Fabrication and application of nanofiber ribbons and sheets and twisted and non-twisted nanofiber yarns |
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申请号 | JP2013065711 | 申请日 | 2013-03-27 | 公开(公告)号 | JP2013174038A | 公开(公告)日 | 2013-09-05 |
申请人 | Board Of Regents The Univ Of Texas System; ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム; Commonwealth Scientific & Industrial Research Organization; コモンウェルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガニゼーション; | 发明人 | CHAN MEI; FANG SHAOLI; BAUGHMAN RAY H; ZAKHIDOV ANVAR A; ATKINSON KENNETH ROSS; ALIEV ALI E; LI SERGEY; WILLIAMS CHRIS; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide nanofiber yarns, ribbons, and sheets, and to provide methods of making said yarns, ribbons, and sheets; and to provide applications of said yarns, ribbons, and sheets.SOLUTION: Provided is a nanotube yarns, a ribbon and a sheet having the following unique properties and unique property combinations: toughness comparable to that of fibers used for bullet proof vests, resistance to failure at knots, high electrical and thermal conductivities, high reversible absorption of energy, up to 13% strain-to-failure compared with the few percent strain-to-failure of other fibers with similar toughness, very high resistance to creep, retention of strength even when heated in air at 450°C for one hour, and very high radiation and UV resistance, even when irradiated in air. | ||||||
权利要求 | 図面に記載の発明。 |
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说明书全文 | この研究は国防先端研究企画局/陸軍研究事務所助成金W911NF−04−1−0174、テキサス州先端技術事業助成金009741−0130−2003、およびロバート A. ウェルチ財団により支援された。 関連出願の相互参照 この特許出願は以下の米国仮特許出願に優先権を主張する:60/626,314、2004年11月9日出願;60/666,351、2005年3月30日出願;および60/702,444、2005年7月26日出願。 発明の分野 ナノファイバーを含む高機能の撚り、仮撚りおよび無撚りの糸を紡糸する方法または装置、ならびにナノファイバーを含むシートおよびリボンを引き出す方法または装置が記載される。 これらの糸、リボン、およびシートに対して成形加工品、複合材および応用が記載される。 背景技術の説明 商業的合成方法により、単層カーボンナノチューブ(SWNT)および多層カーボンナノチューブ(MWNT)がすす状材料として作られる。 このすすの中にある個々のカーボンナノチューブの強度および弾性率は極めて高いことが良く知られていて、約1.4nm直径のSWNTに対してそれぞれ、〜37GPa、〜0.64TPaである(非特許文献1)。 軽量だが、強度を必要とする用途に関連して、個々のSWNTの密度で正規化した弾性率および強度はなお更印象的であり、それぞれ〜19および〜54であり、高抗張力スチールワイヤよりも高い。 これらおよびその他のナノファイバーの応用を妨げる重大な問題は、これらのナノファイバーをナノファイバーの特性を効果的に利用する長い糸、シートおよび成形加工品に集成するための方法の欠乏である。 その様なナノファイバーには機械的特性の他に機能性が与えられるので、これらその他の機能性を損なうことなくナノファイバーで作られたファイバーの機械的性質を高める方法が欠乏している。 機械的特性と組み合わせてファイバーを多機能性にする、これらのその他の機能性の重要な例は、エレクトロクロミズム、電気伝導性および熱伝導性、電気機械的作動、および電気エネルギー貯蔵である。 固体の基板上に平行状態に整列させたフォレストの様に単層および多層のナノチューブを成長させ、ナノファイバーアセンブリを製造するためにMWNTフォレストを利用する方法が知られている(非特許文献2);および特許文献1(2004年3月18日)。 しかし、結果として生じるアセンブリは極端に弱く、その結果少しでも重要なレベルの抗張力が要求される用途には使用できない。 SWNTまたはMWNTのどちらかを含有するポリマー溶液またはポリマー融液を紡糸することにおいて前進はしているが、ナノチューブ含量が10%以上になる場合、溶融粘度が余りに高すぎて通常の溶融または溶液紡糸ができない。 それでも、印象的な機械的特性がポリマー溶液紡糸SWNTに対し得られ、その大部分はナノチューブの機械的特性に由来するとされる(非特許文献3および非特許文献4を参照)。 ポリマー溶融およびポリマー溶液紡糸に関する別の問題は、ナノチューブが熱伝導性および電気伝導性のような特性に対して有効に寄与するに十分な量でポリマー中に存在しないことである。 加えて、そのファイバーの主成分は断然、ポリマーであるので、個々のナノチューブの独特な機械的特性は希薄になる。 Lobovsky等(特許文献2)は、溶融紡糸糸におけるカーボンナノチューブの低濃度に起因する通常の制約を避けるために試行したシースコア溶融紡糸を記載した。 この方法にはポリプロピレンマトリクス中に非常に大きな直径のカーボンMWNT(直径150−200nmで長さ50−100μ)の溶融混合が30重量%含まれる。 このナノチューブ/ポリマー・マトリクス混合物は、コアとしてポリプロピレンを含有するシース/コアポリマーのシースとして紡糸に成功した。 シースにおけるナノチューブ/ポリマー混合物の高粘度、そして固形化した構成物の脆性にもかかわらず、ポリマーコアの存在によってこのシースコア紡糸およびその後のシース内におけるナノチューブの部分的整列が可能にされた。 そのポリプロピレンを熱分解すると中空の(外径0.015インチおよび内径0.0084インチ)ナノチューブ糸が残留された。 中空のナノチューブ糸の強度を高めるために化学蒸着(CVD)処理を使用してカーボンでコーティングした。 このCVDコーティング処理の後でさえも、中空のナノチューブ糸は低強度で低弾性率であり、そしてかなり脆いものであった(Lobovsky等、特許文献2を参照)。 ゲルベースの方法によりSWNT/ポリ(ビニルアルコール)組成物の連続ファイバーが紡糸可能になった(非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7;A.Lobovsky,J.Matrunich,M.Kozlov,R.C.Morris,およびR.H.Baughman,特許文献2;および非特許文献8)。 この方法が有する現在の問題は、ゲルファイバーを形成するためにナノチューブがポリ(ビニルアルコール)(PVA)と組み合わさって同時に集成され、固体のナノチューブ/PVAファイバーに変換されるということである。 このPVAにより、カーボンナノチューブ間の電気的および熱的な接触が妨げられる。 PVAは熱分解によって除去されるが、これによりファイバーの機械的特性がひどく劣化する。 残念ながら、上記ゲル紡糸方法で作られたポリマー含有ファイバーは、それらが劇的に膨潤し(100%以上)、乾燥時にあった弾性率および強度を失うために、液体電解質に浸漬される電極としての用途には役立たない。 この方法は、これらのポリマー含有ファイバーが例えば、超コンデンサおよび電気機械的アクチュエータの中における様な液体電解質を使用する極めて重要な用途に対して役立たないことを意味する(非特許文献6)。 別の方法において(V.A.Davis等、特許文献3)、SWMTは最初に100%硫酸中に分散され、次いでジエチルエーテルの凝固浴槽の中に紡糸された。 電気伝導性が高いが(非特許文献9)、製造された糸は、硫酸と長期間接触することにより引き起こされるSWNTの部分的劣化が一因で特性が損なわれている。 この劣化は、部分的には真空中の高温の熱アニールにより戻されるが、実用的用途には重大な障害がもたらされる。 更には、ポリマーアセンブリを直接的に形成するどの溶液ベースまたは溶融ベースの加工方法も、ポリマー分散に伴う粘度増加およびナノチューブの巻きつけの結果ナノチューブの配向が殆ど無い小球の形成によって、長さが短いナノチューブに限定される(典型的には数ミクロン)。 非特許文献10は、MWNT糸がCVDによるナノチューブ合成の間に無配向のカーボンナノチューブエアロゲルから直接的に形成できることを報告した。 撚り糸が写真で示されたが、糸直径に対するナノチューブ長さ(〜30μm)の比はおよそ均一であり、それは撚糸により発生する側面応力に基づく重要な特性増強が得られなかったことを意味する。 増強された機械的特性を持った撚り糸を作るために直径がマイクロメートルのファイバーを撚り合わせることは、当技術分野でよく知られたことであり、数千年の間広く実用されてきた。 しかし、先行技術の撚り糸に対してよりも1000倍以上も直径が小さいナノファイバーに対して撚糸の潜在的利得を実現するための先行技術において成功した手段が発案されてこなかった。 典型的な市販のウール(毛織物)および木綿の糸の断面中の40−100ファイバーと比較して、5μm直径の糸の断面中には約数十万の個別ナノファイバーがある。 莫大な数のナノファイバーを集成し、撚りの結果として有用な特性を有する撚り糸を製造することは非常に大きな挑戦であり、そして本発明の教示により、達成されるべき構造的特徴およびそれを達成する方法が記載される。 ナノファイバー糸の先行技術に関するこれらの問題を省察すると、例えば、カーボンナノチューブ人工筋肉(非特許文献11および特許文献4)、カーボンナノチューブ糸超コンデンサ、カーボンナノチューブを有する複合材組成物、および丈夫で高度に導電性のナノファイバー糸を持つ電子織物のような重要な用途がまだ商業的に使用可能になっていないことが分かる。 前記ナノチューブシートは多様な用途に対して非常に有益であろうが、ポリマーまたはその他の結合剤がない丈夫なナノチューブリボンおよびシートを連続的に製造する方法に関する先行技術の方法はまだ未開発である。 先行技術のカーボンナノチューブシートは、通常昔の紙抄きの技術の変形法を使用して、典型的には水中に分散されたナノチューブを1週間かけてろ過し、そのフィルターから層として乾燥ナノチューブを引き剥がすことによって、製造される(非特許文献12および非特許文献13を参照)。 ろ過手法の興味深い変形により、高度に透明でかつ高度に導電性の超薄膜のナノチューブシートが与えられる(非特許文献14および非特許文献15を参照)。 ろ過法で製造されたシートはシートの面内で普通は等方性であるが、ろ過期間中に高磁場を適用した結果(非特許文献16)、およびフィルターの孔に垂直にトラップされたナノチューブの機械的摩擦(非特許文献17)により、部分的にナノチューブが整列したシートが得られる。 その他の進歩において、弱いかまたは未報告の強度であるナノチューブシートが、未配向のエアロゲルから(非特許文献10)、ラングミュラーブロジェット堆積によって(非特許文献18)、発煙硫酸からの注型により(非特許文献19)およびスピンコーティングにより(非特許文献20)製造された。 電子デバイス用途に対して、ナノファイバーシートは透明性、電気伝導性、可撓性、および強度を合わせ持つことが要求される。 用途ニーズについては、例えば発光ダイオード(LED)、光起電力電池、フラットパネル液晶ディスプレイ、「スマート」ウィンドウ、エレクトロクロミック・カモフラージュ、および関連用途が挙げられる。 Ekios社は、カーボンナノチューブに基づいた透明な導電性コーティング剤を開発した(P.J.GlatkowskiおよびA.J.David、特許文献5(2004))。 彼等はカーボン単層ナノチューブインクが関わる溶液ベースの技術を使用した。 溶液堆積法を使用して高分子バインダーを有する透明カーボンナノチューブ(CNT)フィルムがN. Saran等により製造された(非特許文献21)。 同様に、透明なSWNT電極がA. G. RinzlerおよびZ. Chen(特許文献6)により製造された。 A. G. Rinzlerは可視光域および近赤外(NIR)域(3−5μm)におけるSWNT膜の透過率の高さに注目した(A.G.RinzlerおよびZ.Chen,単層カーボンナノチューブからの透明電極、(特許文献6))。 これらの加工方法の全ては、液体ベースであり、丈夫で透明なナノファイバー電極材料または透明状態で自立構造であってもよいそれらの物が与えられない。 同様に、これらの方法では、異方性の電気伝導性および熱伝導性および偏光性能のような有用な面内異方性の特性を有するナノチューブベースの電極が与えられない。 不透明なカーボンナノチューブフィルムを液相または固体相のいずれかの電解質を使用するGraeetzelの光電気化学電池の対向電極として利用した成功例についての報告がある(非特許文献22;および非特許文献23参照)。 しかし、丈夫で透明なナノファイバー電極は、色素ソーラー電池(DSC)において、それらに対する要求(詳細には柔軟な固体状態のDSCに対する要求)が明らかであるにもかかわらず、利用できなかった。 加えて、上記取り組み方法のいずれもが、その様な透明CNTコーティングから、有機発光ダイオード(OLED)、光学電界効果トランジスタ(OFET)、ソーラー電池等の有機電子デバイスの中への電荷収集または注入という問題に対応していなかった。 この問題により、電子注入に対する非常に低い仕事関数(w.f.)または正孔の注入に対する高い仕事関数が要求される。 ナノファイバー、および詳細にはカーボンナノファイバーは、フラットパネルディスプレイ、ランプ、サージ保護を備える気体放電管、およびエックス線またはマイクロ波発生装置に対する電界放出源として有用であることが良く知られている(非特許文献24;非特許文献25;非特許文献26;非特許文献27;非特許文献28;および非特許文献29)。 カーボンナノチューブ含有電極と陽極の間に印加された電位により、ナノファイバー先端の微小な半径およびナノファイバーの小さい長さによる結果として、高い局所電場が作り出される。 これらの局所電場により、ナノチューブ先端から真空中へ電子のトンネル移動が引き起こされる。 電場により電界放出電子が陽極に向かって方向付けられ、そこで選択された蛍光体によりフラットパネルディスプレイ用途向けの光が発せられ、(より印加電圧が高いと)金属ターゲットと衝突してエックス線チューブ用のエックス線が発せられる。 固体の基板上に平行に整列させたファイバーのフォレストとして単層および多層の両方のカーボンナノチューブを作り出し、その様なナノチューブ・フォレストを陰極に利用する方法が知られている(非特許文献30および非特許文献31)。 しかし、結果として得られたフォレストアセンブリにより、大電流負荷で様々な不安定性がもたらされ、その様な不安定性の1つは触媒およびカーボンのフラッシュ蒸発であり、それに続いて光の火花放出およびCNTの陰極から陽極への移転があり、それにより陰極が破損される(R.Nanjundaswamy等、D.Carroll等による編集の機能性カーボンナノチューブ(非特許文献32))。 ガラス基板の上にロバストなフォレストの配向CNTを作り出す前進がなされたが、その様なフォレストでもまだナノファイバーの冷陰極に対する最良の解決策にはならない。 配向CNT配列に関する最も挑戦的な問題点の一つは、放出の不均一性である。 スクリーニングの効果およびCNT構造の変動およびサンプル全体の不均一性のために、CNTの極少量の分画物だけが常時発光する。 従って、もし特別な処理(例えば、化学的またはプラズマで)が実行されなければ、その様な形のCNTフォレスト陰極からの発光はしばしば端発光およびホットスポットにより支配される(非特許文献33)。 安定性は、二番目の主要な未解決の技術的問題点である。 2つの主たる理由が発光の不安定性の原因になっている、即ち、残留ガス分子の吸着およびCNTのジュール加熱である(非特許文献34、非特許文献35)。 CNTから冷陰極を製造するその他の方法には、高分子バインダーで複合物を形成することが含まれ(非特許文献36)、そこではCNTは配向されない。 それでも、印象的な発光特性が高分子バインダー/SWNT冷陰極に対して得られた。 フィールドスクリーニング効果は、単純な統計的な分布によるCNTのランダム配向の中において決定的な役割を果たしているようには見えない。 またこれらのタイプの発光体において、著しく電界放出特性を高める電界誘起の整列が可能である。 しかし、CNTの配向フォレストに対して存在するのと同じ問題が、同様にこのタイプのエミッタにも存在する。 R. H. Baughman,A. A. Zakhidov,and W. A. de Heer,Science 297,787−792,(2002) K. Jiang等、Nature 419,801、(2002) S. Kumar等、Macromolecules 35,9039(2002) T. V. Sreekumar等、Adavanced Materials 16,58(2004) B. Vigolo等、Science 290,1331(2000) R. H. Baughman、Science 290,1310(2000) B. Vigolo等、Applied Physics Letters 81,1210(2002) A. B. Dalton等、Nature 423、703(2003) W. Zhou等、Journal of Applied Physics 95,649(2004) Y. Li等,Science 304,276(2004) R. H. Baughman等、Science 284,1340(1999) A. G. Rinzler等、Applied Physics A67,29(1998) M. Endo等、Nature 433,476(2005) Z. Wu等、Science 305,1273(2004) L. Hu. D. S. Hecht,G. Gruner,Nano Letters 4,2513(2004) J. E. Fischer等、J. Applied Phys. 93,2157(2003) W. A. De Heer等、Science 268,845(1995) Y. Kim等、Jpn. J. Appl. Phys. 42,7629(2003) T. V. Sreekumar等、Chem. Mater. 15,175(2003) H. Ago,K. Petritsch,M. S. P. Shaffer,A. H. Windle,R. H. Friend、Adv. Mat. 11,1281(1999) Journal American Chemical Society Comm. 126,4462−4463(2003) K. −H. Jung等,Chemical Letters 864−865(2002) S. −R. Jang等、Langmuir 20、9807−9810(2004) W. A. de Heer、A. Chatelain,D. Ugarte,Science 270,1179(1995) A. G. Rinzler等、Science 269,1550(1995) N. S. Lee等、Diamond and Related Materials 10,265(2001) Y. SaitoおよびS. Uemura,Carbon 38,160(2000) R. Rosen等、Appli. Phys. Lett. 76,1668(2000) H. Sugie等、Appli. Phys. Lett. 78,2578(2001) S. Fan,Science 283,512(1999) J. G. Wen等、Mater. Res. 16,3246(2001) Mater. Res. Soc. Symp. Proc. 858E,Warrendale,PA,2005 Y. Cheng,O. Zhou,C. R. Physique 4,(2003) J. −M. Bonard等、Appl. Phys. Lett. 78,2775(2001) N. Y. Huang等、Phys. Rev. Lett. 93,075501(2004) O. Zhou等、Acc. Chem. Res. 35,1045(2004) 発明の要約 本発明はナノファイバー糸に関するものであって、その糸の製造方法、およびその糸の応用を対象とする。 追加の実施形態はナノファイバーリボンを引き出すこと、並びに任意の大きさの幅を有するシートを提供する。 重要なことには、この糸の紡糸技術ならびにシートおよびリボンの引き出し技術は、様々な用途およびデバイスに使用するために様々なナノファイバー材料の糸、シートおよびリボンを製造することにおよぶ。 幾つかの実施形態において、ナノファイバーを含む糸を紡糸するための本発明の方法は:(a)ナノファイバーを(i)整列した配列、および(ii)整列に向かって集束し、整列軸の周りに撚りが発生しうる主要アセンブリを提供する配列からなるグループより選択される配列に配置するステップ;(b)撚り糸を製造するために前記主要アセンブリの整列軸の周りで撚糸するステップ;および(c)前記撚り糸を、(i)紡錘上に巻き取ること、(ii)基板上に堆積させること、および(iii)別の構造の中に組み入れること、からなるグループより選択される技術により収集するステップ、を含む方法であって; 糸収集の前または後における単糸の一方向への撚りは、様々な有用な目的の加工における別ステージで反対方向への撚りにより相殺される。 例えば、(a)糸自体を折り重ねて糸を合撚すること、(b)ナノチュ―ブが解撚されるかまたは最小レベルで撚糸されている複合材または融合する構造体を形成すること、である。 初期に導入される撚りによる利点によって、糸の緻密化および/または糸の強化により初期加工の間、糸に更に強い力を与えることを可能にする。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーを含む糸を製造する方法に関し、その方法は:(a)実質的に平行なナノファイバーの配列を含む予備的主要アセンブリを与えるステップ;(b)周りに撚りが発生する配列軸を有するナノファイバーの主要アセンブリを与えるために予備的主要アセンブリから引き出すステップであって、主要アセンブリが(i)整列した配列、(ii)整列軸の周りの整列に向かって集束する配列からなるグループより選択される;および(c)撚り糸を製造するために前記主要アセンブリの整列軸の周りで撚糸するステップ、を含む方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーを含む糸を製造するための装置に関し、その装置は、(a)実質的に平行なナノファイバーの配列を含む予備的主要アセンブリを与えるステップ;(b)周りに撚りが発生する整列軸を有するナノファイバーの主要アセンブリを与えるために予備的主要アセンブリから引き出すステップであって、主要アセンブリは(i)整列した配列、(ii)整列軸の周りの整列に向かって集束する配列からなるグループより選択される;および(c)撚り糸を製造するために前記主要アセンブリの整列軸の周りで撚糸するステップ、を含む方法を実行するように作動する。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーを含む糸を製造するための装置に関し、前記装置は:(a)実質的に平行なナノファイバーの配列を含む予備的主要アセンブリ;(b)予備的主要アセンブリに付属している引き出し機構であって、周りに撚りが発生する整列軸を有するナノファイバーの主要アセンブリを与えるために予備的主要アセンブリから引き出すよう作動し、主要アセンブリは(i)整列した配列、(ii)整列軸の周りの整列に向かって集束する配列からなるグループより選択される;および(c)撚り糸を製造するために前記主要アセンブリの整列軸の周りで撚糸するよう作動する撚糸機構、を含むナノファイバーを含む糸を製造するための装置である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーリボンまたはシートを製造する方法に関し、以下のステップを含む:(a)ナノファイバーを配置し、ナノファイバー配列においてある程度のファイバー相互接続性を有する実質的に平行なナノファイバーの配列を提供するステップ;および(b)実質的にリボンまたはシートに撚りを入れないでリボンまたはシートとして前記ナノファイバーをナノファイバー配列から引き出すステップであって、リボンまたはシートは少なくとも約1mmの幅である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーリボンまたはシートを製造する装置に関し、以下のステップを含む。 その装置は以下のステップを含む方法を実行するよう作動する:(a)ナノファイバーを配置し、ナノファイバー配列においてある程度のファイバー相互接続性を有する実質的に平行なナノファイバーの配列を提供するステップ;および(b)実質的にリボンまたはシートに撚りを入れないでリボンまたはシートとして前記ナノファイバーをナノファイバー配列から引き出すステップであって、リボンまたはシートは少なくとも約1mmの幅である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーリボンまたはシートを製造する装置に関し、その装置は:(a)ナノファイバー配列においてある程度のファイバー相互接続性を有する実質的に平行なナノファイバーの配列;および(b)引き出し機構であって、実質的にリボンまたはシートに撚りを入れないでリボンまたはシートとして前記ナノファイバーをナノファイバー配列から引き出す機構であり、リボンまたはシートは少なくとも約1mmの幅である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーの単糸の1平方ミクロンの断面の中に少なくとも約1万のナノファイバーが含まれるナノファイバーの単糸に関し、(a)ナノファイバーの単糸は少なくとも約1メートルの長さがあり;(b)ナノファイバーの単糸は約10ミクロンよりも小さい直径を有し;および(c)ナノファイバーの単糸は、重ね合わせされていない、重ね合わせされている、およびそれらの組み合わせからなるグループより選択される形状である、を含むナノファイバーの単糸である。 幾つかの実施形態において、本発明は以下のステップを含む方法に関する:(a)ナノファイバーを含む多孔質の糸を選択するステップ;(b)星糸を形成するために糸をノッティングするステップ;および(c)星糸をガス;蒸気;プラズマ;液体;溶液;流体分散;超臨界液体;融液からなるグループから選択される物質;電気化学的堆積、電気化学的材料除去、電気化学的重合、およびそれらの組み合わせをもたらす条件に暴露することにより、糸の領域選択的な材料処理を達成するステップ。 幾つかの実施形態において、本発明は変形可能なナノファイバーシートまたはリボンを製造する方法に関し、その方法は次のステップを含む:(a)弾性的に変形可能である基板、電気的に変形可能である基板、およびそれらの組み合わせからなるグループより基板を選択するステップ;(b)変形された基板を形成するために基板を伸長するステップであって、前記伸長は弾性的伸長、電気的伸長、およびそれらの組み合わせからなるグループより選択される;(c)ナノファイバーシートにまたはリボンに接着適用して変形した基板にするステップ;および(d)前記接着剤適用のステップの後で少なくとも部分的な前記伸長の戻りが可能であるステップ、を含む変形可能なナノファイバーシートまたはリボンを製造する方法である。 幾つかの実施形態において、本発明は2個のエラストマーポリマーシートの間に弾性的に変形可能なナノファイバーシートを埋め込む方法に関し、その方法は:(a)第一のエラストマーポリマーシートを選択すること;(b)第一のエラストマーポリマーシートを弾性的に伸長して変形された基板を形成すること;(c)ナノファイバーシートを変形基板に接着適用すること;(d)前記接着適用ステップの後少なくとも部分的に前記弾性的伸長の戻りを可能にすること;(e)第一のエラストマーポリマーシートが緩和されまたは部分的に緩和された状態になった時、ナノファイバーシートに第二のエラストマーポリマーシートのための樹脂前駆体を適用すること;および(f)第一のエラストマーポリマーシートが緩和または部分的緩和状態である間に第二のエラストマーポリマーシートを形成するために樹脂前駆体を硬化させること、を含む弾性的に変形可能なナノファイバーシートを埋め込む方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーを含む糸を紡糸する方法に関し、(a)ナノファイバー・フォレストから整列したナノファイバーを含む主要アセンブリを引き出すステップであって、引き出し方向とフォレストにおけるナノファイバーの整列方向の間の角度は約90°および約5°の間にあるステップと;および(b)ナノファイバーの主要アセンブリを主要アセンブリのナノファイバーに略整列している軸の周りで撚糸してナノファイバーの撚り糸を製造するステップを含む、ナノファイバーを含む糸を紡糸する方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーを含む糸を紡糸する方法に関し、(a)合成されたナノファイバーとしての配列から引き出して複数の略整列しているナノファイバーを含む主要アセンブリを形成するステップであって、ここでナノファイバー配列からのナノファイバーは、引き出しステップの間連続的に連結している、引き出しステップの間以前の引き出しステップの連結を維持しているまたはそれらの組み合わせであるステップ;および(b)整列したナノファイバーの主要アセンブリを略整列した軸の周りで撚糸してファイバーの撚り糸を製造するステップであって、主なナノファイバーの長さはナノファイバー撚り糸の円周の少なくとも5倍であるステップとを含む、糸を紡糸する方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーを含む撚り糸を製造する方法に関し、その方法は次のステップを含む:(a)液体ベースの方法を使用して少なくとも20重量%のナノファイバーを含むナノファイバー糸に撚糸するステップ;および(b)撚り糸を与えるために糸の方向の周りで撚糸するステップ、を含むナノファイバーを含む撚り糸を製造する方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバー・フォレストからナノファイバーリボンまたはシートを製造する方法に関し、(a)ナノファイバーを含むナノファイバー・フォレストを製造するステップと、ナノファイバー・フォレストはナノファイバー・フォレストから少なくとも約1mm幅のリボンまたはシートを引き出すのに適切であり、ナノファイバー・フォレストは側壁を有する;(b)ナノファイバー・フォレストの側壁または側壁の近傍にアタッチメントを接続するステップ;および(c)アタッチメントを引っ張ることによりナノファイバー・フォレストからナノファイバーリボンまたはシートを引き出すステップとを含む、ナノファイバー・フォレストからナノファイバーリボンまたはシートを製造する方法である。 幾つかの実施形態において、本発明は以下のステップを含む方法に関する:((a)カーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ・フォレストを製造するステップであって、カーボンナノチューブ・フォレストは、カーボンナノチューブ・フォレストからリボンまたはチューブを引き出すのに好適であり、リボンまたはシートは少なくとも約1mm幅であり、カーボンナノチューブ・フォレストは側壁を有するステップ;(b)カーボンナノチューブ・フォレストの側壁または側壁の近傍にアタッチメントを接続するステップ;(c)アタッチメントを利用することによりカーボンナノチューブ・フォレストからリボンまたはシートを引き出すステップであって、リボンまたはシートは高度に配向されたエアロゲルリボンまたはシートであるステップ;および(d)シートまたはリボンを液体で浸潤しその後シートまたはリボンから液体を蒸発させるステップであって、浸潤および蒸発は少なくとも部分的にシートまたはリボンを高密度化し、高密度化シートまたはリボンを形成するステップとを含む方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーを含む糸、リボン、またはシートを強化する方法に関し、(a)糸、リボンまたはシートの中に液体を浸潤させるステップ;および(b)糸、リボンまたはシートから液体を蒸発させ、糸、リボンまたはシートを強化するステップを含む、糸、リボン、またはシートを強化する方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーを含む糸を強化する方法に関し、(a)第一の方向に撚糸するステップ;(b)第二の方向に撚糸するステップであって、第二の方向は第一の方向と反対であり、第一および第二の方向における撚糸の正味の撚りは約ゼロであるステップとを含む、ナノファイバーを含む糸を強化する方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーの撚り糸を製造するための装置に関し、(a)ナノファイバーの供給部;(b)ナノファイバーを供給からコレクタへ輸送するための輸送チューブ;(c)供給部からのナノファイバーを収集する回転可能なコレクタ;および(d)コレクタが回転される間にコレクタからナノファイバー撚り糸を回収するワインダであって、それにより撚糸されたナノファイバー糸がコレクタから回収されるにつれコレクタ内部のナノファイバーは撚糸されてナノファイバー撚り糸を形成するワインダとを含む、ナノファイバーの撚り糸を製造するための装置である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーの撚り糸を製造する方法に関し、(a)連続的にコレクタへナノファイバーを供給するステップ;(b)概して平行なナノファイバーのアセンブリを形成するためにコレクタを回転するステップ;(c)アセンブリからナノファイバー糸を形成するステップ;および(d)アセンブリからナノファイバー糸を回収するステップであって、糸がコレクタの回転により撚糸されてナノファイバーの撚り糸を形成するステップを含む、ナノファイバーの撚り糸を製造する方法である。 幾つかの実施形態において、本発明はナノファイバーの撚り糸を製造するための装置に関し、その装置は次のステップを含む方法を実行するように作動する:(a)コレクタに連続的ナノファイバーを供給するステップ;(b)概して平行なナノファイバーのアセンブリを形成するためコレクタを回転するステップ;(c)アセンブリからナノファイバー糸を形成するステップ;および(d)アセンブリからナノファイバー糸を回収するステップであって、アセンブリからナノファイバー糸を回収するステップ、を含むナノファイバーの撚り糸を製造するための装置である。 幾つかの実施形態において、本発明は整列された導電性チャネルの配列を含むデバイスに関し:(a)前記導電性チャネルは、電子、イオン、フォノン、およびそれらの組み合わせからなるグループより選択される種類を指向性を持って輸送するように操作でき;および(b)前記導電性チャネルはリボン、シート、糸およびそれらの組み合わせからなるグループより選択される形でナノファイバーにより提供される、を含む調整された導電性チャネルの配列を含むデバイスである。 幾つかの実施形態において、本発明は次のステップを含む方法に関し:(a)リボン、シート、糸およびそれらの組み合わせからなるグループより選択される形で配向ナノファイバーを提供するステップ;および(b)電子、イオン、フォノンおよびそれらの組み合わせからなるグループら選択される種類の指向性輸送のために前記配向ナノファイバーを導電性チャネルの配列として使用するステップを含む方法である。 幾つかの実施形態において、本発明は次を含むデバイスに関し:(a)糸、リボン、シートおよびそれらの組み合わせからなるグループより選択される形でナノファイバーを含む陰極;および(b)低いガス圧の領域が前記陰極からを分離する陽極とを含むデバイスである。 幾つかの実施形態において、本発明は次を含むデバイスに関し:(a)糸、リボン、シートおよびそれらの組み合わせからなるグループより選択される形状のナノファイバーを含む電界放出用の冷陰極であって、前記形状が(i)配列の中で十分なファイバー間の接続性を有する配列に整列したナノファイバーを、主要アセンブリを提供するように配設するステップと、(ii)主要アセンブリから電極材料として前記ナノファイバーを引き出すステップと、を含む方法で製造され;および(b)低いガス圧の領域が前記陰極から分離する陽極とを含むデバイスである。 ナノファイバーシートをそれらの長さ方向に沿ってパターニングする方法であって、その方法は、光重合、光リソグラフィ、電子ビーム誘起のポリマーの反応、圧力誘起の物質移動、材料を堆積、除去、変形させるための液体、気相、およびプラズマ処理、およびそれらの組み合わせからなるグループより選択されるパターニング技術を含む方法である。 幾つかの実施形態において、本発明は光電子デバイスに関し、そのデバイスは:(a)第一電極であって、糸、リボン、シート、およびそれらの組み合わせからなるグループより選択される形のナノファイバーを含み;(b)第一電極と協働して操作できる活性層;および(c)活性層と第一電極と協働して操作できる第二電極とを含む光電子デバイスである。 幾つかの実施形態において、本発明は光電子デバイスに関し、そのデバイスは:(a)第一電極であって、リボン、シート、およびそれらの組み合わせからなるグループより選択される形のナノファイバーを含み、前記形が(i)主要アセンブリを提供するように配列内部で十分なファイバー間の相互接続性を有する整列配列にナノファイバーを配設するステップ;および(ii)主要アセンブリから電極材料として前記ナノファイバーを引き出すステップとを含む方法で製造される第一電極;(b)第一電極と協働して操作できる活性層;および(c)活性層および第一電極と協働して操作できる第二電極とを含む光電子デバイスである。 幾つかの実施形態において、本発明は光電子デバイスを製造する方法に関し、その方法は次のステップを含む:(a)以下を含む構成要素を与えるステップ;(i)第一電極として作動可能に使用される自立型のナノファイバー材料であって、前記材料は糸、リボン、シートおよびそれらの組み合わせからなるグループより選択された形態であって、そしてその材料は約100m 2 /gと300m 2 /gの間の範囲にある表面積を有する3次元ネットワーク細孔を有する;(ii)第一電極と作動可能に関連付けられた活性材料層;および(iii)活性材料および第一電極と作動可能に関連付けられた第二電極;および(b)光電子デバイスを作動可能に形成するために構成部品を集成するステップ、を含む光電子デバイスを製造する方法である。 幾つかの実施例において、ナノチューブ糸はカーボンナノチューブを含む。 本発明のその様なカーボンナノチューブは、以下の様な独特な特性および組み合わせ特性をもたらす:例えば、極度の強靭性、ノット(結び目)における破損耐性、高レベルの電気および熱伝導性、可逆的に出現する高いエネルギー吸収性、破損歪みが、同様の靭性を有する他のファイバーにおける数%の破損歪みと比較して13%まであること、非常に高いクリープ耐性、空気中で〜450℃に1時間加熱した場合の強度保持、および空気中で照射された時でさえ非常に高い放射線耐性およびUV耐性などである。 更に、これらのナノチューブ糸は直径1ミクロンの糸として紡糸でき、そして任意に合撚し、双糸、四子糸、および多子糸を形成することにより線密度(即ち、糸の単位長さ当たりの重さ)を高められる。 幾つかの実施形態において、ナノファイバーはナノスクロールである。 幾つかの実施形態において、ナノファイバーは加撚紡糸またはリボンあるいはシートの引き出しの前または後に化学的および/または物理的に改変される。 幾つかの実施形態においてナノファイバー糸は複合材の形成に使用される。 本発明のナノファイバー糸は様々な広範囲の用途に使用される。 幾つかの実施形態において、この紡糸技術は様々なナノファイバーおよび様々な材料のナノリボンを製造することにおよび、利用の範囲を拡大できる。 本発明のナノファイバー糸の用途には、織物;電子デバイス;導電性ワイヤまたはケーブル;ファイバーベースの超コンデンサの様な電気化学デバイス;バッテリ;燃料電池;人工筋肉;およびエレクトロクロミック製品;電界放出および白熱光の放射デバイス;防護衣料;組織足場用途;および機械的および化学的センサーが挙げられる。 本発明の利点は以下の詳細な説明により更に明らかになるであろう。 しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示しながら、例証だけのために与えられる。 本発明の主旨および適用の範囲内での様々な変形および改変がこの詳細な説明により当技術分野の技術者に対して明らかになるからである。 本発明のさらなる理解およびそれによる恩恵のために、付属する図と共に以下の記載をする: αに対するデータ当てはめであり、ここでαはそれぞれ、0.98±0.04、0.97±0.02、および1.20±0.02 である。 温度Tにおける雑音電力の下限値(4k B Tとサンプル抵抗Rの積、ここでk Bはボルツマン定数である)は水平の点線で示される。 好ましい実施形態の詳細な説明 本明細書に記載する発明の実施形態は、非常に有用な特性を有するナノファイバーの糸、リボン、およびシートの新規な製造方法、物体の構成、および応用を提供する。 例えば、本発明のカーボンナノチューブの糸は以下の独特な特性および独特な特性の組み合わせを提供する:(1)防弾チョッキに使用されるファイバーと匹敵する強靭性、(2)ノットでの破損に対する耐性(防弾チョッキに使用されるケブラー(登録商標)およびスペクトラ(登録商標)のノッティングに対する感受性と対照的に)、(3)高レベルの電気および熱伝導性、(4)高レベルの可逆的エネルギー吸収性、(5)破損歪みが、同じ靭性を有する他のファイバーにおける数%の破損歪みと比較して13%まであること、(6)クリープに対する非常に高い耐性、(7)空気中で450℃にて1時間加熱した場合でさえも強度を保留すること、および(8)空気中で照射された時でさえも非常に高い放射線耐性およびUV耐性を有すること。 更に、発明者(即ち出願人)らは、これらのナノチューブ糸が1μ直径の糸(またはより小さいまたはより大きい直径の糸)として紡糸でき、そして双糸、四子糸、およびそれ以上の多数子糸を製造するため任意に合撚されることを示す。 加えて、発明者らは上記の特性を有する新規な糸がカーボンSWNTまたはカーボンMWNTのいずれかを使用して紡糸できること、製造するには後者が前者よりもはるかに安価であることを示す。 発明の実施形態はまた、商業的に役に立つ割合で任意に大きな幅を有するナノファイバーシートの製造も提供する。 これらのシートは光学的に透明であり、最強のスチールシートおよび高重量強度のために超軽量な航空機に現在使用されているマイラー(登録商標)、およびケブラー(登録商標)のシートよりも高い重量強度を有する。 重要な点は、発明者らはこの技術が様々なナノファイバーの中の様々な糸、シート、およびリボンの製造にどのようにして使用できるか、およびこれら製造されたナノファイバーの糸、シートおよびリボンがどのように応用されるか、についても教示する。 本発明の実施形態を最も効率良くかつ明確に記載する目的のために、本明細書ではナノファイバーはファイバー軸に垂直な最大厚さが100nmよりも小さいファイバーまたはリボンとして定義される。 特定の系にたいして最小でありうるナノファイバーは束および束の集合物(それらは同様に上記のナノファイバー定義の分類に該当する)を形成するので、本発明者らはこの結果本明細書で記載するナノファイバーを、その個々の性質が、前処理の配列の組み立て品または製造したシート、リボン、または糸構造体のいずれに対しても重要に関連している最小直径のナノファイバーと定義する。 同様に、他に特別な表示が無ければ、ニット化された、ブレード化された、織り込まれた、の用語には区別がない。 本明細書でこれらの用語の相違を無視する理由は、これらの用語のどれかについてなされた記載はこれら用語および類似用語の全てに対して通常適用できるのが一般的であるからである。 同様に2個積み重ねた撚り合わせた、の用語および類似の用語は撚り合わせ糸(即ち積み重ねた)に対して等価として使用される。 本発明においてのナノファイバーを撚り糸に紡糸する課題は、特定の幾何形状を与えるためにうまく撚糸を利用して約1000の重ね合わせをする普通の紡糸に関する先行技術を小型化したものである。 選択的に好ましくは、直径Dの撚り糸に対する単位ファイバー長さ当たりの一方向に適用される最大全撚り数は少なくとも約0.06/Dであり、ナノファイバーに関する有意な構成要素は(i)約500nm未満の最高幅である、(ii)幅に対する長さの最小値が少なくとも約100である、および(iii)糸の円周に対するナノファイバー長さの比は約5よりも大きい、ことである。 