粘着剤を含まない接着剤を有する吸収性物品

申请号 JP2016533587 申请日 2014-12-12 公开(公告)号 JP6387412B2 公开(公告)日 2018-09-05
申请人 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー; 发明人 ウィリアム、エル.ブネル; ロバート、ハインズ、ターナー;
摘要
权利要求

使い捨て吸収性物品であって、長手方向中心線及び横方向中心線、前側腰縁部を有する前側腰部領域、後側腰縁部を有する後側腰部領域、前記前側腰部領域と前記後側腰部領域の間に配置された股領域と、前記前側腰縁部と前記後側腰縁部とを接合する2つの離間した長手方向側縁部とを有する使い捨て吸収性物品であって、 a)トップシートと、 b)前記トップシートの下のバックシートと、 c)前記トップシートと前記バックシートとの間に配置され、コアカバー、ダスティング層、捕捉層、分配層、貯蔵部材の少なくとも1つを有する吸収性コアと、 d)以下から成る群から選択された少なくとも1つの追加要素 i)前記吸収性物品が装着された際に、前記前側腰部領域と前記後側腰部領域とを接合する締結システムと、 ii)前記長手方向側縁部のうちの1つの内周側に隣接して配置されるバリアカフと、 iii)前記長手方向側縁部と、前記バリアカフとの間に配置されたガスケッティングカフと、 iv)前記前側腰部領域内に配置された前部と、 v)前記後側腰部領域内に配置された後耳部と、 vi)受入部材と、 e)少なくとも2つの吸収性物品を互いに接合するのに適したホットメルト接着剤組成物であって、 (i)非晶質ポリオレフィンの共重合単位として1−ブテンを40%超含む非晶質ポリオレフィン組成物と、 (ii)少なくとも1種のブテンモノマーを含み、少なくとも1000(MW)の分子量を有し、前記ポリオレフィンに対し相溶性を持つ第2の非晶質ポリマーと、を含むホットメルト接着剤組成物という要素の組み合わせを有し、 前記接着剤は、粘着剤を含まない、吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記トップシートを下にある不織布層に接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記バリアカフが形成されるように、弾性材料を不織材料に接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、弾性材料を前記バックシートに接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記捕捉層を前記コアカバーに接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記分配層を前記コアカバーに接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記トップシートを、前記吸収性物品の長手方向縁部に隣接した前記バックシートに接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記受入部材を前記バックシートに接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記コアカバーを前記ダスティング層に接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記コアカバーを前記バックシートに接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記ホットメルト接着剤は、前記ダスティング層を前記バックシートに接合させる、請求項1に記載の吸収性物品。前記第2の非晶質ポリマーは、1500〜6000の重量平均分子量を有するポリイソブチレンを含む、請求項1に記載の吸収性物品。前記接着剤の密度は、0.9g/cm3未満である、請求項1に記載の吸収性物品。吸収性物品を組み立てる方法であって、 a)ホットメルト接着剤組成物を供給する工程であって、ここで前記接着剤は、 (i)非晶質ポリオレフィンの共重合単位として1−ブテンを40%超含む非晶質ポリオレフィン組成物と、 (ii)少なくとも1種のブテンモノマーを含み、少なくとも1000(MW)の分子量を有し、前記ポリオレフィンに対し相溶性を持つ第2の非晶質ポリマーと、を含み、粘着剤を含まず、 b)複数の吸収性物品構成要素を供給する工程と、 c)前記接着剤を使用して、前記吸収性物品構成要素の少なくとも1つを、前記吸収性物品構成要素の他の1つに接合して、前記吸収性物品を組み立てる工程と、を含む方法。

说明书全文

本発明は、構成要素をおむつのような吸収性物品に組み立てるための接着材、典型的にはホットメルト接着剤(すなわち構造接着剤)に関する。特に、本発明は、粘着剤を実質的に含まない構造接着剤を使用して組み立てられるような吸収性物品に関する。

使い捨て吸収性物品は、例えば介護者のような使用者の生活を楽にするものである。大人用失禁物品、おむつ、及びトレーニングパンツ等の使い捨て吸収性物品は、通常いくつかの構成要素を組み合わせることで製造される。これらの構成要素は、一般に、液体透過性トップシートと、このトップシートに取り付けられた液体不浸透性バックシートと、このトップシートとバックシートとの間に位置する吸収性コアと、を含む。液体透過性トップシートは、使い捨て物品が着用された際に、着用者の身体に隣接配置される。トップシートは、吸収性コア内へ向かうよう体液が透過可能となっている。液体不透過性のバックシートは、吸収性コアに保持された液体の漏れ防止に寄与する。一般に吸収性コアは、体液が着用者の肌から使い捨て吸収性物品に移動可能となるように、例えば高吸収性、高吸収率のような所望の物理特性を有するように設計されている。

多くの場合、使い捨て吸収性物品の1つ以上の構成要素は、接着剤により互いに接着される。例えば、接着剤は、トップシートとバックシートのような吸収性物品の個別の層を互いに接着するために使用されている。接着剤はまた、締結具及び脚部弾性体又はカフ等の個別の構成要素を物品に対して接着するためにも使用されている。このような接着剤は、個別の構成要素から、吸収性物品を組み立てることに寄与するように使用されることから、構造接着剤と呼ばれることが多い。

多くの場合、ホットメルト接着剤が構造接着剤として使用される。一般的なホットメルト接着剤は、ポリマーと添加剤要素とを、実質的に均一な熱可塑性混合物となるように組み合わせることで作製される。通常、添加剤は、例えば粘着剤、可塑剤及び/又はワックスを含んでもよい。このような配合は通常有用であるが、高価となる場合があり、性能特性に改善の余地がある。例えば、接着剤の構成の最大65%を占め得る粘着剤は、高価で調達が難しい場合がある。したがって、より安価で高い性能となるように、構造接着剤の更なる改良が求められている。

本発明は、1−ブテンを40%超含む非晶質ポリオレフィン組成物と、少なくとも1種のブテンモノマーを含み、少なくとも1000(MWn)の分子量を有し、前記ポリオレフィンに対し相溶性を持つ第2の非晶質ポリマーと、から基本的に成る接着剤を使用して、複数の構成要素から組み立てられる使い捨て吸収性物品に関する。

例示的な吸収性物品の平坦で、組立前状態を示す平面図である。

本明細書において、以下の用語は下記で指定される意味を有するものとする。

吸収性物品に関連する「使い捨て」は、洗濯する、あるいは別の方法で吸収性物品として復元するか再利用することを一般に意図されない(すなわち、単一回の使用の後で廃棄する、好ましくはリサイクルする、堆肥化する、あるいは環境に適合する方法で廃棄することを意図される)吸収性物品を意味する。

「吸収性物品」とは、身体排泄物を吸収及び収容するデバイスを指し、より詳細には、着用者の身体に接してあるいは、近接して配置されて、身体から排出される様々な排泄物を吸収し、収容するデバイスを指す。代表的な吸収性物品としては、おむつ、トレーニングパンツ、プルオンパンツ型おむつ(すなわち、米国特許第6,120,487号に示されているような予め成形された腰部開口部及び脚部開口部を有するおむつ)、再締結可能おむつあるいは、パンツ型おむつ、失禁用ブリーフ及び下着、おむつホルダ及びライナー、パンティライナー等の女性用生理衣類、吸収性挿入物等が挙げられる。

