マリンホースの製造方法およびマリンホース

申请号 JP2014090950 申请日 2014-04-25 公开(公告)号 JP2015209885A 公开(公告)日 2015-11-24
申请人 横浜ゴム株式会社; 发明人 森田 智博;
摘要 【課題】スポンジ層を備えながらその外観を良好にしたマリンホースの製造方法を提供する。 【解決手段】少なくともベースホース2、スポンジ層、発泡ゴム層、カバーゴム層3を有し、前記ベースホース2の外側にスポンジ層Aを巻き、スポンジ層Aの外側に未加硫の発泡ゴム組成物からなる発泡ゴム層Bを巻き、さらにその外側にカバーゴム層3を巻き付けて加硫するとともに、前記発泡ゴム組成物が、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムおよび再生ゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分にするゴム成分100質量部に発泡剤を1.1〜50質量部、発泡助剤を1.1〜50質量部配合してなり、かつ加硫後の前記発泡ゴム組成物の発泡比が1.1以上であることを特徴とする。 【選択図】図1
权利要求

少なくともベースホース、スポンジ層、発泡ゴム層、カバーゴム層を有するマリンホースの製造方法であって、前記ベースホースの外側にスポンジ層Aを巻き、該スポンジ層Aの外側に未加硫の発泡ゴム組成物からなる発泡ゴム層Bを巻き、さらにその外側にカバーゴム層を巻き付けて加硫するとともに、前記発泡ゴム組成物が、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムおよび再生ゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分にするゴム成分100質量部に発泡剤を1.1〜50質量部、発泡助剤を1.1〜50質量部配合してなり、かつ加硫後の前記発泡ゴム組成物の発泡比が1.1以上であることを特徴とするマリンホースの製造方法。前記スポンジ層Aを巻き付ける前に、ベースホースの外側に未加硫の発泡ゴム組成物からなる発泡ゴム層Cを巻き付けることを特徴とする請求項1に記載のマリンホースの製造方法。前記発泡ゴム層Bを巻き付ける前に、前記スポンジ層Aの外側に別のスポンジ層Bを巻き付けることを特徴とする請求項1または2に記載のマリンホースの製造方法。前記発泡剤が、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物および無機発泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマリンホースの製造方法。請求項1〜4のいずれかに記載のマリンホースの製造方法により製造されたマリンホース。

说明书全文

本発明は、マリンホースの製造方法およびマリンホースに関し、更に詳しくは、スポンジ層を備えながらその外観を良好にしたマリンホースの製造方法およびマリンホースに関する。

従来、マリンホース(フローティングマリンホースや浮沈方式のマリンホース)は、天然ゴム製スポンジ、ポリエチレン製スポンジ等の独立気泡を有するスポンジをベースホースの外周側に巻き付けて加硫することにより形成されるものが一般的である(例えば特許文献1参照)。

しかし、マリンホース内のスポンジが加硫時の熱によって収縮を起こすため、成形されたマリンホースの外観にしわが発生することがあった。特許文献1は、スポンジ層とともに発泡ゴム層を備えたマリンホースを記載する。しかし、このマリンホースでも、依然として外観にしわが発生する不具合が起きることがあった。

特開2006−283788号公報

本発明の目的は、スポンジ層を備えながらその外観を良好にしたマリンホースの製造方法およびそのマリンホースを提供することにある。

上記目的を達成する本発明のマリンホースの製造方法は、少なくともベースホース、スポンジ層、発泡ゴム層、カバーゴム層を有するマリンホースの製造方法であって、前記ベースホースの外側にスポンジ層Aを巻き、該スポンジ層Aの外側に未加硫の発泡ゴム組成物からなる発泡ゴム層Bを巻き、さらにその外側にカバーゴム層を巻き付けて加硫するとともに、前記発泡ゴム組成物が、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムおよび再生ゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分にするゴム成分100質量部に発泡剤を1.1〜50質量部、発泡助剤を1.1〜50質量部配合してなり、かつ加硫後の前記発泡ゴム組成物の発泡比が1.1以上であることを特徴とする。

