航空機の内装品用のシート材及びその製造方法

申请号 JP2013244812 申请日 2013-11-27 公开(公告)号 JP6163416B2 公开(公告)日 2017-07-12
申请人 株式会社ジャムコ; 横浜フォームラバー株式会社; 发明人 鈴木 道人; 相澤 昭二;
摘要
权利要求

難燃性ウレタン材と、難燃性ウレタン材の一方の面を加熱溶融させた溶融層を介して融着されるFBL(Fire Blocking Layer:耐火布)と、難燃性ウレタン材の他方の面を加熱溶融させた溶融層を介して融着されるドレスカバー(表皮材)を備え、 ドレスカバーには、ドレスカバーに融着される側の前記溶融層が溶け込んでおり、 FBLには、FBLに融着される側の前記溶融層が溶け込んでおり、 難燃性ウレタン材のFBLに融着される側の前記溶融層の厚さ寸法は約1.5mmであり、難燃性ウレタン材のドレスカバーに融着される側の前記溶融層の厚さ寸法は約1.5mmである 航空機の内装品用シート材。ドレスカバーに、ドレスカバーに融着される側の前記溶融層が溶け込み、FBLに、FBLに融着される側の前記溶融層が溶け込んだ後の残りの難燃性ウレタン材の厚さ寸法は約1.5mmである請求項1記載の航空機の内装品用シート材。難燃性ウレタン材のロールとFBLのロールを用意する工程と、 難燃性ウレタン材のFBLロールに対向する面を加熱して表面を溶融する工程と、 難燃性ウレタン材の溶融面とFBLロール面の表面を圧着融着して難燃性ウレタンFBLロールを製造する工程と、 融着された難燃性ウレタンFBLロールとドレスカバーロールを用意する工程と、 難燃性ウレタンFBLロールのドレスカバーロールに対向する難燃性ウレタン材を加熱して表面を溶融する工程と、 難燃性ウレタン材の溶融面とドレスカバーの裏面を圧着融着する工程と、 を備え、 難燃性ウレタン材の溶融面とFBLロール面の表面を圧着融着する工程の後の前記FBLには、前記FBLに融着される側の難燃性ウレタン材の溶融層が溶け込んでおり、 難燃性ウレタン材の溶融面とドレスカバーの裏面を圧着融着する工程の後の前記ドレスカバーには、前記ドレスカバーに融着される側の難燃性ウレタン材の溶融層が溶け込んでおり、 難燃性ウレタン材の前記FBLに融着される側の前記溶融層の厚さ寸法は約1.5mmであり、難燃性ウレタン材の前記ドレスカバーに融着される側の前記溶融層の厚さ寸法は約1.5mmである 航空機の内装品用シート材の製造方法。難燃性ウレタン材の表面を加熱する温度は800℃〜900℃であり、加熱時間は0.5秒〜1.5秒である請求項3記載の航空機の内装品用シート材の製造方法。

说明书全文

本発明は、航空機の客席などの内装品の表面に使用される耐火性を備えたシート材及びその製造方法に関する。

航空機の内装材に対しては、火災の発生による事故を防ぐために、従来から難燃性が強く求められ、多くの規制がある。例えば、航空機事故発生時において、機内火災が発生した際に、乗客の非難の時間及び非難経路を確保すべく、火災が広がらない様に自己消化性や、煙を抑ええる要求事項がある。

この中で乗客や乗員が着座するクッション材は、FAA(米国連邦航空局)EASA(欧州航空安全機関)が規定する耐火性能を満足することが要求される。 この種のクッション材は、ドレスカバー(表皮材)とクッションで構成されている。 クッションは、ウレタンなどの弾性を有する材料にFBL(Fire Blocking Layer)と称する耐火布を接着剤でとりつける。 ドレスカバーは、基本的に生地をクッションの形状に合わせ縫製し、ベルクロ等の簡易ファスナーでクッションに固定している。但し、ドレスカバーの交換を必要としない、パッド等に関しては、接着にて固着する場合もある。

特開2007−331277

特開2005−186499

この種のドレスカバーは、乗客・乗員による使用頻度も高いために汚れも多く、ドライクリーニングなどの洗濯が必要となる。 また、クッションとドレスカバー間には追従性が無いための表面にしわ等が発生しやすくなる。 この汚れやしわ等は座席全体の美観を損ねる事につながるため、各エアラインが品質管理に気を使う箇所となっている。 本発明の目的は、表皮材にしわ等が発生しにくい航空機内装品用のドレスカバーを加工したシート材(ドレスカバーとFBLを組み合わせた材料)及びその製造方法を提供することである。

上記目的を達成するために、本発明のシート材は、難燃性ウレタン材の一方の面に溶融層を介して融着されるFBL(Fire Blocking Layer:耐火布)と、難燃性ウレタン材の他方の面に溶融層を介して融着されるドレスカバー(表皮材)を備える。

