Press apparatus for a piezoelectric actuator application

申请号 JP27812791 申请日 1991-10-25 公开(公告)号 JP2917615B2 公开(公告)日 1999-07-12
申请人 富士電機株式会社; 发明人 WADA TATSUYA; MURAYAMA SHOJI; KURODA KAZUHIKO; SATOMURA YUKYOSHI; MATSUOKA TADASHI; NONAMI MITSUHARU; MATSUMOTO HIROZO; KAWAMURA YUKINORI; MATSUMOTO TOKUKATSU; HIKITA HIROSHI; IWATA HIDEO;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】圧電アクチュエータをポンチ駆動源として金属箔の加工材料を打抜き加工するプレス装置であり、
    上型と下型との間に被加工材を挟持した状態で圧電アクチュエータによりポンチを駆動して打抜き加工するものであって、ポンチおよびポンチ駆動用の圧電アクチュエータを金型のダイセットの内部に組み込むとともに、これら部品を組み込んだ可動側の金型ダイセットを機械式の型締機構に連結して開,閉位置に駆動するようにしたものにおいて、圧電アクチュエータを、該圧電アクチュエータの変位をポンチに伝達する可動片,予圧ばねとともにアクチュエータケース内に加圧状態で収容してダイセットの内部に組み込んだことを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項2】請求項1記載のプレス装置において、圧電アクチュエータを収容したアクチュエータケースとダイセットとの間に、ポンチの初期位置を設定する手段として圧電アクチュエータの位置調整機構を備えたことを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項3】請求項2記載のプレス装置において、位置調整機構が、アクチュエータケースの背面とダイセットとの間に介挿したくさび機構と、ケースをくさび機構に押圧する加圧手段とからなることを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項4】請求項3記載のプレス装置において、くさび機構が、アクチュエータケースの背面と ダイセットとの間に側方より介挿したくさび駒と、該くさび駒を前後方向に移動操作する調節ボルトとからなることを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項5】請求項4記載のプレス装置において、くさび駒の一端部を調節ボルトの軸上に遊嵌結合したことを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項6】請求項5記載のプレス装置において、加圧手段が、ケースの前面とダイセットとの間に介挿した圧縮ばねであることを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項7】請求項4記載のプレス装置において、加圧手段が、先端をアクチュエータケース前面より突出して該ケース内部に組み込んだロッドと、該ロッドをダイセットに向けて押圧する圧縮ばねとからなることを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項8】請求項1記載のプレス装置において、圧電アクチュエータで駆動されるポンチを外形抜き用ポンチとして、該外形抜き用ポンチの内部に穴抜き用固定ポンチを組合わせ、製品の外形抜き,穴あけ加工を同時に行うことを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項9】請求項8記載のプレス装置において、外形抜き用ポンチの後端外周部にばね受座を設け、該ばね受座と ダイスとの間にポンチを後退位置に押圧付勢する復帰ばねを介挿したことを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項10】圧電アクチュエータをポンチ駆動源として金属箔の加工材料を打抜き加工するプレス装置であり、上型と下型との間に被加工材を挟持した状態で圧電アクチュエータによりポンチを駆動して打抜き加工するものであって、固定側ダイプレートと機械式の型締機構に連結した可動側ダイプレートの間に上型,下型のダイセットを取付け、かつダイセットに組み込んだポンチに対向して、ポンチ駆動用の圧電アクチュエータをダイプレートに設置してなるものにおいて、ダイセットに複数のポンチを組み込むとともに、該ダイセットと圧電アクチュエータとの間に前記複数のポンチに共通にまたがる可動プレートを介装し、該可動プレートを介して複数のポンチを圧電アクチュエータで同時駆動するよう構成したことを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項11】請求項10記載のプレス装置において、
    可動プレートをダイプレートの内部に組み込んガイド支持したことを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項12】請求項11記載のプレス装置において、
    可動プレートをダイセットの内部に組み込んでガイド支持したことを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 【請求項13】請求項12記載のプレス装置において、
    可動プレートに対向してダイプレートに複数基の圧電アクチュエータを設置し、各圧電アクチュエータを同期通電制御して可動プレートを駆動させることを特徴とする圧電アクチュエータ応用のプレス装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、圧電アクチュエータをポンチの駆動源として金属箔の加工材料の打抜き加工などに使用するする圧電アクチュエータ応用のプレス装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】板厚の薄い金属箔(厚さ数十μm程度)
    の加工材料を精度よくせん断加工する打抜きプレス装置として、積層型の圧電アクチュエータをポンチの駆動源として採用した方式のプレス装置が特開平2−1279
    97号公報などで既に知られている。

