吸収性物品のための移動層 |
|||||||
申请号 | JP2016161980 | 申请日 | 2016-08-22 | 公开(公告)号 | JP2016221321A | 公开(公告)日 | 2016-12-28 |
申请人 | トレデガー フィルム プロダクツ コーポレイション; | 发明人 | リッキー ジェイ. セイラー; ウィリアム シー. アンカロー ザ サード; | ||||
摘要 | 【課題】吸収性コア上での 流体 の分配をより効果的に促進し、着用者に対するさらなる快適さを提供し、トップシートの表面の濡れを低下させ、そして一般に再度濡れることを減少または排除する移動層を提供すること。 【解決手段】複数の毛管サイズの開口部分付き隆起および複数の二次元排液路を有する形成フィルムを備える第一の層、ならびに該毛管サイズの隆起の開口部付き端部と密接に 接触 して該第一の層からz方向に間隔を空けている第二の層を備え、該第二の層が三次元の開口部分付き形成フィルムおよび不織ウェブから選択される、複合材。 【選択図】なし | ||||||
权利要求 | フィルムであって、 前記フィルムの第一の側を規定するベース面と、 前記ベース面に対して垂直なz方向において前記ベース面から前記フィルムの第二の側へと延びる複数の毛管サイズの開口部分付き隆起であって、前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起は、前記フィルムの第一の側において測定される場合に50ミクロンから400ミクロンまでの間の直径を備える、複数の毛管サイズの開口部分付き隆起と、 前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起のうちの少なくとも一部の毛管サイズの開口部分付き隆起間で前記ベース面内に形成された複数の排液路と を備え、 前記排液路は、前記ベース面内に形成された穴であり、前記穴は、前記z方向における貫通穴であり、前記複数の排液路の各々は、前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起の直径よりも大きい平均直径を備える、フィルム。前記平均直径は、0.55mmから1.2mmまでである、請求項1に記載のフィルム。前記複数の排液路は、0.2mm2よりも大きい平均断面積をさらに備える、請求項1に記載のフィルム。前記複数の排液路の半径対前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起の半径の比は、3:1よりも大きい、請求項1に記載のフィルム。前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起は、円錐形である、請求項1に記載のフィルム。前記フィルムの第一の側か前記フィルムの第二の側かのいずれかに隣接している吸収性コアをさらに備える、請求項1に記載のフィルム。移動層と、前記移動層の少なくとも1つの側に隣接しているコアとを備える吸収性物品であって、 前記移動層は、フィルムを備え、 前記フィルムは、 前記フィルムの第一の側を規定するベース面と、 前記ベース面に対して垂直なz方向において前記ベース面から前記フィルムの第二の側へと延びる複数の毛管サイズの開口部分付き隆起と、 前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起のうちの少なくとも一部の毛管サイズの開口部分付き隆起間で前記ベース面内に形成された複数の排液路と を有し、 前記排液路は、前記ベース面内に形成された穴であり、前記穴は、前記z方向における貫通穴であり、前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起は、前記フィルムの第一の側において測定される場合に50ミクロンから400ミクロンまでの間の直径を備え、前記複数の排液路の各々は、前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起の直径よりも大きい平均直径を備える、吸収性物品。前記平均直径は、0.55mmから1.2mmまでである、請求項7に記載の吸収性物品。前記複数の排液路は、0.2mm2よりも大きい平均断面積をさらに備える、請求項7に記載の吸収性物品。前記複数の排液路の半径対前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起の半径の比は、3:1よりも大きい、請求項7に記載の吸収性物品。前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起は、円錐形である、請求項7に記載の吸収性物品。トップシートをさらに備える、請求項7に記載の吸収性物品。前記移動層は、前記トップシートと前記コアとの間に配置されている、請求項12に記載の吸収性物品。バックシートをさらに備える、請求項7に記載の吸収性物品。前記移動層は、前記コアと前記バックシートとの間に配置されている、請求項14に記載の吸収性物品。