Sheet tobacco, the manufacturing method and manufacturing system

申请号 JP2001501052 申请日 2000-06-02 公开(公告)号 JP3872341B2 公开(公告)日 2007-01-24
申请人 日本たばこ産業株式会社; 日本バイリーン株式会社; 发明人 直彦 下野; 幸雄 中西; 顕学 太田; 慶聡 宮腰; 清隆 川居; 弘昭 成田; 克彦 菅; 公一 萩原; 俊樹 飯島;
摘要
权利要求
  • たばこの粉末原料およびバインダからなるたばこ粉末層と、
    前記たばこ粉末層の一方の面を覆い、且つ、植物繊維からなる不織布状の担持層とを含むシートたばこ。
  • 前記たばこ粉末層の他方の面に覆うカバー層をさらに含み、このカバー層は植物繊維からなる不織布状をなす、請求項1に記載のシートたばこ。
  • 前記たばこ粉末層は、30〜200g/m の坪量を有し、前記担持層およびカバー層の各々は3〜50g/m での坪量を有する、請求項1又は2に記載のシートたばこ。
  • 前記たばこ粉末層は、前記粉末原料に対して15重量%以下のバインダを含む、請求項1〜3の何れかに記載のシートたばこ。
  • 前記バインダは、前記粉末原料のみならず、前記担持層および前記カバー層における少なくとも一方の植物繊維相互の結合にも使用されている、請求項1〜4の何れかに記載のシートたばこ。
  • 前記バインダはコーンスターチを含む、請求項1〜5の何れかに記載のシートたばこ。
  • 前記たばこ粉末層と担持層との間、又は、前記カバー層と前記たばこ粉末層との間にたばこ細片層をさらに含み、たばこ細片層はたばこの中骨およびラミナの細片を含む、請求項1〜6の何れかに記載のシートたばこ。
  • 植物繊維からなる不織布状の担持シートを準備する準備工程と、 前記担持シート上にたばこの粉末原料を散布し、前記担持シートの一方の面を覆うたばこ粉末層を形成する形成工程と、
    前記形成工程中又は前記形成工程の後に、前記たばこ粉末層中にバインダを添加する添加工程と、
    前記たばこ粉末層内の粉末原料相互および前記たばこ粉末層と前記担持シートとの間をそれぞれ、前記バインダにより結合する結合工程とを含む、シートたばこの製造方法。
  • 前記準備工程は、乾式不織布の製法に基づいて前記担持シートを形成し、前記形成工程は、前記担持シートの形成に引き続き連続して実施され、前記担持シートの前記一方の面に前記たばこ粉末層を形成する、請求項8に記載の方法。
  • 前記形成工程と前記結合工程との間に実施される中間工程をさらに含み、
    前記中間工程は、前記たばこ粉末層の他方の面を覆うカバーシートを形成し、このカバーシートは植物繊維の不織布状からなる、請求項8又は9に記載の方法。
  • 前記中間工程は、前記たばこ粉末層の形成に引き続き、乾式不織布の製法に基づき前記カバーシートを形成する、請求項10に記載の方法。
  • 前記結合工程は、前記バインダを使用して前記担持シートおよび前記カバーシートの少なくとも一方の植物繊維相互を結合する、請求項8又は11に記載の方法。
  • 前記添加工程は、前記たばこ粉末層の形成中に粉末状のバインダを添加する、請求項8に記載の方法。
  • 前記バインダはコーンスターチを含む、請求項13に記載の方法。
  • 前記結合工程の実施に先立ち、前記バインダが添加された前記たばこ粉末層および前記担持シートに前記バインダの溶剤を含浸させる含浸工程をさらに含む、請求項13又は14に記載の方法。
  • 前記結合工程は、前記たばこ粉末層および前記担持シートを加熱状態にてプレスする、請求項15に記載の方法。
  • 前記担持シートと前記たばこ粉末層との間、又は、前記たばこ粉末層と前記カバーシートとの間にたばこ細片層を形成する工程をさらに含み、前記たばこ細片層は、たばこの中骨およびラミナの細片を含む、請求項8又は10に記載の方法。
  • 一方向に走行するエンドレスのネットコンベアと、
