カートンをカートントラックに供給するためのカートン供給装置及び方法

申请号 JP2013507918 申请日 2011-04-26 公开(公告)号 JP5878517B2 公开(公告)日 2016-03-08
申请人 ノルデン・マシーナリー・アーベー; 发明人 ヤン・ニルソン; クリスター・ランドグレン;
摘要
权利要求

カートン(2)を連続的に動作するコンベアトラック(20)に供給するためのカートン供給装置(1)であって、 複数の真空カップ(9)を具備したピックアップヘッド(8)と、 前記ピックアップヘッド(8)において回動可能に懸架されている直立フィンガ(12)と、 を備えている前記カートン供給装置において、 前記ピックアップヘッドが、前記ピックアップヘッド(8)の保持面が折り畳まれたカートンブランクすなわち持ち上げるべきカートンブランクに対して平行に位置決めされている、ピックアップ位置(P1)と、前記直立フィンガ(12)が前記カートン(2)を開くように前記ピックアップヘッド(8)の前記保持面に対して回動される、挿入位置(P2)とを有しており、 前記カートンが、前記ピックアップヘッド(8)の前記保持面と前記直立フィンガ(12)の支持面(13)とが度αを成す状態で保持されており、 前記ピックアップヘッド(8)が、前記カートン(2)の上部壁(3)を介して前記カートン(2)を保持しており、 前記角度αが、前記挿入位置(P2)において90°ではなく、前記角度αと90°との差が、少なくとも10°であり、 前記カートン(2)が、前記コンベアトラック(20)の2つの平行な歯部(18,19)の間に挿入され、 前記歯部(18,19)同士の距離が、前記カートン(2)の前記上部壁(3)の幅wと略同一であり、 前記ピックアップヘッド(8)が、前記カートン(2)を挿入する際に前記コンベアトラック(20)に沿って移動することを特徴とするカートン供給装置。前記角度αが、前記挿入位置(P2)において50°〜80°であることを特徴とする請求項1に記載のカートン供給装置。前記角度αが、前記挿入位置(P2)において60°〜70°であることを特徴とする請求項2に記載のカートン供給装置。前記角度αが、前記挿入位置(P2)において100°〜130°であることを特徴とする請求項1に記載のカートン供給装置。前記角度αが、前記挿入位置(P2)において110°〜120°であることを特徴とする請求項4に記載のカートン供給装置。前記コンベアトラック(20)の前方歯部(18)が、前記前方歯部(18)の上端に突出部分(22)を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のカートン供給装置。前記カートン供給装置(1)が、平方向において前記ピックアップヘッド(8)と共に動作する前記コンベアトラック(20)の上方に、押さえ要素(24)を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のカートン供給装置。前記カートン供給装置(1)が、真空カップ(15)を具備したオープンヘッド(14)を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のカートン供給装置。前記ピックアップヘッド(8)の速度が、前記カートン(2)を挿入する際に、前記コンベアトラック(20)の動作方向(23)において前記コンベアトラック(20)の速度と略同一であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のカートン供給装置。複数の請求項1〜9のいずれか一項に記載のカートン供給装置を備えていることを特徴とする挿入ステーション。前記挿入ステーションが、前記カートン供給装置から成る第1のグループと、前記カートン供給装置から成る第2のグループとを備えており、 前記第1のグループが、前記コンベアトラックの一方の1つおきの保持空間内に前記カートンを挿入する一方、前記第2のグループが、前記コンベアトラックの他方の1つおきの保持空間内に前記カートンを挿入することを特徴とする請求項10に記載の挿入ステーション。前記カートン供給装置から成る第1のグループと、前記カートン供給装置から成る第2のグループとが、前記カートンを同時に挿入することを特徴とする請求項11に記載の挿入ステーション。請求項1〜9のいずれか一項に記載のカートン供給装置を利用してカートンをコンベアトラックに供給するための方法であって、前記コンベアトラックが、直立された前記カートンと略同一な距離で離隔された状態で並列配置されている平行な保持歯を備えている、前記方法において、 ピックアップヘッドによってマガジンからカートンブランクを持ち上げるステップと、 180°より小さい角度で前記ピックアップヘッドを回転させるステップと、 これと同時に、直立された前記カートンの形態が菱形状となるように、直立フィンガによって前記カートンを開くステップと、 前記ピックアップヘッドが前記コンベアトラックに沿って移動する状態において、前記保持歯同士の間に、前記ピックアップヘッドおよび直立フィンガによって保持された菱形状の形態をした前記カートンを挿入するステップと、 前記ピックアップヘッドおよび前記直立フィンガから前記カートンを解放するステップと、 を備えていることを特徴とする方法。前記直立フィンガによって前記カートンを開く前に、オープンヘッドによって前記カートンを開くステップを備えていることを特徴とする請求項13に記載の方法。前記ピックアップヘッドが、前記コンベアトラックと同一速度で動作することを特徴とする請求項13又は14に記載の方法。

