積み重ね用突出部の形成方法および関連ツール

申请号 JP2016509325 申请日 2014-04-23 公开(公告)号 JP2016518273A 公开(公告)日 2016-06-23
申请人 セダ インターナショナル パッケージング グループ エス ピー エー; セダ インターナショナル パッケージング グループ エス ピー エー; 发明人 ダマト、ジャンフランコ;
摘要 積み重ね用突出部を形成する方法および関連ツールにおいて、ツールの一部としてのマンドレルはカップ内に挿入され、マンドレルは凹状受部を有する。そして、カップの底部が、支持ツールによって支持され、コレットが、カップの積み重ね用突起を形成する領域にあてがわれる。その後、カップの壁の一部が凹状受部内に押し込まれて積み重ね用突出部が形成されるように、コレットの少なくとも一部が径方向内側の凹状受部に向かう方向に押圧される。同時に、マンドレルおよび/または支持ツールを、軸方向に、互いに対して変位させることによって、カップの高さ寸法を縮める。最後に、コレットにかけていた圧 力 を解除し、カップをマンドレルとともにコレットおよび支持ツールから取り外す。このような方法及び関連ツールにより、壁材料の延伸と、その材料のポリマーの内層の欠損を回避されると同時に、形成方法および関連ツールが簡易化され、あるいは簡易な構成をもち、対応するカップの製造速度向上のために利用することができる。
权利要求

カップ(4)の壁(3)から内側に突出する積み重ね用突出部(2)を形成する方法であって、 i) 前記カップ(4)の内部に、少なくとも外周(11)側に開口する凹状受部(10)を有するマンドレル(9)を挿入するステップと、 ii) 支持ツール(6)によって前記カップ(4)の特に底部(5)を支持するステップと、 iii) 前記カップの壁(3)の前記積み重ね用突出部(2)が形成される領域(8)にコレット(7)をあてがうステップと、 iv) 前記カップの壁(3)の一部が前記凹状受部(10)の中に押し込まれて前記積み重ね用突出部(2)を形成するように、前記凹状受部(10)に向けて径方向内側に前記コレット(7)の少なくとも一部を押しつけるステップと、 v) ステップiv)と同時に、前記マンドレル(9)および/または前記支持ツール(6)を、軸方向(13)に、互いに対して変位させることによって、前記カップ(4)の高さ寸法(12)を縮めるステップと、 vi) 前記コレット(7)にかけていた圧を解除し、前記カップ(4)を前記マンドレル(9)とともに前記コレット(7)および前記支持ツール(6)から取り外すステップと を有する方法。前記コレット(7)の一部としての複数のコレットフィンガー(14)が、スロット(15)を間に介在させることによってすべて相互に離間して配置されており、ステップiv)において、当該コレットフィンガー(14)が径方向内側に押圧されることを特徴とする請求項1に記載の方法。ステップiv)において、少なくとも前記コレット(7)を囲むリングツール(18)の下方向に向かうにつれて内側に向かって近づく摺動面(17)に沿って、前記コレットの各コレットフィンガー(14)の外側の面(16)が摺動するように、前記コレット(7)を、そのコレットフィンガー(14)とともに、軸方向に変位させることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。前記支持ツール(6)および前記マンドレル(9)を、前記コレット(7)とともに、軸方向に変位させることを特徴とする請求項3に記載の方法。前記コレット(7)の解除位置(20)において、前記コレット(7)およびそのコレットフィンガー(14)を前記リングツール(18)の内側の面(19)によって支持し、前記コレットフィンガー(14)を径方向内側に、前記コレット(7)の前記コレットフィンガー(14)よりも下側部分(21)を径方向外側に傾動させて、前記コレット(7)の枢動を実現することを特徴とする、前記請求項の一項に記載の方法。前記カップ(4)を、特に前記積み重ね用突出部の形成後に、前記マンドレル(9)に保持し、当該マンドレル(9)を利用して前記コレット(7)および前記支持ツール(6)から前記カップ(4)を取り外すことを特徴とする、前記請求項の一項に記載の方法。前記支持ツール(6)を前記リングツール(18)に対して軸方向に引っ込ませることにより前記コレットフィンガー(14)を前記リングツール(18)に対して軸方向に移動させ、前記コレット(7)を前記支持ツール(6)とともに移動させることを特徴とする、前記請求項の一項に記載の方法。ステップiv)の実行に先立って、前記カップの壁(3)を各コレットフィンガー(14)の階段状突起(22)に対して押しつけ、前記カップの壁(3)から前記凹状受部(10)の内部に径方向内側に突出する特定のリング形状の浮き出しパターン(23)を形成することを特徴とする、前記請求項の一項に記載の方法。