    前記ネットコンベアの上流部分に配置され、前記ネットコンベア上に植物繊維からなる不織布状の担持シートを形成する上流側成形機と、
    前記上流側成形機の下流に配置され、前記担持シート上にたばこの粉末原料を散布し、前記担持シートを覆うたばこ粉末層を形成する粉体散布機と、
    前記粉体散布機の下流に配置され、前記担持シートおよび前記たばこ粉末層を加熱かつプレスするプレス機とを備えたシートたばこの製造システム。
  • 前記上流側成形機の上流に配置され、前記ネットコンベアを所定の液にて予め濡らすための噴霧装置をさらに含む、請求項18に記載のシステム。
  • 前記粉体散布機と前記プレス機との間に配置された下流側成形機をさらに含み、この下流側成形機は、前記たばこ粉末層を覆い、かつ、植物繊維からなる不織布状のカバーシートを形成する、請求項18又は19に記載のシステム。
  • 前記下流側成形機は、前記ネットコンベアの上方に配置され、前記ネットコンベアに向けて植物繊維を散布する繊維散布ユニットと、前記繊維散布ユニットと前記ネットコンベアとの間に配置され、前記繊維散布ユニットから散布された植物繊維を吸引してカバーシートを形成し、このカバーシートを前記ネットコンベア側に向けて移送するメッシュコンベアと、前記メッシュコンベア上の前記カバーシートを前記たばこ粉末層に転写するため、前記メッシュコンベアから前記カバーシートを剥離する剥離手段とを含む、請求項20に記載のシステム。
  • 说明书全文

    技術分野本発明は、シガレットやフィルタシガレットの刻み充填材の1つとして使用されるシートたばこ、その製造方法および製造システムに関する。
    背景技術一般的に、この種のシートたばこは、圧延方式、抄造方式、またはスラリー方式の何れかにより製造される。 これらの方式は一長一短を有するが、しかしながら、これらの方式の何れを使用しても、製造されたシートたばこは低い膨嵩性を有する。
    一方、特公昭56−19225号公報には、高い膨嵩性を有するシートたばこの製造方法が開示されている。 この公知の製造方法は不織布の製造技術を利用して、先ず繊維状のたばこ原料からシート状のマットを成形し、この後、成形したマットに液状のバインダを含浸させて、シートたばこを製造する。
    上述した不織布の製造技術を使用するためには、たばこ原料が所定長さ以上の繊維でなければならない。 このため、たばこの幹や中骨から得られる繊維のみがたばこ原料として使用可能であり、シガレットやフィルタシガレットの製造過程にて生じる刻みたばこの屑やその破砕片等は、たばこ原料として実質的に再使用できない。
    発明の開示本発明の目的は、たばこ原料の再使用性を高め、かつ、膨嵩性に優れたシートたばこ、その製造方法及び製造システムを提供することにある。
    本発明によれば、シートたばこは二層構造をなし、たばこ粉末層と、このたばこ粉末層の一方の面を覆いかつ植物繊維からなる不織布状の担持層とを含み、たばこ粉末層はたばこの粉末原料及びバインダを有する。
    本発明のシートたばこはカバー層を更に含むことができる。 このカバー層は植物繊維の不織布状をなし、たばこ粉末層の他方の面を覆っている。 この場合、シートたばこは3層構造をなし、たばこ粉末層は担持層とカバー層との間に挟持されている。
    上述の担持層又はカバー層は、シートたばこの膨嵩性を高めるばかりでなく、シートたばこの機械的強度をも増加させる。 たばこ粉末層の粉末原料には、フィルタシガレットやシガレットの製造過程にて発生する刻みたばこの屑やその破砕片から得られる細粉が使用可能である。 したがって、本発明のシートたばこは、たばこ原料の再使用性に関して優れる。
    好ましくは、たばこ粉末層の坪量は30〜200g/m 、そして、担持層又はカバー層の坪量は3〜50g/m である。 また、たばこ粉末層中、たばこの粉末原料に対するバインダ、たとえばコーンスターチの割合は15重量%以下にあるのが好ましい。 このような各層の坪量やバインダの配合量は、シートたばこに本来の喫味を十分に付与する。