吸収性物品であって、 トップシートと、 前記トップシートに隣接している移動層であって、前記移動層は、フィルムを備え、前記フィルムは、 前記フィルムの第一の側を規定するベース面と、 前記ベース面に対して垂直なz方向において前記ベース面から前記フィルムの第二の側へと延びる複数の毛管サイズの開口部分付き隆起と、 前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起のうちの少なくとも一部の毛管サイズの開口部分付き隆起間で前記ベース面内に形成された複数の排液路と を有し、 前記排液路は、前記ベース面内に形成された穴であり、前記穴は、前記z方向における貫通穴であり、前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起は、前記フィルムの第一の側において測定される場合に50ミクロンから400ミクロンまでの間の直径を備え、前記複数の排液路の各々は、前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起の直径よりも大きい平均直径を備える、移動層と、 吸収性コアであって、前記吸収性コアは、前記移動層が、前記トップシートと前記吸収性コアとの間に配置されているように、前記トップシートの反対側で前記移動層に隣接している、吸収性コアと、 バックシートであって、前記バックシートは、前記吸収性コアが、前記移動層と前記バックシートとの間に配置されているように、前記移動層の反対側で前記吸収性コアに隣接している、バックシートと を備える、吸収性物品。前記平均直径は、0.55mmから1.2mmまでである、請求項16に記載の吸収性物品。前記複数の排液路は、0.2mm2よりも大きい平均断面積をさらに備える、請求項16に記載の吸収性物品。前記複数の排液路の半径対前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起の半径の比は、3:1よりも大きい、請求項16に記載の吸収性物品。前記複数の毛管サイズの開口部分付き隆起は、円錐形である、請求項16に記載の吸収性物品。 |
||||||
说明书全文 | 本開示は、吸収性物品において移動層として使用するための複合ウェブに関する。 吸収性物品とは、体液の一時的な収集および不動化のために、一般に1回または制限された回数だけ使用される物品である。このような物品としては、おむつ、成人用失禁用品、女性用衛生品、包帯および類似の物品が挙げられる。一般に、これらの物品は、使用者の皮膚に隣接して配置されるトップシート、このトップシートの反対側にあり、そして使用において着用者の衣服に隣接して配置され得るバックシート、およびこのトップシートとこのバックシートとの間に配置される吸収性コアを有する。ほとんどの例において、このトップシートは、体液に対して透過性であり、そしてこのバックシートは、このような流体に対して不透過性であり、従って、着用者の衣類を漏出物から保護する。この吸収性コアは、この物品が処分されて新しい物品と交換され得るまで、体液を収集して保持するように設計される。 移動層(当該分野において、獲得物分配層(acquisition distribution layer)または「ADL」としてもまた公知)が、吸収性物品において使用されている。過去には、不織ウェブと三次元形成フィルムとの両方が、移動層として用途を見出していた。移動層は代表的に、トップシートと吸収性コアとの間に配置され、そして一般に、この物品が流体を吸収して保持する効率を改善する。例えば、移動層は、空隙体積を提供するために使用され、この空隙体積は、流体がコアにより吸収され得るまで、流体を収集して保持するための一時的レザバとして働く。さらに、移動層は、移動層の面に対してほぼ平行な方向への、流体の横方向の流れを促進するために使用され、これによって、コアのより広い部分が流体を吸収するために使用されることを可能にする。例えば、特許文献1を参照のこと。 米国特許第4,324,247号明細書
吸収性コア上での流体の分配をより効果的に促進し、着用者に対するさらなる快適さを提供し、トップシートの表面の濡れを低下させ、そして一般に再度濡れることを減少または排除する移動層が、引き続き必要とされている。 上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する: (項目1) 複数の毛管サイズの開口部分付き隆起および複数の二次元排液路を有する形成フィルムを備える第一の層、ならびに該毛管サイズの隆起の開口部付き端部と密接に接触して該第一の層からz方向に間隔を空けている第二の層を備え、該第二の層が三次元の開口部分付き形成フィルムおよび不織ウェブから選択される、複合材。 (項目2) 上記第二の層が形成フィルムである、上記項目に記載の複合材。 (項目3) 上記第二の層が、上記第一の層の上記毛管サイズの開口部分より小さい直径を有する複数の毛管サイズの隆起を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の複合材。 (項目4) 上記第二の層が複数の排液路をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の複合材。 (項目5) 上記排液路が二次元排液路を構成する、上記項目のうちのいずれかに記載の複合材。 (項目6) 上記排液路が三次元排液路を構成する、上記項目のうちのいずれかに記載の複合材。 (項目7) 上記三次元排液路が、上記毛管サイズの隆起のz方向寸法より大きくないz方向寸法を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の複合材。 (項目8) 上記第二の層が不織ウェブである、上記項目のうちのいずれかに記載の複合材。 (項目9) トップシート、コアおよび移動層を備える吸収性物品であって、該移動層が、複数の毛管サイズの開口部分付き隆起および複数の二次元排液路を有する形成フィルムを備える第一の層、ならびに該毛管サイズの隆起の開口部付き端部と密接に接触して該第一の層からz方向に間隔を空けている第二の層を備え、該第二の層が、三次元の開口部分付き形成フィルムおよび不織ウェブから選択される、吸収性物品。 (項目10) 上記第二の層が三次元の開口部分付き形成フィルムである、上記項目に記載の物品。 (項目11) 上記第二の層の上記三次元の開口部分付き形成フィルムが、上記第一の層の上記毛管サイズの隆起より小さい直径を有する複数の毛管サイズの隆起を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目12) 上記第二の層の上記三次元形成フィルムが、複数の排液路をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目13) 上記排液路が二次元排液路を構成する、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目14) 上記排液路が三次元排液路を構成する、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目15) 上記三次元排液路が、上記毛管サイズの隆起のz方向寸法より大きくないz方向寸法を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目16) 上記第二の層が不織ウェブである、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目17) 上記移動層が、上記トップシートと上記コアとの間に配置されている、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目18) 上記移動層の上記第一の層が、上記第二の層よりも上記トップシートに近い、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目19) 上記移動層の上記第二の層が、上記第一の層よりも上記トップシートに近い、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (項目20) バックシートをさらに備え、上記移動層が、上記コアと該バックシートとの間に配置されている、上記項目のうちのいずれかに記載の物品。 (摘要) 吸収性物品において移動層として使用するために特に適切な複合材は、複数の毛管サイズの開口部分付き隆起および複数の二次元排液路を有する形成フィルムを備える第一の層、ならびにこれらの毛管サイズの隆起の開口部分付き端部と密接に接触してこの第一の層からz方向に間隔を空けている第二の層を有し、この第二の層は、三次元の開口部分付き形成フィルムまたは不織ウェブのいずれかである。第二の層が三次元形成フィルムである実施形態において、このフィルムは、第一の層の隆起と比較して小さい直径の複数の毛管サイズの隆起を備え、そして必要に応じて、複数の排液路もまた備え、これらの排液路は、二次元または三次元のいずれか、あるいはこれらの組み合わせであり得る。 (本開示の要旨) 1つの実施形態において、本開示は、第一の層および第二の層を備える移動層ウェブを提供し、この第一の層は、三次元毛管および二次元排液路を有する形成フィルムを備え、そしてこの第二の層は、三次元毛管を有する形成フィルムを備え、この第二の層の毛管は、第一の層の毛管より小さい。 別の実施形態において、本開示は、第一の層および第二の層を備える移動層ウェブを提供し、この第一の層は、三次元毛管および二次元排液路を有する形成フィルムを備え、そしてこの第二の層は、三次元毛管および二次元排液路を有する形成フィルムを備え、この第二の層の毛管は、第一の層の毛管より小さい。 別の実施形態において、本開示は、第一の層および第二の層を備える移動層ウェブを提供し、この第一の層は、三次元毛管および二次元排液路を有する形成フィルムを備え、そしてこの第二の層は、三次元毛管および三次元排液路を有する形成フィルムを備え、この第二の層の毛管は、第一の層の毛管より小さく、そしてこの三次元排液路は、この三次元毛管よりも遠くにz方向に延びない。 別の実施形態において、本開示は、第一の層および第二の層を備える移動層ウェブを提供し、この第一の層は、三次元毛管および二次元排液路を有する形成フィルムを備え、そしてこの第二の層は不織ウェブを備える。 これらおよび他の実施形態は、図面を参照しながら詳細な説明および添付の特許請求の範囲を読むことによって、明らかになる。 本発明により、吸収性コア上での流体の分配をより効果的に促進し、着用者に対するさらなる快適さを提供し、トップシートの表面の濡れを低下させ、そして一般に再度濡れることを減少または排除する移動層が提供される。 図1は、本開示の1つの実施形態に従う移動層ウェブを有する吸収性物品の断面図である。 図2は、本開示の別の実施形態に従う移動層ウェブを有する吸収性物品の断面図である。 図3は、本開示のなお別の実施形態に従う移動層ウェブを有する吸収性物品の断面図である。 図4は、本開示のなお別の実施形態に従う移動層ウェブを有する吸収性物品の断面図である。 図5は、液体のグラム数対時間のグラフである。 図6は、液体のグラム数対時間のグラフである。
吸収性物品は一般に、トップシート、吸収性コア、およびバックシートを備える。このトップシートは、この吸収性物品の身体に面する側にあり、そして代表的に、液体透過性材料を備え、この液体透過性材料は、奔出からの液体が、吸収性物品の身体に面する表面から吸収性コアへと移動することを可能にする。用語「奔出」とは一般に、ある量の液体、または吸収性物品のトップシートに液体を追加する作用をいう。奔出は、製品の使用中、および最終製品の試験中に起こり得る。その結果、同じ吸収性物品が1回より多く奔出を受けた場合、「複数の奔出」が起こる。 このトップシートは代表的に、使用中に、装着者の皮膚に近く近接するか、または直接接触しさえし、そして代表的に、柔軟な材料(例えば、不織材料、開口部分付きフィルム、またはユニタリ複合材にされたこれらの材料の組み合わせ)から作製される。このトップシートは代表的に、奔出の後でさえも、装着者に対して快適な、乾燥した感触を保持するように設計される。 このバックシートは、吸収性物品の、衣類に面する側または外側表面に配置される。バックシートは、液体不透過性フィルムであり得、液体が吸収性物品内から吸収性物品の外側表面へ、または装着者への衣類へと移動することを可能にしない。