socks

申请号 JP2003542684 申请日 2002-11-08 公开(公告)号 JP2005508455A 公开(公告)日 2005-03-31
申请人 レジェンド・ケア・アイ・ピー・リミテッド; 发明人 トンプソン,アンドリュー; バーク,マリア; リンチ,ジャスティン;
摘要 編ソックスは、つま先端(4)を有する内側層(2)と、つま先端(7)を有する外側層(3)とを有する。 内側及び外側のつま先端は 位置 合わせされ、かつリブステッチ同士で結合されて、平坦なつま先シーム(10)を形成するべく閉じられた複合つま先端を形成している。 この多重ソックスは、内側つま先端から外側つま先端まで連続して編成されて、1つのプロセスで完全に製造される。 ソックスはレシプロケイテッド形のヒール部とつま先部とを有する。 内側層のフット部は、低摩擦係数等の特性及び/または抗 真菌 特性/抗菌特性を有する糸から編成される。 低摩擦繊維は、ポリテトラフルオロエチレン等のフルオロポリマーである。 外側層はクッション構造を有するものでよい。
权利要求
  • 編成されたソックスであって、
    内側つま先端を有する内側ソックス層と、
    外側つま先端を有する外側ソックス層とを有し、
    前記内側つま先端と前記外側つま先端が結合されて、1つの複合つま先端を形成しており、
    前記1つの複合つま先端が閉じられて、実質的に平坦なつま先シームを形成していることを特徴とするソックス。
  • 前記内側ソックス層がヒール部、つま先部、及び足底部を有し、前記ヒール部、つま先部、及び足底部が同じ糸組成であることを特徴とする請求項1に記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層が、レシプロケイテッドヒール部を有することを特徴とする請求項2に記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層はヒール部、つま先部、及び足底部を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層が、レシプロケイテッドヒール部を有することを特徴とする請求項4に記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層の前記ヒール部、つま先部、及び足底部が、前記内側ソックス層の前記ヒール部、つま先部、及び足底部の糸組成とは異なる糸組成を有することを特徴とする請求項4又は5に記載のソックス。
  • 前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、実質的にステッチ同士で結合されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、織り糸によって結合されることを特徴とする請求項7に記載のソックス。
  • 前記織り糸が、ポリアミド糸であることを特徴とする請求項8に記載のソックス。
  • 前記織り糸が、Nylon糸であることを特徴とする請求項8又は9に記載のソックス。
  • 前記複合つま先端が、多数の糸のコース(網目列)を有することを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のソックス。
  • 前記複合つま先端の糸が、前記外側つま先端の糸と同じであることを特徴とする請求項1に記載のソックス。
  • 前記複合つま先端が、少なくとも2つの糸のコース(網目列)を有することを特徴とする請求項11又は12に記載のソックス。
  • 前記1つの複合つま先端が、前記1つの複合つま先端の両端を実質的にステッチ同士で結合することによって閉じられることを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載のソックス。
  • 前記1つの複合つま先端が、織り糸によって閉じられることを特徴とする請求項14に記載のソックス。
  • 前記織り糸がポリアミド糸であることを特徴とする請求項15に記載のソックス。
  • 前記織り糸がNylon糸であることを特徴とする請求項15又は16に記載のソックス。
  • 前記つま先シームが、前記ソックスの主本体部に対して引っ込められていることを特徴とする請求項1乃至17の何れかに記載のソックス。
  • 前記つま先シームが、前記シームに隣接する前記ソックスの本体部の厚さより薄い厚さを有することを特徴とする請求項1乃至18の何れかに記載のソックス。
  • 前記ソックスが、内側ソックス層と外側ソックス層とを有する二重ソックスであり、前記内側及び外側ソックス層がウェルト端を有し、前記内側及び外側ソックス層のウェルト端同士が連続していることを特徴とする請求項1乃至19の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層の少なくとも一部が、少なくとも部分的に、少なくとも一種類のテクニカル糸から編成されることを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、添え糸を施されていないことを特徴とする請求項21に記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、添え糸を施されていることを特徴とする請求項21に記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、別のテクニカル糸で添え糸を施されていることを特徴とする請求項23に記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、混紡繊維を含むことを特徴とする請求項21乃至24の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、弾性糸であることを特徴とする請求項21乃至25の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、低摩擦特性を有することを特徴とする請求項21乃至26の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、抗菌特性を有することを特徴とする請求項21乃至27の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、抗真菌特性を有することを特徴とする請求項21乃至28の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、低摩擦繊維を含むことを特徴とする請求項21乃至29の何れかに記載のソックス。
  • 前記低摩擦繊維が、フルオロポリマー繊維を含むことを特徴とする請求項30に記載のソックス。
  • 前記低摩擦繊維が、ポリテトラフルオロエチレン繊維を含むことを特徴とする請求項30又は31に記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、小さい摩擦係数を有する第1の繊維と、前記第1の繊維より大きい摩擦係数を有する第2の繊維とを含む複合糸であることを特徴とする請求項21乃至32の何れかに記載のソックス。
  • 前記第1の繊維が、フルオロポリマー繊維であることを特徴とする請求項33に記載のソックス。
  • 前記第1の繊維が、ポリテトラフルオロエチレン繊維であることを特徴とする請求項33又は34に記載のソックス。
  • 前記第2の繊維が、ポリエステル繊維であることを特徴とする請求項33乃至35の何れかに記載のソックス。
  • 前記第2の繊維が、ポリプロピレン繊維であることを特徴とする請求項33乃至35の何れかに記載のソックス。
  • 前記第2の繊維が、ポリアミド繊維であることを特徴とする請求項33乃至35の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、ポリテトラフルオロエチレン繊維とポリエステル繊維との混紡糸を含むことを特徴とする請求項21乃至38の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、コーティングされたNylon繊維であることを特徴とする請求項21乃至39の何れかに記載のソックス。
  • 前記Nylon繊維が、銀でコーティングされていることを特徴とする請求項40に記載のソックス。
  • 少なくとも部分的に、少なくとも1種類のテクニカル糸から編成された前記内側ソックス層の部分が、足首部、ヒール部、足底部、及びつま先部のうちの1以上であることを特徴とする請求項21乃至41の何れかに記載のソックス。
  • 少なくとも部分的に、少なくとも1種類のテクニカル糸から編成された前記内側ソックス層の部分が、足首部、ヒール部、足底部、及びつま先部を含むことを特徴とする請求項21乃至42の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、疎水性材料からなることを特徴とする請求項21乃至43の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側層が、脚部を含むことを特徴とする請求項1乃至44の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側層の前記脚部が、非拘束性の構造であることを特徴とする請求項45に記載のソックス。
  • 前記内側層の前記脚部が、ポリアミド繊維からなることを特徴とする請求項45又は46に記載のソックス。
  • 前記内側層の前記脚部が、Nylon繊維からなることを特徴とする請求項45乃至47の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側層が、フット部と脚部とを含むことを特徴とする請求項1乃至48の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側層の少なくとも前記フット部が、クッション構造であることを特徴とする請求項49に記載のソックス。
  • 前記外側層の少なくとも前記フット部が、テリー織構造であることを特徴とする請求項50に記載のソックス。
  • 前記外側層の少なくとも前記フット部が、親水性材料からなることを特徴とする請求項49乃至51の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側層の前記脚部が、締め付けの緩い構造であることを特徴とする請求項49乃至52の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側層の前記脚部が、拘束的な構造であることを特徴とする請求項49乃至52の何れかに記載のソックス。
  • 前記ソックスの前記外側層の少なくとも一部がテクニカル糸を含むことを特徴とする請求項1乃至54の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、抗真菌特性及び/または抗菌特性を有する繊維であることを特徴とする請求項55に記載のソックス。
  • 前記繊維が、コーティングされたNylonであることを特徴とする請求項56に記載のソックス。
  • 前記Nylonが、銀でコーティングされていることを特徴とする請求項57に記載のソックス。
  • 図面を参照して実質的に説明されたソックス。
  • 編成されたソックスであって、
    内側ソックス層と、
    外側ソックス層とを有し、
    前記内側ソックス層が、低摩擦係数を有する第1の繊維と、前記第1の繊維より大きい摩擦係数を有する第2の繊維とを含む複合糸から編成されたフット部を有することを特徴とするソックス。
  • 前記第1の繊維が、フルオロポリマー繊維を含むことを特徴とする請求項60に記載のソックス。
  • 前記第1の繊維が、ポリテトラフルオロエチレン繊維を含むことを特徴とする請求項60又は61に記載のソックス。
  • 前記第2の繊維が、ポリエステル繊維であることを特徴とする請求項60乃至62の何れかに記載のソックス。
  • 前記第2の繊維が、ポリプロピレン繊維であることを特徴とする請求項60乃至62の何れかに記載のソックス。
  • 前記第2の繊維が、ポリアミド繊維であることを特徴とする請求項60乃至62の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側層の前記フット部が、ヒール部、つま先部、及び足底部を有し、前記ヒール部、つま先部、及び足底部が同じ複合糸から編成されることを特徴とする請求項60乃至65の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層が、レシプロケイテッドヒール部を有することを特徴とする請求項66に記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層が、非拘束性の構造の脚部を含むことを特徴とする請求項60乃至67の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層の前記脚部が、前記フット部とは異なる繊維からなることを特徴とする請求項68に記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層の前記脚部が、ポリアミド繊維からなることを特徴とする請求項69に記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層の前記脚部が、Nylon繊維からなることを特徴とする請求項69又は70に記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層が、フット部を含むことを特徴とする請求項60乃至71の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層はヒール部、つま先部、及び足底部を有することを特徴とする請求項60乃至71の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層が、レシプロケイテッドヒール部を有することを特徴とする請求項73に記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層の前記フット部が、クッション構造であることを特徴とする請求項72乃至74の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層の前記フット部が、テリー織構造であることを特徴とする請求項72乃至75の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側層の前記フット部が、親水性材料からなることを特徴とする請求項72乃至76の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層が、脚部を含むことを特徴とする請求項60乃至77の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側層の前記脚部が、締め付けの緩い構造であることを特徴とする請求項78に記載のソックス。