    好ましくは、バインダは、たばこ粉末層の粉末原料のみならず、担持層及び/又はカバー層の植物繊維相互の結合にも使用されている。 この場合、植物繊維のためのバインダが不要となり、シートたばこ中のバインダの含有量は低減される。
    さらに、本発明のシートたばこは、たばこ細片層をさらに含むことができる。 たばこ細片層は、たばこの中骨やラミナの細片からなり、担持層とたばこ粉末層との間、または、たばこ粉末層とカバー層との間に配置される。
    本発明によれば、シートたばこの製造方法は、植物繊維からなる不織布状の担持シートを準備する準備工程と、この担持シート上にたばこの粉末原料を散布し、担持シートの一方の面を覆うたばこ粉末層を形成する形成工程と、この形成工程中若しくはその後に、たばこ粉末層中にバインダを添加する添加工程と、たばこ粉末層内の粉末原料相互およびたばこ粉末層と担持シートとの間をそれぞれ、バインダにより結合する結合工程と含む。
    上述の製造方法によれば、2層構造のシートたばこが製造され、このシートたばこはたばこ粉末層と、担持層としての担持シートとを有する好ましくは、担持シートは乾式不織布の製法を使用して形成され、そして、たばこ粉末層は、形成された担持シート上に引き続き連続して形成される。 このような製造方法によれば、たばこ粉末層のバインダを担持シート内の植物繊維相互の結合にも利用可能となる。
    担持シートは上述の乾式製法により得られるため、担持シートの製造に使用されるの量は少ない。 それゆえ、担持シートの乾燥に要するコストが低減され、しかも、乾燥処理により担持シートの喫味が低下するのを防止できる。
    たばこ粉末層の形成の後、たばこ粉末層上に同じく植物繊維からなる不織布状のカバーシートを形成することもできる。 この場合、シートたばこは3層構造をなし、たばこ粉末層は担持シートとカバーシートとの間に挟持される。
    好ましくは、たばこ粉末層上のカバーシートもまた、乾式不織布の製法を使用し、たばこ粉末層の形成に引き続き連続して形成される。
    上述の結合工程にて、たばこ粉末層に添加されたバインダは、担持シートやカバーシート内の植物繊維相互を結合するのに役立つ。 それゆえ、担持シートやカバーシートのためのバインダは不要となる。
    具体的には、上述の添加工程は、たばこ粉末層の形成過程にて、粉末状または液状のバインダをたばこ粉末層中に添加することにより実施される。 好ましくは、バインダの主成分はコーンスターチである。 バインダが粉末である場合、結合工程の実施に先立ち、バインダのための溶剤、たとえば水がたばこ粉末層及び担持シート、更にはカバーシートにも含浸される。
    結合工程は、たばこ粉末層及び担持シートからなる2層のシートたばこ、又は、たばこ粉末層、担持シート層及びカバーシートからなる3層のシートたばこを加熱状態にてプレスすることにより実施される。 このような結合工程の実施過程にて、たばこ粉末層中の粉末原料相互、そして、たばこ粉末層と担持シートとの間、さらにはたばこ粉末層とカバーシートとの間はバインダにより相互に結合される。 より詳しくは、バインダが粉末である場合、バインダは溶剤中に溶けてバインダ液となる。 このようなバインダ液は、担持シートやカバーシート内にも浸透し、そして、加熱によりバインダ液中の溶剤が蒸発され、植物繊維相互はバインダにより結合される。
    さらに、本発明の製造方法は、担持シートとたばこ粉末層との間、又は、たばこ粉末層とカバー層との間にたばこ細片層をさらに形成する工程を含むことができ、たばこ細片層はたばこの中骨やラミナの細片からなる。
    本発明のシートたばこの製造システムは、一方向に走行するエンドレスのネットコンベアと、ネットコンベア上に植物繊維からなる不織布状の担持シートを形成する上流側成形機と、担持シート上にたばこの粉末原料を散布し、担持シートを覆うたばこ粉末層を形成する粉体散布機と、担持シートおよびたばこ粉末層を加熱かつプレスするプレス機とを含む。