通気性のあるバックシートは、液体に対して不透過性であるが、依然として、水蒸気が吸収性物品の外に通ることを可能にする。これにより、装着者が感じる湿度を低下させ、これによって、装着者に対する快適さを増加させる。 この吸収性コアは、この吸収性物品が使用中である間、奔出を吸収し、そしてその液体を保持する。この吸収性コアは、1回の奔出または複数の奔出を充分に吸収するべきであり、そして引き続いて、吸収性物品が取り外されて処分されるまで、この奔出を実質的に保持するべきである。吸収性コアの貯蔵能力および吸収性コアにわたる奔出の分配の効率は、その吸収性物品に保持され得る液体の量を決定する。吸収性コア内の吸収性材料は、任意の液体吸収性材料(例えば、セルロース材料(繊維、気泡スポンジまたは発泡材料が挙げられる)、超吸収性材料(例えば、超吸収性ポリマー)、ヒドロコロイド材料、ゲル材料およびこれらの組み合わせであるが、これらに限定されない)を含み得る。1種以上のこれらの型の吸収性材料が、特定の実施形態において有用であることは、本開示の想定される範囲内である。具体的には、特定の実施形態において、この吸収性材料は、吸収性顆粒材料と、微細に刻まれたセルロース繊維との混合物を含み得る。 特に有用な吸収性材料は、一般にその重量の約10倍〜約50倍の流体を吸収し得る、高吸収率ゲル型材料である。当該分野において一般的に公知であるように、コアが液体を吸収する速度は、このコアが吸収された液体を保持する能力に反比例する。従って、コアにおいて使用される超吸収性材料は、液体を保持することにおいて非常に優れているが、液体の取り込みは比較的遅い。液体の取り込みの遅延は、物品中により多くの吸収されない、すなわち「自由な」液体を生じ、この液体は、戻りの濡れを増加させる可能性を有し、従って、再湿潤を増加させる。超吸収性材料は他の利点(例えば、コアのかさが減少すること)を有するので、取り込みがより遅いことは一般に、他の利点により補われる。 これらの実施形態に従って、移動層は、トップシートと吸収性コアとの間、またはバックシートと吸収性コアとの間に配置される。最も好ましくは、移動層は、トップシートとコアとの間に配置される。 移動層は、再湿潤(物品内の吸収されない、すなわち「自由な」流体が、この物品の、使用者に接触する表面または内部に存在する現象)を制御するように機能し得る。再湿潤は、表面濡れ成分および戻り濡れ成分からなる。表面の濡れとは、奔出後に、トップシートの表面、またはトップシートの空隙内に残る液体をいう。戻りの濡れとは、トップシートを一旦通過したが、移動してトップシートの表面に戻った流体をいう。戻りの濡れは一般に、その物品が負荷または圧縮下にあり、これによって流体がトップシートを通して強制的に戻される場合に、より顕著である。圧縮は、例えば、乳児がおむつ内に排尿し、その後座る場合に起こり得る。トップシートの表面または内部に存在する液体は、いかなる機構によってであれ、その物品の使用者に、不快な、湿った感触を生じる。従って、再湿潤を最小にするかまたは排除することが、消費者の認容のために重要である。移動層は、戻りの濡れに対する物理的制限を提供することによって、再湿潤を制御し得る。具体的には、フィルム材料が物理的障壁として働く。なぜなら、このフィルム自体が液体不透過性であり、そしてその開口部分が、一般に、吸収性コアから離れる液体の流れを制限するような形状にされるからである。しかし、不織移動層は、一時的なレザバを提供し、そして流体がトップシート表面に達する前に、これらの流体を収集する。特定の状況において、移動層はまた、トップシート上に残る傾向がある静止流体の移動を容易にすることによって、トップシートの表面の濡れを減少させ得る。 標準的な産業用試験(例えば、EDANA ERT 151.2−99またはEDANA ERT 151.3−02)において、再湿潤は、物品を測定された流体の奔出に曝露し、10分間待ち、次いで吸い取り紙および分銅をそのトップシートに載せ、そして、この吸い取り紙により獲得された液体の量を測定することによって、測定される。この10分間の遅延の理由は、吸収性コアに液体を獲得する時間を与えるためである。しかし、現実的な問題として、この物品の使用者は、湿った感じが10分間続くことを望まない。なぜなら、この感じは、非常に不快な感触であり得るからである。従って、消費者の観点から、奔出後のほぼ即時の乾燥が必要とされる。 奔出は、動的流体と静止流体との両方の組み合わせを含むと考えられ得る。この動的流体は、奔出の時点でトップシートおよび移動層を通って流れ、一方で、この静止流体は、トップシートおよび/または移動層の空隙内に残り得る。この静止流体を除去するために、移動層は、z方向の吸い込みまたは毛管作用を持続させ得なければならない。移動層が三次元形成フィルムである場合、z方向の吸い込みまたは毛管作用は、毛管現象または毛管作用を達成するために充分に直径が小さい、開口部分の少なくとも一部分を提供することによって、達成される。 記載されたように、フィルムと不織繊維性ウェブとの両方が、トップシートと移動層との両方として使用されている。不織ウェブは、内部間隙空間を繊維間に有し、これらの内部間隙空間は、液体を吸引して保持し得る。従って、不織ウェブは、流体のための一時的レザバまたは「緩衝」レザバを提供する。奔出が起こる場合、流体が排液の機会を有するまで、および/またはコアにより吸収されるまで、流体が不織布(トップシートとして使用されようと移動層として使用されようと)の細孔空間に蓄積する。この不織布の緩衝機能は、両方向に働く。具体的には、奔出が起こる場合、この不織布は、流体が排出され得てコアにより吸収され得るまで、これらの流体を保持するための緩衝材として働く。一旦、これらの流体が排出されたら、この不織布は、これらの流体がトップシート表面に達する前に流体を蓄積させるための緩衝材として働き得る。