  • 前記外側層の前記脚部が、拘束的な構造であることを特徴とする請求項78に記載のソックス。
  • 前記外側層の少なくとも一部が、少なくとも1種類のテクニカル糸を組み入れていることを特徴とする請求項60乃至80の何れかに記載のソックス。
  • 前記テクニカル糸が、抗真菌特性及び/または抗菌特性を有する繊維であることを特徴とする請求項81に記載のソックス。
  • 前記繊維が、コーティングされたNylonであることを特徴とする請求項82に記載のソックス。
  • 前記繊維が、銀でコーティングされたNylonであることを特徴とする請求項83に記載のソックス。
  • ダイアル要素を有するダイアルと、シリンダ要素を有するシリンダとを含む環状編機上で、内側層及び外側層を有する多重ソックスを製造する方法であって、
    前記ダイアル要素に内部つま先部を結合させて、内部つま先部袋状部を編成する過程と、
    内部フット部を編成する過程と、
    内部脚部を編成する過程と、
    外部脚部を編成する過程と、
    外部フット部を編成する過程と、
    前記シリンダ要素に結合された内部つま先部を形成する過程と、
    前記内部つま先部を前記ダイアル要素から前記シリンダ要素に移す過程と、
    前記内部つま先部と前記外部つま先部とを結合して、複合つま先部を形成する過程と、
    前記複合つま先部を実質的に平坦なシームで閉じる過程とを含むことを特徴とする多重ソックスの製造方法。
  • 前記内部つま先部と前記外部つま先部が、実質的にステッチ同士で位置合わせされることを特徴とする請求項85に記載の方法。
  • 前記複合つま先部が、つま先閉じユニットによって自動的に閉じられることを特徴とする請求項85又は86に記載の方法。
  • 前記ソックスを前記編機から前記つま先閉じユニットに自動的に移す過程と、完成した二重ソックスを前記つま先閉じユニットから外す過程とを含むことを特徴とする請求項87に記載の方法。
  • 前記編機が、ステッチ密度及びパターン形成を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項85乃至88の何れかに記載の方法。
  • 前記内部つま先部の縫製前処理コース(網目列)のステッチが、ダイアル要素上に係合され、前記内部層縫製前処理コース(網目列)が前記ダイアル要素上にある間に、前記ソックスの内側層及び外側層が編成されることを特徴とする請求項85乃至89の何れかに記載の方法。
  • 図面を参照して実質的に説明された多重ソックスの製造方法。
  • 請求項85乃至91の何れかに記載の方法で製造されたソックス。
  • ステッチ密度、パターン形成、及びテリー織構造を制御する手段と、ダイアル要素を有するダイアル板と、自動つま先閉じユニットとを有する環状編機上で形成された、内側層の織地が低摩擦糸を含む、二重ソックスであって、
    前記ソックスの前記内側層の縫製前処理コース(網目列)のステッチを、前記編機上のダイアルの前記ダイアル要素上に係合する過程と、
    前記内側層の縫製前処理コース(網目列)が前記ダイアル要素の上にある間に、前記内側層のフット部、ヒール部、及び足首部を低摩擦フルオロポリマー糸で、レシプロケイテッド形のヒールとつま先袋状部とを有し、前記内側層の脚部の残りの部分を他の糸を用いて構築するように編成する過程と、
    前記内側層の縫製前処理コースが前記ダイアル要素上にある間に、前記内側ソックス層とは連続する前記外側ソックス層を他の糸とステッチ形成で、前記フット部領域にクッションテリー織地が組み入れられ、レシプロケイテッド形のヒールとつま先袋状部とを有するように編成する過程と、
    前記内側層を前記外側層に結合する前記内側層の縫製前処理コース(網目列)を前記ダイアル要素から取り外す過程と、
    前記外側層つま先部を自動的に閉じる過程と、
    前記編機から完成した前記ソックスを取り外す過程とを含む方法によって製造されることを特徴とする二重ソックス。
  • 内側ソックス層と外側ソックス層とを有する二重ソックスであって、前記内側ソックス層が、ヒール部、つま先部、及び足底部を有するフット部を有し、前記フット部が添え糸を施されていないフルオロポリマー繊維から編成されていることを特徴とする二重ソックス。
  • 前記繊維が、ポリテトラフルオロエチレン繊維であることを特徴とする請求項94に記載のソックス。
  • 前記内側層が、脚部を含むことを特徴とする請求項94又は95に記載のソックス。
  • 前記脚部が、Nylon繊維からなることを特徴とする請求項96に記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層が、ヒール部、つま先部、及び足底部を有するフット部を有することを特徴とする請求項94乃至97の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側ソックス層の前記ヒール部が、レシプロケイテッドヒール部であることを特徴とする請求項98に記載のソックス。
  • 前記外側層が、クッション構造のフット部を有することを特徴とする請求項94乃至99の何れかに記載のソックス。
  • 前記外側層の前記フット部が、テリー織構造であることを特徴とする請求項100に記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層が内側つま先端を有し、前記外側ソックス層が外側つま先端を有することを特徴とする請求項94乃至101の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、実質的にステッチ同士で結合されることを特徴とする請求項102に記載のソックス。
  • 前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、編み糸によってステッチ同士で結合されることを特徴とする請求項103に記載のソックス。
  • 前記織り糸が、Nylonであることを特徴とする請求項104に記載のソックス。
  • 前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、結合されて、実質的に平坦なつま先シームを形成することを特徴とする請求項101乃至105の何れかに記載のソックス。
  • 前記ソックスの前記外側層の少なくとも一部が、抗真菌特性及び/または抗菌特性を有する繊維から編成されることを特徴とする請求項94乃至106の何れかに記載のソックス。
  • 内側ソックス層及び外側ソックス層を有する編成されたソックスであって、前記内側ソックス層が、ヒール部、つま先部、及び足底部を有するフット部を有し、前記フット部が抗真菌特性及び/または抗菌特性を有する繊維から編成されることを特徴とするソックス。
  • 前記繊維が、コーティングされたNylon繊維であることを特徴とする請求項108に記載のソックス。
  • 前記繊維が、銀でコーティングされたNylon繊維であることを特徴とする請求項109に記載のソックス。
  • 前記繊維が、添え糸を施されていないことを特徴とする請求項108乃至110の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側層が、脚部を含むことを特徴とする請求項108乃至111の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側層の前記脚部が、前記フット部とは異なる繊維からなることを特徴とする請求項112に記載のソックス。
  • 前記内側ソックス層が内側つま先端を有し、前記外側ソックス層が外側つま先端を有することを特徴とする請求項108乃至113の何れかに記載のソックス。
  • 前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、実質的にステッチ同士で結合されることを特徴とする請求項114に記載のソックス。
  • 前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、織り糸によってステッチ同士で結合されることを特徴とする請求項115に記載のソックス。
  • 前記織り糸が、Nylonであることを特徴とする請求項116に記載のソックス。
  • 前記内側つま先端及び前記外側つま先端が結合されて、実質的に平坦なつま先シームを形成することを特徴とする請求項114乃至117の何れかに記載のソックス。
  • 说明书全文

    【技術分野】
    【0001】
    本発明はソックスに関するものであり、特に、2以上の層或いは重なりを有するソックスに関するものである。
    【背景技術】
    【0002】
    2層以上の層を有するソックスは、理論上は耐久性、意図された性能、及び使用者にとっての快適さが向上する。 しかし、利用可能な多層ソックスは重大な欠点を有する。 従来型の二重ソックスは、内側層のつま先部を縫い閉じ、次に外側層を縫い閉じることによってつま先部が閉じられており、この結果内側層と外側層とは結合されないことになる。 このことによって、団子状にふくらみ、ねじれ、その他の着用者に不快感をもたらす原因が生ずる。 或いは、望ましくないねじれを避けるために、内側及び外側つま先部を2層の編みウェール(即ち、リブ)を手で位置合わせすることによって閉じ合わせる。 しかし、このことは手作業の時間を増やし、かつシームが厚くなって履き心地が悪くなる。 より具体的には、そのようなソックスは、病気を患う人に対しては、重篤な足の病気や合併症を再発させるリスクにさらすことになり全く適さないものである。
    【0003】
    従来の多層ソックスは複数の層からなり、同程度の単層ソックスがもつ重さと嵩を各層が有するものである。 これによって全体の重さ、嵩、及び締め付け度が与えられ、そのような多層ソックスは、病気を患う人に対しては、カルス(たこ)形成、泡(まめ)形成のリスクにさらすため全く適さないものとなり、また他の種類の皮膚の障害が重症の足の病気や合併症を再発させることにもなり得る。
    【0004】
    ソックスの製造及び編成において、例えばフルオロポリマー繊維のような低摩擦繊維とソックスのフット部におけるテリー織クッションとを組み合わせることが知られている。 しかし、低摩擦繊維の従来の糸、例えば綿、ウールまたはポリエステルのような糸でテリー織に編成されると、従来の糸ループは低摩擦繊維のループを常に突出した形にする(即ちループがより長くなる)。 このようになるのは、相対的な針と編成の組み合わせによって既にループに編成された糸が反対方向に「奪い返される(robbed back)」ときの、製造時の編成速度で動く環状編機上でのテリー織ループ形成の力学による。
    【0005】
    そのループ形成の力学的条件の下で、低摩擦繊維が綿、ウール、またはポリエステル等の従来の主要な編み糸に沿ってテリー織クッションループに編成されるとき、低摩擦糸は従来の糸より強く「奪い返される」。 これは、低摩擦糸がソックスを作るために用いられる全ての従来の糸と比較して実質的に弾力性がゼロに等しいからである。 糸の弾力性が小さくなるほど、奪い返しの力が大きくなり、製造のための設定に正確に制御することが実質的に不可能となる。
    【発明の開示】
    【発明が解決しようとする課題】
    【0006】
    従って本発明の目的は、改善された二重ソックス及びそのような二重ソックスの製造方法を提供し、上記の問題の少なくとも一部を解決することである。
    【0007】
    また本発明は、摩擦及び圧力の組み合わせによって生じ、足の表面上の熱(摩擦熱及び周囲の熱)及び水分の存在によって悪化するカルスや水疱、炎症及び他の種類の皮膚の障害の発生を予防または低減するために用いられるソックスに関するものである。 カルスや水泡形成、及び他の種類の皮膚の障害から潰瘍が生ずることもあり、この潰瘍を治療しないと、一定の自己免疫病または自己免疫疾患(例えば糖尿病、アトピー性皮膚炎、ループス);膠原及び皮膚の炎症性疾患;循環器系の障害;高齢者のニーズ;肥満、及び他の病気や状態の患者の場合には、たとえサイズが合った履物を履いていたり、摩擦や圧力レベルが中程度であった場合でも足の合併症を発症させる高いリスクにさらされることになり、足の切断に至る可能性も生ずる。
    【0008】
    糖尿病は、最も深刻かつ発生頻度の高い病気であることに疑いをいれず、この病気には継続的な予防的フットケアが欠かせない。 現在のところ、第1世界の国々では人口の6〜7%が発症しており、今後20年でその数は2倍になると予測されている。 糖尿病は慢性の長期的な病気であり、注意深く管理しないと様々な短長期の重篤な合併症が生じ得る。 糖尿病の患者は長く生きるほどその病気に関連する長期の合併症を発症するリスクも高まるという点で、進行性の病気であるともいえる。