固体状態の引き出し方法でナノチューブシートおよびリボンを製造するために、選択的に好ましくは、ナノファイバーに関する重要な構成要素は(i)約500nm未満の最大幅である、(ii)長さ対幅の最小比が少なくとも約100である、ことである。 正味の撚り数は、初期のファイバーのアセンブリから使用用途の製品までのすべての加工の間に導入される総体的撚りとして定義される。 結果として解撚をもたらすプロセスは正味の撚り数の評価に含まれる。 撚り糸に対して選択的に好ましくは、一方向の最大全撚り数は(発生する可能性のある反対方向への撚りを補正しないで)、少なくとも0.06/Dである。 選択的に好ましくは、ナノファイバー糸に対する(反対方向にかけられた糸撚り数を補正したとして定義した)正味の撚り数は、ある用途に向けては約ゼロから約0.12/Dターンまで変更でき、その他の用途向けには少なくとも0.18/Dである。 本発明の目的として、本明細書において仮撚りは、ある方向の撚りとして定義され、反対方向に本質的に等しい撚り数で撚糸することがその後に続き、その結果正味の撚り数が本質的にゼロになる。 本明細書における該定義は、糸の中間的位置で単に撚糸することによって(その結果撚り位置のある側で撚りが導入され、撚り位置の反対側で自動的に実質的に撚りが除かれる)、または糸の末端での最初の撚りおよびその次の同じ糸末端に対する等しい撚り数を反対方向にかけることによる元の撚りの解撚によって、ゼロに近い正味の撚り数が導入されるかどうか、に適用される。 本発明者らは、リボンは少なくとも1mmの幅を有するものとして定義することにより、リボンとリボン形状糸(糸とも称される)を区別する。 引き出しベースの製造方法の目的に対して、本発明者らは予備的主要および主要のナノファイバーアセンブリを定義する。 ナノファイバーの予備的主要アセンブリは少なくとも略平行なナノファイバー(即ち配向したナノファイバー)のアセンブリであり、それは配向したナノファイバー糸、ナノファイバー糸の撚り糸(正味のよりが殆ど無い仮撚りの糸を含める)、ナノファイバーリボン、またはナノファイバーシートの製造プロセスの間にナノファイバーの配向方向の実質的変化を受けるものである。 ナノファイバーの主要アセンブリは、配向したナノファイバーの配列またはある配向方向に集束するナノファイバー配列であり、ここでは糸、シート、またはリボンの形成のための引き出し方向が、ナノファイバーの配向方向またはその方向に集束しているナノチューブ配向の方向である。 固体状態での製造方法は、ナノファイバーのー糸、リボン、またはシートの形成の間に必要とされる液体が無い状態で実施される方法である。 必要とされるナノファイバーの特性が、明らかにカーボンナノチューブに対して得られないものである場合、カーボンナノチューブは本発明の実施形態に対して、選択的に好ましいとされるナノファイバーのグループに入れられるナノファイバーである。 同様に、ナノファイバー配列をシート、リボン、または糸に変換するために採用される製造方法は、本発明の実施形態の固体状態での製造方法によるのがより好ましい。 同様に、少なくとも1本の単糸を合撚して製造される糸は、単糸を含むと解釈される。 本発明の実施形態を更に理解できるようにするため、発明者らは本明細書中でノットという用語を数学的ノットおよびアンノットと称されるノットの両方に使用する。 アンノットはローブまたは糸の末端を使用しないで廉価に結びつけることができるからである。 アンノットの有用な例は引き結びである。 アンノットは重要である。 それは例えば通常の製織プロセス中に経済的に製造できるため、および引き結びであるアンノットの(糸の末端に応力による)解放が任意の重量のナノファイバー糸に対する破損の前にエネルギー散逸(即ち糸の靭性)を増加させるのに役に立つ手法であるからである。 1. フォレストベースのナノファイバー製作の発明の実施形態 (a)ナノファイバー・フォレストからの撚りをベースにした紡糸 本発明の一つの好ましい方法には、ナノチューブ・フォレストからのカーボンナノチューブの撚りをベースにした紡糸がかかわる。 フォレストと称されるのはナノチューブが基板から略平行に並び立つ樹木のように成長し、同じ位の高さを有するからである。 紡糸に使用されるナノファイバー・フォレストの性質は非常に重要であり、別のセクションで詳述する。 大抵のナノファイバー・フォレストは撚りのかかった糸、リボン、またはシートの製造に不向きである。 その他のナノファイバー・フォレストは、余りにも弱すぎて大抵の用途に使用できない糸またはリボンをもたらす。 例えば、Jiang等は、彼等が成長させたナノチューブ・フォレストから非常に弱い撚りの無い糸の製造を記載した(Nature 419,801(2002)および米国特許出願公開第20040053780号(2004年3月18日))。 これらの糸は使用されたカーボンナノチューブ・フォレストの機能が低いため、および強度の増加を与えるための撚りの方法をナノファイバーにダウンスケールすることができていないため、弱いのであろう。 本発明の幾つかの重要な実施形態において、糸はナノチューブ・フォレストから引き出される間に同時に撚りを入れられる。 引き出しの間にこの撚糸するプロセスを達成するために実験室で使用された設備が図1に示され、そして図2A、および2Bはナノチューブにナノチューブ・フォレストから引き出しと同時に撚糸する紡糸の間にナノチューブアセンブリを糸にすることを示すSEM写真である。 図1において要素101はナノチューブ・フォレストであり、実施例1に記載されたように調整された。 要素102はシリコンの成長基板であり、要素103はフォレストから引き出されたリボンであり、要素104はこのリボンに撚りを入れた結果として得られたナノチューブ糸であり3次元で見ると楔形状でありその楔の最高の厚さはナノチューブ・フォレストの高さに大体等しい。 要素104は通常の織物プロセスにおいてしばしば「撚糸の三角」と呼ばれる。 ナノチューブの楔と糸の両方が重なった画像は鏡面状シリコン基板の反射に基づく。 要素105は小型の木製紡錘の末端であり、その周りにナノチューブファイバーが巻き取られる。 要素106はこの木製紡錘をモータ107の回転棒に付設する接着テープである。 図1において、引き出し方向は元のナノチューブ方向に対して直交に非常に近くそしてシリコン基板に対して平行である。 それでも、紡糸工程は十分にロバストであり初期のナノチューブの方向と引き出しの間の角度は90度から殆ど0度まで減少する。 この紡糸プロセスは連続的に糸を紡糸するための自動化を受け入れやすいが、実施例2はナノチューブ・フォレストから2000rpm以下で操作された可変速モータを使用して撚りを入れながらハンドの引き出しによって調整された糸について説明する。 撚り糸の直径は1μ以下から10μ以上までの範囲にあり、MWNT糸が引き出されるナノチューブ・フォレストにおける側壁面積に依存して変わる。 ナノチューブ長さ(約300μm)よりも約数100倍小さい糸直径および大きい撚り数(約80,000回/m)が得られた組み合わせにより、非常に魅力的な特性を有する糸になる結果が得られた。 糸紡糸のための本発明の実施形態の撚りをベースにしたナノファイバーの引き出しおよびその他のナノファイバーの引き出しのために、ナノファイバーはナノファイバー・フォレストの側壁の全高さから本質的に同時に引き出されることが好ましい。 本発明者らは、その様なナノスケールのファイバーの撚糸紡糸から非常に有用な特性を得ることは多数の条件が最適化されることを必要とすること、およびこれらの条件により多数の好ましい実施形態の基礎が与えられることを見出した。 その様な条件は以下に記載される。 第一に、ナノファイバーの重要な構成要素は選択的に好ましくは、約500nm未満の最大厚さを有する。 円形のナノファイバーに対しては、この最大厚さはナノファイバー直径に対応する(もしナノファイバーがナノリボンであればそれはナノファイバーの幅である)。 選択的に更に好ましくは、前記ナノファイバーの重要な構成要素は約100nmよりも少ない最大厚さを有するべきである。 選択的に最も好ましくは、前記ナノファイバーの重要な構成要素は約30nmよりも少ない最大厚さを有するべきである。 重要な構成要素において、本発明者らはナノファイバーの厚さ分布の構成要素が糸の特性に大きな影響を及ぼすのに十分有力であることを言う。 第二には、ナノファイバーは選択的に好ましくは、最小のアスペクト比、即ち、直径に対するナノチューブの長さの比が最も薄い側面部で少なくとも約100を有するべきである。 更に好ましくは、ナノファイバーは最も薄い側面方向においての厚さ対長さの比の最小値で少なくとも約1000を有するべきである。 最も好ましくは、ナノファイバーの大多数の重量分率の構成要素が、最も薄い側面部におけるアスペクト比で少なくとも約10000を有するべきである。 第三には、選択的に好ましくは、糸におけるナノファイバーが、糸円周に対するナノファイバー長さの比の最小値で約5よりも大きい値を有することである。 より好ましくは、糸におけるナノファイバーが、糸円周に対するナノファイバー長さの比の最小値で約20よりも大きい値を有することである。 最も好ましくは、ナノファイバーの主な重量構成要素が、糸円周に対するナノファイバー長さの比の最小値で約50よりも大きい値を有することである。 第四には、反対方向にかかる可能性のある撚りを未補正にし、撚り糸の直径をDとした時の糸の長さ当たりに入れられる最大撚り数が、選択的に好ましくは、少なくとも0.06/Dターンである。 幾つかの用途のために選択的に更に好ましくは、撚り糸直径Dに対してかけられる最大撚り数は少なくとも約0.12/Dターンである。 幾つかの用途のために選択的に最も好ましくは、撚り糸直径Dに対してかけられる最大撚り数は少なくとも約0.18/Dターンである。 幾つかの用途に対して好ましくは、かけられる最大撚り数は0.06/Dターン以上で、0.12/Dターン以下が好ましい。 糸における重量平均のナノファイバー長さは選択的に好ましくは、少なくとも糸撚り数(糸の長さ当たりに測定した回数)の逆数の約2倍である。 加えて、選択的に好ましくは糸におけるナノファイバーの全重量分率の少なくとも20%が糸表面の近傍から糸内部の奥まで移動し、そしてナノファイバー長さの約50%未満のある距離において糸表面の近傍に戻るということが選択的に好ましい。 より好ましくは、糸におけるナノファイバーの主要重量分率が糸表面の近傍から糸内部の奥まで移動し、そしてナノファイバー長さの約20%未満のある距離で糸表面の近傍に戻る。 ナノファイバー糸に対する撚糸ベースの紡糸方法は、主要アセンブリを与えるためにナノファイバーを略整列配置または整列に向かって集束するよう配置することによって達成されることが好ましい。 主要アセンブリは上記のようにナノチューブが引き出し方向と略平行に配置されるかまたはその様な整列に集束されるかしたものとして定義される。 従って、引き出し方向に依存してナノチューブアセンブリは主要アセンブリから上記定義の予備的主要アセンブリに変化することが可能である。 この主要アセンブリは選択的に、引き出し方向に依存して主要アセンブリまたは予備的主要アセンブリのいずれかである、ナノチューブ・フォレストのような前駆体アセンブリから形成できる。 整列に向かって集束するナノファイバーは、ナノチューブ・フォレストからこれらのナノファイバーを引き出すことによって形成できる。 このナノファイバー・フォレストは主要アセンブリの形成のためにまたは主要アセンブリとして好適であり、平面的または非平面的な基板の上にあることができる。 そしてフォレストにおけるナノファイバーは実質的に基板表面の全体に渡って、または表面の一部のみのどちらかに堆積できる。 同様に、異なるタイプのナノチューブが表面の異なる領域にまたは同じフォレスト領域中で混合して堆積可能である。 ナノチューブ糸の紡糸およびリボンおよびシートの引き出しを容易にする便宜上、曲がったフォレスト基板のフォレスト占有面積に対する最小の半径は場合によってはフォレストの最高高さの10倍以上である。 糸製造のための撚糸プロセスは(ナノファイバー・フォレストなど)予備的主要アセンブリの近傍で達成できる(図2で図示したように、ここでBはAよりも高い倍率である)。 このような場合では長方形ナノチューブリボンは撚りプロセスの前では形成されない。 その代わりに、長方形ナノチューブリボンはフォレストから引き出され、長方形リボンが実質的に形成された後で糸に撚りを入れて形成できる。 図2において紡糸の三角形がナノチューブをフォレストから引き出す時に形成され、連続的に集成して実質的に円形の断面を有する糸を形成することに留意することが大切である。 ナノスケールに至るまでの紡糸の三角形の幾何形状は、紡糸のために選択されたナノファイバー・フォレストの側壁(即ち、突端)の幅、フォレストの高さ、および紡糸された糸のために必要とされるねじれ角(それは言い換えると、糸の引き出し速度に対する糸の撚り速度の比で決定される)に関連する。 集束ゾーン(紡糸の三角形)におけるナノファイバー配置の強度は糸の強度よりも低いので、略円形の断面を有する部分的に撚りがかかった糸への集束は実質的にナノファイバー・フォレストのまたはいずれかの種類の予備的主要アセンブリの約50mm内側で完成するのが選択的に好ましい。 選択的により好ましくは、紡糸の三角形の先端を製造するためのこの実質的に完成した集束はナノチューブ・フォレストから約5mm範囲内で起こる。 最適の集束距離はまたフォレストの高さに依存する。 選択的に好ましくは、この略円形の断面を有する部分的に撚りがかかった糸への実質的に完成した集束は、ナノファイバー・フォレストの平均的高さの50倍よりも少ないナノファイバー・フォレストからの距離の範囲内で起こる。 選択的により好ましくは、この実質的に完成した集束は、ナノファイバー・フォレストまたはいずれかの種類の予備的主要アセンブリの平均的高さの約5倍よりも少ない距離の内側で起こる。 図2において初期の撚りの芯形成は、明らかに引き出しの間の撚りがかかっている楔の略中心にあることに留意することも重要である。 場合により、糸の芯形成は楔の末端と楔の頂点の間の距離の1/4から3/4で出現するのが好ましい。 場合により、撚りがかかったファイバーの芯が楔の両側面翼の間の横方向距離の1/4から3/4の間で出現するのが同様に好ましい。 驚いたことに、本発明者らは引き出しの角度(引き出し方向とフォレストにおけるナノファイバーの方向の間の角度)が90度と殆ど0度(基板および付設したフォレストの平面に対して殆ど直交)の間で有効に変化できることに気付く。 幾つかの紡糸プロセスに対して引き出しの角度は約90度と60度の間が好ましいし、別のプロセスに対しては約0度と50度の間にある引き出しの角度が好ましい。 場合によっては、ナノファイバー・フォレストは成長基板から剥ぎ取られこの成長基板に付設されずにナノファイバー糸、リボン、またはシートに紡糸される。 この剥ぎ取りプロセスは場合によっては紡糸プロセスの間で起こることもある。 フォレスト基板が引き出し角度を制限しない場合、引き出し角度は任意的に好ましくは、フォレストの平面上の85度からフォレストの平面下の85度までの範囲に渡って変化する。 成長基板から剥ぎ取られたナノファイバー・フォレストは場合により、互いに積み重ねられ、層の配置を提供し、それからナノファイバー糸が紡糸される(実施例43参照)。 場合により、これらのナノファイバー層は任意に機械的にフォレストの平面に直交して圧縮され、隣り合うナノチューブ・フォレスト層の中にあるナノファイバーの間にある程度の相互浸透をもたらすことができる。 積層されたナノチューブ・フォレストにおけるフォレスト層は、場合によりフォレストの内部で同じ高さおよび密度を有するナノチューブを含んでもよい、またはそれらはフォレスト内部のナノチューブ高さおよび密度、個々のナノチューブ・フォレスト内部におけるナノチューブの化学的組成または構造、または選択的なコーティング材料または摩擦助剤において異なっていてもよい。 隣接し、接触しているフォレストにおけるナノファイバーは、場合により末端間または末端近傍の側壁結合を異なる層の個々のナノファイバーまたはナノファイバー束の間に結合を引き起こす反応性グループで終端処理できる。 そのような結合プロセスによりその他の場合で可能な紡糸速度よりも速い速度が可能になりそしてナノファイバーまたはナノファイバー束の長さを効果的に増加させることにより糸の特性を改善できる。 引き出し・撚糸の紡糸プロセスは便宜的および選択的に好ましくは、周囲温度付近、即ち、通常の室温または意図した加熱または冷却なしで到達する温度、で実施される。 しかし、幾つかの実施形態において、場合によっては引き出し・撚糸プロセスが周囲温度以上または以下で実行される。 例えば、そのようなより高い、またはより低い温度は、場合により、引き出し・撚糸プロセスのための直接的または間接的なファイバー相互間の結合の度合いを最適化するために採用される。 例えば、ファイバー相互間の結合助剤が、場合によっては成長基板から剥ぎ取られたナノチューブ・フォレストに対する自己支持性能をもたらすために採用される。 ナノファイバー・フォレストの端部付近での局所的加熱が、結合助剤を蒸発させる、または結合助剤を流体にするために有効的に採用され、引き出し・撚糸プロセスが最も生産的に行われる。 同様に、前記の加熱プロセスは引き出し・撚糸プロセスを容易にする、または糸特性を改善する気相添加物との反応のために使用される。 この加熱は様々な手段、例えば、可視光線、紫外線、赤外線、無線周波、またはマイクロ波周波数の吸収により誘起される加熱、または固相または気相の接触加熱を使用した抵抗加熱(およびこれらの組み合わせ)の使用、によって実行される。 加熱または冷却のプロセスにより、ナノファイバーの温度は場合により、−200℃および2000℃の間で提供される。 選択的により好ましくは、この加熱または冷却プロセスは−20℃と500℃の間である。 幾つかの発明実施形態に対して、選択的に最も好ましくは、撚りのかかったナノファイバー糸を形成するための初期の引き出しステップおよび初期の撚りステップは60℃以下で実施される。 ナノチューブ・フォレストの端部のような紡糸が行われる領域の局所加熱は、紡糸された糸とナノチューブ源の間に電圧を印加しそれによりナノファイバー糸に沿って電流がもたらされる抵抗加熱により有効的に実行される。 特に有益な構成の一つは、ナノファイバーを炉の領域(CVDがフォレストとしてナノファイバーを成長させるために使用される)から、フォレスト中のナノファイバーが引き出し・撚糸されるか、またはナノファイバーリボンまたはシートがナノファイバー・フォレストから引き出される領域に連続的に移動する表面の上にフォレストとして合成することである。 炉領域におけるナノファイバー・フォレストの成長の方法は、当技術分野で公知の様々な方法および実施例1に示された様なこれらの方法の変形によって可能である。 選択的に好ましい方法の1つにおいて、成長基板は柔軟なベルトであるかまたは移動ベルトに付設されるかのどちらかである。 この移動ベルトによりナノファイバー・フォレストが製造装置のフォレスト成長領域から糸が撚糸紡糸またはナノファイバーまたはシートが紡糸される領域に運搬される。 撚りを入れ紡糸されたナノファイバー糸、ナノファイバーリボン、またはナノチューブシートが場合により連続プロセスで、ナノファイバー糸リボンが場合により合撚され、ナノファイバーリボンまたはシートが積層される製造ステップへ移送され、ナノファイバーの糸、リボン、またはシートが場合により薬剤でオーバコートされるかまたは浸潤される。 その(ポリマーなど)薬剤により(例えば、ナノファイバー間の結合の増強、電気絶縁性の付与、または電気化学デバイスの用途向けにこれらの糸、リボン、およびシートを使用するためにイオン導電性の付与など)様々な機能のいずれかが供給される。 ベルトまたはドラムの材料およびナノチューブ・フォレストの成長の両方に適合する材料は本文中において既知である。 例えば、Ch. Emmenegger等はアルミニウムおよびコバルトがナノチューブ成長の基板に適合することを報告している(Applied Surface Science 162−163、452(2000))。 加えて、L. Liang等はナノチューブ・フォレストの成長のための多くの金属の酸化表面応用について記載し、金属酸化物層の利点はフォレスト成長の触媒の不活性化を防止することである、と記載している(米国特許出願公開第20040184981A1号)。 別の適合するドラムの材料はアモルファスSiO 2または結晶SiO 2 (クオーツ)の外層であり、それはナノチューブ・フォレストの成長に対する有効な基板材料であり、またそれぞれの上に少なくとも8個のフォレストが成長することがわかっている(X.Li等、Nano Letters,5,1997,(2005)およびY.Murakami等、Science,385,298(2004))。 SiO 2は、ベルト上のSiO 2層がSiO 2の破損が発生しないようなベルトの最大曲率半径と比較して十分に薄い(通常ベルトを移動するためのローラの半径におよそ相当する)限りにおいて、ナノチューブ・フォレスト成長に使用されるベルトの上の層の用途としても適合する。 幾つかの実施形態において、主要または予備的主要の配列を製造するためのナノチューブの合成、およびナノチューブの紡糸は回転するドラムを採用した連続プロセスとして実行できる。 このドラムは少なくとも直径50cmであることが好ましい。 ドラムの片面でのナノファイバーの合成(CVD法により製造されたフォレストなど)は、ナノファイバー系の引き出しおよび次の撚糸ベース、仮撚糸ベース、または液体による高密度化ベースの紡糸プロセスが続き、回転ドラムから離れて糸の製造またはリボンまたはシートの引き出しが行われる。 別の代替法として、主要または予備的主要のナノチューブ配列の製造およびナノチューブの紡糸は、例えば主要または予備的主要のナノファイバーの配列を含む基板をロール状に巻きつける別の装置で実行される。 この巻きつけは撚糸、特に引き出し・撚糸紡糸プロセスとは別のプロセスとして解かれる。 実施例37はその様な方法を例証し、フォレスト紡糸のナノチューブシートはプラスチックフィルム基板に取り付けられ、液体湿潤を使用してこの基板上で高密度化および蒸発が行われ、次いでプラスチックフィルム基板からナノチューブリボンを引き出し、このリボンに撚糸することによってカーボンナノチューブ糸に引き出し・撚糸紡糸される。 主要アセンブリまたは予備的主要アセンブリ上のナノファイバーは任意にパターン化され、そして同じ基板上に異なるナノファイバーのパターン化堆積が任意に採用され、そしてこれらの異なるナノファイバーは任意に同じ糸または異なる糸のどちらかにに紡糸できる。 その様なパターン化されたナノファイバー堆積物は、例えば、パターン化されたナノファイバー成長触媒の堆積によって得られ、撚り糸の直径または紡糸されたリボンの幅の決定のために使用できる。 移動ベルトまたは回転ドラムが使用される上記の発明の実施形態として、このパターン化されたナノファイバー堆積物は基板の置換方向に延びて平行なストリップ状であることが望ましい。 ナノチューブのパターン化された堆積の有用な代替法として、ナノチューブが基板上に均一に成長され(例えば、ドラムまたはベルトの表面上にナノチューブ・フォレストをCVDによって堆積する様に)そして続いて行う引き出し・撚糸紡糸に向けたナノチューブ配列のパターニングのためにレーザトリミングが使用される。 このレーザトリミングは選択的に好ましくは、除去されたナノチューブの狭いラインはナノファイバー・フォレストがレーザビームに対して大部分は未暴露である領域を平行に分離するように行う。 ナノチューブを除去されたこれらのラインは、ドラムの回転またはベルトの移動の結果によるその移動方向に対して平行であることが好ましい。 レーザトリミングはナノファイバー・フォレスト中のナノファイバーの高さを均一に減少させるためにも使用される。 紡糸に使用されるナノファイバー・フォレストのストリップの長さに沿ってナノファイバーをその様にトリミングすることにより、引き出し・撚糸された糸の長さに沿って糸構造をコントロールする。 フォレストのストリップの長さに沿ってナノチューブ高さをその様にトリミングすることは任意に周期的に行われ、その結果製造された引き出し・撚糸されたファイバーは構造中にファイバーの長さに沿って周期的に変動する。 糸長さに沿った糸構造におけるこの様な変動は、例えば電子的特性の変動のようなこの長さに沿った特性変動を実現するため、またはより大きな直径の糸の区分の間の空隙のスペースにはめ合うことができる様に薄い糸区分を提供することによって糸密度を増加させたりするために有用である。 糸長さに沿った変動を有する糸構造は、好ましくは撚り糸、仮撚り糸、液体で高密度化した糸、またはナノファイバー相互間の結合をもたらす、例えば有機ポリマーのような薬剤で浸潤される撚りなしの糸のいずれかである。 以下により詳細に記載されるように、上記の糸の異なる区分に対するナノファイバーの長さの変化により撚り糸の局所的密度が変わり、局所的密度におけるこの変化は、1個の糸区分の電気的特性をその他の糸区分の電気的性質に選択的に変換する方向付けプロセスに採用できる。 この効果はn−p接合をベースにしたダイオードのように様々な電子デバイスが糸の長さに沿って製造できることである。 様々な方法がこの選択的領域パターン化のために使用され、それは局所的な密度変化の効果を利用する。 特定な区分糸区分の局所的密度は、ナノチューブ長さがファイバー相互間の結合に影響を与え、そしてそれにより糸の異なる区分の間の撚りの分布、すなわち区分に対する糸密度(空孔率)および適用された引っ張り歪みに対する局所的糸密度の依存性に影響を与えるので、その区分内のナノファイバー長さに依存する。 区分の電気伝導度、および糸を通過する電流により引き起こされる温度上昇、もまた区分間の空孔率の相違およびナノチューブ当たりのファイバー相互間の接触数の変化によって影響される。 糸に沿った空孔率の相違は、異なる糸区分の選択的ドーピング、それらの選択的な化学修飾、または他の糸区分に影響する化学的暴露効果からの一つの糸区分の保護(異なる糸区分への保護性の化学物質の選択的浸潤によって)、のために使用できる。 これらの方法は、デバイス実施形態の糸リソグラフィ法の初期基盤を形成し、ナノファイバー糸の中に電子デバイスを構築することを可能にする(10(a)セクション参照)。 異なる構造を有する異なる糸区分の間の空孔率の相違は、糸にかける引っ張り応力の変更によって調節できる。 また、この新タイプの糸リソグラフィに役に立つのと同様に、空孔率の相違およびこれらの区分の電気伝導度の相違の結果による異なる糸区分の選択的加熱が、選択的堆積、選択的反応、または特定の糸区分からの特別な化学物質の選択的除去のために使用できる。 様々な薬剤が加工中のナノチューブ;最終の糸、リボン、またはシート;の特性および相互作用、または前記糸、リボン、またはシートから作られる中間物または最終製品またはそれらを取り込んだ最終製品の特性を改変するために使用できる。 これらの薬剤は、摩擦または結合、強度、熱伝導性および電気伝導性、化学的反応性、および表面エネルギーおよび化学的性質などの糸特性を最適化するために選択できるが、それらに限定されない。 適合する薬剤は、固体状態、液体状態、または気体を吸収したいずれかの状態で所望の機能を与え、ガス、蒸気、または液体の状態からのいずれかから、ガスプラズマから、懸濁液、溶液、分散液、エマルジョン、またはコロイドから、溶液から電気化学的に、または粒子、ファイバーまたは層の浸潤によって、および当技術分野の応用に関して熟練した人に周知のその他の方法によって適用できる。 これらの薬剤は、ナノチューブ・フォレストのような予備的主要アセンブリに、主要アセンブリに、または撚り糸、リボンまたはシートの形成後に適用できる。 カーボンナノチューブおよび糸、シート、またはリボンの製造プロセスのためのナノチューブ・フォレストにおけるナノチューブ間の相互作用に関する化学的または物理的な改変のための薬剤は、選択的に好ましくは気相、蒸気相、またはプラズマ状態で供給される。 予備的主要アセンブリ、主要アセンブリ、または糸、リボン、またはシートの特性を改変するために使用される薬剤は、酸化反応、還元反応、または例えば、(1)ナノチューブに対して分子的、ポリマー的、またはイオン的な種類を共有結合的に結合させること、(2)ファンデアワールスおよび電荷移動の結合におけるように非共有的な結合を形成すること、(3)水素結合できる種類を共有的または非共有的に結合すること、および/または(4)ポリマー、金属または金属合金、セラミック、またはその他の材料で物理的にオーバコートすること、の様な官能基の置換反応、におけるようにして、ナノチューブファイバーの表面を物理的または化学的に改変するために選択できる。 薬剤は、結合に関係なく、少なくとも部分的に個々のナノチューブまたはナノスケールで束ねられたナノチューブをカプセル化する、被覆する、またはコートすることを選択できる。 どの結合の性質にも無関係に、薬剤はナノチューブと同一のオーダ、即ちナノレイヤー、ナノファイバー、およびナノパーティクルであり、そしてそれによりまたは別の方法で、ナノチューブの間に挿入し、それらの間で様々な物理的または化学的相互作用を作り出すために、1つ以上の物理的寸法を有するように選択できる。 その様な相互作用は、チューブを互いに拘留すること、それらの相対的な運動を容易にすること、それらの間の電気的または熱的または光学的または音響的なエネルギーの移動を容易にするかまたは制限すること、またはそれらの間の歪みまたは圧縮またはせん断または回転の力の移動を容易にするかまたは制限することを包含できるが、それに限定されない。 それらの大きさおよび相互作用の性質に関係なく、ナノチューブを分離するために挿入され、およびそれによりそれらの相互作用を制限するかまたは容易にし、またはナノチューブ間の隙間を占有するが挿入しないかまたはそれらを分離しないことおよびそれ故にまたは別の方法で直接的なチューブ間の接触を可能にするかまたは容易にする薬剤が選択できる。 上記の薬剤は、予備的主要アセンブリ、主要アセンブリ、または糸、リボン、またはシートの内部の個別または束になったナノチューブの間の相互作用に適用できるにも拘わらず、その様な薬剤の全てによってもまた、前記の予備的主要アセンブリ、主要アセンブリ、または糸、リボン、またはシートおよび外部効果の間の相互作用を容易にするかまたは制限することが同様に可能である。 外部効果には、ナノチューブが成長される基板、製造し、取り扱い、加工し、または貯蔵するために使用される工具類および装置、およびそれらが製造されるまたはそれらが取り込まれる、糸、織物および構成物を含むがそれに限定されない中間体または最終製品が挙げられるがそれに限定されない。 その様な外部効果との相互作用には、結合、ハンダ付け、溶接、付設、接続の方法および接続の技術分野で熟練した人により使用されるその他のその様な方法による外部効果との意図的な接続が挙げられるが、それに限定されない。 前記相互作用には、同様に絶縁すること、隔離すること、被覆すること、感度を減ずることまたは不適合にすること、の性質における接続の意図的な防止が挙げられるがそれに限定されない。 薬剤には、適用されそしてそれらが目的とする操作に対してだけ存在し、ついで除去されるか別の方法でそれらの機能を果たすことから逸脱するものが選択できる。 そのような薬剤は溶剤で洗い流すことができ、熱エネルギーで液状化され、蒸発され、または分解され、放射または化学的処理のどれかの形式で分解または変更され、または別の方法でその様な薬剤がナノチューブから完全にまたは実質的に除去されるかまたは離れるかするために、溶解性、移動性、揮発性、または逃散性を与えられることができる。 その様な薬剤は適用されそして特定の機能のために存在し、しかしついで更なる目的に役立たないか、またはそれらの初期の機能を果たし続けるか、またはその後の操作および中間体および最終製品において代わりのまたは追加的な機能を果たすか、のいずれかにとどまるものを選択できる。 その様な薬剤は完全に変化しないでいることができ、または化学的または物理的な変化またはそれらの両方を受けることができる。 その様な薬剤の例は、そのモノマー形で糸アセンブリ用の潤滑剤または摩擦調節剤として機能し、続いてその場で重合してナノチューブまたは糸の接着および相互作用を増進させたり、容易にさせたりする化学物質である。 当業者はここに記載の作用物質は、通常のファイバープロセシングに適用される多くの機能を満たすことを認識するであろう。 そして認識される種類には、充填剤、界面活性剤、潤滑剤、調節剤、吸湿剤、バインダー、集束剤、リンカー、接着剤、モノマー、およびポリマーが挙げられるがそれに限定されない。 当業者は、これらの薬剤が予備的主要アセンブリ、主要アセンブリまたはナノチューブの糸、リボン、またはシート、に対して、またはそれらから作られる中間体または最終製品に対してまたはそれらに対して独特でこれまで未発見のまたは未達成の性質および機能を導入するそれらを取り込むことに適用されることを認識するであろう。 予備的主要および主要ナノファイバーアセンブリおよび最終の撚り糸には、場合により、(1)実質的に異なる長さまたは直径を有するナノファイバー、(2)連続的または長さに制限があるいずれかの非ナノサイズ直径のファイバー、(3)異なる化学的または物理的表面処理を有するナノファイバー、または(4)有効的な連続性の長さを有するナノファイバーが挙げられる。 撚り糸における連続性または有効的な連続性の撚り入りファイバーを含む1つの利点は、これらの有効的な連続性ファイバーが、短い長さのナノファイバーが結合して機械的にロバストなアセンブリになることを援助することである。 選択的に最も好ましくは、これらの有効的な連続性ファイバーはまた、マイクロデニールファイバー(9000m長さ当たりの重さが1g未満である)またはナノファイバーのどちらかである。 有効的に無限な長さを有するこれらのナノファイバーは電界紡糸で製造されるのが好ましい。 これらの連続性または有効的な連続性のファイバーは、選択的に好ましくは金属または有機ポリマーのいずれかを多量に含む。 異なる長さ、異なる化学的組成、または異なるコーティング物を有するナノファイバーを含む単糸を紡糸するための好ましい方法の一つは、同一の予備的または主要アセンブリからこれらのファイバーを有効的および同時に引き出し・撚糸することである。 この予備的主要または主要のアセンブリは、選択的に好ましくはナノファイバー・フォレストである。 選択された用途に対して異なるファイバー成分を含むナノファイバー撚り糸が、例えばナノファイバー・フォレストの中で交替型の剥ぎ取りのような隔離された方式でアセンブリされることが、場合により好ましい。 (b)ナノファイバー・フォレストからの仮撚糸ベースの糸紡糸 本発明者らは、ナノファイバーの撚糸ベースの紡糸による機械的強度の増強の実質的部分が仮撚りによって得られるという驚くべき発見をおこなった。 基本的には、仮撚りは、ある方向に撚りを入れた後で約等しい撚りを反対方向にかける撚りである。 この予想外の発見は幾つかの理由でとても大きな実用的重要性を有する。 第一に、仮撚りは非常に早く導入され、それは紡糸プロセスのコストを減少させる。 第二に、仮撚りのナノファイバー糸は、ナノファイバー間に機械的結合をもたらす撚りが必要とされない糸の形成に有利に使用でき、ナノファイバーの長さが非常に長い糸の形成、浸潤された材料(ポリマーなど)がナノファイバー間に機械的な結合をもたらす糸の形成にも使用できる。 例えば、仮撚りの結果発見された強度増強が、真撚り(ある方向への正味の撚り)が後で糸に導入されるかどうかに関係なく、高速紡糸に必要とされる高い応力の適用を可能にする。 最後に、ナノチューブ/ポリマー複合材の糸に対して重要な撚りの不在により、糸の靭性(糸を破断するのに必要なエネルギー)が増強され、実質的な撚りの存在はさもないと過剰に大きな糸変形を発生するエネルギーの散逸型のプロセスを妨害するからである。 実施例40の実験により、撚りがその後の反対方向での等しい撚糸により取り除かれた場合でさえも糸の引っ張り強度を大幅に増加することが示される。 この実験では固定幅を有するリボンがカーボンナノチューブ・フォレストから引っ張られた。 撚りまたは仮撚りが無い場合、リボンの強度は測定できないほど低かった。 撚りの角度28度を形成する撚りがかけられた場合、強度はこの無視できる値から339MPaまで増加した。 しかし大きな直径のファイバーよりなる糸の場合と異なり、この強度増加(33%)の重要な割合はカーボンナノチューブがその後の初期の撚りと等しい量で解撚された場合に保持された。 撚りの脱挿入の結果としての糸直径の増加(図52のSEM 顕微鏡写真AおよびBを比較する)は比較的小さいことに留意されたい。 強度のある未撚糸は、高強度および高靭性の両方を有するナノチューブ/ポリマー複合糸の形成に使用するため非常に望ましいので、仮撚り(撚りの脱挿入が続く撚りの挿入)が糸の強度を劇的に増加させることができるという驚くべきこの発見は非常に重要である。 この発見により図44−46に記載の仮撚り紡糸の装置に対する動機付けが与えられる。 場合によって、仮撚りのプロセスは糸の高密度化およびその他の望ましい成果をもたらす糸に対して一回以上適用することができる。 また、撚糸ベースの紡糸および液体による高密度化ベースの紡糸(セクション1(e)参照)が選択的に有益にナノファイバー糸の紡糸の間適用される。 (c)ナノファイバー・フォレストからのシートおよびリボンの製作 カーボンナノチューブ・フォレストからの糸の引き出しは先行技術に記載されているが、これらの糸は僅か200μmの最大幅報告値を有するだけで余りにも弱く使用に耐えない。 本発明者らは本明細書に任意に広い幅を有する丈夫なシートがナノチューブ・フォレストから引き出しできることを示す。 ナノチューブ・フォレストの構造的性質はナノチューブ・フォレストからシートおよび幅広のリボンの両方の引き出しにとって重要であり、フォレストの好ましい構造的性質をセクション1(e)に記載する。 図21は、多層ナノチューブ(MWNT)フォレストの側壁から約5cm幅の透明ナノチューブシートの引き出しを例証する。 引き出しは、かき裂かれるMWNTフォレストの側壁に接着剤のストリップを接触させて使用することで開始された。 重要なことは、束のナノチューブがフォレストの側壁において異なる高さから同時に引っ張られたことであり、その結果それらはフォレストの上部および底部に到達しているナノチューブ束で一緒になり、それによりフィブリルになる破損が最小化された(図22および23)。 ウールを撚り合わせて糸を製造するために商業的使用されている速度に匹敵する、10m/分までのシートの製造速度を例証した。 シートの測定された面密度がたったの〜2.7μg/cm 2の場合でさえ、mクラスの長さで500cm 2のシートは引き出しの間自己支持型であった。 245μm高さ、1m長さのフォレストは約3m長さの自立型MWNTシートに変換した。 シート製作プロセスは非常にロバストであり、シートの幅および長さに関する基本的な制約は見られなかった:約5m/分以下の引き出しの速度の場合、得られた5cmシート幅は、フォレストの幅に匹敵した。 ナノチューブは図22のSEM顕微鏡写真に条線で示される様に、引き出し方向に高度に整列される。 シートまたはリボンの透明性が要求される用途に対しては面密度が10μg/cm 2より小さいカーボンナノファイバーのシートまたはリボンが好ましい。 撚糸ベースのナノファイバー引き出しに関して、ナノファイバーはナノファイバー・フォレストの側壁(端部)の全高さから本質的に同時に引っ張られることが好ましい。 経済的な理由で、リボンおよびシートの引き出しプロセスは、選択的に好ましくは少なくとも5m/分で実行される。 また、経済的な製作の理由で、場合によりナノチューブシートは約5cm以上の幅を有する。 実施例22は、実施例21の固体状態で引き出されたナノチューブシートが、以前には知られていない新規で、有用な物質状態:高度に配向したカーボンナノチューブを含むエアロゲル、であることが示される。 測定された約2.7μg/cm 2の面密度および約18μmのシート厚さから、容積密度は約0.0015g/cm 3である。 従って製造されたままのシートは透明で強度のある電気伝導性で高異方性エアロゲルである。 ナノチューブシートにおける高度なナノチューブ配向は図41のラマンスペクトラムで例証され、それは約0.69〜0.75の偏光度を示す。 光吸収の異方性(図25)もまた、ナノチューブシートの高い異方性を示す。 光の散乱の影響を無視して、引き出されたままの単一シートに対する平行および垂直の偏光の吸収係数の比は633nmにおいて4.1であり、単調に増加して2.2μmで6.1になった。 図22のSEM顕微鏡写真における引き出し方向に平行な条線により、引き出されたままのナノチューブシートの高度なナノチューブ配向に関するより多くの証拠が提供される。 ある用途に関しては、発明の実施形態で製造されたエアロゲルシートおよびリボンが0.005g/cm 3未満の密度を有することが選択的に好ましい。 ナノファイバーシートの幅は場合によりリボンタイプの幅に増加または減少できる。 これは、リボンの引き出しが始まる際に接触するナノチューブ・フォレストの側壁(または予備的主要ナノファイバーアセンブリ)の幅調節、フォレスト堆積のパターン化、または引き出された幅広シートをリボンに分離すること(例えば、機械的またはレーザ促進のベースのカッティングによるような)によって任意に実行できる。 リボンの幅は少なくとも0.5mmであることが選択的に好ましい。 より選択的に好ましくはリボンの幅は1mm以上である。 発明の実施形態の別の方法において、任意の横幅のナノファイバーシートが、ナノファイバーリボンまたは幅の狭いナノファイバーシートを集成することによって得られ、隣り合うリボンまたは幅の狭いシートが少なくとも部分的に重なり合い、リボン相互間の結合をもたらす。 このアセンブリは平面のまたは回転するドラムのような非平面の基板の上で実行できる。 リボン相互間の結合は通常は低いので、結合剤(例えばポリビニルアルコールのようなポリマーなど)が場合により、シートにおけるリボン相互間の結合を増強するために使用できる。 その代わりに、リボン相互間の結合は例えば、電子ビーム、マイクロ波、または高周波溶接(場合により結合剤の存在下で)を使用したようなその他の手段により増強される。 シートをメタノールまたはイソプロピルアルコールのような液体に浸漬し、乾燥させること(セクション1(d)参照)が結合(リボン相互間および/またはリボンと基板の間の結合)を固定する別の方法である。 (d)ナノチューブシートおよびリボンを強化するための液体ベースの高密度化 驚いたことに、本発明者らは液体の吸収、それに続く液体の蒸発もまたナノファイバーシートおよびリボンを300倍以上に高密度化をもたらすため、および強度および引っ張り強度(重量強度)の両方を増加させるために使用できることを発見した。 より詳細には、実施例23は、本発明者がこれらの高度に異方性のエアロゲルシートを厚さ50nm以下で密度〜0.5g/cm 3を有する高度に配向したシートに容易に高密度化できることを示す。 この特殊な例において彼等は、製造されたままのシートを平面の基板(例えば、ガラス、多くのプラスチック、シリコン、金、銅、アルミニウム、およびスチール)に接触させて単に密着させ、MWNTシートを付設し基板を液体(例えばエタノール)の中に浸漬し、基板を液体から引き戻し、次いで蒸発させることによって、360倍の密度増加を得る。 シート全体、またはシート内の選択された領域の高密度化もまた、その様な液体を高密度化が要求されるシートの領域の上に滴下あるいは噴射し、蒸発させることにより、同様に得ることができる。 表面張力が、エタノール蒸発の間に実施例1に記載のように調整されたMWNTシートに対して作用してエアロゲルシートの厚さを30−50nmまで収縮させる。 エアロゲルシートは選択された領域をエタノール接触することで基板に効果的に密着させることができ、蒸発によりエアロゲルシートの高密度化を可能にする。 密着性はエアロゲル厚さの落ち込みによりナノチューブと基板の間の接触面積が増加されるために高くなる。 実施例27は高密度化プロセスが実質的にナノチューブシートの機械的強度を増強することを示す。 未高密度化の同一に配向されたシートの堆積物は120および144MPa/(g/cm 3 )の間の実測重量引っ張り強度を有する。 同一に配向されたシートを含有する高密度化の堆積物は、465 MPa/(g/cm 3 )の強度を有し、それは堆積物中の隣り合うシートが直交して配向された高密度化2軸構造体が作られた場合には175 実施例35は、ナノチューブシートは自己組織化型の織物であり、ナノファイバーの束が枝分かれし、次いでその他の枝と再結合し、引き出し方向に直交した横方向である程度の接続性を有するネットワークを形成することを示す。 図28のSEM顕微鏡写真は、この枝分かれおよび枝の再結合を示す。 フィブリルの枝分かれはシートの全体に続き、それにより横方向に延びた、本質的に相互接続したフィブリルのネットワークが作られる。 (e)ナノチューブ・フォレストからの液体による高密度化ベースの紡糸 本発明者らは丈夫なナノチューブ糸が液体ベースの高密度化を使用することによりナノチューブ・フォレストから得られ、それにより撚りまたは仮撚りのどちらかに対する必要性を回避できること見出す。 実施例38がフォレストからのリボンの引き出しプロセスを例証する一方で、本発明者らはこのプロセスは狭い糸に対しても適用できることを見出す。 撚りを入れないで、糸がフォレストから引き出されたままで使用される場合、糸の機械的強度が低すぎて入手可能な装置を使用して測定することができない。 液体処理の効果(液体吸収、および液体蒸発中のフィラメントの高密度化がふくまれる)は、強度を劇的に増強させることであり、並びに引っ張り強度も増強させる(実施例20参照)。 実施例36に記載のリボンの場合に対して、液体による高密度化の結果で得られる強度は215MPaであった。 吸収される液体がナノチューブのシート、リボン、または糸の中に適切に吸収されることが望ましいので、表面エネルギーおよび液体の凝集エネルギーの考察は、液体による高密度化ベースのナノチューブ紡糸のための液体の選定に対する指針となる。 ナノチューブの表面エネルギーは化学的誘導体化および表面のコーティング剤(セクション7参照)により劇的に影響されるので、この液体の選定はこの誘導体化(例えば、フォレストの合成の間、ナノチューブ・フォレストの合成後の処理、またはナノチューブのリボン、シートまたは糸の初期的引き出しの後、の反応の結果として)が起こっているか否かに依存する。 