排出される流体の量、および排出するための時間、ならびに不織布の緩衝能力は、不織ウェブの繊維間の細孔のサイズ、不織布の相対的な親水性/疎水性、繊維の密度、および他の要因に依存する。奔出の直後に、この不織布の間隙容量は本質的に満たされており、そしてコアは、この奔出を吸収するために充分な時間を有さない。従って、この不織布が、トップシート表面に戻るように移動する流体に対する緩衝材として働く能力がない。この奔出の、不織ウェブを通過するが依然として吸収されない部分、およびウェブの細孔内に一次的に保持される部分は、再湿潤に寄与し得る。 しかし、形成フィルムを用いると、開口部分間のランド(land)領域に残り得る少量の流体を除いて、奔出は、ほぼ即座にこのフィルムを通過し、そしてこのフィルムの下側の間隙空間に貯蔵される。この時点で負荷が付与される場合、このフィルムは、再湿潤に対する物理的障壁として働き、そしてこれらの開口部分を通って戻る通路が存在する流体のみが、再湿潤に寄与する。形成フィルムの開口部分は代表的に、片側(すなわち、「おす」側)において、逆の側すなわち「めす」側よりも狭い開口部を有するようにテーパ状であるので、これらのフィルムは、コアに向かう優先的な液体の流れを示し、そして逆方向には事実上液体不透過性である。その結果として、形成フィルムは、吸収性物品においてほぼ即時の乾燥を提供し得、一方で、不織ウェブは提供しない。実際に、試験は、奔出の直後に試験される場合に特に、再湿潤性能においてフィルムのほうが不織ウェブより優れていることを示した。奔出後に時間が経過すると、不織布は、排出の機会を有し、そして再度、コア領域からトップシート表面への流体移動に対する緩衝材として機能し得る。従って、フィルムを使用する場合と不織ウェブを使用する場合との再湿潤性能の違いは、奔出後の時間が増加するにつれ、より有意でなくなる。 表1に、標準的な再湿潤試験手順を使用して得られた液体のグラム数が、奔出後の時間の関数として報告されている。 表1からのデータをプロットしたものを、図5および図6に、流体のグラム数対時間のグラフとして図示する。より具体的には、図5は、1回目の奔出の獲得後の再湿潤を測定する場合に得られた結果を図示する。曲線100は、フィルムを使用する物品を表し、そして曲線200は、不織布を使用する物品を表す。図5に見られるように、フィルムの使用は、不織布を使用する場合と比較して、奔出の直後の有意に低い再湿潤をもたらす。やがて、フィルムと不織布との間の違いが無視できるようになるが、フィルムは明らかに、より即時の乾燥した感じを提供する。これらのデータは、1回目の奔出の直後に、不織移動層を使用する赤ん坊用おむつは、形成フィルムを使用する同じ物品と比較して、再湿潤試験において6グラム〜16グラム多い液体を生じ得ることを示す。 図6を参照すると、3回目の奔出後の再湿潤試験の、液体のグラム数対時間の曲線が図示されている。このデータは、形成フィルムを移動層として使用する物品(曲線300)が、不織布を移動層として使用する物品(曲線400)と比較して、有意に少ない表面液体を示したことを示す。この違いは、図5についての条件において見られた違いと類似である。すなわち、形成フィルムを使用する物品は、不織ウェブを使用する物品に対して、6グラム〜26グラム少ない液体を有した。 これらの実施形態に従う移動層は、フィルムと、別のフィルムまたは不織ウェブのいずれかとの複合材である。フィルムとフィルムとの組み合わせは、上で参照されたような二重障壁機能性を提供する。フィルムと不織布との実施形態は、障壁/緩衝材機能を提供する。不織ウェブが使用される場合、移動層が、不織ウェブが吸収性コアに最も近付くように配向されることが好ましい。この配向は、フィルム移動層の物理的障壁機能と、不織移動層の緩衝能力との完全な利点を利用する。いずれの実施形態においても、吸収性物品における再湿潤性能は、有意に改善される。 本明細書中で使用される場合、「フィルム」とは、薄いポリマーのシートまたはウェブをいう。フィルムは、例えば、融解した熱可塑性ポリマーをキャスト押し出しプロセスまたはブロー押し出しプロセスで押し出すことにより製造され得、そしてローラ間でさらに加工され、そして冷却されて、ウェブを形成し得る。フィルムは、例えば、単層フィルムまたは共押し出しフィルムであり得る。 用語「ポリマー」は、ホモポリマー、コポリマー(例えば、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、ランダムコポリマーおよび交互コポリマー)、ターポリマーなど、ならびにそのブレンドおよび修飾物を包含する。さらに、他に具体的に限定されない限り、用語「ポリマー」は、材料の全ての可能な幾何学的構成(例えば、アイソタクチック、シンジオタクチックおよびアタクチック、またはランダムな対称性)を包含することを意図される。 不織ウェブとは、ランダムなパターンまたは反復しないパターンで配置された、ポリマー繊維からなる繊維性ウェブである。不織ウェブは一般に、連続繊維ウェブまたはステープルファイバーウェブとして分類され得る。連続繊維ウェブの例としては、メルトブローウェブおよびスパンボンドウェブが挙げられる。ステープルファイバーを有するウェブの例としては、カード(carded)ウェブが挙げられる。個々の繊維は、種々のプロセス(例えば、熱結合(カレンダー処理)、ハイドロエンタングリング(hyrdoentangling)、樹脂結合、または当該分野において公知である他の方法)のうちのいずれか1つ以上によって、まとまったウェブに形成される。これらのウェブを作製するために使用される繊維は、当該分野において公知であるような、単一成分繊維であっても、二成分繊維であってもよい。 用語「メルトブロー繊維」とは、融解した熱可塑性材料を、複数の微細な、通常は円形であるダイ毛管に通して、融解した糸または繊維として、高速気体(例えば、空気)の流れに押し出すことにより形成された、繊維をいう。