    【0009】
    神経病及び血管の病気が下肢に及ぼす進行性の影響によって、2型糖尿病の患者は足の切断につながり得るような重篤な足の合併症を発症するリスクにさらされる。 糖尿病の患者の推定60〜70%が軽度または重度の神経病(神経障害)を患っている。 臨床試験の結果、糖尿病患者の足における潰瘍形成や感染症は主としてカルス形成から始まることがわかってきた。 重篤な足の合併症は、糖尿病患者の入院の唯一で最大の理由である。 米国においては糖尿病関連の足の合併症を直接の原因とする足の切断が毎年推定55000件行われており、研究の結果では、これらの50%以上は予防的フットケアによって避けることができたものであった。 米国における糖尿病患者の足の病気に関連する総年間コストは、外科手術コスト、リハビリコスト、及び義足のコスト、及び離職期間のコスト、及び身体障害によるコストを除いても10億ドル以上である。 臨床試験の結果、潰瘍を発症した患者の再発率はたとえ予防的フットケアが行われそれを忠実に守っていたとしても非常に高いことから、足の合併症の予防は非常に重要であることがわかった。
    【0010】
    足の表面の水泡、カルス、痛み、及び炎症は、主として足の表面とソックスの内側面との摩擦力によって生ずる。 摩擦の研究の結果、水泡は有棘層のレベルで表皮細胞を機械的に分離する力によって生じ、静力学的圧力によって、分離した領域が原形質の組成と類似した液体で満たされることがわかった。 (接触する各表面における摩擦係数、接触領域に加わる圧力、及び存在する熱及び水分の量の関数である)摩擦力の大きさと、ソックス表面が足の表面をこする回数とが組み合わさって、カルス/水泡形成の確率が決定される(皮膚の状態が一定であると仮定)。
    【0011】
    従来の予防的フットケア用ソックスは、その大部分が一層のものであり、一定の保護を提供するものである。 しかし、利用可能なソックスの何れもがその問題を十分に解決するものではなかった。
    【0012】
    従って、本発明の別の目的は、糖尿病や他の病気の患者におけるカルス形成及び水泡形成を低減または予防するのを助けるソックスを提供することである。 カルス及び水泡は、日和見感染症によって悪化することがある。 これらの状態は、糖尿病患者及び循環機能の低下または皮膚の障害を伴う他の病気の患者を重篤な足の合併症のリスクにさらすことになる。
    【0013】
    足には約250000の汗腺が存在し、これは身体の何れの領域よりも高い集中度である。 発汗、高温の密閉された環境、及び細菌の存在が組み合わさって、いわゆる足の臭いと呼ばれる好ましくない臭いが生ずる。 細菌は汗に含まれた脂肪性沈着物、アンモニア、及び変性タンパク質に作用して、足の臭いを発生させる。 この問題は非通気性の靴材料、特にトレーニングシューズやスニーカーのような履物によって悪化する。 着用の合間に乾燥されない靴は、足の臭いを吸収することがあり、かつ悪臭を発生する細菌や真菌を発生させる。
    【0014】
    2つの最も一般的で予防可能なフットケア条件は、水虫と足の臭いである。 人口の12〜15%がこれらの状態を一方または両方を定期的に或いは再発する形で経験していると推定される。
    【0015】
    水虫は、白癬菌によって生ずる真菌感染症である。 水虫は足の指の間の皮膚の割れや剥離と、強い痒みを最も一般的な症状とする非常に不快な状態であり、足のあらゆる部分及び足の爪にも感染し得る。 感染した皮膚は白色で湿った外観を呈し、炎症を起こすこともあり、重症の場合には出血を伴うこともある。 足及びソックスの両方が真菌の胞子を保持し得、このため効果的な治療が一層困難になる。 細菌は、この状態の症状をより悪化させ、かつ治療をより困難にさせる二次感染症を発症させる。 水虫は非常に感染性が高く、一般的には水泳用のプールや共用の脱衣所または浴室設備等の濡れた床の上で素足で歩くことによって感染する。 靴、ソックス、及び他の身の回りの品を共有することによっても蔓延する。 また、水虫は足に汗をかきやすい者により多く発症する。
    【0016】
    足の臭い及び水虫の両方の治療のために利用可能な多数の薬物、ローション、パウダーが存在する。 近年、予防的フットケアによってこれらの状態を予防することの重要性が注目を集めている。 靴下製品の製造で開発された技術の1つは、真菌及び細菌の増殖を防止する目的で抗菌剤及び抗真菌剤で処理した糸を使用率を高めてきたことである。 しかし、このような製品の処理に用いられる化学物質の安全性に対する消費者の不安が高まってきており、また殆どの処理された糸は洗濯を繰り返すうちに効果が低下するという弱点があった。
    【0017】
    そのような病気の治療のためにNylonの表面に永久的に結合された純銀の層を有する糸を用いる事が知られている。 この糸は米国ScrantonのNoble Fiber Technologies社製のX-static(商標)という製品である。 この糸は、バイオメディカル分野において数年にわたって用いられてきた。 近年、この糸は従来の単層ソックス製品に編成されてきている。 しかし、入手可能なソックスのなかでこの糸を足の臭い及び水虫の予防に最適となるように適用したものは存在しない。
    【0018】
    従って、本発明の別の目的は、上記の問題の少なくとも一部を解決する改善されたソックスを提供することにある。
    【課題を解決するための手段】
    【0019】
    或る側面によれば、本発明は、多重ソックスであって、
    ウェルト端とつま先端とを有する内側ソックス層と、
    ウェルト端とつま先端とを有する外側ソックス層とを有し、
    内側層と外側層のウェルト端同士が連続しており、
    前記ソックスの両つま先端が結合されて、リンクされた実質的に平坦なつま先シームを形成することを特徴とする多重ソックスを提供する。
    【0020】
    本発明によれば、編成されたソックスであって、
    内側つま先端を有する内側ソックス層と、
    外側つま先端を有する外側ソックス層とを有し、
    前記内側つま先端と前記外側つま先端が結合されて、1つの複合つま先端を形成しており、
    前記1つの複合つま先端が閉じられて、実質的に平坦なつま先シームを形成していることを特徴とするソックスが提供される。
    【0021】
    好ましい実施形態では、前記内側ソックス層がヒール部、つま先部、及び足底部を有し、前記ヒール部、つま先部、及び足底部が同じ糸組成である。
    【0022】
    好ましくは、前記内側ソックス層が、レシプロケイテッドヒール部を有する。
    【0023】
    或る実施形態では、前記外側ソックス層はヒール部、つま先部、及び足底部を有する。
    【0024】
    前記外側ソックス層が、レシプロケイテッドヒール部を有してもよい。
    【0025】
    或る実施形態では、前記外側ソックス層の前記ヒール部、つま先部、及び足底部が、前記内側ソックス層の前記ヒール部、つま先部、及び足底部の糸組成とは異なる糸組成を有する。
    【0026】
    前記内側つま先端及び前記外側つま先端は、実質的にステッチ同士で結合されている。
    【0027】
    前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、ポリアミド糸、例えばNylon糸のような織り糸によって結合されてもよい。
    【0028】
    或る実施形態では、前記複合つま先端が、多数の糸のコース(網目列)を有する。
    【0029】
    好ましくは、前記複合つま先端の糸が、前記外側つま先端の糸と同じである。
    【0030】
    前記複合つま先端が、少なくとも2つの糸のコース(網目列)を有し得る。
    【0031】
    或る実施形態では、前記1つの複合つま先端が、前記1つの複合つま先端の両端を実質的にステッチ同士で結合することによって閉じられる。
    【0032】
    前記1つの複合つま先端が、ポリアミド糸、例えばNylon糸のような織り糸によって結合されてもよい。
    【0033】
    或る実施形態では、前記つま先シームが、前記ソックスの主本体部に対して引っ込められている。
    【0034】
    前記つま先シームは、前記シームに隣接する前記ソックスの本体部の厚さより薄い厚さを有する。
    【0035】
    或る実施形態では、前記ソックスが、内側ソックス層と外側ソックス層とを有する二重ソックスであり、前記内側及び外側ソックス層がウェルト端を有し、前記内側及び外側ソックス層のウェルト端同士が連続している。
    【0036】
    好ましくは、前記内側ソックス層の少なくとも一部が、少なくとも部分的に、少なくとも一種類のテクニカル糸から編成される。
    【0037】
    前記テクニカル糸は、添え糸を施されていないものであり得る。
    【0038】
    前記テクニカル糸は、例えば別のテクニカル糸で添え糸を施されていてもよい。
    【0039】
    好ましい実施形態では、前記テクニカル糸が、混紡繊維を含む。
    【0040】
    或いは、前記テクニカル糸が、弾性糸である。
    【0041】
    或る場合には、前記テクニカル糸が、低摩擦特性を有する。
    【0042】
    別の場合には、前記テクニカル糸が、抗菌特性を有する。
    【0043】
    前記テクニカル糸は、抗真菌特性を有するものでもよい。
    【0044】
    或る実施形態では、前記テクニカル糸が、低摩擦繊維を含む。 前記低摩擦繊維は、ポリテトラフルオロエチレン繊維のようなフルオロポリマー繊維を含んでもよい。
    【0045】
    或る実施形態では、前記テクニカル糸が、小さい摩擦係数を有する第1の繊維と、前記第1の繊維より大きい摩擦係数を有する第2の繊維とを含む複合糸である。
    【0046】
    前記第1の繊維が、ポリテトラフルオロエチレン繊維のようなフルオロポリマー繊維であり得る。
    【0047】
    前記第2の繊維が、ポリプロピレン繊維またはポリアミド繊維であり得る。
    【0048】
    或る場合には、前記テクニカル糸が、ポリテトラフルオロエチレン繊維とポリエステル繊維との混紡糸を含む。
    【0049】
    別の実施形態では、前記テクニカル糸が、コーティングされたNylon繊維である。 前記Nylon繊維が、銀でコーティングされていてもよい。
    【0050】
    或る場合には、少なくとも部分的に、少なくとも1種類のテクニカル糸から編成された前記内側ソックス層の部分が、足首部、ヒール部、足底部、及びつま先部のうちの1以上である。
    【0051】
    少なくとも部分的に、少なくとも1種類のテクニカル糸から編成された前記内側ソックス層の部分が、足首部、ヒール部、足底部、及びつま先部を含んでいてもよい。
    【0052】
    前記テクニカル糸は、疎水性材料からなり得る。
    【0053】
    或る実施形態では、前記内側層が、脚部を含む。
    【0054】
    前記内側層の前記脚部が、非拘束性の構造であり得る。
    【0055】
    前記内側層の前記脚部が、Nylon繊維のようなポリアミド繊維からなり得る。
    【0056】
    或る実施形態では、前記外側層が、フット部と脚部とを含む。
    【0057】
    前記外側層の少なくとも前記フット部が、クッション構造であり得る。
    【0058】
    前記外側層の少なくとも前記フット部が、テリー織構造であり得る。
    【0059】
    前記外側層の少なくとも前記フット部が、親水性材料からなるものであり得る。
    【0060】
    或る実施形態では、前記外側層の前記脚部が、締め付けの緩い構造である。
    【0061】
    或いは、前記外側層の前記脚部が、拘束的な構造である。
    【0062】
    或る実施形態では、前記ソックスの前記外側層の少なくとも一部がテクニカル糸を含む。
    【0063】
    この場合、前記テクニカル糸が、抗真菌特性及び/または抗菌特性を有する繊維であり得る。
    【0064】
    前記繊維は、コーティングされたNylon、例えば銀でコーティングされたNylonであり得る。
    【0065】
    別の側面では、本発明は、編成されたソックスであって、
    内側ソックス層と、
    外側ソックス層とを有し、
    前記内側ソックス層が、低摩擦係数を有する第1の繊維と、前記第1の繊維より大きい摩擦係数を有する第2の繊維とを含む複合糸から編成されたフット部を有することを特徴とするソックスを提供する。
    【0066】
    好ましくは、前記第1の繊維が、ポリテトラフルオロエチレン繊維のようなフルオロポリマー繊維を含む。
    【0067】
    前記第2の繊維が、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、またはポリアミド繊維であり得る。
    【0068】
    或る実施形態では、前記内側層の前記フット部が、ヒール部、つま先部、及び足底部を有し、前記ヒール部、つま先部、及び足底部が同じ複合糸から編成される。
    【0069】
    好ましくは、前記内側ソックス層が、レシプロケイテッドヒール部を有する。
    【0070】
    或る実施形態では、前記内側ソックス層が、非拘束性の構造の脚部を含む。
    【0071】
    前記内側ソックス層の前記脚部が、前記フット部とは異なる繊維からなりるものであり得る。
    【0072】
    前記内側ソックス層の前記脚部が、Nylon繊維のようなポリアミド繊維からなり得る。