本発明のマリンホースの製造方法によれば、スポンジ層Aの外側に特定の発泡ゴム組成物からなる発泡ゴム層Bを巻いて加硫するようにしたので、加硫時に発泡ゴム組成物が発泡することにより、スポンジ層Aが熱収縮する分を補いマリンホースの外表面にしわを発生させないように製造することができる。

前記スポンジ層Aを巻き付ける前に、ベースホースの外側に未加硫の発泡ゴム組成物からなる発泡ゴム層Cを巻き付けることができる。また前記発泡ゴム層Bを巻き付ける前に、前記スポンジ層Aの外側に別のスポンジ層Dを巻き付けることができる。このような仕様にすることにより、マリンホースの外観を一層優れたものにすることができる。

前記発泡剤としては、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物および無機発泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。

上述したマリンホースの製造方法により製造されたマリンホースは、その外周にしわが発生するのを抑制し、外観を優れたものにすることができる。

本発明のマリンホースの実施形態を模式的に例示する一部概略断面図である。

以下、本発明のマリンホースの製造方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。

図1は、本発明の製造方法で製造するマリンホースの構造の実施形態の一例をモデル的に示したマリンホース本体の一部概略断面図である。

図1において、マリンホース1は、ベースホース2、スポンジ層A,D、発泡ゴム層B,Cおよびカバーゴム層3を含む。図1の例は、ベースホース2の外側に発泡ゴム層C、スポンジ層A、スポンジ層D、発泡ゴム層Bをこの順番に有している。しかし、マリンホース1の構造は、図示の例に限定されるものではなく、ベースホース2の外側に少なくとも1つのスポンジ層Aを有し、スポンジ層Aの外側に発泡ゴム層B、発泡ゴム層Bの外側にカバーゴム層3を有する構成であればよい。例えばベースホース2とスポンジ層Aの間に発泡ゴム層Cを有することができ、ベースホース2、発泡ゴム層C、スポンジ層A、発泡ゴム層B、カバーゴム層3の構成にすることができる。またスポンジ層Aと発泡ゴム層Bの間にスポンジ層Dを有することができ、ベースホース2、スポンジ層A、スポンジ層D、発泡ゴム層B、カバーゴム層3の構成にすることができる。

ベースホース2は、マリンホースに通常用いられる構造を有するものであればよく、例えばチューブゴム層4、補強層5,ワイヤー補強層6,補強層7からなるホースを例示することができる。またカバーゴム層3は、マリンホースの外周面を保護する層であり、マリンホースに通常用いられるものを適用することができる。

スポンジ層A,Dは、天然ゴム製スポンジ、ポリエチレン製スポンジ、ウレタン製スポンジ、合成ゴム製スポンジ等の通常マリンホースに用いられるものを適用することができる。好ましくは、天然ゴム製スポンジ、ポリエチレン製スポンジであるとよい。天然ゴム製スポンジを使用することにより、接着剤を使用することなく、加硫時にベースホースと接着することができる。

本発明において、スポンジ層A,Dは、独立気泡、連続気泡のいずれを有してもよい。好ましくは独立気泡を有するスポンジがよい。独立気泡を有することにより、マリンホースに浮を付与しながら、十分な強度を確保することができる。

本発明の製造方法は、ベースホース2の外側にスポンジ層Aを巻き、その外側に未加硫の発泡ゴム組成物からなる発泡ゴム層Bを巻き、さらにその外側にカバーゴム層3を巻き付けて加硫する。これにより加硫時にスポンジ層Aが熱収縮したとき、同時に発泡ゴム組成物が加硫・発泡するので、スポンジ層Aの熱収縮分を補いマリンホース1の外表面にしわを発生させないようにすることができる。

またスポンジ層Aを巻き付ける前に、ベースホース2の外側に未加硫の発泡ゴム組成物からなる発泡ゴム層Cを巻き付けることができる。また発泡ゴム層Bを巻き付ける前に、スポンジ層Aの外側に別のスポンジ層Dを巻き付けることができる。このような仕様にすることにより、マリンホース1の外観を一層優れたものにすることができる。