    好ましくは、ネットコンベアの走行方向でみて、上流側成形機の上流には噴霧装置が配置されている。 この噴霧装置は、ネットコンベアを所定の液にて予め濡らし、ネットコンベアからシートたばこの剥離を容易にする。
    さらに、製造システムは、カバーシートを形成するための下流側成形機をさらに含むことができる。 この場合、下流側成形機は、ネットコンベアの上方に配置され、ネットコンベアに向けて植物繊維を散布する繊維散布ユニットと、繊維散布ユニットとネットコンベアとの間に配置され、繊維散布ユニットから散布された植物繊維を吸引してカバーシート形成し、このカバーシートをネットコンベア側に向けて移送するメッシュコンベアと、メッシュコンベア上の前記カバーシートを前記たばこ粉末層に転写するため、前記メッシュコンベアから前記カバーシート剥離する剥離手段とを含んでいる。
    発明を実施するための最良の形態第1図は、シートたばこの製造方法を実施するための第1実施例の製造システムを概略的に示す。
    製造システムはエンドレスのネットコンベア2を備えている。 ネットコンベア2は第1図でみて、右方から左方に走行するネット面3を有し、このネット面3はパルプの積層機4を通過する。 積層機4はネットコンベア2のネット面3上に植物繊維を一様に散布し、これにより、植物繊維からなるウエブ、すなわち、担持シートAがネット面3上に形成される。 より詳しくは、積層機4は、ネットコンベア2の上方に配置された繊維散布ユニット6と、ネット面3の下方に配置されたサクションボックス8を有し、ネット面3は繊維散布ユニット6とサクションボックス8との間を通過する。
    繊維散布ユニット6は、管路10およびファン12を介して解繊機14に接続されている。 解繊機14は木材パルプPを粗砕する。 粗砕された繊維は解繊機14からファン12により繊維散布ユニット6に向けて移送される。 繊維散布ユニット6はネット面3に向けて開口したチャンバ7を有し、このチャンバ7内にファン12から移送された繊維が供給される。 チャンバ7内には攪拌羽根9が回転可能に配置され、そして、チャンバ7の開口面には細孔スクリーン11が取付けられている。
    チャンバ7に供給された繊維は、攪拌羽根9の回転により攪拌される一方、サクションボックス8の吸引作用を受け、細孔スクリーン11からネットコンベア2のネット面3に向けて一様に吐出される。 したがって、吐出された繊維はネット面3上に均一に積層され、担持シートAを形成する。 形成された担持シートAはネット面3とともに走行する。 ここで、繊維の平均長は約2mmであり、担持シートAの坪量は、3〜50g/m 、たとえば12g/m である。
    つけ加えれば、チャンバ7は戻り管路16を介して解繊機14に接続されており、サクションボックス8はサクションファン18を介してバッグフィルタ20に接続されている。
    ネット面3の上方にはパルプの積層機4の下流に粉体散布機22が配置されている。 粉体散布機22には種々のタイプがある。 この実施例の場合、粉体散布機22は、ホッパ24、その外周面に針を巻き付けたロール26、振動ブラシ28及び振動篩30を含む。 ホッパ24は混合粉末を蓄えている。 具体的には、混合粉末は、主としてたばこのラミナの粉末と、バインダとしてのコーンスターチの粉末との混合物である。 ロール26が回転されると、ホッパ24内の混合粉末はロール26より取り出され、そして、ロール26から振動篩30に向けて落下する。 この後、混合粉末は振動篩30を通過し、ネット面3上の担持シートAに均一に散布される。 したがって、担持シートAが粉末散布機22を通過した後、第2図に示されるように担持シートA上に混合粉末からなるたばこ粉末層Bが形成される。 この結果、ネットコンベア4上には、担持シートA及びたばこ粉末層Bを有する2層構造のマットMが形成される。
