基体およびゴム組成物、ならびに該組成物を作る方法

申请号 JP2016005125 申请日 2016-01-14 公开(公告)号 JP6185092B2 公开(公告)日 2017-08-23
申请人 フェデラル−モーグル・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー; FEDERAL−MOGUL LLC; 发明人 デワルド,リチャード・イー; シン,スーキー;
摘要
权利要求

基体にゴム組成物が取付けられた製品の製造方法であって、 シランカップリング剤とリン酸化試薬との混合物を得るステップと、 混合物を用いて基体の表面を処理することによってリン酸架橋を有するポリシルセスキオキサン組成物を得るステップと、 基体の処理された表面にゴム組成物を取付けるステップとを含み、 前記混合物は、前記混合物の総重量に基づいた0.5wt%〜10wt%のシランカップリング剤の添加、及び、前記混合物の総重量に基づいた3wt%〜10wt%のリン酸化試薬の添加から形成され、 リン酸化試薬は、ホスホン酸化合物である、製造方法。シランカップリング剤は、アミノシラン、メルカプトシラン、エポキシシラン、カルボキシシラン、ビニルシラン、及びハロゲン含有シランからなる群から選択される少なくとも1つのシランである、請求項1に記載の製造方法。混合物は、少なくとも1つのフェノール樹脂をさらに含む、請求項2に記載の製造方法。シランカップリング剤は、アミノシラン及びビニルシランからなる群から選択される少なくとも1つのシランである、請求項1に記載の製造方法。混合物は、フェノール樹脂を添加せずに調製される、請求項4に記載の製造方法。ゴム組成物は、ジエン系ゴム、オレフィンゴム、アクリルゴム、フッ素含有ゴム、シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、酸化プロピレンゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリノルボルネンゴム、またはそれらの改質ゴムである、請求項1に記載の製造方法。基体は、金属、金属面を有するセラミック化合物、または金属面を有する熱可塑性重合体である、請求項1に記載の製造方法。基体は金属である、請求項7に記載の製造方法。

说明书全文

発明の分野 この発明は、基体にゴム組成物を取付けるための方法に関する。この発明はまた、リン酸架橋を有する少なくとも1つのポリシルセスキオキサン層によってゴム組成物に取付けられた基体で構成された、該方法によって生成された製品に関する。

発明の背景 基体と基体に取付けられたゴム組成物とで構成された製品または組成物は、さまざまな用途のために使用される。高温、高圧、および高応状況といった極限環境条件が存在する用途では、基体およびゴム組成物は、極限条件に耐えて腐食または浸食を回避しなければならないだけでなく、互いに取付けられた状態を保つ際に高い信頼性を有する必要がある。

シールなどの特定の用途では、基体は通常、基体に対する環境抵抗を助けるため、または基体へのゴム組成物の取付を助けるため、もしくはその双方のために処理される。そのような処理は、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸マンガン、または同様の種類の金属組成物を用いた処理を含んでいた。

米国特許第7,354,658号は、基体表面の一部にゴムが接着された金属基体を開示する。金属とゴムとの接着特性を改良するために、表面は粗くされる。基体は次にリン酸亜鉛処理を用いて処理され、それからゴム組成物が取付けられて、最終製品としてのシールを生成する。

米国特許第7,384,028号は、金具を有するゴム部品を開示しており、金具とゴム部品とは、金具の表面上に形成された耐食性化成被膜を通して一体化されている。耐食性化成被膜は、人体および環境に対して無害であるとされているジルコニウム系化成被膜である。ゴムと金具とは、金具の外周面を脱脂し、その面をショットブラスト処理し、処理面を脱脂し、処理面を洗いし、処理面上にジルコニウム系化成被膜を形成し、ジルコニウム系化成被膜の外周面を水洗いして乾かし、ジルコニウム系化成被膜の外周面上に接着層を形成し、接着層の外周面上にゴム部品を一体化することによって生成される。

基体とゴム組成物とで構成される製品を生成するさらなる方法が望まれている。極限環境動作条件により良好に耐えることができる製品を生成する新しい方法を見出すことが、特に望まれている。また、製造中に使用された過剰の金属を廃棄しなければならないという結果をもたらす金属処理ステップの使用を減少させ、または除外する新しい方法も、望ましい。さらに、製造プロセスのステップを減少させ、または簡略化する新しい方法を見出すことが、望まれている。