ステップiv)およびv)の実行中に、前記マンドレル(9)および前記支持ツール(6)を互いに、前記カップ(4)の特にそれらの間に配置された底板(26)の肉厚(25)よりも大きい第1の間隔(24)をあけて配置し、ステップiv)およびv)の実行中に、この第1の間隔(24)を縮小することを特徴とする、前記請求項の一項に記載の方法。ステップvi)の実行後に、前記カップの壁(3)にオーバーラップを配置し、前記カップの壁(3)の特に少なくとも前記積み重ね用突出部(2)の上および下の位置に当該オーバーラップを固定することを特徴とする、前記請求項の一項に記載の方法。カップ(4)の積み重ね用突出部(2)を形成するためのツールであって、前記カップ(4)の中に挿入されるマンドレル(9)であって凹状受部(10)を有するマンドレルと、前記カップ(4)の底部(5)を支持するための支持ツール(6)と、解除位置(20)と押圧位置(27)との間を実質的に径方向に枢動可能な複数のコレットフィンガー(14)を備え前記押圧位置において前記コレットフィンガー(14)が前記凹状受部(10)の中に押し込まれるよう構成されたコレット(7)とを有し、前記解除位置(20)において、前記マンドレル(9)の下端面(28)と前記支持ツール(6)の上支持面(29)との間の間隔(24)が、前記押圧位置(27)のときよりも大きいことを特徴とするツール。前記凹状受部(10)が、前記マンドレル(9)の下端部(40)に形成され、少なくとも前記マンドレルの外周(11)側に開口していることを特徴とする請求項11に記載のツール。前記マンドレル(9)が、当該マンドレル(9)の外側の面(31)に終端をもつ複数の低圧管路(30)を有することを特徴とする請求項11または12に記載のツール。前記支持ツール(6)が、前記カップ(4)の底板(26)を支持するための実質的に平坦な上支持面(29)と、前記カップ(4)の底縁(33)を受けるためにこの上支持面(29)を囲む溝(32)とを有する、前記請求項11〜13の一項に記載のツール。前記コレット(7)が、リング形状を有し、前記支持ツール(6)を囲んでおり、前記コレット(7)は、前記支持ツール(6)と一緒に、特に軸方向(13)に、移動させるために前記支持ツール(6)に接続されていて、前記複数のコレットフィンガー(14)が、前記コレットの上端部(34)を形成していることを特徴とする、前記請求項11〜14の一項に記載のツール。前記コレットフィンガー(14)が、スロット(15)を間に介在させることによって相互に離間して配置されており、各コレットフィンガー(14)が、前記凹状受部(10)に向かう方向に延びる階段状突起(22)を有することを特徴とする、前記請求項11〜15の一項に記載のツール。前記コレットフィンガー(14)の外側の面(31)が、前記コレット(7)を囲むリングツール(18)の下方向に向かうにつれて内側に向かって近づく摺動面(17)に接触していることを特徴とする、前記請求項11〜16の一項に記載のツール。前記コレット(7)の下端部フランジ(35)が、前記リングツール(18)の下方向に向かうにつれて外側に拡がる接触面(36)に接触していることを特徴とする、前記請求項11〜17の一項に記載のツール。支持ツール(6)およびコレット(7)が、一緒に、前記リングツールに対して軸方向に摺動可能に支持されていることを特徴とする、前記請求項11〜18の一項に記載のツール。前記マンドレル(9)および前記支持ツール(6)が、前記コレット(7)の解除位置(20)から押圧位置(27)への枢動の間互いに近づくよう構成されていることを特徴とする、前記請求項11〜19の一項に記載のツール。支持ツール(6)およびコレット(7)が、互いに接続され移動可能であることを特徴とする、前記請求項11〜20の一項に記載のツール。前記接続が、関節継手(37)であることを特徴とする請求項21に記載のツール。前記コレットフィンガー(14)の突起(22)が、前記カップ(4)の前記壁(3)を浮き出し加工して内側に突出する溝(38)を形成するよう構成された上方向に向かうにつれて内側に向かって近づく突起であることを特徴とする、前記請求項11〜22に記載のツール。コレット(7)および支持ツール(6)が、前記支持ツール(6)から上方向に延びる前記コレットフィンガー(14)を備えた一体部品のツールであることを特徴とする、前記請求項11〜23の一項に記載のツール。解除位置(20)における前記マンドレル(9)の下端面(28)および前記支持ツール(6)の上支持面(29)の間の隙間(39)が、約1mm〜5mm、好ましくは、1.5mm〜2.5mmであり、押圧位置(27)においては、前記隙間(39)が縮小して、それらの間に配置された前記底板の肉厚を考慮しないとすると、特に0.5mm未満、好ましくは0mmとなることを特徴とする、前記11〜24の一項に記載のツール。