    【0003】図10は前記公知のプレス装置(上下抜き方式)の構成を示すものであり、図において、フレーム1の内部には上型のダイセット2,下型のダイセット3,可動ストリッパ4,上ダイス5,下ダイス6,上ポンチ7,下ポンチ8よりなる金型、およびストリッパ4
    を開放操作する圧電アクチュエータ9などの各部品が組み込まれており、さらにフレーム1の上下端には上ポンチ7,下ポンチ8の駆動源である圧電アクチュエータ1
    0が可動片(圧電アクチュエータの変位をポンチに伝達させるロッド部材)11と組合わせてアクチュエータケース12に収容して設置されている。 なお、13はダイセット2,3をフレーム1の内部に固定する締結ねじ、
    14は可動ストリッパ4の付勢ばね、15はポンチ7,
    8の復帰ばね、16は圧電アクチュエータに常時加圧荷重を加えるように圧電アクチュエータ10および可動片11と一緒にケース12内に組み込んだ予圧ばねである。

    【0004】かかる構成のプレス装置で加工材料をプレス加工するには、まず、圧電アクチュエータ9を動作して可動ストリッパ4を上方へ押上げて開き、この状態で外部から帯板状の加工材料(金属箔)17を上ダイス5
    と下ダイス6との間に送り込み、続いて圧電アクチュエータ9を復帰させて付勢ばね14のばねにより加工材料17を上ダイス5と下ダイス6との間に挟持して押さえ込む。 次に、圧電アクチュエータ10により上ポンチ7,下ポンチ8を交互に駆動し、加工材料17をいわゆる上下抜き法により打抜き加工する。 なお、加工後は再び圧電アクチュエータ9の操作によりストリッパ4を開いて加工材料17の押さえ込みを解除し、この状態で加工材料17をピッチ送りする。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したプレス装置の構成では使用面で次のような難点がある。 すなわち、図10の構成ではポンチ7,8を駆動する圧電アクチュエータ10がフレーム1の上下端に固定して設置し、加工材料17を押さえ込む可動ストリッパ4の開放操作を圧電アクチュエータ9の駆動で行うようにしている。 ところで、多数枚の圧電素子を積層した積層型圧電アクチュエータの動作で得られる変位ストロークは高々数十μmであり、したがって前記構成で可動ストリッパ4を開いた状態では、プレスの上型と下型との間に金属箔の加工材料17が辛うじて送り込める程度の間隙が保持されるだけであり、十分に余裕のある間隔を確保することができない。

    【0006】このために、プレス加工により加工材料に反りが生じたり剪断切り口面にかえり(バリ)などが発生すると、これが原因で加工材料が金型の内部に引っ掛かったまま材料送りが不能となるトラブルが発生する。
    しかも、このような加工材料の引っ掛かりが発生した場合には、上型と下型との間の間隙が数十μm程度と極狭いために外部から治具などを差し込んで加工材料の引っ掛かりを外すといった応急処置がとれない。 したがって、この場合にはその都度プレス装置の金型を分解してその内部に詰まっている加工材料を取り除くといった厄介な作業が必要となる。

    【0007】本発明は上記の点にかんがみなされたものであり、ポンチ駆動用圧電アクチュエータ,金型を含めたプレス装置の組立構造を改良することにより、金型の開放状態で上型と下型との間に十分な間隔を確保して加工材料の送り込み,取出しが金型との干渉なしに円滑に行え、万一プレス型内で加工材料の引っ掛かりが生じた場合でも外部からの操作で簡単に矯正できるようにした使い勝手のよい圧電アクチュエータ応用のプレス装置を提供することを目的とする。