そして、難燃性ウレタン材のFBLに融着される溶融層の厚さ寸法は約1.5mmであり、難燃性ウレタン材のドレスカバーに融着される溶融層の厚さ寸法は約1.5mmであり、残りの難燃性ウレタン材の厚さ寸法は約1.5mmである。

また、本発明のシート材の製造方法は、難燃性ウレタン材のロールとFBLのロールを用意する工程と、 難燃性ウレタン材のFBLロールに対向する面を加熱して表面を溶融する工程と、難燃性ウレタン材の溶融面とFBLロール面の表面を圧着融着して難燃性ウレタンFBLロールを製造する工程と、融着された難燃性ウレタンFBLロールとドレスカバーロールを用意する工程と、難燃性ウレタンFBLロールのドレスカバーロールに対向する難燃性ウレタン材を加熱して表面を融着する工程と、難燃性ウレタン材の溶融面とドレスカバーの裏面を圧着融着する工程を備える。

そして、難燃性ウレタン材の表面を加熱する温度は800℃〜900℃であり、加熱時間は0.5秒〜1.5秒である。

本発明の航空機内装品用のシート材は以上の構造を備えることにより、耐火性を満足しつつ美観の高いシート材を得ることができる。

図1は航空機の客席の斜視図である。

図2は上部インナーパッドの斜視図である。

図3は下部インナーパッドの斜視図である。

図4はシート材の断面構造図である。

図5はシート材の製造工程を示す説明図である。

図6はシート材の製造工程を示す説明図である。

図7は加熱工程の説明図である。

図1は、航空機の乗客用の座席の外観を示し、座席1の内側には、上部インナーパッド10、下部インナーパッド20等が取り付けられる。

図2は、上部インナーパッド10の外観を示し、上部インナーパッド10は、FRPの成形材の形状に合わせたクッションの表面にシート材30を張り付けた曲面形状の製品である。

図3は下部インナーパッド20の外観を示し、下部インナーパッド20は、FRPの成形材の形状に合わせたクッションの表面にシート材30を張り付けた曲面形状の製品である。

図4は、本発明の製造方法によりつくられたシート材30の断面構造を示す。 本発明のシート材30は、難燃性のウレタン材36の両面にFBL(耐火布)32とドレスカバー(表皮材)34を積層した断面構造を備える。

図5、図6は、シート材の製造工程を示す。 図5において、難燃性ウレタンロール100と、FBLロール110を用意し、両ロールから引き出した材料のうちの難燃性ウレタンロール100のFBL側の加熱面100aをバーナー200で加熱して難燃性ウレタンの表面を溶融し、FBLとともに押圧ロール210と基台220の間を通過させて両者を融着させて難燃性ウレタンFBLロール120を作製する。

加熱面100aには、バーナー200で約800℃〜900℃の炎を0.5〜1.0秒程度当てて表面を溶融する。

難燃性ウレタンFBLロール120は、難燃性ウレタンロール100を表側に、FBLロール110を裏側にした状態でロール状に巻き取られる。

次に、図6に示すように難燃性ウレタンFBLロール120とドレスカバーロール130を用意する。ドレスカバーロールは、ドレスの裏面130bが難燃性ウレタンロール100に対向するように配置される。

難燃性ウレタンFBLロール120から引き出された材料は、難燃性ウレタンロール100の加熱面100bにバーナー200により約800℃〜900℃の炎を0.5〜1.0秒当てて溶かし、ドレスがカバー130とともに押圧ロール210と基台220の間を通して、溶融圧着する。

完成したシート材150は、ドレスカバー130の表面130aとFBLロール110を両面として長尺の帯状に製造される。 これを適宜の寸法に切り出して図4に示すシート材30として使用する。

難燃性ウレタン36は初期状態で厚さ寸法T2を有するが、溶融層36aが厚さ寸法T1をもつFBLに溶け込み、融着される。溶け込み寸法T2aは1.5mm程度である。

また、ドレスカバー34は厚さ寸法T3を有するが、難燃性ウレタン材36の溶融層36bがドレスカバー34に溶け込む。 溶け込み寸法T2bは1.5mm程度である。

この結果、残りの難燃性ウレタンの厚さ寸法T2cは1.5mm程度となる。 図7は、加熱工程に使用されるバーナーの概要を示す説明図である。

本発明は以上のように、ドレスカバー表面の美観を維持できる耐久性の高い航空機の内装品用のシート材を得ることができる。

1 航空機の客席 10 上部インナーパッド 20 下部インナーパッド 30 シート材 32 FBL 34 ドレスカバー 36 難燃性ウレタン材 100 難燃性ウレタンロール 110 FBLロール 120 難燃性ウレタンFBLロール 130 ドレスカバーロール 200 バーナー 210 プレスローラー 220 基台

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