよび6Aは、より高強度スクリューのより長いバレル押出機を溶融ブレンディングで用いたことを除いて、実施例3および6と同じ組成物をベースにした。

    実施例7、9および10は、組成物を100%名目中和に中和するための追加化学量論量の水酸化カリウムと共に、より長いバレル押出機およびより高強度スクリューによって実施例3Aおよび6Aと同様に製造した。

    延長されたバレル長さおよびより強強度スクリューのワーナー・アンド・プフライデラー二軸スクリュー押出機を用いて、示されたアイオノマー、ステアリン酸カリウムおよびPEG−1を、組成物を100%名目中和に中和するための追加化学量論量の水酸化カリウムと溶融ブレンドすることによって実施例11〜13を製造した。

    延長されたバレル長さおよびより強強度スクリューのワーナー・アンド・プフライデラー二軸スクリュー押出機を用いて、示されたアイオノマーおよびイソステアリン酸を、組成物を100%名目中和に中和するための化学量論量の水酸化カリウムと溶融ブレンドすることによって実施例14〜15を製造した。

    実施例16は、ワーナー・アンド・プフライデラー二軸スクリュー押出機によって実施例14とアイオノマー3とを50:50ブレンド比で溶融ブレンドすることによって製造した。

    次に組成物を、実験室規模のブローンフィルム装置または押出キャスティング装置を用いて厚さ約3ミルの単層ブローンフィルムまたはキャストフィルムへ変換した。

    実施例組成物を表1にまとめる。 「…」は成分が組成物中に存在しないことを意味する。

    フィルムの表面抵抗をオーム/平方として測定し、表2に報告した。 「NA」は測定値が得られなかったことを意味する。

    表面抵抗試験は、米国材料試験協会(ASTM)D−257方法に従って行った。

    なお、本発明の好ましい態様としては以下のものを挙げることができる。


    1. (1)(i)Eがエチレンであり、XがC

    〜C

    α,βエチレン性不飽和カルボン酸であり、そしてYが、アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルから選択された軟化コモノマーである少なくとも1つのE/X/Y共重合体であって、XがE/X/Y共重合体の約2〜30重量%であり、かつ、YがE/X/Y共重合体の約0〜40重量%であるE/X/Y共重合体と、


    (ii)ブレンドの全成分中の組合せられた酸カルボン酸官能基が少なくとも部分的にカリウムによって中和されている、1つまたは複数の有機酸またはその塩とのブレンドを含む少なくとも1つのポリマー層、および (2)ポリマー材料を含む少なくとも1つの表層を含むことを特徴とする多層積層物品。


    2. (ii)が6〜36個の炭素原子を有する脂肪族一官能基性有機酸、またはその塩から選択されることを特徴とする1に記載の物品。


    3. (ii)がクエン酸またはその塩であることを特徴とする1に記載の物品。


    4. (i)がエチレン、23.5重量%のアクリル酸n−ブチルおよび9重量%のメタクリル酸を含む三元共重合体であり、かつ、(ii)がカリウムで名目上100%中和された約30〜約40重量%のステアリン酸カリウムからであることを特徴とする1に記載の物品。


    5. (i)がエチレンおよび少なくとも10重量%のメタクリル酸を含む共重合体であり、かつ、(ii)がカリウムで名目上100%中和された約30〜約40重量%のステアリン酸カリウムからであることを特徴とする1に記載の物品。


    6.2つのポリマー層より本質的になることを特徴とする1に記載の物品。


    7.2つの表層と1つの中間層とがあり、かつ、(i)が前記2つの表層間に配置された中間層であることを特徴とする少なくとも3つの層を含む1に記載の物品。


    8. 前記中間層が (a)エチレン、23.5重量%のアクリル酸n−ブチルおよび9重量%のメタクリル酸を含む三元共重合体と、


    (b)カリウムで名目上100%中和された40重量%のステアリン酸カリウムとのブレンドを含むことを特徴とする7に記載の物品。


    9. 前記中間層が (a)エチレンおよび少なくとも10重量パーセントのメタクリル酸を含む三元共重合体と、


    (b)約30〜約40重量%の名目上100%中和されたステアリン酸カリウムとのブレンドを含むことを特徴とする7に記載の物品。


    10. 前記表層の少なくとも1つが亜鉛アイオノマーと、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレンをベースとするポリマーとから選択されたポリマー材料よりなることを特徴とする7に記載の物品。


    11. 前記表層の少なくとも1つと前記中間層との間に配置されている接着層または回収層から選択された少なくとも1つの追加層を含むことを特徴とする7に記載の物品。


    12. シート、バッグまたは多層容器の形状にあることを特徴とする7に記載の物品。


    13. 包装に使用されるシートであることを特徴とする12に記載の物品。


    14. ブロー成形によって得られることを特徴とする13に記載の多層容器。


    15. テープ、シート、チューブ、パイプ、バッグ、ロッド;ダイシングテープ;接着テープまたは裏面研削フィルムのような半導体用フィルム;マーキングフィルム、集積回路キャリアテープおよび電子部品のテーピング用テープのような電気および電子材料;食品包装用材料;医療用品;保護フィルム(例えば、ガラス、プラスチックまたは金属の板およびレンズ、のガードフィルムまたはシート);鋼線被覆材料;クリーンルームカーテン;壁紙;マット;床仕上げ材;フレキシブルコンテナの内部バッグ;容器;靴;電池セパレーター;透湿フィルム;防汚フィルム;防塵フィルム;PVCなしフィルム;チューブ、容器よりなる群の物品から選択された物品であることを特徴とする1に記載の物品。


    16. ブロー成形または射出成形によって得られることを特徴とする1に記載の物品。


    2. (i)Eがエチレンであり、XがC

    〜C

    α,βエチレン性不飽和カルボン酸であり、そしてYが、アルキル基が1〜8個の炭素原子を有するアクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルから選択された軟化コモノマーである少なくとも1つのE/X/Y共重合体であって、XがE/X/Y共重合体の約2〜30重量%であり、かつ、YがE/X/Y共重合体の約0〜40重量%であるE/X/Y共重合体と、


    (ii)ブレンドの全成分中の組合せられた酸カルボン酸官能基が少なくとも部分的にカリウムによって中和されている、1つまたは複数の有機酸またはその塩と (iii)約95重量%未満の量の熱可塑性ポリマーとのブレンドを含むことを特徴とする帯電防止組成物。


    18.17に記載の組成物を含むことを特徴とする物品。


    19. テープ、シート、チューブ、パイプ、バッグ、ロッド;ダイシングテープ;接着テープまたは裏面研削フィルムのような半導体用フィルム;マーキングフィルム、集積回路キャリアテープおよび電子部品のテーピング用テープのような電気および電子材料;食品包装用材料;医療用品;保護フィルム(例えば、ガラス、プラスチックまたは金属の板およびレンズ、のガードフィルムまたはシート);鋼線被覆材料;クリーンルームカーテン;壁紙;マット;床仕上げ材;フレキシブルコンテナの内部バッグ;容器;靴;電池セパレーター;透湿フィルム;防汚フィルム;防塵フィルム;PVCなしフィルム;チューブ、容器よりなる群の物品から選択された物品であることを特徴とする18に記載の物品。


    20. ブロー成形または射出成形によって得られることを特徴とする18に記載の物品。

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