多層シート

申请号 JP2015507135 申请日 2013-04-17 公开(公告)号 JP2015516903A 公开(公告)日 2015-06-18
申请人 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; 发明人 ダリウス ヴロジミェシュ カウカ; ダリウス ヴロジミェシュ カウカ;
摘要 本発明は、第一および第二表面を有する担体と、その担体の表面の一方に接する金属蒸着層と、その担体と接していない金属蒸着層の表面に接する無機耐火層とを備えた層状シート構造体に関する。耐火層は、15〜50gsmの乾燥単位面積当たり重量および10重量%以下の残留含 水 率を有する。担体は、高分子フィルム、好ましくはポリエチレンテレフタラートである。
权利要求

第一および第二表面を有する担体と、前記担体の前記表面の一方に接する金属蒸着層と、前記担体と接していない前記金属蒸着層の前記表面に接する無機耐火層とを備えた層状シート構造体であって、前記耐火層が、15〜50gsmの乾燥単位面積当たり重量と、10重量%以下の残留含率とを有し、前記担体が、 (i)高分子フィルムであり、 (ii)第一の方向において少なくとも10ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも5ポンド/インチの乾燥引張強さを有し、前記第二の方向が前記第一の方向に対して直であり、 (iii)0.012〜0.100mmの厚さを有し、 (iv)0.9〜1.8g/ccの密度を有し、かつ (v)少なくとも150℃の温度において少なくとも10分間熱的に安定である、 層状シート構造体。前記耐火層と接している前記担体の前記金属蒸着面の表面の値が、0.005〜0.25ポンド/インチである、請求項1に記載の層状シート。前記無機耐火層がバーミキュライトを含む、請求項1に記載の層状シート。前記高分子フィルムが熱可塑性である、請求項1に記載の層状シート。前記金属蒸着層がアルミニウムである、請求項1に記載の層状シート。前記担体が、金属箔または金属ベルトである、請求項1に記載の層状シート。濡れた場合、前記層状構造体が2%以下の収縮を有する、請求項1に記載の層状シート。前記耐火層が、20〜35gsmの乾燥単位面積当たり重量を有する、請求項1に記載の層状シート。前記フィルムが、第一の方向において少なくとも30ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも15ポンド/インチの引張強さを有し、前記第二の方向が前記第一の方向に対して直角である、請求項1に記載の層状構造体。前記高分子フィルムが、0.025〜0.100mm(1〜4ミル)の厚さを有する、請求項1に記載の層状構造体。前記高分子フィルムが、0.038〜0.075mm(1.5〜3ミル)の厚さを有する、請求項1に記載の層状構造体。前記膨張性層に接する前記フィルムの前記金属蒸着面上の平滑度が、80シェフィールド単位以下である、請求項1に記載の層状構造体。前記膨張性層に接する前記フィルムの前記金属蒸着面上の平滑度が、30シェフィールド単位以下である、請求項1に記載の層状構造体。前記耐火層が、3重量%以下の残留含水率を有する、請求項2に記載の層状構造体。前記層が陽イオンをさらに含む、請求項2に記載の耐火層。

说明书全文

関連出願の相互参照 本出願は、参照により本明細書中に援用される2012年4月18日出願の米国仮特許出願第61/625,950号明細書に関して米国特許法第119条(e)に基づく特典を請求する。

本発明は、担体および無機耐火層を備えた多層シートに関する。好ましい担体は金属蒸着(metalized)フィルムである。

Fayらの米国特許第6,322,022号明細書は、輸送機関、特に航空機用の耐溶落ちシステムを開示している。

TomkinsおよびVogel−Martinの米国特許第6,670,291号明細書は、火炎バリア用途の積層シート材料を開示している。

Goughらの米国特許第5,667,886号明細書は、基材層、塗膜層、および可撓性接着剤層を有する複合シートを開示している。その基材層は、好ましくはポリエステルフィルムである。塗膜層は、鉱物、好ましくはバーミキュライトを含有する。