说明书全文

本発明は、コンベアトラックのためのカートン供給装置に関する。

例えばチューブ、ボトル、これらに類する物のような比較的小さな物品をカートンボックス内に梱包することに関連する産業では、梱包装置の処理能を高めるための一定の要求が存在する。梱包装置の一の性能(aspect)は、梱包装置が特定の時間間隔内に取り扱い可能なユニットの数量である。このような梱包装置において、より高い処理能力を実現するための方法が複数存在する。一の方法は、物品それぞれについてのサイクル時間を低減すること、すなわち、より多くの物品が同一の時間間隔内に梱包装置を通過可能とすることである。このような解決方法は、ある時点において梱包装置の再設計を必要とするので、実現困難な場合がある。この場合には、特定の作業についてのサイクル時間を低減することができない。生産ラインにおける処理能力を向上させるための他の方法は、少なくとも幾つかの作業のために幾つかの並列配置された装置を利用することである。このような解決方法は、より大きなスペースを必要とし、対費用効果が良好でないが、旧式の生産ラインを改善することができる場合には実施可能かもしれない。

改善する必要があるかもしれない一のタイプの梱包装置は、事前に接着された上で折り畳まれた紙カートンを持ち上げ、当該紙カートンを直立させ、当該紙カートンをコンベアトラックに供給する装置である。コンベアトラックでは、使用説明書の有無に関わらず、カートンが、チューブ又はこれに類似する物をカートン内に挿入するための次のステーションに至るまで連なっている。その後に、カートンの側面フラップは折り畳まれ、当該カートンが閉じられ、最終的には、比較的大型の出荷ユニット内で密封及び梱包される。

特許文献1は、事前に接着された上で折り畳まれたカートンをホッパーから持ち上げるように構成されている、カートンを処置及び供給するための装置を開示している。カートンは、正方形状の形態となるように直立され、コンベアトラックの送り込み端部において挿入される。カートンは、コンベアトラックに取り付けられた脚部同士の間に挿入される。ここで、脚部同士の間の距離は、挿入すべきカートンの幅に対応している。カートンは、カートンをコンベアトラックに供給可能とするために、コンベアチェインを方向変換させると共にホイール上で送られる、コンベアトラックの送り込み端部において挿入される。コンベアトラックの送り込み端部の領域では、脚部がコンベアホイールに起因して離れて傾斜しているので、直立されたカートンを脚部同士の間に挿入することができる。カートンが挿入され、チェインが若干移動した場合に、再び、脚部はコンベアチェインに対して垂直となり、カートンを所定位置に保持する。

特許文献2は、折り畳まれたカートンをホッパーから移送し、カートンを開き、カートンをコンベアに移送するように構成されている他のカートン輸送アセンブリを開示している。カートンは、伸縮式ロッドによって開かれる。開かれたカートンは、チェインラグ同士の間に設けられているカートンポケット内に挿入される。カートンポケットはカートン自体より長いので、回転式フィーダを回転させている際に、開かれたカートンをカートンポケットに挿入することができる。

特許文献3は、箱状体を直立させ、コンベア上に載置するための装置を開示している。当該装置は、マガジンから折り畳まれた箱状体を持ち上げ、箱状体を直立させ、箱状体をコンベアトラック上のコンベアセルに挿入する。カートンは、直立要素によって正方形状の形態になるように直立され、コンベアトラックの送り込み端部において挿入される。カートンは、コンベアトラックに取り付けられている脚部同士の間に挿入される。ここで、脚部同士の間の距離は、挿入すべきカートンの幅に対応している。カートンをコンベアトラックに供給可能とするために、カートンは、コンベアチェインを方向変換させると共にホイール上で送られる、コンベアトラックの送り込み端部において挿入される。コンベアトラックの送り込み端部の領域では、脚部がコンベアホイールに起因して離れて傾斜しているので、直立されたカートンを脚部同士の間に挿入することができる。カートンが挿入され、チェインが若干移動した場合に、再び、脚部はコンベアチェインに対して垂直となり、カートンを所定位置に保持する。後方の脚部は、箱状体を容易に挿入可能とするために、前方の脚部より実質的に低い。このために、箱状体それぞれについて2つの脚部が必要となる。