用語「近位」及び「遠位」は、それぞれ、構造体の長手方向又は横方向の中心線に比較的近い又は遠い要素の位置を指す(例えば、長手方向に延びる要素の近位縁が、同じ要素の遠位縁が同じ長手方向中心線に対して配置されるよりも長手方向中心線により近く配置されている)。

「身体に面する」及び「衣類に面する」とはそれぞれ、要素若しくは要素の表面、又は要素のグループの相対な位置を指す。「身体に面する」とは、要素又は面が、他の要素又は面より着用時に着用者により近いことを意味する。「衣類に面する」とは、要素又は面が他の要素又は面より、着用時に着用者からより遠く離れていることを意味する(すなわち、要素又は面が、吸収性のある使い捨て物品の上に着用され得る着用者の衣類に近接する)。

「長手方向の」とは、物品の1つの腰縁部から対向する腰縁部に実質的に垂直に及び、物品の最大直線寸法にほぼ平行に走る方向を指す。長手方向の45度以内の方向は「長手方向」であると考えられる。

「横方向の」とは、物品の長手方向縁部から向かい合う長手方向の縁部に及び長手方向にほぼ直に走る方向を指す。横方向の45度以内の方向は、「横方向」であるとみなされる。

「配置される」とは、ある要素が特定の場所又は位置に位置決めされている状態を指す。

「接合される」とは、要素が直接的に他の要素に取り付けられることによって要素が直接固定される形態、及び要素が中間の部材に取り付けられ、その中間部材が次に他の要素に取り付けられることによって要素が他の要素に間接的に固定される形態を指す。

「フィルム」は、材料の長さ及び幅が材料の厚みを大きく上回るシート状材料を指す。通常、フィルムは約0.5mm以下の厚さを有する。

「透性」及び「不透水性」は、使い捨て吸収性物品の意図された使用に関連する材料の浸透性を指す。具体的には、用語「透水性」は、液体の水、尿又は合成尿が強制圧がない状態でその厚さを通過できる孔、開口部及び/又は結合された空隙を有する層又は層構造体を指す。逆に、用語「不透水性」は、液体の水、尿又は合成尿が強制圧力(重力等の自然の力とは別に)がない状態ではその厚さを通過できない層又は層構造体を指す。この定義により不透水性の層又は層構造体は、水蒸気に対して透過性であってもよい、すなわち、「蒸気透過性」であってもよい。

「拡張性」及び「延伸性」は、弛緩状態の構成要素の幅又は長さを伸ばす又は増加させることができることを意味する。

「弾性体」、「エラストマー」及び「エラストマーの」とは、一般的に、破断又は破裂することなく少なくとも50%のひずみに伸ばすことができ、変形力を取り除いた後に実質的にその本来の寸法に回復することができる材料を指す。

「エラストマー材料」は、弾性性質を示す材料である。エラストマー材料としては、エラストマーフィルム、スクリム、不織布及び他のシート状構造体を挙げることができる。

「外側寄り」及び「内側寄り」とは、それぞれ第2要素に対しておむつの長手方向の中心線から比較的遠くに又は近くに配置される要素の位置を指す。例えば、要素Aが要素Bの外側寄りである場合、要素Aは、要素Bよりも長手方向の中心線から遠くにある。

「パンツ」は、予め成形された腰部及び脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、着用者の両脚を脚部開口部に入れ、パンツを着用者の胴体下部の周りの位置に滑り込ませることにより身に付けることができる。パンツは、通常、「閉じられたおむつ」、「予め締結されたおむつ」、「プルオンおむつ」、「トレーニングパンツ」及び「おむつパンツ」とも呼ばれる。

「不織布」布地又はウェブは、交互に置かれる(interlaid)個々の繊維又は糸であるが編生地におけるような規則的又は特定可能な様式ではない構造を有するウェブを意味する。不織布布地又はウェブは、例えば、メルトブローイング法、スパンボンディング法、エアレイイング法及び結合カードウェブ法等の多くの方法から形成されている。不織生地の坪量は、材料の1平方ヤード当たりのオンス(osy)又は1平方メートル当たりのグラム(gsm)で通常表わされ、繊維直径はミクロンで通常表わされる。(注:osyをgsmに変換するには、osyに33.91を掛ける。)

「基材」は、本明細書において、主に2次元(すなわち、XY平面)であり、厚さ(Z方向)がその長さ(X方向)及び幅(Y方向)と比べて比較的小さい(すなわち1/10以下)材料を説明するために用いられる。基材の非限定例としては、例えば、ウェブ、繊維性材料の層(1つ以上)、不織布、高分子フィルム又は金属箔等のフィルム及び箔が挙げられる。これらの材料は、単独で使用されてもよく、又は一緒に積層化された2つ以上の層を含んでもよい。したがって、ウェブは基材であってもよく、又は2つ以上の基材の積層体であってもよい。

「スパンボンドされている繊維」又は「スパンボンド繊維」とは、例えば米国特許第4,340,563号、同3,692,618号、同3,802,817号、同3,338,992号、同3,341,394号、同3,502,763号、同3,502,538号、及び同3,542,615号に記載されているように、紡糸口金の、微細で、円形又は別の構造の複数個の毛管から、溶融した熱可塑性材料をフィラメントとして押し出し、次いで、押し出されたフィラメントを急激に縮径させることによって形成される、小径の繊維を指す。スパンボンド繊維は、収集面に堆積するときに急冷され、通常は粘着性を有さない。スパンボンド繊維は、通常は連続的であり、多くの場合約7ミクロンを超える、より具体的には約10〜30ミクロンの平均直径を有する。スパンボンド材、層、又は基材は、スパンボンドされた(又はスパンボンド)繊維を含む。

「メルトブローン繊維」は、通常は本質的に熱可塑性の溶融材料を、溶融糸又はフィラメントとして、微細で、通常は円形の複数のダイキャピラリーを通して収束高速加熱ガス(例えば空気)流中に押し出し、この収束高速加熱ガス流により、マイクロファイバーの有するような直径程度になるまで溶融材料のフィラメントを細くすることで得られた繊維を意味する。その後、メルトブローン繊維は、高速ガス流によって担送され、収集面上に堆積し無作為に分散されたメルトブローン繊維のウェブを形成する。そのようなプロセスは、米国特許第3,849,241号に開示されている。メルトブローン繊維は、連続的又は不連続的であってもよく、直径が一般的に10ミクロンよりも小さく、通常収集面上に置かれると自己融着するようなマイクロファイバーである。

「マイクロファイバー」とは、約100ミクロン以下の平均直径、例えば約0.5〜50ミクロンの直径を有する小径の繊維を意味し、特にマイクロファイバーは約1〜20ミクロンの平均直径を有してもよい。約3ミクロン以下の平均直径を有するマイクロファイバーは、一般的に超微細マイクロファイバーと称される。超微細マイクロファイバー製造処理の例が、例えば米国特許第5,213,881号に記載されている。