実施例1の大部分の非誘導体化のナノチューブ・フォレストに対しては、アセトン、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、トルエン、クロロホルム、およびクロロベンゼンがシート、リボン、または糸の高密度化に対する液体として良好に機能する。 特別のタイプのナノチューブに対して良好に機能しない液体の機能性は適切な界面活性剤の添加により機能改善できる。 例えば、水は実施例1のナノチューブ・フォレストから実施例22の方法を使用して調整されたナノチューブシートの高密度化に対して満足に機能しない。 しかし、界面活性剤/水混合物(水中に0.7重量%のトリトンX−100、または水中に1.2重量%のドデシル硫酸リチウムのいずれか)は満足できる高密度化の薬剤である(実施例23参照)。 高密度化のための液体の選定に対するその他の条件は液体粘度であり(それは液体の侵入プロセスの速度に影響する)、そしてその後の処理過程の間にこの液体が蒸発される容易さである。 侵入の任意の好ましい程度は、選択的に好ましくは不必要に増加する処理過程のコスト増加無しで達成できる最大値である。 しかし、時には液体がこれらの物品の外側表面の中だけに吸収される、糸、シートおよびリボンを得ることが有効である。 その様な部分的侵入の利点は主として吸収された領域に対して高密度化を得ることである。 様々な方法がナノファイバーの糸、リボン、またはシートの中に高密度化のために使用される液体の侵入を達成するために有効に使用できる。 これらには、その他の可能性において、蒸気の凝縮、液体中への浸漬、および液体のエアロゾルに対する暴露が挙げられる。 高密度化の液体の除去は蒸発によるのが好ましい。 場合により、超臨界流体もまた、糸、シート、またはリボンの高密度化に使用できる。 高密度化に使用される液体には、場合により結合剤、または糸特性を増強するその他の機能的に有用な薬剤を含むことができ(セクション8参照)、それは高密度化薬剤に溶解されるかまたはコロイド性材料としてそれに分散されるかのどちらかが可能である。 コロイド粒子の有用なタイプには触媒粒子およびナノファイバー、特に大部分が束になっていない単層カーボンナノチューブが挙げられる。 撚糸ベースの紡糸、液体による高密度化ベースの紡糸(セクション1(e)参照)、および仮撚糸ベースの紡糸が選択的に有益に糸紡糸の間にいかなる組み合わせにも使用できる。 また、液体による高密度化ベースの紡糸が、場合により、撚糸ベースの紡糸―およびその後の糸加工の間に撚りが保持されるかまたは続いて部分的または完全に取り除かれるかのどちらか―と同時に組み合わされる。 発明者らは実施例38において、引き出されたリボンの撚糸前の高密度化により、たとえ適用された撚りが非常に低い(5度のねじれ角に相当する)場合でも、均一に撚りがかかった単糸を得ることが可能であることを示す。 液体ベースの糸の高密度化による前処理が無い場合には、その様な撚りが低い糸の適用は不均一な撚りおよび糸直径の結果になる。 (f)糸、シート、およびリボンの生産に役立つナノファイバー・フォレストタイプについての詳細 ナノチューブ・フォレストの大部分のタイプは紡糸に不適合であるか、強度の弱い糸またはリボンを生産するかのいずれかである。 紡糸に使用されるナノチューブ・フォレストはフォレスト中においてある程度の絡み合いまたは実質的に平行なナノチューブの間の他の結合のいずれかを有するか、または紡糸プロセスの中で初期に生じる絡み合いを有する。 フォレストにおいては、その中で1個のナノチューブが異なる束の間に蛇行している、ある程度の束形成が、実施例1に記載されたようなCVDタイプのフォレスト成長プロセスの使用によって得られる。 その程度の束形成および蛇行は好ましいことである。 更に具体的には、フォレスト中のナノチューブが間欠的な束形成、即ち、個々のナノチューブがフォレスト高さに沿ったある箇所で隣り合うナノチューブの小グループと、フォレスト高さに沿った他の箇所で隣り合うナノチューブの他の小グループと、小さい束を形成することを意味する束形成を受けることが好ましい。 紡糸可能から非紡糸性または紡糸困難なフォレストへの移行は、ナノチューブ・フォレストの成長に使用される反応条件における比較的小さい方の変化によって引き起こされる。 紡糸に使用される炉のサイズおよびタイプの変更によってさえも、フォレストの紡糸性およびフォレストの引き出しの容易さが重度に変化される。 しかし、フォレスト成長に関する既知技術の通常の技術を持った人であれば、ナノチューブのシート、リボン、および糸の製品のために役に立つナノチューブ・フォレストを提供するために、成長条件において小さな変更を行うことが可能であろう。 フォレスト中のナノチューブの密度が低すぎると紡糸が困難になる。 これは図56に図示され、そこには成長基板のSEM顕微鏡写真が紡糸可能と事実上紡糸できないフォレスト(ナノチューブを取り除いた後で)に対して比較される。 ここで成長基板上の小直径の孔はMWNTの成長点に相当する。 ナノチューブ直径(約10nm)は、これらの紡糸可能フォレスト及び事実上紡糸できないフォレストの両方に対して殆ど同じである。 しかし、本発明者らはナノチューブ・フォレスト基部の面密度が高度に紡糸性のあるナノチューブ・フォレストに対して900−2000億ナノチューブ/cm 2であり、それと比較して、紡糸が困難または不可能な低密度なナノチューブ・フォレストに対して90−120億ナノチューブ/cm 2であることを認めた。 また、本発明者らはナノチューブにより占有されたフォレスト基部の面積の割合が高度に紡糸性のあるフォレストに対してより高く(7%ー15%)、それと比較して紡糸が困難または不可能なナノチューブ・フォレストに対して1.1%ー2.5%であることを認めた。 これらのナノチューブ密度および占有されたフォレスト面積の分率の測定は、基準平面を使用して最も都合よく測定され、ナノチューブ・フォレスト密度は基準平面値と違っていることを理解すべきである。 個々のナノチュ―ブが時期尚早に成長を停止し、新しいナノチューブ成長がフォレスト基部の上に開始されるので、ナノチューブ密度およびフォレスト面積の分率は上昇する。 任意に好ましくは基部領域上で開始されたナノチューブの少なくとも20%が実質的にフォレストの上部まで成長し続ける。 任意により好ましくは基部領域上で開始されたナノチューブの少なくとも50%が実質的にフォレストの上部まで成長し続ける。 最高ナノチューブ・フォレスト密度およびフォレスト面積の最高%の用語が使用されている複雑性を踏まえて、それらは成長表面に平行な平面上で測定された場合のこれらパラメータの最高値として定義される。 また、非平面の成長表面の採用が役に立つこともある。 その場合のナノチューブ・フォレスト密度およびナノチューブに占有された表面分率の用語は、非平面の成長表面または成長表面に実質的に平行な表面に対してのいずれかを使用して定義される。 これらの驚くべき観察に基づいて、直接的に糸、リボン、またはシートの引き出しに使用されるナノチューブ・フォレストは、ナノチューブ直径が約10nmである場合に、少なくとも200億ナノチューブ/cm 2の最高ナノファイバー密度を有する。 更に一般的に、これらおよびその他のナノチューブ直径に対して、直接的に糸、リボン、およびシートの引き出しに使用されるナノチューブ・フォレストは、ナノチューブで占有されるフォレスト面積の最高割合を、選択的に好ましくは約4%以上で有する。 選択的により好ましくは、直接的に糸、リボン、およびシートの引き出しに使用されるナノチューブ・フォレストが、ナノチューブ直径が約10nmである場合に、少なくとも200億ナノチューブ/cm 2のフォレスト基部でのナノファイバー密度を有する。 また、選択的により好ましくは、糸、リボン、およびシートの引き出しに直接使用されるナノチューブ・フォレストは、約4%以上であるナノチューブで占有されるフォレスト基部面積の割合を有する。 フォレスト中のナノチューブの密度が高すぎると、およびフォレスト中のナノチューブの間の相互作用が余りに大きいとナノチューブ・フォレストの紡糸が困難または不可能になる。 ここでの問題は、フォレスト内部の相互作用があまりに強く、フォレスト中におけるナノチューブの配向から糸およびシートにおけるナノチューブ配向に至る引き出しで誘起される変形が妨げられ、そして主としてナノチューブのかたまりがフォレストから引き出されることである。 直接的に糸、リボン、およびシートの引き出しに使用されるナノチューブ・フォレストは、選択的に好ましくは40%未満であるナノチューブで占有されるフォレストの面積の最高比率を有する。 また、選択的により好ましくは直接的に糸、リボン、およびシートの引き出しに使用されるナノチューブは、約40%以下であるナノチューブで占有されるフォレスト基部の面積比率を有する。 フォレスト基部で測定された場合に、フォレストにおける単位面積当たりのナノチューブの数とナノチューブの直径との積は、選択的に好ましくは、0.16と1.6の間である。 このパラメータ範囲はカーボンナノチューブ・フォレストからシート、リボン、および糸の紡糸に対して特に有用だからである。 主要アセンブリの形成に対して、または主要アセンブリとして適切なこのナノファイバー・フォレストは、平面または非平面の基板の上に形成することができ、そしてフォレスト中のナノファイバーは実質的に基板表面の全体に渡って、または表面の一部のみのいずれかに堆積される。 また、異なるタイプのナノチューブが表面の異なる領域に、または同じフォレスト領域の中で混合されて存在できる。 ナノチューブの糸紡糸、およびリボンおよびシートの引き出しを容易にする便宜上、曲がったフォレスト基板のフォレスト占有面積に対する最小の半径は、場合によりフォレストの最高高さの10倍を超える値である。 リボンまたはシートの引き出しの前に基板を取り除くか否かに関係なく、曲がった表面の基板の使用により、非平面的であるリボンおよびシートの引き出しを容易にできる。 その様なリボンおよびシートの引き出しの目的で、紡糸または引き出しの開始のために使用される道具は整合する形状を有することが好ましく、それはこの道具が紡糸を開始するためのどの場所でも適切にフォレストとの接触がなされるように曲がった基板の形状に十分に釣り合うことである、 密に間隔をおいたピンの配列もまたシートの引き出しの開始のために有効に採用される。 ある実験において、ピン配列は等しい間隔ピンの単一ラインから成る。 この場合では、紡糸のために必要な機械的接触はナノチューブ・フォレストのなかに直線のピン配列の部分的挿入により開始された(実施例46参照)。 ピンの直径は100ミクロンであり、ピンの先端は1ミクロン未満であり、隣り合うピンの突端の間の間隔は1mm未満であった。 フォレスト高さの1/3と3/4の間(200および300ミクロンの間の範囲で)のピン挿入を使用して満足できるシート引き出しが達成された。 選択的に好ましくは、ピン配列中の隣り合うピンは異なる長さを有し、ナノチューブ・フォレストに異なる深さで挿入される。 同様に1本の直線配列ピンを使用する代わりにピン配列は横方向に延びた2次元配列が可能である。 例えば、ピン配列は引き出し方向に対して直角な2または3列のピンからなり、隣り合う列は、列方向におけるピン間の間隔の半分で列方向においてずらして配置されている。 ピン配列中のピンは、最も近くの隣り合うピンから約等距離であるのが選択的に好ましい。 多重のリボンまたは糸の引き出しプロセスは同様に、区分の中に分配される接着剤パッチの直線配列またはピンの直線配列を使用して開始される。 直線配列の長さにそった接着剤パッチ間の分離距離により、リボンまたは糸の幅が決定される。 この糸はその後のたとえば、撚りベースの紡糸、仮撚り紡糸、液体による高密度化紡糸、またはこれらの組み合わせ、によって強化される。 引き出しの開始の間の直線配列におけるシート剥ぎ取りパッチまたはピンパッチの機械的分離が、例えば撚りの導入の間の様な隣接のリボンまたは糸を加工する間の干渉を回避するため有効に採用される。 ストリップ方向に沿って異なる長さを有する接着剤パッチ(またはピンパッチ)の使用は、例えば異なる直径の糸(場合により、郷撚糸の異なる単糸が異なる直径を有する合撚糸を提供するために複合化できる)を製造するために隣接するストリップを引き出し・撚糸するのに有効に採用される。 異なる角度の撚りまたは異なる方向の撚りは、便利にそして有効に、区分化された接着剤またはピンストリップを使用して引き出された異なる単糸に適用され、そしてこれらの異なる単糸は次いで場合によっては自由に選択された数の積層を含む糸に一緒に合撚される。 重要なことは、合撚糸の中に異なる直径の単糸を導入するための上記方法を使用することが、高密度を有する合撚糸を製造するために採用できることであり、これはより小さな直径の単糸がより大きな直径の単糸の間にある間隙空間の充填を手助けするからである。 (h)自立型または基板支持型ナノチューブのシートまたはリボンからのナノチューブ糸の紡糸 本発明者らはナノチューブシートがナノチューブ・フォレストから引き出されて、リボンに分離され、これらのリボンはその後で撚りを入れられて糸になることを例証した。 同様に、本発明者らはナノチューブ・フォレストから引き出されたリボンがその後で撚りを入れられて糸を製造できることを示す。 例えば、実施例36により、3cm幅の自立型リボンが引き出し方向に沿ってそれ自体の上に折り重ねられ、更に続いて撚りを入れられ50μ直径糸が製造された。 実施例37は、フォレストから紡糸されたナノチューブシートがプラスチックフィルム基板に付設され、この基板に液体浸潤および蒸発を使用した高密度化が行われ、次いでプラスチックフィルム基板からのナノチューブのシートリボンを引き出し、そしてこのリボンに撚糸することによって、カーボンナノチューブ糸に引き出し・撚糸されるプロセスを例証する。 実施例52は液体による高密度化されたナノチューブシートの堆積物がセルロースティッシュペーパの上に形成でき、ナノチューブのシートまたはリボンが容易にセルロース基板から引き剥がされ、そしてこれらのリボンは撚糸・紡糸され丈夫なナノチューブ糸になることを示す。 この実施例により、例えばポリ(プロピレン)およびポリエチレンベースのペーパシートの様な様々な多孔性の基板のいずれかをロール状の高密度化ナノチューブ糸シートの貯蔵および輸送用のキャリア基板として、また、後の応用、例えば糸の撚りベース紡糸、層状複合材の形成、および電極としてのリボンおよびシートの利用のための、基板からナノチューブシートの自立型リボンまたはシートとして分離する際のキャリア基板として利用できる。 ポリマー浸潤ナノファイバー糸は、(a)高密度化されたまたは非高密度化の配向されたナノファイバーシート(または単配向ナノファイバーシート)を溶融性の基板フィルムまたはフィルムストリップの上にナノファイバーシートが共通のナノファイバー配向方向をとるように置く、(b)場合により、適切な幅(所望する糸直径に従って決定される)の積層リボンを提供するためにナノファイバーの配向方向に沿って生じた積層物をカッティングまたは別の方法で区分化する、(c)リボン積層物が配向方向の張力の下にある間に、または溶融性材料がナノファイバーシートに付着し少なくとも部分的にその中に浸潤するように、リボン表面に対して直交する圧縮が適用される間に、リボン積層物を加熱する、(d)場合により、溶融性材料が容易に変形できる温度にある間にリボン積層物を引き伸ばす、(e)場合により、溶融性材料が容易に変形できる温度にある間にリボン積層物を捻転する、および(f)溶融性材料を周囲温度まで冷却することにより製造することができる。 溶融性基板は溶融性の有機ポリマーが好ましく、ナノファイバーシートはカーボンナノチューブシートが好ましく、カーボンナノチューブシートはカーボンナノチューブ・フォレストからの引き出しによって製造されるのが好ましい。 別の有用なプロセスにおいて、(a)高密度化または非高密度化のナノチューブシートが溶融性シート材料の1枚または複数のシートと共に積層され、積層物を形成する、(b)積層物が配向方向の張力の下に、またはシート表面に対して直交する圧縮の下にある間に溶融が生じる温度以上に積層物が加熱される、(c)積層物を周囲温度まで冷却する。 このプロセスは場合により、側方圧力を与える加熱されたローラの間で溶融性材料とナノチューブシートの間で溶融するように行うことができる。 このプロセスの生成物は、場合により、溶融性材料で浸潤されるリボン形状の糸にカットできる。 溶融性材料は選択的に好ましくは有機ポリマーである。 フィルムカッティングのために、連続したナノチューブシートを連続したリボンおよび糸に変換するのに適したマイクロスリッターおよびワインダ装置が伊藤製作所株式会社(日本)から入手できる。 (i)糸紡糸後並びにリボンおよびシート製作後の化学線放射および熱処理を使用した加工 セクション1(a)の撚り糸、セクション1(b)の仮撚り糸、セクション1(d)の液体による高密度化シートおよびリボン、およびセクション1(e)の液体による高密度化された紡糸糸の紡糸後の加工のために様々な手段が場合により採用される。 これらの方法には、多層カーボンナノチューブには2500℃未満、単層カーボンナノチューブには1700℃未満の温度で熱アニーリング、または例えば、ガンマー線、電子ビーム、マイクロビーム、または高周波の照射などの化学線曝露が含まれる。 典型的には、そのような処理の結果として機械的強度が増加し(多分、単層カーボンナノチューブに対するチューブ相互間の癒着および単層および多層の両方のカーボンナノチューブに対するチューブ相互間共有結合生成が原因で)、そして更なる処理により減少する。 熱アニーリングは選択的に有効に同時的または連続的のどちらかで組み合わせでき、そして場合により熱アニーリングはナノチューブ糸およびシートを通して電流を流すことにより引き起こされる抵抗性加熱により実行できる。 その様なプロセスにより強度を最高にするために必要な条件はナノチューブのタイプに強く依存するが、当技術分野の通常の技術を有する人によって特定のナノチューブタイプおよびアセンブリタイプに対して容易に決定できる。 これらの方法についての情報は、例えば、P. M. Ajayan and 2. 糸、シート、およびリボンの製作のためのナノファイバーの合成および修飾 発明の実施形態における使用のために、MWNTおよびSWNTが選択的に特に好ましい。 レーザ堆積、CVD,およびカーボンアーク放電法は、カーボンンナノチューブの製造に選択的に好ましい方法であり、そしてこれらの方法は文献において既知である(R.G.Ding等、Journal of Nanoscience and Nanotechnology 1,7(2001)およびJ.Liu等 MRS Bulletin 29,244(2004))。 合成方法により、一般的に異なる直径を有するナノチューブの混合物が結果として生じる。 単分散に近いサイズの(および合成に使用される温度におけるサイズの安定性)ナノチューブ合成用触媒の使用により、SWNT直径における多分散性が劇的に減少し、そしてこのより狭い範囲のナノチューブ直径を有するナノチューブは発明の実施形態のために有用である。 S. M. Bachilo等はそのような方法をJournal of the American Chemical Society 125,11186(2003)に記載されている。 本発明の、撚り入りSWNT糸、ナノチューブシート、およびナノチューブリボンは、ここでMWNT糸に対して記載されるのと同じようにナノチューブ・フォレストから製造できる。 しかしSWNTフォレストの調整はMWNTフォレストのそれと異なる。 アルコールCVD技術は、SWNTフォレストをうまく合成するために使用される(Y.Murakami等、Chem.Phys.Lett.385,298(2004))。 K. Hata等により、Science 306,1362(2004))に記載されるフォレスト成長の方法は、この方法からSWNTおよびMWNTの両方のフォレストが結果として生じるので特に有用であり、そしてフォレスト高さは2.5mmよりも高くできる。 この方法において、触媒活性はナノチューブ・フォレストのCVD成長の間に正確にコントロールされた水蒸気の量によって高められる。 MWNTフォレストに関しては、全てのSWNTフォレストが糸の紡糸のためにおよびフォレストベースのプロセスによる糸およびリボンの製作のために有利に使用できない。 このため、SWNTフォレストはセクション1(f)に記載される特性を有することが好ましい。 多重のフォレスト層は容易にお互いの上に成長できる(例えば、X.Li等によりNano Letters 5,1998(2005)に記載される方法を使用して)、そしてこれらの異なる層(フォレストの紡糸、またはシートまたはリボンの引き出しに対して最適化された場合で)は、同時に利用でき、それにより材料の処理を最適化する。 これらの堆積したフォレストは、場合により本発明の方法よるシート、リボン、または糸の製作の前に基板から剥ぎ取られることができる。 紡糸のために、およびリボンおよびシートの製作のために使用されるナノファイバーは、場合により、コイル(図14)、または捲縮ナノファイバー(図15)を含有する。 その様な含有物の1つの利点は、コイル状または捲縮ナノファイバーの有効破断歪みにおける増加の結果によるナノファイバー糸の伸長性の増加である。 その様なコイル状または捲縮ナノファイバーを糸に紡糸するための1つの選択的に好ましい方法は、そのようなコイル状または捲縮ナノファイバーを含むフォレストからの引き出し・撚糸アセンブリを利用することである。 触媒としてインジウムすず酸化物と鉄の合金がコイル状または捲縮ナノファイバーをフォレストとして成長させるために使用される(M.Zhang等、Jpn.J.Appl.Phys.39,1242(2000))。 電気的特性に従ってSWNTを分離する様々な方法が、例えば到達電気伝導度を高めるためのような発明の実施形態のために有用である。 その様な分離のための周知の例には(1)金属性ナノチューブと最も容易に錯体を形成する電荷移動剤の使用、(2)選択されたDNAとの錯体形成、および(3)誘電詠動(R.Krupke等、Nano Letters 3,1019(2003)およびR.C.Haddon等、MRS Bulletin 29,252−259(2004))が含まれる。 糸機能もまたナノチューブまたはナノチューブスクロール(螺旋状に巻かれた単層のグラファイトシート)の構成要素を機械的、光学的、電磁的、または電気的の特性を高める材料で充填することにより最適化される。 ナノチューブを充填または部分的充填に対する発明の実施形態には様々な方法が特に役に立つ。 SWNTおよびMWNTに対するこれらの方法には、典型的に、ナノチューブの末端を開封する第一ステップが挙げられ、それは気相酸化剤、その他の酸化剤(酸化性酸など)、または機械的カッティングを使用して都合よく実行できる。 開封ナノチューブ(並びにスクロールナノチューブ)は、蒸気、液体相、融液相、または超臨界相、の輸送の様な様々な方式でナノチューブの中に充填できる。 カーボンナノチューブを、KClとUCl 4の混合物;KI;AgClとAgBrまたはAglのいずれかとの混合物;CdCl 2 ;CdI 2 ;ThCl 4 ;LnCl 3 ;ZrCl 3 ;ZrCl 4 、MoCl 3 ;FeCl 3 ;およびSb 2 O 3 、で充填するための先行技術において、これらの様な、金属酸化物、金属ハロゲン化物、および関連材料でナノチューブを充填する方法が使用できる。 任意の追加ステップにおいて、これらで充填(または部分的充填)されたナノチューブは場合により、ナノチューブ内部の材料を例えば、化学的還元、または例えばRu、Bi、Au、Pt、Pd、およびAgの様な金属を生成するための金属塩の熱分解の様な変換を行うよう処理できる。 M. Monthiouxはナノチューブ合成の間にナノチューブを充填することを含む、ナノチューブの充填および部分的充填に対するこれらの方法の有用な考察を提供している(Carbon 40,1809−1823 (2003))。 発明の実施形態のために役に立つ様々その他の材料の部分的または完全充填が、J. Sloan等、J. Materials Chemistry 7,1089−1095(1997))に記載されている。 発明の実施形態に役に立つようナノファイバーはカーボンを含まないことが必要であり、多数のプロセスがカーボンベースでないナノファイバーを製造するための技術分野でよく知られている。 幾つかの例を挙げる:単結晶のBナノワイヤとMgの蒸気との反応による超電導性MgB 2のナノワイヤの成長(Y.Wu等、Advanced Materials 13,1487(2001))、エチレングリコール中で酢酸鉛の熱分解による超電導性鉛のナノワイヤの成長(Y.Wu等、Nano Letters 3,1163−1166(2003))、コロイド粒子からのセレンのナノワイヤの溶液相成長(B.Gates等、J.Am.Chem.Soc.122,12582−12583(2000)およびT.Mayer等、Chemistry of Materials 15、3852−3858(2003))、および多孔性膜内のチャネル内部またはシリコン基板上のステップに鋳型誘導による鉛のナノワイヤの合成。 発明の実施形態の実行に適切なタイプの金属性および半導体性のナノワイヤを製造する後者の方法およびその他の様々な方法が、Wu等、Nano Letters 3,1163−1166(2003)に記載され、そして付属する参照文献で詳記される。 Y. Li等、(J.Am.Chem.Soc.123,9904−9905(2001))はビスマスのナノチューブの製造法を示した。 また、X. DuanおよびC. M. Lieber(Advanced Materials 12,298−302(2000))は、レーザ支援の触媒成長を使用して、高純度を有する多量の半導体性ナノファイバーが製造できることを示した。 得られたこれらのナノファイバーは特に発明の実施形態に有用であり、またIIIV元素の二元グループの単結晶ナノファイバー(GaAs、GaP、InAsおよびInP)、三元III−V材料(GaAs/P、InAs/P)、二元II−VI化合物(ZnS、ZnSe、CdS、およびCdSe)、および二元SiGe合金が挙げられる。 Siナノファイバー、およびドープSiナノファイバーもまた発明の実施形態に有用である。 レーザアブレーションによるSiナノファイバーの調整がB. Li等(Phys.Rev.B59,1645−1648(1999))により記載される。 多数の有用な材料のナノチューブを製造する様々な方法が、R. Tenneにより、Angew. Chem. Int. Ed. 42,5124−5132(2003))に記載される。 また、GaNのナノチューブがZnOナノワイヤの上に薄いGaN層のエピタキシャル成長、それに続くZnOの除去により有効に製造できる(J.Goldberger等、Nature 422,599−602(2003)参照)。 Mo6(Teslova 30,1000 Ljubljana,Slovenia)から商業的に入手可能なMoS 9−x I xの近似組成を有するナノファイバーが好ましい構成物に含まれる(xが約4.5と6の間に対して最も特別に)。 これらの上記の非カーボンベースのナノファイバーの幾つかは、場合によりナノファイバー紡糸およびナノファイバーシートおよびリボンの製作に好ましい寸法的特質を持たないが、先行技術により、任意に好ましい寸法範囲にあるこれらのタイプのナノファイバーを合成する方法が教示される。 例えば、陽極化されたアルミナ鋳型によるナノファイバーの合成は周知の技術であり、ナノファイバー直径およびナノファイバー長さは陽極化されたアルミナの厚さおよび陽極化されたアルミナ内のチャネルの直径の適切な選択により適切に調節できる。 ナノスクロールは発明の実施形態に特に有用である。 本発明者らは、ナノスクロールが多層ナノチューブおよびその他の非スクロール化ナノファイバータイプを上回る機械的特性をもたらすことを見出したからである。 これらのナノスクロールは、自動的に巻き取られてスクロールを製造する個別のシートまたは層を形成した材料シートの薄い堆積物であり、構造的にはジェリーロールに類似する。 殆どのシート形状材料は、−横方向のシート寸法が十分に大きく、スクロールの層間の非共有性結合からのエネルギー取得がスクロールを形成する弾性エネルギーコストを補うことができる限り―スクロールに自己組織化できる。 ナノスクロールを形成することが示された材料の幾つかの例は、ビスマス、BN、C、V 2 O 5 、H 2 TYi 3 O 7 、水酸化酸化ガリウム、亜鉛およびチタンの酸化物、CdSe、Cu(OH) 2 、選択されたペロブスカイト、InGa/GaAsおよびGe x Si 1−x /Siのヘテロ層構造体、およびMTS 3およびMT 2 S 5 (M=Sn、Pb、Bi等;T=Nb、Ta等)のような混合層化合物、である。 ビスマスからカーボンおよび窒化ボロンに至る、層形状材料に対するスクロール形成プロセスの一般性は、糸形成ために選択する多数の候補材料があることを意味する。 スクロールは現在多量に低価格で製造される剥離材料から簡単に製造されるので、この発明の糸もまた低コストで製造される。 多数の層状材料からナノスクロールを合成する方法が知られていて、これらの方法は本発明の実施形態の実行に使用できる(L.M.Viculis,L.M.,J.J.Mack,and R.B.Kaner,Science 299,1361−1361(2003);Z.L.Wang,Advanced Materials 15,432−436(2003);X.D.Wang等、Advanced Materials 14,1732−(2002);W.L.Hughes and Z.L.Wang等、Applied Physics Letters 82,2886−2888(2003);J.W.Liu等、Journal of Physical Chemistry B107,6329−6332(2003);およびY.B.Li,Y.Bando,and D.Golberg,Chemical Physics Letters 375,102−105(2003))。 3. 糸、シートおよびリボンの製作に適する非フォレストのナノファイバーアセンブリ 予備的主要アセンブリまたは主要アセンブリとしてナノチューブ・フォレストを採用する代替物として他の様々なナノファイバー配列が採用できる。 例えば、実施例37には、高密度化ナノチューブシートからカーボンナノチューブ糸の撚糸紡糸の方法が記載される。 この実施例では高密度化ナノチューブシートが予備的主要アセンブリとして働く。 引き出しのままの、自立式MWNTシート(実施例21でのように製造される)が基板(例えば、ガラス、プラスチック、または金属箔)の上に配置され、液体を使用して高密度化された。 マイラーフィルムのようなプラスチック基板が最も便利に使用された。 所望幅の高密度化シートは引き出しプロセスを開始するために接着テープを使用して基板から容易に引き出された(ここで、リボンのナノファイバー糸は基板からナノチューブを引き剥がして作られる)。 糸が引き出される間に撚りを導入するため分離されたシートのストリップの1つの端をモータに付設して、均一な直径の紡糸糸が得られた。 実施例36は固体状態で製造されたMWNTシートが都合よく引き出され均一な直径を有する大きな直径の糸に紡糸されることを例証する。 この実施例では高密度化ナノチューブシートが主要配列として働く。 10.5cm長さ、3cm幅の引き出されたままのナノチューブシートがそれ自体で折り重ねられ、ほぼ同一の長さを有する疑似円のアセンブリを製造した。 1つの端が紡錘の先端に取り付けられ、残りの端は固定された銅線に取り付けた。 撚りの導入により均一な紡糸糸が〜2000回/mの撚りレベルで形成された。 十分に長いカーボンナノチューブを含むエアロゲルは糸の撚りベース紡糸に適切であるが、ナノファイバー円周に対するナノファイバー長さの比が5以上、より好ましくは20以上でないと横方向応力移転の利点が実現されない。 ナノチューブ糸は前もってCVD炉中で約100℃で紡糸され、そして同時に、または後に続いてのいずれかで撚糸されたが、記載の実験によれば、糸円周に対するナノファイバー長さの比は単位以下となり、これは撚りで発生する横方向応力移転の利点の実現には不十分である。 (Y.Li等、Science 304,276(2004)、I.A.Kinlock等、国際公開第WO2005/007926A2号、およびM.Motta,Nano Letters 5,1529(2005)) その他のナノファイバーエアロゲルもまた、仮撚りベースの糸紡糸および液体による高密度化ベースの糸紡糸、並びにエアロゲルから引き出されたエアロゲルのリボンまたはシートの液体による高密度化ベースの強化による丈夫なリボンおよびシートの製造、のための予備的主要配列として適切である。 場合により液体による高密度化により強化された、これらのエアロゲルの引き出されたリボンは、撚り、仮撚り、または仮撚りと撚りの組み合わせを使用してナノチューブ糸に変換できる。 紡糸のためおよびシートおよびリボン形成のために役に立つ組成物を与えるナノファイバーのゲルの例は、酸化バナジウムエアロゲル、酸化バナジウム/カーボンナノチューブの複合エアロゲル、およびナノフィブリルセルロースエアロゲルである。 これらのタイプのゲルの調整は、J. S. SakamatoおよびB. Dunnにより(Journal of the Electrochemical Society 149,A26(2002),W.Dong等により(Science and Technology of Advanced Materials 4,3(2003))およびH.Jin等により(Colloids and Surfaces A240,63(2004))で記載されている。ナノファイバー長さを増加し、長さ対幅の比を最小化するための周知の方法が有効に採用され、ファイバーの紡糸性、またシートおよびリボンの引き出し性に対するこれらナノファイバーの適応性が改善、または得られる。 磁気的に配向されたナノファイバーシート、電気的に配向されたナノファイバーシート、またはせん断流動で配向されたナノファイバーシートが、糸紡糸の主要配列として採用できる。 これらのナノチューブシートは、例えばナノチューブシートを供給するろ過プロセスの間にせん断流動場、磁場または電場の適用など、様々なプロセスにより高度に配向させて得ることができ(M.J.Casavant等、J.Applied Physics 93,2153−2156(2003))、その様な形態は発明の実施形態を実行するのに役に立つ。 不純物を除去する目的で、場合により、幾つかの応用が、例えばナノチューブの懸濁のために使用される可能性のある界面活性剤およびナノチューブ精製の間に導入される可能性のある官能基のような不純物を除去するためにナノファイバーシートを熱アニールすることは有用である。 このカーボンナノチューブに対する選択的なアニーリングは、少なくとも400℃で0.5時間以上実行することが好ましい。 カーボンナノチューブの構造を保持するために、アニーリングは選択的に好ましくは不活性雰囲気中で、単層ナノチューブに対しては好ましくは約1500℃未満の温度で実行される。 ナノファイバーのその様な配向された配列は、撚りベースの紡糸のための主要アセンブリとして採用できる。 本発明者らは、もし次の条件を満たさないとそのような撚りベースの紡糸が高強度の糸を製造することに余り成功しないことを見出した。 その条件は、直径Dの撚り糸に対して、ファイバーの長さ当たりの一方向にかかった最高の全撚り数が、少なくとも約0.06/Dターンであり、ナノファイバーの重要な構成要素が(i)最大幅が約500nm未満、(ii)幅対長さ対幅の最小比が少なくとも約100、および(iii)糸円周に対するナノファイバー長さの比が約5より大きい値を有することである。 本発明者らは、文献に記載された配向カーボンナノチューブシート(数μ未満のナノファイバー長さを有する)は、大部分が直径1μ以上の高強度の撚り糸を製造するために不適切であることを見出した。 本発明者が見出したその理由は、ナノファイバー長さは糸円周の少なくとも5倍が好ましく、更に好ましくは糸円周の20倍である。 しかし、本発明者らはろ過ベースのシート形成プロセスは、更に長いナノチューブに適応し(例えば、実施例1の方法で300μ長さまでのナノチューブ生産物)、またその様なより長いナノチューブは発明の実施形態に選択的に好ましく採用されることを見出した。 凝集紡糸プロセスで製造された糸もまた好ましくは、これらの糸の長さが糸円周の少なくとも5倍を超えるまで増加される限りにおいて、本発明の実施形態に有用である。 この条件は、文献中の紡糸された糸に対して実現されていない。 更に、これらの糸のナノチューブ長さは糸円周の少なくとも20倍以上がより好ましい。 これらの凝集ベースの紡糸方法には、例えば凝集浴の中にポリビニルアルコールのようなポリマーを使用した凝集紡糸(B.Vigolo等、Science 290,1331(2000);R.H.Baughman,Science 290,1310(2000);B.Vigolo等、Applied Physics Letters 81,1210(2002);およびA.B.Dalton等Nature 423,703(2003))、水性のナノチューブ分散液および酸性または塩基性の非高分子性の凝固剤を使用した凝集紡糸(同時係属出願PCT特許出願番号US2005/035220号)、および酸性の紡糸溶液および非高分子性凝集浴を使用した紡糸プロセス(V.A.Davis等、米国特許出願公開番号20030170166号)が挙げられる。 しかし、高分子凝固剤が使用された、またはポリマーを含有する紡糸溶液の紡糸プロセスに対して、本発明者らは、ポリマー含有の糸はポリマーが存在する間は好適に高度な配向状態に引き出され、次いでそのポリマーは撚りプロセスの前に実質的に取り除かれる(例えば熱分解のようなもので)ことが最も好ましい、ことを見出した。 この項の発明の実施形態において、凝集紡糸で形成された糸は紡糸プロセスの主要アセンブリにできる。 本発明者らは、高度に配向された中空のナノファイバー糸は、中空の糸における最も短いナノファイバー糸の長さが糸円周の約5倍より大きければ、撚りプロセスを含む発明の実施形態の実行に好適であることも見出した。 超酸から紡糸されたナノチューブ糸(V.A.Davis等、米国特許出願公開第20030170166号;W.Zhou等、J.Applied Physics 95,649−655(2004))もまた発明の実施形態である撚り糸の調整のための主要アセンブリとして場合により特に好ましい。 しかし、超酸紡糸プロセスを使用した先行技術において紡糸された糸の中のナノファイバーは、ポリマーバインダーを採用しないと、ミクロンおよびそれより大きい直径を有する高機能カーボンナノチューブ糸を引き出すには短すぎる。 また報告された糸直径は約60μm以上である(W.Zhou等、J.Applied Physics 95,649−655(2004))。 従って、大きい糸直径および短いナノチューブ長さの両方により、撚りの挿入によりこれらの糸の性能は、紡糸されたままでまたは熱アニールの後のいずれにおいても改善されない。 本発明の実施形態の教示によれば、撚り紡糸または引き出し・撚糸紡糸が、好ましくは、糸におけるナノファイバーチューブの重要な構成要素に対して約5よりも大きい、糸円周に対するナノファイバー長さの比をもたらす。 更に好ましくは、糸におけるナノファイバーの重要な構成要素が約20よりも大きな、糸円周に対するナノファイバー長さの最小比を有する。 選択的に最も好ましくは、ナノファイバーの主要構成要素は約20よりも大きい糸円周に対するナノファイバー長さの比を有する。 従って、60μmの糸直径を有する先行技術の酸紡糸糸は、もしナノファイバー糸の長さが約940μmであれば撚糸が出来て実質的に撚りの利点を獲得でき、先行技術の超酸における紡糸ファイバーで可能性のあるナノファイバー長さの約1000倍である。 4. 以前に得られなかった直径を有する撚り入りおよび仮撚りのポリマーフリーのナノファイバー糸 本発明の実施形態により、先行技術の撚り糸よりも1000倍のまたはそれより小さい直径の撚り糸が提供される。 約100,000の個別のカーボンナノファイバーは5μm直径のナノチューブ糸の断面であり、典型的な商用ウール(毛織物)および綿糸の断面での40−100ファイバーと比較して、平方μ当たり5000ナノファイバーというナノファイバー密度に相当する。 比較すると、先行技術を使用して報告されたナノチューブファイバーの最小直径は、調整が実施例2に記載されるミクロン直径の撚り入りカーボンナノチューブ糸よりも直径で10倍以上大きい。 糸の長さ1m当たりの糸容積および線密度はファイバー直径の二乗に比例するので、本発明の実施形態の糸は線密度およびメートル当たりの容積において先行技術の織物用糸で得られた値よりも100倍以上低い。 マイクロファイバーは極めて手触りが柔らかく、ドレープ性があり、吸収性が高いために広く使用され、織物産業において1デニール以下(即ち、1 den以下)、即ち1本のフィラメントの重量が9000m当たりで1g未満、または0.11mg/m、のものとして定義される。 比較すると、5ミクロン直径の非諸撚りのMENT糸(通称、「シングル、単糸」で断面積中に約100,000ファイバーを含む)の線密度は、典型的には約10μg/m(0.09den)であり、通常の綿糸で10 mg/m(90den)、毛糸で20−100 mg/m(180−900den)とそれぞれ比較される。 ナノファイバーの撚り糸および構成要素のナノファイバーの直径が小さいことの結果として、これまでのマイクロファイバーの撚り糸よりも10 2および10 6の係数で小さい線密度が得られ、これによりその糸は軍事用衣類および宇宙服における織物用途に期待ができる。 織物における利点には、「通気性」および水および風抵抗の組み合わせ、高密度ミクロン直径の糸の炭そ菌などのバクテリアに対する不透過性、高い熱伝導性および高い電気伝導性、無線周波およびマイクロ波の吸収性、静電気放電に対する防護作用、侵入に対する防護作用、幾つかの電子織物の不快な硬さと際立った対照の生地の柔らかさおよびドレープ性が挙げられる。 防弾チョッキに使用されるケブラー繊維に匹敵する強靭性、ノットおよび摩擦誘起の破損に対する抵抗、高い破損歪み、および紫外線および熱に対する高い安定性、は織物用途に対するナノチューブ糸のその他の主要利点である。 これらの得られる利点の結果、幾つかの応用分野のために、これらの低デニール用途分野のための選択的に好ましい発明実施形態の糸は、約10ミクロン未満の直径のナノファイバー単糸および1m以上の糸長さを有する。 これらの用途に対して、任意により好ましくは直径が5ミクロン未満のナノファイバー単糸である。 選択的に好ましくは、引き出し・撚糸の糸は、糸断面積の各1平方ミクロンを貫通する、少なくとも500ナノファイバーを含有する。 選択的により好ましくは、少なくとも1000ナノファイバーがナノファイバー糸の断面積の各1平方ミクロンを貫通する。 5. 紡糸中の撚りの挿入、高密度化、およびフィラメント格納の方法の開発 ナノチューブを糸に紡糸する間に撚りを導入するためには、撚り挿入の様々な既知の方法が使用できる。 その様な方法には、リング精紡、ミュール精紡、キャップ精紡、オープンエンド精紡、ボルテックス精紡、および仮撚り紡糸技術が挙げられるが、それらに限定されない(E.Oxtoby,Spun Yarn Technology,Butterworths,1987およびC.A.Lawrence,Fudamentals of Spun Yarn Technology,CRC Press,2002を参照)。 ミュール精紡はバッチ式プロセスである不利益を有するが(紡糸し次いで巻き取る)、リングまたはトラベラを必要としない利点を有する。 新規な連続的紡糸装置が微細および超微細なナノファイバーの紡糸のために提供され、それにより紡糸された糸をボビンの上に巻き取りしながら撚りが導入される。 装置は図38に概略的に示される。 ファイバー源は基板上のナノチューブ・フォレスト(3801)である。 製造された糸(3802)は初期の糸ガイド(3803)を通り抜けさせられる。 紡糸装置は、紡錘基部(3805)、ワインディング糸ガイド(3804)を付設したドーナツ形状のワインディングディスク(3806)、電磁石(3807)、強磁性紡錘基部と接触している、代表的にはスチール製のドーナツ形状金属磁気ディスク(3808)を含む。 一方の端では、紡錘が可変速モータ(不図示)により駆動される。 反対の端には、紡糸されたファイバーを取り上げて貯える、取り外し可能なボビン(3811)がある。 紡錘基部には紡錘基部から突き出した紡錘ピン(3810)が具備され、それは磁気ディスク(3808)および強磁性ワインディングディスク(3806)の中心を通り抜ける。 可変速モータにより紡錘は角速度ω 1で回転され、紡錘基部(3809)と磁気ディスク(3808)の間、および磁気ディスクと強磁性ワインディングディスク(3806)の間における磁気誘導の摩擦によりワインディングディスクを回転させる。 電磁石がワインディングディスク上に可変のブレーキ力を導入するために使用され、それにより紡錘に関する角速度(ω 2 )が減少される。 引抜されたナノファイバーの紡錘軸の周りの回転により、撚りが導入され、紡糸された糸が紡錘上にワインディングディスクのより低速の回転により巻き取られながら、それにより糸が形成される。 巻き取り速度はω 1とω 2の間の速度差[ω(巻き取り)=ω 1− ω 2 ]によって決定され、それは電磁石に印加される電圧を変えることにより連続的に調節できる。 有利なことには、撚りのレベルおよび紡糸速度の両方が、独立的にモータ速度と印加磁界を調整する電子インターフェイスにより、独立的に制御できる。 このシステムにより、最小の張力が紡糸された糸にかけられ、糸の紡糸を高または低の両方のブレーキ力で取り扱える。 この同一システムが多数のシングルストランド糸を一緒に重ねて連続的にマルチストランド糸を製造するためにも利用できる。 その場合、ナノチューブ・フォレストは未重ね合わせ糸のリールによって交換される。 紡糸装置の様々な変形例が有効に採用できる。 例えば、磁気ディスク(3808)は取り除かれ、そしてワインディングディスクと紡錘基部の間の直接的な摩擦力がワインディングディスクに荷重を与えるバネにより与えられる。 バネ荷重が電気制御アクチュエータ(強誘電体または強誘電性アクチェータなど)で与えられる場合には、電磁石(3807)は取り除かれる。 