    【0073】
    好ましくは、前記外側ソックス層がフット部を含み、前記フット部はヒール部、つま先部、及び足底部を有する。 前記外側ソックス層は、好ましくは、レシプロケイテッドヒール部を有する。
    【0074】
    或る実施形態では、前記外側ソックス層の前記フット部が、クッション構造である。
    【0075】
    前記外側ソックス層の前記フット部は、テリー織構造であり得る。
    【0076】
    前記外側層の前記フット部が、好ましくは親水性材料からなる。
    【0077】
    前記外側ソックス層が脚部を含む。
    【0078】
    前記外側層の前記脚部が、締め付けの緩い構造であり得る。
    【0079】
    或いは、前記外側層の前記脚部が、拘束的な構造である。
    【0080】
    或る実施形態では、前記外側層の少なくとも一部が、少なくとも1種類のテクニカル糸を組み入れている。
    【0081】
    この場合、前記テクニカル糸は、コーティングされたNylon、例えば銀でコーティングされたNylonのような抗真菌特性及び/または抗菌特性を有する繊維であり得る。
    【0082】
    別の側面では、本発明が、ダイアル要素を有するダイアルと、シリンダ要素を有するシリンダとを含む環状編機上で、内側層及び外側層を有する多重ソックスを製造する方法であって、
    前記ダイアル要素に内部つま先部を結合させて、内部つま先部袋状部を編成する過程と、
    内部フット部を編成する過程と、
    内部脚部を編成する過程と、
    外部脚部を編成する過程と、
    外部フット部を編成する過程と、
    前記シリンダ要素に結合された内部つま先部を形成する過程と、
    前記内部つま先部を前記ダイアル要素から前記シリンダ要素に移す過程と、
    前記内部つま先部と前記外部つま先部とを結合して、複合つま先部を形成する過程と、
    前記複合つま先部を実質的に平坦なシームで閉じる過程とを含むことを特徴とする多重ソックスの製造方法を提供する。
    【0083】
    好ましくは、前記内部つま先部と前記外部つま先部が、実質的にステッチ同士で位置合わせされる。
    【0084】
    好ましくは、前記複合つま先部が、例えばつま先閉じユニットによって自動的に閉じられる。
    【0085】
    或る実施形態では、前記方法が、前記ソックスを前記編機から前記つま先閉じユニットに自動的に移す過程と、完成した二重ソックスを前記つま先閉じユニットから外す過程とを含む。
    【0086】
    前記編機が、ステッチ密度及びパターン形成を制御する制御手段を有する。
    【0087】
    前記内部つま先部の縫製前処理コース(網目列)のステッチが、ダイアル要素上に係合され、前記内部層縫製前処理コース(網目列)が前記ダイアル要素上にある間に、前記ソックスの内側層及び外側層が編成される。
    【0088】
    本発明はまた、ステッチ密度、パターン形成、及びテリー織構造を制御する手段と、ダイアル要素を有するダイアル板と、自動つま先閉じユニットとを有する環状編機上で形成された、内側層の織地が低摩擦糸を含む、二重ソックスであって、
    前記ソックスの前記内側層の縫製前処理コース(網目列)のステッチを、前記編機上のダイアルの前記ダイアル要素上に係合する過程と、
    前記内側層の縫製前処理コース(網目列)が前記ダイアル要素の上にある間に、前記内側層のフット部、ヒール部、及び足首部を低摩擦フルオロポリマー糸で、レシプロケイテッド形のヒールとつま先袋状部とを有し、前記内側層の脚部の残りの部分を他の糸を用いて構築するように編成する過程と、
    前記内側層の縫製前処理コースが前記ダイアル要素上にある間に、前記内側ソックス層とは連続する前記外側ソックス層を他の糸とステッチ形成で、前記フット部領域にクッションテリー織地が組み入れられ、レシプロケイテッド形のヒールとつま先袋状部とを有するように編成する過程と、
    前記内側層を前記外側層に結合する前記内側層の縫製前処理コース(網目列)を前記ダイアル要素から取り外す過程と、
    前記外側層つま先部を自動的に閉じる過程と、
    前記編機から完成した前記ソックスを取り外す過程とを含む方法によって製造されることを特徴とする二重ソックスを提供する。
    【0089】
    別の側面では、本発明は、内側ソックス層と外側ソックス層とを有する二重ソックスであって、前記内側ソックス層が、ヒール部、つま先部、及び足底部を有するフット部を有し、前記フット部が添え糸を施されていないフルオロポリマー繊維から編成されていることを特徴とする二重ソックスを提供する。
    【0090】
    前記繊維は、ポリテトラフルオロエチレン繊維であり得る。
    【0091】
    或る実施形態では、前記内側層が、脚部を含む。
    【0092】
    前記脚部は、Nylon繊維からなり得る。
    【0093】
    前記外側ソックス層が、ヒール部、つま先部、及び足底部を有するフット部を有する。
    【0094】
    好ましくは、前記外側ソックス層の前記ヒール部が、レシプロケイテッドヒール部である。
    【0095】
    前記外側層が、クッション構造のフット部を有し得る。
    【0096】
    前記外側層の前記フット部が、テリー織構造であり得る。
    【0097】
    或る実施形態では、前記内側ソックス層が内側つま先端を有し、前記外側ソックス層が外側つま先端を有する。
    【0098】
    好ましくは、前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、実質的にステッチ同士で結合される。
    【0099】
    前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、編み糸によってステッチ同士で結合されてもよい。
    【0100】
    前記織り糸は、Nylonのようなポリアミドであり得る。
    【0101】
    好ましくは、前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、結合されて、実質的に平坦なつま先シームを形成する。
    【0102】
    前記ソックスの前記外側層の少なくとも一部が、抗真菌特性及び/または抗菌特性を有する繊維から編成され得る。
    【0103】
    さらに別の側面では、本発明が、内側ソックス層及び外側ソックス層を有する編成されたソックスであって、前記内側ソックス層が、ヒール部、つま先部、及び足底部を有するフット部を有し、前記フット部が抗真菌特性及び/または抗菌特性を有する繊維から編成されることを特徴とするソックスを提供する。
    【0104】
    前記繊維が、コーティングされたNylon繊維、例えば銀でコーティングされたNylon繊維であり得る。
    【0105】
    前記繊維が、添え糸を施されていないものであり得る。
    【0106】
    或る実施形態では、前記内側層が、脚部を含む。
    【0107】
    前記内側層の前記脚部が、前記フット部とは異なる繊維からなるものであり得る。
    【0108】
    前記内側ソックス層が内側つま先端を有し、前記外側ソックス層が外側つま先端を有し得る。
    【0109】
    好ましくは、前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、実質的にステッチ同士で結合される。
    【0110】
    前記内側つま先端及び前記外側つま先端が、Nylon等の織り糸によってステッチ同士で結合されてもよい。
    【0111】
    好ましくは、前記内側つま先端及び前記外側つま先端が結合されて、実質的に平坦なつま先シームを形成する。
    【発明の効果】
    【0112】
    本発明のソックスは1つのプロセスで完全に製造され、かつ布地の2層(4層でない)を結合する平坦なシームを備えている。 このことによって最終製品の二重ソックスを形成する2つのソックスのウェール(即ち、リブ)ステッチ(wale stitch)同士の位置の整合が保証され、二重構造の完全な位置合わせが達成される。 これは、リブどうしを手で位置合わせする必要があり、かつ手作業でつま先を縫い合わせる必要のある他の二重ソックスのほとんどで保証され得ないことである。
    【0113】
    本発明の二重ソックスが1つのプロセスで製造されることで、添え糸を施されていない1本の低摩擦繊維で、特に全ての既知の繊維のなかで最も小さい摩擦係数を有するPTFE繊維で内側ソックスを編成することが可能となる。 このことで、2つのソックス層の糸組成及び構造について最大限のフレキシビリティが得られ、また同時に、従来の方法を用いて製造されたほとんどの既存の二重ソックスにまつわる問題である、二重ソックス構造の全体のかさ及び重量を最小限となる。
    【0114】
    内側ソックスのフット部を、低摩擦繊維から1×1ステッチの添え糸を施されていない構造に編成することで、足と内側ソックスとの境界面及び外側ソックスの内面と内側ソックスとの境界面の両方において滑らかな低摩擦繊維の境界面が形成される。
    【0115】
    本発明は、ウェルト端とつま先端とで結合された外側層と内側層とを備えた、添え糸を施されていない低摩擦繊維からなる低摩擦内側ソックスを提供する。 つま先シームは自動的に縫い合わされ、平坦な結合シームとなる。
    【0116】
    より具体的には、本発明は、内側ソックスのフット部がPTFE繊維Teflon(DuPont製)のような添え糸のない低摩擦フッ素重合体糸を含む二重ソックスを提供する。 外側ソックスは、Nylon/Licraで添え糸を施された綿からなり、サンドイッチ状のテリー織を挟んだヒール、つま先、及び足底を備えた構造であり得る。 外側ソックス構造と外側ソックスを形成する材料の両方は、さまざまな機能上の必要に応じて変えることができる。 例えば、冬用に熱特性を向上させたソックスを形成するために、綿をウールやSmartwoolのようなウールの改変物に置き換えることができる。 同様に、外側ソックスは、フット部及び/または脚部により広いまたは狭い面積にクッション保護手段を提供するために例えばテリー織クッションのサイズや配置を変えることで改変することができる。
    【0117】
    内側ソックスは、はじめに環状編機のダイアル要素に取り付け、その後管形状に編成される。 内側ヒール及びつま先部は、レシプロケイテッド(reciprocated)形態に編成される。 編成は、伸縮性のあるウェルトで内側層と連結されたソックスの外側層について続けられる。 外側層つま先部の編成が終了したとき、ダイアルは、自身をシリンダニードルの上に戻して、内側層と外側層とをリブステッチ同士で初めから終わりまで完全に結合する。 次に、自動つま先閉じユニットを係合し、外側つま先部を同じくステッチ同士で自動的に完全に閉じ合わせる。 そして、二重ソックスは、完全に運搬及び梱包の準備ができた状態で編機から外される。
    【0118】
    改良された二重ソックスは、そのつま先部を手で閉じあわせる必要なく達成される。 このことによって、布地の2層のみが結合されたシームで、かつそのシームの最も平坦な部分が二重ソックスの内側にくるという優れたシームが得られる。
    【発明を実施するための最良の形態】
    【0119】
    本発明は、単なる例示として提示した以下のいくつかの実施例の説明を添付の図面とともに参照することによって、より明確に理解されよう。
    【0120】
    図面、初めにその図1乃至図14を参照すると、内側層2及び外側層3を有する、本発明による多重ソックス1が示されている。 内側層2は、内側つま先端4及びウェルト領域5を有する。 外側層3は、外側つま先端7及びウェルト領域8を有する。 この場合、ソックスは二重ソックスであり、以下に詳細に説明するように、編成時にソックスのウェルト領域5及び8は連続し、一方つま先端4及び7は分離して形成される。 内側及び外側つま先端4及び7は、実質的に平坦なつま先シーム10によって結合される。 完成したソックス1は、ただ1つのシーム即ちつま先シーム10を有する。
    【0121】
    内側層2は内部フット部9を有し、内部フット部9は、つま先袋状部11、内部足底部12、この場合にはレシプロケイテッドヒール13である内部ヒール部、及び内部足首部14を有する。 この場合、内部フット部9は、抗摩擦特性及び/または抗菌性/抗真菌特性等のテクニカルな特性を備えたテクニカル繊維から編成される。 フット部9は、100%の添え糸のない低摩擦糸、好ましくはフルオロポリマー糸、特にDuPont社製のTeflon糸のようなポリテトラフルオロエチレン(PTFE)糸から編成され得る。 或いは、フット部9はPTFE繊維と別種の繊維との混紡糸からなる複合糸から編成され得る。 そのような繊維の1つとして、50%のPTFE繊維と50%のDacron繊維を含む、DuPont社製のTefron SYが挙げられる。 別のテクニカル糸としては、X-staticの名称で発売されている銀でコーティングされたNylonのような抗菌性/抗真菌性繊維がある。
    【0122】
    重要な点として、この糸は好ましくは添え糸構造を有していないものである。 添え糸構造は、異なる物理的特性を有する2種以上の糸からなるループを含み、各糸は、織物の表面(テクニカルな又は外側表面)に対するそれぞれの位置を誘導するために、別々に個別のガイドを通してニードルフックに供給される。 プレイティング(又は添え糸)は完成した織物の内側表面上に存在する糸である。 添え糸の最も一般的な用途は、完成した織物の構造を強化することであるが、様々な表面デザイン上の効果を達成するために創造的な意図で用いられることもあり得る。 本発明のソックスの内部フット部の少なくとも一部分において用いられる糸は、添え糸を施されていないものである。