「ホモポリマー」とは、単一のモノマーの重合によるポリマー、すなわち繰り返し単位が実質1種のみから成るポリマーを意味する。

「共重合体」は、少なくとも2つの異なるモノマーの重合により形成されたポリマーを意味する。例えば、用語「共重合体」は、プロペン又は2−ブテン、好ましくは1−ブテン等のモノマーと、例えばエチレン、1−ヘキセン又は1−オクテン等のα−オレフィンとの重合反応生成物を含む。

「プロペン共重合体」又は「プロピレン共重合体」は、40重量パーセント超又は50重量パーセント以上のプロペンと、エチレン及びC4〜C20 αーオレフィンから成る群から選択された少なくとも1種のモノマーとの共重合体を意味する。

「ブテン共重合体」とは、n−ブテン(1−ブテン)又は2−ブテンと、C2〜3及びC5〜20 α−オレフィンの群から選択された少なくとも1種のモノマーとのポリマーを意味する。ブテン共重合体は、1−ブテン等のブテンモノマーを、通常少なくとも約40又は約50重量パーセント含む。

「ヘテロ相」ポリマーとは、非晶質で、冷却された接着剤が凝集強さを持つことができるように、実質的結晶含量を少なくとも多少有する(少なくとも5、10、20、40又は50重量パーセントの結晶含量)ポリマーである。結晶分は、立体規則性ブロック又はシーケンスの形態であってもよい。

「非晶質」とは、結晶度が実質的に存在しない、(すなわち)5%未満さらには1%未満であることを意味する。

「シーケンス又はブロック」とは、組成、結晶度等の要素が類似したモノマーが繰り返されるポリマー部分を意味する。

「オープンタイム」とは、溶融したホットメルト接着剤組成物が第1基材に塗られてから、接着剤組成物の硬化により、接着剤の基材上における有効な粘着性、湿潤性が効果的に消滅するまでに経過する時間を指す。オープンタイムは、「ワーキングタイム」とも称される。

「実質的」とは、ある規定の性質、定義等と概して同一又は均一で、若干の差異を認めるもののことを意味する。例えば、粘度、融点等、本稿で説明される測定対象の性質の、測定可能、又は測定不能な差異が、人的エラー又は方法の精確性により生じ得るのである。製造処理独特の変化や、配合の熱履歴等によっても差異は生じ得る。ただし、接着剤組成物は、報告されたような性質を実質的に有するものとする。

「大部分」とは、ある材料又はモノマーが50重量パーセント超使用されていることを意味する。「主成分」とは、ある材料又はモノマーが、混合物又はポリマーにおいて、その他のものと比較してより一般的な物質であるか、高い濃度でありながら、50重量パーセントには達しないことを意味する。

「実質的に以下のものから成る」という移行句は、クレームの範囲を特定の材料に限定するものではあるが、クレームされた材料の基本的そして新規の特徴に大きく影響しないものは含まれる。そのような特徴としては、オープンタイム、凝集強さ(引張強度)、剥離強度、粘度が挙げられる。第3ポリマーの有意量又は粘着剤の量は、クレームされた材料の基本的そして新規の特徴に大きく影響する。

「ホットメルト処理可能」とは、ある接着剤組成物をホットメルトタンク(すなわち組成物が実質的に液状となるよう加熱されるシステム)により液化し、ポンプ(例えばギアポンプ又は容積型ポンプ)により、タンクから基材等の材料に近位の塗布地点、又は別のタンク、システム、又は動作単位(例えば、接着剤を塗布地点に送るための付加的な1つ又は複数のポンプを含み得る別のシステム)に輸送可能であることを意味する。ホットメルト接着剤を実質的に液化するため使用されるホットメルトタンクは、通常約38℃から約230℃の範囲で動作する。通常、塗布地点では、実質的に液化した接着剤組成物はノズル又はノズルの束を通過するが、スロット等その他いくつかの機械的要素を通過しなくてもよい。ホットメルト処理可能接着剤組成物は、従来の押出機や、それに係わる配合物液化、混合及び/又は運搬用の押出機の圧力、温度特性を要する組成物と比較されるものである。ホットメルト処理システムのホットメルトタンク及びポンプは、接着剤組成物の粘度範囲として約1000〜約10000センチポアズまで処理可能であるが、押出機の場合、処理可能な接着剤組成物の粘度範囲は約10000センチポアズから数十万センチポアズとなる。

特に規定されない限り、「積層構造」又は「積層体」とは、1つの層、材料、構成要素、ウェブ又は基材が、少なくとも部分的に別の層、材料、構成要素、ウェブ又は基材に接着剤で接合された構造を意味する。本出願の他部で明記されるように、層、材料、構成要素、ウェブ又は基材それ自体を折りたたみ、接着結合することで、「積層構造体」又は「積層体」を形成することができる。

図1は、本発明のおむつ20の平坦かつ非収縮状態(つまり、収縮をもたらす弾性を有さない)における、例示的かつ非限定的な実施形態の平面図である。おむつ20の衣類に面する表面120が見る側に向いている。おむつ20は、長手方向中心線100及び横方向中心線110を含む。おむつ20は、シャーシ22を備えてもよい。おむつ20及びシャーシ22は、前側腰部領域36、前側腰部領域36に対向する後側腰部領域38、及び前側腰部領域36と後側腰部領域38との間に配置される股領域37を有することが示されている。腰部領域36及び38は、一般に、着用したときに着用者の腰部を取り巻くようなおむつ20の部分を備える。腰部領域36及び38は弾性要素を含み、着用者の腰部周りで縮んで装着性と封入性を向上させてもよい。股領域37は、おむつ20を着用した際に、概して着用者の脚の間に位置するおむつ20の一部分である。

シャーシ22の外側周辺部は、長手方向側縁部12及び端縁部14により画定される。シャーシ22は、長手方向の中心線100にほぼ平行に配向される、対向する長手方向側縁部12を有してもよい。また、より密着するように、長手方向側縁部12を湾曲又は曲げ、平面図で見たとき、例えば「砂時計」形状のおむつを製造してもよい。シャーシ22は、横方向中心線110に対してほぼ平行に配向される対向する端縁部14を有し得る。

シャーシ22は、長手方向側縁部25と、バックシート26と、トップシート24とバックシート26との間の吸収性コア28とを有する液体透過性トップシート24を備えてもよい。吸収性コア28は、身体に面する表面と衣類に面する表面とを有し得る。トップシート24は、コア28及び/又はバックシート26に接合されてもよい。バックシート26は、コア28及び/又はトップシート24に接合され得る。他の構造体、要素、又は基材がコア28とトップシート24及び/又はバックシート26との間に位置付けられてもよいことが理解されよう。特定の実施形態において、シャーシ22は、複合おむつ構造を形成するために付加され得る他の機構と共に、おむつ20の主要構造を含む。トップシート24、バックシート26、及び吸収性コア28は様々な周知の構造で組み立てられることができ、好ましいおむつの構造は、概して米国特許第3,860,003号、同5,151,092号、同5,221,274号、同5,554,145号、同5,569,234号、同5,580,411号、同6,004,306号に記載されている。