特許文献4は、折り畳み式箱状体を直立させ、折り畳み式箱状体がコンベア装置内に移送される前に、折り畳み式箱状体の閉塞タブを折り畳むための装置を開示している。当該特許文献には、直立された箱状体をコンベア装置に挿入することは開示されていない。

特許文献5は、事前に形成されたブランクから箱状体を直立させ、逆に折り畳むための装置を開示している。その後に、直立された箱状体は、箱状体を保持するように構成されている仕分けディバイダを有している、コンベアベルトに移送される。箱状体は、コンベアチェインを方向変換させると共にホイール上で送られる、コンベアベルトの送り込み端部に入る。コンベアトラックの送り込み端部の領域では、仕分けディバイダがコンベアホイールに起因して離れて傾斜しているので、直立された箱状体を仕分けディバイダ同士の間に入れることができる。

特許文献6は、平坦且つ折り畳み可能なカートンをマガジンから取り出すように適合されている、回転式移送機構を開示している。カートンは、吸引カップを有するピックアップヘッドによってマガジンから取り出される。カートンは、マガジンから取り出す際に僅かに開く場合がある。しかしながら、カートンがコンベアに挿入開始された時には、実質的にカートンは折り畳まれた状態になる。挿入の際に、ピックアップヘッドがコンベアより速く移動するので、前方の部がコンベアの前方段差部分(flight)に衝突し、カートンがコンベアの前方段差部分に引っ張られ、これによりカートンが開かれる。このようにして、折り畳まれたカートンがコンベアの2つの平行な段差部分の間に挿入可能とされる。このような解決手段に関連して、幾つかの問題が存在する。一の問題は、カートンが前方段差部分に押し込まれ、カートンを開く際に前方段差部分に引っ張られることである。これにより、カートンが非常に大きく変形するので、カートンの外面が損傷する場合がある。カートンが開いた状態にある距離が比較的短いので、カートンの変形がさらに大きくなる。さらなる欠点は、カートンの内側に残った接着剤によってカートンの両側面が互いに対して固着した状態にある、カートンを取り扱う可能性があることである。このようなカートンは、開く際にさらに損傷する可能性があり、さらなるカートンを挿入することを阻害する場合もある。

これら解決策は、幾つかの利用について良好に機能するが、特にシステムの処理能力を高めたい場合に柔軟に対応することができない。従って、改善の余地がある。

欧州特許第1594745号明細書

欧州特許第0800450号明細書

米国特許第7328561号明細書

米国特許第5573490号明細書

米国特許第4331436号明細書

欧州特許第0331325号明細書

従って、本発明の目的は、直立されたカートンを2つの平行なコンベア歯の間に挿入可能なカートン供給装置を提供することである。

本発明のさらなる目的は、複数のカートン供給装置を備えている挿入ステーションを提供することである。本発明のさらなる目的は、直立されたカートンに等しい距離で離隔されている平行な保持歯を有している、コンベアトラックにカートンを供給するための方法を提供することである。

本発明における課題を解決するための手段は、請求項1の特徴部分に記載されている。請求項11は、優位な挿入ステーションを含んでいる。請求項13は、優位な方法を含んでいる。他の請求項は、カートン供給装置の優位な実施例とさらなる発展形態とを含んでいる。

カートンをコンベアトラックに供給するためのカートン供給装置は、複数の真空カップを備えているピックアップヘッドと、ピックアップヘッドにおいて回動可能に懸架されている直立フィンガと、を備えており、ピックアップヘッドが、ピックアップヘッドの保持面が持ち上げるための折り畳まれたカートンブランクに対して平行に配置されているピックアップ位置と、カートンが開かれるように、直立フィンガがピックアップヘッドの保持面に対して回動される挿入位置と、を有しており、カートンが、ピックアップヘッドの保持面と直立フィンガの支持面とが角度αを成す状態で保持されており、ピックアップヘッドが、上部壁によってカートンを保持しており、角度αが、挿入位置において90°ではなく、角度αと90°との差が、少なくとも10°であり、カートンが、コンベアトラックの2つの平行な歯の間に挿入され、歯同士の距離が、カートンの上部壁の幅と略同一である。

本発明におけるカートン供給装置の第1の実施例によって、カートン供給装置は、歯同士の距離が直立されたカートンの幅に相当する、平行な歯によって、連続的に動作するコンベアトラックにカートンを挿入することができる。挿入の際にカートンが菱形状の形態で保持されるので、このことは実現される。カートンを菱形状の形態とすることによって、挿入の際にカートンの平方向の寸法を小さくし、カートンと歯との間に幾らかの空間を形成する。この空間が、カートン自体と同一の幅を有する保持空間内にカートンを挿入するために必要な余裕寸法を生み出す。