カップ(4)の壁(3)から内側に突出する積み重ね用突出部(2)を形成する方法であって、 i) 前記カップ(4)の内部に、少なくとも外周(11)側に開口する凹状受部(10)を有するマンドレル(9)を挿入するステップと、 ii) 支持ツール(6)によって前記カップ(4)の底部(5)を支持するステップと、 iii) 前記カップの壁(3)の前記積み重ね用突出部(2)が形成される領域(8)にコレット(7)をあてがうステップと、 iv) 前記カップの壁(3)の一部が前記凹状受部(10)の中に押し込まれて前記積み重ね用突出部(2)を形成するように、前記凹状受部(10)に向けて径方向内側に前記コレット(7)の少なくとも一部を押しつけるステップと、 v) ステップiv)と同時に、前記マンドレル(9)および/または前記支持ツール(6)を、軸方向(13)に、互いに対して変位させることによって、前記カップ(4)の高さ寸法(12)を縮めるステップと、 vi) 前記コレット(7)にかけていた圧力を解除し、前記カップ(4)を前記マンドレル(9)とともに前記コレット(7)および前記支持ツール(6)から取り外すステップと を有する方法。前記コレット(7)の一部としての複数のコレットフィンガー(14)が、スロット(15)を間に介在させることによってすべて相互に離間して配置されており、ステップiv)において、当該コレットフィンガー(14)が径方向内側に押圧されることを特徴とする請求項1に記載の方法。ステップiv)において、少なくとも前記コレット(7)を囲むリングツール(18)の下方向に向かうにつれて内側に向かって近づく摺動面(17)に沿って、前記コレットの各コレットフィンガー(14)の外側の面(16)が摺動するように、前記コレット(7)を、そのコレットフィンガー(14)とともに、軸方向に変位させることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。前記支持ツール(6)および前記マンドレル(9)を、前記コレット(7)とともに、軸方向に変位させることを特徴とする請求項3に記載の方法。前記コレット(7)の解除位置(20)において、前記コレット(7)およびそのコレットフィンガー(14)を前記リングツール(18)の内側の面(19)によって支持し、前記コレットフィンガー(14)を径方向内側に、前記コレット(7)の前記コレットフィンガー(14)よりも下側部分(21)を径方向外側に傾動させて、前記コレット(7)の枢動を実現することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。前記カップ(4)を、前記積み重ね用突出部の形成後に、前記マンドレル(9)に保持し、当該マンドレル(9)を利用して前記コレット(7)および前記支持ツール(6)から前記カップ(4)を取り外すことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。前記支持ツール(6)を前記リングツール(18)に対して軸方向に引っ込ませることにより前記コレットフィンガー(14)を前記リングツール(18)に対して軸方向に移動させ、前記コレット(7)を前記支持ツール(6)とともに移動させることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。ステップiv)の実行に先立って、前記カップの壁(3)を各コレットフィンガー(14)の階段状突起(22)に対して押しつけ、前記カップの壁(3)から前記凹状受部(10)の内部に径方向内側に突出する特定のリング形状の浮き出しパターン(23)を形成することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。ステップiv)およびv)の実行中に、前記マンドレル(9)および前記支持ツール(6)を互いに、前記カップ(4)のそれらの間に配置された底板(26)の肉厚(25)よりも大きい第1の間隔(24)をあけて配置し、ステップiv)およびv)の実行中に、この第1の間隔(24)を縮小することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。ステップvi)の実行後に、前記カップの壁(3)にオーバーラップを配置し、前記カップの壁(3)の少なくとも前記積み重ね用突出部(2)の上および下の位置に当該オーバーラップを固定することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。カップ(4)の積み重ね用突出部(2)を形成するためのツールであって、前記カップ(4)の中に挿入されるマンドレル(9)であって凹状受部(10)を有するマンドレルと、前記カップ(4)の底部(5)を支持するための支持ツール(6)と、解除位置(20)と押圧位置(27)との間を実質的に径方向に枢動可能な複数のコレットフィンガー(14)を備え前記押圧位置において前記コレットフィンガー(14)が前記凹状受部(10)の中に押し込まれるよう構成されたコレット(7)とを有し、前記解除位置(20)において、前記マンドレル(9)の下端面(28)と前記支持ツール(6)の上支持面(29)との間の間隔(24)が、前記押圧位置(27)のときよりも大きいことを特徴とするツール。前記凹状受部(10)が、前記マンドレル(9)の下端部(40)に形成され、少なくとも前記マンドレルの外周(11)側に開口していることを特徴とする請求項11に記載のツール。前記マンドレル(9)が、当該マンドレル(9)の外側の面(31)に終端をもつ複数の低圧管路(30)を有することを特徴とする請求項11または12に記載のツール。前記支持ツール(6)が、前記カップ(4)の底板(26)を支持するための実質的に平坦な上支持面(29)と、前記カップ(4)の底縁(33)を受けるためにこの上支持面(29)を囲む溝(32)とを有する、請求項11〜13のいずれか一項に記載のツール。前記コレット(7)が、リング形状を有し、前記支持ツール(6)を囲んでおり、前記コレット(7)は、前記支持ツール(6)と一緒に、軸方向(13)に、移動させるために前記支持ツール(6)に接続されていて、前記複数のコレットフィンガー(14)が、前記コレットの上端部(34)を形成していることを特徴とする、請求項11〜14のいずれか一項に記載のツール。前記コレットフィンガー(14)が、スロット(15)を間に介在させることによって相互に離間して配置されており、各コレットフィンガー(14)が、前記凹状受部(10)に向かう方向に延びる階段状突起(22)を有することを特徴とする、請求項11〜15のいずれか一項に記載のツール。前記コレットフィンガー(14)の外側の面(16)が、前記コレット(7)を囲むリングツール(18)の下方向に向かうにつれて内側に向かって近づく摺動面(17)に接触していることを特徴とする、請求項11〜16のいずれか一項に記載のツール。前記コレット(7)の下端部フランジ(35)が、前記リングツール(18)の下方向に向かうにつれて外側に拡がる接触面(36)に接触していることを特徴とする、請求項11〜17のいずれか一項に記載のツール。支持ツール(6)およびコレット(7)が、一緒に、前記リングツールに対して軸方向に摺動可能に支持されていることを特徴とする、請求項11〜18のいずれか一項に記載のツール。前記マンドレル(9)および前記支持ツール(6)が、前記コレット(7)の解除位置(20)から押圧位置(27)への枢動の間互いに近づくよう構成されていることを特徴とする、請求項11〜19のいずれか一項に記載のツール。支持ツール(6)およびコレット(7)が、互いに接続され移動可能であることを特徴とする、請求項11〜20のいずれか一項に記載のツール。前記接続が、関節継手(37)であることを特徴とする請求項21に記載のツール。前記コレットフィンガー(14)の突起(22)が、前記カップ(4)の前記壁(3)を浮き出し加工して内側に突出する溝(38)を形成するよう構成された上方向に向かうにつれて内側に向かって近づく突起であることを特徴とする、請求項11〜22のいずれか一項に記載のツール。コレット(7)および支持ツール(6)が、前記支持ツール(6)から上方向に延びる前記コレットフィンガー(14)を備えた一体部品のツールであることを特徴とする、請求項11〜23のいずれか一項に記載のツール。解除位置(20)における前記マンドレル(9)の下端面(28)および前記支持ツール(6)の上支持面(29)の間の隙間(39)が、1mm〜5mmであり、押圧位置(27)においては、前記隙間(39)が縮小して、それらの間に配置された前記底板の肉厚を考慮しないとすると、0.5mm未満となることを特徴とする、請求項11〜24のいずれか一項に記載のツール。解除位置(20)における前記マンドレル(9)の下端面(28)および前記支持ツール(6)の上支持面(29)の間の隙間(39)が、1.5mm〜2.5mmであることを特徴とする請求項25に記載のツール。押圧位置(27)においては、前記隙間(39)が縮小して、それらの間に配置された前記底板の肉厚を考慮しないとすると、0mmとなることを特徴とする、請求項25または請求項26に記載のツール。