マリンホースを加硫するとき、発泡ゴム組成物が発泡する発泡比が1.1以上であることが必要であり、好ましくは1.5〜30、より好ましくは1.5〜15であるとよい。発泡比が1.1未満であると、スポンジ層A,Dが熱収縮するのを十分に補うことができず、マリンホースの外周面にしわが発生する虞がある。また発泡比が過大であると、発泡ゴム層B,Cの強度が十分に得られない。なお本明細書において、発泡比は、発泡ゴム組成物の発泡前後の密度を測定し、それらの比(発泡前の密度/発泡後の密度)として求められる。

本発明の製造方法において、発泡ゴム層B,Cを成形する発泡ゴム組成物は、下記の組成を満足する限り、同一組成でも異なってもよい。通常、生産性を高くするために同一組成であることが好ましい。

発泡ゴム層B,Cを成形する発泡ゴム組成物は、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムおよび再生ゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分にするゴム成分100質量部に発泡剤を1.1〜50質量部、発泡助剤を1.1〜50質量部配合したものである。

発泡ゴム組成物のゴム成分は、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムおよび再生ゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分にする。ここで主成分とは、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、再生ゴムから選ばれる1種以上のゴムの含有量の合計が、ゴム成分100重量%中50重量%以上であることをいう。なかでも、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、再生ゴムから選ばれるゴムの含有量の合計が、好ましくは50重量%以上であるとよい。ここで再生ゴムは、ゴム成分のほかカーボンブラックなどの充填材や各種配合剤を含んでいる。このため再生ゴムの含有量は、再生ゴムに含まれるゴム成分の実質的な量で決められるものとする。なお再生ゴムとしては、天然ゴムからなるものが好ましい。

発泡ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に、発泡剤を1.1〜50質量部、好ましくは1.1〜20質量部配合する。発泡剤の配合量が0.1質量部未満であると、加硫時の発泡が不十分になり、発泡比を高くすることができずスポンジ層が熱収縮するのを十分に補うことができない。また発泡剤の配合量が50質量部を超えると、コストが増えるにも拘らず発泡倍率の上昇の効果は頭打ちになる。

発泡剤としては、化学発泡剤、無機発泡剤のどちらも使用することができる。化学発泡剤としては、例えばアゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物、カルボンジアミド化合物等を例示することができる。なかでもアゾ化合物が好ましい。これらの化学発泡剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

ニトロソ化合物としてはN,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソテレフタルアミド等が例示される。アゾ化合物としてはアゾビスイソブチロニトリル(AZBN)、アゾビスシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等が例示される。カルボンジアミド化合物としてはアゾジカルボンアミド(ADCA)等、スルホニルヒドラジド化合物としては、ベンゼンスルホニルヒドラジド(BSH)、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、トルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、ジフェニルスルホン−3,3′−ジスルホニルヒドラジド等、アジド化合物としてはカルシウムアジド、4,4′−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド等が例示される。

化学発泡剤の分解温度は、好ましくは120℃〜200℃、より好ましくは130℃〜170℃にするとよい。化学発泡剤の分解温度をこのような範囲内にすることにより、化学発泡及び加硫の制御が容易になる。本明細書において、化学発泡剤の分解温度は、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量測定(TGA)から選ばれる熱分析を使用して分解熱や重量減少を測定することにより求められる温度である。

無機発泡剤としては、例えば二酸化炭素、空気、窒素、、アンモニア、炭酸水素ナトリウム、無水硝酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等を例示することができる。好ましくは二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、空気、アンモニアがよい。これらの無機発泡剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

発泡ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に、発泡助剤を1.1〜50質量部、好ましくは1.1〜20質量部配合する。発泡助剤の配合量が1.1質量部未満であると、加硫時の発泡が不十分になり、発泡比を高くすることができない。また発泡助剤の配合量が50質量部を超えると、コストが増えるにも拘らず発泡比の上昇の効果は頭打ちになる。