    【0008】

    【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明によれば第1の解決手段として、ポンチおよびポンチ駆動用の圧電アクチュエータを金型のダイセット内部に組み込むとともに、これら部品を組み込んだ可動側の金型ダイセットを機械式の型締機構に連結して開,閉位置に駆動するよう構成するものとする。 また、
    第2の解決手段として、固定側ダイプレートと機械式の型締機構に連結した可動側ダイプレートの間に上型,下型のダイセットを取付け、かつダイセットに組み込んだポンチに対向して、ポンチ駆動用の圧電アクチュエータをダイプレートに設置して構成するものとする。

    【0009】一方、前記第1の解決手段の構成を基本としたプレス装置の実施態様として、次記のような各構成がある。 (1)圧電アクチュエータを、該圧電アクチュエータの変位をポンチに伝達する可動片,予圧ばねとともにアクチュエータケース内に加圧状態で収容してダイセットの内部に組み込む、 (2)圧電アクチュエータを収容したアクチュエータケースとダイセットとの間に、ポンチの初期位置を設定する手段として圧電アクチュエータの位置調整機構を備える、 (3)前記の位置調整機構を、アクチュエータケースの背面とダイセットとの間に介挿したくさび機構と、ケースをくさび機構に押圧する加圧手段とから構成する、 (4)前記のくさび機構を、アクチュエータケースの背面と金型との間に側方より介挿したくさび駒と、該くさび駒を前後方向に移動操作する調節ボルトとから構成し、さらにくさび駒の一端部を調節ボルトの軸上に遊嵌結合する、 (5)前記の加圧手段を、ケースの前面とダイセットとの間に介挿した圧縮ばねとするか、あるいは先端をアクチュエータケース前面より突出して該ケース内部に組み込んだロッドと、該ロッドをダイセットに向けて押圧する圧縮ばねとで構成する、 (6)一方、圧電アクチュエータで駆動されるポンチを外形抜き用ポンチとして、該外形抜き用ポンチの内部に穴抜き用固定ポンチを組合わせ、製品の外形抜き,穴あけ加工を同時に行うように構成する、 (7)前記の構成で、外形抜き用ポンチの後端外周部にばね受座を設け、該ばね受座とダイセットとの間にポンチを後退位置に押圧付勢する復帰ばねを介挿する。

    【0010】また、先記第2の解決手段の構成を基本としたプレス装置の実施態様として、次記のような各構成がある。 (8)ダイセットに複数のポンチを組み込むとともに、
    該ダイセットと圧電アクチュエータとの間に前記複数のポンチに共通にまたがる可動プレートを介装し、該可動プレートを介して複数のポンチを圧電アクチュエータで同時駆動するよう構成する、 (9)前記の可動プレートを、ダイプレートの内部、もしくはダイセットの内部に組み込んガイド支持する、 (10)可動プレートに対向してダイプレートに複数基の圧電アクチュエータを設置し、各圧電アクチュエータを同期通電制御して可動プレートを駆動させるよう構成する。

    【0011】

    【作用】前記した第1,第2の解決手段による基本構成おいては、加工材料の送り込み通路を隔てて互いに向かい合う上型と下型のうち、可動側の金型組立体がフレームに据付けたエアシリンダ,油圧シリンダなどの機械式型締機構により開,閉位置に駆動される。 この場合に、
    ポンチ駆動用の圧電アクチュエータは、ポンチと組合わせてダイセットの内部に組み込まれているか、あるいはポンチを装備のダイセットを取付けたダイプレート上に設置されており、型締機構の操作により金型と一緒に型開き,型締め位置に移動する。 したがって、型締機構による金型の開閉ストロークを圧電アクチュエータによるポンチの変位ストロークに合わせる必要はなく、しかも機械式の型締機構は圧電アクチュエータと比べて遥かに大きな開閉ストロークが得られる。 したがって、プレスへの加工材料の送り込み,取出しが金型との干渉なしに十分な余裕をもって行えるほか、打抜き加工の際に加工材料が万一プレス型の内部に引っ掛かった場合でも、型締機構の操作で金型を大きく開くことにより外部からの治具操作で内部に詰まった材料を矯正したり取り除くなどの応急処置が自由に施せる。