トップシート24は、一般的に、少なくとも部分的に着用者に接触する、又は近位に位置決めされ得る、おむつ20の一部分である。適切なトップシート24は、多孔質発泡体、網状発泡体、孔を形成したプラスチックフィルム、又は天然繊維(例えば、木材繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維若しくはポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び合成繊維の組み合わせによる織布ウェブ又は不織布ウェブ等の多様な材料から製造されてもよい。トップシート24は、一般に、着用者の皮膚に対してしなやかで柔らかい感触であり、無刺激性である。一般に、トップシート24の少なくとも一部分は液体透過性であり、液体はトップシート24を厚み方向に容易に透過可能である。特に好ましいトップシート24が、テネシー州ブレントウッド(Brentwood, TN)のBBAファイバーウェブ(BBA Fiberweb)から供給元コード055SLPV09Uとして入手することができる。

トップシート24の任意の部分が、当該技術分野で既知のローションでコーティングされてもよい。好適なローションの例としては、米国特許第5,607,760号、同5,609,587号、同5,635,191号、同5,643,588号に記載のものが挙げられる。トップシート24は、全体的に又は部分的に伸縮されてもよく、又は伸縮させてトップシート24とコア28との間に空隙空間を形成するよう縮小されてもよい。弾性のある又は収縮されたトップシートを含む代表的な構造体が、米国特許第4,892,536号、同4,990,147号、同5,037,416号、同5,269,775号により詳細に記載されている。

吸収性コア28は、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に一般に使用される多種多様の液体吸収性材料を含み得る。適切な吸収性材料の例として、通常エアフェルトクレープ紙綿と呼ばれる粉砕された木材パルプ、コフォームを含むメルトブローンポリマー、化学的に強化、改質、又は架橋されたセルロース繊維、薄紙の包装紙及び薄片を含む薄紙、吸収性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材料、又は任意のその他吸収性材料又は材料の組み合わせが挙げられる。これらの材料を組み合わせて、捕捉層、分配層及び貯蔵層等の流体処理層を含み得る1つ以上の層(図示されていない個々の層)の形態のコア28としてもよい。吸収性コア28は、基材層と、吸収性ポリマー材料層と、接着剤の繊維質層(不図示)とを有してもよい。そのような吸収性コア28は、他のコア構成要素を安定化するための層(図示せず)を含んでもよい。そのような層としては、コアカバー及びダスティング層が挙げられる。そのような層に好適な材料は、ノースカロライナ州ノックスビル(Knoxville)のアブゴル・アメリカ社(Avgol America, Inc.)から入手可能な、約10〜15g/m2の坪量を有する、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド不織布(メルトブローン層は、<5g/m2を占める)である。例えば、吸収性コア28として使用するための例示的な吸収性構造が、米国特許第4,610,678号、同4,673,402号、同4,834,735号、同4,888,231号、同5,137,537号、同5,147,345号、同5,342,338号、同5,260,345号、同5,387,207号、同5,397,316号、同5,625,222号に記載されている。吸収性コアの全体の寸法及び/又は厚みを減らし、これによって着用者の快適さを向上し、汚れた挿入物による使い捨て廃棄物の量を減らすために、性能制約内で可能な最低量のコア材料を用いた吸収性コアを作成することが望ましい場合がある。このような目的に沿う、好適な吸収性コアの好適な材料及び構成の非限定的な例が、米国特許出願第12/141,122号、同12/141,124号、米国特許第8,017,827号、同8,496,637号に記載されている。これらは、超吸収性ポリマー粒子と組み合わされる、エアフェルト又は他の形態のセルロース繊維の必要性及びこれらの混入を最小限にする若しくは排除する吸収性コア構造(以下「実質的にエアフェルトを含まないコア」と称する)を一般的に記述している。本発明の接着剤は、他の使用の中でも、コアを固定する、吸収材を固定する、又はコア基材を吸収性ポリマー材料に接着させるために、コアの内部又は近傍で使用することができる。吸収性コアの構築及びコアの内部で使用される接着剤は、米国特許第8,319,005号及び同8,187,240号並びに米国特許出願公開第2012/0316530号に記載されているようなものでよい。いくつかの実施形態において、接着剤は、繊維性であっても、ネット状構造であってもよい。

バックシート26は、一般的に、おむつ20の衣類に面する表面120の少なくとも一部分であり得るように位置決めされる。バックシート26は、おむつ20に吸収され、おむつ20内に収容された排泄物が、ベッドシーツや下着のような、おむつ20と接触し得る物品を汚すことを防ぐように設計されてもよい。ある実施形態では、バックシート26は、実質的に不透水性である。好適なバックシート26材料としては、Tredegar Industries Inc.(Terre Haute,IN)により製造され、商標名X15306、X10962、及びX10964で販売されているもの等のフィルムが挙げられる。他の好適なバックシート26材料は、排泄物がバックシート26を通過するのを防ぎつつ、おむつ20から蒸気を逃すことができる通気性材料を含み得る。代表的な通気性材料としては、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティング不織布ウェブ等の複合材料、並びにESPOIR NOの名称で日本のMitsui Toatsu Co.により製造されているミクロ孔質フィルム及びEXXAIREの名称でBay City,TXのEXXON Chemical Co.により製造されているようなミクロ孔質フィルム等の材料を挙げることができる。ポリマーブレンドを含む好適な通気性複合材料は、名称HYTRELブレンドP18−3097として、Clopay Corporation(Cincinnati,OH)から入手可能である。このような通気性複合材料は、国際公開第95/16746号及び米国特許第5,865,823号により詳述されている。不織布及び孔形成フィルムを含む他の通気性バックシートは、米国特許第5,571,096号に記述されている。例示的な好適なバックシートは、米国特許第6,107,537号に開示されている。他の好適な材料及び/又は製造技術には、限定はされないが、表面処理、特定のフィルムの選択及び加工、特定のフィラメントの選択及び加工、等が挙げられ、好適なバックシート26を提供するために使用され得る。

バックシート26は、図1の切欠に示したような1つを超える層から構成されてもよい。バックシート26は、外側カバー26aと内側層26bとを備えてもよい。外側カバー26aは、長手方向側縁部27aを有してもよく、内側層26bは、長手方向側縁部27bを有してもよい。外部カバー26aは、柔らかい不織布材料から作製され得る。内側層26bは、実質的に不透水性のフィルムで作製できる。外部カバー26a内層26bは、接着剤又は他の任意の好適な材料又は方法で接合され得る。特に好適な外側カバー26aは、ドイツ、パイネ(Peine)のコロビン社(Corovin Gmbh)から供給元コードA18AH0として入手でき、特に好適な内側層26bは、ドイツ、グロナウ(Gronau)のRKWグロナウ社(Gronau Gmbh)から供給元コードPGBR4WPRとして入手できる。本明細書では様々なバックシート構成が考えられているが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正が可能であることは当業者には明らかである。