安全に取り扱うことができ、続いて航空機構造体用の熱および音響ブランケットにおける火炎バリア構成要素として使用される多層複合材に加工することが可能な形態の薄い無機耐火層を提供する方法に対する必要性が引き続き存在している。

本発明は、第一および第二表面を有する担体と、この担体の一方の表面に接する金属蒸着された層と、この担体と接していない金属蒸着された層の表面に接する無機耐火層とを備えた層状シート構造体に関する。その無機耐火層は、15〜50gsmの乾燥単位面積当たり重量および10重量%以下の残留含率を有し、その担体は、 (i)高分子フィルムであり、 (ii)第一の方向において少なくとも10ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも5ポンド/インチの乾燥引張強さを有し、この第二の方向が第一の方向に対して直であり、 (iii)0.012〜0.100mmの厚さを有し、 (iv)0.9〜1.8g/ccの密度を有し、かつ (v)少なくとも150℃の温度において少なくとも10分間熱的に安定である。

本発明の多層シートを通る断面の概略図である。

図1は、担体すなわち基材層11と、その担体表面上の金属蒸着被膜層15と、その金属蒸着被膜上に付着させた無機耐火層12とを備えた多層シート構造体10を通る断面を示す。好ましい担体材料は、高温高分子フィルムである。本明細書中で使用される用語「担体」および「フィルム」は区別なく使用される。

高分子担体 担体は、図1中の13および14にそれぞれ示される第一および第二表面を有する高温高分子フィルムである。

好ましい実施形態では高分子フィルムは、フィルムの少なくとも一方の面に金属蒸着層15、好ましくはアルミニウムを有する。金属蒸着面は、フィルム表面の平滑度を増す。高分子フィルムの高い表面平滑度は、結果としてフィルム表面からのより低い剥離値をもたらし、独立型無支持ウェブとして、あるいは熱または接着剤による適切な支持材料との接合後の積層品として無機耐火性フィルム状の層の容易な剥離を可能にする。

フィルムの金属蒸着面は、耐火層と接している面で80シェフィールド単位以下の表面平滑度を有する。平滑度は、粗さ、水平度、および圧縮性を考慮に入れた試験条件下でのフィルムの表面凹凸および表面の平面度に関係している。この試験は、フィルムの平滑度または粗さの間接的な尺度である。シェフィールド試験法は、試験片(下側を平坦なガラスによって裏打ちされた)と、上から試料に押しつけられる2本の加圧された同心環状ランドとの間の空気流の計測値である。そのような手順はTAPPI T−538 om−08に記載されている。幾つかの実施形態では担体は、少なくとも一方の表面で30シェフィールド単位以下の表面平滑度を有する。

耐火層と接している担体の金属蒸着面の接着強さは、少なくとも0.005ポンド/インチである。しかし、せいぜい0.25ポンド/インチである。接着強さが0.005ポンド/インチ未満の場合、無機層があまりにすぐフィルムから剥がれ落ちる可能性があり、耐火層の切断の恐れがある。接着強さが0.25ポンド/インチを超える場合、無機耐火性のフィルム状の層を、特に独立型無支持ウェブとしてフィルムから剥がすのが困難になることになる。接着強さは剥離値と呼ばれることもある。この場合、それはフィルムの金属蒸着面と、そのフィルムの金属蒸着面に塗布される膨張性塗料との間の剥離値である。

本発明で使用される高分子フィルムの厚さは、その積層品の最終用途または所望の特性に左右されるが、全体的な高い可撓性、塗布した場合の寸法安定性、およびできる限りの軽量を兼ね合わせて得るためには一般には厚さ0.5〜4ミル(0.012〜0.100mm)であり、また1〜3ミル(0.025〜0.075mm)でさえある。このフィルム厚は、1.5〜3ミル(0.037〜0.075mm)でさえあることができる。0.5ミル未満のフィルム厚は、特に重い水性溶液で覆われた場合、望ましくない特徴、例えば弱くかつ寸法安定性の劣るウェブを生じさせることになる。4ミルを超える厚さを有するフィルムは、望ましくない重量および剛性を追加させることになる。