この流れは、融解した熱可塑性材料のフィラメントを、その直径を減少させるように(この直径は、マイクロ繊維の直径であり得る)細らせる。用語「マイクロ繊維」とは、約100ミクロン以下の平均直径を有する、小直径の繊維をいう。その後、メルトブローされた繊維は、高速気体の流れにより運ばれ、そして収集表面上に堆積されて、ランダムに分散したメルトブロー繊維のウェブを形成する。 用語「スパンボンド繊維」とは、融解した熱可塑性材料をフィラメントとして、スピナレットの複数の微細な、通常は円形の毛管から押し出すことにより形成された、小直径の繊維であって、押し出されたフィラメントの直径は次いで、例えば、エダクティブ延伸(eductive drawing)または他の周知のスパンボンディング機によって急激に減少させられる、繊維をいう。 移動層は、寸法的に、機械加工方向、横方向、およびz方向を有すると記載され得る。機械加工方向は、フィルムが製造プロセスを通過する方向により規定される。代表的に、フィルムは、幅よりもかなり大きい長さを有する、長いシートまたはウェブとして製造される。このような場合には、機械加工方向は通常、そのシートの長さ(x方向ともまた称される)である。機械加工方向に対して垂直なのは、そのシートの横方向または横断方向(y方向または幅ともまた称される)である。フィルムの厚さ(特定の実施形態において時々また、そのフィルムのロフトまたはカリパスと称される)は、z方向に測定される。 三次元形成フィルムは、このフィルムの公称厚さを形成するベース面を備え、そしてこのフィルムの表面を基点としてz方向に外向きに突出する構造体を備える。これらの構造体の寸法は、このフィルムに、このフィルムの公称厚さより大きいz方向寸法を提供する。これらの構造体はまた、このフィルムに、表面構造体により規定されてこのフィルムのベース面からz方向に間隔を空けている、二次面を提供する。これらの三次元形成フィルムの三次元特徴は、例えば、エンボスプロセス、ハイドロホーミングプロセス、または真空成形プロセスで製造され得る。全てのこのようなプロセスは、当該分野において周知である。 「多平面フィルム」とは、フィルムのベース面と任意の二次面との両方を基点とする、さらなる表面構造体を有する三次元形成フィルムである。例えば、多平面構造を有する形成フィルムは、このフィルムの表面から延びる複数のプラトーを備え得、これらのプラトーは、ベース表面の上または下に、このフィルムの少なくとも1つのさらなる面を規定する。多平面三次元形成フィルムの特定の実施形態において、隆起が、利用可能な面のいずれかまたは全てに形成され得る。 三次元の開口部分付き形成フィルムは、単に、三次元構造体に開口部または開口部分を有する形成フィルムである。開口部分付きの三次元構造体のサイズ、間隔および他の特性は、その三次元の開口部分付き形成フィルムを作製するために使用される特定の装置に基づく。例えば、真空成形プロセス、ハイドロホーミングプロセス、およびいくつかの機械加工プロセスにおいて、開口部分のサイズ、形状および間隔は、このフィルムが減圧、加圧水流、または機械的穿孔デバイス(例えば、ピン)に曝露される間にこのフィルムを支持する、形成構造体により決定される。例えば、米国特許第4,456,570号および米国特許第3,929,135号を参照のこと。 開口部分付きの形成フィルムに関して、その三次元構造体のz方向寸法は、三次元構造体の直径の関数であり、この直径は次に、形成構造体の開口部分の直径または穿孔ピンの直径の関数である。例えば、より小さい直径の構造体は、代表的に、より大きい直径の構造体と比較して、より小さいz方向寸法を有する。他の要因(例えば、フィルムの組成、フィルムの斤量、開口部分を作製される間のフィルムの温度、ならびに他のプロセス条件および装置関連要因)もまた、三次元特徴のz方向高さに寄与する。 例えば、三次元形成フィルムは、ポリオレフィン(例えば、C2〜C10オレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど));ポリエステル;プラストマー;ポリアミド(例えば、ナイロン);ポリスチレン;ポリウレタン;ビニルポリマー;アクリルポリマーおよび/またはメタクリルポリマー;エラストマー(例えば、スチレンブロックコポリマーエラストマー);天然の再生可能供給源由来のポリマー;生分解性ポリマー;ならびにこれらの混合物またはブレンドから選択される、少なくとも1つのポリマーを含有し得る。好ましくは、このポリマーは、熱可塑性ポリマーである。 さらに、種々の添加剤のうちの任意のものが、これらのポリマーに添加され得、そして特定の望ましい特徴(粗さ、静電荷の蓄積の減少、耐磨耗性、印刷性、記入性、不透明性、親水性、疎水性、加工性、UV安定化、色などが挙げられるが、これらに限定されない)を提供し得る。このような添加剤は産業において周知であり、そして例えば、炭酸カルシウム(耐磨耗性)、二酸化チタン(色および不透明性)、二酸化ケイ素(粗さ)、界面活性剤(親水性/疎水性)、加工助剤/プラストマー(加工性)などが挙げられる。 移動層ウェブは、積層体または複合構造体を備える。用語「積層体」と「複合材」とは同義であり、そして面と面とが重なる関係で一緒に接合されてユニタリウェブを形成する、2枚以上のシート様の部材またはウェブをいう。用語「ユニタリウェブ」とは、材料の2つ以上のウェブを備える層状ウェブをいい、単一のウェブとして取り扱われるため、加工されるため、または他の様式で利用されるために充分に、熱結合手段などによって接合された不織ウェブを包含する。 積層体は、共押し出し、または多数の積層プロセス(熱積層、接着積層、超音波積層、圧力積層、押し出しコーティング、減圧積層および当該分野において公知である他の積層技術、ならびにこれらの組み合わせが挙げられる)によって形成され得る。 