おむつ20は、締結装置50を含んでもよい。締結される際、締結装置50は、前側腰部領域36及び後側腰部領域38と相互結合し、おむつ20の装着中、着用者の腰部周辺を取り囲んでよい。締結装置50は、例えば、テープタブ、フックとループの締結要素、タブ及びスロットのような係合締結具、バックル、ボタン、スナップ、及び/又は雌雄同体締結要素等の締結具を含んでよいが、他の既知の任意の締結手段も、概して使用可能である。例示的な表面締結装置が、米国特許第3,848,594号、同4,662,875号、同4,846,815号、同4,894,060号、同4,946,527号、同5,151,092号、同5,221,274号に開示されている。例示的な連動締結装置は、米国特許第6,432,098号に開示されている。締結装置50は、米国特許第4,963,140号に開示されるように、使い捨て構成の物品を保持する手段も提供し得る。締結装置50は、米国特許第4,699,622号に開示されるように、一次及び二次締結装置も含み得る。締結装置50は、重なり合っている部分のずれを低減するか、密着性を向上するよう構成されてもよく、このことは、米国特許第5,242,436号、同5,499,978号、同5,507,736号、同5,591,152号に記載されている。

図1は、係合部材52、及び受入部材54を有する締結装置50を示す。図示の係合部材52は、フック、ループ、接着剤、粘着剤、又は他の締結部材を含み得る係合表面53を有する。受入部材54は、係合部材52が係合するのを可能とする表面を有してもよい。受入部材54は、係合部材52を受け入れることのできるフック、ループ、接着剤、粘着剤、又は他の締結構成要素を含んでよい。好適な係合部材52と受入部材54との組み合わせとしては、フック/ループ、フック/フック、接着剤/高分子フィルム、凝集剤/凝集剤、接着剤/接着剤、タブ/スロット、及びボタン/ボタン孔が挙げられるが、これらに限定されない。

おむつ20は、バリアカフ60及び/又はガスケットカフ70を含んでよい。ガスケッティングカフ70は、外側レッグカフ、レッグバンド、サイドフラップ、レッグカフ又は弾性カフとも呼ぶことができる。バリアカフ60は、第2のカフ、内側レッグカフ、又は「立ち上がった」弾性フラップと呼ばれることもある。

ガスケットカフ70は、実質的に非弾性であってもよく、又は弾性的に延伸性であって、着用者の脚部に動的に適合してもよい。ガスケットカフ70は、トップシート24、バックシート26、又はおむつ20の形成に使用された任意の他の好適な基材に作用可能に接合された、1つ以上の弾性部材72(弾性ストランド等)により形成されてもよい。好適なガスケットカフ構造が、米国特許第3,860,003号にさらに記載されている。

バリアカフ60は、長手方向中心線100にほぼ平行に走る遠位縁61及び近位縁63を有することができる。バリアカフ60は、おむつ20の長手方向の全長に及び得る。バリアカフ60は、フラップ62及び弾性部材64(弾性ストランド等)により形成できる。フラップ62は、おむつ20を形成する既存材料又は要素のいずれかの連続延長部であってもよい。他の実施形態では、図1に示すように、バリアカフ60は、個別の要素であってもよい。そのような実施形態では、フラップ62及び弾性部材64を含むバリアカフ60が形成され、その後、結合部65によりシャーシ22に接合されてもよい。

フラップ62は、プラスチックフィルム、並びに天然繊維(例えば、木材又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル又はポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び合成繊維の組み合わせの織布又は不織布ウェブ等の種々の基材を含んでよい。ある実施形態において、フラップ62は、スパンボンドウェブ、メルトブローンウェブ、カードウェブ及びこれらの組み合わせ(例えば、スパンボンド−メルトブローン複合材料及び変異型)等の不織布ウェブを含んでよい。前述した基材の積層体を使用してフラップ62を形成してもよい。特に好適なフラップは、BBA Fiberweb(Brentwood,TN)から供給元コード30926として入手可能な不織布を含み得る。特に好適な弾性部材は、Invista(Wichita,KS)から供給元コードT262Pとして入手可能である。バリアカフ及びかかるバリアカフの好適な構成を有するおむつの更なる記載は、米国特許第4,808,178号及び同4,909,803号に見出すことができる。弾性部材64は、一般にバリアカフ60の長手方向長さに及ぶ。他の実施形態では、弾性部材64は、少なくとも股領域37内のバリアカフ60の長手方向長さに及んでよい。弾性部材64は、バリアカフ60の近位縁63が通常の着用時に着用者に接触したままであるような十分な弾性を示し、それによりバリアカフ60のバリア性を向上させるのが望ましい。弾性部材64は、対向する長手方向末端部でフラップ62に接続されてもよい。ある実施形態において、フラップ62は、弾性部材64を取り囲むようにそれ自身の上に折り重なってもよい。フラップ62の折り重なった区域を固定するため、結合部67が使用されてもよい。

バリアカフ60及び/又はガスケッティングカフ70は、トップシートについて上述したようにローションで全体若しくは一部が処理されてもよく、又は米国特許出願第11/055,743号(2005年2月10日出願)に詳述されているように疎水性表面コーティングで完全に若しくは部分的にコーティングされてもよい。

おむつ20は前部40及び後耳部42を含んでよい。前耳部40及び/又は後耳部42は、おむつ20の単一要素であってもよい(すなわち、それらは、おむつ20に固定された別々に操作できる要素ではなく、むしろ物品の種々の層の1つ以上から形成され種々の層の1つ以上の延伸部である)。ある実施形態において、前耳部40及び/又は後耳部42は、図1に示したようにシャーシ22に接合された個別の要素であってもよい。個別の前耳部40及び/又は後耳部42は、接着剤結合、圧力結合、熱結合等の、当該技術分野において既知の任意の結合方法によりシャーシ22に接合できる。他の実施形態において、前耳部40及び/又は後耳部42は、シャーシ22に接合された個別の要素から成ってもよく、シャーシ22は、前耳部40及び/又は後耳部42の上に延びる層、要素又は基材を有する。前耳部40及び後耳部42は、延伸性、非延伸性、弾性又は非弾性であってもよい。前耳部40及び後耳部42は、不織布ウェブ、織布ウェブ、編生地、高分子及びエラストマーフィルム、有孔フィルム、スポンジ、発泡体、スクリム並びにそれらの組み合わせ及び積層体から形成できる。ある実施形態において、前耳部40及び後耳部42は、不織布/エラストマー材積層体又は不織布/エラストマー材/不織布積層体で形成できる。好適な弾性後耳部42は、2つの不織布層(テネシー州ブレントウッド(Brentwood)のBBAファイバーウェブ(BBA Fiberweb)から供給元コードFPN332として入手可能なような)の間に配置されるエラストマーフィルム(バージニア州リッチモンド(Richmond)のトレデガー社(Tredegar Corp)から供給元コードX25007として入手可能なような)を含む積層体であってもよい。以下の実施形態は、後耳部42の設計及び構造を対象とするが、これらの実施形態は、同等に前耳部40の設計及び構造に適用できる。以下の実施形態のいかなる組み合わせも後耳部42及び/又は前耳部40に使用されてもよいことが理解されよう。