幾つかの実施形態ではフィルムは、0.90〜1.8g/ccまたは1.30〜1.80g/cc、またさらには1.30〜1.50g/ccの密度を有する。0.90g/cc未満のフィルム密度は、弱くかつ過度な弾性構造などの望ましくない特徴を生じさせることになる。

このフィルムは、第一の方向において少なくとも10ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも5ポンド/インチの引張強さを有し、その第二の方向は第一の方向に対して直角である。好ましい実施形態では第一の方向は、フィルムの平面内の長さ方向、すなわちフィルムの巻物が作られた方向である。これはまた縦方向としても知られる。第二の方向は横方向として知られることもある。引張強さが第一の方向において10ポンド/インチ未満の場合、フィルムにその重量が載り、フィルムに張がかかることに起因して塗布工程の間に頻繁にフィルムが切断する高い危険性がある。第一の方向における少なくとも10ポンド/インチの引張強さはまた、塗布されたウェブの目的に適った取扱いを後続の工程段階を通して保証するために、具体的には巻物のたるみおよびテレスコーピング現象を防ぐように巻取りの間の堅い巻物形成を保証するために必要である。幾つかの実施形態ではフィルムは、第一の方向において少なくとも30ポンド/インチ、また第二の方向において少なくとも15ポンド/インチの引張強さを有し、その第二の方向は第一の方向に対して直角である。

この高分子フィルムは水に安定である。濡れた場合の高分子フィルムの寸法安定性は、片側だけの厚目付塗装にさらした場合に、フィルムが少なくとも2分間平坦な状態を保つ能力を有することを保証する。

高分子フィルム層は、少なくとも150℃の温度に少なくとも10分間耐えることができなければならない。高分子フィルムのこれらの高温特性は、担体が150℃の温度に少なくとも10分間曝される可能性がある場合の加工のステップの間の担体の熱的および機械的安定性、すなわち、150℃の温度に少なくとも10分間曝された場合にフィルムが寸法を変化させないこと、すなわち過度に長くなったり、収縮したり、伸縮したりしないことを保証する。

好ましくは高分子フィルム担体層は、UL 94耐炎性分類(flame classification)のV−0を有するべきである。UL 94耐炎性分類は、Underwriters Laboratory test,The Standard for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliancesであり、これは材料が、試片に着火したらすぐに消火するか、または延焼する傾向の尺度である。V−0は、その材料を垂直位で試験し、発火源を取り除いた後10秒以内に自己消火することを示す。

フィルム層は熱硬化性材料でも熱可塑性材料でもよい。好適なフィルム層材料は、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリケトン、ポリイミド、ポリスルホン、ポリアリーレンスルフィド、フルオロポリマー、液晶ポリマー、およびポリカーボナートである。ポリケトンの例は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)およびポリエーテルケトンケトン(PEKK)である。ポリエーテルスルホンおよびポリフェニルスルホンは、ポリスルホンの例である。ポリ(p−フェニレンスルフィド)は、本発明で使用するための好適なポリアリーレンスルフィドである。ポリフッ化ビニル(PVF)およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、フルオロポリマーの例である。ポリアリレートは、好適な液晶ポリマーの例である。これらのフィルムの幾つかはまた、第二の高分子材料で被覆されてもよい。例えばポリイミドフィルムであるKapton(登録商標)をフッ素化エチレンプロピレン(FEP)で被覆し、本発明で使用することができる。

好ましい実施形態ではフィルム層は、金属蒸着したフルオロポリマー層または金属蒸着したポリエステル層である。ポリエチレンテレフタラートは、好適なポリエステル材料である。好適なフルオロポリマーおよびポリエチレンテレフタラートは、E.I.DuPont de Nemours,Wilmington,DEからそれぞれ商品名TedlarおよびMylarで入手できる。