代替として、磁気ディスク(3807)は、ワインディングディスクと紡錘基部の間の間接的な機械的カップリングを電気的に制御される厚さの強誘電性ディスクで置き換えされる。 後者の場合、電磁石(3807)は取り除くことができ、紡錘基部、強誘電性ディスク、そしてワインディングディスクの間の摩擦力はバネ荷重により作り出すことが出来る。 カーボンナノチューブを糸に紡糸する別の好ましい方法は、紡糸された糸をボビンの上に巻き取りながら撚糸する、直接的紡糸方法を採用することである。 その装置は図19および20に図解で概説される。 図19により、巻き取り軸(1904)の周りに同時に回転しながら、糸軸と一致する軸(1903)の周りに回転するボビン(1902)の上に位置する基板受け台(1901)から構成される紡糸ユニット(1900)が示される。 糸軸の周りの回転により、引き抜かれたナノチューブアセンブリ(1906)に撚り(1905)が導入されることにより、自軸の周りの回転により駆動ローラに強固に装着されたボビンの上に紡糸された糸が巻き取られながら、糸が形成される。 図20には、基板受け台の詳細が与えられ、基板ホルダアーム(2002)のネットワーク、中央シャフト(2003)、およびクロスサポート(2004)によって支持される6個の基板ユニット(2001)を備えて示される。 しかしながら、略記されたスキームと一致した多くの設計変更が可能であることが分かる。 同様に、MWNTフォレストは基板の片側または両側(2005)から成長させることが可能である。 両側からナノチューブを成長させることの利点は、それにより紡糸機の能力が高くなることである。 この直接紡糸方法の利点は、紡糸と糸軸の間の一致により、紡糸による膨張が排除され、ナノチューブ糸は撚りが挿入されるまでどんな表面とも接触が無く、それまでに十分に備わっている凝集力により破損無しに取り扱えることである。 撚りのレベルは可変速モータを使用して巻き取りと撚糸の駆動をお互いに独立させて動かすことにより巻き取りしながら独立的に設定できる。 図19および図20の装置は、柔軟なベルトであるナノチューブ・フォレストに基板を使用して、ナノチューブ抽出で製造された糸から曲がって離れ、ナノチューブ成長のための炉まで連続的に移動し、次いで糸を製造するためのナノチューブ抽出の地点に戻るようにして、連続化できる。 当技術分野で知られた技術、例えば糸における張力のモニタリング、新しい基板の自動投入および使用済み基板の取り除き、自動的な糸通しおよび玉揚げ、および糸パッケージの構築管理のシステムの様な技術が、機能性および生産性を改善するために紡糸機に取り付けできる。 驚いたことに、本発明者らは、オープエンド紡績の変形またはブレーキ紡績が、ミクロン直径のファイバーに対する適用性からナノメートル直径に至るまで1000を超える係数でダウンサイズできることを見出した。 通常の織物用繊維のオープンエンド紡績は以下のステップを含む:(1)直線状で平行に個別化されたファイバーのアセンブリの調整;(2)アセンブリからシングルファイバーを取り外す方法;(3)カップ形状のコレクタ(回転体)の内部表面にファイバーを移送する手段;(4)コレクタを高速で支持し駆動する手段;(5)コレクタからファイバーを回収する手段であって、その間に撚りが挿入され糸を形成し、糸をパッケージに巻き取る。 これらのステップの全てがナノファイバーのオープンエンド紡績に必要だが、本発明者らはナノスケールファイバーに対してそのプロセスを良好に運用するには改作が必要とされることを見出した。 すなわち、(1)ナノファイバーが接触する全ての表面とナノチューブの表面においてナノファイバーが表面に密着しないように確実に選択されるようにすること、および(2)個別化および撚りの挿入用のコレクタへの供給のための配向が適切に行われるナノファイバー供給のために、ナノスケールで適用できる方法を開発し使用すること、である。 通常の紡糸の場合と異なり、適切に個別化されたナノファイバーは、糸の紡糸ステップの間または紡糸の前加工の間で好適に集成されなければならない何千ものナノファイバー構成要素を含むナノファイバー束またはローブであってもよい。 一方、天然ファイバーもまたナノファイバーの構成要素を含有するが、自然の生態により自己組織化される。 ナノファイバー紡糸に適切なオープンエンド紡績の設計図が図43に示される。 説明図により、ナノチューブが、予備的配列からのシート引き出しにより堆積されたナノチューブの供給パッケージ(4301)から引き離されことが示される。 ローラ(4301)は格納を最大化するため十分に長尺化できる。 ナノファイバーおよびナノファイバーアセンブリは供給ローラから、高度に表面仕上げされた多数の微細なピンを備え、供給ローラに近接して設置された高速ビータ(4302)により引き離される。 ナノファイバーおよびナノファイバーアセンブリは輸送チューブ(4303)の中に放出され、そこで空気流によりナノファイバーがロータ(4304)に運ばれる。 空気流はロータ内の空気圧を大気圧以下に保持して発生させる。 ナノファイバーおよびナノファイバーアセンブリはロータの内側表面に集まり、遠心力の影響を受けて溝(4305)に滑り込み、そこで概して平行なファイバーのアセンブリを形成する。 溝中に十分な数のナノファイバーが集積したらシード糸(4306)が低圧による支援を受けてロータ中に導入され、そこでナノファイバーはロータの1回転毎に1回の撚りが導入される撚糸を開始し糸を形成する。 直ちに糸はローラ(4307)により回収されるが、通常のオープンエンド紡績と同様に、尾部(4306)の撚りを増加し紡糸の信頼性を改善する目的で、ロータ中で形成される糸の中に仮撚りを挿入するためにドッフィングチューブネーブル(doffing tube navel)(4308)が使用される。 糸が形成されながら、パッケージワインダ(4310)により糸パッケージ(4309)の上に巻き付けられる。 当業者にわかるであろう基本設計の変更は可能である。 仮撚り紡糸は通常の織物加工で、連続フィラメントまたは双糸構造で第二の糸が仮撚りをトラップするために利用可能である場合のステープルファイバーに、かさ高さを付与するため使用される。 仮撚り紡糸は通常のステープルファイバー糸に対する使用に限定されていた。 糸が一旦ツイスタを通過すると撚りが消えそしてその強度および引っ張り強度が失われるからである。 驚いたことに、本発明者らは、本明細書に記載されるナノファイバー糸は導入された撚りが除かれた後で強度および引っ張り強度を保持することを見出す。 そのことは糸の高密度化による場合と幾分似ている。 このことは仮撚りが、浸潤されたポリマーのような糸相互間のバインダーを適用してもしなくてもどちらの場合でも、使用に適切な糸を製造するために使用できることを意味する。 この発見により図44−46に記載した仮撚り紡糸装置に対する動機付けが与えられる。 ナノファイバー糸が後で永久的撚り導入を受けた場合であっても、導入された仮撚りはナノファイバーの強度を増加させ、その結果より高い加工速度が、糸の破断を引き起こすことなく可能である。 撚り挿入および等価な撚りの脱挿入(仮撚り挿入という)の影響に関するこれらの測定結果は実施例40に提供される。 得られた強度(撚り挿入の後に等しい撚りの脱挿入が続けられる場合)(113Mpa)は、無撚りの糸のごくわずかな強度よりもはるかに高いが、初期に挿入された撚り挿入の度合いが保持された場合(339MPa)に対してよりも低い。 それでも、撚り挿入/撚りの脱挿入のプロセスを受けた糸は、ナノチューブ/ポリマー複合材の形成における糸用途に強く望まれ、高強度および高靭性を有し、同様に非常に長いナノチューブの間のファンデアワールス相互作用の結果により応力伝達する、高密度パッキングの開発にも強く望まれる。 ここで重要なことは好適に横方向結合したナノファイバー糸は、撚りがゼロの場合で最高の強度を有する点である。 撚りは横方向の結合を与えるために導入される。 しかし、カップリング剤(例えば浸潤ポリマーなど)を使ったナノファイバー糸の浸潤によっても必要とされる横方向の結合が与えられる。 加えてナノチューブが適度に長い場合は、糸の高密度化(および相当するナノファイバー同士の結合関係の適度な増強)を与えるどんな仮撚りによっても高強度が与えられる。 これらの発見に対応して、仮撚りが導入され、後でポリマーのような結合剤で浸潤される、発明の実施形態が提供される。 結合剤の種類は広範囲であり、ポリマー、金属(例えば溶融浸潤、化学的、または電気化学的浸潤など)、およびその他の有機および無機材料(SiO 2など)が挙げられる。 ポリアクリロニトリルのような結合剤は場合により熱分解され、結合剤でナノファイバー糸の最適充填を得るために追加的な浸潤ステップの後に、追加的な熱分解ステップを続けることができる。 同様に、仮撚り紡糸は低レベルの実撚りを挿入する前処理として高速で糸を高密度化できる高度な撚り領域を容易に与えるために使用できる。 もし予備的高密度化が無い場合、意図の製造速度を低下させ、より高レベルの実撚りが必要とされる。 これを実行するための装置が図46に示され、そこでは予備的主要配列(4601)が基板から引き出され仮撚りの紡糸口金4602によって撚りが入れられその結果紡糸口金の上流に高度な撚り糸4603を与えることが示される。 紡糸口金の下流部門は通常の紡糸システム4604であり、糸を巻き取るためのボビン(4605)、撚りを挿入するためのトラベラ型のフック(4606)およびドライブ(4607)で構成され、仮撚りゾーンにおけるよりも低レベルの撚りが導入される。 パッケージ構築を与えるための動作は示されていないが当業者には熟知のことである。 糸は若干の強度を付与する高度な撚りによって高密度化されるので、低レベルの実撚りはナノファイバー糸に対して適正な強度を達成するために必要とされる。 ナノファイバーの紡糸に適切な仮撚りシステムの設計が図44に示される。 ナノファイバーは、基板(4402)の上に支持されるナノチューブ・フォレスト(4401)から引き出されると同時に仮撚り紡錘4403(紡糸口金)によって撚りを入れられ紡糸の三角(4404)および高度な撚り糸(4405)を形成する。 紡糸システムが平衡に達すると紡糸口金を離れる糸は撚りを持たない(4406)が、紡糸口金の上流部門の撚りの結果として付与される高密度化のために、若干の強度を有する。 糸はパッケージワインダ(4408)によりパッケージ(4407)の上に巻き取られる。 紡糸口金(4403)は図45により詳細に示される。 紡糸口金4501は円筒チューブ(4502)、支持ベアリングを配置する区分4503、および高速で紡糸口金を駆動するためのプーリー(4504)を含む。 2個のトロイダル状セラミック糸ガイド(4505および4506)がシリンダ4502のプーリーと反対側の端部に搭載され紡糸口金を通過する間の糸を支持する。 適当な断面形状を備えた孔(4507)がシャフトに対して直角にシリンダ4502を通過して開けられる。 セラミックピン4508は撚りを挿入するためのクランクが効果的に提供されるように糸がループできる周囲環境を与える。 ピンは軸上の糸に正の位置を与えるように形作られ、一般的には紡糸口金の軸を含む平面において「U」の馬鞍形状が使用される。 追加的な改良は、紡糸口金の軸の上に配置されるピンの上に狭いくびれを配置することである。 ピンは紡糸口金の糸通しを容易にする一方の端部で開口している。 カーボンナノチューブおよびその他のナノファイバーを糸に連続的に紡糸する別の方法は、紡糸された糸をボビンに巻き取る時に撚糸する直接紡糸法を採用することである。 装置は図106に図解で概説される。 ファイバー源は基板(10601)上のナノチューブ・フォレストであり、その他のナノファイバー源も使用できる。 製造された糸(10602)は初期の糸ガイド(10603)を通過する。 紡糸装置は紡錘(10605)、対応する糸ガイド(10604)を備えたワインディングディスク(10606)、紡糸モータ(10607)、およびベルト(10609)を通してワインディングディスクを駆動するワインディングモータ(10608)を含む。 一方の端部で紡錘(10605)は可変速モータ(10607)で駆動され;反対の端部には紡糸された糸を巻き取り、格納する取り外し可能なボビン(10611)がある。 紡錘(10605)はモータ(10607)に付設され紡錘ピン(10610)はワインディングディスク(10606)の中心を通過する。 可変速モータ(10607)は紡錘を角速度ω 1で回転しワインディングモータ(10608)はワインディングディスクを角速度ω 2で回転する。 引き抜かれたナノファイバーアセンブリの紡錘軸の周りの回転により撚りが導入され、それにより糸が形成され、一方ワインディングディスクのより早い回転によりボビンの上に紡糸された糸が巻き取られる。 巻き取り速度はω 1とω 2の間の速度差によって決定され[ω(巻き取り)=ω 1 −ω 2 ]、それは2個のモータの間の速度差の変更によって連続的に調節できる。 有利なことには、撚りのレベルおよび紡糸速度の両方が、独立的にモータ速度を調整する電子インターフェイスにより独立的に制御できる。 この同じ装置が多数のシングルストランド糸を一緒に重ね合わせて連続的にマルチストランド糸を製造するためにも利用できる。 その場合、ナノチューブ・フォレストは未重ね合わせ糸または生成物中に所望よりも低い重ね合わせを有する糸のリールにより置き換えられる。 図示しないが、図106の紡糸装置は、糸を収集するためにボビンを前後に移動する設備が追加できる。 糸、シート、およびリボンの驚異的な強度増強が、液体の浸潤およびその後の蒸発の結果として得られるので、本発明者らはこれらの増強を加工ステップに使用する。 実施例38により、糸中に適切な揮発性液体を浸潤し、その後この液体を蒸発させた結果として得られる劇的な糸強度の増加が示される。 引っ張り強度もまた増加する。 これらの効果は明らかに揮発性液体の蒸発による糸の高密度化によるものである。 撚りが適用されず、フォレストから引き出されたままで糸が使用される場合、糸の機械的強度は余りに低すぎて我々の装置を使用して測定できなかった。 その様な高密度化および機械的強度および引っ張り強度の改善のために最も適切な液体は、ナノファイバーの糸、シートまたはリボンの中に浸透するために十分低い粘度およびナノチューブを濡らす性能を有するものである。 実施例38で使用された液体はエタノールであるが、低粘度でナノファイバーと略釣り合う凝集エネルギー密度を有する揮発性液体の同類もまた有用である。 糸に液体を添加するための織物またはシート加工には、例えばスプレイ、パディングおよび気相表面処理の様な多くのシステムがある。 これらの技術の全ては紡糸された糸または引き出されたシートの強度増強を得るために紡糸またはシート製作の間に使用できる。 図44ではシリンジポンプが採用され、実施例53では溶剤浴が使用され、実施例54では蒸気の凝縮が使用される。 6. 極薄の引き出しナノファイバーシートの格納 極薄のカーボンナノチューブシートは場合により引き出され、次いで格納の必要なしにデバイス構築に適用することができる。 しかし場合によっては、その様なシートのロール巻きを製作し、後でこれらのロール巻きをデバイス構築のような用途に適用することが所望される。 カーボンナノチューブ(CNT)シートはフォレストから引き出され、基板フィルム(例えば、プラスチック、金属箔、多孔質ペーパ、またはテフロン(登録商標)フィルムなど)に貼り付けられ、高密度化され心棒上に巻き付けられる。 このプロセスの可能性の例証が、接着剤なし基板、接着剤コート基板、および弾性基板、および多孔質基板でそれぞれ実施例23、31、32、および45に与えられる。 図53および図54ではその様なプロセスが概略的に図示される。 実施例45には、カーボンナノチューブが所要輪郭面に堆積され、この表面上で高密度化され、その結果所要輪郭面の形状がナノチューブのシート配列の形状の中に保持できることが示される。 この心棒は所要輪郭心棒であり得る。 この応用例証は、例えば所要輪郭複合材中の層として(航空機パネルなど)、航空機上の着氷防止のための所要輪郭の加熱要素としてのカーボンナノチューブシートの堆積物を、またはエネルギー貯蔵および所要輪郭のカーパネルの構造用部品の両方を提供する所要輪郭の超コンデンサを可能にする。 図53の要素5302は実施例1に記載されたように調製されたナノチューブ・フォレストである。 要素5301は成長基板、要素5303はフォレストから引き出されたナノチューブシート、要素5304は基板フィルム、および要素5305は基板フィルムに貼り付けられたナノチューブシートである。 貼り付けられたナノチューブシートは液体(要素5306)を使用して高密度化され、ヒータ(要素5307)で乾燥され、次いで心棒の上に巻き取られる。 ここでローラ(2個)は白抜き丸で表され、そして心棒(3個)は塗りつぶし丸で表される。 プロセスを繰り返すことによって、多層のナノチューブシートが基板フィルムに適用できる。 そのプロセスの変形が図54に図示される。 収集されたシートを高密度化するために、液体の代わりに、液体蒸気(要素5406)が使用され、高密度化シート(要素5407)は心棒上に巻き取られる。 要素は、ナノチューブ・フォレスト用の基板(5401)、ナノチューブ・フォレスト(5402)、CNTシート(5403)、基板フィルム(5404)、基板フィルムに貼り付けられたCNTシート(5405)、蒸気の供給のための加熱システム(5406)、基板フィルム上の高密度化CNTシート(5407)、基板フィルム供給の心棒(5408)、ナノチューブシートと基板フィルムの一体化のためのローラ(5409)、および収集心棒(5410)である。 図53および図54における各々のローラは場合により、積層されたナノチューブシートと基板フィルムの各々の側の上に1つある、対ローラで置き換えできる。 重要なことは、図53および54の装置で製造された高密度化ナノチューブシートは、後で心棒から巻き戻され、自立型の高密度化シートを形成するための糸の撚りベースの紡糸用に(実施例37参照)、またはナノチューブシートの選択された部分のその他の基板への機械的転写(実施例34参照)用に、基板フィルムから分離されることである。 同様に、基板は、ナノチューブシートの貼り付けの前に引き伸ばされる弾性フィルム(または織物)(実施例32参照)、または接着剤コートされた基板シート(実施例32参照)であってもよい。 引き伸ばしは、基板供給および基板フィルム/ナノチューブシートの巻き取り心棒およびこれらの心棒の間のローラ(または対ローラ)の相対的回転速度を制御することによって実行できる。 実施例50により、ナノチューブシートが基板上に堆積され、液体浸潤方法により高密度化され、次いで基板から引き剥がされ自立型の高密度化シート配列が得られることが例証される。 この例証の重要性はそれにより心棒上に高密度化ナノチューブシートの格納、およびその後、利用のためにシート基板(典型的にはプラスチックのフィルムキャリア)からこれらの高密度化シートの取り出しが可能になることである。 引き出しのままの3、5、または8層のどれかの、自立型MWNTシート(実施例21で作られた)が基板(例えば、ガラス、プラスチック、または金属箔)の上に置かれ、液体を使用して高密度化された(実施例23の方法を使用して)。 マイラーフィルムの様なプラスチックキャリア基板が最も好都合であった。 高密度化シートの所望の幅(または全幅)が、シートを取り除くプロセスを開始するため接着テープを使用して基板から容易に引き剥がされた。 実施例21で作られたシートの液体浸潤によって得られた高密度化シートの厚さが30−50nm厚よりも大きくない場合(例えば、シート引き出しにより高度なフォレストを使用する結果として)、キャリアシート上の1個のシートよりも多くの積み重ねを堆積させることが好ましい。 30−50nmの1個の高密度化シートは基板から取り除く間に容易に損傷するからである。 実施例37により、非常に薄い高密度化カーボンナノチューブシートの堆積物(厚さで150nm未満)は、格納および可能な積み出しのために心棒上にロール巻きでき、次いでその後の利用のために分離すること無しに、またはキャリアシートで(実施例50におけるマイラーフィルムの様に)ナノチューブシートを支持することなく展開することができることが示される。 7. 糸、シート、およびリボンの製作の前および後での化学的および物理的修飾 引き出し・撚糸紡糸またはシート引き出しの前後のどちらかでナノファイバーを修飾する発明の実施形態において、多様な方法が有効に採用できる。 その様な修飾により、例えば、撚糸紡糸のためのファイバー相互間の摩擦の最適化、糸またはリボンのいずれかに対するファイバー相互間の共有結合の造成、および電気伝導性のナノファイバー糸の電気的絶縁(MWNTに対して紡糸後における化学的誘導体化プロセスによるような)の様々な利点が結果としてもたらされる。 化学的誘導体化、物理的誘導体化、表面コーティング、またはドーパント挿入が、紡糸の前後、または引き出し・撚糸紡糸の前後、または物品または織り上げた織物のような物品前の前駆体に引き出し・撚糸糸を製作した後、に実行できる。 ナノチューブ・フォレストの間のカーボンナノチューブの修飾に対して特に好ましい方法は、気相反応、プラズマ誘起反応、または超臨界相で実行される反応および流体抽出である。 これらの方法は一般的に、溶液または融液相の方法で行うよりもナノチューブ・フォレストの内部にナノチューブ整列を良好に保存するからである。 さらに具体的には、フッ素ガスでのカーボンナノチューブのフッ素化およびプラズマ誘起表面誘導体化が有用である。 あらゆるタイプの糸に対するこれらのプロセスの利用はこれまで認識されておらず、それらは糸に対して適用されなかったが、カーボンナノチューブのフッ素化に対する有用な反応条件およびプラズマ誘起派生物が提供される。 例えば、T. Nakajima,S. Kasamatsu and Y. MatsuoによるEuropean Journal Solid State Inorganic Chemistry 33,831(1996);E. T. Mickelson等によるChem. Phys. Lett. 296,188(1988);およびJ. Phys. Chem,B103 4318(1999);およびQ. Chen. 等によるJ. Phys. Chem. B105,618(2001)。 カーボンナノチューブの化学的誘導体化に使用できるその他の有用な方法は、V. N. Khabasheshu等によるAccounts of Chemical Research 35,1096−1104(2002);Y. P. Sun等によるAccounts of Chemical Research 35,1096−1104(2002);およびS. Niyogi等によるAccounts of Chemical Research 35,1087−1095(2002)に記載されている。 これらの方法の多くは単層ナノチューブの長さを減少させるので、これらの方法を2層および多層のカーボンナノチューブに適用する利点がある。 例えば、引き出し・撚糸紡糸のナノファイバー糸に使用されるナノファイバー・フォレスト中のナノファイバーは、場合によりポリ(テトラフルオロエチレン)のような疎水性の材料でコーティングされる。 ナノファイバーにコーティングするその様な方法の一つは、個別のナノファイバー表面上でポリ(テトラフルオロエチレン)を重合により作り出すCF 2ラジカルを作るためにヘキサフルオロプロピレンオキシドを約500℃の加熱フィラメント上で分解(ホットフィラメントCVD)するものである(K.K.S.Lau等、Nano Letters 3,1701(2003)参照)。 関連するホットフィラメントCVDはオルガノシリコンおよびフルオロシリコンのようなその他のポリマーのコーティングを提供するために使用できる。 ナノファイバー・フォレストからのこれらの疎水性ナノファイバーの引き出し・撚糸紡糸の結果は、撥水性織物および化学防護服に有用な超疎水性ナノファイバー撚り糸である。 絶縁性のポリ(テトラフルオロエチレン)が個々のナノファイバーの表面をコーティングするので(およびそれによるファイバー相互間の電子的移送の阻止)、電気絶縁性のその様なコーティングは元の電気導電性のナノファイバーから電導性の劣った撚り糸を製造するために役に立つ。 すでに引き出し・撚糸紡糸されたファイバーにこれおよび関連するコーティングの適用することで、ナノファイバーの電気導電性の保持を可能にする。 それはファイバー相互間の接触が引き出し・撚糸紡糸の間に行われ、コーティングプロセスがこれらの接触を阻止すること無しに実行できるからである。 引き出し・撚糸紡糸糸への引っ張り応力の適用が、絶縁材でコーティングされるナノファイバーにより引き起こされる糸の電気伝導性のいかなる減少をも最小化するために、選択的に好ましくは、引き出し・撚糸紡糸されたファイバーを絶縁材(固体電解質を含む)でコーティングする間に使用される。 その様な引き出し・撚糸プロセスの後で電気絶縁材により引き出し・撚糸された糸中のナノファイバーをコーティングすることの利点は、糸が高い電気導電性を糸方向に有しかつ横方向に絶縁性である絶縁材コートワイヤになることである。 様々な用途用の化学的および非化学的な機能化ナノファイバーに対する様々な有用な方法が文献中に記載されていてこれらの方法は本発明の実施形態であるナノファイバー撚り糸に対して適用できる(Y.L等、J.Materials Chemistry 14,527−541(2004)参照)。 これらの方法および類似の方法の適用は、紡糸プロセスの予備的主要状態、紡糸プロセスの主要状態、紡糸された糸、紡糸撚糸された糸および糸アセンブリ(織物におけるような)に対して実行される。 カーボンナノチューブの様な電気導電性の高いナノファイバーを含む絶縁材コートされたその様な撚り糸は、特に幅広い用途、例えば、電子織物中のワイヤ(電気的加熱できる衣料品の可能性の提供による衣料の快適性制御のために使用できる)、および変圧器、磁石およびソレノイド用の絶縁ワイヤの様な幅広い用途に役に立つ。 発明の実地形態のナノファイバー糸は強度の低下無しにノットできるので、スリップノットであるアンノットは重量ベースで測定される糸靭性を増加させることができる。 スリップノットとは末端を引っ張って引き抜くアンノットである。 個別のスリップノットまたはスリップノットの配列のいずれかの挿入により、ナノファイバー糸に対する重量靭性の増加ための選択的に好ましい方法が提供される。 同様に、個別のスリップノットまたはスリップノットの配列のいずれかの挿入により、ナノファイバー糸の応力−歪み曲線を有用な方法で変化させるための選択的に好ましい方法が提供される。 ナノファイバー配列のスリップノットの全てが引き抜かれると(これにより、機械的エネルギーおよび糸靭性に対する寄与が消失する)、元の星糸の応力−歪み曲線はアンノットナノファイバー糸のそれに近づく。 8. ナノファイバーの糸、シートおよびリボンを使用した複合材形成、および複合材および非複合材の応用 ナノチューブ紡糸のためのナノファイバー糸は、撚りプロセスの前または後のいずれかで様々な無機および有機材料でコートできる。 このコーティングの目的は撚りの挿入を高めるため、撚り糸に対して特別な機能付与のため、またはこれらの目標の組み合わせのため、摩擦助剤を与えることである。 場合によってこれらのナノファイバーコーティング剤により、糸容積の任意の大きさの分率が充填できる。 しかし、充填率が高い場合、および充填に使用される材料が撚りプロセスを妨害する機械的性質を有する場合、初期の撚り挿入の後で高充填を遂行することが好ましい。 (a)ナノファイバー糸/電解質の複合材 撚り糸はナノチューブの極めて高い表面積を利用する電気化学的用途に有用であるので、発明の一まとめの好ましい実施形態により、ナノチューブの撚り糸が固体またはゲルの電解質で浸潤されるステップが提供される。 そのような用途の実施例は電気機械的人工筋肉糸、エレクトロクロミック糸、糸超コンデンサ、および糸バッテリである。 固体状態電解質は、その様な電解質が全固体状態の糸ベースの電気化学デバイスを可能にするので、同様に有利に使用できる。 選択的により好ましい有機ベースの固体状態電解質はポリアクリロニトリルベースの固体ポリマー電解質(カリウム、リチウム、マグネシウム、または過塩素酸銅、LiAsF 6およびLiN(CF 3 SO 2 ) 2 )およびポリマー・マトリクス中のイオン性液体(それにより広い範囲のレドックス安定性および電気化学的プロセスの高度なサイクルライフが提供できる)である。 選択的に好ましいゲルまたは弾性固体電解質には、リチウム塩を含有するポリエチレンオキサイドのコポリマー(レドックス安定性の高いウィンドウ、高い電気伝導性、および達成できる弾性特性の理由で)、ランダムコポリマーのポリ(エピクロルヒドリン−co−エチレンオキサイド)をベースにした電解質、リン酸含有ナイロン(ナイロン6、10、またはナイロン6など)、および水和したポリ(ビニルアルコール)/H 3 PO 4が挙げられる。 その他の選択的に好ましいゲル電解質には、リチウム塩(LiClO 4など)およびエチレンおよびプロピレンカーボネートの可塑剤を有するポリエチレンオキサイドおよびポリアクリロニトリルベースの電解質が挙げられる。 いわゆる「塩中ポリマー(polymer in salt)」のエラストマー(S.S.ZhangおよびC.A.Angell、J.Electrochem.Soc.143,4047(1996))も同様にリチウムイオンベースのデバイスに選択的に好ましい。 それらは非常に高いリチウムイオン電導性、弾性特質、および幅広いレドックス安定性ウィンドウ(Li + /Liに対して4.5−5.5V)を提供するからである。 高温のデバイス用途に選択的に好ましい電解質には、リチウムイオン導電性セラミックスベースのイオン性ガラス(超イオンガラス)、イオン交換βアルミナ(1000℃まで)、CaF 2 、La 2 Mo 2 O 5 (約580℃以上)およびZrO 2 /Y 2 O 3 (2000℃まで)が挙げられる。 その他の選択的に好ましい固体状態の無機電解質は、Agl、AgBr、およびAg 4 Rbl 5である。 固体状態電解質として発明の実施形態において有用である幾つかのプロトン導電性電解質には、その他の可能性の中で、ナフィオン、S−PEEK−1.6(スルホン化ポリエーテルエーテルケトン)、S−PBI(スルホン化ポリベンズイミダゾール)、およびナイロン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、およびポリベンズイミダゾール(ポリ[2,2'−(m−フェニレン)−5,5'−ベンズイミダゾール]など)が挙げられる。 (b)電気導電性を高めるための複合材および添加剤 発明の実施形態のナノファイバー糸の電気導電性を高める添加剤は特に重要である。 電気導電性を高めるために好ましい材料には:(1)元素金属および合金、(2)電気度導電性有機ポリマー、および(3)カーボンの導電性形態がある。 これらの添加物は様々な既知の方法でこれらの材料の合成または加工のためにナノファイバー糸に添加できる。 例えば(a)化学反応(例えば、導電性ポリアニリンまたはポリピロール、金属の無電極メッキ、カーボンを作るためのポリアクリロニトリルのようなポリマーの熱分解)(b)導電性糸のための電気化学的方法(例えば、導電性ポリマーを作るためのアニリンまたはピロールの電気化学的重合および金属の電気メッキ)、および(c)物理的堆積方法(例えば、金属の蒸着、溶液からの可溶性導電性ポリマーまたはそれらの前駆体の浸潤、金属または導電性ポリマーのコロイド溶液の浸潤、または金属の溶融浸潤)の様な方法である。 ナノファイバーの撚り糸への浸潤に対して好ましい導電性有機ポリマーには、置換および未置換ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフェニレン、およびポリアリーレンビニレンが挙げられる。 好ましい実施形態に好適な導電性ポリマーの合成ルートは良く知られ、例えば、Hnadbook of Conducting Polymers,Second Edition,Eds. T. A. Skotheim等(Marcel Dekkar,New York,1998)に記載される。 ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボンおよびその他sp 3混成炭素(sp 2およびsp混成炭素で混合可能である)を含むカーボン絶縁形態が有効に採用される。 それらは導電性のナノファイバー糸の電気的な絶縁および糸の機械的特性の実質的な寄与の両方を行うからである。 これらのカーボン絶縁形態を用いる電気伝導性のナノファイバー糸の浸潤またはコーティングは、選択的に好ましくはCVDプロセスで、または熱的又は熱的および加圧処理を使用して浸潤された前駆体の固体状態反応による。 糸の表面または内部にカーボンのその様な形態の形成のために採用できる典型的な方法は、(a)A. E. Ringwood、オーストラリア特許第WO8807409号(1988)、(b)Y. S. Ko等、J. of Materials Research 36,No. 2,469−475(2001)および(c)J. Qian等、J. Mat. Sci. 17,2153−2160 2002)に記載される。 カーボンナノファイバーに対して、パラジウムおよびパラジウム合金の堆積(化学的、または電気化学的、または蒸発またはスパッタリングによる)は、ナノファイバー間およびナノファイバー糸とその他の材料の間の低抵抗性オーム接続に特に有効である。 ナノサイズ電子デバイスにおける電気的接続の増強に対するこの金属の使用は、A. Javey,J. Guo,Q. Wang,M. LunstromおよびH. J. DaiによりNature 424,654−657(2003)に記載される。 水素吸収によるパラジウムハイドライドの形成はカーボンナノチューブ間およびそれと他のものとの接触抵抗を最小化するために仕事関数の調節のために採用できる。 (c)構造用複合材 糸複合材の製造に特に好ましい撚り糸および仮撚り紡糸糸に対するポリマー添加物には、ポリビニルアルコール;ポリ(フェニレンテレフタルアミド)系樹脂(例えば、ケブラー(登録商標)およびトワロン(登録商標));ポリ(パラ−フェニレンベンゾビスオギザゾール(PBO);ナイロン;ポリ(エチレンテレフタレート);ポリ(パラ−フェニレンベンゾビスチオゾール);ポリアクリロニトリル;ポリ(スチレン);ポリ(エーテルエーテルケトン);およびポリ(ビニルピロリドン)が挙げられる。グラファイト・エポキシ複合材の形成に使用される様なタイプのエポキシもまた発明の実施形態に好ましい。 丈夫で伝導性の高い構成要素を製造するために熱分解性のポリマーが、撚り糸、仮撚り糸、または液体状態で高密度化されたナノファイバー糸の中で場合により熱分解できる。 熱処理および熱分解(例えば、酸化雰囲気中でのヒートセットおよび不活性雰囲気中でのポリアクリロニトリルの更なる熱分解など)は、好ましくはナノファイバー撚り糸が張力を受けている間に実行される。 この張力状態は、熱分解プロセスの少なくとも一部の間でファイバー引き出しの結果をもたらす好ましいものである。 ピッチもまた結果としてカーボンマトリクス/ナノチューブ糸をもたらす伸縮促進化熱分解のために特に好ましい糸添加剤である。 熱分解してカーボンを製造できる材料(ピッチまたはポリアクリロニトリルなど)を含有するナノファイバー糸は、仮撚りまたは液体状態の高密度化のいずれかであるのが好ましい。 高度な撚りは熱分解の間のファイバー引き出しを得るための能力を制限して望ましくないからである。 マトリクスポリマーの強化および熱分解される材料の特性改善のための引き出しの重要性、および撚りがナノファイバー糸の引き出しを減少させることの観察結果のために、仮撚り紡糸糸が特に糸複合材の達成できる特性を最適化するために有益である。 摩擦発生に使用される構造用材料、特に陸上車両および航空機のブレーキに使用される摩擦材料は、発明の実施形態のカーボンナノチューブの糸およびシートの採用により利益を受ける。 選択的に好ましくは、これらの構造用複合材は炭素−炭素複合材である。 これらの炭素−炭素複合材は、ナノファイバーシート、ナノファイバー糸を含む配列の中に浸潤された有機材料の熱分解、またはナノファイバーシートおよびナノファイバー糸の両方を含む配列、のどちらかを含むプロセス中によって製造されることが好ましい。 ブレーキに使用される場合、ナノファイバーシートは例えば陸上車両又は航空機のブレーキのディスク面のような摩擦表面に対して略平行に配向されることが好ましい。 選択的に好ましくは、これらのナノチューブシートは少なくとも略直交する方向に、補強糸又はファイバー(選択的に好ましくは、グラファイトファイバーまたは糸のどちらか、または発明の実施形態のナノチューブの糸を含む)で交差される。 このスティッチングプロセスは当技術分野でよく知られた方法を使用して実行できる。 本発明のナノチューブのシートおよび糸を使用する炭素−炭素複合材の形成は炭素−炭素のブレーキ材の通常の技術と類似して進めることができ、酸化保護に採用される物の様な類似の添加剤を利用できる。 炭素−炭素ブレーキ材のマトリクス構成要素を形成するための熱分解用の選択的に好ましい材料は、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、および当技術分野で知られた類似材料である。 気相熱分解ステップは、場合により例えばガスの構成要素として天然ガスを使用するなどして実行できる。 多数の樹脂およびガスの浸潤ステップが空隙空間を減少させ、性能を最適化するために有効に採用される。 (d)複合材および非複合材の用途 シートとリボンの高強度によって可能になった様々な用途が実施例6および27に記載される。 本発明者らはここにすでに超軽量航空機に使用され、そして宇宙用途のソーラー帆船に提案されたマイラー(登録商標)およびカプトン(登録商標)フィルムの強度〜160MPa/(g/cm 3 )(D.E.Edwards等、High Performance polymers 16,277(2004))および超高強度スチールシート(〜125MPa/(g/cm 3 ))およびアルミニウム合金(〜250MPa/(g/cm 3 )のそれに匹敵するかまたはより高い密度正規化強度を提供する。 発明者のナノファイバーのシート、リボン、および糸に対する高強度により、好ましい用途様式には、膜、ダイヤフラム、ソーラー帆船、テントおよびその他の居室構造体、超軽量航空機、ミクロおよびマクロの航空機、空気圧支持布(例えば、ドーム、バルーン、その他の膨張可能な構造体)、パラシュート、およびロープ(例えば、海上船舶の係留および宇宙における連結用物体(テザー)に有用な物)が挙げられることが示される。 空気支持の使用に対する代替物または補完物としてナノチューブベースのシートおよびリボンおよびナノチューブベースの織物は例えば金属の張力掛け要素を使用して機械的に張力をかけられる。 使用される糸およびシートは場合により重ね合わせできる。 例えば、発明の実施形態の配向ナノファイバーシート(実施例28および図27参照)は場合により全てのシートが同一のナノファイバー配向方向を有するわけではない重ね合わせシート構造を生成する様に一緒に積層できる。 事実、重ね合わせシート構造体におけるナノファイバーシートが面内(即ちシート内の方向)に対して異方性を有する重ね合わせシートを生成するために重ね合わせできる。 ナノファイバーの糸またはシートは場合により別の機能性材料支持体を含有できる。 例えば、浸潤またはオーバコートされた材料は膜、ダイヤフラム、膨張構造体、および空気圧支持構造体のためにガス透過性を減少または排除するために有益である。 コートされたまたは浸潤されたこれらのナノファイバーベース構造体には、ナノチューブのシート、リボン、およびナノファイバー糸を組み入れた織物、並びにその他可能性のある物が挙げられる。 ポリマー、金属、およびその他の結合剤で浸潤した糸、リボン、およびシートならびにマトリクス材料は、同様に強度増強をもたらすために特に有益である。 カーボンナノチューブの機械的重量強度はソーラー帆船用に開発されているマイラーのそれを凌駕するので、これらのカーボンナノチューブシートはソーラー帆船としての用途に特に有望である。 通常のポリマーフィルムを十分に薄くすることは困難である一方、本発明者らは4オンスのシートが1エーカを被覆できる、非常に薄い(50nm厚さ)ナノファイバーシートを作成した。 発明の実施形態のその様なまたはもっと厚いシートは、面内の全ての方向に丈夫なソーラー帆船を製造する目的のために任意で重ね合わせできる。 これらのシートの例外的に高い熱拡散性(シート面積およびシート側面を熱的に異なる状態で暴露したときの温度の平衡化を促進する)と同様に、ナノチューブの極度の放射線および熱に対する安定性は特にソーラー帆船用途に有益であろう。 好都合な展開性能により、ナノファイバーシート、ナノファイバー糸、またはそれらの組み合わせを含む花弁構成のソーラー帆船が選択的に好ましい。 その様な花弁構成のソーラー帆船は、ソーラー帆船の翼板配列が開いた花弁の配列に類似する構成にちなんで名付けられる。 その様なソーラー帆船の幾何形状の教示は文献にある。 最近、あるタイプ(金属被覆のマイラで構成する)がミサイル上で宇宙に発射されたが、宇宙への打ち上げは成功しなかった。 花弁構成のソーラー帆船の選択的に好ましい構成は、三角形の頂点で継ぎ合わせる少なくとも略三角形の花弁を複数含む構成である。 三角形が継ぎ合わされた頂点における三角形の角度は、15°より大きく120°未満が選択的に好ましい。 ソーラー帆船における長方形の花弁の数もまた少なくとも3個が好ましい。 ナノチューブシートはコーティングまたは積層をしないでソーラー帆船用途に使用できるが、一方ナノファイバーシートは反射性を高くすることが選択的に好ましく、それは薄い金属製オーバコートの堆積またはナノファイバーシートの高反射性の材料による積層によって達成できる。 その様な高反射性の材料のオーバコートは、場合によりポリマー浸潤シートの様に浸潤されたナノチューブシートとして実行できる。 カーボンナノチューブシートおよびカーボンナノチューブベースの織物の高強度、並びに達成可能な靭性は、それらがタイヤコード織物としてタイヤに組み込むことができることを意味し、場合により使用状態下のタイヤ圧力および作動条件を表示するセンサーの応答を与えるために使用できる。 ゴムタイヤのようなタイヤの中にナノファイバーシート、ナノファイバー織物、およびナノファイバー糸を組み込む方法は、通常のタイヤコードを組み込むのに使用される方法の様にできる。 これらの機械的特性により、防弾用複合材(防弾用織物を含める)、切断抵抗性の手袋およびその他の衣料、宇宙服、および月または惑星飛行のための防護服に組み込むようなその他の用途が可能になる。 ナノチューブの糸、シートまたは布の高い熱伝導性および熱拡散性は、例えば温度調節衣料用(宇宙服および月、惑星、および宇宙空間のその他の物体の探査用防護服用など)の様な各種の用途に有用である。 9. 撚り入りのナノファイバーの糸、シート、およびリボンのその他のファイバーとのアセンブリ 発明の実施形態の撚り糸、仮撚り糸、および溶液による高密度化のナノチューブ糸は、場合により不織布と組み合わせて、不織布のコスト利点をナノファイバー撚り糸に対して達成できる機械的特性および電気的特性と組み合わせる構造体を製造できる。 様々な組み合わせが有益に採用される。 例えば、ナノチューブの撚り糸は、アセンブリの機械的特性を改善するように不織布の体内に埋め込まれ(静電紡糸により製造された不織布など)、またはナノファイバー撚り糸は不織布をスティッチするために使用される。 電気的に絶縁性の不織布の体内に電気導電性のナノファイバーの撚り糸を組み込む利点は、これらの不織布が撚り入りナノファイバーベースの電子回路の中の電気導電性要素を絶縁できることである。 場合により、不織布はウォータージェットまたは針床を用いた横方向の貫通のような手段を使用して絡ませることができる。 発明の実施例の電気伝導性ナノファイバーシートは、場合により静電紡糸用の受け電極またはこの電極の被覆材料のどちらかに使用できる。 どちらの場合も有益な結果は、静電紡糸糸と発明の実施形態のナノファイバーシートの積層物である生成物である。 電気絶縁性のファイバーおよび糸は、場合により電気的絶縁性およびその他の所望の特性を与えるために、電気的に導電性のナノファイバーの撚り糸の周りに螺旋様式に撚り合わせることができる。 同様に、従来の糸およびファイバー構造物から形状的に類似した構造体を製造するために一般的使用される設備を使用して、ナノファイバーの撚り糸は従来のファイバーおよび糸の周りに撚り合わせできる。 その様な方法には、従来のリング紡糸フレームに対するコアおよびラップスピニングの改作が挙げられる。 実施例53には、一つは電気伝導性のカーボンナノチューブを含みそして残りは電気的に絶縁性のセルロースマイクロファイバーを含む、二つの異なる繊維材料の繊維複合材を製造するための撚りベースの方法が例証される。 同様に、この実施例により撚り糸の外側表面に絶縁性マイクロファイバーまたは導電性カーボンナノチューブのいずれかを与える方法が例証される。 加えて、この例証によりカーボンナノチューブ糸がどの様にして絶縁層で被覆されるかが示される。 同様に、セルロースシートを溶融性のポリマーマイクロファイバー(ポリプロピレンまたはポリエチレンベースの不織紙など)を含む同様なシートで置き替えることにより、実施例53の方法は、熱的またはマイクロ波での加熱により糸中のナノファイバー表面へのポリマーの溶融前に撚りまたは仮撚りのどちらかを入れるポリマー/ナノチューブ複合糸の製造に使用できる。 この例証には実施例45の方法の使用で輪郭を描かれたティッシュペーパ/ナノチューブ堆積複合材が使用される。 3mm幅のリボンがその複合堆積物からナノチューブ配向方向に対して平行にカットされ、中程度の強度の糸を与えるために撚りがかけられる。 明らかに楕円形の心棒上の(円周方向にナノチューブファイバー方向を有する)輪郭描写のために、絶縁性セルロースマイクロファイバーまたは電気伝導性カーボンナノファイバーが(撚りの方向に依存して)撚り糸の表面に現れることを、本発明者らは見出した。 幅広い用途に使用される織物構造には、全体的または部分的縦糸の、または全体的または部分的横糸のどちらかに用いるナノファイバー撚り糸を挙げることができる。 絶縁性糸またはファイバーにより、導電性のナノファイバーの撚り糸を電気的に分離するように、縦糸、横糸またはその両方において電気伝導性のナノファイバーの撚り糸を分離することができる。 