歯が平行な場合にカートンが挿入可能とされることの利点は、カートンが直線状のコンベアトラックに挿入可能な領域がコンベアトラックの端部に位置する送り込み領域に限定されないことである。従って、これにより、幾つかのカートン供給装置をコンベアトラックに沿って互いに隣接させて取り付けることができる。カートン供給装置は、カートンを同時に挿入することができるので、供給システムの処理能力を向上させることができる。

カートンは、カートンの上部壁と側部壁のうち一の側部壁とが成す角度である角度αが50°〜80°の範囲、より好ましくは60°〜70°の範囲にあるような菱形状の形態をしている。カートンを挿入する前に、すなわち90°より大きく、好ましくは100°〜140°の範囲でカートンを開く前に、カートンを逆方向に折り畳まれることが望ましい。初期状態である平坦に折り畳まれた形態ではなく、矩形状の形態となるようにプリテンションがカートンに作用しているので、このことは優位である。これにより、直立されたカートンをコンベアトラック内で保持することが一層容易になる。保持用突出部分が、カートンを所定位置に保持するために1つ以上の歯に設けられている場合がある。カートンがコンベアトラック内に挿入された場合には、押さえ要素が、カートンがコンベアトラックから脱離することを防止するために利用される。

これら解決策は、幾つかの利用について良好に機能するが、特にシステムの処理能力を高めたい場合に柔軟に対応することができない。従って、改善の余地がある。

カートンを持ち上げる前の位置における、本発明におけるカートン供給装置を表わす。

ピックアップ位置における、本発明におけるカートン供給装置を表わす。

第1の中間位置における、本発明におけるカートン供給装置を表わす。

第2の中間位置における、本発明におけるカートン供給装置を表わす。

挿入位置における、本発明におけるカートン供給装置を表わす。

カートンを挿入した後の位置における、本発明におけるカートン供給装置を表わす。

ピックアップヘッドの移動経路の一例を表わす。

オプションのカートンオープンヘッドを備えた、本発明におけるカートン供給装置を表わす。

4つの本発明におけるカートン供給装置を備えている挿入ステーションを表わす。

以下に説明するさらなる特徴を具備している本発明の実施例は、単なる例示にすぎないと考えるべきであり、特許請求の範囲によって定義される本発明の保護範囲を限定することを意図する訳ではない。当該実施例では、矩形状のカートンが利用される。また、言うまでもなく、正方形のカートンが供給装置によって供給される場合もある。

図1〜図6は、カートンブランク2をマガジンから持ち上げ、カートンブランク2を開いた後に、カートンブランク2をコンベアトラックに供給するように構成されているカートン供給装置1の第1の実施例を表わす。カートンブランク2は、平坦に折り畳まれていると共に事前に接着されているカートンである。当該カートンは、4つの側面を備えており、当該側面の端部領域それぞれには閉塞フラップが形成されている。カートンブランクが直立しているか、又は開いている場合には、矩形状の箱状体を形成することができ、当該箱状体を閉塞又は封止する前に、例えばチューブやボトルのような物品を当該箱状体に挿入することができる。本明細書では、カートンの側面について、上部壁3、下部壁4、前部壁5、及び後部壁6と呼称する。これら呼称は、コンベアトラックの動作方向を基準とした、コンベアトラック内に運搬されるカートンの側面の向きを示している。カートンブランク2はマガジン7から供給される。当該実施例では、マガジン7が垂直方向に配置されているので、カートンブランク2はマガジン7から下方に取り出し可能とされるが、他の位置及び角度であっても良い。