说明书全文

本出願は、カップの壁から内側に突出する積み重ね用突出部を形成する方法および関連ツールに関する。

対応するカップは、たとえば、欧州(EP)特許出願公開第1785265号(A1)明細書に開示されている。この出願には、容器の壁に積み重ね用突出部を形成するための装置の記載もある。対応する装置またはツールは、マンドレルと上部が開口した支持リングとを有する。これら2つの部品は、待機位置と変形位置との間を、互いに相対移動可能である。マンドレルは、外周に沿って延びる保持凹部を有し、支持リングは、少なくとも数か所に内周に沿って延びる切欠き突出部を有する。マンドレルと支持リングの相互作用により、変形位置において、積み重ね用突出部が形成される。

他の積み重ね用突出部が、たとえば、ドイツ(DE)特許出願公開第102004056932号(A1)明細書またはフランス(FR)特許第1181342号明細書にも開示されている。しかし、対応する参考文献には、カップの積み重ねのために第1のカップの中に挿入される第2のカップの底縁部等に対する支持肩部として利用される対応する積み重ね用突出部すなわち棚状突起を形成するため、2つのツールの間にカップの底を保持し、カップの壁の一部をカップの内側に向けて径方向に押圧することが開示されている。

カップの壁の一部を多少なりとも径方向に圧縮すると、その材料が引き伸ばされる。そのように引き伸ばされると、カップの紙材料に塗布されたポリマーの内層が薄くなってしまい、時には、小さな穴が開いて漏れの原因となる。さらに、引き伸ばされた紙は、その機械的強度をいくらか失い、弱くなる。

積み重ね用突出部を形成する方法を改良することおよび関連ツールを提供することによって、そのような紙材料の延伸と紙材料のポリマーの内層の欠損を回避すると同時に、その形成方法および関連ツールが、シンプルな構成をもち、そのような積み重ね用突出部を有する対応するカップの製造速度向上のために利用することができるようにすることが、本発明の目的である。

この目的は、独立請求項の特徴により解決される。

カップの壁から内側に突出する積み重ね用突出部を形成する対応する方法によると、次のステップが採用される。

カップの特定の底部をツールの一部としての支持ツールにより支持する。その後、あるいは、その支持と同時に、コレットが、カップの壁における積み重ね用突出部を形成する領域にあてがわれる。そして、対応するカップが、カップ内に挿入されたマンドレルによって、支持ツールおよびコレットに搬送される。マンドレルは、少なくともマンドレルの外周側に開口する凹状受部を有する。そのように、カップおよび特にその下部領域もコレット内部に挿入され、支持ツール上に載置される。端部においてコレットは、カップの壁の一部が凹状受部内に押し込まれて対応する積み重ね用突出部を形成するように、径方向内側の凹状受部に向かう方向に押圧される。特に、上述した紙の延伸を回避するため、コレットによるカップの壁の押圧と同時に、カップの底部を軸方向に変位させること、つまり、マンドレルおよび支持ツールの相対移動、特に、互いに近づけること、によってカップの高さ寸法を縮める。このことは、コレットの対応する内側への移動があり、同時にマンドレルおよび支持リングが互いに近づくことで、紙材料が、特に、積み重ね用突出部の領域において、延伸することが防止されることを意味する。本願にしたがって、その延伸が防止されるので、紙材料は引き伸ばされず、紙材料のポリマーの内層も引き伸ばされることがなく、薄膜化や、漏れの原因となる小さな穴も生じない。上述の解説を参照されたい。

その後、コレットにかかっていた圧が解除され、カップが、マンドレルとともに、コレットおよび支持ツールから取り外される。

コレットの特定の構成にしたがって、凹状受部に向かう方向の圧力付与をシンプル化するために、コレットは、上端部に、カップの紙材料を凹状受部内に押し込むために径方向内側に押しつけられる複数のコレットフィンガーを有している。コレットフィンガーは、スロットを間に介在させることによって、そのすべてが相互に離間して配置されている。

対応するコレットは、鋼鉄等で作ることが可能で、比較的薄くてよい。コレットフィンガーに対応する圧力を付与するためには、少なくともコレットを囲むリングツールの下方向に向かうにつれて内側に向かって近づく摺動面に沿って、各コレットフィンガーの外側の面が摺動するように、コレットを、そのコレットフィンガーとともに、軸方向に変位させることが考えられる。コレットフィンガーを、そのように動かすことで、各コレットフィンガーの外側の面とリングツールの摺動面との間の対応するカム作用により、内側に回転もしくは枢動させる。リングツールも、もちろん、支持ツールを囲むものとすることができるし、積み重ね用突出部を形成するためのツールの他の一部である。