発泡助剤としては、例えば尿素系発泡助剤、サリチル酸系発泡助剤、安息香酸系発泡助剤、金属酸化物(例えば、酸化亜鉛など)などが挙げられる。好ましくは、尿素系発泡助剤、金属酸化物が挙げられる。発泡助剤は、発泡剤の種類に応じて用いられる。例えば発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)を用いる場合、発泡助剤として尿素を用いることができる。これら発泡助剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

本発明の製造方法において、スポンジ層Aの厚さ(Ta)と、発泡ゴム層Bを加硫する前の未加硫の発泡ゴム組成物のシートの厚さ(Tb)との比(Ta/Tb)は、好ましくは1.5〜300、より好ましくは5〜100であるとよい。厚さの比(Ta/Tb)が300より大きいとスポンジ層が熱収縮するのを十分に補うことができず、マリンホースの外周面にしわが発生する虞がある。

以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。

発泡ゴム組成物の組成を表1に示すように異ならせて9種類(実施例1〜7、比較例1〜2)のマリンホースを製造した。マリンホースは、ベースホースの外側にスポンジ層Aを巻き付け、その外側にスポンジ層Dを巻き付け、その外側に未加硫の発泡ゴム組成物のシートを巻き付け、その外側にカバーゴム層を巻き付け、さらに布を巻き付けて127℃で210分間加硫した。

なお、スポンジ層A,Dとしては、厚さ60mmのポリエチレン製スポンジを、1周巻き付けた。また所定の厚さの未加硫の発泡ゴム組成物のシートを、スポンジ層Dの外側に1周巻き付けた。実施例1〜6および比較例1〜2では、スポンジ層Aの厚さ(Ta)が60mm、未加硫の発泡ゴム組成物のシートの厚さ(Tb)が4mmであり、両者の厚さの比(Ta/Tb)は15である。また実施例7では、スポンジ層Aの厚さ(Ta)が60mm、未加硫の発泡ゴム組成物のシートの厚さ(Tb)が0.194mmであり、両者の厚さの比(Ta/Tb)は310である。

得られたマリンホースの外観におけるしわの有無を表1に示す。またマリンホースから発泡ゴム層Bを切り出して密度を測定し、発泡ゴム層Bの密度に対する未加硫の発泡ゴム組成物のシートの密度を、発泡比として求めた。得られた発泡比の結果を表1に示す。

表1において、使用した原材料の種類は、以下の通りである。 NR:天然ゴム、STR−20 SBR:スチレンブタジエンゴム、日本エラストマー社製アサプレン303、非油展品 再生ゴム:ゴム成分の含有率が50重量%の再生ゴム、村岡ゴム工業社製タイヤリクレーム カーボンブラック:新日化カーボン社製HTC#100 炭酸カルシウム:丸尾カルシウム社製炭酸カルシウム 酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種 ステアリン酸:NOF CORPORATION社製ステアリン酸YR ワックス:精工化学社製サンタイトR アロマオイル:三共油化工業社製A−OMIX 硫黄:細井化学工業社製油処理硫黄 加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーDM 発泡剤:永和化成工業社製ビニホールAC#3 発泡助剤:永和化成工業社製セルペーストM3

実施例1〜7の製造方法により得られたマリンホースは、外表面にしわがなく外観が良好であった、

比較例1の製造方法では、発泡ゴム組成物に発泡剤および発泡助剤を配合しなかったので、加硫時に発泡が起きず、マリンホースの外表面にしわが生じた。また比較例2の製造方法では、発泡ゴム組成物における発泡剤および発泡助剤の配合量が1.1質量部未満であったので、加硫時に発泡が起きず、マリンホースの外表面にしわが生じた。

1 マリンホース 2 ベースホース 3 カバーゴム層 4 チューブゴム層 5,7 補強層 6 ワイヤー補強層 A,D スポンジ層 B,C 発泡ゴム層

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