図1では、カートン供給装置1が、カートンブランク2がカートン供給装置1によって持ち上げ可能となる直前における姿勢になっている。カートン供給装置1は、複数の吸引カップ9、例えば図示の如く4つの吸引カップ9を具備したベース部分10を有している、ピックアップヘッド8を備えている。吸引カップ9の前方部分がピックアップヘッド8の保持面を形成している。直立シャフト11がベース部分10に設けられている。直立シャフト11は1つ以上の直立フィンガ12を備えており、直立フィンガ12それぞれが支持面13を有している。支持面13が、直立フィンガ12全体又は直立フィンガ12の前方部分に設けられている場合がある。支持面13は、カートンを直立させる際に当該カートンの側面に当接している。ピックアップヘッド8は、2つの直線方向に支承されたスレッジ(図示しない)に、すなわち、水平方向に可動な一方のスレッジと、水平方向のスレッジに取り付けられていると共に垂直方向に可動な他方のスレッジであって、カートンが持ち上げられるピックアップ位置P1と、直立されたカートンが開放され、コンベアトラック内に挿入される挿入位置P2との間において、ピックアップヘッド8を移動させる他方のスレッジとに回転可能に取り付けられている。図示の実施例では、ピックアップヘッド8が、連続している若干滴状の経路に沿って移動する。図7は、このような経路の一例を表わす。2つの独立制御可能なスレッジによって、カートンの種類及び/又は大きさとコンベアトラックの速度とに従って、移動経路を容易に調整又は適応させることができる。カートンを吸引しているピックアップヘッド8を連続的な経路に沿って移動させることによって、カートンを滑らかに且つ急速に移動させることができる。図示の実施例では、ピックアップヘッド8がピックアップ位置から解放位置に至るまで移動する場合に、ピックアップヘッド8の保持面は同時に約150°回転される。直立シャフト11は、ピックアップヘッド8と同時に所定の角度で回転されるので、カートンが、ピックアップ位置から挿入位置に移送される際に直立される。

また、図1はマガジン7も表わす。図示の実施例では、マガジン7が垂直方向に配置されているので、カートンがマガジンの下方から取り出し可能とされる。垂直方向マガジンを備えていることの一の利点は、重力によってカートンブランクがマガジンの開口部に供給されるので、いかなる種類の供給装置も必要としないことである。また、これにより、マガジンの補充前に補充の障害となる部品を取り外す必要が無くなるので、マガジンの補充が容易になる。垂直方向マガジンを備えていることの他の利点は、複数のカートン供給装置が互いに干渉することなく互いに隣接して利用可能となることである。ピックアップヘッドによる持ち上げを容易にするために、マガジン7又はマガジン7内のカートンが若干傾斜している場合がある。

また、図1は、コンベアトラック20の表面から延在している突出歯部を有しているコンベアトラック20を表わす。当該実施例では、コンベアトラックは、2つのコンベアチェイン、すなわち、当該実施例では互いに対して固定された状態で送られる2つのチェインから成る外側チェイン16と、外側チェイン16と共に送られる内側チェイン17とを備えている。図示の実施例では、内側チェイン17は一のチェインによって形成されているが、2つのチェインから形成されていても良い。外側チェイン16は、カートン2の後部壁6を支持する後方歯部19を備えている。内側チェイン17は、カートン2の前部壁5を支持する前方歯部18を備えている。2つの平行な後方歯部19と前方歯部18との間の距離wが、すなわち、外側チェインと内側チェインとの関係が、様々な大きさのカートンを挿入するために変更可能とされる。カートンのための保持空間21が、後方歯部19と前方歯部18との間に形成されており、カートン2は保持空間21内に挿入され、さらに運搬される。距離wは、直立されたカートン2の幅に、すなわち上部壁3の幅に対応している。カートンの幅と同一である歯部同士の間の距離を利用することによって、物品をカートン内に逐次的に挿入している際に、カートン2が当該歯部によって所定位置に確実に保持される。押さえ要素24は、挿入されたカートン2が保持空間21から上方に脱離することを防止するように配置されている。矢印23は、コンベアトラック20の動作方向を示す。コンベアトラック20では、2つの長手方向レール25が、コンベアトラック20の長手方向において歯部同士の間に配置されている。長手方向レール25の高さは、コンベアトラック20を様々な大きさのカートンに適合させるために調整可能とされる。カートン2は、コンベアトラック20内に挿入された場合に長手方向レール25に支持される。

図2は、ピックアップ位置P1に位置しているカートン供給装置1を表わす。ピックアップ位置P1では、ピックアップヘッド8の保持面すなわち真空カップ9が、マガジン7内において最下方のカートンブランク2の上部壁3に当接している。負圧は、真空カップ9を負圧源に接続している適切な導管を通じて、真空カップ9に作用する。負圧はバルブによって制御され、当該バルブはカートン供給装置1の制御システムによって制御される。真空カップ9に作用する負圧は、ピックアップヘッド8が移動し続ける場合にカートンブランク2をマガジン7から引っ張り出す。同時に、直立フィンガ12の支持面13はカートンブランク2の後部壁6を支持している。また、支持面13は、このような姿勢において後部壁6に接触することなく後部壁6に近接して位置決めされている場合がある。当該実施例では、真空カップ9と直立フィンガ12の支持面13とが、マガジン7内に配置されているカートンブランク2と平行な略同一平面内において、互いに位置合わせされている。