    【0123】
    内側層2は、脚部15及び内部ウェルト5を含む。 脚部15は、フット部とは異なる材料からなり得る。 例えば脚部15は、TactelNylon等のNylon製であり得る。 内部ウェルト15は、綿、Nylon、及び弾性糸の混紡糸からなる弾性構造であり得る。 そのようなウェルト構造は、内部層において必ずしも必要不可欠なものではない。
    【0124】
    外側層3も外部フット部29を有し、外部フット部29は、つま先袋状部21、外部足底22、外部ヒール23、及び外部足首24を有する。 外部フット部は、テリー織綿のような適切なクッション材料をから編成され得る。 外側層3の脚部25及びウェルト部8は、内側層の対応する部分と同じ材料からなり得る。
    【0125】
    外側つま先端と内側つま先端は互いに結合されて、図8乃至図11に示すような結合された複合つま先端を形成する。 閉じられたつま先シームは図12乃至図14に示されている。
    【0126】
    完成した本発明の二重ソックスは、レシプロケイテッドヒール・つま先部を備えた管状の外側層と、レシプロケイテッドヒール・つま先部を備えた低摩擦フッ素重合体糸からなる管状の内側層とが、伸縮性のある二重ウェルトによって内側で結合されたものである。 二重ソックスは伸縮性のウェルトを有し、この伸縮性のウェルトは脚部と連続しており、脚部はクッションテリー織ハイヒール構造と連続しており、ハイヒール構造はクッションテリー織レシプロケイテッドヒールと連続しており、レシプロケイテッドヒールはさらにクッションテリー織フット部と連続しており、フット部はクッションテリー織つま先部と連続しており、つま先部はクッションテリー織レシプロケイテッドつま先部と連続しており、レシプロケイテッドつま先部は自動つま先閉じユニットによって閉じられて100%平坦な結合されたシームが形成される。
    【0127】
    図15乃至図32を参照すると、本発明の二重ソックスが、Lintoeつま先閉じ機を取り付けたSangiacomoシリンダ編機上で編成され得る。 シリンダ編機は、ダイアル要素51を有するダイアル50と、シリンダニードル53を有するシリンダ52とを有する。 Lintoe自動閉じ機は、トランスファユニット55とつま先閉じユニット56とを有する。
    【0128】
    例えばNylonと伸縮性材料からなる織地の2つのコースの縫製前処理物(preparation)が、メインフィードにおける1×1ニードル選択によって編成される。 これによって、ダイアルは、ニードルシリンダの上側端に同心の形で配置され、かつその周囲に同じ高さで配置されたフックを備えた複数のダイアル要素を含んでいるが、同心のシリンダとともに回転して、伸縮自在な空気シリンダによってダイアル要素を伸ばすことが可能となる。
    【0129】
    これによってダイアル要素が1×1ニードル選択の間を通り、今や円筒形となった織地とダイアルの織地とを結合するループ60を形成できることになる。
    【0130】
    この段階で、内部つま先部はシリンダによってTeflon糸から形成され、シリンダは往復運動して必要なサイズの袋状部11を編成し、袋状部11は内側フット部12と連続しており、内側フット部12は前進方向に回転するシリンダによって編成され、内側ヒール部13と連続しており、内側ヒール部13は、往復運動するシリンダが必要なサイズのヒール袋状部を編成することによって形成される。 これはさらに内側足首部と連続している(図15及び図16参照)。
    【0131】
    テクニカル糸が引き出され、必要な機能特性に適した別種の糸(例えばTactelNylon)が、別の糸キャリアを選択することによってメインフィードに導入される。 全ての他の糸キャリアが引き出される。
    【0132】
    次に上側の内側脚部15が編成される。 内側脚部15は、内側伸縮性ウェルト5と連続しており、外側伸縮性脚部25(図12)で用いたのと同じ糸で構成され、外側脚部25は外側伸縮性ウェルト8と連続しており、ウェルト8は外側伸縮層脚部と連続しており、外側脚部はクッション外側層テリー織ハイヒール部24と連続しており、ハイヒール部24はクッションレシプロケイテッド外側層ヒール袋状部23と連続しており、外側層ヒール袋状部23はさらにクッション外側層フット部22と連続しており、外側層フット部22は外側層クッションリングつま先部7と連続しており、つま先部7はパッド入り外側層レシプロケイテッドつま先袋状部21と連続している。 この製造方法・手順は、必要に応じて外側層織地上に飾りデザイン、及び/または異なるステッチの構造を含めることもサポートする。
    【0133】
    次のステップは、内側つま先部4の内側層縫製前処理コースをダイアル要素51から外し、それらを外側つま先部7を含むシリンダ要素53上に取り付けることである。 内側層つま先部4は、リブステッチ同士で外側層つま先部7と自動的に位置合わせされる。 次にNylon編み糸70によって外側つま先部4と内側つま先部7とを結合する。
    【0134】
    図20を参照すると、開口部59を有するダイアル要素51が、内側つま先部4の縫製前処理コースのループ60を保持しているところが示されている。 図21を参照すると、ニードルフック57及びニードルラッチ58を有するシリンダニードル53が外側つま先部7の最後のコースのループ85を保持しているところが示されている。 ループ60は図21及び図22を参照して説明したように、ダイアル要素51が前進してループ60を拡げ、シリンダニードル53が上側に動いてダイアル要素の開口部59及び拡がったループ60の中を通ることによって、ダイアル要素51から移される。 図23を参照すると、ループ60がループ85も保持しているニードル53上に移されたところが示されている。 内側つま先部のループ60と外側つま先部のループ85とを位置合わせするステップは、図26(a)に示されている。 図26(b)を参照すると、内側層と外側層を結合するためにコース86を編成するステップが示されている。 図26(c)及び図26(d)に示すように、内側層と外側層とを結合する初めのコースが編成された後に、追加のコース86が編成され得る。
    【0135】
    図24を参照すると、新たな糸88がニードルフック57に供給され、ニードルのラッチ58が上向きに動かされて、ニードルが下方向に動いたときにその糸がループ60と85を通されて外側層及び内側層のつま先端4及び7を結合する新たなコースのループ86を編成できるようにする。 完成したループ86は図25に示されている。
    【0136】
    ダイアル、糸、及び糸フィンガを有する編機のヘッド部は上に持ち上げられ、内側層及び外側層つま先部4及び7が取り付けられているシリンダから離される。
    【0137】
    図27を参照すると、トランスファアーム72が、シンカーキャップ71及びトランスファ要素73を備えた半月トランスファユニット55を有する。 内側及び外側つま先部の最後のコースのステッチ86は、シリンダのニードル53からトランスファアームのダイアル要素に2段階で移される。 第1段階では、トランスファアーム55がシリンダの上に重なるように動かされ、シリンダ上に降ろされて、Lintoe要素73と結合された内側及び外側つま先部4及び7を保持するシリンダ要素53の第1半円部とを位置合わせする。 第1の半円部のステッチ86は、シリンダニードル53から半月形トランスファユニット55のLintoe要素73に移される。 第2段階では、第1部分のループ86の全てが隣接する要素73に移されたときに、図28及び図29に示すごとくトランスファアーム55が反転されて、トランスファ要素が、つま先部の残りの部分のループ86を保持しているシリンダ要素の第2の半円部のシリンダニードル53に隣接するようにされる。 残りのステッチ86は、隣接するトランスファ要素73に移される。 各トランスファ要素はこの時点で2つのループ86を保持している。
    【0138】
    図30に示すように、結合されたつま先部4及び7はこの時点でLintoe要素上にあり、トランスファユニット55はLintoe装置のソーイングヘッド56の上に動かされる。 ソーイングヘッド56はつま先部4及び7に平坦なシームを形成する。 完成した二重ソックスは編機から完成品として放出される。
    【0139】
    シームを形成するステップは、図31により詳細に示されている。 図31は、移し動作が終了した後同じトランスファ要素上に互いに近接して配置された最後のコースの両端の部分の2つのステッチループ86を示している。 つま先シーム10を編成するステップは図32に示されている。
    【0140】
    本発明において、内側つま先端と外側つま先端は、初めにステッチ同士を結合して1つの複合つま先端が形成され、次にその複合つま先端が閉じられて、実施的に平坦なつま先シームが形成される。 複合つま先端は、この場合には少なくとも2つの糸のコースである複数のコースを有する。 この結果、例外的に平坦なつま先シームが形成され、この平坦なシームは少なくとも足に接触する内側層においてソックスの主本体部に引っ込められた形となっている。 つま先シームは、概ねシームに隣接するソックスの主本体部の厚さより薄い厚さを有する。
    【実施例1】
    【0141】
    Lintoeアタッチメントを備えたSangiacomo環状編機において、二重ソックスを以下に説明するように製造する。
    【0142】
    Elastane糸(フルオロポリマーでコーティングされたものでもよい)を取り付けることによってダイアルを準備する。 連結糸を、シリンダニードルからダイアル要素に通す。
    【0143】
    次に、糸キャリア交換によってフルオロポリマー繊維を導入する。
    【0144】
    シリンダを往復運動させて、フルオロポリマー繊維を用いた内部つま先袋状部を作成する。
    【0145】
    次にソックスの内部フット部をシリンダによって編成する。
    【0146】
    次に内部ヒール部を、シリンダを往復運動させることによってフルオロポリマー繊維から編成する。
    【0147】
    内側足首部(ハイヒール)をフルオロポリマー繊維を用いて連続して編成する。
    【0148】
    次に、糸キャリアを交換して、内側ソックスの脚部を編成するために用いられるTactelNylon繊維がシリンダに供給されるようにする。
    【0149】
    脚部が編成されると、さらに糸キャリア交換を行って、内部ウェルト構造を編成するための綿、Nylon、及び伸縮性糸を混ぜたものを導入する。 これはソックスの脚部の最上部周囲の伸縮性の領域である。 これは外観のみのために内部ソックスの上に編成される。 これが外部ソックスの上に設けられてもよい。
    【0150】
    編成は継続して行い、内側ソックスに連続した外側ソックスの脚部を形成する。 内側及び外側ソックス部分の全てを編成している間、はじめの連結糸はダイアル要素に保持されたままとなっている。
    【0151】
    伸縮性糸を引き出し、外側ソックス層の外部足首領域を綿Lycra糸を用いて編成する。
    【0152】
    再び糸の交換を行う。 綿及びNylon糸を用いてソックスの外側ヒール部編成する。 このヒール部は、ソックスの完成時に内側ソックス層のヒール部と同じ位置にくる。 この領域で綿及びNylonを用いて、ソックスのなかで最も磨耗の激しい部分であるヒール部に強い引っ張り強度とともに履き心地の良さが与えられる。
    【0153】
    綿及びLycra糸を用いて編成を継続的に行い、外部フット部を形成する。
    【0154】
    次に、シリンダ要素を往復運動させることによって外部つま先部を編成する。 外部つま先部は綿及びNylon糸から作られる。
    【0155】
    内側ソックス層のつま先部はダイアル要素に依然結合されている。
    【0156】
    次に内側つま先部を常に保持するシリンダニードルと内部つま先部を位置合わせする。
    【0157】
    次にダイアル要素を動かして、ダイアルに保持された内側つま先部を、外側つま先部を保持しているシリンダニードル上に置く。
    【0158】
    シリンダニードル上に配置されているとき、内側及び外側つま先部の布地を、Nylon編み糸を用いてまとめて一緒に編む。
    【0159】
    ダイアル、糸、及び糸フィンガを保持している編機のヘッド部を上に持ち上げて、内側及び外側つま先部が取り付けられたシリンダから分離する。 この構成では、全てのシリンダ要素が引っ込められる。
    【0160】
    Lintoeアタッチメントのアームを上に重なるように動かして下降させペグ上に配置して、Lintoe要素を内側及び外側つま先部を保持しているシリンダ要素と位置を整合させる。
    【0161】
    Lintoeアームに支持された半月形トランスファ要素を180゜反転させて糸を移す。
    【0162】
    次にシリンダを上に動かして、それぞれソックスの半分を構成する2つの要素をつま先の部分で結合する。
    【0163】
    全ての布地を長いシリンダニードルから取り外して、半月形トランスファ要素のLintoe要素に移す。
    【0164】
    Lintoeトランスファアームを持ち上げ、Lintoeアタッチメントのソーイングヘッドの上に動かす。
    【0165】
    トランスファアームを下降させて、つま先の内側及び外側をLintoeソーイングヘッド上に降ろし、Nylon糸を用いてつま先部に平坦なシームを形成する。
    【0166】
    次に内側及び外側つま先部に平坦なシームを備えた二重ソックスを編機から取り外す。