別の実施形態では、おむつ20は、パンツを作るために、製造業者が事前に作製してもよい。パンツは、任意の好適な技術によって予備形成されてもよく、その例としては、再締結可能及び/又は再締結不可能な結合(例えば、シーム、溶接、接着、凝集結合、締結具)を使用して、物品の一部分を一緒に接合することが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、図1のおむつ20は、係合された締結装置50を有して製造されてもよい(すなわち、係合部材52は受入部材54に接合される)。更なる例として、図1のおむつ20は、接着結合、機械的結合、又は当該技術分野において既知の他のいくつかの結合技術等の結合によって、前耳部40を後耳部42と接合させて製造され得る。適切なパンツが、米国特許第5,246,433号、同5,569,234号、同6,120,487号、同6,120,489号、同4,940,464号、同5,092,861号、同5,897,545号、同5,957,908号に開示されている。

上述のように、構造接着剤は通常、吸収性物品が組み立てられる際に、吸収性物品の構成要素を接合するために用いられる。そのような、構造接着剤を使用した接合の非限定的例として、 ・コアカバーのダスティング層への接合、 ・バックシート26のコア28への接合、 ・バリアカフ60又はガスケッティングカフ70形成のため、弾性部材64の不織布及び/又はフィルムへの接合、 ・バックシート26形成のため、不織布の蒸気透過性フィルムへの接合、 ・バリアカフのトップシート24への接合、 ・受入部材54のトップシート24への接合、 ・耳部40、42のバックシート26への接合、 ・コア吸収性ポリマー材料用のコア基材層が挙げられる。

これらの用途の多くは、不織材料を別材料に接合することを伴うことが理解されよう。不織材料が別の不織布に接合される場合もある。また、不織布がフィルムに接合される場合もある。

本発明の不織布は、米国特許第61/837,286、同8,388,594号、同8,226,625号、同8,231,595号、同8,226,626号に開示されたものであってもよい。

接着剤 接着剤組成物は、第1の非晶性α−オレフィン共重合体と、第2のポリマーとを含む。非晶性共重合体は、ブテンを含む非晶性又はランダム重合体と、エチレン、プロペン、ペンテン、オクテン等の1種以上のα−オレフィンモノマーを含む。第2のポリマーは、希釈剤、粘度調整剤、増量剤、又は可塑剤として機能し得る非晶質材料を含む。

接着性材料は、1−ブテンを含む実質的に非晶性又はランダム重合のポリマー材料を含むポリオレフィン共重合体を含む第1のポリマーと、ポリイソブチレンポリマー又は同様の材料等の相溶性非晶性液体ブテンポリマーを含む第2の非晶質ポリマーとを含む。ポリイソブチレンポリマーは、イソブチレンモノマーの実質的な部分(50モルパーセント超、通例では90モルパーセント超)を占める。

第1の非晶質ポリマーは、典型的にはブテン、例えば1−ブテンを含み、エチレン、プロペン、又は第2のC4〜40オレフィンポリマーを含有可能な共重合体又はターポリマーであり得る。これらの実質的に非晶性の低結晶性ポリマーは、その結晶特性が10%未満、好ましくは5%未満である。

非晶質ポリマーは、ブテン系共重合体(少なくとも1ブテンの約30、40、50、又は60重量パーセント含有)であり、ランダムブテン−α−オレフィン共重合体とも呼ばれる。ブテン共重合体は、1以上の単位を含み、すなわち、プロペン由来のモノマー単位、エチレン又は4〜約20個の炭素原子を含むα−オレフィン由来の1以上のコモノマーを含む。

第1の共重合体は、ブテン由来の単位を、約30〜約75モルパーセント、好ましくは約40〜約70モルパーセント、約50〜約65モルパーセント含む。ブテン由来の単位に加えて、本発明の共重合体は、好ましくはエチレン、プロペン、又は少なくとも1種のC5〜10 α−オレフィンモノマー由来の単位を、約70〜約30モルパーセントから約60〜約40モルパーセント含む。

1以上の実施形態では、α−オレフィンコモノマー単位は、エチレン、1−ブテン、1−ヘキサン、4−メチル−1−ペンテン、及び/又は1−オクテン等の他のモノマー由来であり得る。例示的なα−オレフィンは、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1,2−メチルペンテン−1,3メチルブテン−1、ヘキセン−1,3−メチルペンテン−1,4−メチルペンテン−1,3,3−ジメチルブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、メチルヘキセン−1、ジメチルペンテン−1、トリメチルブテン−1、エチルペンテン−1、オクテン−1、メチルペンテン−1、ジメチルヘキセン−1、トリメチルペンテン−1、エチルヘキセン−1、メチルエチルペンテン−1、ジエチルブテン−1、プロピルペンタン−1、デセン−1、メチルノネン−1、ノネン−1、ジメチルオクテン−1、トリメチルヘプテン−1、エチルオクテン−1、メチルエチルブテン−1、ジエチルヘキセン−1、ドデセン−1、及びヘキサドデセン−1から成る群から選択される。

1以上の実施形態では、非晶性共重合体は、ブテン由来の単位を、約30〜約75モルパーセント、好ましくは約40〜約00モルパーセント含み、エチレン、プロペン、1−ヘキセン、又は1−オクテンから選択される少なくとも1種のα−オレフィンモノマー由来の単位を、約70〜約30モルパーセントから約60〜約40モルパーセント、約50〜約65モルパーセント含む。少量のα−オレフィンモノマーが、約0.1〜20モルパーセントの範囲で使用可能である。非晶質ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、約1,000〜約25,000以下、好ましくは約2,000〜20,000である。

1以上の実施形態では、第1の共重合体は、ブテン由来の単位を、約30〜約70モルパーセント、好ましくは約40〜約60モルパーセント含み、プロペン由来の単位を、約70〜約30モルパーセントから約60〜約40モルパーセント含み、さらに少量のα−オレフィンモノマーを約0.1〜20モルパーセントの範囲で使用可能である。

非晶質ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、約1,000〜約50,000以下、好ましくは約5,000〜45,000である。

非晶性共重合体の粘度は、190℃でASTM D−3236により測定した場合、10,000mPa・s(1センチポアズ[cps]=1mPa・s)未満であり、例えば約2000〜8000mPa・sである。溶融粘度はASTM D−3236によって定められ、本明細書において「粘度」及び/又は「ブルックフィールド粘度」とも呼ばれる。

非晶性ポリオレフィンの例として、ハンツマン(Huntsman)社製の、Rextac E−62、E−65を含むRextacポリマーが挙げられる。例えば、Susticによる米国特許第5,723,546号にはこのポリマーについて記載され、その内容は本明細書に明示的に含まれる。その他に有用な非晶質ポリマーは、Vestoplast(登録商標)及びEastoflex(登録商標)として販売されている。