コレットを軸方向に変位させるため、実施可能な異なる形態も考えられる。非常にシンプルな実施可能形態によれば、支持ツールおよびマンドレルを軸方向に変位させるとき、コレットを一緒に移動させる。このことは、マンドレルおよび支持ツールを、軸方向に一緒に移動させ、コレットを、マンドレルおよび/または支持ツールとともに移動させることを意味する。

コレットが肉薄材料でできているので、コレット内で特定の回転を起こすこと、すなわち、支持ツールおよびマンドレルに対して、コレットフィンガーを備えるコレットの上部を径方向内側に回転ないし枢動させ、コレットの下部を径方向外側に回転ないし枢動させることが可能である。これは、コレットの解除位置においてコレットおよびそのコレットフィンガーをリングツールの内側の面によって支持して、コレットのそのような回転もしくは枢動が得られるように、コレットフィンガーを径方向内側に、コレットのコレットフィンガーよりも下側部分を径方向外側に傾動させることによって実現することができる。また、この枢動もしくは傾動によって、単にコレットにより凹状受部に向かう方向に印加されるだけの径方向の圧力がなくなるので、このことによっても紙の延伸を抑制することができる。

積み重ね用突出部が形成された後、カップは、まだマンドレルに保持されており、このマンドレルを利用して、コレットおよび支持リングから取り外すことができる。もちろん、カップのコレットおよび支持ツールへの搬送もマンドレルによってなされるだろう。カップをマンドレルに保持するために、なんらかの低圧を用いてもよいかもしれない。

すでにこれまで概略を説明したように、コレットは、支持ツールとともに移動させてもよい。これは、特に、支持ツールをリングツールに対して軸方向に引っ込めることによってコレットおよびフィンガーをリングツールに対して軸方向に移動させることによって行うことができる。つまり、コレットを支持ツールといっしょに移動させるということである。

カップの壁を凹状受部内に押し込むのに押し出し型(die)のようなものを利用するために、各コレットフィンガーに階段状突起が配置されていてもよい。この階段状突起は、凹状受部の中に押し込まれるものであり、突起の外形は、カップの壁に形成される積み重ね用突出部の形状に対応している。さらに、このような階段状突起は、対応する突起の端部に、径方向内側に向けてカップの壁から凹状受部の中に突出するリング形状の浮き出しパターンを形成するのに用いられる特別な頂部をもっている。コレットフィンガーを凹状受部内に移動させる圧力を加える前に、この突起の頂部とカップの壁との間にすでに接触があってもよいかもしれない。これはつまり、対応する突起によって、この浮き出しパターンが、凹状受部内にカップの壁を押し込む前に形成されるということであり、この浮き出しパターンは、積み重ね用突出部形成の第一段階をあらわし、コレットフィンガーをさらに凹状受部内に押し込むことでカップの内側にカップの壁を褶曲させる作用を開始する脆弱線をあらわしている。

本発明のシンプルな解決手段によれば、コレットの径方向内側への押圧およびカップの高さ寸法の縮小によって、マンドレルおよび支持ツールの互いの距離を、その間に配置されるカップの、特にその底板の、肉厚よりも大きな第1の間隔をとるものとし、対応する押圧ステップの実行中にその第1の間隔を、積み重ね用突出部すなわち対応する棚状突起の形成中に紙が引き伸ばされてしまうことを回避するのに充分な所定量分小さくすることができるかもしれない。

対応する間隔縮小幅は、1mm〜3mmまたは1.5mm〜2.5mmとすることができる。

積み重ね用突出部の形成後、カップは、少なくともコレットから、そしてさらに支持ツールから、取り外される。カップは、対応する低圧により、引き続きマンドレルに保持される。積み重ね用突出部およびその領域のカップの壁の対応する形状を維持するため、一般に、たとえば、二重壁のカップの場合、カップの外側にオーバーラップ(overwrap)を配置し、カップに接着(なお、オーバーラップをカップに固定する他の手段もとり得る)すると、より好ましい。そのように、カップにオーバーラップを固定することで、積み重ね用突出部すなわち棚状突起を安定化させるためには、一般に、特に少なくとも積み重ね用突出部の上および下の位置にそのような固定が施されれば充分である。

また、このような固定により、高さ寸法の縮小にともなうカップの対応する圧縮もまた維持される。

このような積み重ね用突出部を形成するための対応するツールは、少なくともカップの中に挿入されるマンドレル(当該マンドレルは凹状受部を有する)と、カップの底部を支持するための支持ツールと、複数のコレットフィンガーを備えるコレットとを有する。これらのコレットフィンガーは、凹状受部に向かう方向に実質的に径方向内側に枢動可能で、解除位置と押圧位置との間を枢動可能である。解除位置において、カップを、マンドレルの移動により、支持ツール上のコレットの中に配置することが可能であり、押圧位置において、対応するコレットフィンガーが凹状受部内に押し込まれて対応する積み重ね用突出部すなわち棚状突起を形成する。さらに、解除位置において、積み重ね用突出部を形成する前には、マンドレルの下端面と支持ツールの上支持面との間の間隔は、押圧位置のときよりも大きい。このようにマンドレルと支持ツールが接近することによって、カップの対応する圧縮が実現することになるが、この点については上で検討しているので参照されたい。マンドレルと支持ツールがこのように接近することで、結果としてカップの軸方向の高さ寸法がその分だけ小さくなる。