    ここで、たばこ粉末層Bの坪量は、30〜200g/m 、たとえば88g/m である。 ホッパ24内の混合粉末中、バインダ粉末の割合はラミナ粉末に対して17重量%以下である。 より具体的には、混合粉末は、91重量%のラミナ粉末と、9重量%のバインダ粉末とを含み、好ましくは、ラミナ粉末及びバインダ粉末の平均粒径は、10μm〜500μmである。
    ネットコンベア2の上方には、粉末散布機22の下流に噴霧ノズル34の配列が配置されている。 第3図に示すように、各噴霧ノズル34はバインダ粉末のための溶剤、たとえば水WをマットMに向けて一様に噴霧する。 ここで、水の噴霧量は、マットMに対して20〜70重量%、好ましくは40重量%である。 具体的には、水はマットMに対して40g/m 噴霧される。
    したがって、マットMが噴霧ノズル34の列を通過した後、マットM、すなわち、たばこ粉末層B及び担持シートAは水が一様に含浸された状態にある。
    この後、マットMは、ネットコンベア2からプレス機36に導かれる。 プレス機36は耐熱性を有した一対のベルトコンベア38を備えており、これらベルトコンベア38間にマットMの移送通路が規定されている。 ネットコンベア2から送出されたマットMは移送通路の入口に進入し、上下のベルトコンベア38に挟み付けられながら、ベルトコンベア38により移送される。 各ベルトコンベア38内にはヒータ40がそれぞれ配置されており、これらヒータ40は第4図に示されるようにマットMに上下から熱を加え、マットMを50〜150℃の温度、たとえば120℃に加熱する。 したがって、マットM内の水は蒸発する。 さらに、移送通路の出口の直前には上下のプレスローラ42が回転可能に配置されており、これらプレスローラ42は第5図に示されるようにベルトコンベア38を介してマットMを加圧する。 ここで、マットMが受けるプレス圧は1〜10kg/cm 、たとえば5kg/cm である。
    マットMが上述の加熱処理およびプレス処理を受けると、バインダ粉末は糊状になり、この糊状となったバインダはたばこ粉末層B中のみならず、担持シートA中にも均一に浸透する。 それゆえ、バインダはたばこ粉末層B中のラミナ粉末相互を結合するばかりでなく、たばこ粉末層Bと担持シートAとの間や、さらには担持シートA内の植物繊維相互を結合することができる。
    この後、マットMはプレス機36から、たとえば通風型の遠赤外線乾燥機44に導入される。 乾燥機44もまたベルトコンベア46を備えており、マットMはベルトコンベア46上に受け取られる。 マットMがベルトコンベア46により移送されるとき、マットMの水分量は5〜20重量%、たとえば11重量%まで減少される。
    マットMが乾燥機44を通過した後、マットMは第6図に示すようなシートたばことなる。 このシートたばこは不織布状の担持シートAと、この担持シートA上に形成されたたばこ粉末層Bとからなる2層構造を有する。
    ここで、第6図の2層構造のシートたばこは、以下の物性値を有する。
    重量 100g/m
    引張り強度 4.9N/15mm幅膨嵩性 3.51cc/g
    見掛け密度 0.732g/cm
    耐水時間 48min
    ニコチン量 1.19D. M. %
    第7図は、シートたばこの製造方法を実施するための第2実施例の製造システムの一部を示す。
    第2実施例の製造システムは2つのパルプ積層機4を備えており、これら積層機4の間に粉体散布機22が配置されている。 このような製造システムによれば、マットM、すなわち、たばこ粉末層B上にカバーシートCがさらに形成される。 カバーシートCは担持シートAと同様なパルプ積層シートである。 したがって、マットMが下流の積層機4を通過したとき、マットMは第8図および第9図に示されるように3層構造となり、たばこ粉末層Bは担持シートAとカバーシートCとの間にて挟持される。