これらの導電性糸は、場合により(織物の曲折に伴う望ましくない電気的接触を回避するため)導電性のナノファイバー撚り糸が露出している織物側の上に絶縁性織物を積層したりまたは絶縁コーティングを与えたりすることによって分離できる。 代わりに、導電性ナノファイバー糸が織物容積の中に埋め込まれることによって絶縁性が提供されるように、これらの導電性糸を分離する絶縁性糸またはファイバーと比較して導電性のナノファイバー撚り糸が小さい直径を有するようにできる。 絶縁被覆されていない導電性ナノファイバー糸ワイヤの短絡を阻止するこの目的のために、電気伝導性ナノファイバー糸ワイヤは選択的に好ましくは、電気導電性ナノファイバー糸ワイヤの直径の少なくとも5倍を有する絶縁性糸で織られた織物の中に組み込まれる。 図40により撚りベースのプロセス中でウールのファイバーとナノチューブ構成要素を組み合わせた実験室製造の糸が示される。 その様なアセンブリの利点はウールの魅力的特質をカーボンナノチューブのそれと組み合わせることにある。 例えば、カーボンナノファイバー構成要素により電気的加熱のための糸用途に必要とされる電気伝導性が提供でき、そしてウール構成要素により例えば汗を吸収する能力の様なウールの有利な特性が提供できる。 固体状態の方法で初期のナノファイバーの糸、シート、またはリボンが製作された後で、様々な有益な方法により固体状態で紡糸されたナノファイバーの糸、リボン、およびシートの中に、追加的カーボンナノチューブまたはその他のナノファイバー(第二次ナノファイバーと称される)が組み込まれる。 1つの方法は、これらの予備的製作の材料への触媒の添加により、この触媒の上にCVDベースの成長を可能にすることである。 別の方法は第二次ナノファイバーのCVD成長の間に金属−有機化合物の熱分解により触媒を添加することである。 これらの方法は固体状態で紡糸されたカーボンナノチューブのシート、リボン、および糸に対して特に有用であり、そしてカーボンナノチューブとなる第二次ナノファイバーのCVD成長のために特に有用である。 予備形成されたナノチューブシート、リボン、および糸に対してCVD成長させたナノチューブのその様な追加的添加の結果、有用な階層的構造が形成され、それにはナノファイバー、ナノファイバーの束、およびより大きなナノファイバーアセンブリの上の触媒から成長したナノファイバーが有用なものとして挙げられる。 予備形成された糸、リボン、およびシートに対するその様な第二次ナノファイバーから利点が得られ、それには熱伝導性および電気伝導性の増強が挙げられる。 代わりに、ろ過膜の上にナノチューブシートの形成のために典型的に使用されるタイプのろ過プロセスにより、第二次ナノファイバーが本発明の実施形態の予備形成のナノファイバーシートに添加できる。 別の従来のろ過膜もまたろ過プロセスの間の予備形成ナノファイバーシートを支持するために採用でき、そのような支持は特に予備形成ナノチューブシートが非常に薄い30nmである場合には有益であるが、事実上はナノファイバーシートがろ過膜である。 10. ナノファイバーの糸、リボン、およびシートの応用 (a)織物への応用 発明の実施形態の実行結果から得られる驚くべきナノチューブ糸の特性は、電子織物を含めた2次元または3次元の織物における少数のまたは大多数の構成要素のどちらかに対するナノチューブ糸の応用として特に有用である。 驚いたことに、本発明者らは本発明のプロセスの使用により高い熱伝導性または高い電気伝導性が高強度および高靭性と組み合わせて得ることができることを発見した。 達成された小直径の糸(1ミクロン)は、通常の織物糸およびナノチューブだけを含む以前報告された連続ファイバーまたは糸に対するよりも10倍以上低い。 導電性の高いナノファイバー撚り糸は、衣料に採用される織物の中に織り込むことができ、例えば、健康状態の情報、着用者の位置、および体動、並びに着用者または衣料中のセンサーデバイスにより集められる情報のような、音声通信およびその他のデータを伝送するために使用されるアンテナとして有用である。 その様なアンテナにより採用される構成は、ナノファイバー糸のアンテナが製織できるかまたは衣料織物に縫い込むことができること以外は、基本的には従来のアンテナに対するのと同一である。 加えて、電気伝導性のナノファイバー撚り糸は、衣料織物(およびテントのような用途に使用される織物)をノイズの検出および位置選定用の大面積の音響アレイにするために有益に採用できる。 ナノファイバー糸は織物中のマイクロホンに接続でき、織物中のナノファイバー糸の間の交点に位置するポーリング処理された強誘電体ポリマーと同じくらい単純であってもよい。 これらの交点は、必ずしも両方の糸がナノファイバー糸である必要は無いが、織物の縦糸および横糸の様に少なくとも略直交するナノファイバー糸の間にあることが選択的に好ましい。 ナノファイバー糸上の強誘電体コーティングのポーリング処理はナノファイバー糸アセンブリを織物にする前後のいずれでも可能である。 しかし強誘電体のポーリング処理方向は糸の長さ方向と直交するのが選択的に好ましく、ポーリング処理のステップは織物が製作された後で実行されることが選択的に好ましい。 このポーリング処理方向は、場合によりナノファイバー糸の平面内またはこの平面に直交するかのいずれかであってもよい。 しかしながら、織物の平面に対して、または織物が平面で無い場合には織物の局所的平面に対して、直交することが選択的に好ましい。 電子織物中の金属ワイヤをナノチューブ糸で置き換えることにより、人工筋肉として作動させる、およびファイバー状超コンデンサまたはバッテリとしてエネルギーを貯蔵する能力の様な重要で新しい機能性が与えられる。 本発明のポリマーフリーのMWNT糸により、人工筋肉に使用されるナノチューブファイバーの強度の2倍が与えられ(R.H.Baughman,A.A.Zakhidov,およびW.A.de Heer,Science 297,787−792(2002))、そしてポリマーを層間挿入したMWNT糸により、ファイバー状態超コンデンサを製造するために使用された凝集紡糸SWNT/PVAファイバーのそれよりも100倍高い電気伝導性が与えられる(A.B.Dalton等、Nature 423,703(2003))。 発明の実施形態に例証されるミクロンまたはそれより細い糸または薄いシート厚さおよびこれらの薄さに見られる低い視認性、並びに特定の構成物(カーボンナノチューブなど)に例証された高い電気伝導性を反映して、本発明の実施形態の糸およびシートは、例えば、電気的接続および相互接続を行うための透明なおよび視認性の低い基板材料として有益に採用される。 得られる透明な導電性電極は、液晶ディスプレイ、発光ディスプレイ(有機および無機の両方の)、ソーラー電池、切り替え可能な透明ウィンドウ、マイクロレーザ、光変調器、電界放出デバイス、電子スイッチ、および光学偏光子の様な応用に重要である。 ITO(インジウム・スズ酸化物)のような無機電極は曲げで品質低下し、適用または修繕するのは高価である。 本発明の実施形態によりこれらの問題が解消される。 ノッティングに対して負うべき驚異的な機械的強度、耐摩耗性、およびこれらの特性のすべての劣化に対する耐久性によって、発明の実施形態の撚り糸は電子織物のためのファブリック状キーボードスイッチに好適である。 発明の実施形態の圧力スイッチは(a)第一のスイッチ接点を供給する電気伝導性のナノファイバーの撚り糸(カーボンナノチューブ撚り糸など)を含有する織物、(b)第一のスイッチ接点への第一の電気的接続、(c)第二のスイッチ接点である材料に行われる第二の電気的接続、(d)スイッチに適切な圧力が加えられない場合に、第一と第二のスイッチ接点の間の(および、それによる第一と第二の電気的接続の間の)直接的または間接的な電気伝導を遮断する絶縁性材料、(e)適切な圧力が加えられる場合に第一と第二のスイッチ接点の間に電気伝導を形成するための手段を含む。 その様なキーボードスイッチに対する発明の実施形態の一つにおいて、電気伝導性のナノファイバーの撚り糸は第一の織物に製織されその結果この織物の表面領域が電気伝導性になる。 第一のスイッチ接点として働く導電性の表面領域を備えるこの織物は、絶縁性のスペーサシート(絶縁性織物、または適切な構成の絶縁性の織物繊維または糸など)によって第二の電気伝導性表面から分離される。 この絶縁性材料は第一のスイッチ接点と第二の電気伝導性の表面の間の接触可能な領域の部分だけに広げられ、その結果スイッチ表面に略直角に加えられる圧力により第一のスイッチ接点と第二の電気伝導性表面の間に電気的接触が与えられる。 この第二の電気伝導性表面は第二のスイッチ接点になり得る。 代わりに圧力誘起のシートまたは織物の撓みにより、これらのスイッチ接点の間に電気的経路を与えるために、この第二の電気伝導性表面を第一および第二のスイッチ接点の間に電気的接合接触させることができる。 後者の場合では、第二のスイッチ接点は第一のスイッチ接点がある同じ織物の電気伝導性の領域であってもよい。 上記スイッチにおいて電気伝導性織物の一方または両方が、固体引き出しプロセスによって製作された電気伝導性のナノファイバーシートまたはシート部分で置き換えできる。 ナノファイバーシートまたはシート部分内のナノファイバーは、選択的に好ましくはカーボンナノチューブであり、そしてこれらのカーボンナノチューブシートまたはシート部分は選択的に好ましくはカーボンナノチューブ・フォレストから誘導される。 この電気伝導性ナノファイバーシートまたはシート部分は、場合により電気的絶縁性の別の織物表面に付設することができる。 その様な付設の利点は、特に電気伝導性ナノファイバーシートが非常に薄くその結果光学的透明性が与えられる場合に、電気伝導性のナノファイバーシートに対して機械的な支持を与えることである。 その様な光学的透明性は織物の外観を考案するための最大の自由度を与えるために特に重要である。 特に電子織物の用途に有用な驚異的な機械的および電気的特性の組み合わせによって、これらの織物の通常のワイヤがナノファイバーの撚り糸で置き換えできる。 例えば、本発明の導電性ナノファイバーの撚り糸は、液晶ディスプレイまたは発光要素(発光ダイオードなど)を包含するセンサー用および衣料用ワイヤとして使用できる。 これらのナノファイバーの撚り糸および特にカーボンナノチューブの撚り糸により、E. R. Post等、IBM Systems Journal 39,840−860(2000)に記載された電子織物用途に使用される通常のワイヤを置き換えることができ、そして同様の方法が、通常のワイヤからおよびこれらのナノファイバー撚り糸からデバイス構造体を創作するために採用できる。 発明の実施形態の撚り糸は、対向する表面の間でこれらの表面に堅密な接触を生み出す圧力を加えることにより永久的または容易に取り外せる相互接続を提供する、ベルクロ(登録商標)のマイクロデニール版を製造するために採用できる。 発明のある実施形態において、ナノファイバー撚り糸により、合わせ面上のフックと相互接続する閉じたループが織物基部の中に与えられる。 合わせ面上のこれらのフックは、例えば矢の様なかかりであることができ、ナノファイバー糸が含有される織物が隣接した表面の上に押し付けられる場合に、その周りにナノファイバー糸によりループが作られる。 代わりに、フックは、例えばポリマー溶液からのポリマーの浸潤による、または浸潤されたポリマーの光重合反応による剛性のポリマーで浸潤されたナノファイバー糸のカットループであってもよい。 この用途にナノファイバー撚り糸をその様に使用する利点は多い。 丈夫なフック(リソグラフィで製造されたダイヤモンドフックなど)に係合する丈夫で強靭なカーボンナノファイバー糸を使用することにより、極めて強靭な相互接続が合わせ面の間に行われ、それにより合わせ面との間に非常に高い熱伝導性が与えられる(カーボンナノチューブおよびダイヤモンドのような材料の両方の高熱伝導性の結果として)。 両側の合わせ面が電気的導電体である場合、2つの合わせ面の間の機械的接続により電気的接続が与えられ、それは例えば、電子織物の電気的接続を行うために使用できる。 更には、閉じたループおよびフックのパターン(または機械的に等価物)は、両方の合わせ面上に係合プロセスが2個の表面を横方向に整列するのを支援するように提供できる。 更に、ここで説明される極めて小さいナノファイバー糸直径は、表面(織物または固体)を接続するこの手段が、マイクロ回路用の100ミクロンスケールに適用できることを暗示する。 例えば、その様な用途には、糸ループは固体ポリマー中または金属中に固定され、対向のかかりはシリコン、ダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン、プラスチック、または金属のような様々な可能性のあるいずれかの材料にリソグラフィ法で製造できる。 (b)ノットベースの電子機器および撚糸または無撚糸のナノファイバー糸から電子デバイスを製造するその他の方法 本発明のナノファイバー撚り糸の電子デバイス(特に電子織物にある物)としての用途は(1)例証された機械的ロバスト性および電気伝導性および糸が浸潤された場合のこれらの伝導性の保持、(2)化学的修飾またはドーピングによる糸区分の電気的特性を変化させる能力、(3)例証された、ナノファイバーの撚り糸がノットされた場合の機械的特性劣化のないこと、(4)発明の実施形態の実行のために利用可能な様々な金属性、半導体性、および金属性ナノファイバー、によって可能になる。 近似組成MoS 9−X I X (ここでXは4.5と6の間)を有するナノファイバーの様な超電導体で作られたナノファイバー撚り糸は、超電導ケーブルおよび磁石用の超電導線として使用できる。 Nb 3 Sn超電導体としてのナノファイバー、MgB 2超電導体(約39Kの超電導転移温度を有する)、およびカーボンドープしたMgB 2超電導体、は超電導性である発明の実施形態のナノファイバー撚り糸に対するナノファイバー構成要素として特に好ましい(Y.Wu等、Advanced Materials 13,1487(2001)参照。そこには単結晶BナノワイヤをMgの蒸気との反応による超電導性MgB 2ナノワイヤの成長が記載される)。 発明の実施形態の方法を使用する利点は、ナノファイバーの撚り糸の高強度、高靭性およびこれらの糸中のナノファイバー間の堅密な電気的相互接続である。 上記した発明の実施形態の新規な方法により、糸の長さ方向に沿って電気的特性における制御可能なパターン変化を与えられ、それはナノファイバー糸をベースにした電子デバイスの製作のために有益に採用できる。 本発明者らはここにナノファイバー糸を使用するデバイス製作に採用できるその他の新規な方法を記載する。 本発明者らはノットベースの電子技術としての発明実施形態の第一のカテゴリに言及する。 ノット構造は電子デバイスの製作に使用されるからである。 1つの戦略はノットベースのリソグラフィであり、それには、電気的、流体的、熱的、または機械的な回路または回路要素の製作に必要なパターン化された堆積、反応、または除去の可能性を与えるために、ノットでの糸高密度化(および、場合により、ノット内部の異なる箇所における高密度化の相違)が利用される。 これらのパターン化された堆積、反応、または除去の方法は、単糸、合撚糸および織り込まれた、または別の方法で構造体の中に集成された、糸に対して適用される。 同様に、領域選択的な材料堆積、反応、または除去を得るためのこれらの方法には、その他の有用な選択項目の中で、ノットされた糸または糸アセンブリをガス;蒸気;プラズマ;液体;溶液;流体分散物;超臨界液;融液;または電気化学的堆積、電気化学的材料除去、または電気化学的重合を結果としてもたらす条件に暴露することが挙げられる。 これらの概念の内最も単純な実施形態は、図6の双糸、および図12の単糸にについて、堅くノットされた糸の領域はファイバーのアンノット領域よりもより高い高密度化を有することに注目することで理解できる。 この密度差により、ファイバーのノット領域は液体、蒸気またはプラズマの浸潤が糸のアンノット領域よりもよりはるかに困難になる。 例えば、選択的に浸潤される薬剤は浸潤された糸の領域の電気的特性を変換するために使用される化学物質であってもよいし、または浸潤されていない糸領域に対して、例えば化学的または電気化学ドーピングまたは液体、ガス、またはプラズマ誘起の化学的変換によって電気的特性の変換が実行される場合に、浸潤された領域を保護するために働くレジスト材料であってもよい。 このプロセスの後で、レジスト材料は場合により取り除かれる。 図12の精査により、挿入された一つ結びから取り除かれた糸箇所(1202)における相対的な糸寸法により、ノット入り口(1203)、およびノット出口(1204)、およびノットのボディ(1201)で、選択的な領域浸潤および反応のために使用できる領域的な密度差が与えられることが示される。 ノットまたはノットのその他の領域から移動してくる、写真に見られる迷い込みナノチューブは、場合により化学的に(例えば、糸を裸火に通過させることにより)取り除きできる。 電界放出のような用途を所望の場合は、これらの迷い込みナノチューブは、機械的処理または結果としてナノファイバーの破断をもたらす化学的処理を含めた化学的処理によって、糸の異なる領域で選択的に増加させることができる。 その様な機械的処理の実施例は、例えば、ナノファイバー撚り糸と粗面またはオリフィスの間の摩擦、およびナノファイバー撚り糸の超音波処理(選択的に好ましくは張力が糸にかけられながら)である。 化学的プロセスの実施例は、酸化性酸、プラズマ酸化、および熱アニールの間の空気中での酸化、および表面フッ素化(それは後に熱アニールで逆転される)がある。 ノットは現在繊維産業で使用される方法のどれによっても形成できる。 形成されるノットのタイプは必要とされる特定の構造のサイズと性質に依存する。 一つ結びはノット長さがあまり大でなく、糸パッケージが比較的小さい場合のコンパクトな用途に可能である。 より広範囲なノッティングが要求される多量適用の場合には、ループを形成するためには、例えば編み組み、ブレイズ、刺繍の様な現在確立されている技術のいずれを使用しても形成でき、次いでその用途に必要とされる程度まで堅く締められる。 電気伝導性糸(カーボンナノチューブなど)のノットまたはアンノットの領域に対する電気伝導性の相違は、同様にリソグラフィにも使用される。 1つのアプローチはより抵抗性のあるファイバー領域の中に優先的な熱的変換または電子化学物質の蒸発を引き起こさせるために、電圧パルス、または連続的なよく分離された電圧パルスを印加することである。 ノット領域はアンノット領域よりも高い電気伝導性を一般的に有しているので、電圧パルスが印加されると糸のアンノット領域では選択的に糸のノット領域と相対比較して温度が増加する。 一方ファイバーのアンノット領域のより高い多孔性はこの効果を逆転させるように使われる。 糸のアンノット領域のより高い多孔性は、連続的な電気的加熱の間の温度増加が糸のノット領域のそれと相対比較して少なくなることを意味するからである。 ノットされたナノチューブ撚り糸はこれらの糸の選択的用途に好ましく、その幾つかは上述されている。 例えば、独立的に結ばれたノット(ノットファクターと呼ばれる)はナノファイバー撚り糸の上に部分的または完全に重なる様に集成される様な特殊なタイプのノットされたナノファイバー撚り糸もまた選択的用途に好ましい。 発明の実施形態のナノファイバー糸は、これらの糸を織物中に取り込む前または後のどちらかで選択的に半導体性、金属性または超電導性領域を与えるためにパターン化できる。 このパターンニングは様々な方法、例えば、(a)よく知られたリソグラフィまたはソフトリソグラフィの適用、(b)インクジェット印刷、または(c)レーザ印刷のどれかによることができる。 これらの方法は選択的に好ましくはマルチステップであり、そして様々な周知のパターン形成方法、例えばポリマーの光重合または電子ビーム誘起反応;圧力誘起の物質移動;および材料を堆積、除去、または変換するための液体、気相またはプラズマ処理の組み合わせが可能である。 導電性糸を電子チップの様な自己組織化の機能デバイスのための相互接続として使用する方法が採用される。 その様な方法は、本発明の実施形態の方法によって製造できる極めて小さい直径の電気伝導性の糸、正確に形状化された押し下げパターンを含有する織物構造を創出する能力、および織物において互いに関して異なる長さを絶縁する能力を利用できる。 形状効果、パターン化表面張力の変化、または(最も好ましくは)これらの組み合わせ効果、および可能性のあるその他の自己組織化効果を使用して、機能性デバイス(トランジスタチップなど)は、チップを含有する流体を織物上に堆積させることによって織物上に自己組織化できる。 図16により、機能性デバイス(例えば基板解離性電子チップなど)のための結合サイトを与える織物組織の概略図が与えられ、機能性デバイスは粒子状デバイスの液体ベースの分散液からこれらのドッキングサイトの織物の上に自己組織化できる。 要素1601は要素状に描かれるものの全てから絶縁されている電気伝導性のナノファイバー撚り糸である。 要素1602および同様の形状の孔の全ては機能性デバイスのための結合サイトになる可能性がある。 相互接続のための金属線を包含するプラスチックシート状の平面または曲面の基板の上に電子チップを自己組織化するために関連方法が採用された(K.D.Schatz、米国特許第6,780,696号;T.D.Credelle等、同6,731,353号;J.S.Smith等、同6,623,579号;および同6,527,964号;M.A.Hadley等、同6,590,346号;G.W.Gengel,同6,417,025号を参照)。 この先行技術の教示は、電子織物中で織物中のナノファイバー撚り糸がその他の織物構成要素と共に流体ベースの電子チップ自己組織化に使用される、本発明の実施形態に有用な変形を与えるために使用できる。 この先行技術に記載される様々な方法により金属ワイヤを自己組織化電子チップと接続する手段が示され、これらのおよび関連する方法がどのようにしてナノファイバー糸と織物上に自己組織化する機能性デバイス(電子チップおよびマイクロ流体回路要素など)との間の相互接続を与えるために適用されるかに関しては当業者にとって明らかである。 (c)ワイヤ用途 ナノファイバー糸はワイヤ、および高電流を運ぶワイヤケーブルとして使用できる。 カーボンナノチューブ撚り糸、および特に導電性増強助剤を含有するその様な糸は電流の輸送に特に有用である。 これらのカーボンナノチューブ撚り糸について得られる利点は高い電流輸送能力、高温安定性、および小直径の銅ワイヤに破損を引き起こすエレクトロマイグレーション効果を受けないことである。 これらのナノファイバー撚り糸の低重量および高機械強度により、重量が特別に重要である航空宇宙および宇宙空間利用のために特に有用であり、ならびに機械的強化を与えるためのワイヤリングを採用することが役に立つ用途に有用である。 その他の可能性のある用途は、例えばパワーケーブルとして、および磁石、トランス、ソレノイドおよびモータの巻線として、および織物の中に組み込まれるこれらのデバイス用である。 糸同士または糸とその他の材料の間の電気伝導性の接合は、導電性ゲル(例えば、銀ペイントなど)、ノッティング、または実装を使用して行うことができる。 (d)電気化的デバイス用途―超コンデンサ、バッテリ、燃料電池、人工筋肉、およびエレクトロクロミック物品 撚り入りナノファイバーの高度に達成可能な多孔性およびここで特定な撚り糸(カーボンナノチューブ撚り糸の電解質で浸潤の前および後の両方など)に対して例証された高い電気伝導性のために、これらの撚り糸は、電気化学的2重層電荷注入、ファラデー電荷注入、またはこれらの組み合わせのいずれかを使用する糸ベース電気化学的デバイスに対する電極として有用である。 これらのデバイスは、液体状態、固体状態にある電解質、またはそれらの組み合わせのいずれかを利用できる(電解質の上記議論を参照)。 本発明の撚り糸の電気化学デバイスの実施例には、通常の誘電体ベースのコンデンサの静電容量と比較して巨大な静電容量を有する超コンデンサ、およびロボットの人工筋肉として使用できる電気化学的アクチュエータが挙げられる。 通常のコンデンサと同様にカーボンナノチューブ超コンデンサ(A.B.Dalton等、Nature 423,703,(2003))および電気化学的アクチュエータ(R.H.Baughman等、Science 284,1340,(1999)には、電気絶縁性材料により分離された、電気化学的デバイス中でイオン的に導電性の少なくとも2個の電極が含まれる。通常の平面シートのコンデンサに対する静電容量は電極間の隔離距離に逆比例で依存する。対照的に電気化学的デバイスに対する静電容量は、電極上の電荷と電解液中の対電荷の間の隔離距離に依存する。通常の誘電体コンデンサのマイクロメートルまたはそれ以上の隔離距離と比較して、この隔離距離は電極中のナノチューブに対して約1ナノメートルであるために、電解液にアクセスできるナノチューブの高い表面積により非常に大きな静電容量が得られる。 これらの静電容量(典型的には15と200F/gの間,ナノチューブ配列の表面積に依存する)により、わずか数ボルトが印加される場合で、結果として大量の電荷注入が得られる。 この電荷注入はナノチューブ超コンデンサ中にエネルギー貯蔵のために使用され、また電気機械的アクチュエータにおいて機械的仕事を実行できる電極の膨張および収縮をもたらす。 カーボンナノチューブを備える超コンデンサはバッテリよりもより高い電力性能および通常のコンデンサよりもより高い貯蔵性能を必要とする用途、例えば急速な加速を提供できそしてブレーキエネルギを電気的に貯蔵できるハイブリッド電気自動車の様な用途に使用できる。 超コンデンサ、人工筋肉、またはバッテリとして使用できる電気化学的デバイス用撚り糸の構成は実施例18に示す。 これらの撚り糸は織物中に加工糸として組み込みできる。 織物中に超コンデンサとして凝集紡糸ナノファイバーの組み込みが以前に示された(A.B.Dalton等、Nature 423,703(2003)参照)が、これらの加工糸は、撚りの挿入による機械的特性の増強に必要とされる、撚りの度合いまたはファイバーの円周に対するナノファイバー長さの高い比のどちらも有していなかった。 同様に、これらの先行技術のファイバーは発明の実施形態の高度な撚り入りのカーボンナノチューブよりも約1桁低い電気伝導性を有した。 サーモクロミックデバイスに発明の実施形態のナノファイバー糸を有効に採用する様々な方法が採用でき、それには電子織物中に織り込まれるかまたは別の方法で配列されるものが含まれる。 1つの方法は、オーバコートされるかまたは別の方法でナノファイバー糸の中に組み込んだ液晶のようなサーモクロミック材料で色変化を引き起こすための加熱要素としてナノファイバー撚り糸を使用することである。 別の方法は電解質で浸潤またはコートされた電気伝導性ナノファイバー糸電極の電気化学的誘起の色変化を利用することである。 この方法のために、対向電極は作動電極として同じ電解液に接触する別の撚り入りナノファイバーであってもよい。 しかしその他の有用な可能性がある。 例えば、対向電極は電極相互間の短絡を回避することおよびイオンの経路を与えることの両方を要求されるイオン的導電性電解質によって撚り入りナノファイバー電極から分離される織物上の電気伝導性コーティング材であってもよい。 赤外線、可視光線または紫外線の領域のいずれかにおけるナノファイバー糸の電気化学的誘起の色彩変化には、ファラディプロセスまたは非ファラデー電荷注入のいずれか、またはそれらの組み合わせのいずれかが伴う。 場合によっては、導電性誘起ポリマーでオーバコートされた電気伝導性のナノフアイバー撚り糸(または導電性ポリマーナノファイバーを含むナノファイバー撚り糸)が色変化の用途に、および特に電子織物中に色変化を与える糸電極として好ましい。 カーボンナノファイバーの撚り糸は場合により、ファラデー的または非ファラデー的のどちらかの電気化学的荷電の場合に色を変化させる電極として特に好ましい。 これらの色変化は大気による吸収がない赤外線の有用な領域におけるカーボンナノチューブファイバーに対して起こる。 これらのクロミック材料を使用した場合、色変化を画素化して与える電子織物を得ることができる。 液晶ディスプレイに広く使用される個々の画素を電気的にアドレス付けする方法は良く知られ、同じ方法が本明細書で使用できる。 例えば、織物の中の直交する糸の端部の間に適切な電圧を印加することにより、これらの糸を分離するサーモクロミック材料が選択的に加熱されその糸よりも非常に低い電気伝導性が与えられる。 導電性のナノファイバー撚り糸は、電解質で充填され触媒を含有する燃料電池電極として特に有用である。 強度、靭性、および熱伝導性、および多孔性のために、燃料電池用途の好ましい構成物としてカーボンナノチューブ撚り糸が挙げられる。 燃料電池電極は単糸または合糸(浸透性電解質およびPtの様な触媒と共に)を含んでもよく、または撚り糸の配列、特に織物に織り込まれたもの(または構成された)を含んでもよい。 図104により、織物に織り込まれた糸サイズおよび糸形状のデバイスの形に、またはより大きな直径のデバイスとして、構成された発明の実施形態の燃料電池が概略的に図示される。 カーボンナノチューブ糸の水素電極(10402)は、ナノチューブ糸のアセンブリであってもよく、固体電解質(10403)でコートされ、この電解質と緊密に接触し、そして電解質は周囲の編み組みされたナノチューブ糸の酸素電極(10401)とも緊密に接触する。 10401および10402の両方とも十分なナノ多孔性の空隙空間を含有し、空気(または酸素)が10401と接触し、水素が10402を通過して輸送される。 典型的にはPtまたはPt合金の触媒がこれらのガスおよびこれらのそれぞれの電極の間の接触領域にあることが好ましい。 水素燃料はナノチューブ糸電極10402の多孔性領域を通過して輸送され酸素(または空気)は酸素電極10401に配送される。 水素燃料は場合によりヒドラジンまたはメタノールのような代替燃料の置き換えできる。 電極10402に対する燃料の高信頼のアクセスを提供することが重要である。 幾つかの方法、即ち、内部燃料の貯蔵、外部燃料の貯蔵、および間欠的内部および外部燃料の貯蔵が使用できる。 外部貯蔵の方法は糸の燃料電池から分離した燃料源(水素など)を有することである。 内部貯蔵の達成方式は燃料電池の糸の水素電極の中に燃料を生産している水素を貯蔵することである。 どちらの場合も、燃料貯蔵および電極への燃料のアクセスは糸電極10402の中空領域(編み組み糸の中空の中央領域など)、または容易に液体を逃がすMWNT糸の多孔の内部でおよび通過してできる。 その様な糸燃料電池はトンボのように小さい超小型飛行機への応用に特に将来性がある。 編み組みされ(靴ヒモなど)中空のある編み組みチューブを製造し、水素電極とする30ミクロン以下の小さいMWNT糸があるとする。 この電極は編み組み構造の表面にH +輸送する電解質層でオーバコートされ、超小型飛行機の胴体または羽根の第一層を製造する犠牲心棒上に巻き付けられる。 酸素電極糸(中空の構成を必要としない)は次いで水素電極の上部に巻き付けられ、追加的な電解質が吸収され、そして航空機の表面上にある糸側からだけ電解質を除去するように化学的処理される(その結果空気を含む3点接触が確保される)。 このタイプの構成の代替として、直径30ミクロン以下の燃料電池糸構造は、直径10ミクロンMWNT糸の外側表面に電解質を吸収させ、電解質と接触した側に部分的浸潤を与えるほど電解質がまだ十分に湿潤している間に第二の糸で水素電極MWNT糸を撚り合わせることによって製造できる。 次いで水素電極糸の中にヒドラジンを逃がし燃料電池を作動可能にする(逃がされたヒドラジンを1つの燃料構成要素とし、空気を第二の燃料構成要素として使用することにより)。 PtまたはPt合金などの触媒は当然両方の燃料電池電極に有用であり、そして先行技術の方法を使用してその様な触媒はナノチューブアセンブリの中に領域を選択する方式で容易に堆積できる。 紡錘上に巻き取られたナノファイバー撚り糸は上記の多くの利用に特に好ましい。 この紡錘は最終デバイスの部品の1つであってもよいものであり、またはナノファイバー撚り糸の配列に使用され次いで次の製作ステップで取り除かれるものでもある。 (e)センサー 発明の実施形態のナノチューブ撚り糸は、場合により編み込んだり織物に織り込んだりできる化学的および機械的センサーとして特別な有用性を有する。 これらのナノチューブ糸は複合材構造体に組み込まれ、これらの構造体の機械的変形および損傷発生の事象を感知したりできる(それらが結果として破滅的な構造破損に至る前に)。 機械的センサー適用は、糸が変形された場合には発生する糸の電気伝導性の変化、または糸が破断された場合に発生する電子的輸送の遮断を使用することができる。 例えば、兵士の制服の中にあるナノチューブの撚り糸は、兵士が特定の場所で負傷したことを示す電気的に送信可能な信号を供給し、それにより有効な負傷者選別が可能になる。 同様にナノチューブ糸の靭性により、負傷に対するある程度の保護をもたらす。 ナノファイバー撚り糸の化学的センサーの適用はナノファイバー上に化学物質の吸着による電子輸送および熱電力の感応性、並びに化学物質または生物学薬剤の誘導体化または非誘導体化表面との反応を利用できる。 カーボンナノチューブの電気伝導性および熱電力の感応性は良く知られている(P.G.Collins,K.Bradley,M.IshigamiおよびA.Zettl,Science 287,1801(2000)およびJ.Kong等、Science 287,622(2000))。 ナノファイバー糸がもたらす利点は、電子織物中の化学的センサーを含む様々な構造体に組み込まれる機械的にロバストな構造がナノファイバーの高い表面積を保有することである。 電解質を含むナノファイバー糸中のナノファイバーの電気化学的静電容量の変化は、ナノファイバー糸ベースの化学センサー(生化学的センサーを含めて)の応答値を与えるために有益に採用される。 本発明の実施形態では電解質で分離された2個のナノファイバー糸が場合によりデバイス構成に採用される。 実施例32および90は弾性的に変形可能なカーボンナノチューブシートの製作方法が示される。 これらの弾性的に変形可能なナノチューブシートは応力および歪みセンサーとして使用され、センサー応答性は付与された応力または歪みに応じたナノチューブシートの抵抗値変化によってもたらされる。 大抵の用途において強く望まれるナノファイバーシートの抵抗値の応力−歪み感度が低い一方、伸長誘起抵抗変化の大きさは十分に大きく、測定に役立つ。 更に応力誘起の抵抗値変化の大きさは、大きな歪み依存抵抗値を与える材料(適切に選択された導電性ポリマーなど)によるナノチューブ・フォレストのコーティング(フォレストベースの紡糸のために)で、またはその様な材料によるコーティングまたは浸潤によって、または高い歪み依存固有抵抗を有する材料で分離された2個のナノチューブシートに基づいたデバイスの使用によって、のいずれかで増強できる。 後者の場合、センサーの応答性はシート相互間の固有抵抗(またはシート相互間およびシート内の固有抵抗の組み合わせ)の変化により決定される。 圧電性および強誘電体ベースの応力、歪みまたは焦電センサーは、発明の実施形態の電気伝導性ナノファイバーシートを圧電性または強誘電性シートの片側または両側上の電極として利用できる。 放射線(光または赤外線放射)の検出に使用される焦電センサーに対して、片方または両方の電極に使用されるナノファイバーシートまたはシート堆積物は、放射線を熱に変換するための十分な厚さがあるよう選択できる。 多数のナノチューブシートが放射線吸収のための適切な電極厚さを得るために重ね合わせできる。 これらのシートは、シートの異方性の影響をなくすための重ね合わせ(例えば、隣り合うシートを直交に配置させて)、またはシートの配向方向が平行になるようなこれらのシートの配列、のいずれかで重ね合わせできる。 後者の場合、焦電デバイスは隣り合うシートの偏光に対して感応性になる。 セクション10(k)に記載される方法を使用することによって、ピクセル感受性応答が焦電放射線検出器に対して得られる。 セクション10(k)において、カーボンナノチューブシートおよび織物のセンサーとしての使用が詳述され、ピクセル配列をモニタできるセンサー応答性を得るためにこれらのシートの電気的異方性を開発する。 センサーとしてのナノチューブおよびナノファイバーの利用に関する多数の出版物が発表され(例えば,J.Li等、Nano Letters 3,929(2003)およびJ.Kong等、Science 287,622(2000)を参照)、この先行技術の教示により本発明の実施形態の適用が容易になる。 圧電センサーに対する1個以上の電極として発明の実施形態のナノチューブシートの使用の代わりに、同じタイプのデバイスが圧電または強誘電性拡声器として反対方向で作動できる。 これらの丈夫なナノチューブシートに対して得られる、一つの利点は透明性であり、電気伝導性の損失無しに容易に折り曲げができることである。 圧電または強誘電性シートの両側の上に電極として透明なこれらのナノチューブシートを使用することによって、透明な拡声器であるウィンドウまたは絵図のコーティングの製作が可能になる。 セクション10(l)に記載の方法を、場合により強誘電性シート材料にナノチューブ電極を埋め込むために使用することができる。 場合により、埋め込みプロセスの後で、ポーリング処理が実行される。 特に高密度化によりナノチューブシートの強度が増強されるので、これらのセンサーおよび拡声器用途のためのナノファイバー電極は場合により高密度化される。 (f)白熱光放出射デバイス カーボンナノチューブ糸が白熱光源として使用できることはよく知られているが、先行技術のナノチューブアセンブリは撚り無しである(K.Jiang等、Nature 419,801(2002)および米国特許出願公開番号2004/0051432A1号(2004年3月18);P.Li等、Applied Physics Letters 82,1763−1765(2003);およびJ.Wei等、Applied Physics Letters 84,4867−4871(2004)参照)。 本発明のナノファイバー糸を形成するために撚りを挿入する利点は、紡糸プロセスにより機械的ロバスト性が付与され、そして繰り返される機械的ショックに白熱光フィラメントが破損することなく耐える程度まで白熱光フィラメント寿命を増加させることである。 ノッティングによる重要な強度および靭性の低下が無いこと、並びに分離したナノファイバー糸を共に結びつけるために使用されるノットの電気的抵抗値が低いことにより、このデバイスおよびその他のデバイス用途への採用が可能となる。 加えて、発明の実施形態の方法により紡糸できる、ノッティングに耐えるように紡糸され撚り入りされたカーボンナノファイバー糸の性能および非常に小さい糸直径(先行技術の糸よりも10倍小さい)により、ノットまたはノットの間の領域における白熱光加熱および電子ビーム放出の局所化が可能になる。 ノットでの白熱光加熱の局所化が得られることは、ノットの寸法に相当するミクロン以下の直径を有する白熱光源を提供するために有益に採用できる。 ノットでの電気的抵抗値を糸のアンノット領域に比較して選択的に増加するために様々な方法が採用できる(例えば、ノットでの選択的化学的反応など)。 同様に、ノッティングによる機械的耐久性および強度劣化に対する耐性により、白熱光加熱構造体として機能するネットおよび織物の製作に採用される。 多層および単層のカーボンナノチューブの両方が白熱光源としての用途に役に立つ。 目標が可視光および紫外光に対する赤外光の放出の比率の最大化、または寿命の最大化でなければ、ナノファイバー白熱光ランプはフォトニックな光放出に対する電気的効率を高めるために1500℃以上で稼動されるのが選択的に好ましい。 可視光放出が目的である場合には、選択的に好ましくはナノチューブベースの白熱光要素は2000℃以上の温度で稼動できる。 寿命の最大化が必ずしも必要でない場合には、選択的に好ましくはナノチューブベースまたはその他のナノファイバーベースの白熱光要素は3000℃以上の温度で稼動されるのが選択的に好ましい。 これらのナノファイバーベースの白熱光源は、不活性ガス(アルゴン、クリプトン、またはキセノンなど)または真空でナノファイバー白熱光要素を取り囲むものが好ましい。 白熱光要素の形成のために元のナノファイバーに対して第二のナノファイバーが追加できる。 例えば、金属または合金の粒子のような触媒粒子が、効率白熱光またはその他の用途のためにナノチューブの糸、リボン、またはシートを製造するための引き出しプロセスの前に、間に、または後のいずれかで、電気伝導性のナノチューブの糸、リボン、またはシートの容積の中(または表面)に組み込まれる。 周知のCVD方法が、白熱光のための要素を含むナノファイバー(並びに電界放出ナノファイバー糸、シート、またはリボン)を付与するように、これらの触媒粒子から(以下の参照文献を参照)ナノチューブを元のナノチューブから伸びて成長させるために使用できる。 元の糸、シート、またはリボンのためのこれらのナノファイバーはカーボンナノチューブであることが選択的に好ましい。 一次のナノファイバー構造体に第二のナノファイバーを追加するこれらのプロセスについて様々な変更を行うことができる。 それらには、(a)糸、シートまたはリボンの形成前に予備的主要または主要配列上のナノファイバーの成長、(b)溶液ベースで浸潤された予備形成の第二のナノファイバーによる第二のナノファイバーの追加、および(c)第二のナノファイバーの成長のための気相からの成長触媒の創出が挙げられる。 発明の実施形態のナノファイバー糸内部または上にナノファイバーを成長させることは白熱光要素または電界放出要素を製作するだけの目的よりも広い用途を有する。 これらの方法は、(a)ナノファイバー糸の機械的強化、(b)糸の電気伝導性または熱伝導性の増強、および(c)例えば、その他のナノファイバー糸、その他のファイバー、またはマトリクス材料の様な周囲にある材料と糸を電気的、熱的、または機械的に相互接続する様に糸から伸びたナノファイバーを提供することなどの目的のために使用できる。 これらのプロセスは典型的には、(1)ナノチューブ糸または前駆体ナノファイバー配列の中に活性触媒粒子を組み込むこと、および(2)糸に対する撚糸プロセスの前、間、または後で導入された触媒粒子により触媒的促進された反応によりナノファイバー糸の中またはナノファイバー糸の表面上にナノファイバーを合成すること、のステップを伴う。 このナノファイバー糸が織物の中に組み込まれる場合、ナノファイバーの内部または上でのナノファイバーのこの粒子触媒成長は、その糸が織物またはその他の糸配列に組み込まれる前または後のいずれかで実行され得る。 触媒粒子を使用したナノファイバーのこの合成は、CVD、液相合成、またはその他の公知の手段であってもよい。 有用な触媒およびカーボンナノチューブの成長方法は、例えば、R. G. Ding等、Journal of Nanoscience and Nanotechnology 1,7(2001);J. Liu等、MRS Bulletin 29,244,(2004);およびS. M. Bachilo等、Journal of American Chemical Society 125,11186(2003))に記載される。 その他のナノファイバーに対する触媒および成長方法は、以下に記載され、Y. Wu等、Advanced Materials 13,1487(2001);R. Tenne,Angewandte Chemie Int. Ed. 42,5124−5132(2003);およびX. DuanおよびC. M. Lieber,Advanced Materials 12,298−302(2000)、ここではレーザ支援の触媒的促進の成長を使用して、高純度を有する半導体性ナノファイバーが作製される。 実施例29により、センサー、赤外線ビーコン、赤外線画像、およびデバイス較正用の参照信号、のための偏光された紫外線、可視光線および赤外線白熱光(図31、AおよびB)の安定で平面状の光源が示される。 このナノチューブシートの白熱光により高度に偏光した放射が与えられ、(実施例29に示される様に)、500nmにおいて0.71から780nmにおいて0.74まで(図32)の射出放射の偏光度増加を与える利点を有し、これは最大80μmの射出長さを備える600μm長さのMWNT束に対して以前に報告された偏光度(500−900nmで0.33)よりも実質的に高い。 偏光子に対する必要性の削減または削除によりコストおよび効率の利点がもたらされ、そしてMWNTシートにより他の方法では達成困難な幅広いスペクトル範囲に渡る空間的に均一な放出が提供される。 これらの非常に小さい質量の白熱発光体の低熱容量は、それらが真空中で観察される0.1ms以下の時間内でオンとオフができ、そしてより短い時間スケールで電流変調された照明出力が提供される。 ナノチューブシート(およびその他の配向された電気伝導性配向ナノファイバーシート)からの放出光の偏光された性質は、まぶしさを低減するために使用できる。 この目的のために、シート内のナノファイバーの配向は少なくとも略垂直方向に配向されることが好ましい。 ナノチューブのシートおよびリボンに対する電気伝導性および透明性の組み合わせは、同様に例えば、電気的に加熱される炉およびオーブン(ここでの利点は炉またはオーブンの加熱される内容物に対して高い視認性が与えられることである)の様な透明であるべき白熱光要素に有益に採用される。 同様に、発明の実施形態の透明なナノチューブシートは白熱光放射を発生するために電気的に加熱されるまで殆ど肉眼では見えない。 本発明の実施形態のナノチューブシートの白熱光要素は、場合によりフィラメント強度を増やすために重ね合わせできる。 この重ね合わせは、場合により面内の機械的異方性が大部分取り除かれる様にシートの配向方向と交差させることができる。 その様な重ね合わせはナノチューブシートの白熱光を非偏光の光を大量に発光する物に変換するために使用できる。 (g)保護性および温度調節性の衣料用途 ナノファイバー糸で例証された驚くべき高い靭性、並びに極めて小さい糸直径により、ナノファイバーの撚り糸の保護性衣料の織物としての利用が示される。 帆布に使用されるような物の様に非常に密な糸織物は特に突き刺しやパンクに対する耐性のために特に有用である。 引き出し・撚糸されたカーボンナノチューブの高温安定性は、高温で加工されるセラミックのようなマトリック中にナノファイバー糸を組み込んだ硬い装甲を製造するために特に有用である。 グラファイトファイバーは高い熱安定性を有するが、一方、発明の実施形態のカーボンナノファイバーの撚り糸の靭性(20J/g以上)はグラファイトのそれ(約15J/g)よりも高い。 発明の実施形態の電気伝導性のナノファイバー糸は織物を加熱する性能を与えるために織物中に組み込むことができる。 