    【0012】また、前記した各実施態様の構成を採用することでプレスの組立,ポンチの適正な位置決め調整などが容易に行えるほか、さらに金型に複数の穴開け,外形抜きポンチなどを組み込んでプレス加工を行うことにより、1個の製品に外形抜き,穴あけ加工を必要とする場合でも、1基のプレス装置で同時加工,もしくは順送り加工することが可能となる。

    【0013】

    【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 なお、実施例の図中で図10と対応する同一部材には同じ符号が付してある。 実施例1:図1は片抜き方式の打抜きプレス装置を対象とした本発明の第1の解決手段に基づく実施例を示すものである。 この実施例においては、上型ダイセット2にはポンチ7、該ポンチ7を駆動する圧電アクチュエータ10、および詳細を後述する圧電アクチュエータ10の位置調整機構18などが組み込まれており、かつこの型組立体がフレーム1の上部に据付けたエアシリンダ,油圧シリンダなどを採用した型締機構19のラム19aに連結されている。 一方、上型ダイセット2と対向する下型ダイセット3には前記ポンチ7と対をなすダイス6を装備してフレーム1に固定されている。 なお、20は上型ダイセット2に対するガイドピン、21はポンチガイドである。

    【0014】また、前記の圧電アクチュエータ10は可動片11,予圧ばね16とともにアクチュエータケース12内に収容した上で上型ダイセット2の内部に上下方向へスライド可能に組み込まれており、かつケース12
    を挟んでその上側には前記した位置調整機構18が、また下側にはケース12を位置調整機構18に向けて押圧付勢する圧縮ばね22が対向している。 一方、前記の位置調整機構18は、圧電アクチュエータ10を納めたケース12の後面とダイセット2とのくさび溝に側方から挿入したくさび駒18aと、該くさび駒18aを挟んでその両側に配した調節ボルト18b,および押しばね1
    8cとを組合わせたくさび機構としてなる。 この位置調整機構18は、プレスの運転に先立ってポンチ7を適正位置に初期設定するための微調整手段であり、調節ボルト18bをねじ込み操作してくさび駒18aを左側に押し込むと圧縮ばね22に抗して圧電アクチュエータ10
    の位置が下方に下がり、逆に調節ボルトを緩めれば圧縮ばね22に付勢されて上方に移動する。 これにより、各部品の寸法のバラツキを補償してポンチ7の初期位置を適正位置に設定できる。 なお、位置調整機構18として、図示のくさび機構以外に、ダイセット2に上端からねじ込んでその先端を圧電アクチュエータ10の収納ケース12の端面に当てがった調節ねじを採用することも可能であるが、この方式ではねじの調節操作がフレーム1と干渉するために困難である。 かかる点、前記のくさび機構によればフレーム1との干渉なしに側方から自由に調節操作できる。

    【0015】次に上記構成のプレス装置で加工材料17
    を打抜き加工する場合には、まず型締機構19の上昇操作により上型ダイセット2を上方へ引き上げて金型を開き、下型ダイセット3との間に十分な間隔を確保する。
    続いて加工材料17を加工位置に送り込んだ後に、型締機構19の下降操作によりダイセット2を閉位置に下げて加工材料17をダイス6との間に挟持して押さえ込む。 この状態で、次に圧電アクチュエータ10に電圧を印加してポンチ7を突出し駆動する。 これにより加工材料17が打抜き加工される。 加工後は圧電アクチュエータ10への電圧印加を停止して電荷を放電させるとともに、型締機構19の上昇操作により再びプレス金型を開き、いままで上型と下型との間に押さえ込まれていた加工材料17の拘束を解除した上で加工材料17を次の位置にピッチ送りする。 以下同様な手順でプレスを動作させることにより、帯状の加工材料17が連続的に加工される。