    3層構造のマットMの場合、担持シートA及びカバーシートCの各々の坪量は3〜50g/m 、たとえば9g/m であり、たばこ粉末層Bの坪量は30〜200g/m 、たとえば132g/m である。 そして、混合粉末中、ラミナ粉末に対するバインダ粉末の重量比は、90に対して10である。 また、噴霧ノズル34の配列はマットMの重量に対して20〜70重量%、たとえば40重量%の水Wを噴霧する。 この場合、水の噴霧量はマットMに対して52g/m である。
    さらに、プレス機36内でのマットMの加熱温度は50〜150℃、たとえば120℃であり、マットMのプレス圧は1〜10kg/cm 、たとえば5kg/cm である。
    3層構造のシートたばこの物性値は以下の通りである。
    重量 100g/m
    引張り強度 5.4N/15mm幅膨嵩性 4.1cc/g
    見掛け密度 0.744g/cm
    耐水時間 59.6min
    ニコチン量 1.23D. M. %
    第10図を参照すれば、第1図および第7図の製造システムを使用したシートたばこの製造方法がフローチャートで示されている。 このフロチャートの下流部分は左右に分岐されており、左側の分岐は2層構造のシートたばこの製造、そして、右側の分岐は3層構造のシートたばこの製造を示す。
    第10図に示されるようにたばこ粉末層Bは、担持シートA上にラミナ粉末およびバインダ粉末を別々に散布することでも形成できるし、さらにはラミナ粉末の散布とバインダ粉末の散布を交互に繰り返しても形成できる。
    粉体散布機22がラミナ粉末のみを担持シートA上に散布する場合、噴霧ノズル34の配列は、たとえばバインダとしてのコーンスターチを溶かしたバインダ液を噴霧することができる。
    担持シートAおよびカバーシートCはパルプの積層により予め成形され、ロールとして蓄えられていてもよい。 この場合、たばこ粉末層Bはロールから繰り出された担持シートA上に形成される。 3層構造のマットMを製造する場合、ロールから繰り出されたカバーシートCがたばこ粉末層B上に重ね合わされる。 また、担持シートAおよびカバーシートCが予め成形される場合、これら担持シートAおよびカバーシートCは湿式の不織布製造技術により製造できる。
    バインダはコーンスターチ以外に、たばこ製造産業にて使用される種々のバインダを使用できる。 さらに、たばこ粉末層中にバインダに加え、燃焼調節剤、無機質填料、保湿材、耐水性付与剤、香料等を添加することも可能であり、これにより、シートたばこの品質や香喫味の調整が可能となる。
    担持シートおよびカバーシートを形成するための植物繊維には、たばこの幹や中骨から得られる繊維を加えることもできる。
    第11図は、シートたばこの製造方法を実施する第3実施例の製造システムを示す。
    第11図の製造システムの場合、ネットコンベア2のネット面3はプレス機36を貫通して延びている。 ネットコンベア2内には、上流側の積層機4の下部にサクションボックス50が配置されている。 また、ネットコンベア2の上方には、パルプの積層を良好にする目的で、上流側の積層機4、すなわち、その繊維散布ユニット6よりも上流に噴霧ノズル52の配列が配置されている。 噴霧ノズル52はネット面3に水を噴霧する。
    第12図に示されているように、上流側の繊維散布ユニット6のチャンバ7は解繊機54に直接に接続されており、このドラム形の解繊機54は空送パイプ(図示しない)を介してハンマミルに接続されている。 ハンマミルにより粗く砕かれたパルプQは空送パイプを通じて搬送され、解繊機54に供給される。 解繊機54はパルプQを単繊維に解し、繊維散布ユニット6のチャンバ7に供給する。 このように解繊機54が繊維散布ユニット6の近傍に配置されていると、解繊機54からチャンバ7への繊維の定量供給が可能となる。 それゆえ、繊維散布ユニット6は、ネットコンベア2のネット面3上に担持シートAをより正確に形成することができる。