    【0167】
    そのソックスは、その内側層及び外側層が編まれるまでダイアル要素上に取り付けられている内側つま先部を開始点として編成されることに注意されたい。 編成の終了点は編機のシリンダ要素上の外側つま先部である。 次に内側つま先部をダイアル要素から移して、内側及び外側つま先部の各ステッチが同じ位置に並ぶようにする。 次に従来型のLintoe編機を用いてソックスの層とを平坦なシームとを結合する。
    【0168】
    本発明のソックスは1つのプロセスで完全に製造され、かつ布地の2つの層を結合する平坦なシームを備えている。 このことによって最終製品の二重ソックスを形成する2つのソックスの層のリブステッチ同士の位置の整合が保証され、二重構造の完全な位置合わせが達成される。 手作業の介入が不要でかつ手作業による仕上げも不要なプログラムされた連続的な製造サイクルにおいて1つのプロセスで製造されることで、従来の二重ソックスの製造では達成できなかったレベルの寸法及び仕上がりの精度と一様性が本発明の二重ソックスでは達成され、このことによって本発明のソックスは予防的フットケアの用途には理想的に適したものとなる。
    【0169】
    本発明の二重ソックスが1つのプロセスで製造されることで、添え糸を施されていない1本の低摩擦繊維で、特に全ての既知の繊維のなかで最も小さい摩擦係数を有するPTFE繊維で内側ソックスを編成することが可能となる。 このことから、本発明のソックスは、ソックスとフット部との境界面及び内側・外側ソックスの境界面の両方においてあらゆるソックス(同じ構造のソックス、即ち外側ソックスの内側面にテリー織クッションを備えた構造のソックス)より小さい摩擦係数を達成したものと考えられる。 このことは約9gmsの量のTeflon繊維を用いることによって達成される。
    【0170】
    PTFE繊維は耐熱性で、他の従来の糸と比較して足とソックスとの境界面をより低い温度に保つ。 このようなより低い温度の皮膚との表面接触部と、100%PTFE層を設けることで得られる両内側境界面におけるより低い摩擦係数と、テリー織クッションパッドによる圧力の低下とが組み合わさって、フット部表面をより快適かつより乾燥した状態(汗腺への刺激がより少ない)に保ち、従って感染症にかかり難くなり、かつ炎症、痛み、及び水泡が非常に形成され難くなる。
    【0171】
    PTFEは疎水性であり、従って水分は薄い内側Teflon層を通過して外側層に入り、外側層はその組成における主要な繊維として親水性の糸を有している。 フット部にかかる圧力を低下させること以外に、テリー織クッションは、一層の靴下と比較してソックスの断熱性を改善する。 内側ソックス層が極めて軽量で薄いが非常に強靭であることで、完成品の二重ソックスの全体のかさと重量は、フット部にテリー織を有する単層ソックス製品の多くよりごくわずかに重いだけのものとなり、従って通常の靴または矯正用に改変された靴の何れにおいても快適な履き心地が得られるものとなる。
    【0172】
    PTFEは化学的に不活性でもあり、このことで皮膚との接触点に設けるために非常に安定した媒介物となる。
    【0173】
    従って本発明は、外側層におけるフット部に対するテリー織クッションパッドと、非常に薄く低摩擦の内側層とを組み合わせ、平坦なシームで仕上げたソックスを提供する。 本発明は足に対する境界面における摩擦と圧力の両方を著しく低減し、水分を逃がし、かつ皮膚の表面を低温に保つのを助ける。 従って、本発明は、カルス形成や水疱形成、及びその他の種類の皮膚の障害の低減及び予防を助けとなり、かつ重症の足の合併症のリスクにさらされている糖尿病や他の医学的状態の患者が使用するために理想的なものとなる。
    【0174】
    本発明の二重層構造では、PTFE繊維が内側ソックス上の1つの編地に組み入れられ、かつ従来の糸のテリー織クッションが外側層のフット部領域に組み入れられている。
    【0175】
    ソックスの糸は使用目的に応じて変えられることは理解されよう。 例えば、温暖な気候条件に適したソックスもあれば、寒冷地で着用するのにより適したソックスも存在し得る。
    【0176】
    温暖な気候用の外側ソックスには、約85%の綿糸に13%Nylon及び2%Lycra混紡糸を添え糸としたものが最も使用される可能性が高い。 内側ソックスは、つま先部のシームにNylon及びNylon/Lycra混紡糸の両方をごく僅かなパーセンテージ有するだけの100%Teflon製である。
    【0177】
    冬用のものは、主な糸として綿糸またはその等価物の代わりとなる断熱特性の向上した糸を用いる。 この糸はCoolmaxや、ウールや、収縮しないSmartwoolのようなウールの改変物がよく用いられる。 その他の点では、その組成は温暖地用ソックスに近いものとなる。 Nylon/Lycra添え糸の仕様は、主な外側ソックス用糸の特性及び編み方の特徴に適するように変えることができる。 この2つの改変形態の主な外側用糸は、抗菌剤及び抗真菌剤で処理される。 複合糸の主糸は、処理された繊維を主繊維とともにコアスパンヤーンに編成したものを用いることも可能である。
    【0178】
    このソックスには、米国のNoble Medical Technologies社からX-static(商標)で発売されている銀でコーティングされたNylon繊維を組み入れることができる。 この繊維はNylonは機能特性に悪影響を及ぼすことなくNylon繊維の基質に銀の層を永久的に結合したものである。 銀でコーティングされた繊維は抗菌剤として有効であり、体臭を取り除き、静電気を最小にするのに有益である。 またこの繊維は、近接または接触する体表の温度を調節するのを助ける。 この糸はNylonの機能及び触覚特性を維持しているため、織り込まれる形で、或いは織り込まれずにフィラメントまたはスピニングされる糸として編地において用いられ得る。 この糸は純銀固有のものとして知られている医療上の効果を織物の形態で提供する。
    【実施例2】
    【0179】
    Lintoeアタッチメントを備えたSangiacomo環状編機において、二重ソックスを以下に説明するように製造する。
    【0180】
    Elastane糸(Teflonでコーティングされたものでもよい)を取り付けることによってダイアルを準備する。 連結糸を、シリンダニードルからダイアル要素に通す。
    【0181】
    次に、糸キャリア交換によって銀でコーティングされたNylon繊維を導入する。
    【0182】
    シリンダを往復運動させて、銀でコーティングされたNylon繊維を用いた内部つま先袋状部を作成する。
    【0183】
    次にソックスの内部フット部をシリンダによって編成する。
    【0184】
    次に内部ヒール部を、シリンダを往復運動させることによって銀でコーティングされたNylon繊維から編成する。
    【0185】
    内側足首部(ハイヒール)を銀でコーティングされたNylon繊維を用いて連続して編成する。
    【0186】
    次に、糸キャリアを交換して、内側ソックスの脚部を編成するために用いられるTactelNylon繊維がシリンダに供給されるようにする。
    【0187】
    脚部が編成されると、さらに糸キャリア交換を行って、内部ウェルト構造を編成するための綿、Nylon、及び伸縮性糸を混ぜたものを導入する。 これはソックスの脚部の最上部周囲の伸縮性の領域である。 これは外観のみのために内部ソックスの上に編成される。 これが外部ソックスの上に設けられてもよい。
    【0188】
    編成は継続して行い、内側ソックスに連続した外側ソックスの脚部を形成する。 内側及び外側ソックス部分の全てを編成している間、はじめの連結糸はダイアル要素に保持されたままとなっている。
    【0189】
    伸縮性糸を引き出し、外側ソックス層の外部足首領域を綿Lycra糸を用いて編成する。
    【0190】
    再び糸の交換を行う。 綿及びNylon糸を用いてソックスの外側ヒール部編成する。 このヒール部は、ソックスの完成時に内側ソックス層のヒール部と同じ位置にくる。 この領域で綿及びNylonを用いて、ソックスのなかで最も磨耗の激しい部分であるヒール部に強い引っ張り強度とともに履き心地の良さが与えられる。
    【0191】
    綿及びLycra糸を用いて編成を継続的に行い、外部フット部を形成する。
    【0192】
    次に、シリンダ要素を往復運動させることによって外部つま先部を編成する。 外部つま先部は綿及びNylon糸から作られる。
    【0193】
    内側ソックス層のつま先部はダイアル要素に依然結合されている。
    【0194】
    次に内側つま先部を常に保持するシリンダニードルと内部つま先部を位置合わせする。
    【0195】
    次にダイアル要素を動かして、ダイアルに保持された内側つま先部を、外側つま先部を保持しているシリンダニードル上に置く。
    【0196】
    シリンダニードル上に配置されているとき、内側及び外側つま先部の布地を、Nylon編み糸を用いてまとめて一緒に編む。
    【0197】
    ダイアル、糸、及び糸フィンガを保持している編機のヘッド部を上に持ち上げて、内側及び外側つま先部が取り付けられたシリンダから分離する。 この構成では、全てのシリンダ要素が引っ込められる。
    【0198】
    Lintoeアタッチメントのアームを上に重なるように動かして下降させペグ上に配置して、Lintoe要素を内側及び外側つま先部を保持しているシリンダ要素と位置を整合させる。
    【0199】
    Lintoeアームに支持された半月形トランスファ要素を180゜反転させて糸を移す。
    【0200】
    次にシリンダを上に動かして、それぞれソックスの半分を構成する2つの要素をつま先の部分で結合する。
    【0201】
    全ての布地を長いシリンダニードルから取り外して、半月形トランスファ要素のLintoe要素に移す。
    【0202】
    Lintoeトランスファアームを持ち上げ、Lintoeアタッチメントのソーイングヘッドの上に動かす。
    【0203】
    トランスファアームを下降させて、つま先の内側及び外側をLintoeソーイングヘッド上に降ろし、Nylon糸を用いてつま先部に平坦なシームを形成する。
    【0204】
    次に内側及び外側つま先部に平坦なシームを備えた二重ソックスを編機から取り外す。
    【0205】
    そのソックスは、その内側層及び外側層が編まれるまでダイアル要素上に取り付けられている内側つま先部を開始点として編成されることに注意されたい。 編成の終了点は編機のシリンダ要素上の外側つま先部である。 次に内側つま先部をダイアル要素から移して、内側及び外側つま先部の各ステッチが同じ位置に並ぶようにする。 次に従来型のLintoe編機を用いてソックスの層とを平坦なシームとを結合する。
    【0206】
    本発明のソックスは1つのプロセスで完全に製造され、かつ布地の2つの層を結合する平坦なシームを備えている。 このことによって最終製品の二重ソックスを形成する2つのソックスの層のリブステッチ同士の位置の整合が保証され、二重構造の完全な位置合わせが達成される。 手作業の介入が不要でかつ手作業による仕上げも不要なプログラムされた連続的な製造サイクルにおいて1つのプロセスで製造されることで、従来の二重ソックスの製造では達成できなかったレベルの寸法及び仕上がりの精度と一様性が本発明の二重ソックスでは達成され、このことによって本発明のソックスは予防的フットケアの用途には理想的に適したものとなる。
    【0207】
    本発明の二重ソックスが1つのプロセスで製造されることで、内側ソックスの少なくとも一部分、特にフット部分を、添え糸を施されていない1本のX-static(商標)繊維で編成することが可能となる。
    【0208】
    ソックスの糸は使用目的に応じて変えられることは理解されよう。 例えば、温暖な気候条件に適したソックスもあれば、寒冷地で着用するのにより適したソックスも存在し得る。
    【0209】
    温暖な気候用の外側ソックスには、約85%の綿糸に13%Nylon及び2%Lycra混紡糸を添え糸としたものが最も使用される可能性が高い。
    【0210】
    冬用のものは、主な糸として綿糸またはその等価物の代わりとなる断熱特性の向上した糸を用いる。 この糸はCoolmaxや、ウールや、収縮しないSmartwoolのようなウールの改変物がよく用いられる。 その他の点では、その組成は温暖地用ソックスに近いものとなる。 Nylon/Lycra添え糸の仕様は、主な外側ソックス用糸の特性及び編み方の特徴に適するように変えることができる。
    【0211】
    このソックスには、Nylonは機能特性に悪影響を及ぼすことなくNylon繊維の基質に銀の層を永久的に結合した銀でコーティングされたNylon繊維を組み入れることができる。 銀でコーティングされた繊維は抗菌剤として有効であり、体臭を取り除き、静電気を最小にするのに有益である。 またこの繊維は、近接または接触する体表の温度を調節するのを助ける。
    【0212】
    内側ソックス層が極めて軽量で薄いが非常に強靭であることで、完成品の二重ソックスの全体のかさと重量は、フット部にテリー織を有する単層ソックス製品の多くよりわずかに重いだけのものとなり、従って通常の靴または矯正用に改変された靴の何れにおいても快適な履き心地が得られるものとなる。
    【0213】