この発明は、基体と基体に取付けられたゴム組成物とで構成された製品を提供し、製品およびその構成要素は極限環境条件に耐えることができる。製品は、プロセス中に使用された過剰の金属を廃棄しなければならないという結果をもたらす金属処理ステップの使用を著しく減少させ、または除外する方法を用いて、生成される。製品を生成するために使用されるプロセスはまた、以前に使用された製造プロセスのステップを減少させ、または簡略化する。

この発明の一局面によれば、基体にゴム組成物を取付けるための方法が提供される。この方法は、シランカップリング剤とリン酸化試薬との混合物を調製する、または得るステップを含む。混合物を用いて基体の表面が処理され、基体の処理された表面にゴム組成物を取付けられる。

この発明の別の局面によれば、リン酸架橋を有する少なくとも1つのポリシルセスキオキサン層によってゴム組成物に取付けられた基体で構成された、製品または組成物が提供される。リン酸架橋を有する少なくとも1つのポリシルセスキオキサン層は、シランカップリング剤とリン酸化試薬との混合物から生成される。

好ましくは、シランカップリング剤は、アミノシラン、メルカプトシラン、エポキシシラン、カルボキシシラン、ビニルシラン、およびハロゲン含有シランからなる群から選択される少なくとも1つのシランである。

この発明の一実施例では、基体に塗布するよう調製される混合物は、少なくとも1つのフェノール樹脂をさらに含む。

別の実施例では、シランカップリング剤は、アミノシランおよびビニルシランからなる群から選択される少なくとも1つのシランである。この実施例では、好ましくは、混合物は、フェノール樹脂を添加せずに調製される。

この発明のさらに別の実施例では、リン酸化試薬は、リン酸化合物またはホスホン酸化合物のうちの少なくとも1つである。

別の実施例では、ゴム組成物は、ジエン系ゴム、オレフィンゴム、アクリルゴム、フッ素含有ゴム、シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、酸化プロピレンゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリノルボルネンゴム、またはそれらの改質ゴムである。

基体は好ましくは、金属、金属面を有するセラミック化合物、または金属面を有する熱可塑性重合体である。より好ましくは、基体は金属である。

発明の詳細な説明 この発明は、基体と、リン酸架橋を有するポリシルセスキオキサン組成物の少なくとも1つの中間層によって基体に取付けられたゴム組成物とで構成された組成物を提供する。この組成物は、高温、高圧、および高応力条件といった極限環境において極めて耐久性がある。ポリシルセスキオキサン層または組成物は、組成物を作る際に、望ましくない金属前処理ステップの使用が要求されない、環境に優しいプロセスを用いて、基体に塗布することができる。

リン酸架橋を有するポリシルセスキオキサン組成物は、シランカップリング剤とリン酸化試薬との混合物を基体の表面に塗布し、または処理することによって生成される。混合物自体は、基体表面へのリン酸架橋を有するポリシルセスキオキサン組成物を形成するのに有効な量のシランカップリング剤およびリン酸化試薬を混合することによって生成される。

一実施例では、混合物は、混合物の成分を保持または混合するために使用される器または容器に、混合物の総重量に基づいて0.1wt%〜20wt%のシランカップリング剤 を添加することによって形成される。好ましくは、混合物は、混合物の総重量に基づいた0.2wt%〜15wt%、より好ましくは0.5wt%〜10wt%のシランカップリング剤の添加から形成される。

シランカップリング剤は、ポリシルセスキオキサンを形成可能なあらゆるシラン組成物であってもよい。有用なシランカップリング剤の例は、アミノシラン、メルカプトシラン、エポキシシラン、カルボキシシラン、ビニルシラン、およびハロゲン含有シランを含む。

アミノシランの例は、ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロポルトリエトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ガンマ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、およびN−ビニルベンジル−ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシランを含むが、これらに限定されない。

メルカプトシランの例は、ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ガンマ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、およびガンマ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシランを含むが、これらに限定されない。

エポキシシランの例は、ガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ガンマ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ベータ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、およびベータ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランを含むが、これらに限定されない。

カルボキシシランの例は、ベータ−カルボキシエチルトリエトキシシラン、ベータ−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、およびN−ベータ−(カルボキシメチル)アミノエチル−ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシランを含むが、これらに限定されない。

ビニルシランの例は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ガンマ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、およびガンマ−アクリロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシランを含むが、これらに限定されない。

ハロゲン含有シランの例は、ガンマ−クロロプロピルトリメトキシシランを含むが、これに限定されない。

この発明の一実施例では、混合物は、混合物の総重量に基づいた1wt%〜20wt%のリン酸化試薬の添加から形成される。好ましくは、混合物は、混合物の総重量に基づいた2wt%〜15wt%、より好ましくは3wt%〜10wt%のリン酸化試薬の添加から形成される。