金属蒸着フィルム層の表面は、接着性を向上させるために任意選択的に処理される。適切な表面処理法には、これらに限定されないがコロナエッチングと、アンモニウム、ホスホニウム、またはスルホニウム塩などのカップリング剤による洗浄とが挙げられる。

代替の実施形態では担体は金属箔または金属ベルトである。

無機耐火層 無機耐火層12は、金属蒸着フィルム15の表面に隣接し、担体11と接していない。耐火層は、15〜50gsmの乾燥単位当たり重量および10重量%以下の残留含水率を有する。幾つかの実施形態では耐火層は、20〜35gsmの乾燥単位当たり重量および3重量%以下の残留含水率を有する。

耐火層はプレートレットを含む。好ましくは層の少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、また最も好ましくは少なくとも95%がプレートレットからなる。幾つかの実施形態ではプレートレットは、層の100%を構成する。耐火層は、製造の間のプレートレット分散液の不完全な乾燥に起因する多少の残留分散剤を含むことがある。

耐火層は、7.0〜76μm、より好ましくは7.0〜50μmの厚さを有する。好ましくはこの層は、UL 94耐炎性分類(flame classification)のV−0を有する。隣接するプレートレットが重なり合っているこの耐火層の機能は、火炎および高温ガス不透過性バリアを提供することである。無機プレートレットはクレー、例えばモンモリロナイト、バーミキュライト、雲母、タルク、およびこれらの組合せであることができる。好ましくはこの無機酸化物プレートレットは、約600℃、より好ましくは約800℃、最も好ましくは約1000℃において安定(すなわち、燃焼、溶融、または分解しない)である。バーミキュライトは好ましいプレートレット材料である。バーミキュライトは、多層結晶として天然に見出される水和アルミノケイ酸マグネシウムの雲母状鉱物である。バーミキュライトは一般に、理論上の酸化物を基準にして、(乾燥)重量で約38〜46%のSiO2、約16〜24%のMgO、約11〜16%のAl2O3、約8〜13%のFe2O3を含み、残りは一般にK、Ca、Ti、Mn、Cr、Na、およびBaの酸化物である。「剥脱」バーミキュライトとは、化学的にまたは熱で処理して結晶の層を膨張、分離させ、高アスペクト比のバーミキュライトプレートレットを生じさせたバーミキュライトを指す。好適なバーミキュライト材料は、W.R.Grace of Cambridge,MAから商用名MicroLite 963およびMicroLite HTS−XEで入手できる。

個々のプレートレットの厚さは、一般に約5Å〜約5,000Å、より好ましくは約10Å〜約4,200Åの範囲にある。プレートレットの最大幅の平均値は、一般に約10,000Å〜約30,000Åの範囲にある。個々のプレートレットのアスペクト比は、一般に100〜20,000の範囲にある。

好ましくはプレートレットは15〜25μmの平均直径を有する。幾つかの他の実施形態ではプレートレットは18〜23μmの平均直径を有する。

好ましい実施形態では耐火層は、陽イオン濃度0.25〜2Nの陽イオン濃厚水溶液と10〜50℃の温度で接触させることにより生ずる陽イオンをさらに含む。陽イオン性溶液との接触は、耐火層を組み立てて複合積層品にする前に行われる。この陽イオン処理は、流体に曝された場合に耐火層に高い安定性を与える。

本発明の幾つかの実施形態では無機プレートレット層は、その層に追加の機械的強度を与えるために、単層のプレートレット層上に敷くか、または二層のプレートレット層上に置かれる軽量の目の粗い織物スクリムによって補強される。スクリムは、天然繊維、有機繊維、または無機繊維から作ることができ、ガラス、綿、ナイロン、またはポリエステルが典型的な例である。ガラス繊維スクリムが特に好ましい。スクリムは、織り構造体でも編み構造体でもよく、40g/m2を超えない一般的な単位面積当たり重量を有する。