    銀でコーティングされたNylon糸から1×1ステッチの添え糸のない構造に内側ソックスのフット部を編成することによって、外側ソックスのフット部及び内側面の両方に対する境界面が滑らかな構造の抗菌性及び抗真菌性の境界面に形成される。 本発明は、外側ソックス層と内側ソックス層とがウェルト端及びつま先シームで結合された構造を有し、少なくともフット部が添え糸のない銀でコーティングされたNylon糸からなる内側ソックスを提供する。 つま先シームは自動的に縫い合わされ、平坦な結合シームとなる。 外側ソックスは、使用者に様々な利点を提供するような糸の構成・構造を有するものであり得る。
    【0214】
    二重層構造では、銀でコーティングされたNylon糸が内側ソックス上の1つの編地に組み入れられ、かつ従来の糸のテリー織クッションが外側層のフット部領域に組み入れられている。
    【0215】
    この構造では、銀でコーティングされたNylon繊維が皮膚に接触することから、足の臭いと水虫を予防するためにその繊維の医薬的効果が最適化される。
    【実施例3】
    【0216】
    Lintoeアタッチメントを備えたSangiacomo環状編機において、二重ソックスを以下に説明するように製造する。
    【0217】
    Elastane糸(Teflonでコーティングされたものでもよい)を取り付けることによってダイアルを準備する。 連結糸を、シリンダニードルからダイアル要素に通す。
    【0218】
    次に、糸キャリア交換によってTeflon繊維または糸、銀でコーティングした繊維または糸、及びLycra繊維または糸を導入する。 シリンダを往復運動させて、これらの3種の繊維を用いた内部つま先袋状部を作成する。
    【0219】
    次にこれらの3種の繊維を用いてソックスの内部フット部をシリンダによって編成する。
    【0220】
    次に内部ヒール部を、シリンダを往復運動させることによってTeflon繊維または糸、銀でコーティングした繊維または糸、及びLycra繊維または糸から編成する。
    【0221】
    内側足首部(ハイヒール)を同じ3種の繊維を用いて連続して編成する。
    【0222】
    次に、糸キャリアを交換して、内側ソックスの脚部を編成するために用いられるTactelNylon繊維がシリンダに供給されるようにする。
    【0223】
    脚部が編成されると、さらに糸キャリア交換を行って、内部ウェルト構造を編成するためのウール、Nylon、及び伸縮性糸を混ぜたものを導入する。 これはソックスの脚部の最上部周囲の伸縮性の領域である。 これは外観のみのために内部ソックスの上に編成される。 これが外部ソックスの上に設けられてもよい。
    【0224】
    編成は継続して行い、内側ソックスに連続した外側ソックスの脚部を形成する。 内側及び外側ソックス部分の全てを編成している間、はじめの連結糸はダイアル要素に保持されたままとなっている。
    【0225】
    伸縮性糸を引き出し、外側ソックス層の外部足首領域をウール及びLycra糸を用いて編成する。
    【0226】
    再び糸の交換を行う。 ウール及びNylon糸を用いてソックスの外側ヒール部編成する。 このヒール部は、ソックスの完成時に内側ソックス層のヒール部と同じ位置にくる。 この領域でウール及びNylonを用いて、ソックスのなかで最も磨耗の激しい部分であるヒール部に強い引っ張り強度とともに履き心地の良さが与えられる。
    【0227】
    ウール及びLycra糸を用いて編成を継続的に行い、外部フット部を形成する。
    【0228】
    次に、シリンダ要素を往復運動させることによって外部つま先部を編成する。 外部つま先部はウール及びNylon糸から作られる。
    【0229】
    内側ソックス層のつま先部はダイアル要素に依然結合されている。
    【0230】
    次に内側つま先部を常に保持するシリンダニードルと内部つま先部を位置合わせする。
    【0231】
    次にダイアル要素を動かして、ダイアルに保持された内側つま先部を、外側つま先部を保持しているシリンダニードル上に置く。
    【0232】
    シリンダニードル上に配置されているとき、内側及び外側つま先部の布地を、Nylon編み糸を用いてまとめて一緒に編む。
    【0233】
    ダイアル、糸、及び糸フィンガを保持している編機のヘッド部を上に持ち上げて、内側及び外側つま先部が取り付けられたシリンダから分離する。 この構成では、全てのシリンダ要素が引っ込められる。
    【0234】
    Lintoeアタッチメントのアームを上に重なるように動かして下降させペグ上に配置して、Lintoe要素を内側及び外側つま先部を保持しているシリンダ要素と位置を整合させる。
    【0235】
    Lintoeアームに支持された半月形トランスファ要素を180゜反転させて糸を移す。
    【0236】
    次にシリンダを上に動かして、それぞれソックスの半分を構成する2つの要素をつま先の部分で結合する。
    【0237】
    全ての布地を長いシリンダニードルから取り外して、半月形トランスファ要素のLintoe要素に移す。
    【0238】
    Lintoeトランスファアームを持ち上げ、Lintoeアタッチメントのソーイングヘッドの上に動かす。
    【0239】
    トランスファアームを下降させて、つま先の内側及び外側をLintoeソーイングヘッド上に降ろし、Nylon糸を用いてつま先部に平坦なシームを形成する。
    【0240】
    次に内側及び外側つま先部に平坦なシームを備えた二重ソックスを編機から取り外す。
    【0241】
    そのソックスは、その内側層及び外側層が編まれるまでダイアル要素上に取り付けられている内側つま先部を開始点として編成されることに注意されたい。 編成の終了点は編機のシリンダ要素上の外側つま先部である。 次に内側つま先部をダイアル要素から移して、内側及び外側つま先部の各ステッチが同じ位置に並ぶようにする。 次に従来型のLintoe編機を用いてソックスの層とを平坦なシームとを結合する。
    【0242】
    本発明のソックスは1つのプロセスで完全に製造され、かつ布地の2つの層を結合する平坦なシームを備えている。 このことによって最終製品の二重ソックスを形成する2つのソックスの層のリブステッチ同士の位置の整合が保証され、二重構造の完全な位置合わせが達成される。 手作業の介入が不要でかつ手作業による仕上げも不要なプログラムされた連続的な製造サイクルにおいて1つのプロセスで製造されることで、従来の二重ソックスの製造では達成できなかったレベルの寸法及び仕上がりの精度と一様性が本発明の二重ソックスでは達成され、このことによって本発明のソックスは予防的フットケアの用途には理想的に適したものとなる。
    【0243】
    本発明の二重ソックスが1つのプロセスで製造されることで、内側ソックスを編成する際に、PTFE繊維Teflon(DuPont製)のような低摩擦フルオロポリマー糸を足の表面との境界をなす内側織地面に配置し、抗菌性及び抗真菌性糸または繊維、好ましくは銀でコーティングされた繊維または糸外側ソックス層の内側面との境界をなす外側面に配置し、かつ伸縮性糸、好ましくはLycraを内側ソックス織地の中央にサンドイッチ状に挟んで、添え糸を施された構造に編成することが可能となる。 低摩擦繊維で、特に全ての既知の繊維のなかで最も小さい摩擦係数を有するPTFE繊維を用いることでソックスは、ソックスとフット部との境界面おいて、テリー織クッションを備えたあらゆるソックスより小さい摩擦係数を達成したものと考えられる。
    【0244】
    PTFE繊維は耐熱性で、他の従来の糸と比較して足とソックスとの境界面をより低い温度に保つ。 このようなより低い温度の皮膚との表面接触部と、100%PTFE層を設けることで得られる内側ソックスと足の境界面におけるより低い摩擦係数と、テリー織クッションパッドを外側ソックス層に設けたことによる圧力の低下とが組み合わさって、フット部表面をより快適かつより乾燥した状態(汗腺への刺激がより少ない)に保ち、従って感染症にかかり難くなり、かつ炎症、痛み、及び水泡が非常に形成され難くなる。 この銀でコーティングした繊維によって、2次的感染の虞が少くなり、かつ足のにおい及び水虫が軽減されかつ/又は防止される。
    【0245】
    PTFEと銀でコーティングされた糸の両方は疎水性であり、従って水分は薄い内側Teflon/銀でコーティングされた糸のソックス層を通過して外側層に入り、外側層はその組成における主要な繊維として親水性の糸を有している。 フット部にかかる圧力を低下させること以外に、テリー織クッションは、一層の靴下と比較してソックスの断熱性を改善する。 内側ソックス層が極めて軽量で薄いが非常に強靭であることで、完成品の二重ソックスの全体のかさと重量は、フット部にテリー織を有する単層ソックス製品の多くよりわずかに重いだけのものとなり、従ってぴったり合った長靴や他の活動用履物の何れを用いるときも快適な履き心地が得られるものとなる。
    【0246】
    PTFEは化学的に不活性でもあり、このことで皮膚との接触点に設けるために非常に安定した媒介物となる。
    【0247】
    従って本発明は、外側層におけるフット部に対するテリー織クッションパッドと、非常に薄く低摩擦の内側層とを組み合わせ、平坦なシームで仕上げたソックスを提供する。 本発明は足に対する境界面における摩擦と圧力の両方を著しく低減し、水分を逃がし、かつ皮膚の表面を低温に保つのを助ける。 従って、本発明は、カルス形成や水疱形成、及びその他の種類の皮膚の障害の低減及び予防を助けとなり、かつ重症の足の合併症のリスクにさらされている糖尿病や他の医学的状態の患者が使用するために理想的なものとなる。
    【0248】
    ソックスの糸は使用目的に応じて変えられることは理解されよう。 例えば、温暖な気候条件に適したソックスもあれば、寒冷地で着用するのにより適したソックスも存在し得る。
    【0249】
    温暖な気候用の外側ソックスには、約85%の綿糸に13%Nylon及び2%Lycra混紡糸を添え糸としたものが最も使用される可能性が高い。 内側ソックスは、つま先部のシームにNylon及びNylon/Lycra混紡糸の両方をごく僅かなパーセンテージ有するだけの100%Teflon製である。
    【0250】
    冬用のものは、主な糸として綿糸またはその等価物の代わりとなる断熱特性の向上した糸を用いる。 この糸はCoolmaxや、ウールや、収縮しないSmartwoolのようなウールの改変物がよく用いられる。 その他の点では、その組成は温暖地用ソックスに近いものとなる。 Nylon/Lycra添え糸の仕様は、主な外側ソックス用糸の特性及び編み方の特徴に適するように変えることができる。
    【0251】
    このソックスには、米国のNoble Medical Technologies社からX-static(商標)で発売されている銀でコーティングされたNylon繊維を組み入れることができる。 この繊維はNylonは機能特性に悪影響を及ぼすことなくNylon繊維の基質に銀の層を永久的に結合したものである。 銀でコーティングされた繊維は抗菌剤として有効であり、体臭を取り除き、静電気を最小にするのに有益である。 またこの繊維は、近接または接触する体表の温度を調節するのを助け、かつ足の創傷、小胞、及び炎症への二次感染のリスクを低下させる。
    【0252】
    軍用及び激しい活動用の履物のためにデザインされたソックスに銀成分を含む糸または繊維を組み入れることによって、足の臭いや水虫を除去または予防することに加えて、水泡や創傷やその他の足の炎症における二次的な最近や真菌の感染症のリスクが低下するので、必要ならば連続的な身体活動が可能となる。
    【実施例4】
    【0253】
    Lintoeアタッチメントを備えたSangiacomo環状編機において、二重ソックスを以下に説明するように製造する。
    【0254】
    Elastane糸(PTFEでコーティングされたものでもよい)を取り付けることによってダイアルを準備する。 連結糸を、シリンダニードルからダイアル要素に通す。
    【0255】
    次に、糸キャリア交換によって、PTFE繊維と他の従来の繊維の混紡(以下PTFE混紡糸と称する)からなる複合糸(一例として50%PTFEと50%のDacron繊維とからなるDupont製のTefron SYヤーンが挙げられる。)を導入する。 Dacronは加工ポリエステルである。
    【0256】
    シリンダを往復運動させて、フルオロポリマー繊維を用いた内部つま先袋状部を作成する。
    【0257】
    次にソックスの内部フット部をシリンダによって編成する。
    【0258】
    次に内部ヒール部を、シリンダを往復運動させることによってPTFE混紡糸から編成する。
    【0259】
    そして内側足首部(ハイヒール)をPTFE混紡糸を用いて連続して編成する。
    【0260】
    次に、糸キャリアを交換して、内側ソックスの脚部を編成するために用いられるTactelNylon繊維がシリンダに供給されるようにする。
    【0261】
    脚部が編成されると、さらに糸キャリア交換を行って、内部ウェルト構造を編成するための綿、Nylon、及び伸縮性糸を混ぜたものを導入する。 これはソックスの脚部の最上部周囲の伸縮性の領域である。 これは外観のみのために内部ソックスの上に編成される。 これが外部ソックスの上に設けられてもよい。
    【0262】
    編成は継続して行い、内側ソックスに連続した外側ソックスの脚部を形成する。 内側及び外側ソックス部分の全てを編成している間、はじめの連結糸はダイアル要素に保持されたままとなっている。
    【0263】
    伸縮性糸を引き出し、外側ソックス層の外部足首領域を綿Lycra糸を用いて編成する。