リン酸化試薬は、ポリシルセスキオキサンとの架橋に有効なあらゆるリン含有酸であってもよい。あらゆる好適なリン酸化合物またはホスホン酸化合物が好ましい。

好ましいリン酸化合物は、以下の一般式のリン酸化合物を含む。

式中、RおよびR′は同じであっても異なっていてもよく、H、炭素数が1〜30のアルキル基、および炭素数が6〜30のアリール基であり、nは1から6の整数であり、リン酸化合物はリン酸化合物の一価および二価の金属塩を含む。

リン酸およびリン酸塩の例は、リン酸(モノアルキルおよびジアルキルリン酸、アルキル基は炭素数が1〜10)、モノ−n−ドデシルホスフェート、トリデシルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、オクタデシルアシッドホスフェート、ジ−n−アミルホスフェート、ジステアリルホスフェート、n−ブチルジハイドロジェンホスフェート、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素アルミニウム、D−ミオ−イノシトール1,4−ビホスフェート、カリウム塩、(R,S)−(+,−)−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイルハイドロジェンホスフェート、D−ミオ−イノシトールトリホスフェート、カリウム塩、D−ミオ−イノシトール、1,3,4,5−テトラホスフェート、D−ミオ−イノシトールペンタホスフェート、バリウム塩、イノシトールヘキサリン酸(フィチン酸)、フィチン酸ナトリウム、フェニルリン酸、およびジフェニルリン酸を含むが、これらに限定されない。

好ましいホスホン酸化合物は、以下の一般式のホスホン酸化合物を含む。

式中、Rは、炭素数が1〜30のアルキル基、および炭素数が6〜30のアリール基であり、nは1〜6の整数であり、ホスホン酸化合物はホスホン酸の一価および二価の金属塩を含む。

ホスホン酸およびホスホン酸塩の例は、ホスホン酸(モノアルキルおよびジアルキルホスホン酸、アルキル基は炭素数が1〜10)、n−ドデシルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジフェニルホスホン酸、n−ヘキシルホスホン酸、n−ブチルホスホン酸、n−デシルホスホン酸、n−ウンデシルホスホン酸、n−トリデシルホスホン酸、n−テトラデシルホスホン酸、n−ペンタデシシルホスホン酸、プロピレンジホスホン酸、N,N−ビス(ホスホノメチル)グリシン、1,2−エチレンジホスホン酸、メチレンジホスホン酸、1,1−エチリデンジホスホン酸、ジメチルメチレンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレン)トリホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレントリホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレントリホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレントリホスホン酸)、イノシトールヘキサホスホン酸、およびカルシウム、マグネシウムイノシトールヘキサリン酸塩を含むが、これらに限定されない。

この発明の一実施例では、リン酸化試薬とシランカップリング剤との混合物はさらに、少なくとも1つのフェノール樹脂の添加を含む。フェノール樹脂は、レゾール樹脂、ノボラック樹脂、またはそれらの組合せであってもよい。

一実施例では、混合物は、混合物の総重量に基づいた1wt%〜40wt%のフェノール樹脂の添加から形成される。好ましくは、混合物の総重量に基づいた5wt%〜40wt%、より好ましくは20wt%〜40wt%のフェノール樹脂の添加から形成される。

一般に、レゾール樹脂は、アルカリ触媒の存在下でフェノール化合物を化学量論的に過剰なアルデヒド化合物と反応させることによって生成される。ノボラック樹脂は一般に、酸触媒の存在下でアルデヒド化合物を化学量論的に過剰なフェノール化合物と反応させることによって生成される。

この発明で使用されるフェノール樹脂の生成において使用されるフェノール化合物は、モノフェノール(たとえば、フェノール、トリメチルフェノール、エチルフェノール、m−プロピルフェノール、ブチルフェノール、m−sec−ブチルフェノール、m−イソブチルフェノール、m−tert−ブチルフェノール、m−ブロモフェノール、m−クロロフェノール、m−フェニルフェノール、m−ベンジルフェノール、オクチルフェノール、m−セチルフェノール、m−クミルフェノール、m−ヒドロキシアセトフェノール、m−ヒドソロキシベンゾフェノン、m−d−リモネンフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノールなど)、およびビフェノール(たとえば、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキシン、ビスフェノールAなど)を含むが、これらに限定されない。