カートンブランク2がマガジン7から取り出された場合に、ピックアップヘッド8は、挿入位置P2に向かって移動し続ける。このような移動の際に、直立フィンガ12はピックアップヘッド8に対して回転するので、真空カップ9の保持面と直立フィンガ12の支持面13とが成す角度が小さくなる。真空カップ9の保持面と直立フィンガ12の支持面13とが成す角度を、角度αと呼称する。図3は、カートンが部分的に開いている第1の中間位置を表わす。第1の中間位置では、角度αは約150°である。ピックアップヘッド8は、移動経路の第1の部分に位置している際に、コンベアトラック20の動作方向23の反対方向に、且つ、図4に表わすピックアップヘッド8の第2の中間位置に向かって概略的に下方に移動する。第2の中間位置では、ピックアップヘッド8は、コンベアトラック20の動作方向と同一方向に移動開始すると共に、若干下方に移動し続ける。カートンが完全に開いて、さらに当該実施例では、角度αが90°より小さくなるように、且つ、カートンが菱形状の形態を呈するように逆方向に折り畳まれている。

図7は、直立シャフト11の中心軸線に対するピックアップヘッド8の移動経路の一例を表わす。位置は、図1〜図6及び図8〜図10に表わす位置に対応する。ピックアップヘッド8は、矢印Aによって示される向きに移動する。

ピックアップヘッド8は、図4に表わす位置から図5に表わす挿入位置に連続的に移動する。同時に、カートンが若干逆方向に折り畳まれるので、角度αが50°〜80°の範囲、好ましくは約60°となる。このようにカートンを逆方向に折り畳まれることによって、カートンの前部壁5と後部壁6との間の距離が小さくなる。好ましくは、挿入位置において、前部壁5及び後部壁6は略垂直とされる。これによって、カートンがコンベアトラック20の保持空間内に挿入可能とされる。同時に、ピックアップヘッド8は、ピックアップヘッド8の保持面がコンベアトラック20の平面に対して所定の角度を形成した状態で保持されている。図示の実施例では、挿入位置において、この角度βは約30°であるが、好ましくは10°〜40°の範囲内とされる。ピックアップヘッド8の運動は、滑らかで信頼に足る方法でカートンを挿入可能とするために、コンベアトラック20の運動と同期している。コンベアトラック20は一定速度で連続的に移動する。このことが高い処理量を保証する。

開かれたカートンが連続的に移動するコンベアトラックの2つの歯の間に挿入される場合に克服すべき、幾つかの問題が存在する。一の問題は、挿入ツールがコンベアトラックの速度と略同一の速度で移動する必要があることである。他の問題は、挿入ツールの位置がカートンを挿入可能な歯同士の間に形成された保持空間の位置に正確に対応する必要があることである。さらなる問題は、挿入ツールがカートンを保持空間内に降下させると同時に挿入サイクル全体に亘って当該位置を追従する必要があることである。これら要件のすべてが、高速で高い再現性を以って実施される必要がある。これら問題を克服するために、様々な手法が利用される。最も一般的な手法は、歯が互いの反対方向に向いていると共にカートンを挿入するための比較的大きな開口部を形成している、コンベアトラックの送り込み領域でカートンを挿入することである。再び歯が平行に配置された場合に、カートンが所定位置において堅固に保持される。他の解決手法は、挿入の際にコンベアトラックを若干移動可能とするために歯同士の間の距離を大きくすること、すなわち挿入についての許容を大きくすることである。この解決手法の欠点は、カートンがコンベアトラック上の所定の安全な位置に保持されないことである。他の解決手法は、挿入の際にコンベアトラックを停止又は減速させることである。このような解決手法は、処理能力を低減させることになる。

これら解決手法では、コンベアトラックの送り込み領域で挿入が実施される場合に1分当たり最大700回の挿入を実施可能な、システムが知られている。また、この処理能力を高めることが実質的に困難であることも知られている。