接着性材料は、第1の共重合体内の1−ブテン要素と相溶性の第2のポリマーを含む。この相溶性は、少なくとも1種のブテンモノマー(1−ブテン、cis−及びtrans−2−ブテン、及びイソブチレン)異性体を含む液体非晶性材料に由来する。従来の炭化水素特性を有するホワイトオイルのような従来の可塑化油とは異なり、有用な材料は十分な相溶性を有し、よって追加の処理可能特性を改善し、粘度を低下させ、凝集特性を改善しつつ接着結合を維持する。ポリマーのブレンドの「相溶性」という用語は、本開示で使用される場合、(1)材料が均一なホットメルトに溶け込むこと、及び(2)構造的な目的のため、非晶性1−ブテンポリマー及び第2の非晶質ポリマーの重量による割合が70/30から50/50である混合物の凝集強さを維持することを意味する。好ましい材料は、ポリイソブチレンポリマー等の相溶性増量剤、希釈剤、粘度調整剤を含む。ポリマーは、イソブチレン単位の大部分を占め、以下のように表せる。 [−C(CH3)2−CH2−]n ここで、n=15〜75である。ポリイソブチレン等の好ましい材料は、分子量が約200〜20,000、約200〜5,000、又は約500〜3,000の粘性の液体である。好ましい液体材料は、100℃でのセイボルト秒(SUS)粘度が約100〜20,000である。ポリイソブチレンは、ガス透過性が低く、酸、アルカリ、塩の溶液の作用に対して高い耐性を持ち、誘電率が高いことを特性とする。ポリイソブチレンは、日光及び紫外線の作用により、徐々に分解する(カーボンブラックの添加により、この進行は遅くなる)。産業上、ポリイソブチレンは、−80〜−100℃の温度でのモノマーのイオン(AlCl3触媒による)重合体によって製造され、ゴム業界の通常の機器を使用して加工される。ポリイソブチレンは、天然ゴム又は合成ゴム、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、及びフェノールホルムアルデヒド樹脂と容易に結合する。

いくつかの実施形態では、可塑剤は、ポリプロピレン、ポリブテン、水素化ポリイソプレン、水素化ポリブタジエン、ポリピレリレン、ピペリレン及びイソプレンの重合体等を含み、その平均分子量は約350〜約10,000である。他の実施形態では、可塑剤は、一般的な脂肪酸のグリセリルエステルを含む。

上述のように、望ましい配合物の実施形態は、オープンタイム、基材の濡れ、又は接着剤への粘着のいずれかの要素を付加し得る有効量の従来の粘着剤を実質的に含むことなく製造される。粘着剤の使用を避けることで、コストを抑え、配合者は供給薄な材料の使用を避けることができる。さらに、粘着剤は使い捨て物品において好ましくない臭いを発する場合があり、さらに吸収性物品内で使用されるポリエチレンバックシート材料を弱めてしまう可能性もある低分子量可塑剤(SBC系接着剤で使用されるようなプロセスオイル等)を運搬してしまう可能性もある。これらの物品で使用されるポリエチレンフィルムの膜厚の縮小により、バックシートの構造的完全性はより重要となっている。「従来の粘着付与樹脂」という用語は、接着剤技術及び産業において一般的に入手可能で、典型的なホットメルト接着剤に使用されるような樹脂を意味する。これに該当する従来の粘着付与樹脂の例としては、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族変性脂肪族炭化水素樹脂、水素化ポリシクロペンタジエン樹脂、ポリシクロペンタジエン樹脂、ガムロジン、ガムロジンエステル、ウッドロジン、ウッドロジンエステル、トールオイルロジン、トールオイルロジンエステル、ポリテルペン、芳香族変性ポリテルペン、テルペンフェノール、芳香族変性水素化ポリシクロペンタジエン樹脂、水素化脂肪族樹脂、水素化脂肪族芳香族樹脂、水素化テルペン及び変性テルペン、及び水素化ロジンエステルが挙げられる。従来の配合では、多くの場合、当該樹脂が約5〜約65重量パーセントの範囲、そして多くの場合約20〜30重量パーセントの範囲で使用される。

更なる実施形態では、本明細書で開示される組成物は任意で抗酸化剤又は安定剤を含んでもよい。当業者に公知の任意の抗酸化剤を、本明細書で開示される接着剤組成物に使用してもよい。好適な抗酸化剤の非限定例としては、アルキルジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、アルキル又はアラルキル置換フェニルナフチルアミン、アルキル化p−フェニレンジアミン、テトラメチル−ジアミノジフェニルアミン等のアミン系抗酸化剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等のヒンダードフェノール化合物、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマート)]メタン(ニューヨーク州、チバガイギー(Ciba Geigy)社製のIRGANOXTM1010等)、オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロシンナマート(チバガイギー(Ciba Geigy)社製のIRGANOXTM 1076等)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。使用される場合、組成物内の抗酸化剤の量は以下の通りであってもよい。すなわち、組成物の総重量に対し、おおよそ0よりは多く約1重量パーセントまで、約0.05〜約0.75重量パーセント、又は約0.1〜約0.5重量パーセントであってもよい。

更なる実施形態では、本明細書に開示の組成物は、任意で照射による組成物の劣化を防止又は低減し得る、UV安定剤を含んでもよい。当業者に公知の任意のUV安定剤を、本明細書で開示される接着剤組成物に使用してもよい。好適なUV安定剤の非限定例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、アリールエステル、オキサニリド、アクリル酸エステル、ホルムアミジンカーボンブラック、ヒンダードアミン、ニッケル失活剤、ヒンダードアミン、フェノール系抗酸化剤、金属塩、亜鉛化合物、及びそれらの組み合わせが挙げられる。使用される場合、組成物内のUV安定剤の量は、組成物の総重量に対し、おおよそ0よりは多く約1重量パーセントまで、約0.05〜約0.75重量パーセント、又は約0.1〜約0.5重量パーセントであってもよい。

更なる実施形態では、本明細書に開示の組成物は任意で、増白剤、着色剤、又は染料を含んでもよい。当業者に公知の任意の着色剤、又は染料を、本明細書で開示される接着剤組成物に使用してもよい。好適な増白剤、着色剤、又は染料の非限定例としては、トリアジンスチルベン、クマリン、イミダゾール、ジアゾール、二酸化チタン、カーボンブラック等の蛍光体や染料、フタロシアニン染料、及びIRGAZINB、CROMOPHTALB、MONASTRALB、CINQUASIAB、IRGALITEB、ORASOLB(いずれもニューヨーク州タリタウン(Tarrytown)、チバ専門化学(Ciba Specialty Chemicals)社から入手可能)等のその他の有機染料が挙げられる。使用される場合、組成物内の増白剤、着色剤、又は染料の量は、組成物の総重量に対し、おおよそ0よりは多く約10重量パーセントまで、約0.01〜約5重量パーセント、約0.1〜約2重量パーセントであってもよい。

本明細書に開示の組成物は、任意でさらに香料又はその他付香剤のような芳香剤を含んでもよい。このような芳香剤は、ライナーによって保持され、又は例えば剥離ライナーを組成物から取り外す又は組成剤に対して押し当てた際に芳香を発生させることができるマイクロカプセル等の剥離剤中に納められていてもよい。