すでにこれまで概略を説明したように、マンドレルの凹状受部は、マンドレルの下端部に形成され、少なくともマンドレルの外周側に開口している。下端部に配置することによって、凹状受部を追加的にマンドレルの下端面側にも開口するようにすることもできる。

低圧の印加を可能にするため、そしてマンドレルにカップを保持するため、マンドレルは、マンドレルの外側の面に終端をもつ複数の低圧管路を有する。これらの低圧管路の一部は、マンドレルの下端面に終端を持つものであってもよく、他の圧力管路は周面に終端を持つものであってもよく、カップが、特に、凹状受部が配置されている領域でもマンドレルに保持されるものとしてもよい。

このように低圧印加することで、結果として、オーバーラップを配置しカップに固定する間もカップを確実に保持することができる。

一般に、カップの底部の対応する底板は、支持ツールもカップのその底板を支持するための実質的に平坦な上面を有する場合に有利となるように、平坦になっている。一般に、カップは、この底板を囲む何らかの底縁を有し、底縁は、カップを任意の表面に載置するために利用される。支持ツールは、その上または内部にこの底縁を配置するために、さらに、その底縁を受けるための、支持面を囲む溝を有していてもよい。

対応するカップは一般に円形断面を有するので、コレットがリング形状を有し、支持ツールを囲んでいるとさらに有利である。コレットを支持ツールとともに動かすために、コレットが支持ツールに接続されており、支持ツールの軸方向への任意の動きと一緒に移動させられるようにしてもよい。複数のコレットフィンガーが、コレットの上端部に形成されている。コレットのコレットフィンガーよりも下側の対応する部分が、閉じたリング構造を有していてもよい。

コレットフィンガーの剛性を少し低減させるためには、それらをスロットにより互いに離間させ、各コレットフィンガーが、凹状受部に向かう方向に延びる階段状突起を有するものとすることが推奨できるかもしれない。この階段状突起は、略上方向に向かうにつれ内側に向かって近づく面と平坦な上面との間に頂部を有する。積み重ね用突出部の外形は、コレットフィンガーを凹状受部内に押し込むことにより形成した後、類似した形状をとる。

コレットフィンガーを枢動させて凹状受部内に進入させるためのある種のカム作用があることはすでに述べた。これは、コレットを囲むリングツールの下方向に向かうにつれて内側に向かって近づく摺動面と接触しているコレットフィンガーの外側の面によって可能となる。一般に、リングツールの対応する摺動面は、ひとつの面であって、単体の面を複数備え(各単体の面がそれぞれ各コレットフィンガーの外側の面に割り当てられ)ているわけではない。

さらに、リングツールの摺動面は、一般に、コレットフィンガーのそれぞれの外側の面に対して同じ傾きを有する。もちろん、傾きは異なっていてもよく、コレットフィンガーが多少弾性または可撓性を有する場合でコレットフィンガーが凹状受部の中に異なった押し込まれ方をする場合には、特定の部分において対応する側面の傾きがゼロであってもよい。

さらに、コレットのそのような枢動すなわち傾動をシンプルに実現するために、コレットの下端部フランジをリングツールの下方向に向かうにつれて外側に拡がる接触面と接触するものとすることができる。これは、コレットを、対応するカム作用を提供するためにリングツールに対して移動させるときに、コレットフィンガーをカップに向かって枢動させ、コレットの下部をカップすなわち支持ツールから離れる方向に枢動させることを意味する。

支持ツールおよびコレットが、リングツールに対して軸方向に一緒に摺動可能に支持されてもよいことはすでに述べた。これは、たとえば、互いに移動可能に接続された支持ツールおよびコレットによって実現される。軸方向のみに変位させることが可能な支持ツールに対するコレットの対応する傾動ないし枢動を可能にするため、支持ツールとコレットとの間の対応する接続は、関節継手もしくは対応するヒンジ接続である。

マンドレルおよび支持ツールは、コレットが解除位置から押圧位置に枢動する間に互いに近づくよう構成されている。このように近づくことで、紙の延伸を回避するためにカップを圧縮する、すなわち、高さ寸法を縮小することになる。上述の解説も参照されたい。

コレットフィンガーの突起がカップの壁を浮き出し加工して内側に突出する溝を形成するよう構成された外側に向かうにつれて内側に向かって近づく突起であることはすでに述べた。この溝は、開始線、すなわち、カップの、積み重ね用突出部を形成するために変形される部分となる。

本発明の他の実施形態によれば、コレットおよび支持ツールを一体部品のツールとし、コレットフィンガーが支持ツールから上方に延びるものとすることも可能である。この場合、リングツールは、支持ツールの外側に配置され、それを囲繞する。支持ツールのリングツールに対する相対移動がある場合には、コレットフィンガーは、すでに概要を説明したように、対応するカム作用によって内側に押圧される。しかし、その場合、コレットフィンガーを支持ツールに対して枢動させることができるように、コレットフィンガーと支持ツールとの間の接続にいくらか可撓性をもたせなければならない。

マンドレルの下面と支持ツールの上支持面との間に配置されている紙材料の厚みを考慮しなければ、解除位置におけるこれらの面間の対応する隙間は、約1mm〜5mm、好ましくは、1.5mmと2.5mmの間である。押圧位置においては、この隙間は、0.5mm未満、好ましくは0mmである。しかし、すでに概要を説明したように、この隙間を測定するために、紙材料の厚みまたはこれらの面間に配置された底板の厚みは考慮しない。対応する値は例であり、一般に、面間の対応する間隔の縮小が充分、すなわち約1mm〜3mmとなるのであれば、少し大きくすることもできる。