    【0016】実施例2:図2は上下打抜き方式による本発明実施例のプレス装置を示すものであり、図7で示した構成と同様に上型ダイセット2,および下型ダイセット3にそれぞれポンチ7,8および圧電アクチュエータ10が組み込まれており、かつ可動側の上型ダイセット2が実施例1と同様に型締機構19に連結されている。
    さらに、上型ダイセット2,下型ダイセット3の内部には、実施例1で述べたと同様に、圧電アクチュエータ1
    0を収容したケース12を挟んでその両側にくさび機構としてなる位置調整機構18、およびケース12を前記の位置調整機構18に向けて押圧する加圧手段を備えている。 この加圧手段として、図示の上型ダイセット2には実施例1と同様な圧縮ばね22を備えている。 これに対して下型ダイセット3には変形例として、次記のような加圧手段を備えている。 すなわち、先端をケース12
    の前面側に穴加工を施してここに先端が前方に突き出すロッド23、および該ロッド23を背後から押圧する圧縮ばね24を組み込み、ロッド23の先端をダイセット3に押し当ててその反力でケース12を位置調整機構1
    8に押圧するようにしている。

    【0017】また、図3,図4は前記実施例1,2のプレス装置の金型内に組み込んだ圧電アクチュエータ10
    に対する位置調整機構18としてのくさび機構の応用実施例を示すものであり、図示のようにくさび駒18aの一端部をL字形に屈曲させてここにU字溝18dを形成し、一方、調節ボルト18bの頭部近傍には一対の鍔部18eが形成してあり、さび駒18aの端部に形成したU字溝18dをボルト軸に遊嵌して鍔部18eの間に係合させる。 これにより、調節ボルト18bのねじ操作に追従してくさび駒18aが前後移動するので、先記実施例1,2で示した位置調整機構18の押しばね18cを省略できるほか、調節操作がより確実となる。

    【0018】実施例3: 図5は図6で示すように短冊片の2箇所に穴をあけた形状の製品25を打抜き加工するためのプレス金型の実施例を示すものである。 この実施例では、上型ダイセット2,下型ダイセット3にそれぞれ製品25の輪郭形状に対応する外形抜き用ポンチ7,8と、製品25の各穴2
    5aに対応してポンチ7,8を貫通するように組合わせた穴抜き用固定ポンチ26,27が設けてある。 ここで、外形抜き用ポンチ7,8はそれぞれダイス5,6に嵌まり込んでおり、かつこの位置で先記の各実施例1,
    2と同様に可動片11を介して圧電アクチュエータ10
    により駆動される。 一方、穴抜き用の固定ポンチ26,
    27はポンチホルダ28を介してダイセット側に固定支持されている。 また、ポンチ7,8を可動片11に押圧付勢して圧電アクチュエータ10のストローク動作に従動させるために、ポンチの後端外周部に溝加工を施してここにばね受座29を取付け、該ばね受座29とダイス
    5、6との間に復帰ばね15を介挿するようにしている。 この構造では、復帰ばね16が固定ポンチなどと干渉し合うこともなく、かつ外形抜きポンチ7,8の輪郭形状が複雑な形状である場合でも対応できる。

    【0019】かかる構成で、加工材料17を送り込んで金型を閉じると、加工材料17が上ダイス5,下ダイス6,穴抜き用ポンチ26,27の間に挟まれて押さえ込まれると同時に、この過程で加工材料17に穴抜き用2
    6,27が食い込んで穴開け加工を行う。 続いて金型を閉じたまま圧電アクチュエータ10により外形抜き用ポンチ7,8を上下から交互に突き出すように駆動すると、加工材料17は上下抜き方式により外周抜き加工が行われて図6に示す製品が打抜き加工される。

    【0020】なお、前記の構成において、穴抜き用ポンチ26,27はその先端がダイス5,6の端面と同一面上に並ぶような寸法に設定しておく。 さらに、穴抜き用ポンチが細い軸である場合には、加工材料17を上型と下型との間に挟持した際に無理な荷重が加わって折損するおそれがあるが、その防止対策として、図示例では下ダイス6側に加工材料17の板厚に対応する厚みのライナ30を設け、型を閉じた際にライナ30の上面がストッパの役目を果たして穴あけポンチ26,27に無理な荷重が加わるのを防止するようにしている。