    ネットコンベア2の上方には、上流側の繊維散布ユニット6と粉体散布機22との間にフィーダユニット56が配置されている。 このフィーダユニット56は、たばこの中骨やラミナ等の細片を担持シートA上に散布し、担持シートA上にたばこの細片層B'を形成する。
    第13図に示されているように、フィーダユニット56はメイン振動フィーダ58と、サブ振動フィーダ60とを備えている。 各振動フィードはホッパ62を有し、ホッパ62はたばこの中骨やラミナの細片等の混合物を蓄えている。 ホッパ62からは扁平な管状の送出ガイド64が延びており、この送出ガイド64はその先端に傾斜した散布開口縁66を有する。 送出ガイド64は図中矢印方向に振動し、ホッパ62内の混合物をその振動方向に送出し、このようにして送出される混合物は送出ガイド64における散布開口縁66の全域から担持シートA上に向けて一様に散布される。 第13図から明かなように振動フィーダ58,60における混合物の散布域は担持シートAの全幅をカバーしており、これにより、混合物からなる細片層B'は担持シートA上に均一に形成される。
    なお、メインフィーダ58の散布開口縁66が担持シートAの全幅をカバーする長さを有していれば、フィーダユニット56はメイン振動フィーダ58のみを含んでいればよい。 また、上述のフィーダユニット56は、粉体散布機22と噴霧ノズル34の配列との間に配置されていてもよい。
    第3実施例の場合、第14図に示されるように、粉体散布機22はバイブレータ70を有しており、バイブレータ70はホッパ24を振動させ、ロール26への混合粉末の充填を確実にする。
    この場合、粉体散布機22は細片層B'上にたばこ粉末層Bを形成する。 この後、噴霧ノズル34の配列はたばこ粉末層Bに一様に水Wを噴霧し、水Wはたばこ粉末層Bを通じて細片層B'および担持シートAまで含浸する。
    第15図に示されているように、下流側の積層機4は第12図の繊維散布ユニット6と同様な繊維散布ユニットと、転写ユニット72とを備えている。 転写ユニット72は、ネットコンベア2と繊維散布ユニット6との間に配置され、ネットコンベア2と同様なエンドレスのメッシュコンベア74を有している。 このメッシュコンベア74は、繊維散布ユニット6の細孔スクリーン11と対向するメッシュ面76と、ネットコンベア2、すなわち、ネット面3と対向するメッシュ面78とを有する。 メッシュコンベア74はネットコンベア2とは逆方向にかつネットコンベア2と同一の速度で走行する。 したがって、メッシュコンベア74のメッシュ面78はネット面3と同一の方向および速度で移動する。
    さらに、メッシュコンベア74内にはメッシュ面76に沿ってサクションボックス80が配置されており、このサクションボックス80はメッシュ面76に所定のサクションを付与する。 したがって、繊維散布ユニット6から散布された植物繊維はメッシュ面76上にカバーシートCを形成し、このカバーシートCはメッシュコンベア74とともに移送される。
    一方、メッシュコンベア74内にはメッシュ面78の近傍に回転ロッド82が配置されている。 より詳しくは、回転ロッド82は棒からなり、メッシュ面78の上流部分に配置されている。 回転ロッド82はその回転に伴い、メッシュ面74を周期的に叩いて振動させ、メッシュ面76から移送されたきたカバーシートCをネット面3に向けて振り落とし、これにより、カバーシートCはたばこ粉末層B上に重ね合わされる。
    したがった、ネット面3が下流側の積層機4を通過した後、ネット面3上には第16図に示されるように担持シートA、細片層B'、たばこ粉末層BおよびカバーシートCが順次積層された4層構造のマットMが形成される。
    そして、転写ユニット72の上流には噴霧ノズル81の配列が配置されており、これら噴霧ノズル81はたばこ粉末層Bおよび細片層B'を介して担持シートAに水を噴霧する。