積み重ね用突出部を有する対応するカップは、二重壁カップの一部として、あるいは、浮き出し加工されたカップ用に用いられてもよい。

一般に、そのようなカップの材料は、紙や厚紙等であり、他の材料の場合はカップの壁をそのような積み重ね用突出部を形成するために変形させるため追加の加熱が必要になるかもしれない。

以下に、本発明の諸実施形態を図示する。次の図面が示されている。

本発明によるツールの開位置にあるときの縦断面図。

ツールの閉位置にあるときの図1同様の図。

カップの積み重ね用突出部が形成されている部分を示す拡大図。

開位置にあるときの他の実施形態のツール。

2つの積み重ねられたカップの縦断面図。

図1に、本願によるツール1の縦断面図を示す。ツール1は、マンドレル9を含み、マンドレル9はカップ4に挿入されていて、対応するカップの壁3はマンドレル9の外周11または対応する外側の面31との当接部である。カップ4をマンドレル9に保持させるために、この外側の面31に終端を有する複数の低圧管路30が用いられている。図2および4も参照されたい。

マンドレル9の下部には、その下端部40を参照すると、外周11側に開口するとともに下端面28に向かう方向にも開口する凹状受部10が配置されている。マンドレルは、図面には明示していない対応する昇降機構により、軸方向13に変位可能である。

図1には、ツールの開位置が示されている。開位置とは、すなわち、マンドレル9が、対応するカップ4、特にその底部5、を支持ツール6に配置するために昇降可能な状態であることを意味する。この支持ツールは、マンドレルの下に配置され、マンドレル9の下端面28に向く上支持面29を有する。図1に示す開位置では、下端面28および上支持面29は、これら2つの面の間に隙間39が形成されるよう間隔24をあけて配置されている。対応する下端面28は、マンドレル9の外側の面31の一部でもある。

支持ツール6は、リング形状を有するコレット7に囲まれているとともに、コレットの上端部34の複数のコレットフィンガー14に囲まれている。図2も参照されたい。これらのコレットフィンガーは、スロット15により離間されており、特に、カップ4またはマンドレル9の凹状受部10が配置され積み重ね用突出部2が形成されることになる領域8に配置されている。図3および5も参照されたい。

図1に示した位置において、コレットフィンガー14は、その解除位置20に配置されている。解除位置への配置とは、すなわち、コレットフィンガーが、対応するコレットフィンガー14の内側の面から径方向に延びる対応する階段状突起22によって壁3に(その内側から)のみ接触していることを意味する。

対応するコレットフィンガー14の対応する内側の面の反対側にあたる外側の面16は、コレット7および支持ツール6を囲むリングツール18の摺動面17と接触している。リングツール18は、マンドレル9、コレット7、支持ツール6と同様に、ツール1のさらなる一部を構成する。

対応する摺動面17は、上に向かうにつれ外側に拡がっている(図1および2参照)。コレットフィンガー14の対応する外側の面16がこの摺動面と接触している。

摺動面17は、リングツール18の内側の面19の一部であり、この内側の面は、コレット7の端部フランジ35に割り当てられた接触面36をも有している。この端部フランジ35は、コレットの下部21に配置され、径方向外側に延びている。接触面36は、下に向かうにつれ外側に拡がっている。

リングツール18の内側で、コレット7と支持ツール6とが軸方向に変位可能である。図2の支持部47も参照されたい。この支持部47は、支持ツール6に接続され、これを軸方向13に変位させるために用いられる。さらに、コレット7と支持ツール6との間には、関節継手37またはヒンジ機構が配置されていて、コレットが支持ツール6に対して、関節継手37を中心に、また同様に軸方向13に対しても、枢動ないし傾動ができるようになっている。

たとえば、図2においては、コレットを、図1と比べて、コレットフィンガー14が径方向内側に変位し、端部フランジ37が径方向外側に変位するように傾動させている。

対応する階段状突起22は、上に向かうにつれて内側に向かって近づくように延びており、対応する積み重ね用突出部2すなわち棚状突起を形成するために用いられる。図3も参照されたい。階段状突起22は、頂部48が、解除位置20においてすでに壁3にその外側から接触している(図1参照)。カップ4をマンドレル9によって下降させて、カップ4の底部5、特に、底板26を支持ツール6の上支持面29、の上に配置すると、対応する頂部48が壁3に、カップの内側に延びる溝38形状の小さな浮き出しパターン23を形成する。この浮き出しパターンすなわち溝は、特に、積み重ね用突出部2を形成するための最初の開始地点である。

支持ツール6は、さらに、上支持面29を囲む溝32を有し、この溝32の中にカップ4の底縁33が配置されている(図1および2参照)。この底縁33も、カップ4の底部5の一部である。

図2において、ツール1は、閉位置にある状態が図示されている。閉位置にある状態とは、すなわち、マンドレル9および支持ツール6をリングツール18内に下降させていることを意味する。支持ツール6を下降させると、コレット7も軸方向13に移動させられ、コレットフィンガー14の外側の面16が、カム作用で、摺動面17に沿って摺動し、そのカム作用によって、これらコレットフィンガー14を凹状受部10に向かう方向に変位させ、対応する端部フランジ35を径方向外側に変位させる。対応する底縁33は、接触面36に沿って動き、コレット7が全体として関節継手37を中心に枢動もしくは傾動を行うようになっている(図1および2を比較参照)。外側の面16および摺動面17の間の対応するカム作用により、階段状突起22が凹状受部10の方向に押圧されて押し込まれ、積み重ね用突出部2を形成する。同時に、下端面28と上支持面29との間の対応する間隔24すなわち隙間39を縮小させることになるが、隙間は、カップの壁、特にカップの底板26、の対応する肉厚25に対応する幅しかなくなるまで縮小させてもよいかもしれない。