    【0021】なお、前記した各実施例では、加工材料を片抜き,上下抜き方式で打抜き加工するようにしているが、特に実施例2,3のように上型と下型にそれぞれポンチを備えたプレスについては、加工材料を上ポンチと下ポンチの双方で上下から挟持,拘束したまま圧電アクチュエータによりポンチを繰り返し振動駆動する打抜き加工法を適用することもできる。 この振動抜き方法によれば、特に厚みが数十μm程度の極薄い金属箔(例えばステンレス)でもバリの発生無しに精度よく加工できることが発明者らの実験により確認されている。

    【0022】実施例4: 次に本発明の第2の解決手段に基づく実施例を図7に示す。 この実施例は先記した実施例2(図2)と同様な上下抜き型方式のものであり、 上型と下型にそれぞれポンチ7,8が組み込まれている。 また、下型ダイセット3
    はフレーム1に設けたテーブル1aの上に固定側のダイプレート(固定盤)31を介して取付けてあるのに対し、上型ダイセット2は可動側のダイプレート(可動盤)32を介してスライダ33に固定されており、かつスライダ33が機械式の型締機構19に連結されている。 ここで、図示の型締機構19は油圧シリンダ34とシンリダロッド34aと前記スライダ33との間に架け渡した揺動レバー35とからなる。 そして、油圧シリンダ34の駆動によりスライダ33がフレーム1に沿って昇降し、ガイドポスト20にガイドされた上型を下型との間で型開き,型締め位置に移動する。 さらに、ポンチ7,8を駆動する圧電アクチュエータ10がアクチュエータケース12(実施例1の構造と同じ構造)に組み込んで前記した固定,可動側のダイプレート31,32に設置されており、その可動片11の先端がポンチ7,8
    の後端面に対向している。

    【0023】かかる構成で、加工材料17をプレス加工するには、まず型締機構19の操作で型開きした状態で加工材料17を上型ダイセット2と下型ダイセット3との間に送り込み、続いて型締機構19の操作で型締めし、加工材料を上型と下型との間に挟持する。 次に可動側ダイプレート32,固定側ダイプレート31に設置した圧電アクチュエータ10に対し交互に電圧を印加してポンチ7,8を駆動し、加工材料19を上下抜き加工する。 プレス加工が済んだ後は、再び型締機構19の操作で型開きし、加工材料17を次の加工位置まで送る。

    【0024】これにより、先述した実施例と同様にプレス型への材料の送りを円滑に行える。 しかも、圧電アクチュエータ10を金型ダイセット2,3と切り離してダイプレート31,32に設置したので、金型を交換する際の作業を簡単に行うことができるし、圧電アクチュエータの点検,交換も、金型を分解することなく単に取り外すだけで楽に作業が進められる。

    【0025】実施例5:図8は、前記実施例4の応用実施例として金型に複数個のポンチを組み込んで加工材料を順送り加工するようにした実施例を示すものである。
    この実施例において前記実施例4と異なる点は、上型,
    下型のダイセット2,3にはそれぞれ複数個ずつのポンチ7,8,ダイス5,6が組み込まれており、さらに固定側,可動側のダイプレート31,32に設置した圧電アクチュエータ10とポンチ7,8との間には複数の各ポンチに共通にまたがる可動プレート36が介装され、
    かつ該可動プレート36は固定側,可動側のダイプレート31,32の内部に組み込んで上下可動にガイド支持されている。 さらに、前記可動プレート36に対して、
    その背面側にはそれぞれ2基ずつの圧電アクチュエータ10が左右に振り分けてダイプレート31,32に設置されている。 なお、37は可動プレート36を圧電アクチュエータ10に向けて付勢するばね、38は可動プレートの変位を監視する変位計であり、また上型ダイセット2と下型ダイセット3との間には可動ストリッパ14
    が組み込まれている。

    【0026】また、この実施例では型締機構19としていわゆるトグル式を採用しており、駆動用サーボモータ39の出力軸に連結した送りねじ機構40にトグル式リンク機構41を設け、かつ該リンク機構41の下死点に調整ねじ42を介して結合した連結棒43と先記した可動側ダイプレート32との間をスライドシャフト44で連結して構成されている。