同様に、発明の実施形態の電気伝導性ナノファイバーシートは通常の織物の層の間に積層されナノファイバーシートを通して電流を通過させることにより織物を加熱する性能を与えることができる。 これらのナノファイバーの糸およびシートは紫外線領域で吸収性があり、よって、それが無ければ紫外線透過性衣料を着用する人にソーラー放射暴露の影響に対する保護を提供する。 織物の温度変化をやわらげるためのその他の手段は、相変化材料を蓄えるナノファイバー糸およびナノファイバーシートの多孔性を活用することであり、温度が高くなりすぎる場合にその溶融熱が熱エネルギーを吸収し、織物温度が低すぎる場合に熱エネルギーを放出する。 衣料織物に使用するために、熱吸収および放出の温度範囲は、好ましくは着用者の快適性範囲内で選択される。 (h)ガス、液体および固体の吸収性材料としての用途 発明実施形態のナノファイバーの糸、シート、またはリボンの多孔性、高い表面積、小さい糸直径、および高い機械的強度により、ガスおよび液体成分の濃縮、分離、貯蔵または放出に対して、それらは理想的な材料になる。 それらはまた、濃縮、分離、および貯蔵するための固体として有用であり、例えば蒸気または液体から固体の形で収集でき、場合により、その後に蒸気、液体、液体成分、反応生成物、固体形状、およびこれらの組み合わせで放出または部分的放出のどちらかができるような粒子状固体または固体である。 その様な固体には、例えば、バクテリアおよびウイルスのような生物学的薬剤が上げられ、それは場合により、放出プロセスの間に少なくとも部分的に熱分解できるか別の方法で改変できる。 特定のタイプのナノファイバーであるカーボンナノファイバーがこれらの用途に有用である。 これらの収集、分離、貯蔵または放出のためのナノファイバーの重量表面積は、選択的に好ましくは10m 2 /g以上であり、選択的に更に好ましくは100m 2 /g以上である。 この表面積は場合により、周知のBET法を使用して測定できる。 上記のナノファイバーアセンブリは、気体中および液体中の存在する分析物の濃縮、そしてその後の加熱、その他の手段、またはそれらの組み合わせによる放出のために特に重要である。 糸、シート、リボン、およびこれら集成方法の組み合わせ物にしたナノファイバーのアセンブリは、材料の吸着または吸収、材料分離、および材料放出の用途に選択的に好ましい。 カーボンナノファイバーのような材料で製造された撚り糸の高い電気伝導性により、ガス成分の分離、濃縮、および分析のための材料としてのそれらの利用が促進される。 この目的のためにこれらの導電性材料を使用する典型的なプロセスにおいて、カーボンナノチューブの糸、シート、またはリボンはナノチューブの高い表面積上への吸収による分離または濃縮のどちらかを可能にする時間において、被分析物に暴露される。 この吸収された材料は次いで、ナノファイバー糸の電気的加熱により、無線周波またはマイクロ波の吸収により、または照射された紫外線、可視光線または赤外線波長光の吸収により、放出できる。 ナノファイバーの糸、リボン、またはシートの上に収集された材料(またはそこに誘導体化された成分)は、場合によりその後でこれらの物品に関して分光法的またはその他の手段を使用して分析されか、またはこれらの物品からガスとして放出され、そして場合によりそのガスの分析により分析される。 このガスは場合により、質量分析機およびガスクロマトグラフィのような手段を使用して実行できる。 ナノファイバーの糸、リボン、またはシートの上に収集された材料(またはそこに誘導体化された成分)は、場合により、液体媒体中に放出でき、その後で通常の液体ベースの分離または分析手段を使用して分離または分析される。 糸、リボン、またはシートを含むナノファイバー(またはそこに誘導体化された成分)、からの固体、液体、またはガスの収集、分離、または放出は、例えば加熱または少なくとも2個の電極を含有する容量性デバイスの手段への容量性充電により、任意に電気的に可能である。 例えば、デバイス手段において容量性充電は、2個の電気的に分離された電極の間へ電位を印加することにより行うことができる。 ここでこれらの電極の少なくとも1個はナノファイバーのシート、リボン、または糸(またはそれと同じものから誘導された構成要素)を含む。 電気化学的充電が、電解質を電極相互間の領域に組み込むことにより有効に採用できる。 これらの発明の実施形態は場合により、この部分の材料の取り込みおよび材料の放出のプロセスを最適化するために任意に反応させ、表面誘導体化され、または表面をコーティングされる。 コーティングには場合により、たんぱく質、抗体、DNA、アプタマの様な生物学的薬剤を含んでもよい。 また、この実施形態のナノファイバーによる材料の取り上げおよび放出は場合により、表面弾性波デバイスまたは計量器を使用するような摂取計量により、または電気伝導性の測定により、または熱電力の測定によって、測定できる。 このセクションの実施形態に使用される材料には、固体相プロセスで製作されたナノファイバーのシート、リボン、および糸が選択的に好ましい。 ナノファイバーは選択的に好ましくはカーボンナノチューブである。 (i)微小流体回路のチャネルとしての用途 ナノファイバーの撚り糸の多孔性は微小流体回路のチャネルとして有用である。 これらの微小流体回路は、例えば、センチメートルスケールまたはそれ以下の化学的および生化学的分析、またはより独占的には化学合成のための「ファイバー実験室」を作製するために採用できる。 新規な態様は、その後の可能な混合および化学反応、分離(場合により糸長さに沿った)、および化学分析のための化学物質の輸送にナノファイバーの撚り糸のウイッキング性能を利用することである。 図13は、微小流体用途の交差部として使用できる交差部を示す。 この交差部は、MWNT双糸の1個と結ばれる(1301に沿って流体の入り口そして1302に沿って流体の出口を有する)オーバーハンドノット(1305)からなり、ノットは第二のMWNT双糸(1303に沿った流体の入り口そして1304に沿った流体の出口)を含む。 双糸の各々におけるナノファイバー糸は場合により異なってもよく、そして場合により2個の双糸が異なる。 挿入されたノット1305の締め付けに依存して、場合により1301および1303に沿って流入する異なる流体は混合して場合により異なる流体混合物を製造し1302および1304に沿って流出する。 ノットの締め付けが増すと、1301で流入する流体成分は1304に沿っての流出を増加させ、1303に沿って流入する流体成分は1302に沿っての流出を増加させる。 これらの糸に沿っての流体の輸送は、場合により、各々の双糸の中の構成要素の単糸が電気的にお互いに対して絶縁されそしてこれらの糸が電気伝導性である場合に、双糸の入り口および出口の間に、そして各々の双糸における構成要素の単糸の間に、交流のまたは一定の電位を印加することにより変更できる。 糸ベースのこれらのおよび多くのその他のタイプの微小流体回路は、場合により曲線または直線の表面上に配列され最終のデバイス構成を製造できる。 場合により、別の好ましい構成としてこれらの微小流体糸は織り込みの、縫い付けの、刺繍の、または織物におけるその他の、構成に形成できる。 確実に微小流体回路を定義するため、その他の糸またはファイバーの部分が、例えばそれらの疎水性/親水性および/または多孔性を適切に選択(または改変して)するようにして、実質的に微小流体回路と相互作用しないように製造できる。 これらの糸ベースの微小流体回路は場合により1個以上の織物層を含むことができ、そして1個の織物層における微小流体糸は場合により、織物層の間を横断できる。 同様に微小流体のナノファイバー糸構造体(複合材における糸など)により、場合により複合材構造体の機械的強化が付与される。 加えて、また場合により、ナノファイバー糸は当技術分野で知られている、糸破損の開始時に機械的に構造を強化するような材料を含有させてもよい。 健康モニタリングの目的のための生物学的生成物を分析する衣料における織物に関しては、そのような微小流体回路は場合により様々な目的に使用できる。 同様に、微小流体混合物(図13に図示された様に)は、小型のロボットまたはミクロ航空機に使用できる小型燃料電池および燃焼エンジン用の燃料および酸化剤の混合のために使用できる。 (j)組織足場およびその他の生物学的用途 発明の実施形態の紡糸糸およびシートは、またヒトを含めた生物体または培養地のいずれかにおける組織の増殖のための足場として使用できる。 利用可能な実施例には、脳または脊髄の損傷後のニューロンの増殖のための足場としてナノチューブ糸の使用が挙げられる。 最近の研究によれば、機能性ニューロンはカーボンナノチューブからすぐに増殖し、直径約100nm以下のカーボンファイバーは瘢痕の成長を遅らせ、所望の細胞の増殖を促進することが示された(H.Hu,Y.Ni,V.Montana,R.C.Haddon,V.Parpura,Nano Letters 4,507(2004);J.L.McKenzie等、Biomaterials 25,1309(2004);およびM.P.Mattson等、J.of Molecular Neuroscience 14,175(2000)参照)。 生体適合性を改変する目的で、紡糸された糸およびシート中の紡糸ナノチューブは場合により、例えば、DNA,ポリペプチド、アプトマ、その他のポリマー、または4−ヒドロキシノネナールの様な特別な増殖因子、による包み込みなどによる化学的誘導体化、または非化学的誘導体化することができる。 いかなる添加剤も無しに製造できる、発明の実施形態のカーボンナノチューブの糸およびシート、(しかし、所望であれば、選択された添加剤は組み込みでき、ナノチューブ糸は誘導体化できる)、は電気伝導性が高く、非常に丈夫である。 同様に、その他の高機能性ファイバー/糸(防弾ベストに使用されるケブラー(登録商標)、およびスペクトラ(登録商標)ファイバーなど)とは異なり、医療用途に対する利点のある、これらの靭性糸はノッティングまたは磨耗のどちらかによる強度劣化に対して高度に耐性があり、実質的に制御可能程度の弾性を有する。 これらの糸は血管および神経の増殖に対する骨組として働くことができる2次元または3次元織物に織り込みできる。 織物は実質的にはあらゆる所望の形状を有することができる:本発明者らはナノチューブ糸からそして中程度に小さい血管の直径を有する紡糸リボンの巻きつけ物からチューブ状構造体を製造した(実施例11)。 発明の実施形態のナノファイバー糸は脳、耳(音の検出に対する)、または眼(光の検出に対する)におけるニューロンに対する電気的接続として使用でき、そこでは機能性ニューロンが既存のニューロンと電気的に接続するためにナノファイバー糸の上に増殖される。 10μより小さい直径を有するナノファイバー糸の先端上のニューロン増殖が、これらの用途のために使用されるのが選択的に好ましい。 組織増殖の足場に使用することにおける1つの主要な問題は、組織の増殖の間およびその様な増殖が大部分実行された後の両方において足場の適切な弾性を確保することにある。 その状況は骨折の場合に似ている―治療進行中は動かさないことが望ましく、しかし治療プロセスが十分に進行したあとでは通常の可動性および弾性が復帰することが望ましい。 初期の足場材料がホスト材料(比較的剛性な生体吸収性ポリマーなど)で含浸された場合、ナノファイバーの撚り糸によりこの弾性の同調性が付与され、その生体調節された吸収によりナノファイバー糸が平常な身体機能および可動性を伴った弾性を有するように開放される。 ナノチューブ糸は電気伝導性、機械的強度、可撓性、および化学的安定性を有しているので、それらは例えば、移植可能なセンサーおよび移植可能なラジオ送信機およびトランスポンダーのためのインダクタコイルの様な移植可能な生体医学デバイスに利用できる。 ナノチューブセンサーの選択性および選択性を得るための研究方法で例証されるように、生化学センサーとしてカーボンナノチューブを使用する先行技術は良く開発されている。 機能性のニューロンがカーボンナノチューブ上に容易に増殖することが同様に良く知られているので、カーボンナノチューブの糸およびシートは軸索に対して高効率の電子インターフェイスとして使用できた。 その他のタイプのナノチューブのシートおよび糸と対比的に、これらの用途にカーボンナノチューブの糸およびシートを使用する利点は、利用可能な巨大な表面積、高い機械的強度、高い電気伝導性、必要な結合剤が存在しないこと、および得られる糸直径およびシート厚さが小さいこと、の組み合わせにある。 幾つかのタイプのナノファイバー合成および加工の方法に対して、ナノファイバーおよびナノファイバーアセンブリの上に血液が固まるという望ましくない傾向が結果としてもたらされるが、固まり発生を防止するために別の材料でナノファイバーをコーティングすることが有用である。 血液の固まり発生を防止または低減するために採用できる有用な材料の1つはアモルファスカーボンである。 その他の有用な材料は先行技術で既知のたんぱく質である。 (k)2次元および3次元の配列における個別要素のアドレス付けのためのナノファイバーシートおよび織物の用途 本発明者がナノチューブシートの電気伝導性に対して気付いた驚くべき高い電気的異方性が、これらのシートが2次元または3次元配列の選択された領域(またはピクセル)のアドレス付けに利用されるという、発明の別のタイプの実施形態をもたらす。 実施例23により、この電気的異方性は、高密度化カーボンナノチューブシートに対する典型的な10−20の中程度の値から、非高密度化のシートに対する約50−70の高い値まで、ナノチューブの電気伝導性の異方性を増加させるために引き出し方向と直交して適切に予備的引き出された高密度化または非高密度化のカーボンナノチューブシートのどちらに対しても任意に高い値まで変動される。 この様な実施形態の1タイプにおいて、これら2個の高度異方性シートはこれらのΘのシートにおける高導電性の方向の間に配向を備えて平行に置かれた。 この2個のシートにおける配向方向の間のこの角度は場合により約30°と90°の間にあり、選択的に好ましくは約90°である。 これらのシートは、ナノチューブシートに沿った電流経路に更に高いナノチューブシート間の有効な抵抗を与える1個以上のコーティングまたは層により分離され、その結果シート中の電流経路が広がる主な理由は、シートの異方性の無限大からの逸脱のためである。 ナノチューブシートを分離する材料内の任意の位置(ピクセル)で電圧を選択的に印加するための手段は、各シートの少なくとも1個の面側に沿った電気的接触の取り付けにより提供される。 これらの接触は好ましくは各シートにおけるナノチューブの配向方向に少なくとも略直交した直線的配列で区分けされる。 横方向のシート面上の電気的接触の間の間隔は配向に対して直交する構成要素の距離で測定される。 異なるピクセルを選択的にアドレス付けするためのこの手段はナノチューブを分離する抵抗性材料の性質に依存して様々な目的に対する要素を選択的にアドレス付けために使用できる。 これらの異なるピクセルにあって2個のナノチューブシートを分離する材料は、(1)機械的応力(例えば、圧電抵抗材料、圧電体またはポーリング処理された強誘電体、ピクセル内の応力および歪みに依存した荷電性シート間静電容量を与える誘電体)、(2)局所的温度、(3)局在的な可視光、赤外線照射紫外線、または高エネルギーガンマー線または粒子照射、に対する光検出器(例えば、ナノチューブの間にある材料に対して、光誘起導電性、加熱による抵抗変化に基づく)、または(4)特に生物学的材料を含めた、液体またはガス状の材料に応答するシート間のピクセル領域材料を使用した人工鼻(ガス感知のための)または人工舌(液体の感知のための)に対するセンサー材料であってもよい。 (1)の材料は接触により起こる電気伝導性の変化または電気信号の感知を利用してデータの入力を可能にするコピュータスクリーンおよび電子織物を提供するために使用できることに留意されたい。 ピクセル領域におけるナノチューブシートを分離する材料は、ピクセルに対して印加された電圧に応じて直接的または間接的に光放射または色変化のどちらかをもたらす材料または材料アセンブリであってもよい。 ピクセルにおける可視光、赤外線、および/または赤外波長の光放射は蛍光、リン光、または白熱光を含めた様々な手段によって達成できる。 例えば、ナノチューブシートのピクセル領域を分離する材料は光放射ディスプレイに対して先行技術で使用されている材料または材料アセンブリであってもよい。 代わりに、2個のナノチューブシートのピクセル領域を分離する材料は白熱光を放射する抵抗性材料(または低温加熱の結果として赤外領域だけを優位にした白熱光)であってもよい。 蛍光または白熱光の手段による赤外光の放射は軍事用途のためのバックグラウンドに関する項目の視認性の低減を支援するために使用できる。 その他の有用な実施形態において、2個のナノチューブシートのピクセルの間の高抵抗材料または材料アセンブリは色変化を提供する物であってもよい。 実施例は加熱の結果としての色変化を提供する物(サーモクロミック有機ポリマー、サーモクロミック無機材料、またはサーモクロミック液晶など)、エレクトロクロミック材料(液晶など)、または電気化学的クロミック材料(第二のナノチューブシートに付設された対向電極から電解質によって分離されている第一のナノチューブに付設された電極を具備する電気化学的に切り換え可能な導電性ポリマー)、である。 シートの間の応答性の層またはコーティングは、例えばナノチューブシートを積層する前に1個以上の層で個々のナノチューブシートをコーティングなどの様々な手段で適用できる。 抵抗性材料として堆積される材料は、コンビナトリアルケミストリーの要素を製造するために使用される方法を使用して、空間的に勾配をつけた方式でシート相互間の材料または複数材料の堆積によってシート相互間の領域を差し渡した構成で変更できる。 これらの方法はスマートノーズまたはスマートトングを製造するために特に役に立つ。 配向したナノチューブを含む2個の直交したシート間の空間は空気、その他のガス、または真空でも有効に分離すことができる。 空気、その他のガス、または真空を使用した新規なマトリクスアドレス付けが実施例54に例示される。 2個以上のナノチューブシート(または直接接触しているナノチューブの堆積物)は、応答性材料層が隣り合ったナノチューブシート(または隣のナノチューブシートの堆積物)を分離する場合3次元ピクセルへの画像分解のために使用できる。 各々のナノチューブ層(または堆積物、または同一に配向されたナノチューブシート)は、次いで2個のシート層だけが存在する(または同一に配向されたナノチューブシート堆積物の接触する堆積物)場合と同様に独立してアドレス付けできる。 これらの実施形態の方法は、隣り合った非電気的接触のナノチューブシートが、シート内またはシート間の接触に関して(応答性材料または応答性材料のアセンブリが配置される領域以外での)電気的に絶縁されるカーボンナノチューブを含む2個の織物シートで置き換えられる場合に、同様に適用できる。 織物層の間の応答性材料は、ナノチューブ糸のアセンブリを織物にする前または後の糸の上に応答性材料または応答性材料の層をコーティングすることによって付与される。 織物層におけるナノファイバー糸が与えられた織物層の内部で一方向以上にある場合、異なる方向にあるこれらの糸は、抵抗性の応答性材料または応答性材料の配列によった相互接触による以外はお互いに実質的に電気的に絶縁されるべきである。 これらの方法は、ナノファイバー糸を2方向に並べて直接接触が無いようにするための配置、またはカバーによって織物中の全ての糸を絶縁することによって、所望のピクセルに画像分解する働きを得るために、単一の織物シートにも適用できる。 隣り合う糸の間の最低抵抗接触は電気的応答性の材料または材料アセンブリによる。 この様な場合、ピクセルに画像分解される応答は織物中の個別のナノチューブ糸の個別のアドレス付けによって与えられる。 そのような電気的異方性のシートおよび織物は、場合により印加する電圧(液晶など)、電圧駆動の電流流れ(導電性ポリマーの電気化学的スイッチなど)、またはそれらの組み合わせのいずれかの永久的または可逆的な固有抵抗のまたは静電容量の変化のどれかを受ける抵抗性応答性要素を利用することによって情報記憶装置に使用できる。 情報の永久的記憶のために、応答性要素は単純でありそしてピクセルがアドレス付けされる結果として蒸発する(回路を開く)または炭化する(回路を閉じる)要素であってもよい。 代わりに、永久的または可逆的な記憶のいずれかおよび情報の検索(または局所的な放射暴露で永久的記録)が、放射(光など)およびこの情報の読み取り、および/または上記シート、織物、または場合によりシートと織物配列を組み合わせた物のピクセルアドレス付け能力を使用して反対方向でのピクセル応答の切替えを使用して、情報の書き込みおよび/または削除によって得ることができる。 これらの方法は任意にカーボンナノチューブを含まないまたはカーボンナノチューブをその他のナノファイバーと組み合わせて含む、電気伝導性ナノファイバー糸および電気的異方性ナノファイバーシートに適用できる。 (l)マイクロ波、無線周波、紫外線、可視光線、および赤外線領域における周波数での選択的ナノファイバー加熱および電気的加熱を使用する溶融性材料および表面修飾物の溶接。 実施例30は、プラスチック部品の間にはさまれた透明なMWNTシートの加熱によるポリマー溶接を示す。 MWNTシートはマイクロ波オーブンの中でプラスチック部品の溶接にこれを使用することにより明らかなように、マイクロ波放射を強く吸収する。 この実施例では2個の厚さ5mmのプレキシガラス(登録商標)板でMWNTシートがはさまれ、加熱を使用して互いに強固に溶接され、ナノチューブの配向および電気伝導性が保持される丈夫で、均一で、高度に透明な界面が提供される。 マイクロ波加熱は2.45GHzで稼動する1.2KWマイクロ波オーブン中で行われた。 図33は2個の5mm厚さのプレキシガラス(ポチメチルメタクリレート)板が示し、MWNTをはさんだシートをマイクロ波加熱を使用して互いに溶接した2個の5mm厚さのプレキシガラス(ポチメチルメタクリレート)板を示し、ナノチューブの配向およびシートの電気伝導性が殆ど変化されない、丈夫で、均一で、透明な界面が得られた。 高い透明性および超熱安定性の組み合わせにより、マイクロ波ベースの溶接に以前に使用された導電性ポリマーには見出せなかった利点が提供される。 その他の応用の中で、このマイクロ波加熱プロセスはナノチューブシートで分離されたポリマーシートの堆積物からポリマー複合材、電気的に加熱されるカーウィンドウ、および高い透明性を有するカーウィンドウ中のアンテナを製造するために使用できる。 ナノファイバーシートの選択的な加熱による接触した溶融性材料の溶接は、無線周波、赤外線周波数、可視光線周波数、赤外線周波数、紫外線周波数、およびこれらの組み合わせ、およびマイクロ波加熱との組み合わせ、におけるナノファイバーシートの選択的吸収性を使用することによって同様に実行できる。 また、ナノファイバーを溶融性材料で溶接するためのナノファイバーシートの選択的加熱は、ナノファイバーシートの電気的接触加熱によって実行できる。 放射誘起加熱または電気的誘起の加熱プロセスの強度および持続時間は、ナノファイバーと接触する溶融性材料の少なくとも部分的溶融に対して十分であるべきである。 放射の強度および電気的接触加熱で配送される電気出力は、溶融性材料の液体化がナノファイバーシートとの接触領域でのみ局所的に起こるのに十分な高さであることが好ましい。 ナノファイバーシートに対して領域選択的な放射照射または領域選択的な電気的接触加熱、またはそれらの組み合わせを使用すること、溶融性材料または複数材料で溶接する度合いは、任意的な面積選択方式で設定できる。 これらのプロセスのための溶融性材料の選定には殆ど制約がない。 しかし、溶融性材料は溶融温度で十分低い粘度を有し、迅速な加工に必要な所望のタイムスケールで流れることが好ましい。 溶融材料が有機ポリマーである場合には通常溶融温度の上限はポリマーの劣化温度で制約される。 しかし、溶接プロセスのための溶融性材料は加熱に使用される波長での重要な吸収を有さない物であることが好ましい。 加熱プロセスがナノファイバーシートとの電気的接触による場合、溶融性材料は実質的に電気的に絶縁性であるべきである。 上記の層間溶接プロセスおよび以下に記載する表面溶接のために、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール(例えば、Salflex(登録商標)の商品名で市販される)、ポリメチルメタクリレート、およびポリスチレン、の溶融ポリマーが特に好ましい。 同様に、無機および有機のガラスが好ましい。 ポリビニルブチラールを使用する溶接の場合には、選択的に好ましくはこのポリマーはガラスの平面の間にはさまれる。 ポリビニルブチラールの放射誘起加熱を使用する加工に対して、ガラス/ポリビニルブチラール/ナノファイバー/ガラスの重ね合わせまたはガラス/ナノファイバーシート/ポリビニルブチラール/ナノファイバーシート/ガラスの重ね合わせが、その他の手段のマイクロ波で加熱されることが好ましい。 上記の電気加熱手段および放射の吸収による加熱手段は、発明実施形態のナノファイバーシートが配置されるこれらの糸および織物の重なり合う領域で溶融ポリマーのシートおよび溶融織物(または溶融織物を備える溶融シート)の層を一緒にして溶接するために使用できる。 ナノファイバーシートは便宜的にプラスチックまたはその他の溶融性材料の表面に関連する方法で付設でき、低融点ポリマーだけがナノファイバーシートの放射吸収または電気的接触加熱により引き起こされる温度上昇の結果として溶融する様に選択された低融点ポリマーと高融点ポリマーの間にナノファイバーシートをはさんで付設できる。 これらの表面および層間の接着方法により、溶融性材料の表面領域または溶融性材料の層の間のどちらかにウィンドウの層の様なナノファイバーベースのアンテナおよび加熱要素の取り込みが可能になる。 その様な表面接着プロセスのその他の利点は、表面領域に対する望ましい機械的特性の増強およびナノファイバーシートにより与えられる電気伝導性である。 ナノファイバーを取り込んだ表面領域の表面エネルギーはナノファイバーシートの浸潤で起こる加熱の度合いに依存する。 ナノファイバー表面積の浸潤の度合いが不完全である場合、そのためカーボンナノファイバーが表面から突き出て、その表面処理プロセスの結果、高度に疎水性の表面が付与される。 その様な疎水性が高い表面は水滴の凝縮を回避するのに有効であり、光学要素の曇り回避に採用できる。 表面エネルギーおよびそれに従って疎水性の度合いは吸収されるガスに影響される。 この依存性は排除することができ、表面は意図的に親水性または疎水性材料(または疎水性と親水性の混合した特質を有する材料)を基板から突き出ているナノファイバーまたはナノファイバーの束の上に吸収させることによって疎水性または親水性のどちらかにすることができる。 加えて、2個の平行で非接触なナノファイバーシートを表面領域に配置して、これらのシートの1つが完全に埋め込まれ表面のナノファイバーシートからイオン的導電層によって分離されるようにして、表面は疎水性と親水性の間で電気により可逆的に調節できる。 2個のナノファイバーシートの間の電位印加により、ナノファイバーシートの電気化学的荷電がもたらされ、湿潤性を決定するシートの表面エネルギーに対応する変化がもたらされる。 調節できる荷電を得るこの目的が湿潤性であるために適切なアセンブリは、ナノファイバーシートを溶融製材料表面の上に(または、表面材料に有用な溶融性が無い場合にはそれを付設することは別の手段になる)配置し、このナノチューブの上に溶融性固体電解質および次のナノファイバーシート(そこで外側の表面層になる)で成層して製造できる。 この堆積物を別の材料(溶融または放射ベースのナノファイバー加熱のために使用される化学線放射の望ましくない吸収または電気的接触ベースの溶接を妨げる電気伝導性を引き起こさない)で圧縮することにより、化学線の放射または電気的接触の加熱が溶融を引き起こすために適用される場合、目標とする電解質で分離された2個の電極外側層の製作が可能になる。 (m)配向したナノファイバーのパターン化された堆積のための基板−支持ナノファイバーシートの利用 本出願人らは、局所的な機械的応力は30nmまたはそれより薄い配向ナノファイバーの層を1個の基板(移動基板)から別の(受けとり基板)にナノファイバーの配向を保持したパターン化された配列として転写できることを見出した。 例えば、実施例34および図37により、基板の上に30から50nm厚さのカーボンナノチューブがある基板支持カーボンナノチューブは、別の基板の上に大体同じ厚さを有する転写画像を製造するために機械的に転写できることが示される。 この転写はナノチューブ配向の実質的な損失無しに生じる。 基板支持されたナノファイバーシートを標準的な筆記用紙の上に伏せて置き、鋭い物で非多孔性の支持用紙の上に書付けすると、ナノチューブシートが非多孔性用紙の表面から定常の用紙に転写された。 図37の左の図に転写後の基板(非多孔性用紙)に付設されたナノチューブシートを示し、右の図に転写された画像を備える通常の書き込み用紙を示す。 最も重要なことは、転写されたナノチューブシート領域に関して光学顕微鏡検査により、元のナノチューブコートされたシートの上にあるナノチューブの配列が多孔性用紙に転写されたナノチューブパターンの中に保持されていることが示されることである。 従って転写された回路パターンにおけるナノチューブの配向は、画像を製造するシート(転写される基板)と画像を受け取るシート(受け取り基板)の間の相対的配向を変更することにより、自由に制御できる。 図37の結果において、ナノファイバーシートはナノチューブ転写ステップの前に実施例23の液体処理による高密度化方法により高密度化される。 実施例34におけるその他の結果により非高密度化ナノチューブシートは同様に高密度化されていない配向されたナノファイバーのパターン化配列を転写するために使用できることが示される。 この方法は高密度化シートを使用するものほど魅力がない。 多孔性用紙の一部分に転写されたナノチューブは、書き込み器具の下にないからである。 それでも、転写されたナノチューブシートは多孔性用紙に偶然に転写されたものよりもより強固に結合され、そして後者のものは意図的に転写されたナノチューブを乱さずに容易に払いのけできる。 このプロセスは、ナノファイバー方向に関して配向されるナノファイバーシートに対して一般的な適用性を有する。 これらの結果によれば高密度化または非高密度化のナノファイバーシートのどちらとも配向されたナノファイバーの堆積するパターン化された配列に使用できることが示される。 ナノチューブシートから別の基板(受け取り基板)にパターン化されたナノチューブの堆積を提供するために局部的にかける応力を使用する代わりとして、受け取り基板がパターン化され(リソグラフィまたは機械的手段などにより)上昇したおよび下降した表面領域を有することができる。 次いで転写シートまたはその他の基板に均一な応力をかけることがナノチューブを受け取り基板の上昇した領域に転写するために使用できる。 別の発明の実施形態において、転写基板から受け取り基板へのナノチューブの選択的な面積転写(即ち、パターン化された転写)は、受け取り基板の上に溶融性材料(ポリマーなど)のパターン化された配列を堆積させることによって実現できる。 転写基板を受け取り基板との接触に、溶融点までの加熱が続き、そしてその後に冷却して、ナノチューブを転写基板から受け取り基板に転写する。 この加熱は場合によりナノチューブシートのマイクロ波または高周波加熱により達成できる。 配向されて堆積されたナノファイバーのこの様なパターン化配列は、例えば、電子ワイヤおよび内部接続、アンテナ、抵抗体、コンデンサおよび超コンデンサのような、ナノファイバー回路要素の製作に使用できる。 同様に、この様なナノチューブの転写基板から受け取り基板への転写は、場合により選択された面積における堆積ナノチューブの厚さを増加するのと同じように、1回以上繰り返しできる。 同様に、追加的転写、転写と受け取り基板の間のプロセスは、転写された材料の領域の異方性の全てのパートを減らすために使用できる。 例えば、これはその後に続く転写プロセスの間に転写と受け取り基板の配向を変化させて実行できる。 加えて、第一の堆積プロセスは、別の材料(フィルム状超コンデンサまたは通常のコンデンサのための誘電体のための固体状態電解質など)で、受け取り基板全体(またはそれのどこかの部分)のコーティングプロセスで後続される。 この第二のコーティングプロセスは、次いで転写基板(または第二の転写基板)から第二のコーティングプロセスによって提供された材料の上部にナノチューブの追加的転写で後続される。 その様な方法は多層構造体を展開するために自由に繰り返すことができる。 (n)ナノファイバーシートのアップリケ 実施例31は、透明なカーボンナノチューブシートが、マイクロ波吸収および抵抗加熱に必要な電気伝導性を与える電気伝導性層としてフィルム接着剤を付設できることを示す。 加えて、この実施例により、接着剤フィルム上の接着剤はナノチューブシートを通して押し出され、積層接着剤フィルム/ナノチューブシートの金属、ガラス、プラスチック、およびその他の表面との高い接着度を与えることができることが示される。 可撓性基板(ポリマーなど)に付設された場合、この実施例(および図34)により、テープ/ナノチューブシート/プラスチックシートが高角度までナノチューブシートの面内抵抗値に重要な変化を引き起こすことなく繰り返し曲げることができることが示される。 実施例42には接着テープに付設するナノチューブシートの製造のための装置を記載する。 実施例50,51、および52には、製作後のナノチューブシートを貯蔵するための手段を示し、これらの手段はその後の接着剤シートに対するナノチューブシートの付設のために使用できる。 (o)ナノファイバーシートのフィルター 高いろ過速度と、例えば、ウイルス、バクテリア、およびナノメートルスケールのコロイド粒子の様な非常に小さい粒子をろ過する性能とを同時に達成することは、気体および液体の両方のろ過に対して通常困難である。 特にフィルターが厚い場合、小さい孔サイズにより低いろ過率が与えられることが問題である。 ろ過速度はフィルター厚さを減少すると増加できるが、一方、フィルター厚さが小さい場合、フィルターが破裂する可能性があるためフィルター対向側での圧力差を減らさなければならない。 それは薄いフィルター膜を使用することのろ過率の利点を部分的に無くしてしまう。 発明の実施形態の固体状態で引き出されたナノファイバーシートにより、たとえナノファイバーフィルターが非常に薄い場合でもフィルター膜の破裂がそれほど問題にならないほどの丈夫なろ過膜が提供されることによりこの問題を解決する助けとなる。 本発明の実施形態により、小さい孔サイズを有する固体状態の引き出されたナノファイバーシートまたはシート積層体がより大きな孔サイズを有するより厚い膜によって少なくとも1個のサイズで付設されることを含むフィルター構造が提供される。 より厚い膜の平均的な孔は、典型的なナノファイバー長さよりも最大の寸法において少なくとも2倍小さいように選択される。 ナノファイバーシートが高度に配向されている場合、場合により2個以上のシートがナノファイバー配向の方向を交差して積層でき、その結果1個のシートにおける配向方向に直交した低い横方向強度が、積層されたシートの配向方向の高強度によって強化される。 ナノファイバー膜の大きく高められた有効負荷容量は、支持するファイルター構造において接触する孔を横切ってかけ渡しするナノチューブに起因することが好ましい。 この配置の利点はフィルター破裂に対する耐性は個別のナノファイバーの強度によって決定され、それは一般的にシートのそれよりもはるかに高い。 従って非常に薄いシート厚さを使用することによるろ過速度の利点は、ろ過膜全体に高い圧力降下がかかる場合でも膜破裂のリスクを招かずに実現できる。 ナノファイバーシート膜を支持する多孔性材料は、この膜の低圧力側にあるべきであり、そして場合により、より大きなサイズの粒子をトラップするように選ぶことができる。 膜全体に逆方向の圧力差をかけることによる膜のクリーニングのために、場合によりナノファイバーシートの膜はより小さな孔サイズを有するより薄い膜によって両側で支持できる。 支持膜またはより大きい孔サイズを備える膜は様々な通常の膜のどんなタイプでもよく、そして場合によりファイバーまたはナノファイバーを含んでもよい。 その代わりとして、支持膜は例えば、金属線格子、孔を有する金属板、または陽極酸化アルミニウムシートの様な、孔またはチャネルを有するシート材料であり得る。 ナノファイバー膜はカーボンナノチューブを含むことが好ましく、これらの可能性のある膜の堆積物の中の少なくとも1個は、固体状態の集成(例えば実施例21,50,および52のプロセスなど)にかかわる本発明の加工ステップによって集成されることが好ましい。 固体状態で製作されたシートは、例えば実施例23のような液体ベースの高密度化プロセスによって高密度化されることが好ましい。 しかし、特に空気ろ過のような気体ろ過の目的に対しては、ナノファイバーシートは場合により非高密度化ナノファイバーシートを含んでもよい。 当然のことながら、本発明の実施形態は平面および非平面フィルターの両方に適用される。 特に好ましい非平面フィルターは円柱状または円錐状の膜である。 同様に、ナノファイバーベースの膜は、クロスフローろ過に好適に使用でき、それはろ過すべき液体をファイルター膜の接線方向に通過させることによってフィルターの詰まりを最小化する。 (p)透明導電体としてのナノファイバーのシートおよびリボンの追加的用途 固体状態で引き出されたカーボンナノチューブシート(およびリボン)の透明導電体としての用途は幅広く、そしてそれは幾つかの場合において、ナノファイバーシートの強度、靭性、マイクロ波吸収性能、偏光の発光および偏光の吸収性能、調整可能な仕事関数、電気伝導性および熱伝導性の劣化を伴わない極度の可撓性、およびナノチューブシートの多孔性、によって促進される。 これらの幾つかは実施例に記載される応用である:透明な基板および細胞増殖を光学的に監視可能な電極に関する実施例14、ノイズが低く、電気伝導性の温度依存性の低い透明なセンサーに関する実施例25、偏光された白熱光の透明な光源に関する実施例29、プラスチックのマイクロ波溶接のための輸送層に関し、マイクロ波で結合された透明な伝導性層(電磁波シールド、アンテナ、および加熱要素)に関する実施例30、透明なアップリケに関する実施例31、透明なエラストマー電極に関する実施例32、透明な有機の発光ダイオードに対する実施例33、および透明なプリント回路要素に対する実施例34。 電気伝導性と相まって、透明性は例えば表面と共形で平面シートの超コンデンサのように透明な視認性の低い超コンデンサを製造するためにも有用である。 その様な透明で視認性の低い超コンデンサは電解質で分離される2個のナノチューブシートを含むことが好ましい。 シートの透明性は電磁波(EMI)シールドのためにカーボンナノチューブのシートおよびリボンを使用することに対しても有用である。 例えば、透明なナノチューブシートはコンピュータスクリーンのような光学的ディスプレイにEMIシールドを付与するため使用できる。 また、透明なナノチューブリボンおよび不透明なナノファイバーリボン(場合により螺旋状に巻回された)は同軸ワイヤおよびケーブルの電磁波シールドの外側カバーに使用でき、そこではケーブルのワイヤの内側領域に信号または電力輸送構成要素が包含されそしてナノチューブEMIカバーは電気的絶縁層によってこの内側の信号または電力輸送構成要素と分離される。 このようなタイプの電磁波シールドされたワイヤは電子織物(ここでそれらにより同軸ワイヤの低視認性および構造的強化の組み合わせが提供される)の用途に対して特に有用である。 ナノチューブのシートおよびリボンに対する電気伝導性および透明性の組み合わせは透明な加熱要素にも有益に採用される。 これらの加熱要素は衣料用の電子織物に、自動車および航空機の窓に、および電気加熱炉またはオーブンに(ここで利点は炉またはオーブンの加熱される内容物に対する高い視認性が提供されることである)採用できる。 基板は有用であり、場合によりその様な透明電気ヒータまたはオーブンに採用され、前記基板は場合によりガラスまたはクオーツの基板である。 高温のオーブンの加熱要素から発する光により炉の内容物の見通しが悪くなる。 この問題は配向されたナノチューブのシートまたは糸の加熱要素(実施例29参照)からの放出光の偏光特徴を利用して軽減される。 偏光性シートまたは反射率に依存する偏光性を備えた材料を観察者と白熱のナノチューブエミッターの間に設置することで、炉内容物の視認性は改善できる。 好ましい光吸収または反射の方向は、ナノチューブシートの加熱要素からの放出光の主要偏光方向(それはナノチューブの配向方向に対して平行である)に平行であることが選択的に好ましい。 大部分が非吸収性の手段により、光および赤外線の放射をオーブンまたは炉の中に戻す反射により、偏光を行う偏光要素を使用することにより、オーブンまたは炉の効率が増す。 窓、眼鏡、および類似のデバイス(双眼鏡など)の上に透明なカーボンナノチューブのシートまたはリボンのコーティング剤は、場合によりナノチューブシートの偏光効果がまぶしさを最小化するように配向される。 これはナノチューブシートのナノチューブの整列方向が少なくとも略水平であるように配向することにより行える。 新聞のようなディスプレイおよびその他の関連するディスプレイのために1個以上の電極として透明なナノファイバーシートの使用もまた重要であり、その様な用途においては発明の実施形態のナノチューブシートにより導電性および透明性の損失がない可撓性という利点が与えられる。 このような1枚シートの新聞に可能性のある基板は、場合により通常の新聞類(または同様な特性を有する材料)のようなシート材料であり得るし、これらの頁の更新は無線で送信され得る現在入手可能な情報に基づいてできる可能性がある。 これらの新聞のために使用される色変化は、新聞におけるナノファイバーシート電極の変化、液晶ベースによる色変化、サーモクロミック材料の熱駆動による色変化、電子湿潤駆動による色変化、電極の中の1個における構成要素の電気化学的色変化(エレクトロクロミックナノ粒子またはエレクトロクロミックコーティングのナノファイバー電極との接触を含む)、色変化を与える電極相互間電界に応じて回転する電極相互間の粒子、電極相互間電界に応じて必要とされる色変化を付与ために上昇または下降する電極相互間の粒子、または当技術分野で知られているその他の手段によって可能である。 電子ペーパディスプレイに対する電子湿潤の利用の例は、R. A. HayesおよびB. J. Feenstra、 Nature 425,383(2003)によって与えられる。 発明の実施例のクロマチックディスプレイは場合により、その上が電気伝導性である第一の基板であって白色、近白色、または適切な着色があるもの、直接的または間接的のどちらかで第一の電極に取り付けられる透明な第二の電極、および直接的または間接的のいずれか電気駆動のクロマチック応答性を与える材料または材料システムを含むことができて、前記透明電極の少なくとも1個はナノファイバー電極であるものである。 このナノファイバー電極は、場合によって電極を含んだナノチューブであることが好ましい。 電子新聞およびクロマチックディスプレイのようなものにおけるナノファイバー電極は、場合により、ナノファイバーのシート、リボン、糸、織物、および不織布で構成されることができる。 これらの電極により、場合により例えば電子新聞のようなディスプレイのための主要な機械的サポートが付与され、またはこれらの電極は別の材料または材料アセンブリで支持される層であり得る。 その新聞に情報を送信(一般的には無線の通信で)することの詳細は本発明の課題ではないし、手段は当技術分野で既知である。 しかし、本発明者らは、ここにその様な電子新聞に有益に採用される透明なナノファイバーシートの電極の特性を例証する。 これらの電気的に伝導性で透明なナノファイバーシートは、教科書、例えば、U. Back等、Advanced Materials 14,845(2002)に記載され、電気化学的に提供される先行技術の脆い金属酸化物シートと置き換えできる。 これらの透明で電気伝導性のシートは同様に、R. A. HayesおよびB. J. Feenstra,Nature 425,383(2003)に記載される調節可能な湿潤ベースのディスプレイに使用された電極を置き換えできる。 実施例52には、ナノファイバーシートがセルロースベースの用紙およびシートに付設できる手段が記載され、そしてこれらの方法は一般的にこれらの発明の実施形態に適用される。 (q)弾性的に変形可能なナノファイバーシート 実施例32および90により、透明なカーボンナノチューブシートが高度に弾性的で変形可能な電極に変換できる方法が例証される。 そしてそれは高歪みの人工筋肉のための、および高歪みの機械的変形を電気的エネルギーに変換するための、そして大きな振幅の振動を調整可能な減衰にするための、電極として使用できる。 アクチュエータのための例示的な材料はシリコーンゴムである。 これらの弾性ナノチューブシートは実質的に平面内の抵抗値を維持しながら寸法において100%以上変化する。 図35に示したように、シリコーンゴム/MWNTシートの複合材の無荷重で得られた初期のシート抵抗値は755Ω/平方であった。 しかし、抵抗値の初期増加〜6%の後で、その後の100%歪みまでの4回歪みサイクルの間の抵抗値は3%より少なく変化した。 通常の導電体は作動材料との電気的接触を失わないでその様に大きい歪みを受けることはできない。 100%以上の歪みを発生する電歪作動材料との電気的接触を維持するために導電性グリースが使用されるが(R.Pelrine,R.Kornbluh,Q.Pei,およびJ.Joseph,Science 287,836(2000))、一方これらのグリースは、数千ボルトの印加電位を必要としないで大きな力と高い歪みを発生できる電歪シートの堆積物に対する電極として適切ではない。 更なる実験(実施例32参照)により、高度に弾性的な電極を弾性的に伸長できる織物基板の上に備えるというこの方法の一般的用途が示される。 例えば、非高密度化ナノチューブシート(実施例22で調整)の120%伸長された弾性のスパンデックス(登録商標)織物の取り付け(プレスにより、その後で実施例23の液体ベースの高密度化プロセスの適用)により、弾性的に緩和できそして実質的な抵抗値変化を受けないで初期の伸長に繰り返し再伸長できるナノチューブ電極材料が結果としてもたらされる。 