図1の実施形態を参照すると、吸収性物品10は、トップシート12、コア14、バックシート16、およびコア14とトップシート12との間に配置された移動層15を備える。物品10は、身体に面する表面13を有し、この表面は、使用において、使用者の皮膚に隣接して配置されるか、または他の様式で近く近接して配置される。物品10はまた、衣類に面する表面17を有し、この表面は、身体に面する表面13の反対側にある。衣類に面する表面17は、使用において、使用者の衣類に近接するか、またはこの吸収性物品が包帯、創傷包帯、外科手術用滅菌布などである場合には環境に近接する。 トップシート12は、流体が吸収性物品10に入ることを可能にするための、流体透過性材料を含む。トップシート12は一般に、開口部分付きのフィルム(例えば、開口部分付きの形成フィルム、不織ウェブ、または複合材)である。図示される実施形態において、トップシート12は、不織ウェブを備える。バックシート16は一般に、流体不透過性であり、吸収性物品からの流体の漏出を防止する。フィルム、不織ウェブおよび複合材は、代表的に、バックシートのために使用される。示される実施形態において、バックシート16は、液体不透過性のブローフィルムまたはキャストフィルムを備える。吸収性コア14は、トップシート12とバックシート16との間にあり、そしてこの物品が処分されるまでこのトップシートを通過した流体を吸収して保持し得る材料を含む。 図1に見られるように、移動層15は、第一の層18および第二の層19を備える。この第一の層は、この実施形態および他の全ての実施形態において、おす側20およびめす側21を有する三次元の開口部分付き形成フィルムを備える。第一の層18は、複数の隆起22を有し、これらの隆起は、側壁23を有する円錐形の構造を構成し、これらの側壁は、z方向(図1において矢印「Z」により示される)に、フィルム18のめす側21から延びる。隆起22は、フィルム18のおす側20の開口部分24で終わる。第一の層18は、排液路25をさらに備える。 排液路25と隆起22との両方が流体管理を提供するが、これらは異なる様式で作用する。排液路25は、隆起22の直径と比較して直径がより大きい。従って、排液路25は、流体の多量の奔出を取り扱い得、そして第一の層18を通る流体流に対する、目に見えるほどの抵抗性をほとんどまたは全く提供しない。さらに、排液路25は、フィルムの公称厚さを越えるz方向寸法を欠く点で、二次元である。 これとは異なり、隆起22は、毛管作用による流体移動を提供するためのサイズにされ、そして持続的なz方向の吸い込みを提供することによって、トップシート表面上またはトップシートの空隙内に保有される奔出の静止部分の除去を促進する。このz方向の吸い込みは、表面濡れ成分もしくは戻り濡れ成分のいずれか、またはこれらの両方を減少させることによって、再湿潤性能を改善する。このz方向の吸い込みは、隆起22に、毛管現象を達成するために充分に小さい直径を提供することによって、達成される。 持続的な毛管作用が起こるためには、隆起22の出口側(すなわち、開口部分24)から流体を除去するための何らかの機構を提供することが必要である。吸収性物品における1つの簡便な機構は、毛管の出口側を別の材料と密接に接触させて配置することである。しかし、このことは、先行技術の移動層(特に、より大きい直径の隆起もまた含む移動層)において実施することが困難であった。具体的には、より大きい直径の隆起(奔出の動的部分の迅速な獲得を提供するために必須)は一般に、より小さい直径の毛管よりもz方向寸法が大きい。従って、毛管がコアと密接に接触するためには、より大きい隆起が潰されること、すなわち、z方向に圧縮されることが必要である。このことはもちろん、避けられるべきことである。なぜなら、より大きい隆起の効果を損なわせるからである。従って、先行技術のフィルムにおいて、毛管は間隙空間内で吸収性コアの上方にぶら下がり、従って、液体の持続可能な除去を提供しない。排液路25は二次元であるので、これらの排液路は、隆起22の開口部付きの端部が第二の層のフィルム19と直接接触することを妨害せず、これによって、トップシート12から流体を吸い込む際に持続性の毛管作用を維持するために必要とされる機構が提供される。 排液路25は、任意の所望のサイズであり得る。例えば、特定の実施形態の排液路25は、0.2mm2より大きい平均断面積、および0.55mmから1.2mmの平均動水直径を有し得る。これとは異なり、隆起22は、隆起22のめす側21において測定される場合に、50ミクロンから400ミクロンの平均直径を有する。排液路25の動水半径対隆起22の動水半径の比は、一般に、3:1を超え、そしてほとんどの場合には、4:1もしくは5:1であるか、またはこれより高い。10:1以上の比もまた一般的である。 複合移動層ウェブ15の第二の層19は、おす側26およびめす側27を有する三次元の開口部分付き形成フィルムを備える。第二の層19は、側壁29を有する円錐形の構造を構成する複数の隆起28を有し、これらの側壁は、z方向にフィルム19のめす側27から延びる。隆起28は、フィルム19のおす側26の開口部分30で終わる。第二の層19の隆起28の直径は、第一の層18の隆起22の直径に等しいか、またはより小さい。具体的には、好ましい実施形態において、開口部分28は毛管サイズであり、そして隆起22の直径より小さく、従って、不織トップシート12から残留静止流体を「汲み出し」続ける毛管勾配を生む。さらに、開口部分30は、z方向の吸い込みを持続させるために、コア(大量除去機構として働く)と接触しなければならない。 図2の実施形態を参照すると、吸収性物品110のトップシート12、コア14およびバックシート16は全て、上記実施形態のものと同一であるので、同じ参照番号を共有する。同様に、移動層ウェブ115の第一の層18は、上記実施形態のものと同一であるので、同じ参照文字を共有する。