更なる実施形態では、本明細書に開示の組成物は、任意で充填剤を含んでもよい。当業者に公知の任意の充填剤を、本明細書で開示される接着剤組成物に使用してもよい。好適な充填剤の非限定例としては、砂、タルク、ドロマイト、炭酸カルシウム、粘土、シリカ、マイカ、珪灰石、長石、ケイ酸アルミニウム、アルミナ、アルミナ水和物、ガラスビーズ、ガラス微粒子、セラミック微粒子、熱可塑性微粒子、バライト、木粉、及びその組み合わせが挙げられる。使用される場合、組成物内の充填剤の量は、おおよそ0よりは多く約60重量パーセントまで、約1〜約50重量パーセント、又は約5〜約40重量パーセントであってもよい。

ホットメルト接着性合成物は、従来のホットメルト接着剤塗布器での使用に適した溶融レオロジーや熱安定性を有する。ホットメルト接着性合成物の混合成分は、塗布温度では溶融粘度が低いため、合成物に溶剤やエキステンダー油を加えるまでもなく、例えばコーティングダイ又はノズルのようなコーティング装置内で合成物は流れやすいものとなっている。ブルックフィールド(Brookfield)社製の、ローター27番を176.66℃(50rpm,350°F)で使用したサーモセルRVT粘度計により測定される、ホットメルト接着性合成物の溶融粘度は、ミリパスカル秒単位又はセンチポアズ(cP)で1500cPと3500cPとの間、又は約2000〜3000cPである。ホットメルト接着性合成物の軟化点は、約80〜140℃、いくつかの実施形態では約115〜130℃となる(ASTM D 3461−97メトラー軟化点法用標準試験方法(Standard Test Method for Mettler Softening Point Method))。

別の態様としては、ホットメルト接着性合成物を使用した製造方法が挙げられる。当該方法では、溶融合成物が基材へ塗布され、そして第1基材への接着性合成物の塗布から0.1〜5秒以内に、接着性合成物が第2基材に接触させられ、その接触の結果、基材同士が接着剤で接合される。

構造接着剤としては、スロット押し出し、らせんスプレーを含むスプレー、及びビーズが挙げられるが、それらに限定されない幅広く多様な周知の塗布方法を使用して塗布され得る。非限定的な具体例としては、 ・トップシートを下にある不織布層に接合するための、らせんスプレー又はスロットコーティングにおける構造接着剤の塗布、 ・獲得層又は分配層をコアカバーに接合するための、スロットコーティングを介した構造接着剤の塗布、 ・カフを備える不織布材料とバックシートとの間に位置する構造接着剤のビーズの塗布、 ・吸収性物品の長手方向縁に封をするようにトップシートをバックシートに接合するための、らせんスプレー又はスロットコーティングにおける構造接着剤の塗布、 ・ランディング区画(すなわち、受入部材)をバックシートに接合するための、スロットコーティングを使用する構造接着剤の塗布、 ・コアカバーをダスティング層に接合するための、スロットコーティングを使用する構造接着剤の塗布、 ・コアをバックシートに接合するための、らせんスプレーにおける構造接着剤の塗布、 ・カフを備える不織布材料を、バックシートを備える不織布材料に接合するらせんスプレーにおける構造接着剤の塗布、が挙げられる。

接着剤は、得られる接合材料に対して、1平方メートル当たり約1〜約100、約4〜約90、又は約7〜約70グラム(g/m2)塗布されてもよい。材料は、得られる接合材料に対して、1平方メートル当たり約0.1〜約20、約0.2〜約10、又は約0.3〜約15グラム(g/m2)塗布されてもよい。接着性材料は2g/m2に対し0.5、1.7g/m2に対し0.6、又は1.5g/m2に対し0.7のアドオン率で、吸収性物品に使用されてもよい。

第1の非晶性共重合体と、第2の相溶性共重合体と、抗酸化剤を、完全に均一に溶融するように、高温の混合条件下で混合することで、複数のホットメルト接着性合成物を作成した。混合温度は、約135〜約200℃、好ましくは約150〜約175℃の範囲で、均一性が得られるように、適宜変化させた。加熱容器で、最終的な接着性合成物が得られるよう完全均一化することが保証されるように、従来の加熱撹拌ブレード(WiseStir(登録商標))ミキサーを使用した。

(実施例1〜3) ホットメルト接着性合成物は、以下に説明するように、溶融混合で調製されたが、具体的な構成要素や当該構成要素の量は、以下の表2に示す。

比較実施例1: ホットメルト接着性合成物は、以下に説明するように、溶融混合で調製されたが、具体的な構成要素や当該構成要素の量は、以下の表3に示す。比較例1、2はそれぞれ、実用的であると測定されるには結合/接着力が不十分な不均一組成物を形成するものである。

全ての試験で接着性と良好な接合が確認された。実行番号2,3,4,5,9,12,15,16,17,19,20のデータは全て、良好な吸収性物品用構造接着剤として求められる値をすべて超えていた。

これらのデータは、使い捨て吸収性物品において良好な構造接合を実現できる材料であることを示す。なお、粘度は特定の条件下における材料の流れに対する抵抗に関わるものである。この特徴的性質により、流動性、湿潤性、溶融ポリマーによる基材の貫通が定まる。これはホットメルト接着材料としての処理可能性、用途を示すものである。

溶融粘度は通常、ポリマーの分子量に直接関わるものであり、規定の温度下でブルックフィールドDV−II+Pro(回転数10rpm−スピンドル# SC4−27)を使用して、ミリパスカル秒(mP・s)又はセンチポアズ(cP)で報告される。

摂氏又は華氏のメトラー軟化点は、通常ASTM D3104を使用して測定される。ポリオレフィン材料は非晶質であるため、はっきりとした又は明確な融点を持たない。非晶質ポリマーは、温度上昇に伴い固体から徐々に軟化し、液体材料へと変化するのである。多くの場合、ガラス転移又は溶融温度が明確に定義されないのである。したがって、定義される温度としては通常、ディスク状のポリマー試料を毎分2℃又は毎分−12℃(10°F)の温度に曝し、鉄球(グラム単位)の試験物体が当該試料を貫通して落下するほど試料が軟化する精確な温度が測定される。摂氏又は華氏で報告されたポリマーの軟化点は、通常ポリマーの熱耐性、有用な塗布温度、凝固点を示すため、重要である。

剥離試験は、SMS不織(11.6g/m2)微細孔ポリエチレンフィルム(0.127ミクロン/0.5ミル)により、表4に示した積層条件で積層体を形成して得られた。積層体は、25.4mm/1インチ幅のストリップとなるように、幅方向に切断された。剥離力は、室温下において50.8cm/秒(20インチ/秒)でTMaxプルテスターを使用して積層体を剥がし、ピーク力を15秒の期間で平均化することで測定された。

クレームは、開示された又は記載された要素を適宜有しても、それらから成っても、基本的にそれらから成っても、あるいは実質的にそれらを使用しなくてもよい。本明細書において解説的に開示した発明は、本明細書内に具体的に開示されない任意の要素なしでも適宜実施可能である。

本明細書に開示した寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。

「発明を実施するための最良の形態」の中で引用された全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により援用されている。いかなる文書の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本明細書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲においては、本明細書においてその用語に付与した意味又は定義を適用するものとする。

本発明の特定の実施形態が例示され説明されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。

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