    【0264】
    再び糸の交換を行う。 綿及びNylon糸を用いてソックスの外側ヒール部編成する。 このヒール部は、ソックスの完成時に内側ソックス層のヒール部と同じ位置にくる。 この領域で綿及びNylonを用いて、ソックスのなかで最も磨耗の激しい部分であるヒール部に強い引っ張り強度とともに履き心地の良さが与えられる。
    【0265】
    綿及びLycra糸を用いて編成を継続的に行い、外部フット部を形成する。
    【0266】
    次に、シリンダ要素を往復運動させることによって外部つま先部を編成する。 外部つま先部は綿及びNylon糸から作られる。
    【0267】
    内側ソックス層のつま先部はダイアル要素に依然結合されている。
    【0268】
    次に内側つま先部を既に保持するシリンダニードルと内部つま先部を位置合わせする。
    【0269】
    次にダイアル要素を動かして、ダイアルに保持された内側つま先部を、外側つま先部を保持しているシリンダニードル上に置く。
    【0270】
    シリンダニードル上に配置されているとき、内側及び外側つま先部の布地を、Nylon編み糸を用いてまとめて一緒に編む。
    【0271】
    ダイアル、糸、及び糸フィンガを保持している編機のヘッド部を上に持ち上げて、内側及び外側つま先部が取り付けられたシリンダから分離する。 この構成では、全てのシリンダ要素が引っ込められる。
    【0272】
    Lintoeアタッチメントのアームを上に重なるように動かして下降させペグ上に配置して、Lintoe要素を内側及び外側つま先部を保持しているシリンダ要素と位置を整合させる。
    【0273】
    Lintoeアームに支持された半月形トランスファ要素を180゜反転させて糸を移す。
    【0274】
    次にシリンダを上に動かして、それぞれソックスの半分を構成する2つの要素をつま先の部分で結合する。
    【0275】
    全ての布地を長いシリンダニードルから取り外して、半月形トランスファ要素のLintoe要素に移す。
    【0276】
    Lintoeトランスファアームを持ち上げ、Lintoeアタッチメントのソーイングヘッドの上に動かす。
    【0277】
    トランスファアームを下降させて、つま先の内側及び外側をLintoeソーイングヘッド上に降ろし、Nylon糸を用いてつま先部に平坦なシームを形成する。
    【0278】
    次に内側及び外側つま先部に平坦なシームを備えた二重ソックスを編機から取り外す。
    【0279】
    そのソックスは、その内側層及び外側層が編まれるまでダイアル要素上に取り付けられている内側つま先部を開始点として編成されることに注意されたい。 編成の終了点は編機のシリンダ要素上の外側つま先部である。 次に内側つま先部をダイアル要素から移して、内側及び外側つま先部の各ステッチが同じ位置に並ぶようにする。 次に従来型のLintoe編機を用いてソックスの層とを平坦なシームとを結合する。
    【0280】
    本発明のソックスは1つのプロセスで完全に製造され、かつ布地の2つの層を結合する平坦なシームを備えている。 このことによって最終製品の二重ソックスを形成する2つのソックスの層のリブステッチ同士の位置の整合が保証され、二重構造の完全な位置合わせが達成される。 手作業の介入が不要でかつ手作業による仕上げも不要なプログラムされた連続的な製造サイクルにおいて1つのプロセスで製造されることで、従来の二重ソックスの製造では達成できなかったレベルの寸法及び仕上がりの精度と一様性が本発明の二重ソックスでは達成され、このことによって本発明のソックスは予防的フットケアの用途には理想的に適したものとなる。
    【0281】
    本発明の二重ソックスが1つのプロセスで製造されることで、特に全ての既知の繊維のなかで最も小さい摩擦係数を有するPTFE繊維と従来の繊維との混紡糸(PTFE混紡糸の一例として、50%PTFEと50%のDacron繊維とからなるDupont製のTefron SY糸が挙げられる。)からなる、添え糸を施されていない1本の低摩擦繊維で内側ソックスを編成することが可能となる。 内側層に対する織地の構造は1つの1×1ステッチであり、非常に平坦で均一な表面形状が与えられる。 この組み合わせによって、本発明のソックスは、ソックスとフット部との境界面及び内側・外側ソックスの境界面の両方においてあらゆるソックス(同じ構造のソックス、即ち外側ソックスの内側面にテリー織クッションを備えた構造のソックス)より小さい摩擦係数を達成したものと考えられる。 但し、ソックスと足との境界面が、100%PTFE繊維で作られた境界面の特徴である、完全な平滑化がなされるものではない。 上記の特徴は、殆どの予防的フットケアの用途、特に糖尿病患者用として望ましいものである。
    【0282】
    PTFE混紡糸は疎水性であり、従って水分は薄い内側Teflon層を通過して外側層に入り、外側層はその組成における主要な繊維として親水性の糸を有している。 PTFE混紡糸は耐熱性で、他の従来の糸と比較して足とソックスとの境界面をより低い温度に保つ。 PTFEは化学的に不活性でもあり、このことで皮膚との接触点に設けるために非常に安定した媒介物となる。
    【0283】
    フット部にかかる圧力を低下させること以外に、テリー織クッションは、一層の靴下と比較してソックスの断熱性を改善する。 内側ソックス層が極めて軽量で薄いが非常に強靭であることで、完成品の二重ソックスの全体の嵩と重量は、フット部にテリー織を有する単層ソックス製品の多くよりごくわずかに重いだけのものとなり、従って通常の靴または矯正用に改変された靴の何れにおいても快適な履き心地が得られるものとなる。
    【0284】
    従って本発明は、外側層におけるフット部に対するテリー織クッションパッドと、非常に薄く低摩擦の内側層とを組み合わせ、平坦なシームで仕上げたソックスを提供する。 本発明は足に対する境界面における摩擦と圧力の両方を著しく低減し、水分を逃がし、かつ皮膚の表面を低温に保つのを助ける。 従って、本発明は、カルス形成や水疱形成、及びその他の種類の皮膚の障害の低減及び予防を助けとなり、かつ重症の足の合併症のリスクにさらされている糖尿病や他の医学的状態の患者が使用するために理想的なものとなる。
    【0285】
    本発明の二重層構造では、PTFE繊維が内側ソックス上の1つの編地に組み入れられ、かつ従来の糸のテリー織クッションが外側層のフット部領域に組み入れられている。
    【0286】
    ソックスの糸は使用目的に応じて変えられることは理解されよう。 例えば、温暖な気候条件に適したソックスもあれば、寒冷地で着用するのにより適したソックスも存在し得る。
    【0287】
    温暖な気候用の外側ソックスには、約85%の綿糸に13%Nylon及び2%Lycra混紡糸を添え糸としたものが最も使用される可能性が高い。 内側ソックスは、つま先部のシームにNylon及びNylon/Lycra混紡糸の両方をごく僅かなパーセンテージ有するだけの100%Teflon製である。
    【0288】
    冬用のものは、主な糸として綿糸またはその等価物の代わりとなる断熱特性の向上した糸を用いる。 この糸はCoolmaxや、ウールや、収縮しないSmartwoolのようなウールの改変物がよく用いられる。 その他の点では、その組成は温暖地用ソックスに近いものとなる。 Nylon/Lycra添え糸の仕様は、主な外側ソックス用糸の特性及び編み方の特徴に適するように変えることができる。 この2つの改変形態の主な外側用糸は、抗菌剤及び抗真菌剤で処理される。 複合糸の主糸は、処理された繊維を主繊維とともにコアスパンヤーンに編成したものを用いることも可能である。
    【0289】
    このソックスには、米国のNoble Medical Technologies社からX-static(商標)で発売されている銀でコーティングされたNylon繊維を組み入れることができる。 この繊維はNylonは機能特性に悪影響を及ぼすことなくNylon繊維の基質に銀の層を永久的に結合したものである。 銀でコーティングされた繊維は抗菌剤として有効であり、体臭を取り除き、静電気を最小にするのに有益である。 またこの繊維は、近接または接触する体表の温度を調節するのを助ける。
    【0290】
    二重層構造は、ソックスの糸は使用目的に応じて変えられることは理解されよう。 例えば、平坦な織地から作られた外側層を有し、正装用の履物に適した非常に薄い二重ソックスとなるような構造があり得る。 そのようなソックスは、外側層のフット領域にテリー織布地を有する主要な形態より圧力を低下は少なくなる。
    【0291】
    実施例に記載の方法の変形として、編機が外側つま先部の編成を終了し、ダイアルループを外してシリンダニードルに移す時点るまで上述のようにソックスを編成することも可能である。 この段階の後に、そのソックスは以下のように完成品にされ得る。 上述の編成を終えた後、ソックスは外側つま先部において用いたのと同じ糸で織地の1つのコースの編成を継続する。 このコースのステッチの長さは、以前に編成されたコースよりも非常に大きくなるように調整される。 これは連結操作を行うオペレータが、これらのループを連結装置の連結点上にリブ対リブで(手で)取り付けるときに用いるための領域を作るものである。 このコースが編成されたとき、編機はコースの連結に用いたのと同一の糸で同一のステッチ長さで編成を続ける。 多くのコースが編成された後、ソックスは編機から押され、シリンダの中央を通してソリスフード(solis hood)から押出される。 次に編機は続けて別の製品の編成を始める。
    【0292】
    本発明の多重層ソックスの各織地層の一部または全部は、足の全部または一部に締め付け効果を提供するように、或いは足の全部または一部に締め付けられていない即ち緩やかな感触を与えるように構成または構築され得る。 大部分の予防的フットケアの用途、特に糖尿病患者用の用途では、締め付けのない特性が重要な特徴である。 各織地層が典型的な単層ソックスより重く嵩張る従来の多重ソックスでは、各層が組み合わさることが、大抵の予防的フットケアの用途では締め付けが強すぎるものとなるソックスを作り出す効果をもたらしていた。
    【0293】
    尚、Teflon及びDacronはDuPont社の登録商標である。
    【0294】
    本発明は、上記の実施例に限定されない。
    【図面の簡単な説明】
    【0295】
    【図1】本発明による二重ソックスの斜視図。
    【図2】図1のソックスのフット部の切り欠き断面図。
    【図3】前記ソックスのつま先シームの詳細を示す断面図。
    【図4】前記ソックスの内側層の正面図。
    【図5】前記ソックスの外側層の正面図。
    【図6】前記ソックスの側面図。
    【図7】つま先部で結合される前の前記ソックスの内側層と外側層を示す図。
    【図8】つま先部で結合される前の前記ソックスの内側層と外側層の斜視図。
    【図9】つま先シームを閉じる前のつま先部で結合されたソックスの内側層と外側層を示す図。
    【図10(a)】結合する前のソックスの内側層と外側層を示す図。
    【図10(b)】ソックスの内側層と外側層のそれぞれの対応する1つのループの詳細を示す図。
    【図11(a)】つま先シームを閉じる前のソックスの内側層と外側層を示す図。
    【図11(b)】ソックスの内側層と外側層のそれぞれの対応する1つのループの詳細を示す図。
    【図12(a)】閉じられたつま先シームの断面図。
    【図12(b)】ソックスの2つの内側層と外側層のそれぞれの対応する1つの詳細を示す図。
    【図13】前記ソックスのつま先シームの内側の拡大図。
    【図14】前記ソックスのつま先シームの外側の拡大図。
    【図15】円筒形編機のダイアル要素上に取り付けられたソックスの内側フット部の一部の斜視図。
    【図16】円筒形編機上で編成されている内側フット部の斜視図。
    【図17】前記ソックスの外側脚部の編成を示す斜視図。
    【図18】前記ソックスの外側脚部の編成を示す斜視図。
    【図19】内部つま先部と外部つま先部との結合を示す斜視図。
    【図20】ダイアルジャック上のダイアルループの斜視図。
    【図21】シリンダニードルに移されているダイアルループの側面図。
    【図22】シリンダニードルに移されているダイアルループの斜視図。
    【図23】シリンダニードル上に移されたダイアルループステッチの側面図。
    【図24】移される前の前記シリンダニードル上で形成された外側つま先部のステッチループに近接するシリンダニードル上に移されたダイアルループステッチを示す図。
    【図25】更なるループがシリンダニードル上に形成された後の図24の移されたダイアルループステッチ及び外側つま先部のステッチループを示す図。
    【図26】(a)乃至(d)よりなり、それぞれソックスの内側層と外側層を結合するステップを示す図。
    【図27】開いたつま先部をLintoeアタッチメントに移すところを示す斜視図。
    【図28】開いたつま先部をLintoeアタッチメントに移すところを示す斜視図。
    【図29】開いたつま先部をLintoeアタッチメントに移すところを示す斜視図。
    【図30】Lintoeアタッチメントでつま先シームを閉じるところを示す斜視図。
    【図31】Lintoe要素上に移された後の結合されたつま先のループを示す図。
    【図32】図31の内側及び外側層のループによってつま先を閉じるシームのステッチが編成されているところを示す図。

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