この発明で使用されるフェノール樹脂の生成において使用されるアルデヒド化合物は、ホルムアルデヒドおよびその改質形、たとえば、37%以上のホルマリン、パラアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドおよびイソブチルアルデヒド、ならびにイソペンチルアルデヒドを含むが、これらに限定されない。ホルムアルデヒドは好ましい一例である。ホルムアルデヒドは、水溶液(37重量%以上)として、またはパラホルムアルデヒドまたはトリオキサンといった低分子量重合体の形で使用可能である。アルデヒドの他の非限定的な例は、フルフラール、2−エチルヘキサナール、エチルブチルアルデヒド、ヘプタアルデヒド、ベンザアルデヒド、およびクロトンアルデヒドを含む。

この発明のある特定の実施例では、混合物は、少なくとも1つのリン酸化試薬と、アミノシランおよびビニルシランからなる群から選択される少なくとも1つのシランカップリング剤とから形成される。好ましくは、一実施例では、混合物は、混合物を生成するのにフェノール樹脂を添加することなく、少なくとも1つのリン酸化試薬と、アミノシランおよびビニルシランからなる群から選択される少なくとも1つのシランカップリング剤とから形成される。

この発明に従って使用可能な基体は、この発明で使用される混合物を用いて処理可能であり、かつ次にゴム組成物を取付け可能な、あらゆる適切な基体を含む。金属、セラミック化合物、または熱可塑性重合体が、基体として使用可能である。一実施例では、基体は、金属、金属面を有するセラミック化合物、または金属面を有する熱可塑性重合体である。この発明で使用可能な金属の例は、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金、および1つ以上の異なる金属層または有機層でコーティングされた金属を含むが、これらに限定されない。

この発明の一局面によれば、基体は、この発明の混合物を用いて処理される。一実施例では、基体は、150°F(66℃)以下の温度で、混合物を用いて処理される。好ましくは、基体は、40°F(4℃)〜150°F(66℃)、より好ましくは50°F(4℃)〜120°F(49℃)、最も好ましくは60°F(16℃)〜100°F(38℃)の温度で、混合物を用いて処理される。

基体の処理に続き、処理された基体は乾かされる。好ましくは、基体は、158°F(70℃)〜248°F(120℃)、より好ましくは176°F(80℃)〜230°F(110℃)、最も好ましくは194°F(90℃)〜221°F(105℃)の温度で、乾かされる。

この発明で使用される処理された基体に取付けられるゴム組成物は硬化されていても未硬化であってもよいが、硬化されたゴムが好ましい。硬化プロセスの例は、石鹸、硫黄(たとえば加硫)、ジアミン、オニウム酸、過酸化物、およびビスフェノールを含むが、これらに限定されない。

この発明に従って使用可能なゴムの種類の例は、ジエン系ゴム、オレフィンゴム、アクリルゴム、フッ素含有ゴム、シリコーン系ゴム(たとえばシリコーンゴム)、ウレタン系ゴム、エピクロロヒドリンゴム(たとえば、エピクロロヒドリンの単独重合体(CO)、エピクロロヒドリンと酸化エチレンとの共重合体(ECO)、および、さらにアリルグリシジルエーテルと共重合化された共重合体)、クロロスルホン化ポリエチレン、酸化プロピレンゴム(GPO)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EAM)、ポリノルボルネンゴム、およびそれらの改質ゴム(たとえば酸導入(または酸改質)ゴム)を含むが、これらに限定されない。これらのゴムは、単独でまたは組合せて使用されてもよい。

ジエン系ゴムの例は、天然ゴム(NR);イソプレンゴム(IR)、イソブチレン−イソプレンゴム(ブチルゴム)(IIR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)といったジエン系単量体の重合体;アクリロニトリル−ブタジエンゴム(ニトリルゴム)(NBR)、ニトリル−クロロプレンゴム(NCR)、ニトリル−イソプレンゴム(NIR)、またはアクリロニトリル−イソプレン−ブタジエンゴム(NBIR)といった、アクリロニトリルとジエンとが共重合化されたゴム;スチレン−ブタジエンゴム(SBR、たとえば、スチレンとブタジエンとのランダム共重合体、スチレンブロックとブタジエンブロックとで構成されるSBブロック共重合体)、スチレン−クロロプレンゴム(SCR)、およびスチレン−イソプレンゴム(SIR)といった、スチレンとジエンとが共重合化されたゴムを含むが、これらに限定されない。