    この後、マットMは、前述したプレス機36を通過し、加熱処理およびプレス処理を受ける。 第17図に示されているように、第3実施例のプレス機36は、耐熱性を有した上下のベルトコンベア38を備え、これらベルトコンベア38はマットMおよびネット面3を挟み、ネット面3と協働してマットMを走行させる。 プレス機36は、各ベルトコンベア38内に複数のヒータ40を有し、これらヒータ40はネット面3に沿って配置されている。
    第11図に示されているように、プレス機36を通過したマットMはネットコンベア2から別のコンベア86に乗り移り、このコンベア86上を移送される。 コンベア86の上方には、噴霧ノズル88の配列が配置され、これら噴霧ノズル88はマットMに水Wを噴霧し、これにより、マットMの含水量が必要に応じて調整される。
    さらに、コンベア86は乾燥機(図示しない)の下流側にて、エンボス装置90又はリップリング装置92を通過することができ、これにより、マットMはエンボス処理又はリップリング処理を受けることができる。
    上述した第3実施例の製造方法および製造システムは、第1および第2実施例の製造方法および製造システムと比べ、以下の利点をさらに有する。
    a)ネットコンベア2、すなわち、ネット面3上に担持シートAが形成される前に、ネット面3は噴霧ノズル52の配列から水Wの噴霧を受け、濡れた状態にある。 それゆえ、パルプの積層時、ネットコンベア2上でのパルプの滑りが無くなり、パルプの積層状態が良好になる。
    b)マットMはたばこ粉末層Bとは別に、たばこの中骨やラミナ等の細片からなる細片層B'をさらに含んでいるので、これにより、さらに高い膨嵩性を示すシートを製造することができる。
    c)カバーシートCは、転写ユニット72のメッシュコンベア74上に一旦形成された後、たばこ粉末層B上に重ね合せることで転写される。 このようなカバーシートCの転写方式によれば、担持シートA上にたばこ粉末層Bや細片層B'を介してカバーシートCを直接に成形する場合、そのパルプの積層時、たばこ粉末層や細片層の粉体原料が担持シートA中に吸い込まれてしまうような減少を防止することができる。 また、転写ユニット72は回転ロッド82を備えているので、カバーシートCはメッシュコンベア74から確実に剥離され、そして、たばこ粉末層B上に確実に転写される。
    本発明は上述の実施例に制約されるものではなく、本発明の要旨から逸脱しない範囲内にて、種々に変形できることはいうまでもない。
    【図面の簡単な説明】
    第1図は、第1実施例の製造システムを示した概略図、
    第2図は、図1のシステム内にて、2層構造のマットが形成された直後の状態を示す図、
    第3図は、図2のマットに水が噴霧される状態を示した図、
    第4図は、図2のマットのための加熱処理を示した図、
    第5図は、図2のマットのためのプレス処理を示した図、
    第6図は、製造された2層構造のシートたばこを一部破断して示す斜視図、
    第7図は、第2実施例の製造システムの一部を示した概略図、
    第8図は、図7のシステム内にて3層構造のマットが成形された直後の状態を示す図、
    第9図は、製造された3層構造のシートたばこを一部破断して示す斜視図、
    第10図は、2層構造又は3層構造のシートたばこの製造手順を示したフローチャート、
    第11図は、第3実施例の製造システムを示した概略図、
    第12図は、第11図の上流側積層機の一部を示した拡大図、
    第13図は、第11図の振動フィーダを拡大して示した平面図、
    第14図は、第11図の粉体散布機を示した側面図、
    第15図は、第11図の下流側積層機を示した拡大図、
    第16図は、4層構造のシートたばこを一部破断して示した斜視図、and
    第17図は、第11図のプレス機の拡大図である。

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