従来技術に基づくカートン供給装置では単一のピックアップヘッドを利用するにすぎないので、コンベアトラック内に挿入すべきカートンの数量が増加した場合には、例えば、マガジンからピックアップヘッドに至るカートンの供給が問題となる。すべてのカートンを単一のマガジンから供給する場合には、カートンを一定に供給することが困難である。積み重ねられたカートンに作用する圧力は、カートンの数量に従って変化するので、カートンを供給位置に供給することに悪影響を及ぼす。カートンの持ち上げについてのリードタイムが小さくなるので、吸引ヘッドの速度調整(timing)が一層センシティブとなり、これによりカートンを正確に持ち上げることが一層困難になる。持ち上げ時間を短縮するためには、マガジン内でカートンを保持するための力を一層小さくする必要があるが、当該保持力を一層小さくすることは、カートン供給の再現性に悪影響を与える。従って、カートンの供給を幾つかのマガジンに分担することが有効である。これによって、適切且つ正確で高い再現性を有するカートンの持ち上げを実現することができる。

本発明では、カートンが、連続的に移動する平行な2つの歯の間に挿入される。2つの歯は、挿入後にカートンを安全に保持可能であり、言い換えれば、歯同士の距離が、直立されたカートンの大きさに対応している。挿入の際にコンベアトラックに沿って移動するピックアップヘッドによって、及び、挿入の際にカートンが菱形状の形態に折り畳まれることによって、カートンは、連続的に動作しているコンベアトラックに挿入される。カートンを菱形状の形態とすることによって、カートンが歯同士の間に挿入可能とされる。カートンの壁とコンベアトラックの歯との間に、挿入するための幾らかの余裕が生まれるからである。

図5は、コンベアトラック20の保持空間21内に挿入されているカートンを吸引しているピックアップヘッド8を表わす。挿入は、図4に表わす位置で開始される。図4では、ピックアップヘッド8が、コンベアトラック20に沿って移動開始する。同時に、折り畳まれたカートンの下側部分が歯部同士の間に到達する。ピックアップヘッド8は、図5に表わす最下方の位置に到達するまで下方に移動し続ける。この挿入位置P2では、カートンがピックアップヘッドによって保持空間内に挿入され、長手方向レール25に当接する。真空カップ9からの負圧を解除することによって、最終的に、カートンはピックアップヘッド8から解放される。カートンをピックアップヘッド8から解放することを補助するために、且つ、カートンがコンベアトラック20の上方に脱離することを防止するために、押さえ要素24がコンベアトラック20の上方に配置されている。押さえ要素24は、ピックアップヘッド8の水平方向スレッジに取り付けられており、ピックアップヘッド8と共に水平方向に移動するので、カートンの挿入を補助することができる。また、必要に応じて、押さえ要素24がコンベアトラック内においてカートンを下方に押さえている場合がある。

ピックアップヘッド8は、図4に表わす位置と図6に表わす位置との間でコンベアトラック20の動作方向において、コンベアトラック20と略同一の速度で移動する。この移動の最初に小さな加速が存在する場合があるが、カートンが菱形状の形態に保持されているので、歯部とカートンとの間には、このような小さな加速を許容するのに十分な余裕寸法が存在し、カートンを損傷させることはない。速度は、図4に表わす位置から、少なくともカートンがピックアップヘッド8及び直立フィンガ12から解放される位置に至るまで、略一定である。

図示の実施例では、カートンが30°で逆方向に折り畳まれているが、逆方向の折り畳みについての適切な範囲は、例えばコンベアトラック20の速度に依存するが、10°〜40°である。従って、カートンには、カートンを矩形状の形態に強制的に戻す内部張力が作用している。従って、カートンは、カートンがピックアップヘッド8及び直立フィンガ12から解放された場合に、単独で又は押さえ要素24に補助されて、矩形状の形態に戻ることができる。歯部同士の間の距離wが矩形状の形態をしたカートンの大きさに対応しているので、カートンはコンベアトラック20によって安全な位置で保持される。また、前方歯部18それぞれが、当該前方歯部の上部に突出部分22を備えている場合があり、この場合には、突出部分22が、カートンを所定位置に保持することを補助する。図示の実施例では、カートンが逆方向に折り畳まれており、突出部分22がコンベアトラック20の保持空間に向かって方向づけられている。このようにして、カートンが、内部張力に起因して跳ね返ることはない。カートンを直立及び挿入する方法に依存するが、突出部分22が、コンベアトラック20の後方歯部19に設けられている場合もある。

カートンがピックアップヘッドから解放された場合には、カートンがコンベアトラックと共に移動し続け、ピックアップヘッドは図7に表わす経路に沿って移動し続ける。図6は、カートンが開放された位置におけるピックアップヘッドを表わす。図6では、ピックアップヘッドはピックアップ位置に戻る途中である。