幾つかの実施形態では耐火層は、後続の加工の間の接着剤層との結合を高めるために穴を開けられる。穿孔の程度は経験によって決められる。火炎バリア特性を損なうことを防ぐために個々の打ち抜き穴は、好ましくは最大寸法が2mmを超えるべきではない。好ましい実施形態では個々の打ち抜き穴は、少なくとも10mm離れた一定の間隔が置かれるべきである。打ち抜き穴の形状は重要ではない。好適な打ち抜き穴には、円形、正方形、三角形、楕円形、および山形が挙げられる。

耐火層の使用法 この層状シートは、断熱および音響ブランケット用の火炎バリア層における構成要素として使用することができる。そのようなブランケットの例は、米国特許出願公開第2011/0094826号明細書に記載されている。

試験法 フィルムの引張強さは、TAPPI T494 om−06 Tensile Properties of Paper and Paperboard(Using Constant Rate of Elongation Apparatus)に従って測定された。

フィルムの表面平滑度は、TAPPI T538 om−08 Roughness of Paper and Paperboard(Sheffield Method)に従って測定された。

フィルムの厚さは、TAPPI T411 om−10 Thickness(Caliper)of Paper,Paperboard,and Combined Boardに従って測定された。

フィルムの密度は、担体の厚さおよび坪量の測定値に基づく計算値である。

フィルムの寸法安定性は、片側だけを塗料に曝した場合に少なくとも2分間平坦な状態を保つ(すなわち、皺または襞がない)能力に基づいて格付けされた。

耐火層の乾燥単位面積当たり重量は、ISO 536(1995)Determination of Grammage、およびTAPPI T 410 Grammage of Paper and Paperboard(Weight per Unit Area)に従って測定された。

耐火層の含水率は、ISO 287(1985) Determination of Moisture Content−Oven Drying Methodに従って測定された。

選択した複合シートを、試験法FAA FAR 25.856(b),App.F,Part VIIの温度および空気質量流束(air mass flux)試験条件を再現した燃焼試験にかけた。その多少低い熱流束をより高い空気質量流束で補正して、溶落ち試験の間に火炎バリア複合材に作用するはずの必要な熱機械ストレスレベルを再現した。

下記の実施例では別段の指定がない限りすべての部数および重量は重量単位であり、またすべての度数は摂氏である。本発明に従って調製される実施例は数値で表示される。対照または比較例は文字で表示される。

使用されるバーミキュライトは、供給されたままの7.5%の固形分を有するMicrolite(登録商標)963の水性分散液の高固形分バージョンであった。この分散液は、W.R.Grace and Co.,Cambridge,MAから得た。

実施例1 固形分10.6重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ2ミルの金属蒸着した(metallized)ポリエステルフィルム上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、フィルム上に耐火層を形成した。フィルムは片面を金属蒸着された。塗料をフィルムの金属蒸着された面に塗布した。このフィルムは、商品名MylarでE.I.DuPont de Nemours and Co.,Wilmington,DEから得た。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたフィルムをオーブン中で110℃以下の温度で乾燥した。総乾燥時間は75分を超え、それは60℃で15分、71℃で15分、82℃で15分、93℃で15分、および99℃で15分超の段階的な乾燥を含んだ。この無機耐火層は35gsmの乾燥塗膜重量を有した。フィルムおよび耐火層を別々のロール上に巻き取った。

この二層複合体の試料の検査から、乾燥された耐火層がフィルムの金属蒸着された側から自然に剥がれるのが観察された。この35gsmの無機耐火性フィルム状材料の無支持層は、0.5ポンド/インチの引張強さを有した。

実施例2 これは、耐火層が19gsmの乾燥塗膜重量を有し、必要乾燥時間が45分であることを除いて実施例1と同様であった。結果は、実施例1の場合と同じであった。

比較例A 固形分13重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ6μmのポリエーテルエーテルケトン(PEKK)フィルム上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、フィルム上に耐火層を形成した。このフィルムは、Cytec Industries,Woodland Park,NJから得たグレードDS−Eであった。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたフィルムをオーブン中で110℃以下の温度で乾燥した。乾燥時間は45分を超え、それは71℃で9分、82℃で6分、93℃で6分、および96℃で25分の段階的な乾燥を含んだ。この無機耐火層は33gsmの乾燥塗膜重量を有した。フィルムと耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。