図2において、対応するコレットフィンガー14は、その押圧位置27にあり、階段状突起22が凹状受部10の中に挿入されている。すでに概要を説明したように、隙間39の同時縮小によって、カップ4のある種の圧縮が底部5の領域において生じ、この圧縮によって、階段状突起による変形が行われている間の紙もしくは壁材料の延伸が防止される。このことは、コレットフィンガーを内側へ移動させるとともに、ちょうど紙を褶曲させて紙を延伸させることなく積み重ね用突出部を形成することができる分だけ、前記のように圧縮させる、すなわち底板26および底部5を上昇させることによって、カップ4の対応する高さ寸法12を縮小させることを意味する。その結果、たとえば、カップの壁のポリマーからなる内層の薄膜化は生じないし、ひいては漏れの原因となり得る小さな穴が形成されることもない。さらに、紙が引き伸ばされることがないので、その機械的強度が部分的にゆるんだり、脆弱化したりすることもない。

本発明の一実施形態によれば、図1および2に示した2つの位置の間で、対応する隙間39を1mm〜3mm縮小させることができる。この隙間は、1.5mm〜2.5mm、好ましくは2mm、縮小させてもよい。

本発明によれば、たとえば図2に示すように、必ずしも、下端面28および上支持面29が、間に底板26のみを挟んで互いに接触していなくてもよい。また、図1に示す対応する隙間39が依然として存在していながら、高さ寸法については当然対応する分だけ縮小させるようにすることもできる。

図3において、カップ4の、積み重ね用突出部が形成される特定の部位が拡大した形式で図示されている。対応する積み重ね用突出部2は、上に向かうにつれ内側に向けて近づく側壁44を含み、当該側壁44の上端に、実質的に平な上壁45が接続されている。対応する積み重ね用突出部2は、領域8に形成されている。図1および2において、コレットフィンガー14が、そして特に階段状突起22が、この領域に割り当てられていることも参照されたい。

図3に示す実施形態によれば、対応する積み重ね用突出部2は、底部5の、特に底板26の、上に直接配置されている。このような積み重ね用突出部2は、カップを互いに入れ子式に重ねる(2つのカップの場合を示す図5を参照)ために利用される。内側のカップ4は、積み重ね用突出部2の上壁45により支持され、対応する二重壁カップ4のオーバーラップ42の下端にある対応する内向きカール部41がその上壁45により支持されている。このような支持によって、カップ同士がくっついてしまうことが防止されるので、外側のカップから内側のカップ4を容易に取り外すことができる。対応するオーバーラップ42は、カップ4の上端の外向きカール部43まで延びている。オーバーラップ42とカップの壁3との間には、断熱ギャップが形成されている。

図4に、対応するツール1の第2の実施形態を示す。この実施形態によれば、一体部品としての支持ツール6・コレット7がある。これは、対応するコレットフィンガー14が支持ツール6の上端から上方向に延びていて、支持フィンガー14が、コレットフィンガーを有する支持ツールをリングツール18の中で下降させた場合に、内側に屈曲させることができるようないくらかの弾性もしくは可撓性を有していることを意味する。本実施形態によるリングツール18は、垂直な摺動面17を有し、コレットフィンガー14の外側の面16が上に向かうにつれ外側に向かって拡がっている。このことは、支持ツール6をリングツール18の中で下降させることによって、コレットフィンガー14が摺動面17との対応する接触により径方向内側に押圧されることを意味する。対応する弾性/可撓性を向上させるため、スロット46を配置してもよい(図4参照)。

図4に示されているマンドレル9は、図1および2におけるものと同じ構成とすることができるとともに、たとえば、カップをマンドレルに保持するための低圧管路30を含んでいる。

第2の実施形態によれば、内側に撓ませたコレットフィンガー14の押圧作用により、対応する凹状受部10に向かう方向にカップの壁の該当する部分を曲げる前にカップの壁に形成する2つの浮き出しパターン23がある場合に、メリットがあるかもしれない。

この2つの浮き出しパターン23は、互いに一定の間隔をあけて、一般に、積み重ね用突出部2の上端および下端に配置される。

図4に示すような上側の浮き出しパターン23は、外側に延び、下側の浮き出しパターンは内側に延びるものとすることができる。もっとも、ともに内側に向かうものとしたり、ともに外側に向かうものとしたり、上側が内側に、下側が外側に向かうものとしてもよい。対応する浮き出しパターンは、カップを支持ツール6に配置する前にあらかじめ浮き出し加工しておくと、積み重ね用突出部を形成するためのカップの壁の曲げ加工が簡単になる。

このような前もっての浮き出し加工は、本発明の第1の実施形態によれば(図1および2参照)必要ない。

本発明によれば、コレットフィンガー14を内側へ傾動ないし枢動させるにより積み重ね用突出部を形成することと、カップを特に底部の積み重ね用突出部2が形成される領域において圧縮することという同時に行われるアクションがあることを、再度強調しておく。この同時アクションにより、壁の材料の材料の延伸が防止される。

図5は、内向きカール部41の積み重ね用突出部2との接触による入れ子式積み重ねを示すための、互いに積み重ねた2つのカップの縦断面図である。上述の解説も参照されたい。

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