    【0027】かかる構成による加工材料のプレス加工は基本的に前記の各実施例と同様であるが、特に固定,可動側ダイプレート31,32ごとに2基ずつ設置した圧電アクチュエータ10を同期通電制御することにより、
    上下の各金型ダイセット2,3に組み込まれている複数のポンチが可動プレート36を介して同時駆動される。
    したがって、加工材料をプレス型内に供給して順送りすることで、一つの製品を複数のポンチで加工することが可能となる。 また、1枚の可動プレート36に対し圧電アクチュエータ10を2基ずつ配備したので、可動プレート36を偏りなしに移動操作できる。 なお、金型に組み込むポンチとしては、圧電アクチュエータ10で駆動されるポンチ7,8のほかに固定ポンチ27などの併用も可能である。

    【0028】実施例6:図9は前記実施例5の応用実施例を示すものである。 すなわち、実施例5では可動プレート36がダイプレート31,32の内部に組み込まれているが、この構造ではダイプレートの肉厚が部分的に小さくなって機械強度が低下するおそれがある。 そこで、この実施例では図示のように可動プレート36を上型ダイセット2,下型ダイセット3の内部に組み込んでダイプレート31,32の強度低下を防ぐようにしている。

    【0029】

    【発明の効果】以上述べたように、本発明による圧電アクチュエータ応用のプレス装置によれば、ポンチ駆動用の圧電アクチュエータをポンチとともに金型ダイセットの内部に組み込むか、あるいは金型ダイセットを取付けたダイプレートに設置し、かつ可動側の金型を機械式の型締機構に連結して圧電アクチュエータと一緒に型開き,型閉じ位置へ移動操作するよう構成したので、圧電アクチュエータの動作ストロークに制約されることなしに金型を型締機構の操作で必要かつ十分な間隔に開くことができる。 したがって、プレスへの加工材料の送り込み,取出しが金型との干渉なしに十分な余裕をもって行えるほか、打抜き加工に伴って加工材料が万一プレスの内部に引っ掛かった場合でも、金型を大きく開くことにより外部からの治具操作で内部に詰まった材料を矯正したり、取り除く応急処置が自由にとれるなど、取扱い性に優れたプレス装置を提供できる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の実施例1に対応する片抜き方式のプレス装置の構成図

    【図2】本発明の実施例2に対応する上下抜き方式のプレス装置の構成図

    【図3】図1,図2における圧電アクチュエータの位置調整機構に対する応用実施例の要部拡大図

    【図4】図3の分解斜視図

    【図5】外形抜き,穴抜きを同時に行う本発明の実施例3に対応するプレス装置の金型構成図

    【図6】図5のプレス装置で打抜き加工した製品の平面図

    【図7】本発明の実施例4に対応する上下抜き方式のプレス装置の構成図

    【図8】本発明の実施例5に対応する上下抜き方式のプレス装置の構成図

    【図9】本発明の実施例6に対応する上下抜き方式のプレス装置の要部構成図

    【図10】従来における圧電アクチュエータ応用のプレス装置の構成図

    【符号の説明】

    1 フレーム 2 上型ダイセット 3 下型ダイセット 7 上ポンチ 8 下ポンチ 10 圧電アクチュエータ 11 可動片 12 アクチュエータケース 16 予圧ばね 17 加工材料 18 位置調整機構 18a くさび駒 18b 調節ボルト 19 型締機構 22 圧縮バネ 26 穴抜き用ポンチ 27 穴抜き用ポンチ 29 ばね受座 31 固定側ダイプレート 32 可動側ダイプレート 36 可動プレート

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 FI B30B 1/42 B30B 1/42 H01L 41/09 H01L 41/08 C (72)発明者 里村 行祥 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 松岡 正 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 野並 光晴 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 松本 浩造 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 河村 幸則 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 松本 徳勝 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 曳田 博 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 岩田 英夫 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−90223(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl. 6 ,DB名) B21D 28/02 B21D 28/20 B21D 33/00

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