この塗工方法は、フィルムが皺になり襞がつく傾向のせいできわめて困難なことが分かった。さらに、濡れを助長しかつ均質な塗膜を得るためにフィルムをコロナ処理などの方法により表面処理しなければならなかった。比較的途切れのない耐火層の塗膜が得られたが、その耐火層はきわめて不均一であり、かつその高粘度溶液中にトラップされた過度な気泡に関係した条痕および光斑の影響を受けた。

比較例B 固形分7.5重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ0.5ミルのポリイミドフィルム上にロール式ナイフ塗工システムを使用して塗布し、フィルム上に耐火層を形成した。このフィルムは、E.I.DuPont de Nemours and Co.,Wilmington,DEから商品名Kaptonで得た。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたフィルムをオーブン中で110℃以下の温度で乾燥した。乾燥時間は75分を超え、それは71℃で20分、82℃で20分、93℃で20分、および96℃で25分超の段階的な乾燥を含んだ。無機耐火層は33gsmの目標乾燥塗膜重量を有した。フィルムと耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。

この塗工方法は、塗料溶液の極度に低い粘度とフィルムが皺になり襞がつく傾向とが重なることによってきわめて困難なことが分かった。さらに、濡れを助長しかつ均質な塗膜を得るためにフィルムをコロナ処理などの方法により表面処理しなければならなかった。均一で途切れのない耐火層塗膜は得られなかった。

比較例C 固形分10.8重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ2ミルのポリイミド(Kapton(登録商標))フィルム上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、フィルム上に耐火層を形成した。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたフィルムをオーブン中で110℃以下の温度で乾燥した。乾燥時間は75分を超え、それは71℃で9分、82℃で6分、93℃で6分、および96℃で60分の段階的な乾燥を含んだ。無機耐火層は33gsmの乾燥塗膜重量を有した。フィルムと耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。

いったん5%未満の含水率まで乾燥されると、きわめて均一で途切れのない耐火層が生じた。円滑なロール巻取および後処理を可能にするのに十分な接着を有する層がフィルム表面に残った。耐火層は、その耐火層の露出側に接合された補強基材の助けにより高分子フィルム母材から簡単に剥がれた。補強基材の助けなしに高分子フィルム母材から耐火層の実質的な断片を剥がすこともまた可能であったが、フィルム状耐火層の早期の切断を防ぐには非常に苦労しなければならなかった。

無機耐火層側を火炎に曝した場合、試料は、その無機耐火層が効果的な火炎バリアとして働いて良好な耐延焼性を示した。

しかしながら塗工工程の75分を超える乾燥時間は、実用的な値であるには長すぎた。さらにこの無機耐火性材料は、屈曲させた場合に高分子フィルム母材からの局所的な層間剥離/脱離の兆候を示した。

比較例D これは、フィルム層が金属蒸着面を有しないことを除いて実施例1と同様であった。結果は、延焼特性を除いて比較例Cの場合と同じであった。無機耐火層側を火炎に曝した場合、無機耐火層は効果的な火炎バリアとして働いたが、二層複合体全体が高分子フィルム側で延焼した。

比較例E バーミキュライト分散液を、厚さ5.6ミルの補強したポリエチレンシート上にドクター・ブレードを使用して塗布した。ポリエチレンシートは、DuPontから得たTyvek(登録商標)グレード1056Dであった。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布されたシートをオーブン中で90℃で乾燥した。乾燥時間は30分であった。耐火層の乾燥坪量は37gsmであった。

耐火層の露出側に接合された補強基材の助けがあってさえ、乾燥された耐火層をシートから取り外すことができなかった。耐火層内の凝集結合破壊が観察された。このポリエチレンシートは使用には不適切であった。