適切なスパンデックス(登録商標)ファイバーおよび/または織物はデュポン(そしてLycra(登録商標)ファイバーおよびSpandura(登録商標)織物と呼ばれる)、DorlastanファイバーLLC,INVESTA,およびRadiciSpandex コーポレーションで作られる。 ナノファイバーのシートまたはリボンに対して大きい範囲の弾性的変形を要求する用途のためには、ナノファイバー堆積の前の弾性シートの伸長は少なくとも4%が好ましく、更に好ましくは少なくとも10%、そして最も好ましくは少なくとも100%である。 弾性的変形性ナノチューブシートに対する弾性的に変形可能な材料基板として適切な織布には、面内の一方向に高度に弾性的に変形が可能(Spandura(登録商標)など)であるもの、および面内で2方向に高度に弾性的に変形が可能(Lycra(登録商標)およびNylon(登録商標)のブレンド、Tru−Stretch(登録商標)の様な)であるものが挙げられる。 これらの異なる弾性的に変形可能な織物の間の相違は、当技術分野では良く知られ、大部分はこれらの織物が製織される方法および/またはファイバーまたは糸構成要素の化学処方物に起因する。 弾性的な変形可能性の乏しいシートおよびリボンを高度に弾性的に変形可能なシートおよびリボンに変換する方法は、多くの異なるタイプのナノファイバーおよびナノリボンを含む様々なシートおよびリボンに対して実施でき、その内の幾つかはセクション2で記載される。 これらのナノファイバーおよびリボンは約10ミクロン以上の長さを有することが選択的に好ましく、選択的に更に好ましくは100ミクロン以上である。 同様に、最も厚い側部の寸法でのナノファイバーまたはナノリボンの厚さに対するナノファイバーまたはナノリボンの長さの比が選択的に好ましくは100以上、選択的により好ましくは1000以上、および選択的に最も好ましくは10,000以上である。 ナノファイバーを弾性的に伸長した基板に取り付けることによってナノファイバーシートまたはリボンを弾性的に変形可能にするこの記載された方法は、面内方向にナノチューブの整列が殆ど無いかまたは全く無いナノファイバーおよびナノリボンのシートに対しても使用できる。 同様に、弾性的に変形可能な(または疑似−弾性的に変形可能な)基板の初期伸長は、2軸の伸長であり得る。 多孔性の弾性織物に適用できることに加えて(実施例32)、ナノファイバーのシートおよびリボンを弾性的に変形可能にするためのこれらの方法は、多孔性の弾性シート(多孔性シリコーンゴムシートなど)に対して実行できる。 ナノファイバーは場合により、溶液中または超臨界流体の中に分散されたナノファイバーのろ過によって、直接的に予備的伸長された多孔性弾性シートの上のシートとして形成できる。 このようなプロセスにおいては、予備的伸長された多孔性シートは場合によりナノファイバー堆積物のフィルターとして機能する。 そのような場合、整列されたまたは未整列のナノファイバーをシートとして形成する公知の方法が場合により採用できる。 これらの発明実施形態の実行のために適切なナノファイバーのシートまたはリボンには、シート形状のナノファイバー配列を製造するための先行技術(発明の背景の説明のセクションにおける参照文献を参照)の様々な方法が挙げられる。 これらの方法には、例えば、溶液ろ過または磁気的に支援されるろ過の方法、揮発化可能な液体からの堆積(スピンコートによる様な)、溶液中に分散されたナノファイバーの凝集、液体−気体界面でのナノファイバーの堆積(ラングミュラー−ブロジェット堆積方法による様な)、液体中における液晶アセンブリからのナノファイバーの堆積、液体中に分散されたナノファイバーの遠心分離による堆積、液体中に分散されたナノファイバーのせん断堆積、ナノファイバーエアロゲルシートに堆積(CVDにより直接的にまたは間接的に形成されたその様なエアロゲルを含む)、および酸または超酸中のナノファイバー分散物からの堆積、の様な物理的方法が挙げられる。 ナノファイバーまたはナノリボンは、ナノファイバーまたはナノリボンを生成するために知られている、例えばCVDまたはプラズマ支援CVDを含めた、化学的方法のどれによっても予備的伸長された基板の上に形成できる。 弾性基板の上に成長されるまたは弾性基板と積層されるナノチューブはナノファイバー・フォレストであり得る。 そのような場合、ナノファイバー・フォレストは弾性基板が伸長されるかまたは未伸長であるかのどちらかにある間に弾性基板のうえで成長するかまたは弾性基板と積層される。 弾性基板の上にナノチューブ・フォレストをその様に適用することにより、弾性基板の制御可能な変形が可能になり、その結果紡糸可能でないフォレストが紡糸可能になる。 実施例90により、弾性的に変形可能なナノチューブシートが実施例32のプロセスで製造でき、次いで、ナノチューブシートがナノチューブシートの抵抗値がナノチューブシートの伸長に著しく依存することを生じさせないで弾性的に変形される能力を保持しながら、第二の弾性のシリコーンゴムでオーバコートできることが示される。 この例証の重要性は、それにより1層以上のアクチェータ材料(シリコーンゴムの様な電歪材料など)および2個以上の電極を含む、高歪みのアクチュエータの堆積物の製作が可能になることである。 このプロセスは、弾性のシートの間に積層された1個以上のナノチューブ電極を含む変形可能な堆積物を弾性的に製造するのに都合よく拡張でき、ここで交互積層のナノチューブシートの電極および弾性シートの電極の数は任意に大きい。 この例および実施例90の方法は導電性ナノチューブシートを1層以上含んでいる膨張可能なバルーンの製造に使用できる。 導電性バルーン形成のプロセスを開始するために、最初の内側バルーン層は場合によりガスまたは液体を使用して膨張されるかまたは心棒の上に未膨張状態で形成される。 そしてその後で第一のナノチューブシートの適用前に未膨張状にされる。 (r)人工筋肉用途の開発 発明の実施形態における電気伝導性ナノファイバーは、(a)その寸法変化により作動が提供される材料、(b)別の材料の作動−産出の寸法変化を引き起こす電気的エネルギーおよびその他の電気的効果を放出する材料、(c)(a)および(b)のいずれかの組み合わせ、のいずれかとして使用できる。 これらの作動発生源の異なる特質により、好ましくは作動に使用されるナノファイバー糸の特質は変化する。 より詳細には、寸法変化を提供する材料がナノファイバー糸では無い用途に対しては、高度に撚りがかかったまたは高度にコイル状になったナノファイバー糸が好ましい。 第一の例は撚り糸におけるナノチューブの機能は、別の材料に作動を引き起こさせる電気的加熱を提供することである。 この場合、ナノファイバーの撚り糸は、糸の方向における糸の剛性に対する寄与が減少し、そして糸の方向における可逆的な長い寸法変化をもたらすように、高度に撚り入りされることが選択的に好ましい。 この場合、撚りのねじれ角は(糸の方向に関して測定される)は好ましくは50°以上、更に好ましくは70°以上である。 作動材料によって引き起こされる変位における糸の機械的剛性の影響を少なくするため、高度に撚り入りされた糸を使用することの代替策として、ナノファイバー糸は重ね合った糸におけるナノファイバーの配向が糸の方向に関して大きな角度になるようして適切に重ね合わせることができる。 図3Aはその様に大きな角度の配向を提供する重ね合わせ糸の達成された効果を示す。 加熱された時に大きな寸法変化をすることに適する材料は、当技術分野でよく知られている。 これらには例えば、Cornerstone Research Group Inc. のVerflx(登録商標)ポリマー(E.Havens等、Ploymer preprints 46,556(2005)参照)、Huntsman Polyurethanesから入手できるMorthaneと呼ばれる芳香族ポリエステルベースの熱可塑性ポリウレタンの様な熱可塑性ポリウレタン、(H.Koemer等、Polymer 46,4405,(2005),H.Koerner等、Nature Materials 3,115,(2004)、H.M.Jeong等、37,2245(2001),およびH.Tobushi等、5、483(1996)参照)、液晶弾性−(J.Naciri等、Macromolecules36、8499(2003)、D.K.Shenoy等、Sensors and Actuators A98,184(2002),およびD.L.Thomsen等、Macromolecules 34,5868(2001)参照)、生物分解性形状記憶ポリマー(A.LendleinおよびR.Langer,Science 296,1673(2002)参照)、オリゴ(ε−カプロラクトン)に基づく形状記憶ポリマーネットワーク(A.Lendlein等、Proceeding of National Academy of Science,98、842(2001)参照)、架橋したポリシクロオクテンに基づく形状記憶ポリマー(C.Li等、Macromolecules 35,9868(2002)参照),および形状記憶の挙動を示すヒドロゲル(例えば、ポリ(ビニルメチルエーテル)ヒドロゲルであり、R.Kishi等、Journal of Intelligent Material Systems and Structures 4,533(1993)参照)が挙げられる。 発明の実施形態の高度に撚り入りされた電気導電性のナノファイバーにより、高度に撚り入りの糸の使用によってその糸による糸方向の作動に過度な妨げがないことを同時に確保しながら、形状記憶材料の作動を得るためにその様な形状記憶ポリマーを電気的に加熱するための手段が提供される。 形状記憶ポリマーは、ナノファイバー糸に浸潤されるか、またはそれらの上にオーバコートされるか、または浸潤とオーバコートの両方で行われるのが好ましい。 ナノファイバー糸と接触する形状記憶ポリマーは場合により、例えば、導電性ナノファイバーまたは粒子(カーボンブラックなど)、または導電性粒子とナノファイバーの組み合わせ、のようなその他の導電性助剤を包含することができる。 これらの選択的に使用される導電性ナノファイバー、ナノ粒子、または導電性ナノファイバーとナノ粒子の組み合わせは、好ましくは電気的に浸出し、そしてナノファイバーの撚り糸に電気的に接触する。 セクション10(q)の弾性的に変形可能なナノチューブシートは、同様に形状記憶ポリマーの作動を引き起こす電気的加熱を与えるためにも使用できる。 弾性的に変形可能なナノチューブシートは、選択的に好ましくは形状記憶ポリマーシートの両側に取り付けられる。 両方のシートに少なくともほぼ同じレベルの電力損(単位面積当たり)を与えるようにこれらの2個のナノファイバーシートを電気的加熱することが、形状記憶シートの長さ(または長さと幅)における均一な変化を得るために、有効に採用される。 一方、形状記憶ポリマーシートの両側の上にある2個のナノファイバーシートを異なる程度に電気的に加熱すること(またはこれらのシートの1個だけを電気的に加熱すること)が形状記憶シートのカンチレバータイプの屈曲を与えるために使用できる。 高度に撚り入りされたナノファイバー糸を、作動の方向として糸の方向であるその様なアクチュエータの電極として使用する代替策として、本発明の実施形態のナノファイバー糸は作動材料の周りに螺旋状に巻き付けられる。 場合によっては、作動材料が螺旋状に巻き付けられたナノファイバー糸の中に浸潤される。 螺旋状巻き付けの、特に高度に撚糸された螺旋状巻き付けの利点は、作動材料の作動方向のストロークに及ぼすナノファイバー糸の機械的影響を制限することである。 発明の実施形態の電気伝導性の高度に撚り入りされたナノファイバー糸およびセクション10(q)の弾性的に変形可能なナノチューブシートは、主としてゲルアクチュエータまたは導電性有機ポリマーによって作動が供給される人工筋肉のための電極材料として機能することができる。 このゲルアクチェータの応答性は、例えば、ゲルの水和の度合い変化のために部分的にゲルの膨張または収縮を誘発する電気化学的に起こった液体電解質のpH変化によって引き起こされる。 ポリアクリロニトリルがゲルアクチェータのために選択的に好ましい材料である。 このポリマーを使用する方法は、H. B. Schreyerによって Biomacromolecules 1,642(2000)に記載される。 優勢に作動する材料として適切な導電性ポリマーがR. H. BaughmanによりSynthetic Metals 78,330(1996)およびその他多くの文献報告に記載される。 (s)ヒートパイプとしての用途 ナノファイバー糸は、高度に有効な熱伝導性を備えた高強度および高靭性な高性能ヒートパイプとして組み編み構成、またはより単純な構成にできる。 これらのヒートパイプは通常のヒートパイプと同様に機能し、その中の大部分の熱輸送は熱エネルギーを吸収するためのヒートパイプの高温末端での作動流体の蒸発、そして熱エネルギーを放出するためのヒートパイプの低温末端での作動流体の凝縮、の結果である。 ナノファイバー糸はヒートパイプの高温および低温の末端の間で作動流体を逃がす機能を果たす。 図105により、中空の組み編みされたカーボンナノチューブ糸のウイック(10501)を使用したヒートパイプが概略的に図示され、それは外側の拡散バリア(10502)として働くオーバコート(ポリマーまたはセラミック)を使用して、または糸ヒートパイプをマトリクス中に組み入れることによって、作動流体の損失対策により密封される。 ナノファイバーウイック材料は場合により、ヒートパイプの作動流体に対する湿潤が生じるように、またはナノファイバーウイックの外側領域だけの湿潤が可能になるようにし、それにより内側がガスの輸送領域として機能することが可能になるように、化学的または物理的に処理できる。 この方法を使って、重ね合わせたナノファイバー糸をウイックとしてうまく使うことができる。 この結果は、ナノファイバーウイックの1つの構成要素によりウイッキングが提供され、そしてウイックの第二の構成要素(および未湿潤の糸構成要素に対して外側の空間)により蒸気通路が提供される、ということである。 ナノファイバーヒートパイプにおける流体および蒸気の輸送の糸構成要素は、場合によりMWNT,糸、およびケブラー(登録商標)またはスペクトラ(登録商標)ファイバーの様な基本的に異なる糸であり得る。 水およびメタノールのような様々な周知の作動流体が使用でき、それぞれ−5から230℃までおよび−45から120℃までの有効な作動範囲を有する。 非常に高温な用途に関しては作動流体としてカリウムまたはナトリウムのような材料があり、それぞれ、400から800℃までおよび500から900℃までの作動範囲を有する。 これらのアプローチを使用して20μmより少ない直径のヒートパイプが製造できる、しかし大抵の用途にはより大きな直径のヒートパイプがより好適に使用される。 より小さい直径の糸ヒートパイプは構造的な織物の中に織り込まれ、そして構造的織物の中に組み込まれまたは個別の糸ファイバーとして樹脂の中に組み込まれ、糸ヒートパイプ/ポリマー・マトリクス複合材を製造できる。 (t)異方性の高い熱伝導体および電気伝導体およびセンサー配列体としてのナノファイバーのシートおよび糸 発明の実施形態のナノファイバーの糸、シート、およびリボンにより、高い電気伝導性、高い熱伝導性、および高い熱拡散性、並びにこれらの輸送に対する高い異方性が提供される。 これらの特性により、重要な応用実施形態が与えられる。 例えば、発明の実施形態のカーボンナノチューブシートにより、熱、温度、および電流の導体として有用な以下の独特な特性および独特な特性の組み合わせが提供される:(1)高強度および高靭性;(2)高レベルの電気および熱伝導性;(3)可逆的に生じる電磁エネルギーの高い吸収;(4)抵抗値の低い温度係数;(5)非常に低い1/f ノイズ、ここでfはAC電流の周波数であり、そのことはその様な導電体を非常に良好な伝送回路にする。 ;(6)クリープに対する高い耐性;(7)450℃の空気中で1時間加熱された時でさえ保持する強度;および(8)空気中で照射された時でさえ耐久する非常に高い放射線耐性。 実施例11には、カーボンナノファイバー糸の高い電気伝導性を示す測定結果が与えられる。 発明の実施形態のカーボンナノファイバーシートの高い電気伝導性および高い異方性は、実施例23の結果によって示され、ここでは同様に、高密度化からもたらされる断面積の減少の結果として300を越えるおよそのこの係数によって電気伝導性が変化するが、シートの抵抗値は300を越える係数でナノファイバーシートの液体ベースの高密度化の結果として殆ど変化しない。 本発明の実施形態の(実施例21参照)極めて高い熱拡散率(0.1m 2 /s以上のD)および固体状態で引き出されたMWNTのナノファイバーシートの高い熱伝導率(K=50W/mK)により、最低のエネルギー損失を伴って迅速で高度に異方性の温度変動の移動がマトリクスのアドレス付け可能なセンサーの行および/または列の電極に対して可能になる(実施例54参照)。 発明の実施形態の厚さおよび密度が低い自立型カーボンMWNTシートは実施例54および図54に示される様に、ボロメータ材料により非常に興味深いものを製造する。 ボロメータ材料としてのMWNTシートの主たる利点は:(1)極めて低い熱容量(低い慣性);(2)広い波長範囲、即ち0.2−20μm、に渡って高い吸収係数;(3)1に近い熱放射係数(グラファイトに関しての様に);(4)高い可撓性;(5)放射線損傷に対する耐性;および(6)高磁場における使用に対する適合性である。 同時に抵抗率の温度係数(TCR)が低いこと、α=−7.5×10− 4 K−1は、その様な材料における温度感度に対する制限因子である。 しかしそれは低い温度依存性を備えるその他のセンサー用途および抵抗器に対して利点となる。 位置検出型のボロメータのために、高度に整列したナノファイバーシートの配列は様々な方法で製造できる(詳細は実施例54参照)。 例えば、これは(a)カーボンナノチューブ・フォレストの側面から高度に整列したナノチューブシートの引き出し、および(b)基板の2個の側面に対してナノチューブシートを取り付けることによって実行でき、ここでそのような基板は、直交して配列されて吊るされたシートを対向側に形成するように中央部に長方形の開口を有する金属性電極の配列を含む固体または柔軟な基板である。 これらの側面の電極は、温度感応性の薄膜で被覆される。 1つの実施例において、抵抗率の高い温度係数を有する半導体フィルム、例えば、VO 2またはその他の材料は、カーボンナノチューブの相互接続ネットワークを備える直列抵抗を形成するように金属電極パッドの上に堆積される。 行および列の電極の間のカーボンナノチューブネットワークおよび半導体フィルムの直列抵抗は、放射する対象物の熱的画像を作り出すために測定される。 その他の実施形態において、金属製パッドは熱電材料、即ち、片側に鉄そしてその他にコンスタンタン合金の相補の対でカバーされる。 電子的局部の冷却のためにナノファイバーシートの高い熱伝導性および拡散性の利用は実施例59に記載される。 セクション10(k)により、発明の実施形態のナノファイバーシートの高い電気的異方性がどのようにしてピクセルに画像分割化されたセンサーを含めた様々な用途に使用できるかが示される。 (u)電子の電界放出用の冷電子陰極としての用途のためのナノファイバーの糸および織物 ナノファイバー、特にカーボンナノファイバーはフラットパネルディスプレイ、ランプ、サージ対策用のガス放電管、およびX線およびマイクロ波発振器、のための電界電子放出源として有用であることが良く知られている。 (W.A.de Heer,A.Chatelain,D.Ugarte,Science 270,1179(1995);A.G.Rinzler等、Science 269,1550(1995);N.S.Lee等、Diamond and Related Materials10,265(2001);Y.Saito,S.Uemura,Carbon 38,169(2000);R.Rosen等、Appl.Phys.Lett.,76,1668(2000);およびH.Sugie等、Appl.Phys.Lett.,78,2578(2001)参照)。 カーボンナノチューブを含む電極および陽極の間に印加された電位により、ナノファイバー先端の小さい半径およびナノファイバー長さの結果として高度に局所的な電界が生成される。 これらの局所的電界により電子のナノチューブ先端から真空中へのトンネル通過が引き起こされる。 電界は電界放出電子を陽極に向かわせ、そこで選択されたリン光によりフラットパネルディスプレイ用途の光が発生し、そして(より高い印加電圧に対して)金属ターゲットとの衝突によりX線管用途のX線が発生する。 SWNTまたはMWNTのどちらかのカーボンナノファイバーからの電子的電界放出に依存する冷電子陰極は良く知られ、すでに商業的利用が見出されている(Carbon Nanotubes:Synthesis,Structure,Properties,and Applications.Topics in Applied Physics,80,Spring−Verlag,Heidelberg,2000,pp.391−425)。 CNT冷陰極に対する放出電圧閾値は非常に低い:1−3V/μm(J.−M.Bonard等、Appl.Phys.A69,245(1999))、特にSi−またはMo−マイクロチップ陰極(50−100V/μm)と比較するとそうである(C.A.Spindt J.Appl.Phys.39,3504(1968))。 加えて、その様なCNT冷陰極の電流密度は非常に高く、SWNT冷陰極に対して10 8 A/cm 2であり,そしてMWNT冷陰極に対して比較的高い(Y.Cheng,O.Zhou,C.R.Physique 4,(2003))。 ディスプレイにおけるCNT電界エミッタの応用の将来性は非常に明るい(R.H.Baughman,A.A.Zakhidov,およびW.A.de Heer,Science 297,787−792(2002))、そしてすでにこの独特な材料を含む幾つかの試作品デバイスが製作された。 即ち、CNTベースの電子源は蛍光灯に、(A.K.Silzars,R.W.Springer,PCT特許出願第US96/13091号,J.−M.Bonard等、Appl.Phys.Lett.78,2775(2001),N.Obraztsov等、Appl.Surf.Sci.215,214(2003))、CNT陰極に基づくX線管に(G.Z.Yue等、Appl.Phys.Lett.81(2),355(2002))、そしてフラットパネルディスプレイに(N.S.Lee,等、Diamond and Related Mater.10,265(2001),W.B.Choi等、Technol.Dig.SID.(2000))、使用されている。 モトローラは最近CNT−TVを開発し、Nano Proprietary Inc. は25インチのCNT陰極ベースのTVを発表した。 同様に、CNTは低いエネルギー拡散で、非常に明るい点電子源として高分解能電子顕微鏡に用途が見出される(de Jonge等、Nature、420,393(2002))。 大面積の陰極材料からの低閾値電圧および高電流密度を要求する用途に対して、現存の冷陰極の寿命は比較的短く、均一性が高解像度ディスプレイ用途には不十分である。 これらのカーボンナノチューブ(CNT)の冷陰極への応用を妨げる重大な問題は、これらのナノチューブを十分な強度があって電界放出用にCNTの特性が有効に利用できる適切な形状にできるように巨視的な搭載システムの骨組みの中に集成する方法が必要であることである。 先行技術の多くの前記制約に目を向けて、本発明は幾つかの実施形態において、ナノファイバー糸の冷陰極、前記糸陰極の製造方法、および前記糸陰極の応用、に関する。 追加的な実施形態によりαの数字コードおよび(図71に示した)特別なシンボル、のような糸のパターン化された構造の作製、および「陰極織物」(図77に示した)に糸を織り込むことが提供される。 冷陰極としての用途の糸は多層カーボンナノチューブのみでなく、単層カーボンナノチューブおよびその他の広範囲なナノファイバー材料(セクション2の導電性ナノファイバーおよびナノチューブなど)で製造できる。 最も重要なこととして、糸陰極は例えば、末端から放出する(図66Bおよび73)1個の略垂直な糸先端(または糸先端の配列)のような様々な構成様式に容易に集成できることである。 その様な幾何形状において、糸(7301)は糸の断面部でナノファイバーの自由端の先端(7302)の上に結集される強力な電界線(7302)によって略垂直に立ち上がる。 非常に高い電圧が印加される場合、その様な多数の先端で放出される電流は非常に大きく、その結果図68に示される様に加熱された糸末端によって光が放出される。 糸からの冷電界放出に対する別の幾何形状は糸を平坦な表面に水平に置くことであり、その結果放出は糸の側面から生じる(図66A,70、および72)。 図72において、糸の側面にあり陽極(7204)に最も近いナノファイバー(7201)は、陽極から発して末端における先端(7202)に結集された電界線(7203)の力によってそれらの自由端(7203)を立ち上がらせる。 その上、糸の側面は伸長した「毛羽立ち」、その中では個々のナノファイバーおよびナノファイバーのより大きなアセンブリ(ナノファイバーの束および束のアセンブリ)が糸の側面(撚り糸の側面など)から伸長する構造を有するように設計できる。 本発明者らはその様な毛羽立ち構造は機械的処理、化学的または物理的ベースの処理、プラズマ処理、熱処理、および電界処理によって生成できることを見出した。 電界処理は毛羽立ち構造の糸を提供するのに特に有用であり、それはその自由端が糸から延びている多数のナノファイバーおよびナノファイバーの小さい直径のアセンブリを備えるように特別に設計できる。 データにより電子放出特性(図69および76における電流曲線および図74におけるSEM顕微鏡写真および概略図参照)の改善に関するそのような電界処理の効果が示される。 所望の毛羽立ち糸構造が、強力な電界によって生み出された力により高電界における陰極の操作の間に発生する。 その電界は最終的に糸のボディから端部を引き出し、結局部分的に糸を剥がす(図74Cおよび74Aおよび74Bに概略的に示される)。 多数の糸の重ね合わせ、およびノット領域における電子放出特性を調節する性能を有する糸に沿って様々なノットを備えた、単糸や合撚糸を製造する様なその他の副次的な構成様式が考えられる(図64および75)。 少なくとも幾つかの場合において、ノット領域の糸冷陰極はより少ない電子放出であることが例証された(図75およびその実施例参照)。 ここに記載された幾つかの発明実施形態により、新規な作製方法、物体の構成、および非常に有用な特性を有する冷陰極としてのナノファイバー糸の利用が提供される。 例えば、本発明のカーボンナノチューブ糸により、冷電界放出用冷陰極のために以下のような独特な特性および独特な特性の組み合わせが提供される:(1)糸における撚りの数および重ね合わせ糸陰極における単糸の数で制御できる高い電流密度;(2)0.5V/ミクロン以下の範囲の非常に低い電界閾値であり、それは運転時間と共に自己改善できる(図69および76);(3)低い運転電圧であり、400ミクロンの陰極と陽極間の距離において300V以下である;(4)サイクルと共に電流および電圧の性能増加の点で自己改善性の陰極(図69および75)である;(5)高い熱安定性である;(6)高い機械的強度および振動安定性である;(7)糸のノッティング(図75)およびその他の方法による陰極のパターン化が可能であり、それにはそこから糸が撚糸紡糸される元のナノファイバー・フォレストのパターン化を含む;および(8)電子ビームおよびUVの耐放射線安定性を含む、非常に高い放射線耐性がある。 電界増加型電子放出に利用できる糸表面のナノチューブファイバーの数を増やすために、紡糸のための集束ゾーンにおいてナノファイバーは場合により電界、または磁界、空気流、音波または超音波、およびそれらの組み合わせによって擾乱される。 この擾乱の結果、ナノファイバーの幾つかは撚り入りの間に不完全に糸に組み込まれ、その結果それらは糸表面の側面から延びる(図65および74)。 図74における毛羽立ち部分7403は、追加的なナノチューブの自由端を有し、ワイヤ7401を包み込む撚り糸(7402)のボディから突き出される。 その結果は、糸から延びたナノチューブの毛羽が電界放出形態の末端による増加した電子の電界放出(7404)を与える「毛羽立ち糸」である(図69および76に示した様に)。 電子の電界放出のための毛羽立ち糸は、同様に紡糸された糸においてナノファイバーを擾乱する仮撚り(即ち、反対方向に等しく撚糸することで相殺される撚り)の適用によっても製造できる。 加えてナノチューブ糸の表面は、紡糸が完成した後で機械的または化学的なプロセス、またはそれらの組み合わせによって意図的に擦り剥ぐことができる。 発明の実施形態のナノファイバー糸は、電子の熱的放出源(熱陰極として知られる)としても有益に採用でき、それは抵抗的加熱が電子放出を増加するために使用される点で冷陰極放出源と異なる。 増加型電界放出のための「毛羽立ち糸」の冷陰極を製造するための更なる一方式は、ナノファイバーを副次的フォレストから集束ポイント(糸紡糸の間に撚りが形成される所)に供給し、その結果副次的フォレストからのナノファイバーが糸表面に対して垂直線で組み込まれる傾向にすることである。 電界放出に利用できる端部がより多くなるので、その様な処理は電子放出の強度を増加させる。 本明細書により、カーボンナノチューブ糸の機械的頑丈さ、糸の小さい直径、および電界増加効果を与えるファイバー表面から延びたナノチューブファイバーの利用に役立つ部分を可能にする糸の幾何形状がこの用途におけるナノチューブの撚り糸の利点を提供することが例証された。 例えば、その糸の幾何形状は、医療診断検査用のX線内視鏡のための電子放出要素として、放出蛍光体は外側にある円柱の上にありそして場合により中央のナノファイバーの単糸または合撚糸と略共軸である円柱状形状の高強度光源のための中央の電子放出要素として、有益に採用できる(糸陰極を備えるリン光ランプ試作品の図78で示される様に)。 カーボンナノチューブはこの電界放出の用途に適用されるナノファイバー糸のために選択的に特に好ましい。 (v)ディスプレイおよびランプにおける用途のためのナノファイバーシートを含む光学的に透明な冷電子陰極 カーボンナノチューブ陰極は実質的に冷陰極であり、そしてそれは低電力消費および狭い放出電子のエネルギー散逸が要求される用途に広く使用できる。 カーボンナノチューブエミッターは現在入手できる最高の電子電界エミッタに格付けされる。 加えて、カーボンナノチューブは非常にロバストで化学的に不活性であり、そして真空または不活性ガス条件を必要不可欠とするその様なデバイスに首尾よく使用できる。 低い閾値電圧および大面積の陰極からの高い電流密度を必要とする用途に関連して、目ざましい電流密度が得られた。 その様な先行技術の冷陰極の全ては、光学的に透明ではない。 それらはMoの様な金属のマイクロチップ(C.A.Spindt J.Appl.Phys.39,3504(1968)参照)、半導体または通常のカーボンファイバー/ナノ構造体、のいずれかで製造され、それらの全ては光学的に不透明な厚い材料として使用される。 しかし、冷陰極の大抵の用途にはデバイスから脱出できることが必要とされる光の産出が関与し、ディスプレイまたは陰極発光光源がある。 例えば、通常の電界放出フラットパネルディスプレイにおいて、(N.S.Lee,等、Diamond and Related Mater.10,265(2001)、W.B.Choi等、Technol.Dig.SID(2000))、光は電荷を集めるためにAlでコートされたリン光スクリーンから発散する。 従って、電子のある物はAl層で吸収され、それはディスプレイの効率を侵食する(それは図81に示される)。 同様に、電子がAl層に侵入可能になるために一般的に、高電圧が印加されなければならないし、それもまた問題である。 可能な解決策はITOを備えたスクリーンガラスと低電圧の蛍光体コーティングを使用することである。 この方式で低いバイアス電圧が適用できる。 しかしこの場合、光の殆ど半分は陰極に逆戻り放出され損失される(図82に示される様に)。 従って、このタイプのディスプレイの効率は同様に高くない。 本発明の透明なカーボンナノチューブ(CNT)シートで、別のディスプレイ構成が可能になる。 それは図83に示したように、陰極としてのカーボンナノチューブの透明シート、高い光学的反射率を有する金属(例えばAl)でコートされたガラス、および蛍光体材料を利用する。 従って、ナノチューブの冷陰極からの電子衝撃によって蛍光体層から放出された殆ど全ての光は透明な陰極に向かって逆に誘導され(例えばAlミラーによって)、そして効率はかなり改善される。 その間、ナノスケール電界放出のため低電圧領域が利用される。 上記透明なカーボンナノチューブシートは、モトローラおよびサムスンによって広範囲に開発されたものの様なフラットパネル電界放出ディスプレイ(FED)、または高効率、低電力消費の新タイプの液晶ディスプレイ(LCD)のためのバックライト光源のいずれかに使用できる。 後者の場合、図84に概略的に示された様に、透明なカーボンナノチューブシートを通過する光がカーボンナノチューブの配向に対して垂直な方向に部分的に偏光されることが特に重要である。 (M.Zhang,S.Fang,A.Zakhidov,S.B.Lee,A.Aliev,K.Atkinson,R.H.Baughmam,Science,309,1215(2005)に記載される)。 これには、付加的な技術的利点があり得る。 なぜなら、以前に開発された追加的偏光体が薄膜トランジスタ(TFT)マトリクスの前で不要になるからである。 最近、当技術分野において、透明な冷陰極を備えた電界放出ディスプレイ(もしその様なデバイスが創出されれば)の輝度の増加、効率の増加および電界電圧の低下のような追加的利点が与えられることも提案された(米国特許第5,646,479号;同6,611,093号;同6,777,869号;同6,933,674号;同6,943,493号;同6,914,381号;および同6,803,708号)。 その様なディスプレイで形成された画像は電界放出ディスプレイパネルの両側から見ることができ、多重ディスプレイが一緒に重ね合わせできる。 しかし、上記の参考特許において、仮想的な放出材料は不透明であり、光は特別に設計された光学システムおよび複数の孔を備えた特別な電極によってのみ陰極を通過することができる。 対照的に、本発明の実施形態により、前記の欠点を有さないナノファイバーベースの高度に光学的に透明な冷陰極の創出が可能である。 先に記載したように、固体の基板上に単層および多層の両方のナノチューブを平行に配列したファイバーのフォレストとして成長させる方法、およびMWNTフォレストを電子冷陰極として利用する方法は知られている。 しかし結果として生じたフォレストアセンブリは大きな電流負荷時に様々な不安定性を有し、1つのその様な不安定性は触媒およびカーボンのフラッシュ蒸発であり(最近本発明者により発見された:A.A.Zakhidov等、J.Appl.Phys.(提出済み))、続いて光のスパーク発光およびCNTの陰極から陽極への移動があり、それにより陰極が破損される。 ガラス基板上に配向CNTのロバストなフォレストを作り出すことに前進があった(モトローラ、サムスン)。 CNTから冷陰極を製造するその他の方法にはCNTが配向されないでランダムになったポリマーバインダーとの複合材形成が挙げられる。 しかしながら、ポリマーバインダーSWNTに対して目ざましい放出特性が得られた。 しかしながら、ポリマーバインダーに関わる問題は、ナノチューブがポリマー中に電界放出し、熱伝導性および電気伝導性のような特性に有効に寄与できる十分な量で存在しないということである。 加えて、陰極の主成分はポリマーバインダーであるので、個々のナノチューブの独特な電気的特性が弱められてしまう。 幾つかの実施形態において、本発明は光学的に透明なナノファイバーシートの冷陰極、前記ナノチューブシート陰極の製造方法、および前記ナノチューブシート陰極の応用に関する。 重要なことは、本明細書に記載された糸紡糸およびシートおよびリボンの製作技術は、様々な電子電界放出用途に用いるための様々なナノファイバーの糸、リボン、およびシートそして広範囲の材料のナノリボン(例えば、WS 2, WO 2など)の製造に適用できることである。 前述のように、ナノファイバーを含む冷陰極のためのカーボンナノチューブを製造するプロセスは一般的に次のステップを含む:(a)以下からなるグループより選択された配列にナノファイバーを配置すること(i)整列した配列;および(ii)主要アセンブリ(フォレストとして知られる)をもたらす整列の方に集束する配列;(b)フォレストまたはその他のマニホールド(非フォレスト紡糸の上記記載参照)からの自立型で自己支持型のナノファイバーシートを引き出すこと;および(c)透明な基板の上に前記ナノファイバーシートを堆積させること。 幾つかの実施形態においてナノチューブシートはカーボンナノチューブを含む。 本発明のその様なカーボンナノチューブのシートおよびリボンにより、大きな面積の透明な陰極による電界放出に好適な独特の特性および特性の組み合わせが提供される。 例えば、調節可能な仕事関数を与えるためのドーピングまたは化学的修飾による調節性;可撓性、強度、および靭性;破損に対する耐性;高レベルの電気および熱伝導性;可逆的に発生可能な高いエネルギー吸収;クリープに対する高い耐性、真空中1000℃以上で長時間加熱された場合での強度保持、および非常に高い放射線およびUVに対する耐性(特に冷陰極が主として運転される真空中での)。 幾つかの実施形態においてナノファイバーはナノスクロールである。 幾つかの実施形態において、ナノファイバーのリボンまたはシートの製作の前または後にナノファイバーは化学的および/または物理的に修飾される。 冷ナノファイバーシート陰極の基板との接着を高めることができる、本発明のCNTシートの高密度化は、CNTシート(またはその他のナノファイバーシート)を含む基板を無機系のまたはエタノール、メタノール、またはアセトンのような有機系の液体に浸漬し、次いで乾燥させることによって行うことができる。 その様な高密度化は強力な電界中でCNTが基板から逸散することを防止するために有効である。 幾つかの実施形態において、高密度化の後に図79に示される様にCNTシートの全ての縁がナノファイバーシートに電気的接触を与え、側面効果を回避し、機械的接続を与え、およびその他の目的のためにカーボン製導電性テープ(例えば、SEM試料に使用されるような)でカバーされた。 カーボンナノチューブの透明なシート(7901)は、未コートまたはITOコートされたガラス基板(7902)の上に配置される。 シートの端部は副作用を回避するためにSEMテープ(7903)でカバーされる。 典型的な放出面積は50mm 2である。 これらの好ましくない副作用には側面で機械的に立ち上がったナノファイバーからの強い電子放出、端部における突き出し、高電界による持ち上がりが挙げられ、そして突き出た端部の大きな電界増大因子のためにそのような副作用により放出の均一性が影響される。 幾つかの実施形態において、電界促進電子放出に利用できる透明な陰極シート表面上のナノチューブファイバーの数を増やすため、集束ゾーン(引き出しプロセスにおける)におけるナノファイバーは場合により、電場または磁場、空気流、または音波または超音波によって擾乱されることができる。 この擾乱の結果として、幾つかのナノファイバーが引き出しプロセスの間にシート中に不完全に組み込まれ、その結果それらはシート表面から横方向に延びる。 その結果は図80に(上部および底部の部分)に概略的に示したようなシートの「毛羽立ち表面」である。 その中でシートから延びているナノチューブの毛羽立ちにより図80の説明挿入図に記載されたように電界の増加そしてそれゆえの電界放出の増加が与えられる。 図80(上部部分)において、電界線(8001)は陽極(8002)からシート内部にある1本のナノファイバーの先端の末端部(8003)または側部(8004)に向かう。 図80(底部部分)により先端(シートからのびた自由端)からのおよびナノファイバーの側部(シート内部)からの電界電子の放出の概略図が示される。 点(8005)で示される電子はカーボンナノチューブシートの内部の1本のナノファイバーの先端(8006)および側部(8007)から放出される。 電子の電界放出のための毛羽立ちシートは元の引き出されたナノファイバーシート中にある程度存在する一方、毛羽立ち表面を作り上げるナノファイバーまたはナノファイバー束の数多くの自由端は、シート引き出しにおいてナノファイバーを擾乱するプラズマの適用によって更に増加できる。 加えて、ナノチューブシートの表面は引き出しが完了した後で意図的に表面を擦り剥ぐことができ、その様な擦り剥ぎは機械的および/または化学的プロセスによって実行される。 同様に、ナノファイバーの側部からの電界放出により、シート状冷陰極の全電流がかなり寄与される(図80に描かれたように)。 閾値電界は側部放出に対してより大であるが、側部からの全電流密度は毛羽立ちシートの端部からよりも著しく大きい。 本発明の実施形態は熱陰極、即ちたとえ小さい電界においても抵抗加熱が電子放出を増加させるために使用されることにおいて冷陰極と異なる、熱電子放射源としても有益に採用できる。 透明ナノファイバーシート陰極は、図81−84に示される様な様々なタイプのディスプレイの構成が可能になるので、様々なリン光発光ディスプレイの用途に特に適切である。 図81により、ディスプレイの裏側、即ち、リン光発光スクリーン(8105)の後ろ、に配置されたガラスまたはその他の基板(8101)の上に陰極(8102)を有する通常的幾何形状の不透明な冷陰極が概略的に示される。 チャージコレクタはリン光発光スクリーンの裏側と接するAlミラーフィルム(8012)であるので、ここでは幾らかの放射電子はスクリーン(8105)で光を創出する前にAlの薄いコーティングを通過して侵入する間に失われるが、この構成においては全ての光は前方に(8106)に放射される(Alから反射されるので)。 一方、図82により、ディスプレイの裏側、即ち、リン光発光スクリーン(8205)の後ろに冷陰極(8202)を有する別の通常的幾何形状のナノファイバー冷陰極が概略的に示される。 チャージコレクタは透明なITOフィルム(8204)であり、この幾何形状においては幾らかの光はリン光発光スクリーンから後ろ側に(8207)放射され、そしてデバイスの内側に捕捉されディスプレイから漏れ出すことができない。 従って、コントラストおよび解像度の減少、光電子の誘発および同様な問題など様々な問題を生み出す。 別の好ましく有望な構成が図83に示され、それには本発明の新しい透明なナノファイバー冷陰極デバイスの設計が概略的に図示される。 この新規な構成において、透明陰極(8303)は、ディスプレイの前側にあり、電子は観察者から見て後ろ側に、かつディスプレイの裏側にあるリン光発光スクリーン(8305)に向かって放出される。 スクリーン8305によって放出された光および後ろの陽極板(8306)で反射された光は、全部が透明な陰極(8303)を通過した後で観察者に向かって(8302)移される。 そして陰極におけるナノチューブは全て配列されているので配列ナノチューブを通過する光は透明な陰極中のナノチューブの配向方向に対して垂直に偏光される。 新タイプの偏光バックライト光源が、図84に示したように可能である。 そこでは通常の液晶ディスプレイ(LCD)に対してどの様にして透明ナノチューブ陰極が偏光を発生するために使用できるかが概略的に図示される。 図83の設計の平面光源は、LCDディスプレイの裏側にあり、光が透明ナノチューブ陰極を通りLCDに通過するような方式で配置される。 図84において、ガラス基板8411上のナノチューブ陰極8407により、電子は陽極(8410)でコートされた別のガラス基板(8411)の上に配置された白色のリン光発光スクリーン(8409)に向かって真空を通過して放出される。 透明な冷陰極は高度に配向されたナノチューブによって偏光フルターとして作用するので、発生された光は偏光される(それはLCD操作にとって望ましい)。 この光はLCD構成要素:配列層(8404)、薄膜トランジスタ(8405)、液晶層(8412)、カラーフィルタ(8402)および第二の偏光子(8401)を通過する。 このような設計によりLCD部位における偏光子をなくせる。 偏光子はバックライト光源に組み込まれているからである。 本明細書で例証された透明なナノチューブのリボンおよびシートの電気的および構造的なロバスト性により、プラスチッム、ゴム、非常に薄いガラス、金属箔、およびその類似物のような可撓性および弾性基板の上に、必要とされる幾何形状に合わせて形状を変えることによって更に所望のデバイス形状に加工できる柔軟な冷陰極を作り出すような方式で、堆積させることが可能になる。 それにしても、冷陰極シートの可撓性により、その中でシート表面から延びているナノチューブファイバーの有用な部分が、電界の増加効果を与えるようにでき、それにより柔軟で、弾性があり、その他の形状に調節できる冷陰極としてのこの用途に対するナノチューブシートの利点が提供される。 例えば、柔軟なシートの冷陰極幾何形状により、医療診断検査用の柔軟なX線内視鏡用の電子放出要素として有益に採用でき、または放出蛍光体が場合により、外側にあって任意にその可撓性ナノファイバーシートの陰極と共形である別の可撓性表面上にあり、その結果これら2個の可撓性表面の間に真空空間が存在するような、高強度光源の柔軟スクリーン用の可撓性透明性の電子放出要素として有益に採用できる。 カーボンナノチューブは、この電界放出用途のための可撓性基板上のナノファイバーシート用ナノファイバーとして特に好適である。 (w)電荷注入体として光学的に透明なナノファイバーシートを使用する柔軟な有機およびポリマーの発光デバイス(OLEDおよびPLED) OLEDの電荷注入体としてCNTを利用することの将来性は以前に議論されたが、透明な正孔注入体としてのナノチューブの利用について報告は無い。 しかし、最近Rinzler と共同研究者は、無機の、p型GaP発光デバイスの電極として透明な単層ナノチューブの利用について報告した(A.G.Rinzler,S.Pearton,Semiconductor Device and Method Using Nanotube Contacts,PCT国際公開第WO2005083751号)。 ナノファイバーおよびナノチューブは、透明電極としてではないが、層の導電性を増やす目的でその他のものでOLED中に複合層とする成分として使用された。 