図示のカートン供給装置は、1分当たり最大150回の挿入をする挿入速度に到達可能である。より速い挿入速度が望ましい場合には、本発明におけるカートン供給装置は、幾つかのカートン供給装置から成るグループとして組み合わせ可能なように十分に適合しているので、挿入速度を高めることができる。カートン供給装置は、長さ方向において、すなわちコンベアトラックの送り方向に沿って比較的小さくすることができる。従って、幾つかのカートン供給装置を互いに隣接させて一のグループとして取り付けることができる。幾つかのカートン供給装置が互いに隣接して取り付けられている場合には、カートンそれぞれが1つおきの保持空間内に同時に挿入される。2つのカートン供給装置の間に形成された空間が、1つおきの保持空間同士の間に形成された空間に相当するからである。カートン供給装置から成る2つのグループを互いに隣接させて取り付けることによって、カートンがコンベアトラックのすべての保持空間内に挿入される。図9は、2つのカートン供給装置毎に2つのグループとして取り付けられた、4つのカートン供給装置を備えている挿入ステーションの一例を表わす。

一の好ましい実施例では、利用される挿入ステーションは、8つのカートン供給装置を備えており、8つのカートン供給装置は、4つのカートン供給装置毎に2つのグループにグループ化して取り付けられている。このことは、図9に表わす実施例に類似しているが、唯一の相違点は、8つのカートン供給装置が利用されることである。このような実施例では、カートン供給装置それぞれが、例えば1分当たり125個のカートンを挿入することができるので、その結果として、挿入ステーション全体では、1分当たり1000個のカートンを挿入することができる。第1のグループは、カートンを一方の1つおきの保持空間内に挿入する一方、第2のグループが、カートンを他方の1つおきの保持空間内に挿入する。このようにして、小型で高速且つ信頼性が高い挿入ステーションを得ることができる。

また、幾つかの場合では、カートンを接着する接着剤がカートンブランクを固着させるので、カートンの直立が困難となる場合がある。従って、直立フィンガが、カートンの外面を損傷させることなく当該カートンを直立させることができない場合がある。このために、図8に表わすように、カートン供給装置が、カートンを事前に開かせるためのオープンヘッド14を備えている場合がある。当該実施例では、オープンヘッド14は、定位置に位置決めされており、負圧を作用させることによってカートンを事前に開くための複数の真空カップ15を備えている。当該実施例では、ピックアップヘッド8の移動経路は、カートンブランク2の下部壁4が真空カップ15と接触するように構成されている。負圧は、真空カップ15に同時に作用する。ピックアップヘッド8が若干下方に移動した場合に、真空カップ15が下部壁4を定位置に保持する。上部壁3がピックアップヘッド8の真空カップ9によって保持されるので、たとえカートンブランク2の内面同士の間に接着剤が残留している場合であっても、カートンを展開することができる。その後に、真空カップ15の負圧が解除され、直立フィンガが後部壁6に対して作業開始する。図7は、ピックアップヘッド8の適合された移動経路を破線で表わす。また、カートンを開く際に、オープンヘッド14がカートンの移動にある程度追従することができるように、オープンヘッド14を可動式ブラケットに取り付けることができる。

本発明におけるカートン供給装置の第2の実施例では、直立フィンガが、90°より小さな角度でカートンブランク2を直立させる。当該実施例では、カートンがコンベアトラックの保持空間内に挿入される前には、当該カートンは完全には開いていない。ピックアップヘッドの保持空間と直立フィンガの支持面とが成す角度αは、当該実施例では100°〜140°であり、好ましくは約120°である。当該実施例では、押さえ要素24が必要不可欠である。カートンに作用するプリテンションが、部分的に開いているカートンをカートンブランクの状態に戻す方向に、すなわち折り畳む方向に作用しているからである。また、当該実施例では、突出部分22が、カートンを所定位置に保持するために、歯に設けられている場合がある。

本発明は、上述の実施例に限定される訳ではなく、多数の付加的な変形例や改良例も本発明の技術的範囲に属するものである。また、直立フィンガをピックアップヘッドの他の側面に配置すること、すなわち、ピックアップヘッドを鏡像反転することもできる。

1 カートン供給装置 2 カートンブランク 3 上部壁 4 下部壁 5 前部壁 6 後部壁 7 マガジン 8 ピックアップヘッド 9 吸引カップ 10 ベース部分 11 直立シャフト 12 直立フィンガ 13 支持面 14 オープンヘッド 15 真空カップ 16 外側チェイン 17 内側チェイン 18 前方歯部 19 後方歯部 20 コンベアトラック 21 保持空間 22 突出部分 23 矢印 24 押さえ要素 25 長手方向レール

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