比較例F 固形分10.8重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ11ミルの親水性の未仕上(gray)のRagKraft紙上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、紙上に耐火層を形成した。紙は、50重量%のセルロース繊維および50重量%の綿繊維のブレンドからなり、Crocker Technical Papersから得た。

この紙は、坪量8.1オンス/平方ヤード、平均厚さ11.0ミル、密度1.0cc、ガーレー透気抵抗度714秒/100cc(20オンスシリンダー)、平滑度103シェフィールド単位、縦方向の乾燥引張強さ122.0ポンド/インチおよび横方向の乾燥引張強さ40.0ポンド/インチを有した。湿潤引張強さは、縦方向が6.4ポンド/インチ、また横方向が2.5ポンド/インチであった。

無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布された紙を空気浮上式オーブン中で110℃以下の温度で15分間乾燥した。乾燥温度差を上部(バーミキュライト側)および下部(紙側)に適用した。上側の乾燥プロフィールは、49℃で5分間、60℃で5分間、および71℃で5分間であった。下側の乾燥は、15分間99℃のままであった。この無機耐火層は33gsmの乾燥塗膜重量を有した。フィルムと耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。

いったん5%未満の含水率まで乾燥されると、きわめて均一で途切れのない耐火層が生じた。円滑なロール巻取および後処理を可能にするのに十分な接着を有する層がフィルムの表面に残った。耐火層は、その耐火層の露出側に接合された補強基材の助けによりフィルム母材から簡単に剥がれた。非常に苦労すれば補強基材の助けなしに紙母材から耐火層の短い断片を剥がすこともまた可能であった。

無機耐火層側を火炎に曝した場合、耐火層は効果的な火炎バリアとして働いたが、二層複合体全体が紙側で延焼した。

比較例G 固形分10.6重量%まで濃縮したバーミキュライト分散液を、厚さ5ミルのメタ−アラミド紙上にスロットダイ塗工システムを使用して塗布し、紙上に耐火層を形成した。この紙は、DuPontから得たT413グレードのNomex(登録商標)であった。この紙は、45〜50重量%のメタ−アラミド繊維と、フィブリドの形態の50〜55重量%の高分子バインダーとを含んだ。

この紙は、坪量1.23オンス/平方ヤード、平均厚さ4.9ミル、密度0.34g/cc、ガーレー透気抵抗度316秒/100cc(20オンスシリンダー)、平滑度325シェフィールド単位、縦方向の乾燥引張強さ10.7ポンド/インチおよび横方向の乾燥引張強さ5.5ポンド/インチを有した。湿潤引張強さは、縦方向が5.1ポンド/インチ、また横方向が2.95ポンド/インチであった。無機耐火層の含水率が5%未満になるまで、その塗布された紙を空気浮上式オーブン中で110℃以下の温度で15分間乾燥した。乾燥温度差を上部(バーミキュライト側)および下部(紙側)に適用した。上側の乾燥プロフィールは、49℃で5分間、60℃で5分間、および71℃で5分間であった。下側の乾燥は、15分間90℃のままであった。この耐火層は37gsmの乾燥塗膜重量を有した。紙と耐火層の二層複合体をロール上に巻き取った。

いったん5%未満の含水率まで乾燥されると、きわめて均一で途切れのない耐火層が生じた。円滑なロール巻取および後処理を可能にするのに十分な接着を有する層がフィルムの表面に残った。非常に苦労すれば補強基材の助けなしに紙母材から耐火層の実質的な断片を剥がすこともまた可能であった。非常に苦労すれば補強基材の助けなしに紙母材から耐火層の短い断片を剥がすこともまた可能であった。

無機耐火層側を火炎に曝した場合、耐火層は効果的な火炎バリアとして働き、高強度繊維のアラミド担体の固有の耐炎性のおかげで二層複合シート全体が紙側で延焼しなかった。

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