先行技術の電子注入体は、それらが金属の(例えば、Mo)、半導体(例えばSi)、または光学的に透明でないカーボンのナノ構造体のいずれかのマイクロチップで製造されるので透明ではない。 電荷注入にかかわる大抵の用途は光の生成のためであるので、その様な光はディスプレイまたはランプであるデバイスから間違いなく逃げ出すことができる。 これらのCNTの透明な電荷注入体または収集体の利用を妨げる重要な問題は、これらのナノチューブを巨視的な機械的に丈夫な構造に集成する方法、およびナノチューブの電荷注入体または収集体の特性を有効に利用できる形状の物品に組み上げる方法の必要性である。 単層および多層のナノチューブをマットまたはフィルムとして製造する方法および同様に溶液ろ過方法によりカーボンナノチューブシートを製造する方法、そしてその様な不透明性のMWNTを光電子工学における電荷収集体として利用する方法は良く知られている。 しかし、その結果のナノチューブのフィルムおよびシートは不透明であり、その様なフィルムに基づくデバイス効率は劣る(H.Ago等、Adv.Mat.11,1281(1999)で記載される光電池においてのように)。 従って、幾つかの実施形態において、本発明は発光デバイス用の透明ナノファイバーシートの電荷注入体、前記ナノファイバーシートの電荷注入体と陽極および陰極の両方の製造方法、および発光デバイスにおける前記ナノファイバーシートの電荷注入体の応用に関する。 追加の実施形態により、非常に高い内部界面およびナノファイバーの3次元ネットワークを有するナノファイバーのシートおよびリボンの引き出し、そしてそれらのOLED発光材料の構成要素との組み込みが与えられる。 重要なことは、シートおよびファイバーの引き出しに関するこの技術は、様々なLED用途の使用のための広範囲な材料の広範囲なナノファイバーおよびナノリボンのシートおよびリボンを製造することに適用できることである。 低い閾値電圧および大面積からの高い電流密度を要求する用途に関連する好適なデバイスがOLEDおよびPLEDに対する様々な構成のために生成された。 幾つかの実施形態においてナノファイバーシートはカーボンナノチューブを含む。 選択的に好ましくは、シート構成物はカーボン単層ナノチューブ、カーボン多層ナノチューブ、これらのナノチューブのドーピング変種、またはこれらのナノチューブ材料の組み合わせのいずれかを含む。 図85により、実施例21の固体状態引き出しプロセスで作成された透明なカーボンナノチューブ(CNT)電極を使用する、選択的に好ましいポリマー型LEDの構成が示される。 CNTシート(8505)は高品質のディスプレイガラス(アクティブマトリクスの液晶ディスプレイに使用されるコーニング1737)の基板(8506)の上に配置され、そして極性溶剤(エタノールまたはメタノールのどちらか)を使用して実施例23の方法によって高密度化された。 高分子フィルムはスピンコーティングを使用して溶液から堆積された。 正孔注入層PEDOT:PSSの多層体(8505)は水溶液から堆積され、各層の堆積の後、120℃で30分間ベーキングされた。 第一層は高い加速度(21000rpm/s)の高いスピン速度(6100rpm)で堆積された。 これはナノチューブを「平坦化する」ものだと思われる。 その後の層は同様に6100rpmで、しかし加速度を遅くして堆積され、その結果より厚い層が得られた。 発光性ポリマー(MEH−PPV)の層(8503)はクロロホルム溶液(クロロホルム中〜0.2重量%)から〜3000rpmの速度でスピンコートされた。 (薄い金属層、所望するピクセルでパターン化された)陰極は、<2×10 −6トルの真空下でカルシウム(8502)およびアルミニウム(8501)の熱的蒸発を使用して堆積された。 本発明者らは上記においてPEDOT:PSSが無い場合、発光が抑制されることを見出し、これにより励起子がナノチューブ上でクエンチできることが示唆された。 図68により、実施例21のプロセスで製造された透明なナノファイバーシート電極(8606)を使用し、そして低分子量有機分子の真空堆積を採用した有機LEDの別タイプが示される。 PEDOT:PSSの正孔輸送層(8605)は水溶液から実施例23の方法を使用してガラス基板(8607)の上に高密度化されたナノチューブ層(8606)の上に再度堆積された。 残りの有機層(正孔輸送層、α−NPD(8604)および発光/電子輸送層ALq 3 (8603)は真空下で熱蒸発を使用して堆積された。両方の材料は1Å/sの速度、2×10 −6トルの圧力で堆積された。厚さはα−NPDに対して700Å、Alq 3に対して500Åであった。2層陰極(1200Åのアルミニウムフィルム(8601)の下の10Åフッ化リチウム(8602))は熱的蒸発を使用して有機層の上部に堆積された。 図87により、実施例21の透明なナノファイバー電極を使用する新規なタイプのOLED/PLED構成が示される。 このデバイスにはボトムアップ構成が採用され、それは本発明の自立型透明ナノファイバーシートの入手可能性によって可能である。 このナノファイバーシートは透明であるのでOLED/PLEDの発光はこのシートを通過できる。 従って、このボトムアップ堆積プロセスの最後の要素はカーボンナノチューブシート電極であってもよい。 デバイス製作プロセスには、基板上の不透明な第一堆積の陰極層(ダブルの金属陰極:8705/8704)およびその後のポリマー層堆積(MEH−PPVタイプの放射層(8703)およびPEDOT:PSSの正孔輸送層(8702)を含む。最終の堆積層、透明なカーボンナノチューブシートの陽極(8701)は、デバイスの上に別の基板からの圧力誘起プロセス(ナノファイバーシートを元の基板からデバイスに移す、スタンピング)によるかまたは自立型ナノチューブシートを敷くことによって配置される。 その様なボトムアップ構造はある用途、特にシリコンウエハの上に駆動電子を組み込みするもの(例えば、アクティブマトリクスおよび薄膜トランジスタディスプレイ)に必要である。 その様な場合、陰極層は存在しているPLEDまたはOLEDの上に堆積できない。 最終の堆積層としてインジウム−錫−酸化物の様な透明な正孔注入体の堆積には高温度が要求され、それは予め堆積されたポリマーまたは分子型のデバイスを損傷することがある。 従って、有機層における損傷または形態的変化を防止するために低温度または室温のプロセスが望まれる。 前述の透明ナノチューブシートの機械的な転写により、この要求が満たされ、そのようなディスプレイ用途に理想的な解決策を与えられることができる。 実施例21の透明なナノチューブシートを使用する別の発明実施形態において、OLEDは完全に透明に形成されその結果光はデバイス全体を通過できる。 図89に陽極(8904)および陰極(8901)の両方にカーボンナノチューブを使用するその様な透明PLEDが示される。 その結果、両方の電極およびデバイス自体が透明になる。 上記デバイスは可撓性/弾性性基板(8905)上に造ることができるが、それにより幾つかのOLEDが互いの上部に重ね合わせできる柔軟で/弾性的なディスプレイの終局目標を実現する。 デバイス構造は基板(8905)上に液体による高密度化ナノチューブシート(8904)およびその後のスピンキャスティングにより堆積されたポリマー層(8903および8902)を含む。 次いでパターン化されたナノチューブ陰極(8901)はその構造体の上に発明の実施形態のスタンピングまたはその他の転写方法のどちらかによって配置される。 この最終のナノチューブシート陰極は低い仕事関数の材料でコーティングされるべきである(例えば、カルシウムまたはカルシウム/アルミニウムの2層で)。 低い仕事関数の金属は効果的な電子注入のために界面において必要とされる。 デバイス上に陰極シートを配置するための代わりの更に有効なプロセスには、MEH−PPVフィルムをスピンキャスティングする代わりにそれをドロップキャスティングすることが関わる。 ポリマーを溶解した対応溶液が基板の上に配置され、次いで過剰な溶液が流出するように直立に向きを変える。 自立型ナノチューブシート(8901)が直ちに湿ったフィルム(8902)の上に配置される。 フィルムは次いで不活性雰囲気中で乾燥される。 この方法により、MEH−PPVと透明なナノチューブシートの間に改善された界面が生成される。 本発明の透明なカーボンナノチューブシートにより、電荷注入電極に対する独特な特性および特性の組み合わせが与えられ、それには極めて高い靭性、曲がった部品の破損に対する耐性、高い電気伝導性および熱伝導性、および空気中で照射された場合でさえ放射線およびUVに対する非常に高い耐性、と組み合わさった高い仕事関数がある。 更にこれらのナノチューブシートは、非常に幅広い、自立型で自己支持型のシートおよびフィルムとして引き出すことができ、それによりOLED構成の上部に様々な方法で積層でき、現存のボトムアップの製作方法を逆転したトップ・トゥ・ボトムのタイプの方法に変更できる。 従って、本発明のナノファイバーシートは様々な広範囲の光電子工学用途に使用できる。 幾つかの実施形態において自立膜としての透明電極の引き出しはWO 3またはMoO 3またはMoS 2ナノファイバーのような、広範囲の材料のナノファイバーおよびナノリボンのシートおよびリボンの電極製造に拡張される。 これによりLED用途の範囲が拡大される。 本発明のナノファイバーのシートおよびリボン電極の応用には、光電子デバイスのファミリー全体、OLED、PLED、OFET、透明ゲートを備える電界効果トランジスタ(FET)、ナノファイバーベースの電池、燃料電池、人工、およびエレクトロクロミックディスプレイの様な電気化学デバイスが挙げられる。 幾つかの実施形態において、本発明により、新規な制作方法、材料構成、および例えばOLEDおよびPLEDの発光デバイスとしての利用のための非常に有益な特性を有するナノファイバーのシートおよびリボンの用途が提供される。 例えば、発明の実施形態のカーボンナノチューブ糸によりOLEDに役立つ以下の独特な特性および独特な特性の組み合わせが与えられる:(1)OLEDの正孔輸送層の中の正孔注入に好ましい、高い仕事関数,(2)デバイスのその他の機能性材料を結びつける高い内部表面および多孔性、(3)柔軟なデバイスおよび電子織物での用途を可能にする、高い機械的強度、靭性、および曲げによる損傷に対する耐性、および(4)空気中で照射された場合でも非常に高い放射線およびUV耐性。 (x)電荷収集体および光電池および光検出器の分離層としての透明なナノファイバーのシートおよび糸 透明な電気伝導性の電極は機械的に丈夫で、可撓性が高くそして自己支持型であることが必要とされる。 同様に、これらの電極材料が広がった内部表面を有することは有益であり、その結果それらは例えば、有機の電子材料およびナノ粒子(量子ドットおよびロッドなど)の様なその他の機能性材料とナノスケールで最も有効に結びつくことができる。 透明で電気伝導性の電極材料が調節可能な仕事関数を有することもまた有益である。 同様に、等方性または異方性の高い電極特性のどちらかを得るための電極製作手段の入手可能性は、高い異方性特性が電気伝導性、熱伝導性、および光学的透明性の場合には、特に有用である。 本発明の幾つかの実施形態は、例えば、実施例21の固体状態で製作された透明なカーボンナノチューブシートの様な、発明の実施形態のナノファイバーシートを含む電極を特徴として有している。 透明なナノファイバーシート電極(TNSE)は光電池のような光電子デバイスの用途に設計できる。 別の実施形態において、本発明により、機能的な構成の部品として、それにより電荷担持体の光生成に寄与するTNSE電極を内蔵する固体フィルムの光電池が提供される。 幾つかの実施形態において、本発明により、TNSE電極、第二電極および電極間の有機半導体または共役ポリマーまたは複合材を内蔵する光電池が提供される。 追加の実施形態において、本発明により、多接合またはタンデム型の光電池が提供され、それには各々の分離した単一接合光電池の間に配置された透明な分離層(電荷再結合層、または相互接続層としても知られる)として単一の接合部を分離する幾つかのTNSE電極が内蔵される。 本発明は、有機の(即ち、プラスチックの、励起子の、またはハイブリッドの)ソーラー電池および連結型(即ち多接合)ソーラー電池における3次元または2次元のどちらかの有効な電荷収集および電荷再結合の層として、織物に製織されたナノファイバー糸と組み合わせた、透明なカーボンナノチューブおよびナノファイバーの応用にも関する。 本発明の電荷収集電極は幾つかの事例において陽極(即ち、正孔または正電荷収集体)であり、それは先行技術のTOCを越える多くの利点を有する:それらは可撓性であり、機械的に丈夫であり、光学的および電気的な異方性を有し、そして3次元ネットワークの構造を有し、バルクヘテロ接合形ソーラー電池における電荷収集のために特に好適である。 更に原姿のCNT透明電極は大きな仕事関数(5.1−5.3eV)を有し、ITOの仕事関数(w.f.)(4.7eV)よりも高く、正電荷または正孔の収集に好適である。 本出願人らは透明なカーボンナノチューブのシートおよびリボンを電子収集体または陰極(特殊なコーティングまたは化学的修飾法によって)として使用する方法も提案する。 同様に本明細書には電荷担持体の光生成に寄与する光活性なソーラー電池構成の部品としての前記透明なカーボンナノチューブのシート、リボン、および紡糸された撚り糸の製造方法が記載される。 追加的な実施形態により、任意な大きさの幅を有する自立型ナノファイバーリボンの紡糸が提供される。 重要なことは、ソーラー電池に対するこれらの柔軟で透明な電極の技術が広範囲のナノファイバーおよびナノリボンから様々なソーラー電池のタイプおよび応用に使用するために様々なシートおよびリボンを製造するために拡張できることである。 本発明のナノファイバーのシートおよびリボン電極の用途には、様々なソーラーエネルギー採取織物、水素製造のためのソーラー電池、および燃料電池と組み合わせたソーラーエネルギー採取電池(本明細書の実施例記載のように)などがある。 本明細書に記載の発明の実施形態により、新規な構成、加工および製作方法、物体の構成、およびソーラー電池設計に有用な特性および機能性を有する透明なナノファイバーのシートおよびリボンの応用が提供される。 例えば、発明の実施形態のナノファイバーシート、特にカーボンナノチューブシートにより特にソーラー電池に有用な以下の独特な特性および独特な特性の組み合わせが与えられる:(1)高い光学的透明性、(2)低い電気的シート抵抗、(3)メッシュ状のCNTネッワークの3次元トポロジー(それにより通常のITO電極に対するような平面的界面からだけでない大容積からの電荷収集が可能になる)、(4)電荷の分離および収集を増強する3次元ネットワークの広がった界面、(5)ソーラー電池における熱散逸を提供する高い熱伝導性および熱拡散性、(6)ソーラー電池における正電荷、正孔の収集に必要とされる高い仕事関数、(7)ITOおよびその他の無機TCOの脆い特性に対抗するような高い可撓性、(8)クリープに対する非常に高い耐性、(9)ナノ粒子電極のサーメットタイプの非浸透型形態に対抗するナノファイバーネッワークの相互侵入型連続形態であり(それはバルクヘテロ結合形の構成から電荷担持体の収集に好適である)、(10)450℃の空気中で1時間加熱された場合の強度保持、(11)空気中で照射された場合の非常に高い放射線およびUVの耐性。 幾つかの実施形態において、ナノファイバー電極は最初にフレキシブル基板またはその他基板の上の自立型シートからコーティングされ(陽極またはプラス収集電極として)、ついで光活性層で被覆または含浸され、それは電荷分離に好適なドナー・アクセプタ界面を備えた有機半導体のバルクヘテロ接合体である。 次いで陰極が上部に堆積されデバイスを完成させる。 別の構成において、最初に不透明な陰極電極が基板に堆積される。 次いで、光活性層またはヘテロ接合相互侵入型ネットワークの層またはバルクが浸漬、スピンコート、インクジェット印刷、スクリーン印刷、または真空堆積によって液相からコーティングされる。 最後に透明なナノファイバー電極が光活性層の上に配置される。 それは堆積されたシート状態の中に自立型で自己支持型のシート状態から、そのシートをその表面の上に配置し次いでプレスする、以下でより詳細に記載されるスタンピング方法によって行われる。 その代わりに、例えばキャリアテープのような別の表面からの転写によって、ナノファイバーシートのリボンがデバイス上に配置できる。 TNSEはシートの数およびそれらの厚さに依存して高度に透明または半透明であってもよい。 TNSEの光吸収特性は4分の1波長のアンテナ効果および指向性照射の特性に基づいた自己組織化ナノ構造体内部の個々のナノファイバー長さによって調節できる。 加えて、3次元ナノチューブ中に含浸された光活性な部分における光吸収強度は、適当な金属または半導体によるナノ粒子のコーティングまたは追加的に増強されるプラズモニック効果がその中にあるコアーシェル構造の創出によるナノファイバー近傍の光子の局在的な電界の増強効果によって増加できる。 幾つかの実施形態において、TNSEには更に、例えばポリアルキルチオフェン(PAT)またはPEDOT−PSSの様な少なくとも1個の有機機能性ポリマーをフラーレン誘導体PCBMのようなその他の材料と組み合わせて含んでもよい。 TNSEは例えば、増加された電気伝導性、光吸収性、および電荷担持体の増強された光分離を介したような機能性を増加するために、例えば多層および単層のナノチューブの複合物のような幾つかのナノファイバーの複合物であってもよい。 ソーラー電池用の透明な電極を製造するプロセスは次のステップを含む:(a)ナノファイバー配列中にある程度のファイバー相互間の接続性を有する実質的に平行なナノファイバー配列を与えるためにナノファイバーを整えること;および(b)リボンまたはシートが少なくとも1mm幅であるように前記ナノファイバーをナノファイバー配列からリボンまたはシートとして実質的に撚りの無いリボンまたはシートで引き出すこと。 幾つかの実施形態において、本発明は透明ナノファイバーのシートおよびリボンを、有機の(同様にプラスチックの、励起子の、またはハイブリッドの、として参照される)ソーラー電池および光検出器およびタンデム(即ち多接合)ソーラー電池における、そして同様にCuInSe 2 、CdTe、GaAs,またはGaPに基づいたソーラー電池のような無機薄膜ソーラー電池における、電荷収集および電荷再結合層に利用することに関する。 本発明の電荷収集の電極は、選択的に好ましくは陽極(即ち、正孔収集体)である。 これらのナノファイバーシートの電極は先行技術の透明導電性の酸化物電極と比較して多くの利点を有する:ナノファイバーシートは柔軟で、機械的に丈夫で、靭性がある;それらは光学的および電気的な特性の異方性を有することができる(またはこの異方性はシートの積層で調節または消滅できる)、そしてそれらはバルクヘテロ接合のソーラー電池における電荷収集用に特に好適である多孔性のネットワーク構造を有することができる。 更に、CNT透明電極は大きな仕事関数を有し(5.1−5.3eV)、それはITOの仕事満数(4.7eV)よりも大きく、正電荷または正孔の収集に好適である。 幾つかの実施形態において、本発明により、前記透明なカーボンナノチューブのシートおよびリボンを大きなソーラー電池構造体の部品としての柔軟な織物にする方法が提供される。 これは例えば、ナノファイバー電極シートの孔を導電性ポリマー、またはその他の半導体性ポリマーで充填するステップを含めることで実行できる。 重要なことは、透明なナノファイバーのシートおよびリボン電極に対する発明の実施形態は,セクション2で記載されたもののような広範囲なタイプの電気伝導性のナノファイバーおよびナノリボンに適用できることである。 多くの実施形態において、ナノチューブシートはカーボンナノチューブを含む。 本発明のそのようなカーボンナノチューブシートにより、例えばUVから赤外(300nm−10μm)に至る非常に広い範囲で高い光学的透明性、高度な整列配置、靭性、高レベルの電気および熱伝導性、ある周波数範囲における高いマイクロ波吸収性、450℃の空気中で加熱された場合でさえも実質的な強度保持、および空気中で照射された場合でさえも非常に高い放射線およびUVの耐性のような独特な特性および特性の組み合わせが提供される。 更にこれらのナノチューブシートはそれらの線密度(即ち、糸長さ当たりの重量)を増加するために、厚さおよび幅を変更して引き出しできる。 幾つかの実施形態において、ファイバーまたはリボンは、引き出しプロセスまたは紡糸プロセスの前または後で化学的および/または物理的に修飾できる。 幾つかの実施形態において、ナノファイバー糸は例えば、正孔輸送性および電子輸送性の分子またはポリマーの様なその他のソーラー電池操作に役立つ材料で複合材を形成して使用される。 (y)CNT電極のドーピング:電気伝導性の調節 ドナーまたはアクセプタのどちらかによるSWNTのドーピングにより、電子帯構造におけるフェルミエネルギー(E F )がシフトされSWNTの電気的伝導機構が変化できることは良く知られている。 アルカリ金属の蒸気暴露および液体電解質を使用した電気化学的ドーピングにより、それらでドーピングされたCNTの電気伝導性に重大な増加が与えられる。 本明細書にて、本出願人らは透明電極の導電性改良および高度に成長したCNT表面に2重層構造を創出することによる電荷収集CNTの仕事関数を含浸されたポリマーまたはモノマー構造のそれとの釣り合わせを記載する。 本出願人らはCNTシートおよびリボンの極めて高い表面積によってより優れた静電容量および電荷注入を得ることができることを例証した。 電気化学的静電容量は100F/gを越えることが可能であり、その様な大きい静電容量を有するナノファイバー、シート、および糸は場合により好ましい。 この大きな電気化学的静電容量により、非常に広い範囲でCNTの電気伝導性を調節できる。 液体電解質中で充電されたCNTシートは、たとえ電解質から引き出され、脱イオン水で洗浄し、そして真空中で乾燥した場合でさえも、PCT特許出願第US2005/007084号に詳細に記載されたように、ナノチューブ表面に二重層イオンを保持する。 水溶液電気化学においては電位窓が狭く限定されているので、本出願人らは重度の電気化学的ドーピングのために非水溶液電気化学を使用する。 一つの良好な候補はアセトニトリル中のLiClO 4の電解質溶液である。 別の非常に良好な候補は1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートであり、それは極めて広い電気化学的安定性の窓(−2.4Vから1.7V対Fc/Fc + )を有している(L.Kavan,L.Dunsch,Chem.Phys.Chem.4,9,944−950(2003))。 本出願人らは本明細書に透明なCNTシートを形成することを含む方法を記載する。 それには前記シートを前記電解質中で電荷注入によりドーピングし、CNTシートを液体電解質から取り除き、そしてソーラー電池に使用するためにポリマー複合材で前記ドーピングしたシートを統合する。 第一のステップにおいて、選択的に好ましくは200nmより少ない厚さの薄い透明なCNTフィルムがどれかの基板の上に自立型のシートとして堆積される。 このプロセスのためにはSWNT、MWNTまたはそれらの組み合わせのいずれかが使用できる。 次のステップにおいて、CNTシートは電気化学的に液体電解質から充電されCNTシートの伝導性が増加され、そして仕事関数の調節が行われる。 次いでCNTシートは場合により電解質から取り除かれ、乾燥され、電荷注入のレベルに依存して、例えばソーラー電池のようなデバイス中に組み込まれることになる。 本出願人らはCNT電極の仕事関数をドーピングで例えばアルカリカチオンで減少させた。 2重層の電荷注入に関する共通譲受人の同時係属中のPCT特許出願第US2005/007084号には、電気化学的方法によりSWNT材料中に電荷注入のプロセスが詳細に記載される。 電荷密度を増加するために増加された印加電位(電荷注入ゼロので電位に関して測定される)が必要とされる。 注入の密度を高めるために、本出願人らは場合により酸化および還元のどちらかに(所望の注入された電荷の符号に依存して)関して高い酸化還元安定性を有する電解質の使用を選択する。 注入された電荷のタイプは選択的に好ましくは正孔(正の電荷)である。 このタイプの電荷注入により、注入された電荷に対して最高の安定性が一般的に付与されるからである。 本出願人らは場合により電荷注入に使用される電解質は電気化学的正孔注入の高い安定性を有することを選択する。 その様な好ましい電解質の1つはアセトニトリル中のテトラ−n−ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TBAPF 6 )である。 以下は本出願人らの発明の実施形態の典型的なプロセスである。 ナノチューブのシートまたはリボン中への電気化学的な電荷注入の後で、充電された電極は電解質から取り除かれ、ナノチューブのシートまたはリボンに注入された電荷に対して安定な溶剤(幾つかの場合でそれは脱イオン化水であってもよい)を使用して注意深く洗浄される。 ナノチューブ電極は不活性雰囲気中で乾燥され、場合によりその様な乾燥は昇温状態(選択的に好ましくは50℃以上)でできる。 次いで2ステップの浸漬コーティング方法を使用して共役ポリマーの薄膜層で被覆される(PCT特許出願第/US2005/007084号参照)。 第一に、非常に薄い(20−30nm)電子ブロック層(PEDOT−PSSなど)が非常に希釈された水溶液から浸漬コーティングされる。 水を取り除くために約100℃の加熱処理が望ましい。 次のステップにおいて、非常に短いSWNT(半導体性が好ましい)を備えたレジオレギュラーP3HTポリマーとC 60粉末の3:1懸濁物/混合物が調整され、それにより電荷注入された透明CNT電極が浸漬コーティングされる。 短くしたポリマー中のSWNTの濃度は浸透限界値未満とするべきである。 最後のステージでは、その熱処理された「サンドイッチ」は、Al電極で被覆され密閉される。 代わりの方式においては、堆積されたCNT薄膜層は液相からPEDOT−PSSで被覆できる。 その後のステップは電荷質、注入された電荷の符号、およびポリマーのタイプに依存して変更できる。 電気化学的電荷注入の代替法として、ナノチューブシートの電極(およびその他の有用なナノファイバー電極)の導電性および仕事関数を改変するための電荷注入は電子供与剤または電子受容剤を使用した化学的プロセスで可能である。 その様な方法は当技術分野では公知であり、グラファイト、カーボンナノチューブ、および共役ポリマーに対して広く使用される。 (z)CNT電極の電気化学的ドーピング:仕事関数の調節 カーボンナノチューブの化学的および電気化学的ドーピングの両者は電子状態の占有率を変えることによってフェルミ準位を調節するための非常に魅力的な方法である。 例えば、CNTの半導体化はp−およびn型の両性的なドーピングでできる。 光学的および電子的な測定により、p型のドーピングに関して、フェルミ準位は充填された価電子帯を枯渇させることで下げることができ、または空の伝導帯を充填させることで上げることができることが確認された。 フェルミ準位が価電子帯および伝導帯のファンホーブ特異点に到達すると電荷担持体の濃度は極端に増加する。 本出願人らによりドーピングによるSWNT膜の電界放出I−V曲線の変調が示され、それにより仕事関数の調節が例証される。 以前にMWNTの電気化学的ドーピングに対して約0.4eVのフェルミ準位(E F )の下降が例証された。 約−1.0eVというより大きな負の仕事関数シフトも観察された(PCT特許出願第US2005/007084号参照)。 (aa)透明なナノファイバー電極のための窒素およびホウ素をドーピングしたカーボンナノチューブ 最近SWNTおよびMWNTの両方のグラフェン層におけるホウ素および窒素ドーピングが、大きく注目されている。 C−N XおよびC−B Xチューブの電子的特性が少量の層内ドーパント:C−平面内のn−ドーパントとしての窒素およびp−ドーパントとしてのホウ素、に非常に敏感であると見出されたからである。 基本的な結果を要約すると、ホウ素および窒素は特性だけでなく、合成を介してドーピングされるナノチューブの構造にも影響を与えることが良く知られる。 それで窒素を内含する化学蒸着(CVD)合成により、バンブータイプのチューブが創出され、CVD合成におけるホウ素により、より長いチューブ(チューブの先端で集中されて、ホウ素はチューブの閉管を禁止する)が製造される。 ふた付きの壁も観察され、従って壁がスムーズなふた付き終端を有する興味深いトポロジーを可能にする。 それはすでに計算で、そして一部は実験で示され、MWNTの合成の間で、ホウ素原子はチューブの閉管を阻害し従って長さを大幅に増加させるだけでなく、特殊なキラリティであり、それらの全てが金属性であるジグザグタイプのチューブの成長を好都合にさせる。 層内ドーピングと電気化学的または化学的な非共有的ドーピングを組み合わせた、組み合わせドーピングは有益に適用できる。 本出願人らは、化学的または電気化学的ドーピングによるチューブへの電荷注入はチューブの特性:即ち、導電性、電子放出特性(仕事関数の変調によって)、光学的および赤外線の反射性、熱的特性等を変化させる重要なプロセスであることを例証した。 最も重要なことは、電気化学的に注入された電荷は電解質がない状態でも安定であることである。 組み合わせドーピングの有用性はC−N Xナノチューブを製造するために窒素をシート内ドーピングしたナノチューブの例で例示される。 C−N Xナノチューブはギャップの内側に電子欠損準位を有し、その結果非共有的プロセスによってその様なC−N Xプリフォームチューブの中に化学的または電気化学的に注入された電荷は増加した安定性を有する。 1モル%以下の窒素、ホウ素、またはこれらの組み合わせによるSWNTまたはMWNTのシート内ドーピングは、発明実施形態のナノチューブのシート、リボン、および糸の仕事関数、電子放出、電気伝導性、および熱起電力の改変のために有効に適用される。 窒素、ホウ素、またはそれらの組み合わせによるシート内ドーピングの程度は、選択的に好ましくは発明の実施形態のナノチューブのシート、リボン、および糸に対して0.5%以上である。 このレベル内ドーピングは好ましくはナノチューブのシート、リボン、および糸の製作前に実行される。 しかし、プリフォームしたナノチューブのシート、リボン、および糸を製造し、次いでこれらの物品に2次的な合成または浸潤のプロセスによってその他の窒素またはホウ素をドーピングしたナノチューブを場合により添加することも有効である。 (bb)ナノファイバーシートまたはリボンの中に組み込んだナノファイバーおよびナノファイバー糸の3次元電子織物 図95および96により、ナノファイバーおよびその他の電子機能性の材料が、光電荷の発生能力を高めるためにナノファイバーのシートまたはリボンの空孔の容積領域に組み込まれるナノファイバーのシートまたはリボンが図示される。 図95により、多孔性の透明なCNT陽極(正孔収集体)の中に光活性なドナー・アクセプタのヘテロ接合をもたらすためカーボンナノチューブシート中に導電性ポリマー(CP)およびC 60をナノスケールで一体化することに基づいたソーラー電池が概略的に図示される。 CP/CNTワイヤはCNTシートの空孔の中にあり、空孔内のナノファイバーは光電子収集体として機能する。 図96によりナノチューブシート内の空孔容積領域および空孔内要素の相対的寸法がより確実に示される。 差し込み図により正孔のCP連鎖から透明CNTシート陽極の中への移転、および空孔内CP/CNTシステムにおける励起子解離による電子移転が示される。 ポリマーの電荷収集長さは約100nmであるので、約100nm直径空孔の中で光発生した正孔はシートのMWNT上に収集される。 カイラル単層カーボンナノチューブまたはWS 2 ,MoSe 2 、およびその類似物などの半導体性ナノファイバーは同様に、電荷収集効率を高めるシート内ヘテロ接合の形成に使用できる。 (cc)連結型電池における電荷収集体および再結合/分離の層としての透明ナノファイバーのシートおよび糸の電極を備える光電気化学電池 幾つかの実施形態において、本発明は特殊タイプの光電気化学電池、およびより正確には色素または量子ドットの増感ソーラー電池用の電極に関する。 その様な発明実施形態の幾つかは、同様に色素増感および量子ドット増感のソーラー電池用の電極の特殊なタイプの導電性電極に関する:多接合のソーラー電池、タンデム型電池としても知られる、正孔収集の対向電極および透明な分離層。 透明なカーボンナノチューブ、およびその他のナノファイバーのシート、リボン、および糸の色素増感および量子ドット増感の両方の電気化学的ソーラー電池における電荷収集体の透明電極として、および多重性接合型(連結型とも言われる)色素ソーラー電池における透明な分離層(電荷再結合層とも言われる)として、の利用に関する方法、プロセス、および構成が記載される。 光吸収の増強およびソーラー電池内のナノ・アンテナ効果による電荷発生のためのカーボンナノチューブ電荷収集体の追加的機能、およびその他の利点が同様に本明細書に記載される。 幾つかの実施形態において、本発明は再生的な光電気化学電池(PEC)に、そしてより詳細には、透明で、機械的に丈夫で、可撓性のナノファイバーの糸、リボン、またはシートを使用するこのタイプの電池に関する。 PECは、光吸収によって電荷担持体を発生し、そのような光発生の結果、2個の電極(陰極および陽極)の間に電気的電圧(電位差)を創出する、電気化学的デバイスである。 PECの代表的タイプの1つは、色素増感ソーラー電池(DSC)であり、最初に1991年にスイスのEPFL(ローザンヌ連邦工科大学)のMichael Graetzelおよび共同研究者によって開発された(米国特許第5,350,644号;同5,441,827号;および同5,728,487号、およびNature 353,737(1991),およびNature 395,583(1998)参照)。 DSCは自然の光合成システムの類似体であり、従って本質的に環境にやさしく、それらの製造コストがシリコンベースおよびその他の無機半導体のp/n接合ソーラー電池と比べて比較的低いので非常に魅力的である。 DSCは10.4%という非常に高い承認済みの変換効率を得た。 この電池は高効率を提供するが、幾つかの欠点がある。 現在のDSCは軽量かつ柔軟に製造できない。 しかし、その電池は固体状態であり、機械的に丈夫であり、そして同時に軽量性および可撓性を有することが好都合でありまたは必須となる多くの用途がある。 軽量で柔軟なDSCの開発における主要な問題はガラス基板の置き換えである。 ガラス基板は脆く、重く、衝撃耐性が非常に低く、そして形状および形態には制限がある。 DSCにおける対向電極(還元電極)は通常Pt触媒膜でコーティングされた高価で透明な電導性ガラス基板(DSCの全コストの約60%)で構築される。 従って、DSCのコストを下げ、それらの用途を広げるためにはガラス以外の基板上に透明で、柔軟でおよび機械的に丈夫な電極を開発することが必要である。 効率は多重の接合構成によって連結型DSCで増加できる。 2個のコンパートメント電池を平行に結合して含む最初の連結型DSCが最近例証された(M.Durr等、Appl.Phys.Lett.84,33 幾つかの実施形態において、本発明は光電気化学的(Graetzelまたは色素増感とも言われる)ソーラー電池およびその様なソーラー電池のタンデム型(即ち多接合)版における電荷収集および電荷再結合の層としての透明なカーボンナノチューブのシートおよびリボンの応用に関する。 幾つかの発明の実施形態の電荷収集電極は好ましくは陽極、即ち、正孔または正荷電収集体であり、それは先行技術を超えた多くの利点を有する:それらは可撓性で、機械的に丈夫で、光学的および電気的な異方性を有し、そして特にバルクヘテロ接合ソーラー電池における電荷収集のために好都合な3次元ネットワーク構造を有する。 更にCNT透明電極は大きな仕事関数(5.1−5.3eV)を有し、それはITOの仕事関数(4.7eV)よりも大きく、正の電荷または正孔の収集に好都合である。 図100は先行技術の色素増感ソーラー電池の基本的構造を示す概略図である。 DSCは以下を含む:(1)それぞれの透明電極10001を有する第一の透明基板、(2)(好ましくは反射性である)第二の不透明性の導電性電極10002(簡略のために、電極10001および10002は第一電極および第二電極を示す)。 (3)第一電極10001は焼結コロイド粒子10003から形成された多孔性ナノ構造の形状で作られた光電気化学的に活性な半導体酸化物を有する。 そして(4)光−電気化学的に活性な半導体酸化物は色素の単分子層または量子ドット10004でコーティングされる。 前記電極の両方とも電極10003および10002はお互いに対面する様式で配置され、側面はゴム、樹脂、または類似物などでシールされ、10003と10002の間の空間は通常の様式で酸化還元対を含む電解質10005で充填され、そして電解質10005と色素または量子ドットコーティングされた酸化物の間の界面は非常に大きな有効界面を有するような様式で電解質により半導体性酸化物10003の多孔性構造が含浸される。 本発明の幾つかの実施形態において、電極10001の透明基板は透明なナノファイバーのシートまたはリボンで被覆される。 本明細書に記載された発明の実施形態により、新規な構成、加工および製作の方法、物体の構成、および光電気化学的ソーラー電池の設計の有用な特性および機能性を有する透明なナノファイバーシートの応用が提供される。 例えば、発明の実施形態のカーボンナノチューブシートにより以下の、特に光電気化学的ソーラー電池に有用な、独特な特性および特性の組み合わせが得られる:(1)高い光学的透明性(80−90%)、(2)低い電気的シート抵抗、(3)高い熱伝導性および熱拡散性、(4)ソーラー電池における正電荷、正孔の収集に必要とされる高い仕事関数、(5)脆いITOおよびその他の無機TCOとの対抗する高い可撓性、(6)非常に高い耐クリープ性、(7)3次元形態(バルクヘテロ接合タイプの構成から電荷担持体の収集に好都合)(8)高表面積および整合したエネルギー機構による電解質とナノファイバーの間の効率的で早い電荷移動の点からの高い電気化学的活性、および(9)電解質を照射した場合でさえも非常に高い放射線およびUVに対する耐性。 上記の様な新しい光電気化学電池は、例えば図101に示される。 図101は本発明の光電気化学電池の実施形態の概略図である。 光電気化学電池は、透明な多孔性ナノファイバー電極10102を有し、その中で前記ナノファイバー電極は酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステンおよびそれらの混合物からなるグループより選択された活性材料10103によりファイバー間の細孔内が含浸されている、広いバンドギャップの半導体電極と、ガラスまたはプラスチック基板の上に透明な多孔性ナノファイバー電極10105を有する還元電極と、および酸化還元性の電解質10104を内蔵する。 透明な基板10101としては、例えばガラス基板、またはポリエチレンナフタレート(PEN)またはポリエチレンテレフタレート(PET)の様なプラスチック基板が使用できる。 透明基板10101の表面上に形成される透明電極10102としては、透明で多孔性のナノファイバーシートの電極が、例えばインジウムドーピングされた酸化錫またはフッ素ドーピングされた酸化チタンまたはフッ素ドーピングされた酸化インジウムの様な通常の透明導電性酸化物の代わりに形成される。 透明電極の厚さは好ましくは50−200nmの範囲である。 透明電極10102のソーラー光透過率は50%より少なくないことが好ましい。 金属酸化物のナノ粒子(例えば、10−20nmTiO 2ナノ粒子)を含有する半導体光電極10103は透明な多孔性ナノファイバー電極10102の表面上に印刷方法またはゾルゲル方法によってコーティングされ約10−20μm厚さの膜が形成される。 急速焼結およびアナターゼ相形成が2から30GHzまで変更する範囲から選択される周波数で、約1kW出力で5分間のマルチモードのマイクロ波加熱によって実行される。 焼結後に層は0.5−0.65の空隙率を示す。 高度な多孔性半導体電極の比表面積は20から300m 2 /gの好ましい範囲にある。 半導体膜の平均細孔直径は望ましくは5−250nmの範囲であることが好ましい。 平均細孔直径が約10nmよりも小さいかまたは約250nmよりも高い場合では、任意に使用される量子ドット増感剤の吸着量が大きい光電子変換効率に必要とされるものよりも低い。 1つの実施形態において、赤色色素分子の単分子層が、例えば溶液100ml当たり20mgの色素の濃度で、ルテニウム色素−IIシス−ジチオシアナート−N,N'−ビス(2,2'−ビピリジル−4,4'−ジカルボン酸)−(H 2 )(TBA) 2 RuL 2 (NCS) 2 (H 2 O) 4増感剤の無水エタノール溶液を含浸させることによって、高度な多孔性ナノファイバーの金属酸化電極の表面に付着される。 含浸プロセスは場合により室温で一晩行われることができる。 電極はエタノールで洗浄され次いで乾燥される。 コーティング溶液は例えば浸漬、スピンコーティング、スプレイ、インクジェット印刷、およびスクリーン印刷の様な多数の方法で適用できる。 コーティングのステップは必要に応じて繰り返し行うことが出来る。 別の実施形態において、同様な浸漬ステップがPbSおよびPbSeのような量子ドット増感剤の吸着のために適用できる。 通常の光電気化学電池の設計と対照的に、金属酸化物のためにバインダー成分の分散は必要でない。 本発明の透明なナノファイバーシートの電極の機械的に丈夫な3次元特質により、ナノファイバーに対する金属酸化物の高い密着性を考慮した多孔性の金属酸化物構造体のための支持格子が提供される。 (K.−H.Jung,J.S.Hong,R.Vittal,K.−J.Kim,Chemistry Letters 864−865(2002)) 透明な光活性の前側電極と後ろ側の還元電極の間の空間は酸化還元対を含む電解質により通常の方式で充填され、そして電解質と色素またはQD(量子ドット)コーティングされた酸化物の間の界面は非常に大きな有効界面を有するような様式で電解質により半導体性電極の多孔性構造が含浸される。 スペーサ粒子が電気的短絡を防止するために前側および後ろ側の電極の間に挿入できる。 MWNTナノファイバーシートは、別の独特な物理的特性を所有する。 MWNTシートは、マイクロ波オーブンでプラスチック部品のこの溶接にそれらを使用することで明らかなようにマイクロ波照射を強く吸収する:2個の5mm厚さのプレキシガラス板がMWNTシートのはさむ加熱を使用して共に溶接され、ナノチューブの配向および電気伝導性が保持された、丈夫で、均一でそして非常に透明な界面が提供された。 マイクロ波加熱は2.45GHzで稼動する1.2キロワットのマイクロ波オーブン中で行なった。 従ってマイクロ波加工により複合材フィルムの選択的加熱の魅力的で非常に将来性のある方法が提供される。 この技術は以前に高い結晶性および単分散の粒子サイズを備えたナノサイズTiO 2粉末の調整に適用された(C.FeldmanおよびH.O.Jungk,Angew.Chem.Int.Ed.359(2001)およびT.Yamamoto等、Chem.Lett,964(2002))。 ナノファイバーの電気化学電極の調整に関連する本発明の1つの実施形態において、本出願人らはマイクロ波焼結方法を使用した。 そこではカーボンナノチューブ−金属酸化物の複合光電極が、高い多孔性および導電性の金属酸化物膜のマイクロ波照射を使用することによる新しい低温度焼結方法によって調整できる。 金属酸化物(TiO 2 ,WO 3およびZnOなど)は、低い電気伝導性および低い磁気誘導損失のためマイクロ波と中程度のカップリングを示す。 しかしカーボンナノチューブはマイクロ波を非常に効率的に吸収し、急速に加熱される。 その様な高効率なCNTマイクロ波カップリングはカーボンナノチューブの高い導電性およびナノサイズに相関し、高い誘電損失に導く。 温度はマイクロ波照射後数分以内で1000℃に到達できる。 一般化されたエネルギー損失の方程式は以下のように書き表せることに留意されたい: oは周波数および誘電率;tanσは誘電および磁気損失係数、E、V s 、 対向(還元)電極はPt触媒膜でコーティングされた高価な透明導電性ガラス基板DSCの全コストの約60%)で通常構築され、それは脆く、重く、そして衝撃耐性が低く、そして形状および形態に制限を有する。 従って製造プロセスを簡略化しDSCのコストを低減し、および(性能を著しく劣化させずに)それらの用途を広げるために、透明な光電極は透明なまたは不透明なナノファイバーのシート、リボン、または糸を使用して製造できる。 以下の実施例は発明を更に詳細に説明するために提示されるのであって、発明の範囲を限定するものと解されるべきではない。 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 実施例9 実施例10 実施例11 実施例12 実施例13 実施例14 実施例15 実施例16 実施例17 実施例18 実施例19 実施例20 実施例21 実施例22 実施例23 実施例24 実施例25 実施例26 実施例27 実施例28 実施例29 実施例30 実施例31 実施例32 実施例33 実施例34 実施例35 実施例36 実施例37 実施例38 実施例39 実施例40 実施例41 実施例42 実施例43 実施例44 実施例45 実施例46 実施例47 実施例48 実施例49 実施例50 実施例51 実施例52 実施例53 実施例54 実施例55 実施例56 実施例57 実施例58 実施例59 実施例60 実施例61 実施例62 実施例63 実施例64 実施例65 実施例66 実施例67 実施例68 実施例69 実施例70 実施例71 実施例72 実施例73 実施例74 実施例75 実施例76 実施例77 実施例78 実施例79 実施例80 実施例81 実施例82 実施例83 実施例84 実施例85 実施例86 実施例87 実施例88 実施例89 実施例90 実施例91 本明細書で参照した全てのパテントおよび出版物は参照のために取り入れる。 発明がこのように記載されているので、同じことが多くの方式に変更できることが明らかである。 その様な変更は本発明の主旨と権利範囲からの逸脱とは見なされず、そしてその様な改変の全ては、当業者にとって明らかなように以下に述べる特許請求範囲の権利範囲内にあると意図されている。 |