ジエン系ゴムはさらに、水素化ゴム、たとえば水素化ニトリルゴム(HNBR)を含んでいてもよい。スチレンとジエンとが共重合化されたゴムにおけるスチレン成分の比率は、共重合体を構成する単量体に換算して、約10〜80モル%、好ましくは約20〜70モル%、より好ましくは約30〜60モル%であってもよい。

オルフィンゴムの例は、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、およびエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)を含むが、これらに限定されない。

アクリルゴムの例は、アクリル酸アルキルと塩素含有架橋性単量体との共重合体(ACM)、アクリル酸アルキルとアクリロニトリルとの共重合体(ANM)、アクリル酸アルキルとカルボキシル基および/またはエポキシ基含有単量体とエチレン−アクリルゴムとの共重合体といった、主成分としてアクリル酸アルキルで構成されたゴムを含む。

フッ素含有ゴムの例は、フッ素含有単量体を用いることによって得られるゴム、たとえ ば、フッ化ビニリデンとペルフルオロプロペンとオプションでテトラフルオロエチレンとの共重合体(FKM)、テトラフルオロエチレンとプロピレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとペルフルオロメチルビニルエーテルとの共重合体(FFKM)を含むが、これらに限定されない。

シリコーン系ゴム(Q)とは、式RaSiO(4-a)/2によって表わされる単位を含む有機ポリシロキサンを指し、式中、Rは、メチル、エチル、プロピル、またはブチルといったC1-10アルキル;3−クロロプロピル基または3,3,3−トリフルオロプロピル基といったハロゲン化C1-10アルキル;ビニル、アリル、またはブテニルといったC2-10アルケニル;フェニル、トリル、またはナフチルといったC6-12アリール;シクロペンチルまたはシクロヘキシルといったC3-10シクロアルキル;ベンジルまたはフェネチルといったC6-12アリール−C1-4アルキルを表わし、「a」は約1.9〜約2.1である。好ましく は、Rは、メチル、フェニル、アルケニル(たとえばビニル基)、またはフルオロC1-6 アルキルである。

シリコーン系ゴム(Q)は、たとえば、メチルシリコーンゴム(MQ)、ビニルシリコーンゴム(VMQ)、フェニルシリコーンゴム(PMQ)、フェニルビニルシリコーンゴム(PVMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)などを含む。また、そのようなシリコーン系ゴムは、高温加硫可能(HTV)シリコーンゴムの固体ゴムだけでなく、室温加硫可能(RTV)シリコーンゴムまたは低温加硫可能(LTV)シリコーンゴム、たとえば液体または糊状ゴムも含む。

ウレタンゴム(U)の例は、ポリエステル系ウレタンエラストマー、およびポリエーテル系ウレタンエラストマーを含むが、これらに限定されない。

改質ゴムも使用可能である。例は、たとえばカルボン酸スチレン−ブタジエンゴム(X−SBR)、カルボン酸ニトリルゴム(X−NBR)、およびカルボン酸エチレン−プロピレンゴム(X−EP(D)M)など、カルボキシル含有ゴムまたは酸無水物含有ゴムといった酸改質ゴムを含むが、これらに限定されない。

処理された基体にゴム組成物を取付けるのに好適なあらゆる方法または手法が使用可能である。好適な取付方法の例は、成形、圧縮成形、射出トランスファー成形、トランスファー成形、および成形プロセス中に基体が型の所定の位置に保持されるようにして、基体が外側被覆されるようにするあらゆる成形プロセスを含むが、これらに限定されない。好適な成型方法または手法のより具体的な例は、バランワル(Baranwal),K.C.およびスティーブンス(Stephvens),H.L.編「エラストマー基本技術」(Basic Elastomer Technology)、米国化学会(Americal Chemical Society)ゴム部門(The Rubber Division)、アクロン(Akron)、2001、132〜141頁に記載されており、その取付手法をここに引用により援用する。

この発明に従って生成された基体および取付けられたゴム組成物は、さまざまな方法で使用可能である。好ましい一実施例では、製品はシールとして使用される。好ましくは、製品はラジアルシールまたはラジアルシャフトシールである。ラジアルシャフトシールは、シャフトまたは回転穴といった回転要素を封止するために使用される。例は、クランクシャフトシール、トランスミッション出力シール、支柱シール、油圧ポンプシール、車軸シール、パワーステアリングシール、およびバルブステムシールを含むが、これらに限定されない。

さまざまな例示的なおよび好ましい実施例を参照して、この発明の原理および動作態様を上に説明した。当業者によって理解されるように、請求項によって定義されるこの発明 全体は、ここに具体的に列挙されていない他の好ましい実施例を包含する。

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