しかし、移動層ウェブ115の第二の層119は、上記実施形態ものと異なる。 図2に示される実施形態において、移動層115の第二の層119は、おす側126およびめす側127を有する、三次元の開口部分付き形成フィルムを備える。複数の隆起128が、側壁129を有し、これらの側壁は、めす表面127からz方向に延び、そしておす側126の開口部分130で終わる。上記実施形態においてと同様に、隆起128は、第一の層18の隆起22の直径に等しいかまたはより小さい直径を有する。 図2の実施形態において、移動層115の第二の層119は、排液路131をさらに備える。排液路131は、第一の層18における排液路25と同様に、二次元であり、そしてこのフィルムの公称厚さを越えるz方向寸法をほとんどまたは全く有さない。排液路131は、第二の層119のめす側127からおす側126への流体の迅速な排液を提供するようなサイズにされる。従って、これらの排液路は、排液路25に関連して上に記載されたパラメータを有するサイズにされる。隆起22および128とは異なり、排液路131が排液路25より大きいかまたは小さいことは、特に必要とされない。しかし、実際に排液路131が排液路25よりいくらか小さい場合、隆起22間の間隙体積(すなわち、空の空間)を使用して表面127を横切る流体分配がある程度増加する。これは、さらなるコアを奔出に曝露する望ましい結果である。 ここで図3を参照すると、吸収性物品210は、上記実施形態と同一である、トップシート12、コア14およびバックシート16を備える。同様に、移動層215の第一の層18は、上記実施形態のものと同一である。従って、これらの特徴はさらに説明されない。 図3の実施形態において、移動層215の第二の層219は、おす側226およびめす側227を有する三次元の開口部分付き形成フィルムを備える。複数の隆起228は、側壁229を有し、これらの側壁は、めす表面227からz方向に延び、そしておす側226の開口部分230で終わる。上記実施形態においてと同様に、隆起228は、第一の層18の隆起22の直径に等しいかまたはより小さい直径を有する。 図3の実施形態において、移動層215の第二の層219は、排液路231をさらに備える。図2の実施形態とは異なり、この実施形態の排液路231は、三次元であり、そして側壁232を備え、この側壁は、フィルム219のめす側227からぶら下がり、そしてz方向に延び、おす側226の開口部分233で終わる。排液路231は、上記実施形態における排液路25および排液路131と同じ直径の考慮事項に従って、迅速な流体の獲得および分配を提供する。隆起228による連続的な毛管吸い込みを確実にする目的で、上記のように、開口部分230が流体除去層(例えば、吸収性コア14)と接触することが重要である。従って、排液路232のz方向寸法が隆起228のz方向寸法に等しいかまたはより小さいことが重要である。 図面には示されないが、第二の層219は、二次元排液路と三次元排液路との両方を含むように作製され得、そして一方または他方のみが移動層の第二の層において使用されることが事実であることは、必ずしも必要ではないことが理解される。 ここで図4を参照すると、吸収性物品310は、上記実施形態においてと同様に、トップシート12、コア14およびバックシート16を備え、そして移動層315を備える。この実施形態における移動層315は、頂層18を備え、この頂層は、上記実施形態においてと同様に、形成フィルムである。この実施形態における移動層315の第二の層319は、不織ウェブである。このような実施形態における不織ウェブは、コアへの迅速な吸い込みを維持するために、流体により濡らされるべきである。従って、この不織ウェブは、少なくとも半疎水性(semi−phobic)であるべきであり、そして親水性であることが好ましい。斤量は、実用的な懸念事項について以外は、特に重要ではない。具体的には、不織ウェブは、排液路を通る再湿潤を少なくすることを補助するために充分な斤量を有するべきであるが、移動層がかさ高くなりすぎるか、堅くなりすぎるか、または高価になりすぎるほどに大きい斤量であるべきではない。いくつかの実施形態において、8g/m2〜24g/m2の斤量を有する不織ウェブが適切であり、より具体的には、8g/m2〜18g/m2、そして最も好ましくは、12g/m2〜16g/m2である。 図1〜図4に示される実施形態において、三次元構造体22、28、128、228、231は、ほぼ円錐形である。しかし、移動層の実施形態における三次元構造体の形状は、重要ではないことが理解されるべきである。具体的には、これらの三次元構造体は、円形、楕円形、三角形、正方形、五角形、六角形、または他の任意の望ましい形状を有し得る。同様に、二次元排液路25、131の形状は、特に重要ではない。 この移動層は、吸収性物品内で、おす側またはめす側のうちのいずれかが吸収性コアに面する状態で配向され得る。多くの用途において、移動層のおす側が吸収性コアに面するが、いくつかの用途において、めす側がコアに面することが望ましくあり得る。 任意の設計またはパターンが、移動層の実施形態を製造するために形成され得る。排液路対毛管サイズの隆起の任意の比が使用され得る。その用途に依存して、図に図示される実施形態と比較して、より多いかまたはより少ない、毛管サイズの構造が望まれ得る。 本開示は、数個の実施形態を説明するが、当業者に明らかである種々の改変が、本明細書および特許請求の範囲に記載されるような本発明から逸脱することなくなされ得ることが、理解されるべきである。 10 吸収性物品 12 トップシート 13 身体に面する表面 14 コア 15 移動層 16 バックシート 17 衣類に面する表面 18 第一の層 19 第二の層 20 おす側 21 めす側 22 隆起 23 側壁 24 開口部分 25 排液路 |